JP3782847B2 - スイッチング型一体式マイクロレーザーおよびキャビティ内非線形材料 - Google Patents

スイッチング型一体式マイクロレーザーおよびキャビティ内非線形材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ型固体マイクロレーザーの分野に関するものである。
【0002】
マイクロレーザーの主な利点は、本質的な特性を構成する多層積層構造にある。活性レーザー媒質は、150〜1000μmの限られた厚さの材料から構成され、上面に誘電性キャビティミラーが直接的に成膜される小さな寸法領域(数mm2 )からなるものである。この活性媒質は、マイクロレーザー上に直接的に集積化されているかあるいは光ファイバによりマイクロレーザーに接続されているかのどちらかであるIII−Vレーザーダイオードにより、ポンピングされることができる。マイクロエレクトロニック手段を使用することにより、大量生産が可能とされることで、非常に限られたコストでマイクロレーザーを製造することが可能とされる。
【0003】
マイクロレーザーは、自動車、環境、科学的手段、および遠隔計測と同じくらい幅広い分野で多数の応用を有している。
【0004】
【従来の技術】
連続発光型で、周波数多倍型または二倍型のマイクロレーザーは、既に製造されており、Optics Communications, vol.105, pp183-187 における N.MacKinnon氏他による”A laser diode array pumped, Nd:YVO4/KTP, composite material microchip laser” と題する文献中に記載されている。記載されているマイクロレーザー(図1に図示)は、厚さが0.5mmのNd:YVO4 結晶2により形成されており、Nd:YVO4 結晶2には、2mm厚さのKTP結晶4が結合されている。キャビティのミラー6、8は、入力面および出力面において、1.064μmに対しては高い反射を示し、532nmに対しては高い透過を示す。デバイスは、約800nmにおいて、レーザーダイオードにより光学的にポンピングされる。2つのミラーは、1.64μmに対しては約99.8%の反射を示すので、1.064μmでキャビティ内に流入するパワーは、大きい(数ワットないし数十ワットの範囲)。1.064μmの放射は、非線形KTP結晶により532nmの放射に変換される。808nmのポンピングダイオードと532nmの放射との間の変換効率は、約4%である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献中に記載されている上記マイクロレーザーデバイスは、以下の問題点を有している。第1に、マイクロレーザーキャビティ内に流入するパワーが小さいことにより、変換効率が低いことである。1.064μmにおいて高い反射を示すミラーは、高い過電圧係数Qを有するマイクロレーザーキャビティを得るために、高級な質の材料から構成されなければならない。そのようなミラーを製造することが困難であり、また高価であって、マイクロレーザーの大量生産の可能性という見地からは不適当である。しかも、得られたマイクロレーザーは、一体式であるが、前もって切削されたフラグメントの固着または接着工程を含む手動プロセスにより製造される。このプロセスは、低コストでのマイクロレーザーの大量生産に対する要求には不適当である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ビームの周波数が多倍化(二倍化、三倍化、等)されるマイクロレーザーキャビティを提案している。二倍化、三倍化、および、同様の操作の効率は高い。さらに、マイクロレーザーキャビティの構造は、マイクロエレクトロニクスを利用した大量生産プロセスが適用可能でなければならない。最後に、得られた構造は、一体化されていなければならない。
【0007】
さらに詳細には、本発明は、活性固体媒質と、キャビティをスイッチングするための手段とを具備し、マイクロレーザーキャビティの基本周波数を整数n(n≧2)だけ多倍化することができる第2光学非線形材料からなる少なくとも1つのエレメントを、キャビティの内部に具備することを特徴とするマイクロレーザーキャビティに関するものである。
【0008】
スイッチング式の動作においては、マイクロレーザーは、高ピークパワー、かつ、低時間幅パルスで発光する。その場合、キャビティ内レーザー放射のパワーは、連続動作において得られるキャビティ内パワーの強度に対して、数オーダーを超える非常に大きな値に達する。光学的非線形材料内におけるレーザー周波数の二倍または三倍周波数への変換の効率は、結果的に非常に良好である。というのは、前記効率は、レーザーパワーに依存するからである。よって、マイクロレーザーキャビティの基本周波数において極端に高い反射係数を有するキャビティの入力および出力ミラーの存在から解放されることができる。約99.9%の反射率が、正しい連続動作のためには必要であり、一方、”スイッチング式の”動作においては、より低い反射率でも適切であることが指摘される。
【0009】
本発明のある実施形態においては、マイクロレーザーキャビティは、可飽和吸収体(saturable absorber)により受動的にスイッチングされる。
【0010】
本発明の他の形態は、マイクロレーザーキャビティ内における可飽和吸収体および活性媒質の相対配置に関するものである。
【0011】
一般的に言えば、可飽和吸収体を利用して受動的にスイッチングされる公知のレーザーにおいては、レーザーキャビティの内部に関して、以下の構成が提案されてきた。
【0012】
1.第1の構成は、図2(a)に示されている。ここで、参照符号10は、レーザーキャビティを示している。参照符号12、13、14、15は、それぞれ、活性レーザー材料、可飽和吸収体、キャビティの入力ミラー、および出力ミラーを示している。この場合、可飽和吸収体13とキャビティ10内の他のエレメントとは、一切接触していない。
【0013】
このようなデバイスにおいては、キャビティのエレメントを光学的に軸合わせする必要がある。さらに、レーザーの使用時において、光学的なセッティングが必要とされるかも知れない。
【0014】
2.図2(b)および図2(c)に示されている構成においては、光学的接着剤19を利用して、可飽和吸収体16と、ミラー17(図2(b))との間あるいは活性レーザー材料18(図2(b))との間の接触が確保されている。
【0015】
しかしながら、接着剤は、除去できない吸収因子、例えば、接着剤により接着された材料の境界面におけるインデックスの差をもたらす。さらに、接着されたエレメント間における類似欠陥が、また、レーザーキャビティにおける損失の原因となり得る。
【0016】
3.図2(d)および図2(e)には、第3の可能な構成を示す。ここで、参照符号23および25は、レーザーキャビティの入力ミラーおよび出力ミラーを示している。参照符号20は、活性レーザー材料を表している。活性レーザー材料には、活性レーザーイオンと可飽和吸収体イオンとが共にドーピング(codoped )されている。その場合、その媒質は、活性媒質および可飽和吸収体媒質として機能する。それゆえ、レーザー材料の性質と、可飽和吸収体の性質とを独立に制御することは不可能である。
【0017】
しかしながら、媒質の厚さは、可飽和吸収体の吸収と、活性レーザーイオンの吸収との両方に影響を与え、同様に、レーザーモード構造に影響を与える。活性レーザーイオンおよび可飽和吸収体の吸収係数は、前記イオンの濃度に直接結びついている。イオンの濃度は、結晶成長時において決定的に固定され、その後変わることはない。したがって、各々のレーザー構成に対して、新しい結晶が作られなければならない。最後に、同じイオン(例えば、Er)がレーザー動作および可飽和吸収体の両方のために使用されている受動的にスイッチングされるレーザーの場合には、この共ドーピング(codoping)法を使用することができる。よって、同じイオンは、活性イオンとして、あるいは、可飽和吸収体イオンとして機能することができ、濃度を非常に違うものとして与えることができる。可飽和吸収体に対しては、濃度は、活性レーザー材料に対してよりもずっと高濃度としなければならない。
【0018】
上記課題を除去するために、本発明の実施形態においては、可飽和吸収体を、マイクロレーザーキャビティの活性材料上に直接薄膜の形態で成膜することを提案している。
【0019】
この実施形態における本発明の主な利点の1つは、スイッチング形式とされたマイクロレーザーキャビティ(あるいは、マイクロオプティクスと関連するマイクロレーザーを構成するレーザーマイクロシステム)の構造であって、この構造は、フィルムの積層から構成され、低コスト大量生産の可能性を維持し得るものである。この多層構造は、単純であり、低コストであり、また、連続型マイクロレーザーのために開発されてきたようなマイクロレーザーの大量生産プロセスが適用できないわけではない。そして、極めて容易に作製でき、自己軸合わせ型であり(光学系のセッティングが不要)、一体式であり、受動的にスイッチングされるマイクロレーザーを作製することができる。この構造は、接着操作が不要であって、複雑な軸合わせ操作も不要である。
【0020】
”共ドーピング型”レーザーと比較した場合の本発明のマイクロレーザーの他の利点は、活性媒質が可飽和吸収体から隔離されていることであり、そして、これら2つの媒質の結合あるいは接着が避けられているものの、一体式構造は、維持していることである。したがって、前記分離の結果として、(フィルムの成膜時において、あるいは、フィルム成膜後の機械的薄膜化により)厚さを独立に制御することができ、また、2つの媒質内におけるイオンの濃度を独立に制御することができる。そして、1つのイオン(例えば、Er)が活性イオンとして、および、異なる濃度の可飽和吸収体イオンとして使用されているスイッチング式のレーザーを得ることができる。
【0021】
本発明の他の形態においては、フィルムは、ポリマー溶媒中に溶解された有機色素により形成されることができる。変形形態として、フィルムは、液相エピタキシーにより成膜されることができる。
【0022】
参考例においては、マイクロレーザーキャビティは、また、能動的にスイッチングされることができる。
【0023】
マイクロレーザーの分野においては、能動的なスイッチング方法は、J.J. Zayhowski 氏他によるOptics Letters, vol.17, No.17, pp1201-1203, 1992における”Diode-pumped microchip lasers electro-optically Q-switched at high pulse repetition rates”と題する文献中に記載されている。
【0024】
この文献においては、スイッチングは、2つの結合されたFabry−Perotキャビティの構成において実現されている。そのような集合体は、図3に示されており、参照符号22は、活性レーザー媒質を示している。参照符号24は、電気光学スイッチング材料(LiTaO3) を示している。長さがL1 である活性レーザー媒質22は、入力ミラー26および中間ミラー28と共に、第1Fabry−Perotキャビティを形成している。長さがL2 であるスイッチング材料は、中間ミラー28および出力ミラー21と共に、第2Fabry−Perotキャビティを形成している。スイッチングは、外部からの操作により、スイッチング材料24の光学長さを変化させることによりなされている。スイッチング電極32、34は、レーザービーム36の軸に直交するように、材料24の両側に配置されている。これら電極間に電圧Vが印加されたときには、電界Eは、eを電極間の距離(電極間の距離は、電気光学材料の厚さに対応している)とすると、E=V/eで表され、電極から発生する。光学的インデックスn2 、および、結果としての電気光学材料の光学長さn22は、電界Eの作用により変化する。このことは、キャビティの結合に影響を与え、レーザー媒質から見た中間ミラー28の反射率を変化させる。
【0025】
1.06μmで発光するとともに、スイッチング材料が約1mm厚さのLiTaO3 により構成されているYAG:Ndマイクロレーザーに対しては、典型的には、n1 =1.8、n2 =2、L1 =500μm、L2 =900μmである。第2キャビティの最大の反射率変化は、約dλ/λ=dL2/L2=dn2/n2=10-4において得られる。このインデックス変化は、スイッチング材料中において、約104 V/cmの電界を印加することにより得られる。第2キャビティ(電気光学材料)を、レーザー材料により構成されている第1キャビティの出力ミラーとみなすことができる。出力ミラーの反射率は、可変であり、電極32、34に対して印加される外部制御電圧により制御される。図4には、第2キャビティの反射率Rの変化を、印加される電圧Vの関数として示す。3つのミラー26、28、21の反射率が、それぞれ99、95、50%である場合には、第2キャビティの反射率は、75〜99%の範囲で変化することになる。よって、活性媒質に対しては、これは、出力ミラーの反射率を外部電圧制御により75〜99%の範囲で変化させることに等しい。ここで、図4のグラフは、1mmの電極間距離に対しては、90%に近い反射率を得るためには、数百ボルトを印加する必要があることを示しており、約99%の反射率を得るためには、約1000ボルトを印加しなければならないことを示している。そのようなマイクロレーザーは、問題を発生する。
【0026】
まず、最初に、マイクロレーザーは、(予めカットされたフラグメントの結合を利用して)手動プロセスにより作製される。これは、幾何寸法に対して、特に電極間隔に対して、下限を与えることになり、最小値は、1mm近辺である。他の問題は、スイッチングに関する適切な電界Eに達する必要があることである。よって、2つの電極間に、1ナノ秒よりも短いような非常に短い時間において、約1mm3 の体積であるレーザーチップに対して、約1000Vの電圧を印加する必要がある。これは、実用的な手段の観点からは非常に困難であり、マイクロレーザーの単純化および低製造コストには適さない複雑なエレクトロニクスを必要とする。
【0027】
上記課題に関連し、参考例においては、活性レーザー媒質が、入力ミラーと中間ミラーとの間に第1共鳴キャビティを形成し、第2材料が、中間ミラーと出力ミラーとの間に第2共鳴キャビティを形成し、前記材料の光学的インデックスは、外部擾乱により緩和可能であり、レーザービームサイズ縮小手段が、第1共鳴キャビティの入力部分に配置され、2つのキャビティの集合体およびレーザービームサイズ縮小手段は、一体化されている。
【0028】
よって、この参考例においては、電極間に印加される電圧が高いという問題を解決する。また、マイクロレーザーキャビティのしきい値を下げることができる。よって、この構造に基づいて、第2材料の厚さを約100μmとすることができる。これにより、電気光学材料の場合には、必要な電圧を50〜100Vの範囲の値にまで制限することができる。マイクロレーザーのスイッチングのしきい値もまた、数ミリワットの程度にまで低減される。最後に、この構造は、大量生産プロセスに適しており、小さな試料を製造し得るとともに、製造コストを低減することができる。
【0029】
レーザービームサイズ縮小手段は、ポンピングビームが通過することになる活性レーザー媒質の面上にマイクロミラーを備えて作製された凹面ミラーにより構成されることができる。出力ミラーは、第2材料の出力面上にマイクロミラーを備えて作製された凹面ミラーとすることができる。2つのキャビティは、光学的に安定であるように作ることができる。
【0030】
能動モードで機能しかつより単純な構造さえも有しているマイクロレーザーを得ることができる参考例は、光学的な安定限界にあるとともに、光学的な不安定状態から光学的な安定状態へと遷移させるためにキャビティの光学長さを変化させる手段が設けられているマイクロレーザーキャビティに関連するものである。
【0031】
したがって、新しい能動スイッチング機構が設けられる。というのは、光学的な不安定状態は、光学的な安定状態とは違って、キャビティ損失の大きな状態であるからである。
【0032】
さらに、得られた構造は、例えばJ.J.Zayhowski 氏による文献(前出)から公知であるような構造とは、Fabry−Perotキャビティがただ1つであることにより、根本的に異なっている。
【0033】
キャビティは、同中心または球状、あるいは、共焦または半球状キャビティとすることができる。この場合、キャビティ内におけるビームのサイズは、より小さいものであり、使用する材料の厚さを低減することができる。したがって、マイクロレーザーのサイズは、さらに低減される。これにより、結果的に、上記問題点の1つを解決することができる。それは、特に、第2材料が電気光学材料である場合には、印加すべき電圧が高電圧となってしまうという問題点である。すなわち、電気光学材料の厚さが減少した場合には、eを電極間厚さとしたときに電界Eが次式で表されることからわかるように、より小さな電圧で、同じ電界を得ることができる。
【数1】
Figure 0003782847
【0034】
ある参考例においては、キャビティは、光学長さが可変である第3の材料を有している。しかしながら、従来のように2つではなく、Fabry−Perotキャビティがただ1つであることは、なお要求されている。これは、非常にコンパクトであって、一体化された構造につながるものである。
【0035】
キャビティの光学長さを変化させる手段は、第3材料の前記長さを変化させるための手段とすることができる。
【0036】
他の参考例においては、活性レーザー媒質および第3材料は、異なる光学的インデックスを有しており、キャビティの光学長さを変化させる手段は、第2材料の光学的インデックスを変化させる手段を備えている。
【0037】
よって、高損失かつ不安定な領域から低損失かつ安定な領域へとキャビティを変位させるために光学長さを変化させ、キャビティのスイッチングを可能とするただ1つのマイクロレーザーキャビティが作製される。ただ1つのFabry−Perotキャビティを有していることのみが必須である。たとえ、そのただ1つのFabry−Perotキャビティが、複数の材料、すなわち、1つは活性レーザー材料、2つめは周波数の多倍化を可能とするエレメントを形成する材料、3つめは光学的な長さが可変である材料を含有していてもである。
【0038】
複数の材料が並置または結合されたとき、あるいは、分子接着により互いに接着されたときには、システムのコンパクトさは、向上する。このことは、マイクロレーザーの場合には非常に重要なことである。
【0039】
最後に、さらなる参考例は、また、上述のマイクロレーザーキャビティと、このキャビティをポンピングするための光学的手段とを具備するマイクロレーザーに関するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明は、以下において、本発明を何ら制限するものではない実施形態に関して、添付図面を参照して、より詳細に説明される。
【0041】
図1は、従来の周波数二倍式の連続発光型のマイクロレーザーを示す図である。図2(a)〜図2(e)は、既に公知のものであって、可飽和吸収体を備える従来のレーザーキャビティの様々な可能な構成を概略的に示す図である。図3は、既に公知のものであって、従来の能動的にスイッチングされるスイッチ型マイクロレーザーを概略的に示す図である。図4は、従来の能動的にスイッチされるスイッチ型マイクロレーザーにおける第1キャビティの活性レーザー媒質から見た第2キャビティの反射率を示す図である。図5は、本発明の一実施形態を示す図である。図6(a)および図6(b)は、可飽和吸収体フィルムの形態とされたスイッチ型デバイスを備える本発明の2つの実施形態を示す図である。図7ないし図9は、マイクロレーザーの参考例を示す図であって、二重Fabry−Perotキャビティ内に能動スイッチングデバイスを備えている。図10および図11は、マイクロレーザーの2つの参考例を示す図であって、能動モードにおいてスイッチングがなされ、単一のFabry−Perotキャビティを備えている。図12(a)〜図12(e)は、参考例をなすマイクロレーザーのための活性固体レーザー媒質上へのマイクロレンズの形成における各工程を示す図である。図13(a)〜図13(c)は、参考例をなすマイクロレーザーの製造における他の工程を示す図である。図14は、さらなる参考例を示す図である。
【0042】
さて、本発明は、マイクロレーザーのキャビティに関するものであり、また、そのようなキャビティを有するマイクロレーザーに関するものである。キャビティは、活性レーザー媒質38を必須要件として構成され、また、入力ミラー40および出力ミラー42により閉塞されている(図5を参照されたい)。キャビティ内には、また、2つの他のエレメントがある。すなわち、キャビティスイッチングエレメント44と、非線形材料46とである。キャビティスイッチングエレメント44は、能動モードあるいは受動モードにあり、非線形材料46は、活性レーザー媒質38の基本周波数をファクターn(n≧2)だけ掛け算することができる。
【0043】
以下においては、異なるスイッチングモードについて、より詳細に説明する。非線形材料は、例えば、非線形KTP結晶とすることができる。非線形KTP結晶は、マイクロレーザーの基本周波数を2倍にすることができる。例えば、YAG:Nd活性レーザー媒質から得られた1064nmの放射は、前記結晶により532nmの放射へと変換される。周波数を4倍とする効果は、同じマイクロレーザーキャビティ内に非線形KTP結晶および非線形BBO結晶を組み込むことにより得ることができる。本発明は、また、マイクロキャビティ内の活性レーザー媒質の周波数を2倍とし得るどのようなタイプの非線形単結晶に対しても適用可能である。また、本発明は、マイクロキャビティ内のレーザー媒質の周波数をファクターn(n≧2、例えばn=3、4、等)だけ多倍化し得るどのようなタイプの非線形単結晶に対しても適用可能である。例えば、BBO、LBO、KNbO3 、LiNbO3 を使用することができる。
【0044】
マイクロキャビティ内に、スイッチングのための手段44と、活性レーザー媒質の基本周波数を多倍化するための手段46とが同時に存在することは、周波数多倍化手段の操作効率を大きく意義深く向上させるという結果をもたらす。よって、二倍型結晶に対しては、80%という効率が前記構造に関して得られている。
【0045】
図5に示すように、キャビティ内には他の付加的なエレメントを備えることができる。それは、例えば、固着層48あるいは媒質のコーティング層50である。固着層48は、可飽和吸収体44を活性レーザー媒質38に対して接続し得るものであり、媒質のコーティング層50は、媒質46、44の界面におけるインデックスの調和を図り得るものである。
【0046】
よって、入力ミラー40および出力ミラー42が平面状である平面−平面キャビティを作ることが可能である。他の実施形態によれば、マイクロレーザーキャビティの入力側および/または出力側が凹んだマイクロミラーとされている安定キャビティを得ることが可能である。少なくとも1つのミラーが凹んでいることにより、キャビティを安定させることができ、その場合、安定キャビティは、より低いスイッチングのしきい値を有するものであるとともに、より良好な効率を有するものである。さらに、凹面のマイクロミラーがあることにより、異なるキャビティ媒質内におけるレーザービームのサイズを調節することができ、可飽和吸収体44および多倍化結晶46に対してのパワー密度をさらに向上させることができる。マイクロミラーは、以下において説明するように、活性レーザー材料上に直接作ることができる。レーザー材料38の表面上、あるいは、キャビティに最後に配置されたエレメント例えば多倍化結晶46の表面上には、透明材料例えばシリカからなるマイクロレンズのアレイを、付加的に作ることができる。典型的なマイクロレンズの寸法は、直径が100〜数百ミクロンであり、曲率半径が数百ミクロン〜数ミリメートルである。
【0047】
マイクロレンズの製造プロセスは、A.EDA氏他による CLEO'92, paper CWG33, p282(Conf. on Laser and Electro-optics, Anaheim, USA, May 1992) の文献中に記載されている。
【0048】
図5に示す実施形態においては、マイクロレーザーキャビティは、受動的にスイッチングされる。この場合、スイッチングエレメント44は、可飽和吸収体エレメントである。
【0049】
特に有利な実施形態においては、可飽和吸収体は、薄膜の形態である。図6(a)および(b)に示すように、可飽和吸収体フィルムをレーザー増幅媒質上に直接成膜することが特に有利である。図6(a)および(b)において、参照符号52は、マイクロレーザーキャビティの活性レーザー媒質を示している。参照符号54は、基本周波数を多倍化し得る、基本周波数を二倍とし得る光学的非線形媒質を示している。参照符号56および58は、マイクロレーザーキャビティの入力および出力ミラーを示している。そして、参照符号60は、活性媒質52上に直接成膜されたフィルムの形態の可飽和吸収体を示している。
【0050】
2つのタイプの薄膜を使用することが可能である。1つは、ポリマーを含有する可飽和吸収分子である。1.06μmのマイクロレーザーに対しては典型的には、可飽和吸収体として、有機色素を使用することができる。有機色素は、例えば、クロロベンゼン中に6%重量のポリメチルメタクリレート(PMMA)を含有する溶液中のビス(4−ジエチルアミノジチオベンジル)ニッケル(bis(4- diethylaminodithiobenzyl) nickel, BDN, KODAK, CAS No. 51449-18-4)のようなものを使用することができる。代替物は、作製プロセスと関連して以下において説明される。このタイプの溶液は、トラメル(trammmel)を利用してレーザー材料上に直接成膜される(以下の作製プロセスの記載を参照されたい)。この結果、フィルムの厚さは、約1〜5μm、例えば、2、3、4μmとなる。
【0051】
他の薄膜のタイプは、液相エピタキシー(liquid phase epitaxy、LPE)により、レーザー材料上に直接的に得ることができる。あるいは、同じ成膜(同じ材料、同じドーピング、同じ特性)の製作を可能とする他の任意のプロセスにより得ることができる。よって、フィルムは、一般的には、LPEにより得ることができる。LPE作製プロセスは、以下において記載され、活性固体媒質から構成される基体52上に、1〜500μm(例えば、100、200、300、400μm)のフィルム厚さでもって得ることができる。フィルムは、活性固体媒質(例えば、YAG)の基本材料と同一の基本材料により構成される。しかし、フィルムは、フィルムに可飽和吸収特性を与えるイオン、例えば、1.06μmのレーザーに対してはCr4+、あるいは、1.5μmのレーザーに対してはEr3+がドーピングされている。
【0052】
よって、スイッチングされるべきレーザーに対しては、レーザーの発光波長においてエピタキシャル層が可飽和吸収を示すようなタイプのドーパントが適用されている。
【0053】
それゆえ、この場合、活性レーザー材料および可飽和吸収体フィルムは、同じ結晶構造を有しており、結晶に影響を与えかつこれら2つの媒質の光学特性に影響を与えるドーピングにおいてのみ異なっている。フィルムの性質は、双方において大きく異なっている。
【0054】
よって、ダメージのしきい値は、各々のフィルムのタイプによって決まる。レーザーキャビティ内においてパワー密度があるパワー密度を超えると、可飽和吸収体フィルムを破壊し得るようになる。この限界パワー密度は、ダメージしきい値として知られており、有機色素含有ポリマーの場合には、LPE成膜フィルムの場合よりも、より低いものである。よって、有機色素含有ポリマーの場合には、LPE成膜フィルムの場合よりも、キャビティ内に成膜されたエネルギーよりもより小さいエネルギーで動作させる必要がある。
【0055】
さらに、ある場合には、レーザー材料52とポリマー60との間のインデックスの違いは、これら2つの媒質間の光学的境界面において現れる。他の場合には、LPEは、同じ材料(YAG上にはYAGであって、ドーピングだけが異なる)に対してのみ行うことができる。このことは、応用の度合いを制限することになる。しかし、エピタキシャルフィルムのインデックスを活性レーザー媒質のインデックスに合わせることが可能とされる。この場合、活性レーザー媒質は、エピタキシャルの基体として機能し、したがって、2つの媒質間における光学的境界面の形成を阻止する。
【0056】
最後に、フィルムの性質は、レーザーパルスのパルス形状に影響を与えることになる。ポリマー中に溶解された有機色素の場合には、色素の立ち下がり時間は、非常に短く(〜1ns)、一方、イオンが不純物(Cr4+、Er3+)を構成しているエピタキシャルされたフィルムの場合には、立ち下がり時間は、約1マイクロセカンドとずっと長いものである。これらの性質は、意図した使用に応じて、フィルムの選択に明瞭に条件をつけることになる。
【0057】
上述の構造(活性レーザー媒質上にフィルムの形態で可飽和吸収体が直接成膜されている構造)により、軸合わせを必要とすることがなく、光学的接着剤のような付随的なエレメントの導入を必要とすることがなく、また、同じ基本媒質から活性レーザー媒質および受動スイッチングデバイスを形成するに際して同じ基本材料のコドーピング(codoping)の使用を避けることができるコンパクトなマイクロレーザーキャビティを得ることができる。
【0058】
次に、本発明の受動的にスイッチングされる形態のマイクロレーザーの製造プロセスについて説明する。以下、各工程ごとに説明する。
【0059】
1)活性レーザー材料が選択され、調製される。すなわち、配向され、0.5〜5mmの厚さのプレートにカットされる。その後、プレートは、丸められ、また研磨される。その結果、所望の最終厚さeが得られる。
【0060】
2)この工程は、可飽和吸収体の作製工程である。
【0061】
2a)従来の可飽和吸収体の場合には、スイッチ型マイクロレーザーキャビティを得ることができる様々なプロセスが公知である。特に、活性レーザー媒質の基本材料のコドーピングを行うことができ、これにより、活性レーザー媒質および可飽和吸収体の性質を与えることができる(例えば、YAGに対して、ネオジウムイオンNd3+およびクロミウムイオンCr4+をドーピングする)。
【0062】
2b)フィルムの形態で成膜された可飽和吸収体の場合には、2つの成膜のタイプで達成することができる。
【0063】
2b1)第1の成膜のタイプ:ポリマー中に溶解された可飽和吸収体有機色素の成膜。
【0064】
典型的には、1.06μmのマイクロレーザーに対しては、可飽和吸収体として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)溶液中のビス(4−ジエチルアミノジチオベンジル)ニッケル(BDN, KODAK, CAS No. 51449-18-4)有機色素を使用することができる。
【0065】
この目的のために、クロロベンゼン(Prolabo) 中に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を6wt.%(ポリマーにおける平均分子量)を含有させて、24時間攪拌した溶液を調製する。この溶液に、0.2wt.%のBDNを加え、その後、2時間攪拌する。そして溶液は、濾過された後、液滴を滴下して基体を回転させ遠心分離により広げる方法で、基体の出力面または出口面(ダイクロイックミラーを有する入力面または入口面と反対側の面)上に成膜される。このトラメル成膜のためには、マイクロエレクトロニクスの分野において、リソグラフ操作時に使用される樹脂の成膜のための装置のような標準装置を使用することができる。基体は、前もって、研磨操作に起因する不純物のすべてのトレースに関してクリーニングされる。基体は、2000r.p.m.で20秒間回転(トラメル)され、その後、5000r.p.m.で30秒間回転(トラメル)される。その後、フィルムは、オーブン中において、70℃で2時間乾燥される。
【0066】
これにより、1μm厚さであり、3%の活性分子(BDN)を含有し、また、飽和前の光学密度が1.06μm(74%透過)において0.13であるフィルムが得られる。そのような可飽和吸収体は、10nsに近い緩和時間を有し、1MW/cm2 に近い強度で飽和する。
【0067】
ポリマーの濃度パラメータ、ポリマーの分子量またはポリマーの溶媒、色素の比率、トラメルの回転速度を比較することにより、可飽和吸収体の達成特性を調節することができる。得られた典型的な特性は、以下のようである。
−フィルム厚さ : 1〜5μm(例えば、2、3、4μm)
−分子の濃度 : 5〜10wt.%
−色素 : BDN、mm=685g
−ガラス転移点 : Tg=78℃
−1.06μmにおける吸収 : 10〜70%
−飽和レベル : 90%
−有効断面積 : 10-16cm2
−緩和時間 : 2〜15ns
−飽和強度 : 0.1〜1MW/cm2
−フィルムの非一様性 : <5%(1cm2あたり)
−減極率(depolarization rate): <10-5
−800nmにおける損失 : <1%
−反復周波数 : 10〜10,000Hz
−光安定性 : 108ストローク
−成膜方法 : トラメル
【0068】
ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、あるいは、ポリスチレンのような他のポリマーは、PMMAに代えて、それぞれに対して適切な溶媒を使用して使用することができる。また、色素として、ビス(4−ジメチルアミノジチオベンジル)ニッケル(bis(4-dimethylaminodithiobenzyl)nickel, BDN, KODAK, CAS No. 38465-55-3)を使用することもできる。
【0069】
色素は、また、シリカゲル内に組み込むこともできるし、あるいは、ポリマーチェインにぶら下げることもできる。
【0070】
他の様々なジチエン(dithiene)系金属錯体を、他の波長に対する染料として使用することができる。これに関しては、K.H.Drexhage氏他による Optics Com-munications 10(1), 19, 1974 、および、Mueller-Westerhoff氏による Mol. Cryst. Liq. Cryst. 183, 291, 1990による文献中に記載がある。
【0071】
この方法は、また、1.06μm以外の波長で動作するスイッチ型レーザーに対しても使用することができる。例えば、テトラエチルオクタハイドロテトラアザペンタフェン−ジチオルアト−ニッケル(tetraethyloctahydrotetraaza- pentaphene-dithiolat-nickel,上記Mueller-Westerhoff氏による文献を参照されたい)を備えて1.5μm付近で発光するErまたはEr+Ybレーザー(ErまたはEr+Ybがドーピングされた材料であって、活性イオンはErである)においてスイッチングが起こっても良い。
【0072】
2b2)第2の成膜のタイプ:液相エピタキシー(LPE)によるフィルムの成膜。
【0073】
可飽和吸収体(S.A.)フィルムは、基体の成膜される面が適切に選択された過飽和溶液に浸漬される。この溶液またはエピタキシーバスは、溶媒と、最終材料を形成するものとは異なるエレメントにより構成されている溶質との混合体である。基体およびフィルムは、同じ結晶構造を有しており、フィルムの結晶性、および、光学的性質に影響を与えるドーパントにおいてのみ異なっている。Nd、Er、Ybのような活性イオンは、材料を増幅することができ、他のイオン(Cr、Er)は、S.A.特性を材料に与える。そして、さらに他のイオン(例えば、Ga、Ge、Lu、等)は、屈折率を変化させるために、あるいは、結晶格子を変化させるために使用することができる。よって、得られるフィルムの性質を制御することが可能となる。
【0074】
このプロセスは、(基体をなすために)単結晶の形態をなすいかなる実在の材料に対しても適用することができ、また液相エピタキシーにより作製することができる。これは、上述のY31512(YAG) 、Y2SiO5(YSO)、YVO4 、YLiF4(YLF) 、あるいは、GdVO4 のような活性レーザー媒質の基本材料のような材料である。バスの組成(溶媒および置換基の選択)、異なる酸化物の溶質内における濃度、実験的成長条件(温度範囲、操作手続、等)は、可能な限り最良の結晶性を有するフィルムを得るために、各材料に応じて調節することができる。
【0075】
ガーネット(YAG)の場合には、選択された溶媒は、PbO/B23混合体であり、溶質は、ガーネット相を安定化させる目的で、Al23を過剰に含有している。溶質/溶媒比が、その後、1000℃で成長させるために計算される。
【0076】
バスの組成、温度、および、成膜時間の関数として、厚さ(1≦e≦200μm、例えば、25μm、50μm、75μm、100μm、125μm、150μm、175μmであって、e≧200μmとすることも可能)、および、フィルム中のドーパント濃度を調節することができる。フィルムは、一定温度で成長し、これにより、フィルム厚さ全体にわたってのドーパント濃度の均一性を得ることができる。基体は、等速運動され、あるいは等速運動に代えて回転運動され、これにより、良好な厚さの一様性が得られる。
【0077】
1つあるいは2つのS.A.フィルムを備えた基体は、活性レーザー媒質の1つの面がその表面においてバス中に浸漬されるか、あるいは、活性レーザー媒質が完全にバス中に浸漬されて両面に対してそれが起こるかのどちらを選択するかによって、製作することができる。
【0078】
得られた1つあるいは複数のエピタキシー面は、エピタキシープロセスにより発生した可能性のある表面粗さを除去するために、また、1つあるいは複数のエピタキシーフィルムの厚さをマイクロレーザーの操作にとって所望の厚さとするために研磨することができる。
【0079】
3)この工程は、非線形材料を成膜する工程、あるいは、取り付ける工程である。ここでいう非線形材料は、レーザー材料の基本周波数をファクターn(n≧2)だけ多倍化し得るものであって、例えば、非線形KTP結晶である。結晶は、相マッチング角度(phase matching angle)に応じて配向され、これにより、レーザー周波数の多倍化が可能とされる。
【0080】
4)この工程は、入力ミラーおよび出力ミラーを成膜する工程である。これら入力ミラーおよび出力ミラーは、誘電性積層の成膜により得られたダイクロイックミラーとすることができ、プロセスは、公知プロセスおよび商業的に利用可能なプロセスである。
【0081】
5)この工程は、マイクロレーザーのチップを得るために、プレートをカットする工程である。
【0082】
複数のミラー、可飽和吸収体、活性レーザー媒質、そして付加的にマイクロレンズを有する小さなプレートは、(マイクロエレクトロニクスの分野において、Siチップをカットするために使用されるタイプの)ダイヤモンドソーを用いて、断面積が数mm2 のレーザーチップを得る目的でカットされる。
【0083】
参考例においては、マイクロレーザーキャビティおよびマイクロレーザーは、能動的にスイッチングされる。そのような構造の例が図7に示されており、図において、参照符号62は、入力ミラー66と中間ミラー68との間において、第1共鳴キャビティを形成している活性レーザー媒質を示している。第2共鳴キャビティは、中間ミラー68と出力ミラー70との間において形成されている。第2共鳴キャビティは、エレメント74を有しており、エレメント74の光学的インデックスは、外部からの擾乱により変調されるようになっている。特に、この材料は、電気光学材料とすることができ、例えば、LiTaO3により構成することができる。外部制御電圧は、電極72、73に印加することができ、そして、そのように印加された電圧により、材料74中に電界が発生し、材料のインデックスの緩和がもたらされる。この緩和は、2つのキャビティの結合に影響を及ぼし、活性レーザー媒質から見た中間ミラー68の反射率を緩和する。本発明においては、活性レーザー媒質の基本周波数をファクターn(n≧2)だけ多倍化し得る光学的非線形材料78が、例えば、第2Fabry−Perotキャビティ内に、光学的インデックスが外部擾乱により緩和され得る材料74と共に、組み込まれている。この場合、材料74、78間には、無反射処理が施されることができ、第2共鳴キャビティの操作を妨げないようにすることができる。これに代えて、材料78は、第1Fabry−Perotキャビティ内に、活性レーザー媒質62と共に組み込まれることもできる。この場合には、無反射処理は、材料62、78間に施されることになる。この場合にも、能動スイッチングデバイス、および、周波数をファクターnだけ多倍化し得る材料の結合により、極度に意義深い周波数を多倍化し得る材料の操作効率の向上がもたらされ、操作効率は、80%近くにまで達する。
【0084】
この参考例は、レーザービームサイズ縮小手段を付加することにより、さらに改良することができる。レーザービームサイズ縮小手段は、第1共鳴キャビティの入力部分に配置され、2つのキャビティの集合体およびレーザービームサイズ縮小手段は、一体化される。この改良は、図8および図9に示されており、図8、9においては、図7におけるものと同一または対応するエレメントには、同じ参照符号が付されている。レーザービームサイズ縮小手段90は、これら図8、9の各々において、参照符号88により示されている。図においては、レーザービームサイズ縮小手段は、ポンピングビーム80がまず最初に通過することになる活性レーザー材料82の表面上に形成されたマイクロミラー88により形成されている。
【0085】
この構成に基づいて、マイクロレーザーの全体的な厚さ、特に、材料74の厚さを約100μmにすることができる。電気光学材料74においては、これにより、電極72、73間に印加するのに必要な電圧を50〜100Vの値に制限することができる。しかしながら、すべてのミラーが平面状である図7の参考例においては、キャビティのスイッチングのために適切なインデックスの変化を起こさせるに際して、電極72、73間に高電圧を印加しなければならない。したがって、J.J.Zayhowski 氏による文献において記載されている従来技術に関連して上述したように、これらの高電圧は、数百ボルト、特に1000V(図4参照)に達する可能性がある。さらに、図8、9に示す参考例、すなわち、第1キャビティの入力部分に配置されたレーザービームサイズ縮小手段を備える参考例においては、マイクロレーザーのスイッチングのしきい値を数ミリワットにまで下げることができる。
【0086】
マイクロミラー88の曲率半径は、マイクロレーザーの全体長さ(活性媒質82の長さL1 +媒質74の長さL2 +媒質78の長さL3 )を超えることが好ましい。典型的には、曲率半径は、約1.5〜2mmを超えることになる。この状況のもとでは、光学的に安定なキャビティが得られ、レーザービーム90の媒質74内における直径φは、相対的に小さなサイズであり、(従来技術および図7の参考例における約120μmに対して)典型的には数十マイクロメートルである。
【0087】
図9に示すように、凹状のマイクロミラー89が第2キャビティの出力部分に設けられている構造を得ることもまた可能である。さらに、2つのマイクロミラー88、89の各々の半径R1、R2は、2つの光学的に安定なキャビティを得るために選択することができる。この条件は、実際、R1≧L1かつR2≧L2+L3 により満たされる。媒質78が第1キャビティ内に組み込まれるような場合には、この条件は、R1≧L1+L3かつR2≧L2 と記述される。図8の平凹キャビティの場合には、R2=(無限大)である。
【0088】
インデックス可変媒質n2 として電気光学エレメント74を使用することもまた可能である。このようなエレメントは、
−例えば近傍に配置された電磁石を利用することによる外部磁界に対応してインデックスn2 が緩和されるような磁気光学材料であるか、あるいは、
−インデックスが外部から印加された温度変化または圧力変化の関数であるような材料であるかのいずれかである。
【0089】
次に、他の能動的にスイッチングされるレーザーマイクロキャビティの構造について説明する。これは、本発明に組み合わせて使用することができ、すなわち、マイクロレーザーキャビティの基本周波数をファクターn(n≧2、例えば周波数の二倍化結晶あるいは三倍化結晶)だけ多倍化し得るキャビティ内材料に組み合わせて使用することができる。
【0090】
上記構造(図7〜図9に示す二重Fabry−Perotキャビティ)と比較して、また、上記において言及したJ.J.Zayhowski 氏による文献において記載されている構造と比較して、得られたレーザーマイクロキャビティの構造は、ずっと単純であり、能動モードで動作する公知のマイクロレーザー構造の複雑さの問題を解決するものである。加えて、得られた構造は、図7〜図9に関連して説明した参考例と同様に、電気光学材料が適用される際に使用されるべき制御電圧を低減することができる。
【0091】
この参考例においては、マイクロレーザーキャビティは、Fabry−Perotキャビティを形成する活性レーザー媒質および2つのマイクロミラーを組み込んでいる。前記キャビティは、光学的安定限界にあり、キャビティには、マイクロレーザーキャビティを光学的不安定状態から光学的安定状態へと変化させるために、マイクロレーザーキャビティの光学的長さを変化させるための手段が設けられている。
【0092】
したがって、新しい能動スイッチングが導入される。というのは、光学的に不安定な状態は、光学的に安定な状態に対して、キャビティ損失が多い状態であるからである。この構造は、公知の構造、特にJ.J.Zayhowski 氏他により記載された構造(既述のように、ただ1つのFabry−Perotキャビティを有している点を参照されたい)とは、根本的に異なっている。
【0093】
この参考例は、図10および図11に図示されている。ここで、参照符号72、73、74、78、80は、図7〜図9において同じ参照符号が与えられているものと、同一のエレメントを示している。参照符号92は、活性レーザー媒質を示している。参照符号94、98は、レーザーのマイクロキャビティの入力ミラーを示している。参照符号96、100は、レーザーのマイクロキャビティの出力ミラーを示している。媒質92および74は、互いに接触した状態とすることができ、無反射コーティングを、92−74間の境界面、および、74−78間の境界面に成膜することができる。図10に示すマイクロレーザーキャビティは、安定限界にある半球状のキャビティである。ただ1つのキャビティが存在し、そのキャビティは、1つのレーザー材料、外部制御電圧により光学的インデックスを変化させ得る他の材料、および、周波数を多倍化し得る材料から構成されている。従来の2つの結合されたキャビティの場合とは違って、これらの材料は、ただ1つのFabry−Perotキャビティを形成している。2つの材料92および74は、固着(bonding) によりあるいは分子接着(molecular ad-hesion)により、接触されることができる。これら2つの材料の接合部分においては、これら2つの材料の光学的インデックスの違いにより、数パーセントの低い反射が起こり得る。しかし、この低い反射により、従来技術において説明したようなシステムの場合には、2つのキャビティを共鳴状態に結合させる目的で、適切な共鳴を得ることはできない。
【0094】
図11に示す参考例は、図10に示す参考例に対して、出力ミラー100が曲率半径R を有する凹面ミラーである点において相違している。
【0095】
例えば共焦(confocal)キャビティ(図5に示すように2つの凹面ミラーを備えたキャビティ)、あるいは、半球状キャビティ(図4に示すように平凹面ミラーを備えたキャビティ)を安定限界で作るように、ミラーの特性を決定する必要がある。
【0096】
半球状キャビティの場合には、安定性は、次式により得られる。
【数2】
Figure 0003782847
ここで、L=L1+L2+L3である。
【0097】
共焦キャビティの場合には、安定性は、次式により得られる。
【数3】
Figure 0003782847
【数4】
Figure 0003782847
【0098】
最後に、同中心の、あるいは、球形キャビティに対しては、安定性に関する条件は、次式となる。
【数5】
Figure 0003782847
【数6】
Figure 0003782847
【0099】
各場合においては、キャビティを安定状態にする目的で、対応する不等式を満足させるために、インデックスn2 、インデックスn1 、インデックスn3 、あるいは、長さL1、L2、L3 のうちの1つのいずれかを変化させることができる。これらパラメータのうちの1つの変化は、外部制御手段により得ることができる。キャビティの光学的安定状態は、低損失状態に対応しており、また、キャビティの光学的不安定状態は、高損失状態に対応しているので、キャビティを能動的にスイッチングするための新規な手段が設けられる。
【0100】
図10および図11に示す参考例の場合には、電気光学媒質のインデックスn は、電界を印加することにより変化させられる。
【0101】
これに代えて、キャビティの光学長さを変化させるために、電気光学材料74を以下のものに置き換えることができる。すなわち、
−例えば近傍に配置された電磁石を利用することによる外部磁界に対応してインデックスが変化するような磁気光学材料。
−インデックスn2 が圧力に依存し、インデックスの変化が圧力変化により得られるような材料。
【0102】
出力ミラーを圧電手段上に設けることにより、キャビティの全体幾何長さを変化させることもまた可能である。これにより、マイクロレーザーキャビティの光学長さの制御された変化を得ることができ、そして、マイクロレーザーキャビティの光学的不安定状態から光学的安定状態への変化が可能とされる。
【0103】
半球状、共焦、同中心、あるいは、球状キャビティを使用することにより、電気光学材料74が使用されたときに、電気光学材料74の内部において、マイクロレーザービームを集中させることができる。マイクロレーザービームの断面積が低減されることにより、インデックスがn2 である材料の厚さを低減させることができる。レーザー材料と共に単一キャビティを形成する電気光学材料が使用されたときには、よって、インデックスn2 の緩和のために必要な電界Eを得るための接触電極72、73間の所要距離を低減させることができる。同じ電界Eを得るために電極に印加される電圧は、同じだけ低減される。
【0104】
図10および図11においては、材料78は、マイクロキャビティの出力側に設けられている。材料78は、また、電気光学材料74と活性レーザー媒質92との間に組み込むこともでき、その場合には、電気光学材料74は、マイクロキャビティの出力部分に位置することになる。
【0105】
参考例をなすマイクロレーザーは、能動的にスイッチングされるとともに2つの接合されたFabry−Perotキャビティを有し、かつ、2番目のFabry−Perotキャビティは電気光学材料を有しているものである。次に、そのような参考例をなすマイクロレーザーを製造するためのプロセスについて説明する。プロセスは、以下の工程を有している。
【0106】
1)第1工程においては、1つあるいはそれ以上のキャビティの安定性が満足されるかどうかについて、曲率半径R1、R2が計算される。
【0107】
2)第2工程においては、レーザー材料プレート、および、電気光学材料(例えば、LiTaO3 )のようなインデックス可変第2材料プレートの切削および両面同時研磨を行う。
【0108】
3)その後、光リソグラフィおよび機械加工により、マイクロミラー(典型的な直径は100〜500μmであって、曲率半径R1 は1〜2mm)がレーザービームの入力面上に作られる。この工程は、図12(a)〜図12(e)に図示されている。第1サブ工程においては(図12(a))、レーザー材料105の入力面上に光感応性樹脂コーティング103の成膜が行われる。引き続いて、マスク104を通してのUV放射による樹脂の照射が行われる(図12(b))。次なるサブ工程においては(図12(c))、マイクロミラーを形成するためのエレメント106、108だけを残して、樹脂の化学的除去が行われる。その後、樹脂のマイクロミラー110、112を形成するための樹脂のヒートフロー( heat flow)が行われ(図12(d))、そして、イオンビーム114を使用したレーザー材料105の機械加工が行われる(図12(e))。
【0109】
工程4)〜工程9)については、図13(a)を参照して説明する。
【0110】
4)この工程では、入力ミラー107が、レーザー材料105の入力面上に成膜される。
【0111】
5)この工程では、レーザー材料の基本周波数をファクターn(n≧2)だけ多倍化し得る非線形材料、例えば、非線形KTP結晶の成膜を行う。材料は、周波数の多倍化に適用される位相マッチング角度にに合うように配向される。
【0112】
6)光リソグラフィおよび機械加工により、マイクロボス109(典型的な直径は100〜500μmであって、曲率半径R2 は1〜2mm)が、電気光学材料の出力表面上に、あるいは、場合によっては、周波数を多倍化し得る材料上に作られる。出力ミラーが平面状ミラーであるような場合には、電気光学材料の出力表面上に、マイクロボスは形成されない。さらに、出力ミラー(マイクロレンズ)の直径は、入力マイクロミラーの直径よりも小さいものとすることができる。
【0113】
7)引き続くこの工程においては、出力マイクロミラー113が、電気光学材料または周波数を多倍化し得る材料の出力面上に成膜される。
【0114】
8)この第8工程においては、中間ミラー115が、レーザー材料−電気光学材料間の境界面、または、レーザー材料−周波数多倍化材料の間の境界面に成膜される。
【0115】
9)この工程においては、出力面を樹脂膜117により保護する。
【0116】
10)この工程においては、マイクロエレクトロニクスにおいて使用されるダイヤモンドソーを利用して、電気光学材料内に溝109(図13(b))を作ることができ、その結果、所望の間隔で電極を得ることができる。
【0117】
11)引き続くこの工程においては、蒸着による電気接点の成膜(例えば、樹脂116および電気光学材料を覆うCr−Auコーティング121の成膜)が行われる。
【0118】
12)引き続くこの工程においては、保護樹脂の化学的エッチング(図13(c))が行われる。
【0119】
図13(b)および図13(c)は、レーザーマイクロキャビティの出力側に位置しているものが電気光学材料である場合を示している。当業者は、他の構成に対しては、異なる工程の順序を適用することができるであろう。
【0120】
13)サイズが実質的に1mm2 に等しい基本チップ123は、その後、図13(c)に示したようにカットされる。ここで、参照符号125、127は、電気光学材料の制御電極を示している。
【0121】
14)チップは、その後、メタライズされたプリント回路基板上に取り付けられる。この場合、メタライズされたプリント回路基板は、インピーダンスマッチングされるとともに、電気コンタクトされたものである。その後、シールドされた筐体内に収容される。
【0122】
15)筐体内に収容された後に、レーザーポンピングダイオード、および、スイッチングのための電気コネクタに接続される。
【0123】
次に、ただ1つのFabry−Perotキャビティを有している参考例としての能動的にスイッチングされるマイクロレーザーの製造方法について説明する。この製造方法は、以下の工程を有している。
【0124】
1)第1工程においては、キャビティの安定性限界にあるように、キャビティ内の異なる媒質について、曲率半径および長さが計算される。
【0125】
2)〜6)上記プロセスにおける第2工程〜第6工程を参照されたい。
【0126】
7)第7工程においては、無反射コーティングが、レーザー材料−電気光学材料間の境界面、または、レーザー材料−周波数多倍化材料の間の境界面に成膜される。このコーティングは、レーザー材料の平面状をなす出力面上に、あるいは、用途に応じて、電気光学材料または多倍化材料の平面状をなす入力面上に成膜することができる。なお、この成膜は、システムの操作に関して、絶対的に不可欠なものではない。
【0127】
8)その後、2枚のプレートが、光学的固着、あるいは、例えば分子接着のような他の任意手段を利用して接着される。
【0128】
9)〜15)上記プロセスにおける第9工程〜第15工程を参照されたい。
【0129】
上記のような2つの能動スイッチングの場合(二重キャビティ、あるいは、単一キャビティ)、および、その変形形態の場合においては、密度可変マスクを備えるマイクロミラーを製造することができる。さらに図14に示すように、マイクロミラー129、131は、レーザーの波長に対して透明なガラスあるいはシリカのような材料133上に作ることができる。マイクロミラーが設けられるこれらの基体は、その後、レーザー媒質136の入力面135、および、二倍化または三倍化結晶138(あるいは、これらのエレメントが入れ替わっている場合には、電気光学材料139)の出力面137に取り付けることができる。得られた構造は、図14に示されている。
【0130】
なお、すべての公知の種類のレーザー材料(結晶あるいはガラス)を使用することができる。とりわけ、基本波長は、活性イオンの関数として決定されることになり、NdおよびYbに対しては1μm付近であり、ErおよびEr+Ybに対しては1.55μm付近であり、そして、TmおよびHoに対しては2μm付近である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の周波数二倍式の連続発光型のマイクロレーザーを示す図である。
【図2】既に公知のものであって、可飽和吸収体を備える従来のレーザーキャビティの様々な可能な構成を、それぞれ概略的に示す図である。
【図3】既に公知のものであって、従来の能動的にスイッチングされるスイッチ型マイクロレーザーを概略的に示す図である。
【図4】従来の能動的にスイッチされるスイッチ型マイクロレーザーにおける第1キャビティの活性レーザー媒質から見た第2キャビティの反射率を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す図である。
【図6】可飽和吸収体フィルムの形態とされたスイッチ型デバイスを備える本発明の2つの実施形態をそれぞれ示す図である。
【図7】イクロレーザーの参考例を示す図であって、二重Fabry−Perotキャビティ内に能動スイッチングデバイスを備えている。
【図8】イクロレーザーの参考例を示す図であって、二重Fabry−Perotキャビティ内に能動スイッチングデバイスを備えている。
【図9】イクロレーザーの参考例を示す図であって、二重Fabry−Perotキャビティ内に能動スイッチングデバイスを備えている。
【図10】イクロレーザーの2つの参考例を示す図であって、能動モードにおいてスイッチングがなされ、単一のFabry−Perotキャビティを備えている。
【図11】イクロレーザーの2つの参考例を示す図であって、能動モードにおいてスイッチングがなされ、単一のFabry−Perotキャビティを備えている。
【図12】参考例をなすマイクロレーザーのための活性固体レーザー媒質上へのマイクロレンズの形成における各工程を示す図である。
【図13】参考例をなすマイクロレーザーの製造における他の工程を示す図である。
【図14】さらなる参考例を示す図である。
【符号の説明】
38 活性レーザー媒質(媒質または第1活性固体材料)
44 可飽和吸収体、キャビティスイッチング手段
46 第2光学非線形材料
52 活性レーザー媒質(媒質または第1活性固体材料)
54 第2光学非線形材料
60 可飽和吸収材料フィルム、キャビティスイッチング手

Claims (5)

  1. 媒質または第1活性固体材料(38、52)と、キャビティスイッチング手段(44、60)とを具備してなり、
    マイクロレーザーキャビティの基本周波数を整数n(n≧2)だけ多倍化することができる第2光学非線形材料(46、54)からなる少なくとも1つのエレメントを、前記キャビティの内部に具備し、
    前記キャビティは、可飽和吸収体により受動的にスイッチングされ、
    前記可飽和吸収体は、前記固体活性媒質(52)上に直接的に成膜された可飽和吸収材料フィルム(60)であることを特徴とするマイクロレーザーキャビティ。
  2. 前記フィルム(60)は、ポリマー溶媒中に溶解された有機色素により形成されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロレーザーキャビティ。
  3. 前記有機色素は、ビス(4−ジエチルアミノジチオベンジル)ニッケル、または、ビス(4−ジメチルアミノジチオベンジル)ニッケルの中から選択され、前記溶媒は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、あるいは、ポリスチレンの溶液であることを特徴とする請求項記載のマイクロレーザーキャビティ。
  4. 前記フィルム(60)は、液相エピタキシーにより成膜可能であることを特徴とする請求項1記載のマイクロレーザーキャビティ。
  5. 前記フィルムは、前記固体活性媒質の基本材料と同一の基本材料から形成され、Cr4+あるいはEr3+イオンでドーピングされていることを特徴とする請求項記載のマイクロレーザーキャビティ。
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