JPH0957970A - 液体噴射記録ヘッド用基体及びその製造方法 - Google Patents

液体噴射記録ヘッド用基体及びその製造方法

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JPH0957970A
JPH0957970A JP21743995A JP21743995A JPH0957970A JP H0957970 A JPH0957970 A JP H0957970A JP 21743995 A JP21743995 A JP 21743995A JP 21743995 A JP21743995 A JP 21743995A JP H0957970 A JPH0957970 A JP H0957970A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力は少なくし発生エネルギーを効率よ
くインクに伝達し噴射させる。 【構成】 発熱抵抗体140の発熱部150の部分に設
けた開口部170以外の基体表面および電力供給膜13
0上面に保護膜120を設け、この保護膜120の上面
および開口部170部分の発熱抵抗体140の表面に保
護膜121を設け、そして保護膜121の表面に最表面
保護膜110を設けた液体噴射記録ヘッド用基体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気熱変換素子と記録用
機能素子を基板上に形成した液体噴射記録ヘッド用基
体、およびこの液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法に
関し、特に、複写機,ファクシミリ,ワードプロセッ
サ,ホストコンピュータの出力用プリンタ,ビデオ出力
用プリンタ等に用いられるインクジェット記録装置に採
用される記録ヘッドおよび記録ヘッドの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録法(インクジェット記録
法)は、記録時における騒音の発生が無視し得る程度に
極めて小さく、高速記録が可能であり、しかも所謂普通
紙に定着という特別な処理を必要とせずに記録の行える
点において関心を集めている。
【0003】その中で、例えば特開昭54−51837
号公報,ドイツ公開(DOLS)第2843064号公
報に記載されている液体噴射記録法は、熱エネルギーを
液体に作用させて、液滴吐出の為の原動力を得るという
点において、他の液体噴射記録法とは、異なる特徴を有
している。
【0004】即ち、上記の公報に開示されている記録法
は、熱エネルギーの作用を受けた液体が急峻な体積の増
大を伴う状態変化を起こし、該状態変化に基づく作用力
によって、記録ヘッド部先端のオリフィスより液体が吐
出され飛翔的液滴が形成され、該液滴が被記録部材に付
着し記録が行われるという特徴がある。
【0005】特に、DOLS 2843064号公報に
開示されている液体噴射記録法は、所謂drop−on
demand記録法に極めて有効に適用されるばかり
ではなく、記録ヘッド部をfull lineタイプで
高密度マルチオリフィス化した記録ヘッドが容易に具現
化出来るので、高解像度,高品質の画像を高速で得られ
るという特徴を有している。
【0006】上記の記録法が適用される記録装置の記録
ヘッド部は、液体を吐出するために設けられたオリフィ
スと、該オリフィスに連通し、液滴を吐出するための熱
エネルギーが液体に作用する部分である熱作用部を構成
の一部とする液流路とを有する液吐出部と、熱エネルギ
ーを発生する手段としての電気熱変換体とを具備してい
る。
【0007】そして、この電気熱変換体は、一対の電極
と、これらの電極に接続し、これらの電極間に発熱する
領域(熱発生部)を有する発熱抵抗層とを具備してい
る。上記一対の電極は、一般に、選択電極と共通電極と
からなり、これら電極間に通電することにより上記した
オリフィスから液滴を吐出するための熱エネルギーが前
記熱発生部より発生される。
【0008】これらの熱発生部上及び少なくとも記録ヘ
ッド内の液体が流れるもしくは滞留する領域下に設けら
れた電極上には、通常、保護層が設けられている。この
保護層は、電極及び熱発生部を形成している発熱抵抗層
を、それらの上部にある液体から化学的,物理的に保護
すると共に、その液体を通じて起こる前記電極間の短絡
及び同種電極、殊に選択電極間のリークを防止し、更に
液体と電極とが接触し、これに通電することによって起
こる電極の電触を防止するために設けられている。
【0009】上記保護層は、設けられる場所によって要
求される特性が各々異なり、例えば熱発生部上において
は、耐熱性,耐液性,液浸透防止性,熱伝導
性,酸化防止性,絶縁性、及び耐破傷性に優れて
いることが要求され、熱発生部以外の領域においては熱
的条件では緩和されるが液浸透防止性,耐液性,絶縁性
及び耐破傷性には充分優れていることが要求される。
【0010】しかしながら、上記の〜の特性の総て
を所望通りに満足する保護膜を一層のみで、しかも熱発
生部上及び電極上のすべてを覆うことができる単一の保
護層用材料は、今のところなく、実際の記録ヘッドにお
いては、その設けられる場所によって要求される特性を
互いに補い合う種々の材料を選択し、それらの材料から
なる複数の層で保護層を形成させている。この様な多層
からなる保護層では、新たに、積層された各重なり合う
層の間の接着力が十分に強く、記録ヘッドの製造過程及
び実際の使用期間にわたって、層間での剥離や浮き上が
りなどの接着力の低下による故障が生じないことが要求
される。
【0011】他方、これらとは別に、マルチオリフィス
化タイプの液体噴射記録ヘッドの場合には、基板上に多
数の微細な電気熱変換体を同時に形成するために、製造
過程において、基板上では各層の形成と、形成された層
の一部除去の繰返しが行われ、保護層が形成される段階
では、保護層の形成されるその裏面はスラップウェッヂ
部(段差部)のある微細な凹凸状となっているので、こ
の段差部における保護層の被覆性(Step cove
rage性)が重要となっている。即ち、この段差部の
被覆性が悪いと、その部分で液体の浸透が起こり、電触
或は電気的絶縁破壊を起こす誘因となる。また、形成さ
れる保護層がその製造法上において欠陥部の生ずる確率
が少なくない場合には、その欠陥部を通じて、液体の浸
透が起こり、電気熱変換体の寿命を著しく低下させる要
因となっている。
【0012】これらの理由から、保護層は、段差部にお
ける被覆性が良好であること、形成される層にピンホー
ル等の欠陥の発生する確率が低く、発生しても実用上無
視し得る程度、或はそれ以上に少ないことが更に要求さ
れる。
【0013】特に熱作用面においては、一秒間に数千回
の高温と低温の間の激しい温度変化のサイクルが繰り返
される過酷な条件下にあると共に、熱作用面上の液体
は、高温時には気化し液体中に気泡を生じさせ液流路内
の圧力を高め、また温度の低下に伴って気化した液体が
凝縮して気泡が消滅するに従って液流路内の圧力が低下
するという圧力変化が繰り返され、これらによって生じ
る機械的ストレスが常に加えられている。このため、少
なくとも発熱部上面を覆う様に設けられる保護層は、特
に機械的ストレスに対する耐衝撃性と保護層を構成する
複数の層間の接着性が優れていることが要求される。
【0014】図5は、従来の記録ヘッド用基板の発熱部
付近を示す模式断面図および平面図である。
【0015】従来、保護層としては、先に記した保護層
として要求される諸特性を満たす組合わせとして、誘電
体膜とTa膜との積層膜が用いられてきた。図5には上
記した構成の保護膜510,520、発熱抵抗層540
及び配線層530により形成した電気熱変換体(発熱
部)550付近における積層構造が示してある。
【0016】図5に示す構造は基板560上に発熱抵抗
層540,配線層530を連続して堆積した後、配線層
530,発熱抵抗層540を順次フォトリソグラフィー
法によりパターニングして発熱部550を形成した後、
保護層510,520を連続して堆積することによって
形成される。
【0017】この時、保護層510にはTa膜が、保護
層520にはSiO,SiN等の誘電体膜が用いられ
る。図5に示す構造では保護層520を介して導電性の
Taからなる保護膜510と配線層530が接近するた
め、保護膜510と配線層530との間の短絡を防ぐ観
点から保護層520の膜厚は通常1μm程度が必要とさ
れる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発熱部550
から発生する熱エネルギーを効率よく液体500に伝え
るためには、発熱部550の直上にある保護膜520は
できる限り薄くすることが望ましい。従って発熱部55
0の直上にある保護膜520のみを薄くしその他の部分
の保護膜520は厚くする構造とすれば、発熱部550
より発生する熱を液体500を発泡させるエネルギーと
して用いる際の効率を高めることができる。
【0019】しかし、上記構造を形成するために必要な
加工特性を備え、かつ記録ヘッドの材質として十分な性
質を持った保護膜及び発熱抵抗体の組み合わせ及びプロ
セスは見出されていなかった。
【0020】本発明は上記した記録ヘッド用基体の構成
上の問題点を解消するために成されたもので、消費電力
は少なく、発生熱エネルギーを効率よく液体に伝達して
噴射させることができる液体噴射記録ヘッド用基体及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
液体噴射記録ヘッド用基体及びその製造方法は、 (1)複数の電気熱変換素子と該電気熱変換素子にそれ
ぞれ接続する複数の配線電極とを基体上に設けた液体噴
射記録ヘッド用基体において、基体表面の少なくとも前
記電気熱変換素子の発熱部の直上の領域に第一の保護膜
を設け、かつ該発熱部上の一部に開口部を有し該発熱部
以外の領域が前記開口部から露出しないように形成した
第二の保護膜をも設けたことを特徴とする液体噴射記録
ヘッド用基体。
【0022】(2)第一の保護膜が窒化珪素,酸化珪
素,酸化窒化珪素又はリンガラスからなることを特徴と
する上記(1)記載の液体噴射記録ヘッド用基体。
【0023】(3)第一の保護膜の膜厚が0.1μm以
上であることを特徴とする上記(1)記載の液体噴射記
録ヘッド用基板、 (4)第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒化珪素又はリン
ガラスであることを特徴とする上記(1)記載の液体噴
射記録ヘッド用基体、 (5)電気熱変換素子の発熱部が窒化タンタルであるこ
とを特徴とする上記(1)記載の液体噴射記録ヘッド用
基体。
【0024】(6)複数の電気熱変換素子と該電気熱変
換素子にそれぞれ接続する複数の配線電極とを基体上に
設けた記録ヘッド用基体において、基体表面の電気熱変
換素子の下層に絶縁膜を設け、少なくとも該電気熱変換
素子の発熱部の直上の領域に第一の保護膜を設け、かつ
該発熱部及び発熱部の周辺の前記絶縁膜の表面がそれぞ
れ露出するように形成した第二の保護膜を設けたことを
特徴とする液体噴射記録ヘッド用基体。
【0025】(7)絶縁膜が窒化珪素からなることを特
徴とする上記(6)記載の液体噴射記録ヘッド用基体、 (8)第一の保護膜が窒化珪素,酸化珪素,酸化窒化珪
素又はリンガラスからなることを特徴とする上記(6)
記載の液体噴射記録ヘッド用基体、 (9)第一の保護膜の膜厚が0.1μm以上であること
を特徴とする上記(6)記載の液体噴射記録ヘッド用基
体、 (10)第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒化珪素又はリ
ンガラスであることを特徴とする上記(6)記載の液体
噴射記録ヘッド用基体、 (11)電気熱変換素子の発熱部が窒化タンタルである
ことを特徴とする上記(6)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体、 (12)第二の保護膜が前記配線電極上を少なくとも覆
っていることを特徴とする上記(6)記載の液体噴射記
録ヘッド用基体。
【0026】(13)基体表面に発熱抵抗体層と配線層
とを連続成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用い
て前記配線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形
状にパターニングすることにより発熱部を形成する工
程,基体全面に第一保護膜を形成しフォトリソグラフィ
ー法により前記発熱抵抗体層の前記発熱部直上に位置す
る前記第一の保護膜にのみ開口部を形成し前記発熱抵抗
体層を露出させる工程,基体表面全面に第二の保護膜を
形成する工程とを有することを特徴とする液体噴射記録
ヘッド用基体の製造方法。
【0027】(14)第一の保護膜が酸化珪素,酸化窒
化珪素又はリンガラスであることを特徴とする上記(1
3)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法、 (15)発熱抵抗体層の発熱部が窒化タンタルであるこ
とを特徴とする上記(13)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法、 (16)第一の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液がフッ化水素を含むことを特徴とする
上記(13)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
法、 (17)第一の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であることを特徴
とする上記(13)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の
製造方法、 (18)第二の保護膜が窒化珪素,酸化珪素,酸化窒化
珪素又はリンガラスであることを特徴とする上記(1
3)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法、 (19)第二の保護膜の膜厚が0.1μm以上であるこ
とを特徴とする上記(13)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法。
【0028】(20)基体表面に絶縁膜を形成する工
程,基体表面の前記絶縁膜上に発熱抵抗体層と配線層と
を連続成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用いて
前記配線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形状
にパターニングすることにより発熱部を形成する工程,
基体全面に第一保護膜を形成しフォトリソグラフィー法
により前記発熱抵抗体層の前記発熱部直上に位置する前
記第一の保護膜にのみ開口部を形成し前記発熱抵抗体層
を露出させる工程,基体表面全面に第二の保護膜を形成
する工程とを有することを特徴とする液体噴射記録ヘッ
ド用基体の製造方法。
【0029】(21)絶縁膜が窒化珪素からなることを
特徴とする上記(20)記載の液体噴射記録ヘッド用基
体の製造方法、 (22)第一の保護膜が酸化珪素,酸化窒化珪素又はリ
ンガラスであることを特徴とする上記(20)記載の液
体噴射記録ヘッド用基体の製造方法、 (23)発熱抵抗体層の発熱部が窒化タンタルであるこ
とを特徴とする上記(20)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法、 (24)第一の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液がフッ化水素を含むことを特徴とする
上記(20)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
法、 (25)第一の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であることを特徴
とする上記(20)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の
製造方法、 (26)第二の保護膜が窒化珪素,酸化珪素,酸化窒化
珪素又はリンガラスであることを特徴とする上記(2
0)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法、 (27)第二の保護膜の膜厚が0.1μm以上であるこ
とを特徴とする上記(20)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法。
【0030】(28)基体表面に発熱抵抗体層と配線層
とを連続成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用い
て前記配線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形
状にパターニングすることにより発熱部を形成する工
程,基体全面に第一保護膜及び第二の保護膜とを連続成
膜する工程,フォトリソグラフィー法により前記発熱抵
抗体層の前記発熱部上に位置する前記第二の保護膜に開
口部を形成し前記第一の保護膜を露出させる工程とを有
することを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基体の製造
方法。
【0031】(29)第一の保護膜が酸化珪素であるこ
とを特徴とする上記(28)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法、 (30)第二の保護膜の開口部より露出した前記第一の
保護膜の膜厚が0.1μm以上であることを特徴とする
上記(28)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
法、 (31)第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒化珪素又はリ
ンガラスであることを特徴とする上記(28)記載の液
体噴射記録ヘッド用基体の製造方法、 (32)発熱抵抗体層の発熱部が窒化タンタルであるこ
とを特徴とする上記(28)記載の液体噴射記録ヘッド
用基体の製造方法、 (33)第二の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液がフッ化水素を含むことを特徴とする
上記(28)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
法、 (34)第二の保護膜に前記開口部を形成するために用
いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であることを特徴
とする上記(28)記載の液体噴射記録ヘッド用基体の
製造方法。
【0032】上記の各構成によって、前記目的を達成し
ようとするものである。
【0033】
【作用】本発明によれば、発熱抵抗体の発熱部の直上に
発熱部の保護に必要にして十分な厚さの保護膜を良好な
膜厚均一性を保って形成することができる。従って従来
配線層の短絡防止のために必要以上に厚く形成していた
保護膜を用いた場合と比較して、発熱部から発生した熱
エネルギーを効率よく液体へと伝達させることができ
る。
【0034】また、発熱部直上以外の部分には発熱体直
上に形成する保護膜に加えて任意の厚さの保護膜を形成
することができるため、配線層上の保護膜の短絡防止に
対しても大きな作用効果がある。
【0035】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定さ
れることはなく、前記の構成により目的が達成され得る
ものであれば良い。
【0036】(実施例1)本発明の実施例1について図
1の(a),(b)及び図3を参照して説明する。図1
は本発明実施例の記録ヘッド用基体の電気熱変換素子の
発熱部付近の断面図および平面図である。
【0037】図1において、100は記録ヘッドを動作
させる際に気化させる液体を示す。110は記録ヘッド
基体の最表面の保護膜であるタンタル膜、121は電気
熱変換素子の発熱部150上の保護膜である窒化珪素
膜、120は発熱部150上の開口部170を除く基体
表面上を覆う保護膜であるリンガラス膜、130は電気
熱変換素子に電力を供給するアルミニウム配線膜、14
0は電気熱変換素子の発熱抵抗体である窒化タンタル
膜、160は酸化珪素膜、150は電気熱変換素子の発
熱部、170は発熱抵抗体140上に窒化珪素膜121
とタンタル膜110のみが存在するリンガラス膜120
の開口部をそれぞれ示す。
【0038】次に図1に示す本実施例の記録ヘッド用基
体の製造プロセスについて図3を参照して説明する。
【0039】まず基体(図示せず)表面にCVD法によ
り絶縁膜である酸化珪素膜160を膜厚1μm堆積す
る。次いで窒化タンタル膜140を反応性スパッタリン
グ法により膜厚0.1μm堆積し、連続してアルミニウ
ム膜130をスパッタリング法により膜厚1.0μm堆
積する(図3(a))。つぎにフォトリソグラフィー法
によりアルミニウム膜130をパターニングしアルミニ
ウム配線131を形成した後、再びフォトリソグラフィ
ー法により窒化タンタル膜140をパターニングし発熱
抵抗体パタン141を形成する(図3(b))。
【0040】次に常圧CVD法によりリンガラスからな
る保護膜120を膜厚0.7μm形成する。この時の成
膜条件は反応ガスとしてSiH4 ,PH3 ,O2 ,N2
の混合ガスを用い、基板温度は400℃、リン濃度はP
25 として12wt%となるようにする(図3
(c))。
【0041】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
保護膜120に開口部170を形成する(図3
(d))。保護膜120のエッチングにはウエットエッ
チング法を用い、エッチング液にはNH4 HF2 として
12.8wt/vol%の緩衝フッ酸水溶液を用いた。
エッチング液の液温は20.0℃であった。このときリ
ンガラスからなる保護膜120のエッチング速度は14
0nm/minであったが、同一条件で窒化タンタル膜
141は全くエッチングされなかった。
【0042】また、この時リンガラスのかわりに酸化珪
素からなる保護膜120についても形成を試みた。成膜
方法には常圧プラズマCVD法を用いた。成膜条件は反
応ガスとしてSiH4 ,O2 ,N2 の混合ガスを用い基
板温度は400℃とした。
【0043】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
保護膜120に開口部170を形成した。保護膜120
のエッチングにはウエットエッチング法を用い、エッチ
ング液にはNH4 HF2 として12.8wt/vol%
の緩衝フッ酸水溶液を用いた。エッチング液の液温は2
0.0℃であった。このとき酸化窒化珪素からなる保護
膜120のエッチング速度は50nm/minであった
が、同一条件で窒化タンタル膜141は全くエッチング
されなかった。
【0044】また、さらにこの時リンガラスのかわりに
酸化窒化珪素からなる保護膜120についても形成を試
みた。成膜方法にはプラズマCVD法を用いた。成膜条
件は、反応ガスとしてSiH4 250sccm,N2
5000sccmの混合ガスを用い、ガス圧力0.9
Torr、基板温度350℃、RF電力3.0KWとし
た。
【0045】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
保護膜120に開口部170を形成した。保護膜120
のエッチングにはウエットエッチング法を用い、エッチ
ング液にはNH4 HF2 として12.8wt/vol%
の緩衝フッ酸水溶液を用いた。エッチング液の液温は2
0.0℃であった。このとき酸化窒化珪素からなる保護
膜120のエッチング速度は44nm/minであって
が、同一条件で窒化タンタル膜141は全くエッチング
されなかった。
【0046】つぎに、基板全面に窒化珪素膜121を膜
厚0.3μm形成した後、基板全面にタンタル膜110
を膜厚0.2μm形成する(図3(e))。
【0047】ついで、タンタル膜110および窒化珪素
膜121をフォトリソグラフィー法を用いて部分的に除
去しボンディングパッド(図示せず)を形成する。
【0048】以上の工程により、発熱抵抗体パタン14
1の発熱部150の上部に、それ以外の部分より薄い保
護膜層110および121を形成することができる。
【0049】このとき、窒化珪素膜121の膜厚を0.
05μm〜0.30μmの間で変化させたところ、膜厚
が0.10μm未満の場合には発熱抵抗体パタン141
とタンタル膜110の間の短絡が多く良品率は20%以
下であったが、膜厚が0.15μm以上の場合には発熱
抵抗体パタン141とタンタル膜110の間の短絡はほ
とんど見られず、良品率は90%以上であった。従って
窒化珪素膜121の膜厚は最低0.10μm以上必要で
あり望ましくは0.15μm以上であった方が良いこと
がわかる。
【0050】また、本実施例では保護膜121として窒
化珪素膜を用いた例を示したが、他の膜すなわちリンガ
ラス膜,酸化珪素膜あるいは酸化窒化珪素膜等を用いた
場合でも窒化珪素膜を用いた場合とほぼ同様な結果を得
ることができた。
【0051】本実施例の方法によれば、リンガラス膜,
酸化珪素膜あるいは酸化窒化珪素膜からなる保護膜12
0のエッチングの際に窒化タンタル膜141が全くエッ
チングされないため発熱抵抗体としての性能を全く損な
うことなく窒化タンタル膜141上の保護膜120を除
去することができる。
【0052】また、本実施例では、保護膜120のエッ
チング液として緩衝フッ酸水溶液を用いているが、エッ
チング液としてフッ化水素酸を用いた場合も窒化タンタ
ル膜141は全くエッチングを実現することができた。
【0053】さらに、保護膜120の開口部170の表
面には任意の厚さの保護膜121を形成できるため、ア
ルミニウム配線131上に必要とされる保護膜膜厚と発
熱部150上の保護膜膜厚との双方を設定することがで
きる。
【0054】また、発熱部150上の保護膜121は堆
積後上層に連続して積層されるタンタル膜110によっ
て保護されるため後の工程でダメージを受けることはな
い。したがって保護膜121に用いる材料の選択の際に
は加工特性上の制約は少なく、保護膜としての特性と成
膜特性を考慮して選択決定することができる。
【0055】本実施例では、絶縁膜を形成した基体上に
電気熱変換素子を形成する場合について説明したが、基
体に該電気熱変換素子を駆動する駆動用機能素子と該電
気熱変換素子と該駆動用機能素子とをそれぞれ接続する
配線電極と該配線電極上に設けられる絶縁膜とを予め作
り込んでおき、その上層に電気熱変換素子を形成する場
合についても本実施例と同様な構造及び工程を採用する
ことができることは言うまでもない。
【0056】(実施例2)本発明の実施例2について図
2(a),(b)及び図4を参照して説明する。図2は
本発明実施例の記録ヘッド用基体の電気熱変換素子の発
熱部付近の断面図および平面図である。
【0057】図2において、200は記録ヘッドを動作
させる際に気化させる液体を示す。210は記録ヘッド
基体の最表面の保護膜であるタンタル膜、221は電気
熱変換素子の発熱部250上の保護膜である窒化珪素
膜、220は発熱部250上の開口部270を除く基体
表面上を覆う保護膜であるリンガラス膜、230は電気
熱変換素子に電力を供給するアルミニウム配線膜、24
0は電気熱変換素子の発熱抵抗体である窒化タンタル
膜、260は酸化珪素膜、250は電気熱変換素子の発
熱部、270は発熱抵抗体240上に窒化珪素膜221
とタンタル膜210のみが存在するリンガラス膜220
の開口部をそれぞれ示す。
【0058】次に図2に示す本実施例の記録ヘッド用基
体の製造プロセスについて図4を参照して説明する。
【0059】まず基体(図示せず)表面にCVD法によ
り絶縁膜である酸化珪素膜260を膜厚1μm堆積す
る。
【0060】次いで窒化タンタル膜240を反応性スパ
ッタリング法により膜厚0.1μm堆積し、連続してア
ルミニウム膜230をスパッタリング法により膜厚1.
0μm堆積する(図4(a))。つぎにフォトリソグラ
フィー法によりアルミニウム膜230をパターニングし
アルミニウム配線231を形成した後、再びフォトリソ
グラフィー法により窒化タンタル膜240をパターニン
グし発熱抵抗体パタン241を形成する(図4
(b))。
【0061】そして、プラマズCVD法により基板全面
に窒化珪素からなる保護膜221を膜厚0.3μm形成
する。この時の成膜条件は反応ガスとしてSiH4 80
0sccm,NH3 7200sccmの混合ガスを用
い、ガス圧力2.0Torr、基板温度350℃、RF
電力3.0KWとした。次に常圧CVD法によりリンガ
ラスからなる保護膜220を膜厚0.7μm形成した。
この時の成膜条件は反応ガスとしてSiH4 ,PH3
2 ,N2 の混合ガスを用い基板温度は400℃、リン
濃度はP25 として12wt%となるようにした。
(図4(c))。
【0062】次に、フォトリソグラフィー法により発熱
抵抗体パタン241の発熱部250の上部に位置するリ
ンガラス膜220に開口部270を発熱抵抗体240よ
りも幅広く形成する(図4(d))。リンガラス膜のエ
ッチングにはウエットエッチング法を用い、エッチング
液にはNH4 HF2 として12.8wt/vol%の緩
衝フッ酸水溶液を用いた。エッチング液の液温は20.
0℃であった。このときリンガラス膜220のエッチン
グ速度は140nm/minであったが、同一条件で窒
化珪素膜221のエッチング速度は6.1nm/min
であった。
【0063】また、保護膜220としてリンガラス以外
に酸化珪素及び酸化窒化珪素の使用も試みた。この時の
成膜方法は、酸化珪素の場合、常圧プラズマCVD法を
用い、成膜条件は反応ガスとしてSiH4 ,O2 ,N2
の混合ガスを用い基板温度は400℃とした。また、酸
化窒化珪素の場合、成膜方法にはプラズマCVD法を用
い、成膜条件は、反応ガスとしてSiH4 250scc
m,N2 O 5000sccmの混合ガスを用い、ガス
圧力0.9Torr、基板温度350℃、RF電力3.
0KWとした。
【0064】保護膜220として酸化珪素又は酸化窒化
珪素を使用した場合の上記緩衝フッ酸水溶液に対するエ
ッチング速度は50nm/min,44nm/minで
あった。
【0065】つぎに、基板全面にタンタル膜210を膜
厚0.2μm形成する(図4(e))。
【0066】ついで、タンタル膜210および窒化珪素
膜221をフォトリソグラフィー法を用いて部分的に除
去しボンディングパッド(図示せず)を形成する。
【0067】以上の工程により、発熱抵抗体パタン24
1の発熱部250の上部に、それ以外の部分より薄い保
護膜層210および221を形成することができる。
【0068】本実施例の方法によれば、リンガラス膜と
窒化珪素膜とのエッチング速度比が前記のように23倍
と大きいため、リンガラス膜のエッチングの際に下地の
窒化珪素膜のエッチング量を少なく抑えることができる
ため、発熱抵抗体上の窒化珪素膜厚はリンガラス膜のエ
ッチングの際に大きく変動することはない。従ってリン
ガラス膜220の開口部270には初めに堆積した窒化
珪素の膜厚に応じた任意の厚さの保護膜層221を残す
ことができるためアルミニウム配線231上に必要とさ
れる保護膜膜厚とは独立に発熱部250上の保護膜膜厚
を設定することができる。
【0069】また、リンガラスのかわりに酸化珪素又は
酸化窒化珪素を使用した場合、窒化珪素とのエッチング
速度比はそれぞれ約8,約7となるためリンガラスを用
いた場合と比較すると下地の窒化珪素膜のエッチング量
は大きくなるが、保護膜221として機能する膜を形成
することは可能であった。
【0070】また、本実施例では、保護膜220のエッ
チング液として緩衝フッ酸水溶液を用いているが、エッ
チング液としてフッ化水素酸を用いた場合も緩衝フッ酸
水溶液を用いた場合とほぼ同等の結果が得られた。
【0071】しかし、リンガラス,酸化珪素又は酸化窒
化珪素のいずれを使用するかによって上記ウエットエッ
チングの際のオーバーエッチング時間が変化するため、
下地の窒化珪素膜の堆積膜厚はオーバーエッチング量を
考慮して決定する必要がある。具体的には、最終的に保
護膜221として残す窒化珪素膜厚0.2μm,保護膜
220の膜厚を0.8μmとし、オーバーエッチング時
間を標準的なジャストエッチング時間に対して50%と
した場合のそれぞれの膜において必要とされる窒化珪素
膜の堆積膜厚は表1の通りであった。
【0072】
【表1】
【0073】このとき、窒化タンタル膜240上に最終
的に残存する窒化珪素膜221の膜厚を0.05μm〜
0.30μmの間で変化させたところ、膜厚が0.10
μm未満の場合には発熱抵抗体パタン241とタンタル
膜210の間の短絡が多く良品率は20%以下であった
が、膜厚が0.15μm以上の場合には発熱抵抗体パタ
ン241とタンタル膜210の間の短絡はほとんど見ら
れず、良品率は90%以上であった。従って窒化珪素膜
221の膜厚は最低0.10μm以上必要であり望まし
くは0.15μm以上であった方が良いことがわかっ
た。
【0074】さらに、本実施例では発熱抵抗体240の
幅よりも開口部270を広くしたため発熱部250から
上部に伝導する熱のほとんどが薄い保護膜層を経由して
液体200に到達するため、発熱部250から液体20
0への熱の伝達効率をより高めることができる。
【0075】本実施例では、絶縁膜を形成した基体上に
電気熱変換素子を形成する場合について説明したが、基
体に該電気熱変換素子を駆動する駆動用機能素子と該電
気熱変換素子と該駆動用機能素子とをそれぞれ接続する
配線電極と該配線電極上に設けられる絶縁膜とを予め作
り込んでおき、その上層に電気熱変換素子を形成する場
合についても本実施例と同様な構造及び工程を採用する
ことができることは言うまでもない。
【0076】(実施例3)本発明の実施例3について図
1の(a),(c)及び図3を参照して説明する。
【0077】図1の(a)及び(c)は本発明実施例の
記録ヘッド用基体の電気熱変換素子の発熱部付近の断面
図及び平面図である。
【0078】図1の(a),(c)において、100は
記録ヘッドを動作させる際に気化させる液体を示す。1
10は記録ヘッド基体の最表面の保護膜であるタンタル
膜、121は電気熱変換素子の発熱部150上の保護膜
である窒化珪素膜、120は発熱部150上の開口部1
70を除く基体表面上を覆う保護膜であるリンガラス
膜、130は電気熱変換素子に電力を供給するアルミニ
ウム配線膜、140は電気熱変換素子の発熱抵抗体であ
る窒化タンタル膜、160は酸化珪素膜からなる絶縁
膜、150は電気熱変換素子の発熱部、170は発熱抵
抗体140上に窒化珪素膜121とタンタル膜110の
みが存在するリンガラス膜120の開口部をそれぞれ示
す。
【0079】次に図1に示す本実施例の記録ヘッド用基
体の製造プロセスについて図3を参照して説明する。
【0080】まず基体(図示せず)表面にプラズマCV
D法により酸化珪素膜からなる絶縁膜160を膜厚1μ
m堆積する。この時の成膜条件は反応ガスとしてSiH
4 800sccm,NH3 7200sccmの混合ガス
を用い、ガス圧力2.0Torr,基板温度350℃,
RF電力3.0KWとする。
【0081】次いで窒化タンタル膜140を反応性スパ
ッタリング法により膜厚0.1μm堆積し連続してアル
ミニウム膜130をスパッタリング法により膜厚1.0
μm堆積する(図3(a))。つぎにフォトリソグラフ
ィー法によりアルミニウム膜130をパターニングしア
ルミニウム配線131を形成した後、再びフォトリソグ
ラフィー法により窒化タンタル膜140をパターニング
し発熱抵抗体パタン141を形成する(図3(b))。
【0082】次に常圧CVD法によりリンガラス膜12
0を膜厚0.7μm形成する。この時の成膜条件は反応
ガスとしてSiH4 ,PH3 ,O2 ,N2 の混合ガスを
用い基板温度は400℃、リン濃度はP25 として1
2wt%となるようにする(図3(c))。
【0083】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
リンガラス膜120に開口部170を形成する(図3
(d))。このとき開口部170の幅は発熱抵抗体14
0の幅と同一またはより広くし、発熱抵抗体140を露
出するようにする。リンガラス膜120のエッチングに
はウエットエッチング法を用い、エッチング液にはNH
4 HF2 として12.8wt/vol%の緩衝フッ酸水
溶液を用いた。エッチング液の液温は20.0℃であっ
た。このときリンガラス膜120のエッチング速度は1
40nm/minであったが、同一条件で窒化タンタル
膜141は全くエッチングされなかった。
【0084】また、この時リンガラスのかわりに酸化珪
素からなる保護膜(120)についても形成を試みた。
成膜方法には常圧プラズマCVD法を用いた。成膜条件
は反応ガスとしてSiH4 ,O2 ,N2 の混合ガスを用
い基板温度は400℃とした。
【0085】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
保護膜120に開口部170を形成した。保護膜120
のエッチングにはウエットエッチング法を用い、エッチ
ング液にはNH4 HF2 として12.8wt/vol%
の緩衝フッ酸水溶液を用いた。エッチング液の液温は2
0.0℃であった。このとき酸化窒化珪素からなる保護
膜120のエッチング速度は50nm/minであって
が、同一条件で窒化タンタル膜141は全くエッチング
されなかった。
【0086】また、さらにこの時リンガラスのかわりに
酸化窒化珪素からなる保護膜(120)についても形成
を試みた。成膜方法にはプラズマCVD法を用いた。成
膜条件は、反応ガスとしてSiH4 250sccm,N
2 O 5000sccmの混合ガスを用い、ガス圧力
0.9Torr,基板温度350℃,RF電力3.0K
Wとした。
【0087】そして、フォトリソグラフィー法により発
熱抵抗体パタン141の発熱部150の上部に位置する
保護膜120に開口部170を形成した。保護膜120
のエッチングにはウエットエッチング法を用い、エッチ
ング液にはNH4 HF2 として12.8wt/vol%
の緩衝フッ酸水溶液を用いた。エッチング液の液温は2
0.0℃であった。このとき酸化窒化珪素からなる保護
膜120のエッチング速度は44nm/minであって
が、同一条件で窒化タンタル膜141は全くエッチング
されなかった。
【0088】また、本実施例では、保護膜120のエッ
チング液として緩衝フッ酸水溶液を用いているが、エッ
チング液としてフッ化水素酸を用いた場合も窒化タンタ
ル膜141は全くエッチングを実現することができた。
【0089】つぎに、基板全面に窒化珪素膜121を膜
厚0.3μm形成した後、基板全面にタンタル膜110
を膜厚0.2μm形成する(図3(e))。
【0090】ついで、タンタル膜110および窒化珪素
膜121をフォトリソグラフィー法を用いて部分的に除
去しボンディングパッド(図示せず)を形成する。
【0091】以上の工程により、発熱抵抗体パタン14
1の発熱部150の上部に、それ以外の部分より薄い保
護膜層110および121を形成することができる。
【0092】このとき、窒化珪素膜121の膜厚を0.
05μm〜0.30μmの間で変化させたところ、膜厚
が0.10μm未満の場合には発熱抵抗体パタン141
とタンタル膜110の間の短絡が多く良品率は20%以
下であったが、膜厚が0.15μm以上の場合には発熱
抵抗体パタン141とタンタル膜110の間の短絡はほ
とんど見られず、良品率は90%以上であった。従って
窒化珪素膜121の膜厚は最低0.10μm以上必要で
あり望ましくは0.15μm以上であった方が良いこと
がわかった。
【0093】また、本実施例では保護膜121として窒
化珪素膜を用いた例を示したが、他の膜すなわちリンガ
ラス膜,酸化珪素膜あるいは酸化窒化珪素膜等を用いた
場合でも窒化珪素膜を用いた場合とほぼ同様な結果を得
ることができた。
【0094】本実施例の方法によれば、リンガラス膜,
酸化珪素膜あるいは酸化窒化珪素膜からなる保護膜12
0のエッチングの際に窒化タンタル膜141が全くエッ
チングされないため発熱抵抗体としての性能を全く損な
うことなく窒化タンタル膜141上の保護膜120を除
去することができる。
【0095】さらに、保護膜120の開口部170の表
面には任意の厚さの保護膜121を形成できるためアル
ミニウム配線131上に必要とされる保護膜膜厚とは独
立に発熱部150上の保護膜膜厚を設定することができ
る。
【0096】また、この場合開口部170は発熱抵抗体
140の幅より広いので発熱抵抗体140の下地の窒化
珪素からなる絶縁膜160が露出するが、窒化珪素膜の
緩衝フッ酸水溶液に対するエッチング速度は6.1nm
/minと非常に遅いためオーバーエッチングを行った
場合でも発熱抵抗体140のエッジ部分に発熱抵抗体1
40の特性上問題となるようなオーバーハングが形成さ
れることはなかった。
【0097】また、発熱部150上の保護膜121は堆
積後上層に連続して積層されるタンタル膜110によっ
て保護されるため後の工程でダメージを受けることはな
い。したがって保護膜121に用いる材料の選択の際に
は加工特性上の制約は少なく、保護膜としての特性と成
膜特性を考慮して選択決定することができる。
【0098】さらに、本実施例では発熱抵抗体140の
幅よりも開口部170を広くしたため、発熱部150か
ら上部に伝導する熱のほとんどが薄い保護膜層を経由し
て液体100に到達するため発熱部150から液体10
0への熱の伝達効率をより高めることができる。
【0099】本実施例では、絶縁膜を形成した基体上に
電気熱変換素子を形成する場合について説明したが、基
体に該電気熱変換素子を駆動する駆動用機能素子と該電
気熱変換素子と該駆動用機能素子とをそれぞれ接続する
配線電極と該配線電極上に設けられる絶縁膜とを予め作
り込んでおき、その上層に電気熱変換素子を形成する場
合についても本実施例と同様な構造及び工程を採用する
ことができることは言うまでもない。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成を採
用することにより、発熱抵抗体から発生する熱エネルギ
ーを高効率で保護膜層に接する液体に伝えることができ
るため、液体噴射記録ヘッドの省エネルギー化に大いに
寄与できる。
【0101】また、本発明による製造方法を用いれば、
液体噴射記録ヘッド用基体の発熱抵抗体の表面に膜厚の
薄い保護膜層を、その他の表面に膜厚の厚い保護膜層を
容易に形成できるため、配線層の短絡防止に対する効果
も大きい。
【0102】さらに、本発明による工程の増加は成膜、
フォトリソグラフィー各一工程のみであり製造コストの
増加はわずかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である液体噴射記録ヘッド用
基体の発熱部付近の構成を示す説明図であり、断面およ
び平面を示す。
【図2】 本発明の実施例2である液体噴射記録ヘッド
用基体の発熱部付近の構成を示す説明図であり、断面お
よび平面を示す。
【図3】 本発明の実施例1および3である液体噴射記
録ヘッド用基体の製造プロセスの説明図であり、各工程
の断面を示す。
【図4】 本発明の実施例2である液体噴射記録ヘッド
用基体の製造プロセスの説明図であり、各工程の断面を
示す。
【図5】 従来の液体噴射記録ヘッド用基体の発熱部付
近の構成を示す説明図であり、断面および平面を示す。
【符号の説明】
100,200,500 インクなどの液体 110,210,510 最表面の保護膜であるタンタ
ル膜 170,270 開口部 120,220,520 開口部以外の基体表面の保護
膜 121,221 発熱部上の保護膜である窒化珪素膜 130,230,530 電力供給するためのアルミニ
ウム膜 140,240,540 発熱抵抗体である窒化タンタ
ル膜 150,250,550 発熱部 160,260,560 絶縁膜

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電気熱変換素子と該電気熱変換素
    子にそれぞれ接続する複数の配線電極とを基体上に設け
    た液体噴射記録ヘッド用基体において、 基体表面の少なくとも前記電気熱変換素子の発熱部の直
    上の領域に第一の保護膜を設け、かつ該発熱部上の一部
    に開口部を有し該発熱部以外の領域が前記開口部から露
    出しないように形成した第二の保護膜をも設けたことを
    特徴とする液体噴射記録ヘッド用基体。
  2. 【請求項2】 前記第一の保護膜が窒化珪素,酸化珪
    素,酸化窒化珪素又はリンガラスからなることを特徴と
    する請求項1記載の液体噴射記録ヘッド用基体。
  3. 【請求項3】 前記第一の保護膜の膜厚が0.1μm以
    上であることを特徴とする請求項1記載の液体噴射記録
    ヘッド用基板。
  4. 【請求項4】 前記第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒化
    珪素又はリンガラスであることを特徴とする請求項1記
    載の液体噴射記録ヘッド用基体。
  5. 【請求項5】 前記電気熱変換素子の発熱部が窒化タン
    タルであることを特徴とする請求項1記載の液体噴射記
    録ヘッド用基体。
  6. 【請求項6】 複数の電気熱変換素子と該電気熱変換素
    子にそれぞれ接続する複数の配線電極とを基体上に設け
    た記録ヘッド用基体において、 基体表面の電気熱変換素子の下層に絶縁膜を設け、少な
    くとも該電気熱変換素子の発熱部の直上の領域に第一の
    保護膜を設け、かつ該発熱部及び発熱部の周辺の前記絶
    縁膜の表面がそれぞれ露出するように形成した第二の保
    護膜を設けたことを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基
    体。
  7. 【請求項7】 前記絶縁膜が窒化珪素からなることを特
    徴とする請求項6記載の液体噴射記録ヘッド用基体。
  8. 【請求項8】 前記第一の保護膜が窒化珪素,酸化珪
    素,酸化窒化珪素又はリンガラスからなることを特徴と
    する請求項6記載の液体噴射記録ヘッド用基体。
  9. 【請求項9】 前記第一の保護膜の膜厚が0.1μm以
    上であることを特徴とする請求項6記載の液体噴射記録
    ヘッド用基体。
  10. 【請求項10】 前記第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒
    化珪素又はリンガラスであることを特徴とする請求項6
    記載の液体噴射記録ヘッド用基体。
  11. 【請求項11】 前記電気熱変換素子の発熱部が窒化タ
    ンタルであることを特徴とする請求項6記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体。
  12. 【請求項12】 前記第二の保護膜が前記配線電極上を
    少なくとも覆っていることを特徴とする請求項6記載の
    液体噴射記録ヘッド用基体。
  13. 【請求項13】 基体表面に発熱抵抗体層と配線層とを
    連続成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用いて前
    記配線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形状に
    パターニングすることにより発熱部を形成する工程,基
    体全面に第一保護膜を形成しフォトリソグラフィー法に
    より前記発熱抵抗体層の前記発熱部直上に位置する前記
    第一の保護膜にのみ開口部を形成し前記発熱抵抗体層を
    露出させる工程,基体表面全面に第二の保護膜を形成す
    る工程とを有することを特徴とする液体噴射記録ヘッド
    用基体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第一の保護膜が酸化珪素,酸化窒
    化珪素又はリンガラスであることを特徴とする請求項1
    3記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記発熱抵抗体層の発熱部が窒化タン
    タルであることを特徴とする請求項13記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第一の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液がフッ化水素を含むこと
    を特徴とする請求項13記載の液体噴射記録ヘッド用基
    体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第一の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であ
    ることを特徴とする請求項13記載の液体噴射記録ヘッ
    ド用基体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第二の保護膜が窒化珪素,酸化珪
    素,酸化窒化珪素又はリンガラスであることを特徴とす
    る請求項13記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 前記第二の保護膜の膜厚が0.1μm
    以上であることを特徴とする請求項13記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体の製造方法。
  20. 【請求項20】 基体表面に絶縁膜を形成する工程,基
    体表面の前記絶縁膜上に発熱抵抗体層と配線層とを連続
    成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用いて前記配
    線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形状にパタ
    ーニングすることにより発熱部を形成する工程,基体全
    面に第一保護膜を形成しフォトリソグラフィー法により
    前記発熱抵抗体層の前記発熱部直上に位置する前記第一
    の保護膜にのみ開口部を形成し前記発熱抵抗体層を露出
    させる工程,基体表面全面に第二の保護膜を形成する工
    程とを有することを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基
    体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記絶縁膜が窒化珪素からなることを
    特徴とする請求項20記載の液体噴射記録ヘッド用基体
    の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第一の保護膜が酸化珪素,酸化窒
    化珪素又はリンガラスであることを特徴とする請求項2
    0記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記発熱抵抗体層の発熱部が窒化タン
    タルであることを特徴とする請求項20記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第一の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液がフッ化水素を含むこと
    を特徴とする請求項20記載の液体噴射記録ヘッド用基
    体の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第一の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であ
    ることを特徴とする請求項20記載の液体噴射記録ヘッ
    ド用基体の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第二の保護膜が窒化珪素,酸化珪
    素,酸化窒化珪素又はリンガラスであることを特徴とす
    る請求項20記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 前記第二の保護膜の膜厚が0.1μm
    以上であることを特徴とする請求項20記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体の製造方法。
  28. 【請求項28】 基体表面に発熱抵抗体層と配線層とを
    連続成膜する工程,フォトリソグラフィー法を用いて前
    記配線層及び前記発熱抵抗体層をそれぞれ所望の形状に
    パターニングすることにより発熱部を形成する工程,基
    体全面に第一保護膜及び第二の保護膜とを連続成膜する
    工程,フォトリソグラフィー法により前記発熱抵抗体層
    の前記発熱部上に位置する前記第二の保護膜に開口部を
    形成し前記第一の保護膜を露出させる工程とを有するこ
    とを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記第一の保護膜が酸化珪素であるこ
    とを特徴とする請求項28記載の液体噴射記録ヘッド用
    基体の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記第二の保護膜の開口部より露出し
    た前記第一の保護膜の膜厚が0.1μm以上であること
    を特徴とする請求項28記載の液体噴射記録ヘッド用基
    体の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記第二の保護膜が酸化珪素,酸化窒
    化珪素又はリンガラスであることを特徴とする請求項2
    8記載の液体噴射記録ヘッド用基体の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記発熱抵抗体層の発熱部が窒化タン
    タルであることを特徴とする請求項28記載の液体噴射
    記録ヘッド用基体の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記第二の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液がフッ化水素を含むこと
    を特徴とする請求項28記載の液体噴射記録ヘッド用基
    体の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記第二の保護膜に前記開口部を形成
    するために用いるエッチング液が緩衝フッ酸水溶液であ
    ることを特徴とする請求項28記載の液体噴射記録ヘッ
    ド用基体の製造方法。
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