JPH0957859A - 複合樹脂材料の製造方法 - Google Patents

複合樹脂材料の製造方法

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JPH0957859A
JPH0957859A JP7240681A JP24068195A JPH0957859A JP H0957859 A JPH0957859 A JP H0957859A JP 7240681 A JP7240681 A JP 7240681A JP 24068195 A JP24068195 A JP 24068195A JP H0957859 A JPH0957859 A JP H0957859A
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JP
Japan
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nylon
heat
heat treatment
mixture
treated
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JP7240681A
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English (en)
Inventor
Yuichi Nishijima
裕一 西▲島▼
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 テトラフルオロエチレン樹脂ファインパ
ウダーおよび4,6-ナイロン微粒子の混合物を加圧成形
し、テトラフルオロエチレン樹脂の融点以上の温度で焼
成した後、約270〜290℃で熱処理して複合樹脂材料を製
造する。 【効果】 4,6-ナイロンは、約270〜290℃での熱処理に
よって結晶転移を起こし、融点を上昇させる。このよう
な特性を有する4,6-ナイロンを、高温でも殆んど分解し
ないテトラフルオロエチレン樹脂に混合することによ
り、ベースポリマーであるテトラフルオロエチレン樹脂
の特性、特に耐熱温度の低下を最小限に抑えることがで
きる。また、このような熱処理物に約310〜350℃の熱履
歴処理を適用することによって、テトラフルオロエチレ
ン樹脂との複合樹脂材料中の4,6-ナイロンの特性を復元
させることができるので、それのリサイクルを可能とさ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合樹脂材料の製
造方法に関する。更に詳しくは、リサイクルを可能とす
るテトラフルオロエチレン樹脂系複合樹脂材料の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成形材料については、所望の
物性を得るために無機充填材微粒子を始めとする多種類
にわたる充填材が配合されており、このため原料の種類
が多くなったり、充填材の秤量に手間がかかったり、あ
るいは分散不良によって樹脂材料物性が不均一になり易
いなどの問題がみられた。
【0003】更に、従来の樹脂成形材料にあっては、充
填材の種類やその配合量などによってその物性が殆んど
決まってしまうので、成形品を回収した後で要求物性が
異なる他の用途に再加工するなどのリサイクルが基本的
に不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
品を回収した後で要求物性が異なる他の用途に再加工す
るなどのリサイクルを可能とするテトラフルオロエチレ
ン樹脂系複合樹脂材料の製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
テトラフルオロエチレン樹脂ファインパウダーおよび4,
6-ナイロン微粒子の混合物を加圧成形し、約300〜350℃
の温度で焼成した後、約270〜290℃で熱処理して複合樹
脂材料を製造することによって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】テトラフルオロエチレン樹脂とし
ては、それが加圧成形され、約300〜350℃で焼成される
ため、一般的に用いられているようにファインパウダー
が用いられる。これに、4,6-ナイロン微粒子が添加され
て混合物として用いられるが、その混合割合は成形品の
用途によっても異なるが、一般に混合物中約0.01〜30重
量%、好ましくは約1〜10重量%の範囲内にある。
【0007】混合物の加圧成形および焼成は、テトラフ
ルオロエチレン樹脂ファインパウダー単独の場合と同様
に行われる。即ち、所定の形状に混合物を加圧成形した
後、テトラフルオロエチレン樹脂の融点(340℃)近傍の
温度である約300〜350℃、好ましくは約330〜340℃での
焼成が行われる。
【0008】このようにして得られる混合物の焼成物
は、約270〜290℃、好ましくは約280〜290℃で約10分間
乃至約24時間、好ましくは約30分間乃至約7時間程度の
熱処理に付される。
【0009】このような熱処理によって、テトラフルオ
ロエチレン樹脂に混合された4,6-ナイロンは、熱処理時
間の延長と共に徐々に融点が高温側にシフトして、9時
間の熱処理で20℃の融点の上昇をもたらし、このことは
テトラフルオロエチレン樹脂より低い融点を有する4,6-
ナイロンが複合樹脂材料全体の融点を下げていたが、か
かる熱処理によって複合樹脂材料全体の融点をより高め
得ることを意味している。また、熱処理によって4,6-ナ
イロンの結晶転移もみられるようになるが、熱処理時間
を調整することで、結晶転移の度合いも調整できる。
【0010】このような熱処理によってもたらされる顕
著な特徴は、例えば280℃で9時間熱処理した4,6-ナイロ
ンを更に340℃迄熱処理すると融点の変化がみられ、そ
の融点変化の融解ピークは、熱処理を全く行わない前の
ものと同じになり、即ち物性の変化が解消することにな
るので、このような4,6-ナイロンを混合したテトラフル
オロエチレン樹脂のバージン複合樹脂材料と同じような
用途への再加工を可能とし、即ちリサイクルが可能とな
る。かかる物性復元のための熱処理は、約300〜350℃、
好ましくは約320〜330℃で約1〜60分程度行われ、この
ような熱履歴処理が1回以上、一般には約1〜3回程度適
用される。
【0011】
【発明の効果】4,6-ナイロンは、約270〜290℃という比
較的高温での熱処理によって結晶転移を起こし、融点を
上昇させる。このような特性を有する4,6-ナイロンを、
高温でも殆んど分解しないテトラフルオロエチレン樹脂
に混合することにより、ベースポリマーであるテトラフ
ルオロエチレン樹脂の特性、特にそのすぐれた耐熱温度
の低下を最小限に抑えることができる。また、このよう
な熱処理物に約300〜350℃の熱履歴処理を1回以上適用
することによって、テトラフルオロエチレン樹脂-4,6-
ナイロン複合樹脂材料中の4,6-ナイロンの特性を復元さ
せることができるので、それのリサイクルを可能とさせ
る。
【0012】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0013】実施例 テトラフルオロエチレン樹脂ファンイパウダー(ダイキ
ン工業製品ポリフロン)90重量部および4,6-ナイロン微
粒子(日本合成ゴム製品JS300)10重量部の混合物を加圧
成形し、その成形物を330℃で30分間焼成した後、その
硬度(デュロメータD)を測定すると53〜57であった。こ
の焼成物を280℃で3時間熱処理した後、その硬度を測定
すると55〜62であった。更に、330℃で30分間熱処理し
た後、その硬度を測定すると55〜58であった。
【0014】ここで用いられた4,6-ナイロンについて、
320℃で溶融フィルムを成形し、室温に放冷した後、280
℃での熱処理を0時間(a)、1/2時間(b)、2時間(c)、5時
間(d)または9時間(e)行い、融解ピークの変化(DSC)を図
1のグラフに、また結晶格子間隔の変化(XRD)を図2の
グラフに示した。
【0015】図1に示された結果から、熱処理時間が長
くなるに従って徐々に融点が高温側にシフトすることが
分かり、融点の上昇は9時間の熱処理で20℃に達してお
り、このことは複合樹脂材料の耐熱温度が20℃上昇する
ことを示している。また、図2に示された結果から、熱
処理によりXRDピークがシャープになり、(0.1.0)面の格
子間隔が小さくなることが分かる。このことは、充填材
として用いた4,6-ナイロンの結晶がより緻密で高配向の
硬くて脆い結晶へと転移していることを示している。
【0016】更に、4,6-ナイロンの280℃での9時間迄の
熱処理による融点変化は図3のグラフに示されており、
結晶転移が比較的遅いので、熱処理時間を調整すること
で、結晶転移の度合いを制御し得ることが分かる。
【0017】ここで280℃で9時間熱処理した4,6-ナイロ
ンを更に340℃迄熱処理すると、図4のグラフに示され
るような融点変化がみられ、このような熱履歴のものを
更にもう一度340℃迄熱処理すると、その融点変化の融
解ピークは、図5のグラフに示されるように熱処理を全
く行わない前のもの[図1の(a)]と同じになった。
【0018】このことから、本発明に係る複合樹脂材料
は、熱処理によって物性を変化させた後でも、これを34
0℃に加熱処理することにより、熱処理を行う前と同等
の状態に戻すことができることが分かる。即ち、280
℃、9時間の熱処理により進行した結晶転移は、転移後
の結晶の融点以上に加熱することで、熱処理前の状態に
戻すことを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】4,6-ナイロンの280℃における経時的な融解ピ
ークの変化を示すグラフである。
【図2】4,6-ナイロンの280℃における経時的な結晶格
子間隔変化を示すグラフである。
【図3】4,6-ナイロンの280℃における経時的な融点変
化を示すグラフである。
【図4】280℃で9時間熱処理された4,6-ナイロンを340
℃迄1回熱処理したときの融解ピークの変化を示すグラ
フである。
【図5】280℃で9時間熱処理された4,6-ナイロンを340
℃迄2回熱処理したときの2回目の融解ピークの変化を
示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 ここで用いられた4,6−ナイロンにつ
いて、320℃で溶融フィルムを成形し、室温に放冷し
た後、280℃での熱処理を0時間(a)、1/2時間
(b)、2時間(c)、5時間(d)または9時間
(e)行い、融解ピークの変化(DSC)を図1に、ま
た結晶格子間隔の変化(XRD)を図2に示した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 図1に示された結果から、熱処理時間が
長くなるに従って徐々に融点が高温側にシフトすること
が分かり、融点の上昇は9時間の熱処理で20℃に達し
ており、このことは複合樹脂材料の耐熱温度が20℃上
昇することを示している。また、図2に示された結果か
ら、熱処理によりXRDピークがシャープになると共に
広角側にシフトしており、(0.1.0)面の格子間隔
が小さくなることが分かる。このことは、充填材として
用いた4,6−ナイロンの結晶がより緻密で高配向の硬
くて脆い結晶へと転移していることを示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 ここで280℃で9時間熱処理した4,
6−ナイロンを更に340℃迄熱処理すると、図4に
されるような融解がみられ、このような熱履歴のものを
更にもう一度340℃迄熱処理すると、その融解ピーク
図5に示されるように熱処理を全く行わない前のも
の[図1の(a)]と同じになった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】4,6−ナイロンの280℃における経時的な
融解ピークの変化を示すである。
【図2】4,6−ナイロンの280℃における経時的な
結晶格子間隔変化を示すである。
【図3】4,6−ナイロンの280℃における経時的な
融点変化を示すグラフである。
【図4】280℃で9時間熱処理された4,6−ナイロ
ンを340℃迄1回熱処理したときの融解ピークの変化
を示すである。
【図5】280℃で9時間熱処理された4,6−ナイロ
ンを340℃迄2回熱処理したときの2回目の融解ピー
クの変化を示すである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/02 LQS C08L 77/02 LQS

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロエチレン樹脂ファインパ
    ウダーおよび4,6-ナイロン微粒子の混合物を加圧成形
    し、約300〜350℃の温度で焼成した後、約270〜290℃で
    熱処理することを特徴とする複合樹脂材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 約270〜290℃の熱処理物に約300〜350℃
    で更に熱処理する熱履歴処理を適用することを特徴とす
    る複合樹脂材料の処理方法。
JP7240681A 1995-08-25 1995-08-25 複合樹脂材料の製造方法 Pending JPH0957859A (ja)

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JP7240681A JPH0957859A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 複合樹脂材料の製造方法

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JP7240681A JPH0957859A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 複合樹脂材料の製造方法

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JPH0957859A true JPH0957859A (ja) 1997-03-04

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ID=17063133

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103068910A (zh) * 2010-08-06 2013-04-24 纳幕尔杜邦公司 具有改善的热老化特性的可熔融加工成形的四氟乙烯/全氟(烷基乙烯基醚)共聚物组合物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103068910A (zh) * 2010-08-06 2013-04-24 纳幕尔杜邦公司 具有改善的热老化特性的可熔融加工成形的四氟乙烯/全氟(烷基乙烯基醚)共聚物组合物

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