JPH0957352A - リップ付き形鋼の製造方法 - Google Patents

リップ付き形鋼の製造方法

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JPH0957352A
JPH0957352A JP2030696A JP2030696A JPH0957352A JP H0957352 A JPH0957352 A JP H0957352A JP 2030696 A JP2030696 A JP 2030696A JP 2030696 A JP2030696 A JP 2030696A JP H0957352 A JPH0957352 A JP H0957352A
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JP
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lip
groove
flange
stand
shaped steel
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JP2030696A
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English (en)
Inventor
Moriyuki Kakihara
盛幸 蠣原
Kazu Kanayama
和 金山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形鋼のリップをシャープに折り曲げ形成す
る。 【解決手段】 溝形成用ディスク13で、フランジW1
のいわゆる谷折り線L上を強く押圧して、溝W2を形成
する。フランジW1を外ロール22と内ロール25gと
で徐々に曲げる。このとき溝W2が谷折りの中心とな
る。フランジW1を外ロール32,42と内ロール35
g,45gとで更に曲げる。リップW3を外側矯正ロー
ル63と内側矯正ロール64とで矯正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は形鋼にリップを形成
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図17(a),(b)はリップ付き形鋼
の断面図であり、(a)はJISG3350で規定され
るリップ101,101の付いたみぞ形鋼102、
(b)はリップ103・・・ (・・・ は複数個を示す。以下
同様。)の付いたH形鋼104を示す。上記リップ10
1,103は折り曲げ加工で成形され、その成形技術に
は、例えば特開昭56−136228号公報「リップ付
H形鋼の製造装置」がある。同公報の第3図〜第5図の
要部を次の図で再掲する。
【0003】図18(a)〜(c)は従来の改良された
リップ付きH形鋼の製造工程図であり、(a)は第1ス
タンド、(b)は第3スタンド、(c)は第6スタンド
(最終スタンド)を示す。(a)ではH形鋼Hのフラン
ジ外面を平ロールOR1,OR1(数字1はスタンド番
号を示す。)で挟持し、フランジ内面を内ロールIR・・
・ で押圧する。(b)ではH形鋼Hのフランジ外面のエ
ッジを鍔付きロールOR3,OR3の鍔7・・・ で折り曲
げる。折り曲げ線は内ロールIRのエッジで規定され
る。(c)は加工を完了したリップ付きH形鋼Hを示
す。図示せぬ第2,4,5スタンドでもフランジ外面の
エッジを鍔付きロールOR2,OR4,OR5で徐々に
折り曲げる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図19は従来のフラン
ジエッジのリップ断面図であり、成形されたリップの基
部にはどうしても半径Rのアールができる。このアール
は外面にも影響し、外面アールが大きいと丸みを帯びた
角断面となり、見掛け上又は物品を取付ける際に不都合
となることが少なくない。このアールをシャープにする
には前記スタンドを10〜15段にして1スタンド当り
の変形量を小さくする方法も知られているが、製造設備
が長くなり、設備の設置面積が増大するとともに設備費
用が嵩む。
【0005】そこで、本発明の目的は設備を長くせず
に、リップ基部のアールをシャープにできる製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のリップ付き形鋼の製造方法は、形鋼のフ
ランジの片面に押圧法にて溝を形成する工程と、この溝
を谷折り線にしてフランジを折り曲げてリップを形成す
る工程とからなる。
【0007】上記リップ付き形鋼の製造方法では、溝を
谷折り線にすることで、シャープな折り曲げを達成す
る。ここで谷折り線とは折り曲げた結果、谷になる方の
谷底の線をいう。
【0008】請求項2のリップ付き形鋼の製造方法は、
フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形成する工程と、
この溝付きフランジ素材にウエブ素材を溶接して形鋼に
する工程と、前記溝を谷折り線にしてフランジを折り曲
げてリップを形成する工程とからなる。
【0009】上記リップ付き形鋼の製造方法では、素材
の状態で溝を形成するため、素材を上下一対の水平ロー
ルに挟持して溝を形成することが可能であり、しかもロ
ールは両端で支えることができるため、溝を形成するの
に必要な圧下力を大きくすることができる。
【0010】請求項3のリップ付き形鋼の製造方法は、
請求項2記載のリップ付き形鋼の製造方法において、前
記フランジ素材の片面に押圧法にて第1の溝を形成し、
他の面に押圧法にて第2の溝を形成し、且つ、この第2
の溝を前記第1の溝より外方に位置させ、前記第1の溝
を谷折り線にしてフランジを折曲げることを特徴とす
る。
【0011】上記リップ付き形鋼の製造方法では、素材
の片面に第1の溝を形成し、他の面に第2の溝を形成
し、且つ、この第2の溝を第1の溝より外方に位置させ
ることで、シャープな折り曲げをより小さな力で達成す
る。
【0012】請求項4のリップ付き形鋼の製造方法は、
フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形成する工程と、
この溝付きフランジ素材にウエブ素材を溶接して形鋼に
する工程と、この形鋼を定尺に切断する工程と、前記溝
を谷折り線にしてフランジを折り曲げてリップを形成す
る工程とからなる。
【0013】上記リップ付き形鋼の製造方法では、形鋼
にする工程とリップを形成する工程との間に形鋼を定尺
に切断する工程を入れることで、リップを形成する工程
が段取替等でストップしても形鋼にする工程を稼働させ
ることができる。
【0014】請求項5のリップ付き形鋼の製造方法は、
請求項1、2、3又は4記載のリップ付き形鋼の製造方
法において、前記リップ形成工程の末期において、矯正
ロールにてリップを矯正する。矯正工程を加えて、仕上
り品の寸法精度を高める。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。先ず、本発明の第1実施例について説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係るリップ付きH形鋼
製造装置の概念図であり、リップ付きH形鋼製造装置1
はワークとしてのH形鋼Wの流れ方向に沿って#1スタ
ンド10、#2スタンド20、#3スタンド30、#4
スタンド40及び#5スタンド50を配置し、且つ最終
スタンドとしての#5スタンド50の入口側に矯正スタ
ンド60を設けたものである。以下、各スタンドの構成
を詳しく説明する。
【0016】図2は本発明の第1実施例に係るリップ付
きH形鋼製造装置の第1スタンドの断面図(図1の2−
2線断面図)であり、第1スタンド10は、スタンドフ
レーム11,11、スタンドフレーム11,11間に掛
け渡したシャフト12,12、これらのシャフト12,
12に一体的に形成した溝形成用ディスク13・・・ とガ
イド板14・・・ 、前記スタンドフレーム11,11に片
持ち支持されH形鋼WのフランジW1の内面を支持する
内ロールユニット15・・・ (詳しくは図6で説明す
る。)、一方のスタンドフレーム11の外に配置した減
速機ユニット16及びモータ17とからなる。なお、ス
タンドフレーム11,11及び減速機ユニット16は断
面せず。以下同様。前記減速機ユニット16は、図示せ
ぬ減速ギア群を内蔵し、モータ17の出力を減速すると
ともに配分して上下のシャフト12,12を駆動する。
【0017】図3は本発明の第1実施例に係るリップ付
きH形鋼製造装置の第3スタンドの断面図(図1の3−
3線断面図)であり、第3スタンド30は、スタンドフ
レーム31,31、スタンドフレーム31,31間に掛
け渡した外ロール32,32(外ロール32はテーパ面
33,33付きディスク34,34を要部とする。)、
前記スタンドフレーム31,31に片持ち支持されH形
鋼WのフランジW1の内面を支持するテーパ型内ロール
ユニット35・・・ (詳しくは図7で説明する。)とから
なる。外ロール32,32は第1スタンドのシャフト1
2,12と同様に図示せぬ減速機ユニットで強制駆動さ
れる。図示しないが第2スタンド20及び第4スタンド
40はテーパ面の傾斜角が異なる他は上記第3スタンド
と同構造であるので説明を省略する。
【0018】図4は本発明の第1実施例に係る矯正スタ
ンドの断面図(図1の4−4線断面図)であり、矯正ス
タンド60はスタンドフレーム61,61にロールホル
ダ62,62を掛け渡し、これらのロールホルダ62,
62に4個の外側矯正ロール63・・・ 及び4個の内側矯
正ロール64・・・ を取付けてなる。ただし、外側矯正ロ
ール63と内側矯正ロール64とは図表裏方向に一定の
距離だけ離間させる(図1参照)。矯正ロール63,6
4はロールホルダ62に位置調整可能に取り付いてお
り、適宜図左右方向へ位置を変更できる。即ち矯正ロー
ル63,64は図示せぬ位置調整機構で移動され、その
位置で固定される。位置調整機構はスクリューねじやカ
ムを利用したものが簡便であり、好ましい。
【0019】図5は本発明の第1実施例に係るリップ付
きH形鋼製造装置の第5スタンドの断面図(図1の5−
5線断面図)であり、第5スタンド50は、スタンドフ
レーム51,51間に掛け渡した外ロール52,52、
前記スタンドフレーム51,51に片持ち支持されH形
鋼WのフランジW1の内面を支持する平ロール型内ロー
ルユニット55・・・ とからなる。外ロール52,52は
第1スタンドのシャフト12,12と同様に図示せぬ減
速機ユニットで強制駆動される。
【0020】図6は本発明の第1実施例に係る平ロール
型内ロールユニットの詳細図であり、平ロール型内ロー
ルユニット15は、スタンドフレーム11に、テーパブ
ッシュ15a、座金15b、ナット15cにて片持ち固
定されるロール軸15d(基部にねじ15eを有す
る。)と、このロール軸15dの先端にベアリング15
f,15fを介して取付けた平ロール15gとからな
る。従って、平ロール15gは自由回転ロールである。
#5スタンド50の平ロール型内ロールユニット55も
同構造であるから、説明を省略する。
【0021】図7は本発明の第1実施例に係るテーパ型
内ロールユニットの詳細図であり、テーパ型内ロールユ
ニット35は、スタンドフレーム31に、テーパブッシ
ュ35a、座金35b、ナット35cにて片持ち固定さ
れるロール軸35d(基部にねじ35eを有する。)
と、このロール軸35dの先端にベアリング35f,3
5fを介して取付けたテーパロール35gとからなる。
#2,#4スタンドのテーパ型内ロールユニットも上記
テーパ型内ロールユニット35と同形であるが、テーパ
角はスタンドに応じて異なる。
【0022】以上に述べたリップ付きH形鋼製造装置の
作用を次に説明する。図8(a)〜(d)は本発明の第
1実施例に係るリップ付き形鋼の製造工程説明図であ
る。 (a);第1スタンド10(図2参照)の溝形成用ディ
スク13で、フランジW1の谷折り線L上を強く押圧し
て、溝W2を形成する。ここで、重要なことは溝W2を
押圧形成したことであり、詳しくは図9で述べる。 (b);第2スタンド20において、フランジW1を外
ロール22と内ロール25gとで折り曲げる。このとき
溝W2が谷折りの中心となる。
【0023】(c);第3,4スタンド30,40(図
3参照)において、フランジW1を外ロール32,42
と内ロール35g,45gとで更に曲げる。 (d);矯正スタンド60(図4参照)において、リッ
プW3を外側矯正ロール63と内側矯正ロール64とで
矯正する。上記(a)〜(c)の工程によりリップW3
はフランジW1からシャープに折り曲げ形成可能であ
る。また、上記(d)によりリップW3の形状は良好に
なる。
【0024】図9(a)〜(c)は本発明の押圧法によ
る溝形成説明図であり、(a)は加工前のフランジW1
を示し、フランジW1は圧延方向に結晶が並んでおり、
この様子を便宜上、5本の圧延筋w・・・ で図示する。
(b)は本発明に係る実施例を示し、溝W2は押圧形成
したものであり、圧延筋w・・・ は互いに間隔が狭くなる
ものの、切断はしない。
【0025】(c)は比較例を示し、溝W5は切削形成
したものであり、5本の圧延筋w・・・ 中の例えば2本は
切断されている。このような溝W5では溝の底がノッチ
となり、曲げ加工の際に亀裂が発生しやすく、前記リッ
プW3がフランジW1から外れる恐れがある。これに対
して、(b)の実施例は圧延筋w・・・ が十分に残ってい
るので、その心配はない。従って、本発明の押圧法によ
る溝形成は重要である。
【0026】なお、上記溝W2の深さはフランジW1の
厚さの1/4〜1/3程度が適当である。浅過ぎると溝
の効果が弱くなり、また、深過ぎると溝加工が難かしく
なり且つ局部的に強度が低下する恐れがあるからであ
る。
【0027】図10(a)〜(g)は本発明方法で製造
可能なリップ付きH形鋼の例を示す図である。 (a);フランジW1の両端から外方へリップW3,W
3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップW3の
数は4個。 (b);一方のフランジW1の両端から外方へリップW
3,W3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップ
W3の数は2個。 (c);一方のフランジW1の一端から外方へリップW
3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップW3の
数は1個。
【0028】(d);フランジW1の一端から外方へリ
ップW3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップ
W3の数は2個。 (e);フランジW1の両端から内方へリップW3,W
3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップW3の
数は4個。 (f);一方のフランジW1の両端から内方へリップW
3,W3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップ
W3の数は2個。 (g);一方のフランジW1の一端から内方へリップW
3を折り曲げ形成したリップ付きH形鋼。リップW3の
数は1個。このように、本発明によればリップW3の向
き、数は自在である。
【0029】図11は図2の変形例図であり、第1スタ
ンド10Aを、スタンドフレーム11,11、スタンド
フレーム11,11間に掛け渡したシャフト12,1
2、これらのシャフト12,12に一体的に形成した溝
形成用ディスク13・・・ 、前記スタンドフレーム11,
11に片持ち支持されたテーパ型内ロールユニット18
・・・ とからなる。図2の第1スタンド10の平ロール型
内ロールユニット15を第1スタンド10Aではテーパ
型内ロールユニット18に替えたことを特徴とする。こ
の構成により、第1スタンド10Aにおいて、溝W2・・
・ を形成すると同時に、曲げ加工を開始できる。例えば
図1における#1スタンド10と#2スタンド20とを
合体することで、スタンドの数を減らすことが可能とな
る。
【0030】本発明方法で形成したリップW3は、従来
方法で形成したリップよりも、曲げ剛性が低い。溝W2
の箇所がやや薄肉となるためである。リップ付き形鋼
は、そのリップW3・・・ に大きな力が作用するような使
用法を一般に採用しないので実用上本発明方法で製造し
たリップ付き形鋼は強度的には問題とならない。
【0031】尚、上記実施例におけるスタンドフレーム
11,(21),31,(41),51,61はライン
方向に互いに連続させた一体構造物であっても差支えな
い。また、本発明方法はH形鋼のリップ成形に限るもの
ではなく、山形鋼、溝形鋼、T形鋼その他の形鋼にも適
用できる。更にまた、溝W2の作用で簡単に折り曲げる
ことが可能になったので、フランジW1とリップW3と
のなす角は90゜を標準として、必要に応じて80゜〜
110゜の範囲で変更することもできる。
【0032】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図12は本発明の第2実施例に係るリップ付きH形
鋼製造装置の概念図である。リップ付きH形鋼製造装置
71は、素材の流れ方向に沿って、溝加工機80,8
0、高周波溶接機90,90、フランジ折曲装置92、
走行切断機94をこの順に配列したものである。溝加工
機80,80の構成は後述するが、上下の鋼帯95a,
95bに所定の溝を形成するための装置である。高周波
溶接機90,90は、鋼帯95aと中央の鋼帯95cと
を接合し、鋼帯95cと鋼帯95bとを接合する溶接装
置である。
【0033】フランジ折曲装置92は、例えば#2スタ
ンド20、#3スタンド30、第4スタンド40、矯正
スタンド60及び第5スタンド50からなるところの前
記リップ付きH形鋼製造装置1(図1)から#1スタン
ド10を除いた設備に相当する。構成及び作用は説明済
であるから省略するが、図3〜図5に示した構成にてフ
ランジを徐々に折曲げて、リップを形成する装置であ
る。
【0034】図13は溝加工機の断面図であり、溝加工
機80は、スタンドフレーム81,81、スタンドフレ
ーム81,81間に掛け渡した上部溝形成用ロール82
及び下部溝形成用ロール83と、一方のスタンドフレー
ム81の外に配置した減速機ユニット84及びモータ8
5とからなり、フランジ素材としての鋼帯95a,(9
5b)に溝形成用ディスク86,86,87,87で溝
を形成する装置である。88,88はガイド板である。
前記減速機ユニット84は、図2の減速機ユニット16
と同様に図示せぬ減速ギア群を内蔵し、モータ85の出
力を減速するとともにトルクを上下に配分して溝形成用
ロール82,83を回動する。
【0035】以上に述べた第2実施例に係るリップ付き
H形鋼製造装置の作用を次に説明する。図14(a)〜
(e)は本発明の第2実施例に係るリップ付きH形鋼の
加工工程概略図であり、前記図12の各部の作用を本図
で説明する。図12において、図左端のコイルから鋼帯
95aと鋼帯95cと鋼帯95bとを引出す(図14
(a))
【0036】次に溝加工機80で、鋼帯95aに上下左
右4個の溝W2・・・、鋼帯95bに上下左右4個の溝W
2・・・を形成する(図14(b))。高周波溶接機90
で、鋼帯95aを鋼帯95cの上端に、鋼帯95bを鋼
帯95cの下端に各々溶接する(図14(c))。フラ
ンジ折曲装置92の前半部でフランジW1,W1の端部
を溝W2,W2に沿って折り曲げる(図14(d))。
更に、フランジ折曲装置92の後半部でフランジW1,
W1の端部を溝W2,W2に沿って更に折り曲げるとと
もに矯正することで、所定のリップW3・・・を形成する
(図14(e))。
【0037】図14(c)で各フランジの上下に溝W2
・・・を付けたことの理由を補足説明する。図15(a)
〜(c)は両面溝曲げ加工工程図である。 (a);フランジW1の上面に谷折り線になる第1の溝
W2aを、下面に且つ前記第1の溝W2aより寸法dだ
け外側に第2の溝W2bを形成する。 (b);第1の溝W2aと第2の溝W2bとを結ぶ線L
1を中心に折り曲げる。下方の第2の溝W2bが無い場
合に比べて、溝W2aと溝W2bの協働作用によりシャ
ープに且つ簡単に曲ることができる。 (c);フランジW1を折り曲げてリップW3を形成し
たことを示す。この際に第2の溝W2bが伸びきって消
滅することが望ましい。これらを考慮して、溝W2a,
W2bの深さ、距離dを決定すればよい。
【0038】以上に述べた第2実施例のリップ付きH形
鋼製造装置71は、溝加工工程とフランジ折曲工程とを
分離したことを特徴とする。一般に、溝加工には大きな
圧下力が必要であり、本例の様に溝加工機80,80を
単独で設ければ、ロールを大径にし圧下力を高めること
は容易であり、その結果、深い溝を簡単に形成できる。
溝が深ければ折曲がよりシャープになり、リップ付き形
鋼の仕上り形状が良好になる。
【0039】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。図16は本発明の第3実施例に係るリップ付きH形
鋼製造装置の概念図であり、前記第2実施例と同一の部
材については同一の番号を付している。リップ付きH形
鋼製造装置72は、素材の流れ方向に沿って、溝加工機
80,80、高周波溶接機90,90、走行切断機94
をこの順に配列するとともに、フランジ折曲装置92を
別ラインに配置したものである。
【0040】図において、溝加工機80,80で鋼帯9
5a,95bに溝を形成し、高周波溶接機90,90で
鋼帯同士を接合し、走行切断機94で所定長さに切断す
ることにより、前記図14(c)に示した断面のH形鋼
半完成品を得る。次に、別ラインのフランジ折曲装置9
2でフランジを折曲て所望のリップを成形する。
【0041】以上に述べた第3実施例は、第2実施例と
同様に、溝加工工程とフランジ折曲工程とを分離したこ
とを特徴とする。一般に、溝加工には大きな圧下力が必
要であり、本例の様に溝加工機80,80を単独で設け
れば、ロールを大径にし圧下力を高めることは容易であ
り、その結果、深い溝を簡単に形成できる。溝が深けれ
ば折曲がよりシャープになり、リップ付き形鋼の仕上り
形状が良好になる。更に第3実施例は、H形鋼半完成品
をストックし、必要に応じてH形鋼半完成品をフランジ
折曲部にかけてに製品にすることができる。H形鋼半完
成品はリップを有しないので、積み上げが容易であり、
収納効率が上がる。
【0042】
【発明の効果】本発明は上記構成により、次の効果を発
揮する。請求項1のリップ付き形鋼の製造方法は、形鋼
のフランジの片面に押圧法にて溝を形成する工程と、こ
の溝を谷折り線にしてフランジを折り曲げてリップを形
成する工程とからなるので、シャープな折り曲げを達成
することができ、リップ付き形鋼の外観性を高めること
ができる。そして、そのためのリップ付き形鋼製造装置
のスタンド数を大幅に減らすことができ、設備の長さを
短くして設備費用を削減することができる。
【0043】請求項2のリップ付き形鋼の製造方法は、
フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形成する工程と、
この溝付きフランジ素材にウエブ素材を溶接して形鋼に
する工程と、前記溝を谷折り線にしてフランジを折り曲
げてリップを形成する工程とからなるので、既設の溶接
形鋼製造設備を利用して、そのまま直接、リップ付き形
鋼を容易に効率的に製造することができる。
【0044】上記リップ付き形鋼の製造方法では、素材
の状態で溝を形成し、その後にフランジを折り曲げてリ
ップを形成するため、大きな圧下力を必要とする溝加工
が比較的簡単になり、その後のリップ加工の圧下力を小
さくすることができる。また、リップ曲げ部分のアール
を小さくすることができるため、高品質のリップ付き形
鋼を安価に製造することができる。
【0045】請求項3のリップ付き形鋼の製造方法は、
請求項2記載のリップ付き形鋼の製造方法において、前
記フランジ素材の片面に押圧法にて第1の溝を形成し、
他の面に押圧法にて第2の溝を形成し、且つ、この第2
の溝を前記第1の溝より外方に位置させるので、リップ
曲げ部分のアールを内外とも小さくすることができる。
そして、フランジを折り曲げるのに必要な力も小さくす
ることができる。
【0046】請求項4のリップ付き形鋼の製造方法は、
フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形成する工程と、
この溝付きフランジ素材にウエブ素材を溶接して形鋼に
する工程と、この形鋼を定尺に切断する工程と、前記溝
を谷折り線にしてフランジを折り曲げてリップを形成す
る工程とからなるので、既設の溶接形鋼製造設備内に溝
加工設備を容易に設置できる。サイズ変更に伴う段取り
替え、形状調整等によるリップ加工機の設備休止が、メ
インの素材の形鋼の製造ラインに影響を与えないため、
この製造ラインの諸元、生産能力に影響を与えずにリッ
プ付き形鋼を製造することができる。
【0047】上記リップ付き形鋼の製造方法では、素材
の状態で溝を形成し、その後にフランジを折り曲げてリ
ップを形成するため、フランジ素材の溝加工が平板の状
態で可能であり、溝加工が一対のロールで可能になり、
安価で且つ圧下力の大きな溝加工機ですむ。そして、予
めフランジ溝加工を終えた形鋼を素材とするため、リッ
プ加工機の圧下力を小さくすることができ、設備費用を
安くすることができる。
【0048】請求項5のリップ付き形鋼の製造方法は、
リップ形成工程の末期において、矯正ロールにてリップ
を矯正するのでリップ付き形鋼の寸法精度及び外観性を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るリップ付きH形鋼製
造装置の概念図
【図2】本発明の第1実施例に係るリップ付きH形鋼製
造装置の第1スタンドの断面図
【図3】本発明の第1実施例に係るリップ付きH形鋼製
造装置の第3スタンドの断面図
【図4】本発明の第1実施例に係る矯正スタンドの断面
【図5】本発明の第1実施例に係るリップ付きH形鋼製
造装置の第5スタンドの断面図
【図6】本発明の第1実施例に係る平ロール型内ロール
ユニットの詳細図
【図7】本発明の第1実施例に係るテーパ型内ロールユ
ニットの詳細図
【図8】本発明の第1実施例に係るリップ付き形鋼の製
造工程説明図
【図9】本発明の押圧法による溝形成説明図
【図10】本発明方法で製造可能なリップ付きH形鋼の
例を示す図
【図11】図2の変形例図
【図12】本発明の第2実施例に係るリップ付きH形鋼
製造装置の概念図
【図13】本発明の第2実施例に係る溝加工機の断面図
【図14】本発明の第2実施例に係るリップ付きH形鋼
の加工工程概略図
【図15】本発明の第2実施例に係る両面溝曲げ加工工
程図
【図16】本発明の第3実施例に係るリップ付きH形鋼
製造装置の概念図
【図17】リップ付き形鋼の断面図
【図18】従来の改良されたリップ付きH形鋼の製造工
程図
【図19】従来のフランジエッジのリップ断面図
【符号の説明】
1,71,72…リップ付きH形鋼製造装置、10…#
1スタンド、13,86,87…溝形成用ディスク、1
5,55…平ロール型内ロールユニット、20…#2ス
タンド、30…#3スタンド、32,52…外ロール、
35…テーパ型内ロールユニット、40…#4スタン
ド、50…#5スタンド、60…矯正スタンド、63…
外側矯正ロール、64…内側矯正ロール、80…溝加工
機、90…高周波溶接機、92…フランジ折曲装置、9
4…走行切断機、95a,95b,95c…帯鋼、W…
形鋼(H形鋼)、W1…フランジ、W2…溝、W3…リ
ップ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形鋼のフランジの片面に押圧法にて溝を
    形成する工程と、この溝を谷折り線にしてフランジを折
    り曲げてリップを形成する工程とからなるリップ付き形
    鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】 フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形
    成する工程と、この溝付きフランジ素材にウエブ素材を
    溶接して形鋼にする工程と、前記溝を谷折り線にしてフ
    ランジを折り曲げてリップを形成する工程とからなるリ
    ップ付き形鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フランジ素材の片面に押圧法にて第
    1の溝を形成し、他の面に押圧法にて第2の溝を形成
    し、且つ、この第2の溝を前記第1の溝より外方に位置
    させ、前記第1の溝を谷折り線にしてフランジを折曲げ
    ることを特徴とする請求項2記載のリップ付き形鋼の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 フランジ素材の片面に押圧法にて溝を形
    成する工程と、この溝付きフランジ素材にウエブ素材を
    溶接して形鋼にする工程と、この形鋼を定尺に切断する
    工程と、前記溝を谷折り線にしてフランジを折り曲げて
    リップを形成する工程とからなるリップ付き形鋼の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記リップ形成工程の末期において、矯
    正ロールにてリップを矯正することを特徴とした請求項
    1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のリップ付き
    形鋼の製造方法。
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