JPH0957339A - コイル条から長尺条材を供給する方法 - Google Patents

コイル条から長尺条材を供給する方法

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JPH0957339A
JPH0957339A JP23208395A JP23208395A JPH0957339A JP H0957339 A JPH0957339 A JP H0957339A JP 23208395 A JP23208395 A JP 23208395A JP 23208395 A JP23208395 A JP 23208395A JP H0957339 A JPH0957339 A JP H0957339A
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JP
Japan
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strip
coil
long
winding
supplying
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JP23208395A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Miyake
義彦 三宅
Yasuo Goma
康夫 郷間
Toshikazu Ueda
俊和 上田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の渦巻き状の短尺条材コイルを接続する
ことなく長尺の条材を繰り出すことができ、また繰り出
し時の速度制御を安定に行うことができ、ボビンの返送
を必要とすることなく、条材コイルから長尺条材を連続
して供給することができる。 【課題解決手段】 条材コイル16は、内側から外側に
各巻層毎に条材10をトラバース巻きして形成されてい
る。この条材コイル16から条材10を巻きほぐす場合
に、条材10の捻れを防止するため、条材コイル16を
ターンテーブル40に乗せて巻きほぐし方向に回転する
が、その際、各巻層内で条材10の巻きほぐしにはター
ンテーブル40の回転速度の変化がなく、また1つの巻
層から次の巻層へ条材10の繰り出しが移ってもターン
テーブル40の回転速度の変化は条材10の厚みに相応
する巻径の変化分であって小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、リードフ
レーム等の金属条材をコイル取りし、この条材コイルか
ら長尺条材を連続的に供給する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅を圧延して製造された幅広の
金属ストリップは、スリッタ等によって剪断されて所定
幅寸法の複数の幅狭の金属条材とし、これらの複数の幅
狭の金属条材は、コイル取りされ、パレット上に搭載さ
れた状態で条材コイルとして運搬、保管される。一方、
この条材の次の加工処理を行うために、条材コイルは、
アンコイラーに載せられ、アンコイラーは、この条材コ
イルから条材を順次繰り出して条材を加工処理工程に送
る。
【0003】従来技術の1つのアンコイラーは、縦型ア
ンコイラーであり、この縦型アンコイラーは、条材コイ
ルを映写リールのようにその軸線が水平となるように縦
型にセットし、条材コイルを繰り出し方向に回転して条
材を繰り出す形態のアンコイラーである。
【0004】この形式のアンコイラーは、1つの条材コ
イルからすべての条材が繰り出されると、他の条材コイ
ルをその上にセットするが、条材コイルは、通常その軸
線が垂直になるようにして運搬、保管されるので、作業
者が重量のある条材コイルの姿勢を直してアンコイラー
にセットしなければならないため、条材コイルのセット
に時間がかかる上に大きな労力を必要とし、条材の供給
の作業性が低い欠点があった。
【0005】従来技術の他のアンコイラーは、横積み式
のアンコイラーであり、この横積み式のアンコイラー
は、図10に示すように、短尺の条材10が渦巻き状に
巻かれた複数の条材コイル116A、116B、116
C−−−−−(以下総称して116)を積層し、隣り合
う条材コイル116Aと116B、116Bと116C
−−−−−は、条材10の内側端同志(例えばA1とA
2、A3とA4等)及び外側端同志(例えばB2とB
3、B4とB5等)を予め順次接続し、条材コイル11
6をターンテーブル40上で水平回転しつつ条材コイル
116から条材10を順次繰り出す形態のアンコイラー
である(例えば、特開平3−193213号公報及び特
開平4−36766号公報参照)。図10から解るよう
に、複数の渦巻き状の条材コイル116A、116B、
116C−−−−−は、条材10を繰り出す際にターン
テーブル28が常に同じ方向に回転するようにするため
には、隣り合う条材コイル116、例えば、116Aと
116B、116Bと116Cの巻き方向が相互に逆と
なるようにこれらの条材コイル116を積み上げられな
ければならない。
【0006】しかし、この方式は、渦巻き状の多数の条
材コイル116をその巻き方向が逆となるように積み上
げるために、条材コイルを隣り合う条材コイル間で反転
しつつ積み上げなければならないので、積み上げ作業が
面倒であり、またパレット28上に搭載したまま隣り合
う渦巻き状の条材コイル116A、116B、116C
−−−−−を相互に溶接するため、各条材コイル116
から条材10の先端や後端を引き出したり、溶接した
り、溶接部を表面処理したり、引き出し部分を再コイル
化したりする作業が必要となって条材供給作業を自動
化、機械化することができない上に、再コイル化する際
に、溶接部分の表面を傷付けたり、材料の曲げ、折れ等
の欠陥を発生したりする虞があった。
【0007】また、この横積み式のアンコイラーは、条
材コイル116から条材10を繰り出す際に、条材10
の捻れをなくすために、条材コイル116の積層体全体
をターンテーブル40上に乗せて回転しなければならな
い。この場合、各条材コイル116は、条材10が渦巻
き状に巻取られているため、各層の条材コイル116毎
に、捻れ防止のためのターンテーブル40の回転は、条
材10の巻きほぐしに合わせて速度制御されなければな
らないが、条材10が渦巻き状に巻取られているため
に、各層の条材コイル116毎にターンテーブル40の
速度変化が大きく、ターンテーブル40の回転制御が不
安定であった(図7(B)参照)。
【0008】その上、この横積み式のアンコイラーは、
1つの条材コイル116から次の条材コイル116に移
行する際に、前の条材コイル116の最後の数ターンは
材料の保持が難しく、条材が絡んだり、相互に擦れる虞
があった。
【0009】更に他の従来技術では、ボビン上に条材を
トラバースしながら巻取った条材コイルをボビンと共
に、運搬、保管し、条材の繰り出し時には、ボビンをそ
の軸線を水平にして回転する条材繰り出し方式が試みら
れている。
【0010】しかし、このボビン繰り出し方式は、ユー
ザからメーカへ空のボビンを返送する手間が必要とな
り、また条材が長くなって重量が大きくなると、ボビン
は大きな強度が必要となり、条材の繰り出しに必要な装
置が大掛かりとなる欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、複数の渦巻き状の短尺条材コイルを接続す
ることがなくして長尺の条材を繰り出すことができ、ま
た繰り出し時の速度制御を安定に行うことができ、ボビ
ンの返送を必要とすることなく、条材コイルから長尺条
材を連続して供給することができる方法を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、条材を各巻層毎に軸線方向にトラバース巻きし
て多層に形成された条材コイルを軸線が垂直になるよう
にターンテーブル上に載置し、前記ターンテーブルを巻
ほぐし方向に回転しつつ前記ターンテーブル上の前記条
材コイルの内側又は外側の巻層から順次条材を繰り出し
て長尺条材を供給することを特徴とする条材コイルから
長尺条材を供給する方法を提供することにある。
【0013】本発明の第2の課題解決手段は、第1の課
題解決手段による条材コイルから長尺条材を供給する方
法であって、条材コイルは、短尺の条材をトラバース巻
きし、この短尺の条材が巻き終わる前にこの短尺の条材
の巻終り端を次の短尺の条材の巻始め端に溶接等によっ
て接続して次の短尺の条材をトラバース巻し、この動作
を順次繰り返して形成することを特徴とする条材コイル
から長尺条材を供給する方法を提供することにある。
【0014】本発明の第3の課題解決手段は、第1又は
第2の課題解決手段による条材コイルから長尺条材を供
給する方法であって、1つの条材コイルの繰出終端を次
の条材コイルの繰出始端に接続して長尺の条材を連続し
て供給することを特徴とする条材コイルから長尺条材を
供給する方法を提供することにある。
【0015】本発明の第4の課題解決手段は、第1乃至
第3の課題解決手段のいずれかによる条材コイルから長
尺条材を供給する方法であって、条材コイルの条材繰出
側とは反対側の周面に条材ずれ止め手段を係合しつつ条
材コイルから長尺の条材を連続して供給することを特徴
とする条材コイルから長尺条材を供給する方法を提供す
ることにある。
【0016】本発明の第5の課題解決手段は、第1乃至
第4の課題解決手段のいずれかによる条材コイルから長
尺条材を供給する方法であって、条材コイルの条材繰出
側の周面に条材抑え手段を係合することを特徴とする条
材コイルから長尺条材を供給する方法を提供することに
ある。
【0017】本発明の第6の課題解決手段は、第5の課
題解決手段による条材コイルから長尺条材を供給する方
法であって、条材抑え手段に係合して通過する条材の長
さから条材の繰り出し量を検出し、この条材の繰り出し
量に応じてターンテーブルの回転数を制御することを特
徴とする条材コイルから長尺条材を供給する方法を提供
することにある。
【0018】条材を各巻層毎に軸線方向にトラバース巻
きして形成された条材コイルは、ボビンから取り外し、
内外の層が崩れないように保護した状態で運搬、保管す
ると、空のボビンを返送する必要がなく、従ってボビン
の重量が軽減され、運搬、保管に必要な空間が小さくて
済む上に、運搬、保管が容易に行える。
【0019】また、条材コイルは、内側から外側に各巻
層毎に条材をトラバース巻きして多層に形成され、これ
は、図10に示すような従来技術の短尺の渦巻き状の条
材コイルの多層分を相互に接続したものに相当する。多
層トラバース巻き条材コイルは、1つの短尺の条材がト
ラバース巻き終わる前には、既にその後端は次の短尺の
条材の始端に溶接等によって接続されており、従って多
層トラバース巻き条材コイルは、条材の接続部を含んで
順次連続してトラバース巻きされる。このため、図10
に示すような従来技術の多数の独立している渦巻き状条
材コイルを巻き方向が相互に逆になるように積み上げた
り、これらの渦巻き状条材コイルの接続端を各条材コイ
ルから引き出したり、溶接後この接続部分を再コイル化
したりする面倒な作業や再コイル化に際して溶接部分を
傷付けたり、曲げ、折れ等の欠陥を生ずることがない。
【0020】更に、条材コイルが内側から外側に各巻層
毎に条材をトラバース巻きして形成されていると、この
条材コイルから条材を巻きほぐす場合に、条材の捻れを
防止する目的で条材コイルをターンテーブルの上に乗せ
て回転する際に、各巻層内での条材の巻きほぐしは、タ
ーンテーブルの回転速度の変化を伴うことがなく、また
1つの巻層から次の巻層へ条材の繰り出しが移ってもそ
の巻径の変化はほぼ条材の厚みに相応する程度であって
小さく、従ってターンテーブルの回転速度の制御が容易
で安定して行うことができる。
【0021】条材コイルから条材を巻きほぐす際に、条
材コイルの条材繰出側とは反対側の周面に条材ずれ止め
手段を係合しつつ条材を繰り出し、条材コイルの条材繰
出側の周面に条材抑え手段を係合すると、条材の繰り出
しが進行して残りの層が少なくなっても条材のコイルが
荷崩れすることがなく、従って条材が絡んだり、共擦れ
したりするのを有効に防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して詳細に述べると、本発明の方法では、図1に示すよ
うに、条材10を分解式のボビン14上に各巻層12
A、12B−−−毎に軸線方向にトラバース巻きして形
成された条材コイル16を用意するが、ボビン14は、
巻取り終了後、分解され、図3に示すように、条材コイ
ル16のみが取り出される。
【0023】ボビン14が分解された後、条材コイル1
6の荷姿が崩れないように、図2及び図3に示すよう
に、条材コイル16の内面には予め紙管の如き使い捨て
の巻き芯18が設けられているのが好ましい。この巻き
芯18は、図2に示すように、予めボビン14の胴部の
上に被せられ、ボビン14の分解後、条材コイル16と
共に運搬、保管される。また、条材コイル16の最外層
の荷崩れを防止するために、ボビン14を分解して条材
コイル16が取り外された後、外周全体又は内外周の全
体は、適宜の包装材料で梱包されるか結束バンドで結束
される。図3(A)の条材コイル16は、包装紙20に
よって全体的に包装されているのが示され、また図3
(B)の条材コイル16は、結束バンド22によって結
束されて荷崩れを防止しているのが示されている。包装
紙20、結束バンド22の他に、条材コイル16にゲー
トル巻きされる包装帯を用いてもよい。
【0024】分解式ボビン14は、例えば、図2に示す
ように、巻胴が周方向に分割されている複数のセグメン
ト24から成っており、これらのセグメント24の一端
は、一方の鍔板26Aにピボット26aによって枢支さ
れ、他端は、他方の鍔板26Bに適宜の手段で着脱自在
に固定されている。図示の例では、鍔板26Bにはセグ
メント24の自由端が嵌入する嵌入溝26bが設けら
れ、セグメント24の自由端は、この嵌入溝26bに硬
嵌めによって嵌入したり脱出したりしてボビン14全体
を組み立てたり、分解したりしている。勿論、鍔板26
Bとセグメント24との着脱は、嵌入手段の他に、例え
ばセグメント24の端部に設けられた端板を鍔板26B
にボルト止めして行ってもよい。
【0025】巻取機30は、図2(A)に示すように、
1対のスタンド32A、32Bに回転自在に支持された
1対の回転スピンドル34A、34Bから成り、一方の
回転スピンドル34Aは、図示しないモータ等の回転駆
動源に接続された駆動側回転スピンドルであり、他方の
回転スピンドル34Bは、図示しない直線駆動源に接続
されてボビン14に対して進退することができる従動側
回転スピンドルである。尚、これらの回転スピンドル3
4A、34Bは、それぞれボビン14の鍔板26A、2
6Bに係入するケレーピン等(図示せず)がそれぞれ設
けられていてボビン14と共に回転するようにこれらの
鍔板26A、26Bにそれぞれ連結される。図1及び図
2には図示されていないが、巻取機30は、ボビン14
の前方に設けられたトラバーサを含み、このトラバーサ
は、ボビン14の巻胴上で条材10の1ターン毎に条材
10をそのほぼ幅寸法毎に横送りして条材10を整列巻
きし、1層が巻き終ると、その上に次の巻層の条材10
を同様にして整列巻きする。
【0026】条材10をトラバースする際に、そのトラ
バースピッチは、条材10の幅よりも、若干大きめの値
(例えば条材10の幅が25mmであれば、ピッチは2
7mm)とし、また1つの巻層から次の巻層へ移る際
に、条材10は、ボビン14の鍔板26A又は26Bに
接触しないようにするのが条材10の変形を防止する上
で好ましい。また、条材10をトラバース巻きする際の
張力は、上流側に設けられたダンサー手段によって所定
の値に設定される。
【0027】条材10がボビン14に満巻きされると、
図示しないリフタ等のボビン搬送手段がボビン14を支
持する位置となり、巻取機30の従動側回転スピンドル
34Bが後退し、図示しないプッシャがボビン14を駆
動側回転スピンドル34Aから脱出するように押してボ
ビン14をリフタの上に乗せる。
【0028】リフタは、ボビン14を巻取機30から導
出し、ボビン分解作業位置まで移動される。このボビン
分解作業位置では、巻胴であるセグメント24から鍔板
26Bを外し、またこのセグメント24が枢支された他
方の鍔板26Aを適宜のプッシャーで条材コイル16か
ら抜き出す。このようにして、条材コイル16は、巻き
芯18と共にボビン14から取り外される。この条材コ
イル16は、その後、図3(A)に示すように、包装紙
20で梱包されるか、図3(B)に示すように、結束バ
ンド22で結束されて、運搬、保管される。
【0029】次に、この条材コイル16から条材を連続
的に繰り出すために、図4に示すように、条材コイル1
6をパレット28の上に乗せ、フォークリフト等によっ
てパレット28と共に図5に示す条材繰出作業位置に搬
送する。条材コイル16は、パレット28上にその軸線
が垂直になるように横置きにして乗せられる。
【0030】この条材繰出作業位置では、条材コイル1
6は、パレット28と共にターンテーブル40上に載置
され、巻き芯18である紙管を抜き出す。次いで、条材
コイル16の内面が崩れることがないように、条材コイ
ル16の内面に加圧するように係合する抑えロール42
を含む条材抑え手段44をセットする。この条材抑え手
段44は、図5に示すように、ターンテーブル40の外
部の図示しない固定床に固定されている支持ポスト46
にピボットピン48によって枢支されたレバー50の一
端に回転自在に支持され、レバー50の他端は、エアシ
リンダの如き押力発生器52に接続されている。従っ
て、抑えロール42は、この押力発生器52によって常
に条材コイル16の内面に押し付けられる力が働いてお
り、後に述べるように、条材10が順次繰り出されて、
条材コイル16の内面が拡径してもそれに追従して条材
コイル16の内面を押し付けてその荷崩れを防止してい
る。
【0031】条材コイル16から繰り出される条材10
は、ターンテーブル40を条材10の巻ほぐし方向に回
転しつつ、繰出ロール54を通して繰り出され、図示し
ない次の条材処理工程に供給される。ターンテーブル4
0は、条材10の繰り出し時に条材10が捻じれるのを
防止するために、条材10の供給(繰出)速度に合わせ
て回転される。また、繰出ロール54は、条材10の次
の処理工程の処理速度に合わせて速度制御される。
【0032】ターンテーブル40の回転と繰出ロール5
4との回転を制御する制御手段56を含む制御系統が図
6に示されている。この制御手段56は、ターンテーブ
ル40を回転するモータ58と繰出ロール54の駆動側
繰出ロール部分を回転するモータ60とを制御する。条
材抑え手段44の抑えロール42の回転数を検出する回
転検出器62の出力が制御手段56に入力され、制御手
段56は、この回転検出器62の出力(条材10の繰出
長)に応じてターンテーブル40を回転駆動するモータ
58を制御する。また、繰出ロール54の下流側に設け
られて条材10のたるみ量を検出するたるみ検出器64
の出力が制御手段56に入力され、制御手段56は、こ
のたるみ検出器64の出力(たるみ量)に応じて繰出ロ
ール54を制御する。
【0033】従って、ターンテーブル40の回転速度
は、条材10の繰出量の累積値に応じて変化するが、図
5に示すように、条材コイル16の内側から繰り出され
ている場合には、繰出当初は条材の巻径が小さいので、
ターンテーブル40の回転速度は速く、繰出量が増加す
るにつれて巻径が大きくなるので、ターンテーブル40
の回転速度は次第に低下する。本発明の方法で注目すべ
きことは、条材コイル16は、各巻層毎に軸線方向にト
ラバースしながら条材10を巻付けているので、各巻層
内で条材10を繰り出している時には、ターンテーブル
40の回転速度に変化がなく、1つの巻層から繰り出し
終った後に、次の巻層から条材10を繰り出す時にター
ンテーブル10の回転速度に変化が生ずるが、巻層間の
巻径の変化は条材1の厚み程度で比較的小さく、従って
ターンテーブル10の回転速度の変化も小さい。
【0034】図7(A)は、本発明の方法によるターン
テーブル40の速度変化の状態を示し、ターンテーブル
40の回転速度は、浅い階段状に変化していることが解
る。図10に示すように、条材10を渦巻き状に巻取っ
て形成された複数の短尺条材コイル116を内側端同志
又は外側端同志を接合して条材10を連続的に繰り出す
従来技術の場合のターンテーブル40の回転は、図7
(B)に示すように、各巻層の条材コイル116毎に大
きく変化し、また次の条材コイル116に移行する際
に、更に最初の大きな回転速度に戻る速度制御を受ける
が、本発明の方法によるターンテーブルの回転は、図7
(A)に示すように、速度変化が極めて小さく安定した
速度制御を受ける。
【0035】条材10の供給速度が次の処理工程で処理
速度よりも大きいために、繰出ロール54の下流側で条
材10にたるみが発生すると、たるみ検出器64がその
出力を制御手段56に入力し、制御手段56は、モータ
60の回転速度を小さくし、繰出ロール54の繰出速度
を低下してたるみが少なくなるように制御する。従っ
て、条材10は、次の処理工程に合った速度で繰り出さ
れる。
【0036】1つの条材コイル16は、例えば2000
mの如き短尺の条材ユニットを5回接続して10000
mの長尺条材コイルとして出荷される。これは、丁度図
10の5つの渦巻き状条材コイル16を相互に接続した
ものに相当し、通常では、この10000mの1つの長
尺条材コイル16から条材10を繰り出すことによって
1回の条材処理作業を終了することができる。
【0037】1つの長尺条材コイル16からの供給に引
き続いて次の同様の長尺条材コイル16から条材10を
連続して供給することも可能であり、この場合には、次
の条材コイルを搭載して待機している第2のターンテー
ブルを前のターンテーブル40の近くに設置しておき、
前の条材コイル16からの条材の供給が終了する前に、
前の条材コイル16の外端付近の条材10を数巻き分だ
け巻きほぐしてたるみを持たせ、前の1つの条材コイル
16から条材10の繰り出しが終了した後、この条材コ
イル16の残っている条材10の外端(繰出終端)を次
の条材コイル16の内端(繰出始端)に溶接等によって
接続し、第2のタンテーブルを同じ方向に回転しつつ前
の条材コイル16の残余の条材部分に続いて新しい条材
コイル16から条材10を繰り出して前の条材コイル1
6と同様にして条材10を連続して供給することができ
る。
【0038】条材コイル16から条材10を繰り出す際
に、条材10の残り巻量が少なくなると、条材コイル1
6の巻荷のずれ(荷崩れ)が生ずる傾向がある。これを
防止するために、例えば、図5に示すように、条材10
が条材コイル16の内側から繰り出される場合には、図
8(A)に示すように、条材コイル16の外周面に係合
する条材ずれ止め手段66をパレット28に設け、また
逆に条材10が条材コイル16の外側から繰り出される
場合には、図8(B)に示すように、紙管等の巻き芯1
8を保持する条材ずれ止め手段68をパレット28に設
けることが好ましい。
【0039】条材ずれ止め手段66は、図8(A)に示
すように、条材コイル16の円周方向に分割された複数
の円弧状のずれ止め部材70から成り、これらのずれ止
め部材70は、その下端水平部70aをパレット28に
ボルト−ナット等の適宜の固定具72によって固定して
取付けられる。また条材ずれ止め手段68は、図8
(B)に示すように、有底円筒状のずれ止め部材74か
ら成り、このずれ止め部材74もパレット28にボルト
−ナット等の適宜の固定具76によって固定して取付け
られる。これらのずれ止め部材70及び74は、いずれ
も木又はその他の適宜の材料から形成することができ
る。
【0040】このように、条材ずれ止め手段66、68
は、条材コイル16の残巻き量が少なくなっても、残り
の巻姿を維持するので、条材10が相互に絡んで繰出不
能となることがなく、また条材10の繰出時に相互に接
触して共擦れを生ずることもなくなる。
【0041】上記実施の形態では、条材コイル16の残
量が少なくなっても荷崩れを生ずることがないように条
材ずれ止め手段66、68を設けたが、条材コイル16
自体が残量の低下によって荷崩れを生ずることがないよ
うに形成することもできる。例えば、図9に示すよう
に、条材コイル16の内側から条材10を繰り出す場合
に特に有効であるが、条材コイル16の巻層の上端が外
巻層に向かって順次下降する裁頭円錐状に巻取ることが
できる。このようにすると、条材コイル16の内側から
条材10を繰り出すにつれて条材コイル16内に残って
いる条材の巻層の軸線方向の長さが短くなるため、軸線
長さがすべての巻層でほぼ同じである条材コイル16に
比べて巻荷の崩れが少なく、条材10の繰り出し時の絡
みや共擦れを生ずることがない。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、条材コ
イルは、条材を各巻層毎に軸線方向にトラバース巻きし
て形成し、ボビンから取り外した状態で運搬、保管する
ので、空のボビンを返送する必要がなく、従ってボビン
の重量が軽減され、運搬、保管に必要な空間が小さくて
済む上に、運搬、保管が容易に行える。
【0043】また、条材コイルは、短尺の条材ユニット
(例えば短尺渦巻きコイル)から繰り出される条材を内
側から外側に各巻層毎にトラバース巻きして形成し、先
行の短尺の条材ユニットの全部を繰り出した後、その後
端と次の短尺条材ユニットの先端とを溶接等で接続して
先行の短尺条材ユニットの上にトラバース巻し、これを
繰り返して、長尺の条材を有する条材コイルを得ること
ができ、従って従来技術のような複数の短尺渦巻きコイ
ルを接続する場合のように交互に反転したり、条材の接
続後条材をコイル内に戻したりするような面倒な作業が
必要でなく、条材供給作業を自動化するのに役立ち、ま
た条材をコイル内に戻す必要がないため条材の溶接部分
を傷付けたり、曲げ、折れ等の欠陥を生ずることがな
い。
【0044】更に、条材コイルは、内側から外側に各巻
層毎に条材をトラバース巻きして形成されているので、
この条材コイルから条材を巻きほぐす場合に、条材の捻
れを防止するためターンテーブルに乗せて回転する際
に、各巻層内での条材の巻きほぐしにはターンテーブル
の回転速度の変化がなく、また1つの巻層から次の巻層
へ繰り出すべき巻層が移ってもその巻径の変化はほぼ条
材の厚みに相応する程度であって小さく、従ってターン
テーブルの回転速度の制御が容易で安定して行われる。
【0045】条材コイルから条材を巻きほぐす際に、条
材コイルの条材繰出側とは反対側の周面に条材ずれ止め
手段を係合しつつ条材を繰り出し、条材コイルの条材繰
出側の周面に条材抑え手段を係合すると、条材の繰り出
し時に条材コイルの繰り出し側の巻層が荷崩れすること
がない上に条材の繰り出し側と反対側では条材の繰出が
進行して残りの巻層が少なくなっても条材コイルが荷崩
れすることがなく、従って条材が相互に絡んだり、共擦
れしたりすることがなく、条材を円滑に繰り出すことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の条材コイルから長尺条材を供給する方
法に用いられる条材コイルを形成する状態を示す斜視図
である。
【図2】図1の条材コイルを形成する巻取機及びボビン
を示し、同図(A)はその正断面図、同図(B)は図2
(A)のB−B線断面図、同図(C)は図2(A)のC
−C線断面図である。
【図3】本発明の方法に用いられる条材コイルの運搬、
保管時の状態を示し、同図(A)は包装紙で梱包した状
態の断面図、同図(B)は結束バンド結束した状態の断
面図である。
【図4】条材を連続的に供給するために条材コイルをパ
レットに乗せた状態の斜視図である。
【図5】本発明の方法によって条材コイルから条材を連
続的に供給している状態の斜視図である。
【図6】本発明の方法に用いられる制御系統の系統図で
ある。
【図7】本発明の方法と1つの従来技術による方法との
ターンテーブルの回転制御特性を示し、同図(A)は本
発明の方法の制御特性を示す線図、同図(B)は従来技
術の方法の制御特性を示す線図である。
【図8】本発明の方法に用いられる条材ずれ止め手段を
示し、同図(A)は条材コイルの内側から条材を繰り出
す際の条材ずれ止め手段の断面図、同図(B)は条材コ
イルの外側から条材を繰り出す際の条材ずれ止め手段の
断面図である。
【図9】本発明の方法に用いられる条材コイルの他の異
なる巻荷の断面図である。
【図10】1つの従来技術によって条材コイルから条材
を連続的に供給する方法の概略説明図である。
【符号の説明】
10 条材 12A 巻層 12B 巻層 14 ボビン 16 条材コイル 18 巻き芯 20 包装紙 22 結束バンド 24 セグメント 26A 鍔板 26a ピボット 26B 鍔板 26b 嵌入溝 28 パレット 30 巻取機 32A スタンド 32B スタンド 34A 回転スピンドル 34B 回転スピンドル 40 ターンテーブル 42 抑えロール 44 条材抑え手段 46 支持ポスト 48 ピボットピン 50 レバー 52 押力発生器 54 繰出ロール 56 制御手段 58 モータ 60 モータ 62 回転検出器 64 たるみ検出器 66 条材ずれ止め手段 68 条材ずれ止め手段 70 ずれ止め部材 70a 下端水平部 72 固定具 74 ずれ止め部材 76 固定具

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 条材を各巻層毎に軸線方向にトラバース
    巻きして多層に形成された条材コイルを軸線が垂直にな
    るようにターンテーブル上に載置し、前記ターンテーブ
    ルを巻ほぐし方向に回転しつつ前記ターンテーブル上の
    前記条材コイルの内側又は外側の巻層から順次条材を繰
    り出して長尺条材を供給することを特徴とする条材コイ
    ルから長尺条材を供給する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の条材コイルから長尺条
    材を供給する方法であって、前記条材コイルは、短尺の
    条材をトラバース巻きし、前記短尺の条材が巻き終わる
    前にこの短尺の条材の巻終り端を次の短尺の条材の巻始
    め端に溶接等によって接続して次の短尺の条材をトラバ
    ース巻し、この動作を順次繰り返して形成することを特
    徴とする条材コイルから長尺条材を供給する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の条材コイ
    ルから長尺条材を供給する方法であって、1つの条材コ
    イルの繰出終端を次の条材コイルの繰出始端に接続して
    長尺の条材を連続して供給することを特徴とする条材コ
    イルから長尺条材を供給する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の条材コイルから長尺条材を供給する方法であって、前
    記条材コイルの条材繰出側とは反対側の周面に条材ずれ
    止め手段を係合しつつ条材コイルから長尺の条材を連続
    して供給することを特徴とする条材コイルから長尺条材
    を供給する方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の条材コイルから長尺条材を供給する方法であって、前
    記条材コイルの条材繰出側の周面に条材抑え手段を係合
    することを特徴とする条材コイルから長尺条材を供給す
    る方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の条材コイルから長尺条
    材を供給する方法であって、前記条材抑え手段に係合し
    て通過する条材の長さから条材の繰り出し量を検出し、
    前記条材の繰り出し量に応じて前記ターンテーブルの回
    転数を制御することを特徴とする条材コイルから長尺条
    材を供給する方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220063A (ja) * 1999-11-30 2001-08-14 Kobe Steel Ltd トラバース巻用ボビン、トラバース巻コイルおよびその条材の供給方法
CN105417268A (zh) * 2015-12-02 2016-03-23 贵州钢绳股份有限公司 一种大直径钢绞线放线方法及装置
CN105565069A (zh) * 2015-12-30 2016-05-11 昆山爱光电子有限公司 自动高速精准卷线装置

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