JPH0955942A - 画像信号処理装置および方法 - Google Patents

画像信号処理装置および方法

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JPH0955942A
JPH0955942A JP22748895A JP22748895A JPH0955942A JP H0955942 A JPH0955942 A JP H0955942A JP 22748895 A JP22748895 A JP 22748895A JP 22748895 A JP22748895 A JP 22748895A JP H0955942 A JPH0955942 A JP H0955942A
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Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Toshiya Ishizaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残差信号に対して適応的に有意判定すること
で、量子化の際の発生データ量を削除する。 【解決手段】 残差信号が供給された階層化有意判定回
路3では、第1階層となる(16×16)ブロックが有
意ブロックか否かが判定される。第1階層が有意ブロッ
クでないと判定された場合、第2階層および第3階層の
有意判定は、行われず第1階層が有意ブロックであると
判定された場合のみ、第2階層および/または第3階層
の有意判定を行う。ブロック内の最大残差信号がしきい
値THより大きいか否かによって、有意判定は行われる。
そして、第3階層において、有意ブロックであると判定
された残差信号にたいてのみ、量子化および可変長符号
化が行われ、1フレーム毎にフレーム化されて伝送され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブロック化され
た画像信号を圧縮する場合、データ伝送量をより削除す
ることができる画像信号処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像圧縮では、量子化により発生
するデータ量(以下、発生データ量と称する)を削除す
る有効な手法の1つとして、供給されたサンプル値とそ
のサンプル値から予測された予測値との差分によって、
求められた予測残差を所定のビット数で量子化するもの
があるが、予測残差すべてを量子化するので、かなりの
発生データ量になる。
【0003】また、画像中には、部分的に残差の多い部
分と少ない部分とが発生し、その全てを量子化する必要
はなく、ブロックに分割し、それぞれの部分が量子化す
べきか否か、すなわち量子化することが有意か否かを判
定する有意判定によって、さらに発生データ量を削除す
ることが出来る。有意判定によって、ある程度のしきい
値以上となるような部分は、有意ブロックとして量子化
を行い、しきい値以下となるような部分は、予測残差0
と見なしてしまうことで、残差の大きな部分のみを部分
的に量子化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このとき、ブロックサ
イズの大きさが小さい場合、有意ブロックの出現確率は
減少するが、総ブロック数が増えるため、各ブロック当
りに必ず係るフラグなどオーバーヘッドが増えてしまう
ため、結果的には、有意判定なしのときより発生データ
量が増えてしまう。また、ブロックサイズの大きさが大
きい場合、総ブロック数は、減少するのでオーバーヘッ
ドの影響は小さいが、有意ブロックの出現確率が増えて
しまうため、有意判定なしのときよりほんのわずかに発
生データ量は減少するだけとなる。
【0005】従って、この発明の目的は、これらを鑑み
て発生データ量をより削除することが可能な画像信号処
理装置および方法を提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ブロック毎に入力されるサンプル値とその予測値と
の残差信号に対して量子化を行う画像信号処理装置にお
いて、ブロックに含まれる残差信号としきい値とを比較
することによって、有意か否かをブロック毎に判定する
有意ブロック判定手段と、有意と判定されたブロックの
ブロックサイズを階層的に縮小させサブブロックを生成
するサブブロック生成手段と、生成されたサブブロック
に含まれる残差信号としきい値とを比較することによっ
て、有意か否かをサブブロック毎に判定する有意サブブ
ロック判定手段と、有意ブロック判定手段および/また
は有意サブブロック判定手段において、有意と判定され
たブロックおよび/またはサブブロックに含まれる残差
信号に関する量子化出力を発生する量子化手段とからな
ることを特徴とする画像信号処理装置である。
【0007】さらに、請求項4に記載の発明は、供給さ
れた量子化値を復号するための画像信号処理装置におい
て、量子化値に対して逆量子化し、残差信号を復号する
復号手段と、復号された残差信号または0がフラグによ
り選択される選択手段と、選択された信号と予測値を加
算する手段とからなることを特徴とする画像信号処理装
置である。
【0008】そして、請求項5に記載の発明は、ブロッ
ク毎に入力されるサンプル値とその予測値との残差信号
に対して量子化を行う画像信号処理方法において、ブロ
ックに含まれる残差信号としきい値とを比較することに
よって、有意か否かをブロック毎に判定するステップ
と、有意と判定されたブロックのブロックサイズを階層
的に縮小させサブブロックを生成するステップと、生成
されたサブブロックに含まれる残差信号としきい値とを
比較することによって、有意か否かをサブブロック毎に
判定するステップと、有意ブロック判定手段および/ま
たは有意サブブロック判定手段において、有意と判定さ
れたブロックおよび/またはサブブロックに含まれる残
差信号に関する量子化出力を発生するステップとからな
ることを特徴とする画像信号処理方法である。
【0009】また、請求項8に記載の発明は、供給され
た量子化値を復号するための画像信号処理方法におい
て、量子化値に対して逆量子化し、残差信号を復号する
ステップと、復号された残差信号または0がフラグによ
り選択されるステップと、選択された信号と予測値を加
算するステップとからなることを特徴とする画像信号処
理方法である。
【0010】このように、3階層または2階層の量子化
値とすることで、発生データ量をより削除することが可
能となり、1フレーム毎の発生データ量を一定とするこ
とも可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例につい
て図面を参照して説明する。図1は、この発明の画像信
号処理装置の一実施例のブロック図を示す。1で示す入
力端子にディジタル化された画像がブロック毎に入力さ
れ、そのディジタル画像は、減算器2および動き検出回
路14へ供給される。減算器2では、入力されたディジ
タル画像から予測回路13から供給された予測値が減算
され、残差信号が生成される。生成された残差信号は、
階層化有意判定回路3およびメモリ4へ供給される。
【0012】ここで、階層化有意判定回路3の一例のブ
ロック図を図2に示す。入力端子21を介して残差信号
が階層化有意判定回路3へ供給される。その残差信号
は、第1階層条件判定回路22、第2階層条件判定回路
23および第3階層条件判定回路24へ供給される。ま
た、入力端子28を介して情報量制御回路7からのフィ
ードバック信号がしきい値決定回路25へ供給され、そ
のフィードバック信号に応じてしきい値決定回路25で
は、しきい値THが決定される。
【0013】このしきい値決定回路25では、一例とし
て3、5、8、10、20の5種類のしきい値が情報量
制御回路7からのフィードバック信号に応じて選択さ
れ、選択されたしきい値は、しきい値THとして、しきい
値決定回路25から第1階層条件判定回路22、第2階
層条件判定回路23および第3階層条件判定回路24へ
供給される。
【0014】第1階層条件判定回路22では、16ライ
ン×16画素のブロック(以下、16×16)ブロック
と称する)の中から最大となる残差信号(以下、最大残
差信号と称する)を検出し、その最大残差信号の絶対値
としきい値THとを比較して、最大残差信号がしきい値TH
より大きい場合、量子化を施す有意性のあるブロック
(以下、有意ブロックと称する)と判断し、flag1=1
として論理部26へ供給される。また、最大残差信号が
しきい値TH以下の場合、量子化を施す有意性のないブロ
ックと判断し、flag1=0として論理部26へ供給され
る。
【0015】そして、第2階層条件判定回路23では、
(8×8)ブロックの中から最大残差信号を検出し、そ
の最大残差信号の絶対値としきい値THとを比較して、最
大残差信号がしきい値THより大きい場合、そのブロック
は、有意ブロックであると判定され、flag2=1として
論理部26へ供給される。最大残差信号がしきい値TH以
下の場合、そのブロックは、有意ブロックでないと判定
され、flag2=0として論理部26へ供給される。
【0016】また同様に、第3階層条件判定回路23で
は、(4×4)ブロックの中から最大残差信号を検出
し、その最大残差信号の絶対値としきい値THとを比較し
て、最大残差信号がしきい値THより大きい場合、そのブ
ロックは、有意ブロックであると判定され、flag3=1
として論理部27へ供給される。最大残差信号がしきい
値TH以下の場合、そのブロックは、有意ブロックでない
と判定され、flag3=0として論理部27へ供給され
る。
【0017】第2階層条件判定回路23および第3階層
条件判定回路24で用いているブロックは、第1階層条
件判定回路22で用いる(16×16)ブロックに含ま
れるブロックを用いているため、flag1=0となる場
合、flag2およびflag3も必ず0となる。同様に、第3
層条件判定回路24で用いているブロックは、第2階層
条件判定回路23で用いる(8×8)ブロックに含まれ
るブロックを用いているため、flag2=0となる場合、
flag3も必ず0となる。すなわち、論理部26では、fl
ag1=1となる場合のみflag2を伝送し、さらに論理部
26では、flag1=1且つflag2=1となる場合のみfl
ag3を伝送し、その判定結果は出力端子29から伝送さ
れる。
【0018】上述したように、このしきい値決定回路2
5では、一例として3、5、8、10、20の5種類の
中からフィードバック信号に応じてしきい値が選択さ
れ、選択されたしきい値が、一例として8以上の場合、
伝送されるデータが3階層のデータとして処理され、8
未満の場合、伝送されるデータが2階層のデータとして
処理される。この伝送されたデータが2階層のデータか
3階層のデータかを示す制御用フラグが論理部27から
出力端子30を介して伝送される。このしきい値決定回
路25では、フィードバック信号に応じて1フレーム毎
にしきい値THを変更することができる。
【0019】しきい値THが供給されたそれぞれの条件判
定回路では、しきい値THが8以上の場合、第1、第2お
よび第3の階層条件判定回路で判定されたフラグが倫理
部26および27を介して伝送されるが、しきい値THが
8未満の場合、第1および第3の階層条件判定回路で判
定されたフラグが論理部26および27を介して伝送さ
れる。
【0020】このように階層化有意判定回路3からは、
制御用フラグがメモリ4へ供給されるとともに、フラグ
が情報量制御回路7および論理部11へ供給される。メ
モリ4では、(16×16)ブロックの残差信号が記憶
され、制御用フラグに基づいて後段の量子化回路5で量
子化がなされる残差信号が量子化回路5へ供給される。
量子化回路5では、有意ブロックであると判定された
(4×4)ブロックの残差信号が量子化され、その量子
化値は、可変長符号化回路6および逆量子化回路8へ供
給される。可変長符号化回路6では、供給された量子化
値をブロック毎にランレングス符号化、例えばMMR
(Modefied MR )が行われ、その可変長量子化値は、情
報量制御回路7へ供給される。
【0021】逆量子化回路8では、供給された量子化値
に対して、量子化回路5で行われた量子化の逆変換、す
なわち復号が行われ、復号された残差信号は、メモリ9
へ供給され、記憶される。論理部11では、階層化有意
判定回路3から供給されたフラグを判定し、有意ブロッ
クであると判定された場合、判定結果が1として選択回
路10へ供給され、有意ブロックでないと判定された場
合、判定結果が0として選択回路10へ供給される。
【0022】選択回路10では、論理部11から供給さ
れた判定結果が1、すなわち有意ブロックであると判定
された場合、メモリ9に記憶された(4×4)ブロック
の残差信号が加算器12へ供給され、供給された判定結
果が0、すなわち有意ブロックでないと判定された場
合、0の値が加算器12へ供給される。すなわち、選択
回路10では、論理部11の判定結果に基づいて、残差
信号を後段に伝送するか、0の値を後段に伝送するかが
選択される。
【0023】加算器12では、予測回路13からの予測
値と選択回路10からの値が加算され、その加算結果で
あるローカル復号画像は、予測回路13および動き検出
回路14へ供給される。動き検出回路14では、入力端
子1からのブロック化されたディジタル画像と加算器1
2からのローカル復号画像から、例えばブロックマッチ
ング法などの手法により9ビットからなる動きベクトル
MVが検出され、検出された動きベクトルMVは、予測
回路13および情報量制御回路7へ供給される。予測回
路13では、加算器12からのローカル復号画像と動き
ベクトルMVに応じて画像の動き補償が行われ、その予
測値は、減算器2へ供給される。
【0024】情報量制御回路7では、可変長符号化回路
6からの可変長量子化値と、階層化有意判定回路3から
のフラグと、動き検出回路14からの動きベクトルMV
とが供給され、1フレーム毎にフレーム化がなされる。
【0025】ここで、この発明の1実施例の符号化処
理、特にフラグ(flag)の一例の説明を図3を用いて行
う。この図3は、1ブロックの処理を示す。図3Aに示
すように第1階層((16×16)ブロック)のflag1
が有意ブロックであることを示す `1' であるため、第
2階層((8×8)ブロック)が有意ブロックか否かが
第2階層条件判定回路23によって判定される。そのfl
ag1=1となるブロックの第2階層では、flag21
0、flag22 =1、flag23 =1、flag24 =0である
から、flag22 、flag23 で示すサブブロックが有意ブ
ロックである。
【0026】よって、flag22 、flag23 で示すブロッ
クの第3階層((4×4)ブロック)が有意ブロックか
否かが判定される。まず、flag22 の第3階層では、fl
ag321、flag322、flag323、flag324で示すサブブロ
ックが有意ブロックか否かが第3階層条件判定回路24
によって判定される。同様にflag23 の第3階層では、
flag331、flag332、flag333、flag334で示すサブブ
ロックが有意ブロックか否かが第3階層条件判定回路2
4によって判定される。
【0027】これらのフラグ(flag)および可変長符号
化の出力データ(量子化値)が図3Bに示すようにフレ
ーム化される。まず、領域41には、ブロックの動きベ
クトルMV(9ビット)が配置され、領域42には、1
ビットからなる第1階層のflag1が配置される。領域4
3には、各1ビットからなる第2階層のflag21 、flag
2 、flag23 、flag24 が配置される。
【0028】領域44は、第2階層のflag2が `1' と
なったサブブロックの第3階層のflag3が配置される。
この領域44は、第2階層において `1' となるflag2
がn個の場合、4×nビットの幅を有する。また、領域
45は、第3階層のflag3が`1' となったブロックに
含まれる残差信号の量子化値が配置され、第3階層にお
いて `1' となるflag3がm個の場合、第3階層は(4
×4)ブロックからなるため4×4×mビットの幅を有
する。このとき、量子化値は、1ビット量子化が行われ
たものとする。
【0029】この一例では、上述したように説明を容易
とするため1ブロック毎のフレーム化を用いたが、1フ
レーム毎のフレーム化を用いることも可能である。
【0030】ここで、符号化されたデータを復号する復
号側の一例のブロック図を図4に示す。51で示す入力
端子から符号化されたデータが供給され、そのデータ
は、デフレーミング化回路52へ供給される。デフレー
ミング化回路52では、供給されたデータが動きベクト
ルMV、フラグおよび量子化値へ分解される。すなわ
ち、デフレーミング化回路52では、供給された1フレ
ーム毎に逆フレーム化がなされた後、動きベクトルM
V、フラグおよび量子化値へ分解される。分解されたフ
ラグは、論理部53へ供給され、残差信号は、逆可変長
符号化回路55へ供給され、動きベクトルMVは、予測
回路54へ供給される。
【0031】論理部53では、供給された1ブロック毎
のフラグに基づいて制御用フラグが生成され、生成され
た制御用フラグは、選択回路58へ供給される。この論
理部53では、上述したように3階層または2階層さら
には、flag1、flag2およびflag3の状態が判断され、
制御用フラグが生成される。逆可変長符号化回路55で
は、上述した可変長符号化の復号が行われ、量子化値が
生成される。同様に、逆量子化回路56では、生成され
た量子化値の復号が行われ、残差信号が生成され、メモ
リ57へ供給され、残差信号は記憶される。
【0032】選択回路58では、論理部53からの制御
用フラグに基づいて、メモリ57から供給される残差信
号と0とが選択され、加算器59へ供給される。加算器
59では、残差信号または0と予測回路54からの予測
値とが加算され、加算値は、画素値として予測回路54
へ供給されるとともに、出力端子60から伝送される。
予測回路54では、画素値と動きベクトルMVとから予
測値が生成され、生成された予測値は、加算器59へ供
給される。
【0033】ここで、有意判定をソフトウェアで実施す
るための一実施例を図5のフローチャートに示す。ま
ず、1フレーム毎のサンプル値と予測値との残差信号が
供給されステップ71では、供給された1フレーム毎の
残差信号が(16×16)ブロックにブロック分割が行
われ、1フレームの総ブロック数BLKが求められる。
ステップ72では、第1階層のカウント値L1に0が設
定され、ステップ73では、(16×16)ブロックの
ブロック毎、すなわち第1階層の最大となる誤差が検出
される。
【0034】ステップ73において検出された最大誤差
は、ステップ74において、しきい値THより大きいか否
かが判断され、最大誤差がしきい値THより大きい場合、
ステップ77へ制御が移り、小さい場合ステップ75へ
制御が移る。ステップ75では、そのブロックの第1階
層のflag1に0が設定されステップ76において、第1
階層のカウント値L1をインクリメント( `+1' )
し、ステップ73へ制御が移る。また、ステップ77で
は、そのブロックの第1階層のflag1に1が設定され、
ステップ78へ制御が移る。
【0035】すなわち、ステップ74では、そのブロッ
クの有意判定が行われ、そのブロックの第1階層のflag
1に0が設定される場合、そのブロックは、有意ブロッ
クでないと判断され、flag1に1が設定される場合、そ
のブロックは、有意ブロックであると判断される。そし
て、有意ブロックであると判断されたブロックを縮小
し、縮小したブロックの中からさらに有意ブロックを検
出し、その有意ブロックのデータが伝送される。
【0036】ステップ78では、ステップ74において
使用したしきい値THが8より小さいか否かが判断され、
しきい値THが8より小さい場合、ステップ86へ制御が
移り、大きい場合、ステップ79へ制御が移る。このス
テップ78は、このブロックの構成を3階層とするか2
階層とするかの分岐処理である。しきい値THが小さけれ
ば、伝送されるデータ数が増えるため2階層とし、しき
い値THが大きければ、伝送されるデータ数が少なくてす
むため3階層とすることから、この分岐処理は、しきい
値THによって判断される。
【0037】ステップ79では、サブブロック数SB1
に4が設定され、また第2階層のカウント値L2に0が
設定される。ステップ80では、第2階層のカウント値
L2とサブブロック数SB1が等しいか否かが判断さ
れ、等しくないと判断された場合、すなわち、まだ第2
階層の有意判定が終了していないと判断され、ステップ
81へ制御が移り、カウント値L2とサブブロック数S
B1が等しいと判断された場合、ステップ86へ制御が
移る。ステップ81では、(8×8)ブロックのブロッ
ク毎、すなわち第2階層の最大となる誤差が検出され
る。
【0038】検出された最大誤差は、ステップ82にお
いて、しきい値THと比較され、最大誤差がしきい値THよ
り大きいと判断された場合、ステップ83へ制御が移
り、そのステップ83において、第2階層のflag2に `
1' が設定され、最大誤差がしきい値THより小さいと判
断された場合、ステップ84へ制御が移り、そのステッ
プ84において、第2階層のflag2に `0' が設定され
る。このflag2に設定される `1' または `0' は、上
述したflag1に設定される `1' または `0' と同様
に、そのブロックが有意ブロックか否かを示している。
そして、ステップ85において、第2階層のカウント値
L2をインクリメント( `+1' )し、ステップ80へ
制御が移り、そのステップ80において、第2階層の有
意判定が終了したと判断されると、ステップ86へ制御
が移る。
【0039】ステップ86では、サブブロック数SB2
に16が設定され、また第3階層のカウント値L3に `
0' が設定される。ステップ86では、第3階層のカウ
ント値L3とサブブロック数SB2が等しいか否かが判
断され、等しくないと判断された場合、すなわち、まだ
第3階層の有意判定が終了していないと判断され、ステ
ップ88へ制御が移り、カウント値L2とサブブロック
数SB1が等しいと判断された場合、ステップ93へ制
御が移る。ステップ88では、(4×4)ブロックのブ
ロック毎、すなわち第3階層の最大となる誤差が検出さ
れる。
【0040】検出された最大誤差は、ステップ89にお
いて、しきい値THと比較され、最大誤差がしきい値THよ
り大きいと判断された場合、ステップ90へ制御が移
り、そのステップ90において、第3階層のflag3に `
1' が設定され、最大誤差がしきい値THより小さいと判
断された場合、ステップ91へ制御が移り、そのステッ
プ91において、第3階層のflag3に `0' が設定され
る。このflag3に設定される `1' または `0' は、上
述したflag1またはflag2に設定される `1' または `
0' と同様に、そのブロックが有意ブロックか否かを示
している。そして、ステップ92において、第3階層の
カウント値L3をインクリメント( `+1' )し、ステ
ップ87へ制御が移り、そのステップ87において、第
3階層の有意判定が終了したと判断されると、ステップ
93へ制御が移る。
【0041】ステップ93では、第1階層のカウント値
と1フレームの総ブロック数BLKとが等しいか否かが
判断され、等しくないと判断された場合、ステップ76
へ制御が移り、等しいと判断された場合、すなわち1フ
レーム分の有意判定が終了したと判断された場合、ステ
ップ94へ制御が移る。ステップ94では、1フレーム
分のデータのフレーム化がなされ、そのデータは、伝送
されるとともに、ステップ95へ制御が移る。ステップ
95では、フレーム化がなされたデータに基づいて、次
のフレームのしきい値THが上述したように3、5、8、
10、20の中から決定され、ステップ73へ制御が移
る。
【0042】また、この実施例では、図示していない
が、ステップ94のフレーム化の前段に量子化を施すス
テップと、可変長符号化を施すステップとを設けること
も何ら問題はない。
【0043】具体的には、上述したように第1階層の有
意判定を行い、その結果が `0' となる場合、第2およ
び第3階層の有意判定を行わず、そのブロックのフレー
ム化を行う。そして、第1階層の有意判定が `1' とな
り、そのブロックの伝送されるデータ構成として3階層
が選択された場合、第2階層の有意判定を行った後、第
3階層の有意判定を行い、フレーム化されたデータは、
伝送される。
【0044】ここで、一例として、動いている鳥カゴ、
人形などのチルト画像を入力ソースとした時の損益率を
検証してみた。この損益率とは、(16×16)ブロッ
クの画素に対して1ビットの圧縮を行った時の総情報量
を `1' とし、上記有意判定法で画素1ビットの圧縮を
行ったときの情報量の割合であり、上述の例では、次式
のようになる。
【0045】ブロックサイズ(16×16)の画素に対
して1ビット圧縮を行うときの総情報量は、各ブロック
に対する動きベクトル(9ビット)、画素当りのビット
数(1ビット)から (9+16×16)×総ブロック数 (1) となる。
【0046】これに対して、(16×16)ブロックか
ら(4×4)ブロックへの2階層化による有意判定とそ
の画素に対して1ビット圧縮を行うときの総情報量は、
各ブロックに対する動きベクトル(9ビット)、各ブロ
ックおよびサブブロックに対する有意判定フラグ(1ビ
ット)、画素当りのビット数(1ビット)、ブロックに
対するサブブロック数(16ブロック)、最下層ブロッ
クサイズ(4×4=16)から (9+1+16×α0 +16×4×4×α1 )×総ブロック数 (2) となる。
【0047】ここで、α0 は、有意ブロックの出現確率
であり、α1 は、有意サブブロックの出現確率であり、
それぞれ次のように表される。 α0 =(有意ブロック数)/(総ブロック数) (3) α1 =(有意サブブロック数)/(総サブブロック数) =(有意サブブロック数)/(総ブロック数×16) (4)
【0048】よって、損益率は、 (9+1+16×α0 +16×4×4×α1 )/(9+16×16) =(10+16α0 +256α1 )/256 (5) となる。
【0049】次に、(16×16)ブロックから(8×
8)ブロックさらに(4×4)ブロックへの3階層化に
よる有意判定とその画素に対して1ビット圧縮を行うと
きの総情報量は、各ブロックに対する動きベクトル(9
ビット)、各ブロックおよびサブブロックに対する有意
判定フラグ(1ビット)、画素当りのビット数(1ビッ
ト)、各階層でのブロックに対するサブブロック数(4
ブロック)、最下層ブロックサイズ(4×4=16)か
ら (9+1+4×α0 +16×α1 +16×4×4×α2 )×総ブロック数 (6) となる。
【0050】ここで、α0 は、有意ブロックの出現確率
であり、α1 は、第2階層の有意サブブロックの出現確
率であり、α2 は、第3階層の有意サブブロックの出現
確率であり、それぞれ次のように表される。 α0 =(有意ブロック数)/(総ブロック数) (7) α1 =(有意サブブロック数)/(総サブブロック数) =(有意サブブロック数)/(総ブロック数×4) (8) α2 =(有意サブブロック数)/(総サブブロック数) =(有意サブブロック数)/(総ブロック数×16) (9)
【0051】よって、損益率は、 (9+1+4×α0 +16×α1 +16×4×4×α2 )/(9+16×16) =(10+4α0 +16α1 +256α2 )/256 (10) となる。
【0052】このように、式(5)および式(10)に
よって、求められたこの実施例の損益率を図6に示す。
この図を見て分かるように2階層および3階層を比較す
るとしきい値=9の前後で損益率の逆転が起こっている
と予想できる。この予想から適応的有意判定によって効
率の良い圧縮が行えることがわかる。この図は、しきい
値が小さいほど、動き量が小さく、しきい値が大きいほ
ど、動き量が大きい。
【0053】ここで、この実施例では、有意判定を行う
のにブロック内の最大残差信号を用いたが、ブロック内
の全ての残差信号を累積し、累積した残差信号としきい
値を比較することで有意判定を行っても良い。
【0054】
【発明の効果】この発明に依れば、発生データ量に応じ
てしきい値を変化させ、それに連動して適応的に階層間
の分岐を変えることで、常に効率のよい有意判定を行う
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像信号処理装置の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】この発明に係る階層化有意判定回路の一例を示
すブロック図である。
【図3】この発明に係るデータ配列の説明に用いる略線
図である。
【図4】この発明の画像信号処理装置の復号側の一実施
例を示すブロック図である。
【図5】この発明に係る階層化有意判定の一例を示すフ
ローチャートである。
【図6】この発明に係るしきい値と階層の説明に用いる
略線図である。
【符号の説明】
3 階層化有意判定回路 4、9 メモリ 5 量子化回路 6 可変長符号化回路 7 情報量制御回路 8 逆量子化回路 10 選択回路 11 論理部 13 予測回路 14 動き検出回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック毎に入力されるサンプル値とそ
    の予測値との残差信号に対して量子化を行う画像信号処
    理装置において、 上記ブロックに含まれる上記残差信号としきい値とを比
    較することによって、有意か否かを上記ブロック毎に判
    定する有意ブロック判定手段と、 有意と判定された上記ブロックのブロックサイズを階層
    的に縮小させサブブロックを生成するサブブロック生成
    手段と、 生成された上記サブブロックに含まれる上記残差信号と
    しきい値とを比較することによって、有意か否かを上記
    サブブロック毎に判定する有意サブブロック判定手段
    と、 上記有意ブロック判定手段および/または上記有意サブ
    ブロック判定手段において、有意と判定された上記ブロ
    ックおよび/または上記サブブロックに含まれる上記残
    差信号に関する量子化出力を発生する量子化手段とから
    なることを特徴とする画像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像信号処理装置にお
    いて、 量子化された上記残差信号の情報量に応じて、しきい値
    を変化させると共に、上記しきい値に応じて、上記ブロ
    ックサイズの階層間の分岐を変化させる情報量制御手段
    とを有することを特徴とする画像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像信号処理装置にお
    いて、 有意と判定された第1のサブブロックのブロックサイズ
    を階層的に縮小させることによって、第2のサブブロッ
    クを生成する第2のサブブロック生成手段と、 生成された上記第2のサブブロックに含まれる上記残差
    信号としきい値とを比較することによって、有意か否か
    を上記第2のサブブロック毎に判定する第2の有意サブ
    ブロック判定手段と、 上記有意ブロック判定手段、上記有意サブブロック判定
    手段および/または上記第2の有意サブブロック判定手
    段において、有意と判定された上記ブロック、上記第1
    のサブブロックおよび/または上記第2のサブブロック
    に含まれる上記残差信号に関する量子化出力を発生する
    量子化手段とを有することを特徴とする画像信号処理装
    置。
  4. 【請求項4】 供給された量子化値を復号するための画
    像信号処理装置において、 上記量子化値に対して逆量子化し、残差信号を復号する
    復号手段と、 復号された上記残差信号または0がフラグにより選択さ
    れる選択手段と、 選択された信号と予測値を加算する手段とからなること
    を特徴とする画像信号処理装置。
  5. 【請求項5】 ブロック毎に入力されるサンプル値とそ
    の予測値との残差信号に対して量子化を行う画像信号処
    理方法において、 上記ブロックに含まれる上記残差信号としきい値とを比
    較することによって、有意か否かを上記ブロック毎に判
    定するステップと、 有意と判定された上記ブロックのブロックサイズを階層
    的に縮小させサブブロックを生成するステップと、 生成された上記サブブロックに含まれる上記残差信号と
    しきい値とを比較することによって、有意か否かを上記
    サブブロック毎に判定するステップと、 上記有意ブロック判定手段および/または上記有意サブ
    ブロック判定手段において、有意と判定された上記ブロ
    ックおよび/または上記サブブロックに含まれる上記残
    差信号に関する量子化出力を発生するステップとからな
    ることを特徴とする画像信号処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像信号処理方法にお
    いて、 量子化された上記残差信号の情報量に応じて、しきい値
    を変化させると共に、上記しきい値に応じて、上記ブロ
    ックサイズの階層間の分岐を変化させるステップとを有
    することを特徴とする画像信号処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の画像信号処理方法にお
    いて、 有意と判定された第1のサブブロックのブロックサイズ
    を階層的に縮小させることによって、第2のサブブロッ
    クを生成するステップと、 生成された上記第2のサブブロックに含まれる上記残差
    信号としきい値とを比較することによって、有意か否か
    を上記第2のサブブロック毎に判定するステップと、 上記有意ブロック判定手段、上記有意サブブロック判定
    手段および/または上記第2の有意サブブロック判定手
    段において、有意と判定された上記ブロック、上記第1
    のサブブロックおよび/または上記第2のサブブロック
    に含まれる上記残差信号に関する量子化出力を発生する
    ステップとを有することを特徴とする画像信号処理方
    法。
  8. 【請求項8】 供給された量子化値を復号するための画
    像信号処理方法において、 上記量子化値に対して逆量子化し、残差信号を復号する
    ステップと、 復号された上記残差信号または0がフラグにより選択さ
    れるステップと、 選択された信号と予測値を加算するステップとからなる
    ことを特徴とする画像信号処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014156707A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 ソニー株式会社 画像符号化装置および方法、並びに、画像復号装置および方法

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