JPH0954765A - 最適化調整方法と最適化調整装置 - Google Patents

最適化調整方法と最適化調整装置

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JPH0954765A
JPH0954765A JP7301797A JP30179795A JPH0954765A JP H0954765 A JPH0954765 A JP H0954765A JP 7301797 A JP7301797 A JP 7301797A JP 30179795 A JP30179795 A JP 30179795A JP H0954765 A JPH0954765 A JP H0954765A
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和昭 小原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人間の感性や主観的価値観でしか評価できない
問題に、対話型遺伝的アルゴリズムを適用して、ユーザ
にとって最適と思われる機器の調整を効率よく行う調整
方法や調整装置を実現すること。 【解決手段】開始時点では、情報提示部で解ベクトルの
表す情報が提示されるとともに、補助情報提示部で同時
に提示された複数情報の比較評価を容易にする情報が提
示される。各解ベクトルは、これらの情報をもとにユー
ザにより評価される。ユーザの評価の履歴をもとにモデ
ル推定実行部において調整過程の評価モデルが生成さ
れ、この後はモデル評価計算部でこのモデルによって評
価される。ユーザまたはモデルによる評価より適合度計
算部105で計算された適合度に基づき、組み替え操作
部108が算術的な演算処理を行う。以上の処理を繰り
返し行い解ベクトルの最適な調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巡回セールスマン
問題、回路設計問題をはじめとする最適解推定問題等に
用いられる従来の遺伝的アルゴリズムを用いた最適化調
整方法と最適化調整装置において、欠点とされていた局
所的な解探索能力の欠如を補う工夫を加えることにより
効率良く最適解を探索することのできる最適化調整方法
と最適化調整装置に関するものである。
【0002】さらに本発明は、補聴器の特性調整、明示
的に示すことのできないコンセプトに合わせた製品やイ
ンテリアのデザイン、そして個人の嗜好に合わせた音響
や画像特性の調整をはじめとする、評価基準が観念的で
不明確なため調整結果を定量的に評価できない問題に、
ユーザの主観による評価をもとにユーザにとって最適な
解ベクトルを求めることができる対話型遺伝的アルゴリ
ズムを効率良く用いた最適化調整方法とその最適化調整
装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】遺伝的アルゴリズムは、最適解近傍への
収束が早い、局所解に陥りにくいというような利点を持
つ最適解探索ためのアルゴリズムであり、特に組み合わ
せ最適化の分野で注目を浴びている。遺伝的アルゴリズ
ムによる最適化調整方法と最適化調整装置の従来技術に
ついては、例えば「ジェネティック アルゴリズム イ
ン サーチ オプティマイゼーション アンド マシー
ン ラーニング」(”Genetic Algorithms in Search,
Optimization and Machine Learning”(David E. Gold
berg, Addison Wesley))、特開平2ー236660号
公報等の文献に記載されている。以下にその概要を説明
する。
【0004】図68は、従来の遺伝的アルゴリズムによ
る最適解推定の原理を示すフローチャートである。 《ステップ1》m次元ベクトルpk(pk1,pk2,...,pkm)を元
とするn個の元からなる集合Pを考える。集合Pの各元で
あるm次元ベクトルpkの各要素は対象として与えられた
最適解探索問題において対応するパラメータの具体的な
解を表現しており、ベクトルpkは具体的な解ベクトルに
相当する。ベクトルpkの各要素pki(i=1,...,m)は、生物
との関連から遺伝子と呼ばれ、ベクトルpkは染色体と呼
ばれることがある。遺伝的アルゴリズムを用いる際、ま
ず最初に解ベクトルの初期集合Pを適当に作る。 《ステップ2》集合Pの各元(染色体)の解の良さを予
め設定された評価尺度に従って評価値し、その結果を評
価値として表す。ここで、予め設定された評価尺度のこ
とを評価関数(fitness関数)と呼ぶ。 《ステップ3》ステップ2で求められた評価値の大小を
もとに解の適合度を判断する。このとき、問題により、
評価値が大きいほうが適合度の良い解であるとする場合
と、小さいほうが適合度の良い解であるとする場合があ
り、前者を最大化問題、後者を最小化問題と呼ぶ。適合
度の小さい解ベクトルを現在の解集合から削除し、適合
度の大きい解ベクトルを選択的に生き残らせる。このよ
うな操作を選択淘汰と呼ぶ。選択淘汰の方法として、様
々な方法が知られているが、その詳細に付いては前記参
考文献に委ねる。 《ステップ4》前記ステップ3により選択された解ベク
トル集合について、交叉や突然変異等の遺伝的な組み替
え操作を施し、新しい解ベクトル集合を作成する。な
お、解ベクトル集合に含まれる解ベクトルの個体数は、
ここでは一定としたが、増加しても減少してもよい。図
71は遺伝的アルゴリズムにおける組み替え操作の概念
の説明図を表し、図(a)が交叉処理を、図(b)が突
然変異処理の一例を表す。
【0005】交叉は、図(a)に示されるように有限の
シンボルで表現された解ベクトルでの一部を他の解ベク
トルの一部と置き換えることにより新しい解ベクトルを
作り出す操作である。また、突然変異は、図(b)に示
されるようにある低い確率で解ベクトル集合から選択さ
れた解ベクトルの成分の一部を他のシンボルに変更する
操作である。交叉処理は、現在の解ベクトルから大きく
離れた位置における探索のに相当し、突然変異は現在の
解ベクトル近傍における探索に相当する。この2つの処
理を経て、遺伝的アルゴリズムでは新しい解ベクトルの
集合を作り出すのである。なお、この交叉、突然変異等
の処理には様々な方法が提案されているが、その詳細に
付いては前記参考文献に委ねる。
【0006】遺伝的アルゴリズムでは以上のような処理
が繰り返され、その結果解ベクトル集合Pの各解ベクト
ルは与えられた問題の準最適解に収束するようになる。
【0007】遺伝的アルゴリズムによる最適化の応用例
として、前掲の参考文献には”巡回セールスマン問題”
への適応が記載されている。N個の都市の名前を各々1…
Nで表す。解ベクトル集合Pの各元は1…Nの順列を成分と
するベクトルで表現することができる。また、評価尺度
はこの順列で定められた順序に従い各都市を巡回した場
合の全道程である。例えば都市にA1,A2,...,ANが割り振
られており、都市をA1->A2->…->ANの順番で巡回する
時、対応する解ベクトルベクトルは(A1,A2,...,AN)であ
る。これを例えば簡単にA1A2A3…ANと表記する。その
後、前記遺伝的アルゴリズムを繰り返すことにより、最
短経路に準ずる経路を得ることができる。
【0008】以上のような図68のフローチャートに従
い実行される、従来の遺伝的アルゴリズムによる逐次最
適化処理装置の構成図は図67のようになる。図67に
おいて、101は改善する初期の解ベクトル集合を設定
する初期解集合設定部、102は遺伝的操作により実際
に最適解ベクトルの推定を実行する遺伝的アルゴリズム
処理部、103は予め設定された終了条件が満たされた
場合に最も適合度の高い解ベクトルを出力する最適解出
力部である。遺伝的アルゴリズム処理部102は各解ベ
クトルの評価値を予め設定された評価関数より獲得する
評価値獲得部104、評価値獲得部104で得られた評
価値より各解ベクトルの適合度を計算する適合度計算部
105、適合度計算部105で計算した適合度をもとに
解ベクトル集合の選択淘汰を行う選択淘汰実行部670
1と解ベクトルの交叉処理を行う交叉処理実行部202
と解ベクトルの突然変異処理を行う突然変異処理実行部
203より構成される。このように構成された従来の遺
伝的アルゴリズムによる最適化調整装置では、図68に
示されたフローチャートに従い、評価値獲得部104と
選択淘汰実行部6701と交叉処理実行部202と突然
変異処理実行部203を繰り返し実行して解ベクトル集
合を逐次更新することにより、対象とする最適化問題の
準最適解ベクトルを推定するものであった。
【0009】また、従来の補聴器の特性調整、明示的に
示すことのできないコンセプトに合わせた製品やインテ
リアのデザイン、そして個人の嗜好に合わせた音響や画
像特性の調整の場合、評価基準が観念的で不明確であり
また個人によりその特性が大きく変わることから、調整
結果に対する評価を定量的に表現することができないと
いう問題点がある。そのためこのような問題に、ニュー
ラルネットワークのように明確な評価関数を定義してそ
の評価関数が最適になるような調整を行う手法を用いる
ことは原理的に不可能である。例えば補聴器の特性調整
は次のような手順で行われている。まず、試験音声信号
を周波数帯域に分割し各周波数帯域で試験音声の下限レ
ベルと上限レベルに相当する試験信号を作成する。その
音声の下限レベルと上限レベルの試験信号を補聴器に入
力し、補聴器のユーザである難聴者にこれらの試験信号
の補聴器からの出力試験信号を聞かせて心地よく聞くこ
とができるかどうかを確認する。もしある周波数帯域で
の音声の下限レベルの出力試験信号が小さすぎて聞きに
くい場合にはその周波数帯域での補聴器の利得が上がる
ように専門家が補聴器の利得の周波数特性を調整する。
逆に、ある周波数帯域での音声の上限レベルの出力試験
信号が大きすぎて不快である場合にはその周波数帯域で
の補聴器の利得が下がるように専門家が補聴器の利得の
周波数特性を調整する。以上のことを、ユーザが満足す
るまで繰り返し行うのである。このように難聴者である
ユーザの要望を実現するように、補聴器の調整を行う専
門家が各人のこれまでの経験をもとに補聴器の利得の周
波数特性を調整しているのが実状であり、難聴者に合う
特性を見つけるまで相当な時間と労力が必要である。ま
た、使用環境や難聴者の嗜好に従い調整対象のパラメー
タは変動し、その影響により1人の難聴者が複数の補聴
器を用意する必要があるため、繰り返し補聴器の調整を
行わなくてならないという問題があった。そして、その
度に難聴者は補聴器の特性調整を行える専門家の所まで
出向かなくてはならなかったのである。
【0010】近年、前述の遺伝的アルゴリズムの手法の
中に、ユーザ自らが決定した各解ベクトルの評価値をも
とに最適解の推定を行う対話型遺伝的アルゴリズムが提
案されている。この対話型遺伝的アルゴリズムを用いれ
ば、人間の感性・主観的評価のみに基づいて評価・判断
することが可能となるため、前述のような評価関数を明
確に記述できない問題への適用も可能である。対話型遺
伝的アルゴリズムによる最適解ベクトルの最適化調整方
法の従来技術については、例えば「トラッキング ア
クリミナル サスペクト スルー "フェイス-スペイ
ス" ウィズ アジェネティック アルゴリズム」(”Tr
acking a Criminal Suspect through "Face-Space" wit
h a Genetic Algorithm”)(Caldwell, C. and Johnst
on, V.S.: Proc.of 4th Int'l Conf. on Genetic Algor
ithms(ICGA'91))、「エボリューショナリー アート
アンド コンピュータズ」(”Evolutionary Art and C
omputers”)(Todd, S. and Latham, W.: Academic Pr
ess, Harcourt, Brace, Jovanovich)等の文献に記載さ
れている。
【0011】以下に、対話型遺伝的アルゴリズムを用い
た最適化調整方法の概要を説明する。
【0012】図70は、対話型遺伝的アルゴリズムによ
る解ベクトルの最適化調整原理を示すフローチャートで
ある。図70のフローチャートの場合に示されるよう
に、前述の遺伝的アルゴリズムによる最適化調整方法の
《ステップ2》における予め関数表現により定義された
評価尺度の代わりに、ユーザに各解ベクトルの表す画像
・図形等の情報を提示し、各解ベクトルの良さを評価し
てもらう点が大きく異なる。
【0013】対話型遺伝的アルゴリズムによる最適ベク
トル探索の応用例として、前掲の参考文献には”犯罪の
目撃者によるモンタージュの作成”への適応が記載され
ている。顔は構成する髪、目、鼻、口、顎、耳等の部品
より構成される。各パーツ別に複数個のパターン画像を
持っており、このパーツのパターン画像を組み合わせる
ことにより顔写真が作成される。各パーツのパターン番
号を要素とするベクトルが、対話型遺伝的アルゴリズム
で探索される解ベクトルとなるのである。そして、目撃
者であるユーザが各解ベクトルより画面上に表示される
複数の顔を見て、目撃した人物との似て具合いを主観的
に判断し、対話型遺伝的アルゴリズムで最も犯人の顔を
表現していると思われるモンタージュ写真を作成してい
くのである。
【0014】以上のような図70のフローチャートに従
い実行される、従来の対話型遺伝的アルゴリズムによる
最適化調整装置の構成図は図69のようになる。図69
において、初期解集合設定部102、遺伝的組み替え操
作により実際に最適ベクトル探索を実行する対話型遺伝
的アルゴリズム処理部6901、最適解出力部104よ
り構成され、対話型遺伝的アルゴリズム処理部6901
は各解ベクトルの表す情報をユーザに提示する提示情報
部3207、提示情報部で提示された情報をもとにユー
ザが各解ベクトルの評価値を判断するユーザ評価判断部
3208、適合度計算部110、組み替え操作部108
より構成される。情報提示部3207が各解ベクトルの
表す情報をユーザに提示する役目を担い、ユーザ評価判
断部3208が各解ベクトルの良さを各自の評価基準に
基づき評価してもらい、その採点を入力してもらう部分
に相当する。それ以外は図67の遺伝的アルゴリズムを
用いた最適化調整装置の構成図と概ね同じであるため説
明は省略する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遺伝的
アルゴリズムは確率的でかつ集団的な探索を行うアルゴ
リズムであり、探索空間における現在点の情報(評価
値)しか利用しない。そのため上記従来の遺伝的アルゴ
リズムを用いた逐次最適化処理装置では、評価関数の曲
面の特徴を利用するニューラルネットワーク等を用いて
組み合せ最適問題の解探索を行う場合と比較すると大域
的な解探索には優れているが、局所的な情報を利用しな
いため最適解近傍での探索能力に欠けており、その近傍
では逆に解探索に時間がかかってしまうという問題があ
った。また、これまで行った多点探索の履歴情報を利用
しないため、ある程度探索空間を振動しながら最適解近
傍に収束する傾向があった。
【0016】また、一般に対話型遺伝的アルゴリズムに
よる最適化調整方法では、ユーザに各解ベクトルの表す
複数個の情報を提示し比較評価することにより、各解ベ
クトルの好ましさを評価を行う必要がある。そのため、
従来の対話型遺伝的アルゴリズムを用いた最適化調整装
置は、文字や画像等のように空間的に同時に提示できる
静的なデータの調整には何等問題がなく適用できるが、
前述の補聴器の特性調整問題のようにユーザの評価対象
が時系列情報である場合には、各時系列情報情報をその
まま複数提示してもユーザはそれらの情報のちがいを聞
き分けることは難しく各解ベクトルの評価を行うことは
非常に困難である。それに加えて、ユーザが調整を行う
際の負担は時間が経つにつれ増大するとともにその嗜好
も大きく変化する。それにも関わらず、従来の対話型遺
伝的アルゴリズムによる調整装置では、それらの問題点
に対する対策が何等なされていないのが実状である。
【0017】本発明は上記課題を解決するものであり、
従来の遺伝的アルゴリズムの手法に局所的な探索能力を
補強する工夫を加えることで、本来遺伝的アルゴリズム
が持つ大域的探索能力を損なわずに、高速で効率的な最
適解の推定を行う最適化調整装置を提供することを目的
とする。
【0018】また、文字、画像等の調整に限らず時系列
信号の調整にも対話型遺伝的アルゴリズムを効率良く適
用できる最適化調整装置と、解ベクトルの最適化を行う
処理の効率化を図ったり、得られたユーザの調整過程の
履歴からユーザの調整過程をモデリングし、それを用い
て自動的に解ベクトルの調整を行うことにより、ユーザ
の負担の軽減を実現する対話型遺伝的アルゴリズムを用
いた機器の最適化調整方法および最適化調整装置を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の最適化調整方法と最適化調整装置
は、解ベクトル集合内で適合度の高いグループの重心ベ
クトルの動きを調べ、その動き方向ベクトルがある程度
同じ方向である場合、その動き方向ベクトルを更新方向
ベクトルとみなす。そして、その更新ベクトル方向に従
って解ベクトルの更新を行うとともに、現在の解ベクト
ル集合から組み替え操作で新たな解ベクトルを生成する
処理を併用することにより最適な解ベクトルの推定を行
うように工夫したものである。
【0020】上記目的を達成するために、本発明の第2
の最適化調整方法と最適化調整装置は、解ベクトル集合
内の各解ベクトルに対して、そのベクトルを中心とする
近傍で再度初期解ベクトル群を設定し一定回数の組み替
え操作を行ってより最適な解ベクトル群を見つけ出す。
そして、得られた複数の解ベクトル群を1つの大きな集
合に統合し組み替え操作を行うことにより改めて最適な
解ベクトルになるように更新を行う。このように第2の
逐次最適化処理装置は、組み替え操作を用いて局所的に
解ベクトルの更新を数回行った後に、再度組み替え操作
により大域的な解ベクトルの更新を行い最適な解ベクト
ルを推定するものである。
【0021】上記目的を達成するために、本発明の第3
の最適化調整方法と最適化調整装置は、解ベクトル集合
内の各解ベクトルとその近傍空間よりランダムに抽出し
たベクトル群と比較して適合度の高いものを解ベクトル
集合に属する解ベクトルとして選び出し、出来上がった
解ベクトル集合を対象として組み替え操作により最適な
解ベクトルの推定を行うように工夫したものである。
【0022】上記目的を達成するために、本発明の第4
の最適化調整方法と最適化調整装置は、選択された解ベ
クトルの近傍ベクトル群を取り出し、その近傍ベクトル
群内のみにて遺伝的組み替え操作を行うことにより最適
解の探索を行うようにしたものである。
【0023】上記目的を達成するために、本発明の第5
の最適化調整方法と最適化調整装置は、解ベクトル集合
内の各解ベクトル近傍を複数の領域に分割し平均適合度
が最も大きい領域よりランダムに複数の解ベクトル群を
選び出すとともに、元々の解ベクトル集合内の解ベクト
ルに対して組み替え操作により新たな解ベクトル集合を
生成する。そして、これらから適合度の高い順に選び出
して1つの解ベクトル集合に統合するものであり、この
逐次最適化処理装置は解ベクトル集合内の組み替え操作
による解ベクトルの更新と並行して、各解ベクトル近傍
での解ベクトルの更新も行うようにしたものである。
【0024】上記目的を達成するために、本発明の第6
の最適化調整方法と最適化調整装置は、適合度の算術平
均と標準偏差をもとに解ベクトル集合を複数のグループ
に分割しそのグループ内の解ベクトルを対象として組み
替え操作を行うことにより最適解の探索を行うようにし
たものであるす上記目的を達成するために、本発明の第
7の最適化調整方法と最適化調整装置は、各解ベクトル
の適合度の算術平均と標準偏差、最大、最小適合度をも
とに解ベクトル集合の分割を行うかどうかの判断を行
う。分割した方がよいと判断された場合には解ベクトル
集合を複数のグループに分割しそのグループ内の解ベク
トルを対象として組み替え操作を行い、そう判断されな
い場合には解ベクトル集合全体を対象として組み替え操
作を行う。本発明の第7の最適化方法とその調整装置は
以上の処理により最適解の推定を行うものである。
【0025】上記目的を達成するために、本発明の第8
の最適化調整方法と最適化調整装置は、まず空間を大域
的にあらく分割して解ベクトルの更新を行うことにより
大まかな最適解ベクトルの分布領域を推定し、その後段
階的に解ベクトルの収束を判定する段階収束基準を厳し
くするとともに更新領域の細分化を行うことにより局所
的な解ベクトルの更新を行うことにより、最適解ベクト
ル推定を行うようにしたものである。
【0026】上記目的を達成するために、本発明の第9
の最適化調整方法と最適化調整装置は、各調整する解べ
クトルの更新領域をその特性や過去の調整結果をもとに
限定する更新領域限定部と組み替え操作により新たに得
られた解ベクトル集合内の解ベクトルが常にその更新領
域内に含まれるように再設定を行う集合再設定部を設
け、その更新領域内の解ベクトルのみを対象として対話
型遺伝的アルゴリズムを用いて解ベクトルの調整を行う
ことにより、速やかに最適な解ベクトルを推定できるよ
うにしたものである。
【0027】上記目的を達成するために、本発明の第1
0の最適化調整方法と最適化調整装置は、記録されてい
る過去の最適な調整情報を選択する初期解ベクトル選択
部と最適な解ベクトルを記録する最適解ベクトル記録部
を設けることにより、常に過去の最適な情報を対話型遺
伝的アルゴリズムの調整開始点として選択し解ベクトル
の調整が速やかに行えるようにしたものである。
【0028】上記目的を達成するために、本発明の第1
1の最適化調整方法と最適化調整装置は、評価を行うユ
ーザの生理データよりユーザの心理状況を推定する心理
状況推定部とそのユーザの心理状況をもとに評価値の補
正を行う評価値補正部を設けることにより、ユーザの評
価におけるゆらぎの影響を軽減させながら対話型遺伝的
アルゴリズムによる最適解ベクトルの導出を行うように
したものである。
【0029】上記目的を達成するために本発明の第12
の最適化調整方法と最適化調整装置は、対話型遺伝的ア
ルゴリズムを用いてユーザが各自にとって解ベクトルの
最適化を行う際の調整の履歴をもとにユーザの調整過程
に関する評価モデルを推定するモデル推定実行部を設
け、ユーザの嗜好のパターンを掴むことができるように
したものである。
【0030】上記目的を達成するために本発明の第13
の最適化調整方法と最適化調整装置は、対話型遺伝的ア
ルゴリズムを用いて複数のユーザにより行われた解ベク
トルの最適化の履歴より複数ユーザの調整過程に関する
共通モデルを推定する共通モデル推定部を設け、より一
般的な嗜好パターンの特徴を掴むようにしたものであ
る。
【0031】上記目的を達成するために本発明の第14
の最適化調整方法と最適化調整装置は、複数のユーザの
調整過程に関する共通モデルを用いて自動的に各解ベク
トルの評価を行う共通モデル評価計算部と、ユーザによ
る評価をもとに共通モデルの更なる更新を行う共通モデ
ル更新部を設けることにより、対話型遺伝的アルゴリズ
ムを用いてユーザにとって解ベクトルの最適な調整を速
やかに行うとともに、複数のユーザの調整過程に関する
共通モデルを更新するように働くものである。
【0032】上記目的を達成するために、本発明の第1
5の最適化調整方法と最適化調整装置は、対話型遺伝的
アルゴリズムを用いた調整により得られた履歴からユー
ザの調整過程に関する評価モデルを推定する評価モデル
推定部とその評価モデルにより各解ベクトルの評価値を
計算するモデル評価計算部を設けることにより、得られ
たユーザの調整の履歴から推定される調整過程の評価モ
デルを用いて自動的に解ベクトルの最適な調整を行うよ
うにしたものである。
【0033】上記目的を達成するために、本発明の第1
6の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部を対話型遺伝的アルゴリズムに設けて各解ベクトル
の表す時系列情報の比較評価が容易に行えるようにした
ものである。
【0034】上記目的を達成するために、本発明の第1
7の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部により、各解ベクトルの表す時系列情報の比較評価
が容易に行えるようにしたものである。そして解ベクト
ルの取り得る更新領域を限定する更新領域限定部と組み
替え操作により新たに得られた解ベクトル集合内の解ベ
クトルが常にその更新領域内に含まれるように再設定を
行う集合再設定部を設けることにより、速やかに最適な
解ベクトルを推定できるようにしたものである。
【0035】上記目的を達成するために本発明の第18
の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を扱
う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の手
助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベクト
ルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替え
部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容易
になるようにするとともに、記録されている過去の調整
情報をもとに探索ベクトルの初期集合を設定する初期解
ベクトル選択部と最適な解ベクトルを記録する最適解ベ
クトル記録部により、最適な解ベクトルの調整を速やか
に行うようにしたものである。
【0036】上記目的を達成するために本発明の第19
の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を扱
う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の手
助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベクト
ルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替え
部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容易
になるようにするとともに、心理状況推定部と評価値補
正部により、ユーザの心理状況をもとにユーザの評価値
を補正を行い、評価値におけるゆらぎの影響を軽減させ
るようにしたものである。
【0037】上記目的を達成するために、本発明の第2
0の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容
易になるようにするとともに、ユーザの調整の履歴をも
とにユーザの調整過程に関する評価モデルを推定するモ
デル推定実行部を設けたものである。
【0038】上記目的を達成するために、本発明の第2
1の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容
易になるようにするとともに、記録されている複数のユ
ーザの調整の履歴をもとに複数のユーザの調整過程に関
する共通モデルを推定する共通モデル推定部を設けたも
のである。
【0039】上記目的を達成するために、本発明の第2
2の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容
易になるようにするとともに、共通モデル評価計算部、
共通モデル更新部によりユーザにとって解ベクトルの最
適な調整を速やかに行うとともに、複数のユーザの調整
過程に関する共通モデルを更新するように働くようにし
たものである。
【0040】上記目的を達成するために、本発明の第2
3の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報を提示する補助情報提示部と各解ベク
トルの情報を提示する順番の並び変えを行う情報並び替
え部を設け、各解ベクトルの時系列情報の比較評価が容
易になるようにするとともに、評価モデル推定部とモデ
ル評価計算部により得られたユーザの調整の履歴から推
定される調整過程の評価モデルを用いて自動的に解ベク
トルの最適な調整を行うようにしたものである。
【0041】第1の最適化調整方法と最適化調整装置
は、解ベクトル集合に属する各解ベクトルの適合度をも
とに、予め与えられた基準適合度以上の適合度を持つ解
ベクトルの重心ベクトルと過去の更新で得られた重心ベ
クトルをもとに更新方向候補ベクトルを計算し、記録さ
れている過去の更新方向候補ベクトルと方向が一致して
いれば、最適な解ベクトルが分布する方向はそのベクト
ルの方向にあると判断し改めてこのベクトルを更新方向
ベクトルとみなし、そのベクトルに沿って複数の解ベク
トルの更新を行い、残りの解ベクトルを更新前の解ベク
トル集合内の解ベクトルの遺伝的演算に基づく組み替え
操作により更新する。更新方向ベクトルが得られない場
合は、解ベクトル集合全体を遺伝的演算に基づく組み替
え操作の対象とする。第1の最適化調整方法とその調整
装置は、以上のように過去の解ベクトル更新の履歴をも
とに最適解ベクトルの分布方向を推定し利用することに
より、高速で効率的な最適解ベクトルの推定を実現する
ことができる。
【0042】第2の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、各解
ベクトルに従いその周囲に限定して再度初期解ベクトル
群を設定して、適合度をもとにした組み替え操作により
解ベクトルの局所的な更新を実現する。その後に、局所
更新で得られた複数の解ベクトル群を1つの大きな集合
に統合して、再度適合度による解ベクトルの組み替え操
作により、大域的に最適解ベクトルの推定を行うのであ
る。このように組み替え操作による局所的な解更新の
後、再度組み替え操作により大域的規模における解ベク
トルの更新を行うことにより、従来の遺伝的アルゴリズ
ムでは欠如していた局所的な解更新能力を補うことがで
きる。
【0043】第3の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、各解
ベクトルごとにその周囲の領域を限定して解ベクトルを
複数抽出する。抽出された解ベクトル群内の解ベクトル
において、高い適合度を持つ解ベクトルを選び出し、改
めて解ベクトル集合を再設定する。そして、この再設定
された解ベクトル集合に対して、各ベクトルの適合度を
もとに解ベクトルの組み替え操作を実行することによ
り、第3の最適化調整方法とその調整装置は局所的な解
更新能力を強化することができ、高速に最適解ベクトル
を推定することができるのである。
【0044】第4の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、解ベ
クトル集合に属する各解ベクトルに対する適合度を求め
る。そして得られた適合度をもとに、代表となる解ベク
トルを選択しその近傍ベクトル群を取り出す。この近傍
ベクトル群内の解ベクトルを対象として、グループ組み
替え操作部において解ベクトルの組み替え操作を行うの
である。そして、その後新しくできた解ベクトル集団に
対して再度突然変異処理により組み替え操作を担当す
る。このような手順をとることにより、突出した適合度
の高い解ベクトルの影響が解全体にすぐに大きな影響を
与えることを避けることが可能になるとともに、効率よ
く最適解を推定することができるのである。
【0045】第5の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、解ベ
クトル集合に属する各解ベクトルの適合度を求め、この
適合度に従い解ベクトル集合内の解ベクトルの組み替え
操作を実行する。一方、解ベクトル集合内から任意に複
数の解ベクトルを抽出し、これらの近傍空間を複数領域
に分割する。各領域ごとに解ベクトルが複数抽出され、
各領域ごとの平均評価値と平均適合度をもとに、最も平
均適合度の高い領域から複数の解ベクトル群が任意に選
択される。この選び出された解ベクトル群と組み替え操
作で生成された解ベクトル群から適合度の高い解ベクト
ルを順に選んで次の処理対象である解ベクトル集合を生
成する。このような手順を繰り返すことにより、遺伝的
アルゴリズムの持つ効率的な大域解更新能力を活かしな
がら、より局所的に解の更新を行う能力を高めることが
でき、最適解ベクトルの推定を効率よく実行することが
できる。
【0046】第6の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、解ベ
クトル集合に属する各解ベクトルに対応する適合度を求
める。この適合度の算術平均と標準偏差をもとに、解ベ
クトル集合全体を複数のグループに分割する。この各グ
ループ内の解ベクトルを対象として、解ベクトルの選択
と組み替え操作による解ベクトルの更新が行われる。そ
して、新しくできた解ベクトルに対して再度突然変異処
理により組み替え操作が実行される。このような手順を
とることにより、突出した適合度の高い解ベクトルの影
響が解全体にすぐに大きな影響を与えることを避けるこ
とができるとともに、効率よい最適解推定を行うことが
できる。
【0047】第7の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、解ベ
クトル集合に属する各解ベクトルに対応する適合度を求
める。この適合度の算術平均と標準偏差、そして最大・
最小適合度をもとに、解集合全体を対象とするのかそれ
とも複数のグループに分割して組み替え操作を行うのか
を判断する。分割すると判断された場合には、第6の最
適化調整方法と最適化調整装置と同様に、解集合全体を
複数のグループに分割し、そう判断されない場合は解集
合全体を組み替え操作の対象とする。その後、得られた
組み替え処理対象に対して解ベクトルの選択と組み替え
操作が実行される。以上のように、適合度の分布状況を
もとに突出した高い適合度を持つ解ベクトルの有無を判
断し、その影響を低減するように組み替え操作対象を限
定することにより、効率の良い最適解推定を行うことが
できる。
【0048】第8の最適化調整方法と最適化調整装置
は、まず適当に初期解ベクトル集合を設定した後、解ベ
クトル集合に属する各解ベクトルの適合度を導出する。
この適合度をもとに、遺伝的組み替え操作により解ベク
トルの選択と組み替え操作を行うわけであるが、その
際、設定された段階収束基準を満足するまで、設定され
た更新領域内の解ベクトルを対象とした組み替え操作を
実行する。そして、段階収束基準を満足した段階で、さ
らに段階収束基準を例えば厳しくするとともに更新領域
を狭めていき、適合度計算、組み替え操作等の処理を繰
り返す。このような手順をとることにより、まず大域的
な探索を行った後、徐々に局所的更新に移行することと
なり、効率の良い最適解推定を実現することができる。
【0049】また、ユーザが対象とする機器を使用する
環境により、最適なパラメータは変動すると考えられる
が、ある程度の領域内に存在すると考えられる。本発明
の第9の最適化調整方法と最適化調整装置は、調整する
解ベクトルの更新領域をその特性や過去の調整結果をも
とに限定しその領域内の解ベクトルを対象として対話型
遺伝的アルゴリズムを用いることにより、探索する必要
がないと思われる領域での更新を削除することが可能と
なり、最適な解ベクトルの調整を速やかに行うことがで
きる。
【0050】同様に本発明の10の最適化調整方法と最
適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる際
に、記録されている過去の最適な調整情報をもとに解ベ
クトルの初期集合を設定してユーザにとって好ましくな
い解ベクトルを排除して探索することにより、最適な解
ベクトルへの収束が早くなるとともに各解ベクトルの評
価をする際の負担を軽減することができる。
【0051】ユーザが対象とする機器を使用する環境に
より、最適な解ベクトルは変動すると考えられる。本発
明の第11の最適化調整方法と最適化調整装置は、ユー
ザの生理情報をもとに推定した心理状況をもとにユーザ
の評価値を補正することによりユーザの評価におけるゆ
らぎの影響を軽減させるため、環境に左右されないでユ
ーザの状況(聴力、視力等)に解ベクトルの最適な調整
を対話型遺伝的アルゴリズムにより実現することができ
る。
【0052】本発明の第12の最適化調整方法と最適化
調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザ
が各自にとって解ベクトルの最適な調整を行う際の調整
の履歴をもとにユーザの調整過程に関する評価モデルを
推定するものであり、ユーザのこの問題に対する嗜好の
様子を知ることができる。
【0053】本発明の第13の最適化調整方法と最適化
調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて複数の
ユーザにより行われた解ベクトルの最適化の履歴を使っ
て、複数ユーザの調整過程に関する共通モデルを推定す
るものであり、複数ユーザによる嗜好の共通因子を推定
することができる。
【0054】本発明の第14の最適化調整方法と最適化
調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザ
にとって最適な解ベクトルを速やかに実現するととも
に、複数のユーザの調整過程に関する共通モデルを更新
するように働くため、ユーザが全ての解ベクトルによる
情報を評価する必要がなくユーザに与える負担を軽減す
ることが可能となる。
【0055】本発明の第15の最適化調整方法と最適化
調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザ
の調整過程に関する評価モデルを推定し、得られた評価
モデルを用いて自動的に最適な解ベクトルの調整を行う
ものであるため、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる際
に問題とされていたユーザに与えられる負担を軽減する
ことが可能となる。
【0056】本発明の第16の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報と提示する
順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝的アルゴリズム
に加えることにより最適な解ベクトルの調整を行うもの
であり、これまで画像のように静的なデータにしか適用
されなかった対話型遺伝的アルゴリズムを時系列データ
のような動的データへの適用も可能となる。
【0057】本発明の第17の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報と提示する
順番の並び変えを行う機能を持ち、調整する解ベクトル
の更新領域をその特性や過去の調整結果をもとに限定し
て対話型遺伝的アルゴリズムを用いることにより、これ
まで画像のように静的なデータにしか適用されなかった
対話型遺伝的アルゴリズムを時系列データのような動的
データを対象とした場合の最適な解ベクトルの調整を速
やかに行うことが可能になる。
【0058】本発明の第18の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報と提示する
順番の並び変えを行う機能を持ち、記録されている過去
の調整情報をもとに更新する解ベクトルの初期集合を設
定して対話型遺伝的アルゴリズムを用いることにより、
これまで画像のように静的なデータにしか適用されなか
った対話型遺伝的アルゴリズムを時系列データのような
動的データを対象とした場合の最適な解ベクトルの調整
を速やかに行うことが可能になる。
【0059】本発明の第19の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報と提示する
順番の並び変えを行う機能を持ち、ユーザの生理情報を
もとに推定した心理状況をもとにユーザの評価値を補正
することにより、ユーザの評価におけるゆらぎの影響を
軽減させながら対話型遺伝的アルゴリズムによる最適解
ベクトルの更新を行うことにより、これまで画像のよう
に静的なデータにしか適用されなかった対話型遺伝的ア
ルゴリズムを時系列データのような動的データへの適用
が可能となるとともに使用環境に影響を受けないでユー
ザ自身の状況に対応する最適な解ベクトルの調整を行う
ことが可能になる。
【0060】本発明の第20の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報の提示と、
評価値による提示する順番の並び変えを対話型遺伝的ア
ルゴリズムに工夫して用いることにより、ユーザの調整
の履歴をもとにユーザの調整過程に関する評価モデルを
推定するものであり、ユーザの時系列信号問題に対する
嗜好の様子を知ることができる。
【0061】本発明の第21の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報の提示と、
評価値による提示する順番の並び変えを対話型遺伝的ア
ルゴリズムに工夫して用いることにより、記録されてい
る複数のユーザの調整の履歴をもとに調整過程に関する
共通モデルを推定するものであり、複数のユーザによる
時系列信号を扱う際の嗜好の共通因子を抽出することが
できる。
【0062】本発明の第22の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報の提示と、
評価値による提示する順番の並び変えを行う機能を持
ち、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザにとって
最適な解ベクトルの調整を速やかに実行するとともに、
複数のユーザの嗜好に関する共通モデルを更新するよう
に働くものであるため、ユーザが全ての解ベクトルによ
る情報を評価する必要がなくユーザに与える負担を軽減
することが可能となる。
【0063】本発明の第23の最適化調整方法と最適化
調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報の提示と、
評価値による提示する順番の並び変えを行う機能を持
ち、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザの嗜好に
関する個人モデルを推定し、得られた個人モデルを用い
て自動的に最適な解ベクトルの調整を行うものであるた
め、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる際に問題とされ
ていたユーザに与えられる負担を軽減して時系列信号へ
の適用を可能にしている。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態例について図
面を参照して説明する。図1は本発明の第1の形態例に
おける最適化調整装置のブロック図、図2は本発明の第
1の形態例における最適化調整装置の要部である組み替
え操作部のブロック図、図10は本発明の第2の形態例
における最適化調整装置のブロック図、図13は本発明
の第3の形態例における最適化調整装置のブロック図、
図16は本発明の第4の形態例における最適化調整装置
のブロック図、図19は本発明の第5の形態例における
最適化調整装置のブロック図、図22は本発明の第6の
形態例における最適化調整装置のブロック図、図25は
本発明の第7の形態例における最適化調整装置のブロッ
ク図、図28は本発明の第8の形態例における最適化調
整装置のブロック図、図32は本発明の第9の形態例に
おける最適化調整装置のブロック図、図34は本発明の
第10の形態例における最適化調整装置のブロック図、
図36は本発明の第11の形態例における最適化調整装
置のブロック図、図38は本発明の第12の形態例にお
ける最適化調整装置のブロック図、図40は本発明の第
13の形態例における最適化調整装置のブロック図、図
43は本発明の第14の形態例における最適化調整装置
のブロック図、図46は本発明の第15の形態例におけ
る最適化調整装置のブロック図、図49は本発明の第1
6の形態例における最適化調整装置のブロック図、図5
1は本発明の第17の形態例における最適化調整装置の
ブロック図、図53は本発明の第18の形態例における
最適化調整装置のブロック図、図55は本発明の第19
の形態例における最適化調整装置のブロック図、図57
は本発明の第20の形態例における最適化調整装置のブ
ロック図、図59は本発明の第21の形態例における最
適化調整装置のブロック図、図62は本発明の第22の
形態例における最適化調整装置のブロック図、図65は
本発明の第23の形態例における最適化調整装置のブロ
ック図を表すものである。
【0065】また、図3は本発明の第1の形態例におけ
る最適化調整方法の処理過程を表すフローチャート図、
図5は本発明の第1の形態例における最適化調整方法の
要処理である組み替え操作処理の過程表すフローチャー
ト図、図11は本発明の第2の形態例における最適化調
整方法の処理過程を表すフローチャート図、図14は本
発明の第3の形態例における最適化調整方法の処理過程
を表すフローチャート図、図17は本発明の第4の形態
例における最適化調整方法の処理過程を表すフローチャ
ート図、図20は本発明の第5の形態例における最適化
調整方法の処理過程を表すフローチャート図、図23は
本発明の第6の形態例における最適化調整方法の処理過
程を表すフローチャート図、図26は本発明の第7の形
態例における最適化調整方法の全体の処理過程を表すフ
ローチャート図、図27は本発明の第7の形態例におけ
る最適化調整方法の処理2の過程を表すフローチャート
図、図29は本発明の第8の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図、図33は本発
明の第9の形態例における最適化調整方法の処理過程を
表すフローチャート図、図35は本発明の第10の形態
例における最適化調整方法の処理過程を表すフローチャ
ート図、図37は本発明の第11の形態例における最適
化調整方法の処理過程を表すフローチャート図、図39
は本発明の第12の形態例における最適化調整方法の処
理過程を表すフローチャート図、図41は本発明の第1
3の形態例における最適化調整方法の処理過程を表すフ
ローチャート図、図42は本発明の第13の形態例にお
ける最適化調整方法の個別調整処理過程を表すフローチ
ャート図、図44は本発明の第14の形態例における最
適化調整方法の処理過程を表すフローチャート図、図4
5は本発明の第14の形態例における最適化調整方法の
共通モデル更新処理の過程を表すフローチャート図、図
47は本発明の第15の形態例における最適化調整方法
の処理過程を表すフローチャート図、図48は本発明の
第15の形態例における最適化調整方法の処理過程の続
きを表すフローチャート図、図50は本発明の第16の
形態例における最適化調整方法の処理過程を表すフロー
チャート図、図52は本発明の第17の形態例における
最適化調整方法の処理過程を表すフローチャート図、図
54は本発明の第18の形態例における最適化調整方法
の処理過程を表すフローチャート図、図56は本発明の
第19の形態例における最適化調整方法の処理過程のフ
ローチャート図、図58は本発明の第20の形態例にお
ける最適化調整方法の処理過程のフローチャート図、図
60は本発明の第21の形態例における最適化調整方法
の処理過程を表すフローチャート図、図61は本発明の
第21の形態例における最適化調整方法の個別調整処理
2の過程を表すフローチャート図、図63は本発明の第
22の形態例における最適化調整方法の処理過程を表す
フローチャート図、図64は本発明の第22の形態例に
おける最適化調整方法の共通モデル更新処理2の過程を
表すフローチャート図、図66は本発明の第23の形態
例における最適化調整方法の処理過程を表すフローチャ
ート図を表しているものとする。なお、ブロック図の各
図において、同一部には同じ番号を付している。
【0066】本発明の第1から第8の形態例は、遺伝的
アルゴリズムを用いた最適化調整方法と最適化調整装置
に関するものであり、第9から第23の形態例は、ユー
ザの評価をもとに最適解の推定を行う対話型遺伝的アル
ゴリズムを用いた最適化調整方法と最適化調整装置に関
するものである。
【0067】以下に、本発明の第1の形態例における最
適化調整方法と調整装置について説明する。第1の形態
例は、過去の解ベクトルの更新の履歴をもとに適合度の
高い解ベクトルが分布する方向を予測し利用することに
より効率良く最適な解ベクトルを推定するものである。
【0068】図1において、101は更新する初期の解
ベクトルの集合P={pk}(k=1,...,n)を所定の手続きまた
は外部からの指示により設定する初期解集合設定部、1
02は遺伝的組み替え操作により最適解ベクトルの推定
を実際に行う遺伝的アルゴリズム処理部、103は予め
設定された終了条件が満足された場合に最新の解ベクト
ル集合から適合度の最も高い解ベクトルを最適解ベクト
ルとして出力する最適解出力部である。遺伝的アルゴリ
ズム処理部102は、解ベクトル集合Pについての各解
ベクトルの評価値Ekの計算を予め設定された評価関数に
従い計算する評価値獲得部104と、評価値獲得部10
4で得られた評価値Ekをもとに各解ベクトルのその問題
に対する適合度fkを計算する適合度計算部105と、予
め与えられた基準適合度fthより高い適合度を持つ解ベ
クトル群P'を選び出しその重心ベクトルgl(lは繰り返し
回数)と過去の重心ベクトルより適合度の高い解ベクト
ルが分布する更新方向ベクトルが推定できるかどうかを
判断する更新方向判断部106と、更新方向判断部10
6で更新方向ベクトルが推定された場合にその方向に沿
って複数の解ベクトル更新を実行するとともに、組み替
え操作で生成される解ベクトル個数を設定する方向適用
更新部107と、更新方向判断部106または方向適用
更新部107の結果を受けて、その設定された解ベクト
ル個数分だけ元の解ベクトル集合内の解ベクトルの遺伝
的演算に基づく組み替え操作により解ベクトルの生成を
行う組み替え操作部108により構成される。さらに更
新方向判断部106は、適合度計算部105で得られた
適合度に対して、予め与えられた基準適合度fthより高
い適合度を持つ解ベクトル群P'を選び出しその重心ベク
トルglを計算する重心推定部109と、重心推定部10
9で得られたglと過去の重心ベクトルgl-1の差分ベクト
ル△gl-1を求め、更新方向候補ベクトルv'l-1=△gl-1
して記録する更新方向候補記録部110と、更新方向候
補記録部110に保存されているv'lとv'l-1の方向の一
致度を評価し、一致していると判断された場合には更新
方向ベクトルv=v'lが得られたものとして方向適用更新
部107に処理を渡し、一致しない場合には解ベクトル
集合内の解ベクトル全体を組み替え操作の対象としてか
組み替え操作部108に処理を移す更新方向獲得部11
1より構成される。方向適用更新部107は、重心推定
部109で得られた重心ベクトルを更新方向ベクトルv
に従い基準移動距離lengthだけ移動させる重心移動部1
12と、重心移動部112で新たに得られた重心ベクト
ルの周囲に予め設定された個体数の解ベクトルを生成す
る重心周囲解ベクトル生成部113により構成される。
図2に示すように、組み替え操作部108は解ベクトル
集合Pから適合度fkを用いて解ベクトルの選択淘汰を実
行する候補選択部201、候補選択部201で得られた
解ベクトル集合に対して交叉処理を実行する交叉処理実
行部202、交叉処理実行部202で得られた解ベクト
ル集合に対して突然変異処理を実行する突然変異処理実
行部203により構成される。さらに、候補選択部20
1は、解ベクトル集合からある解ベクトルを選択する時
の選択確率hkとその選択範囲Ikを導出する選択範囲導出
部204、[0,1)内の一様乱数rkの組R=(r1,r2,...,rn)
を発生させる乱数発生部205、乱数発生部205の結
果をもとに解ベクトル集合から選択する解ベクトルを抽
出する解ベクトル抽出部206により構成される。
【0069】以上のように構成された本発明の第1の形
態例における最適化調整装置の動作について説明する。
その際、本形態例では、扱う具体的問題として、図6の
ようなm次元関数w(x1,x2,...,xm)の最大値推定問題を取
り上げる。
【0070】図6に示されるように、例えばm次元関数w
の最大値推定問題では、 《条件1》所定の手続きまたは外部からの指示により、
n個のm次元ベクトルqi(x 1 i,x2 i,...,xm i)(i=1,...,n)か
らなる集合Qを作り出す。 《条件2》各qi(i=1,...,n)における関数値w(qi)を求
め、その値をもとに関数値w(q)が最大となるm次元ベク
トルqを推定する。 《条件3》各要素xkの絶対値は| xk| ≦ckを満足する。 《条件4》また各要素xkは小数点以下a桁までの精度し
か持たないものとする。というような手続きが取られ
る。このようm次元関数wの最大値推定問題を対象とし
て、図3、図4、図5のフローチャート図をもとに本発
明の第1の形態例の動作について説明する。
【0071】まず、最初に初期解集合設定部101にお
いて解ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の
手続きまたは外部からの指示により設定される。この設
定方法として様々な方法が考えられる。ここでは、求め
るm次元ベクトルqiの要素xi j(j=1,...,m)は小数点以下
1桁までの精度を持つ実数値であると仮定し、その値を
図7に示すように対応付けした長さBlenのビット列コー
ドに変換する。そして、ベクトルqiの各要素xi jをビッ
ト列コードに変換したものを順番に並べる形により解ベ
クトルpk(k=1,...,n)は表現されるものとする。なお、
ここでは解ベクトルをこのように固定長ビット列コード
により表現したが、解ベクトルの表現方法はこの方法に
限定されるものではなく、直接実数値を要素に持つ形の
まま扱うことも考えられる。
【0072】上述のビット列コードを用いた表現方法に
従い、[0,1)内の一様乱数rと(数1)をもとに、固定長
ビット列コードの形に表現された解ベクトルのl番目の
ビット(l=1,..,Blen×m)を求めることにより初期解ベク
トル集合P={pk}(k=1,...,n)が設定される。ここで(数
1)においてulは下位からl番目のビットにおける値を
表すものとする。
【0073】
【数1】
【0074】この初期解ベクトル集合Pより最適解ベク
トル推定が開始される。それとともに、重心推定部10
9で使用する基準適合度fth、重心移動部112で使用
する基準移動距離lengthの設定を行う。
【0075】評価値獲得部104は前述のように各解ベ
クトルpk(k=1,...,n)に対する評価値Ekを求める部分で
あり、例えば(数2)のような評価関数により求める。
【0076】
【数2】
【0077】ここで、qkは、解ベクトルpkを元のm次元
空間に戻した際の座標ベクトルであり、wt minは、集合P
における各解ベクトルpkをm次元空間座標に戻したとき
の関数値w(qk)の中で、更新回数l回とするとl回目まで
に得られた解ベクトル集合全体の中で最小となる値を表
す。(数2)より明らかのように、これまで得られた解
ベクトル集合内での関数値最小値からの差を集合全体で
正規化した値を表す。本形態例では、この評価値を最大
化する最大化問題として捉えることができる。
【0078】適応度計算部105では、評価値獲得部1
04で求められる評価値から、各解ベクトルの適合性を
見るために適合度が計算される。適合度fkを導出する関
数として様々な関数が考えられるが、ここではfk=Ek
することにより評価値が高くなるほど適合度も高くな
り、最大値推定問題を取り扱うことが可能となる。
【0079】次に、更新方向判断部106の動作につい
て説明する。まず重心推定部109において、適合度計
算部105で得られた解ベクトルpk(k=1,...,n)の適合
度fkと基準適合度fthが比較され、その値fthより大きな
適合度を持つ解ベクトル群P'={pj l}(j=1,..,p_num)を選
び出す。p_numはP'に属する解ベクトルの個数であり、
この時、重心ベクトルglは(数3)のように求められ
る。ここでlは遺伝的アルゴリズム部102における更
新処理の繰り返し回数を表す。
【0080】
【数3】
【0081】更新方向候補記録部110は、109で得
られたl回目における重心ベクトルg lと(l-1)回目におけ
る重心ベクトルgl-1の差分ベクトル△gl-1を求め更新方
向候補ベクトルv' l-1=△gl-1として記録する。更新方向
獲得部111では、更新方向候補記録部110で記録し
ている更新方向候補ベクトルv' lとv' l-1の方向の一致度
を評価されるが、2つのベクトルのなす角度θを求め、
その角度が予め与えられた一致判断角度θthと比較し、
その値より小さければ2つの更新方向候補ベクトルv' l
とv' l-1は同じ方向を向いていると判断される。θは
(数4)のように求めることができる。なお、cos-1
逆コサイン関数(逆予弦関数)を、(x,y)はベクトルxと
yの内積を、||x||はベクトルxのノルム(大きさ)を表
す。
【0082】
【数4】
【0083】もしv' lとv' l-1は同じ方向を向いていると
判断されれば、更新方向ベクトルvが得られたものとし
てv=v' lとなる。そしてこの場合、処理は方向適用更新
部107に処理が移る。一方、v' lとv' l-1は同じ方向で
はないと判断された場合、解ベクトル集合P内の解ベク
トルpkすべてn個は組み替え操作部108における遺伝
的演算に基づく組み替え操作により解ベクトルの更新が
なされる。図8は以上の様子を模式的に表したものであ
る。
【0084】まず、更新方向ベクトルvが得られた場合
の処理について説明する。この場合、方向適用更新部1
07に処理が移る訳だが、その中では次の重心移動部1
12と重心周囲解ベクトル生成部113の順に処理が行
われる。重心移動部112では、更新方向ベクトルvの
指し示す方向に重心推定部109で計算した重心ベクト
ルglを移動させる処理を行う。ここでは簡単のために、
予め設定された平行移動距離lengthだけ移動させて新し
い重心ベクトルgl+1を推定する方法を取る。しかし、更
新方向ベクトルvの方向でPATAN法などの直線探索
方法を用いて評価値が最大となる点を求め、その点を改
めて重心ベクトルgl+1とする方法等も考えられる。重心
周囲解ベクトル抽出部113は、(数5)のように11
2で得られた新しい重心ベクトルgl+1を中心とした半径
a_lenの多次元空間での球内の領域に含まれる点をa_s個
任意に抽出し新しい解ベクトル集合の元とする。
【0085】
【数5】
【0086】a_s、a_lenはここでは予め設定された一定
値として考えるが、この値も動的に変化させる方法や、
この値を図7のようにビット列に変換して、解ベクトル
pkに加えて改めて解ベクトルと定義してやる方法も考え
られる。さらに、113では(n- a_s)個を次の組み替え
操作部108で行われる組み替え操作で生成する新しい
解ベクトル個数として設定する。
【0087】次に、組替え操作部108の動作について
説明するが、ここでは更新方向獲得部111または重心
周囲解ベクトル抽出部113で設定された解ベクトル個
数だけ、繰り返し回数lにおける解ベクトル集合P内の解
ベクトルの組み替え操作により新しい解ベクトルを生成
する。以下に、候補選択部201から解ベクトル抽出部
206における処理手順について説明する。まず、候補
選択部201において解ベクトルの選択淘汰が実行され
る。この場合、図9に表されるように適合度に比例する
確率で解ベクトルを選択するルーレット選択法が用いら
れる。
【0088】(ルーレット選択法) (i)集合Pに属する各解ベクトルpk(k=1,...,n)の適合度f
k、全解ベクトルの適合度の総和fを求める。 (ii)pkが次世代の解ベクトルを作り出す親として選ばれ
る選択確率hkが(数6)のように求められる。
【0089】
【数6】
【0090】この確率を解ベクトルに割り当てるために
は例えば次のような方法が考えられる。 (iii)各解ベクトルの選択範囲Ikを[0,1)内の区間に(数
7)(数8)を用いて次のように割り当てる。つまり、
【0091】
【数7】
【0092】とする時、pkの選択範囲Ik
【0093】
【数8】
【0094】のように定義する。ここで、[0,1)内に一
様乱数rkの組R=(r1,r2,...,rn)を発生させる。rj∈I
k(j,k=1,...,n)を満足するnumj=kの組Num=(num1,nu
m2,...,numn)を求めることにより、このNumに対応するn
個の解ベクトルの組が選択されることになる。
【0095】このようなルーレット選択法により、現在
の解ベクトル集団Pの中の解ベクトルpkの選択を行うの
である。まず、(数6)〜(数8)に従い選択範囲導出
部204が各解ベクトルが選択される確率hkとその選択
範囲Ikを求める。そして、乱数発生部205が0から1
の間の一様乱数rをn個発生する。乱数発生部205で得
られた乱数の組Rと選択範囲導出部204により得られ
る選択範囲Ikは、解ベクトル抽出部206へ送られrj
Ikを満足するnumj=kの組Numが求められる。それにより
解ベクトル抽出部206では、Numによって指定される
解ベクトルで構成される新しい解ベクトル集団Pを出力
するのである。この候補選択部201で得られる新しい
解ベクトル集団Pに対して、交叉処理実行部202が交
叉処理を行う。前述したように交叉処理としては様々な
方法があるが、本形態例では図72のような1点交叉も
しくは2点交叉処理を用いる。さらに突然変異処理部2
03が、交叉処理実行部202を経て得られた新しい解
ベクトル集団に対して解ベクトルを構成する各ビットが
低い確率でビット反転を行う突然変異処理を実行するの
である。その際、突然変異を行う確率は、解ベクトル集
団の半分と残り半分では変動させることにより、より解
ベクトルの多様性に維持することに努めた。なお、ここ
では、求める解ベクトルはビット列コードに変換して扱
っているが、前述のように多次元空間における座標ベク
トルの実数値要素をそのまま並べて解ベクトルとして扱
うことも考えられる。この場合、交叉処理はビット列コ
ードの場合と同様な処理が施され、突然変異処理は、あ
る低い確率で選ばれた遺伝子(多次元空間における座標
ベクトルの要素)にある範囲内で与えられた乱数を付加
することによって実現される。
【0096】最後に遺伝的アルゴリズム部102の終了
条件について説明する。102の遺伝的組み替えによる
解ベクトル更新処理の終了条件としては様々なものが適
用される問題に応じて考えられるが、ここでは、 《終了条件1》適合度計算部105で得られた適合度fk
の最高値fmaxが収束判定適合度fendより大きいかどうか 《終了条件2》繰り返し回数lが終了更新繰り返し回数g
_numendを超えているかの2つの終了条件を設ける。そ
して、どちらの条件も満たさない場合にはもう一度評価
値獲得部104へ戻る。以上のような処理過程を終了条
件1または2のどちらかが満足されるまで繰り返し実行
することにより最適解ベクトルの推定を行うのである。
このように、解ベクトル集合内で適合度の高いグループ
の重心ベクトルの移動ベクトルに着目し、適合度の高い
解ベクトルが存在する分布すると思われる方向を推定し
た解ベクトル群の更新を行う。それとともに、元の解ベ
クトル集合を対象にした組み替え操作による解ベクトル
の最適化も同時に行うことにより、過去の解ベクトル更
新の履歴を利用した高速で効率的な最適解の推定を行う
ことができるのである。
【0097】以下、本発明の第2の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しなが
ら説明する。図10は、本発明の第2の形態例における
最適化調整装置の構成を示すものである。本形態例は、
組み替え操作を用いて局所的に解ベクトルの更新を行っ
た後、再度組み替え操作を用いて大域的な解ベクトルの
更新を行うことにより最適解ベクトルの推定を行うもの
である。
【0098】図10において、1001は初期解集合設
定部101で設定された初期解ベクトル集合P内の各ベ
クトルpk(k=1,...,n)の周囲に改めて初期解ベクトル群P
kを設定し、その初期解ベクトル群に属する解ベクトルp
k j(j=1,..,nk,k=1,..,n)の問題に対する適合度fkjをも
とに解ベクトルの組み替え操作を予め設定された回数だ
け繰り返して適合度の高い解ベクトル群Pkを抽出する局
所更新部、1002は局所更新部1001で得られた複
数の解ベクトル群Pkを1つの集合P*に統合してその集合
内の解ベクトルp* k(k=1,...,n*)の組み替え操作を行う
大域更新部である。局所更新部1001は、解ベクトル
集合P内の解ベクトルpkから局所的な解ベクトルの更新
を行う際の範囲を決定する局所更新設定部1003と、
1003で指定された範囲内で改めて初期解ベクトル群
Pkを生成するベクトル群設定部1004と、解ベクトル
pk j(j=1,..,nk,k=1,..,n)の対象問題に対する評価値Ek j
を獲得する評価値獲得部104と、評価値獲得部104
で得られた評価値から各解ベクトルの適合度fk jを計算
する適合度計算部105と、適合度計算部105で得ら
れた適合度をもとに解ベクトル群内の解ベクトルの組み
替え操作を局所更新設定部1003で設定された範囲内
に含まれるように実行する局所組み替え操作部1005
と、一連の局所的な更新処理が予め与えられた繰り返し
回数を満足するかどうかの判断をする局所更新終了判断
部1006より構成される。一方、大域更新部1002
は、局所更新部1001で得られた解ベクトル群Pk(k=
1,...,n)を1つの集合P*={p* i}(i=1,...,n*)に統合する
集合統合部1007と、1007で得られた解ベクトル
集合P*を対象とした組み替え操作により解ベクトルの更
新を行う大域組み替え操作部1008により構成され
る。さらに、局所組み替え操作部1005、大域組み替
え操作部1008ともに、候補選択部201、交叉処理
実行部202、突然変異処理実行部203により構成さ
れ、候補選択部201は、選択範囲導出部204と乱数
発生部205と解ベクトル抽出部206により構成され
る。
【0099】以上のように構成された本発明の第2の形
態例における最適化調整装置の動作を図11のフローチ
ャート図をもとに説明する。ここで、扱う具体的問題と
して本発明の第1の形態例と同様に多次元関数wの最大
値推定問題を取り上げる。また、多次元空間における座
標ベクトルを構成する各要素も同様に図7に記される方
法によりビット列コード表現され、このビット列が要素
の順番に従い並べられて形で遺伝的アルゴリズムで推定
する解ベクトルを表現されるものとする。
【0100】まず、最初に初期解集合設定部101にお
いて解ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の
手続きまたは外部からの指示により設定されるととも
に、局所更新設定部1003で使用する局所範囲半径b_
len、局所更新終了判断部1006で使用する局所更新
終了回数c_lthが設定される。局所更新設定部1003
では、初期集合Pにおけるpkを中心として、(数9)の
ように局所範囲半径b_len内の多次元空間内の球領域が
設定される。
【0101】
【数9】
【0102】なお、このc_lthはここでは固定とした
が、動的に変化させることも可能であり、例えばその値
をビット列変換して解ベクトルpkに加えることも考えら
れる。ベクトル群初期設定部1004では、1003で
設定された範囲より複数の解ベクトルを任意に抽出して
改めて初期解ベクトル群Pkを設定する。ここでは、中心
となった解ベクトルpkも含めてnk個の解ベクトルpk j(j=
1,...,nk)を抽出する。本形態例ではnk=nとする。評価
値獲得部104が(数4)に従い各解ベクトルの評価値
Ek jを求め、適合度計算部105が評価値Ek jより適合度
fk jを計算する。局所組み替え操作部1005は、10
5における適合度をもとに(数9)で表される領域内に
含まれるように解ベクトルの組み替え操作を行う。この
処理は本発明の第1の形態例における最適化調整装置の
組み替え操作部108と同じであるため省略する。この
1005における解ベクトル群Pkの更新の後、局所更新
終了判断部1006で局所更新回数c_lが局所更新終了
回数c_lthと比較してc_l≧c_l thを満足するかどうかを
判断する。もし満足すれば局所更新処理は終了する。満
足しない場合は、c_lには1が加算され、評価値獲得部
105から局所更新終了判断部1006の処理が繰り返
される。このようにして、初めに設定された初期解ベク
トル集合の周囲で遺伝的演算に基づく組み替え操作を行
ってより適合性の高い解ベクトルを探索することが行わ
れるのである。なお、1003におけるnkは、nk=nと設
定したが、元の解ベクトル集合P内の解ベクトルpkに対
して可変にすることも考えれる。また、局所更新回数c_
lに対しても動的に変化させることも可能である。
【0103】次に、大域更新部1002における処理に
ついて説明する。まず1001で抽出された各解ベクト
ル群Pk(k=1,...,n)を集合統合部1007が1つの集合P
*={p * i}(i=1,...,n*)に統合する。この際、全ての解ベ
クトル群Pk内の解ベクトルを適合度の高い順番にソーテ
ィングし、高い方から順にn*個の解ベクトルを選んで統
合集合Pを生成することが考えられる。大域組み替え操
作部1008は、1007で得られた解ベクトル集合P*
を対象とした組み替え操作により解ベクトルの更新を行
う。その際、この処理は本発明の第1の形態例における
最適化調整装置の組み替え操作部108と同じであるた
め省略する。図12は一連の様子を模式的に表す図であ
る。
【0104】最後に終了条件について説明する。終了条
件としては、本形態例1における最適化調整装置と同様
に収束判定適合度fendと終了更新繰り返し回数g_numend
の2つ値の比較条件が設定されている。具体的には、 《終了条件1》集合統合部1007において、各解ベク
トル群Pk内の解ベクトルpkiの持つ適合度の最高値fmax
が収束判定適合度fendより大きいかどうか 《終了条件2》局所更新部1001から大域更新部10
02における一連の更新の繰り返し回数lが終了更新繰
り返し回数g_numendを超えているかの2つの終了条件を
設ける。そして、どちらの条件も満たさない場合には局
所更新設定部1003へ処理が戻る。満足する場合に
は、最適解出力部103に処理が移り、最新の解ベクト
ル集合において最も適合度の高い解ベクトルが最適解ベ
クトルとして出力される。本形態例における第2の最適
化調整装置は以上のような処理過程を終了条件1または
2のどちらかが満足されるまで繰り返し実行することに
より最適解ベクトルの推定を行うものである。このよう
に組み替え操作を用いて局所的に解ベクトルの更新を数
回繰り返し行った後に再び組み替え操作により大域的な
解ベクトルの更新を行うことにより、遺伝的アルゴリズ
ムの持つ解ベクトルの大域的更新能力を損なわずに、局
所的な解ベクトルの更新能力を補強することができ、高
速な最適解の推定の実現が可能となる。
【0105】以下、本発明の第3の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について説明する。図13
は、本発明の第3の形態例における最適化調整装置の構
成を示すものである。本形態例は、解ベクトル集合内の
各解ベクトルをその近傍空間よりランダムに抽出したベ
クトル群と比較して適合度の高いベクトル群を改めて更
新処理の対象となる解ベクトル集合に属する解ベクトル
として選び出して組み替え操作の対象とすることを特徴
とする。
【0106】図13において、1301は解ベクトル集
合P内の各解ベクトルpk(k=1,...,n)の周囲から任意の解
ベクトルを選び出すための範囲設定を行う初期更新領域
限定部である。初期解ベクトル群抽出部1302は、初
期更新領域限定部1301で得られた範囲内に含まれる
解ベクトルを任意に抽出して解ベクトル群Pk(k=1,...,
n)を作成する。解ベクトル集合統合部1303は、各解
ベクトル群Pkを1つの集合P*に統合するものであり、こ
のP*に対して組み替え操作が実行される。
【0107】以上のように構成された本発明の第3の形
態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作を
図14のフローチャート図をもとに説明する。なお、扱
う具体的問題として本発明の第1、第2の形態例と同様
に多次元関数wの最大値推定問題を取り上げ、解ベクト
ルを構成する各要素も同様に図7に記される方法により
ビット列コード表現され、解ベクトルとしてはこのビッ
ト列が多次元空間における座標ベクトルの要素の順番に
従い並べられた形で解ベクトルが表現される。
【0108】最初に初期解集合設定部101において解
ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の手続き
または外部からの指示により設定されるとともに、初期
更新領域限定部1301で使用する限定領域半径c_len
が設定される。限定領域の設定としては様々な方法があ
るが、初期更新領域限定部1301ではこのc_lenを使
い、初期解ベクトル集合P内の各解ベクトルpk(k=1,...,
n)を中心にした多次元空間での球領域を設定する。次
に、初期解ベクトル群抽出部1302が各解ベクトルpk
を中心とした解ベクトル群Pkを設定する。この場合、各
球領域内から任意にnk個のベクトルを抽出して解ベクト
ル群を設定する。評価値獲得部104、適合度計算部1
05を経て、解ベクトル集合Pkにおける各解ベクトルpk
jごとに適合度fk j(j=1,...,nk)が計算される。解ベクト
ル集合統合部1303では、この適合度をもとに各解ベ
クトル群のを1つの集合P*に統合する処理を行う。図1
5はその様子を模式的に表す。その方法としては、本形
態例2のように、各解ベクトル群内の解ベクトルを適合
度の高い順に並べて、高い方からn*個選択する方法も考
えられるが、この形態例では、組み替え操作部108に
おける候補選択部201で使用したルーレット選択法を
用いてn*個の解ベクトルを抽出する方法をとる。つま
り、各解ベクトルpk jの選ばれる確率rk jとして、(数1
0)のように各適合度fk jの総和f_tに対する比の値rk j
を定義し、その値をルーレットの占める範囲に割り当て
る。そして、乱数により選ばれた値が止まる位置を占め
る解ベクトルを抽出するという方法を用いるのである。
こうすることにより、確率的に適合度の高いものが選ば
れることになる。
【0109】
【数10】
【0110】組み替え操作部108では本発明の第1の
形態例の場合と同様に、解ベクトル集合統合部1303
で得られた解ベクトル集合P*内の解ベクトルp* i(i=
1,...,n*)を対象として、ルーレット選択法による解ベ
クトルの選択淘汰、交叉処理、突然変異処理が候補選択
部201、交叉処理実行部202、突然変異処理実行部
203で実行されるのである。この方法は本発明の第2
の形態例における最適化調整装置と比較すると、局所的
な解更新能力をできるだけ簡単な手順で実現するもので
ある。
【0111】最後に更新繰り返し回数lが更新終了繰り
返し回数g_numendをこえているかどうか、もしくは適合
度計算部105で得られた適合度fの最大値fmaxが収束
判定適合度fendを超えているかどうかをもとに終了判定
が行われ、どちらかでも満足する場合は更新処理は終わ
り、最適解出力部103で最も適合度の高い解ベクトル
が出力されるのである。両方の条件を満足しない場合に
は、初期更新領域限定部1301に処理が戻る。以上の
ような処理過程をいずれか一つの終了条件を満足するま
で繰り返し実行することにより最適解推定を実行するの
である。このように、本発明の第3の最適化調整装置
は、解ベクトル集合内の各解ベクトルをその近傍空間よ
りランダムに抽出したベクトル群と比較して適合度の高
いベクトル群を改めて更新処理の対象となる解ベクトル
集合に属する解ベクトルとして選び出す。そして、出来
上がった解ベクトル集合を組み替え操作の対象とするこ
とにより、従来の遺伝的アルゴリズムでは欠如していた
局所的更新能力の弱さを解消することができる。
【0112】以下、本発明の第4の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しなが
ら説明する。図16は、本発明の第4の形態例における
最適化調整装置の構成を示すものである。本形態例は、
適合度をもとに選択された解ベクトルの近傍ベクトル群
を抽出することにより解集合全体の再設定を行い、各近
傍ベクトル群内の解ベクトルのみを対象とした組み替え
操作を行うことにより最適解の探索を行うものである。
【0113】図16において、1601は解ベクトル集
合全体の再設定を行う解集合再設定部、1602は解集
合再設定部1601で得られた各近傍ベクトル群内の解
ベクトルのみを対象とした組み替え操作により新しい解
ベクトル集合の生成をするグループ組み替え操作部であ
る。ここで、解集合再設定部1601は解ベクトル集合
全体から代表となる解ベクトルをいくつか選択する代表
解ベクトル選択部1603と代表解ベクトル選択部16
03で得られた各代表解ベクトルに対して、その近傍ベ
クトル群を抽出する近傍ベクトル群抽出部1604より
構成される。グループ組み替え操作部1602は候補選
択部201、交叉処理実行部202、突然変異処理実行
部203により構成され、候補選択部201は、選択範
囲導出部204と乱数発生部205と解ベクトル抽出部
206により構成される。
【0114】以上のように構成された本発明の第4の形
態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作を
図17のフローチャート図をもとに説明する。ここで、
扱う具体的問題及び解ベクトルを構成する各要素の表現
方法は本発明の第1から第3における形態例の場合と同
様である。
【0115】まず、最初に初期解集合設定部101にお
いて解ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の
手続きまたは外部からの指示により設定されるととも
に、代表解ベクトルの数Ncと各代表解ベクトルを中心し
て抽出する近傍ベクトルの数Nsと近傍の定義を表す近傍
幅wi(i=1,...,Nc)が設定される。評価値獲得部104が
(数4)に従い各解ベクトルの評価値Ekを求め、適合度
計算部105が評価値Ekより適合度fkを計算する。
【0116】次に、解集合再設定部1601の動作につ
いて説明する。まず代表解ベクトル選択部1603にお
いて、解ベクトル集合から近傍ベクトル群を抽出するの
に必要とされる代表解ベクトルpi c(i=1,..,Nc)を選び出
す。この時、選択方法としては様々な手法が考えられる
が、本形態例ではグループ組み替え操作部1602を構
成する候補選択部201で用いられているルーレット選
択法により確率的に適合度の高いベクトルを代表解ベク
トルとして選び出すこととする。近傍ベクトル群抽出部
1604が、代表解ベクトル選択部1603で得られた
代表解ベクトルpi cに対して、各々、(数11)を満足
する近傍ベクトルpをNs個抽出することによりNc個の近
傍ベクトル群を作成する。この(数11)は、実際の実
数空間にお
【0117】
【数11】
【0118】いて代表解ベクトルpi cを中心とした半径w
iの球内を表していおり、Ns個の近傍ベクトルを選び出
す方法としては(数11)に含まれる解ベクトルから一
様乱数を用いてランダムに選び出される。図18は以上
の様子を模式的に表現したものである。なお、本形態例
では、(数11)のように近傍の判断として実際の実数
空間における解ベクトル間のユークリッド距離を用い
た。しかし、これに限定されるものではなく、ビット列
コードに変換表現した2つの解ベクトルx、yにおいて、
右から数えて下位のLbitビットを比較し、反転している
ビット数をもとに近傍を定義することにより近傍を定義
する方法も考えられる。
【0119】以上のような解集合再設定部1601の処
理により、Nc個の近傍ベクトル群が抽出させる。グルー
プ組み替え操作部1602では、その各々の近傍ベクト
ル群内の解ベクトルのみを対象とした組み替え操作を行
う。その際、まず候補選択部201において、ルーレッ
ト選択法による解ベクトルの選択淘汰が各々の近傍ベク
トル群内を対象として行われ、候補選択部201で得ら
れた新しい近傍ベクトル群を対象とした交叉処理が交叉
処理実行部202で実行される。こうして各々の近傍ベ
クトル群独立に実行された組み替え操作により、新しい
解ベクトル集合が生成され、この解ベクトル集合に対し
て突然変異処理実行部203が突然変異処理を実行する
のである。
【0120】最後に更新繰り返し回数lが更新終了繰り
返し回数g_numendをこえているかどうか、もしくは適合
度計算部105で得られた適合度fの最大値fmaxが収束
判定適合度fendを超えているかどうかをもとに終了判定
が行われ、どちらかでも満足する場合は更新処理は終わ
り、最適解出力部103で最も適合度の高い解ベクトル
が出力されるのである。このように代表解ベクトルの近
傍からベクトル群を選び出しまとめることにより、局所
的な探索をより効率良く行うことができる。さらに各近
傍ベクトル群独立に組み替え操作を行うことにより、突
出した適合度の高い解ベクトルの影響が解全体にすぐに
大きな影響を与えることも避けることができるのであ
る。
【0121】以下、本発明の第5の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について図面を説明しなが
ら説明する。第5の形態例は、解ベクトル集合内の解ベ
クトル近傍を複数の領域に分割し、その中で平均適合度
の高い領域から任意に選び出す処理と並行して、元の解
ベクトル集合内の解ベクトルの組み替え操作による解ベ
クトル更新を行うように工夫したものである。図19
は、本発明の第5の形態例における最適化調整装置の構
成を示すものである。更新領域分割部1901は解ベク
トル集合内から任意に選び出した2つの解ベクトルの近
傍空間を複数の領域に分割する処理を行い、平均適合度
計算部1902は更新領域分割部1901で分割された
各領域内で複数の解ベクトル点を抽出しその評価値、適
合度の平均を求める。さらに、適領域解ベクトル群抽出
部1903は1902で選ばれた領域から複数の解ベク
トルを任意に選び出すものであり、解ベクトル統合部1
904は、組み替え操作により生成された解集合と近傍
領域探索により更新された解ベクトル群を1つの集合P*
に統合するものである。
【0122】以上のように構成された本発明の第5の形
態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動作
を図20の処理を表すフローチャート図をもとに説明す
る。なお、扱う具体的問題及び解ベクトルを構成する各
要素の表現方法は本発明の第1から第4における形態例
の場合と同様である。
【0123】最初にこれまでの形態例と同様に、初期解
集合設定部101において解ベクトルの初期集合P={pk}
(k=1,...,n)が所定の手続きまたは外部からの指示によ
り設定される。評価値獲得部104が(数4)に従い各
解ベクトルの評価値Ekを求め、適合度計算部105が評
価値Ekより適合度fkを計算する。組み替え操作部108
がこの適合度fkをもとに解ベクトル集合P内の解ベクト
ルpkの遺伝的な組み替え操作を行う。その処理と並行し
て、以下の処理がなされる。
【0124】まず、更新領域分割部1901では、解ベ
クトルpkとpmの間を結ぶ直線区間Lが設定できる。このL
は(数12)のように表現できる。ここでαは実数値で
ある。
【0125】
【数12】
【0126】この直線区間を次の3つの領域に分割す
る。 (1)α<0.0のpmを起点にしてpkから遠ざかる領域 (2)0.0≦α≦1.0のベクトルpkとpmの間の領域 (3)α>1.0のpkを起点にpmから遠ざかる領域 解ベクトルpkに対して、解ベクトル集合Pからランダム
にその相手となる解ベクトルpmが選択される。このよう
にして直線区間ではあるが、解ベクトルpkの近傍を分割
することができる。なお、pkを中心にした球領域を考
え、その領域を経度角度βにより分割することにより複
数領域に分ける方法も考えられる。平均適合度計算部1
902では、領域(1)(2)(3)各々よりnc個の解ベクトル
を選び出し、評価値そして適合度を計算する。そして、
各領域ごとに平均適合度fi me an(i=1,2,3)を導出するの
である。適領域解ベクトル抽出部1903は1902の
結果をもとに、最も平均適合度の高い領域を選択し、そ
こからランダムにnd個の解ベクトルを元に持つベクトル
群Pkを抽出する。図21はその様子を表しており、この
場合は領域(2)が選択されている。最新の解ベクトル集
合の中で最も適合度の高い解ベクトルが出力される。こ
の適領域解ベクトル抽出部1903で抽出された解ベク
トル群Pk(k=1,...,n)と組み替え操作部108で得られ
た新しい解ベクトル集合Pが1904の解ベクトル統合
部で1つの集合P*に統合される。この方法としては、本
形態例2における高い適合度の順に抽出する方法と、本
形態例3における適合度にルーレット選択法を適用した
確率的に適合度の高いものを選択する方法等が考えられ
る。
【0127】前述までの形態例の場合と同様に、 《終了条件1》更新繰り返し回数lが更新終了繰り返し
回数g_numendをこえたかどうか 《終了条件2》最大適合度fmaxが収束判定適合度fend
超えたかどうかという2つの終了条件が設定されてお
り、どちらも満足しない場合にはもう一度評価値獲得部
104へ処理が戻り、どちらかが満たされれば、最適解
出力部103で最も適合度が高い解ベクトルが最適解と
して出力されるのである。以上のような処理過程を終了
条件を満足するまで繰り返し実行することにより最適解
の探索を行うのである。このように、解ベクトル集合内
の組み替え操作による解ベクトルの最適化と並行して、
各解ベクトル近傍における解ベクトルの更新処理も同時
に行うこととなり、元々遺伝的アルゴリズムが持つ効率
的な大域解更新能力に局所的な解更新能力を補強するこ
とができ、最適解ベクトルの推定を効率良く実行するこ
とができる。
【0128】以下、本発明の第6の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について説明する。図22
は、本発明の第6の形態例における最適化調整装置の構
成を示すものである。本形態例は、適合度の算術平均と
標準偏差をもとに解ベクトル集合を複数のグループに分
割し、各グループ内の解ベクトルのみを対象とした組み
替え操作を行うことにより最適解の探索を実行する。
【0129】図22において、2201は解ベクトル集
合全体を複数のグループに分割する解集合分割部であ
る。解集合分割部2201は解ベクトル集合全体を分割
する際の各領域を決定する分割領域決定部2202とそ
の結果をもとに解ベクトル集合を実際に複数のグループ
に分割する分割実行部2203より構成される。
【0130】以上のように構成された本発明の第6の形
態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作を
図23のフローチャート図をもとに説明する。なお、扱
う具体的問題及び解ベクトルを構成する各要素の表現方
法は前述までの第1から第5までの形態例と同様であ
る。
【0131】最初に初期解集合設定部101において解
ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の手続き
または外部からの指示により設定されるとともに、解ベ
クトル集合分割条件として分割するグループ数Ngとその
分割に用いられる自然定数nが設定される。評価値獲得
部104が(数4)に従い各解ベクトルの評価値Ekを求
め、適合度計算部105が評価値Ekより適合度fkを計算
する。収束条件として、更新繰り返し回数lが更新終了
繰り返し回数g_numendをこえているかどうか、もしくは
適合度計算部105で得られた適合度fの最大値fmax
収束判定適合度f endを超えているかどうかという2つの
条件が設定されており、どちらかでも満足する場合は解
ベクトルの更新処理は終わり、最適解出力部103で最
も適合度の高い解ベクトルが出力される。
【0132】次に、解集合分割部2201の動作につい
て説明する。まず分割幅決定部2202が適合度計算部
105で求められた適合度fkの算術平均Aveとその標準
偏差σを計算する。そして、例えばNg=3の場合、図24
(a)の適合度fkに対する個体数分布を表す図のよう
に、Ave、σと初期解集合設定部101で設定された自
然定数nを用いて、 (A)fk>(Ave+σ×n)の領域 (B)(Ave-σ×n)≦fk≦(Ave+σ×n)の領域 (C)fk<(Ave-σ×n)の領域 の3つの領域を決定する。分割実行部2203が分割領
域決定部2202の結果を受けて、実際に解ベクトル集
合全体を分割する。図24(b)は実際の実数値空間に
おける分割された各グループの分布を模式的に表す図で
ある。ここで、本発明の第4の形態例の場合は、現在の
解ベクトル集合の適合度をもとに検討した分布状況に関
係なく代表解ベクトルの近傍ベクトル群を抽出している
が、本形態例では、現在の解ベクトル集合の中から適合
度の分布状況に従い抽出して分割を行っている点が大き
く異なる。なお、本形態例では、nを一定とみなしてい
るが、この値も動的に変化させることも考えられる。
【0133】グループ組み替え操作部1602では本発
明の第4の形態例の場合と同様に、解集合分割部220
1で得られた複数のグループ内の解ベクトルのみを対象
として、ルーレット選択法による解ベクトルの選択淘
汰、交叉処理が候補選択部201、交叉処理実行部20
2で順番に実行される。そして、新しく生成された解ベ
クトル集合全体に対して突然変異処理実行部203が突
然変異処理を実行するのである。
【0134】以上のような解ベクトル集合の更新処理
を、前述の収束条件が満たされるまで繰り返し行うこと
により最適な解べくトルの推定を行うものであり、この
ように解ベクトル集合全体を適合度の平均と標準偏差を
もとに複数のグループに分割し、各グループ内に属する
解ベクトルのみを対象とした組み替え操作を各グループ
独立に実行することにより、突出した高い適合度を持つ
解ベクトルや低い解ベクトルが別々のグループに分かれ
て組み替え操作を行われることになる。そのため、それ
らが解ベクトル集合全体にすぐに大きな影響を与えるこ
とを避けることができるし、また各グループ内の解の収
束も高速となり、効率良い最適解ベクトルの推定を行う
ことができるのである。
【0135】以下、本発明の第7の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について図面を説明しなが
ら説明する。第7の形態例は、適合度を計算する度に適
合度の算術平均と標準偏差、最大・最小適合度をもとに
解ベクトル集合を複数のグループに分割するかどうかの
判断をすることにより組み替え操作対象を選択し、得ら
れた組み替え操作対象内の解ベクトルを対象とした組み
替え操作を行うことにより最適解探索を実行するもので
ある。図25は、本発明の第7の形態例における最適化
調整装置の構成を示すもので、2501は適合度の算術
平均と標準偏差、最大・最小適合度をもとに解ベクトル
集合全体を複数のグループに分割するかどうかの判断を
下す組み替え対象制御部である。
【0136】以上のように構成された本発明の第7の形
態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動作
を図26の全体の処理を表すフローチャート図、図27
の処理2を表すフローチャート図をもとに説明する。な
お、扱う具体的問題及び解ベクトルを構成する各要素の
表現方法は本発明の第1から第6における形態例の場合
と同様である。
【0137】最初にこれまでの形態例と同様に、初期解
集合設定部101において解ベクトルの初期集合P={pk}
(k=1,...,n)が所定の手続きまたは外部からの指示によ
り設定されるとともに、解ベクトル集合分割条件として
分割するグループ数Ngとその分割に用いられる自然定数
nが設定される。評価値獲得部104が(数4)に従い
各解ベクトルの評価値Ekを求め、適合度計算部105が
評価値Ekより適合度fkを計算する。収束条件として、更
新繰り返し回数lが更新終了繰り返し回数g_num endをこ
えているかどうか、もしくは適合度計算部105で得ら
れた適合度fの最大値fmaxが収束判定適合度fendを超え
ているかどうかという2つの条件が設定されており、ど
ちらかでも満足する場合は解ベクトルの更新処理は終わ
り、最適解出力部103で最も適合度の高い解ベクトル
が出力される。
【0138】本形態例は第6の形態例に解ベクトル集合
の分割を行うかどうかの制御機構2501を設けること
により、無意味な分割(解ベクトル集合内の全ての解ベ
クトルの適合度が非常に近い値を持つような場合)をす
ることによる効率のロスを避けることを目的とする。組
み替え対象制御部2501は、まず適合度計算部104
で得られる適合度fkよりその平均Aveと標準偏差σを求
める。そして、この値と最大・最小適合度をもとに解ベ
クトル集合を複数のグループに分割するかどうかの判断
を下すのである。その判断基準として様々な基準が考え
られるが、本形態例では(数13)で表される条件を満
足する時に、解ベクトル集合を複数のグループに分割す
る必要があると判断するように定義する。
【0139】
【数13】
【0140】ここでfmaxは最大適合度、fminは最小適合
度、cfは適合度分布判断定数を表す。この判断基準の結
果に従い、2501は次のような動作を行う。 《判定1》分割しないと判断された場合には解ベクトル
集合全体を組み替え対象として組み替え操作部108へ
進む。 《判定2》分割を行うと判断された場合には解集合分割
部2201へ進む。この時、解ベクトル集合の分割方法
として適合度の平均値Aveと標準偏差σをもとに本発明
における第6の形態例の場合と同様な方法を用いる。
【0141】組み替え操作部108では、組み替え対象
制御部2501で得られた組み替え対象に対してルーレ
ット選択法による解ベクトルの選択淘汰が候補選択部2
01で実行され、1点もしくは2点交叉処理が交叉処理
実行部202で実行され、突然変異処理が突然変異処理
実行部203が実行されるのである。
【0142】そして本発明における第1から第6の形態
例の場合と同様な収束条件により解ベクトル集合の更新
を続行するかどうかの判定を行う。以上のような処理過
程を繰り返し実行することにより最適解ベクトルの推定
を行うのである。このように、適合度の算術平均と標準
偏差、最大・最小適合度をもとに解ベクトル集合を複数
のグループに分割するかどうかの判断をする。分割する
と判断された場合には、解集合分割部が解集合全体を複
数のグループに分割し、そう判断されない場合は解集合
全体を組み替え操作の対象とし、得られた組み替え処理
対象に対して解ベクトルの選択と組み替え操作を行うこ
とにより適合度分布状況をもとに突出した高い適合度を
持つ解ベクトルの有無を判断し、その影響を低減するよ
うに組み替え処理対象を限定することにより、効率良い
最適解ベクトル推定を行うことができるのである。
【0143】以下、本発明の第8の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置について説明する。図28
は、本発明の第8の形態例における最適化調整装置の構
成を示すものである。本形態例は、更新領域設定部で用
いられる段階収束基準として段階収束適合度とその値を
満足する解ベクトル個体数を定義し、更新領域設定部に
おいて前記段階収束基準を満足するごとに更新領域を局
所的に限定するとともに段階収束適合度の精度を上げて
いくことにより最適解ベクトルの推定を実行するもので
ある。
【0144】図28において、2801は段階収束基準
として設定された段階収束評価値とその値を満足する解
ベクトル個体数を評価し、その基準を満足する場合に探
索領域を局所的に限定するとともに段階収束適合度の精
度を上げていく更新領域設定であり、更新領域設定部2
801は、段階収束適合度flthとその値を満足する解ベ
クトル個体数Nlthを評価する段階収束判定部2802
と、段階収束判定部2802で収束と判断された場合に
更新領域を局所的に限定するとともに段階収束適合度の
精度を上げる収束基準変更部2803により構成され
る。
【0145】以上のように構成された本発明の第8の形
態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作に
ついて図29のフローチャート図をもとに説明する。そ
の際、扱う具体的問題及び解ベクトルのコーディング方
法については第1から第7における形態例と同様のもの
を用いるとする。
【0146】まず、これまでの形態例と同様に初期解集
合設定部101において解ベクトルの初期集合P={pk}(k
=1,...,n)が所定の手続きまたは外部からの指示により
設定される。この初期解ベクトル集合Pより最適解ベク
トル推定が開始されるのである。それとともに、初期解
ベクトルの更新領域と、初期段階収束基準が設定され
る。段階収束基準は段階収束適合度flthとその値を満足
する解ベクトル個体数Nl thとして定義されており、初期
段階収束適合度flth0と収束判定のための初期個体数Nl
th0がflth=flth0、Nlth=Nlth0のように設定される。ま
た、初期更新領域としては、係数に相当する長さBlenの
バイナリーコードにおいて最上位Clenビットのみが有効
でそれ以下では0とみなすことにより表現される領域を
対象とする。
【0147】更新領域設定部2801では、まず段階収
束判定部2802において、105で得られた適合度fk
と段階収束適合度flthが比較され、fkがflthより大きく
なる解ベクトルの個数Nlを数える。この際、段階収束判
定部2802では段階収束適合度flthが予め設定された
収束判定適合度fendを超えているかかどうかを判断する
段階収束条件を設け、次のような判定がされる。 《判定1》Nl≧Nlthかつ段階収束条件を満足する場合、
最適解出力部103へ進む。 《判定2》Nl≧Nlthだが段階収束条件を満足しない場
合、収束基準変更部2803が段階収束適合度flth
(数14)に従い変更する。ここで、flth newが新しく
設定される段階収束適合度であり、flth prvが現在の段
階収束適合度、△flが予め設定された段階収束適合度の
変分量であり、正の実定数である。なお、ここでは△fl
は一定とみなすが、この値も動的に変化するように設定
することも考えられる。
【0148】
【数14】
【0149】収束基準変更部2803では、バイナリ変
換された各係数の現在の更新領域であるClenビットは、
その係数がflth prvを満足するベクトルに含まれる場合
は、そのまま保存される。一方、満足しないベクトルに
対しては、満足する複数のベクトルの中からランダムに
選ばれたベクトルが各係数の現在の探索領域であるClen
ビットにコピーされる。その後、各係数において次の下
位のClenビットにより表現される領域を改めて更新対象
領域とするのである。その際、更新対象領域より上のビ
ットは変更せず、また更新領域より下のビットは0とす
る。ここで、Clenビットの移動が、予め設定された、各
係数に割り当てられたBlenビットを超える時は、一番下
位ビットからClenビットを更新の対象とする。以上の処
理の後、再び段階収束判定部2802における判定を繰
り返す。 《判定3》Nl≦Nlthの場合、組み替え操作部108へ進
む。
【0150】図30は判定2で行う更新ビット選択処理
を実際の係数が取り得る実数値空間における更新領域に
展開して表している。解ベクトルの要素である係数は図
7で示されるようなビット列コード表現されているた
め、上位ビットの変動は実際の実数空間における係数の
大きな変動に相当し、下位ビットの変動は現在点を中心
とした局所的な変動に相当する。そのため、図30で明
かなように判定2で行う更新ビット選択処理は、はじめ
各係数が取り得る領域をあらく大域的に更新した後、抽
出された領域をさらに細分化して局所的に更新する過程
を繰り返すというように、段階的に更新領域を限定・細
部化して更新を行う過程に相当する。
【0151】解ベクトル集合内の解ベクトル更新の終了
を判断する収束条件としては、判定1及び判定2で使用
される段階収束条件と、更新繰り返し回数lが更新終了
繰り返し回数g_numendをこえているかどうかを判断する
条件が用意されている。この2つの条件が満足されるま
で、以上のような解ベクトルの更新処理を繰り返し実行
することにより最適解の推定を行うのである。このよう
にまず大域的に荒い解ベクトルの探索を行った後徐々に
局所的探索に移行することにより、従来問題とされてい
た最適解近傍における局所的な探索能力の甘さによる影
響を低減することが可能となり、効率良くかつ高速な最
適解探索を実現することができる。
【0152】なお本発明における第1から第8の遺伝的
アルゴリズムによる最適化調整方法及び最適化調整装置
では、多次元関数の最大値推定問題を具体例として説明
したが、前記巡回セールスマン問題やある個数の品物を
容量が限定されているナップサックにできるだけ詰め込
むことを求めるというナップサック問題、与えられた多
次元空間における複数点よりそれらをうまく近似する多
次元関数を求める多次元関数近似問題、病院における看
護婦の夜勤、深夜勤務スケジュールを適切に計画するた
めのスケジューリング問題、航空機等のパラメトリック
設計等への適用も考えられる。1例として次のように記
述できる一次元関数近似問題が挙げられる。 《条件1’》所定の手続きまたは外部からの指示によ
り、t個の2次元ベクトルq i(xi, yi)(i=1,...,t)からな
る集合Qを作り出す。 《条件2’》(数15)のような(s-1)次関数を定義す
る。 《条件3’》条件1における2次元ベクトル集合Qを最
も近似する(数15)で表される(s-1)次関数の各項に
おける係数aj(j=0,...,s-1)を(数16)を満足する範
囲内で求める。ここで、x∋xkを独立変数と、cjは係数a
jの絶対値の探索上限とみなす。
【0153】
【数15】
【0154】
【数16】
【0155】《条件4》ただし、条件1における2次元
ベクトルデータ数tは探索する係数ajの個数sよりもはる
かに大きいものとする。図31はこれを模式的に表現し
たものである。この場合、評価値獲得部104が例えば
(数17)のように、予め与えら
【0156】
【数17】
【0157】れた2次元ベクトルデータqi(xi, yi)と得
られた近似関数より推定されるベクトルデータoi(xi, z
i)の間の2乗誤差の総和(i=1,...,t)を評価関数として
用いることにより各解ベクトルpkに対する評価値Ekを求
める方法が考えられ、この一次元関数近似問題はこの評
価値を最小化する最小化問題として捉えることができ
る。 その時、適応度計算部105では、評価値獲得部
104で求められる評価値から、各解ベクトルの適合性
を見るために適合度が計算される。適合度fkを導出する
関数として様々な関数が考えられるが、ここではfk=V-E
kとし、VはEkより大きい正の実定数とする。こうするこ
とにより、評価値が小さい程適合度は大きな値になるよ
うに変換することができる。
【0158】以下、本発明の第9の形態例から第23の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置につ
いて図面を参照して説明するが、この第9から第23の
形態例では、ユーザの評価をもとに最適な解ベクトルを
推定する対話型遺伝的アルゴリズムを用いた最適化調整
方法と最適化調整装置に関するものである。
【0159】本発明の第9の形態例における最適化調整
方法と最適化調整装置について図面を参照しながら説明
する。第9の最適化調整方法と最適化調整装置は各調整
する解ベクトルの更新領域をその特性や過去の調整結果
をもとに限定し、その領域内の解ベクトルを対象として
対話型遺伝的アルゴリズムにより最適な解ベクトルの調
整を行うものである。形態例9はその最適化調整方法と
最適化調整装置を視力の補正を行うレンズの調整に応用
した例である。
【0160】図32において、3201は対象とするデ
ータを入力する対象データ入力部、3202は解ベクト
ルの取り得る領域を限定する更新領域限定部、101は
調整する初期の解ベクトルの集合P={pk}(k=1,...,n)を
所定の手続きまたは外部からの指示により設定する初期
解集合設定部、3203は遺伝的組み替え操作等により
最適解ベクトルの調整を実際に行うメイン処理部、10
3は最適な解ベクトルを出力する最適解出力部、320
4は最適解出力部により出力された最適解ベクトルに従
い対象データ入力部3201で入力されたデータを扱う
機器の調整を行う機器調整実行部である。メイン処理部
3203は、ユーザに各解ベクトルの表す情報を提示し
各解ベクトルの評価をしてもらうユーザ評価部3205
と、ユーザ評価部3205で得られた評価値Ekをもとに
各解ベクトルのその問題に対する適合度fkを計算する適
合度計算部105と、適合度計算部105で得られた各
解ベクトルの適合度をもとに解ベクトルの選択淘汰と交
叉、突然変異等の組み替え操作処理を実行する組み替え
操作部108と、組み替え操作部1081で得られた解
ベクトルの集合において、更新領域限定部3202で設
定された解ベクトルの取り得る限定領域に属さない解ベ
クトルを限定領域内の任意のベクトルと取り替えること
により解ベクトルの集合を再設定する集合再設定部32
06により構成される。ユーザ評価部3205は、各解
ベクトルの表す情報をユーザに提示する情報提示部32
07と、ユーザが情報提示部3207で提示された情報
をもとに各解ベクトルの評価値を判定するユーザ評価判
断部3208により構成される。組み替え操作部108
は図2に示されるように、候補選択部201、交叉処理
実行部202、突然変異処理実行部203により構成さ
れ、候補選択部201は、選択範囲導出部204、乱数
発生部205、解ベクトル抽出部206により構成され
る。
【0161】以上のように構成された本発明の第9の形
態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作に
ついて図33のフローチャートをもとに説明する。ま
ず、図72に示されるように、対象データ入力部320
1でユーザに提示するための検定画像が入力データとし
て入力される。調整する解ベクトルpkは(左目に用いら
れる球面レンズの度数LSPH(D)、乱視用の円柱レンズの
度数LCYL(D)、乱視の軸の角度LAXIS(度)、右目に用いら
れる球面レンズの度数RSPH(D)、乱視用の円柱レンズの
度数RCYL(D)、乱視の軸の角度RAXIS(度))の組により表
される。ここで、レンズの度数は焦点距離(m)の逆数D
を単位として持つ。そして近視を(-)、遠視(+)の符
号で表し、例えば焦点距離の遠点が50cmである近視の場
合には-2.0D(1m÷50cm)と表示され、矯正するレンズ
の度数も-2.0Dが用いられる。なお、解ベクトルとして
実数値を要素に持つ形で取り扱うこととするが、図7の
ように各実数値を対応した長さBlenのビット列コードに
変換しそのビット列コードを順番に並べる形に表現する
ことも考えられる。更新領域限定部3202では、図7
3の概念図に示されるように、例えば過去の最適な解ベ
クトルが解ベクトル空間に占める領域Φ内のみを探索す
るように限定するのである。初期解集合設定部101で
は、この領域Φ内の解ベクトルを一様乱数を用いてラン
ダムに選びだして解ベクトルの初期集合P={pk}(k=
1,...,n)が設定される。そして、この初期解ベクトル集
合Pより最適解ベクトルの調整が開始される。情報提示
部3207では、上述の解ベクトル集合Pの元である解
ベクトルpkにより表現される矯正用レンズに対象データ
入力部3201で入力される検定画像を通して見える調
整画像が提示され、これを見てユーザは各解ベクトルに
より作成される矯正用レンズの評価値Ekをユーザ評価判
断部3208で行う。適合度計算部105では、ユーザ
評価判断部3208で得られた評価値から、各解ベクト
ルの適合性を調べるための適合度fkを計算する。適合度
fkを導出する関数として様々なものが提案されている
が、ここではfk=Ekとする。
【0162】組み替え操作部108の動作については本
発明の第1から第8の形態例の場合と同様のため省略す
る。集合再設定部3206では、組み替え操作により新
しく得られた解ベクトル集合P内の解ベクトルにおいて
更新領域限定部3202で設定した限定領域Φに属さな
い解ベクトルを取り出し、限定領域Φ内よりランダムに
選択された解ベクトルを加えることにより解ベクトルを
再設定し直すのである。 終了条件として、繰り返し回
数が許容繰り返し回数を越えていないかが判断される
が、ユーザに評価をお願いする情報がユーザの満足に足
るものかどうかも併せて確認する。どちらも満足しない
場合にはもう一度情報提示部3207へ戻る。以上のよ
うな処理過程を繰り返し回数の終了条件かユーザの満足
度を満たすまで繰り返し実行することにより、解ベクト
ルの最適化を実現するのである。そして最適解出力部1
03で最も評価値の高い解ベクトルが最適解ベクトルと
して出力され、その最適解ベクトルに従って機器調整実
行部3204が矯正レンズの調整を行うかまたは指示す
るようになっている。このような処理を行うことによ
り、ユーザの視力に基づく見え具合いに合わせて視力矯
正のためのレンズの調整をユーザ自身が容易に調整する
ことが可能となる。そして、調整する解ベクトルの探索
領域をその特性や過去の調整結果をもとに限定しその領
域内の解ベクトルを対象とすることにより、探索する必
要がないと思われる領域での探索を削除することが可能
となり、最適な解ベクトルの調整を速やかに行うことが
できる。
【0163】以下、本発明の第10の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しな
がら説明する。第10の実施例では、最適化調整方法と
最適化調整装置は記録されている過去の最適な解ベクト
ル情報をもとに調整する解ベクトルの初期集合を設定し
対話型遺伝的アルゴリズムを用いて最適な解ベクトルの
導出を行うものである。第10の形態例は、本発明の第
9の形態例と同様に視力の補正を行うレンズの調整に応
用した例である。図34は、本発明の第10の形態例に
おける調整装置の構成を表す。
【0164】図34において、3401は過去の調整に
より得られた最適な解ベクトルの記録している記録媒体
部、3402は記録媒体部3401から、保存されてい
る過去の最適な解ベクトル群を読み込む記録情報読込み
部、3403は記録情報読込み部3402で読み込んだ
過去の最適な解ベクトルから解ベクトルの初期集合Pに
用いるものを選択する初期解ベクトル選択部、3404
は初期解ベクトル選択部3403で選ばれた解ベクトル
にランダムに設定された解ベクトルを加えて解ベクトル
の初期集合を設定する初期解ベクトル補充部、3405
は最適解出力部103で出力されたユーザにとって最適
な解ベクトルを記録媒体部3401に記録する最適解ベ
クトル記録部である。
【0165】以上のように構成された本発明の第10の
形態例における最適化調整方法と最適化調整装置の動作
を図35のフローチャートをもとに説明する。
【0166】まず、対象データ入力部3201でユーザ
に見せる検定画像データが入力される。調整する解ベク
トルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方法
と最適化調整装置の場合と同様に、(左目に用いられる
球面レンズの度数LSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度数L
CYL(D)、乱視の軸の角度LAXIS(度)、右目に用いられる
球面レンズの度数RSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度数R
CYL(D)、乱視の軸の角度RAXIS(度))の組により表され
る。記録情報読込み部3402は記録媒体部3401に
記録されている過去の調整により得られた最適な解ベク
トル群を読み込む。初期解ベクトル選択部3403が、
記録情報読込み部3402で得られた過去の最適解ベク
トル群よりns個選択し、次の初期解ベクトル補充部34
04が(n-ns)個の一様乱数によりランダムに設定された
解ベクトルを加えて解ベクトルの初期集合Pを作成す
る。もし記録媒体部3401にns個だけの情報がない場
合は、記録されているだけの解ベクトルが初期解ベクト
ル選択部3403で選択され、解ベクトルの初期集合の
元の個数がn個になるように初期解ベクトル補充部34
04で設定される。情報提示部3207における矯正レ
ンズを通した調整画像の提示とーザ評価判定部における
各解ベクトルの評価値の判定、そして適合度計算部10
5における各解ベクトルの適合度の計算と組み替え操作
部108で解ベクトルの組み替え操作が行われ新しい解
ベクトル集合が生成される。終了条件としては、本発明
の第9の形態例における最適化調整方法と最適化調整装
置の場合と同様に、繰り返し回数が許容繰り返し回数を
越えていないかを判断することと、ユーザに評価をお願
いする情報がユーザの満足に足るものかどうかを確認す
ることが挙げられる。どちらも満足しない場合にはもう
一度情報提示部3207へ戻る。以上のような処理過程
を繰り返し回数の終了条件かユーザの満足度を満たすま
で繰り返し実行することにより、解ベクトルの最適化を
実現するのである。そして最適解出力部103で最も評
価値の高い解ベクトルが最適解ベクトルとして出力さ
れ、その最適解ベクトルに従って機器調整実行部320
4が矯正レンズの調整を行うかまたは指示するようにな
っている。その際次の調整を行う際の開始点となるよう
に、最適な解ベクトルを最適解ベクトル記録部3405
が記録媒体部3401に記録しておくのである。このよ
うな処理を行うことにより、ユーザの視力に基づく見え
具合いに合わせて視力矯正のためのレンズの調整をユー
ザ自身が容易に調整することが可能となる。さらに、記
録されている過去の最適な調整情報をもとに解ベクトル
の初期集合を設定してユーザにとって好ましくない解ベ
クトルを排除して探索することにより、最適な解ベクト
ルの調整が効率よく行うことができ、各解ベクトルの評
価をする際のユーザ負担の軽減につながると考えられ
る。
【0167】以下、本発明の第11の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しな
がら説明する。第11の最適化調整方法と最適化調整装
置はユーザの生理情報をもとに推定した心理状況をもと
にユーザの評価値の補正を行い、その補正評価値をもと
に対話型遺伝的アルゴリズムにより最適な解ベクトルの
調整を行うものである。形態例11は、本発明の第9の
形態例と同様に視力の補正を行うレンズの調整問題を扱
う。図36は、本発明の第11の形態例における最適化
調整装置の構成を表す。
【0168】図36において、3601は各解ベクトル
の表す情報をユーザが評価する際の生理データよりユー
ザの心理状況を推定するユーザ心理推定部、3602は
得られた心理状況をもとにユーザの判定した各評価値の
補正を行う評価値補正部である。ユーザ心理推定部36
01は、実際に各解ベクトルの表す情報をユーザが評価
する際の生理データを計測する生理データ測定部360
3と、その生理データをもとにユーザの心理状況を推定
する心理推定実行部3604より構成される。
【0169】以上のように構成された本発明の第11の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動
作を図37のフローチャートをもとに説明する。
【0170】最初に、対象データ入力部3201でユー
ザに見せる検定画像データが入力される。調整する解ベ
クトルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の場合と同様に、(左目に用いられ
る球面レンズの度数LSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度
数LCYL(D)、乱視の軸の角度LAXIS(度)、右目に用いられ
る球面レンズの度数RSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度
数RCYL(D)、乱視の軸の角度RAXIS(度))の組により表さ
れる。初期解集合設定部101において、解ベクトルの
初期解集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の手続きまたは外
部からの指示により設定される。情報提示部3207に
おいて、各解ベクトルにより作られる矯正レンズを通し
て見える調整画像がユーザに提示され、ユーザはユーザ
評価判断部3208において各解ベクトルによる調整画
像の見え具合いを評価する。それとともに、生理データ
測定部3603で、各解ベクトルによる調整画像を評価
する際のユーザの生理データを測定する。測定する生理
データとしては、様々なデータ(皮膚電極抵抗、呼吸
量、脈拍、血圧、眼球運動、脳波等)が考えられるが、
ここでは目のまばたき回数と発汗量を用いる例について
説明する。図75(a)に示されるように、人間の場
合、見ている対象がおもしろいか、興味があるとか、あ
るいは注意を引くときにはまばたきは抑制され、普段よ
りまばたきの発生頻度が低くなる。そしてこのような状
態から解放されると、今度は逆に抑制された分をとりも
どすかのように頻繁に起こり、やがてもとに戻るといっ
た結果が出ている。これを利用すると、ユーザのまばた
き発生頻度neyeが予め設定された許容まばたき頻度neye
thより大きい場合には、ユーザの関心が低いと判断する
ことができる。また、図(b)のように、緊張したり動
揺したりすると発汗量が大きくなり、皮膚電極抵抗は大
きく変動する。心理推定実行部3604ではこれらの判
断を行うのである。まず、心理推定実行部3604でユ
ーザの関心が低いと判断された場合には、解ベクトルpk
の評価値Ek(k=1,...,n)に対して、平均評価値E ave、標
準偏差σEを求め、次のような補正を行う。 (i) 0.0 < Ek-Eave ≦σEを満たす場合、Ek←Ek+補正
量△Ecor 1 (ii)0.0 < Eave-Ek ≦σEを満たす場合、Ek←Ekー補正
量△Ecor 1 一般に関心が低い場合、ユーザ評価値の変動は小さくな
りやすいと考えられるが、(i)(ii)の補正により評価値E
kを広く分布させてやることができ、そのことが遺伝的
アルゴリズムによる最適な解ベクトルの調整には有効で
ある。また、動揺していると判断された場合には、 (iii) Ek-Eave ≧σEを満たす場合、Ek←Ekー補正量△
Ecor 2 (iv) Eave-Ek ≧σEを満たす場合、Ek←Ek+補正量△
Ecor 2 の補正を行う。これは(i)(ii)の補正とは逆に、動揺し
ている影響によりユーザ評価の変動が大きくなるやすい
ことを抑制する効果を期待している。なお、(i)から(i
v)の補正において、Ek>最大可能評価値EAmaxの時Ek=E
Amaxとし、Ek<最小可能評価値EAminの時Ek=EAminとす
る。
【0171】適合度計算部105で評価補正部3602
で得られた補正評価値をもとに適合度を計算し、組み替
え操作部108で選択的淘汰、交叉処理、突然変異処理
の解ベクトルの組み替え操作が行われる。提示情報部に
おける調整画像の提示から組み替え操作までの処理は、
繰り返し回数が許容繰り返し回数を越えたか、ユーザに
評価をお願いする情報がユーザの満足に足るものが作成
されるまで繰り返し実行される。そして最適解出力部1
03で最も評価値の高い解ベクトルが最適解ベクトルと
して出力され、その最適解ベクトルに従って機器調整実
行部3204が視力矯正用のレンズの調整を行うかまた
は指示するようになっている。このように、ユーザが評
価を行っている際の生理データをもとに常にユーザの心
理状況を推定し、その推定結果をもとにユーザの評価値
を補正するため、ユーザの評価におけるゆらぎの影響を
軽減させることができ、環境に左右されないでユーザの
状況(聴力、視力等)に最適な解ベクトルの調整を実現
することができる。
【0172】以下、本発明の第12の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しな
がら説明する。第12の最適化調整方法と最適化調整装
置は対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザが各自に
とって最適な解ベクトルを探索する際の調整の履歴をも
とにユーザの調整過程の評価モデルを推定するものであ
る。形態例12は、本発明の第9の形態例と同様に視力
の補正を行うレンズの調整問題を扱う。図38は本発明
の第12の形態例における調整装置の構成を表す。図3
8において、3801はメイン処理部3203で得られ
たユーザの調整過程に関する評価モデルを表現すること
のできるパラメータの組を出力する評価モデル出力部、
3802はユーザに各解ベクトルの表す情報を提示して
ユーザに評価してもらい、その評価値と対応する解ベク
トルを記録するといった処理を行う第2ユーザ評価部、
3803は記録されているユーザの調整の履歴が予め設
定された評価モデル推定条件を満足するかどうかの判定
を行う評価モデル推定判定部、3804は評価モデル推
定判定部3803で評価モデル推定条件を満足すると判
定された場合に、調整履歴記録部で記録されているユー
ザの調整の履歴をもとにこのユーザの調整過程に関する
評価モデルを推定するモデル推定実行部である。第2ユ
ーザ評価部は、ユーザに各解ベクトルの情報を提示する
情報提示部3207と、情報提示部3207で提示され
た情報よりユーザに各解ベクトルの評価をお願いするユ
ーザ評価判断部3208と、ユーザ評価判断部3208
で得られた評価値と対応する解ベクトルを記録する調整
履歴記録部3805より構成される。
【0173】以上のように構成された本発明の第12の
形態例における調整装置の動作を図39のフローチャー
トをもとに説明する。
【0174】最初に、対象データ入力部3201でユー
ザに見せる検定画像データが入力される。調整する解ベ
クトルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の場合と同様に、(左目に用いられ
る球面レンズの度数LSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度
数LCYL(D)、乱視の軸の角度LAXIS(度)、右目に用いられ
る球面レンズの度数RSPH(D)、乱視用の円柱レンズの度
数RCYL(D)、乱視の軸の角度RAXIS(度))の組により表さ
れる。初期解集合設定部101において、解ベクトルの
初期解集合P={pk}(k=1,...,n)が所定の手続きまたは外
部からの指示により設定される。情報提示部3207に
おいて、各解ベクトルにより作られる矯正レンズを通し
て見える調整画像がユーザに提示され、ユーザはユーザ
評価判断部3208において各解ベクトルによる調整画
像の見え具合いを評価する。調整履歴記録部3805は
ユーザ評価判断部3208で得られた評価値と対応する
解ベクトルを記録する。そして、評価モデル推定判定部
3803が、評価モデル推定条件を満足するかどうかの
判定を下すのである。評価モデル推定条件としては、様
々なものが考えられるが、loopを第2ユーザ評価部38
02から組み替え操作部108まででの処理が通して行
われた場合に1回として数える繰り返し回数、loopth
予め設定された許容繰り返し回数と定義した場合のloop
≧loopthを評価モデル推定条件をする。これは、ユーザ
の調整過程に関する評価モデルを推定するにはある程度
以上のデータが必要であろうという仮定に基づくもので
ある。評価モデル推定判定部3803で、繰り返し回数
loopの評価モデル推定条件を満足しない場合には、適合
度計算部105における各解ベクトルの適合度の計算と
組み替え操作部108で解ベクトルの組み替え操作が行
われ新しい解ベクトル集合が生成され、その新しい解ベ
クトル集合をもとに再び情報提示部3207で、各解ベ
クトルにより作られる矯正レンズを通して見える調整画
像がユーザに提示される。逆に、評価モデル推定判定部
3803で、繰り返し回数loopの評価モデル推定条件を
満足する場合には、モデル推定実行部3804におい
て、調整履歴記録部3805に記録されているユーザの
調整の履歴を用いて、このユーザの評価モデルの推定が
実行される。ユーザの調整過程に関する評価モデルの推
定方法にも様々な手法が考えられるが、ここでは図76
で表されるようなニューラルネットワークを用いること
とする。本形態例のニューラルネットワークは、図のよ
うに、入力層、中間層、出力層から構成されるフィード
フォワード型のネットワークである。入力層は6×n個の
ニューロンより構成される。解ベクトルpk=(LSPH k、L
CYL k、LAXIS k、RSPH k、RCYL k、RAXIS k)(k=1,...,n)の成
分の値と(n-1)個のベクトル差分pk - pl=(LSPH k-
LSPH l、LCYL k-LCYL l、LAXIS k-LAXIS l、RSPH k-RSPH l、R
CYL k-RCYL l、RAXIS k-RAXIS l)(k,l=1,...,n,l≠k)の成分
の値が入力される。出力層は、n個の元を持つ解ベクト
ル集合内の順位に相当するn個のニューロンより構成さ
れる。入力層の出力は中間層、出力層へと伝わりネット
ワークの出力が得られる。各ニューロンは次の(数1
8)に従い、出力oiが計算される。
【0175】
【数18】
【0176】(数18)においてoiが各ニューロンiの
出力、wijが結合荷重、xjが他のニューロンからの入
力、θiがスレッシュホールドである。非線形関数fは、
(数19)に示すシグモイド関数である。
【0177】
【数19】
【0178】各ニューロンが(数18)・(数19)に
示す計算を行って結果を出力する。
【0179】モデル推定実行部3804では、ユーザの
調整過程を吸収できるように本ニューラルネットワーク
の学習を行うのである。つまり、解ベクトルpkの6個の
成分と解ベクトル集合内の他の解ベクトルplとの差分成
分6×(n-1)から、解ベクトル集合内におけるpkの順位を
判断することができるようにネットワークの結合荷重を
変化(学習)させるのである。その際、調整履歴記録部
3805に記録されている評価値より求められるその解
ベクトルの順位に対応する出力ニューロンに教師信号と
して1を与え、その他の出力ニューロンには0を教師信号
として与えることにより学習が行われ、(数20)に示
した出力信号と教師信号の誤差を小さくする方向に、
(数21)のように各ニューロンの結合荷重を変更する
バックプロパゲーション法が学習方法として用いられ
る。
【0180】
【数20】
【0181】ここで、outがネットワークの出力信号、t
argetが教師信号である。
【0182】
【数21】
【0183】ここで、Δwij(n)は結合荷重の変更度、
α、ηは適当な正の実数、nloopは学習の回数、∂Err /
∂wijは、各結合荷重の変更がネットワークの出力誤差
に与える感度を表す。(数21)において第1項が誤差
を小さくする荷重変更方向、第2項が慣性項である。こ
のようにして学習することにより得られたニューラルネ
ットワークの各結合荷重の値wijを評価モデル出力部3
801が出力するのである。以上のように、対話型遺伝
的アルゴリズムを用いてユーザが各自にとって最適な解
ベクトルの調整を行う際の調整の履歴をもとにユーザの
調整過程に関する評価モデルを推定することができ、こ
の評価モデルを用いて逆に与えられた解ベクトルの評価
も推定することができる。なお、本形態例でのニューラ
ルネットワークは、シグモイド関数を用いたニューロン
にバックプロパゲーションによる学習方法を適用した
が、本発明はこの学習方法に限定されるものではない。
例えば、共役勾配法、準ニュートン法等を利用した学習
方法等の適用も考えられる。また、3層のフィードフォ
ワード型のネットワークだけでなく、本発明の第13の
形態例で説明する学習ベクトル量子化を用いたネットワ
ークの適用や、出力層から入力層へのフィードバック結
合をもつニューラルネットワークの適用も考えられる。
【0184】以下、本発明の第13の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について図面を参照しな
がら説明する。本発明の第13の最適化調整方法と最適
化調整装置は対話型遺伝的アルゴリズムを用いて複数の
ユーザによる解ベクトルの最適化を行う際の調整の履歴
をもとに複数ユーザの調整過程に関する共通モデルを推
定するものである。形態例13は、本発明の第9の形態
例と同様に視力の補正を行うレンズの調整問題を扱う。
図40は本発明の第13の形態例における調整装置の構
成を表す。図40において、4001はメイン処理部3
203で得られた複数ユーザの調整過程に関する共通モ
デルを表現することのできるパラメータの組を出力する
共通モデル出力部、4002はあるユーザによる調整の
終了条件を満足するかどうかの判断を行うユーザ調整終
了判断部、4003は得られた複数ユーザの調整の履歴
より調整過程に関する共通モデルの推定を行う共通モデ
ル推定部である。共通モデル推定部4003は、調整履
歴記録部3805に記録されている複数のユーザの調整
の履歴が予め設定された共通モデル推定条件を満足する
かどうかの判定を行う共通モデル推定判定部4004
と、共通モデル推定条件を満足する場合に実際に複数ユ
ーザの調整過程に関する共通モデルの推定を行う共通モ
デル推定実行部4005より構成される。
【0185】以上のように構成された本発明の第13の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動
作を図41、42のフローチャート図をもとに説明す
る。
【0186】最初に、対象データ入力部3201でユー
ザに見せる検定画像データが入力される。調整する解ベ
クトルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の場合と同様である。つまり、解ベ
クトルはpk=(LSPH k, LCYL k,LAXIS k, RSPH k, RCYL k, R
AXIS k)のように表される。初期解集合設定部101にお
いて、解ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が設定
される。情報提示部3207において、各解ベクトルに
より作られる矯正レンズを通して見える調整画像がユー
ザに提示され、ユーザはユーザ評価判断部3208にお
いて各解ベクトルによる調整画像の見え具合いを評価す
る。調整履歴記録部3805はユーザ評価判断部320
8で得られた評価値と対応する解ベクトルを記録する。
ユーザ調整終了判断部4002では、今調整を行ってい
るユーザの場合の繰り返し回数loopが許容繰り返し回数
loopthを越えたかという条件について判断する。この条
件を満足しない場合には、適合度計算部105、組み替
え操作部108における処理を経て新しい解ベクトル集
合を生成する。そして再び、第2ユーザ評価部3802
へと戻り、各解ベクトルのユーザによる評価を行う。逆
に、ユーザ調整終了判断部4002での終了条件を満足
する場合には、共通モデル推定判定部4004におい
て、調整履歴記録部3805で記録されている複数ユー
ザの調整履歴が予め設定された共通モデル推定条件を満
足するかどうか判定する。この共通モデル推定条件には
いろいろな条件が考えられるが、ここではできるだけ多
くのユーザに共通な調整過程の特性をつかむという目的
から、調整処理が利用したユーザ数が設定された許容調
整利用ユーザ数を越えるかどうかを共通モデル推定条件
に選んだ。ここで、もし調整が終ったユーザ数が少ない
場合には、初期解集合設定部102に戻り、別のユーザ
による視力矯正レンズの調整という作業が開始される。
もし、調整利用ユーザ数が許容調整利用ユーザ数を越え
た場合には、複数ユーザの共通モデルを推定することの
できるだけのデータが揃ったとして共通モデル推定実行
部4005で実際に共通モデルの推定が行われる。本発
明の第12の形態例における最適化調整方法と最適化調
整装置の場合と同様に、共通モデルの推定方法には多く
の方法が挙げられるが、ここでもニューラルネットワー
クを用いて共通モデルを推定することとする。図77
は、本形態例の複数ユーザの調整過程に関する共通モデ
ル推定に用いるニューラルネットワークの概念図であ
る。ここで、本発明の第12の形態例における最適化調
整方法と最適化調整装置で用いたバックプロパゲーショ
ン法による階層型ニューラルネットワークによるパター
ン分類に基づくモデル推定ではなく、比較的簡単な学習
アルゴリズムでサンプル数が少なくとも高度なパターン
分類ができる学習ベクトル量子化法によるニューラルネ
ットワークを適用した。しかし、本発明の第12の形態
例の場合のように、バックプロパゲーション法により階
層型ニューラルネットワークの適用等も考えられる。
【0187】形態例13におけるニューラルネットワー
クは、図77に示すように、入力層ニューロン数6、出
力ニューロン数nの2層構造である。入力ニューロン数6
は今評価したい解ベクトルpkの成分数であり、出力ニュ
ーロン数nはn個の元を持つ解ベクトル集合内におけるpk
の順位に相当する。これは、つまり入力された解ベクト
ルを1からnまでの順位カテゴリに分類することを示し
ている。
【0188】解ベクトルp(p1,p2,...,pn)を入力ベクト
ルとし、解ベクトル集合でm番目の順位カテゴリに対応
する入力ベクトルをpm(m=1,...,n)とし、さらに結合係
数をW ij(i,j=1,2,...,n)とする。
【0189】この共通モデル推定実行部4005では、
このニューラルネットワークに複数ユーザの調整の履歴
を学習させることにより、共通モデルの推定を行う。本
形態例のニューラルネットワークは、結合係数Wijを構
成するn個のベクトルWi(Wi1,Wi2,...,Win)を用いて、入
力ベクトルである解ベクトルpの空間をn個の領域に分割
する働きをする。このn個の結合係数ベクトルは参照ベ
クトルと呼ばれ、各領域に1つの参照ベクトルが対応さ
せられる。そして、この参照ベクトルはその対応した領
域内に含まれるすべての解ベクトルに対する最近接ベク
トルい相当する。ここで、ベクトルWiの中で入力ベクト
ルpと最も距離の近いベクトルをベクトルWcとすると、
(数22)のようになり、また、出力層ニューロンiか
らの出力uiは(数23)のようになる。
【0190】
【数22】
【0191】
【数23】
【0192】学習はこのベクトルWcのみを更新すること
により行われ、この更新量ΔWcは次の(数24)に従い
実行される。
【0193】
【数24】
【0194】η(nloop)は学習回数nloopに従い単調減少
する学習係数(0<η(nloop)<1)である。(数24)は、
参照ベクトルWcは、正しく分類された場合は入力ベクト
ルpmに近づき、分類されていない場合にはpmより遠ざか
ることにより領域境界面を形成することを示す。このよ
うに学習過程では、実際に分類したい解ベクトルを入力
学習ベクトルとして、その入力学習ベクトルを充分多く
与えることにより行われる(学習ベクトル量子化法)。
このように共通モデル推定実行部4005では、調整履
歴記録部3805で記録された多くのユーザによる調整
の履歴を用いて、例えば本形態例のニューラルネットワ
ークの学習を行い、入力された解ベクトル解ベクトル集
合内の1からnの順位カテゴリに分類できるように処理が
される。そして、共通モデル出力部4001では、その
ニューラルネットワークの結合係数Wijが推定された共
通モデルを表すパラメータとして出力される。以上のよ
うな処理により、本発明の第13の最適化調整方法と最
適化調整装置は対話型遺伝的アルゴリズムを用いて複数
のユーザにより行われた解ベクトル最適化の履歴より調
整過程に関する共通モデルを推定するものであり、複数
のユーザによる嗜好の共通因子を抽出することができ
る。
【0195】以下、本発明の第14の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第1
4の最適化調整方法と最適化調整装置は、対話型遺伝的
アルゴリズムを用いてユーザにとって最適な解ベクトル
の調整を実行するとともに、複数のユーザの調整過程に
関する共通モデルを更新するものである。形態例14
は、本発明の第9の形態例と同様に視力の補正を行うレ
ンズの調整問題を扱う。図43は本発明の第14の形態
例における最適化調整装置の構成を表す。図43におい
て、4301は以前に得られている複数のユーザの調整
過程に関する共通モデルを用いて各解ベクトルの評価値
を計算する共通モデル評価計算部、4302はユーザに
共通モデル評価計算部4301で得られた評価値が適切
であるかの判定をお願いする共通モデル評価判定部、4
303は調整履歴記録部3805で記録されているユー
ザの調整の履歴をもとにこれまで使用していた複数ユー
ザの調整過程に関する共通モデルの更新を行う共通モデ
ル更新部である。共通モデル更新部4303は、調整履
歴記録部3805に記録されているユーザの調整の履歴
が予め設定された共通モデル更新条件を満足するかどう
かの判定を下す共通モデル更新判定部4304と、共通
モデル更新条件を満足する場合に、記録されているユー
ザの調整の履歴を用いて共通モデルの更新を実際に行う
共通モデル更新実行部4305より構成される。
【0196】以上のように構成された本発明の第14の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動
作を図44、45のフローチャート図をもとに説明す
る。
【0197】最初に、対象データ入力部3201でユー
ザに見せる検定画像データが入力される。調整する解ベ
クトルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の場合と同様である。つまり、解ベ
クトルはpk=(LSPH k, LCYL k,LAXIS k, RSPH k, RCYL k, R
AXIS k)のように表される。初期解集合設定部101にお
いて、解ベクトルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が設定
される。共通モデル評価計算部4301において、例え
ば本発明の第13の最適化調整方法と最適化調整装置を
用いて得られた複数ユーザの調整過程に関する共通モデ
ルを用いて、各解ベクトルpkの評価値Ekを計算する。そ
して情報提示部3207において、各解ベクトルにより
作られる矯正レンズを通して見える調整画像がユーザに
提示され、ユーザはそれをもとに共通モデル評価計算部
4301での評価値が適切かどうかの判定を行うのが共
通モデル評価判定部4302である。もし適切という判
断がなされた場合、次に適合度計算部105、組み替え
操作部108による解ベクトルの組み替え操作により新
たな解ベクトル集合が生成される。その際、繰り返し回
数が許容繰り返し回数を越えたか、またはユーザに評価
をお願いする情報がユーザの満足に足るものが作成され
たかという終了条件を満足する場合は、最適解出力部1
03、機器調整実行部3204と経て視力矯正レンズの
調整を実行するかその指示を出すなどの処理を行い終え
る。この終了条件が満足されない場合は、再び、共通モ
デル評価計算部4301に戻って新たな解ベクトルの評
価値の計算を解しするのである。一方、共通モデル評価
判定部4302でユーザが共通モデルによる評価値を適
切でないと判定した場合、処理は第2ユーザ評価部38
02に移り、これまで同様にユーザ自身が各解ベクトル
の評価とその評価値と解ベクトルの記録を行う。共通モ
デル更新条件として、調整履歴記録部3805で記録さ
れた新たにユーザにより行われた調整の履歴が許容調整
履歴数を越えたかどうかを考え、その判定を共通モデル
更新判定部4304が行う。あらたに記録された調整の
履歴が少ない場合、つまり共通モデル更新条件を満たさ
ない場合には、そのまま共通モデルの更新は行われず、
適合度導出、組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合
を生成する。逆に、共通モデル更新条件を満たす場合に
は、調整履歴記録部3805に記録された調整の履歴を
もとに共通モデル更新実行部4305が以前に推定され
た複数ユーザの調整過程に関する共通モデルを実際に更
新する。その方法としていろいろな方法が挙げられる
が、本発明の第12、13の最適化調整方法と最適化調
整装置の形態例で説明したニューラルネットワークによ
るモデル推定方法も考えられる。そこで、本形態例でも
その方法を用いることとし、ニューラルネットワークの
構成、学習方法、教師信号等は省略する。
【0198】共通モデル更新実行部で得られた新たな共
通モデルは、すぐさま従来の共通モデルと取り替えら
れ、共通モデル評価計算部4301で使用される。以上
のような処理を行うことにより、本発明の第14の形態
例における最適化調整方法と最適化調整装置は、ユーザ
にとって最適な解ベクトルの調整を実行するとともに、
複数のユーザの調整過程に関する共通モデルを更新する
ように働くため、ユーザが全ての解ベクトルによる情報
を評価する必要がなくユーザに与える負担を軽減するこ
とが可能となる。
【0199】以下、本発明の第15の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について図を参照しなが
ら説明する。第15の最適化調整方法と最適化調整装置
は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザの調整過
程に関する評価モデルを推定し、得られた評価モデルを
用いて自動的に解ベクトルの最適な調整を行うものであ
る。形態例15は、本発明の第9の形態例と同様の問題
を扱う。図46は本発明の第15の形態例における最適
化調整装置の構成を表す。図46において、4601は
ユーザによる評価を行うか評価モデルによる評価を行う
かの選択を行う方法選択スイッチ、4602は調整履歴
記録部3805で記録されたユーザの調整の履歴よりユ
ーザの調整過程に関する評価モデルを推定する評価モデ
ル推定部、4603は得られたユーザの調整過程に関す
る評価モデルを用いて各解ベクトルの評価値を計算する
モデル評価計算部である。そして、評価モデル推定部4
602は、調整履歴記録部3805で記録されているユ
ーザの調整の履歴が予め設定された評価モデル推定条件
を満足するかどうかの判定を行い、満足する場合には方
法選択スイッチ4601に切り替えを指示する方法切り
替え判定部4604とモデル推定実行部3804より構
成される。
【0200】以上のように構成された本発明の第15の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動
作を図47、48のフローチャート図をもとに説明す
る。
【0201】最初に、対象データ入力部3201でユー
ザに見せる検定画像データが入力される。調整する解ベ
クトルpkは本発明の第9の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の場合と同様である。つまり、解ベ
クトルはpk=(LSPH k, LCYL k,LAXIS k, RSPH k, RCYL k, R
AXIS k)のように表される。初期解集合設定部101にお
いて、解ベクトルの初期解集合P={pk}(k=1,...,n)が設
定される。方法選択スイッチでは、ユーザによる評価を
行うか評価モデルによる評価を行うかの選択が行われ
る。処理の開始時点で第2ユーザ評価部3802が選択
される。情報提示部3207では、各解ベクトルにより
作られる矯正レンズを通して見える調整画像がユーザに
提示され、ユーザ評価判断部3208ではそれをもとに
各解ベクトルの評価を行う。この評価値と対応する解ベ
クトルは調整履歴記録部3805で記録される。調整履
歴記録部3805に記録されている履歴が予め設定され
た評価モデル推定条件を満足すると方法切替え判定部4
604で判定された時、モデル推定実行部3804がユ
ーザの調整過程に関する評価モデルを推定する。それと
ともに方法切り替え判定部4604では、方法選択スイ
ッチ4601に評価方法の切り替えを指示する。この指
示を受けて以後はユーザによる評価を行う第2ユーザ評
価部3802に代わり、モデル評価計算部4603にお
いて、モデル推定実行部3804で得られたユーザの調
整過程に関する評価モデルを用いて各解ベクトルの評価
が行われる。評価モデル推定条件、モデル推定実行部3
804については、本発明の第12の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置と同様であるので省略す
る。モデル評価計算部4603もしくはユーザ評価判断
部3208で得られた各解ベクトルの評価値をもとに適
合度計算部105が各解ベクトルの適合度を計算し、そ
の適合度をもとに組替え操作部108が各解ベクトルの
算術的な組み替え操作を行う。以上のような処理を、予
め設定された、繰り返し回数が許容繰り返し回数を越え
たか、またはユーザに評価をお願いする情報がユーザの
満足に足るものが作成されたかという終了条件を満足す
るまで繰り返し行うことにより、最適な解ベクトルを求
める。そして、その最適な解ベクトルは最適解出力部1
03で出力されるとともに、機器調整実行部3204で
視力矯正レンズの調整を実行するかその指示を出すなど
の処理を行うのである。このような一連の処理により、
対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザの調整過程に
関する評価モデルを推定し、得られた評価モデルを用い
て自動的に最適な解ベクトルの調整を行うことが可能と
なり、対話型遺伝的アルゴリズムを実用化する際の問題
とされていたユーザに与えられる負担を軽減し効率よく
ユーザの好みに最適調整された機器を実現することがで
きるのである。
【0202】さらに、本発明の第9から第15の形態例
における最適化調整方法と最適化調整装置において、ユ
ーザの好みに合わせた文字のフォントを作成する問題に
適用した形態例も考えられる。以下、本発明の第9から
第15の最適化調整方法と最適化調整装置をこの個人用
文字フォント作成に適用した場合について説明する。
【0203】文字フォントとして、文字の輪郭は仮想的
な座標空間上の曲線として定義され、その曲線上より選
ばれた節点si(i=1,...,m)のx,y座標データにより表現さ
れるアウトラインフォントがよく用いられる。例え
ば、"b"という文字をアウトラインフォント表現する場
合、13個の黒丸の節点siの座標により表現される。そ
してこれらに節点の座標から、輪郭の残りの線がある曲
線式により補間されているのである。その曲線式とし
て、2、3次スプライン関数や3次のベジェ曲線等が用
いられるが、ここでは(数25)の3次関数を用いて節
点間の曲線近似を行う
【0204】。
【数25】
【0205】(数25)において、(Xa,Ya)、(Xb,Yb)は
アウトラインフォント表現された文字の節点a、bの座
標を表し、(X,Y)は節点a、bの間の補間点の座標を表
す。またα、β、γ、δは任意の実数値をとる係数を表
す。(数25)におけるα、β、γの式は近似曲線が節
点a、bの両点を通るための必要条件である。これらの
ことを考慮して、文字フォントを生成するための解ベク
トルpkは予めアウトラインフォント表現により得られる
節点si(i=1,...,m)のx座標Xsi、y座標Ysiと、節点siとs
i+1間の近似曲線の係数αi、βi、γi、δiを節点の順
番に並べることにより構成されている。対象データ入力
部3201には、アウトラインフォント表現された検定
文字群のデータが入力される。情報提示部3207で
は、各解ベクトルを用いてアウトラインフォントにより
表現された検定文字群より調整文字群を作成し画面上に
提示して、ユーザ評価判断部3208において各解ベク
トルの評価値を判定してもらうのである。本発明の第9
の最適化調整方法と最適化調整装置の場合、各解ベクト
ルの取り得る限定領域を決める更新領域限定部3202
が設けられているが、ここでは節点si(i=1,...,m)のx座
標Xsi、y座標Ysiが(数26)により表現される領域Λ
になるよう限定する。
【0206】
【数26】
【0207】ここで、(xi0,yi0)は最初に対象データ入
力部3201へ入力されたアウトラインフォントにより
表現された検定文字群の節点の座標データを表し、ri
各節点が取り得る円領域Λの半径を表している。これ
は、実際に解ベクトルより得られるアウトラインフォン
ト文字を画面上に表示した際に全く異なった文字もしく
は画像としか見えないような場合を排除するために、各
節点の動くことのできる領域を限定したものである。ま
た、最適解出力部103で最も評価値の高い解ベクトル
が最適解ベクトルとして出力された後、その最適解ベク
トルに従って機器調整実行部3204が個人用に作成し
たアウトラインフォントを用いて文字を表示できるよう
に、文字出力手段の調整を行うかまたは指示する。本発
明の第9から第15の調整装置において、残りの構成要
素は前述の形態例9から形態例15と同じように動作す
るため、説明は省略する。しかし、本発明の第9から第
15の最適化調整方法と最適化調整装置をこの問題に適
用した本形態例においても、何等専門的知識がなくても
ユーザの好みに基づく文字フォントの生成が可能となる
とともに、探索に不必要な領域での探索を削除したりユ
ーザの調整の履歴より調整過程の評価モデルを作成しそ
のモデルを使って自動的に調整を行う等のことにより、
効率良く最もユーザが好むような文字フォントを作成す
ることのできる最適解ベクトルを導出することができ
る。その結果、従来の技術で問題であった評価を行うユ
ーザの負担を軽減することが可能となると考えられる。
【0208】以下、本発明の第16の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第1
6の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報と提示する順番の並び変えを行う機能
を対話型遺伝的アルゴリズムに加えることにより最適な
解ベクトルの調整を行うものである。形態例16は伝達
時における情報欠損等により歪んだ音声の音質を改善す
る問題に適用した例である。図49は本発明の第16の
形態例における調整装置の構成を表す。
【0209】図49において、4901はユーザに各解
ベクトルの表す時系列情報を提示し、ユーザに評価して
もらう時系列評価実行部である。時系列評価実行部49
01は、ユーザに各解ベクトルの表す時系列情報を提示
する情報提示部3207と、情報提示部3207により
提示された複数の時系列情報を比較評価する際の、ユー
ザの記憶を助ける役目を持つ補助情報を提示する補助情
報提示部4902と、ユーザに実際に各解ベクトルを評
価してもらうユーザ評価判断部3208と、ユーザ評価
判断部32084で得られた評価値をもとに各時系列情
報と補助情報を提示する順番を変える情報並び替え部4
903より構成される。
【0210】以上のように構成された本発明の第16の
形態例における最適化調整方法及び最適化調整装置の動
作を図50のフローチャートをもとに説明するが、ここ
では図78に示される手順で行われる歪音声の音質改善
問題に適用した例について説明する。この問題における
目的は、歪音声をユーザに聞いてもらい、各自のその音
の聞こえ具合をもとに音質を改善するような歪改善フィ
ルタの係数を調整してもらうことである。最初に、図7
8に示されるように、対象データ入力部3201で、伝
達時における情報欠損等により歪んだ音声が入力され
る。歪音声の音質を改善する方法としていろいろな方法
があると思われるが、本形態例では、図のようにFIRフ
ィルタ(有限区間インパルス応答フィルタ:Finite Impu
lse Responseフィルタ)を歪改善フィルタとして用い歪
音声の音質を改善する方法を考える。そして、対話型遺
伝的アルゴリズムにより段数がstepであるFIRフィルタ
のフィルタ係数ベクトルa=(a0,a1,...,astep)を調整す
ることとする。そのため、調整する解ベクトルpkはこの
フィルタ係数aiを並べることにより定義される。解ベク
トルにおいて、各フィルタ係数はこれまでの形態例と同
様に実数値のまま取り扱うが、aiを例えばBlenの2進数
に変換してこの2進数を並べて扱うことも可能である。
初期解集合設定部101では、この定義に従い解ベクト
ルの初期集合P={pk}(k=1,...,n)が設定される。情報提
示部3207では、各解ベクトルより構成される歪改善
フィルタを用意し対象データ入力部3201で入力され
た歪音声をフィルタリング処理することにより得られる
歪改善音声をユーザに提示する。しかし、そのままn個
分の歪改善音声を提示しても、各音声の違いを比較評価
することはnの数が大きくなればなるほど困難となる。
画像や図形のような静的なデータは同時にディスプレイ
などの上に空間的に並べることができるため、比較評価
しやすい。それに対して、音声を扱う場合、2つの音声
の比較評価はできるが、それ以上の個数になると比較評
価することは非常に難しくなる。これは、ユーザがあま
りに多くの音声を聞いたために混乱してしまい、各音声
間の違いを聞き分けることができなくなることに起因す
る。そこで、補助情報提示部4902より各音声の比較
評価を容易にするための補助情報を提示する。提示する
補助情報としてはいろいろな情報が考えられるが、本形
態例ではフィルタ係数を顔を構成する目、口、鼻の大き
さ、角度、位置のパラメータに変換することにより得ら
れる顔画像を用いる(図79)。この顔自身は、歪改善
後の音声の音質には何の関係もないが、ユーザがn個の
歪改善音声を同時に比較評価する際の記憶の手助けとな
ると考える。これらの情報をもとに、ユーザ評価判断部
3208で各解ベクトルの評価値がユーザにより判定さ
れる。さらに、情報並び替え部4903において、ユー
ザ評価判断部3208で判定された各評価値をもとに比
較する歪改善音声とその補助情報である顔画像の並び替
えが行われる。これによりユーザは各歪改善音声の優劣
を視覚的に並び替えることが可能となり、ユーザの評価
におけるゆらぎの影響の低減につながる。この時系列評
価実行部4901内の処理はユーザによる評価が終了す
るまで繰り返し行われる。こうして得られた評価値よ
り、適合度計算部105が各解ベクトルの適合度を計算
し、組み替え操作部108がその適合度をもとに各解ベ
クトルの組み替え操作を行うのである。以上の処理は、
繰り返し回数loopが許容繰り返し回数loopthより大きく
なるか、ユーザが歪改善音声に満足するまで行われ、機
器調整実行部3204で得られた最適な解ベクトルの表
すフィルタが構成され、歪音声の音質改善を実現するの
である。以上のように、時系列信号を扱う問題におい
て、各解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情
報と提示する順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝的
アルゴリズムに加えることにより最適な解ベクトルの調
整を行うことにより、これまで画像のように静的なデー
タにしか適用されなかった対話型遺伝的アルゴリズムを
時系列データのような動的データへ適用することができ
るようになる。その結果、例えば補聴器の装置者の聴覚
特性に応じた調整でも、わざわざ専門的知識を有する調
整者のところまで出向く必要はなく、ユーザである難聴
者自身が容易に調整できる。そして、従来は音量の調整
しかできなかったが、本形態例の調整装置を用いれば、
聞こえ具合いが変わっても、すぐ自分の聞こえ具合いに
合わせて音質調整を行うことができるようになるのであ
る。
【0211】以下、本発明の第17の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第1
7最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を扱
う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の手
助けをする情報と提示する順番の並び変えを行う機能を
持ち、解ベクトルの探索領域をその特性や過去の調整結
果をもとに限定し対話型遺伝的アルゴリズムにより最適
な解ベクトルの調整を行うものである。形態例17で
は、形態例16の場合と同様に歪音声の音質改善をする
フィルタ作成問題を扱う。図51は本発明の第17の形
態例における最適化調整装置の構成を表す。
【0212】図51を見て明らかなように、形態例17
の最適化調整装置は本発明の第9の形態例における調整
装置に、本発明の第16の形態例における最適化調整装
置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成になって
いる。
【0213】また、本発明の第17の形態例における最
適化調整装置の動作は図52のフローチャートに従い、
本発明の第9の形態例における最適化調整装置のフロー
チャートと比較すると、対象データ入力部3201で、
伝達時における情報欠損等により歪んだ音声が入力され
こと、調整する解ベクトルpkは歪改善フィルタの係数ai
を並べることにより定義されること、情報提示部320
7では、各解ベクトルより構成される歪改善フィルタを
用意し対象データ入力部3201で入力された歪音声を
フィルタリング処理することにより得られる歪改善音声
をユーザに提示すること、補助情報提示部4902より
各音声の比較評価を容易にするための補助情報としてフ
ィルタ係数を顔を構成する目、口、鼻の大きさ、角度、
位置のパラメータに変換することにより得られる顔画像
を提示すること、情報並び替え部4903において、ユ
ーザ評価判断部3208で判定された各評価値をもとに
比較する歪改善音声とその補助情報である顔画像の並び
替えが行われること、時系列評価実行部4901内の処
理はユーザによる評価が終了するまで繰り返し行われる
こと、機器調整実行部3204で得られた最適な解ベク
トルの表すフィルタが構成され、歪音声の音質改善を実
現することが異なっているのみである。残りの構成要素
と処理の流れについては、本発明の第9の形態例におけ
る最適化調整方法や調整装置の場合と同様のため省略す
る。しかし、図52のフローチャートのように、解ベク
トルの比較・評価する際の手助けをする情報と提示する
順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝的アルゴリズム
に加えるとともに、調整する解ベクトルの取り得る領域
を限定して不要な領域における探索処理の手間を省くこ
とにより、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて時系列情
報のような動的なデータの調整を効率的に行うことがで
きる。このように本発明の第17の形態例における最適
化調整方法と最適化調整装置は第9と第16の形態例に
おける最適化調整方法と最適化調整装置の効果を組み合
わせた効果を持つ。
【0214】以下、本発明の第18の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第1
8の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報と提示する順番の並び変えを行う機能
を持ち、記録されている過去の調整情報をもとに解ベク
トルの初期集合を設定し対話型遺伝的アルゴリズムを用
いて解ベクトルの最適化を行うものである。形態例18
では、形態例16の場合と同様に歪音声の音質改善をす
るフィルタ作成問題を扱う。図53は本発明の第18の
形態例における最適化調整装置の構成を表す。
【0215】図53を見てわかるように、形態例18の
最適化調整装置は本発明の第10の形態例における最適
化調整装置に、本発明の第16の形態例における最適化
調整装置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成に
なっている。
【0216】また、本発明の第18の形態例における最
適化調整装置は図54のフローチャートに従って動作を
行い、本発明の第10の形態例における最適化調整装置
の処理過程を表すフローチャートと比較すると、対象デ
ータ入力部3201で、伝達時における情報欠損等によ
り歪んだ音声が入力されこと、調整する解ベクトルpk
歪改善フィルタの係数aiを並べることにより定義される
こと、情報提示部3207では、各解ベクトルより構成
される歪改善フィルタを用意し対象データ入力部320
1で入力された歪音声をフィルタリング処理することに
より得られる歪改善音声をユーザに提示すること、補助
情報提示部4902より各音声の比較評価を容易にする
ための補助情報としてフィルタ係数を顔を構成する目、
口、鼻の大きさ、角度、位置のパラメータに変換するこ
とにより得られる顔画像を提示すること、情報並び替え
部4903において、ユーザ評価判断部3208で判定
された各評価値をもとに比較する歪改善音声とその補助
情報である顔画像の並び替えが行われること、時系列評
価実行部4901内の処理はユーザによる評価が終了す
るまで繰り返し行われること、機器調整実行部3204
で得られた最適な解ベクトルの表すフィルタが構成さ
れ、歪音声の音質改善を実現することが異なっているの
みである。残りの構成要素と処理の流れについては、本
発明の第10の形態例における調整装置の場合と同様の
ため省略する。しかし、図54のフローチャートのよう
に、解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報
と提示する順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝的ア
ルゴリズムに加えることにより、ユーザの評価における
負担を軽減できる。また、探索を開始する初期集合に過
去の最適な解ベクトルを複数用いて解ベクトルの最適化
を行うことにより、時系列情報のような動的なデータの
調整に対しても効率よく対話型遺伝的アルゴリズムを適
用することができる。このように本発明の第18の形態
例における最適化調整方法と最適化調整装置は第10と
第16の形態例における最適化調整方法と最適化調整装
置の効果を組み合わせた効果を持つものである。
【0217】以下、本発明の第19の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第1
9の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報と提示する順番の並び変えを行う機能
を持ち、ユーザの生理情報をもとに推定した心理状況を
もとにユーザの評価値を補正し、その評価値の補正値を
もとに対話型遺伝的アルゴリズムを用いて最適な解ベク
トルの導出を行うものである。形態例19では、形態例
16の場合と同様に歪音声の音質改善をするフィルタ作
成問題を扱う。図55は本発明の第19の形態例におけ
る最適化調整装置の構成を表す。
【0218】図55を見てわかるように、形態例19の
最適化調整装置は本発明の第11の形態例における最適
化調整装置に、本発明の第16の形態例における最適化
調整装置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成に
なっている。
【0219】また、本発明の第19の形態例における最
適化調整装置の動作は図56のフローチャートに従い、
本発明の第11の形態例における最適化調整装置のフロ
ーチャートと比較すると、対象データ入力部3201
で、伝達時における情報欠損等により歪んだ音声が入力
されこと、調整する解ベクトルpkは歪改善フィルタの係
数aiを並べることにより定義されること、情報提示部3
207では、各解ベクトルより構成される歪改善フィル
タを用意し対象データ入力部3201で入力された歪音
声をフィルタリング処理することにより得られる歪改善
音声をユーザに提示すること、補助情報提示部4902
より各音声の比較評価を容易にするための補助情報とし
てフィルタ係数を顔を構成する目、口、鼻の大きさ、角
度、位置のパラメータに変換することにより得られる顔
画像を提示すること、情報並び替え部4903におい
て、ユーザ評価判断部3208で判定された各評価値を
もとに比較する歪改善音声とその補助情報である顔画像
の並び替えが行われること、時系列評価実行部4901
内の処理はユーザによる評価が終了するまで繰り返し行
われること、機器調整実行部3204で得られた最適な
解ベクトルの表すフィルタが構成され、歪音声の音質改
善を実現することが異なっているのみである。残りの構
成要素と処理の流れについては、本発明の第11の形態
例における最適化調整方法と最適化調整装置の場合と同
様のため省略する。しかし、図56のフローチャートの
ように、解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする
情報と提示する順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝
的アルゴリズムに加えることにより、ユーザが各解ベク
トルを評価する際の負担を軽減できるとともに、評価を
行うユーザの心理状況を推定しその影響を補正している
ことから、ユーザの心理状況(興奮、無関心等)による
評価のゆらぎをできるだけ抑えた解ベクトルの最適化を
行うことができる。このように本発明の第19の形態例
における最適化調整方法と最適化調整装置は第11と第
16の形態例の効果を組み合わせた効果を持つ。
【0220】以下、本発明の第20の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第2
0の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報の提示と、評価値による提示する順番
の並び変えを対話型遺伝的アルゴリズムに工夫して用い
ることにより、ユーザの調整の履歴をもとにユーザの調
整過程に関する評価モデルを推定するものである。形態
例20では、形態例16の場合と同様に歪音声の音質改
善をするフィルタ作成問題を扱う。図57は本発明の第
20の形態例における最適化調整装置の構成を表す。
【0221】図57を見てわかるように、形態例20の
最適化調整装置は本発明の第12の形態例における調整
装置に、本発明の第16の形態例における最適化調整装
置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成になって
いる。
【0222】また、本発明の第20の形態例における最
適化調整装置は図58のフローチャートに従って動作を
行うものであり、本発明の第12の形態例における最適
化調整装置のフローチャートと比較すると、対象データ
入力部3201で、伝達時における情報欠損等により歪
んだ音声が入力されこと、調整する解ベクトルpkは歪改
善フィルタの係数aiを並べることにより定義されるこ
と、情報提示部3207では、各解ベクトルより構成さ
れる歪改善フィルタを用意し対象データ入力部3201
で入力された歪音声をフィルタリング処理することによ
り得られる歪改善音声をユーザに提示すること、補助情
報提示部4902より各音声の比較評価を容易にするた
めの補助情報としてフィルタ係数を顔を構成する目、
口、鼻の大きさ、角度、位置のパラメータに変換するこ
とにより得られる顔画像を提示すること、情報並び替え
部4903において、ユーザ評価判断部3208で判定
された各評価値をもとに比較する歪改善音声とその補助
情報である顔画像の並び替えが行われること、時系列評
価実行部4901内の処理はユーザによる評価が終了す
るまで繰り返し行われること、機器調整実行部3204
で得られた最適な解ベクトルの表すフィルタが構成さ
れ、歪音声の音質改善を実現することが異なっているの
みである。残りの構成要素と処理の流れについては、本
発明の第12の形態例における最適化調整方法と最適化
調整装置の場合と同様のため省略する。しかし、図58
のフローチャートのように、各解ベクトルの比較・評価
する際の手助けをする情報の提示と、評価値による提示
する順番の並び変えを対話型遺伝的アルゴリズムに工夫
して用いるとともに、ユーザの調整の履歴をもとにユー
ザの調整過程に関する評価モデルを推定するものであ
り、これまで困難であったユーザの嗜好の様子を時系列
情報の調整においても知ることができる。このように本
発明の第20の形態例における最適化調整方法と最適化
調整装置は、第12の形態例における最適化調整装置を
時系列信号問題にまで適用できるように拡張した機能を
合わせ持っているのである。
【0223】以下、本発明の第21の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第2
1の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報の提示と、評価値による提示する順番
の並び変えを対話型遺伝的アルゴリズムに工夫して用い
ることにより、記録されている複数のユーザの調整の履
歴をもとに複数ユーザの調整過程に関する共通モデルを
推定するものである。形態例21では、形態例16の場
合と同様に歪音声の音質改善をするフィルタ作成問題を
扱う。図59は本発明の第21の形態例における最適化
調整装置の構成を表す。
【0224】図59を見てわかるように、形態例21の
最適化調整装置は本発明の第13の形態例における最適
化調整装置に、本発明の第16の形態例における最適化
調整装置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成に
なっている。
【0225】また、本発明の第21の形態例における最
適化調整装置は図60、61のフローチャート図に従っ
て動作を行うものであり、本発明の第13の形態例にお
ける最適化調整装置のフローチャート図と比較すると、
対象データ入力部3201で、伝達時における情報欠損
等により歪んだ音声が入力されこと、調整する解ベクト
ルpkは歪改善フィルタの係数aiを並べることにより定義
されること、情報提示部3207では、各解ベクトルよ
り構成される歪改善フィルタを用意し対象データ入力部
3201で入力された歪音声をフィルタリング処理する
ことにより得られる歪改善音声をユーザに提示するこ
と、補助情報提示部4902より各音声の比較評価を容
易にするための補助情報としてフィルタ係数を顔を構成
する目、口、鼻の大きさ、角度、位置のパラメータに変
換することにより得られる顔画像を提示すること、情報
並び替え部4903において、ユーザ評価判断部320
8で判定された各評価値をもとに比較する歪改善音声と
その補助情報である顔画像の並び替えが行われること、
時系列評価実行部4901内の処理はユーザによる評価
が終了するまで繰り返し行われること、機器調整実行部
3204で得られた最適な解ベクトルの表すフィルタが
構成され、歪音声の音質改善を実現することが異なって
いるのみである。残りの構成要素と処理の流れについて
は、本発明の第13の形態例における最適化調整方法と
最適化調整装置の場合と同様のため省略する。しかし、
図60、61のフローチャート図のように、各解ベクト
ルの比較・評価する際の手助けをする情報の提示と、評
価値による提示する順番の並び変えを対話型遺伝的アル
ゴリズムに工夫して用い、記録されている複数のユーザ
の調整の履歴をもとに複数ユーザの調整過程に関する共
通モデルを推定することにより、従来の対話型遺伝的ア
ルゴリズムだけでは困難であった複数のユーザによる時
系列信号を扱う際の嗜好の共通因子を抽出することがで
きる。
【0226】以下、本発明の第22の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第2
2の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報の提示と、評価値による提示する順番
の並び変えを行う機能を持ち、対話型遺伝的アルゴリズ
ムを用いてユーザにとって最適な解ベクトルの導出を実
行するとともに、複数のユーザの調整過程に関する共通
モデルを更新するものである。形態例22では、形態例
16の場合と同様に歪音声の音質改善をするフィルタ作
成問題を扱う。図62は本発明の第22の形態例におけ
る最適化調整装置の構成を表す。
【0227】図62を見てわかるように、形態例62の
最適化調整装置は本発明の第14の形態例における最適
化調整装置に、本発明の第16の形態例における最適化
調整装置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成に
なっている。
【0228】また、本発明の第22の形態例における調
整装置の動作は図63、64のフローチャートに従うも
のであり、本発明の第14の形態例における最適化調整
装置のフローチャートと比較すると、対象データ入力部
3201で、伝達時における情報欠損等により歪んだ音
声が入力されこと、調整する解ベクトルpkは歪改善フィ
ルタの係数aiを並べることにより定義されること、情報
提示部3207では、各解ベクトルより構成される歪改
善フィルタを用意し対象データ入力部3201で入力さ
れた歪音声をフィルタリング処理することにより得られ
る歪改善音声をユーザに提示すること、補助情報提示部
4902より各音声の比較評価を容易にするための補助
情報としてフィルタ係数を顔を構成する目、口、鼻の大
きさ、角度、位置のパラメータに変換することにより得
られる顔画像を提示すること、情報並び替え部4903
において、ユーザ評価判断部3208で判定された各評
価値をもとに比較する歪改善音声とその補助情報である
顔画像の並び替えが行われること、時系列評価実行部4
901内の処理はユーザによる評価が終了するまで繰り
返し行われること、機器調整実行部3204で得られた
最適な解ベクトルの表すフィルタが構成され、歪音声の
音質改善を実現することが異なっているのみである。残
りの構成要素と処理の流れについては、本発明の第14
の形態例における最適化調整方法と最適化調整装置の場
合と同様のため省略する。しかし、図63、64のフロ
ーチャートのように、各解ベクトルの比較・評価する際
の手助けをする情報の提示と、評価値による提示する順
番の並び変えを行う機能により、対話型遺伝的アルゴリ
ズムを従来不向きであった時系列情報の調整に適用する
とともに、複数のユーザの調整過程に関する共通モデル
を更新するように働くことによりユーザの負担を軽減す
ることができる。
【0229】以下、本発明の第23の形態例における最
適化調整方法と最適化調整装置について説明する。第2
3の最適化調整方法と最適化調整装置は、時系列信号を
扱う問題において、各解ベクトルの比較・評価する際の
手助けをする情報の提示と、評価値による提示する順番
の並び変えを行う機能を持ち、対話型遺伝的アルゴリズ
ムを用いてユーザの調整過程に関する評価モデルを推定
し、得られた評価モデルを用いて自動的に最適な解ベク
トルの調整を行うものである。形態例23では、形態例
16の場合と同様に歪音声の音質改善をするフィルタ作
成問題を扱う。図65は本発明の第23の形態例におけ
る最適化調整装置の構成を表す。
【0230】図65を見てわかるように、形態例23の
最適化調整装置は本発明の第15の形態例における最適
化調整装置に、本発明の第16の形態例における最適化
調整装置の特徴である時系列評価実行部を加えた構成に
なっている。
【0231】また、本発明の第23の形態例における最
適化調整装置の動作は図48、66のフローチャート図
に従うものであり、本発明の第15の形態例における最
適化調整装置のフローチャートと比較すると、対象デー
タ入力部3201で、伝達時における情報欠損等により
歪んだ音声が入力されこと、調整する解ベクトルpkは歪
改善フィルタの係数aiを並べることにより定義されるこ
と、情報提示部3207では、各解ベクトルより構成さ
れる歪改善フィルタを用意し対象データ入力部3201
で入力された歪音声をフィルタリング処理することによ
り得られる歪改善音声をユーザに提示すること、補助情
報提示部4902より各音声の比較評価を容易にするた
めの補助情報としてフィルタ係数を顔を構成する目、
口、鼻の大きさ、角度、位置のパラメータに変換するこ
とにより得られる顔画像を提示すること、情報並び替え
部4903において、ユーザ評価判断部3208で判定
された各評価値をもとに比較する歪改善音声とその補助
情報である顔画像の並び替えが行われること、時系列評
価実行部4901内の処理はユーザによる評価が終了す
るまで繰り返し行われること、機器調整実行部3204
で得られた最適な解ベクトルの表すフィルタが構成さ
れ、歪音声の音質改善を実現することが異なっている。
残りの構成要素と処理の流れについては、本発明の第1
5の形態例における最適化調整方法と最適化調整装置の
場合と同様のため省略する。しかし、図48、66のフ
ローチャート図のように、解ベクトルの比較・評価する
際の手助けをする情報と提示する順番の並び変えを行う
機能を対話型遺伝的アルゴリズムに加えるとともに、得
られたユーザの調整の履歴を用いてユーザの調整過程の
評価モデルを生成し、ユーザによる評価の代わりにこの
評価モデルを用いて解ベクトルの最適化を自動的に行う
ようにすることにより、これまで画像のように静的なデ
ータにしか適用されなかった対話型遺伝的アルゴリズム
を時系列データのような動的データの調整にも効率的に
適用でき、また評価を行うユーザの負担を大きく軽減す
ることが可能となる。
【0232】さらに、本発明の第16から第23の形態
例における最適化調整方法と最適化調整装置において、
図80のように難聴者であるユーザの聴覚特性に合わせ
た補聴器の特性調整の問題に適用する形態例を考えるこ
とができる。以下では、本発明の第16から第23の最
適化調整方法と最適化調整装置をこの補聴器の装置者の
特性に合った調整に適用した場合について説明する。
【0233】通常、補聴器の特性調整は、125Hzから800
0Hzにおける純音を聞かせた時の、周波数f(Hz)における
最小可聴値(聞こえる一番パワーの小さい音)の強さLf
(dB)と、最大可聴値(耐えることのできる一番パワーの
大きい音)の強さHf(dB)、そして通常に聞こえる音の強
さ(dB)Mfを複数周波数における値をもとに補聴器の利得
を調整することにより行われている。125Hzから8000Hz
を3つに区分して、各周波数領域でmear点ずつ上述の3
つの値を取り出すとすると、特性調整に用いられるパラ
メータは3×mearになる。これに加えて、 (i)子音はエネルギーが小さく、子音に続く母音にマス
クされてしまうので、子音部分を強調してマスクされて
もなお、子音が聞き取れるだけの大きさにする必要があ
る。 (ii)人間の耳による音声の聞こえ具合いに大きく影響し
ている低周波数成分(ホルマント成分)を強調した方
が、聞こえ易い。 の2点を考慮することにより、より自然な音声を補聴器
により実現することができる。(i)の場合、子音強調す
るときの度合の限界Plimit(dB)と、子音から母音への移
行部をどれだけ強調し続けるかを決める強調のリリース
タイムtrel(msec)により制御できる。また(ii)の場合、
低域周波数における音声のスペクトルの山(ホルマン
ト)に対して谷を抑制するPsup(dB)と、抑制を掛ける周
波数幅fwid(Hz)により制御できると考えられる。そこ
で、これらの4つのパラメータを先ほどの3×mearのパ
ラメータに加えて解ベクトルpを定義する。対象データ
入力部3201では、検定音声が入力される。情報提示
部3207では、各解ベクトルで表現された補聴器に対
象データ入力部3201で入力された検定音声を通して
得られる調整音声をユーザに提示する。特に、解ベクト
ルを構成するパラメータ間にはある関係が存在してお
り、パラメータの取り得る領域は限られていると思われ
るので、本発明の第17の形態例における最適化調整方
法と最適化調整装置の特徴である限定された領域内での
解ベクトルの調整が大きな意味を持つと考えられる。最
適解出力部103で最も評価値の高い解ベクトルが最適
解ベクトルとして出力され、その解ベクトルをもとに補
聴器の特性調整が機器調整実行部3204で行われる。
ここで、補助情報提示部4902は、例えば形態例16
の場合と同様にこれらのパラメータより得られる顔画像
を扱うものとする。以上のように設定してた本発明の第
16から第23の形態例における最適化調整方法と最適
化調整装置を考えた場合、歪音声の音質改善フィルタ作
成問題の場合と同様に、ユーザに何等専門的知識がなく
ともユーザの聴力特性に合わせた聞こえ具合いに基づく
補聴器の作成を行うことができる。また、本発明の第2
0の形態例におけるユーザの調整過程に関する評価モデ
ルの最適化調整方法と最適化調整装置や第21の形態例
における複数ユーザの調整過程に関する共通モデルの最
適化調整方法と最適化調整装置を用いれば、各パラメー
タ間の関係を明確に記述することも可能であると思われ
る。
【0234】なお、本発明の第1から第23の形態例に
おける最適化調整方法と最適化調整装置では、解ベクト
ルの選択淘汰としてルーレット選択法を使用したがこれ
に限定されるものでなく、適合度の高く優秀な解ベクト
ルの次に新しく作られる解ベクトル集合にそのままコピ
ーするエリート戦略法を組み合わせたり、適合度の値は
用いずその順位だけに目を付ける線形正規化方法等の適
用も考えられる。また、ユーザによる評価の場合にも、
本発明では最大可能評価値EAmaxから最小評価値EAmin
間における値を連続値を評価値として考えたが、ユーザ
に同時に提示されているn個の解ベクトルの相対評価を
もとにした段階評価値、例えばn個の解ベクトルの順位
を評価値とするようなことも考えられる。さらに、解ベ
クトルがビット列コード表現されている場合に、交叉処
理においても本形態例における1点もしくは2点交叉処
理のみならず、図74に示されるようなシンプレックス
交叉処理の適用も考えられる。図74に示されるように
シンプレックス交叉処理では、 (i)まず適合度の高い2つの解ベクトルと低い1つの解
ベクトルが選択確率部で用いた確率により選択される。 (ii)適合度の高い2つの解ベクトルを比較して、対応す
るビット列コードの値が一致する場合はその値を採用す
る。もし一致しない場合は、低い適合度の解ベクトルの
対応するビットの値の否定を採用することにより、新し
い解ベクトルが作り出される。 というような処理が実行される。シンプレックス交叉処
理により1点もしくは2点交叉処理よりも、より解ベク
トルの多様性を保持した調整ができ局所解に陥りにくい
という利点がある。
【0235】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の最適化調整
方法と最適化調整装置は、解ベクトル集合内で適合度の
高いグループの重心ベクトルの移動ベクトルに着目し、
その移動ベクトルが同じ方向を指し示す場合にはそちら
の方向に適合度の高い解ベクトルが存在すると判断しそ
のベクトルに沿って解ベクトル群の更新を行う。それと
ともに、現在の解ベクトル集合を対象にした組み替え操
作による解ベクトルの最適化も同時に行うことにより、
大域的解更新能力に優れるという遺伝的アルゴリズムの
特徴を活かしながら、同時に過去の解ベクトル更新の履
歴を利用して高速に最適解の方向を推定することができ
るという優れた効果を有する。
【0236】また、本発明の第2の最適化調整方法と最
適化調整装置は、解ベクトル集合内の各解ベクトルに対
して、そのベクトルを中心とした近傍で再度初期解ベク
トル群を設定し一定回数の組み替え操作を行い限定され
た領域内での解ベクトル群の最適化を実行する。そし
て、得られた複数の解ベクトル群を1つの大きな集合に
統合し組み替え操作により改めて解ベクトルの最適化を
行うというように、組み替え操作を用いて局所的に解ベ
クトルの更新を行った後に再び組み替え操作により大域
的な解ベクトルの更新を行うことにより、局所的な解ベ
クトルの更新能力を補強し高速な最適解の推定処理をす
ることができる。
【0237】また、本発明の第3の最適化調整方法と最
適化調整装置は、解ベクトル集合内の各解ベクトルをそ
の近傍空間よりランダムに抽出したベクトル群と比較し
て適合度の高いベクトル群を改めて更新処理の対象とな
る解ベクトル集合に属する解ベクトルとして選び出す。
そして、出来上がった解ベクトル集合を組み替え操作の
対象とすることにより、従来の遺伝的アルゴリズムでは
欠如していた局所的更新能力の弱さを解消することがで
きるという優れた効果を有する。
【0238】また、本発明の第4の最適化調整方法と最
適化調整装置は、適合度により選択された解ベクトルの
近傍ベクトル群を抽出し解集合の再設定を行い、得られ
た近傍ベクトル群を対象とした解ベクトルの組み替え操
作を行うことにより、局所的な更新能力を高めるととも
に突出した適合度の高い解ベクトルの影響が解全体にす
ぐに大きな影響を与えることを避けることができる。
【0239】また、本発明の第5の最適化調整方法と最
適化調整装置は、解ベクトル集合内の各解ベクトル近傍
を複数の領域に分割し平均適合度が最も大きい領域より
ランダムに複数の解ベクトル群を選び出すとともに、元
の解ベクトル集合内の解ベクトルに対して組み替え操作
により新たな解ベクトル集合を生成する。そして、これ
らの中から適合度の高い順に選び出して1つの解ベクト
ル集合を再設定することにより、解ベクトル集合内の組
み替え操作による解ベクトルの最適化と並行して、各解
ベクトル近傍における解ベクトルの更新処理も同時に行
うこととなり、元々遺伝的アルゴリズムが持つ効率的な
大域解更新能力に局所的な解更新能力を補強することが
でき、最適解ベクトルの推定を効率良く実行することが
できるという優れた効果を有する。
【0240】また、本発明の第6の最適化調整方法と最
適化調整装置は、適合度の算術平均と標準偏差をもとに
解ベクトル集合を複数のグループに分割する解集合分割
部と解集合分割部により得られた各グループ内を対象と
した解ベクトルの組み替え操作を行うグループ組み替え
操作部を設けることにより、突出した適合度の高い解ベ
クトルの影響が解全体にすぐに大きな影響を与えること
を避けることができるとともに局所的な更新能力の強化
を行うことができる。
【0241】また、本発明の第7の最適化調整方法と最
適化調整装置は、適合度の算術平均と標準偏差、最大・
最小適合度をもとに解ベクトル集合を複数のグループに
分割するかどうかの判断をする。分割すると判断された
場合には、解集合分割部が解集合全体を複数のグループ
に分割し、そう判断されない場合は解集合全体を組み替
え操作の対象とし、得られた組み替え処理対象に対して
解ベクトルの選択と組み替え操作を行うことにより適合
度分布状況をもとに突出した高い適合度を持つ解ベクト
ルの有無を判断し、その影響を低減するように組み替え
処理対象を限定することにより、効率よい最適解推定を
行うことができる。
【0242】本発明の第8の最適化調整方法と最適化調
整装置は、解ベクトルの収束を判断するための段階収束
基準を動的に変化させるとともに、新しい解ベクトルの
更新を行う領域を動的に変化させ段階的に最適解推定を
行うことにより、効率よい最適解推定を実現することが
できる優れた効果を有する。
【0243】また、本発明の第9の最適化調整方法と最
適化調整装置は、各調整するパラメータの更新領域をそ
の特性や過去の調整結果をもとに限定しその領域内の解
ベクトルを対象として対話型遺伝的アルゴリズムを用い
ることにより、調整する必要がないと思われる領域での
調整を削除することが可能となり、最適な解ベクトルの
調整を速やかに行うことができる優れた効果を有する。
【0244】また、本発明の第10の最適化調整方法と
最適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる
際に、記録されている過去の調整情報をもとに解ベクト
ルの初期集合を設定してユーザにとって好ましくない解
ベクトルを排除して調整することにより、最適な解ベク
トルへの収束が早くなるとともに各解ベクトルの評価を
する際の負担を軽減することができる優れた効果を有す
る。
【0245】また、本発明の第11の最適化調整方法と
最適化調整装置は、ユーザの生理情報をもとに推定した
心理状況をもとにユーザの評価値を補正することにより
ユーザの評価におけるゆらぎの影響を軽減させるため、
心理に左右されないでユーザの状況(聴力、視力等)に
最適な解ベクトルの調整を対話型遺伝的アルゴリズムに
より実現することができる優れた効果を有する。
【0246】また、本発明の第12の最適化調整方法と
最適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて
ユーザが各自にとって最適な解ベクトルの調整を行う際
に得られる調整の履歴をもとにユーザの調整過程に関す
る評価モデルを推定するものであり、ユーザのこの問題
に対する嗜好の様子を知ることができる優れた効果を有
する。
【0247】また、本発明の第13の最適化調整方法と
最適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて
複数のユーザにより行われた解ベクトル最適化の履歴よ
り調整過程に関する共通モデルを推定するものであり、
複数のユーザによる嗜好の共通因子を抽出することがで
きる優れた効果を有する。
【0248】また、本発明の第14の最適化調整方法と
最適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて
ユーザにとって最適な解ベクトルの調整を速やかに実行
するとともに、複数のユーザの調整過程に関する共通モ
デルを更新するように働くため、ユーザが全ての解ベク
トルによる情報を評価する必要がなくユーザに与える負
担を軽減することが可能となる優れた効果を有する。
【0249】また、本発明の第15の最適化調整方法と
最適化調整装置は、対話型遺伝的アルゴリズムを用いて
ユーザの調整過程に関する評価モデルを推定し、得られ
た評価モデルを用いて自動的に最適な解ベクトルの調整
を行うものであるため、対話型遺伝的アルゴリズムを用
いる際に問題とされていたユーザに与えられる負担を軽
減することが可能となる優れた効果を有する。
【0250】また、本発明の第16の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報と提
示する順番の並び変えを行う機能を対話型遺伝的アルゴ
リズムに加えることにより最適な解ベクトルの調整を行
うものであり、これまで画像のように静的なデータにし
か適用されなかった対話型遺伝的アルゴリズムを時系列
データのような動的データへの適用も可能となる優れた
効果を有する。
【0251】また、本発明の第17の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報と提
示する順番の並び変えを行う機能を持ち、各調整する解
ベクトルの更新領域をその特性や過去の調整結果をもと
に限定して対話型遺伝的アルゴリズムを用いることによ
り、これまで画像のように静的なデータにしか適用され
なかった対話型遺伝的アルゴリズムを時系列データのよ
うな動的データを対象とした場合の最適な解ベクトルの
調整を速やかに行うことが可能になる効果を有する。
【0252】また、本発明の第18の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報と提
示する順番の並び変えを行う機能を持ち、記録されてい
る過去の調整情報をもとに解ベクトルの初期集合を設定
して対話型遺伝的アルゴリズムを用いることにより、こ
れまで画像のように静的なデータにしか適用されなかっ
た対話型遺伝的アルゴリズムを時系列データのような動
的データを対象とした場合の最適な解ベクトルの調整を
速やかに行うことが可能になる効果を有する。
【0253】また、本発明の第19の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報と提
示する順番の並び変えを行う機能を持ち、ユーザの生理
情報をもとに推定した心理状況をもとにユーザの評価値
を補正することにより、ユーザの評価におけるゆらぎの
影響を軽減させながら対話型遺伝的アルゴリズムによる
最適解ベクトルの更新を行うことにより、これまで画像
のように静的なデータにしか適用されなかった対話型遺
伝的アルゴリズムを時系列データのような動的データへ
の適用が可能となるとともに使用環境に影響を受けない
でユーザ自身の状況に対応する最適な解ベクトルの調整
を行うことが可能になる効果を有する。
【0254】また、本発明の第20の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報の提
示と、評価値による提示する順番の並び変えを対話型遺
伝的アルゴリズムに工夫して用いることにより、ユーザ
の調整の履歴をもとにユーザの調整過程に関する評価モ
デルを推定するものであり、ユーザの時系列信号問題に
対する嗜好の様子を知ることができる効果を有する。
【0255】また、本発明の第21の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報の提
示と、評価値による提示する順番の並び変えを対話型遺
伝的アルゴリズムに工夫して用いることにより、記録さ
れている複数のユーザの調整の履歴をもとに複数ユーザ
の調整過程に関する共通モデルを推定するものであり、
複数のユーザによる時系列信号を扱う際の嗜好の共通因
子を抽出することができる効果を有する。
【0256】また、本発明の第22の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報の提
示と、評価値による提示する順番の並び変えを行う機能
を持ち、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザにと
って最適な解ベクトルの調整を速やかに実行するととも
に、複数のユーザの調整過程に関する共通モデルを更新
するように働くものであるため、ユーザが全ての解ベク
トルによる情報を評価する必要がなくユーザに与える負
担を軽減することが可能となる効果を有する。
【0257】また、本発明の第23の最適化調整方法と
最適化調整装置は、時系列信号を扱う問題において、各
解ベクトルの比較・評価する際の手助けをする情報の提
示と、評価値による提示する順番の並び変えを行う機能
を持ち、対話型遺伝的アルゴリズムを用いてユーザの調
整過程に関する評価モデルを推定し、得られた個人モデ
ルを用いて自動的に最適な解ベクトルの調整を行うもの
であるため、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる際に問
題とされていたユーザに与えられる負担を軽減して時系
列信号への適用を可能にする効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態例における最適化調整処理
装置の構成を表すブロック図。
【図2】本発明の第1の形態例における最適化調整装置
の要部である組み替え操作部の構成を表すブロック図。
【図3】本発明の第1の形態例における最適化調整方法
の全体の処理過程を表すフローチャート図。
【図4】本発明の第1の形態例における最適化調整方法
の処理1における過程を表すフローチャート図。
【図5】本発明の第1の形態例における最適化調整方法
の要処理である組み替え操作処理の過程を表すフローチ
ャート図。
【図6】具体例として取り扱う多次元関数最大値推定問
題の概念図。
【図7】実数値区間における値から固定長ビット列コー
ドへの変換の様子を表す図。
【図8】更新方向ベクトルに沿った解ベクトル更新を模
式的に表す図。
【図9】選択淘汰に用いられるルーレット選択方式を説
明するための図。
【図10】本発明の第2の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図11】本発明の第2の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図12】局所的更新処理と大域的更新処理を模式的に
表す図。
【図13】本発明の第3の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図14】本発明の第3の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図15】初期解ベクトル群抽出の様子を模式的に表す
図。
【図16】本発明の第4の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図17】本発明の第4の形態例における最適化調整装
置の処理過程を表すフローチャート図。
【図18】実数値空間における近傍ベクトル抽出処理を
模式的に表す図。
【図19】本発明の第5の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図20】本発明の第5の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図21】更新領域分割とそこからの解ベクトル抽出処
理を模式的に表す図。
【図22】本発明の第6の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図23】本発明の第6の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図24】実数値空間における解集合分割処理を模式的
に表す図。 (a)適合度fkに対する個体数分布を模式的に表す図。 (b)実数値空間における分割の様子を表す図。
【図25】本発明の第7の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図26】本発明の第7の形態例における最適化調整方
法の全体の処理過程を表すフローチャート図。
【図27】本発明の第7の形態例における最適化調整方
法の処理2の過程を表すフローチャート図。
【図28】本発明の第8の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図29】本発明の第8の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図30】実数値空間における更新領域の局所化処理を
模式的に表す図。
【図31】1次元関数近似問題の概念図。
【図32】本発明の第9の形態例における最適化調整装
置の構成を表すブロック図。
【図33】本発明の第9の形態例における最適化調整方
法の処理過程を表すフローチャート図。
【図34】本発明の第10の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図35】本発明の第10の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図36】本発明の第11の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図37】本発明の第11の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図38】本発明の第12の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図39】本発明の第12の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図40】本発明の第13の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図41】本発明の第13の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図42】本発明の第13の形態例における最適化調整
方法の個別調整処理の過程を表すフローチャート図。
【図43】本発明の第14の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図44】本発明の第14の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図45】本発明の第14の形態例における最適化調整
方法の共通モデル更新処理の過程を表すフローチャート
図。
【図46】本発明の第15の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図47】本発明の第15の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図48】本発明の第15の形態例における最適化調整
方法の処理過程の続きを表すフローチャート図。
【図49】本発明の第16の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図50】本発明の第16の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図51】本発明の第17の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図
【図52】本発明の第17の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図53】本発明の第18の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図54】本発明の第18の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図55】本発明の第19の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図56】本発明の第19の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図57】本発明の第20の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図58】本発明の第20の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図59】本発明の第21の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図60】本発明の第21の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図61】本発明の第21の形態例における最適化調整
方法の個別調整処理2の過程を表すフローチャート図。
【図62】本発明の第22の形態例における最適化調整
調整装置の構成を表すブロック図。
【図63】本発明の第22の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図64】本発明の第22の形態例における最適化調整
方法の共通モデル更新処理2の過程を表すフローチャー
ト図。
【図65】本発明の第23の形態例における最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図66】本発明の第23の形態例における最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図67】従来の遺伝的アルゴリズムによる最適化調整
装置の構成を表すブロック図。
【図68】従来の遺伝的アルゴリズムによる最適化調整
方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図69】従来の対話型遺伝的アルゴリズムによる最適
化調整装置の構成を表すブロック図。
【図70】従来の対話型遺伝的アルゴリズムによる最適
化調整方法の処理過程を表すフローチャート図。
【図71】遺伝的アルゴリズムにおける組み替え操作の
概念の説明図。(a)は交叉処理例を表す概念図。
(b)は突然変異処理の一例を表す概念図。
【図72】視力矯正用レンズの調整問題の概念図。
【図73】解ベクトル空間における更新領域限定の概念
図。
【図74】シンプレックス交叉の概念図。
【図75】本発明の第11、第19の形態例における最
適化調整装置の心理状況推定方法の一例を表す図。 (a)まばたきの発生頻度と注意、関心の関係 (b)発汗状況と緊張、動揺の関係
【図76】本発明の第12、15、20、23の形態例
における最適化調整装置における評価モデル推定部に用
いられるニューラルネットワークの構成図。
【図77】本発明の第13、14、21、22の形態例
における最適化調整装置における共通モデル推定部に用
いられるニューラルネットワークの構成図。
【図78】歪音声の音質改善するフィルタ作成問題の概
念図。
【図79】時系列信号と対応する補助情報の概念図。
【図80】難聴者のための補聴器の特性調整問題の概念
図。
【符号の説明】
101 初期解集合設定部 102 遺伝的アルゴリズム処理部 103 最適解出力部 104 評価値獲得部 105 適合度計算部 106 更新方向判断部 107 方向適用更新部 108 組み替え操作部 109 重心推定部 110 更新方向候補記録部 111 更新方向獲得部 112 重心移動部 113 重心周囲解ベクトル生成部 201 候補選択部 202 交叉処理実行部 203 突然変異処理実行部 204 選択範囲導出部 205 乱数発生部 206 解ベクトル抽出部 1001 局所更新部 1002 大域更新部 1003 局所更新設定部 1004 ベクトル群初期設定部 1005 局所組み替え操作部 1006 局所更新終了判断部 1007 集合統合部 1008 大域組み替え操作部 1301 初期更新領域限定部 1302 初期解ベクトル群抽出部 1303 解ベクトル集合統合部 1601 解集合再設定部 1602 グループ組み替え操作部 1603 代表解ベクトル選択部 1604 近傍ベクトル群抽出部 1901 更新領域分割部 1902 平均適合度計算部 1903 適領域解ベクトル抽出部 1904 解ベクトル統合部 2201 解集合分割部 2202 分割領域決定部 2203 分割実行部 2501 組み替え対象制御部 2801 更新領域設定部 2802 段階収束判定部 2803 収束基準変更部 3201 対象データ入力部 3202 更新領域限定部 3203 メイン処理部 3204 機器調整実行部 3205 ユーザ評価部 3206 集合再設定部 3207 情報提示部 3208 ユーザ評価判断部 3401 記憶媒体部 3402 記録情報読込み部 3403 初期解ベクトル選択部 3404 初期解ベクトル補充部 3405 最適解ベクトル記録部 3601 ユーザ心理推定部 3602 評価値補正部 3603 生理データ測定部 3604 心理推定実行部 3801 評価モデル出力部 3802 第2ユーザ評価部 3803 評価モデル推定判定部 3804 モデル推定実行部 3805 調整履歴記録部 4001 共通モデル出力部 4002 ユーザ調整終了判断部 4003 共通モデル推定部 4004 共通モデル推定判定部 4005 共通モデル推定実行部 4301 共通モデル評価計算部 4302 共通モデル評価判定部 4303 共通モデル更新部 4304 共通モデル更新判定部 4305 共通モデル更新実行部 4601 方法選択スイッチ 4602 評価モデル推定部 4603 モデル評価計算部 4604 方法切替え判定部 4901 時系列評価実行部 4902 補助情報提示部 4903 情報並び替え部 6701 選択淘汰実行部 6901 対話型遺伝的アルゴリズム実行部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸野 進 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次更新
    し、最適解を推定する最適化調整方法において、更新す
    る解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、解
    ベクトル集合内の解ベクトルの前記問題に対する評価を
    求める第2ステップと、各評価値から各解ベクトルの適
    合度を求める第3ステップと、解ベクトル集合内におい
    て適合度が予め与えられた基準適合度を満足する解ベク
    トルの重心ベクトルと記憶されている過去の重心ベクト
    ルとから適合度の高い解ベクトルが分布する更新方向を
    決定できるかどうかを判断し、決定できない場合には集
    合内の解ベクトル全体を、組み替え操作による生成の対
    象の個数とする第4ステップと、第4ステップでその更
    新方向が決定された場合には、得られた更新方向ベクト
    ルに沿って集合内の複数の解ベクトルを更新し、組み替
    え操作で新たに生成する解ベクトル個数を決定する第5
    ステップと、更新を行う以前の解ベクトル集合内の解ベ
    クトルに遺伝的組み替え手順に基づいた所定の組み替え
    操作を行い、第4もしくは第5ステップで設定された解
    ベクトル個数だけ解ベクトルを新たに生成する第6ステ
    ップと、最適な解ベクトルを出力する第7ステップを備
    えており、予め与えられた終了条件を満足するまで前記
    第2から第6のステップを繰り返し行うことにより、組
    み替え操作で解ベクトル集合内の解ベクトルの更新を行
    うとともに、解ベクトルの適合度を高くする更新方向ベ
    クトルが得られた場合にはその方向ベクトルに従って解
    ベクトルの更新を行い最適な解ベクトルを推定すること
    を特徴とする最適化調整方法。
  2. 【請求項2】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の各ベクトルの周囲から初期解ベクト
    ル群を設定し、初期解ベクトル群に属する解ベクトル
    の、問題に対する適合度をもとに解ベクトルの組み替え
    操作を予め設定された回数繰り返し実行する第2ステッ
    プと、第2ステップで得られた複数の解ベクトル群を1
    つに統合して得られる解ベクトル集合内の解ベクトルを
    対象として、遺伝的組み替え手順に基づいた所定の組み
    替え操作を行う第3ステップと、最適な解ベクトルを出
    力する第4ステップを備えており、予め与えられた終了
    条件を満足するまで、まず第2ステップにおいて解ベク
    トルの局所的な更新を繰り返し行った後に、第3ステッ
    プにより大域的な解ベクトルの更新を行うことにより最
    適な解ベクトルを速やかに推定することを特徴とする最
    適化調整方法。
  3. 【請求項3】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の各ベクトルの周囲から解ベクトルを
    複数抽出する第2ステップと、第2ステップで抽出され
    た解ベクトル群に対する評価値を求める第3ステップ
    と、各評価値から各解ベクトルの適合度を求める第4ス
    テップと、抽出された解ベクトル群及びその抽出領域の
    中心となる解ベクトルの中から高い適合度を持つ解ベク
    トルを取り出し、改めて解ベクトル集合を再設定する第
    5ステップと、第5ステップで再設定された解ベクトル
    集合を対象として、適合度をもとに遺伝的組み替え手順
    に基づいた所定の組み替え操作を行う第6ステップと、
    最適な解ベクトルを出力する第7ステップを備えてお
    り、予め与えられた終了条件を満足するまで第2ステッ
    プから第6ステップを繰り返し実行することにより、現
    在の解ベクトル集合内の各解ベクトルをその周囲の解ベ
    クトルと比較しより最適な解ベクトルに置き換え、出来
    上がった解ベクトル集合をもとに組み替え操作により解
    ベクトルの更新を行い最適な解ベクトルを推定すること
    を特徴とする最適化調整方法。
  4. 【請求項4】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の解ベクトルの前記問題に対する評価
    値を求める第2ステップと、各評価値から各解ベクトル
    の適合度を求める第3ステップと、適合度をもとに解ベ
    クトル集合から解ベクトルを選択しその解ベクトルの近
    傍ベクトル群を取り出すことにより解集合を再設定する
    第4ステップと、第4ステップにより得られた近傍ベク
    トル群内のベクトルを対象に各適合度をもとに遺伝的組
    み替え手順に基づいた所定の組み替え操作を行う第5ス
    テップと、第5ステップで得られた新しい解ベクトル集
    合に対して解ベクトルの一部をランダムに他のシンボル
    に替えるという突然変異操作を行う第6ステップと、最
    適な解ベクトルを出力する第7ステップを備えており、
    第2ステップから第7ステップのように予め与えられた
    終了条件を満足するまで、第4ステップで得られた複数
    の近傍ベクトル群内の解ベクトルを対象として組み替え
    操作を実行した後、第6ステップにおける突然変異操作
    を解ベクトル集合全体を対象として実行することにより
    最適な解ベクトルの推定を行うことを特徴とする最適化
    調整方法。
  5. 【請求項5】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の解ベクトルの前記問題に対する評価
    値を求める第2ステップと、各評価値から各解ベクトル
    の適合度を計算する第3ステップと、各適合度により解
    ベクトル集合内の解ベクトルの遺伝的演算に基づく算術
    的な組み替え操作を行う第4ステップと、解ベクトル集
    合内から任意に選び出した複数の解ベクトルの近傍空間
    を複数の領域に分割する第5ステップと、第5ステップ
    で分割された各領域内で複数の解ベクトル点を抽出しそ
    の評価値、適合度の平均を求める第6ステップと、全て
    の領域の内で最も高い平均適合度を持つ領域を選び、そ
    こから複数の解ベクトルを任意に選び出す第7ステップ
    と、第7ステップで選ばれた解ベクトル群と第4ステッ
    プで獲得された解ベクトル群より1つの解ベクトル集合
    を設定する第8ステップと、最適な解ベクトルを出力す
    る第9ステップを備えており、予め与えられた終了条件
    を満足するまで、第2ステップから第8ステップを繰り
    返し行い、解ベクトル集合内の解ベクトルの組み替えに
    よる更新を行うだけでなく、各解ベクトルの近傍におい
    ても並行して解ベクトルの更新を実行することで最適な
    解ベクトルを推定することを特徴とする最適化調整方
    法。
  6. 【請求項6】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の解ベクトルの前記問題に対する評価
    値を求める第2ステップと、各評価値から各解ベクトル
    の適合度を計算する第3ステップと、第3ステップで得
    られた各適合度の算術平均および標準偏差をもとに解ベ
    クトル集合を複数のグループに分割する第4ステップ
    と、第4ステップで得られたグループ内の解ベクトルを
    対象として解ベクトルの遺伝的組み替えに基づく算術的
    な組み替え操作を行い新しい解ベクトル集合の生成を行
    う第5ステップと、第5ステップで得られたグループを
    1つの新しい解ベクトル集合に統合して解ベクトルの一
    部をランダムに他のシンボルに替えるという突然変異操
    作を行う第6ステップと、最適な解ベクトルを出力する
    第7ステップを備えており、予め与えられた終了条件を
    満足するまで第2ステップから第6ステップを繰り返し
    行い、第3ステップで分割された各グループ内の解ベク
    トルを対象として組み替え操作を実行した後に、第6ス
    テップで解ベクトル集合全体を対象とした突然変異操作
    を実行することで最適な解ベクトルを推定することを特
    徴とする最適化調整方法。
  7. 【請求項7】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、更新
    する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    解ベクトル集合内の解ベクトルの前記問題に対する評価
    値を求める第2ステップと、各評価値から各解ベクトル
    の適合度を計算する第3ステップと、各解ベクトルの適
    合度の算術平均および標準偏差、最大適合度、最小適合
    度をもとに遺伝的組み替えに基づく組み替え操作対象を
    決定する第4ステップと、第4ステップで解ベクトル集
    合全体の複数グループへの分割が決定された場合に評価
    値の算術平均と標準偏差をもとに解ベクトル集合の分割
    を行う第5ステップと、各適合度をもとに第4ステップ
    で決定された操作対象内のベクトルに対して新しい解ベ
    クトル集合の生成を行う第6ステップと、最適な解ベク
    トルを出力する第7ステップを備えており、予め与えら
    れた終了条件を満足するまで第2ステップから第6ステ
    ップを繰り返し、第4ステップにより解ベクトル集合の
    分割を行うかどうかを制御し、その結果得られた操作対
    象に対して組み替え操作を実行することにより最適な解
    ベクトルを推定することを特徴とする最適化調整方法。
  8. 【請求項8】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、解ベ
    クトルの取り得る更新領域を限定する第1ステップと、
    第1ステップで得られた更新領域内で解ベクトルの初期
    集合を設定する第2ステップと、解ベクトル集合内の解
    ベクトルの前記問題に対する評価値を求める第3ステッ
    プと、各評価値から各解ベクトルの適合度を計算する第
    4ステップと、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクト
    ル集合における解ベクトルの遺伝的組み替えに基づく算
    術的な組み替え操作を行うことにより新しい解ベクトル
    集合の生成を行う第5ステップと、第5ステップで得ら
    れた集団において、設定された更新領域内に含まれる解
    ベクトルのみを用いて改めて解ベクトル集合を作成する
    第6ステップと、更新領域内での解ベクトル集合内の解
    ベクトルの収束を判断するための段階収束基準を動的に
    変化させるとともに、第5ステップで生成される新しい
    解ベクトルの更新領域を動的に変化させる第7ステップ
    と、最適な解ベクトルを出力する第8ステップを備えて
    おり、予め与えられた終了条件を満足するまで第3ステ
    ップから第7ステップを繰り返し行い、第7ステップに
    より解ベクトルの更新領域をまず大域的にあらく設定し
    て解ベクトルの更新を行い、その後段階的にその更新領
    域を細分化して局所的な解ベクトルの更新に移行するこ
    とにより最適な解ベクトルの推定を行うことを特徴とす
    る最適化調整方法。
  9. 【請求項9】所定の演算装置により、ある問題に対して
    任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更新
    し、最適な解を推定する最適化調整方法において、解ベ
    クトルの取り得る更新領域を限定する第1ステップと、
    第1ステップで得られた更新領域内で解ベクトルの初期
    集合を設定する第2ステップと、各解ベクトルにより表
    現される情報をユーザに提示する第3ステップと、ユー
    ザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第4
    ステップと、ユーザの評価値から各解ベクトルの適合度
    を求める第5ステップと、各解ベクトルの適合度をもと
    に解ベクトル集合内の解ベクトルの遺伝的組み替えに基
    づく算術的な組み替え操作を行う第6ステップと、第6
    ステップで得られた集団において、設定された更新領域
    内に含まれる解ベクトルのみを用いて改めて解ベクトル
    集合を作成する第7ステップと、最適な解ベクトルを出
    力する第8ステップを備えており、予め与えられた終了
    条件を満足するまで第3ステップから第7のステップの
    ように、限定された領域内において最適な解ベクトルの
    調整を繰り返すことにより、ユーザにとって最適な解ベ
    クトルを速やかに推定することを特徴とする最適化調整
    方法。
  10. 【請求項10】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、解
    ベクトルの初期集合を設定する際に、記録されている過
    去の最適な解ベクトルを選択する第1ステップと、第1
    ステップで選択された解ベクトルをもとに調整する解ベ
    クトルの初期集合を設定する第2ステップと、各解ベク
    トルにより表現される情報をユーザに提示する第3ステ
    ップと、ユーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを
    評価する第4ステップと、ユーザの評価値から各解ベク
    トルの適合度を求める第5ステップと、各解ベクトルの
    適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの遺伝的
    組み替えに基づく算術的な組み替え操作を行い新しい解
    ベクトル集合を作成する第6ステップと、得られた最適
    な解ベクトルを記録媒体に記録した後に出力する第7ス
    テップを備えており、予め与えられた終了条件を満足す
    るまで第3ステップから第6ステップを繰り返し、得ら
    れた最適な解ベクトルを第7ステップにより記録するこ
    とにより、過去の調整で得られた最適な解ベクトル群を
    調整開始点として利用してユーザにとって最適な解ベク
    トルを速やかに推定することを特徴とする最適化調整方
    法。
  11. 【請求項11】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、解
    ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、各解ベ
    クトルにより表現される情報をユーザに提示する第2ス
    テップと、ユーザが各自の評価基準に従い各解ベクトル
    を評価する第3ステップと、ユーザが評価する際の生理
    データを測定する第4ステップと、得られた生理データ
    よりユーザの心理状況を推定する第5ステップと、推定
    された心理状況をもとに第3ステップで得られた評価値
    の補正を行う第6ステップと、補正された評価値から各
    解ベクトルの適合度を求める第7ステップと、各解ベク
    トルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの
    算術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を作
    成する第8ステップと、最適な解ベクトルを出力する第
    9ステップを備えており、予め与えられた終了条件を満
    足するまで第2ステップから第8ステップを繰り返すこ
    とにより、ユーザの心理状況による影響を軽減させなが
    らユーザにおいて最適な解ベクトルを速やかに推定する
    ことを特徴とする最適化調整方法。
  12. 【請求項12】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、解
    ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、各解ベ
    クトルにより表現される情報をユーザに提示する第2ス
    テップと、ユーザが各自の評価基準に従い各解ベクトル
    を評価する第3ステップと、ユーザの評価と対応する解
    ベクトルの履歴を記録する第4ステップと、ユーザの調
    整の履歴が予め設定された評価モデル推定条件を満足す
    るかどうかを判定する第5ステップと、第5ステップで
    満足しないと判定された場合にユーザの評価値から各解
    ベクトルの適合度を求める第6ステップと、各解ベクト
    ルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算
    術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を作成
    する第7ステップと、第5ステップで満足すると判定さ
    れた場合にユーザによる一連の調整の履歴より現在のユ
    ーザの調整過程の評価モデルを推定する第8ステップを
    備えており、第2ステップから第7ステップを予め設定
    された条件を満たすまで繰り返すことにより得られる調
    整の履歴より、第8ステップにおいてユーザの調整過程
    に関する評価モデルを推定することを特徴とするユーザ
    の調整過程に関する評価モデルの最適化調整方法。
  13. 【請求項13】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、調
    整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップ
    と、各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示
    する第2ステップと、ユーザが各自の評価基準に従い各
    解ベクトルを評価する第3ステップと、ユーザの評価と
    対応する解ベクトルの履歴を記録する第4ステップと、
    ユーザの評価値から各解ベクトルの適合度を求める第5
    ステップと、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクトル
    集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行い新た
    な解ベクトル集合を作成する第6ステップと、予め設定
    されたユーザによる評価の終了条件を満足する場合に、
    記録されているユーザ数が予め設定された共通モデル推
    定条件を満足するかどうかを判定する第7ステップと、
    第7ステップで満足すると判断された場合に、記録され
    ている複数のユーザによる調整の履歴から調整過程の共
    通モデルを推定する第8ステップを備えており、第2ス
    テップから第7ステップを予め設定された条件を満たす
    まで繰り返すことにより得られる調整の履歴をもとに、
    複数のユーザによる調整過程に関する共通モデルを推定
    することを特徴とする複数ユーザの調整過程に関する共
    通モデルの最適化調整方法。
  14. 【請求項14】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、調
    整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップ
    と、以前に抽出された複数ユーザの調整過程に関する共
    通モデルに従い各解ベクトルの評価を行う第2ステップ
    と、各解ベクトルの表す情報をユーザに提示する第3ス
    テップと、第2ステップでの共通モデルによる評価が適
    当であるかどうかをユーザが判断する第4ステップと、
    第4ステップで適当でないと判断された場合にユーザ自
    身が各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第5
    ステップと、第5ステップでユーザにより改めて評価さ
    れた場合に、各解ベクトルと対応するユーザの評価の履
    歴を記録する第6ステップと、記録されている解ベクト
    ル集合の更新の履歴が共通モデル更新条件を満足するか
    どうかの判定を行う第7ステップと、第7ステップで共
    通モデルの更新を行うと判定された場合に記録されてい
    る履歴のデータ群より複数のユーザの調整過程に関する
    共通モデルを更新する第8ステップと、ユーザの主観評
    価もしくは調整過程の共通モデルより得られる評価値か
    ら各解ベクトルの適合度を求める第9ステップと、各解
    ベクトルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクト
    ルの算術的な組み替え操作を行い新しい解ベクトル集合
    を作成する第10ステップと、最適な解ベクトルを出力
    する第11ステップを備えており、予め与えられた終了
    条件を満足するまで前記第2から第10のステップを繰
    り返すことにより、ユーザにとって最適な解ベクトルを
    速やかに推定しながら、同時に複数ユーザの調整過程に
    関する共通モデルをも更新することを特徴とする最適化
    調整方法。
  15. 【請求項15】所定の演算装置により、ある問題に対し
    て任意に設定された解ベクトルを適合度に応じて逐次更
    新し、最適な解を推定する最適化調整方法において、調
    整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップ
    と、各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示
    する第2ステップと、ユーザが各自の評価基準に従い各
    解ベクトルを評価する第3ステップと、ユーザの評価と
    対応する解ベクトルの履歴を記録する第4ステップと、
    ユーザの調整の履歴が予め設定された評価モデル推定条
    件を満足するかどうかを判定する第5ステップと、第5
    ステップで満足すると判定された場合にユーザによる一
    連の調整の履歴より現在のユーザの調整過程に関する評
    価モデルを推定する第6ステップと、各評価値から各解
    ベクトルの適合度を求める第7ステップと、各解ベクト
    ルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算
    術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を作成
    する第8ステップと、第6ステップでユーザの調整過程
    に関する評価モデルが推定された場合には、第3ステッ
    プに代わりこのモデルを使って各解ベクトルを評価する
    第9ステップと、最適な解ベクトルを出力する第10ス
    テップを備えており、第2ステップから第8ステップを
    評価モデル推定条件を満たすまで繰り返すことにより得
    られる調整の履歴よりユーザの調整過程に関する評価モ
    デルを推定し、以後はこの評価モデルを用いて予め設定
    された終了条件を満足するまで第7から第9ステップを
    繰り返すことにより解ベクトルの最適化を行うことを特
    徴とする最適化調整方法。
  16. 【請求項16】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、調整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステ
    ップと、各解ベクトルの表す時系列情報をユーザに提示
    する第2ステップと、ユーザが各時系列情報を評価する
    際の記録を助ける情報を作成し提示する第3ステップ
    と、ユーザ自身が各自の評価基準に従い各解ベクトルを
    評価する第4ステップと、各評価値に従い各解ベクトル
    の情報とその補助情報をユーザに提示する順番を並び変
    える第5ステップと、ユーザの評価値から各解ベクトル
    の適合度を求める第6ステップと、各解ベクトルの適合
    度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組
    み替え操作を行い新しい解ベクトル集合を作成する第7
    ステップを備えており、第2から第7ステップのよう
    に、時系列情報を比較する際の補助情報をユーザに同時
    に提示しながら、予め設定された終了条件を満足するま
    で調整を行うことにより、ユーザにとって最適な解ベク
    トルを推定することを特徴とする時系列情報を対象とし
    た問題のための最適化調整方法。
  17. 【請求項17】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に定められた解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、解ベクトルの取り得る更新領域を限定する第1ステ
    ップと、第1ステップで得られた更新領域内で解ベクト
    ルの初期集合を設定する第2ステップと、各解ベクトル
    により表現される時系列情報をユーザに提示する第3ス
    テップと、ユーザが各時系列情報を評価する際の記録を
    助ける情報を作成し提示する第4ステップと、ユーザが
    各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第5ステ
    ップと、各評価値に従い各解ベクトルの情報とその補助
    情報をユーザに提示する順番を並び変える第6ステップ
    と、ユーザの評価値から各解ベクトルの適合度を求める
    第7ステップと、各解ベクトルの適合度をもとに解ベク
    トル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行う
    第8ステップと、第8ステップで得られた集団におい
    て、設定された更新領域内に含まれる解ベクトルのみを
    用いて改めて解ベクトル集合を作成する第9ステップ
    と、最適な解ベクトルを出力する第10ステップを備え
    ており、予め与えられた終了条件を満足するまで前記第
    3から第9のステップのように、限定された領域内にお
    いて最適な解ベクトルの調整を繰り返すことにより、ユ
    ーザにとって最適な解ベクトルを速やかに推定すること
    を特徴とする時系列情報を対象とする問題のための最適
    化調整方法。
  18. 【請求項18】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、解ベクトルの初期集合を設定する際に、記録されて
    いる過去の最適な解ベクトルを選択する第1ステップ
    と、第1ステップで選択された解ベクトルをもとに調整
    する解ベクトルの初期集合を設定する第2ステップと、
    各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示する
    第3ステップと、ユーザが各時系列情報を評価する際の
    記録を助ける情報を作成し提示する第4ステップと、ユ
    ーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第
    5ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの情報とそ
    の補助情報をユーザに提示する順番を並び変える第6ス
    テップと、ユーザの評価値から各解ベクトルの適合度を
    求める第7ステップと、各解ベクトルの適合度をもとに
    解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作
    を行い新しい解ベクトル集合を作成する第8ステップ
    と、得られた最適な解ベクトルを記録媒体に記録した後
    に出力する第9ステップを備えており、予め与えられた
    終了条件を満足するまで前記第3から第8のステップを
    繰り返し、得られた最適な解ベクトルを第9ステップに
    より記録することにより、過去の調整で得られた最適な
    解ベクトル群を調整開始点として利用してユーザにとっ
    て最適な解ベクトルを速やかに推定することを特徴とす
    る時系列情報を対象とする問題のための最適化調整方
    法。
  19. 【請求項19】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示する
    第2ステップと、ユーザが各時系列情報を評価する際の
    記録を助ける情報を作成し提示する第3ステップと、ユ
    ーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第
    4ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの情報とそ
    の補助情報をユーザに提示する順番を並び変える第5ス
    テップと、ユーザが評価する際の生理データを測定する
    第6ステップと、得られた生理データよりユーザの心理
    状況を推定する第7ステップと、推定された心理状況を
    もとに第4ステップで得られた評価値の補正を行う第8
    ステップと、補正された評価値から各解ベクトルの適合
    度を求める第9ステップと、各解ベクトルの適合度をも
    とに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え
    操作を行い新たな解ベクトル集合を作成する第10ステ
    ップと、最適な解ベクトルを出力する第11ステップを
    備えており、予め与えられた終了条件を満足するまで前
    記第2から第10のステップを繰り返すことにより、ユ
    ーザの心理状況による影響を軽減させながらユーザにお
    いて最適な解ベクトルを速やかに推定することを特徴と
    する時系列情報を対象とする問題のための最適化調整方
    法。
  20. 【請求項20】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、解ベクトルの初期集合を設定する第1ステップと、
    各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示する
    第2ステップと、ユーザが各時系列情報を評価する際の
    記録を助ける情報を作成し提示する第3ステップと、ユ
    ーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価する第
    4ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの情報とそ
    の補助情報をユーザに提示する順番を並び変える第5ス
    テップと、ユーザの評価と対応する解ベクトルの履歴を
    記録する第6ステップと、ユーザの調整の履歴が予め設
    定された評価モデル推定条件を満足するかどうかを判定
    する第7ステップと、第7ステップで満足しないと判定
    された場合にユーザの評価値から各解ベクトルの適合度
    を求める第8ステップと、各解ベクトルの適合度をもと
    に解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操
    作を行い新たな解ベクトル集合を作成する第9ステップ
    と、第7ステップで満足すると判定された場合にユーザ
    による一連の調整の履歴より現在のユーザの調整過程の
    評価モデルを推定する第10ステップを備えており、第
    2ステップから第9ステップを予め設定された条件を満
    たすまで繰り返すことにより得られる調整の履歴より、
    第10ステップにおいてユーザの調整過程に関する評価
    モデルを推定することを特徴とする時系列情報を対象と
    する問題のおけるユーザの調整過程に関する評価モデル
    の最適化調整方法。
  21. 【請求項21】時系列情報を対象とした問題において任
    意に設定された解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、調整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステ
    ップと、各解ベクトルにより表現される情報をユーザに
    提示する第2ステップと、ユーザが各時系列情報を評価
    する際の記録を助ける情報を作成し提示する第3ステッ
    プと、ユーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評
    価する第4ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの
    情報とその補助情報をユーザに提示する順番を並び変え
    る第5ステップと、ユーザの評価と対応する解ベクトル
    の履歴を記録する第6ステップと、ユーザの評価値から
    各解ベクトルの適合度を求める第7ステップと、各解ベ
    クトルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトル
    の算術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を
    作成する第8ステップと、予め設定されたユーザによる
    評価の終了条件を満足する場合に、記録されているユー
    ザ数が予め設定された共通モデル推定条件を満足するか
    どうかを判定する第9ステップと、第9ステップで満足
    すると判断された場合に、記録されている複数のユーザ
    による調整の履歴から調整過程の共通モデルを推定する
    第10ステップを備えており、第2ステップから第9ス
    テップを予め設定された条件を満たすまで繰り返すこと
    により得られる調整の履歴をもとに、複数のユーザによ
    る調整過程に関する共通モデルを推定することを特徴と
    する時系列情報を対象とした問題における複数ユーザの
    調整過程に関する共通モデルの最適化調整方法。
  22. 【請求項22】時系列情報を対象とする問題に対して任
    意に定められた解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、調整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステ
    ップと、各解ベクトルに対して以前に抽出された複数ユ
    ーザの調整過程に関する共通モデルに従い各解ベクトル
    の評価を行う第2ステップと、各解ベクトルの表す情報
    をユーザに提示する第3ステップと、ユーザが各時系列
    情報を評価する際の記録を助ける情報を作成し提示する
    第4ステップと、第2ステップでの共通モデルによる評
    価が適当であるかどうかをユーザが判断する第5ステッ
    プと、第5ステップで適当でないと判断された場合にユ
    ーザ自身が各自の評価基準に従い各解ベクトルを評価す
    る第6ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの情報
    とその補助情報をユーザに提示する順番を並び変える第
    7ステップと、第6ステップでユーザにより改めて評価
    された場合に、各解ベクトルと対応するユーザの評価の
    履歴を記録する第8ステップと、記録されている解ベク
    トル集合の更新の履歴が共通モデル更新条件を満足する
    かどうかの判定を行う第9ステップと、第9ステップで
    共通モデルの更新を行うと判定された場合に記録されて
    いる履歴のデータ群より複数のユーザの調整過程に関す
    る共通モデルを更新する第10ステップと、ユーザの主
    観評価もしくは調整過程の共通モデルより得られる評価
    値から各解ベクトルの適合度を求める第11ステップ
    と、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクトル集合内の
    解ベクトルの算術的な組み替え操作を行い新しい解ベク
    トル集合を作成する第12ステップと、最適な解ベクト
    ルを出力する第13ステップを備えており、予め与えら
    れた終了条件を満足するまで前記第2から第12のステ
    ップを繰り返すことにより、ユーザにとって最適な解ベ
    クトルを速やかに推定しながら、同時に複数ユーザの調
    整過程に関する共通モデルをも更新することを特徴とす
    る時系列情報を扱う問題における最適化調整方法。
  23. 【請求項23】時系列情報を対象とする問題において任
    意に定められた解ベクトルを適応度に応じて逐次改善
    し、最適な解ベクトルを推定する最適化調整方法におい
    て、調整する解ベクトルの初期集合を設定する第1ステ
    ップと、各解ベクトルにより表現される情報をユーザに
    提示する第2ステップと、ユーザが各時系列情報を評価
    する際の記録を助ける情報を作成し提示する第3ステッ
    プと、ユーザが各自の評価基準に従い各解ベクトルを評
    価する第4ステップと、各評価値に従い各解ベクトルの
    情報とその補助情報をユーザに提示する順番を並び変え
    る第5ステップと、ユーザの評価と対応する解ベクトル
    の履歴を記録する第6ステップと、ユーザの調整の履歴
    が予め設定された評価モデル推定条件を満足するかどう
    かを判定する第7ステップと、第7ステップで満足する
    と判定された場合にユーザによる一連の調整の履歴より
    現在のユーザの調整過程に関する評価モデルを推定する
    第8ステップと、各評価値から各解ベクトルの適合度を
    求める第9ステップと、各解ベクトルの適合度をもとに
    解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作
    を行い新たな解ベクトル集合を作成する第10ステップ
    と、第8ステップでユーザの調整過程に関する評価モデ
    ルが推定された場合には、第4ステップに代わりこのモ
    デルを使って各解ベクトルを評価する第11ステップ
    と、最適な解ベクトルを出力する第12ステップを備え
    ており、第2ステップから第10ステップを評価モデル
    推定条件を満たすまで繰り返すことにより得られる調整
    の履歴よりユーザの調整過程に関する評価モデルを推定
    し、以後はこの評価モデルを用いて予め設定された終了
    条件を満足するまで第8から第10ステップを繰り返す
    ことにより解ベクトルの最適化を行うことを特徴とする
    時系列情報を対象とする問題のための最適化調整方法。
  24. 【請求項24】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、解ベクトル集合内において適合度が予
    め与えられた基準適合度を満足する解ベクトルの重心ベ
    クトルと過去に得られた重心ベクトルより、適合度の高
    い解ベクトルが分布する更新方向ベクトルの推定ができ
    るかどうかを判断する更新方向判断部と、前記更新方向
    判断部で更新方向ベクトルが得られた場合に、その方向
    ベクトルに従って複数の解ベクトルの更新を行い、組み
    替え操作で新たに生成する解ベクトル個数を設定する方
    向適用更新部と、前記方向適用更新部および前記更新方
    向判断部で設定された組み替え操作で新たに生成する解
    ベクトル個数分だけ、元の解ベクトル集合内の解ベクト
    ルの組み替えにより解ベクトルの生成を行う組み替え操
    作部と、予め設定された終了条件を満足する場合に改善
    された最新の解ベクトル集合から得られる最適解を出力
    する最適解出力部を備えており、前記組み替え操作で解
    ベクトル集合内の解ベクトルの演算的な組み替え操作に
    より解ベクトルの更新を行うとともに、前記更新方向判
    断部で解ベクトルの適合度を高くする更新方向ベクトル
    が得られた場合には方向適用更新部においてその方向ベ
    クトルに従って解ベクトルの更新を行い最適解ベクトル
    の推定を行う処理を前記終了条件を満足するまで逐次的
    に繰り返す最適化調整装置。
  25. 【請求項25】方向適用更新部が、重心推定部で得られ
    た重心ベクトルを更新方向ベクトルに従い基準移動距離
    だけ移動させる重心移動部と、前記重心移動部で新たに
    得られた重心ベクトルの周囲に予め設定された個体数の
    解ベクトルを生成し、組み替え操作により求める解ベク
    トル個数を設定する重心周囲解ベクトル生成部を持つこ
    とを特徴とする請求項24記載の最適化調整装置。
  26. 【請求項26】更新方向判断部が、適合度計算部で得ら
    れた適合度において予め設定された基準適合度より高い
    値を持つ解ベクトル群の重心ベクトルを計算する重心推
    定部と、前記重心推定部で得られた重心ベクトルと過去
    に得られた重心ベクトルの差分ベクトルを求め、更新方
    向候補ベクトルとして記録する更新方向候補記録部と、
    前記更新方向記録部で保存されている更新方向候補ベク
    トル間の角度を計算し予め設定された一致判断角度との
    比較により更新方向ベクトルを推定し、推定できない場
    合には組み替え操作により生成する解ベクトル個数を設
    定する更新方向獲得部を持つことを特徴とする請求項2
    4記載の最適化調整装置。
  27. 【請求項27】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトル集合内の各ベク
    トルの周囲から初期解ベクトル群を設定し、初期解ベク
    トル群に属する解ベクトルの問題に対する適合度をもと
    に解ベクトルの組み替え操作を予め設定された回数繰り
    返し実行する局所更新部と、前記局所更新部で得られた
    複数の解ベクトル群を1つに統合して得られる解ベクト
    ル集合内の解ベクトルの組み替え操作を行う大域更新部
    と、予め設定された終了条件を満足する場合に改善され
    た最新の解ベクトル集合から得られる最適解を出力する
    最適解出力部を備えており、前記局所更新部で解ベクト
    ルの局所的な更新を繰り返し行った後に、前記大域更新
    部により大域的な解ベクトルの更新を行うことにより最
    適解を推定する処理を前記終了条件を満足するまで逐次
    的に繰り返す最適化調整装置。
  28. 【請求項28】局所更新部が、与えられた解ベクトルよ
    り局所的な解ベクトルの更新を行う範囲を決定する局所
    更新設定部と、前記局所更新設定部内で新しく解ベクト
    ル群を生成するベクトル群初期設定部と、前記解ベクト
    ルの対象問題に対する評価値を求める評価値獲得部と、
    前記評価値獲得部で獲得した評価値から各解ベクトルの
    適合度を計算する適合度計算部と、前記適合度をもとに
    解ベクトル集合内の解ベクトルの組み替え操作を前記局
    所更新設定部で設定された範囲内に含まれるように実行
    する局所組み替え操作部と、前記までの一連の処理が予
    め与えられた繰り返し回数を満足するかどうかを判定す
    る局所更新終了判断部により構成されることを特徴とす
    る請求項27記載の最適化調整装置。
  29. 【請求項29】大域更新部が、局所更新部内で得られた
    各解ベクトル群を1つの集合に統合する集合統合部と、
    前記集合統合部で得られた解ベクトル集合内の解ベクト
    ルの組み替え操作を行う大域組み替え操作部により構成
    されることを特徴とする請求項27記載の最適化調整装
    置。
  30. 【請求項30】局所組み替え操作部は、遺伝的アルゴリ
    ズムで用いられる交叉、突然変異、選択淘汰に代表され
    る遺伝的な演算処理を行うことを特徴とする請求項28
    記載の最適化調整装置。
  31. 【請求項31】大域組み替え操作部は、遺伝的アルゴリ
    ズムで用いられる交叉、突然変異、選択淘汰に代表され
    る遺伝的な演算処理を行うことを特徴とする請求項29
    記載の最適化調整装置。
  32. 【請求項32】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトル集合内の各ベク
    トルの周囲に限定する初期更新領域限定部と、前記初期
    更新限定部内に含まれる解ベクトルを複数抽出する初期
    解ベクトル群抽出部と、前記初期解ベクトル群抽出部で
    得られた解ベクトル群に対する評価値を獲得する評価値
    獲得部と、前記評価値獲得部で得られた評価値から各解
    ベクトルの適合度を計算する適合度計算部と、前記抽出
    された解ベクトル群とその抽出領域の中心となる解ベク
    トルの中から高い適合度を持つ解ベクトルを取り出し、
    改めて解ベクトル集合とする解ベクトル集合統合部と、
    前記解ベクトル集合統合部で作成された解ベクトル集合
    を対象として、適合度計算部で得られた適合度をもとに
    解ベクトルの組み替え操作を実行する組み替え操作部
    と、予め設定された終了条件を満足する場合に更新され
    た最新の解ベクトル集合から得られる最適解を出力する
    最適解出力部を備えており、現在の解ベクトル集合内の
    各解ベクトルをその周囲の解ベクトルと比較しより最適
    な解ベクトルに置き換え、出来上がった解ベクトル集合
    をもとに組み替え操作部により解ベクトルの更新を行い
    最適な解ベクトルを推定する処理を前記終了条件を満足
    するまで逐次的に繰り返す最適化調整装置。
  33. 【請求項33】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、前記適合度をもとに解ベクトル集合か
    ら解ベクトルを選択しその解ベクトルの近傍ベクトル群
    を取り出すことにより解集合を再設定する解集合再設定
    部と、前記解集合再設定部により得られた近傍ベクトル
    群内のベクトルを対象として前記適合度計算部で得られ
    た適合度をもとに解ベクトルの組み替え操作を行うグル
    ープ組み替え操作部と、前記グループ組み替え操作部で
    得られた新しい解ベクトル集合に対して解ベクトルの一
    部を他のシンボルに替えるという組み替え操作を行う突
    然変異処理実行部と、予め設定された終了条件を満足す
    る場合に改善された最新の解ベクトル集合から得られる
    最適解を出力する最適解出力部を備えており、前記解集
    合再設定部により得られた複数の近傍ベクトル群内の解
    ベクトルを対象として組み替え操作を実行した後前記突
    然変異処理実行部において解ベクトル集合全体を対象と
    した組み替え操作を実行する処理を前記終了条件が満足
    されるまで繰り返す最適化調整装置。
  34. 【請求項34】解集合再設定部は、解ベクトルを固定長
    ビット列コードに変換した時の反転ビット数をもとに近
    傍を定義し近傍ベクトルを抽出することを特徴とする請
    求項33記載の最適化調整装置。
  35. 【請求項35】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、前記適合度により解ベクトル集合内の
    解ベクトルの組み替え操作を行う組み替え操作部と、解
    ベクトル集合内から任意に選び出した複数の解ベクトル
    の近傍空間を複数の領域に分割する更新領域分割部と、
    前記更新領域分割部で分割された各領域内で複数の解ベ
    クトル点を抽出しその評価値、適合度の平均を求める平
    均適合度計算部と、全ての領域の内で最も高い平均適合
    度を持つ領域を選び、そこから複数の解ベクトルを任意
    に選び出す適領域解ベクトル抽出部と、前記解ベクトル
    抽出部で選ばれた解ベクトル群と前記組み替え操作部で
    獲得された解ベクトル群より1つの解ベクトル集合を設
    定する解ベクトル統合部と、予め設定された終了条件を
    満足する場合に更新された最新の解ベクトル集合から得
    られる最適解を出力する最適解出力部を備えており、前
    記組み替え操作部で解ベクトル集合内の解ベクトルの組
    み替えによる改善を行うだけでなく、各解ベクトルの近
    傍においても並行して解ベクトルの更新を行う処理を前
    記終了条件を満足するまで逐次的に繰り返す最適化調整
    装置。
  36. 【請求項36】更新領域分割部が、選ばれた2つの解ベ
    クトルを結んだ直線区間において、原点に近い領域と、
    2つの解ベクトルで結ぶ線分内と、原点より最も遠い領
    域の3つの線分領域に分割し、各領域の大きさは2つの
    解ベクトル間の距離に相当することを特徴とする請求項
    35記載の最適化調整装置。
  37. 【請求項37】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、前記適合度の算術平均および標準偏差
    をもとに解ベクトル集合を複数のグループに分割する解
    集合分割部と、前記適合度計算部で得られた適合度をも
    とに前記解集合分割部で得られたグループ内の解ベクト
    ルを対象として解ベクトルの組み替え操作を行い新しい
    解ベクトル集合の生成を行うグループ組み替え操作部
    と、前記グループ組み替え操作部で得られた新しい解ベ
    クトル集合全体に対して解ベクトルの一部を他のシンボ
    ルに替えるという組み替え操作を行う突然変異処理実行
    部と、予め設定された終了条件を満足する場合に改善さ
    れた最新の解ベクトル集合から得られる最適解を出力す
    る最適解出力部を備えており、前記解集合分割部により
    得られたグループ内の解ベクトルを対象として組み替え
    操作を実行した後前記突然変異処理実行部において解ベ
    クトル集合全体を対象とした組み替え操作を実行する処
    理を前記終了条件が満足されるまで繰り返す最適化調整
    装置。
  38. 【請求項38】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、前記適合度の算術平均および標準偏
    差、最大適合度、最小適合度をもとに組み替え操作対象
    を決定する組み替え対象制御部と、前記組み替え対象制
    御部で解ベクトル集合全体の複数グループへの分割が決
    定された場合に評価値の算術平均と標準偏差をもとに解
    ベクトル集合の分割を行う解集合分割部と、前記適合度
    計算部で得られた適合度をもとに前記組み替え対象制御
    部で得られた操作対象内のベクトルに対して新しい解ベ
    クトル集合の生成を行う組み替え操作部と、予め設定さ
    れた終了条件を満足する場合に改善された最新の解ベク
    トル集合から得られる最適解を出力する最適解出力部を
    備えており、前記組み替え対象制御部により解ベクトル
    集合の分割を行うかどうかを制御し、その結果得られた
    操作対象に対して組み替え操作を実行する処理を前記終
    了条件が満足されるまで繰り返す最適化調整装置。
  39. 【請求項39】更新する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解集合設定部と、前記解ベクトルの対象問題に対
    する評価値を求める評価値獲得部と、前記評価値獲得部
    で獲得した評価値から各解ベクトルの適合度を計算する
    適合度計算部と、前記適合度計算部で得られた適合度を
    もとに解ベクトル集合における解ベクトルの組み替え操
    作を行うことにより新しい解ベクトル集合の生成を行う
    組み替え操作部と、解ベクトルの収束を判断するための
    段階収束基準を動的に変化させるとともに、前記組み替
    え操作部により生成される新しい解ベクトルの更新領域
    を動的に変化させる更新領域設定部と、予め設定された
    終了条件を満足する場合に改善された最新の解ベクトル
    集合から得られる最適解を出力する最適解出力部を備え
    ており、前記更新領域設定部によりまず解ベクトルを構
    成する各要素において更新領域を大域的にあらく限定し
    て解ベクトルの組み替えを行い、次に段階的に更新領域
    における段階収束基準を厳しくするとともにその領域の
    細分化を行うことにより局所的な解ベクトルの更新を行
    う処理を前記終了条件を満足するまで繰り返す最適化調
    整装置。
  40. 【請求項40】グループ組み替え操作部は、交叉、突然
    変異、選択淘汰に代表される遺伝的な演算処理を行う遺
    伝的アルゴリズムが用いられることを特徴とする請求項
    33または37記載の最適化調整装置。
  41. 【請求項41】対象とする機器で扱うデータを入力する
    対象データ入力部と、調整する解ベクトルの取り得る領
    域を限定する更新域限定部と、前記更新限定領域内で解
    ベクトルの初期集合を設定する初期集合設定部と、各解
    ベクトルにより表現される情報をユーザに提示する情報
    提示部と、前記情報提示部より提示された情報をもとに
    ユーザが各解ベクトルを評価するユーザ評価判定部と、
    前記ユーザ評価判定部で得られた評価値から各解ベクト
    ルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適
    合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な
    組み替え操作を行う組み替え操作部と、前記組み替え操
    作部で得られた解ベクトル集合において限定領域内に含
    まれない解ベクトルを限定領域内の任意の解ベクトルに
    取り替え改めて解ベクトル集合を作成する集合再設定部
    と、予め与えられた終了条件を満足する場合に最適な解
    ベクトルを出力する最適解ベクトル出力部と、前記最適
    解ベクトル出力部の解ベクトルに従い前記対象データ入
    力部で入力されたデータを扱う機器の調整を行う機器調
    整実行部を備えていることを特徴とする最適化調整装
    置。
  42. 【請求項42】対象とする機器で扱うデータを入力する
    対象データ入力部と、過去の最適な解ベクトル群が記録
    されている記録媒体部と、前記記録媒体部から過去の最
    適な解ベクトル群を読み込む記録情報読込み部と、前記
    記録情報読込み部で読み込まれた解ベクトル群より、今
    回の調整における初期解ベクトルを選択する初期解ベク
    トル選択部と、前記初期解ベクトル選択部で選ばれた初
    期解ベクトルに加えてランダムに生成された初期解ベク
    トルを補充して解ベクトルの初期集合を設定する初期解
    ベクトル補充部と、各解ベクトルにより表現される情報
    をユーザに提示する情報提示部と、前記情報提示部より
    提示された情報をもとにユーザが各解ベクトルを評価す
    るユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得られ
    る評価値から各解ベクトルの適合度を求める適合度導出
    部と、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクトル集合内
    の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行い新たな解ベ
    クトル集合を作成する組み替え操作部と、予め与えられ
    た終了条件を満足する場合に最適な解ベクトルを出力す
    る最適解ベクトル出力部と、前記最適な解ベクトルを前
    記記録媒体部に記録する最適解ベクトル記録部と、前記
    最適解ベクトル出力部の解ベクトルに従い前記対象デー
    タ入力部で入力されたデータを扱う機器の調整を行う機
    器調整実行部を備えていることを特徴とする最適化調整
    装置。
  43. 【請求項43】対象とする機器で扱うデータを入力する
    対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期集合を
    設定する初期集合設定部と、各解ベクトルにより表現さ
    れる情報をユーザに提示する情報提示部と、前記情報提
    示部より提示された情報をもとにユーザが各解ベクトル
    を評価するユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部
    でユーザが評価する際の生理データを測定する生理デー
    タ測定部と、前記生理データをもとにユーザの心理状況
    を推定する心理状況推定部と、前記心理状況推定部で推
    定されたユーザの心理状況をもとに評価値を補正する評
    価値補正部と、前記評価値補正部で得られた評価値から
    各解ベクトルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベ
    クトルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトル
    の算術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を
    作成する組み替え操作部と、予め与えられた終了条件を
    満足する場合に最適な解ベクトルを出力する最適解ベク
    トル出力部と、前記最適解ベクトル出力部の解ベクトル
    に従い前記対象データ入力部で入力されたデータを扱う
    機器の調整を行う機器調整実行部を備えていることを特
    徴とする最適化調整装置。
  44. 【請求項44】ユーザの調整過程に関する評価モデルの
    調整装置であって、対象とする機器で扱うデータを入力
    する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期集
    合を設定する初期集合設定部と、各解ベクトルの表す情
    報をユーザに提示する情報提示部と、前記情報提示部よ
    り提示された情報をもとにユーザが各解ベクトルを評価
    するユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得ら
    れる評価値と対応する各解ベクトルを記録する調整履歴
    記録部と、ユーザの評価値から各解ベクトルの適合度を
    求める適合度導出部と、各解ベクトルの適合度をもとに
    解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作
    を行い新しい解ベクトル集合を作成する組み替え操作部
    と、前記調整履歴記録部で記録されているユーザの調整
    の履歴が予め設定された評価モデル推定条件を満足する
    かどうかの判断をする評価モデル推定判定部と、前記評
    価モデル推定条件を満足すると判定された場合に、一連
    の調整の履歴より現在のユーザの調整過程に関する評価
    モデルを推定するモデル推定実行部と、前記モデル推定
    実行部で推定されたユーザの評価モデルを表す情報を出
    力する評価モデル出力部を備えていることを特徴とする
    最適化調整装置。
  45. 【請求項45】複数のユーザの調整過程に関する共通モ
    デルの調整装置であって、対象とする機器で扱うデータ
    を入力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの
    初期集合を設定する初期集合設定部と、各解ベクトルの
    表す情報をユーザに提示する情報提示部と、前記情報提
    示部より提示された情報をもとにユーザが各解ベクトル
    を評価するユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部
    で得られる評価値と対応する各解ベクトルを記録する調
    整履歴記録部と、ユーザの評価値から各解ベクトルの適
    合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適合度を
    もとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替
    え操作を行い新しい解ベクトル集合を作成する組み替え
    操作部と、予め設定されたユーザによる調整の終了条件
    を満足するかどうかの判断をするユーザ調整終了判断部
    と、前記ユーザ終了判断部を満足する場合に、記録され
    ている複数のユーザの調整履歴が予め設定された共通モ
    デル推定条件を満足するかどうかの判断をする共通モデ
    ル推定判定部と、前記共通モデル推定条件を満足すると
    判定された場合に、前記調整履歴記録部に記録されてい
    る複数のユーザによる調整の履歴より調整過程に関する
    共通モデルを推定する共通モデル推定実行部と、前記共
    通モデル推定実行部で推定された調整過程の共通モデル
    を表す情報を出力する共通モデル出力部を備えているこ
    とを特徴とする最適化調整装置。
  46. 【請求項46】対象とする機器で扱うデータを入力する
    対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期集合を
    設定する初期集合設定部と、各解ベクトルに対して複数
    ユーザの調整過程に関する共通モデルを用いて評価を行
    う共通モデル評価計算部と、各解ベクトルにより表現さ
    れる情報をユーザに提示する情報提示部と、ユーザに前
    記共通モデル評価計算部で得られる評価値が適当である
    かどうかの判定を行う共通モデル評価判定部と、前記共
    通モデル評価判定部で適当でないと判定された場合に、
    ユーザが各解ベクトルを評価するユーザ評価判定部と、
    前記ユーザ評価判定部で得られた評価値と対応する各解
    ベクトルを記録する調整履歴記録部と、ユーザの評価値
    もしくは調整過程の共通モデルより得られる評価値から
    各解ベクトルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベ
    クトルの適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトル
    の算術的な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を
    作成する組み替え操作部と、前記調整履歴記録部に記録
    されているユーザの調整の履歴が予め設定された共通モ
    デル更新条件を満足するかどうかの判定を行う共通モデ
    ル更新判定部と、前記共通モデル更新条件を満足する場
    合に、記録されているユーザの調整の履歴を用いて、共
    通モデルを更新する共通モデル更新実行部と、予め設定
    された終了条件を満足する場合に最適な解ベクトルを出
    力する最適解ベクトル出力部と、前記最適解ベクトル出
    力部の解ベクトルに従い前記対象データ入力部のデータ
    を扱う機器の調整を行う機器調整実行部を備えているこ
    とを特徴とする最適化調整装置。
  47. 【請求項47】対象とする機器で扱うデータを入力する
    対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期集合を
    設定する初期集合設定部と、ユーザによる評価を行うか
    評価モデルによる評価を行うかの選択を行う方法選択ス
    イッチと、前記方法選択スイッチでユーザによる評価が
    選択された場合に、各解ベクトルの表す情報をユーザに
    提示する情報提示部と、ユーザが各解ベクトルを評価す
    るユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得られ
    るユーザの評価値と対応する各解ベクトルを記録する調
    整履歴記録部と、前記調整履歴記録部で記録されている
    ユーザの調整の履歴が予め設定された評価モデル推定条
    件を満足するかどうかの判定を行い、満足する場合には
    方法選択スイッチに切り替えを指示する方法切替え判定
    部と、前記方法切替え判定部で切り替えが指示された場
    合に、一連の調整の履歴より現在のユーザの調整過程に
    関する評価モデルを推定するモデル推定実行部と、前記
    方法選択スイッチでモデルによる評価が選択された場合
    に、評価モデルを用いて各解ベクトルの評価を行うモデ
    ル評価計算部と、ユーザの主観評価もしくは評価モデル
    による評価をもとに各解ベクトルの適合度を求める適合
    度導出部と、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクトル
    集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行い新し
    い解ベクトル集合を作成する組み替え操作部と、予め与
    えられた終了条件を満足する場合に最適な解ベクトルを
    出力する最適解ベクトル出力部と、前記最適解ベクトル
    出力部の解ベクトルに従い前記対象データ入力部で入力
    されたデータを扱う機器の調整を行う機器調整実行部を
    備えていることを特徴とする最適化調整装置。
  48. 【請求項48】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期
    集合を設定する初期集合設定部と、各解ベクトルの表す
    時系列情報をユーザに提示する時系列情報提示部と、ユ
    ーザが各時系列情報を比較し評価する際の記録を助ける
    情報を作成し提示する補助情報提示部と、ユーザが各解
    ベクトルを評価するユーザ評価判定部と、前記ユーザ評
    価判定部で得られた評価値に従い各解ベクトルに関する
    情報を提示する順番を変更する提示順番変更部と、ユー
    ザの評価値から各解ベクトルの適合度を求める適合度導
    出部と、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクトル集合
    内の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行い新しい解
    ベクトル集合を作成する組み替え操作部と、予め設定さ
    れた終了条件を満足する場合には最適な解ベクトルを出
    力する最適解ベクトル出力部と、前記最適解ベクトル出
    力部の解ベクトルに従い前記対象データ入力部の時系列
    情報を扱う機器の調整を行う機器調整実行部を備えてい
    ることを特徴とする最適化調整装置。
  49. 【請求項49】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの取り
    得る領域を限定する更新領域限定部と、前記更新限定領
    域内で解ベクトルの初期集合を設定する初期集合設定部
    と、各解ベクトルにより表現される情報をユーザに提示
    する情報提示部と、ユーザが各時系列情報を比較し評価
    する際の記録を助ける情報を作成し提示する補助情報提
    示部と、前記情報提示部より提示された情報をもとにユ
    ーザが各解ベクトルを評価するユーザ評価判定部と、前
    記ユーザ評価判定部で得られた評価値に従い各解ベクト
    ルに関する情報を提示する順番を変更する提示順番変更
    部と、前記評価値から各解ベクトルの適合度を求める適
    合度導出部と、各解ベクトルの適合度をもとに解ベクト
    ル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操作を行う組
    み替え操作部と、前記組み替え操作部で得られた解ベク
    トル集合において限定領域内に含まれない解ベクトルを
    限定領域内の任意の解ベクトルに取り替え改めて解ベク
    トル集合を作成する集合再設定部と、予め与えられた終
    了条件を満足する場合に最適な解ベクトルを出力する最
    適解ベクトル出力部と、前記最適解ベクトル出力部の解
    ベクトルに従い前記対象データ入力部で入力されたデー
    タを扱う機器の調整を行う機器調整実行部を備えている
    ことを特徴とする最適化調整装置。
  50. 【請求項50】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、過去の最適な解ベクトル群
    が記録されている記録媒体部と、前記記録媒体部から過
    去の最適な解ベクトル群を読み込む記録情報読込み部
    と、前記記録情報読込み部で読み込まれた解ベクトル群
    より、今回の調整における初期解ベクトルを選択する初
    期解ベクトル選択部と、前記初期解ベクトル選択部で選
    ばれた初期解ベクトルに加えてランダムに生成された初
    期解ベクトルを補充して解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期解ベクトル補充部と、各解ベクトルにより表現さ
    れる情報をユーザに提示する情報提示部と、ユーザが各
    時系列情報を比較し評価する際の記録を助ける情報を作
    成し提示する補助情報提示部と、前記情報提示部より提
    示された情報をもとにユーザが各解ベクトルを評価する
    ユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得られた
    評価値に従い各解ベクトルに関する情報を提示する順番
    を変更する提示順番変更部と、前記評価値から各解ベク
    トルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの
    適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的
    な組み替え操作を行い新たな解ベクトル集合を作成する
    組み替え操作部と、予め与えられた終了条件を満足する
    場合に最適な解ベクトルを出力する最適解ベクトル出力
    部と、前記最適な解ベクトルを前記記録媒体部に記録す
    る最適解ベクトル記録部と、前記最適解ベクトル出力部
    の解ベクトルに従い前記対象データ入力部で入力された
    データを扱う機器の調整を行う機器調整実行部を備えて
    いることを特徴とする時系列情報を扱う問題のための最
    適化調整装置。
  51. 【請求項51】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期
    集合を設定する初期集合設定部と、各解ベクトルにより
    表現される情報をユーザに提示する情報提示部と、ユー
    ザが各時系列情報を比較し評価する際の記録を助ける情
    報を作成し提示する補助情報提示部と、前記情報提示部
    より提示された情報をもとにユーザが各解ベクトルを評
    価するユーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得
    られた評価値に従い各解ベクトルに関する情報を提示す
    る順番を変更する提示順番変更部と、前記ユーザ評価判
    定部でユーザが評価する際の生理データを測定する生理
    データ測定部と、前記生理データをもとにユーザの心理
    状況を推定する心理状況推定部と、前記心理状況推定部
    で推定されたユーザの心理状況をもとに評価値を補正す
    る評価値補正部と、前記評価値から各解ベクトルの適合
    度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適合度をも
    とに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え
    操作を行い新たな解ベクトル集合を作成する組み替え操
    作部と、予め与えられた終了条件を満足する場合に最適
    な解ベクトルを出力する最適解ベクトル出力部と、前記
    最適解ベクトル出力部の解ベクトルに従い前記対象デー
    タ入力部で入力されたデータを扱う機器の調整を行う機
    器調整実行部を備えていることを特徴とする最適化調整
    装置。
  52. 【請求項52】時系列情報を対象とする問題におけるユ
    ーザの調整過程に関する評価モデルの調整装置であっ
    て、対象とする機器で扱う時系列情報を入力する対象デ
    ータ入力部と、調整する解ベクトルの初期集合を設定す
    る初期集合設定部と、各解ベクトルの表す情報をユーザ
    に提示する情報提示部と、ユーザが各時系列情報を比較
    し評価する際の記録を助ける情報を作成し提示する補助
    情報提示部と、前記情報提示部より提示された情報をも
    とにユーザが各解ベクトルを評価するユーザ評価判定部
    と、前記ユーザ評価判定部で得られた評価値に従い各解
    ベクトルに関する情報を提示する順番を変更する提示順
    番変更部と、前記評価値と対応する各解ベクトルを記録
    する調整履歴記録部と、ユーザの評価値から各解ベクト
    ルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適
    合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な
    組み替え操作を行い新しい解ベクトル集合を作成する組
    み替え操作部と、前記調整履歴記録部で記録されている
    ユーザの調整の履歴が予め設定された評価モデル推定条
    件を満足するかどうかの判断をする評価モデル推定判定
    部と、前記評価モデル推定条件を満足すると判定された
    場合に、一連の調整の履歴より現在のユーザの調整過程
    に関する評価モデルを推定するモデル推定実行部と、前
    記モデル推定実行部で推定されたユーザの評価モデルを
    表す情報を出力する評価モデル出力部を備えていること
    を特徴とする最適化調整装置。
  53. 【請求項53】時系列情報を対象とする問題における複
    数ユーザの調整過程に関する共通モデルの調整装置であ
    って、対象とする機器で扱う時系列情報を入力する対象
    データ入力部と、調整する解ベクトルの初期集合を設定
    する初期集合設定部と、各解ベクトルの表す情報をユー
    ザに提示する情報提示部と、ユーザが各時系列情報を比
    較し評価する際の記録を助ける情報を作成し提示する補
    助情報提示部と、前記情報提示部より提示された情報を
    もとにユーザが各解ベクトルを評価するユーザ評価判定
    部と、前記ユーザ評価判定部で得られた評価値に従い各
    解ベクトルに関する情報を提示する順番を変更する提示
    順番変更部と、前記評価値と対応する各解ベクトルを記
    録する調整履歴記録部と、ユーザの評価値から各解ベク
    トルの適合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの
    適合度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的
    な組み替え操作を行い新しい解ベクトル集合を作成する
    組み替え操作部と、予め設定されたユーザによる評価の
    終了条件を満足するかどうかの判断をするユーザ評価終
    了判断部と、前記ユーザ終了判断部を満足する場合に、
    記録されている複数のユーザの調整履歴が予め設定され
    た共通モデル推定条件を満足するかどうかの判断をする
    共通モデル推定判定部と、前記共通モデル推定条件を満
    足すると判定された場合に、前記調整履歴記録部に記録
    されている複数のユーザによる調整の履歴より調整過程
    に関する共通モデルを推定する共通モデル推定実行部
    と、前記共通モデル推定実行部で推定された調整過程の
    共通モデルを表す情報を出力する共通モデル出力部を備
    えていることを特徴とする最適化調整装置。
  54. 【請求項54】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期
    集合を設定する初期集合設定部と、各解ベクトルに対し
    て複数ユーザの調整過程に関する共通モデルを用いて評
    価を行う共通モデル評価計算部と、各解ベクトルにより
    表現される情報をユーザに提示する情報提示部と、ユー
    ザが各時系列情報を比較し評価する際の記録を助ける情
    報を作成し提示する補助情報提示部と、ユーザに前記共
    通モデル評価計算部で得られる評価値が適当であるかど
    うかの判定を行う共通モデル評価判定部と、前記共通モ
    デル評価判定部で適当でないと判定された場合に、ユー
    ザが各解ベクトルを評価するユーザ評価値判定部と、前
    記ユーザ評価判定部で得られた評価値に従い各解ベクト
    ルに関する情報を提示する順番を変更する提示順番変更
    部と、前記評価値と対応する各解ベクトルを記録する調
    整履歴記録部と、ユーザの評価値もしくは調整過程の共
    通モデルより得られる評価値から各解ベクトルの適合度
    を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適合度をもと
    に解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組み替え操
    作を行い新たな解ベクトル集合を作成する組み替え操作
    部と、前記調整履歴記録部に記録されているユーザの調
    整の履歴が予め設定された共通モデル更新条件を満足す
    るかどうかの判定を行う共通モデル更新判定部と、前記
    共通モデル更新条件を満足する場合に、記録されている
    複数のユーザの調整の履歴を用いて、共通モデルを更新
    する共通モデル更新実行部と、予め設定された終了条件
    を満足する場合に最適な解ベクトルを出力する最適解ベ
    クトル出力部と、前記最適解ベクトル出力部の解ベクト
    ルに従い前記対象データ入力部のデータを扱う機器の調
    整を行う機器調整実行部を備えていることを特徴とする
    最適化調整装置。
  55. 【請求項55】時系列情報を扱う問題のための最適化調
    整装置であって、対象とする機器で扱う時系列情報を入
    力する対象データ入力部と、調整する解ベクトルの初期
    集合を設定する初期集合設定部と、ユーザによる評価を
    行うか評価モデルによる評価を行うかの選択を行う方法
    選択スイッチと、前記方法選択スイッチでユーザによる
    評価が選択された場合に、各解ベクトルの表す情報をユ
    ーザに提示する情報提示部と、ユーザが各時系列情報を
    比較し評価する際の記録を助ける情報を作成し提示する
    補助情報提示部と、ユーザが各解ベクトルを評価するユ
    ーザ評価判定部と、前記ユーザ評価判定部で得られた評
    価値に従い各解ベクトルに関する情報を提示する順番を
    変更する提示順番変更部と、前記評価値と対応する各解
    ベクトルを記録する調整履歴記録部と、前記調整履歴記
    録部で記録されているユーザの調整の履歴が予め設定さ
    れた評価モデル推定条件を満足するかどうかの判定を行
    い、満足する場合には方法選択スイッチに切り替えを指
    示する方法切替え判定部と、前記方法切替え判定部で切
    り替えが指示された場合に、一連の調整の履歴より現在
    のユーザの調整過程に関する評価モデルを推定するモデ
    ル推定実行部と、前記方法選択スイッチでモデルによる
    評価が選択された場合に、評価モデルを用いて各解ベク
    トルの評価を行うモデル評価計算部と、ユーザの主観評
    価もしくは評価モデルによる評価をもとに各解ベクトル
    の適合度を求める適合度導出部と、各解ベクトルの適合
    度をもとに解ベクトル集合内の解ベクトルの算術的な組
    み替え操作を行い新しい解ベクトル集合を作成する組み
    替え操作部と、予め与えられた終了条件を満足する場合
    に最適な解ベクトルを出力する最適解ベクトル出力部
    と、前記最適解ベクトル出力部の解ベクトルに従い前記
    対象データ入力部で入力されたデータを扱う機器の調整
    を行う機器調整実行部を備えていることを特徴とする最
    適化調整装置。
  56. 【請求項56】ユーザ評価判定部が、ユーザに提示され
    ている解ベクトル集合内における相対評価をもとにした
    段階評価を求めることを特徴とする請求項41から55
    いづれかに記載の最適化調整装置。
  57. 【請求項57】モデル推定実行部がニューラルネットワ
    ークにより構成されることを特徴とする請求項44、4
    7、52、55のいづれかに記載のユーザの調整過程の
    評価モデルの最適化調整装置。
  58. 【請求項58】生理データ測定部でまばたきの発生頻度
    と発汗による皮膚電気抵抗変化量を生理データとして測
    定することを特徴とする請求項43、51いづれかに記
    載の最適化調整装置。
  59. 【請求項59】共通モデル推定実行部がニューラルネッ
    トワークにより構成されることを特徴とする請求項4
    5、46、53、54のいづれかに記載の複数ユーザの
    調整過程に関する共通モデルの最適化調整装置。
  60. 【請求項60】調整する解ベクトルとして視力の補正に
    必要なレンズパラメータの組を扱う視力補正レンズの調
    整装置において、対象データ入力部がユーザに提示する
    検定画像を扱い、情報提示部は各解ベクトルにより構成
    される補正レンズを通して見える検定画像をユーザに提
    示し、機器調整実行部が得られた最適な解ベクトルから
    ユーザにとって最適な視力補正レンズの調整を行うこと
    を特徴とする請求項41から47いづれかに記載の視力
    補正レンズ作成に使用されるパラメータの最適化調整装
    置。
  61. 【請求項61】調整する解ベクトルとして文字フォント
    を記述する複数のパラメータの組を扱う個人用文字フォ
    ントの調整装置において、対象データ入力部がユーザに
    提示する基本文字フォントデータを扱い、情報提示部は
    各解ベクトルにより構成される基本文字フォントの変形
    をユーザに提示し、機器調整実行部が得られた最適な解
    ベクトルを用いてユーザの嗜好に最適な文字フォントを
    作成するための調整を行うことを特徴とする請求項41
    から47いづれかに記載の個人用文字フォント作成に使
    用されるパラメータの最適化調整装置。
  62. 【請求項62】調整する解ベクトルとして歪み音声の音
    質を調整するためのフィルタの作成に用いられるパラメ
    ータの組を扱う歪み音声音質調整装置において、対象デ
    ータ入力部がユーザに提示する基本音声データを扱い、
    情報提示部は各解ベクトルにより構成されるフィルタを
    用いて基本音声データにフィルタリング処理してできた
    音声をユーザに提示し、評価補助情報提示部が各パラメ
    ータをもとに作成された画像を提示し、機器調整実行部
    が得られた最適な解ベクトルを用いて以後入力される音
    声の音質調整を行うことを特徴とする請求項48から5
    5いづれかに記載の歪み音声の音質調整用フィルタ作成
    に使用されるパラメータの最適化調整装置。
  63. 【請求項63】調整する解ベクトルとして聴力が健常で
    ない難聴者用のディジタル補聴器の調整に用いられるパ
    ラメータの組を扱う補聴器調整装置において、対象デー
    タ入力部が難聴者に提示する基本音声データを扱い、情
    報提示部は各解ベクトルにより構成される補聴器を通し
    て聞こえる基本音声データをユーザに提示し、評価補助
    情報提示部が各パラメータをもとに作成された画像を提
    示し、機器調整実行部が得られた最適な解ベクトルを用
    いて難聴者にとって最適な補聴器の調整を行うことを特
    徴とする請求項48から55いづれかに記載の補聴器作
    成に使用されるパラメータの最適化調整装置。
  64. 【請求項64】組み替え操作部は、交叉、突然変異、選
    択淘汰に代表される遺伝子レベルの組み替え操作に基づ
    いた所定の演算処理を行う遺伝的アルゴリズムが用いら
    れることを特徴とする請求項24、32、35、38、
    39、41から55のいづれかに記載の最適化調整装
    置。
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