JPH09544A - 歯列矯正装置の形成方法および歯列矯正装置 - Google Patents

歯列矯正装置の形成方法および歯列矯正装置

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JPH09544A
JPH09544A JP3380396A JP3380396A JPH09544A JP H09544 A JPH09544 A JP H09544A JP 3380396 A JP3380396 A JP 3380396A JP 3380396 A JP3380396 A JP 3380396A JP H09544 A JPH09544 A JP H09544A
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JP
Japan
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orthodontic
bracket
outer end
protruding structure
orthodontic device
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JP3380396A
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F Lehar James
エフ.レハー ジェームズ
Craig A Andreiko
エイ.アンドレイコ クレイグ
L Ludwig David
エル.ルドヴィッグ デビッド
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Ormco Corp
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C7/00Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
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    • A61C7/14Brackets; Fixing brackets to teeth
    • A61C7/16Brackets; Fixing brackets to teeth specially adapted to be cemented to teeth
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C7/00Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
    • A61C7/12Brackets; Arch wires; Combinations thereof; Accessories therefor
    • A61C7/14Brackets; Fixing brackets to teeth
    • A61C7/141Brackets with reinforcing structure, e.g. inserts

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 接着剤で歯面に固定する形式の、美観的に好
ましい外観を有し、大きな回転力を歯に加えることので
きる歯列矯正ブラケットを提供する。 【解決手段】 プラスチック製の本体112と、支柱1
52などの突出構造部が外方へ延在された基部114と
を有し、熱可塑性材料を射出モールド成形して形成され
る。突出構造部は内端部154および外端部156を有
し、内端部は基部に一体に連結される。外端部は拡張さ
れてアンダーカット160を形成され、接着剤による歯
面との機械的結合をし易くする。アンダーカットの形成
は外端部を加熱して軟化させ、この状態で圧力を加えて
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯列矯正装置に係わ
り、特に歯列矯正装置の基部から外方へ延在した突出構
造部を有し、好ましくは複数の個別の突起、支柱、また
は隆起すなわち1つの細長い連続した突起すなわち隆起
を有して、これらの突出構造部が外端部のアンダーカッ
トと協動して歯列矯正装置を接着剤で歯面に機械的に結
合するようになされるプラスチック製の歯列矯正装置に
関する。本発明の他の見地は、回転ウィング(rota
tion wing)を有する歯列矯正ブラケットに係
わり、特に回転ウィングを有する美観的に良好な塑性す
なわちプラスチック製の歯列矯正ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】歯列矯正装置の分野では、ブラケット、
頬側チューブ(buccal tubes)などの歯列
矯正装置を歯に直接に接着することが知られている。典
型的には、これは接着剤を使用して歯列矯正装置を歯面
に化学的に結合させることで達成される。望まれるなら
ば、接着剤に接触する歯列矯正装置の表面積を増大させ
て化学的結合力を増大させるために、歯列矯正装置の結
合面部分は粗い面とされる。接着剤との機械的結合を形
成するためのアンダーカットを有する金属製の歯列矯正
装置を使用することによっても、直接的な結合が達成さ
れる。
【0003】シュミット氏に付与された米国特許第52
67854号は、金属を射出モールド成形して得た歯列
矯正装置を教示しており、この歯列矯正装置は歯の接触
面から頬舌方向(buccolingually)に延
在する複数の隆起支柱を含んでいる。各々の支柱は、歯
に接触する面に一体に形成された基部を有する根部分
(root section)と、根部分から頬舌方向
に延在する頂点部分とを含んでいる。頂点部分は、根部
分よりも全方向で本来的に小さい鋭い形状の連続したパ
ラメータエッジ(parameter edge)で終
端している。しかしながら、この発明によればパラメー
タエッジの更なる冷間加工が行われ、これにより各エッ
ジは、組み合う根部分よりも全方向で大きな加工エッジ
と、接着剤で機械的に結合できる庇(eave)とを有
したマッシュルーム形のボタンとなるように、大気温度
のもとで加工される。
【0004】カンノ氏に付与された米国特許第4661
059号は、複数の回転する薄い円形のカッターブレー
ドを有する切削機械によって複数の直角な溝が形成され
た基部面を有する金属製の歯列矯正ブラケットを特徴と
する。これらの溝は、カッターブレードが高速度で金属
母材をきさげ(scraping)する切削作業で生じ
た小さなフィンすなわちフラッシュを溝縁に有してい
る。これらの小さなフィンは溝の内側に押し下げられ
て、基部を歯面に機械的に結合させる接着剤のためのア
ンダーカットを形成するようになされる。
【0005】機械的な結合は従来の結合方法より優れた
幾つかの利点を与えるが、シュミット氏およびカンノ氏
により教示されたブラケットは幾つかの制限を有してい
る。例えば、いずれのブラケットも金属で作られてお
り、それ故にプラスチック製またはセラミックス製の歯
列矯正装置に見られるような美観性に欠ける。更に、シ
ュミット氏およびカンノ氏のブラケットの機械的結合面
は、大気温度のもとで金属を冷間加工して形成されてい
る。この冷間加工処理は、機械的結合のために使用され
る隆起支柱の組織を歪ませる。
【0006】更に、機械的結合面を形成するのに使用さ
れる方法が比較的複雑および高価である。シュミット氏
の特許は支柱を冷間加工するために流体圧作動の金属加
工型の使用を必要とするのに対し、カンノ氏の特許はブ
ラケットの基部に支柱を形成するために切削機械の使用
を教示しており、これは大量の金属屑の発生をもたら
す。更にまた、シュミット氏のブラケットの隆起支柱
は、その破損という重大な危険性を生じることなく型か
ら金属製のブラケットを取り出せるようにするために、
根部分よりも細い頂点部分を有して本来的に型成形され
ねばならない。この先細形状は、マッシュルーム形のボ
タンおよび機械的結合に要求される対応する庇(eav
e)を形成するのに利用できる頂点の金属量を少なくす
る。更に、カンノ氏のブラケットにおける切削機械で形
成される極めて微小なフィンすなわちフラッシュは、機
械的結合面を形成するために押し下げられねばならず、
この処理時に応力および破損を生じる。
【0007】それ故に、歯列矯正装置が美観的に好まし
い材料で作られて、歯に機械的に結合することのできる
歯列矯正装置を得ることが有利となる。このような歯列
矯正装置を形成する比較的に簡単且つ安価で、材料強度
を損なわない方法を得ることも望ましい。
【0008】歯列矯正装置が歯に一旦取り付けられたな
らば、それらの歯列矯正装置は歯を移動させる各種の力
を発生して伝えるようになされる。特に1つの移動、す
なわち歯の回転(長手軸線のまわりの歯の回転)は、解
決すべき最も困難な問題の1つと考えられる。歯列矯正
装置が歯に有効な回転力を伝えるために、歯列矯正装置
は回転ウィングを含むように改良された。これらの回転
ウィングは、アーチワイヤースロットに対する基端(m
esial)および先端(distal)であるアーチ
ワイヤー接触点を形成して、アーチワイヤーにより歯に
伝えられることのできる回転力を効果的に増大させる。
【0009】現在までに開発された回転ウィングブラケ
ットには、幾つかの全金属製のブラケット、ならびに金
属製の回転ウィングを有するプラスチック製のブラケッ
トが含まれる。ルイス氏のブラケットおよびラング氏の
ブラケットは全金属製の回転ウィングブラケットであ
り、溶接および結合することのできる形態のいずれでも
利用できる。図20を参照すれば、結合可能なルイス氏
のブラケットが箔網パッドにろう付けされて示されてお
り、歯に結合するように使用できる。この特定のブラケ
ットは、アーチワイヤーから歯ヘ力を伝えるのに使用さ
れる3つの可能性のあるアーチワイヤー接触点を矯正歯
科医に示す。これらの3つの点には、2つの回転ウィン
グならびにアーチワイヤースロットの底壁中央が含まれ
る。しかしながら、ルイス氏のブラケットは箔網パッド
にろう付けされるので、ろう材が回転ウィングを剛性的
に結合して、回転ウィングの調整を拒んでいる。更に、
全金属製のブラケットは、非金属材料を使用したブラケ
ットの美観を表さない。ルイス氏のブラケットの溶接可
能な変種例は、この回転ウィングの調整を或る程度可能
にする。何故なら、このブラケットはその中央位置でバ
ンドに溶接されて、ろう材充填は使用されないからであ
る。しかしながら、この選択肢はそれでも限られた美観
性を示すだけである。
【0010】ラング氏のブラケットは全金属製の溶接可
能または結合可能なブラケットにおける他の回転ウィン
グの選択肢を示している。このブラケットの回転ウィン
グは湾曲がなく、アーチワイヤースロットから外方へそ
の底壁と平行に延在する。矯正歯科医がこれらの回転ウ
ィングを調整するために、一旦ブラケットが歯に固定さ
れて処理が開始されたならば、アーチワイヤーがブラケ
ットから取り外されねばならない。
【0011】全金属製の結合可能なブラケットとして最
近開発されたウィック氏の回転ウィングブラケットは、
他の全金属製の回転ウィングブラケットよりも優れた幾
つかの利点を示している。図21に見られるように、ブ
ラケットの本体は箔網パッドにろう付けされるが、ろう
材充填は回転ウィングの調整を拒まない。それ故に、矯
正歯科医は特定の歯のブラケットを交換する必要なし
に、様々な度合いの回転力を達成することができる。更
に、回転ウィングの湾曲により、ブラケットが歯に一旦
取り付けられたならばアーチワイヤーを取り外すことな
く矯正歯科医は回転ウィングを調整できる。全金属製の
ブラケットが望まれるときに、これらの利点はウィック
氏の回転ウィングブラケットを魅力的な選択肢にする。
【0012】全金属製のブラケットの他の選択肢は、米
国カリフォルニア州グレンドラ(Glendora)の
オルムコ・コーポレーション(Ormco Corpo
ration)から販売されているSTYLEブラケッ
トである。このシングルタイ(single tie)
式ウィングブラケットは調整トルクの利点を示してい
る。アーチワイヤースロットおよび回転ウィングはシリ
ンダ内部に備えられ、該シリンダが本体ハウジングの中
で回転されて所望されるトルク値を達成する。一旦シリ
ンダが所望トルク値に調整されたならば、所定位置にろ
う付けされる。STYLEブラケットは、アーチワイヤ
ースロットから外方へ該スロットの底壁と同様に同じ軸
線に沿って延在する。それ故に、一旦ブラケットが歯に
対して位置決めされたならば、矯正歯科医がいずれかの
回転ウィングの調整を望む場合は、歯列矯正装置のアー
チワイヤーを先ず最初に取り外さなければならない。
【0013】美観的に好ましいプラスチック製の歯列矯
正ブラケットにおける回転ウィングの使用は、米国特許
第5254002号明細書においてレヘール氏他により
教示されている。この米国特許第5254002号のブ
ラケットは、アーチワイヤースロットを強化するための
金属製のインサートを有する半透明または透明なプラス
チック製のブラケットであり、全金属製のブラケットの
強度と半透明または透明なプラスチック材料の特性とを
バランスさせている。米国特許第5254002号のブ
ラケットの回転ウィングは、アーチワイヤースロットか
ら外方へその底壁と平行に延在している。それ故に、ア
ーチワイヤーがアーチワイヤースロットの中に配置され
ているとき、矯正歯科医は歯列矯正装置のアーチワイヤ
ーを先ず最初に取り外さなければ、いずれの回転ウィン
グも調整することができない。更に、米国特許第525
4002号のブラケットの金属製のインサートは約3.
6mm(0.14インチ)の基端−先端のウィングスパ
ン、すなわち一方の回転ウィングの外端部から他方の回
転ウィングの外端部までの距離を有している。この基端
−先端の長さは、全金属製のブラケットの幾つかにおい
てウィングの基端−先端長さより多少短い。また、この
短い長さはプラスチック製ブラケット内部の金属製イン
サートに生じる応力を小さくするが、歯列矯正装置のア
ーチワイヤーから歯に伝えられることのできる回転力の
大きさも減少させる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】それ故に、美観的に大
いに好ましい外観を与えるとともに、かなりの回転力を
歯に伝えることのできる可能性を与えるシングル歯列矯
正ブラケットを得ることが望まれる。アーチワイヤース
ロットからアーチワイヤーを取り外すことを必要とせず
に、矯正歯科医が回転ウィングを容易に調整することの
できる前述したような歯列矯正ブラケットを得ることも
望まれる。
【0015】
【課題を解決するための手段】1つの見地において、本
発明は接着剤で歯面に対して機械的に結合されるように
なされる基部から突出構造部が延在している歯列矯正装
置の形成方法、およびそのように形成された歯列矯正装
置に関する。この方法は、隆起、支柱などの突出構造部
が外方へ延在された基部を有する熱可塑性の歯列矯正装
置を射出モールド成形する段階を含む。突出構造部は内
端部および外端部を有し、内端部は歯列矯正装置の基部
に一体に連結される。この方法は、複数の支柱が使用さ
れているならば複数の個別の外端部とされる外端部を軟
化させる段階、および軟化させた状態でその外端部に圧
力を加えてこれを変形し、外端部付近にアンダーカット
を形成して歯列矯正装置の基部を歯面に機械的に結合し
易くする段階を更に含む。
【0016】この軟化段階は、熱または超音波エネルギ
ーのようなエネルギーを突出構造部の外端部に伝えるこ
とで達成されることができる。伝熱が使用されるなら
ば、外端部を加熱部材などの外部熱源に接触させること
で、突出構造部の外端部へ熱が熱伝導されることができ
る。突出構造部を軟化させるためには、加熱部材がプラ
スチックのガラス転移温度よりも高い温度を有していな
ければならない。熱可塑性の歯列矯正装置はガラス強化
ポリカーボネート材料で典型的に形成され、この場合に
加熱部材は約177゜C〜約204゜C(350゜F〜
400゜F)、好ましくは199゜C(390゜F)の
温度であることが好ましい。
【0017】この方法の好ましい態様では、加熱部材は
実質的に連続した滑面を有し、これにより軟化段階の
間、彎曲した歯列矯正装置の基部に対する突出構造部の
正確な位置に拘わらずにその同じ加熱部材を使用して、
整合問題を最小限に抑えるようになされる。更に、歯列
矯正装置が複数の個別の突起を使用しているときは、好
ましい加熱部材は実質的に同時に複数の突起の外端部に
接触するような寸法および湾曲を有し、加熱部材のこの
湾曲形状は歯列矯正装置を取り付ける歯面の湾曲形状と
一致される。
【0018】圧力を加える段階は一般に、突出構造部の
長さに沿う方向にて歯列矯正装置の基部へ向けて外端部
に圧力を加え、これにより突出構造部を僅かに圧縮する
段階を含む。この圧力を加える段階は、軟化されている
突出構造部の外端部を実質的にマッシュルーム状の形状
に変形させて、これによりその外端部付近にアンダーカ
ットを形成するようになす。本発明の好ましい態様にお
いて、歯列矯正装置が複数の突起を使用しているときに
は、この圧力を加える段階が全突起の外端部に実質的に
同時に圧力を加える段階を含む。突出構造部は、約0.
025mm〜約0.10mm(0.001インチ〜0.
004インチ)の範囲の長さに圧縮されることが好まし
い。好ましい実施例では、この圧力は加熱部材を使用し
て突出構造部の外端部に加えられ、この場合には伝熱段
階および圧力を加える段階は一時的にオーバーラップさ
れる。
【0019】突出構造部それ自体は、歯列矯正装置から
延在する多様な形状および整合状態のうちの1つまたは
幾つかとされる。例えば、1つまたは複数の中実支柱、
1つまたは複数の中空管状支柱、1つまたは複数の毛状
材(bristle orbristles)、1つま
たは複数の隆起、またはそれらの組み合わせが使用でき
る。複数の支柱が使用されるならば、各々の支柱はその
外端部が変形される前は全長に沿って一般に正方形の横
断面を有することが好ましい。約0.38mm×約0.
38mm(0.015インチ×0.015インチ)の横
断面寸法が好ましい。好ましい実施例では、支柱は仮想
格子上に位置決めされて隔てられ、1つの支柱から隣接
支柱までの中心間距離は約0.76mm(0.030イ
ンチ)とされる。更に、支柱は約0.13mm〜約0.
25mm(0.005インチ〜0.010インチ)の長
さとされる。
【0020】歯列矯正装置が歯列矯正ブラケットとして
形成されるとき、プラスチック材料は強化ガラス繊維を
含むことができ、またアーチワイヤースロット付近に強
化インサートを有することができる。
【0021】本発明の他の見地は、接着剤を使用して歯
に機械的に結合される複数のブラケットのような、歯に
力を伝えるためにブラケットのアーチワイヤースロット
の中にアーチワイヤーが配置される、歯列矯正装置の提
供に関する。
【0022】本発明の上述した歯列矯正装置および方法
は、幾つかの利益および利点を与える。例えばこの歯列
矯正装置は、美観的に好ましい歯列矯正装置にて機械的
結合面の強度を与えるとともに、化学的結合のための表
面積の増大を与える。従来の機械的結合式のブラケット
がステンレス鋼のような金属で形成されているのに対し
て、本発明の歯列矯正装置はポリカーボネートのような
美観的に好ましい熱可塑性材料で形成され、典型的に半
透明の歯様の外観を有する。更に、歯列矯正装置を形成
するこの方法は、金属ブラケットに現在使用されている
冷間加工方法に比較して、比較的簡単で安価である。更
にまた、冷間加工は隆起金属支柱のミクロ構造歪みを生
じるのに対して、本発明によるプラスチック材料を軟化
させて圧力を加える段階は、ミクロ構造に歪みを生じな
いで熱可塑性の支柱にアンダーカットを形成し、これに
よってプラスチック材料の構造的な一体性を保持する。
【0023】更に、本発明のプラスチック製の歯列矯正
装置は、典型的な複数の歯列矯正装置用の接着剤を使用
でき、一次薬剤(primer)の使用を必要とせず、
これにより結合処理を簡略化する。従来の滑らかな結合
基部を有する多くのプラスチック製のブラケットは接着
剤を塗布する前に一次薬剤を必要とするので、矯正歯科
医は通常この付随的な段階を自席(chairsid
e)で遂行しなければならない。更に、従来技術のプラ
スチック製のブラケットでは、使用される接着剤は一次
薬剤およびブラケットと化学的結合を形成することがで
きねばならず、これにより使用できる歯列矯正装置用の
接着剤の種類が制限される。本発明のプラスチック製の
歯列矯正装置は機械的結合を使用するので、これらの問
題は回避される。
【0024】更に他の見地において、本発明は、アーチ
ワイヤースロットと、該アーチワイヤースロットの少な
くとも一部の中に配置されて少なくとも1つの回転ウィ
ングを有する金属製のインサートと、アーチワイヤース
ロットの中に延在する突起とを含むプラスチック製の本
体を有する歯列矯正ブラケットに関する。特に、プラス
チック製の本体は一体に連結された歯取り付け基部を含
む。プラスチック製の本体のアーチワイヤースロットは
歯列矯正装置のアーチワイヤーを受け入れるようになさ
れており、また底壁と、該底壁から延在した2つの対向
する側壁とを含む。金属製のインサートの回転ウィング
は、基部を経て歯に回転力を作用させる状態でアーチワ
イヤースロット内に配置された歯列矯正装置のアーチワ
イヤーと協動するようになされる。更に、アーチワイヤ
ースロットの中に延在する突起は、アーチワイヤースロ
ットの底壁の上方へ持ち上げられた上端部を有する。こ
の上端部はアーチワイヤースロットの中に配置された歯
列矯正装置のアーチワイヤーの下面に接触するように、
また歯列矯正装置のアーチワイヤーの少なくとも一部を
アーチワイヤースロットの底壁の上方へ支持するように
なされる。
【0025】歯列矯正ブラケットの好ましい態様におい
て、金属製のインサートは底壁部分と、2つの対向する
側壁とを含む。突起はプラスチック製の本体と一体の部
分とされて、底壁部分および2つの対向する側壁に形成
された1つの開口を通してアーチワイヤースロットの中
に延在される。更に、この突起はフランジを含み、該フ
ランジが金属製のインサートをプラスチック製の本体に
固定する助けをなすことが好ましい。
【0026】しかしながら、突起および金属製のインサ
ートは様々な方法のいずれかによって形成し位置決めす
ることができ、これらの方法の幾つかの例が以下に説明
される。例えば、金属製のインサートは底壁部分を含
み、該底壁部分に開口が形成され、突起はプラスチック
製の本体の一体部分とされて、該開口を通してアーチワ
イヤースロットの中に延在され、突起の上端部は該開口
の上方へ持ち上げることができる。これに代えて、金属
製のインサートは2つの対向する側壁を含み、対向する
側壁の各々が開口を有することができる。その後、突起
はプラスチック製の本体の一体部分とされて、2つの対
向する側壁の各々の開口を通してアーチワイヤースロッ
トの中に延在されることができる。他の実施例では、金
属製のインサートは底壁部分を含み、突起がプラスチッ
ク製の本体の一体部分とされて、底壁部分に対して頬唇
方向(buccolabially)に配置されること
ができる。他の実施例では、突起はそれ自体が金属製と
され、金属製のインサートの一体部分として形成される
ことができる。
【0027】金属製のインサートに関して、このインサ
ートは中央部分と、外端部を有する第1端部分と、外端
部を有する第2端部分とを含み、中央部分は前記第1お
よび第2の端部分の間に配置される。第1および第2の
端部分の少なくとも一方はアーチワイヤースロットを超
えて延在し、回転ウィングを含んでいる。第1および第
2の端部分の両方がアーチワイヤースロットを超えて延
在し、回転ウィングを含んでいることが好ましい。本発
明の好ましい態様において、各々の回転ウィングはアー
チワイヤー接触部分と、中央部分に一体的に連結された
内端部とを有し、アーチワイヤー接触部分はアーチワイ
ヤースロットの咬合−歯肉幅(occlusal−gi
ngival width)よりも広い咬合−歯肉幅を
有しており、更に好ましい実施例では、この咬合−歯肉
幅はアーチワイヤー接触部分からアーチワイヤースロッ
トへ向かって先細とされる。特に好ましい実施例では、
アーチワイヤー接触部分の咬合−歯肉幅は約1.0mm
(0.04インチ)であり、また金属製のインサートが
第1端部から第2端部までの約5.1mm(0.2イン
チ)の基端−先端の長さ(mesial−distal
length)を有する。
【0028】歯列矯正ブラケットの歯取り付け基部は、
課題を解決するための手段の説明において概要を上述し
たように、該基部から外方へ延在して接着剤で歯列矯正
ブラケットを歯面に機械的に結合するようになされる突
出構造部を含むことが好ましい。本発明の特に好ましい
態様において、突出構造部は仮想格子の交点位置にて基
部上に位置決めされた複数の支柱とされる。更に、突出
構造部の外端部すなわち面は、歯の湾曲に実質的に一致
するように配向される。
【0029】各種のプラスチック材料または金属材料を
使用できるが、プラスチック材料はガラス繊維で強化さ
れたポリカーボネートであり、ガラス繊維はプラスチッ
ク材料の重量で約20%〜約40%の量で存在すること
が好ましい。更に、金属製のインサートは17−7ステ
ンレス鋼、300系ステンレス鋼、またはMP35N合
金で作られたことが好ましい。
【0030】本発明の歯列矯正ブラケットは、他の回転
ウィングブラケットより優れた幾つかの利益および利点
を与える。例えばブラケットは、その全体的な強度およ
び一体性を損なわずに、魅力的な美観的に好ましいブラ
ケットに向上した回転力を伝える能力を与える。また、
突起によって、この歯列矯正装置はアーチワイヤーを取
り外さないで回転ウィングを調整できるのであり、これ
はウィングの当初の湾曲には拘わらない。更に、ブラケ
ットが異なる高さの突起を有して形成され得るので、ス
ロットの深さ、すなわちアーチワイヤースロットの「イ
ン−アウト」(in−out)の寸法は付加的な回転制
御を達成できるように特に選択されることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本明細書で使用するように、用語
「歯列矯正装置」は特定位置における歯の移動または歯
の保持に関連して歯面に接着されるあらゆる装置を示
す。限定するものではない例として、歯列矯正ブラケッ
ト、頬側チューブ(buccal tube)などが含
まれる。更に、用語「突出構造部」は、歯列矯正装置の
基部から延在し、その外端部は変形されることができ、
これにより外端部付近にアンダーカットを形成して、歯
列矯正装置用の接着剤によって該接着剤が硬化したとき
に機械的結合を形成するようになされる、あらゆる構造
部を示す。限定するものではない突出構造部の例には、
1つまたは複数の中実支柱、1つまたは複数の中空管状
支柱、1つまたは複数の毛状材(bristle or
bristles)、1つまたは複数の隆起、または
それらの組み合わせが含まれる。幾つかの更に詳細な例
には、同心的な円形、正方形、三角形または長方形の形
状をした隆起や、円形、長方形、三角形の形状をした中
実支柱または中空支柱すなわち突起や、螺旋または蛇行
したジグザク形のような交差しない1つの連続した隆起
や、バスケットの編み目模様のような複数の交わらない
隆起または平行または不規則に整合された隆起や、複数
のすなわち交差して格子状の模様、迷路または不規則配
向を形成する交差隆起や、ブラシ状の毛状材が含まれ
る。
【0032】図1(A)を参照すれば、本発明の原理に
よるプラスチック製の歯列矯正ブラケット10は、本体
12およびブラケット基部14を含み、複数の支柱16
が格子模様にてブラケット基部14から外方へ延在して
いる。ブラケットは更にアーチワイヤースロット18お
よび一対のタイウィング(tiewing)20を含ん
でいる。
【0033】図2に示されるように、支柱16の各々は
ブラケット基部14と一体的な内端部22と、外端部2
4と、その内端部22および外端部24の間に配置され
た中間部分26とを有する。各支柱は、歯列矯正装置用
接着剤と機械的結合を形成するためのアンダーカット2
8を更に含む。図3を参照すれば、歯列矯正ブラケット
10は歯列矯正装置用接着剤32を使用して歯面30に
結合されて示されている。典型的に、矯正歯科医は接着
剤32をブラケット基部14に塗布して、該接着剤が支
柱16の間の開放空間の中に流動してこれを充填すると
ともに、外端部24を覆うようにさせる。次ぎに、ブラ
ケット10は歯面30上に置かれ、接着剤32が硬化し
たときに化学的結合および機械的相互固定結合が接着剤
32とブラケット10、または他の歯列矯正装置、との
間に形成される。結合は接着剤と歯面との間にも形成さ
れる。ブラケットの機械的アンダーカット28は、この
ブラケット10が滑らかな結合面を有するブラケットよ
りも歯面に対して一層緊密に結合して、これにより歯面
30に対するブラケット10の接着隆起を向上させるこ
とを生じる。更に、支柱16は基部14の表面積を増大
し、基部に対する接着剤による化学的結合を向上させ
る。更に、この接着剤は強度(低歪み率において接着剤
が破壊するせん断または引張り力)において編み目状の
底部を有するブラケットと同じであるのみならず、支柱
16の相対的な可撓性およびプラスチック材料の固有の
延性によって、金属製またはセラミックス製のブラケッ
ト用の接着剤よりも頑丈(衝撃耐性が一層大きい)と考
えられる。
【0034】プラスチック製の歯列矯正装置は、参照す
ることで本明細書に組み入れられる米国特許第5254
4002号明細書に教示されているように、重量で約2
0%〜約40%の量とされることが好ましいガラス繊維
で強化されたポリカーボネートで形成されることが好ま
しい。図6および図7を参照すれば、歯列矯正装置がブ
ラケット10であるときは、このブラケット10は、引
用した米国特許第52544002号明細書に教示され
ているように、アーチワイヤースロット18の中に配置
された金属製のインサート36を含むことが好ましい。
【0035】歯列矯正装置の好ましい実施例は、歯面の
湾曲と一致する複合された湾曲を付された歯列矯正装置
の基部も含んでいる。更に、図1(A)、(B)、図
3、図6および図7に示されるように、支柱16の外端
部24は、組み付けて見たときに、変形の前後のいずれ
においても、一般にこの複合湾曲面に全体的に追従して
いる。
【0036】図4に示されるように、歯列矯正装置の好
ましい実施例は約25個の支柱16を有し、これらの支
柱は格子状の模様に配置されている。各支柱は内端部2
2から中間部分26を通じて正方形の横断面を有してお
り、寸法は約0.38mm×0.38mm(0.015
インチ×0.015インチ)である。更に、図2を参照
すれば、各々の拡張された外端部24は、内端部22か
ら拡張された外端部24の歯に対向する面34までが約
0.13mm〜約0.25mm(0.005インチ〜
0.010インチ)の長さを有する。図4に見られるよ
うに、支柱の内端部22の間隔空間は、内端部22自体
の横断面寸法と同様であり、約0.25mm〜約0.5
0mm(0.010インチ〜0.020インチ)の範囲
である。
【0037】使用された特定の突出構造部に関係なく、
突出構造部の変形された外端部の隣接部分の間(例えば
個別の支柱を使用した実施例における隣接する拡張され
た外端部の間)の空間は、変形された隣接部分の間を通
して接着剤がアンダーカット領域へ流入できるようにす
る十分な大きさとされねばならず、これは接着剤の粘性
および基部に対する接着剤の塗布方法の関数である。
【0038】他の実施例(図示せず)において、歯列矯
正装置の基部は中央に位置する支柱のない面積部分を有
する。この開放面積部分は文字または数字の識別記号を
形成され、歯列矯正装置の識別の助けをなす。歯列矯正
装置の基部のこの開放面積部分に直ぐ隣接する部分は、
小さな断面寸法の支柱のような部分支柱を有することが
できる。この実施例は機械的結合に利用できる支柱の数
を僅かに減少させるが、接着剤により強力な機械的相互
固定を形成できる。
【0039】典型的に、歯列矯正装置は多段階処理を通
じて形成される。図1(B)に最も良く示されるよう
に、また図6および図7に示されるように、好ましいブ
ラケット10または他の歯列矯正装置は、未変形支柱3
8を有してモールド成形され、その支柱の拡張外端部は
二次処理で形成される。中間段階の歯列矯正装置(未変
形支柱または他の突出構造部を有する)は、米国特許第
52544002号明細書に教示されているような従来
の熱可塑性材料のモールド成形技術を使用して形成で
き、射出モールド成形で形成されることが好ましい。
【0040】所望の寸法および未変形支柱または他の突
出構造部の分散配置を達成するために様々なモールド方
法が使用でき、複数の支柱を有する歯列矯正装置が形成
されるときは、モールド型は上述したような支柱寸法お
よび分散配置を有する歯列矯正装置を製造できるように
成形される。更に、未変形支柱または他の突出構造部を
形成するのに使用される歯列矯正装置用のモールド型の
部分は、抜き勾配(draft)を有さない(すなわち
支柱に対応するモールド型内のキャビティ壁はテーパー
付形に対抗して、垂直すなわち無テーパー(verti
cal)となされ得る)。このモールド型に垂直壁を形
成し得ることは、機械的結合支柱を有する金属製のブラ
ケットに関しては一般に不可能である。何故なら、素材
(greenware)(燒結される前のモールド成形
された金属ブラケット)は非常に脆く、外端部へ向かっ
て横断面積が小さくなる支柱を製造するモールド型にテ
ーパー付形された側壁がなければ、金属製のブラケット
がモールドキャビティから取り出されるときに幾つかの
支柱が破壊されることになり得るからである。しかしな
がら、本発明の歯列矯正装置はプラスチック材料で作ら
れるので、突出構造部が破壊される大きな危険性を生じ
ることなく、無テーパーすなわち垂直側壁を有するモー
ルド型を使用できる。この特徴は、初期の成形段階およ
び引き続く外端部の拡張段階に際して、支柱または他の
突出構造部に増大した強度を与える。この特徴はまた、
モールド成形された金属支柱に関して、外端部に一層多
量の材料を有する突出構造部を製造し、これによりアン
ダーカットを大きくし、またアンダーカットおよび結合
接着剤との間の機械的な結合を増強する。
【0041】好ましい実施例が複数の個別の支柱を含む
突出構造部を備えた歯列矯正装置の態様において詳細に
説明されるが、突出構造部の多くの代替例を備えること
ができ、その幾つかの例が図10(A)〜(F)に示さ
れている。
【0042】図10(A)を参照すれば、歯列矯正装置
610はその基部614から外方へ延在した突出構造部
660を有することができ、突出構造部は複数の個別の
円形な中空管状支柱すなわち突起699とされている。
図10(B)は、歯列矯正装置の基部214から延在し
た螺旋状の隆起299とされた突出構造部260を有す
る歯列矯正装置210を示している。図10(C)は、
未変形および変形された(点線で示す)状態の突出構造
部260を示す図10(B)の螺旋状隆起299の部分
的横断面図である。突出構造部260の外端部270も
明確に見ることができる。図10(D)では歯列矯正装
置310がその基部314から外方へ延在した一連の同
心長方形399とされた突出構造部360を有する一
方、図10(E)では歯列矯正装置410はその基部4
14から外方へ延在するバスケットの編み目模様に整合
された一連の個別の交わらない隆起を有している。図1
0(F)に示された歯列矯正装置510は格子状の模様
に配置されて歯列矯正装置の基部514から外方へ延在
する交差する一連の隆起である突出構造部560を含ん
でいる。
【0043】歯列矯正装置を形成する好ましい方法にお
いて、支柱または他の突出構造部はその変形ステーショ
ンを使用して変形されており、該ステーションの机上変
形例が図8および図9に示されている。支柱変形ステー
ション40は図8に示されるように、型42と、アーバ
ープレス44と、空気供給源46と、制御装置48とを
広義に含む。特に、この型は図9に示されるように1つ
または複数の歯列矯正装置を保持して位置決めするため
の保持固定具50と、各々の歯列矯正装置の直ぐ上方に
配置された突出構造部を変形させる工具52とを含む。
変形させる工具52は連続した滑らかな表面を有してい
るので、歯列矯正装置の基部に対する突出構造部の位置
および密度が異なる歯列矯正装置に使用できる。この変
形させる工具は、歯列矯正装置の支柱、隆起、毛状材ま
たは他の突出構造部に対応した複数の個別の工具とは違
って1つの連続滑面とされているので、複数の工具を複
数の支柱、隆起などと正確に整合させるための位置決め
を必要としない。更に、各々の変形させる工具52は、
歯列矯正装置を取り付ける歯面の複合された湾曲面と一
致する複合湾曲面を有する。したがって、突出構造部の
変形された端部が形成する形状は、歯面の形状に合致さ
れる。突出構造部を変形させる好ましい方法では、変形
させるチップは突出構造部の外端部をプラスチック材料
の軟化温度にするのに十分なほどの高温度に加熱され
る。歯列矯正装置がガラス繊維強化ポリカーボネート製
であるならば、この変形させる工具の温度は約177゜
C〜約204゜C(350゜F〜400゜F)の範囲で
あることが好ましく、約199゜C(390゜F)であ
ることが更に好ましい。
【0044】歯列矯正装置を形成する好ましい方法で
は、各々の加熱された変形させる工具52は実質的に滑
らかに、対応する歯列矯正装置の突出構造部に向けて均
一な動作で降下され、この変形させる工具52を使用し
て圧縮力が突出構造部に加えられる。突出構造部は工具
52が接触したときにほとんど瞬間的に軟化され、また
工具52は機械的な停止位置(hard stop)
(図示せず)に達するまで継続して下方へ向かう圧縮方
向へ送られる。変形させる工具52が一旦この機械的停
止位置に達したならば、戻しばねが工具52を元の位置
へ向けて上方へ押圧する。典型的に、加熱された変形さ
せる工具52を下方へ移動させるために必要な力は、戻
しばねの押圧力に打ち勝つのに必要とされる僅かに大き
い力だけである。
【0045】変形された支柱16は、その後冷却されて
硬化され、スプルー(sprue)54が各々の歯列矯
正装置から切り取られる。歯列矯正装置が金属強化イン
サートを有して形成されるならば、図9に示されるよう
な金属製のインサートの主ハンドリング部分56が歯列
矯正装置から切り取られる。熱エネルギーを未変形の支
柱を軟化させるのに使用することが好ましいが、支柱は
他の多くの方法、例えば超音波エネルギー、マイクロ波
エネルギーなどを使用して軟化することができる。しか
しながら、熱エネルギーが好ましい。何故なら、このエ
ネルギー供給源を使用して支柱の変形量および形状を容
易に制御できることが見い出されているからである。
【0046】図11〜図13を参照すれば、歯列矯正ブ
ラケット110の好ましい実施例は一体的に連結された
歯取り付け基部114と、歯列矯正ブラケットのアーチ
ワイヤー(図示せず)を受け入れるアーチワイヤースロ
ット116とを有する本体112を含んでおり、該スロ
ット116は底壁118と、該底壁から延在した2つの
対向する側壁120とを有する。歯列矯正ブラケット1
10はアーチワイヤースロット116の一部の中に位置
された金属製のインサート122も含む。図示した金属
製のインサート122は底壁部分124と、該底壁部分
124から延在した2つの対向する側壁126とを有す
る。金属製のインサート122は更にまた一対の回転ウ
ィング128を含み、該回転ウィング128はアーチワ
イヤースロット116から外方へ延在して、ブラケット
基部114を経て歯に回転力を作用させる状態でアーチ
ワイヤースロット116の中に位置された歯列矯正装置
のアーチワイヤーと協動するようになされる。歯列矯正
ブラケット110は金属製のインサート122の底壁部
分124および対向する側壁126に形成された開口1
32を通してアーチワイヤースロット116の中に延在
したプラスチック製の突起130も含む。この突起は金
属製のインサート122の底壁部分より上方へ持ち上げ
られた上端部134を有しており、該上端部134はア
ーチワイヤースロット116の中に配置される歯列矯正
装置のアーチワイヤーの下面に接触して、歯列矯正装置
のアーチワイヤーの少なくとも一部を金属製のインサー
ト122の底壁部分124より上方へ保持するようにな
される。更に、突起130は開口132の寸法よりも僅
かに大きい寸法を有し、これによりプラスチック製の本
体112に金属製のインサート122を固定する助けを
なすフランジ136を突起130に形成している。
【0047】図11〜図13に示された好ましい実施例
に使用された金属製のインサート122は、部分的に形
成された状態で図14に示されている。インサート12
2はその特別な特徴を良好に示すために、全体的に平坦
な状態で示されている。図示されるように、金属製のイ
ンサート122は中央部分138と、第1端部分140
と、第2端部分142とを含み、各端部分は外端部14
4a,144bを有している。この特定の実施例では、
各端部分140,142は回転ウィング148を含み、
この回転ウィング148はアーチワイヤー接触部分14
6(図12を参照)および内端部148を有している。
中央部分138は底壁部分124と、該底壁部分124
から延在した2つの対向する側壁126とを含む。更
に、1つの開口132が底壁部分124および2つの対
向する側壁126に形成されている。図14に見られる
ように、この部分的に完成されたインサート122は更
にランナー150に取り付けられており、このランナー
150は形成処理の段階で使用されて多数のインサート
が同時に形成されるようになす。
【0048】図11および図14に最も良く見られるよ
うに、各々の回転ウィング128のアーチワイヤー接触
部分146は、回転ウィングの内端部148の咬合−歯
肉幅(occlusal−gingival)よりも大
きな咬合−歯肉幅を有する。更に、回転ウィング128
の咬合−歯肉幅はアーチワイヤー接触部分146から内
端部148へ向かって次第に先細にされている。この特
定の回転ウィング設計が幾つかの理由によって好まし
い。例えば、回転ウィング128のアーチワイヤー接触
部分146はアーチワイヤースロット116よりも広い
ので、アーチワイヤー接触部分146はアーチワイヤー
と出合う大きな面積を有しており、これによりアーチワ
イヤーが回転ウィング128との係合を突然に解除する
ことになるあらゆる可能性を減少させる。更に、各々の
回転ウィング128はアーチワイヤースロット116の
幅とほぼ等しい幅となるまで先細とされるので、広い方
のアーチワイヤー接触部分146は美観的に好ましい全
体の外観を維持して与えられる。特に好ましい実施例で
は、各々のアーチワイヤー接触部分146は約1mm
(0.04インチ)の咬合−歯肉幅を有し、各々の回転
ウィング128はその内端部148へ向かって先細とさ
れ、各々の内端部148は約0.46mm(0.018
インチ)の咬合−歯肉幅を有する。更に、特に好ましい
金属製のインサート122は、第1端部分140の外端
部144aから第2端部分142の外端部144bへ至
る約5.1mm(0.2インチ)の基端−先端の長さ
(mesial−distal length)を有す
る。各々の回転ウィング128は歯列矯正装置のアーチ
ワイヤーから歯へかなりの大きさの力を伝えるのに十分
な長さであると同時に、回転ウィングに強度と美観的に
好ましい寸法を与えることから、この基端−先端の長さ
が好ましい。
【0049】図11および図12を参照すれば、この特
定の実施例の回転ウィング128は僅かに凹状の、なで
上げた状態(upswept position)に形
成されており、アーチワイヤー接触点146は回転ウィ
ング128の外端部144a,144bに位置されてい
る。しかしながら、当業者に理解されるように、各々の
回転ウィングはいずれかの特定角度または湾曲を与えら
れるか、または全く角度を与えられないようにすること
ができる。更に、矯正歯科医は、特定の患者について必
要とされる回転を得るために、各々の回転ウィングを望
まれるように調整することができる。例えば、図12に
矢印および仮想回転ウィングで示されるように、いずれ
の回転ウィング128も望まれるように調整することが
できる。
【0050】図11〜図13を参照すれば、歯列矯正ブ
ラケット110の突起130は特定の高さ、長さ、幅お
よび形状を有する。しかしながら、これらの寸法のいず
れも望まれるように調整することができ、例えば異なる
突起形成キャビティを有する熱可塑性材料用の射出モー
ルド成形型を使用するだけで行える。必要とされること
は、アーチワイヤースロット116の底壁118より上
方へ突起130の上端部が延在するということであり、
これは典型的に金属製のインサート122の底壁部分1
24によって形成される。例えば、突起の頬唇(buc
colabial)高さは、異なるアーチワイヤースロ
ット深さすなわち「イン−アウト」(in−out)寸
法を有するブラケットを形成するために変化できる。こ
れらの異なるスロット深さは、調整可能な回転ウィング
の角度によるだけでなく、突起の特定の高さによって
も、回転力が選定できるようにする。
【0051】図11および図12を参照すれば、好まし
い歯列矯正ブラケット110の歯取り付け基部114、
複数の支柱152を含み、これらの支柱152は発明の
詳細な説明の欄にて前述したように、仮想格子の交点に
て基部から延在するように基部114に位置決めされ
る。図11および図12に示されるように、各々の支柱
152は基部114に一体的に連結された内端部154
と、外端部156と、これらの内端部154および外端
部156の間の中間部分とを含む。更に、外端部156
の横断面積は中間部分158の横断面積よりも大きく、
これにより各々の支柱152にアンダーカット160を
形成して、接着剤を使用しての歯列矯正ブラケット11
0の歯面に対する機械的な結合をし易くしている。これ
らの支柱152は、この詳細な説明の欄にて前述したよ
うに形成されることが好ましい。
【0052】図11〜図13に示された実施例はシング
ルタイウィング162を含むが、この歯列矯正ブラケッ
トは多数の付加的または代替的な形状および特徴のいず
れも含むように形成できることが理解されねばならな
い。例えば、この歯列矯正ブラケットはダブルタイウィ
ングを備えることができ、またはタイウィングが全く無
いようにできる。更に、このブラケットは、例えばフッ
クまたは他の特徴のようなこの分野で周知の他の特徴を
備えて形成することができる。
【0053】いずれかの適当なプラスチック材料が歯列
矯正ブラケットに使用できるが、このプラスチック材料
はガラス繊維強化ポリカーボネートであることが好まし
く、ガラス繊維はプラスチックの重量の約20%〜約4
0%で代表される。特に好ましいプラスチック材料の組
成およびプラスチック製のブラケットの形成方法は、オ
ルムコ・コーポレーション(Ormco Corpor
ation)に譲渡されたレヘール氏の米国特許第52
54002号に教示されており、これは参照することで
その全てを本明細書に組み入れられる。金属製のインサ
ートに関しては、いずれかの適当な金属材料が使用でき
る。しかしながら、17−7ステンレス鋼、300系ス
テンレス鋼、またはMP35N合金の使用が好ましい。
適当な17−7ステンレス鋼は、米国カリフォルニア州
フレスコのウルブリック・オブ・カリフォルニア・イン
コーポレーテッド(Ulbrich of Calif
ornia,Inc.)から購入できる。17−7焼き
なましステンレス鋼が使用されるならば、このステンレ
ス鋼は、テンパーを加えるためにこの分野で理解される
ように、典型的に或る程度の熱処理を必要とする。しか
しながら、コンディションC17−7(Conditi
on C 17−7)ステンレス鋼が使用されるなら
ば、熱処理はほとんどまたは全く必要ない。300系ス
テンレス鋼が使用されるならば、冷間加工されて硬化さ
れ、約70.30kg/mm2 (100000プサイ)
を超える引張り強度とされることが好ましい。これに代
えて、米国オハイオ州クリーヴランドのクライマックス
・スペシャリティー・メタルス社(Climax Sp
ecialty Metals)からCLIMAX M
P35N ALLOYという商品名で販売されているニ
ッケル−コバルト基合金が使用できる。この特定の合金
は二重粒界および高いテンパーを有するので、他の幾つ
かの金属を使用するときに必要とされる余分な熱処理段
階を不要とすることができる。
【0054】歯列矯正ブラケットは、先ず最初に金属製
のインサートを形成し、次ぎに該インサートのまわりに
プラスチック製のブラケットを射出成形して形成される
ことが好ましい。望まれるならば、幾つかの金属製のイ
ンサートが順送り型(progressive di
e)で同時に形成され、各々のインサートは共通のラン
ナーで連結されることができ、例えば、金属シートから
のブランク形成において、1つの型ステーションが各々
のインサートの上半分を切断し、続くステーションが各
々のインサートの下半分を切断することができる。引き
続くステーションで長円形のパンチが各々のインサート
に貫通穴すなわち開口を打ち抜く。その後の段階で、順
送り型が側壁を部分的に立ち上げ、矯正工具を使用して
インサートを再度のしわ伸ばし(reiron)または
再度の拭き取り(rewipe)を行って仕上げ寸法と
なす。この点において、外側レール金属材料がまだ中央
ランナーで連結されているインサートから切り取られ
る。望まれるならば、中央ランナーは部片に切断され、
中央ランナーで連結された一対のインサートとなすこと
ができる。この点において、熱処理が必要ならば、イン
サートは加熱ボート(boat)の中に置かれて、この
ボートが熱処理のために炉内に投入される。コンディシ
ョンC17−7ステンレス鋼が使用されるならば、イン
サートは約60分間にわたって482゜C(900゜
F)で熱処理されることが好ましい。
【0055】この点において、対をなすインサートは熱
可塑性材料の射出モールド成形機に配置され、プラスチ
ック材料がモールド型内に射出されて歯列矯正ブラケッ
トを形成する。歯取り付け基部の支柱は、発明の詳細な
説明の欄の上述により教示されるように形成される。未
変形支柱は最初のプラスチック材料の射出モールド成形
段階で形成され、支柱の外端部は続く段階で変形され
て、ブラケットを歯面に機械的に結合するのに有用なア
ンダーカットを形成するようになす。支柱が一旦変形さ
れたならば、ランナーおよび余分な鋼材がインサートか
ら除去される。この時点で、回転ウィングに或る程度の
湾曲を与えることが望まれるならば、回転ウィングはマ
ンドレルを使用して曲げられる。
【0056】使用において、この歯列矯正ブラケットは
歯に接着され、或る程度の回転を必要とする。必要とさ
れる回転の度合いに応じて、矯正歯科医は望まれるよう
に各々の回転ウィングの形状を調整できる。例えば、矯
正歯科医がアーチワイヤーを突起および両方の回転ウィ
ングに接触させることを望むならば、回転ウィングは調
整されてこのような3点接触を達成することができる。
反対に、特定の回転が2点接触のみ必要とするならば、
矯正歯科医はウィングを調整してそのような接触を達成
して、この2点は2つの回転ウィングまたは回転ウィン
グおよび突起となされることができる。
【0057】本発明のこの見地は特定の好ましい実施例
に関連して上述で説明されたが、本発明は歯列矯正ブラ
ケットが異なる形状の構成部品を有することができ、ま
たブラケットがプラスチック製の本体と、該プラスチッ
ク製の本体に固定されて回転ウィングを有する金属製の
インサートと、アーチワイヤースロットの中に延在する
突起とを有するかぎり、様々な方法で形成することがで
きる。図15〜図19には、多くの代替例の中のほんの
少しの代替例が示されている。図15に示された実施例
では、金属インサート122は開口132を含み、この
開口132はインサート122の側壁126まで延在せ
ず、底壁部分124に制限されている。更に、アーチワ
イヤースロット116の中に延在するプラスチック製の
突起130はフランジを含んでおらず、インサート12
2はアーチワイヤースロット116の側壁120の一部
を形成しているインサート側壁126によってプラスチ
ック製の本体112に固定されている。逆に、突起がフ
ランジを含むように形成されるとするならば、金属製の
インサート側壁は必要ない。
【0058】図16(A)および(B)に示される実施
例では、金属製のインサート122は底壁部分124に
開口を含んでいない。この代わりに、インサート122
の各々の対向する側方部分126は半球形の開口116
を含み、熱可塑性材料の射出モールド成形時にプラスチ
ック材料が該開口116を通してアーチワイヤースロッ
ト116の中へ流入できるようにしている。この特定の
実施例では、インサート122は底壁部分124に開口
を有さないにも拘わらずに、形成された突起130は金
属製のインサート122をインサート側壁126に関連
してプラスチック製の本体に固定する助けをなす。図1
6(C)に示されるように、側壁および開口を有さない
金属製のインサートは、その底壁部分124の上方に、
且つまたアーチワイヤースロット116の各々の対向す
る側壁120と一体的に連結されたプラスチック製の突
起130を頬唇的(buccolabially)に形
成するだけで、プラスチック製の本体112にどのよう
なものでも固定することができる。
【0059】図17に示された実施例では、プラスチッ
ク材料ではなく金属材料で突起130が形成され、金属
製のインサート122の底壁部分124と一体化されて
いる。図19の実施例は図18に示された金属製のイン
サート122を組み入れている。この特定の実施例で
は、開口132は好ましい底壁部分124と、インサー
ト側壁部分の各々の一部とを置き換え、それ故に金属製
のインサート材料がアーチワイヤースロット116のプ
ラスチック製の底壁118を覆うことがない。
【0060】本発明の幾つかの特定の実施例が上述で説
明されたが、当業者には、幾つかの他の変形例および改
良例が特許請求の範囲の欄に定義された本発明の範囲か
ら逸脱せずに作れること、また等価装置を作れることが
容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】機械的結合基部を形成するために、(A)支柱
が変形された後の、および(B)支柱が形成される前
の、歯列矯正ブラケットの後方斜視図。
【図2】図4の線2−2に沿う歯列矯正ブラケットの、
変形された支柱の拡大側面図。
【図3】図4の線3−3に沿う歯面に接着されたブラケ
ットを示す部分的横断面図。
【図4】図1(A)の歯列矯正ブラケットの後面図。
【図5】図1(B)の歯列矯正ブラケットの後面図。
【図6】図5のブラケットの線6−6に沿う横断面図。
【図7】図5のブラケットの線7−7に沿う横断面図。
【図8】歯列矯正装置を形成する方法に使用された突出
構造部を変形させるステーションの斜視図。
【図9】図8に示された突出構造部を変形させるステー
ションの型の拡大斜視図。
【図10】(A)、(B)、および(D)〜(F)は変
形されていない状態で幾つかの突出構造部の他の実施例
を示す歯列矯正装置の後面図であり、(C)は変形され
ない状態および変形された状態(点線で示す)の両方で
突出構造部を示す図10(B)の線10B−10Bに沿
う部分的断面図。
【図11】歯列矯正ブラケットの好ましい実施例の斜視
図。
【図12】図11の実施例の線12−12に沿う横断面
図。
【図13】図11の実施例の線13−13に沿う横断面
図。
【図14】図11〜図13の実施例に使用された金属製
のインサートの頂面図。
【図15】歯列矯正ブラケットの他の実施例の部分的横
断面図。
【図16】(A)は歯列矯正ブラケットの他の実施例の
部分的横断面図で、(B)は(A)の実施例の線16B
−16Bに沿う部分的横断面図であり、(C)は歯列矯
正ブラケット他の実施例の部分的横断面図。
【図17】歯列矯正ブラケットの更に他の実施例の部分
的横断面図。
【図18】歯列矯正ブラケットに使用される他の金属製
のインサートの頂面図。
【図19】図18の金属製のインサートを組み入れた歯
列矯正ブラケットの他の実施例の部分的横断面図。
【図20】従来の歯列矯正ブラケットの側面図。
【図21】他の従来の歯列矯正ブラケットの側面図。
【符号の説明】
10 プラスチック製の歯列矯正ブラケット 12 本体 14 基部 16 支柱 18 アーチワイヤースロット 28 アンダーカット 30 歯面 32 接着剤 40 支柱を変形させるステーション 42 型 44 アーバープレス 46 空気供給源 48 制御装置 50 保持固定具 52 変形させる工具 110,210,310,410,510,610 歯
列矯正装置 112,214,314,414,514,614 基
部 116 アーチワイヤースロット 118 底壁 120 側壁 122 インサート 124 底壁部分 126 側壁 128 回転ウィング 130 突起 132 開口 146 アーチワイヤー接触部分 152 支柱 162 タイウィング 260,360,460,560,660 突出構造部 299,399,499,599,699 隆起、突起
または支柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビッド エル.ルドヴィッグ アメリカ合衆国カリフォルニア州サン ジ ュアン カピストラノ,パセオ テラザ 31911

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤で歯面に機械的に結合されるよう
    になされる基部から突出構造部が延在された歯列矯正装
    置を形成する方法であって、 突出構造部が外方へ延在している基部を有し、該突出構
    造部は前記歯列矯正装置の基部に一体的に連結された内
    端部と、外端部とを有しているプラスチック製の歯列矯
    正装置を形成する段階と、 突出構造部の外端部を軟化させる段階と、 軟化させた状態で突出構造部の外端部に圧力を加えてこ
    れを変形して、外端部付近にアンダーカットを形成する
    段階を含むことを特徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、形成段
    階が熱可塑性の材料から歯列矯正装置を射出モールド成
    形する段階を含み、軟化段階が外部熱源から突出構造部
    の外端部へ伝熱させる段階を含むことを特徴とする歯列
    矯正装置の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法であって、伝熱段
    階が外端部を外部熱源に接触させることで突出構造部の
    外端部に熱伝導で伝熱させる段階を含むことを特徴とす
    る歯列矯正装置の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、伝熱段
    階が突出構造部の外端部を加熱部材に接触させる段階を
    含むことを特徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法であって、伝熱段
    階が突出構造部の少なくとも外端部を突出構造部のガラ
    ス転移温度よりも高温度に加熱する段階を含むことを特
    徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法であって、熱可塑
    性の歯列矯正装置がポリカーボネートを含んで構成さ
    れ、伝熱段階が突出構造部の外端部を約177゜C〜約
    204゜C(350゜F〜400゜F)の温度の加熱部
    材に接触させる段階を含むことを特徴とする歯列矯正装
    置の形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法であって、加熱部
    材が約199゜C(390゜F)の温度である歯列矯正
    装置の形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の方法であって、歯列矯
    正装置が外端部を有する複数の個別の突起を有し、伝熱
    段階が実質的に複数の個別の突起の各々の外端部を加熱
    部材に実質的に同時に接触させることを特徴とする歯列
    矯正装置の形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の方法であって、加熱部
    材が歯列矯正装置の基部と少なくとも同じ大きさの面積
    の実質的に連続した滑面を有して、軟化段階の間に1つ
    の加熱部材が歯列矯正装置の基部に対する突出構造部の
    位置に拘わらずに外端部を同時に軟化させるために使用
    できるようになされたことを特徴とする歯列矯正装置の
    形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法であって、軟化
    段階が突出構造部の外端部に超音波エネルギーを送る段
    階を含むことを特徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の方法であって、圧力
    を加える段階が、突出構造部の長さに沿う方向にて歯列
    矯正装置の基部へ向けて突出構造部を圧縮するように、
    突出構造部の外端部に圧力を加える段階を含むことを特
    徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、圧
    力を加える段階が、突出構造部の外端部を実質的にマッ
    シュルーム状の形状に変形させて、これによりその外端
    部付近にアンダーカットを形成するようになすことを特
    徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法であって、歯
    列矯正装置が外端部を有する複数の個別の突起を有し、
    圧力を加える段階が複数の個別の突起の各々の外端部に
    実質的に同時に圧力を加える段階を含むことを特徴とす
    る歯列矯正装置の形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の方法であって、圧
    力を加える段階が約0.025mm〜約0.10mm
    (0.001インチ〜0.004インチ)の範囲の長さ
    に突出構造部を圧縮する段階を含むことを特徴とする歯
    列矯正装置の形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項4に記載の方法であって、圧力
    を加える段階が加熱部材を使用して突出構造部の外端部
    に圧力を加える段階を含むことを特徴とする歯列矯正装
    置の形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の方法であって、伝
    熱段階および圧力を加える段階が時間的にオーバーラッ
    プしたことを特徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の方法であって、前記
    形成段階が前記歯列矯正装置にアーチワイヤー(arc
    hwire)スロットを形成し、前記スロット近傍に強
    化インサートを位置決めする段階を含むことを特徴とす
    る歯列矯正装置の形成方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の方法であって、前記
    プラスチック製の歯列矯正装置が内部に分散された強化
    ガラス繊維を含むことを特徴とする歯列矯正装置の形成
    方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の方法であって、前記
    突出構造部が1つまたは複数の中実支柱、1つまたは複
    数の中空管状支柱、1つまたは複数の毛状材(bris
    tle or bristles)、1つまたは複数の
    隆起、およびそれらの組み合わせを含む群から選ばれた
    ことを特徴とする歯列矯正装置の形成方法。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の方法で製造された歯
    列矯正装置。
  21. 【請求項21】 請求項2に記載の方法で製造された歯
    列矯正装置。
  22. 【請求項22】 請求項4に記載の方法で製造された歯
    列矯正装置。
  23. 【請求項23】 請求項8に記載の方法で製造された歯
    列矯正装置。
  24. 【請求項24】 請求項11に記載の方法で製造された
    歯列矯正装置。
  25. 【請求項25】 請求項12に記載の方法で製造された
    歯列矯正装置。
  26. 【請求項26】 請求項14に記載の方法で製造された
    歯列矯正装置。
  27. 【請求項27】 請求項15に記載の方法で製造された
    歯列矯正装置。
  28. 【請求項28】 請求項16に記載の方法で製造された
    歯列矯正装置。
  29. 【請求項29】 基部と、該基部から外方へ延在した突
    出構造部とを有するプラスチック製の歯列矯正装置を含
    み、 前記突出構造部が前記歯列矯正装置の基部に一体的に連
    結された内端部と、外端部と、前記内端部および外端部
    の中間部分を有しており、 前記外端部の横断面積が中間部分の横断面積よりも大き
    く、これにより前記突出構造部にアンダーカットを形成
    して前記歯列矯正装置を接着剤で歯面に機械的に結合し
    易くしたことを特徴とする歯列矯正装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記突出構造部がプラスチック材料をモールド成
    形して形成され、前記外端部がモールド成形に引き続い
    て前記突出構造部を軟化させ、軟化状態の間に該突出構
    造部に圧力を加えて形成されたことを特徴とする歯列矯
    正装置。
  31. 【請求項31】 請求項29に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記突出構造部の前記外端部が歯の湾曲に一致す
    るように配向されたことを特徴とする歯列矯正装置。
  32. 【請求項32】 請求項29に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記突出構造部が1つまたは複数の中実支柱、1
    つまたは複数の中空管状支柱、1つまたは複数の毛状材
    (bristle or bristles)、1つま
    たは複数の隆起、およびそれらの組み合わせを含む群か
    ら選ばれたことを特徴とする歯列矯正装置。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記突出構造部が複数の支柱であることを特徴と
    する歯列矯正装置。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記支柱が仮想格子の交点位置で前記歯列矯正装
    置の基部に配置されたことを特徴とする歯列矯正装置。
  35. 【請求項35】 請求項33に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記支柱の各々が前記中間部分で一般に正方形の
    横断面積を有していることを特徴とする歯列矯正装置。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記中間部分が約0.38mm×約0.38mm
    (0.015インチ×0.015インチ)の横断面寸法
    を有し、前記支柱が約0.76mm(0.030イン
    チ)中心間距離で隔てられたことを特徴とする歯列矯正
    装置。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記支柱の各々が約0.13mm〜約0.25m
    m(0.005インチ〜0.010インチ)の長さであ
    ることを特徴とする歯列矯正装置。
  38. 【請求項38】 請求項29に記載の歯列矯正装置であ
    って、歯列矯正装置がアーチワイヤースロットおよび該
    スロット近傍の金属製のインサートを含むことを特徴と
    する歯列矯正装置。
  39. 【請求項39】 請求項29に記載の歯列矯正装置であ
    って、前記プラスチック製の歯列矯正装置が内部に分散
    された強化ガラス繊維を含むことを特徴とする歯列矯正
    装置。
  40. 【請求項40】 各々がアーチワイヤースロット、ブラ
    ケットの基部および前記ブラケットの基部から外方へ延
    在した突出構造部とを有する複数のプラスチック製の歯
    列矯正ブラケットであって、前記突出構造部は前記ブラ
    ケットの基部に一体的に連結された内端部と、外端部
    と、内端部および外端部の間の中間部分とを有し、各々
    の前記外端部の横断面積が対応する中間部分の横断面積
    よりも大きく、これにより前記突出構造部にアンダーカ
    ットを形成して前記歯列矯正装置を接着剤で歯面に機械
    的に結合し易くしている前記歯列矯正ブラケットと、 前記ブラケットを歯に機械的に結合するために、前記突
    出構造部の上およびアンダーカットの下を含めて歯面と
    複数の歯列矯正ブラケットとの間に配置された接着剤
    と、 歯に力を伝えるために前記アーチワイヤースロットの中
    に配置されたアーチワイヤーとを含むことを特徴とする
    歯列矯正装置。
  41. 【請求項41】 外方へ突出構造部が延在している基部
    を有し、前記突出構造部が歯列矯正装置の基部に一体的
    に連結された内端部と外端部とを有している熱可塑性の
    歯列矯正装置を形成する段階と、 突出構造部の外端部を軟化させる段階と、 軟化させた状態で突出構造部の外端部に圧力を加えてこ
    れを変形して、外端部付近にアンダーカットを形成する
    段階と、 歯列矯正装置の基部と歯面との間に接着剤を配置する段
    階と、 歯列矯正装置の基部および歯面を接触するように押圧し
    て、アンダーカット内の接着剤が硬化して歯列矯正装置
    の基部を歯面に対して機械的に結合させる段階とを含む
    ことを特徴とする歯列矯正装置を形成して歯面に取り付
    ける方法。
  42. 【請求項42】 請求項41に記載の方法であって、前
    記接着剤を配置する段階が突出構造部に、およびアンダ
    ーカットの下に接着剤を付与する段階を含むことを特徴
    とする歯列矯正装置を形成して歯面に取り付ける方法。
  43. 【請求項43】 一体的に連結された歯取り付け基部を
    含むプラスチック製の本体であって、歯列矯正装置のア
    ーチワイヤーを受け入れるためのアーチワイヤースロッ
    トを含み、前記スロットが底壁と、該底壁から延在した
    2つの対向側壁とを有している前記プラスチック製の本
    体と、 前記アーチワイヤースロットの少なくとも一部の中に配
    置された金属製のインサートであって、少なくとも1つ
    の回転ウィングを有しており、前記回転ウィングが前記
    基部を経て歯に回転力を作用させる状態で前記アーチワ
    イヤースロット内に配置された歯列矯正装置のアーチワ
    イヤーと協動するようになされた金属製のインサート
    と、 前記アーチワイヤースロットの中に延在する突起であっ
    て、前記突起は前記アーチワイヤースロットの前記底壁
    の上方へ持ち上げられた上端部を有し、前記上端部は前
    記アーチワイヤースロットの中に配置された歯列矯正装
    置のアーチワイヤーの下面に接触して、歯列矯正装置の
    アーチワイヤーの少なくとも一部を前記アーチワイヤー
    スロットの前記底壁の上方へ支持するようになされてい
    る突起とを含むことを特徴とする歯列矯正ブラケット。
  44. 【請求項44】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突起が前記金属製のインサートの開口
    を通して前記アーチワイヤースロットの中に延在してい
    ることを特徴とする歯列矯正ブラケット。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが底壁部分を含
    み、前記開口が前記底壁部分に形成されており、前記突
    起が前記プラスチック製の本体と一体の部分とされて、
    前記開口を通して前記アーチワイヤースロットの中に延
    在されており、前記突起の前記上端部が前記開口の上方
    へ持ち上げられていることを特徴とする歯列矯正ブラケ
    ット。
  46. 【請求項46】 請求項44に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが2つの対向する
    側壁を含み、前記2つの対向側壁の各々が開口を有し、
    前記突起は前記プラスチック製の本体と一体の部分とさ
    れて前記2つの対向側壁の各々の前記開口を通して前記
    アーチワイヤースロットの中に延在されていることを特
    徴とする歯列矯正ブラケット。
  47. 【請求項47】 請求項44に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが底壁部分と2つ
    の対向する側壁を含み、前記突起は前記プラスチック製
    の本体と一体の部分とされて、前記底壁部分および2つ
    の対向側壁に形成された開口を通して前記アーチワイヤ
    ースロットの中に延在されていることを特徴とする歯列
    矯正ブラケット。
  48. 【請求項48】 請求項44に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突起がフランジを含み、前記フランジ
    が前記金属製のインサートを前記プラスチック製の本体
    に固定する助けをなしていることを特徴とする歯列矯正
    ブラケット。
  49. 【請求項49】 請求項47に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突起がフランジを含み、前記フランジ
    が前記金属製のインサートを前記プラスチック製の本体
    に固定する助けをなしていることを特徴とする歯列矯正
    ブラケット。
  50. 【請求項50】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが底壁部分を含
    み、前記突起は前記プラスチック製の本体と一体の部分
    とされて前記底壁部分に関して頬唇側(buccola
    bially)に配置されており、これにより前記金属
    製のインサートの底壁部分を前記アーチワイヤースロッ
    トの中に保持する助けをなしていることを特徴とする歯
    列矯正ブラケット。
  51. 【請求項51】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突起が金属製であり、前記金属製のイ
    ンサートと一体の部分であることを特徴とする歯列矯正
    ブラケット。
  52. 【請求項52】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが中央部分と、外
    端部を有する第1端部分と、外端部を有する第2端部分
    とを含み、前記中央部分は前記第1および第2の端部分
    の間に配置されており、前記第1および第2の端部分の
    少なくとも一方は前記アーチワイヤースロットを超えて
    延在して前記回転ウィングを含んでいることを特徴とす
    る歯列矯正ブラケット。
  53. 【請求項53】 請求項52に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記回転ウィングがアーチワイヤー接触部
    分と、前記中央部分に一体的に連結された内端部とを有
    し、前記アーチワイヤー接触部分は前記アーチワイヤー
    スロットの咬合−歯肉幅(occlusal−ging
    ival width)よりも広い咬合−歯肉幅を有す
    ることを特徴とする歯列矯正ブラケット。
  54. 【請求項54】 請求項53に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記回転ウィングの咬合−歯肉幅は前記ア
    ーチワイヤー接触部分から前記アーチワイヤースロット
    へ向かって先細とされていることを特徴とする歯列矯正
    ブラケット。
  55. 【請求項55】 請求項53に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記アーチワイヤー接触部分の前記咬合−
    歯肉幅が約1.0mm(0.04インチ)である歯列矯
    正ブラケット。
  56. 【請求項56】 請求項52に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記第1および第2の端部分の他方が前記
    アーチワイヤースロットを超えて延在し、第2回転ウィ
    ングを含んでいることを特徴とする歯列矯正ブラケッ
    ト。
  57. 【請求項57】 請求項56に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが前記第1端部分
    の前記外端部から前記第2端部分の前記外端部までの
    5.1mm(0.2インチ)の基端−先端の長さ(me
    sial−distal length)を有している
    ことを特徴とする歯列矯正ブラケット。
  58. 【請求項58】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記基部がそこから外方へ延在する突出構
    造部を含み、 前記突出構造部は前記基部と一体的に連結された内端部
    と、外端部と、前記内端部および外端部の間の中間部分
    とを有しており、 前記外端部の横断面積は中間部分の横断面積よりも大き
    く、これにより前記突出構造部にアンダーカットを形成
    して、前記歯列矯正ブラケットを接着剤で歯面に機械的
    に結合し易くしたことを特徴とする歯列矯正ブラケッ
    ト。
  59. 【請求項59】 請求項58に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突出構造部の前記外端部は歯の湾曲に
    実質的に一致するように配向されることを特徴とする歯
    列矯正ブラケット。
  60. 【請求項60】 請求項59に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記突出構造部が複数の支柱であることを
    特徴とする歯列矯正ブラケット。
  61. 【請求項61】 請求項60に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記支柱が仮想格子の交点位置で前記基部
    に配置されたことを特徴とする歯列矯正ブラケット。
  62. 【請求項62】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記プラスチック材料がガラス繊維で強化
    されたポリカーボネートであることを特徴とする歯列矯
    正ブラケット。
  63. 【請求項63】 請求項62に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記ガラス繊維が前記プラスチック材料の
    重量で約20%〜約40%の量で存在することを特徴と
    する歯列矯正ブラケット。
  64. 【請求項64】 請求項43に記載の歯列矯正ブラケッ
    トであって、前記金属製のインサートが17−7ステン
    レス鋼、300系ステンレス鋼、およびMP35N合金
    で構成される群から選ばれた金属で作られたことを特徴
    とする歯列矯正ブラケット。
  65. 【請求項65】 一体的に連結された歯取り付け基部を
    含むプラスチック製の本体を有した歯列矯正ブラケット
    であって、前記基部が接着剤で歯面に接着されており、
    前記本体は歯列矯正装置のアーチワイヤーを受け入れる
    ためのアーチワイヤースロットを含み、前記アーチワイ
    ヤースロットは底壁およびそれから延在している2つの
    対向側壁を有している前記歯列矯正ブラケットと、 前記アーチワイヤースロットの少なくとも一部の中に配
    置されて少なくとも1つの回転ウィングを有した金属製
    のインサートであって、前記回転ウィングが前記基部を
    経て歯に回転力を作用させる状態で前記アーチワイヤー
    スロット内に配置された歯列矯正装置のアーチワイヤー
    と協動するようになされた金属製のインサートと、 前記アーチワイヤースロットの中に延在する突起であっ
    て、前記突起は前記アーチワイヤースロットの前記底壁
    の上方へ持ち上げられた上端部を有し、前記上端部は前
    記アーチワイヤースロットの中に配置された歯列矯正装
    置のアーチワイヤーの下面に接触して、歯列矯正装置の
    アーチワイヤーの少なくとも一部を前記アーチワイヤー
    スロットの前記底壁の上方へ支持するようになされた突
    起と、 力を歯に伝えるために前記アーチワイヤースロットの内
    部に配置されたアーチワイヤーとを含むことを特徴とす
    る歯列矯正装置。
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