JPH0951814A - 誘電加熱式ヘアーカーラ - Google Patents

誘電加熱式ヘアーカーラ

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JPH0951814A
JPH0951814A JP23076695A JP23076695A JPH0951814A JP H0951814 A JPH0951814 A JP H0951814A JP 23076695 A JP23076695 A JP 23076695A JP 23076695 A JP23076695 A JP 23076695A JP H0951814 A JPH0951814 A JP H0951814A
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Kenji Endo
謙治 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰加熱による熱変形を防止できる誘電加熱
式ヘアーカーラを提供する。 【解決手段】 円筒形状のカーラ本体1の内部に、熱良
導性金属製の内筒3がこれの外周をカーラ本体1の内周
と重合接触するよう納められる。内筒3の内部に誘電発
熱型の蓄熱材6が蓄熱容器9に入れられた状態で収容さ
れる。内筒3にマイクロ波導入用の開口4を設ける。開
口4に形状記憶合金蓋12で開閉自在とし、その形状記
憶合金蓋12は前記蓄熱材6の沸点以下の温度で開口4
を閉じる状態に形状を記憶している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用前に電子レン
ジなど誘電加熱装置で加熱されるヘアーカーラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のヘアーカーラとして、水やポリ
エチレングリコールなどの誘電発熱型の蓄熱材を蓄熱容
器に封入し、この蓄熱容器をカーラ本体に内蔵したもの
がある(文献不詳)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記誘電加
熱式ヘアーカーラでは電子レンジの中に入れられて加熱
されると、蓄熱材が発熱して体積を膨張するため、この
膨張を吸収するための空間が蓄熱容器の内部に形成され
ている。その蓄熱容器はカーラ本体の成形材料と同様に
マイクロ波の吸収がほとんどなく透過するように誘電率
の低いポリプロピレンなどで成形されている。そのた
め、使用時、蓄熱材が放熱するにつれて蓄熱容器の内部
に空間が生じ、この空間部分では熱をカーラ本体に伝導
付与できない事態が生じる。従って、カーラ本体上のカ
ール髪に熱を均一に伝えることができず、加熱むらが生
じやすいという問題があった。
【0004】また、カーラ本体や蓄熱容器の成形材料で
あるプラスチック材料、例えばポリプロピレンは175
℃で融解し始める。そのプラスチック材料自らは発熱し
ないが、蓄熱材の沸点がそのプラスチック材料の溶融温
度を越える200℃以上のもの、例えばポリエチレング
リコールを使用すると、過剰加熱で蓄熱材が沸騰するこ
とになりカーラ本体や蓄熱容器が熱変形や溶融を来す。
またカーラ本体が溶融しないまでも熱くなっていると、
電子レンジから取り出すとき触るとやけどをするおそれ
がある。
【0005】電子レンジの中に誘電加熱式ヘアーカーラ
を露出状態のまま直接入れると、その電子レンジを食品
の加熱に共用する場合、ヘアーカーラに付着した毛髪が
食品に付いたり、逆に食品からこぼれた液汁などがヘア
ーカーラに付着するなど互いに衛生上の問題が生じる。
【0006】本発明の目的は、上記のような問題を解消
するためになされたもので、蓄熱材の熱をカール髪に均
一に加えることのできる誘電加熱式ヘアーカーラを提供
するにある。本発明の目的は、カーラ本体の溶融や熱変
形防止、電子レンジからの取り出しの容易化を図ること
のできる誘電加熱式ヘアーカーラを提供するにある。本
発明の目的は、電子レンジで衛生的に加熱できる誘電加
熱式ヘアーカーラを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電加熱式ヘア
ーカーラは、筒形状のカーラ本体1の内部に、熱良導性
金属製の内筒3がこれの外周をカーラ本体1の内周と重
合接触するよう納められる。その内筒3の内部に誘電発
熱型の蓄熱材6が直接または蓄熱容器9に入れられた状
態で収容される。内筒3にはマイクロ波導入用の開口4
を設ける。その開口4は形状記憶合金蓋12で開閉自在
とし、その形状記憶合金蓋12は前記蓄熱材6の沸点以
下の温度で開口4を閉じる状態に形状を記憶している。
しかるときは、電子レンジの中に入れると、マイクロ波
がカーラ本体1を透過し、また開口4を通って蓄熱材6
に吸収される。その際、開口4を介してマイクロ波を蓄
熱材6に吸収しやすい。その開口4は形状記憶合金蓋1
2の形状記憶効果によって蓄熱材6の沸点以下の温度で
開口4を閉じるので、蓄熱材6はマイクロ波を吸収しな
くなり、過剰な加熱を防止でき、カーラ本体1の熱変形
や溶融を未然に防止できる。熱良導性金属製の内筒3は
蓄熱材6の放熱をカーラ本体1の全体に均一に伝導す
る。
【0008】上記カーラ本体1は収納ケース21に出し
入れ可能に収納する。その収納状態で電子レンジに入れ
るものとする。従って衛生的に電子レンジで加熱するこ
とができる。その際、カーラ本体1側のマイクロ波導入
用の開口4を開閉する形状記憶合金蓋12は収納ケース
21側に設ける。これにより形状記憶合金蓋12の重さ
分だけヘアーカーラが軽くなり、使い易くなる。
【0009】本発明の誘電加熱式ヘアーカーラは、筒形
状のカーラ本体1が断面半円形状の上下カーラ本体1A
・1Bを突き合わせてなる。上カーラ本体1Aの内部に
断面半円形状の熱良導性金属製の上内筒3Aが、下カー
ラ本体1Bの内部に断面半円形状の熱良導性金属製の下
内筒3Bがそれぞれ重合接触状態に納められる。前記上
下内筒3A・3Bの内部に誘電発熱型の蓄熱材6がそれ
ぞれ収容される。上カーラ本体1Aと下カーラ本体1B
とは形状記憶合金からなる閉じ駆動素子16でつなが
れ、閉じ駆動素子16は前記蓄熱材6の沸点以下の温度
で上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bとを閉じ合わす
状態に形状を記憶しているものである。しかるときは、
上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bを開いた状態で電
子レンジの中に入れると、上内筒3A内の蓄熱材6およ
び下内筒3B内の蓄熱材6が各々の合わせ面を露出する
状態になるため、マイクロ波を吸収し易くなる。上カー
ラ本体1Aと下カーラ本体1Bは閉じ駆動素子16の形
状記憶効果によって蓄熱材6の沸点以下の温度で閉じ合
わされるので、過剰な加熱を防止でき、カーラ本体1の
熱変形や溶融を未然に防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る誘電加熱式ヘアーカ
ーラのカーラ本体1は、マイクロ波の吸収がほとんどな
く透過するように誘電率および誘電損失の低いポリメチ
ルペンテン(誘電率2.12)、ポリプロピレン(誘電率
2.0〜2.3)などのプラスチック材料で形成される。カ
ーラ本体1の内周と重合接触するよう納められる内筒3
の熱良導性金属材料としては、高周波に対して反射性を
有するアルミニウムや銅などが挙げられる。内筒3の外
周をカーラ本体1の内周に重合接触させるには、カーラ
本体1の内周に内筒3を圧入嵌合させたり、インサート
成形する。
【0011】内筒3の内部に収容される誘電発熱型の蓄
熱材6としては、カーラ本体1および内筒3を透過する
マイクロ波を吸収して発熱する比誘電率、誘電損失が大
きい水溶性ポリエチレングリコール、粘土、粉砕した岩
石、水などが挙げられる。この蓄熱材6は内筒3に直接
収容する以外に、予め蓄熱容器9に入れた状態で内筒3
に収容するもよい。
【0012】内筒3にマイクロ波導入用の開口4を設け
るが、この開口4を塞ぐ形状記憶合金蓋12の材料とし
ては、Ti−Ni合金、Cu−Al系あるいはCu−Zn系などが挙
げられる。その回復(作動)温度は蓄熱材6の沸点以
下、あるいは凝固点よりも僅かに高い温度に設定する。
形状記憶合金蓋12は、蓋体12Aそれ自体を形状記憶
合金で構成する以外に、蓋体12Aは形状記憶合金以外
の高周波に対して反射性を有するアルミニウム、銅ある
いはジュラルミンなどで形成し、その蓋体12Aをカー
ラ本体1につなぐ閉じ駆動素子12Bのみを上記形状記
憶合金で構成するものも含む。蓋体12Aの形状は開口
4の形状に対応させて円錐形あるいは平らな円板形状な
どに形成する。電子レンジの中にはヘアーカーラこれ単
独、または収納ケース21に収容したうえで入れる。そ
の収納ケース21はカーラ本体1と同様にマイクロ波の
吸収がほとんどなく透過するように誘電率および誘電損
失の低いポリメチルペンテンやポリプロピレンなどで形
成される。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)図1および図2は本発明の第1実施例を
示す。ポリメチルペンテンを成形材料としてカーラ本体
1を円筒状に成形し、その外周には髪巻付け突起2を列
設する。カーラ本体1の内周にはアルミニウムからなる
内筒3がインサート成形される。内筒3はこれの両端を
開放状に形成してマイクロ波導入用の開口4とする。内
筒3の筒周壁5にもカーラ本体1を透過するマイクロ波
導入用の開口(図示せず)を形成するもよい。内筒3の
内部には、ポリエチレングリコールからなる蓄熱材6が
これの体積膨張吸収用の空間7を形成するよう封入され
たポリメチルペンテン製の蓄熱容器9を圧入して収容す
る。その際、蓄熱容器9の外周にリブ10を設け、この
リブ10を内筒3の内周に設けた凹溝11に嵌合するこ
とにより蓄熱容器9が内筒3内に位置決め固定される。
【0014】上記内筒3の両端の開口4は形状記憶合金
蓋12で開閉自在に塞ぐ。形状記憶合金蓋12は蓋体1
2Aと閉じ駆動素子12Bからなる。蓋体12Aはアル
ミニウムまたは銅などの金属材料で、平面視円形でその
中央の凸部をカーラ本体1および内筒3の内部に向ける
円錐形状に形成する。閉じ駆動素子12BはTi−Ni形状
記憶合金をコイル形状に成形し、この閉じ駆動素子12
Bの両端を蓋体12Aおよび蓄熱容器9の端部にそれぞ
れ一体的に結合する。
【0015】そのコイル形状の閉じ駆動素子12Bは、
蓋体12Aと内筒3を密着させるように、そのコイル部
を密着状態で形状を記憶しており、常温では、図1のよ
うに蓋体12Aがこれに設けてあるつまみ13をつまん
で開口4から外部へ引っ張り出される伸び状態にある。
電子レンジの中に横倒し状態に入れると、マイクロ波が
カーラ本体1を透過し、また開口4を通って蓄熱材6に
吸収される。その際、マイクロ波は蓋体12Aの外周斜
面壁に当たり反射して開口4へ導入し易くなる。閉じ駆
動素子12Bはマイクロ波を吸収し、またマイクロ波を
吸収して発熱する蓄熱材6の熱を蓄熱容器9を介して受
けて蓄熱材6(ポリエチレングリコール)の凝固点43
〜46℃よりも若干高い50℃前後でマルテンサイト相
からオーステナイト相への逆変態を起こし、そのときに
強い力を発生しながら元の密着状態に戻る。この回復力
で蓋体12Aが引っ張られて開口4を閉じる(図2の状
態)。
【0016】しかるときは、その形状記憶合金蓋12に
よる閉じ状態を見て蓄熱材6が加熱されていることを確
認できるし、またそれ以上に加熱してカーラ本体1に熱
変形を加えたり、溶融するのを防ぐことができる。さら
に使用時に、そのように開口4を形状記憶合金蓋12で
閉じているため、髪巻きに際し形状記憶合金蓋12が邪
魔になることがなくて使い易い。
【0017】(第2実施例)図3は本発明の第2実施例
を示す。この実施例では蓄熱容器9の両端面に、円錐形
状の形状記憶合金蓋12の形状に合わせて円錐形の凹部
14をそれぞれ形成してある。これによれば、開口4か
ら入ってくるマイクロ波の受け面積を増大でき、蓄熱材
6への吸収効率を上げることができる。また、この実施
例ではカーラ本体1の長手方向にできるだけ蓄熱材6を
充填できるため、カール髪への加熱むらが生じにくい。
その他の構成は第1実施例のものと同様である。
【0018】(第3実施例)図4ないし図6は本発明の
第3実施例を示す。この実施例ではポリメチルペンテン
製の円筒状のカーラ本体1は上下二つ割り構造、即ち断
面半円形状の上下カーラ本体1A・1Bを突き合わせて
なる。そのカーラ本体1内に収容されるアルミニウム製
の内筒3もそれに対応させて断面半円形状の上下内筒3
A・3Bからなる。上内筒3Aおよび下内筒3Bには、
ポリエチレングリコールからなる蓄熱材6をこれが溶け
ても流れ出ない程度に浸透させてなる不織布もしくは織
布など含浸体15を充てんする。
【0019】上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bとは
Ti−Ni形状記憶合金を帯板形状のヒンジに成形した閉じ
駆動素子16でつながれる。この閉じ駆動素子16は上
カーラ本体1Aおよび下カーラ本体1Bにそれぞれ設け
た凹部40・41に納められて、この閉じ駆動素子16
の表面が上カーラ本体1Aおよび下カーラ本体1Bの表
面と面一になるようにしてある。閉じ駆動素子16はこ
れ全体がフラット状態(図5参照)で形状を記憶してお
り、常温では図4および図6のように閉じ駆動素子16
はわん曲して上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bとを
開いている。
【0020】上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bを開
いた状態で電子レンジの中に入れると、50℃前後で閉
じ駆動素子16は元のフラット状態に戻ろうとする回復
力を発生し、この強い回復力で上カーラ本体1Aと下カ
ーラ本体1Bとを閉じ合わせる(図5の状態)。なお、
上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bの一方の合わせ端
面には小さい突起17を、他方の合わせ端面には該突起
17が嵌合する凹部18をそれぞれ設けて、上カーラ本
体1Aと下カーラ本体1Bとが位置ずれすることなく突
き合わせられるようにしてある。また上カーラ本体1A
と下カーラ本体1Bの閉じ駆動素子16とは反対側の合
わせ端には、これを開くときに指先を入れることのでき
る切欠部19・20を設けている。
【0021】(第4実施例)図7は本発明の第4実施例
を示す。この実施例では形状記憶合金蓋12それ自体を
Ti−Ni合金で構成し、これをカーラ本体1の両端に装着
する。その形状記憶合金蓋12はカーラ本体1と一体的
に結合される側の折曲部12Cが真っ直ぐな状態(図7
の実線状態)で形状を記憶しており、常温では同図の二
点鎖線の状態のように屈曲して開口4を開いている。電
子レンジの中に入れると、形状記憶合金蓋12は、蓄熱
材6の凝固点43〜46℃よりも若干高い50℃前後で
折曲部12Cを元の真っ直ぐな状態に戻そうとする回復
力で開口4を閉じる(同図の実線状態)。また、この実
施例においては、蓄熱容器9の内部には、第1実施例の
ように蓄熱材6の体積膨張吸収用の空間7を形成するこ
となく、それに代えて蓄熱容器9の端壁部9aを薄肉に
または蛇腹状に形成して容積可変部とすることにより蓄
熱材6を充満させている。蓄熱材6が発熱して体積を膨
張すると、蓄熱容器9の端壁部9aが図中の破線で示す
ように膨張するようにしている。それ以外の構成は第1
実施例のものと同様である。
【0022】(第5実施例)図8ないし図10は本発明
の第5実施例を示す。この実施例では誘電加熱式ヘアー
カーラを収納ケース21に入れて電子レンジで加熱する
ようにしたものである。誘電加熱式ヘアーカーラこれ自
体の基本的構造は第1実施例のものとほぼ同じであり、
ポリメチルペンテン製の円筒形状のカーラ本体1にアル
ミニウム製の内筒3をインサート成形し、内筒3にはポ
リエチレングリコールからなる蓄熱材6を封入した蓄熱
容器9を圧入嵌合してある。但し、蓄熱容器9の内部に
蓄熱材6の体積膨張吸収用の空間7を形成するに代え
て、第4実施例の場合と同様に蓄熱容器9の端壁部9a
を薄肉にまたは蛇腹状に形成して容積可変部とすること
により蓄熱材6を充満させている。
【0023】誘電加熱式ヘアーカーラの内筒3の両端の
マイクロ波導入用の開口4を開閉するアルミニウムある
いはジュラルミン製の蓋体12Aと、Ti−Ni形状記憶合
金からなる閉じ駆動素子12Bとは、収納ケース21側
に設置する。収納ケース21は、カーラ本体1と同様
に、マイクロ波の吸収がほとんどなく透過するように誘
電率および誘電損失の低いポリメチルペンテンやポリプ
ロピレンなどで形成される。収納ケース21は、誘電加
熱式ヘアーカーラを横倒し状態に収容できる収容凹部2
2を上方開放状に形成し、この収容凹部22の左右横方
向両側に蓋体12Aおよび閉じ駆動素子12Bを収容す
る蓋袋23を一体形成する。収納ケース21の底部21
aは電子レンジの庫内に安定よく置けるように平坦に形
成する。収納ケース21の収容凹部22には誘電加熱式
ヘアーカーラをつかみ出し易くするための切欠部24を
設ける。蓋袋23に納められる上記蓋体12Aは、蓋袋
23の内面を左右横方向にスライド自在に嵌め込まれた
環状の摺動筒25と、この摺動体25の片面から一体に
突設された該摺動体外径より径小の環状ボス26からな
る。その摺動体25の円周一部にレバー25aを設け、
このレバー25aを蓋袋23の上壁に設けた横長の開口
23aから突出させている。
【0024】蓋袋23と蓋体12Aとの間に組み込まれ
る上記閉じ駆動素子12BはTi−Ni形状記憶合金をコイ
ル形状に成形してなり、そのコイル形状の閉じ駆動素子
12Bは引き伸ばされた状態で形状を記憶しており、常
温では図8に実線状態で示すように閉じ駆動素子12B
は縮小して蓋体12Aを蓋袋23内に引き込んでいる。
誘電加熱式ヘアーカーラを収納ケース21に収容し、こ
れを電子レンジの中に入れると、蓄熱材6が、収納ケー
ス21およびカーラ本体1を透過し、また開口4を通る
マイクロ波を吸収して発熱する。その際、閉じ駆動素子
12Bは蓄熱材6の凝固点43〜46℃よりも若干高い
50℃前後で元の引き伸ばされた状態に戻ろうとして蓋
体12Aを押し出し、環状ボス26がカーラ本体1の端
部に内接して内筒3の開口4を閉じる(図8の二点鎖線
状態)。その際、環状ボス26は蓄熱容器9の端壁部9
aと向き合う内部空間26aを有する形状に形成してあ
るので、蓄熱材6の体積膨張により蓄熱容器9の端壁部
9aが外方へ膨張してもその内部空間26a内に入り、
このため環状ボス26と干渉するようなおそれはない。
【0025】Ti−Ni形状記憶合金からなる閉じ駆動素子
12Bはマイクロ波を若干吸収して発熱するが、更にそ
の温度上昇を促進させるために蓄熱材6とほぼ同じ材料
である比誘電率、誘電損失が大きい水溶性ポリエチレン
グリコール、スポンジに吸収させた水、フェライト、鉄
粉などのマイクロ波吸収発熱体30が併用される。その
併用に際しては、コイル形状の閉じ駆動素子12Bの内
部に嵌合する形のボス31を蓋袋23の端壁の内側に突
出形成し、そのボス31に形成される外向き開放状の凹
部32に前記発熱体30を収容し、キャップ33で塞
ぐ。上記発熱体30として、例えばスポンジに吸収させ
た水を使用する場合、キャップ33に小さい孔34をあ
けておくと、蒸気がその孔33から出ることになり、こ
れを視認することでヘアーカーラ加熱の完了を認識でき
ることにもなる。また発熱体30としてフェライトを筒
形状に成形し、これを図10に示すように蓋袋23の端
壁の内側に突設させてコイル形状の閉じ駆動素子12B
の内部に近接状態に、または接触状態にしておくと、閉
じ駆動素子12Bの感度が良く、その温度上昇を速める
ことができる。
【0026】加熱後、ヘアーカーラを収納ケース21か
ら取り出すときは、レバー25aを持って蓋体12Aを
蓋袋23内に引き込むことにより環状ボス26をカーラ
本体1の端部の内部から抜き出すことができる。
【0027】これによれば、誘電加熱式ヘアーカーラを
収納ケース21に収容して加熱するので、食品の加熱に
使用する電子レンジを共用する場合も、衛生的に使用す
ることができる。蓋体12Aおよび閉じ駆動体12Bは
収納ケース21側に設けるので、それらの重さ分だけ誘
電加熱式ヘアーカーラの軽量化を図れる。
【0028】(第6実施例)図11および図12は本発
明の第6実施例を示す。この実施例では、第5実施例の
収納ケース21を、誘電加熱式ヘアーカーラを横倒し状
態に収容できる収容凹部22を有するケース本体211
と、蓋体12Aおよび閉じ駆動素子12Bを収容する左
右の蓋袋23・23とに三分割し、左右の蓋袋23・2
3をケース本体211に対し左右方向に伸縮自在に結合
したものである。ヘアーカーラを加熱するに際し、電子
レンジに入れるときは、図11のように左右の蓋袋23
・23をケース本体211に近接するよう縮小移動させ
てこの中にヘアーカーラを収容する。加熱後、ヘアーカ
ーラを収納ケース21から取り出すときは、左右の蓋袋
23・23をケース本体211から離すように伸長移動
させると、環状ボス26をカーラ本体1の端部の内部か
ら抜き出すことができる。それ以外の構成は第5実施例
のものと同様である。
【0029】
【発明の効果】本発明の誘電加熱式ヘアーカーラによれ
ば、蓄熱材6の放熱が熱良導体からなる内筒3を介して
カーラ本体1に伝導するようにしてあるので、カーラ本
体1を蓄熱材6で均一に加熱することができ、カール髪
を均一に加熱セットできて有利である。蓄熱材6の発熱
によって加熱されると、形状記憶合金蓋12の形状記憶
効果によってマイクロ波の吸収を自動的に遮断できるよ
うにしてあるので、過剰加熱によるカーラ本体1の溶融
や熱変形を防止でき、電子レンジから取り出すときも熱
感を与えることなく取り出せる。また収納ケース21を
併用するので、電子レンジで衛生的に加熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱前の状態で示す縦断面図である。
【図2】第1実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱後の状態で示す縦断面図である。
【図3】第2実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラの縦
断面図である。
【図4】第3実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱前の状態で示す縦断面図である。
【図5】第3実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱後の状態で示す縦断面図である。
【図6】第3実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱前の状態で示す斜視図である。
【図7】第4実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを縦
断面図である。
【図8】第5実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを加
熱前の状態で示す縦断面図である。
【図9】第5実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラの収
納ケースの斜視図である。
【図10】第5実施例の収納ケースの変形例を示す一部
の断面図である。
【図11】第6実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラを
加熱前の状態で示す縦断面図である。
【図12】第6実施例に係る誘電加熱式ヘアーカーラ
を、加熱後、収納ケースから取り出すときの状態を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 カーラ本体 1A 上カーラ本体 1B 下カーラ本体 3 内筒 3A 上内筒 3B 下内筒 4 開口 6 蓄熱材 7 空間 9 蓄熱容器 12 形状記憶合金蓋 12A 蓋体 12B・16 閉じ駆動素子 21 収納ケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形状のカーラ本体1の内部に、熱良導
    性金属製の内筒3がこれの外周をカーラ本体1の内周と
    重合接触するよう納められており、 前記内筒3の内部に誘電発熱型の蓄熱材6が直接または
    蓄熱容器9に入れられた状態で収容されており、 前記内筒3にマイクロ波導入用の開口4を設けてあり、 前記開口4に形状記憶合金蓋12で開閉自在とし、その
    形状記憶合金蓋12は前記蓄熱材6の沸点以下の温度で
    開口4を閉じる状態に形状を記憶していることを特徴と
    する誘電加熱式ヘアーカーラ。
  2. 【請求項2】 形状記憶合金蓋12は開口4を開閉する
    蓋体12Aと、該蓋体12Aとカーラ本体1とをつなぐ
    形状記憶合金からなる閉じ駆動素子12Bからなる請求
    項1記載の誘電加熱式ヘアーカーラ。
  3. 【請求項3】 カーラ本体1が出し入れ可能に収容され
    る収納ケース21を有し、この収納ケース21側に形状
    記憶合金蓋12を備えてある請求項1記載の誘電加熱式
    ヘアーカーラ。
  4. 【請求項4】 筒形状のカーラ本体1が断面半円形状の
    上下カーラ本体1A・1Bを突き合わせてなり、 上カーラ本体1Aの内部に断面半円形状の熱良導性金属
    製の上内筒3Aが、下カーラ本体1Bの内部に断面半円
    形状の熱良導性金属製の下内筒3Bがそれぞれ重合接触
    状態に納められており、 前記上下内筒3A・3Bの内部に誘電発熱型の蓄熱材6
    がそれぞれ収容されており、 上カーラ本体1Aと下カーラ本体1Bとは形状記憶合金
    からなる閉じ駆動素子16でつながれ、閉じ駆動素子1
    6は前記蓄熱材6の沸点以下の温度で上カーラ本体1A
    と下カーラ本体1Bとを閉じ合わす状態に形状を記憶し
    ていることを特徴とする誘電加熱式ヘアーカーラ。
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