JPH09516A - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置

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Publication number
JPH09516A
JPH09516A JP7157605A JP15760595A JPH09516A JP H09516 A JPH09516 A JP H09516A JP 7157605 A JP7157605 A JP 7157605A JP 15760595 A JP15760595 A JP 15760595A JP H09516 A JPH09516 A JP H09516A
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tomographic image
imaging
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ray
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Application number
JP7157605A
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Inventor
Takehiro Ema
武博 江馬
Hisayasu Yumiza
久育 弓座
Yasuhei Kondo
泰平 近藤
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Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査のスループットを向上させると共に被検
者に無駄な被爆を与えないX線コンピュータ断層撮影装
置を提供する。 【構成】 データ収集部2で被写体を透過したX線強度
データを収集し、断層像再構成部4で前記X線強度デー
タから断層像を再構成する。肺領域抽出部6が前記再構
成した断層像から撮影対象領域を抽出し、該撮影対象領
域に基づいて撮影停止判断部7が撮影停止(X線照射停
止)を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はX線コンピュータ断層撮
影装置に関し、特に被検者に無駄な被爆を与えないよう
にしたX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】肺癌は、その罹患率が近年増加傾向にあ
る主要な癌の一つであり、予後がよくないことが知られ
ている。そのため、早期発見,早期治療による予後の向
上が望まれている。
【0003】肺癌発見のための集団検診においては、通
常、胸部X線単純撮影と喀痰検査が用いられている。胸
部X線単純撮影では、腫瘍部分のコントラストが低く、
1cm乃至1.5cm以下の大きさの腫瘍を発見するこ
とは困難であると言われている。また、正面から見た場
合に縦隔部分と重なった位置に存在する腫瘍を発見する
ことは殆ど不可能であるのが現実である。
【0004】一方、X線コンピュータ断層撮影(以下、
CTと記す)によって得られた画像が、高い濃度分解能
を有し、縦隔部分と重なった位置に存在する腫瘍の発見
にも支障がないことから、CTを肺癌集団検診に利用す
る試みが開始されている。
【0005】CT検査を行う場合には、通常、撮影に先
立って、X線発生器とX線検出器を回転させないで被検
者を載せた寝台を移動させながらX線を照射することに
より、X線単純撮影に相当する画像(以下、スキャノグ
ラムと称する)を撮影する。そして、放射線技師(以
下、技師と記す)が得られたスキャノグラムを見て、撮
影対象領域(この場合は肺)の全てを含むように断層撮
影の範囲を決定し、撮影開始の寝台位置および寝台の移
動距離(または撮影終了時の寝台位置)を設定した上で
撮影を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集団検
診における検査では、高いスループットが求められるた
めスキャノグラムの撮影を省略し、技師は被検者の外観
に基づいて撮影開始寝台位置を決定し、撮影終了までの
寝台移動距離には予め定められた値を設定しているのが
現状である。このため、次の事態が生じている。 肺の上部が撮影されないことがある。 肺の下部が撮影されないことがある。 肺の下部を通過し、腹部のかなりの領域まで撮影され
ることがある。
【0007】前記,の場合は、撮影された断層像が
肺の全領域をカバーしていないため再撮影を行うことに
なり、それによって患者の被爆量が増加し、また検査の
スループットが減少するという問題点がある。
【0008】前記の場合は、再撮影の必要はないもの
の、患者に不必要な被爆を与えるという問題点がある。
【0009】そこで、本発明の目的は、検査のスループ
ットを向上させると共に被検者に無駄な被爆を与えない
X線コンピュータ断層撮影装置(CT装置)を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、被写体を透過したX線の強
度データを収集するX線強度データ収集手段と、該X線
強度データ収集手段が収集したX線強度データから断層
像を再構成する断層像再構成手段と、該断層像再構成手
段が再構成した断層像から撮影対象領域を抽出する撮影
対象領域抽出手段と、該撮影対象領域抽出手段が抽出し
た撮影対象領域に基づいてX線の照射を変更するか否か
を判断するX線照射変更判断手段とを備えたことを特徴
とする。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記X線照
射変更判断手段は、その時点で得られた断層像からは撮
影対象領域が抽出されず、直前に得られた断層像からは
撮影対象領域が抽出された場合には、X線の照射量変更
の判断を行うことを特徴とする。
【0012】また、請求項3記載の発明は、前記X線照
射変更判断手段は、撮影開始後、最初に得られた断層像
から撮影対象領域が抽出された場合には、照射量変更の
判断を行うことを特徴とする。
【0013】また、請求項4記載の発明は、被写体を透
過したX線の強度データを収集するX線強度データ収集
手段と、該X線強度データ収集手段が収集したX線強度
データから断層像を再構成する断層像再構成手段と、該
断層像再構成手段が再構成した断層像から撮影対象範囲
の一方の位置を決定する撮影対象範囲決定手段と、過去
における撮影で得られた同一被写体の同一種類の検査の
撮影データを格納する過去撮影データ格納手段と、現在
の撮影データに解剖学的に対応する過去における撮影で
得られた同一被写体の同一種類の検査の撮影データを選
択する撮影データ選択手段と、現在の撮影データと該現
在撮影データに解剖学的に対応する過去の撮影データと
撮影対象範囲の一方の位置を含む過去の撮影データとの
位置関係に基づいて撮影変更時期を決定する撮影変更時
期決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】また、請求項5記載の発明は、前記撮影デ
ータは、再構成された断層像または透過X線像(スキャ
ノグラム)であることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明によれば、X線強度データ
収集手段は被写体を透過したX線の強度データを収集す
る。断層像再構成手段は、X線強度データ収集手段が収
集したX線強度データから断層像を再構成する。撮影対
象領域抽出手段は、断層像再構成手段が再構成した断層
像から撮影対象領域を抽出する。X線照射変更判断手段
は、撮影対象領域抽出手段が抽出した撮影対象領域に基
づいてX線の照射を変更するか否かを判断する。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、X線
照射変更判断手段は、その時点で得られた断層像からは
撮影対象領域が抽出されず、直前に得られた断層像から
は撮影対象領域が抽出された場合には、X線の照射量変
更の判断を行う。
【0017】また、請求項3記載の発明によれば、X線
照射変更判断手段は、撮影開始後、最初に得られた断層
像から撮影対象領域が抽出された場合には、照射量変更
の判断を行う。
【0018】また、請求項4記載の発明によれば、X線
強度データ収集手段は、被写体を透過したX線の強度デ
ータを収集する。断層像再構成手段は、X線強度データ
収集手段が収集したX線強度データから断層像を再構成
する。撮影対象範囲決定手段は、断層像再構成手段が再
構成した断層像から撮影対象範囲の一方の位置を決定す
る。過去撮影データ格納手段は、過去における撮影で得
られた同一被写体の同一種類の検査の撮影データを格納
する。撮影データ選択手段は、現在の撮影データに解剖
学的に対応する、過去における撮影で得られた同一被写
体の同一種類の検査の撮影データを選択する。撮影変更
時期決定手段は、現在の撮影データと、該現在撮影デー
タに解剖学的に対応する過去の撮影データと、撮影対象
範囲の一方の位置を含む過去の撮影データとの位置関係
に基づいて撮影変更時期を決定する。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、撮影
データは、再構成された断層像または透過X線像(スキ
ャノグラム)である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基いて詳細に
説明する。 (1)第1実施例 図1は、本発明の第1実施例のCT装置の構成を示すブ
ロック図である。ガントリ1はX線管11およびX線検
出器12を支持し、これらを回転させながら、挿入口1
3に挿入された被検者に対して撮影を行う装置である。
X線管11よりX線が照射され、被検者を透過したX線
はX線検出器12によってその強度が検出され、X線強
度データはデータ収集部2に向けて送出される。
【0021】データ収集部2は、X線検出器12から送
出されたX線強度データを収集し、アナログ信号を増幅
した後にデジタル信号に変換して、カウントデータとし
てカウントデータ記憶部3および後述する断層像再構成
部4の両者に送出するか、または単に断層像再構成部4
にのみ送出する。
【0022】カウントデータ記憶部3は、データ収集部
2から送出されたカウントデータを格納し、格納された
カウントデータを次に説明する断層像再構成部4に送出
する。
【0023】断層像再構成部4は、データ収集部2また
はカウントデータ記憶部3から送出されたカウントデー
タに対してフーリエ計算法や逐次近似法を用いて断層像
を作成し、作成した断層像を次に説明する断層像記憶部
5または肺領域抽出部6に送出する。断層像再構成部4
は、断層像再構成に先立ってX線検出器12から送られ
てきたカウントデータの連続したN個(Nは予め設定し
ておく)毎にカウントデータの平均値を計算する機能を
備えており、この機能を使用するか否かは、システム制
御部8の指示によって決定される。
【0024】この機能を使用した場合、1枚の断層像を
作成するのに通常用いられるカウントデータの個数がM
個であるならば、M/N個のカウントデータに変換され
てから再構成されることになり、再構成された断層像の
データ点数は少なくなり、通常の断層像より小さいマト
リクスの断層画像が得られる。なお、再構成は、連続し
た2枚の断層像の間隔が、システム制御部8から指示さ
れた値となるように行われる。
【0025】断層像記憶部5は、断層像再構成部4から
送出された断層像を格納する。肺領域抽出部6は、断層
像再構成部4から送出された断層像を処理して肺領域を
抽出し、抽出結果を次に説明する撮影停止判断部7に送
出する。
【0026】なお、肺領域の抽出手段については、次の
文献に記載されている。 M.L.Giger, K.T.Bae, and H.MacMahon, “Computerized
Detection of Pulmonary Nodules in Computed Tomogr
aphy Images ”, Investigative Radiology, 29:459-46
5(1994) 、 長谷川純一、森 健策、鳥脇純一郎 他、「3次元ディ
ジタル画像処理による胸部連続CT像からの肺がん候補
領域の自動抽出」、電子情報通信学会論文誌D-II Vol.
J76-D-II No.8, 1587-1594(1993)
【0027】ここではGiger 等の方法を用いる。その方
法は、大まかには 胸郭の境界の抽出 肺の境界の抽出 の2つの処理から成り立っている。
【0028】胸郭の境界は、 (1-1) 像の中心から端に至る線分上のピクセルのプロフ
ァイルからしきい値を決定する。 (1-2) 決定したしきい値で画像を2値化する。 (1-3) 領域の境界(輪郭)を決定する。 (1-4) 各輪郭については、存在位置,面積,円形性を調
べることにより寝台に由来する領域の輪郭を除去する。 というステップを実行して抽出する。
【0029】続いて、 (2-1) 胸郭領域内でピクセル値のヒストグラムを得る。 (2-2) ヒストグラからしきい値を決定する。 (2-3) 決定したしきい値で像を2値化する。 (2-4) 領域全体の境界線を描く。 というステップを実行して、肺領域を抽出する。
【0030】肺領域抽出部6が送出する抽出結果は、肺
領域が抽出されたか否かであり、肺領域が抽出された場
合は「肺領域あり」、肺領域が抽出されなかった場合は
「肺領域なし」と表現される。
【0031】撮影停止判断部7は、肺領域抽出部6から
送出された肺領域抽出結果を、当該検査分について、一
時的に、断層像番号と共に図2に示すような形で記憶す
る。断層像番号は肺領域抽出結果が送られてきた順序で
あり、最初“0”に設定されており、肺領域抽出結果を
受け取るたびに“1”ずつ増加させる。更に、肺領域抽
出結果を受け取るたびに、撮影を停止させるかどうかの
判断を行う。判断結果は「撮影禁止」または「撮影継
続」のいづれかである。
【0032】判断結果が「撮影停止」であった場合に
は、次に説明するシステム制御部8に判断結果(「撮影
停止」)を送出する。その場合、それ以降は判断を行わ
ない。
【0033】撮影を停止させるか否かの判断は次の基準
に基づいて行われ、判断のための処理の流れを図3に示
す。 基準1:肺領域抽出結果が「肺領域あり」であり、その
画像が撮影で得られた最初の画像であれば、「撮影停
止」と判断する。その経路は「ステップS1→ステップ
S2→ステップS3」である。
【0034】基準2:肺領域抽出結果が「肺領域あり」
であり、その画像が撮影で得られた2枚目以降の画像で
あれば、「撮影継続」と判断する。その経路は「ステッ
プS1→ステップS2→ステップS4」である。
【0035】基準3:肺領域抽出結果が「肺領域なし」
であり、その画像が撮影で得られた最初の画像である
か、直前の画像についての肺領域抽出結果が「肺領域な
し」であれば、「撮影継続」と判断する。その経路は
「ステップS1→ステップS5→ステップS6」、又は
「ステップS1→ステップS5→ステップS7→ステッ
プS9」である。
【0036】基準4:肺領域抽出結果が「肺領域なし」
であり、直前の画像についての肺領域抽出結果が「肺領
域あり」であれば、「撮影停止」と判断する。その経路
は「ステップS1→ステップS5→ステップS7→ステ
ップS8」である。
【0037】なお、撮影停止判断部7は、システム制御
部8から撮影開始指示が送られてくると、肺領域抽出結
果を消去し、断層像番号を“0”に設定する。
【0038】システム制御部8は、このCT装置の他の
ユニットの動作を制御すると共に、撮影停止判断部7か
ら「撮影停止」の判断結果が送られてきた場合には、ガ
ントリ1に対して撮影の停止を指示する。なお、図1に
は、ガントリ1以外に対するシステム制御部8からの制
御情報の流れは示されていない。
【0039】なお、CT装置には、被検者を載せる寝
台、技師からの各種指示を入力するための入力装置が含
まれるが、これら寝台等は図1には示されていない。
【0040】次に、このように構成されたCT装置にお
ける撮影時の動作を説明する。被検者を載せた寝台を挿
入口13に挿入し、撮影開始位置を設定する。これは技
師によって行われる。
【0041】システム制御部8は、技師からの撮影開始
指示入力を受けると、撮影停止判断部7に対して、撮影
開始指示を送る。
【0042】撮影停止判断部7は、システム制御部8か
らの撮影開始指示を受け取ると、それまで記憶していた
肺領域抽出結果を消去する。
【0043】次に、システム制御部8は、断層像再構成
部4に対して、再構成に先だって連続したN個(ここで
はNを4とする)毎にカウントデータを平均すること、
再構成の際の断層像の間隔(ここでは10mmとす
る)、および、再構成された断層像を肺領域抽出部6に
送出することを指示する。
【0044】更に、システム制御部8は、ガントリ1に
対して撮影開始を指示する。ガントリ1は、X線管11
およびX線検出器12を回転させながら、寝台を移動さ
せ、腹部へ向かって撮影を開始させる。データ収集部2
は、X線検出器12から送られてきたデータを処理し、
次々とカウントデータ記憶部3および断層像再構成部4
に送出する。
【0045】カウントデータ記憶部3は、X線検出器1
2から送られてきたカウントデータを記憶する。
【0046】一方、断層像再構成部4は、X線検出器1
2から送られてきたカウントデータを受け取ると、連続
した4個毎にカウントデータの平均値を計算し、カウン
トデータの平均値を用いて断層像を再構成する。得られ
た断層像を直ちに肺領域抽出部6に送出する。
【0047】肺領域抽出部6は、断層像再構成部4から
送られてきた断層像を受け取ると、肺領域抽出処理を行
い、処理結果を撮影停止判断部7に送出する。
【0048】撮影停止判断部7では、肺領域抽出結果を
断層像番号と共に記憶する。そして、図3に示した手順
に従って、撮影を停止させるか否かを判断する。
【0049】このように、データ収集から撮影を停止さ
せるか否かを判断するまでの動作が、撮影が進むにつれ
て順次連続して行われる。
【0050】さて、これまでの肺領域抽出結果が図4に
示すようであったと仮定する。即ち、1枚目の断層像か
らは肺領域が抽出されず、2枚目以降29枚目まで連続
して肺領域が抽出されている。図3に示したフローチャ
ートに従うと、この状態での撮影が継続中であることが
分かる。即ち、ステップS1→ステップS5→ステップ
S7→ステップS9の経路を採る。
【0051】ここで、撮影停止判断部7が肺領域抽出部
6から断層像番号30に対応する位置で「肺領域なし」
という結果を受け取ったと仮定する。撮影停止判断部7
は、この結果を断層像番号「30」と共に記憶した後、
直ちに図3に示した手順に従って判断を行う。この場合
の判断は、「撮影停止」であり、その経路は、ステップ
S1→ステップS5→ステップS7→ステップS9であ
る。撮影停止判断部7は、この判断結果「撮影停止」を
直ちにシステム制御部8に送出する。
【0052】システム制御部8は、「撮影停止」の判断
結果を受け取ると、ガントリ11に対して撮影停止の指
示を送る。ガントリ11はこの指示により、撮影を停止
する。
【0053】撮影が終了すると、システム制御部8の指
示によりカウントデータ記憶部3に記憶されている当該
検査のカウントデータが読み出されて、断層像再構成部
4において複数の断層像が再構成され、断層像記憶部5
に格納される。この場合は、断層像再構成部4では、カ
ウントデータのN個毎の平均値計算は実行されない。
【0054】以上の説明例では、撮影が肺領域を通過し
たことをもって停止されたが、撮影開始後、最初の画像
において肺領域が抽出されなかった場合にも、撮影が停
止されることになるのは明らかである。その経路は、ス
テップS1→ステップS5→ステップS6である。この
場合は、肺の途中から撮影を開始したのであるから、寝
台の位置を少し移動させてから再度撮影を開始すること
になる。
【0055】以上に説明した第1実施例においては、断
層像再構成部4は、X線検出器12から送られてきたカ
ウントデータを受け取ると、連続したN個毎にカウント
データの平均値を計算し、平均されたカウントデータを
用いて断層像を再構成した。これは再構成に要する処理
時間の短縮と、肺領域抽出部6における肺領域抽出処理
時間の短縮を目的としたものであり、これによって、撮
影停止の判断までに要する時間を短縮する効果が得られ
る。得られた断層像の画質は通常よりも低いが、肺領域
抽出処理のためには大きな影響を与えなることはない。
【0056】(1−1)第1変形例 カウントデータの平均化を行わず、再構成された断層像
に対して、平均化処理あるいは間引き処理によって断層
像を縮小させてから、肺領域抽出処理を行ってもよい。
その場合には、肺領域抽出処理時間の短縮を図ることが
できる。
【0057】(1−2)第2変形例 また、この断層像再構成部4における前処理および再構
成された断層像の縮小を行わないように実施してもよ
い。
【0058】その他、本発明の主旨の範囲内でさまざま
に変形して実施することが可能である。
【0059】(2)第2実施例 次に、第2実施例について説明する。本実施例と第1実
施例との相違点は、第1実施例が現に診断中の被検者の
撮影データに基づいてX線の照射を変更するか否かを決
定していたのに対し、本実施例は同一被検者の過去のC
T検査における撮影データを利用して、適切な照射変更
のタイミングを決定するようにした点である。
【0060】図5は、第2実施例のCT装置の構成を示
すブロック図である。
【0061】ガントリ1およびデータ収集部2は、第1
実施例におけるガントリ1およびデータ収集部2と、そ
れぞれ同一構成であり、同一機能を有する。
【0062】カウントデータ記憶部3Aは、第1実施例
におけるカウントデータ記憶部3の機能に加えて、次に
説明する通信制御部21から送られてきたカウントデー
タを格納する機能も有する。
【0063】断層像再構成部4は、第1実施例における
断層像再構成部4と同一の断層像再構成機能を持つ。作
成された断層像は、次に説明する断層像記憶部5A、ま
たは、次に説明する画像選択部22に送出する。送出先
は、次に説明するシステム制御部8によって指定され
る。
【0064】通信制御部21は、CT装置以外の機器、
例えばデータベース等との通信を司り、被検者の過去の
撮影データを受け取って、カウントデータの場合はカウ
ントデータ記憶部3に送出し、断層像データの場合は断
層像記憶部5Aに送出する。また、カウントデータ記憶
部3から送出されたカウントデータ、また、断層像記憶
部5Aから送出された断層像データを受け取って、外部
に転送する。また、転送に先立ってシステム制御部8と
の間でデータのヘッダ情報をやりとりする。ヘッダ情報
には、撮影時点における寝台位置のデータが含まれてい
る。
【0065】断層像記憶部5Aは、第1実施例における
断層像記憶部5と同じく、断層像再構成部4から送出さ
れた断層像を格納すると共に、通信制御部21との間で
断層像の相互転送を行い、また、画像選択部22または
次に説明する肺領域抽出部6に向かって断層像を送出す
る。
【0066】肺領域抽出部6は、断層像記憶部5Aから
送出された断層像を処理して肺領域の抽出を行い、抽出
結果を次に説明する撮影停止判断部7Aに送出する。肺
領域抽出処理の方法は、第1実施例における肺領域抽出
部6と処理方法と同一である。
【0067】画像選択部22は、断層像記憶部5Aから
送出された、同一被検者の過去の検査で得られた複数の
断層像を受け取り、また、断層像再構成部4から送出さ
れた現在実施中の検査の断層像を受け取り、その断層像
と解剖学的な位置が最も近い過去の断層像を選択する。
そして、現在実施中の検査の断層像の番号と、選択され
た過去の断層像の番号とを、撮影停止判断部7Aに送出
する。画像選択部22は、図6に示すように構成されて
いる。
【0068】ここで、現在実施中の検査の断層像に対し
て、解剖学的な位置が最も近い過去の断層像の選択方法
を説明する。ここに、現在実施中の検査の断層像を断層
像Aとし、過去の断層像を断層像Bとする。
【0069】断層像再構成部4から送出された現在検
査を実施中の断層像Aを受け取り、断層像一時記憶部
(画像保持部)22aに記憶する。
【0070】断層像一次記憶部22aに記憶された断
層像Aを読みだし、画像移動部22bにおいて横方向に
dxピクセル、縦方向にdyピクセル、平行移動させ、
類似度計算部22cに送出する。
【0071】類似度計算部22cで、平行移動させた
断層像Aおよび断層像記憶部5Aから送出された断層像
Bとの間に、位置が対応する全てのCT値について相関
係数を計算し、これを類似度記憶部22dに送出する。
【0072】断層像Aの平行移動量が、縦,横につい
て予め決められた範囲内のdx,dyの組み合わせにつ
いて、前記およびを実行する。結果は、類似度記憶
部22dに記憶する。
【0073】最大値選択部22eにおいて、類似度記
憶部22dに記憶されている断層像Aと断層像Bについ
ての相関係数中の最大値を求め、これを断層像Aと断層
像Bの類似度として、類似度記憶部22dに記憶する。
【0074】過去の1検査に含まれる他の断層像との
類似度も、同様にして求め、各断層像の番号と対応づけ
て類似度記憶部22dに記憶する。
【0075】最大値選択部22eにおいて、求めた類
似度の値の中で最大値を求め、最大の類似度を与える過
去の検査の断層像番号を求める。以上が、画像選択部2
2の動作である。
【0076】寝台位置検出部9は、システム制御部8の
指示により被検者を載せる寝台(図示しない)の位置
(基準位置からの距離)を読みとり、システム制御部8
に送出する。
【0077】撮影停止判断部7Aは、肺領域抽出部6か
ら送出された肺領域抽出結果を受け取り、第1実施例と
同様に図2に示した如く、断層像の番号と肺領域抽出結
果とを対応づけて一時的に記憶する。
【0078】また、撮影停止判断部7Aは、画像選択部
22から送られてくる1対の断層像番号、即ち撮影中の
番号、および、過去の1検査の中でその断層像と解剖学
的位置が最も近い断層像の番号を受け取り、一時的に記
憶する。また、システム制御部8から送られてくる断層
像の番号、寝台位置を受け取り、記憶して、後の処理に
用いる。
【0079】上記のデータを用いて、撮影を停止の時期
を次のようにして判断する。先ず、過去の検査の断層像
について、肺尖部を含む断層像番号および肺底部を含む
断層像番号を選択する。肺領域抽出部6から送出された
各断層像からの肺領域抽出結果は、図7に示す撮影停止
判断部7A内の肺領域抽出結果記憶部7aに一時的に記
憶されている。抽出結果は読み出されて肺領域範囲決定
部7bに送出される。肺領域範囲決定部7bでは、図8
に示す手順に従って肺尖部を含む断層像番号および肺底
部を含む断層像番号の選択が行われる。
【0080】図8において、Kは断層像番号を、LAは
肺尖部を含む断層像番号を、LBは肺底部を含む断層像
番号を、肺領域抽出結果(K)はK番の断層像の肺領域
抽出結果を、Jはその検査の断層像の枚数を、それぞれ
意味している。この処理を行うと、肺領域抽出結果が最
初に「肺領域あり」となった断層像が肺尖部を含む断層
像としてまず選択され、それ以降で最初に「肺領域な
し」となった断層像の直前の断層像が肺底部を含む断層
像として選択される。但し、最後の断層像が「肺領域あ
り」の場合には、その断層像が肺底部を含む断層像とし
て選択される。選択された2つの断層像番号は、撮影停
止時期決定部7cに送出される。
【0081】さて、撮影停止時期決定部7cでは、肺領
域範囲決定部7bから、肺尖部を含む断層像番号および
肺底部を含む断層像番号、そして画像選択部22から送
られてくる2つの断層像番号、即ち撮影中の断層像の番
号、および、過去の1検査の中でその断層像と解剖学的
位置が最も近い断層像の番号、また、システム制御部か
ら送られてきた過去の断層像および現在の撮影の撮影開
始時における寝台位置データを用いて、撮影終了の時期
を決定する。
【0082】以下に、図9を利用して、撮影停止時期の
決定方法を述べる。図9において、 TSc :現在の検査の撮影開始時における寝台位置 TIc :現在の検査のある断層像Aが撮影された時点の
寝台位置 TBc :現在の検査の肺底部を含む断層像が撮影される
であろう時点の寝台位置 TSp :過去の検査の撮影開始時における寝台位置 TAp :過去の検査の肺尖部を含む断層像が撮影された
時点の寝台位置 TIp :現在の検査で撮影された断層像Aと解剖学的位
置が最も近い過去の検査の断層像が撮影された時点での
寝台位置 TBp :現在の検査の肺底部を含む断層像が撮影された
時点の寝台位置 とする。
【0083】ここでの目的は、TBc を求めることによ
り、TBc とTSc との間の距離Dを計画することであ
る。TBc は、TIc 、TIp 、TBp を用いて、 TBc =TIc +(TBp −TIp ) の式により計算される。従って、 D=TBc −TSc により、Dが求められる。Dは撮影停止時期における寝
台位置を意味している。但し、TIp は、現在の検査で
撮影された断層像Aと解剖学的位置が最も近い過去の検
査の断層像が撮影された時点であり、解剖学的位置がま
ったく同一であるという保証はない。よって、安全のた
めに、Dに予め決められた値、例えば断層像1枚分の撮
影のために要する寝台の移動距離を加える。Dは、シス
テム制御部8に送出される。
【0084】システム制御部8は、このCT装置の各部
を制御する機能を有し、また、既に一部は述べたよう
に、各部を各種データのやりとり等を行う。また、タイ
マーを持っており、撮影開始時点の時刻を読みとる。撮
影停止判断部7Aから撮影開始から撮影停止までの寝台
の移動距離Dを受け取り、これを、技師により設定され
た1秒あたりの寝台移動距離で除することによって、撮
影開始から撮影停止までの時間を求める。そして、撮影
停止までの時間が経過したら直ちにガントリ1に撮影停
止を指示する。
【0085】次に、前述の構成および作用を持つCT装
置を用いて撮影を実施するときのシステムの動作を説明
する。
【0086】最初に、技師が被検者の識別番号を入力す
ると、通信制御部21を介して、CT装置とオンライン
接続された外部のデータベースに、同一被検者の最新の
胸部CT検査の撮影データの転送を要求し、その検査の
カウントデータを受け取る。
【0087】通信制御部21は、そのカウントデータを
カウントデータ記憶部3Aに転送する。また、撮影開始
時点における寝台位置をシステム制御部8に送出する。
【0088】システム制御部8は、カウントデータ記憶
部3Aに、そのカウントデータの送出を指示し、更に、
断層像再構成部4に断層像の作成を指示する。この時、
断層像の間隔等の再構成に必要なデータはシステム制御
部8から与えられる。断層像再構成部4は、第1実施例
と同様に、通常よりデータ量が少ない断層像を複数作成
して、その断層像を断層像記憶部5Aに送出する。シス
テム制御部8は、断層像記憶部5Aに要求して、その検
査の全ての断層像の寝台位置を受け取る。
【0089】次に、断層像記憶部5Aに一旦記憶された
その過去の検査の断層像は、読み出されて肺領域抽出部
6に断層像番号順に転送される。肺領域抽出部6におい
て、各断層像に肺領域が含まれているか否かが調べら
れ、肺領域抽出結果が断層像番号と共に撮影停止判断部
7Aに送られる。撮影停止判断部7Aに、それらのデー
タが記憶される。
【0090】撮影停止判断部7Aでは、いま記憶された
肺領域抽出結果から、前記図8に示した手順に従って肺
尖部を含む断層像および肺底部を含む断層像を選択し、
それらの断層像番号を肺領域停止時期決定部7cに記憶
しておく。今、その過去の検査に含まれる全ての断層が
32枚であり、それらの断層像についての肺領域抽出結
果が図10に示すようであったものとする。図10にお
いて、番号が4から28までの断層像についての肺領域
抽出結果は「肺領域あり」である。従って、肺尖部を含
む断層像の番号は「2」、肺底部を含む断層像の番号は
「32」となる。
【0091】さて、技師が撮影開始を指示すると、シス
テム制御部8は寝台位置検出部9に指示して寝台位置を
受け取る。そして、撮影開始における寝台位置および寝
台の移動速度を撮影停止判断部7Aに送出する。更に、
撮影中に再構成される断層像の間隔を断層像再構成部4
に指示すると共に、それらの断層像が撮影される時点の
寝台位置を撮影停止判断部7Aに送出する。そして、ガ
ントリ1に撮影開始を指示し、寝台に移動開始を指示す
ると同時に、タイマーから時刻を読みとる。
【0092】次いで、ガントリ1は撮影を開始する。ガ
ントリ1からデータ収集部2に検出されたX線データが
送られ、X線データは、ここでカウントデータに変換さ
れてカウントデータ記憶部3および断層像再構成部4に
送出される。断層像再構成部4は、通常よりデータ量が
少ない断層像の作成を、各断層像の間隔が指定された値
となるように行う。作成された断層像は、断層像番号と
共に画像選択部22に送出される。
【0093】システム制御部8は、撮影開始から予め決
められた時間(ここでは2秒とする。この時間は撮影に
要する時間よりも十分短い値に設定される。)が経過す
ると、画像選択部22に動作開始を指示する。画像選択
部22は断層像記憶部5Aから過去の検査の断層像を次
々と読み込み、既に述べた方法によって、断層像再構成
部4から取り込まれた断層像と最も解剖学的位置が近い
断層像を選択する。そして、断層像再構成部4から取り
込まれた断層像、および、それと最も解剖学的位置が近
い過去の検査の断層像の番号を撮影停止判断部7Aに送
出する。ここでは、前者の番号が「4」であり、後者の
番号が「5」であったとする。
【0094】撮影停止判断部7Aは、画像選択部22か
ら選択された断層像の番号(「4」と「5」)を受け取
ると、図9を用いて既に説明した方法によって、撮影開
始から撮影停止までの寝台の移動距離Dを決定する。い
ま、過去の検査および現在の検査の双方について、撮影
時の寝台の移動速度が20mm/秒、断層像の間隔が1
0mmであり、現在の検査の撮影開始時点における寝台
の位置が基準点から30mm、過去の検査の撮影開始時
点における寝台の位置が基準点から25mmであったと
する。
【0095】すると、1番の断層像の寝台位置は、撮影
開始時点での寝台位置であるから、現在の検査の4番の
断層像の寝台位置は60mm、過去の検査の5番の断層
像の寝台位置は65mm、過去の検査の30番の断層像
(肺底部を含む断層像)の寝台位置は315mmであ
る。従って、現在の検査において、肺底部を含む断層像
が撮影される時点での寝台位置は、310mmであると
計算される。これを撮影開始時点からの寝台の移動距離
Dに変換すると、280mmとなる。安全のために20
mmを加えて300mmとされ、この値が、システム制
御部8に送出される。
【0096】システム制御部8は、この距離D(290
mm)を受け取ると、直ちに、撮影開始からの時間が変
換する。この場合は、撮影時の寝台の移動速度が20m
m/秒であるから、時間は15秒と計算される。そし
て、撮影開始から15秒経過すると、システム制御部8
はガントリ1に撮影の停止を指示する。
【0097】撮影が終了すると、システム制御部8は、
カウントデータ記憶部3,断層像再構成部4,断層像記
憶部5Aに指示して、撮影で得られたカウントデータか
ら断層像を再構成させ(通常のデータ量の断層像が再構
成される)、断層像記憶部5Aに記憶させる。また、カ
ウントデータ記憶部3Aに記憶されている現在の検査の
カウントデータおよび断層像記憶部5Aに記憶した断層
像データを読みだして通信制御部21に転送され、更に
外部のデータベースに向けて送り出す。その後、撮影停
止判断部7Aに指示して、内部に記憶しているデータを
消去させる。また、カウントデータ記憶部3に記憶され
ている過去の検査のカウントデータ、および、断層像記
憶部5Aに記憶されている過去の検査の断層像を消去さ
せる。
【0098】以上に説明したように、第2実施例によれ
ば、同一被検者の過去のCT検査における撮影データを
利用して、適切な撮影停止のタイミングを決定すること
ができる。第2実施例も、発明の主旨の範囲内で様々に
変形して実施することができる。
【0099】(2−1)第1変形例 第2実施例では、過去のカウントデータを利用したが、
当然ながら過去の断層像データを利用して実施すること
もできる。この場合、過去の断層像を再構成する処理は
行われず、その代り画像縮小部を持ち、そこで画像が縮
小される。また、現在の撮影の途中での再構成も通常の
データ量となるように断層像を再構成してから、過去の
断層像と同様に縮小処理を行う。
【0100】(2−2)第2変形例 第2実施例では、過去の検査の各断層像から肺領域の有
無を調べて肺領域を含む範囲を決定し、また、現在の検
査のある時点における断層像と解剖学的位置が最も近い
過去の検査の断層像を求め、それらの断層像の寝台位置
から、撮影停止時点での寝台位置を計算した。
【0101】しかし、過去の検査のカウントデータから
X線単純撮影像に相当するスキャノグラムを作成してお
き、現在の検査がある程度進んだ時点で現在収集中のカ
ウントデータからスキャノグラムを作成し、現在のスキ
ャノグラム(肺の上部のみが撮影されているであろう)
と過去のスキャノグラムの間で位置合わせを行って、こ
れによって、現在の検査のある時点における断層像と解
剖学的位置が最も近い過去の検査の断層像を求めること
を代用してもよい。これには、画像選択部22について
の説明で述べた方法が利用可能である。即ち、現在のス
キャノグラムを平行移動させながら、過去のスキャノグ
ラムとの間の相関係数を計算させ、最も大きな値を与え
たところで位置があったとする。位置があえば、現在の
スキャノグラムの最下端のデータが収集された時の寝台
位置と、そのデータと解剖学的位置が最も近い過去のス
キャノグラム上のデータが収集された時の寝台位置を容
易に計算することができる。
【0102】なお、前述の第1,第2実施例では所定の
判断基準に該当する場合には撮影停止(X線照射の停
止)にしていたが、X線照射量を減少させるようにして
もよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように各請求項記載の発明
によれば、例えば、X線強度データ収集手段で被写体を
透過したX線強度データを収集し、断層像再構成手段で
前記X線強度データから断層像を再構成し、撮影対象領
域抽出手段が前記再構成した断層像から撮影対象領域を
抽出し、該撮影対象領域に基づいてX線照射変更判断手
段がX線照射の変更を判断するので、被検者(被写体)
に対する無駄な被爆をなくし、それに伴い、検査のスル
ープットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック図である。
【図2】同第1実施例における撮影停止判断部に格納さ
れる肺領域抽出結果のデータ構造を示す図である。
【図3】同撮影停止判断部において行われる判断処理の
流れを示す図である。
【図4】同第1実施例における撮影中のある時点で撮影
停止判断部に格納されている肺領域抽出結果の例を示す
図である。
【図5】同第2実施例のブロック図である。
【図6】同第2実施例の画像選択部の内部構造を示す図
である。
【図7】同第2実施例の撮影停止判断部の内部構造を示
す図である。
【図8】同第2実施例における肺尖部を含む断層像およ
び肺底部を含む断層像を選択するための処理手順を示す
図である。
【図9】同第2実施例の撮影停止時期決定方法の説明の
ための図である。
【図10】同第2実施例の撮影停止判断部に格納された
過去の検査の断層像についての肺領域抽出結果の例を示
す図である。
【符号の説明】
1 ガントリ 2 データ収集部(X線強度データ収集手段) 3,3A カウントデータ記憶部 4 断層像再構成部(断層像再構成手段) 5,5A 断層像記憶部 6 肺領域抽出部(撮影対象領域抽出手段) 7,7A 撮影停止判断部(X線照射変更判断手段、撮
影変更時期決定手段) 8 システム制御部 9 寝台位置検出部 11 X線管 12 X線検出器 13 挿入口 21 通信制御部 22 画像選択部(撮影データ選択手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 泰平 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を透過したX線の強度データを収
    集するX線強度データ収集手段と、 該X線強度データ収集手段が収集したX線強度データか
    ら断層像を再構成する断層像再構成手段と、 該断層像再構成手段が再構成した断層像から撮影対象領
    域を抽出する撮影対象領域抽出手段と、 該撮影対象領域抽出手段が抽出した撮影対象領域に基づ
    いてX線の照射を変更するか否かを判断するX線照射変
    更判断手段とを備えたことを特徴とするX線コンピュー
    タ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記X線照射変更判断手段は、 その時点で得られた断層像からは撮影対象領域が抽出さ
    れず、直前に得られた断層像からは撮影対象領域が抽出
    された場合には、X線の照射量変更の判断を行うことを
    特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  3. 【請求項3】 前記X線照射変更判断手段は、 撮影開始後、最初に得られた断層像から撮影対象領域が
    抽出された場合には、照射量変更の判断を行うことを特
    徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  4. 【請求項4】 被写体を透過したX線の強度データを収
    集するX線強度データ収集手段と、 該X線強度データ収集手段が収集したX線強度データか
    ら断層像を再構成する断層像再構成手段と、 該断層像再構成手段が再構成した断層像から撮影対象範
    囲の一方の位置を決定する撮影対象範囲決定手段と、 過去における撮影で得られた同一被写体の同一種類の検
    査の撮影データを格納する過去撮影データ格納手段と、 現在の撮影データに解剖学的に対応する過去における撮
    影で得られた同一被写体の同一種類の検査の撮影データ
    を選択する撮影データ選択手段と、 現在の撮影データと該現在撮影データに解剖学的に対応
    する過去の撮影データと撮影対象範囲の一方の位置を含
    む過去の撮影データとの位置関係に基づいて撮影変更時
    期を決定する撮影変更時期決定手段とを備えたことを特
    徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影データは、 再構成された断層像または透過X線像(スキャノグラ
    ム)であることを特徴とする請求項4記載のX線コンピ
    ュータ断層撮影装置。
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