【発明の詳細な説明】
選択可能なオーディオ/ビデオ(A/V)配布
発明の背景
1.発明の分野:
本発明は、コンピュータ・システム、オーディオ/ビデオ(A/V)装置、お
よびネットワーキングに関する。より具体的には、本発明は、複数のローカル・
ステーションまたは遠隔ステーションあるいはその両方に対する選択可能なA/
V配布に関する。
2.用語集:
本開示のため、所与の重要な用語が意図する意味は次の通りである。
a)パーソナル・コンピュータとは、従来のテキスト・データとグラフィック
・データを処理するための装備を備えたマイクロプロセッサ・ベースのコンピュ
ータを意味するものとする。
b)マルチメディア・コンピュータとは、ディジタル化したビデオ・データと
音声データならびに従来のテキスト・データとグラフィック・データを処理する
ための装備を備えた拡張パーソナル・コンピュータを意味し、ディジタル化した
ビデオ・データと音声データは、CDなどのディジタル媒体上にディジタル化形
式で格納されたA/Vタイトルを再生するCD−ROMなどのディジタルA/V
プレーヤから受け取るものとする。
c)マルチメディア・ワークステーションとは、アナログA/V信号をディジ
タル・ビデオ・データとディジタル音声データにディジタル化すると同時に、そ
れらを処理できる装備を備えた拡張マルチメディア・コンピュータを意味するも
のとする。
3.背景:
現在、多くのビジネス用または教育用アプリケーションでは、ローカル・ステ
ーションまたは遠隔ステーションあるいはその両方に費用効果の高い方法で選択
可能なA/V配布を行う必要がある。このようなローカルまたは遠隔ステーショ
ンは計算能力も必要とする場合が多いので、共通の機器で両方の必要性を満足す
る方が費用効果が高くなる。
当技術分野で既知の教室使用向けの教育システムでは、教師のパーソナル・コ
ンピュータの制御下で複数のA/Vソースの1つから複数の教師用および生徒用
パーソナル・コンピュータにA/Vデータが選択的に配布されている。この選択
可能なA/V配布は、「対等(peer to peer)」ディジタル・データ通信ネット
ワーク、スター・タイプのアナログ・ビデオ配布ネットワーク、スター・タイプ
のアナログ・オーディオ・キーストローク配布ネットワークという3通りの独立
ネットワークを使用して実施される。カラー・グラフィック・モニタなどの標準
のパーソナル・コンピュータ機器に加え、それぞれのパーソナル・コンピュータ
は、「対等」ディジタル・データ通信ネットワーク・インタフェースとカスタム
・アナログ・ビデオ入出力インタフェースとを備えている。また、それぞれの生
徒用パーソナル・コンピュータには、カスタム補足アナログ・オーディオ・キー
ストローク入出力ユニットが設けられている。さらに、システムには、カスタム
・アナログ・ビデオ配布ユニットと、顧客アナログ・オーディオ・キーストロー
ク配布ユニットが設けられている。
所望の選択可能な配布を実施するためにシステムが3通りの独立ネットワーク
と高価なカスタム機器を必要とするという欠点の他に、このシステムには次のよ
うな欠点もある。
a)生徒はA/Vソースを制御することができない。
b)先行技術のシステムは、アナログA/V配布ユニットに高価な冗長回路を
追加せずに、生徒用パーソナル・コンピュータの各種組合せに対して複数のA/
Vデータを同時に配布することができない。
c)生徒用パーソナル・コンピュータは、A/Vデータが配布されたときに受
動「TVモニタ」になり、生徒用パーソナル・コンピュータを他の同時用途に使
用できなくなる。
d)生徒用パーソナル・コンピュータでは、学習目的の他の処理へのビデオお
よび音声データ入力としてA/Vデータを捕捉することができない。
今後必要とされるコンピュータ支援教育システムは、活発に参加することによ
って生徒が学習できるようなものであるということを考慮すると、最後の欠点は
特に望ましくないものである。教育専門家は、生徒がビデオ、音声、ならびにテ
キストを使用して主題に対する自分の理解を表現するために自分自身の知識を構
築できたときに学習効果が最も高くなると認識している。
米国特許第4920432号では、ホテルや病院向けのビジネス・システムが
開示されている。この場合、システム・スーパバイザ・コンピュータの制御なら
びにマスタ・ユーザ端末の監視下で、1つのA/Vライブラリ内の複数のA/V
プレーヤ/ソースから複数の遠隔ユーザ端末にA/Vデータが選択的に配布され
る。このような選択可能なA/V配布は、ディジタル・データ通信ネットワーク
と、多周波アナログA/V配布ネットワークという2通りの独立ネットワークを
使用して実施される。典型的なユーザ端末は、カラー・グラフィック・モニタな
どの標準のパーソナル・コンピュータ機器に加え、ディジタル・データ通信ネッ
トワーク・インタフェースと、チューナをさらに備えている。マスタ・ユーザ端
末とシステム・スーパバイザ・コンピュータはユーザ端末と同様に構成されるが
、これらにはチューナが設けられていない。また、マスタ・ユーザ端末には会計
などの監視ソフトウェアが設けられ、システム・スーパバイザ・コンピュータに
はA/Vライブラリ内のA/V機器への制御インタフェースならびにA/V機器
を制御するための制御ソフトウェアが設けられている。さらに、システムには、
A/Vファイラ、A/V装置コントローラ、アナログA/V信号合成器が設けら
れている。
システムが所望の配布を実施するためには、独立性の低いネットワークと費用
の安いカスタム機器が必要であるが、このシステムにも依然として次のような欠
点がある。
a)ユーザは依然としてA/Vソースを制御することができない。
b)ユーザ・パーソナル・コンピュータは、メッセージのスーパインポーズは
可能であるが、A/Vデータが配布されたときに依然としてほぼ受動「TVモニ
タ」になり、パーソナル・コンピュータをより対話性の高い他の同時用途に実質
的に使用できなくなる。
c)ユーザは依然として他の処理へのビデオおよび音声データ入力としてA/
Vデータを捕捉することができない。
d)「制御」ステーションとユーザ・パーソナル・コンピュータとの間で画面
イメージを共用することができず、「制御」ステーションからユーザ・パーソナ
ル・コンピュータへキーストロークを提供することもできない。
マルチメディア・コンピュータの出現により、単一のディジタル・データ通信
ネットワーク上で互いに結合されたマルチメディア・コンピュータとディジタル
A/Vサーバをシステムに提供することが、業界の傾向になっている。A/Vデ
ータは、ディジタル化形式でディジタルA/Vサーバ上に格納され、ディジタル
・データ通信ネットワークを介して配布される。このようなシステムは上記の欠
点を克服するものと思われるが、A/Vデータをディジタル化形式で用意し、格
納し、配布しなければならないという欠点があり、さらにこの形式では、通常、
送信側と受信側でのデータ圧縮および圧縮解除が必要になる。また、データ圧縮
を行っても、送信しなければならないディジタル・ビデオおよび音声データの量
は、ディジタル・データ通信ネットワークにとって相当な負担になる恐れがある
。したがって、現在、このようなシステムの大部分は比較的高価なものになって
いる。
以下に詳述するように、本発明は、ローカル・ステーションと遠隔ステーショ
ンに対して選択可能なA/V配布を行うための費用効果の高い手法であって、上
記およびその他の所望の結果を有利に達成するものを提供する。
発明の概要
マスタ制御ステーションならびに複数のローカル・ステーションまたは遠隔ス
テーションあるいはその両方に、ネットワーキング・インタフェースと、多周波
アナログ・ビデオ信号受信器と、様々なA/Vソフトウェアとを有するマルチメ
ディア・ワークステーションを装備し、マルチチャネルA/Vネットワークおよ
びディジタル・データ・ネットワークによりこれらのマルチメディア・ワークス
テーションと複数のA/Vソースとの間ならびに相互間を結合することによって
、所望の結果が有利に達成される。
マルチチャネルA/Vネットワークはケーブル・テレビ(CATV)ネットワ
ークであることが好ましい。教室や隣接オフィスの集合などのローカル・エリア
向けの実施態様の場合、ディジタル・データ・ネットワークがイーサネット・ネ
ットワークであることが好ましい。
一実施態様では、変調A/Vソースを除く、未変調A/Vソースのそれぞれが
、互いに結合されたA/V装置とそれに対応するネットワーク可能変調器とを含
む。さらに、ネットワーク可能変調器は、最後のネットワーク可能変調器がCA
TVネットワークの先頭に結合された状態で相互に直列結合されると同時に、個
別にイーサネット・ネットワークに結合されている。
代替実施態様では、A/V信号合成器およびA/V装置コントローラとともに
標準変調器が使用される。変調A/Vソースと標準変調器はA/V信号合成器に
接続され、この信号合成器はCATVネットワークの先頭に結合されている。A
/V装置は対応するインタフェースによりA/V装置コントローラに接続され、
このコントローラはマスタ制御マルチメディア・ワークステーションに結合され
ている。
いずれの実施態様でも、各ステーションには、高性能プロセッサと、A/Vデ
ィジタル化表現回路と、高ピクセル密度ディスプレイと、スピーカとを有するマ
ルチメディア・ワークステーションが設けられている。それぞれのマルチメディ
ア・ワークステーションは、CATVチューナとイーサネット・インタフェース
も備えている。さらに、それぞれのマルチメディア・ワークステーションは、統
合ネットワークA/Vサービスと、A/Vコマンド・ハンドラ・モジュールと、
A/V制御モジュールとを有するオペレーティング・システムを備えている。最
後に、マスタ制御ステーション用のマルチメディア・ワークステーションは、マ
スタA/V制御モジュールをさらに備えている。
A/V制御モジュールとマスタA/V制御モジュールはどちらも、マルチメデ
ィア・ワークステーションのユーザとのインタフェースを取るためのエンドユー
ザ・インタフェースを含んでいる。さらに、A/V制御モジュールは、A/V制
御モジュールがユーザ・ステーションのマルチメディア・ワークステーション上
で動作しているときに、遠隔からマスタA/V制御モジュールとのインタフェー
スを取るためのプログラミング・インタフェースをさらに含んでいる。
動作中に、マスタA/V制御モジュールを備えたマルチメディア・ワークステ
ーションのユーザは、A/V制御モジュールのエンドユーザ・インタフェースに
より遠隔からA/V装置を選択的に制御する。これに対する応答として、A/V
装置はA/V出力を生成し、この出力はCATVネットワークの各種チャネル上
にアナログA/V信号として変調される。CATVネットワークは、マルチメデ
ィア・ワークステーションにアナログA/V信号を送る。さらにマスタA/V制
御モジュールを備えたマルチメディア・ワークステーションのユーザは、マスタ
A/V制御モジュールのエンドユーザ・インタフェースにより、残りのマルチメ
ディア・ワークステーション上のA/V制御モジュールが遠隔から使用するA/
V表現制御選択項目を選択的に制御する。したがって、残りのマルチメディア・
ワークステーション上のA/V制御モジュールは、アナログ・ビデオ信号受信器
によるA/V信号受信と、それぞれのマルチメディア・ワークステーション上の
A/Vディジタル化表現回路によるディスプレイおよびスピーカでのA/V信号
のディジタル化および表現とを制御する。
しかも、マスタA/V制御モジュールを備えたマルチメディア・ワークステー
ションのユーザは、マスタA/V制御モジュールのエンドユーザ・インタフェー
スにより、残りのマルチメディア・ワークステーションのユーザがA/Vソース
にアクセスするための許可を選択的に付与するかまたは取り消すこともできる。
さらに、アクセス許可が付与されたユーザは、それぞれのマルチメディア・ワー
クステーション上で動作するA/V制御モジュールのエンドユーザ・インタフェ
ースにより、遠隔からA/V装置を選択的に制御することもできる。
さらに、残りのマルチメディア・ワークステーションのユーザは、それぞれの
マルチメディア・ワークステーション上のA/V制御モジュールのエンドユーザ
・インタフェースにより、それぞれのマルチメディア・ワークステーションでの
A/V信号の受信、ディジタル化、および表現を選択的に制御することもできる
。
ただし、ローカル制御選択項目が遠隔制御選択項目と矛盾しないものとする。矛
盾する場合には、ローカル御選択項目より遠隔制御選択項目の方が優先される。
図面の簡単な説明
第1A図および第1B図は、本発明のA/V装置およびマルチメディア・ワー
クステーションからなるネットワークの2つの実施形態を示す図である。
第2図は、第1A図および第1B図のマルチメディア・ワークステーションの
一方の一実施形態のアーキテクチャの関連部分を示す図である。
第3図は、第1A図および第1B図のマルチメディア・ワークステーションの
関連ソフトウェア構成要素を示す図である。
第4図は、第2図のディスプレイ上に表現された画面イメージ例を示す図であ
る。
第5図は、第3図のA/V制御モジュールのエンド・ユーザ・インタフェース
の一実施形態の各種要素の一部を示す図である。
第6図は、第3図のマスタA/V制御モジュールのエンド・ユーザ・インタフ
ェースの一実施形態の各種要素の1つを示す図である。
第7図は、第1A図および第1B図のマルチメディア・ワークステーションの
A/V装置からの選択可能なA/V配布の方法ステップを示す図である。
詳細な説明
説明のための以下の記述では、本発明を完全に理解できるようにするために具
体的な数値、資材、および構成を記載する。ただし、具体的な詳細がなくても本
発明を実施できることは、当業者には明らかになるだろう。他の事例では、本発
明を不必要に不明確にしないために、周知のシステムを図またはブロック図形式
で示す。
次に第1A図〜第1B図を参照すると、これらの図には、本発明のA/V装置
およびマルチメディア・ワークステーションからなるネットワークの2つの実施
形態を示す2つのブロック図が示されている。図示の通り、ネットワーク10は
、複数のマルチメディア・ワークステーション12および14と、複数のA/V
ソ
ース16とを含む。マルチメディア・ワークステーション12および14は、マ
ルチチャネルA/Vネットワーク18およびディジタル・データ・ネットワーク
20によりA/Vソース16との間ならびに相互間が結合されている。ネットワ
ーク10は、任意で複数の他のA/Vプレゼンテーション・ステーション22を
さらに含むことができ、これらのステーションもマルチチャネルA/Vネットワ
ーク18およびディジタル・データ・ネットワーク20に結合されている。
マルチメディア・ワークステーション12および14はマスタ制御ステーショ
ンおよび複数のローカルまたは遠隔個別ユーザ・ステーションを構成し、任意の
A/Vプレゼンテーション・ステーション22をマルチユーザ・ステーションと
することが企図されている。コンピュータ支援授業などの一部の応用分野では、
マルチメディア・ワークステーション12および14が教師および複数の個別生
徒用ステーションに提供され、A/Vソース16および任意のA/Vプレゼンテ
ーション・ステーション22はいずれも同一または隣接教室内で互いに近接した
位置に配置されている。これに対して、業務用研究開発施設などの応用分野では
、マルチメディア・ワークステーション12および14が制御ステーションおよ
び複数のエンジニアリング/プログラミング・ステーションとして提供され、A
/Vソース16ならびに任意のA/Vプレゼンテーション・ステーション22は
施設全体の遠隔オフィスまたは会議室あるいはその両方に分散されている。
ユーザは、自分のマルチメディア・ワークステーション12および14を使用
して計算を行い、A/Vデータを選択的に受信する。以下に詳述するように、そ
れぞれのマルチメディア・ワークステーション12および14は、A/Vソース
16によるA/Vデータの生成を選択的に制御すると同時に、そのワークステー
ション自体でのA/Vデータの受信および表現を選択的に制御できるようになっ
ている。さらに、マスタ制御ステーションとされたマルチメディア・ワークステ
ーション12は、マルチメディア・ワークステーション14および任意のA/V
プレゼンテーション・ステーション22上でのA/Vデータの受信および表現を
選択的に制御できるようになっている。
ディジタル・データ・ネットワーク20は、マルチメディア・ワークステーシ
ョン12および14からA/Vソース16へ、マルチメディア・ワークステーシ
ョン12および14の相互間で、またマスタ制御ステーションのマルチメディア
・ワークステーション12から任意のプレゼンテーション・ステーション22へ
、コマンドを含むデータを配送する。ローカル・エリアでの応用に適応させた実
施形態では、ディジタル・データ・ネットワーク20がイーサネット・ネットワ
ークであることが好ましい。
A/Vソース16は、マルチメディア・ワークステーション12および14の
制御に応答して、マルチチャネルA/Vネットワーク18の各種チャネル上にア
ナログA/V信号としてA/Vデータを生成し、変調する。A/Vソース16が
その生成済みアナログA/V信号を変調するチャネルは、実施態様に応じて、事
前決定されるか、またはマルチメディア・ワークステーション12および14か
らの遠隔制御下におくことができる。
第1A図の現在のところ好ましい実施形態に示すように、A/Vソース16は
、複数のA/V装置24と、それに対応する複数のネットワーク可能変調器26
とを含む。任意でA/Vソース16は、変調A/Vソース25と、それに対応す
るフィルタ増幅器結合体27とをさらに含むこともできる。それぞれのA/V装
置24は、それに対応するネットワーク可能変調器26に結合されている。ネッ
トワーク可能変調器26は、最後のネットワーク可能変調器26がマルチチャネ
ル・ネットワーク18の先頭に結合された状態で相互に直列結合されている。ま
た、ネットワーク可能変調器26は、個別にディジタル・データ・ネットワーク
20に結合されている。任意のフィルタ増幅器結合体27は、最初のネットワー
ク可能変調器26に結合されている。それぞれのA/V装置24は、対応するネ
ットワーク可能変調器26にそのアナログA/V出力を提供すると同時に、マル
チメディア・ワークステーション12および14が発生したコマンドをそのネッ
トワーク可能変調器26から受け取るように結合されていることが好ましい。そ
のネットワーク可能変調器26からコマンドを受け取るように結合されていない
A/V装置24は、手作業で操作することができる。
第1のネットワーク可能変調器26は、その対応するA/V装置24から受け
取ったアナログA/V出力に加え、変調A/Vソース25から様々な周波数の変
調アナログA/V信号も受け取る。第1のネットワーク可能変調器26は、その
対応するA/V装置24から受け取ったアナログA/V出力を所定のまたは遠隔
から指示された未使用周波数に変調し、その出力を残りの変調アナログA/V信
号と結合してから出力する。同様に、後続の各ネットワーク可能変調器26は、
その対応するA/V装置24からのアナログA/V出力と、その前段のネットワ
ーク可能変調器26からの様々な周波数での変調アナログA/V信号とを受け取
る。同じように、後続の各ネットワーク可能変調器26は、その対応するA/V
装置24から受け取ったアナログA/V出力を所定のまたは遠隔から指示された
未使用周波数に変調し、それを残りの変調アナログA/V信号と結合してから出
力する。したがって、多周波ネットワーク18上には様々な周波数のアナログA
/V信号が置かれる。
A/V装置24の特定の例としては、ネットワーク可能変調器26からコマン
ドを受け入れるためのインタフェースによって変更された、当技術分野で既知の
ビデオ・カメラ、ビデオ・カセット・レコーダ(VCR)、ビデオ・ディスク・
プレーヤ(VDP)などを含むがこれらに限定されない。ネットワーク可能変調
器26は、ディジタル・データ・ネットワーク20に接続するためのディジタル
・データ・ネットワーク・インタフェースと、A/V装置24に接続するための
インタフェースとを組み入れるように変更された、当技術分野で既知の変調器で
実現することができる。変調A/Vソース25の特定の例としては、テレビ(T
V)アンテナ、衛星TV用ディッシュ・アンテナ、ケーブルTVプロバイダなど
を含むがこれらに限定されない。A/Vプレゼンテーション・ステーション22
の特定の例としては、A/Vプロバイダなどを含むがこれに限定されない。
第1B図の代替実施形態に示すように、ネットワーク可能変調器26の代わり
に、A/V信号合成器30およびA/V装置コントローラ32の協力の下で標準
変調器28を使用することができる。変調A/Vソース27と標準変調器28は
A/V信号合成器30に接続され、この合成器はマルチチャネル・ネットワーク
18に結合されている。さらに、A/V装置24は対応するインタフェースによ
りA/V装置コントローラ32に接続され、このコントローラはマスタ制御ステ
ーションのマルチメディア・ワークステーション12に結合されていることが好
ましい。
標準変調器28の特定の例は、オハイオ州MiamisburgのR.L.D
rake Co 社製のA/V変調器モデル#VM2552である。A/V信号
合成器30の特定の例は、カリフォルニア州Sierra VillageのO
lson Technology社製のA/V信号合成器モデルOC−12であ
る。A/V装置コントローラ32の特定の例は、カリフォルニア州サンホゼのV
ideoMedia社製のA/V装置コントローラALIXである。
マルチチャネルA/Vネットワーク18は、A/Vソース16からマルチメデ
ィア・ワークステーション12および14と任意のA/Vプレゼンテーション・
ステーション22にアナログA/V信号を送る。マルチチャネルA/Vネットワ
ーク18はCATVネットワークであることが好ましい。
第1A図に示す実施形態は、マルチメディア・ワークステーション12および
14のユーザが、ネットワーク可能変調器26がA/V装置24の出力を変調す
る周波数を動的に変更できるようにするという点で、フレキシビリティが高くな
っている。しかし、第1B図に示す実施形態は、おそらく実現に要する費用が安
くより単純なものである。さらに、どちらの実施形態もマルチメディア・ワーク
ステーションも設けられているものとしてマスタ制御ステーションを示している
が、以下の説明によれば、本発明は、アナログA/V信号をディジタル化ビデオ
および音声データにディジタル化する機能をマスタ制御ステーションに設けなく
ても実施可能であることが分かるだろう。
次に第2図を参照すると、同図には、教師用および生徒用マルチメディア・ワ
ークステーション12および14の一実施形態のアーキテクチャの関連部分を示
すブロック図が示されている。図示の通り、この実施形態の各マルチメディア・
ワークステーション12および14は、中央演算処理装置(CPU)100と、
A/Vディジタル化回路102と、読取り専用メモリ(ROM)104と、ラン
ダム・アクセス・メモリ(RAM)106と、ビデオ・メモリ(VRAM)10
8と、複数の永続記憶装置110とを含む。さらに、各マルチメディア・ワーク
ステーション12および14は、システム・バス128と、マルチチャネル・ア
ナログ信号受信器でもあるA/DおよびD/A変換器130と、ディジタル・デ
ータ・ネットワーク・インタフェース116と、マルチチャネル・アナログA/
V信号受信器118と、ディスプレイ・コントローラ124とを含む。さらに、
各マルチメディア・ワークステーション12および14は、キーボード112と
、カーソル制御装置114と、マイクロフォン120と、スピーカ122と、デ
ィスプレイ126とを含む。これらの要素100〜130は、図示のように互い
に結合されている。
CPU100とA/Vディジタル化表現回路102は、ディスプレイ126上
でTVのようなフル・モーション・ピクチャ・イメージ・シーケンスを表現し、
スピーカ122上で高品質音声を表現するためにマルチメディア・データの高性
能かつ大量処理をサポートできるだけの十分な容量のメモリ104〜108で補
足された高性能プロセッサおよび回路であることが好ましい。記憶装置120は
、ハード・ディスクとCD−ROMドライブとを含むことが好ましい。ローカル
・エリアでの応用に適応させた実施形態では、ディジタル・データ・ネットワー
ク・インタフェース116がイーサネット・インタフェースであることが好まし
い。マルチチャネル・アナログ信号受信器130は、CATVチューナであるこ
とが好ましい。スピーカ122は、1対のステレオ・スピーカと、ヘッドホン・
コネクタとを含むことが好ましい。ディスプレイ126は高密度ピクセル・ディ
プレイであることが好ましく、ディスプレイ・コントローラ124は補足的な適
応処理が施されている。
マルチチャネル・アナログ信号受信器130は、マルチチャネル・ネットワー
ク18のチャネルの1つからアナログA/V信号を受け取る。A/DおよびD/
A変換器130は、受け取ったアナログ・オーディオ信号をディジタル化オーデ
ィオ・データにディジタル化し、ディジタル化オーディオ・データをRAM10
6に格納する。A/Vディジタル化表現回路102は、受け取ったアナログ・ビ
デオ信号をディジタル化ビデオ・データにディジタル化し、ディジタル化ビデオ
・データをVRAM108に格納する。格納したディジタル化オーディオ・デー
タは、プログラム制御下で/DおよびD/A変換器130によりスピーカ122
上で音とされる。格納したディジタル化ビデオ・データは、プログラム制御下で
ディスプレイ・コントローラ124によりディスプレイ126上でTVのような
フル・モーション・ピクチャ・イメージ・シーケンスとされる。
現在のところ好ましい実施形態では、ディジタル化オーディオおよびビデオ・
データは、RAM106とVRAM108とに蓄積格納され、格納されたオーデ
ィオおよびビデオ・データは、スピーカ122上で音として、またディスプレイ
126上でTVのようなフル・モーション・ピクチャ・イメージ・シーケンスと
してリアルタイムで表現される。
上記の要素100〜130を含むマルチメディア・ワークステーションの特定
の例は、マルチチャネル・アナログ信号受信器118を含むように変更された、
カリフォルニア州Cupertinoのアップル・コンピューター社(以下、ア
ップル社という)製のQuadra 660A/Vコンピュータである。あるい
は、マルチメディア・ワークステーション12または14は、スピーカ122、
マルチチャネル・アナログA/V信号受信器118、ならびにA/Vディジタル
化回路102を有する周辺カードを含むように強化された、同じくアップル社製
のMacintosh LCコンピュータで実現することもできる。
マルチチャネル・アナログ信号受信器118は、マルチチャネルA/Vネット
ワーク18と、マルチメディア・ワークステーション12および14の残りの要
素100〜130の特定の実施態様を補足するように変更された、当技術分野で
既知のいくつかのマルチチャネル・アナログ信号受信器で実現することができる
。
次に第3図を参照すると、同図には、マルチメディア・ワークステーション1
2および14上の関連ソフトウェア構成要素を示すブロック図が示されている。
図示の通り、それぞれのマルチメディア・ワークステーション12および14は
、統合ネットワークA/Vサービス200と、A/Vコマンド・ハンドラ・モジ
ュール202と、A/V制御モジュール206とを有するオペレーティング・シ
ステムを備えている。マスタ制御ステーションのマルチメディア・ワークステー
ション12は、マスタA/V制御モジュール210をさらに備えている。
以下に詳述するように、A/V制御モジュール206とマスタA/V制御モジ
ュール210はどちらも、マルチメディア・ワークステーション12および14
のユーザとのインタフェースを取るためのエンドユーザ・インタフェースを含む
。しかも、A/V制御モジュール206は、ユーザ・ステーションのマルチメデ
ィア・ワークステーション14上で動作しているときに遠隔からマスタA/V制
御
モジュール210とのインタフェースを取るためのプログラミング・インタフェ
ースをさらに含んでいる。
オペレーティング・システムは、A/Vディジタル化回路102とディスプレ
イ制御124とを制御するのに必要なA/Vサービスに加え、ビデオ編集やマル
チメディア・レポートの作成などのその他の処理のための入力としてディジタル
化オーディオおよびビデオ・データを捕捉するためのA/Vサービスを含むこと
が好ましい。統合ネットワークA/Vサービスを有するオペレーティング・シス
テムの特定の例は、アップル社が開発したMacintoshコンピュータ用に
設計されたSystem7(QuickTimeシステム拡張ソフトを含む)で
ある。
A/Vコマンド・ハンドラ・モジュール202は、A/V制御モジュール20
6とマスタA/V制御モジュール210によって生成されたコマンドを解釈し、
基礎となるオペレーティング・システム・ネットワークA/Vサービス200に
よるディジタル・データ・ネットワーク20での送信向けのデータ・パケットに
そのコマンドを形式化し、それを送信するためにオペレーティング・システム・
ネットワークA/Vサービス200を呼び出す。生成されたコマンドは、ネット
ワークのすべてのノードに宛てたものである場合もあれば、指定のノードに宛て
たものである場合もある。ノードは、マルチメディア・ワークステーション12
および14か、A/Vソース16の1つか、または任意のA/Vプレゼンテーシ
ョン・ステーション22の1つにすることができる。
A/Vコマンド・ハンドラ・モジュール202は、他のアプリケーションで見
られる多くの低レベル・データ通信ハンドラと同様のいくつかのプログラミング
言語および技法で実現することができる。実施態様は、A/Vコマンド・ハンド
ラ・モジュール202がサポートすべき機能と、基礎となるオペレーティング・
システムが提供するネットワーク・サービスとに依存する。System7がサ
ポートするネットワーク・サービスの詳細については、Inside Maci
ntosh,Vol I−VI(Addison Wesley発行、1985
〜1991年)を参照されたい。
A/V制御モジュール206は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・インタフ
ェースとのやりとりに応答して、マルチチャネル・ネットワーク18のチャネル
の1つからアナログA/V信号を受け取るようにそのマルチメディア・ワークス
テーション12および14上のマルチチャネル・アナログA/V信号受信器11
8に指示するコマンドを生成する。また、A/V制御モジュール206は、ユー
ザによるそのエンド・ユーザ・インタフェースとのやりとりに応答して、特定の
スケーリングと水平および垂直フィルタリングにより、受け取ったアナログ・オ
ーディオおよびビデオ信号をディジタル・オーディオ・データとディジタル・ビ
デオ・データにそれぞれディジタル化するようにそのマルチメディア・ワークス
テーション12および14上のA/DおよびD/A変換器130とA/Vディジ
タル化回路102に指示するコマンドをさらに生成する。最後に、A/V制御モ
ジュール206は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・インタフェースとのやり
とりに応答して、特定のオーディオ特性を有するスピーカ122上で音声として
ディジタル化オーディオ・データを表現し、特定のビデオ特性を有するディスプ
レイ125上でTVのようなフル・モーション・イメージ・シーケンスとしてデ
ィジタル化ビデオ・データを表現するようにA/DおよびD/A変換器130と
ディスプレイ・コントローラ124に指示するコマンドをさらに生成する。
さらに、A/V制御モジュール206は、それぞれのマルチメディア・ワーク
ステーション12および14上のA/Vコマンド・ハンドラ・モジュール202
とオペレーティング・システムとにより、ディジタル・データ・ネットワーク2
0を介してマスタA/V制御モジュールから受け取った遠隔コマンドに応答して
、上記の機能を実行する。遠隔コマンドがユーザのやりとりと矛盾する場合には
、ユーザのやりとりより遠隔コマンドの方が優先される。さらに、A/V制御モ
ジュール206は、遠隔コマンドに応答して、そのエンド・ユーザ・インタフェ
ース内の互換性のないユーザ制御選択項目を使用禁止にすることが好ましい。そ
の上、A/V制御モジュール206は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・イン
タフェースとのやりとりに応答して、A/Vソース16へのアクセス許可がA/
V制御モジュール206に付与されたときに、マルチチャネルA/Vネットワー
ク18上で様々な周波数のA/Vアナログ信号としてA/Vデータを生成し、変
調するように遠隔A/Vソース16に指示するコマンドをさらに生成し、それに
よ
り、残りのマルチメディア・ワークステーション14のユーザがA/Vソース1
6を直接制御できるようになる。サポートされるA/V制御としては、A/Vタ
イトルの始動、停止、早送り、巻戻しなどを含むがこれらに限定されないことが
好ましい。
A/V制御モジュール206は、他のアプリケーションで見られる多くの制御
モジュールと同様のいくつかのプログラミング言語および技法で実現することが
できる。プログラミング・インタフェースと、プログラミング・インタフェース
による遠隔コマンドの受入れと、ローカル・ユーザのやりとりよりこのような遠
隔コマンドを優先することと、エンド・ユーザ・インタフェース上で使用可能な
ユーザ・アクションが遠隔コマンドに依存することと、A/Vソースの遠隔制御
とを除き、A/V制御モジュール206の基本機能は、少なくともアップル社製
のMacTVプロダクト用にすでに実現されていることが分かっている。上記の
追加の機能性の実現は、十分に当業者の能力の範囲内である。したがって、A/
V制御モジュール206が本発明の教示に基づく他の要素と協同する方法を除き
、A/V制御モジュール206についてはこれ以上説明しない。
マスタA/V制御モジュール210は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・イ
ンタフェースとのやりとりに応答して、マルチチャネルA/Vネットワーク18
上で様々な周波数のA/Vアナログ信号としてA/Vデータを生成し、変調する
ように遠隔A/Vソース16に指示するコマンドを生成する。サポートされる制
御としては、A/Vタイトルの始動、停止、早送り、巻戻しなどを含むがこれら
に限定されないことが好ましい。マスタA/V制御モジュール210は、ユーザ
によるそのエンド・ユーザ・インタフェースとのやりとりに応答して、マルチチ
ャネル・ネットワーク18のチャネルの1つからアナログA/V信号を受け取り
、受け取ったアナログ・オーディオおよびビデオ信号をディジタル・オーディオ
・データとディジタル・ビデオ・データにディジタル化し、ディジタル化オーデ
ィオおよびビデオ・データをスピーカ122とディスプレイ125上で音声およ
びTVのようなフル・モーション・イメージ・シーケンスとして表現するように
、他のマルチメディア・ワークステーション12および14上のマルチチャネル
・アナログA/V信号受信器118、A/DおよびD/A変換器130、A/V
デ
ィジタル化回路102、及びディスプレイ・コントローラ124に指示する方法
に関して、これらのマルチメディア・ワークステーション12および14上のA
/V制御モジュール206に指示するコマンドをさらに生成する。
マスタA/V制御モジュール210は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・イ
ンタフェースとのやりとりに応答して、残りのマルチメディア・ワークステーシ
ョン14のうちの指定のものにA/Vソース16へのアクセス権を付与するかま
たは取り消すコマンドをさらに生成することが好ましい。
マスタA/V制御モジュール210は、他のアプリケーションで見られる多く
の遠隔制御モジュールと同様のいくつかのプログラミング言語および技法で実現
することができる。その実施態様は、マスタA/V制御モジュール210がサポ
ートする各種機能に依存する。
さらに第3図を参照すると、図示の通り、この実施形態の各マルチメディア・
ワークステーション12および14には、オペレーティング・システムが提供す
るA/Vサービスに加え、オーディオ配布モジュール204と複数のA/Vアプ
リケーション208がさらに設けられている。
オーディオ配布モジュール204は、マスタ制御ステーションのマルチメディ
ア・ワークステーション12上で動作している場合、マスタA/V制御モジュー
ル210が生成したコマンドに応答して、オペレーティング・システムのオーデ
ィオ・サービスに関するコマンドを生成し、マスタ制御ステーションのマルチメ
ディア・ワークステーション12と残りのマルチメディア・ワークステーション
14のうちの指定のものとの間にオーディオ通信のチャネルを確立するようにネ
ットワークおよびオーディオ・サービスに指示する。その上、音響接続されたマ
ルチメディア・ワークステーション12および14上のオーディオ配布モジュー
ル204により、マイクロフォン120から受け取ったアナログ・オーディオ入
力からディジタル化したオーディオ・データがパッケージ化され、ディジタル・
データ・ネットワーク20を介して残りのマルチメディア・ワークステーション
12および14のうちの適切な方に送信される。さらに、音響接続されたマルチ
メディア・ワークステーション12および14上のオーディオ配布モジュール2
04により、ディジタル・データ・ネットワーク20を介して受け取ったディジ
タル化オーディオ・データがスピーカ122上で表現される。
オーディオ配布モジュール204は、他のアプリケーションで見られる多くの
低レベル音声ハンドラと同様のいくつかのプログラミング言語および技法で実現
することができる。実施態様は、オーディオ配布モジュール204がサポートす
べき機能と、基礎となるオペレーティング・システムが提供するオーディオ・サ
ービスとに依存する。System7がサポートするオーディオ・サービスの詳
細については、Inside Macintosh,Vol I−VI(Add
ison Wesley発行、1985〜1991年)を参照されたい。
A/Vアプリケーション208は画面共用のためのA/Vアプリケーションを
含み、一方のマルチメディア・ワークステーション12は、基礎となるオペレー
ティング・システムのネットワーク・サービスによりディジタル・データ・ネッ
トワーク20を介して残りのマルチメディア・ワークステーション14にそのキ
ーストロークおよびカーソル制御入力を与える。このようなA/Vアプリケーシ
ョンの特定の例は、カリフォルニア州アラミダのFarallon Compu
ting,Inc.社が開発したTimbuktuプロダクトである。
マスタA/V制御モジュール210は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・イ
ンタフェースとのやりとりに応答して、オーディオ配布モジュール204とA/
Vアプリケーション208に関するコマンドをさらに生成し、その結果、このよ
うなモジュール/アプリケーション204および208が残りのマルチメディア
・ワークステーション14のすべてまたは指定のものとのオーディオ通信を確立
して実施し、そのマルチメディア・ワークステーションのディスプレイ126上
に表現されている現行画面内容を残りのマルチメディア・ワークステーション1
4のうちの指定のもののディスプレイ126上に示し、そのマルチメディア・ワ
ークステーションのディスプレイ126上に示すべき残りのマルチメディア・ワ
ークステーション14のうちの指定のもののディスプレイ126上に表現されて
いる画面イメージを示し、そのマルチメディア・ワークステーションのキーボー
ド112およびカーソル制御114からの入力キーストロークおよびカーソル制
御を残りのマルチメディア・ワークステーション14のうちの指定のものに提供
する。
その上、A/V制御モジュール206は、ユーザによるそのエンド・ユーザ・
インタフェースとのやりとりに応答して、オペレーティング・システムのビデオ
捕捉サービスに関するコマンドをさらに生成し、その結果、ディジタル化ビデオ
・データがデータ・ファイルに捕捉され、そのデータ・ファイルは様々な他の処
理への入力として使用することができる。
次に第4図を参照すると、同図には、第2図のディスプレイ124上に現され
た画面イメージ例を示す図が示されている。図示の通り、画面イメージ300は
、様々なプログラム用の情報を表示するための複数のサイズ変更可能ディスプレ
イ・ウィンドウ302〜306を含む。図示の画面イメージ例300では、1つ
のディスプレイ・ウィンドウ302を使用して、ディジタル化ビデオ・データを
TVのようなフル・モーション・イメージ・シーケンスとして表現する。残りの
2つのディスプレイ・ウィンドウ304および306は、オペレーティング・シ
ステムに関する情報を表示するために使用する。ディスプレイ・ウィンドウ30
6が示すように、ディジタル化ビデオ・データをTVのようなフル・モーション
・イメージ・シーケンスとして表現している間に、ユーザはアプリケーションま
たはオペレーティング・システムとのやりとりを続行することができる。したが
って、本発明では、A/Vデータがマルチメディア・ワークステーション12お
よび14に選択的に配布されているときに、マルチメディア・ワークステーショ
ン12および14が活動状態かつ使用可能状態のままになる。
次に第5図を参照すると、同図には、A/Vモジュール206のエンド・ユー
ザ・インタフェースの一実施形態の諸要素の一部を示す図が示されている。図示
の通り、エンド・ユーザ・インタフェース308は、ビデオ制御ウィンドウ31
0とオーディオ制御ウィンドウ312とを含む。その上、エンド・ユーザ・イン
タフェース308は、第4図に示すビデオ・ディスプレイ・ウィンドウ302を
含む。さらに、この実施形態のエンド・ユーザ・インタフェース308は、A/
V装置制御ウィンドウ314とA/V捕捉制御ウィンドウ316とを含む。ウィ
ンドウ302と310〜316は、受け取った遠隔コマンドと、A/V制御モジ
ュール206のエンド・ユーザ・インタフェース308とのローカル・ユーザの
やりとりとに応じて、選択的に表示される。
イメージ・ディスプレイ・ウィンドウ302(第4図を参照)はサイズ変更可
能であり、ユーザがチャネルと音声ボリュームを変更するためのアイコンを含む
。前述したように、A/V制御モジュール206は、このようなアイコンとのや
りとりに応答して、A/Vディジタル化回路102と、ディスプレイ・コントロ
ーラ124と、A/DおよびD/A変換器130とに関する適切なコマンドを生
成する。
ビデオ制御ウィンドウ310は、ユーザがビデオ・タイプを選択し、ビデオ・
イメージの輝度、鮮明度、濃淡などを変更するためのアイコンを含む。前述のよ
うに、A/V制御モジュール206は、このようなアイコンとのやりとりに応答
して、ディスプレイ・コントローラ124に関する適切なコマンドを生成する。
オーディオ制御ウィンドウ312は、ユーザがオーディオ・タイプを選択し、
表現した音声のバランス、低音域、高音域などを変更するためのアイコンを含む
。前述のように、A/V制御モジュール206は、このようなアイコンとのやり
とりに応答して、A/DおよびD/A変換器130に関する適切なコマンドを生
成する。
A/V装置制御ウィンドウ314は、A/Vタイトルの再生、A/Vタイトル
の再生停止、早送りなど、ユーザがA/Vソース16を制御するためのアイコン
を含む。前述のように、A/V制御モジュール206は、このようなアイコンと
のやりとりに応答して、A/Vコマンド・ハンドラ・モジュール202がオペレ
ーティング・システムおよびディジタル・データ・ネットワーク20によりA/
Vソース16をフォーマットし、それに転送するための適切なコマンドを生成す
る。
A/V捕捉制御ウィンドウ314は、ユーザがディジタル化ビデオおよび音声
データの捕捉を制御するためのアイコンを含む。前述のように、A/V制御モジ
ュール206は、アイコンとのやりとりに応答して、A/V捕捉アプリケーショ
ン208に関する適切なコマンドを生成する。
エンド・ユーザ・インタフェース308は、いくつかのプログラミング言語お
よび技法で実現することができる。実施態様は、サポートされる制御機能の量に
依存する。お分かりのように、A/V制御モジュール206のエンド・ユーザ・
インタフェース308は、図示の制御機能に加え、他の様々な制御機能をサポー
トすることができる。System7に基づくウィンドウ式グラフィカル・エン
ド・ユーザ・インタフェースの実現に関する詳細については、Inside M
acintosh,Vol I−VI(Addison Wesley発行、1
985〜1991年)を参照されたい。
次に第6図を参照すると、同図には、マスタA/V制御モジュール210のエ
ンド・ユーザ・インタフェースの一実施形態の諸要素の1つを示す図が示されて
いる。図示の通り、エンド・ユーザ・インタフェース320は、基本制御ウィン
ドウ322を含む。基本制御ウィンドウ322は、マルチチャネルA/Vネット
ワーク18の特定のチャネルからA/Vデータのアナログ・ビデオ信号を受け取
るように残りのマルチメディア・ワークステーション14のすべてまたは指定の
ものと任意のプレゼンテーション・ステーション22にユーザが指示するための
「Show Video」アイコンと関連ダイアログ・ボックス(図示せず)を
含んでいる。前述のように、マスタA/V制御モジュール210は、アイコンお
よびその関連ダイアログ・ボックスとのやりとりに応答して、A/Vコマンド・
ハンドラ・モジュール202と、オペレーティング・システムと、ディジタル・
データ・ネットワーク20とにより、指定のマルチメディア・ワークステーショ
ン14のΛ/Vコマンド・モジュール206に関する適切なコマンドを生成する
。
基本制御ウィンドウ322は、ユーザが残りのマルチメディア・ワークステー
ション14のすべてまたは指定のものに対してユーザ自身の画面内容を示し、ユ
ーザ自身のキーストローク/カーソル制御を与えるための「Show Scre
en」アイコン、「Control」アイコン、およびそれらの関連ダイアログ
・ボックス(図示せず)をさらに含んでいる。前述のように、マスタA/V制御
モジュール210は、このようなアイコンおよびその関連ダイアログ・ボックス
に応答して、そのマルチメディア・ワークステーション12上のA/Vアプリケ
ーション208の1つに関するコマンドを生成し、それが指定のマルチメディア
・ワークステーション12上のA/Vアプリケーション208と協同して所望の
結果を達成する。
基本制御ウィンドウ322は、ユーザが残りのマルチメディア・ワークステー
ション14のうちの指定の1つの画面内容を監視するための「Observe」
アイコンとその関連ダイアログ・ボックス(図示せず)をさらに含んでいる。前
述のように、マスタA/V制御モジュール210は、アイコンおよびその関連ダ
イアログ・ボックスとのやりとりに応答して、そのマルチメディア・ワークステ
ーション12上のA/Vアプリケーション208の1つに関するコマンドを生成
し、それが指定のマルチメディア・ワークステーション12上のA/Vアプリケ
ーション208と協同して所望の結果を達成する。
基本制御ウィンドウ322は、ユーザが残りのマルチメディア・ワークステー
ション14のすべてまたは指定のものとのオーディオ通信を確立して実施するた
めの「Announce」アイコン、「Talk」アイコン、およびそれらの関
連ダイアログ・ボックス(図示せず)をさらに含んでいる。前述のように、マス
タA/V制御モジュール210は、このようなアイコンおよびそれらの関連ダイ
アログ・ボックスとのやりとりに応答して、そのマルチメディア・ワークステー
ション12上のA/Vオーディオ配布モジュール204に関するコマンドを生成
し、それが指定のマルチメディア・ワークステーション12上のA/V配布モジ
ュール204と協同して所望の結果を達成する。
最後に、基本制御ウィンドウ322は、ユーザが特定のA/Vソース16への
アクセス許可を付与するかまたは取り消すための「Grant」アイコン(図示
せず)と関連ダイアログ・ボックス(同じく図示せず)をさらに含んでいる。前
述のように、マスタA/V制御モジュール210は、アイコンおよびその関連ダ
イアログ・ボックスとのやりとりに応答して、A/Vコマンド・ハンドラ・モジ
ュール202と、オペレーティング・システムと、ディジタル・データ・ネット
ワーク20とにより、指定のマルチメディア・ワークステーション14のA/V
コマンド・モジュール206に関する適切なコマンドを生成する。
エンド・ユーザ・インタフェース320は、いくつかのプログラミング言語お
よび技法で実現することができる。実施態様は、サポートされる制御機能の量に
依存する。お分かりのように、マスタA/V制御モジュール210のエンド・ユ
ーザ・インタフェース320は、図示の基本制御機能に加え、他の様々な制御機
能もサポートすることができる。
次に第7図を参照すると、同図には、ローカルまたは遠隔ステーションへの選
択可能なA/V配布のための方法ステップを示すブロック図が示されている。図
示の通り、動作中にユーザは、それぞれのマルチメディア・ワークステーション
12および14上で動作しているA/V制御モジュール206のエンドユーザ・
インタフェース308により遠隔からA/V装置24を選択的に制御する(ステ
ップ402)。前述したように、残りのマルチメディア・ワークステーション1
4のユーザは、マスタ制御ステーションに提供されたマルチメディア・ワークス
テーション12のユーザによってA/V装置24へのアクセス権が付与されてい
る場合、このようなA/V装置24を選択的に制御することができる。A/V制
御モジュール206は、このようなユーザ・アクションに応答して、A/Vコマ
ンド・ハンドラ・モジュール202と、オペレーティング・システムと、ディジ
タル・データ・ネットワーク20とによりA/V装置24に経路指定されたA/
Vコマンドを生成する。
これに対する応答として、A/V装置24はA/V出力を生成し、この出力が
マルチチャネル・ネットワーク18の各種チャネル上に変調される(ステップ4
04)。マルチチャネル・ネットワーク18は、アナログA/V信号をマルチメ
ディア・ワークステーション12および14に送る。
ユーザは、それぞれのマルチメディア・ワークステーション12および14上
で動作しているA/V制御モジュール206のエンドユーザ・インタフェース3
08により、それぞれのマルチメディア・ワークステーション12および14上
でのA/V信号の受信、そのディジタル化および表現を制御する(ステップ40
6)。さらに、マスタ制御ステーションに提供されたマルチメディア・ワークス
テーション12のユーザは、マスタA/V制御モジュール210のエンド・ユー
ザ・インタフェースにより、残りのマルチメディア・ワークステーション14の
1つのユーザによって行われたA/V制御選択を選択的に指定変更することもで
きる。
A/V制御モジュール206は、そのマルチメディア・ワークステーション1
2または14上のマルチチャネル・アナログA/V信号受信器118を適切なチ
ャネルに設定し、それに応じてA/DおよびD/A変換器130とA/Vディジ
タル化回路102は、アナログ・オーディオおよびビデオ信号をディジタル・オ
ーディオおよびビデオ・データにディジタル化し、A/DおよびD/A変換器1
30とディスプレイ・コントローラ124は、ディジタル・オーディオおよびビ
デオ・データをマルチメディア・ワークステーション12または14のスピーカ
上で音声として表現し、ディスプレイ126上のサイズ変更可能ウィンドウでT
Vのようなフル・モーション・ピクチャ・イメージ・シーケンスとして表現する
(ステップ408)。
現在のところ好ましい実施形態と代替実施形態に関して本発明を説明してきた
が、当業者であれば、本発明が上記の実施形態に限定されないことを理解するだ
ろう。本発明の方法および装置は、請求の範囲の精神および範囲の範囲内の修正
および変更によって実施することができる。したがって、この説明は、本発明に
関する限定ではなく、例示と見なすべきである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M
W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,
UG,UZ,VN
(72)発明者 ニュービーザー,マーク・エイ
アメリカ合衆国 95130 カリフォルニア
州・サン ホゼ・チャパラル アヴェニ
ュ・2270
(72)発明者 ステイン,マイケル・ブイ
アメリカ合衆国 95134 カリフォルニア
州・サン ホゼ・ガレリア ドライブ・
434−7
(72)発明者 タイエイク,ジーン・アール
アメリカ合衆国 95006 カリフォルニア
州・スコッツ ヴァレイ・ジンファンドル
サークル・164
(72)発明者 ワング,ジョン・ジェイ
アメリカ合衆国 94033 カリフォルニア
州・パロ アルト・ドリフトウッド ドラ
イブ・868
(72)発明者 ウェンカー,ポール・アール
アメリカ合衆国 95035 カリフォルニア
州・ミルピタス・ラークウッド コート・
1597
【要約の続き】
さらに備えている。これらの要素がまとまって協同する
と、マルチメディア・ワークステーションにA/Vデー
タを選択的に配布することができる。