JPH09509829A - イン・ビトロ脈管形成アッセイ - Google Patents

イン・ビトロ脈管形成アッセイ

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JPH09509829A JP7522572A JP52257295A JPH09509829A JP H09509829 A JPH09509829 A JP H09509829A JP 7522572 A JP7522572 A JP 7522572A JP 52257295 A JP52257295 A JP 52257295A JP H09509829 A JPH09509829 A JP H09509829A
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パリッシュ,クリストファー・リチャード
ブラウン,キャサリン・ジョアンナ・イザベル
メインズ,スーザン・ファイ
ベゾス,アンナ
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ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生理的ゲル中で血管フラグメントを培養することからなる脈管形成の判定方法に関する。さらに、本発明は、物質の脈管形成調節能の試験方法および腫瘍などの脈管形成実体が抗脈管形成治療に反応するかの判定方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 イン・ビトロ脈管形成アッセイ 本発明は、脈管形成の判定方法、脈管形成調節活性についての物質のスクリー ニング方法、および腫瘍などの場合の適当な治療方針の決定方法に関する。 発明の背景 脈管形成、または新しい血管の発生は、組織発生および創傷治癒の本質的な特 徴である(1)。血液供給の適当な発生なしでは、組織は、生き残ることができな い;循環系は、酸素および栄養素の組織への供給および代謝副産物の除去のため に必須である。 成人では、脈管形成は、創傷治癒の間を除いては、比較的稀にしか起こらない 。しかしながら、成人においては、多くの「脈管形成依存性疾患」があり、この 場合、脈管形成は、決定的に重大なものである(1−3)。これらのうち最も重要 なものは、充実性腫瘍の増殖、増殖性網膜症および慢性関節リウマチに関連する 脈管形成である。脈管形成阻害薬の研究は、これらの疾患の制御手段を提供する が、脈管形成についての現行のアッセイは、扱いにくく、時間がかかり、通常、 イン・ビボ系に基づいている。3つの最もよく用いられているモデルは、ウサギ 角膜嚢(corneal pocket)、ハムスター頬嚢(cheek pouch)およびニワトリ絨毛尿 膜(CAM)アッセイである(1−4)。各系では、脈管形成を誘発するために、 脈管形成物質を角膜、頬嚢またはCAMに移植しなければならない。3つのアッ セイ全ては、脈管形成を人工的に誘発する必要性、脈管形成物質および阻害薬の ための持続放出型高分子賦形剤の必要性(5)、ならびに生きている動物を用いる ことおよび結果を測定することを含むアッセイのセッティングに関連する技術的 複雑さを欠点として持っている。ウサギ角膜アッセイは、多くの研究機関におい て倫理的に受け入れられないという別の欠点を有する。 これらの欠点のために、脈管形成、特にヒトの脈管形成についての、生理的に 適切なイン・ビトロアッセイが非常に必要とされている。以前のイン・ビトロア ッ セイは、通常、内皮細胞の長期培養を確立すること、および細胞外マトリックス 上に細胞を置くか(6−8)または種々の脈管形成刺激に曝露させる(9−11) ことによって微小血管の形成を誘発することを必要としていた。かかるアッセイ は、非常に人工的であり、生理的応答を表さず、特に、内皮細胞がすでに活性化 されている場合、使用前に成長因子の存在下で相当な時間培養された。 本発明のイン・ビトロアッセイは、正常な生理的応答、すなわち、血管損傷後 新血管新生(neo-vascularisation)を反映させる脈管形成反応を表す。1つの 具体例では、本発明のアッセイは、頻繁に取り替えられる多量の培養培地を必要 とする前記方法よりも実質的な利点を提供する(12)。1つの具体例では、これ は、小型化アッセイの使用によりプローおよび抗−脈管形成物質の試験が実行可 能になるためである。さらにまた、該アッセイの全費用(すなわち、労働費、培 地および組織フラスコ費)は、劇的に減少し、該アッセイは、好都合な24また は48ウエルフォーマットにおいて行われる場合、光学顕微鏡による迅速な試験 および定量化を行わせしめる。さらに、当該アッセイは、その具体例の全てにお いて、生きている動物の使用を回避するので、倫理的に受け入れられる。さらに また、当該アッセイにおいて特定の種由来の血管組織を用いることができるので 、その種に対する特定の脈管形成調節物質の効果についての直接的な情報が得ら れる。例えば、当該アッセイは、当該アッセイにおいてヒト組織を用いるので、 特定の物質がヒトにおいて脈管形成調節能を有するかを直接的に判定することが できる。 本発明に至る研究において、本発明者らは、フィブリン血餅中に包埋されたヒ ト胎盤血管の小さなフラグメントが、7〜14日間の培養後、血管フラグメント に起因する血管の複雑なネットワークを示すことを発見した。当該アッセイは、 少量の培地(0.5〜1ml/ウエル)を、たまに(毎週2回)培地を取り替えつ つ用いて、24または48ウエル培養プレートにおいて行われた。フィブリン以 外の生理的ゲルが同様の反応を生じるであろうと予想される。 本発明者らによって見いだされた脈管形成反応は、培養物への脈管形成因子の 添加を必要とせず、全体的に自発的であると思われ、理論により拘束されたいと 望まなければ、おそらく、重篤な血管の創傷治癒反応を表すであろう。 発明の概要 第1の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生 理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養することからなり 、該フラグメントが小型化スケールで培養され、該栄養素がたまに取り替えられ ることを特徴とする脈管形成を得るための方法を提供するものである。 関連する態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、 生理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養し、フラグメン トを試験して、新しい血管組織が増殖したかを判定することからなり、該フラグ メントが最小型スケールで培養され、該栄養素がたまに取り替えられることを特 徴とする脈管形成の判定方法を提供するものである。 もう1つの態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間 、生理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒にヒト組織試料由来の血管フラグメント を培養し、該フラグメントを試験して、新しい血管組織が増殖したかを判定する ことを特徴とする脈管形成の判定方法を提供するものである。 別の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間および 条件下、生理的ゲル、好適な栄養素、および脈管形成調節活性を有すると思われ る少なくとも1つの物質と一緒に生物試料由来の血管フラグメントを培養し、該 フラグメントを新しい血管組織増殖について試験し、該増殖を対照の増殖と比較 することを特徴とする、物質の脈管形成調節活性についての試験方法を提供する ものである。 さらに別の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間 、生理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養し、該フラグ メントに物質を添加し、一時、好適な栄養素と一緒に該フラグメントを培養し、 次いで、該フラグメントを試験して、新しい血管組織増殖の予防および/または 新しい血管組織の後退が起こったかを判定することを特徴とする、物質の新しい 血管組織増殖予防能および/または新しい血管組織後退誘発能の測定方法を提供 するものである。 また別の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間お よび条件下、生理的ゲル、好適な栄養素および有効量の少なくとも1つの抗脈管 形成薬と一緒に脈管形成実体由来の血管フラグメントを培養し、該フラグメント を新しい血管組織増殖について試験し、該増殖を対照の増殖と比較することを特 徴とする、脈管形成実体が抗脈管形成治療に反応するかの判定方法を提供するも のである。 もう1つの態様では、本発明は、区分化された形態において、血管フラグメン トの培養のための生理的ゲルを収容するのに適合している1個または複数の第1 コンパートメント(ここで、該第1コンパートメントは、所望により、1個以上 の生理的ゲル前駆体を含有するのに適合していてもよい)、生理的ゲルに添加し て血管フラグメントおよび所望により冷凍されていてもよい血管フラグメントの 増殖を維持するための栄養素または栄養培地を含有するのに適合している1個ま たは複数の第2コンパートメントからなるキットを提供するものである。 発明の詳細な説明 1つの態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生 理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養することからなり 、該フラグメントが小型化スケールで培養され、該栄養素がたまに取り替えられ ることを特徴とする脈管形成を得るための方法を提供するものである。 関連する態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、 生理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養し、フラグメン トを試験して、新しい血管組織が増殖したかを判定することからなり、該フラグ メントが最小型スケールで培養され、該栄養素がたまに取り替えられることを特 徴とする脈管形成の判定方法を提供するものである。 本明細書で用いられる「生理的ゲル」なる用語は、脈管形成を生じさせる生体 内の生理的環境を模造するか、または一部模造するゲルを表す。好ましくは、生 理的ゲルは、フィブリン、コラーゲンもしくはマトリゲル(matrigel)または類 似体である。最も好ましいゲルは、フィブリンである。 本明細書で用いられる「小型化スケール」なる用語は、少量の培地の使用を意 味する。小型化スケールについて好適な培養容器は、典型的には10ミリリット ルが用いられる大型システムとは対照的に約0.5〜1mlまたはそれ未満の液量 を用いることができるマイクロプレートを含む。好ましくは、本発明の培養物に おいて、0.5〜1mlまたはそれ未満の量が用いられる。好ましくは、脈管形成 刺激を提供する外因性因子は、該培地に添加されない。 栄養素の取り替えに関連して本明細書で用いられる「たまに」なる用語は、2 日に1回よりも頻繁には生じない栄養素の取り替えを表す。好ましくは、栄養素 の取り替えは、本発明の方法では、1週間に2回、より好ましくは、4日に1回 である。 当該方法で用いられる血管フラグメントは、小静脈起源または動脈起源から誘 導され、小さなサイズのものが好ましい。例えば、直径約1〜2mmおよび長さ2 〜5cmの血管がフラグメントの生成に好適であり、好ましくは、長さ1〜2mmで ある。好ましくは、血管フラグメントは、新しく単離される。別法としては、冷 凍した血管フラグメントを用いてもよい。 好ましくは、当該方法で用いられる血管フラグメントは、ヒト組織、例えば、 胎盤および充実性腫瘍などの容易に入手可能なヒト組織から誘導される。もちろ ん、本発明の方法は、非ヒト血管フラグメントにおける脈管形成をアッセイする ためにも用いることができると認識される。 好ましくは、本発明で用いられる血管フラグメントは、培養前に残存する血餅 から取り出される。これは、該血管フラグメントを当該目的のために好適な緩衝 液に浸漬することによって行われる。かかる緩衝液は、当業者によく知られてい るであろう。 好ましくは、当該方法で用いられる生理的ゲルは、新しく調製される。より好 ましくは、血管フラグメントは、血餅形成前に、生理的ゲル前駆体に添加される 。さらに好ましくは、血管フラグメントは、ゲル中に包埋されているか、または 、ゲルによって囲まれている。 栄養素は、所望により20%ウシ胎児血清を含有していてもよく、さらに、微 生物の増殖を阻害するための抗生物質を含有してもよいMedium 199などの液 体培地中に供給されるのが好ましい。別法としては、該培地は、実質的に血清を 含まない培地である。本明細書で用いられる場合、「実質的に血清を含まない」 なる語は、完全血清が存在しないことを意味し、該培地は、全く血清成分を有し ないか、または、最小量の、血清または脈管形成に必要な他の原料由来の成分を 有する。適切な培地は、当業者によく知られているであろう。 当該方法では、血管フラグメントは、新しい血管組織を増殖させるのに好適な 条件下で培養される。フラグメントを培養するために用いられる種々の好適な条 件は、当業者によく知られているであろう。好ましくは、血管フラグメントを、 約37℃で約2〜3週間、増殖する。 血管フラグメントの試験は、好都合な手段によって行われる。好ましくは、血 管フラグメントの試験は、明視野(bright field)または位相差光学顕微鏡によ って行われる。これは、倒立顕微鏡を用いて行われてもよい。 フラグメントの反応(脈管形成性またはその他)は、手動により、または、培 養物の写真、ビデオ画像もしくはデジタル画像のコンピューターに基づく画像分 析によって定量化することができる。好ましくは、該反応は、NIH IMAG Eプログラムによるなどの自動手段によって定量化される。かかる定量化は、該 反応の迅速かつ正確な評価を提供する。さらに、かかるアッセイシステムは、ヒ ト脈管形成の阻害薬または増強薬をスクリーニングするのに特によく適している 。該フラグメントの反応を定量化する種々の方法は、当業者によく知られている であろう。 第2の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生 理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒にヒト組織試料由来の血管フラグメントを培 養し、該フラグメントを試験して、新しい血管組織が増殖したかを判定すること を特徴とする脈管形成の判定方法を提供するものである。 好ましくは、当該方法で用いられる組織は、胎盤組織、または血管が単離され る別の組織である。 好ましくは、血管フラグメントは、培養プレートを含む小さな培養容器中で培 養される。好ましくは、該培地は、たまに、例えば、毎週2回、取り替えられる 。 好ましくは、生理的ゲルは、フィブリン、コラーゲンまたはマトリゲルである。 最も好ましくは、該ゲルは、フィブリンである。 従来の技術では、脈管形成を増強する薬剤を培養培地に添加するのが必要であ った。しかしながら、本発明の方法では、かかる薬剤が必要ではないことが判明 した。かくして、好ましい態様では、付加的な脈管形成剤は、培養培地に添加さ れない。 第3の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間およ び条件下、生理的ゲル、好適な栄養素、および脈管形成調節活性を有すると思わ れる少なくとも1つの物質と一緒に生物試料由来の血管フラグメントを培養し、 該フラグメントを新しい血管組織増殖について試験し、該増殖を対照の増殖と比 較することを特徴とする、物質の脈管形成調節活性についてのスクリーニング方 法を提供するものである。 「スクリーニング」なる用語は、物質を試験またはアッセイすることを意味す る。 「脈管形成調節」なる用語は、物質の、血管フラグメントの正常な脈管形成活 性を調節または変化する能力を意味し、脈管形成活性の阻害および増強を含む。 当該方法は、可能な脈管形成阻害薬または可能な脈管形成増強薬である化合物ま たは物質を試験するために用いられる。 「生物試料」なる用語は、物質が特定の組織および/または動物種について脈 管形成調節活性を有するかを試験するのが望ましい動物組織から最終的に誘導さ れる試料を意味する。好ましくは、生物試料は、ヒト組織から誘導される。 脈管形成調節活性を有すると思われる物質または該物質の組合せは、当該方法 によってスクリーンされる。これは、化合物の精製された調製物および植物また は動物組織抽出物などの種々の抽出物を含むか、または、微生物由来のものであ ってもよい。したがって、かかる物質は、血管フラグメントへの添加のために好 適な形態にさせられるべきである。かかる物質を添加のために好適な形態にする ための種々の方法は、当業者によく知られているであろう。 前記のとおり、血管フラグメントは、小静脈起源または動脈起源から誘導され てもよい。好ましくは、1つの血管からのフラグメントが、有効な脈管形成調節 活性を用いてスクリーンされる対照および培養物の両方に用いられる。 好ましくは、生理的ゲルは、フィブリン、コラーゲンまたはマトリゲルである 。より好ましくは、ゲルは、フィブリンである。 好ましくは、脈管形成増強について化合物を試験するために当該方法を用いる 場合、培地は、実質的に血清を含まない(前記定義のとおり)。 関連する態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、 生理的ゲルおよび好適な栄養素と一緒に血管フラグメントを培養し、該フラグメ ントに物質を添加し、一時、好適な栄養素と一緒に該フラグメントを培養し、次 いで、該フラグメントを試験して、新しい血管組織増殖の予防および/または新 しい血管組織の後退が起こったかを判定することを特徴とする、物質の新しい血 管組織増殖予防能および/または新しい血管組織後退誘発能の測定方法を提供す るものである。 好ましくは、血管フラグメントは、物質を添加する前、例えば、添加の14日 前に良好な脈管形成反応を確立させるのに充分な時間培養される。次いで、この 反応の程度を定量化し、記録するのが好ましい。 好ましくは、物質を添加した後、血管フラグメントを、新しい血管増殖の明確 な予防および/または後退をさせるのに充分な時間、例えば、物質を添加した後 7〜14日間、培養する。次いで、新しい血管増殖の状態を、記録した反応およ び好ましくは対照と比較する。 好ましくは、生理的ゲルは、フィブリン、コラーゲンまたはマトリゲルなどで ある。より好ましくは、ゲルは、フィブリンである。 第4の態様では、本発明は、新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間およ び条件下、生理的ゲル、好適な栄養素および有効量の少なくとも1つの抗脈管形 成薬と一緒に脈管形成実体由来の血管フラグメントを培養し、該フラグメントを 新しい血管組織増殖について試験し、該増殖を対照の増殖と比較することを特徴 とする、脈管形成実体が抗脈管形成治療に反応するかの判定方法を提供するもの である。 「脈管形成実体」なる用語は、腫瘍(特に、転移性および侵食性腫瘍)および 慢性関節リウマチおよび増殖性網膜症などの他の脈管形成依存性疾患を有する患 者からの試験組織を含む。 「抗脈管形成剤」なる用語は、脈管形成を阻害する化合物または物質を意味す る。これは、タンパク様または非タンパク様分子であってもよく、コルチコステ ロイド、血小板因子4などの抗成長因子抗体および抗脈管形成タンパクが挙げら れる。 好ましくは、生理的ゲルは、フィブリン、コラーゲンまたはマトリゲルである 。 本発明の第2、第3および第4態様において利用される培養条件は、好ましく は、本発明の第1の具体例について好ましいとされる前記と同一の条件下で行わ れる。 第5の態様では、本発明は、区分化された形態において、血管フラグメントの 培養のための生理的ゲルを収容するのに適合している1個または複数の第1コン パートメント(ここで、該第1コンパートメントは、所望により、1個以上の生 理的ゲル前駆体を含有するのに適合していてもよい)、生理的ゲルに添加して血 管フラグメントおよび所望により冷凍されていてもよい血管フラグメントの増殖 を維持するための栄養素または栄養培地を含有するのに適合している1個または 複数の第2コンパートメントからなるキットを提供するものである。 「コンパートメント」なる用語は、容器または分離容器の特定のパーティショ ンを意味する。 好ましくは、当該キットは、少量の培地のみが用いられるような小型化スケー ルでの1個または複数の第1コンパートメントを提供する。好ましくは、該コン パートメントは、培地0.5〜1mLを収容するように適合しており、限定されな いが、24または48ウエルプレートなどのマイクロウエルプレートのようなマ ルチウエルトレイの形態である。 好ましくは、当該キットは、さらに、フィブリノーゲンまたはコラーゲンまた はマトリゲル前駆体などの主要な生理的ゲル前駆体を収容するのに適合している 別のコンパートメントからなる。これは、凍結乾燥形態または懸濁液であっても よい。 好ましくは、凍結乾燥形態または懸濁液であってもよい他の関連する生理的ゲ ル前駆体を収容するのに適合している第3のコンパートメントがある。 好ましくは、第2のコンパートメントは、Medium 199(もしくはその成分 )または実質的に血清を含まない培地などの好適な培地を収容するのに適合して いる(物質が、脈管形成増強活性についてスクリーンされる)。 冷凍された血管、特に血管フラグメントがキットの一部を形成してもよい。該 血管は、小静脈起源または動脈起源のものであってもよく、好ましくは、直径1 〜2mmである。好ましくは、血管は、好ましくは長さ1〜2mmの、フラグメント の形態で提供される。さらに好ましくは、血管は、ヒト起源のものであり、さら に好ましくは、ヒト胎盤起源のものである。 血管は、−70℃で、DMSOを含有する培養培地におけるような当業者に知 られているもののような標準的な技術によって冷凍されてもよい。 前記キットは、前記本発明の方法において有用である。本発明は、前記方法で 用いる場合のキットにも及ぶ。 本発明は、さらに、以下の非限定的な図面および実施例を引用して説明される 。 図面において: 第1図は、 フィブリンゲル中に包埋されたヒト胎盤血管フラグメントのイン ・ビトロ脈管形成のグラフ図である。(A)では、「物質および方法」において 概略記載するように0〜3の任意のスケールで手動により脈管形成反応を評価し た。各時点での8個の培養物の平均±標準誤差。(B)では、デジタル画像のコ ンピューターに基づく画像分析によって脈管形成反応を定量化した。 第2図は、 フィブリンゲル中に包埋されたヒト胎盤血管のフラグメントを用 いるイン・ビトロ脈管形成の顕微鏡写真を示す。14日間培養した後、(A)× 25および(B)×200の倍率で示された脈管形成。第2図Aにおける脈管形 成反応は、手動により3と評価された。 第3図は、 グラフ図であり、該アッセイを用いて種々の化合物の脈管形成阻 害能が試験されることを示す。化合物は、アッセイの全体にわたって以下の濃度 で用いた:ヘパリンおよび低分子量(LMW)ヘパリン − 100μg/ml、ス ラミン − 示されるように10μg/mlおよび100μg/ml、DMSO − 0. 5%、ヒドロコルチゾン(Hydro) − 10-5Mならびに亜鉛 − 20μM。「 対照」は、化合物を添加しなかった対照培地を意味する。データは、14日間の 培養後、デジタル画像分析によって測定した場合の脈管形成を表す。垂直の棒は 、平均(n=4)の標準誤差を表す。 第4図は、 グラフ図であり、該アッセイを用いて、脈管形成性成長因子aF GF、bFGFおよびVEGFに対するポリクローナル抗体の脈管形成阻害能が 試験されることを示す。データは、第3図におけると同様に示される。該アッセ イでは、柱状グラフ注釈においてヤギIgおよびウサギIgによって示されるよ うな対照抗体を用いた。 第5図は、 グラフ図であり、該アッセイが、種々の濃度のbFGF、aFG FおよびVEGFの血清欠乏培地中でのヒト脈管形成増強能を試験することも示 す。データは、第3図におけると同様に示される。VEGFが50ng/mlで血管 の多量の「枝枯れ(die-back)」を誘発したことに注意する。 実施例1:脈管形成アッセイ A.物質および方法 血管フラグメントの調製 出生の6時間以内のヒト胎盤の表面から直径約1〜2mmおよび長さ2〜5cmの 血管を切除した。フンギゾーン(fungizone))2.5μg/mlを含有するハンクス BSS中に該血管を置き、微細な切開用鉗子および虹彩切除鋏を用いて長さ1〜 2mmのフラグメントに切断した。血管フラグメントから残存する血餅を除去し、 使用前にハンクスBSS中に浸漬した。血管の切開および切断は、拡大鏡ランプ (magnifier lamp)[マギーランプ(Maggylamp)、ニューバウンド(Newbound)、 オーストラリア国ニューサウスウェールズ州バルマン]の助けにより行った。小 静脈起源および動脈起源の血管から同様の脈管形成反応が得られたか、各アッセ イについて、1つの血管だけからの血管フラグメントを用いた。 脈管形成アッセイ 24または48ウエル培養プレート[カスター(Costar)、マサチューセッツ 州ケンブリッジ]中でアッセイを行った。24ウエルフォーマットにおいて、各 ウエルにウシトロンビン(0.15M NaCl中50 NIH単位/ml;シグマ・ ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Co.)、ミズーリ州セントルイス]を 添加し、次いで、Medium 199中3mg/mlウシフィブリノーゲン[シグマ(Si gma)]1.0ml/ウエルを添加した。トロンビンおよびフィブリノーゲンを迅速 に混合し、血餅形成前、ウエルの中央に1つの血管フラグメントを素早く置いた 。通常、フィブリンゲル形成が30秒以内に生じ、理想的には、血管フラグメン トは、ゲル中に懸濁されたままである。ゲル形成後、20%ウシ胎児血清(FC S)、0.2ml ε−アミノカプロン酸、L−グルタミンおよび抗生物質(ゲンタ マイシンおよびフンガゾーン)を補足した1.0ml/ウエルのMedium 199を 添加した。48ウエルフォーマットでは、全ての試薬の体積を半分にした。培地 を毎週2回取り替えつつ、14〜21日間、加湿環境中、37℃で該血管を培養 した。脈管形成を、まず、0〜3の任意のスケール(0=増殖しない、1=散在 、2=中位、3=密な微細血管増殖)を用いて、手動により定量化した。脈管形 成のさらに正確な評価は、ダイカム(Dycam)デジタルカメラを用いて得られた 培養物のデジタル画像の、NIH画像ソフトウエアを用いるコンピューターに基 づく画像分析によって行った。 免疫組織化学 脈管形成反応(すなわち、新しい血管増殖)を含むフィブリンゲルを、免疫組 織化学用プレパラートにおいて4℃でPBS中4%パラホルムアルデヒド中で一 晩、固定化した。固定化ゲルをパラフィン包埋し、3μの組織切片に切断し、ポ リ−L−リシン塗布した顕微鏡スライド上に載置した。切片を3分間マイクロ波 処理し、0.1%CaCl2中0.1%トリプシンを用いて部分的に消化して、抗原 を曝露した。次いで、切片を抗体および検出系として用いられるホースラディッ シュペルオキシダーゼ結合ヒツジF(abl)2抗マウスIg[アマーシャム(Amers ham)、イギリス国ハートフォードシア、アマーシャム]と反応させた。該切片を 、銀増強を用いてジアミノベンジジンと反応させ、ヘマトキシリンで対比染色し た。用いた抗体は、モノクローナルマウス抗ヒト第VIII因子関連抗原[ダコ(Dak o)、デンマーク国]、抗ヒト内皮細胞mAb[ギブコ(Gibco)、ニューヨーク州 グランド・アイランド]およびCD31 - 特異的mAb(クローン20G5)[ ジョン・カーティン・スクール・オブ・メディカル・リサーチ(John Curtin School of Medical Research)で製造された]であった。 B.結果 典型的なヒト脈管形成アッセイの結果を第1図に示す。6〜8日間の培養後、 弱い脈管形成が検出され、14〜20日目に脈管形成反応が安定水準状態に達し た。第1図Aでは、該アッセイは、手動式評価方法によって定量化され、第1図 Bでは、あまり主観的ではないコンピューターに基づく画像分析方法によって定 量化された。 線維芽細胞は、時折、培養物を汚染したが、線維芽細胞は、内皮細胞とは異な って、フィブリンゲルに侵入しないので(13)、通常、培養ウエルの底に単層と して出現するのみであった。血管フラグメントを培養ウエルのプラスチックベー スと接触させるよりもフィブリンゲルに懸濁させた場合の方が、線維芽細胞成長 は、ごくわずかであった。血餅収縮および得られた線維芽細胞汚染を阻害するた めに、フィブリン溶解性阻害薬であるε−アミノカプロン酸が培養培地中に含ま れる。 ヒト胎盤からの動脈血管および小静脈血管の両方を用いて、比較できる脈管形 成反応を得た。実際、切除した血管をハンクスBSS中で4℃で一晩貯蔵し、フ ィブリンゲル中に包埋させると、なおも良好な脈管形成反応が増加した。しかし ながら、該反応は、新しく単離された血管と比較して1〜2日遅れる傾向にあっ た。脈管形成は、外因性成長因子の不在下で生じ、実際、内皮細胞成長補足+ヘ パリ ンの添加は、脈管形成に対して検出可能な効果を全く有していなかった。無血清 培地中で弱い脈管形成反応が時々観察されたが、該反応は、かなり変わりやすか った。低血清培地の使用(実施例3を参照)により、脈管形成を増強することが できた因子が検出された。 典型的な14日脈管形成反応を第2図Aに示す。血管の密で複雑なネットワー クは、フィブリンゲル中に相当な距離が侵入する。高い倍率で(第2図B)、血管 の枝分かれを明確に認識することができる。 脈管形成試料の免疫組織化学的染色により、全ての血管が第VIII因子関連抗原 に対して陽性であることが明らかになり、反応は、成長したものが血管であるこ とを明らかに示した。該血管は、ヒト内皮細胞に対して特異的なmAb[ギブコ (Gibco)]と、およびCD31に対するmAbとも反応し、抗原は、内皮細胞、 血小板および多少の白血球上でのみ発現した。電子顕微鏡下での脈管形成試料の 試験により、古典的な内皮形態を有する細胞も明らかになった。 実施例2:物質の脈管形成阻害についてのスクリーニング A.物質および方法:脈管形成阻害活性を有すると思われる物質の分離したア リコットを個々のウエルに添加する以外は、実施例1と同様。脈管形成調節活性 について試験されるべき物質を適当な溶液(例えば、水、DMSO)に溶解させ 、20%ウシ胎児血清を含有するMedium 199中で希釈させる。フィブリンゲ ルにおける血管フラグメントの包埋の直後、試験物質を含有する培地0.5〜1. 0mlを各ウエルに添加する。試験物質を含有する新しい培地を4日ごとに添加す る。対照培養物グループには、添加される試験物質を有しないが、適当に溶解す る溶液を有する培地が与えられる。 14〜21日間の培養後、実施例1におけると同様に、脈管形成を定量化し、 対照培養物と比較する。抗脈管形成物質の場合、対照培養物と比較して減少した 血管増殖が観察されるであろう。 また、いくつかの場合、確立された脈管形成反応に(すなわち、14日間の培 養後)試験物質を添加し、次の7〜14日間、血管の「枝枯れ」を顕微鏡的にモ ニターすることによって、物質の、最近形成された血管の後退を誘発する能力に ついて該物質を試験することもできる。 以下の物質を試験した: ヘパリン(100μg/ml) 低分子量ヘパリン(100μg/ml) スラミン(100μg/mlおよび10μg/ml) 3−ヒドロコルチゾン(10-5M) 3−ヒドロコルチゾン(10-5M)およびヘパリン(100μg/ml) 酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)に対するポリクローナル中和抗体 塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)に対するポリクローナル中和抗体 aFGFおよびbFGFに対するポリクローナル中和抗体の混合物 血管内皮成長因子(VEGF)に対するポリクローナル中和抗体。 B.結果 この実施例は、本発明が公知の脈管形成阻害薬をアッセイすることにおいて有 効であることを示す。 第3図は、抗脈管形成活性を有するかもしれない多くの物質のイン・ビトロ脈 管形成反応阻害能を示す。通常、単独では脈管形成を阻害しない(1)ヘパリン および低分子量ヘパリン(100μg/ml)は、示されたアッセイにおいて脈管 形成の小さいが有意な阻害を示した。しかしながら、この阻害効果は、他のアッ セイでは生じなかった。対照的に、100μg/mlのスラミンは、実質的に、全 体的に脈管形成を阻害したが、10μg/mlでは、この化合物の阻害活性は、損 なわれた。これらのデータは、スラミンがイン・ビトロで抗脈管形成活性を有す ることを示した他の研究(14)と一致する。ヒドロコルチゾンは、単独で、ヘ パリンと同様に、通常、抗脈管形成活性をあまり、または全く有しなかった(1) 。第3図に示された試験では、ヒドロコルチゾンは、10-5Mの比較的高い濃度 で、DMSO(0.5%)希釈対照と比較して、脈管形成を部分的に阻害した。 しかしながら、ヘパリンおよびヒドロコルチゾンの組合せは、脈管形成反応をほ とんど完全に阻害した。ヘパリンがステロイドと協働して、増殖する毛細管の後 退の原因となる、このような結果は、イン・ビボで示された(1)。最後に、ある 種 の二価陽イオンが脈管形成を調節することが報告されているので(1)、亜鉛の生 理的濃度(20μM)が該アッセイにおいて含まれる。この実験は、亜鉛が、生 理的濃度の亜鉛では、脈管形成反応に対する効果を有しないことを示す。本発明 を用いて、物質、特に成長因子が脈管形成効果を誘起するかを判定してもよい。 成長因子である酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)および塩基性線維芽細胞 成長因子(bFGF)は、知られている最も有効な脈管形成因子の1つである。 さらに近年は、血管内皮成長因子(VEGF)は、特に胚形成および充実性腫瘍 において、重要な脈管形成因子と同定された(1)。かくして、本発明を用いて、 成長因子がイン・ビトロアッセイで観察された自発性脈管形成を誘発しているか を判定した。対照抗体と比較して、bFGFおよびaFGFに対するポリクロー ナル中和抗体は、脈管形成を部分的に阻害し、抗bFGF抗体の方がより阻害し た。抗bFGFおよび抗aFGF抗体の混合物は、さらにより有効な阻害薬であ った。対照的に、VEGFに対する中和抗体は、脈管形成反応に対する効果を全 く有しなかった。これらのデータは、bFGFおよびaFGFは、記載したイン ・ビトロ脈管形成アッセイにおいて重要な役割を果たすが、VEGFは、該役割 を果たさないことを示す。 実施例3:物質の脈管形成増強についてのスクリーニング A.物質および方法 自発性脈管形成を減少させるために、血清が欠乏している培養物であったこと 以外は、実施例1と同様。このステップは、最初の24時間、20%ウシ胎児血 清を含有する培地中に培養物を維持し、次いで、次の13〜20日間、培地を3 〜4日ごとに取り替えつつ、無血清培地中で該試料を培養することを含む。実施 例2における記載に従って、脈管形成増強活性を有すると思われる物質の別々の アリコットを個々のウエルに添加する。 B.結果 第5図は、種々の濃度の脈管形成成長因子bFGF、aFGFおよびVEGF の、血清欠乏培地中での脈管形成増強能を示す。3つの成長因子が全て、わずか に異なる用量応答曲線を用いてイン・ビトロ脈管形成反応を増強するが、全ての 成長因子が0.5ng/mlで最高の反応および50ng/mlで最低の反応を誘発した ことが判明した。第5図に示さないが、50ng/mlのVEGFは、内皮細胞にお ける形態学的変化によって明らかにされるように、血管の実質的な「枝枯れ」を 誘発した。 第5図に示したアッセイは、「血清欠乏」培養条件を用いて行われるが、内皮 細胞生存のための最小血清成分を含有する培地は、脈管形成を増強する物質につ いて試験する場合に用いることができた。 前記実施例は、本発明を用いて、脈管形成調節活性を有することが知られてい る物質をアッセイすることができることを示す。さらに、脈管形成調節特性が知 られている物質を試験することもできる。 試験されるべき物質の実際の構造または組成は重要ではない。該物質は、低分 子量ヘパリンのように比較的小さな分子であるか、または、より簡単な非タンパ ク様分子からポリクローナルまたはモノクローナル起源のような複雑な分子また は該分子の混合物であってもよい。植物抽出物、粗製または精製した植物アルカ ロイドまたは微生物および海洋生物などの他の生物由来の物質が本発明の方法で 試験されることも認識される。 物質がその脈管形成調節効果を発揮するメカニズムは、重要ではない。該メカ ニズムは、特定の成長因子を介してであるか、あるいは、細胞の移動を阻害もし くは促進することによって、または、脈管形成についての必要条件である管形成 を阻害または促進することによって作用する。 実施例4:脈管形成実体が抗脈管形成治療に反応するかの判定 該実施例は、転移性または侵食性腫瘍などの脈管形成実体についての適切な治 療を決定する際の本発明の使用に関する。 患者からの腫瘍試料を処理して、ヒト組織または標準的な組織培養技術によっ て培養された組織の凍結溶解、次いで、生成された該試料の抽出によって腫瘍抽 出物を生成する。次いで、該試料を実施例2に従って試験して、該抽出物が脈管 形成性であるかを判定する。次いで、該抽出物を標準的な生化学または免疫学的 アフィニティー法によって処理して、少なくとも部分的にその成分を分離し、さ らに、実施例2に従ってスクリーンして、物質が脈管形成性であるかを判定する 。この情報が得られると、適切な抗脈管形成治療方針が選択される。 適切な腫瘍治療方針の選択方法を提供することに加えて、腫瘍および他の脈管 形成実体を本発明に従って用いて、ある種の治療において用いるために、予め同 定されていなかった脈管形成増強剤を単離してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA, UG,US,UZ,VN (72)発明者 ブラウン,キャサリン・ジョアンナ・イザ ベル オーストラリア2606オーストラリアン・キ ャピタル・テリトリー、フィリップ、バー ネット・クローズ39番 (72)発明者 メインズ,スーザン・ファイ オーストラリア2617オーストラリアン・キ ャピタル・テリトリー、カリーン、パスモ ア・クローズ18番 (72)発明者 ベゾス,アンナ オーストラリア2601オーストラリアン・キ ャピタル・テリトリー、レイド、ユリー・ ストリート65番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生理的ゲルおよび好適な栄 養素と一緒に血管フラグメントを培養することからなり、該フラグメントが小型 化スケールで培養され、該栄養素がたまに取り替えられることを特徴とする脈管 形成を得るための方法。 2.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生理的ゲルおよび好適な栄 養素と一緒に血管フラグメントを培養し、該フラグメントを試験して、新しい血 管組織が増殖したかを判定することからなり、該フラグメントが最小型スケール で培養され、該栄養素がたまに取り替えられることを特徴とする脈管形成の判定 方法。 3.フラグメントがヒト起源である請求項2記載の方法。 4.付加的な脈管形成剤が培地に添加されない請求項2または3記載の方法。 5.好適な栄養素を含有する培地が0.5〜1mLの容量である請求項1〜4の いずれか1項記載の方法。 6.栄養素の取り替えが1日おきよりも頻繁には行われない請求項1〜5のい ずかれ1項記載の方法。 7.フラグメントが直径1〜2mmおよび長さ5cm、好ましくは、長さ1〜2mm である請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。 8.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生理的ゲルおよび好適な栄 養素と一緒にヒト組織試料由来の血管フラグメントを培養し、該フラグメントを 試験して、新しい血管組織が増殖したかを判定することを特徴とする脈管形成の 判定方法。 9.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間および条件下、生理的ゲル、 好適な栄養素、および脈管形成調節活性を有すると思われる少なくとも1つの物 質と一緒に生物試料由来の血管フラグメントを培養し、該フラグメントを新しい 血管組織増殖について試験し、該増殖を対照の増殖と比較することを特徴とする 、物質の脈管形成調節活性についての試験方法。 10.脈管形成調節活性が脈管形成の阻害である請求項9記載の方法。 11.脈管形成調節活性が脈管形成活性の増強または促進である請求項9記載 の方法。 12.培養条件が小型化スケールで行われる請求項9記載の方法。 13.培養条件が約0.5〜1.0mLの容量からなる請求項10記載の方法。 14.フラグメントの試験が自動化手段によって、好ましくは、フラグメント の画像のコンピューター分析によって行われる請求項9記載の方法。 15.物質が植物、動物または微生物から誘導される請求項9記載の方法。 16.複数の物質が、別々に、複数のフラグメントと一緒に培養される請求項 9、10または11記載の方法。 17.フラグメントが直径1〜2mmおよび長さ5cm未満、好ましくは、長さ1 〜2mmである請求項9記載の方法。 18.生物試料がヒト起源である請求項9記載の方法。 19.生理的ゲルがフィブリンである請求項9記載の方法。 20.与えられた条件が実質的に血清を含まない培地を含む請求項11記載の 方法。 21.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間、生理的ゲルおよび好適な 栄養素と一緒に血管フラグメントを培養し、該フラグメントに物質を添加し、一 時、好適な栄養素と一緒に該フラグメントを培養し、次いで、該フラグメントを 試験して、新しい血管組織増殖の予防および/または新しい血管組織の後退が起 こったかを判定することを特徴とする、物質の新しい血管組織増殖予防能および /または新しい血管組織後退誘発能の測定方法。 22.フラグメントがヒト起源である請求項21記載の方法。 23.生理的ゲルがフィブリンである請求項21記載の方法。 24.フラグメントが直径1〜2mmおよび長さ5cm未満、好ましくは長さ1〜 2mmである請求項21記載の方法。 25.フラグメントの試験が自動化手段によって、好ましくは、フラグメント の画像のコンピューター分析によって行われる請求項21記載の方法。 26.新しい血管組織を増殖させるのに充分な時間および条件下、生理的ゲル 、好適な栄養素および有効量の少なくとも1つの抗脈管形成薬と一緒に脈管形成 実体由来の血管フラグメントを培養し、該フラグメントを新しい血管組織増殖に ついて試験し、該増殖を対照の増殖と比較することを特徴とする、脈管形成実体 が抗脈管形成治療に反応するかの判定方法。 27.区分化された形態において、血管フラグメントの培養のための生理的ゲ ルを収容するのに適合している1個または複数の第1コンパートメント(ここで 、該第1コンパートメントは、所望により、1個以上の生理的ゲル前駆体を含有 するのに適合していてもよい)、生理的ゲルに添加して血管フラグメントおよび 所望により冷凍されていてもよい血管フラグメントの増殖を維持するための栄養 素または栄養培地を含有するのに適合している1個または複数の第2コンパート メントからなるキット。 28.第1コンパートメントが培地0.5〜1.0mLを収容するのに適合して いる請求項27記載のキット。 29.請求項9、21または26の方法で使用する場合の請求項27記載のキ ット。
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