JPH09508891A - 自己免疫疾患の治療におけるナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤の使用 - Google Patents
自己免疫疾患の治療におけるナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤の使用Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、リューマチ様関節炎、インシュリン依存性真性糖尿病、全身性エリテマトーデス及び糸球体腎炎などの自己免疫疾患を治療又は予防する方法であって、ナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤又はナイトリックオキサイドスカベンジャーの有効量をそれを必要とする患者に投与することを含んでなる方法に関する。
Description
【発明の詳細な説明】
自己免疫疾患の治療における
ナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤の使用発明の背景
MRL−1pr/1pr系マウスは、ヒトの自己免疫疾患のモデルとして研究
されてきた。この系統のマウスは、リンパ節疾患、自己抗体産生ならびに腎炎、
血管炎および関節炎を含む炎症発現を特徴とする自然発生自己免疫疾患を発症す
る(エル・ハングら、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン15
5巻1690−1701頁(1982年);アール・エイ・アイゼンバーグら、
クリニカル・アンド・エクスペリメンタル・リューマトロジー7巻S35−S4
0頁(1989年))。免疫機能の異常は、構成マクロファージクラスII抗原
発現の増加、分離腎、リンパ節および脾臓細胞におけるIFN−γ、TNF、I
L−1およびIL−6濃度の上昇ならびにマクロファージ「活性化」の増大状態
をも含む。これらの疾患は発症は、マウス染色体19上のFas細胞自滅遺伝子
の単一遺伝子突然変異(1pr)およびMRL系からの背景遺伝子の両者の結果
である。疾患発症に寄与するMRLの遺伝子は同定されていないが、腎疾患に寄
与する2個の座が、マウス染色体7および12の領域に地図化されている。
種々の型の細胞が産生する多機能分子であるNO(ナイトリックオキサイド、
nitric oxide)は、ナイトリックオキサイドシンターゼ(nitric oxide synthas
e:NOS)という酵
素の作用によってL−アルギニンからL−シトルリンとNOへの変換により生ず
る。NOは、平滑筋の弛緩を促進し、神経伝達物質として作用し、微生物および
腫瘍細胞の静止および/または溶解を惹き起こし、および造血細胞の機能と分化
を調節することが指摘されている。
またNOは、強力な前炎症作用を有する。NOは、炎症組織の血管の透過性を
増加する可能性がある。また、疼痛は炎症の重要な特性の一つである。現在既に
、数種のグループが、NOが炎症における疼痛の伝達において役割をはたしてい
ることを証明した。ヒトに対するNO含有溶液の皮内注射は、その部位における
用量に相関した疼痛発症を惹き起こした(エイチ・ホルシューゼンおよびジェイ
・オー・アーント、ニューロサイエンス・レターズ165巻71−74頁(19
94年))。すなわち、炎症の間違いない症状である疼痛は、NOにより誘発さ
れ得る。
またNOは、細胞によるTNFおよびIL−1産生増加を惹き起こし、細胞の
過酸化水素産生能力を増加することが示されている。また、ウサギおよびヒトの
軟骨細胞は、NOを産生し、種々のサイトカインおよび細菌生産物に応答して誘
導可能なナイトリックオキサイドシンターゼ(iNOS)を発現することが示さ
れている。NOはラットにおける免疫複合体血管炎の重要な伝達物質である(エ
ム・エス・ミュリガンら、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジ
ー107巻1159−1162頁(1992年))。ある研究者らは、モルモッ
トの炎症性腸疾患(エム・ジェイ・ミラ
ーら、ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セ
ラピー264巻11−16頁(1993年))ならびにマウスまたはラットの誘
発腎炎(アール・ファラリオら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサイアティ
ー・オブ・ネフロロジー4巻1847−1854頁(1994年))におけるN
Oの役割を指摘した。また、炎症性疾患のヒト以外のモデルにおける研究から、
NOが実験的誘発ぶどう膜炎に関与することが確認された(ディー・ジェイ・パ
ークスら、アーカイブス・オブ・オフタルモロジー112巻544−546頁(
1994年))。
さらに、関節炎をもつヒトの研究から、NOがヒトの関節炎に重要な役割を果
たすことが証明された。ファレルらは、炎症性関節炎(リューマチ様関節炎およ
び骨関節炎)の患者で、関節液および血清中においてNOの代謝物質である亜硝
酸塩の濃度が上昇していることを示した(エイ・ジェイ・ファレルら、アナルス
・オブ・リューマティック・ディジージズ51巻1219−1222頁(199
2年))。リューマチ様関節炎の患者は、関節液および血清中のニトロチロシン
濃度が上昇していた(エイチ・カウルおよびビー・ハリウエル、フェブス・レタ
ーズ350巻9−12頁(1994年))。
細胞由来NOは、スーパーオキシド(O2・−)と反応してペルオキシニトラ
イト(ONOO−)を生成し、ついでこれが、細胞および組織に対する強い傷害
および破壊能力をもつ分子であるヒドロキシルラジカルを自然に生じ得る。別の
研究者は、炎症ラットモデルにおいて、ペルオキシニトライトが前炎症性である
ことを示した(ディー・ラクミレビッチら、ガストロエンテロロジー105巻1
681−1688頁(1993年))。
ニトロチロシンは、チロシンにペルオキシニトライトが作用して生成し、それ
はNOの存在に関する安定な「足跡」または「航跡」であるように思える(ジェ
イ・エス・ベックマンら、メソッズ・イン・エンジモロジー233巻229−2
40頁(1994年))。ヒトの血管のじゅく状斑において、マクロファージお
よび炎症がニトロ化された蛋白質と関連があることが(抗ニトロチロシン抗体を
使用して)見いだされ(ジェイ・エス・ベックマンら、バイオロジカル・ケミス
トリー・ホッペ−ザイラー375巻81−88頁(1994年))、ヒトにおい
てニトロチロシンがインビボで生成することの追加的証拠をもたらした。発明の概要
本発明は、それを必要とする患者に、有効量のナイトリックオキサイドシンタ
ーゼ阻害剤またはナイトリックオキサイドスカベンジャー(nitric oxide scaven
ger)を、好ましくは腸内経由で投与することを含む、リューマチ様関節炎、イン
シュリン依存性真性糖尿病、全身性エリテマトーデスおよび糸球体腎炎のような
自己免疫疾患を治療または予防する方法に関するものである。図面の簡単な説明
図は、NG−モノメチル−L−アルギニン(NMMA)で治療するかまたは非
処置のままのMRL−lpr/lpr系マウスにおける病理学的特徴のスコアを
示す棒グラフである。発明の詳細な説明
ここに、ナイトリックオキサイドの濃度が、自己免疫疾患、特にリューマチ様
関節炎、インシュリン依存性真性糖尿病、全身性エリテマトーデスおよび糸球体
腎炎のような慢性疾患の発現に関係づけられた。インビボでナイトリックオキサ
イドを合成することが知られているナイトリックオキサイドシンターゼの阻害剤
またはナイトリックオキサイドスカベンジャーは、自己免疫疾患の予防または治
療に有用で有り得る(ジルクソンら、アース・リューム36巻(補遺)S219
頁、1993年(9月))。
本発明で使用し得るナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤は当該技術分野
で既知のものであり、アミノグアニジン、NG−アミノ−L−アルギニン、NG−
メチル−L−アルギニン、NG−ニトロ−L−アルギニン、NG−ニトロ−L−ア
ルギニンメチルエステルおよびNG−イミノエチル−L−オルニチンのような基
質類似体、ジフェニレンヨードニウム、ヨードニウムジフェニルおよびジ−2−
チエニルヨードニウムの様なフラビン蛋白質結合剤、カルシノイリン、トリフル
オロペラジン、N−(4−アミノブチル)−5−クロロ
−2−ナフタレンスルホンアミドおよびN−(6−アミノヘキシル)−1−ナフ
タレンスルホンアミドの様なカルモジュリン結合剤、一酸化炭素の様なヘム結合
剤、2,4−ジアミノ−6−ヒドロキシピリミジンの様なテトラヒドロビオプテ
リン枯渇剤または類似体ならびにコルチコステロイド、TGF−βC−1、−2
、3、インターロイキン−4、インターロイキン−10およびマクロファージ不
活性化因子(ナタン、ザ・ファセブ・ジャーナル6巻、1992年9月、305
1−3064頁)の様な誘導阻害剤を含む。好ましいのは、ナイトリックオキサ
イドシンターゼの基質類似体である、NG−アミノ−L−アルギニン、NG−メチ
ル−L−アルギニン、NG−ニトロ−L−アルギニン、NG−ニトロ−L−アルギ
ニンメチルエステルおよびNG−イミノエチル−L−オルニチンである。特に好
ましいのは、NG−アミノ−L−アルギニン、NG−メチル−L−アルギニン、NG
−ニトロ−L−アルギニンおよびアミノグアニジンである。最も好ましいのは
、NGメチル−L−アルギニンである。
薬学的に許容されうる塩類もまた、投与することができる。適当な塩には、塩
酸塩、臭化水素酸塩、ヨー化水素酸塩、硫酸塩および酢酸塩のような酸塩、なら
びにアミン塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩のよ
うな塩基との塩が含まれる。
ナイトリックオキサイドスカベンジャーは、ヘモグロビン(ワンら、ライフ・
サイエンシズ49巻55−60頁(1991年)およびコバラミン(シー・ジー
・ラヤナヤガムら、
ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー108巻3−5頁(19
93年);ジェイ・ザタラインら、クリニカル・リサーチ41巻783A頁(1
993年))のような、インビボでナイトリックオキサイドと反応する化合物で
ある。
上記の化合物は、当該技術分野で既知であり、市販されている。
本発明で請求される化合物は、単独でまたは適当な医薬組成物の形で投与する
ことができる。投与方法は、腸内経由、非経口または局所適用のような当該技術
分野で既知のものである。腸内経由が好ましく、経口投与が特に好ましい。
適当な医薬用担体を使用することができ、これには水、塩の溶液、アルコール
類、ポリエチレングリコール、ゼラチン、乳糖、アミロースまたは澱粉のような
炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルク、珪酸、粘稠パラフィン、脂肪酸
エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが含まれる
が、これらに限定されるものではない。医薬製剤は滅菌することができ、所望に
より、例えば滑沢剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧調整用塩類、緩
衝剤、香味料、着色剤および/または芳香物質などのような有効成分と反応して
分解しない補助剤と混合することができる。
非経腸適用の場合、特に適当なのは注射可能な、好ましくは油性もしくは水性
の滅菌液剤、および懸濁剤、乳剤、または座剤を含む植え込み剤である。アンプ
ルは、便利な単位用
量である。経口適用は、好ましくはカプセル、錠剤および/または液体製剤の形
で投与される。単位形態用量が好ましい。局所適用は、液剤、ジェルまたはクリ
ームの形で投与することができる。
特定の症例における活性化合物の実際の量は、例えば使用する具体的化合物、
処方した特定の組成物、投与法ならびに患者の年齢、体重および症状により異な
ることに注意すべきである。特定の患者に対する用量は、通常の考慮(例えば、
適当な慣用の薬理学的プロトコルによる)により通常の熟練者が決定することが
できる。
さらに、この発明を以下に示す実施例により説明する。実施例 亜硝酸塩/硝酸塩排泄
マウスをメタボリズムケージに(1ケージ3頭づつ)収容し、脱イオン蒸留殺
菌水および所定のアルギニンと硝酸塩の無含有食餌で飼育した。尿を、細菌の増
殖を阻害するためイソプロパノール中に集めた。尿中亜硝酸塩/硝酸塩濃度を、
既報(ディー・エル・グランジャーら、ジャーナル・オブ・イムノロジー146
巻1294頁(1991年))のように分光光度法により定量した。測定は二連
または三連で行った。尿中蛋白質を、ブラッドフォードアッセイにより測定した
。ついで総硝酸塩排泄を、濃度および尿量に基づいて計算した。
硝酸塩無含有食餌をとる動物では、尿中亜硝酸塩/硝酸塩
排泄はNOの内因性産生を正確に反映する。種々の系統のマウスにおけるNO産
生を定量するために、我々は、基本条件下で毎日集めた尿を分析した。3月齢に
おいて10日間にわたり分析したところ、MRL−lpr/lpr系マウスは、
C3H系マウスよりも多く亜硝酸塩/硝酸塩を排泄する。同様に6週齢で始まる
期間について分析したところ、MRL−lpr/lpr系マウスは、年齢ととも
にB6系マウスよりも高濃度の亜硝酸塩/硝酸塩を排泄する。高亜硝酸塩/硝酸
塩排泄は、ほぼ10ないし12週齢で蛋白尿排泄と平行して始まる。水に入れた
NMMA50mMをMRL−lpr/lpr系マウスに経口投与すると、高濃度
亜硝酸塩/硝酸塩排泄が減少した。NMMAはNOSの特異的阻害剤であるから
、このことは亜硝酸塩/硝酸塩がこの酵素の産生物であることを意味する。MR
L−+/+(1頭当たり1日0.8μモル)およびB6−lpr/lpr(1頭
当たり1日1.2μモル)系(各群マウス3頭)の5月齢マウスにおける亜硝酸
塩/硝酸塩排泄レベルは正常であった。これらの結果は、lpr遺伝子それ自体
もMRL遺伝的背景を有するものも亜硝酸塩排泄上昇に充分なものでなく、lp
r遺伝子とMRL背景の遺伝的要因の両者が必要であることを示す。インビトロにおけるナイトリックオキサイド産生およびナイトリックオキサイド シンターゼ含量
脾臓、肝臓、腎臓、リンパ節および腹腔の各細胞を集め、100μMフェニル
メチルスルフォニルフルオリド、5μg
/mlアプロチニン、1μg/mlキモスタチンおよび5μg/mlペプスタチ
ンAを含む緩衝液−プロテアーゼ阻害剤カクテルに入れ、ドライアイスエタノー
ルスラリー中で急速冷凍した。ついで、これらの組織細胞を、くり返し凍結・解
凍サイクル中に乳棒により破壊した。遠心分離後細胞質ゾルを集め、既知の方法
(ディー・エス・ブレットおよびエス・エイチ・スナイダー、プロシーディング
ス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ユーエス
エイ86巻9030頁(1989年);ピー・エイ・シャーマンら、バイオケミ
ストリー32巻11600頁(1993年)))の修正法を使用して蛋白質およ
びNOS活性を測定した。アッセイ緩衝液は、50mM−HEPES(pH7.
5)、200μM−NADPH、1mMジチオスレイトール、10μM−FAD
、100μMテトラヒドロビオプテリンおよび10μM−L−アルギニンを含む
ものであった。我々は、グアニジノの位置にトリチウムでラベルしたL−アルギ
ニンを使用した(製品番号NEC453、デラウェア州ウイルミントン、ニュー
・イングランド・ニュクレアー)。試料30μlを、総量50μlの反応混合物
中に入れて用いた。試料は、2連または3連で行った。
正常BALB系マウスから得た腹腔内マクロファージは、エンドトキシンまた
はIFN−γ単独で処理したとき亜硝酸塩/硝酸塩産生の増加を示さなかったが
、それらの組み合わせでは産生を著しく増加した。対照的に、MRL−lpr/
lpr系マウスから得た腹腔マクロファージは、エンドトキ
シンおよびネズミIFN−γ単独処理およびエンドトキシンとIFN−γの組み
合わせ処理において応答が増加した。組織iNOSmRNAの発現が増加してい
るかどうかを決定するため、RNAをBALBおよびMRL−lpr/lpr系
マウスの器官から抽出した後、ノザーン分析によりiNOSmRNAの発現を試
験した。iNOSmRNA(大きさはほぼ4.7キロベース)は、MRL−lp
r/lpr系マウスの腎臓および脾臓組織にみられたが、BALB系マウスの同
じ器官にはみられなかった。MRL−lpr/lpr系およびBALB系マウス
の種々の組織および細胞を抽出し、14C−L−アルギニン(グアニジノの位置を
ラベル)を14C−L−チトルリンに変換するそれらの能力について分析した。M
RL−lpr/lpr系マウスから得た腹腔マクロファージおよび脾臓抽出物は
、BALB系マウスから得たものよりも大きなNOS活性を示したが、腎臓抽出
物では活性に変化がなかった。
我々は、ウサギ抗マウスiNOS抗体を用いた免疫蛍光法分析により、BAL
B系マウスから得た脾臓、肝臓およひ腎臓においてNOS抗原の発現を認めず、
MRL−lpr/lpr系マウスから得た肝臓および腎臓でも認めなかった。し
かし、MRL−lpr/lpr系マウスから得た脾臓はNOS抗原を含む細胞を
多数示した。モルモットの単特異的抗ラット誘導可能NOS抗体を用いたときも
同様な知見が得られた。ウサギ抗マウスiNOS抗体を使用した免疫沈降法およ
びイムノブロット法により組織抽出物についてiNOS抗原
を分析した場合、MRL−lpr/lpr系マウスから得た脾臓および腎臓組織
抽出物は容易に検出できる抗原を含んでいたが、BALB系マウスの器官から得
た抽出物中には抗原は検出されなかった。NMMA処理
8週齢のMRL−lpr/lpr系マウスの群に、滅菌蒸留脱イオン水または
50mM−NMMA含有水を、自由に摂らせた。NMMAはカルビオケム(カリ
フォルニア州サンディエゴ)およびオウエン・グリフィス博士(ウイスコンシン
州ミルウオーキー)から得た。両マウス群を上記所定の硝酸塩無含有食で維持し
た。1週間間隔でマウスをメタボリズムケージに入れ、24時間収集尿を得た。
尿中亜硝酸塩/硝酸塩を上記のように測定し、尿蛋白質をブラッドフォードアッ
セイ(バイオラド、カリフォルニア州ハーキュリーズ)を用いて定量した。10
週間の処理後、マウスから採血し、屠殺して腎臓と膝関節を取り出した。
血清抗DNA活性を、既報のELISA法で定量した。腎臓をパラフィン中に
包埋し、切片にし、ヘマトキシリンおよびエオジンで染色した。膝関節を葉酸中
で脱灰し、パラフィン中に包埋し、切片にし、染色した。ついでスライドを、群
の由来を「知らない」病理学者が検査した。各検体中に存在する腎臓および膝関
節疾患を前に示したように計量した。略述すると、糸球体を、高細胞充実性(0
−4)、高小葉性(0−4)、半月(0−4)および壊死(0−4)について分
級した。ついで、糸球体疾患に関するこれらの特性の等級を加えることにより、
スコアを導き出した。正常BALB系マウスから得た腎臓は、通常スコア0−1
であった。腎臓の切片中に中寸法の血管が存在する場合、血管炎が認められた。
滑膜のスコアは、滑膜増殖(0−3)と滑膜下炎症(0−3)の等級を加えて導
き出した。正常BALB系マウスから得た膝関節は、通常スコア0−0.5であ
った。
MRL−lpr/lpr系マウスの群に、2回蒸留の蒸留水(n=10)また
は50mM−NMMA含有水を、8週令から自由に摂らせた。両マウス群に所定
の硝酸塩無含有食を与えた。マウスを合計10週間処理した。両群のマウスは臨
床的に正常に見えた。しかし、NMMA群のマウス2頭は、処理3週の間に死亡
し、分析用に7頭のNMMA群マウスが残った。これら2頭のマウスと4週間N
MMAを投与した対応マウスを詳細な剖検(慎重な組織学的検査ならびに血清、
尿および器官の培養)に付したが、微生物感染の証拠またはその他の死を招く明
かな原因は見つからなかった。MRL−lpr/lpr系マウスに対する飲料水
に入れたNMMAの投与は、亜硝酸塩/硝酸塩排泄(および推定によるとナイト
リックオキサイド産生)を効果的にブロックした。また、NMMAを投与したマ
ウスは対照マウスより蛋白質の排泄が顕著に少なかった。この差異は、処理の5
週目に明らかになった。
2群のマウスから得たマウスの腎臓および膝関節の病理学的検査により、NM
MA処置群のマウスで疾患が顕著に少な
いことが明らかになった。腎スコアで測定した腎疾患および滑膜スコアで測定し
た関節炎は、何れも対照群に比較してNMMA群で顕著に少なかった。関節疾患
および腎疾患にみられた差異は、統計学的な差異(マン−ホイットニーU検定に
よりそれぞれp<0.05およびp<0.02)であるが、抗DNA抗体濃度で
はそうでない。NMMA処置マウスでは糸球体増殖が微小か全くなかったが、対
照マウスでは1例以外全て顕著な糸球体増殖と高小葉化を示した。全てのlpr
類遺伝子マウス(糸球体腎炎を起こさないC3H−lpr/lpr系マウスを含
む)の腎臓にみられた慢性間質リンパ球浸潤が、対照およびNMMA処置マウス
の両者に、同定度で存在した。総発生率30%で、非処置MRL−lpr/lp
r系マウスの腎臓に中寸法血管炎が出現した。対照群のマウスから得た腎臓の3
/10に、弱ないし中度(1−2+)の中寸法血管炎が存在した。NMMA処置
群の腎臓の1/7に弱い血管炎がみられた。2群の血管炎に統計的差異はなかっ
たが、血管炎をもつ少数のマウスが、この炎症の特性に対するNMMAの効果に
ついて明確な結論を得るの困難にしている。滑膜増殖は、NMMA処置マウスで
顕著に減少した。NMMA処置群の7頭のマウス中わずか3頭が、弱ないし中度
の滑膜増殖と滑膜炎症を伴う異常膝関節を示したのに対し、対照の水群の全10
頭のマウスがある程度の滑膜増殖および滑膜炎症を示した。18週齢で2群につ
いて測定した血清抗2重鎖DNA濃度は、本質的に同等であった(図面参照)。ニトロソヘモグロビン生成
NO−Hbは、NOとヘモグロビンのヘム基中の鉄との相互作用により生成す
る(エイ・イー・ヒューオーら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・
リサーチ・コミュニケーションズ182巻151−157頁(1992年);エ
ル・アール・ジェイ・カンチレナら、ジャーナル・オブ・ラボラトリー・アンド
・クリニカル・メディシン120巻902−907頁(1992年))。種々の
年齢のMRL−lpr/lpr系マウスから得た全血を、ニトロソヘモグロビン
(NO−Hb)の存在について分析した。血液試料を抗凝固処理後、ブリューカ
ーESP300分光光度計を使用して77°Kで電子常磁性共鳴(EPR)によ
り試験した(ダブリュー・チャミュリトラットら、モレキュラー・ファーマコロ
ジー46巻391−397頁(1994年))。表1は、EPR単位の平均値±
SEMを示す(n=試験動物数)。疾患マウスの血液中のNO−Hb量に、年齢
に依存した増加がみられた。NO−Hb濃度は、疾患のない同年齢の対照マウス
に較べてMRL−lpr/lpr系マウスで高かった。差異は、統計的に有意(
分析した全年齢でp<0.05)であった。NO−Hbの存在は、自己免疫性腎
炎および関節炎をもつマウスにおいてNOが過剰発現されていることを示す別の
重要な徴候である。
上記の研究は、これらのマウスにおける蛋白質(ヘモグロビン)のNO−媒介
修飾を証明した。MRL−lpr/lpr系マウスにおいて疾患組織がNOによ
り修飾されたかどうかを決定するために、正常BALB/cマウス(20週齢)
およびMRL−lpr/lpr系マウス(20週齢)から得た腎臓を電子常磁性
共鳴(EPR)により試験した。これらの組織について、対照マウスのスペクト
ルをMRL−lpr/lpr系マウスのそれから減じたところ、得られた曲線は
容易に検出できるg=2.04のNO−非ヘム鉄チロシンのシグナルおよびNO
−ヘム(おそらくMRL−lpr/lpr系マウスの腎臓にトラップされた血液
による)の典型的スペクトルを示した(ダブリュー・チャミュリトラットら、モ
レキュラー・ファーマコロジー46巻391−397頁(1994年))。対照
の腎臓がこれらのNO−蛋白質シグナルをもたず、このことは、ニトロソ化され
た非ヘム蛋白質が観察されたマウスの重大な腎臓病理の原因として関係づけられ
るかも知れないことを意味する点に注意することが重要である。MRL−lpr/lpr系マウスから得た腎臓における蛋白質のニトロ化
上記のように、NOは、スーパーオキシドと反応して高反応性かつ組織破壊性
の分子であるペルオキシニトライトを生成する可能性がある。以前に、MRL−
lpr/lpr系マウスから得た細胞が過酸化水素、スーパーオキシド(エイ・
ピー・ダン−ブら、ジャーナル・オブ・イムノロジー138巻1757−176
1頁(1987年))およびナイトリックオキサイド(ジェイ・ビー・ワインバ
ーグら、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン179巻651−
660頁(1994年))のような反応性酸素種を過剰生産し得ることが示され
た。MRL−lpr/lpr系マウスもまた破壊分子であるペルオキシニトライ
トを過剰生産するとの証拠を探すために、研究が行われた(ジェイ・エス・ベッ
クマンら、メソッズ・イン・エンジモロジー233巻229−240頁(199
4年))。)
ペルオキシニトライトは蛋白質中のチロシン残基のニトロ化を惹き起こすので
、MRL−lpr/lpr系マウスの疾患腎臓におけるペルオキシニトライトの
存在の証拠を検出するために、単特異性、ポリクローナル抗チロシン抗体を使用
した。イムノブロット分析を、20週齢の正常(BALB/c)およびMRL−
lpr/lpr系マウスの腎臓から得た蛋白質抽出物について行った。
腎臓組織をガラス乳棒でホモゲナイズした。可溶性抽出物中の蛋白質(1レー
ン当たり100μg)をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離し、ニト
ロセルロース(0.45μm、ノベックス)に移した。非結合部位を、TBS(
20mMトリス、500mM−NaCl、pH7.5)中、25℃で60分間1
%脱脂ドライミルクとインキュベートすることによりブロックした。膜を、1%
ミルク/TBS中、25℃で一夜、ポリクローナル抗ニトロチロシン抗体(0.
25μg/ml)とインキュベートした。1%ミルク/TBS中でヤギ抗ウサギ
IgG−HRPコンジュゲート(バイオ−ラド)(1:2000)希釈液とイン
キュベートし、ついで増強化学ルミネッセンス(ECL)検出(アマシャム)を
行うことにより、免疫反応性を可視化した。
対照マウス4個体の腎臓から得たイムノブロットは、抗体と反応する蛋白質バ
ンドを1個しか示さなかったが、MRL−lpr/lpr系マウスの腎臓から得
たイムノブロットはこれと同じバンドに加えて4個の他の著明なバンドを示した
。このことは、MRL−lpr/lpr系マウスにおいてインビボで発生したN
Oがペルオキシニトライトに変換され、ついでこのペルオキシニトライトが腎臓
蛋白質中のチロシン残基をニトロ化することを示す。MRL−lpr/lpr系マウスの腎臓中のカタラーゼ活性
20週齢の正常(BALB/c)およびMRL−lpr/lpr系マウスから
得た腎臓中のカタラーゼ含量を分析した。ペルオキシニトライトまたはNOはカ
タラーゼ活性を分解し得る。カタラーゼは、240nmにおける吸収で知り得る
過酸化水素の消失により測定した(アール・エフ・ビーアズおよびアール・ダブ
リュー・サイザー、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー195巻
133頁(1952年))。表2に示す数値は、単位/蛋白質mgで示した多連
試料の平均値±SEMである。表2は、対照マウスから得た
腎臓が高濃度のカタラーゼを含むがMRL−lpr/lpr系マウスから得たカ
タラーゼ濃度は極めて低いことを示す。
カタラーゼを測定するための別の型の分析法として、我々は腎臓から得た蛋白
質抽出物を研究した。まず、これをPAGEに付し、ついで西洋わさびペルオキ
シダーゼおよび水素ペルオキシダーゼとジアミノベンジジンを含む燐酸緩衝液中
にゲルを浸漬した。
可溶性抽出物(25μg/レーン)を6%自然ポリアクリルアミドゲル上で電
気泳動に付した。0.1mM−EDTAおよび50μg/ml西洋わさびペルオ
キシダーゼを含むpH7.0の50mM燐酸ナトリウム中に、25℃で45分間
ゲルを浸漬することにより、カタラーゼ活性を示すバンドを可視化した。H2O2
を最終濃度5.0mMになるように加え、ゲルをさらに15分間インキュベート
した。水でざっとすすいだ後、50mM燐酸ナトリウム、0.1mM−EDTA
、pH7.0中で0.5mg/mlのジアミノベンジジン
塩酸塩の添加により染色の発色を開始した。
結果は、4頭の異なるBALB/c系対照マウスから得た腎臓が大量のカタラ
ーゼを含んでいたのに対し、2頭のMRL−lpr/lpr系マウスからの腎臓
は著しく減少したカタラーゼ濃度をもつことを明らかに示した。しかし、マウス
を経口的にNG−モノメチル−L−アルギニンでインビボ処置しておくと(上記
NMMA処置参照)、3頭の異なるMRL−lpr/lpr系マウスから得た腎
臓のカタラーゼレベルは正常(対照マウスのものと同等)であった。これは、(
NOまたはペルオキシニトライトの作用により阻害され得る)カタラーゼ活性が
、MRL−lpr/lpr系マウスで著しく低いこと、およびカタラーゼのNO
(またはペルオキシニトライト)媒介減少がNG−モノメチル−L−アルギニン
のインビボ投与でブロックされることを示す。ヒトにおける研究
関節炎を患うヒトが、滑膜中に発現されたiNOS蛋白質をもつかどうかを決
定するために、マウスモノクローナル抗iNOS抗体(トランスダクション・ラ
ボラトリーズ・インコーポレイテッドから購入)を使用して免疫蛍光法によりこ
れらの組織を研究した。進行関節炎の患者から関節置換手術の時に摘出した6個
の滑膜試料中、3名のリューマチ様関節炎患者中2名および3名の骨関節炎患者
中の1名でiNOS抗原が検出された。これらの研究は、患者がiNOSを含む
滑膜をもつこと、およびiNOSがリューマチ様関節炎の患
者の滑膜で過剰発現され得ることを示す。均等物
当該技術分野における熟練せる者は、本明細書に具体的に記載された発明の具
体的態様に対する多くの均等物を、単なる通常の実験的手法を用いて認識し又は
確認することができる。このような均等物は下記の請求の範囲に包含されるもの
とする。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項
【提出日】1995年6月7日
【補正内容】
9.ナイトリックオキサイドスカベンジャーの有効量を患者に投与することを含
んでなる、その患者の自己免疫疾患を治療又は予防する方法。
10.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎、インシュリン依存性真性糖尿病、全
身性エリテマトーデス及び糸球体腎炎からなる群より選択されるものである、請
求項9記載の方法。
11.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎である請求項10記載の方法。
12.自己免疫疾患が全身性エリテマトーデスである請求項1記載の方法。
13.自己免疫疾患の治療又は予防における使用などの治療用の使用を目的とす
るナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤。
14.NG−メチル−L−アルギニンの有効量を患者に投与することを含んでな
る、その治療を必要とする該患者の全身性エリテマトーデスを治療する方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A61K 31/195 AED 9455−4C A61K 31/195 AED
31/215 ABG 9455−4C 31/215 ABG
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
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,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM,
AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C
N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE
,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,
LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N
L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE
,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤の有効量を患者に投与することを 含んでなる、その患者の自己免疫疾患を治療又は予防する方法。 2.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎、インシュリン依存性真性糖尿病、全身 性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)及び糸球体腎炎からなる 群より選択されるものである、請求項1記載の方法。 3.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎である、請求項2記載の方法。 4.投与方法が腸内経由である、請求項3記載の方法。 5.投与方法が非経口的である、請求項3記載の方法。 6.ナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤がNG−アミノ−L−アルギニン 、NG−メチル−L−アルギニン、NG−ニトロ−L−アルギニン、NG−ニトロ −L−アルギニン メチルエステル、NG−イミノエチル−L−オルニチン及び アミノグアニジンからなる群より選択されるものである、請求項4記載の方法。 7.ナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤がNG−メチル−L−アルギニン である、請求項6記載の方法。 8.NG−メチル−L−アルギニンの有効量を患者に投与することを含んでなる 、その治療を必要とする該患者のリューマチ様関節炎を治療する方法。 9.ナイトリックオキサイドスカベンジャーの有効量を患者に投与することを含 んでなる、その患者の自己免疫疾患を治療又は予防する方法。 10.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎、インシュリン依存性真性糖尿病、全 身性エリテマトーデス及び糸球体腎炎からなる群より選択されるものである、請 求項9記載の方法。 11.自己免疫疾患がリューマチ様関節炎である、請求項10記載の方法。 12.NG−メチル−L−アルギニンの有効量を患者に投与することを含んでな る、その治療を必要とする該患者のリューマチ様関節炎を治療する方法。 13.自己免疫疾患の治療又は予防における使用などの治療用の使用を目的とす るナイトリックオキサイドシンターゼ阻害剤。
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