JPH09508323A - 動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビット - Google Patents

動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビット

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JPH09508323A JP7520018A JP52001895A JPH09508323A JP H09508323 A JPH09508323 A JP H09508323A JP 7520018 A JP7520018 A JP 7520018A JP 52001895 A JP52001895 A JP 52001895A JP H09508323 A JPH09508323 A JP H09508323A
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ファウスト,ジェームズ・アーロン
シャントン,マーゼル
シュメイカー,カール・エイ
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ヴァーモント・アメリカン・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビット(10)の分野に関する。形成されたビット(10)は、オーステンパー処理工程により、または、加熱、焼入れ、焼戻し工程という三つのステップの何れかにより望ましい顕微鏡組織となるように処理することができる。また、ビット(10)は電気研磨することができる。オーステンパー処理により、性能を向上させ、且つ疲労寿命を延長化させることができ、また、電気研磨により、性能を向上させ、疲労寿命延長化し且つトルク性能を増すことができる。該ビット(10)は、特にインパクト・ドライバと共に使用される、縮小径の中間部分(30)を備えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビット 技術分野 本発明は、動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビットの分野に関す る。該ビットは、性能の向上及び疲労寿命の延長化のためオーステンパー処理を 施し且つ/又は、性能の向上及び疲労寿命の延長化並びにトルク能力を増大させ るため、電気研磨を為すことができ、特に、インパクト・ドライバと共に使用す るため、縮小径の中間部分を有することができる。 背景技術 従来の動力式ねじ回し及びインパクト・ドライバは公知である。これらのドラ イバは、所望の先端部を有するインサート・ビットを受け入れ、また、ねじの差 込み、又は取り外しのために使用される。従来の動力式ねじ回しは、その内部に 挿入されたビットに対して連続的な回転力を付与する点で電気ドリルと同様に作 用する。一般的に、インパクト・ドライバは、低トルクにて同様に作用するが、 連続的なトルクではなくて、所定のトルク以上になると、インパクト・ドライバ は、インサート・ビットに対して一連の衝撃を加える。例えば、公知のインパク ト・ドライバは、使用されるのインサート・ビットに対して2,800回/分の衝撃 を加えることができる。案内穴を穿孔せずに、硬質の木材にねじを差込むといっ たような大きいトルクを必要とする状況において、インパクト・ドライバは、従 来の動力式ねじ回しよりもねじの差込み、又は取り外しを良好に行い得る。公知 のインパクト・ドライバは、ねじを取り付け位置から取り外すため、ねじが例え ば、30乃至300ニュートン・メートル(「Nm」)のトルクを受けられるように 、ねじを取り付けることができる。 疲労に対する抵抗力を増すため、工具鋼から成るインサート・ビットをオース テンパー処理することが公知である。このオーステンパー処理により、ベイナイ トの顕微鏡組織を有するビットが形成される。該インサート・ビットは、鋼が最 初にオーステナイト化されるように、723°C以上の温度にて硬化される。次に 、鋼は、例えば、300°Cといったマルテンサイト開始温度よりも高い温度に冷 却さ れ、所望の時間、その温度に保たれて、ベイナイトが変態し得るようにする。焼 戻しは全く不要である。オーステンパー処理は、冷却中の歪み又は亀裂を少なく し、また、同一のロックウェルC硬さ(「HRC」)にて焼戻ししたマルテンサ イトと比較したとき、靭性の増した工具を形成するのに役立つ。 電気研磨は、化学薬剤及び電流を使用して、表面の不純物を除去する公知の方 法である。公知の用途は、医療、自動車、食品及び電子業界がある。しかしなが ら、本発明のインパクト・ビットのような工具を電気研磨することは、当発明者 にとって公知ではない。 欧州特許庁付与の特許第89 104 239号(欧州特許出願第0 336 136号)の明細 書には、そのクレーム1において、マシーンのチャックに挿入される端末の打込 み領域と、中間部分と、交差溝付きねじに係合するように、周縁に亙って均一に 配置された打込みリブ(8)を有するねじ回し先端部(7)を備える駆動領域と から成り、該打込みリブ(8)の各々(8′)が、中間部分(10)の断面を超 えて半径方向に突出する、ねじ回しビットにして、中間部分が捩れ領域を有し、 その一定の断面を有する中間部分の(10)の直径対長さの比が、0.5以下で且 つ0.2以上であり、中間部分(10)の弾性復帰力が塑性変形/破断に達するこ とに起因する復帰角度が3.5°乃至8°となるような捩れ可能な領域Tの捩れ係 数であるようにしたことを特徴とするねじ回しビットである。 発明の開示 本発明は、動力式ねじ回しと共に使用されるインサート・ビットに関する。該 ビットは、例えば、鍛造、又はフライス削といった多数の製造方法で製造するこ とができる。この形成したビットは、性能を向上させ且つ疲労寿命を延長化する ためオーステンパー処理を行い且つ/又は、性能を向上させ且つ疲労寿命を延長 化し、トルク性能を高めるために電気研磨され、また、特に、インパクト・ドラ イバと共に使用するため縮小径の中間部分を有することができる。 より具体的には、本発明は、ドライバ内に挿入可能な軸端部と、第一のトルク にて破断可能な先端部と、軸端部と先端部との間に配置されて、第二のトルクに て破断可能な中間部分とを有するインサート・ビットにして、第二のトルクの大 きさが第一のトルクよりも約20%大きいようにその中間部分の寸法が設定される ことを特徴とするインサート・ビットに関するものである。本発明は、ビットを 所望の硬さにオーステンパー処理することを含む。また、このビット、及びその 製造方法は、インサート・ビットを所望の表面粗さに電気研磨することを含むこ とができる。 図面の簡単な説明 添付図面と共に、以下の説明を読むことにより、本発明は、一層良く理解され よう。添付図面において、 図1は、フリップス先端部又はクロスポイント(cross-point)先端部を有す る、本発明を具体化するためのインパクト・ビットの側面図、 図2は、「ポジドライブ(POZIDRIV)」先端部(「ポジドライブ(POZIDRIV) 」は、マサチューセッツ州、イースト・ボストンのフィリップス・スクリュー・ カンパニー・インコーポレーテッド(Phillips Screw Company,Inc)が例えば 、R0707177として登録を受けている登録商標名である)を有する、本発明を具体 化するインパクト・ビットの側面図、 図3は、六角形の先端部を有する、本発明を具体化するインパクト・ビットの 側面図、 図4は、「トーレックス(TORX)」型先端部(「トーレックス(TORX)は、キ ャムカー・スクリュー・アンド・マニファクチャリング・カンパニー(CAMCAR S crew&ManufacturingCo.,)として営業している、イリノイ州、ロック・フォー ドのテクストロン・インコーポレーテッド(TEXTRON,Inc.)により、例えば、R 1040018及びR1153676号として登録を受けている登録商標名である)を有する、 本発明を具体化するインパクト・ビットの側面図、 図5は、溝付きねじ用の先端部を有する、本発明を具体化するインパクト・ビ ットの側面図、 図6は、先端部が破断する迄、クロスポイントP−3先端部に加えられるトル ク力のグラフ、 図7は、インサート・ビットが恒久的に変形しない、先端部の破断測定トルク 、 先端部対軸部の相対的な測定回転数、並びに所定の先端部の型式及び寸法に対す る中間部分の計算直径、及び破断トルクを示す表、 図8Aは、電気研磨を行わない溝付き先端部の極く拡大断面図、 図8Bは、電気研磨を行った溝付き先端部の極く拡大断面図である。 本発明の実施の形態及び工業用の利用可能性 図1乃至図5を参照すると、クロスポイント、「ポジドライブ」、六角形、「 トーレックス」、及び溝付きといった各種の所望の先端部40A乃至40Eを有 するインパクト・ビット(10A乃至10E)が示してあるが、その他の先端の 幾何学的形態も採用可能である。図1を参照すると、軸端部20と、縮小径の中 間部分30と、先端部40Aとを有する、インパクト・ビット10Aが図示され ている。軸端部20は、段差を付けた駆動溝部分26により分離された一対の六 角形部分22、24を有している。 動力ねじ回しのインサート・ビットは、工具内に挿入される部分22のような 六角形部分のみを備えることができ、又は、駆動溝部分26を有するようにして もよい。インパクト・ドライバと共に使用されるビットは、ビット10をインパ クト・ドライバ内に固着するため、六角形部分22、24の間に設けられた、駆 動溝部分26を備えることができる。その他の用途には、その他の形状の軸部が 採用可能である。 先端部40Aは、複数のクロスポイント型式(cross-point-type)の翼部分4 2を有している。以下に説明するように、中間部分30の寸法は、先端部40A よりも約20%大きいトルクに耐え得るように設定されている。図示するように、 該中間部分は、その両端にテーパー付きの遷移部分32、36を有している。 図示するように、ビット10Aの長さは49mm、軸端部20の長さは、例えば 、19mm、中間部分の長さは18mmである。これらの寸法及び以下の寸法は、本 発明の範囲を限定するものではなく、単に一例にしか過ぎないものである。軸端 部20と中間部分30との間の遷移部分32は、先端部のトルク性能の影響を受 ける中間部分30の直径により決まる。中間部分30と先端部40との間の遷移 部分36は、先端部40の寸法、及び中間部分30の直径により決まる。 図2には、「ポジドライブ」先端部40Bを有するインサート・ビット10B が示されている。「ポジ・ドライブ」先端部40Bは、図1のクロスポイント先 端部40Aと同様である。しかしながら、その「ポジドライブ」の翼部分44は 、図1の翼部分42と幾何学的形状が異なっている。この幾何学的形態の相違は 、ビット10Bを「ポジドライブ」ねじ内に保持し、これにより、抜けるのを少 なくするのに役立つ。 図3には、六面体の先端部40Cを有するインサート・ビット10Cが示して ある。図4には、「トーレックス」先端部40Dを有するインサート・ビット1 0Dが示されている。この「トーレックス」先端部40Dは、その双方の先端部 が六面体である点で六面体の先端部40Cと類似している。しかしながら、六面 体の先端部40Cは、端部から見たとき、六角形の形状をしており、また、「ト ーレックス」先端部40Dは、その六つの点の間に内方に湾曲した部分を有して いる。 ビット10A、10B、10C、10Dは、例えば、全長が等しく(49mm) 、また、軸部20の長さが等しい(19mm)ようにすることが考えられる。ビッ ト10A、10B、10Dは、例えば、中間部分30の長さが等しい(18mm) ものとして示してある。六角形のビット10Cにおいて、中間部分30は、例え ば、24.5mmの長さを、軸部20から先端部40まで伸長している。このため、 六角形ビット10Cにおいて、軸部分20と中間部分30の縮小径の部分34と の間には、遷移部分32が存在するが、図示したその他のビットにおいては、ビ ット10Cに遷移部分36は存在しない。 図5のビット10Eは、スロット付きねじに使用されるものであり、該ビット は、先端部40Eの幾何的形態が異なっている。ビット10Eの軸部20の長さ 及び中間部分30の長さは、ビット10A及び10B及び10Dと等しいが、先 端部40Eは、例えば、33mmとより長くし、このため、ビット10Eの全長は 、例えば、70mmというようにより長くなる。 先端部40Eは、先端部分48と中間部30との間にスロット付き先端部分4 8と、六角形部分46とを備えている。例えば、この六角形部分は、長さ20mm とし、また、スロット付き先端部の長さを13mmとし、合計33mmとなるように することができる。六角形部分46は、インパクト・ドライバを使用するとき、 ねじファインダを使用することを可能にする。スロット付きねじについてねじフ ァインダを使用しない場合、インサート・ビットがスロット付きのねじスロット から飛び出す傾向がある。このスロット付きのねじ先端部48は、例えば、フラ イス削り、又は鍛造により形成することができる。 図1乃至図5のビット10A乃至10Eは、ビットの先端部40A乃至40E が「最弱体」部分となり、このため、ビットに過度のトルクを加えたとき、最初 に破断する部分となるように特に設計される。上述したように、インパクト・ド ライバは、低トルクにて同様に作用するが、連続的なトルクではなくて、所定の トルクを超えると、インパクト・ドライバは、インサート・ビットに対して一連 の衝撃を加える。例えば、ビットには、2,800回/分の衝撃が加わる可能性があ る。中間部分30は、先端部よりも約20%、大きいトルクを受け得るように設計 される。中間部分30の寸法をこのトルクに対応して設定することにより、中間 部分30は、ビットに加わる衝撃を減衰させる働きをする。 図6には、P3寸法の先端部を有するクロスポイント型インパクト・ビットに 対するトルク曲線が示してあり、該ビットは、オーステンパー処理され、53乃至 55のHRC硬さを有する。「y軸」は、ビットに加えられるトルクをインチ・ポ ンド、又は、ニュートン・メートル(「Nm」)単位で表示する。「x軸」は、 軸部20に関する先端部40の回転角を示す。文字「A」で示した曲線部分は、 ビットの弾性領域である。この弾性領域において、ビットは、恒久的な変形を生 じさせずに、その軸部をその先端部に関して、大きい角度、例えば、10°捩るこ とができる。文字「B」で示した点は、弾性点、この場合、15.3°であり、この 点を超えると、ビットに恒久的な変形が生ずる。文字「C」で示した曲線部分は 、ビットの塑性変形、又は、恒久的な変形領域である。文字「D」で示した点は 、先端部の破断点である。この場合、P3のビット先端部は、49.7Nmのトルク を受けたときに破断する。 図7は、硬さ53乃至55HRCの選択された複数のオーステンパー処理インパク ト・ビットについての、測定データを示すチャートである。これらのビットは、 例えば、図1乃至図5に上述したように、一例として掲げた物理的寸法を有する 。各種のインパクト・ビットについて、これらのデータは、先端部が破断するの に要するトルク、中間部分の直径範囲、この中間部分を破断させるのに要するト ルク範囲、及び弾性点を示す。 インパクト・ビットをオーステンパー処理すれば、従来の焼入れ及び焼戻し方 法により製造された同様の硬さを有するビットと比べて、その寿命が延長化され る。このことは、インパクト・ビットに対して約2,800回/分の衝撃が加わると きに特に重要なことである。ビットは、一般的に、その先端部が点破断すること により破断するから、オーステンパー処理に起因するベイナイト顕微鏡組織によ り、疲労亀裂の可能性が少なくなる。ビットが破断する前に、ビットがオーク・ ブロック内にP−2クロスポイントねじをねじ込むことができる、多数回に亙っ て各種のビットを測定することができる。例えば、信頼レベルが95%のとき、硬 さ56.0HRCのオーステンパー処理ビットは、破断する迄、156個のねじをねじ 込むことができる一方、硬さ64.0HRCの焼戻しマルテンサイト顕微鏡組織を持 つ焼入りし且つ焼戻したビットは、破断する迄、54個のねじしかねじ込むことが できない。 ASTM標準E1304(金属材料の平面歪み(シェブロン一切欠き)破断靭性試験) に従って試験し、また、その双方の硬さが54-56HRCであり、オーステンパー 処理したビットと焼入れし且つ焼戻ししたビットとについて破断開始荷重を比較 したとき、オーステンパー処理したビットは、破断が開始する迄、焼入れし且つ 焼戻ししたビットの2倍以上の荷重に耐えることができる。また、オーステンパ ー処理したビットにおける亀裂の伝播に必要とされる荷重は、焼入れし且つ焼戻 ししたビットの場合よりも大きい。 焼入れし且つ焼戻ししたビットに対する測定データから、破断開始荷重が1,33 4乃至1,780ニュートン(136.2kg乃至181.6kg(300乃至400ポンド))にて生 じることが分かる。一方、オーステンパー処理したビットの測定データは、破断 の開始荷重が2,670乃至4,000ニュートン(272.4kg乃至408.6kg(600乃至900 ポンド))にて生じることを示す。亀裂の伝播の点で見たとき、焼入れし且つ焼 戻ししたビットのデータは、臨界応力の強さファクタ測定値が20.4乃至22.4メガ パスカル・パールートメートル(Megapascals per root meter)「MPa√m」 であることを示す。一方、オーステンパー処理したビットのデータは、臨界応力 の強さファクタの測定値が30.8乃至35.2メガパスカル・パールートメートルであ ることを示す。 図8Aには、例えば、電気研磨によって表面粗さを1.65マイクロメートル(「 μm」)にした、例えば、スロット付きビットの先端部の極く拡大断面形状が示 してある。図8Bには、この電気研磨による、表面粗さ0.66μmの同一のビット が示してある。電気研磨によって物理的に損傷したビット面が無くなることで、 疲労亀裂の開始が遅くなると考えられる。また、試験は、電気研磨がビットの捩 れ破断強度特性を増大させることを実証した。ビットは、完全にマイクロ平滑化 することが可能であるが、当初の表面粗さを少なくとも50%少なくするための電 気研磨は、ビットの寿命を著しく延長化し、また、ビット先端部が耐え得るトル クを増大させることができる。同様の改良を実現するため、その他のマイクロ平 滑化、又は表面の研磨技術を採用することができる。 例えば、PZ−2先端部、及び53-55HRCの硬さを有する、オーステンパー 処理した「ポジドライブ」ビットについて、トルク、及び工具寿命に関して試験 した。オーステンパー処理のみを施したビットは、先端部の破断に対する平均ト ルクが149.3インチ−ポンド、又は、16.9Nmである一方、オーステンパー処理 し且つ電気研磨を施したビットの先端部の平均破断トルクは、157.3インチ−ポ ンド、又は17.8Nmであった。オーステンパー処理のみを施したビットの工具寿 命をオーステンパー処理し且つ電気研磨を施したビットの工具寿命を比較すると 、平均的に、オーステンパー処理し且つ電気研磨を施したビットは、オーステン パー処理のみを施したビットよりも破断する迄、約70%より多数個のねじをねじ 込むことができることが分かる。この数の増加は、当該発明者にとって非常な驚 きであった。電気研磨からは、その他の利点が得られる。例えば、該ビットは、 明るい仕上げ面を有し、このことは、ある程度、魅力的であり、また、電気研磨 し たビットは、より耐食性に優れている。 上記の詳細な説明は、主として、明確に理解し得るように記載したものであり 、これから、不必要な限定がなされたと解釈すべきでなく、この開示内容を読む ことにより、当業者には、修正例が明らかであろうし、本発明の精神、又は請求 の範囲から逸脱せずに、その修正例が具体化可能である。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月28日 【補正内容】 補正後の請求の範囲 1.(a)ドライバ内に挿入可能な軸部端(20)と、 (b)第一のトルクにて破断可能な先端部(40)と、 (c)前記軸部端と前記先端部との間に配置され、第二のトルクにて破断可能な 中間部分(30)とを備える、インサート・ビット(10)にして、 (d)前記中間部分(30)の寸法は、前記第二のトルクが前記第一のトルクよ りも約20%大きい値であるように、設定され、 (e)前記中間部分(30)が所定の長さ及び所定の直径を有し、前記中間部分 (30)の所定の長さが、約18mm乃至23.5mmの範囲内にあり、前記中間部分 (30)の所定の直径が約3.55mm乃至約6.35mmの範囲内にあり、該中間部分 (30)の所定の長さ及び所定の直径が、前記インパクト・ビット(10)を恒 久的に変形させずに前記軸端部(20)を前記先端部(40)に関して少なくと も14°回転させ得るように選択され、 (f)前記インサート・ビット(10)が、オーステンパー処理され且つ52乃至 56HRCの好ましい硬さであることを特徴とするインサート・ビット。 2.請求の範囲第1項に記載のインサート・ビット(10)にして、オーステ ンパー処理した前記インサート・ビット(10)が、望ましい破断開始荷重値、 及び望まし臨界応力の強度ファクタの測定値を有し、前記望ましい破断開始荷重 値が少なくとも2,670ニュートンであり、前記望ましい臨界的応力の強度ファク タ測定値が少なくとも30.8メガパスカル・パールートメートルであることを特徴 とするインサート・ビット。 3.請求の範囲第1項又は第2項に記載のインサート・ビット(10)にして 、該インサート・ビット(10)が、該インサート・ビット(10)の前記先端 部(40)が望ましい表面粗さを有するように電気研磨されることを特徴とする インサート・ビット。 4.請求の範囲第3項に記載のインサート・ビット(10)にして、電気研磨 した前記先端部(40)が、1.0マイクロメータを超えない最大の表面粗さ、及 び0.7マイクロメートル以下の望ましい表面粗さを有することを特徴とするイン サート・ビット。 5.請求の範囲第3項に記載のインサート・ビット(10)にして、前記電気 研磨により、前記最初の非電気研磨面の粗さが前記先端部(40)にて少なくと も50%軽減されることを特徴とするインサート・ビット。 6.[削除] 7.[削除] 8.[削除] 9.[削除] 10.[削除] 11.(a)ドライバ内に挿入可能な軸端部(20)と、 (b)先端部(40)と、 (c)前記軸端部と前記先端部との間に配置された、中間部分(30)とを備え る、インサート・ビット(10)にして、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャントン,マーゼル スイス国ツェーハー−3924 ザンクト・ニ クラウス/ファオエス,ハオス・モーゲン グルース(番地なし) (72)発明者 シュメイカー,カール・エイ アメリカ合衆国ケンタッキー州40241,ル イスヴィル,ウルフ・クリーク・パークウ ェイ 4603

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)ドライバ内に挿入可能な軸部端(20)と、 (b)第一のトルクにて破断可能な先端部(40)と、 (c)前記軸部端と前記先端部との間に配置され、第二のトルクにて破断可能な 中間部分(30)とを備える、インサート・ビット(10)にして、 (d)前記中間部分(30)の寸法は、前記第二のトルクが前記第一のトルクよ りも約20%大きい値であるように、設定されることを特徴とするインサート・ビ ット。 2.請求の範囲第1項に記載のインサート・ビット(10)にして、前記中間 部分(30)が所定の長さ及び所定の直径を有し、該中間部分(30)の所定の 長さ及び所定の直径が、前記インパクト・ビット(10)を恒久的に変形させず に、前記軸端部(20)を、前記先端部(40)に関して少なくとも14°回転さ せ得るように選択されることを特徴とするインサート・ビット。 3.請求の範囲第2項に記載のインサート・ビット(10)にして、前記中間 部分(30)の所定の長さが、約18mm乃至23.5mmの範囲内にあり、前記中間 部分(30)の所定の直径が約3.55mm乃至約6.35mmの範囲内にあることを特 徴とするインサート・ビット。 4.請求の範囲第1項、第2項又は第3項に記載のインサート・ビット(10 )にして、前記インサート・ビット(10)がオーステンパー処理されることを 特徴とするインサート・ビット。 5.請求の範囲第4項に記載のインサート・ビット(10)にして、オーステ ンパー処理した前記インサート・ビット(10)が52乃至56HRCの好ましい硬 さであることを特徴とするインサート・ビット。 6.請求の範囲第4又は第5項に記載のインサート・ビット(10)にして、 オーステンパー処理した前記インサート・ビット(10)が望ましい破断開始荷 重値、及び望まし臨界応力の強度ファクタの測定値を有することを特徴とするイ ンサート・ビット。 7.請求の範囲第6項に記載のインサート・ビットにして、前記望ましい破断 開始荷重値が少なくとも2,670ニュートンであり、前記望ましい臨界的応力の強 度ファクタ測定値が少なくとも30.8メガパスカル・パールートメートルであるこ とを特徴とするインサート・ビット。 8.請求の範囲第1項乃至第7項の何れかに記載のインサート・ビット(10 )にして、該インサート・ビット(10)が、該インサート・ビット(10)の 前記先端部(40)が望ましい表面粗さを有するように電気研磨されることを特 徴とするインサート・ビット。 9.請求の範囲第8項に記載のインサート・ビット(10)にして、電気研磨 した前記先端部(40)が、1.0マイクロメータを超えない最大の表面粗さ、及 び0.7マイクロメートル以下の望ましい表面粗さを有することを特徴とするイン サート・ビット。 10.請求の範囲第8項に記載のインサート・ビット(10)にして、前記電気 研磨により、前記最初の非電気研磨面の粗さが前記先端部(40)にて少なくと も50%軽減されることを特徴とするインサート・ビット。 11.(a)ドライバ内に挿入可能な軸端部(20)と、 (b)先端部(40)と、 (c)前記軸端部と前記先端部との間に配置された、中間部分(30)とを備え る、インサート・ビット(10)にして、 (d)該インサート・ビット(10)の前記先端部(40)が望ましい表面粗さ を有するように電気研磨されることを特徴とするインサート・ビット。 12.請求の範囲第11項に記載のインサート・ビット(10)にして、前記電 気研磨された先端部(40)が、1.0マイクロメータを超えない最大の表面粗さ 、及び0.7マイクロメートル以下の望ましい表面粗さを有することを特徴とする インサート・ビット。 13.請求の範囲第11又は12項に記載のインサート・ビット(10)にして 、前記電気研磨により、前記最初の非電気研磨面の粗さが前記先端部(40)に て少なくとも50%軽減されることを特徴とするインサート・ビット。 14.(a)ドライバ内に挿入可能な軸端部(20)と、 (b)先端部(40)と、 (c)前記軸端と前記先端との間に配置された中間部分(30)とを備え、 (d)前記インサート・ビット(10)がオーステンパー処理された、インサー ト・ビット(10)にして、 (e)該インサート・ビット(10)の前記先端(40)が望ましい表面粗さを 有するように電気研磨されることを特徴とするインサート・ビット。 15.請求の範囲第14項に記載のインサート・ビットにして、前記オーステン パー処理された前記インサート・ビット(10)が52乃至56HRCの望ましい硬 さであることを特徴とするインサート・ビット。 16.請求の範囲第14又は15項に記載のインサート・ビットにして、オース テンパー処理された前記インサート・ビット(10)が、望ましい破断開始荷重 値、及び望ましい臨界応力の強度ファクタ測定値を有することを特徴とするイン サート・ビット。 17.請求の範囲第16項に記載のインサート・ビットにして、前記望ましい破 断開始荷重値が少なくとも2,670ニュートンであり、前記望ましい臨界的応力の 強度ファクタ測定値が少なくとも30.8メガパスカル・パールートメートルである ことを特徴とするインサート・ビット。 18.請求の範囲第14項乃至第17項の何れかに記載のインサート・ビット( 10)にして、電気研磨された前記先端部(40)が、1.0マイクロメータを超 えない最大の表面粗さ、及び0.7マイクロメートル以下の表面粗さを有すること を特徴とするインサート・ビット。 19.請求の範囲第14項乃至第18項の何れかに記載のインサート・ビット( 10)にして、前記電気研磨により、前記最初の非電気研磨面の粗さが前記先端 部(40)にて少なくとも50%軽減されることを特徴とするインサート・ビット 。 20.インサート・ビット(10)の製造方法にして、 (a)望ましい炭素含有量を有する工具鋼でインサート・ビット(10)を鍛造 するステップと、 (b)形成された該インサート・ビット(10)をオーステンパー処理するステ ップであって、 (1)前記インサート・ビット(10)を723°C以上の第一の温度に加熱し 、オーステナイト化のため選択した第一の時間だけ該第一の温度を保つことと、 (2)該オーステナイト化したインサート・ビット(10)をマルテンサイト 開始温度よりも高い第二の温度まで冷却し、インサート・ビット(10)の顕微 鏡組織をベイナイトに変態させるため選択された第二の時間だけ該第二の温度を 保つことと、を含むステップと、 (c)インサート・ビット(10)が望ましい表面粗さを有するように前記イン サート・ビット(10)を電気研磨するステップと、を含む製造方法。 21.インサート・ビット(10)の製造方法にして、 (a)望ましい炭素含有量を有する工具鋼でインサート・ビット(10)を鍛造 するステップと、 (b)形成された該インサート・ビット(10)を熱処理するステップであって 、 (1)前記インサート・ビット(10)を723°C以上の第一の温度まで加熱 し且つオーステナイト化のため選択された時間だけ該第一の温度を保つことと、 (2)焼入れにより前記インサート・ビット(10)を硬化させることと、 (3)723°C以下の第二の温度まで再加熱することにより、前記インサート ・ビット(10)を焼戻しすることと、を含むステップと、 (c)インサート・ビット(10)が望ましい表面粗さを有するように該インサ ート・ビット(10)を電気研磨するステップと、を含む製造方法。
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