JPH09508310A - 大きな表面特に床面に流体を適用する可動ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 大きな表面特に床面に塗料の如き流体を適用するための可動ユニットはケーシング（７）内に装着された多数のスプレー手段（１４）を有する。スプレー手段は包囲シールド（９）により取り囲まれている。ケーシング（７）は流体適用表面に向かって露出する開口を有する。ユニットは、適用表面とシールドの自由縁（１６）との間に確立された空気ギャップからケーシング（７）の内部へ空気流を提供する空気排出装置（２１）を備え、適用表面への流体の適用時にユニットから周囲への粒子の流出を最小限に抑える。

Description

【発明の詳細な説明】 大きな表面特に床面に流体を適用する可動ユニット発明の技術分野 本発明は広義的には大きな表面に流体を適用する（施す）可動ユニットに関し 、狭義的には、特に床面を塗装するユニットに関する。発明の背景 塗装技術においては、大きな被覆（塗装）表面を短い周期で再塗装する場合が ある。これは、例えば、撮影の目的でスタジオ家屋を模様替えする場合である。 担当の映画監督は、その映画製作の特徴に応じて、部屋の床をある色にすること を望み、また、その床を全く別の色にすることを望むことがよくある。これは、 内装に対して責任を持つ製作スタッフが短い周期で部屋の床を再塗装しなければ ならないことを意味する。その理由は、ある映画の製作と別の映画の製作との間 のみならず、同じ映画の１シーンと別のシーンとの間でさえ、再塗装を行わねば ならないことがあるからである。スタジオ家屋の床表面は数百平方メートル又は それ以上の広さを持つ場合があるので、ブラシやローラを用いたり手持ち式のス プレーノズルを用いて、従来慣行のように手動で塗装を行う場合は、塗装作業は 著しい負担を伴う。発明の目的及び特徴 狭義的には、本発明のねらいは、スタジオ家屋の床面の如き大きな表面の塗装 を容易化でき、一層有効化できる可動塗装ユニットを提供することである。従っ て、本発明の主目的は、周囲環境において不具合を生じさせることなく、迅速か つ効率的に大きな表面に塗装を施すことのできるユニットを提供することである 。それ故、本発明によれば、環境における空気汚染の問題を生じさせることなく 、例えば室内の表面に塗装を施すことができる。本発明の別の目的は、オペレー タにとって気楽かつ力のいらない方法で塗装すべき床面に沿って移動できるユニ ットを提供することである。広義的には、本発明のねらいは、床面又はその他の 基体を問わず、選択した表面に塗料以外の随意の流体を適用する（施す）ユニッ ト を提供することである。 本発明によれば、少なくとも本発明の主目的は請求の範囲第１項の特徴部分に 記載された特徴により達成される。図面の簡単な説明 第１図は電動車両に搭載した本発明に係る第１ユニットの斜視図、 第２図は、同じく電動車両に搭載した本発明に係るユニットの第２の実施例を 示す部分破断斜視図である。本発明の好ましい実施例の詳細な説明 第１図において、本発明に係る流体適用ユニットを符号１にて示す。本発明の 好ましい実施例によれば、このユニットは車輪付きの電動車両２上に搭載される 。この例においては、車両は三輪車で、運転席３と、単一の前輪５′（２つの後 輪は符号５″にて示す）を制御するための前方装着式のハンドル４と、運転席の 下方でボックス内に収納され、普通の方法で車両を駆動する電気モータとを有す る。必要な動力は運転席の背後に装着したポスト６に支持される回り継ぎ手式の ケーブル（図示せず）を介して供給できる。しかし、モータの電源としてバッテ リーを使用することもできる。 好ましくは、ユニット１は車両２の後端に装着される。第１図の実施例のユニ ットに含まれる外部から見える素子は、フレームを構成する実質上水平な板８を 有するケーシング７、及び、フレームの板から外方に突出するシールド即ち境界 壁９である。フレーム板８の頂部に装着したハウジング１０の内部には、吸引フ ァンの形をした空気排出装置が位置する。第１図には更に、ポンプ１１、コンプ レッサ１２及び空気分配器１３をも示す。ポンプ及びコンプレッサはケーシング ７内に装着された多数の塗料スプレー手段即ちノズルヘ塗料を供給する装置の一 部を構成し、この装置はそれ自体既知であり、任意の型式のものでよい。 第２図は、第１図の実施例に関して更に発展させた実施例１′におけるケーシ ング７及びハウジング１０を詳細に示す。第２図に示すように、本発明に係るユ ニットは適当数（この実施例では３個）のスプレー手段１４を備え、この手段に より、ユニットの下方に位置する床面へ塗料を散布（スプレー）できる。スプレ ー手段１４はケーシング７内で特に支持体１５上に固定装着され、この支持体は チューブの形をとることができ、適当な方法でフレーム８に関して固定装着され 、フレームは適当な方法で車両２のシャシーに強固に連結される。例えば水平な メタルシートから成るフレーム８から下方へ突出したシールド９は底縁１６で終 端している。このシールド９は無端状でケーシングのまわりを延びており、実際 には板又は板区分で形成することができ、その後方区分はフレームに枢着され、 係止手段１７により側板に関して係止できる。第２図に示す実施例においては、 シールド９は正方形（矩形又は四辺形）を呈し、４つの明確な隅部を形成する。 この好ましい実施例においては、シールドはフレーム板８に強固に連結されたメ タルシート又はメタルシート区分から成る上方部分９と、この上方部分から取り 外すことのできる底部分９′とに分割されている。この目的のため、下方に突出 したピン１８がシールドの４つの隅部に取り付けられている。これらのピンはシ ールドの底部分９′を構成する周辺バンドのための取り付け部を形成する。実際 には、このバンドは布又は他の可撓性材料でできており、隅部のピン１８のまわ りで張設され、容易に取り外すことのできる適当な固定部材１９により適所に保 持される。 フレーム板８及びシールド９により一体的に形成されたケーシング７内には、 １以上の空気清浄フィルタ２０が位置する。特に、これらのフィルタ２０は塗料 スプレー手段１４の上方の領域に位置する。実際には、フィルタは普通の型式の フィルタ材料、すなわち、繊維材又は微粒子層を内蔵した交換可能なカセットの 形をしている。 ケーシング７の頂部に装着されたハウジング内には、ファン２１（略示する） が位置する。このファンはフレーム板８に設けた開口２２の近傍に位置し、この 開口はファンとケーシング７の内部との間の連通を可能にする。ハウジング１０ の頂部には、第２のフィルタ２３が更に位置し、この場合、第２フィルタはハウ ジングに着脱自在に連結されたバッグの形をしており、バッグの壁は空気を通過 させることができる。従って、フィルタバッグ２３は好ましくは１以上の繊維材 料でできていて、空気の通過を許容すると共に、ファンによりケーシング７の内 部から排出されている空気に随伴された小さな固体又は液体粒子を捕捉できる。 本発明によれば、隅部のピン１８の下端、従ってシールドの底縁１６は車両の車 輪ベースの上方にある距離だけ隔てて位置する。これは、ユニットが床面に沿っ て移動するときに、覆いとなるシールドの底縁１６とその下方の床面との間に空 気ギャップが形成されることを意味する。実際には、この空気ギャップは５ない し１０ｍｍ、好ましくは１０ないし２０ｍｍの範囲の高さを有するのがよい。 上述のユニットの作動は次の通りである。コンプレッサ及びポンプにより、塗 料は貯蔵タンクから種々のノズルすなわちスプレー手段１４へ供給され、車両に よりユニットが床面に沿って移動するときに、このスプレー手段が床面に塗料を 散布する。同時に、ファン２１は上方に向かう空気流をユニット内に発生させる 。詳細には、空気はシールドの底縁１６と床面との間の空気ギャップを通ってケ ーシング７の内部へ吸引され、スプレー手段１４の上方のフィルタユニット２０ を通過せしめられる。このフィルタユニット２０においては、空気の少なくとも 荒目の清浄が行われる。フィルタユニット２０を出た清浄された空気はキメの細 かいフィルタ２３により最終的に清浄され、フィルタユニット２０を通過した後 の空気に随伴された微粒子を分離する。スプレー手段１４が作動している限り、 ケーシング７の内部へ向かう空気流がファン２１により常に維持されるため、ユ ニットが塗装すべき表面に沿って移動しているときは、ユニットの周囲への塗料 又は液体の流出の危険性を排除できる。発明の可能な修正 もちろん、本発明は上述の実施例のみに限定されるものではない。従って、例 示の車輪付き車両にユニットを装着する以外の方法でユニットを可動にすること ができる。車両上でユニットを固定的に装着する代わりに、例えば、車両に関す るユニットの回転を許容する回転装置を介してユニットを車両に接続することに より、車両に関する種々の位置への移動を調整できるようにユニットを装着する ことができる。この場合、ユニットは床面以外の表面（例えば、垂直壁面）を塗 装するために使用することもできる。また、本発明に係るユニットは、流体、液 体、粉体を問わず、塗料以外の任意の流体の適用に利用できる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 大きな表面特に床面に塗料の如き流体を適用するための可動ユニットにお いて、 適用表面に向かって露出する開口を有するケーシング（７）内に装着され、包 囲シールド（９）により取り囲まれた１以上の流体スプレー手段（１４）と； 適用表面への流体の適用時にユニットから周囲への粒子の流出を最少化するた めに、上記適用表面と上記シールドの自由縁（１６）との間に確立された空気ギ ャップを通して上記ケーシング（７）の内部へ空気を流入させる少なくとも１つ の空気排出装置（２１）と； から成ることを特徴とする可動ユニット。 ２． 請求の範囲第１項に記載のユニットにおいて、上記空気排出手段が上記ケ ーシング（７）又はこれに取り付けたハウジング（１０）に装着され、上記開口 から当該ハウジングを通して空気を吸引し、該ケーシング又は上記ハウジングか ら出口を通して空気を流出させる吸引ファン（２１）から成ることを特徴とする 可動ユニット。 ３． 請求の範囲第１項又は第２項に記載のユニットにおいて、空気が上記空気 排出装置を通過する前に空気を少なくとも荒目に清浄するために、上記スプレー 手段（１４）と当該空気排出装置との間で上記ケーシング（７）内に１以上の第 １フィルタ（２０）を配置したことを特徴とする可動ユニット。 ４． 請求の範囲第３項に記載のユニットにおいて、空気を荒目に清浄する上記 第１フィルタ（２０）に加えて、上記空気排出装置（２１）の下流側で装着され 、空気が周囲の大気中へ放出される前に空気を最終的に清浄する少なくとも１つ の第２フィルタ（２３）を設けたことを特徴とする可動ユニット。 ５． 請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載のユニットにおいて、上 記シールド（９）が１以上の固定板と、当該固定板に着脱可能に連結された使い 捨て型式の少なくとも１つのバンド（９′）とから成り、上記バンドの縁部（１ ６）が適用表面の方に向いた上記シールドの自由縁を形成し、当該バンドが必要 に応じて交換可能となっていることを特徴とする可動ユニット。 ６． 請求の範囲第５項に記載のユニットにおいて、上記交換可能なバンド（９ ′）が上記固定板（９）から下方へ突出する複数個、例えば４個のピン（１８） 上に着脱自在に配置されていることを特徴とする可動ユニット。 ７． 請求の範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載のユニットにおいて、ユ ニットが既知の型式の車輪付き電動車両（２）に連結されていることを特徴とす る可動ユニット。 ８． 請求の範囲第７項に記載のユニットにおいて、上記ケーシング（７）が、 好ましくは運転席（３）から遠い方の上記車両の後端領域で当該車両のシャシー に剛直に連結され、上記シールドの自由縁（１６）が該車両の車輪ベース（５′ 、５″）の若干上に位置するように当該シールド（９）の開口が下方に回転され ることを特徴とする可動ユニット。