JPH09506990A - 改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置 - Google Patents

改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置

Info

Publication number
JPH09506990A
JPH09506990A JP8513366A JP51336696A JPH09506990A JP H09506990 A JPH09506990 A JP H09506990A JP 8513366 A JP8513366 A JP 8513366A JP 51336696 A JP51336696 A JP 51336696A JP H09506990 A JPH09506990 A JP H09506990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coin
coins
handling device
guide surface
handling system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8513366A
Other languages
English (en)
Inventor
メニー,ダグラス・ユー
ロコス,ジョージ・エイ
ガイブ,ジョセフ・ジェイ
Original Assignee
カミンズ−アリソン・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/325,778 external-priority patent/US5474495A/en
Application filed by カミンズ−アリソン・コーポレーション filed Critical カミンズ−アリソン・コーポレーション
Publication of JPH09506990A publication Critical patent/JPH09506990A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D9/00Counting coins; Handling of coins not provided for in the other groups of this subclass
    • G07D9/008Feeding coins from bulk
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/02Sorting coins by means of graded apertures
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/02Sorting coins by means of graded apertures
    • G07D3/06Sorting coins by means of graded apertures arranged along a circular path
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/12Sorting coins by means of stepped deflectors
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/12Sorting coins by means of stepped deflectors
    • G07D3/128Rotary devices
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07FCOIN-FREED OR LIKE APPARATUS
    • G07F13/00Coin-freed apparatus for controlling dispensing or fluids, semiliquids or granular material from reservoirs
    • G07F13/02Coin-freed apparatus for controlling dispensing or fluids, semiliquids or granular material from reservoirs by volume
    • G07F13/025Coin-freed apparatus for controlling dispensing or fluids, semiliquids or granular material from reservoirs by volume wherein the volume is determined during delivery
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07FCOIN-FREED OR LIKE APPARATUS
    • G07F5/00Coin-actuated mechanisms; Interlocks
    • G07F5/10Coin-actuated mechanisms; Interlocks actuated electrically by the coin, e.g. by a single coin

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Testing Of Coins (AREA)
  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
  • Adornments (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 硬貨ハンドリングシステムは、弾性面を有する硬貨駆動部材と、前記硬貨駆動部材の前記弾性面と対向する硬貨案内面を有する硬貨案内静止部材とを備えている。前記硬貨案内面は、前記弾性面とほぼ平行になるように位置決めされ、該弾性面からわずかに間隔があけられている。前記硬貨駆動部材の前記弾性面は、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に沿って硬貨を移動させる。前記硬貨ハンドリングシステムは、潤滑分配システムを使用して、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面と前記硬貨との間の摩擦を減少させるようにしている。前記潤滑分配システムは、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に形成された少なくとも1つのキャビティを備えている。リザーバーが、潤滑流体を蓄えている。供給管を使用して、前記リザーバーから前記キャビティに前記潤滑流体を伝える。制御システムが、前記リザーバーから前記供給管を介して前記キャビティに伝えられる前記潤滑流体の流れを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】 改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置 関連出願の引用 この出願は、1994年10月17日に出願された米国特許出願第08/32 5,778の一部継続出願である。米国特許出願第08/325,778は、現 在、米国特許第5,370,575号となっている米国特許出願第08/177 ,908の一部継続出願である。 本願発明の分野 本願発明は、概ね、混在した金種の硬貨を処理するための硬貨ハンドリング装 置に関する。より、詳細に説明すると、本願発明は、硬貨駆動部材を使用するタ イプの硬貨ハンドリング装置と共に使用する改良した潤滑分配システムに関する 。前記硬貨駆動部材は、静止した硬貨案内部材の硬貨案内金属面に沿って硬貨を 移動させるための弾性面を備えている。 本願発明の背景技術 前記タイプの硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨案内静止部材は、硬貨 を前記硬貨駆動部材の前記弾性面内に押圧し、これによって、前記硬貨駆動部材 が前記硬貨を前記硬貨案内静止部材に対して移動させている間、硬貨に対する確 動的な制御を維持するようにしている。そのような確動的な制御によって、前記 硬貨ハンドリング装置が、実質的に同様な直径からなる硬貨の金種を有する混在 した硬貨を、正確且つ迅速に、処理及び/又は選別できるようになっている。さ らに、予め選択された数の選択された金種の硬貨が前記硬貨ハンドリング装置か 排出されたとき、硬貨に対する確動的な制御によって、前記硬貨ハンドリング装 置は、前記硬貨駆動部材の運動を制動することにより迅速に停止させられる。確 動的的な制御によって、また、前記硬貨ハンドリング装置は、比較的コンパクト にすることが可能で、さらに、高速での作動が可能となっている。 確動的に硬貨を制御すると、これにより、硬貨が押圧されて前記硬貨案内静止 部材に係合させられ、前記硬貨と前記硬貨案内静止部材との間の相対運動により 引き起こされる摩擦によって、ステンレススチール、チタン、ニッケル、及びア ルミニウムのような材料からなる硬貨が、前記硬貨案内静止部材の面をこする (金属が移る)傾向になるという問題が生じる。より具体的に説明すると、硬貨 が、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面上を移動したとき、硬貨の金属粒子 が、前記硬貨案内面をこすってはがす。前記硬貨と前記硬貨案内静止部材との間 の相対運動により引き起こされる摩擦によって、熱が発生し、これによって、硬 貨の金属粒子が、静止した前記硬貨案内面上に溶着される。前記硬貨案内静止部 材の摩損した面によって、硬貨の処理に誤りが生じることとなる。 発明の概要 したがって、本願発明の目的は、硬貨による前記硬貨案内静止部材の面の摩損 を防止することによって、処理の誤りを最小限にする硬貨ハンドリング装置を提 供することである。 前記目的にしたがって、本願発明は、複数の硬貨を処理するための硬貨ハンド リング装置を提供する。1つの特定の実施例においては、前記硬貨ハンドリング 装置は、弾性面を有する硬貨駆動部材と、硬貨案内静止部材とを備えている。前 記硬貨案内静止部材は、前記硬貨駆動部材の前記弾性面に対向する硬貨案内面を 有している。前記硬貨案内面は、前記弾性面に対してほぼ平行となるように位置 決めされ、該弾性面からわずかに間隔があけられている。前記硬貨駆動部材の前 記弾性面は、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に沿って前記硬貨を移動さ せることができるように、構成され且つ配置されている。 前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面と前記硬貨との間の摩擦を減少させる ために、本願発明は、前記硬貨ハンドリング装置と共に使用される潤滑分配シス テムを提供する。この潤滑分配システムは、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案 内面に形成された少なくとも1つのキャビティを備えている。容器、すなわちリ ザーバーが潤滑流体を貯蔵し、供給管が、前記容器から前記キャビティに前記潤 滑流体を伝える。制御システムが、前記供給管によって前記キャビティに運ばれ る前記潤滑流体の流れを調整している。その結果、前記硬貨駆動部材の前記弾性 面が、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に沿って前記硬貨を移動させてい る間、前記潤滑流体は、前記キャビティに間欠的に流れこととなる。前記硬貨が 、前記潤滑流体を含む前記キャビティの近くを通ったとき、微小量の前記潤滑流 体が、前記通り過ぎる硬貨上に引っ張られる。この引っ張られた潤滑流体の一部 が、 次いで、前記硬貨から、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に伝わる。最終 的に、前記硬貨案内静止部材部材と前記硬貨との間の摩擦係数はかなり減少し、 その結果、前記硬貨案内静止部材の摩損が最小限となる。 図面の簡単な説明 本願発明の他の目的や効果は、下記の詳細な記述を読み、図面を参照すること によって明らかとなるであろう。 図1は、内部構造を示すために、ディスクタイプの硬貨選別機の頂部が破断さ れた状態の、前記硬貨選別機の斜視図である。 図2は、図1の線2−2にほぼ沿って取られた拡大断面図である。 図3は、硬貨の正面全体を示している、図2の線3−3にほぼ沿って取られた 拡大断面図である。 図4は、排出凹部に整合した1枚の5セント貨の正面全体を示している、図2 の線4−4にほぼ沿って取られた拡大断面図である。 図5は、ディスクが相対しているタイプの硬貨選別機の斜視図である。 図6は、図5の構造の平面図である。 図7は、図6の線7−7にほぼ沿って取られた拡大断面図である。 図8は、図6の線8−8にほぼ沿って取られた拡大断面図である。 図9は、内部構造を示すために、レールタイプの硬貨選別機の一部が破断され た状態の、前記硬貨選別機の斜視図である。 図10は、種々の硬貨が回転パッドの頂面に載せられた状態で、上方を向いて いる回転パッドの頂面から取った、図9の硬貨選別機の、硬貨の列を作成する部 分の拡大平面図である。 図11は、硬貨の正面全体を示している、図10の線11−11にほぼ沿った 取った、拡大断面図である。 図12は、硬貨の正面全体を示している、図10の線12−12にほぼ沿った 取った、拡大断面図である。 図13は、硬貨の正面全体を示している、図10の線13−13にほぼ沿った 取った、拡大断面図である。 図14は、硬貨の正面全体を示している、図10の線14−14にほぼ沿った 取った、拡大断面図である。 図15は、硬貨の正面全体を示している、図10の線15−15にほぼ沿った 取った、拡大断面図である。 図16は、図9の硬貨選別機の平面図である。 図17は、種々の硬貨が回転パッドの頂面に載せられた状態における、図16 に示された前記装置の選別レールの拡大平面図である。 図18は、駆動ベルトが追加された、図17に示された機構の側面図である。 図19は、硬貨の正面全体を示している、図9のレールタイプの硬貨選別機の 駆動ベルトの一部の拡大断面図である。 図20は、図9のレールタイプ装置で使用するための他の選別レールの拡大平 面図である。 図21は、図1のディスクタイプの硬貨選別機で使用するための変形された選 別機ヘッドの底面図である。 図22は、ディスクが相対するタイプの変形された硬貨選別機の平面図である 。 図23は、図9のレールタイプ装置で使用するための変形された選別機の拡大 平面図である。 図24は、図9のレールタイプ装置で使用するための変形された他の選別機の 拡大平面図である。 図25は、図1のディスクタイプの硬貨選別機で使用するための変形された他 の選別機ヘッドの底面図である。 図26は、図25のの線26−26にほぼ沿って取られた拡大断面図である。 図27は、本願発明を具体化した潤滑分配システムの関連要素の、概ね機械的 且つ電気的な概要図である。 図28は、予め定められた時間間隔でポンプを作動させるために使用される作 動順序を図示するフローチャートである。 図29は、重力を使用して、硬貨ハンドリング装置の硬貨案内静止部材に取り 付けられた多孔性排出挿入部材に、潤滑流体を供給する、変形された潤滑分配シ ステムのための、概ね機械的且つ電気的な概要図である。 図30は、前記多孔性排出挿入部材が小孔に取り換えられていることを除いて 、図26に示されたものと同様な断面図である。 図31は、前記小孔が毛管に取り換えられていることを除いて、図26に示さ れたものと同様な断面図である。 本願発明は、種々の変形例や他の構成が可能である一方、本願発明の具体的な 実施例が、図中の例として示され、詳細に説明されている。しかしながら、本願 発明を、開示されたその特定の構成に限定する意図はないことを理解すべきであ る。それどころか、本願発明は、添付した特許請求の範囲によって定義された発 明の精神及び範囲内にある、全ての変更例、同等物、及び変形例に及ぶものであ る。 好ましい実施例の説明 さて、図面を参照すると、図面1−26、30、及び31は、4つのタイプの 硬貨ハンドリング装置を示している。これら硬貨ハンドリング装置は、ディスク タイプの硬貨選別機(図面1−4、21、25、26、30、及び31)と、デ ィスクが相対するタイプの硬貨選別機(図5−8及び22)と、出口溝を備えた レールタイプの硬貨選別機(図9−19及び23)と、出口孔を備えた変更され たタイプの硬貨選別機(図20及び24)からなっている。これらのタイプの硬 貨ハンドリング装置の各々は、硬貨駆動部材を使用しており、その硬貨駆動部材 は、硬貨案内静止部材の金属の硬貨案内面に沿って硬貨を移動させる弾性面を有 している。前記ディスクタイプの硬貨選別機において、前記硬貨駆動部材は回転 ディスクとなっており、前記硬貨案内静止部材は静止選別ヘッドとなっている。 ディスクが相対するタイプの硬貨選別機において、前記硬貨駆動部材は一対の回 転ディスクを備えており、前記硬貨案内静止部材は、静止列作成ヘッドと静止選 別ディスクとを備えている。レールタイプの硬貨選別機において、前記硬貨駆動 部材は駆動ベルトとなっており、前記硬貨案内静止部材は静止選別レールとなっ ている。 本願発明は、潤滑分配システム(図27−29)を提供している。この潤滑分 配システムは、前記硬貨駆動部材の硬貨案内面への潤滑流体の供給を制御して、 前記硬貨案内静止部材の硬貨案内面と前記硬貨との間の摩擦を減少させるための ものである。この潤滑分配システムだけを使用してもよいし、図1−24に図示 された、あるいは1994年10月17日に出願され「硬貨ハンドリング装置」 と題された米国特許出願第08/325,778に開示された種々の潤滑技術と 組み合わせて使用してもよい。図1−24に関連して後述されているように、こ れらの潤滑技術は、潤滑剤が充填されたキャビティ、自己潤滑する挿入部材、ま たは硬貨案内面に塗布された耐摩損用コーティングの形をとっている。 下記に詳細な記述に関して、「静止プレート」という文言は、ディスクタイプ の硬貨選別機の静止選別ヘッドと、ディスクが相対するタイプの硬貨選別機の静 止列作成ヘッド及び選別ディスクと、レールタイプの硬貨選別機の選別レールと を包含するように定義される。さらに、「選別プレート」という文言は、ディス クタイプの硬貨選別機の静止選別ヘッドと、ディスクが相対するタイプの硬貨選 別機の選別ディスクと、レールタイプの硬貨選別機の選別レールとを包含するよ うに定義される。 最初に、図1のディスクタイプの硬貨選別機を参照すると、ホッパー10は、 混在した金種の硬貨を受け、かかる硬貨を、ハウジング11に設けられた中央開 口部と、硬貨案内静止部材とによって送り込むようになっている。前記硬貨案内 静止部材は、ハウジング11の内側あるいは該ハウジングの下にある環状の選別 ヘッドすなわち環状の選別案内プレート12の形を取っている。硬貨が中央開口 部を通り抜けたとき、回転可能なディスク13の形をした硬貨駆動部材の頂面に 置かれる。このディスク13は、スタッブシャフト(図示せず)に回転できるよ うに取り付けられており、ベースプレート15に取り付けられた電気モーター1 4によって駆動される。ディスク13は、中実のメタルディスク17の頂面に接 合された弾性パッド16を備えている。 弾性パッド16の頂面は、約0.005インチ(0.13mm)の間隙によっ て、選別ヘツド12の下面から間隔があけられていることが好ましい。その間隔 は、3点取付け構造によって、選別ヘッド12の周辺に設けられている。前記3 点取付け構造は、一対のリヤピボット18、19を備えている。一対のリヤピボ ット18、19は、それぞれのねじりばね20によって、負荷が加えられている 。ねじりばね20により、前記選別ヘッドの前方部が持ち上げられるようになっ て いる。しかしながら、通常の作動において、選別ヘッド12の前方部は、ラッチ 22によって適所に保持されている。ラッチ22は、ボルト23によって、フレ ーム15に枢動可能に取り付けられている。ラッチ22は、選別ヘッドに固定さ れたピン24に係合している。ラッチを枢動させてピン24との係合を解除し、 そして、ねじりばね20によって、選別ヘッドの前方部が(図示されていない) 上方位置に持ち上げられることにより、対向する弾性パッド16の面と選別ヘッ ドの面とにアクセスできるようになっている。 ディスク13が回転したとき、該ディスクの頂部面に置かれた硬貨25は、遠 心力によって、パッド面上を外側に向けて摺動する傾向となる。例えば、硬貨2 5は、最初に、円錐体26の近くのディスク13の中心から移動する。そのため 、十分な遠心力を受け、ディスクの上面との間の静止摩擦に打ち勝つこととなる 。硬貨が外側に移動したとき、パッド上にあるこれらの硬貨は、前記パッド面と 案内プレート12との間の間隙に入る。なぜなら、この案内プレートの内側周辺 の底面は、最も厚い硬貨の厚さとほぼ同じ距離だけ、パッド16から間隔があけ られているからである。さらに後述されているように、硬貨はそれぞれの金種に 選別され、各金種の硬貨はそれぞれの出口スロットから出力される。例えば、ス ロット27は10セント貨用のものであり、スロット28は1セント貨用のもの であり、スロット29は5セント貨用のものであり、スロット30は25セント 貨用のものであり、スロット31は1ドル貨用のものであり、スロット32は5 0セント貨用のものである(図1及び図2参照)。一般に、任意の一定の通貨は 、種々の金種の直径が変わることによって選別される。 硬貨が押圧され選別ヘッド12の下面と係合したとき、整合作動、参照作動、 選別作動、及び排出作動の大部分が実行されるようにすることが好ましい。換言 すれば、硬貨を運ぶための通路を備えた選別ヘッド12の下面と回転ディスク1 3の上面との間の距離が、運ばれる硬貨の厚さよりも小さくなっている。上述し たように、予め選択された数の選択された金種の硬貨が硬貨選別機から排出され たとき、そのような確動的な制御によって、硬貨選別機は、ディスク13の回転 を制動することにより、迅速に停止することができる。確動的な制動によって、 また、硬貨選別機は、比較的コンパクトにすることが可能で、さらに、高速での 作動が可能となっている。確動的制御によって、例えば、一列縦隊の流れにある 硬貨は比較的密集することとなり、この流れの中にある各硬貨はそれぞれの出口 スロットに案内されることが確実となる。 図2を参照すると、好ましい選別ヘッド12の底面が示されている。選別ヘッ ド12は、種々の溝と、硬貨の確動的制御で選別速度を高めるように特に設計さ れた他の手段とを備えており、さらに摩損の問題を避けることができるようにな っている。図1では時計方向に硬貨が回転されるが、図2は底面なので該図2で は反時計方向になることに注意されたい。回転する硬貨に作動する種々の手段は 、入口領域部40と、「重なった」硬貨を分離するための手段41と、厚い硬貨 を選択するための手段42と、硬貨を循環(recycle)させるための第1 の手段44と、硬貨を循環させるための手段46を有する第1の基準(refe rence)手段45と、第2の基準手段47と、10セント貨、1セント貨、 5セント貨、25セント貨、1ドル貨、及び50セント貨などの6つの異なった 金種の硬貨のための出口手段27、28、29、30、及び32とを備えている 。選別ヘッド12の最も下にある最下面が参照符号50によって示されている。 入口領域部40を考慮すると、外側に移動する硬貨は、最初、案内プレートす なわち選別ヘッド12の下側に形成された平坦面61の下にある半環状部の下に 入る。図2の案内プレートの底面に載せられた硬貨C1は、入口領域部40に入 った硬貨の例である。 硬貨が壁62に係合したとき、入口領域部40内にある硬貨は、径方向に自由 に移動できなくなる。しかし、図2にある反時計方向を向いている中央の矢印に よって示されているように、パッド16が回転運動することによって、硬貨は、 壁62に沿って円周方向へ続けて移動する。入口領域部40が重なった硬貨によ って遮断されるのを防止するために、平坦面61には、傾斜面41が設けられて いる。傾斜面41は、重なった一対の硬貨のうち最も上の硬貨と係合する壁すな わち段部63を形成している。図2において、例えば、上側の硬貨C2は、下側 の硬貨C3に重なっている。図3にさらに示されているように、上側の硬貨C2 は壁63によって制限される。その結果、下側の硬貨C3がディスク13の回転 によって移動したとき、上側の硬貨C2は、強制的に下側の硬貨C3から取り除 か れる。 図2に戻って、硬貨C1のような、入口領域部40で回転している硬貨は、次 に厚みのある硬貨を選択する手段42に案内される。この手段42は、選別ヘッ ド12に凹設された面64を備えている。この面64は、選別ヘッドの最下面5 0から0.070インチ(1.78mm)の深さのところにある。そのため、段 部65すなわち壁65が、面64と入口領域部40の面61との間に形成されて いる。そのため、ディスク13の上面と面64との間の距離は、約0.075イ ンチとなっている。それ故、面64とディスク13との間にある比較的厚みのあ る硬貨は、パッド圧力によって保持されることとなる。そのような厚みのある硬 貨と最初に係合させるために、面64の最初の部分には、壁62に隣接して配置 された傾斜路(すなわち、ランプ)66が形成されている。そのため、ディスク 13が回転しているとき、壁62の隣の入口領域部にある厚みのある硬貨は、傾 斜路66と係合して、その後、傾斜路66と係合している硬貨の径方向位置は、 ディスクと面64との間の圧力によって固定される。傾斜路66と最初に係合す ることに失敗した厚みのある硬貨は、しかしながら、壁65と係合する。そのた め、選別ヘッドの中央部内に戻されて循環させられる。これは、例えば、図4に おいて硬貨C4で図示されている。厚みのある硬貨を最初に選択しまた位置決め することにより、厚みのある非整合の硬貨が、第1の基準手段45に向かう硬貨 の流れを妨げることを防止する。 さて、図2に戻ると、厚みのある硬貨を選択する手段42に設けられた傾斜路 66は、また、一対のあるいは積み重なった厚さの薄い硬貨とも係合する。その ような積み重なったあるいは一対の厚さの薄い硬貨は、面64と回転ディスク1 3との間のパッド圧力の下で運ばれる。厚みのある硬貨と同じ方法で、積み重な ったそのような一対の硬貨は径方向の位置において固定され、第1の基準手段4 5に向かって運ばれる。硬貨を参照する第1の手段45は、壁62に沿って案内 され傾斜路73に徐々に至る一列縦隊の流れのある硬貨を得る。 遠心力によって、比較的薄い硬貨が径方向外側に移動することにより、あるい は、より厚みのある硬貨C52aがパッド圧力によって同心性にしたがうことに より、硬貨は、第1の基準手段45内に取り入れられる。積み重なった硬貨C5 8a及びC58cは、内側壁82で分離される。それにより、下側の硬貨C58 aが面72aに沿って運ばれる。下側の硬貨のC58aの進行は、C58b、C 58c、C58d、及びC58eにおけるその位置によって図示されている。さ らに、具体的に説明すると、下側の硬貨C58は、回転ディスク13と面72と の間で係合され、その下側の硬貨は第1の循環手段44に運ばれる。この第1の 循環手段44で、下側の硬貨C58は、位置C58d及びC58eで壁75によ って循環させられる。壁82が始まる部分で、傾斜路90を使用して、選別ヘッ ド12の下方にあって、外側の壁62と内側の壁82との間に十分に位置してい ない硬貨を循環させるようになっている。図2に示されているように、他のいか なる手段も必要なく、基準手段45内に硬貨を取り入れることができるようにな っている。 基準手段45は、さらに、十分な長さの領域部91上において凹設されている 。これによって、最も幅の広い金種の硬貨C54は、遠心力によって外側の壁6 2に移動する。これによって、最も幅の広い金種の硬貨C54は、傾斜路90に おける弾性パッド16と選別ヘッド12との間で押圧されることなく、基準手段 45の外側の壁62に向けて、基準手段45内へ自由に移動できる。内側の壁8 2は、凹設部の天井の輪郭にしたがって、構成されていることが好ましい。基準 手段45の領域部91は、傾斜路93及び94によって、ヘッド12内に向けて 持ち上げられている。内側の壁82と調和した輪郭が、傾斜路95によって設け られている。 第1の基準手段45は、厚さの薄い硬貨C50に対しては十分に深くなってい るので、これによって、硬貨C50は、遠心力によって、外側の壁62に沿って 案内される。しかし、第1の基準手段45は、より厚みのある硬貨C52及びC 54に対しては十分に浅いので、硬貨C52及びC54は、パッド16と選別ヘ ッド12との間で押圧される。その結果、硬貨C52及びC54は、第1の基準 手段45を通って移動するとき、内側の壁82に沿って案内される。第1の基準 手段45は、セクション96を備えている。このセクション96は、硬貨C52 が、内側の壁82に設けられた最大径方向位置83から傾斜路73に向けて、内 側の壁82を離れて運ばれるように、曲がっている。硬貨C52は、十分にその 厚さ が薄いので内側の壁82によって案内される。しかし、硬貨C52は、第1の基 準手段45の凹設部の幅よりも狭い幅を備えている。 選別ヘッド12のこの構成によって、全ての金種の硬貨は、傾斜路73に設け られた幅の狭い傾斜した指状部73aに向かって集められるようになっている。 最も大きな幅を有する硬貨C54も、内側の壁と外側の壁との間で面96によっ て傾斜した指状部73aに運ばれる。これによって、全ての金種の硬貨の外側エ ッジが、ほぼ共通の径方向位置に運ばれる。外側の壁62の後ろの部分に沿って 径方向内側に硬貨C50を案内することによって、隣接する硬貨により硬貨が外 側の壁62からオフセットされて傾斜した指状部73aへと運ばれるという可能 性は、著しく減少される。傾斜した指状部73aに運ばれている間に、外側の壁 62からわずかにオフセットした硬貨C50に対しては、出口スロット27のエ ッジ51を径方向内側に、すなわち、オフセットした硬貨C50は捕まえるが、 より大きな金種の硬貨を捕まえることがない程度に出口スロット27の幅が広げ られるよう、径方向内側に移すことにより適応できる。オランダの硬貨を選別す るために、傾斜した指状部73aの幅は、約0.140インチとすることができ る。傾斜路73の末端で、硬貨は、パッド16内にしっかりと押圧され、第2の 基準手段47に向けて前方へ運ばれる。 硬貨C50のような硬貨は、その硬貨の一部が、傾斜路73に設けられた幅の 狭い傾斜した指状部73aに係合している限り、第2の基準手段47に向けて前 方へ運ばれる。もし、硬貨が壁62に十分に接近しておらず、傾斜した指状部7 3aに係合できない場合、硬貨は、第2の基準手段46によって形成された壁7 4に突き当たり、入口領域部40に戻されて循環させられる。 第1の循環手段44、第2の循環手段46、及び第2の基準手段47は、選別 ヘッド12の連続位置で形成されている。第1の循環手段44はもちろん、第2 の循環手段46も、パッド圧力の確動的な制御下で、硬貨を循環させていること は明らかである。第2の基準手段47は、また、硬貨を確動的に制御して、硬貨 の最も外側エッジを測定標準(ゲージング、gaging)壁77に整合させる 。このため、第2の基準手段47は、面76と傾斜路78とを備えている。面7 6は、例えば、0.110インチ(1.27mm)だけ、選別ヘッド12の下面 か ら離れている。傾斜路78は、硬貨C50dのような硬貨の内側エッジ部と係合 する。 図2に最もよく示されているように、測定標準壁77の最初の部分は、選別ヘ ッド12及び選別ディスク13の中心に対するら旋状の通路に沿っている。その 結果、硬貨が、回転ディスク13によって円周方向に確動的に駆動されたとき、 硬貨の外側エッジは、測定標準壁77に係合し、図3の硬貨C16で示されてい るように、正確な測定半径に合わせて、径方向内側にわずかに強制的に押される 。図3は、さらに、第2の循環手段46から排出された硬貨C17を示している 。 図2を再び参照すると、第2の基準手段47は、わずかに傾斜した傾斜路80 のところで終端となっている。該傾斜路80は、硬貨が回転ディスクのパッド1 6に強固に押圧され、その結果、硬貨の最も外側のエッジが、測定標準壁77に よって提供される測定半径に整合した状態となる。傾斜路80の終端で、硬貨は 、案内プレート12と弾性パッド16との間で最大圧縮力で挟持される。これに よって、硬貨が、第2の基準手段47の壁77により新しい径方向位置に確実に 保持されることが保証される。 選別ヘッド12は、さらに選別手段を備えている。この選別手段は、一連の排 出凹部27、28、29、30、31、及び32を備えている。これら一連の排 出凹部27、28、29、30、31、及び32は、プレートの外側周辺で円周 方向において互いから間隔があけられている。連続するスロットの最も内側のエ ッジは、直径が増加する硬貨を受け入れて排出できるように、全ての硬貨の外側 エッジの共通の半径位置から徐々に離れるようにして配置されている。各排出凹 部の幅は、特定の排出凹部によって受け入れられ且つ排出されるように、硬貨の 直径よりもわずかに大きくなっている。各排出凹部の径方向外側エッジに隣接す る案内プレートの面は、排出凹部に受け入れられた硬貨の外側部分を弾性パッド 内に押圧する。その結果、これらの硬貨の内側エッジは、排出凹部内に向けて上 側に傾斜される。排出凹部は、案内プレートの周辺まで外側に伸びている。その 結果、これらの排出凹部の内側エッジは、傾斜した硬貨を外側に案内し、案内プ レート12と弾性パッド16との間から最終的にこれらの硬貨を排出する。 排出凹部の最も内側のエッジは、特定の1つの金種のだけの硬貨の内側エッジ が各排出凹部に入るように、また、残りの他の全ての金種の硬貨がその特定の排 出凹部の最も内側のエッジを越えて内側に伸び、その結果、これらの硬貨の内側 エッジがその排出凹部に入ることができないように、位置決めされている。 例えば、第1の排出凹部27は、10セント貨のみ排出するようになっている 。したがって、この排出凹部の最も内側のエッジ51は、10セント貨の直径よ りもわずかに大きい距離だけ、測定標準壁77の半径位置から内側に向けて間隔 をあけて設けた半径位置に配置されている。その結果、10セント貨のみ排出凹 部27に入ることができる。硬貨の外側エッジが第2の基準手段47を離れると き、全て金種の硬貨の外側エッジが同じ半径位置に置かれるので、1セント貨、 5セント貨、25セント貨、1ドル貨、及び50セント貨の内側エッジの全てが 、排出凹部27の最も内側のエッジを越えて伸びている。それによって、これら の硬貨がその特定の排出凹部に入ることが防止される。 凹部28で、1セント貨のみの内側エッジが、選別ヘッド12の周辺に十分に 接近して置かれ、これによって、その凹部に入ることができる。この1セント貨 よりも大きい全ての硬貨の内側エッジは、凹部28の最も内側のエッジ52を越 えて内側に向けて伸びている。その結果、1セント貨よりも大きい全ての硬貨の 内側エッジは、案内プレートと弾性パッドとの間で挟持されたままとなる。した がって、1セント貨を除く全ての硬貨は、凹部28を通り過ぎて回転され続ける 。 同様に、5セント貨のみが排出凹部29に入り、25セント貨のみが排出凹部 30に入り、1ドル貨のみが排出凹部31に入り、50セント貨のみが排出凹部 32に入る。 各硬貨は、排出凹部を通るその運動全体にわたって、選別ヘッド12と弾性パ ッド16との間で挟持されているので、硬貨は、いつでも確動的制御下にある。 したがって、硬貨の一部が案内プレートの外側周辺を越えて既に突出していると きでさえも、任意の硬貨を、その排出凹部に沿って、任意の位置で止めることが できる。その結果、(例えば、予め選択された数の特定の金種の硬貨のカウント に応答して、)たとえ回転ディスクが止められたときでも、ディスクが次のカウ ント作動のために再始動されるまで、種々の排出凹部内に既にあるこれらの硬貨 を、 選別ヘッド内に保持することができる。 選別ヘッド12によって硬貨が弾性パッド16内に押圧される領域部において 、硬貨により選別ヘッド12が摩損することを防止するために、選別ヘッド12 には、耐摩損手段が設けられている。図2に示された実施例において、選別ヘッ ド12の選択された領域部が機械加工されて、固体潤滑剤が充填される多数の小 さなキャビティ、へこみ、あるいはくぼみ99が形成されている。キャビティ9 9が潤滑剤で充填されるように、そのへこみの付いた面を横切って前後に固形棒 状体の潤滑剤をこすることによって、キャビティ99を、潤滑剤で充填するよう にしてもよい。同時に、キャビティ99を囲む面を潤滑剤で被覆するようにして もよい。前記選択された領域部は、概ね、硬貨がパッド内に押圧される領域部で ある。キャビティ99は、選別ヘッド12の中心に対して、選別ヘッド12の下 で移動する多数の硬貨の内側エッジと外側エッジとを目標に定めた径方向位置に 、戦略的に位置決めされている。これらの多数の硬貨の内側エッジと外側エッジ とは、硬貨の他の部分よりも摩損を速めることが理解される。所望するのならば 、キャビティ99の戦略的な位置決めの代わりに、一様にあるいはランダムに多 数のキャビティ99を分布させるようにしてもよい。キャビティ99は、円錐形 になるように図3及び図4に図示されているが、このキャビティ99は、円筒形 形状や長方形形状を含むしかしこれらには限定されない様々の他の形状に構成し てもよいということは明らかである。 硬貨が選別ヘッドのへこみ付き面上を摺動するとき、微量な潤滑剤が、キャビ ティから引き出されて、通り過ぎる硬貨に付着する。次いで、この潤滑剤の一部 が、硬貨から、該硬貨と係合する選別ヘッドの前記中実面(換言すれば、ソリッ ド面)に伝達される。その結果、硬貨と選別ヘッドとの間の摩擦係数がかなり減 少し、これによって、選別ヘッドの摩損を最小限度にすることができる。前記潤 滑剤は、選別機によって処理される硬貨の数によって測定される間隔で、時々、 補充されることが好ましい。前記潤滑剤を補充する1つの簡単な方法は、へこみ の付いた面を横切って前後に固形棒状体の潤滑剤をこすることである。 潤滑剤は、選別ヘッドの作動温度範囲で固形のままとなっているべきである。 硬貨を大量のバッチ処理するとき、潤滑剤は、室温を越えて十分に加熱される。 また、硬貨が通り過ぎることによって、キャビティから、一回に少量の潤滑剤が 取り除かれるように、潤滑剤は十分に柔らかくなっているべきである。好ましい 実施例において、潤滑剤は、「ドアーイージィー(Door−Easy)」潤滑 剤(DE−25処方)である。この潤滑剤は、ミシガン州のマスケゴンにあるア メリカン・グリース・スティック・コーポレーション(American Gr ease Stick Co.of Muskegon、 Michigan) によって製造されており、約300度Fの引火点を備えている。 図21に示された別の実施例において、潤滑剤で充填されたキャビティ99の 代わりに、自己潤滑プラグすなわち自己潤滑挿入部材99’が用いられている。 選別ヘッド12の中心に対して、これらの自己潤滑挿入部材99’は、径方向に 延びており、選別ヘッド12の下方を移動する多数の硬貨の内側エッジ及び外側 エッジに目標を定めて位置決めされている。細長い自己潤滑挿入部材99’は、 深さの浅いキャビティに圧入されている。キャビティは、約1/16インチ(1 .5875ミリメートル)の深さを備えている。自己潤滑挿入部材99’は、耐 摩損性、耐腐食性、低摩耗、及び低摩擦の面を提供すべきである。さらに、自己 潤滑挿入部材99’は、選別ヘッドの作動温度範囲にわたって、一貫した性能を 備えるべきである。上述したように、選別ヘッドの下で移動する硬貨によって発 生した摩擦熱によって、自己潤滑挿入部材99’の支持面(硬貨と接触する面) における温度は、室温よりもいくらか高くなっている。その上、自己潤滑挿入部 材99’は、高い程度の靭性を組み合わせた、全体的にわたって卓越した寸法的 安定性を示すべきである。 自己潤滑挿入部材99’は、VESPEL(登録商標)ポリイミド樹脂(SP −22処方)から構成されていることが好ましい。このポリイミド樹脂は、デラ ウェア州のニューアークに所在するデュポント・エンジニアリング・ポリマーズ (Du Pont Engineering Polymers of New ark,Delaware)から市販で入手できる。SP−22ポリイミドは、 グラファイトが充填された焼結ポリイミド樹脂であり、グラファイトの重量が4 0パーセントとなっている。その樹脂のグラファイトは、自己潤滑挿入部材99 ’に低摩耗及び低摩擦を与えている。特に、機械加工されSP−22ポリイミド で構成された挿入部材は、3.5MPa m/sの圧力速度、約4.2m/s× 10-10の摩耗割合、及びロックウエルの「E」スケールで約5−25の硬度で 、約0.1の摩擦係数を備えている。自己潤滑挿入部材99’を、真鍮加工で使 用される技術を加えて、一般的な金属工作装置によって、機械加工するようにし てもよい。あるいは、自己潤滑挿入部材99’は、成形のような直接形成技術に よって製造するようにしてもい。 硬貨が選別ヘッドの自己潤滑挿入部材99’上を摺動するとき、微量のグラフ ァイトが、自己潤滑挿入部材99’からこすり取られて、通過する硬貨上に付着 する。このグラファイトの一部が、次いで、硬貨から、該硬貨と係合する選別ヘ ッドの中実面に伝達される。このようにして、移動する硬貨が、選別ヘッドを横 切って、グラファイトを分配する。その結果、硬貨と選別ヘッドとの間の摩擦係 数がかなり減少する。これによって、選別ヘッドの摩損を最小限度にすることが できる。図21に示されたように位置決めされた4つの自己潤滑挿入部材99’ は、選別ヘッド12の下面を十分に被覆し、摩損を最小限度にすることができる ということが理解される。図21は、径方向において重なる2つの自己潤滑挿入 部材99’を図示している。径方向において重なる2つの自己潤滑挿入部材99 ’は、傾斜路73のすぐ上流側にある基準手段45に配置されている。第3の自 己潤滑挿入部材99’が、排出凹部28のすぐ上流側に配置されている。第4の 自己潤滑挿入部材99’が、排出凹部29のすぐ上流側に配置されている。硬貨 選別機を広範囲にわたって長期間使用することによって、1つあるいはそれ以上 の自己潤滑挿入部材99’が摩耗したならば、その摩耗した自己潤滑挿入部材を 選別機ヘッドから容易に取り外し、新しいものに容易に取り換えられ。 図25−31に図示されたさらに別の実施例において、潤滑分配システム(図 27及び図29)によって、潤滑流体が、1またはそれ以上のディスク形状をし た多孔性排出挿入部材302に制御可能に伝えられるようになっている。多孔性 排出挿入部材302は、選別ヘッド12に取り付けられている。多孔性排出挿入 部材302の各々は、小孔を含む材料からつくられており、これによって、潤滑 流体が、多孔性排出挿入部材の平坦な両面の間を通過できるようになっている。 好ましい材料は、小孔を含むステンレススチールである。小孔は、その材料の全 体にわたって一様に分布しており、100ミクロンの平均液圧直径(avera ge hydraulic diameter)を備えている。そのような多孔 性排出挿入部材302は、コネティカット州のファーミントンにあるモット・メ タラジカル・コーポレーション(Mott Metallurgical Co rporation of Farmington Connecticut) から市販で手に入れることができる。所定の適用のために好ましい小孔の寸法は 、多少、潤滑流体の粘度による。表面張力によって、潤滑流体が、多孔性排出挿 入部材302から回転パッド16に落ちるのを妨げられるように、小孔の寸法と 潤滑流体とが選択される。好ましい潤滑流体は、テキサス州のヒューストンに所 在するテキサコ・リファイニング・アンド・マーケティング・インコーポレーシ ョン(Texaco Refining Marketing Inc. of Houston, Texas)によって製造されているカペラ・オイル・ダ ブリュエフ(Capella Oil WF)である。 図25及び図26に最もよく示されているように、多孔性排出挿入部材302 は、参照溝45を通って移動する硬貨の内側エッジ及び外側エッジに少なくとも 目標を定めるように位置決めされている。図示された多孔性排出挿入部材302 は、実質的に参照溝45の幅全体を覆っている。多孔性排出挿入部材302の一 方は、参照溝45の内側壁に隣接しており、多孔性排出挿入部材302の他方は 、参照溝45の外側壁に隣接している。図26に最も良く示されているように、 多孔性排出挿入部材302の各々は、選別ヘッド12の下面内に機械加工された 深さの浅い円筒形のキャビティ304に圧入されている。深さの浅い円筒形のキ ャビティ304は、約0.125インチ(約3.175ミリメートル)の深さに わたって参照溝45の面から延びている。深さの浅い円筒形のキャビティ304 は、約0.625インチ(約15.875ミリメートル)の直径を備えている。 潤滑流体が、上面を介して、すなわち、選別ヘッド12のうち硬貨を案内しな い面を介して、図26の多孔性排出挿入部材302に制御可能に供給される。各 多孔性排出挿入部材302に対して、幅の狭い穴306が選別ヘッド12の上部 に形成されている。穴306は、約0.250インチ(約6.35ミリメートル )の深さにわたって延びており、約0.313インチ(約7.9502ミリメー ト ル)の直径を備えている。幅の狭い穴306には雌ねじの山が切られており、こ れによって、ホースの継手(図27及び図29参照)が穴306に螺合可能に挿 入できるようになっている。雌ねじの山が切られた幅の狭い穴306に加えて、 貯留キャビティ308が、幅の狭い穴306と深さの浅いキャビティ304との 間にある選別ヘッド12の中央部に形成されている。貯留キャビティ308は、 約0.125インチ(約3.175ミリメートル)の深さをと、約0.562イ ンチ(約14.2748ミリメートル)の直径とを備えている。後述するように 、図27及び図29に図示された潤滑分配システムにおいて、多孔性排出挿入部 材302への潤滑流体の流れは、貯留キャビティ308が間欠的に潤滑流体で充 填されるように、調整される。 図27は、本願発明によって提供されている潤滑分配システム300の1つの 好ましい実施例を示している。潤滑分配システム300において、電動ポンプモ ータ310がポンプ312を駆動し、それによって、潤滑流体314をリザーバ ー316から多孔性排出挿入部材302に供給するようになっている。リザーバ ー316は、単に、潤滑流体314を輸送し備蓄する容器とすることができる。 好ましいポンプは、貯留キャビティ308内に約7psiの圧力を発生する12 ボルトDC(直流)ダイヤフラムポンプである。図25及び図26のように、多 孔性排出挿入部材302は、選別ヘッド12に取り付けられており、これによっ て、硬貨が参照溝45を横切るとき、潤滑剤が硬貨に直接的に加えられるように なっている。出口溝27−32に設けられた硬貨接近センサ321(図25参照 )が、予め定められた硬貨の枚数「C」をカウントすることに応答して、マイク ロプロセッサー318により、ポンプスイッチ回路320が電動モータを作動さ せるようになっている。 硬貨接近センサ321は、出口溝27−32の外側寄りエッジに沿ってそれぞ れの出口溝27−32の上面に取り付けられている。すべてのセンサ321の有 効場(有効フィールド)は、出口溝27−32に到達する前の全ての金種の硬貨 の外側エッジが測定標準化のために位置付けられる半径位置のすぐ外側に及ぶよ うになっている。その結果、各硬貨接近センサ321は、その出口溝に入った硬 貨のみを検出し、その出口溝を越えて進んだ硬貨を検出しない。特定の出口溝に 関係づけられている硬貨接近センサ321は、硬貨がその出口溝を通貨する度に 、電気パルスを発生する。6つの硬貨接近センサ321から出力された電気パル スは、それぞれの出口溝27−32を通過する、10セント貨、1セント貨、5 セント貨、25セント貨、1ドル貨、及び50セント貨の実際のカウントを行う 。これらの金種の硬貨の実際のカウントの合計は、硬貨接近センサ321に連結 された硬貨カウンター322に蓄積される。したがって、硬貨カウンター322 は、硬貨選別機によって処理されている硬貨の現在の総枚数を維持している。後 述するように、蓄積された硬貨のカウントが、予め定められた硬貨の枚数「C」 に達する度に、硬貨接近カウンター322は、ゼロにリセットされる。 マイクロプロセッサー318は、内部タイミング機構324を使用して、多孔 性排出挿入部材302に潤滑流体314を供給するための時間間隔を制御する。 具体的に説明すると、硬貨カウンター322の硬貨のカウントが、予め定められ た硬貨の枚数「C」に達すると、これに応答して、マイクロプロセッサー318 は、正の信号を、電動ポンプモータ310を駆動するポンプスイッチ回路320 に送る。そのとき、電動ポンプモータ310はポンプ312を作動させ、潤滑流 体314が、リザーバー316から、それぞれの多孔性排出挿入部材302上に 設けられた貯留キャビティ308に向けて、ゆっくりと強制的に圧送される。潤 滑流体314は、連結用管326を介して、リザーバー316から貯留キャビテ ィ308に運ばれる。ポンプ312は、「T」マイクロセカンドの時間の間、作 動したままとなる。「T」マイクロセカンドの時間は、貯留キャビティ308が 潤滑流体314で実質的に充填されるのにほぼ要求される時間長さとなるように 選択されることが好ましい。「T」マイクロセカンドの時間経過後、マイクロプ ロセッサー318は、制御信号をポンプスイッチ回路320に送り、電動ポンプ モータ302の作動を止め、これによって、ポンプ312の作動も止まる。多孔 性排出挿入部材302の小孔は、重力Gだけによって、貯留キャビティ308内 の潤滑流体314が、これらの貯留キャビティ308の下にある多孔性排出挿入 部材302を通過するように選ばれる。 両方の貯留キャビティ308に潤滑流体314を伝えるために、連結用管32 6は、T字形のコネクタ328のところで2つの支流部326a、326bに分 けられている。T字形のコネクタ328は、該コネクタ328に入ってくる潤滑 流体314を、2つの支流部326a、326bに等しく分ける。連結用管32 6を選別ヘッド12に取り付けるために、2つの支流部326a、326bの下 流端に、それぞれの雄ねじ付きの継手330が設けられている。雄ねじ付きの継 手330は、雌ねじの山が切られた幅の狭い穴306に螺合する。 図28は、電気的に駆動されるポンプ312を予め定められた時間間隔で作動 させるために使用される作動の連続を図示するフローチャートである。上述した ように、マイクロプロセッサー電気回路構成部分318は、硬貨カウンター32 2とタイマー324とを備えている。硬貨カウンター322は、最初にゼロにク リアーにされ(ステツプ332)、カウントダウンタイマー324に、最初に「 T」マイクロセカンドの値がロードされる(ステツプ334)。そして、電動ポ ンプ312が最初に「オフ」にする(ステップ336)。硬貨が硬貨選別機で処 理されているとき、カウンター322は、出口溝27−32に設けられた硬貨セ ンサ321によって検出される現在の硬貨の合計枚数を維持する。硬貨カウンタ ー322の硬貨のカウント値(換言すれば、計数値)が、処理した硬貨の予め定 められた枚数「C」に達することに応答して、マイクロプロセッサー318は、 カウンター322をゼロにクリアする(ステツプ338及び340)。さらに、 マイクロプロセッサー318は、正の信号を、電動ポンプモータ310を駆動す るポンプスイッチ回路320に送信することによって、ポンプ312を作動させ る(ステツプ342)。 マイクロプロセッサー318がポンプ312を作動させることに応答して、タ イマー324は、「T」マイクロセカンドからゼロに向けてカウントダウンする (ステツプ344及び346)。「T」の値は、貯留キャビテイ308が潤滑流 体314で実質的に充填されるのに要求される時間量になるように選ばれること が好ましい。一実施例において、「T」の値は10マイクロセカンド未満である 。「T」マイクロセカンドの経過後、マイクロプロセッサー318はポンプ31 2の作動を止め(ステツプ336)、タイマー324が「T」マイクロセカンド になるようにリセットする。予め定められた枚数の「C」の硬貨が、もう一度、 硬貨選別機の出口溝27−32を通過するまで、ポンプ312は「オフ」のまま と なっている。一実施例において、予め定められた硬貨の枚数「C」は、貯留キャ ビテイ308が潤滑流体で充填されたときから、これらの貯留キャビテイ308 の潤滑流体が実質的に使い尽くされるのに要求される硬貨の枚数となるように選 択される。 要約すると、硬貨カウンター322は、図28のオン/オフのサイクルを通し て、電動ポンプ312を繰り返し駆動する。硬貨カウンター322が、硬貨選別 機によって選別された予め定められた枚数「C」の硬貨をカウントするのに応答 して、マイクロプロセッサー318は、タイマー324によって測定される「T 」マイクロセカンドの間、電動ポンプ312を作動させる。「T」マイクロセカ ンド経過後、マイクロプロセッサー318は、電動ポンプ312の作動を止める 。硬貨カウンター322が、出口溝27−32を通過する予め定められた枚数「 C」の硬貨をもう一度をカウントするまで、電動ポンプ312は、「オフ」状態 のままとなっている。硬貨カウンター322が予め定められた枚数「C」の硬貨 をカウントする度に、電動ポンプ312の「オン/オフ」サイクルは、繰り返さ れることになる。 図29は、変形した潤滑分配システム300’を図示している。潤滑分配シス テム300’は、重力Gに頼っており、これによって、潤滑流体314が、リザ ーバー316に連結された連結用管352を介して、多孔性排出挿入部材302 上にある貯留キャビティ308内に伝えられるようになっている。電気的にスイ ッチが切り換えられる制御バルブ356が、連結用管352内に配置されている 。この制御バルブ356によって、貯留キャビティ308内への潤滑流体314 流れを許容したり、妨げたりするようになっている。リザーバー316には、特 別なキャップ358が取り付けられている。特別キャップ358は、連結用管3 52に直接取り付けるための手段を備えている。 図29の潤滑分配システムは、図27の潤滑分配システムで使用されたものと 同様なマイクロプロセッサーに基づいた制御システムを採用している。具体的に 説明すると、硬貨カウンター322の硬貨カウントが、予め定められた枚数「C 」の硬貨に達すると、マイクロプロセッサー318は、正の信号をバルブスイッ チ回路360に送出する。正の信号に応答して、バルブ制御回路360は、タイ マ ー324によって測定される「T」マイクロセカンドの予め定められた時間、制 御バルブ356を開く。 リザーバー316がほぼからになり、潤滑流体314を貯留キャビティ308 内に強制的に押し進めるための背圧がほとんどなくなったときでも、「T」マイ クロセカンドの時間は、十分に長いので、貯留キャビティ308をほぼ充填する ことができる。その時間の長さが長すぎることになる場合、すなわち、リザーバ ー316が一杯になっている場合、貯留キャビティ308が充填された後であっ て制御バルブ356が閉じる前に、大きな背圧によって、潤滑流体314が多孔 性排出挿入部材302を通して強制的に押し進められることとなる。そういう場 合、マイクロプロセッサー318が監視する特別キャップ358に、圧力センサ を配置することができる。そのとき、マイクロプロセッサー318は、特別キャ ップ358の圧力に基づいて、制御バルブ356を開けたままの状態とする時間 間隔を調整する。それによって、全ての状態の下で、正確な量の潤滑流体314 を貯留キャビティ308に供給する。この圧力センサは、流体リザーバー316 内で液位が低くなったりあるいはからになっているとき、このことを示す信号を マイクロプロセッサー318がユーザーインターフェースパネルに送ることを可 能にするということにおいて、2重の役割を果たすこともできる。 制御バルブ356が開いている間、潤滑流体314は、連結用管352を介し てリザーバー316から貯留キャップ308に運ばれる。制御バルブ356は、 「T」マイクロセカンドの時間、開いたままの状態となっている。「T」マイク ロセカンドの時間が経過した後、マイクロプロセッサー318は、制御信号をバ ルブスイッチ回路360に送り、これによって、制御バルブ356を閉じる。制 御バルブ356のオープン/クローズサイクルは、図27の電動ポンプ312の オン/オフサイクルに直接的に類似している。そのため、硬貨カウンター322 の硬貨カウントが予め定められた枚数「C」に達する度に、制御バルブ356は 、タイマー324によって測定される「T」マイクロセカンドの時間、開かれる 。「T」マイクロセカンドの時間の間、連結用管352は、多孔性排出挿入部材 302上の貯留キャップ308をほぼ充填するのに必要な量の潤滑流体314を 供給する。 図26、図27、及び図29に示された多孔性排出挿入部材302は、潤滑流 体が参照溝45の下側の硬貨案内面に流れ出すのを十分に防止している。その結 果、潤滑流体は、回転パッド16の上に落ちないようになっている。各多孔性排 出挿入部材302の小孔によって発生する表面張力は、硬貨が微量の潤滑流体を 多孔性排出挿入部材302の下面から引き出すまで、多孔性排出挿入部材302 内に潤滑流体を保持する。多孔性排出挿入部材302を使用して潤滑流体が参照 溝45の下側の硬貨案内面に流れるのを防止する代わりに、選別ヘッド12に、 幅の狭い穴362(図30)を設けるようにしてもよいし、あるいは、毛管36 4(図31)を取り付けるようにしてもよい。 図30は、選別ヘッド12を完全に貫通する3つの穴362を図示している。 穴362の下端は、参照溝45内に開口している。穴362の少なくとも上側部 分には、雌ねじの山が切られている。これによって、図27あるいは図29の潤 滑分配システムのホース継ぎ手330が、この雌ねじ山が切られた穴362の上 側部分と螺合できるようになっている。穴362の直径幅は、十分に狭くなって いる。その結果、穴362の下端の表面張力によって、潤滑流体が回転パッド1 6に落ちるのが防止されるようになっている。1つの実施例において、穴362 は、約0.18インチ(約4.572ミリメートル)の直径を備えている。選別 ヘッド12に機械加工される穴362の数は、もちろん、所望する適用範囲の量 によって、変えることができる。 図27の潤滑分配システム300と図29の潤滑分配システム300’が図3 0の穴362に潤滑流体を供給する方法は、これらのシステムが図26の多孔性 排出挿入部材302に潤滑流体を供給する方法と同様である。例えば、図27の 潤滑分配システム300に関して、硬貨カウンター322の硬貨カウントが予め 定められた硬貨枚数「C」に達するのに応答して、マイクロプロセッサー318 は、「T」マイクロセカンドの時間の間、ポンプ312を作動させる。この時間 は、タイマー324によって測定され、圧送される潤滑流体314がほぼ穴36 2を充填するように選択される。同様に、図29の潤滑分配システム300’に 関しては、硬貨カウンター322の硬貨カウントが予め定められた硬貨枚数「C 」に達するのに応答して、マイクロプロセッサー318は、「T」マイクロセカ ン ドの時間の間、制御バルブ356を開く。 図31の変形された選択ヘッドは、穴の直径がわずかに小さくされステンレス スチール毛管364が取り付けられていることを除いて、図30の選択ヘッドと 同様である。毛管364は、それぞれの穴に圧入して固定されている。毛管36 4の下端は、選択ヘッド12の下側の硬貨案内面と同一平面となっている。毛管 364の上端は、選択ヘッド12の上側面から上方に向けて突出しており、これ により、潤滑分配システムのホースの継ぎ手を容易に取り付けることができる。 毛管364の内径は、潤滑流体の粘度にしたがって選択される。それによって、 毛管364は、該毛管に供給される潤滑流体の流れを適切に制限でき、毛管36 4の下端の表面張力が精密に制御され、潤滑流体が回転パッド16に落ちるのが 防止される。一実施例において、毛管364は、約0.063インチ(1.60 02ミリメートル)の内径を備えている。 潤滑剤が充填されるキャビティ99(図1−4)、細長い自己潤滑挿入部材9 9’(図21)、潤滑剤が供給される多孔性排出挿入部材302(図25−図2 9)、潤滑剤が供給される幅の狭い穴362(図30)、及び潤滑剤が供給され る毛管364が取り付けられる穴(図31)が、弾性ディスクを使用するタイプ の硬貨選別機に関連して上述されている。このタイプの弾性ディスクは、硬貨を 操作する静止ヘッドの下で回転する。しかしながら、これらの潤滑技術は、ディ スクが相対しているタイプの硬貨選別機やレイルタイプの硬貨選別機を含む、他 のタイプの硬貨ハンドリング装置に使用してもよい。 例えば、図5は、ディスクが相対しているタイプの硬貨選別機を図示している 。この硬貨選別機は、混在した金種の硬貨を受けるホッパーを有する列作成装置 110を備えている。ホッパーは、中央供給開口部を通して硬貨を供給する。こ の中央供給開口部は、環状の列作成ヘッドすなわち案内プレート112の形状の 硬貨案内部材に設けられている。硬貨が中央供給開口部を通過するとき、硬貨は 、回転ディスク114の形状の硬貨駆動部材の頂面に配置される。この回転ディ スク114は、電動モータ(図示せず)によって駆動されるスタブシャフト(図 示せず)に回転できるように取り付けられている。回転ディスク114は、弾性 パッド118を備えている。この弾性パッド118は、弾性ゴムや高分子材料か ら構 成されることが好ましい。そして、弾性パッド118は、中実のメタルプレート 120の頂面に接合されている。 回転ディスク114が、(図6で見て反時計方向に)回転したとき、該回転デ ィスクの頂面に配置された硬貨は、遠心力によって、弾性パッド118上を外側 に向けて摺動する傾向となる。硬貨が外側に向けて移動したとき、弾性パッド1 18上で平坦に置かれているこれらの硬貨は、パッド面と列作成ヘッド112と の間の間隙に入り込む。なぜなら、列作成ヘッド112の内側周辺の下側は、最 も厚い硬貨の厚さとほぼ同じ距離だけ、弾性パッド118から上側に間隔があけ られているからである。 図6に最も明らかに示されているように、外側に移動する硬貨は、最初、環状 凹部124に入る。この環状凹部124は、列作成ヘッド112の下側に形成さ れており、列作成ヘッド112の内側周辺の主要部分の周囲を延びている。環状 凹部124に入った硬貨が径方向に移動できるようにするために、環状凹部12 4は、最も厚い硬貨の厚さよりも大きい距離だけ、弾性パッド118の頂面から 間隔があけられた上側面を備えている。環状凹部124の上流外側壁126は、 列作成ヘッド112の最も下側の面128に向けて下側に延びている。列作成ヘ ッド112の最も下側の面128は、最も薄い硬貨の厚さ(例えば、0.010 インチ(約0.254ミリメートル))よりも十分に小さい距離(例えば0.0 10インチ(約0.254ミリメートル))だけ、弾性パッド118の頂面から 間隔があけられていることが好ましい。したがって、硬貨の最初の径方向の移動 は、該硬貨が環状凹部124の上流外側壁126に係合したとき終了する。しか し、硬貨は、弾性パッド118の回転運動によって上流外側壁126に沿って円 周方向に移動し続ける。 傾斜路127が、上流外側壁126の下流端に形成されている。上流外側壁1 26に係合しその後傾斜路127に到達する硬貨は、回転する弾性パッド118 によって溝129内に移動させられ。例えば、図6のおおよそ12時の位置にあ る硬貨T’a’が、回転する弾性パッド118によって溝129内に移動する。 しかしながら、上流外側壁126から離れた径方向内側に位置決めされたまま傾 斜路127に到達する硬貨は、循環壁131に係合する。循環壁131は、硬貨 が溝129に入ることを防止する。その代わりに、硬貨は、ランド部130の上 流端に形成された傾斜路132に到達するまで、循環壁131に沿って移動する ことになる。 環状凹部124に対して直接には開口していない列作成ヘッド112の中央開 口部の部分のみが、ランド部130によって占有されている周辺セクタである。 ランド部130は、列作成ヘッド112の最も下側の面128と同じ平面にある か、あるいは、列作成ヘッド112の最も下側の面128よりもわずかに高い位 置にある下側面を備えている。中央供給開口部を介して弾性パッド118の頂面 に最初に配置された硬貨は、ランド部130の下に配置された列作成ヘッド11 2の周辺セクタに入らない。なぜなら、ランド部130と弾性パッド118との 間の間隔は、最も薄い硬貨の厚さよりもわずかに小さくなっているからである。 硬貨の一部のみが環状凹部124に入った状態で(すなわち、傾斜路127に 係合せず)循環壁131に沿って移動するとき、硬貨は循環させられる。より具 体的に説明すると、硬貨の外側部は、ランド部130の先端に設けられた傾斜路 132に係合する。例えば、図6においておおよそ9時の位置にある25セント 硬貨は、傾斜路132に係合しているように図示されている。傾斜路132によ って、硬貨の外側部は、弾性パッド118内に下方に向けて押圧される。そして 、これによって、硬貨は、該硬貨の外側部がランド部130の下にある状態で、 ランド部130の内側エッジ(すなわち、列作成ヘッド112の内側周辺)の下 方にある同心状の通路を下流に向けて移動する。ランド部130の下流端に到達 した後、硬貨は再び環状凹部124に入る。その結果、硬貨は、回転する弾性パ ッド118により、環状凹部124を通して溝129内に移動させられる。 硬貨の外側部が列作成ヘッド112のランド部130の面の下を移動するとき 、該列作成ヘッド112のランド部130の面の摩損を防止するために、ランド 部130には、潤滑剤が充填されたキャビティ146が設けられていることが好 ましい。このキャビティ146は図2のキャビティ99と類似している。図2の キャビティ99のように、キャビティ146は円筒形、多角形、あるいは他の閉 じた形状などの、しかし、これらの形状には限定されない任意の幾何学的な形状 を実質的に備えている。所望ならば、閉じた形状の周縁は、直線ラインと湾曲し たラ インの両方を備えることができる。 傾斜路127に係合する硬貨は、溝129に入る。溝129は、内側壁131 と外側壁133とによって形成されている。外側壁133は、回転ディスク11 4の中心に対して一定の半径を備えている。溝129の上側面と、回転する弾性 パッド118の頂面との間の距離は、最も薄い硬貨の厚さよりもわずかに小さい だけなので、硬貨は、溝129を通って同心通路の下流側に移動する。硬貨が溝 129を通って下流側に移動するときに、該溝129の面の摩損を防止するため に、溝129には潤滑剤が充填されたキャビティ146が設けられている。硬貨 が下流側に向けて移動している間、硬貨は外側壁133と接触し続ける。溝12 9の下流端で、硬貨は、傾斜路141を通して、らせん状の溝134内を移動す る。らせん状の溝134の上側面と弾性パッド118の頂面との間の距離は、最 も厚い硬貨の厚さよりもわずかに大きくなっている。それによって、硬貨がらせ ん状の溝134を通って下流側に移動している間、硬貨は、らせん状の溝134 のらせん状の外側壁137に接触し続ける。らせん状の溝134は、硬貨を出口 溝136に案内する。らせん状の外側壁137の下流側で、すなわち、らせん状 の外側壁137がその最大半径に到達する点で、硬貨は、傾斜路139に係合す る。傾斜路139は、硬貨を、回転する弾性パッド118の弾性面内に下方に向 けて押圧する。らせん状の外側壁137に接する硬貨の外側エッジは、共通の半 径位置を備えており、出口溝136内を通過する準備ができる。径方向の外側エ ッジが傾斜路139と係合していない硬貨は、循環溝140の壁138に係合す る。循環溝140の壁138は、循環のために、そのような硬貨を元の環状凹部 124内に案内する。 らせん状の溝134は、溝129から離れてらせん状の溝134に入る、積み 重ねられたほとんどの硬貨を分離させる。積み重ねられた一対の硬貨が溝129 を通して移動している間、積み重ねられたその一対の硬貨の合計の厚さは、通常 、十分に大きくなるので、その一対の硬貨のうち下側の硬貨が弾性パッド118 内に押圧される。この結果、その一対の硬貨は、ディスクと同心をなして溝12 9を通して、らせん状の溝134内に向けて回転させられる。らせん状の溝13 4の内側の壁135は、外側に向けてらせん状に進んでいるので、結局、上側の 硬 貨は、内側の壁135の上側の垂直部分に係合し、下側の硬貨は、内側の壁13 5とランド部130の下を通過する。そのとき、下側の硬貨は、ランド部130 の下でディスクと同心をなして回転させられ、元の列作成ヘッド112の入口凹 部124に向けて循環させられる。しかしながら、積み重ねられたその一対の硬 貨の合計の厚さが十分に大きくないとき(例えば、2つの硬貨が大変薄い外国製 の硬貨の場合)は、その一対の硬貨の下側の硬貨は、弾性パッド118内に押圧 されず、後述するように出口溝136で分離される。 異なった厚さや直径にかかわらず出口溝136に入った全ての硬貨は、出口溝 136によって、該出口溝136を出る。このとき、共通のエッジ(全ての硬貨 の内側エッジ)が同じ半径位置に整合させられる。その結果、硬貨の反対側(外 側)のエッジを使用して、回転選別装置122内で選別されるようになっている 。出口溝136の上側面は、列作成ヘッド112の最も下側の面128からわず かに凹設されている。その結果、出口溝136の内側壁142は、硬貨案内壁を 形成している。しかしながら、この上側面は、パッド面に十分に接近しているの で、全ての金種の硬貨は弾性パッド118内に押圧される。弾性パッド118が 出口溝136を通して硬貨を移動させている間、潤滑剤が充填されたキャビティ 146によって、硬貨が出口溝136の面を摩損させるのを防止する。 硬貨が出口溝136を通って前進しているとき、硬貨は、図5の回転ディスク 114の回転中心と同心となっている通路に従う。なぜなら、全ての金種の硬貨 が、弾性ディスク面内に連続的に且つしっかりと押圧されるからである。硬貨は 、この押圧係合によってしっかりと挟持されているので、出口溝136内に硬貨 を保持するための外側壁は必要ない。結局、全ての金種の硬貨の内側エッジが、 内側壁142に係合する。内側壁142は、そのとき、ディスクの周辺に向かっ て外側に硬貨を案内する。図6に示されているように、硬貨が列作成ヘッド11 2を出るとき、出口溝136の内側壁142の下流側セクションは、硬貨の内側 エッジに対する最終的な測定標準壁を形成する。 出口溝136は、らせん状の溝134によって分離されなかった積み重ねられ た硬貨を分離する。積み重ねられた任意の一対の組合わさった厚さは、十分に大 きいので、その一対の硬貨のうち下側の硬貨が弾性パッド118内に押圧される 。 その結果、その一対の硬貨はディスクと同心をなして回転させられる。出口溝1 36の内側壁142は、外側に向けてらせん状に延びているので、結局、上側の 硬貨は、内側壁142の垂直の上側部分に係合する。下側の硬貨は、内側壁14 2の下を通る。この下側の硬貨は、循環溝144内に移動させられる。循環溝1 44は、入口環状凹部124のような機能を果たし、硬貨を下流側へ向けて溝1 29内に案内する。 好ましい実施例において、円形選別装置122(図5)に供給するために、列 作成装置110が使用される。したがって、図6において、静止選別プレートす なわちディスク150の形をした硬貨案内部材の周辺に形成された一連の開口部 上で硬貨を移動させることによって、硬貨は選別される。開口部152a−15 2hは、しだいに径の幅が増加するようになっている。その結果、小さい硬貨は 、大きな硬貨の前に取り除かれることとなる。全ての開口部152a−152h の外側寄りのエッジは、円筒形の壁154から離れる方向にわずかに間隔があけ られている。円筒形の壁154は、ディスク150の外側周辺の周囲で延びてお り、この円筒形の壁154により、硬貨が連続的な開口部を越えて進むとき、硬 貨の外側エッジを案内することができるようになっている。円筒形の壁154と 開口部152a−152hの外側エッジとの間のディスク面によって、硬貨の外 側部分が、連続的に支持される。硬貨の内側部分も、また、各硬貨がその開口部 に到達するまで、ディスク150によって支持される。その開口部のポイントで 、硬貨の内側エッジが下方に向けて傾き、硬貨がその開口部を通って落ちるよう になっている。開口部152aに到達する前に、硬貨は、円筒形の壁154によ って径方向内側にわずかに移動させられる。これによって、硬貨が列作成装置1 10から円形選別装置122に移動させられた後に、硬貨の正確な位置決めが確 保される。 一連の開口部152a−152hに沿って硬貨を進めるために、硬貨の上側面 は、弾性ゴムパッド156に係合する。弾性ゴムパッド156は、回転ディスク 158(図7及び図8)の形をした硬貨駆動部材の下面に取り付けられている。 図6で見て、回転ディスク158は、時計方向に回転されるようになっている。 あるいは、図7及び図8で示した弾性ゴムパッド156の代わりに、回転ディス ク158の下面の外側周辺に取り付けられる弾性ゴムリングを用いるようにして もよい。弾性ゴムパッド156の下面は、ディスク150の上面から間隔があけ られているが、該ディスク150の上面に十分に接近している。それ故に、ディ スク150の周辺縁の周囲で同心的に硬貨を進めながら、硬貨の厚さにかかわら ず、弾性ゴムパッド156は、全ての金種の硬貨を、ディスク150の面に向け て下方にしっかりと押圧できる。したがって、硬貨が、該硬貨を排出する特定の 開口部152上で位置決めされたとき、弾性ゴムパッド156は、その開口部( 図8)を通して下方に押圧する。 回転する弾性ゴムパッド156がメタルディスク150の周辺縁の周囲で硬貨 を進めるとき、硬貨によるメタルディスク150の上側面の摩損を防止するため に、そのメタルディスク150の周辺領域には、潤滑剤が充填されたキャビティ すなわち穴162が設けられている。硬貨が潤滑剤が充填されたキャビティ16 2上を摺動するとき、微量の潤滑剤がこのキャビティ162から引き出される。 この潤滑剤の部分は、次いで、該硬貨から、該硬貨が係合する静止選別ディスク 150の中実面に移動する。その結果、硬貨とディスク150との間の摩擦係数 が著しく減少し、これにより、ディスク150の摩損が最小限となる。 図6にみることができるように、静止選別ディスク150の円弧形状セクショ ンは、列作成装置110に隣接する位置で、切り欠かれており、これによって、 出口溝136と回転選別装置122との間の円滑な移行ができるようになってい る。この切欠きセクションがあるので、列作成ヘッド112に形成された出口溝 136に沿って移動する硬貨は、弾性ゴムパッド156に実際に係合し、その後 、硬貨は回転ディスク114を完全に離れる。各硬貨が回転ディスク114の周 辺に接近しているので、硬貨の外側部分がディスクの周辺を越えて突出し始める 。この突出は、直径の小さな硬貨よりも直径の大きな硬貨の方が早く始まる。図 7で理解できるように、回転ディスク114を越えて突出する硬貨の部分は、結 局、静止選別ディスク150によって形成された支持面に重なる。硬貨がそのデ ィスク150に重なったとき、その硬貨は、また、弾性ゴムパッド156の通路 を遮断する。硬貨の外側部分は、弾性ゴムパッド156(図7)と係合する。 各硬貨は、短時間の間、列作成装置110内に部分的に位置決めされると共に 、 回転選別装置122内で部分的に位置決めされる。その後、硬貨は、実際に、列 作成装置110から回転選別装置122に移動する。図6で理解できるように、 列作成ヘッド112における出口溝136の硬貨案内内側壁142は、列作成ヘ ッド112の出口端で、円筒形の壁154の内側面154aの延長部分にしたが い始めている。その結果、回転ディスク114上にある(ディスク150に移動 したときは、硬貨の外側寄りのエッジになる)硬貨の内側寄りのエッジは、出口 溝136の内側壁142によって円滑に案内され、次いで、硬貨が回転ディスク 114からディスク150に移動したときは、円筒形の壁154の内側面154 aによって円滑に案内される。 上述したように、出口溝136は、全ての金種の硬貨が弾性パッド118内に 向けて下方にしっかりと押圧されるように、深さを備えている。硬貨は、列作成 装置110を離れるまで押圧されたままとなる。弾性パッド118内への硬貨の しっかりとした押圧によって、移動工程の間、硬貨が保持され続けることが保証 される。すなわち、硬貨が、回転選別装置122の静止ディスク150に完全に 移動する前に、遠心力によって回転ディスク114から飛び出ることがないとい うことが保証される。 回転ディスク114からディスク150への硬貨の移動を容易にするために、 ディスク150の頂面の外側エッジ部には、テーパー部160が形成されている (図7)。したがって、たとえ硬貨が弾性パッド118内に押圧されていても、 硬貨の移動の間、硬貨はディスク150のエッジに引っ掛かることはない。 図22に示された他の実施例において、潤滑剤が充填されたキャビティ146 及び162に変えて、細長い自己潤滑プラグすなわち自己潤滑挿入部材146’ 及び162’が用いられている。自己潤滑挿入部材146’及び162’は、図 21に示した自己潤滑挿入部材99’に類似している。自己潤滑挿入部材146 ’及び162’は、深さの浅いキャビティに圧入されている。このキャビティは 、静止列作成ヘッド112の面と静止ディスク150の面に機械加工で形成され る。図22に図示されているように、列作成ヘッド112は、溝129のすぐ上 流側にある、径方向で重なる2つの自己潤滑挿入部材146’と、出口溝136 のすぐ上流側にある、径方向で重なる2つの自己潤滑挿入部材146’とを含ん でい ることが好ましい。静止ディスク150は、出口開口部152aのすぐ上流側に ある、径方向で重なる2つの自己潤滑挿入部材162’を含んでいることが好ま しい。径方向で重なる、グラファイトが充填された一対の自己潤滑挿入部材の各 々は、該自己潤滑挿入部材上を移動する種々の硬貨の内側エッジと外側エッジと に目標に定めている。 さらに別の実施例においては、図5のディスクが相対するタイプの硬貨選別機 を、図27及び図29のそれぞれに示した潤滑分配システム300及び300’ の一方と関連させて使用する。静止列作成ヘッド112と静止ディスク150に は、(1)図26に示した前記挿入部材302に類似した多孔性排出挿入部材; (2)図30に示した前記穴362に類似した幅の狭い穴(2);あるいは(3 )図31に示した毛管364に類似した毛管が取り付けられた穴;のいずれかが 設けられている。これらの部材の位置決めは、図22の自己潤滑挿入部材146 ’及び162’の位置決めと同様である。静止ディスク150の硬貨案内面が該 ディスク150の上側面となっていることから、潤滑分配システムでは、一般的 な圧力制御を行うようになっている。これにより、重力に抗して作用させて、多 孔性排出挿入部材、幅の狭い穴、あるいは毛管を通して、静止ディスク150の 硬貨案内上側面に潤滑流体を強制的に送り込むことができるようになっている。 この圧力制御は、潤滑流体が硬貨案内上側面に存在することを保証する。さらに 、潤滑分配システムと協働する連結用管が、採用される多孔性排出挿入部材、幅 の狭い穴、あるいは毛管の数に対応する数の枝部に分けられている。 図1−8、21、22、25、30、及び31と関連して記述され図示された 実施例は、混在した金種の硬貨を処理するために弾性回転ディスクと静止プレー トとを使用するタイプの硬貨ハンドリング装置に焦点を合わせている。しかしな がら、本願発明は、また、選別レールに沿って硬貨を移動させるために静止選別 レールと駆動ベルトとを使用するタイプの硬貨ハンドリング装置と共に、採用し てもよい。そのような1つの硬貨ハンドリング装置が図9−19に図示されてい る。 最初に図9を参照すると、中空シリンダー210が混在した金種の硬貨を受け 、該中空シリンダー210は、それらを回転ディスク211の頂面に供給する。 回 転ディスク211は、電動モーター212の出力軸(図示せず)に回転できるよ うに取り付けられている。回転ディスク211は、弾性パッド213を備えてい ることが好ましい。弾性パッド213は、弾性ゴムや高分子材料から構成されて いることが好ましい。また、弾性パッド213は、中実のメタルプレート214 の頂面に接合されている。 回転ディスク211が回転させられたとき、該回転ディスクの頂面に配置され た硬貨は、遠心力により、弾性パッド213の面上を外側に向けて摺動する傾向 となる。硬貨が外側に移動したとき、該硬貨は、中空シリンダー210の内側壁 あるいは列作成ヘッド215の内側壁に係合する。列作成ヘッド215は、約8 時の位置ないし約1時の位置(図10参照)にかけて回転ディスク211の周辺 部上に取り付けられている。 列作成ヘッド215は、一列縦隊の単層の硬貨を、選別レール216(図9) の形をした硬貨案内部材に送る。選別レール216は、寸法によって硬貨を選別 する。電動モーター218によって駆動される駆動ベルト217の形をした硬貨 駆動部材は、選別レール216に沿って硬貨を駆動する。 回転ディスク211が(図10で見て時計方向に)回転させられたとき、中空 シリンダー210に隣接する硬貨は、列作成ヘッド215の入口端220に係合 するように運ばれる。硬貨は、溝221に入ることによって、列作成ヘッドの下 で回転させられる。溝221は、収束する内側壁222と外側壁223とを備え ている。内側壁222は、(回転ディスク211の中心に対して)約12時の位 置に向けて外側にらせん状に延び、そして、直線の接線に沿って続いている。そ の直線の接線は、約1時の位置で回転ディスク211の周辺を横断している。外 側壁223は、約8時から約9時にかけて一定の半径を備えている。次いで、9 時から約11時にかけて、内側に向けてらせん状に延び、これによって、列作成 ヘッドの領域において、収束する壁を有する溝を形成している。11時の位置を 越えて、外側壁223は内側壁222と平行になっており、それによって、一定 幅の溝が形成されている。 列作成ヘッド215の最も下側の面224は、弾性パッド213の頂面から、 千分の1数インチだけ、間隔があけられていることが好ましい。その結果、硬貨 は、外側壁223の下を通過することによって溝221から逃げることはできな し、また、硬貨は、列作成ヘッド215の内側周辺部225から溝221に入る こともできない。 列作成ヘッド215の最も下側の面224は、該列作成ヘッドの内側エッジの 全体に沿って、領域226を形成している。領域226の上流端は、傾斜路22 7を形成している。この傾斜路227は、該傾斜路と係合するように移動させら れた任意の硬貨を弾性パッド213内に向けて下側に押圧する。これによって、 係合した硬貨は、循環させられる。より具体的に説明すると、傾斜路227によ って弾性パッド213内に向けて下方に押圧された硬貨、例えば、図10の硬貨 C1のような硬貨は、領域226の下で一定の半径を有する通路に沿って運ばれ る。一方、列作成ヘッド215の内側のエッジは、回転ディスク211の中心か ら離れて外側に向けて、らせん状に延びている。結局、そのため、硬貨は、列作 成ヘッド215の内側のエッジから離れて回転させられ、次いで、自由に、回転 ディスク211に接触しながら外側に向けて動くことができ、列作成ヘッド21 5の入口端220に向けて循環させられる。 溝221によって、該溝に入った全ての硬貨は、異なった厚さや直径にかかわ らず、共通エッジ(図9−16の全ての硬貨の内側エッジ)が同じ位置に整合し た状態で該溝から出る。その結果、硬貨の反対側の(外側の)エッジを選別のた めに使用できる。図10で理解できるように、列作成ヘッド215の出口端にお ける内側壁222の接線部は、硬貨が列作成ヘッドを出るときに、硬貨の内側エ ッジ用の最終的な測定標準壁を形成している。 外側壁223のうち内側に向かってらせん状に延びる部分の主要部には、テー パー部223aが形成されている。これにより、溝221がそれぞれの硬貨の直 径よりも小さい幅に収束している場合でも、硬貨の外側部分が該外側壁の下を通 ることが可能となる。外側壁223のすぐ外側寄りの領域228によって、該外 側壁223を越えて外側に延びる全ての硬貨の部分を弾性パッド213内に向け て下方に押圧する。それによって、硬貨の内側エッジが上方に向けて傾き、測定 標準化のための内側壁222にしっかりと係合する。 図10で見て、約12時の位置において、内側壁222と外側壁223の両方 とも、12時の位置直前のそれぞれの壁を形成する円弧に接するラインに沿って 延びている。これらの接線方向に延びる壁は、硬貨を回転ディスク211から離 し、硬貨選別機構や硬貨ラッピング機構のような所望の硬貨受け取り装置に案内 する。硬貨が回転ディスク211を離れるときに硬貨の安定性を確保するために 、内側壁222と外側壁223との間の溝の深さは、230で減少している。そ の結果、(12時の位置を越えた)溝の接線部は、最も薄い硬貨の厚さよりも浅 くなっている。その結果、全ての金種の硬貨は、ディスクを離れるときに、弾性 パッド213内にしっかりと押圧される。 選別レール216と駆動ベルト217とは、図16−19により詳細に示され ている。選別レール216は、細長いプレートを備えている。この細長いプレー トは、一連の硬貨出口溝251、252、253、254、255、及び256 を形成している。一連の硬貨出口溝は、前記プレートに沿った種々の位置で、種 々の金種の硬貨を排出する機能を果たしている。硬貨が回転ディスク211から 排出されたとき、選別レール216の頂面は、硬貨を受け支持する。硬貨は回転 ディスク211の弾性面内に押圧されているので、選別レール216の頂面は、 列作成ヘッド215の出口端で、最も厚い硬貨のほぼ厚さだけ、列作成ヘッド2 15のうち最も低い硬貨係合面よりも低い位置に位置決めされている。所望する ならば、選別レール216の入口端に、わずかに傾斜したテーパー部を形成して 、回転ディスク211から選別レール216へ硬貨の移動を容易に行えるように してもよい。 駆動ベルト217によって、硬貨は、選別レール216に沿って進む。駆動ベ ルト217は、硬貨を選別レール216に向けて下方に押圧する。図16で理解 できるように、列作成ヘッド215の出口端は、硬貨が回転ディスク211を離 れる前でさえも硬貨の上側面に駆動ベルト217が係合するように、切り取られ ている。硬貨の整合したエッジは、測定標準壁258に従う。測定標準壁258 は、列作成ヘッド215において内側壁222と連続しており、硬貨出口溝25 1−256によってのみ遮断される。硬貨出口溝251−256の側壁は、傾斜 角で測定標準壁258を横断している。その結果、硬貨の上側面に加えられる駆 動ベルト217の駆動力は、対応する列作成ヘッド215−256を通して硬貨 を外側に向けて駆動する。 駆動ベルト217により選別レール216に沿って硬貨が進むときに、該硬貨 による選別レール216の面の摩損を防止するために、選別レール216には、 潤滑剤充填キャビティ268が設けられている。潤滑剤充填キャビティ268は 、図2及び図6の潤滑剤充填キャビティ99、146、及び162と類似してい る。硬貨が潤滑剤充填キャビティ268上を通過するとき、硬貨は、潤滑剤充填 キャビティ268から微量の潤滑剤を引き出し、選別レール216の面を横切っ てこの潤滑剤の一部を分配する。その結果、硬貨と選別レール216の面との間 の摩擦係数が著しく減少する。選別レール216の別の実施例において、潤滑剤 充填キャビティ268の代わりに、径方向で重なる一対の自己潤滑挿入部材26 8’(図23)が用いられている。自己潤滑挿入部材268’は、図21及び図 22の自己潤滑挿入部材99’、146’、及び162’に類似している。さら に別の実施例において、選別レール216は、図27と図29のそれぞれにおけ る潤滑分配システム300と300’の一方と関連して使用される。選別レール 216には、(1)図26に示した前記挿入部材302に類似した多孔性排出挿 入部材;(2)図30に示した前記穴362に類似した幅の狭い穴;あるいは( 3)図31に示した毛管364に類似した毛管が取り付けられた穴の;いずれか が設けられている。選別レール216の硬貨案内面が選別レール216の上側面 となっていることから、前記潤滑分配システムでは、一般的な圧力制御を行うよ うになっている。これにより、重力に抗して作用させて、多孔性排出挿入部材、 幅の狭い穴、あるいは毛管を通して、選別レール216の上側の硬貨案内面に潤 滑流体を強制的に送り込むことができるようになっている。 駆動ベルト217は、弾性外側面259を備えている(図19)。弾性外側面 259は、選別レール216の頂面に十分に接近して位置決めされているので、 全ての硬貨は、選別レール216に対してしっかりと押圧される。駆動ベルト2 17と選別レール216との間で硬貨を挟持することにより、硬貨は、硬貨の整 合したエッジが測定標準壁258に沿って運ばれている状態で、列作成装置によ って設けられる同一相対位置に、正確に保持される。したがって、硬貨の反対側 エッジ(図16で見て上側のエッジ)は、硬貨のそれぞれの直径によって独自に 決定 される。その結果、各金種の硬貨は、異なった出口溝によって捕らえられる。駆 動ベルト217の弾性面は、各硬貨が対応する出口溝内に向けて下方に押圧され ることを確実にする。また、各硬貨が、駆動ベルト217の駆動力によって選別 レール216から排出されることを確実にする。この駆動ベルト217は、硬貨 を、その出口溝のうち長い方の(前方側)側方壁に対して付勢させる。 連続する硬貨出口溝251−256の入口端は、測定標準壁258のラインか らしだいに離れるように配置されている。それによって、直径の大きさの順番で 硬貨を受け且つ排出するようになっている。図示された特定の実施例において、 6つの硬貨出口溝251−256は、硬貨の寸法の大きさの順番に、すなわち、 10セント貨(溝251)、1セント貨(溝252)、5セント貨(溝253) 、25セント貨(溝254)、1ドル貨(溝255)、及び50セント貨(溝2 56)の順番に、6つの米国硬貨を連続的に排出できるように、位置決めされ且 つ寸法決めされている。硬貨出口溝251−256の入口端は、唯−1つの特定 の金種が各溝に入ることができるように位置決めされている。すなわち、所定の 出口溝に到達する他の全ての金種の硬貨は、その特定の溝の入口端を越えて側方 に延びることとなる。その結果、他の全ての金種の硬貨は、その特定の溝に入る ことはできず、そのため、次の出口溝に続けて移動する。 例えば、第1の硬貨出口溝251は、10セント貨のみを排出するようになっ ている。したがって、この溝の入口端251aは、10セント貨の直径よりもわ ずかにのみ大きい距離だけ、測定標準壁258から離れている。そのため、10 セント貨のみ硬貨出口溝251に入ることができる。全ての金種の硬貨の1つの エッジが測定標準壁258に係合しているので、10セント貨以外の他の全ての 金種の硬貨は、硬貨出口溝251の入口端251aを越えて延びている。それに よって、10セント貨を除いた全ての硬貨が、その特定の溝に入ることが防止さ れる。 硬貨出口溝252に到達した硬貨のうち1セント貨のみが、その硬貨出口溝2 52に入るのに十分に小さい直径を備えている。1セント貨以外の他の全ての金 種の硬貨は、硬貨出口溝252の入口端を越えて延びている。その結果、1セン ト貨以外の他の全ての金種の硬貨は、選別レールと弾性ベルトとの間で挟持され たままとなる。したがって、そのような硬貨は、硬貨出口溝252を通過して回 転させられ、次の出口溝に続けて移動する。 同様に、5セント貨のみが硬貨出口溝253に入ることができ、25セント貨 のみが硬貨出口溝254に入ることができ、1ドル貨のみが硬貨出口溝255に 入ることができ、50セント硬貨のみが硬貨出口溝256に入ることができる。 図16−19に示された選別レール216の特定の実施例において、硬貨出口 溝251−256の入口端は、出口端よりも幅が狭くなっている。溝幅の変化は 、測定標準壁258で起きる。それらの入口端での溝の幅を狭くすることは、隣 接する各対の硬貨出口溝の間の硬貨支持領域をより広くすることとなる。これに よって、硬貨が連続する出口溝を通過するとき、望ましくない硬貨のチルティン グの防止を助ける。望ましくない硬貨のチルティングは誤った選別を起こすこと となる。 図18で理解できるように、硬貨出口溝251−256の各々の底部壁には、 該硬貨出口溝の幅方向を横断するテーパー部が形成されている。これによって、 最大の深さは、前記硬貨出口溝のうち、より長くなっている前方側方壁に沿って いる。前記底部壁にテーパー部を形成することによって、硬貨が硬貨出口溝25 1−256を通って排出されるとき、硬貨はチルトするようになっている。それ によって、各硬貨の、それぞの硬貨出口溝の前方側方壁への係合が確実となる。 これは、さらに、誤った選別を避けて、各硬貨が所望の硬貨出口溝内にとどまる ことを確実にする。 図19に示されているように、駆動ベルト217は、積層構造を備えているこ とが好ましい。駆動ベルト217の内側面は、比較的硬い材料の層217aから 構成されている。この内側面には、図18に示された被駆動プーリー260aと アイドラープーリー260bとの両方と確動状態の係合ができるように、歯付き の面が形成されている。駆動ベルト217の厚い中央層217bは、独立気泡フ ォームポリマーのような比較的柔軟な弾性材料から構成されている。硬貨と係合 する駆動ベルト217の外側面は、強靭な可撓性のあるポリマーからなる薄い層 217cによって形成されている。この薄い層217cは、硬貨の形状に合わせ て変形することができ、さらに、硬貨が硬貨出口溝251−256を通して排出 さ れるときに生じる、駆動ベルトを横切って摺動する硬貨の研摩作用に耐えること ができる。 図17の選別レール216は、種々の金種の硬貨を排出するための硬貨出口溝 251−256を含んでいる。図20に示された別の実施例においては、選別レ ール216の硬貨出口溝251−256に代えて、出口開口部251’−256 ’を用いてもよい。出口開口部251’−256’は、図6の出口開口部152 a−152hと同様な方法で硬貨を選別し且つ排出することから、出口開口部2 51’−256’の作動は、ここでは詳細に記述されていない。測定標準壁25 8’に隣接して形成された一連の出口開口部251’−256’上で硬貨を通過 させることによって、硬貨は選別されるということを述べることで、十分である 。出口開口部251’−256’は、側方幅がしだいに増加するようになってい る。その結果、小さい硬貨は大きな硬貨の前で取り除かれる。(図20で見て) 全ての出口開口部251’−256’の下側エッジは、硬貨が連続する開口部上 を進むときに硬貨の下側エッジを案内する測定標準壁258’から、わずかに離 れて設けられている。測定標準壁258’と出口開口部251’−256’の下 側エッジとの間のレール面は、硬貨の下側部分を連続的に支持する。硬貨の下側 部分は、また、各硬貨がその開口部に到達するまでレール216’によっても支 持されている。そのレール216’の部分で、硬貨の下側エッジは、下方に向け てチルトし、硬貨はその開口部を通して落ちることとなる。 硬貨による選別レール216’の面の摩損を防止するために、選別レール21 6’には、潤滑剤充填キャビティ270(図20)や自己充填挿入部材270’ (図24)のどちらでも設けることができる。また、選別レール216’は、図 27と図29のそれぞれに示した潤滑分配システム300及び300’の一方と 共に採用することもできる。 上述したように、図1−26、30、及び31の硬貨ハンドリング装置は、種 々の潤滑技術を採用して、可動の硬貨駆動部材によって硬貨ハンドリング装置の 硬貨案内静止部材の面に沿って硬貨が移動するときに生じる、前記硬貨案内静止 部材の面と硬貨との間の摩擦係数を減少させることができる。前記硬貨駆動部材 は、弾性面を備えている。この弾性面は、硬貨と係合し、該係合した硬貨を前記 硬貨案内静止部材の面に沿って駆動させることができる。上述したように、硬貨 案内静止部材は、硬貨を取り扱う硬貨ハンドリング装置のタイプに応じて変える ことができる。例えば、図1−4、21、25、26、30、及び31に示され たディスクタイプの硬貨選別機は、静止選別ヘッド12を備えている。この静止 選別ヘッド12の面に沿って硬貨を移動させる硬貨駆動部材は、回転ディスク1 3となっている。図5−8及び図22に示された、ディスクが相対するタイプの 硬貨選別機は、静止列作成ヘッド112を備えている。この列作成ヘッド112 の面に沿って硬貨を移動させる硬貨駆動部材は、回転ディスク114となってい る。図5−8及び図22に示された、ディスクが相対するタイプの硬貨選別機は 、静止選別ディスク150を備えている。この選別ディスク150の面に沿って 硬貨を移動させる硬貨駆動部材は、弾性ゴムパッド156を備えた回転ディスク 158となっている。図9−19に示されたレールタイプの硬貨選別機は、静止 選別レール216を備えている。この選別レール216の面に沿って硬貨を移動 させる硬貨駆動部材は、駆動ベルト217となっている。最後に、図20及び2 4に示された、変形されたレールタイプの硬貨選別機は、静止選別レール216 ’を備えている。この選別レール216’の面に沿って硬貨を移動させる硬貨駆 動部材は、駆動ベルト217となっている。 図1−20の硬貨ハンドリング装置の各々において、潤滑剤が充填されたキャ ビティは、1あるいはそれ以上の領域に配置されることが好ましい。その領域で は、硬貨案内静止部材によって、硬貨が硬貨駆動部材の弾性面に押圧されるよう になっている。その上、潤滑剤が充填されたキャビティは、硬貨案内静止部材に おいて、該硬貨案内静止部材の面に沿って移動する種々の硬貨の内側エッジと外 側エッジとを目標に定めた位置に、戦略的に配置される。図21−26、30、 及び31の別の硬貨ハンドリング装置において、自己潤滑挿入部材(図21−2 4)、多孔性排出挿入部材(図25−26)、潤滑剤が供給される幅の狭い穴( 図30)、及び潤滑剤が供給される毛管(図31)が、高圧領域のちょうど上流 側で、1あるいはそれ以上の位置に配置されることが好ましい。各位置において 、1あるいはそれ以上のこれらの部材が、硬貨案内静止部材の面に沿って移動す る種々の硬貨の内側エッジと外側エッジとを目標に定めるように、位置決めさ れている。ここに記述されている潤滑技術は、硬貨駆動部材の弾性面が硬貨案内 静止部材に沿って硬貨を移動させるときに、硬貨と硬貨案内静止部材との間の摩 擦を効果的に減少させる。したがって、この減少した摩擦によって、硬貨案内静 止部材の摩損を最小にする。 他の実施例においては、耐摩損コーティングが、硬貨案内静止部材の硬貨案内 面に加えられている。特に、耐摩損コーティングは、図1−4、21、25、2 6、30、及び31に示されたディスクタイプの硬貨選別機の静止選別ヘッド1 2の下側面に加えられている。同様に、コーティングが、図5−8及び22に示 されている、静止列作成ヘッド112の下側面と、ディスクが相対するタイプの 硬貨選別機の静止選別ディスク150の上側面に加えられている。最後に、コー ティングが、図9−20、23、及び24に示されたレールタイプの硬貨選別機 の選別レール216及び216’の上側面に加えられている。耐摩損コーティン グは、ここに述べられた他の潤滑技術の代わりに、あるいはここに述べられた他 の潤滑技術と共に採用してもよい。 一実施例において、耐摩損コーティングは、硬貨ハンドリング装置の作動温度 範囲にわたって効果的に潤滑を行う固体(solid)フィルム潤滑剤となって いる。前記固体フィルム潤滑剤は、優れたチップ抵抗及び摩耗耐用年数を備えて いるべきである。また、低い摩擦係数を備えているべきである。「固体フィルム 潤滑剤」は、ここでは、固体潤滑粒子を面に結合させる樹脂の薄いフィルムとし て定義される。図1−26、30、及び31の硬貨ハンドリング装置に関連させ て、潤滑粒子は、硬貨案内部材の面に結合されている。これらの潤滑粒子は、そ のとき、硬貨と硬貨案内部材との間の面接触を防止する。したがって、これらの 面の間の摩擦と摩耗とを減少させる。 好ましい実施例において、固体フィルム潤滑剤は、インディアナ州のウエスト ・ラフィエットにあるE/Mコープレーション(E/M Corporatio n of West Lafayette,Indiana)によって製造され ているEVERLUBE(登録商標)6111の固体フィルム潤滑剤である。E VERLUBE(登録商標)6111の潤滑剤は、4Hの鉛筆硬度(ASTM D−3363)と、0.06の摩擦係数とを備えている。この固体フィルム潤滑 剤 は、エポキシバインダーを使用して、ポリテトラフルオロエタン(PTFE)と 二硫化モリブデン潤滑剤とを、図1−24の種々の硬貨ハンドリング装置の硬貨 案内部材の面に結合させている。その固体フィルム潤滑剤を、スプレー、浸漬( ディッピング)、ブラッシング、スプレー/タンブリング、あるいは浸漬/タン ブリングによって、硬貨案内部材に加えるようにしてもよい。その潤滑剤は、全 体の厚さが0.0002インチ(約0.00508ミリメートル)ないし0.0 005インチ(約0.0127ミリメートル)になるように加えられたとき、最 適な摩耗特性を達成する。 他の実施例において、耐摩耗コーティングは、硬貨案内部材を、イリノイ州の ロックフォードにあるイプセン・コマーシャル・ヒート・トリーティング(Ip sen Commercial Heat Treating of Rock ford,Illinois)によって実施されたNITROTEC(登録商標 )面処理することによって、硬貨案内部材の面に形成されている。硬貨案内部材 は、低摩擦係数と長い摩耗耐用年数とを備えた面を構成するために、ガス状でニ トロ浸炭され、研磨され、次いで、酸化される。NITROTEC(登録商標) 処理は、1983年4月27日に発行された「耐蝕性スチール要素と製造方法」 (Corrosion Resistance Steel Componen ts and Method of Manufacture)と題された欧州 特許第0077627A2に詳細に記述されている。この欧州特許を参照するこ とによって、該欧州特許は本願明細書に組み込まれている。 本願発明は、1あるいはそれ以上の特定の実施例を参照して述べられたが、本 願発明の精神及び範囲から離れることなしに、上記実施例を変更できることは当 業者は理解できるであろう。例えば、特に、摩損の問題に著しく直面していると きは、上述した種々の潤滑技術をお互いに組み合わせて使用してもよい。上記各 実施例とこれらの実施例の容易な変更は、下記の請求の範囲に述べられた本願発 明の精神と範囲内に含まれるように解釈される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JO,MX (72)発明者 ガイブ,ジョセフ・ジェイ アメリカ合衆国イリノイ州60056,マウン ト・プロスペクト,サウス・ウェーバーリ ー・アベニュー 909

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数の硬貨を処理するための硬貨ハンドリング装置であって、 弾性面を有する硬貨駆動部材と、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面と対向する硬貨案内面を有する硬貨案内静止部 材とを備えており、 前記硬貨案内面は、前記弾性面とほぼ平行になるように位置決めされ、該弾性 面からわずかに間隔があけられており、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面は、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に 沿って前記硬貨を移動させるように構成され且つ配置されており、 前記硬貨案内静止部材は、該硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に加えられる 耐摩損コーティングを有しており、これによって、前記硬貨案内静止部材の前記 硬貨硬貨案内面と前記硬貨との間の摩擦を減少させることができることを特徴と する硬貨ハンドリング装置。 2.請求項1に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記耐摩損コーティング は、固体フィルム潤滑剤を備えていることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 3.請求項2に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記固体フィルム潤滑剤 は、エポキシ樹脂バインダー、ポリテトラフルオロエタン(PTFE)、及び二 硫化モリブデンからなっていることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 4.請求項1に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨案内面をニトロ 浸炭し、研磨し、次いで、酸化することによって、前記耐摩損コーティングが、 前記硬貨案内面に形成されていることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 5.請求項1に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は回転 可能なディスクを備えており、前記硬貨案内静止部材は選別プレートを備えてい ることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 6.請求項5に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別プレートの前記 硬貨案内面が、共通半径に前記硬貨のエッジを整合させるための列作成領域を形 成しており、前記硬貨案内面の周縁部が、複数の出口溝を形成しており、前記複 数の出口溝は、それぞれの硬貨の直径に基づいて列を形成した前記硬貨を選択的 に排出できることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 7.請求項5に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別プレートの前記 硬貨案内面の周縁部が、複数の出口開口部を形成しており、前記複数の出口開口 部は、それぞれの硬貨の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できることを特 徴とする硬貨ハンドリング装置。 8.請求項1に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は回転 可能なディスクを備えており、前記硬貨案内静止部材は列作成ヘッドを備えてお り、前記列作成ヘッドは、該列作成ヘッドの前記硬貨案内面上で前記硬貨のエッ ジを整合できることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 9.請求項1に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は、駆 動ベルトを備えており、前記硬貨案内静止部材は選別レールを備えていることを 特徴とする硬貨ハンドリング装置。 10.請求項9に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別レールの硬貨 案内面は、複数の出口溝を形成しており、前記複数の出口溝は、それぞれの硬貨 の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できることを特徴とする硬貨ハンドリ ング装置。 11.請求項9に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別レールの前記 硬貨案内面は、複数の出口開口部を形成しており、前記複数の出口開口部は、そ れぞれの硬貨の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できることを特徴とする 硬貨ハンドリング装置。 12.複数の硬貨を処理するための硬貨ハンドリング装置であって、 弾性面を有する硬貨駆動部材と、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面と対向する硬貨案内面を有する硬貨案内静止部 材とを備えており、 前記硬貨案内面は、前記弾性面とほぼ平行になるように位置決めされ、該弾性 面からわずかに間隔があけられており、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面は、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に 沿って前記硬貨を移動させるように構成され且つ配置されており、 前記硬貨案内静止部材は、該硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に形成された キャビティに固定された少なくとも1つの自己潤滑挿入部材を備えており、これ によって、前記硬貨案内面と前記硬貨との間の摩擦を減少させるようにしている ことを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 13.請求項12に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記自己潤滑挿入部 材は、グラファイトを充填したポリイミド樹脂であることを特徴とする硬貨ハン ドリング装置。 14.請求項12に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は 回転可能なディスクを備えており、前記硬貨案内静止部材は選別プレートを備え ていることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 15.請求項14に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別プレートの 前記硬貨案内面が、共通半径に前記硬貨のエッジを整合させるための列作成領域 を形成し、前記硬貨案内面の周辺部が、複数の出口溝を形成しており、前記複数 の出口溝は、それぞれの硬貨の直径に基づいて列を形成した前記硬貨を選択的に 排出できることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 16.請求項14に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別プレートの 前記硬貨案内面の周辺部が、複数の出口開口部を形成しており、前記複数の出口 開口部は、それぞれの硬貨の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できること を特徴とする硬貨ハンドリング装置。 17.請求項12に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は 回転可能なディスクを備えており、前記硬貨案内静止部材は列作成ヘッドを備え ており、前記列作成ヘッドは、該列作成ヘッドの前記硬貨案内面上で前記硬貨の エッジを整合できることを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 18.請求項12に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記硬貨駆動部材は 、駆動ベルトを備えており、前記硬貨案内静止部材は選別レールを備えているこ とを特徴とする硬貨ハンドリング装置。 19.請求項18に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別レールの硬 貨案内面は、複数の出口溝を形成しており、前記複数の出口溝は、それぞれの硬 貨の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できることを特徴とする硬貨ハンド リング装置。 20.請求項18に記載の硬貨ハンドリング装置において、前記選別レールの前 記硬貨案内面は、複数の出口開口部を形成しており、前記複数の出口開口部は、 それぞれの硬貨の直径に基づいて前記硬貨を選択的に排出できることを特徴とす る硬貨ハンドリング装置。 21.硬貨ハンドリングシステムであって、 弾性面を有する硬貨駆動部材と、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面と対向する硬貨案内面を有する硬貨案内静止部 材とを備えており、 前記硬貨案内面は、前記弾性面とほぼ平行になるように位置決めされ、該弾性 面からわずかに間隔があけられており、 前記硬貨駆動部材の前記弾性面は、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に 沿って前記硬貨を移動させており、 潤滑流体を蓄積するための貯蔵手段と、 前記貯蔵手段から前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に前記潤滑流体を伝 えるための手段と、 前記貯蔵手段から前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に伝える前記潤滑流 体を調整するための手段とを備えたことを特徴とする硬貨ハンドリングシステム 。 22.請求項21に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記調整手段は 、前記貯蔵手段から前記硬貨案内面に前記潤滑流体を圧送するための電動ポンプ と、前記電動ポンプに連結されたポンプスイッチ回路と、前記ポンプスイッチ回 路に連結された処理回路とを備えており、前記処理回路が前記ポンプスイッチ回 路に作動信号を送ることに応答して、前記電動ポンプが作動することを特徴とす る硬貨ハンドリングシステム。 23.請求項22に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、さらに、前記硬 貨案内静止部材内に取り付けられた硬貨センサーであって、該硬貨センサーの近 傍を通過する硬貨を検出する硬貨センサーを備えており、前記処理回路は、前記 硬貨センサーに連結された硬貨カウンターを備えており、前記硬貨カウンターは 、前記硬貨センサーによって検出された硬貨をカウントしており、前記硬貨カウ ンターが予め定められたカウント値に達することに応答して、前記処理回路は、 前記作動信号を前記ポンプスイッチ回路に送っており、前記硬貨カウンターは、 前 記予め定められたカウント値に達した後、リセットされることを特徴とする硬貨 ハンドリングシステム。 24.請求項23に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記処理回路は 、予め定められた時間を測定するタイマーを備えており、前記処理回路が前記作 動信号を前記ポンプスイッチ回路に送ることに応答して、前記電動ポンプは、前 記予め定められた時間にわたって作動状態のままとなっており、前記予め定めら れた時間の経過に応答して、前記処理回路は、作動停止信号を前記ポンプスイッ チ回路に送ることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 25.請求項21に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、さらに、前記硬 貨案内静止部材の前記硬貨案内面に形成されたキャビティを備えていることを特 徴とする硬貨ハンドリングシステム。 26.請求項25に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記キャビティ は多孔性排出挿入部材を含んでおり、前記多孔性排出挿入部材は、前記硬貨案内 静止部材の前記硬貨案内面と実質的に同一平面となっている面を備えていること を特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 27.請求項26に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記多孔性排出 挿入部材はスチールから構成されており、また、前記多孔性排出挿入部材は、前 記スチールの全体にわたって一様に分布した小孔を含んでいることを特徴とする 硬貨ハンドリングシステム。 28.請求項22に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、さらに、前記硬 貨案内静止部材の硬貨案内面に形成されたキャビティを備えており、前記キャビ ティは貯留セクションを有しており、前記予め定められた時間によって、前記電 動ポンプが、前記キャビティの前記貯留セクションをほぼ充填するのに十分な量 の前記潤滑流体を圧送できることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 29.請求項28に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記キャビティ は、対向する面を有する多孔性排出挿入部材を含んでおり、前記対向する面のう ちの一方が、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面とほぼ同一平面となってお り、前記キャビティの前記貯留セクションは、前記多孔性挿入部材の前記対向す る面のうち他方と隣接していることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 30.請求項21に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記調整手段は 、前記リザーバーから前記硬貨案内面に前記潤滑流体を選択的に伝える制御バル ブと、前記制御バルブに連結されたバルブスイッチ回路と、前記バルブスイッチ 回路に連結された処理回路とを備えており、前記処理回路が前記バルブスイッチ 回路に開信号を送るのに応答して、前記制御バルブが開くことを特徴とする硬貨 ハンドリングシステム。 31.請求項30に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、さらに、前記硬 貨案内静止部材内に設けられた硬貨センサーであって、該硬貨センサーの近くを 通過する硬貨を検出する前記硬貨センサーを備えており、前記処理回路は前記硬 貨センサーに連結された硬貨カウンターを備えており、前記硬貨カウンターは前 記硬貨センサーによって検出されたをカウントし、前記硬貨カウンターが予め定 められたカウント値に達するのに応答して前記処理回路は前記開信号を前記バル ブスイッチ回路に送り、前記硬貨カウンターは、前記予め定められたカウント値 に達した後、リセットされることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 32.請求項31に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記処理回路は 、予め定められた時間を測定するタイマーを備えており、前記処理回路が前記開 信号を前記バルブスイッチ回路に送ることに応答して、前記制御バルブは、前記 予め定められた時間にわたって、開いたままとなっており、前記予め定められた 時間の経過に応答して、前記処理回路は、閉信号を前記バルブスイッチ回路に送 ることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。 33.請求項21に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記硬貨駆動部 材の前記弾性面が、前記硬貨案内静止部材の前記硬貨案内面に沿って前記硬貨を 移動させている間、前記調整手段は、時間間隔で、前記伝達手段を介して、前記 潤滑流体を前記硬貨案内面に流すことを許容のみしていることを特徴とする硬貨 ハンドリングシステム。 34.請求項25に記載の硬貨ハンドリングシステムにおいて、前記キャビティ は両端を有する毛管を含んでおり、前記両端のうちの一方が前記硬貨案内静止部 材の前記硬貨案内面とほぼ同一面上にあり、前記両端のうちの他方が前記伝達手 段に連結されていることを特徴とする硬貨ハンドリングシステム。
JP8513366A 1994-10-17 1995-10-03 改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置 Withdrawn JPH09506990A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/325,778 US5474495A (en) 1994-01-06 1994-10-17 Coin handling device
US08/325,778 1994-10-17
US08/401,414 US5501631A (en) 1994-01-06 1995-03-09 Coin handling device with an improved lubrication system
US08/401,414 1995-03-09
PCT/US1995/013049 WO1996012253A1 (en) 1994-10-17 1995-10-03 Coin handling device with a lubrication system

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09506990A true JPH09506990A (ja) 1997-07-08

Family

ID=26985098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8513366A Withdrawn JPH09506990A (ja) 1994-10-17 1995-10-03 改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置

Country Status (9)

Country Link
US (1) US5501631A (ja)
EP (1) EP0738406B1 (ja)
JP (1) JPH09506990A (ja)
AU (1) AU686473B2 (ja)
CA (1) CA2178069C (ja)
DE (1) DE69509630T2 (ja)
ES (1) ES2132770T3 (ja)
MX (1) MX9602350A (ja)
WO (1) WO1996012253A1 (ja)

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6748101B1 (en) 1995-05-02 2004-06-08 Cummins-Allison Corp. Automatic currency processing system
US6363164B1 (en) 1996-05-13 2002-03-26 Cummins-Allison Corp. Automated document processing system using full image scanning
US8950566B2 (en) 1996-05-13 2015-02-10 Cummins Allison Corp. Apparatus, system and method for coin exchange
US8701857B2 (en) 2000-02-11 2014-04-22 Cummins-Allison Corp. System and method for processing currency bills and tickets
US6896118B2 (en) 2002-01-10 2005-05-24 Cummins-Allison Corp. Coin redemption system
US7743902B2 (en) 2002-03-11 2010-06-29 Cummins-Allison Corp. Optical coin discrimination sensor and coin processing system using the same
US6739965B2 (en) 2002-05-14 2004-05-25 Floyd K. String High speed, high volume coin sorter
AU2003239234A1 (en) 2002-06-14 2003-12-31 Cummins-Allison Corp. Coin redemption machine having gravity feed coin input tray and foreign object detection system
US8171567B1 (en) 2002-09-04 2012-05-01 Tracer Detection Technology Corp. Authentication method and system
US20040092222A1 (en) * 2002-11-07 2004-05-13 Bogdan Kowalczyk Stationary head for a disc-type coin processing device having a solid lubricant disposed thereon
US8393455B2 (en) 2003-03-12 2013-03-12 Cummins-Allison Corp. Coin processing device having a moveable coin receptacle station
US9934640B2 (en) 2004-09-15 2018-04-03 Cummins-Allison Corp. System, method and apparatus for repurposing currency
US8523641B2 (en) 2004-09-15 2013-09-03 Cummins-Allison Corp. System, method and apparatus for automatically filling a coin cassette
US20060154589A1 (en) * 2005-01-11 2006-07-13 String Gregory F High speed coin processing machine
US8602200B2 (en) 2005-02-10 2013-12-10 Cummins-Allison Corp. Method and apparatus for varying coin-processing machine receptacle limits
WO2007044570A2 (en) 2005-10-05 2007-04-19 Cummins-Allison Corp. Currency processing system with fitness detection
US7980378B2 (en) 2006-03-23 2011-07-19 Cummins-Allison Corporation Systems, apparatus, and methods for currency processing control and redemption
CA2660418C (en) 2008-03-25 2018-08-07 Cummins-Allison Corp. Self service coin redemption card printer-dispenser
US8545295B2 (en) 2010-12-17 2013-10-01 Cummins-Allison Corp. Coin processing systems, methods and devices
US9092924B1 (en) 2012-08-31 2015-07-28 Cummins-Allison Corp. Disk-type coin processing unit with angled sorting head
US9916713B1 (en) 2014-07-09 2018-03-13 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for processing coins utilizing normal or near-normal and/or high-angle of incidence lighting
US9508208B1 (en) 2014-07-25 2016-11-29 Cummins Allison Corp. Systems, methods and devices for processing coins with linear array of coin imaging sensors
US9501885B1 (en) 2014-07-09 2016-11-22 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for processing coins utilizing near-normal and high-angle of incidence lighting
US10685523B1 (en) 2014-07-09 2020-06-16 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for processing batches of coins utilizing coin imaging sensor assemblies
US9430893B1 (en) 2014-08-06 2016-08-30 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for managing rejected coins during coin processing
US10089812B1 (en) * 2014-11-11 2018-10-02 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for processing coins utilizing a multi-material coin sorting disk
US9875593B1 (en) 2015-08-07 2018-01-23 Cummins-Allison Corp. Systems, methods and devices for coin processing and coin recycling
GB2543482A (en) * 2015-10-09 2017-04-26 Scan Coin Ab An apparatus and method for processing coins
US10679449B2 (en) 2016-10-18 2020-06-09 Cummins-Allison Corp. Coin sorting head and coin processing system using the same
US10181234B2 (en) 2016-10-18 2019-01-15 Cummins-Allison Corp. Coin sorting head and coin processing system using the same
GB2613288B (en) 2019-01-04 2023-12-06 Cummins Allison Corp Coin pad for coin processing system
US10861157B2 (en) * 2019-04-04 2020-12-08 Medtronic Vascular, Inc. System and methods for determining modified fractional flow reserve values
US11734984B2 (en) * 2020-03-10 2023-08-22 John Tarpley Electronically actuated coin slider device

Family Cites Families (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2012863A1 (de) * 1970-03-18 1971-10-07 Alfred Krauth Apparatebau Kg P Rotierende Munzsortiervornchtung mit vertikaler Drehachse
US4086928A (en) * 1976-08-06 1978-05-02 Ristvedt Victor G Coin sorting machine
US4098280A (en) * 1976-10-22 1978-07-04 Ristvedt Victor G Coin handling machine
US4234003A (en) * 1978-06-30 1980-11-18 Ristvedt Victor G Coin handling machine
US4444212A (en) * 1978-06-30 1984-04-24 Ristvedt-Johnson, Inc. Coin handling machine
DE3002222A1 (de) * 1980-01-23 1981-07-30 Scheidt & Bachmann GmbH, 4050 Mönchengladbach Vorrichtung zum pruefen von muenzen
US4531531A (en) * 1980-11-18 1985-07-30 Ristvedt-Johnson, Inc. Coin handling machine
US4396029A (en) * 1981-02-17 1983-08-02 Anderson Daryl A Coin sorting apparatus and method
US4496401A (en) * 1981-10-15 1985-01-29 Lucas Industries Corrosion resistant steel components and method of manufacture thereof
US4506685A (en) * 1982-04-19 1985-03-26 Childers Roger K High-speed coin sorting and counting apparatus
US4543969A (en) * 1983-05-06 1985-10-01 Cummins-Allison Corporation Coin sorter apparatus and method utilizing coin thickness as a discriminating parameter
US4549561A (en) * 1983-06-13 1985-10-29 Ristvedt-Johnson, Inc. Coin handling machine
US4564037A (en) * 1983-08-25 1986-01-14 Childers Corporation Coin-queueing head for high-speed coin-sorting and counting apparatus
US4557282A (en) * 1983-08-25 1985-12-10 Childers Corporation Coin-sorting wheel and counter for high-speed coin-sorting and counting apparatus
US4564036A (en) * 1983-09-15 1986-01-14 Ristvedt-Johnson, Inc. Coin sorting system with controllable stop
US4570655A (en) * 1983-09-28 1986-02-18 Raterman Donald E Apparatus and method for terminating coin sorting
US4731043A (en) * 1983-12-14 1988-03-15 Ristvedt-Johnson, Inc. Coin sorter
US4607649A (en) * 1983-12-21 1986-08-26 Brandt, Inc. Coin sorter
US4586522A (en) * 1984-04-03 1986-05-06 Brandt, Inc. Coin handling and sorting
US4620559A (en) * 1984-10-09 1986-11-04 Childers Corporation High-speed coin-sorting and counting apparatus
US4775353A (en) * 1985-10-17 1988-10-04 Childers Corporation Spiral coin-queueing head for high-speed coin-sorting and counting apparatus
US4863414A (en) * 1986-06-23 1989-09-05 Ristvedt Victor G Coin sorter
US4681128A (en) * 1986-06-23 1987-07-21 Ristvedt Victor G Coin sorter
US5022889A (en) * 1986-06-23 1991-06-11 Ristvedt Victor G Coin sorter
US4753624A (en) * 1987-03-27 1988-06-28 Brandt, Inc. Resilient disc coin sorter having recesses converging in the direction of coin travel
US4775354A (en) * 1987-06-29 1988-10-04 Cummins-Allison Corp. Coin sorting apparatus with rotating disc stationary guide plate for sorting coins by their different diameters
US4966570A (en) * 1987-07-30 1990-10-30 Ristvedt Victor G Coin sorting apparatus for sorting coins of selected denominations
US4921463A (en) * 1987-10-27 1990-05-01 Cummins-Allison Corporation Coin sorter with counter and brake mechanism
US5106338A (en) * 1989-03-14 1992-04-21 Cummins-Allison Corp. Coin sorting mechanism
US5009627A (en) * 1989-03-14 1991-04-23 Cummins-Allison Corp. Coin sorting mechanism
US5026320A (en) * 1989-11-06 1991-06-25 Cummins-Allison Corporation Disc-type coin sorter with retractable guide surfaces
US5011455A (en) * 1990-02-12 1991-04-30 Cummins-Allison Corporation Coin sorter with automatic bag-switching
US5123873A (en) * 1990-02-12 1992-06-23 Cummins-Allison Corp. Coin sorter with automatic bag-switching
US5141443A (en) * 1990-05-14 1992-08-25 Cummins-Allison Corp. Coin sorter with automatic bag-switching or stopping
US5141472A (en) * 1990-10-30 1992-08-25 Cummins-Allison Corp. Disc-type coin sorter with adjustable gaging device
US5197919A (en) * 1991-06-21 1993-03-30 Cummins-Allison Corporation Disc-type coin sorter with movable bearing surface
US5382191A (en) * 1993-03-26 1995-01-17 Cummins-Allison Corp. Coin queuing device and power rail sorter
US5372542A (en) * 1993-07-09 1994-12-13 Cummins-Allison Corp. Disc coin sorter with improved exit channel
US5401211A (en) * 1993-08-05 1995-03-28 Cummins-Allison Corp. Disc coin sorter with positive guide wall between exit channels

Also Published As

Publication number Publication date
CA2178069C (en) 1999-07-20
US5501631A (en) 1996-03-26
AU3892595A (en) 1996-05-06
DE69509630D1 (de) 1999-06-17
EP0738406A1 (en) 1996-10-23
AU686473B2 (en) 1998-02-05
DE69509630T2 (de) 1999-09-30
WO1996012253A1 (en) 1996-04-25
EP0738406B1 (en) 1999-05-12
MX9602350A (es) 1997-02-28
ES2132770T3 (es) 1999-08-16
EP0738406A4 (en) 1997-01-08
CA2178069A1 (en) 1996-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09506990A (ja) 改良した潤滑システムを備えた硬貨ハンドリング装置
US5474495A (en) Coin handling device
JP3407902B2 (ja) ディスク型硬貨選別装置
EP0691015B1 (en) Coin queuing device and power rail sorter
JP2757970B2 (ja) 出口通路間に壁を備える硬貨選別装置
CA2191012C (en) Disc coin sorter with slotted exit channels
EP0557428B1 (en) Coin sorting mechanism
JPS6354694A (ja) コイン・ソ−タ−
US4775354A (en) Coin sorting apparatus with rotating disc stationary guide plate for sorting coins by their different diameters
US20040092222A1 (en) Stationary head for a disc-type coin processing device having a solid lubricant disposed thereon
JPH06502031A (ja) 可調節型測定装置を備える円盤型硬貨選別装置
WO1996007163A1 (en) Disc-type coin sorter with adjustable targeting inserts
US20050233684A1 (en) Rotating pusher disk for a coin dispensing device
JP5716199B2 (ja) 硬貨分離搬送装置
JP2012194830A5 (ja)
CN101263531A (zh) 硬币处理设备
US7654891B2 (en) Coin feeding device for adjusting to different size coins
EP1612744B1 (en) Coin dispensing apparatus for large coins
AU2017385988B2 (en) Coin dispenser
EP2784756B1 (en) Rim geometry of a coin sorting device
US7553223B1 (en) Coin sorter with external strip separator
EP1544805B1 (en) Coin hopper
JP3530366B2 (ja) 円板状体送出装置
JP2967404B2 (ja) コインの研磨計数装置
JP2898593B2 (ja) ホツパー型硬貨送出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040331