JPH09506267A - ヒトレストリクチン及び核酸配列 - Google Patents

ヒトレストリクチン及び核酸配列

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JPH09506267A JP8527832A JP52783296A JPH09506267A JP H09506267 A JPH09506267 A JP H09506267A JP 8527832 A JP8527832 A JP 8527832A JP 52783296 A JP52783296 A JP 52783296A JP H09506267 A JPH09506267 A JP H09506267A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトレストリクチンタンパク質及びこれをコードする核酸配列を提供する。ヒト脳のヒトレストリクチンを認識する抗体を開示する。ヒト脳において、レストリクチンは線維路に存在する180及び160kDの2種の主要ポリペプチドとしてみられる。これらのポリペプチドはラット脳に見られるものと類似している。驚くべきことに、レストリクチンはまた、ラット及びヒトの末梢神経にも見いだされた。抗体は組織培養物質として広く用いられるラットEHS肉腫細胞の細胞外マトリクス産物であるMATRIGEL中の170kDのポリペプチドも検出する。ヒトレストリクチンに対するモノクローナル抗体及びヒトレストリクチンタンパク質、抗体及びDNA配列を用いるアッセイ法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトレストリクチン及び核酸配列 発明の分野 本発明は細胞外マトリクス分子及びこれらをコードする核酸配列に関する。 発明の背景 細胞同士の接着、及び細胞外マトリクスへの細胞の接着は、こうした結合の結 果として変換される細胞シグナルと同様、身体の形及び機能の発展及び維持のた めに基本的に重要である。細胞接着を仲介する多くの分子が脊椎動物及び無脊椎 動物の双方において分子レベルで同定され、性状解析された。多くの細胞表面細 胞接着分子(CAMs)には3つの主な型がある:すなわち、1)カルシウム非 依存性の接着を仲介する免疫グロブリンの超遺伝子ファミリーのメンバー、2) カルシウム依存性の接着を仲介し、接着性結合の重要な構成成分であるカドヘリ ン、及び3)細胞同士、及び細胞の細胞外マトリクスへの接着の双方を容易にす ることができるヘテロ二量体タンパク質のファミリーであるインテグリンである 。 CAMsには多価のリガンドがある。これらは一つの細胞上のCAMともう一 つの細胞上の同一のCAMとの相互作用による接着(ホモ親和性結合)を仲介す ることができ、あるいはまた異なるCAMsまたは細胞外マトリクス分子との相 互作用による接着(ヘテロ親和性結合)を仲介することができる。例えば、免疫 グロブリン遺伝子のスーパーファミリーの一員であるコンタクチンはホモ親和性 結合をすることができ、あるいはまたL1抗原等の他の細胞表面分子、またはテ ナシンファミリーの細胞外マトリクス分子にヘテロ親和的に結合することができ る。コンタクチンに対する細胞外マトリクスリガンドの一つは、テナシン−Rフ ァミリーの一員であるジャヌシンである。ジャヌシンは、表皮成長因子、フィブ ロネクチンIII型及びフィブリノーゲン様ドメインのパターンにおいてテナシン に近似している。げっ歯動物において、ジャヌシンは寡突起神経膠細胞によって 合成され、中枢神経系の後期成長段階におけるニューロンの亜集団である。これ は相互作用する神経細胞の型に依存して、いくつかの型の神経細胞の軸索の成長 を 促進し、また他の神経集団の軸索の成長を阻害する、細胞接着または抗−接着を 促進することができる。ジャヌシンに対する神経の反発的な応答はコンタクチン によって仲介されているかも知れない。ジャヌシンはげっ歯動物で同定され(A. Faissner,et al.1990,J.Neurochem.54:1004-1015)、ラットの遺伝子がク ローニングされ(B.Fuss,et al.1991,J.Neurosci.Res.29:299-307)、ま た配列が決定された(B.Fuss,et al.1993,J.Cell Biol.120:1237-1249)。 レストリクチンと呼ばれるニワトリのジャヌシン同族体も同定され、性状解析さ れた(U.Norenberg,et al.1992,Neuron 8:849-863)。 発明の概要 本発明より以前には、ヒトにおけるジャヌシン/レストリクチンの同族体は同 定されておらず、こうした同族体が存在するか否か知られていなかった。今やヒ トにおけるラットジャヌシンの同族体が見いだされ、これをコードする完全なc DNA配列が決定された。細菌で発現するヒトレストリクチンタンパク質の断片 に対して抗血清が調製された。これらの抗体は、免疫原であるヒト脳の高分子量 のポリペプチドを検出し、数種の動物種と交差反応する。ヒト脳において、レス トリクチンは線維路に位置する180及び160kDの2種の主要ポリペプチド としてみられる。これらのポリペプチドは、ラット脳に見られるものと類似の大 きさを有している。驚くべきことに、レストリクチンはラット及びヒトの末梢神 経にも見いだされた。抗体は組織培養基質として広く用いられるラットEHS肉 腫細胞の細胞外マトリクス産物であるMATRIGEL中の170kDのポリペ プチドも検出する。ヒトレストリクチンに対するモノクローナル抗体及びヒトレ ストリクチンタンパク質、抗体及びDNA配列を用いるアッセイ法も提供する。 図面の説明 図1はヒトレストリクチンcDNA配列を得るために用いるクローニング方法 を説明する。 発明の詳細な説明 ラットジャヌシン遺伝子配列に基づくプライマーを用いて逆転写酵素ポリメラ ーゼ連鎖反応(RT−PCR)を行い、ヒト脳ポリA+RNAからヒトレストリ クチンをコードするcDNAをクローニングした。RT−PCRは、Gobletらの 記載した一段階プロトコール(1989,Nucl.Acids Res.17:2144)を用いて、ラ ット及びヒト(大人及び胎児、Clontech)脳のポリA+RNAで行った。ポリA +RNA(1μg)及びそれぞれのプライマー(下記参照)300ngをDEP C水溶液66μl中で65℃、15分間インキュベートし、氷上で冷却した。3 XRT−PCR試薬混合物(3XPCR緩衝液、150mM KCl、30mM Tris−HCl pH8.3、4.5mM MgCl2、0.3%ゼラチン、50 0μM dNTPs、200U M−MLV逆転写酵素、4U rRNAsin(Pr omega,Madison,WI)、2.5U AMPLITAQ(Perkin-Elmer Cetus,Norwalk,CT)) を添加し、反応液を37℃で30分間インキュベートした。増幅反応(94℃で 1分間、50℃で2分間、72℃で2分間)を40サイクル繰り返した。増幅の ためのプライマー対は以下の通りであった。 5'-ACTGACAGATCTAGAGCC 配列番号1(ラットのヌクレオチド2375−239 2 に相当) 5'-GGTGGTCGATAGGATACT 配列番号2(ラットのヌクレオチド2856−283 9 に相当) 480bpの増幅主生成物はラットRNAから得られ、サブクローニング及び 配列決定されて、この生成物がラットジャヌシンに相当することが確かめられた 。290bpの副生成物もラットから得られた。適当な大きさ(480bp)の 増幅生成物は大人のヒト脳RNAからも生成した。この生成物はサブクローニン グされ、直接配列が決定された(Mihovilovic,1989)。胎児RNAの増幅では 、290bpの増幅生成物のみが生成され、これはその後ヒトレストリクチンで ないことがわかった。 480bpのヒト増幅生成物(206/207N)をヒト脳(Clontech)の多 くの領域のノーザンブロットのプローブとして用いた。放射標識プローブは、ラ ンダムプライマー標識キット(BRL,Gaithersburg,MD)を用いて調製し、NICK カラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)を通して精製した。それぞれの試料にお けるRNAの相対量及び完全性を決定するために、ブロットをヒトβ−アクチン プローブ(Clontech)で再プローブした。プローブは、小脳へん桃、尾状核、脳 梁(corpus collusum)、海馬、視床下部、黒質、視床腹側部核(subthalamic n uclei)及び視床における単一のおよそ12Kbの核酸配列にハイブリダイズし た。下記のレストリクチンcDNAクローンも、ヒト胎児組織のノーザンブロッ トのプローブとして用いた。大人の脳に見られるおよそ12Kbのレストリクチ ンmRNAは胎児の脳でも検出されたが、胎児の心臓、肺、肝臓及び腎臓には見 られなかった。このことはレストリクチンの組織特異性を説明する。 ヒトレストリクチン遺伝子全長の配列決定のために更に別のクローンを同定す るため、プローブとしての206/207Nを用い、メーカーの勧めるように2 種の市販のλ−ヒトcDNAライブラリーをスクリーニングした(図1)。20 6/207Nによる最初のスクリーニングでcDNAクローン6−1及び6−2 が同定された。図1に示すように、クローン6−1の5’末端からのプローブを 用いた第二のハイブリダイゼーションスクリーニングでは、cDNAクローン1 2及び15が生成した。クローン12の上流の末端は第三のライブラリースクリ ーニングで用い、クローン20を単離した。同時に、これらのクローンはヒトレ ストリクチンの全タンパク質コーディング領域をコードする(図1)。これらの クローンのλcDNA挿入断片は、1)上記の直接的配列決定のためのλ-gt10E coRIの順及び逆プライマーを用いてPCR増幅され(Mihovilovic,1989)、あ るいは2)色素−終末または色素−標識プライマー法(Applied Biosystems,Mo del373A,Foster City,CA)による配列決定のためにpBLUESCRIPT(SK+)(Strata gene,La Jolla,CA)中にサブクローニングした。配列決定用プライマーはAppl ied Biosystems(ABI)社製モデル380B DNA合成器で合成し、OPCカートリッ ジ(ABI)を用いて精製した。配列の整理(alignments)、翻訳、特徴の位置づ けはIG-Suiteソフトウェア(Intelligenetics,Mountain View,CA)を用いて行 った。この方法で、cDNA(配列番号3)の双方の鎖の配列を決定することに よって、全4,724bpのヒトレストリクチンcDNAのコーディング配列が 決定された。レストリクチンタンパク質全長の配列(1358個のアミノ酸、配 列番号4)はcDNAの配列から導いた。ヒトレストリクチンタンパク質はテナ シン−Rファミリーの他のメンバーと構造的な類似性を示す。特に、ヒトレスト リクチンは、ラット及びニワトリのその同族体のように、7回繰返し体が続く短 いアミノ末端領域、表皮成長因子様の繰返し体、9個のフィブロネクチンIII型 様の 繰返し体、及びフィブリノーゲンの球状ドメインに類似のカルボキシ末端領域を 有する。疎水性の膜貫通領域のある証拠はなく、これはレストリクチンが分泌さ れる細胞外マトリクス分子であることと一致する。得られたヒトの配列は、ラッ ト及びニワトリの配列とDNA(タンパク質コーディング領域内でそれぞれ88 及び76%)及びアミノ酸レベル(それぞれ93及び72%)で高度に類似して いる。 配列番号3、配列番号3の断片、または配列番号4またはその断片のアミノ酸 配列をコードする縮重コドンを用いる等価な核酸分子は、形質転換または形質導 入された宿主細胞中で組み換えヒトレストリクチンを生成するために、この分野 で既知のように発現ベクター中にクローニングしてもよい。組み換えヒトレスト リクチン及び組み換えヒトレストリクチン断片はこれらの分子の組織培養成長物 質中における免疫化、免疫アッセイ、及び使用のための便利な材料となる。ヒト レストリクチンに対する抗血清を生成するために、206/207N断片(5’ 及び3’末端の双方にEcoRIクローニング部位を有する配列番号3のヌクレオチ ド2686−3165)をpGEX-3X(Pharmacia)のEcoRI部位にサブクローニン グし、免疫化のために組み換えヒトレストリクチン−グルタチオン−S−トラン スフェラーゼ(GST)融合タンパク質を生成した。大腸菌の形質転換の後、融 合タンパク質の発現をIPTGで誘導し、可溶性物質をグルタチオン−S−セフ ァロースアフィニティーカラムで精製した。精製した物質を標準的な方法を用い てウサギを免疫化するために用いた。血清を回収し、免疫原及びpATH発現系 (New England BioLabs)にサブクローニングすることによって発現した206 /207Nタンパク質断片に対するイムノブロットによってアッセイした。抗− 融合タンパク質抗血清はウエスタンブロットでこれらの抗原の双方を認識したが 、抗−ニワトリレストリクチンはこれらを認識しないことから、ヒト及びニワト リレストリクチンタンパク質間の免疫学的相違が示唆された。 ヒトタンパク質に対する抗血清の反応性を確かめるために、大人の脳の膜を調 製し、抽出した。簡単に言えば、ポストスモルテム(postsmortem)ヒト脳を0 .32Mスクロース、5mM EDTA、1mM PMSFを含有する20mM Tris-HCl(pH8)、0.5mM p−クロロマーキュリフェニルスルホン酸及 びプロテアーゼ阻害剤としての5μg/mlのアプロチニン及びロイペプチンの 中にダウンス(Dounce)ホモジナイズした。核及び細胞の破片を除去するために 500Xgで30分間遠心分離した後、膜画分を回収するために上清を80,0 00xgで遠心分離し、次いで1%デオキシコレートナトリウム含有ホモジナイ ゼーション用緩衝液で1.5時間、4℃で抽出した。デタージェント抽出物を1 00,000×gの遠心分離で透明にし、次いで直接SDS−PAGEに用いる か、あるいは更に細胞接着分子の結合に関与しているかも知れないHNK−1エ ピトープを有するタンパク質画分の精製に用いた。HNK−1脳画分はセファロ ースに結合した抗−Leu7(Becton Dickinson)でイムノアフィニティーを増 加させた。イムノブロットは、二次抗体としてアルカリ性ホスファターゼ結合抗 −ウサギIgG、及びNBT/BCIPを用いた着色現像によって、メーカーの勧めるよ うにPROTOBLOT AP系(Promega)を用いて実施した。ウエスタンブロットにおい て、抗−融合タンパク質抗血清は、ヒト脳及びHNK−1の増加した画分におい ておよそ180及び160kDの2つのバンドを常に検出した。これらのバンド は後者の方で濃いように思われた。抗血清の活性は、GST融合タンパク質の添 加によって濃度依存的に阻害されたが、GSTの添加によっては阻害されず、ヒ トレストリクチン断片に対する特異的な免疫反応であることが示唆された。ラッ ト、マウス、ウシ、ブタ及びニワトリの脳抽出物のウエスタンブロットでは、全 ての場合に類似の大きさのバンド(180kD及び160kD)が報告された。 しかしながら、おそらくはアミノ酸配列の種による変異または異なるグリコシル 化のために、わずかな移動度変異があった。in vitroでの組織培養成長物質とし てラットEHS肉腫細胞から得られる細胞外マトリクス物質であるMATRIGEL(Co llaborative Biomedical Products)も抗血清と反応性があり、170kDのポ リペプチドであることが明らかになった。 免疫組織学的研究のために、凍結したヒトまたはラットの組織を切片化し、ア セトンまたは4%パラホルムアルデヒドを用いて固定した。染色は、勧められる ようにVECTA-STAIN ELITE ABCシステム(Vector Laboratories)を用いて実施し た。一次抗融合タンパク質抗血清は1:1000希釈で用いた。染色前に、パラ フィン切片をマイクロ波抗原修正システム(米国特許No.5,244,787号)で処理し た。抗血清は、ヒト末梢神経(末梢神経系)、ラット海馬(中枢神経系)及びヒ ト小脳(中枢神経系)の凍結切片、及びヒト脳橋(中枢神経系)のパラフィン切 片と反応した。全ての場合において、明らかに陽性の領域と同様に明らかに陰性 の領域があった。例えば末梢神経の実験においては、周囲の非ニューロン性組織 は染色されず、中枢神経系においては、調べた全領域において明らかに染色され ない細胞があった。 ヒトレストリクチンを認識する本発明に係る抗体は、免疫アッセイ系において タンパク質を検出する方法で有用である。ヒトレストリクチンまたはヒトレスト リクチンのタンパク質断片に対して作られたポリクローナル抗血清は、タンパク 質または断片と抗体との結合を含む免疫アッセイ法、例えばELISAやイムノブロ ットにおいてレストリクチンタンパク質を検出するために用いてもよい。これら の伝統的な免疫アッセイ法は、ここに開示した抗体及びレストリクチンタンパク 質を使用するのに容易に適合させることができる。あるいはまた、Kohler及びMi lsteinの方法(1975,Nature 256:495)のようなこの分野で既知の、免疫アッセ イで用いられる方法を用いて本発明のヒトレストリクチンタンパク質を認識する モノクローナル抗体を調製してもよい。ヒトレストリクチンタンパク質またはそ の断片で免疫化したマウスの脾細胞をマウスの骨髄腫細胞と融合させ、目的とす る抗−レストリクチンモノクローナル抗体を生成するものを選択するために、で きたハイブリドーマを免疫原に対してスクリーニングする。一般に、免疫アッセ イにおけるタンパク質と抗体との結合は、シグナルを出す反応で検出し得る標識 を利用することで検出する。検出し得る標識は、通常抗体またはタンパク質に結 合させ、直接検出可能なもの(例えば色素、放射性同位体または蛍光色素)であ っても、あるいは更に他の化学反応の後に検出可能になるもの(例えば着色した 生成物を生成するように反応する酵素、または標識したアビジンに結合するビオ チン)でもよい。 本発明に係るポリクローナル及びモノクローナル抗体はまた、イムノアフィニ ティー精製法、例えばイムノアフィニティークロマトグラフィーで組織からのヒ トレストリクチンを精製するため、あるいは交差反応する種の組織からのレスト リクチンを精製するために用いてもよい。この方法によって、免疫アッセイにお ける免疫原としての利用、あるいは軸索の成長を促進または阻害するための組織 培養系における利用のための天然のレストリクチンが提供される。 ヒトレストリクチンをコードするヌクレオチド配列から得られるオリゴヌクレ オチドは、関連するレストリクチンヌクレオチド配列の検出のための核酸ハイブ リダイゼーションアッセイで有用である。これらはレストリクチン標的配列の増 幅のためのプライマーとして用いてもよい。本発明に係るハイブリダイゼーショ ンのためのオリゴヌクレオチドプローブは、配列番号3のヌクレオチド2686 −3165のようなヒトレストリクチンcDNAまたはその一部の完全なコーデ ィング配列を含有していてもよい。プライマーは一般にレストリクチンヌクレオ チド配列に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列の短い部分であり、特 異的な増幅をさせる。当業者であれば、更にオリゴヌクレオチドプローブ及びプ ライマーが配列番号3に相補的な配列の全てまたは一部を含有するように設計し てもよいことを認識するだろう。プローブへのハイブリダイゼーションによる核 酸の検出はこの分野で既知のものである。サザンブロッティング、ノーザンブロ ッティング、ドットブロッティング、核酸増幅法等のこうした方法は、ヒトレス トリクチンコーディング配列の全てまたは一部を含有するヌクレオチド配列の検 出、あるいは交差反応する種のレストリクチンコーディング配列の全てまたは一 部の検出に容易に適合する。これは配列番号3に与えられるヌクレオチド配列を 用いて行い、適当なプローブ及びプライマーを設計する。本発明の目的において 、“コードする”及び“をコードする”の語は、縮重したヌクレオチド配列を含 み、レストリクチンまたはその断片を生成するために転写及び/または翻訳され る配列を含む核酸を含んでいることを意味する。開示したヌクレオチド配列から 得られるプローブ及びプライマーをレストリクチンコーディング配列の断片を検 出するために用いてもよいことも理解できるだろう。プローブのハイブリダイゼ ーションまたはプライマーによる増幅は、プローブまたはプライマーに関連した 、すなわちプローブ中に組み込まれ、またはこれに結合した、直接的に、または 間接的に検出可能な標識によって検出してもよい。一般に、抗体及び抗原を標識 するために有用なラベルは、オリゴヌクレオチドを標識するために用いてもよい 。更に、配列番号3のヌクレオチド配列が得られれば、プローブ及びプライマー を調製す るために用いてもよく、プローブ及びプライマーの使用によって検出してもよい 相補的なヌクレオチド配列を引き出すことは、この分野における通常の技術の範 囲内のことである。更にまた、配列番号3の本発明における開示から、配列番号 3、または配列番号3の相補的配列に相補的なRNA配列が導き出される。こう した等価なRNA配列は、同様にハイブリダイゼーションまたは増幅によって検 出してもよい。 これらの免疫アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、及び核酸増幅を実 施するための試薬はキットの形で販売または使用するために、便利なように共に 包装されていてもよい。免疫アッセイのためのキットには、レストリクチンを認 識し、これに結合する抗体が含有されていてもよい。抗体が標識されているか、 または標識を運ぶ二次抗体が結合の検出のために含まれていてもよい。任意的に 、アッセイを実施し、標識を検出するために必要ないかなる試薬が含まれていて もよい。ハイブリダイゼーションアッセイまたは増幅のためのキットには、配列 番号3に含まれる一種またはそれ以上のヌクレオチド配列にハイブリダイズする オリゴヌクレオチドプローブまたはプライマーが含まれていてもよい。プローブ またはプライマーは検出のために検出可能な標識に結合していてもよい。任意的 に、ハイブリダイゼーションまたは増幅キットにはハイブリダイゼーションまた は増幅を実施し、標識を検出するために必要ないかなる試薬が含まれていてもよ い。 上記の開示は本発明を説明することを意図するものであり、請求の範囲によっ て定義されるように発明の範囲を制限するものと解してはならない。本発明の開 示を読むに当たり、ある種の等価物及び変更は独創的な技術を使用することなく 、当業者に明らかなものであろう。こうした等価物及び変更は本発明の範囲内に 含まれると考える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9358−4B C12P 21/08 C12Q 1/68 9453−4B C12Q 1/68 A G01N 33/53 0276−2J G01N 33/53 D //(C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 アクリー,ロンダ・ルーシール アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27514,チャペル・ヒル,ヘーズ・ロード 66 (72)発明者 ヘムパーリー,ジョン・ジャコブ アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27502,アペックス,パインウッド・ドラ イブ 602

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号3、配列番号3の相補的配列、配列番号4をコードする縮重ヌクレ オチド配列、及びこれらに相当するRNAからなる群から選ばれるヌクレオチド 配列を含有する核酸分子。 2.配列番号3のヌクレオチド2686−3165、配列番号3のヌクレオチド 2686−3165の相補的配列、及びこれらに相当するRNAからなる群から 選ばれるヌクレオチド配列を含有する核酸分子。 3.配列番号3のヌクレオチド配列または配列番号3のヌクレオチド2686− 3165を含有する発現ベクター。 4.請求項3の発現ベクターで形質転換または形質導入された宿主細胞。 5.配列番号3、配列番号3のヌクレオチド2686−3165及びこれらの相 補的配列からなる群から選ばれる核酸分子の核酸配列へのハイブリダイゼーショ ンを検出することを含む、ヒトレストリクチンをコードする核酸配列の検出方法 。 6.配列番号4のアミノ酸配列を含有するタンパク質。 7.抗−ヒトレストリクチン抗体。 8.ポリクローナル抗体である請求項7の抗体。 9.モノクローナル抗体である請求項7の抗体。 10.レストリクチンに対する抗ヒトレストリクチン抗体の結合を検出すること を含む、レストリクチンの検出方法。 11.レストリクチンを組織中で検出する請求項10の方法。 12.レストリクチンを細胞または組織抽出物中で検出する請求項10の方法。
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