JPH09504381A - 光ファイバー編成器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 一方向から光ファイバーを受けて、当該一方向とはほぼ直交する平面でループ上にして保管する光ファイバー編成器であって、ほぼ円筒形のブロックからなり、この円筒形ブロックには、円筒体の軸とほぼ平行する当該円筒体の一端から当該円筒体の側部へと延在するポートが備わっていて、その中にあるファイバーが円筒体の円周を囲繞するように構成されてなる光ファイバー編成器。

Description

【発明の詳細な説明】 光ファイバー編成器 技術分野 本発明は、光ファイバーないし光ファイバーケーブルの曲げ半径を制御する編 成器(Organizer)に関する。 背景技術 光ファイバー伝送網では、光ファイバーないしケーブルの向きを変える必要が 時としてあり、それも光ファイバーのデリケートな特性からして、慎重に制御し ながら行う必要がある。ケーブルを壁や隔壁に貫通延在させて、配線(routing) 、接続、分岐編成器などと適切に整合させる場合に、前述のように向きを変える 必要がある。このように向きを変えている曲折点では、後で分岐したり、接続な いし配線するために備えてケーブルないしファイバーにある程度の余分の遊代を 持たせるのが望ましい。 本願発明者は、所要の方向変化を持たせる表面を有する、中空体でもよいブロ ック形の改良された編成器を作製できる知見を得た。 発明の開示 従って、本発明は、一方向から光ファイバーを受けて、当該一方向とはほぼ直 交する平面でループ上にして保管する光ファイバー編成器であって、ほぼ円筒形 のブロックからなり、この円筒形ブロックには、円筒体の軸とほぼ平行する当該 円筒体の一端から当該円筒体の側部へと延在するポートが備わっていて、その中 にあるファイバーが円筒体の円周を囲繞するように構成されてなる光ファイバー 編成器を提供するものである。 ポートそのものは適切な方向に沿ってファイバーを円周へと案内するだけでよ く、このファイバーがほぼ円周路軌跡を維持するための手段を更に付加してもよ い。 編成器は、一本かそれ以上の本数のファイバーを編成するものであってもよく 、 又は、一本かそれ以上の本数のファイバーを担持する一本ないしそれ以上の本数 のチューブ、もしくは、一本かそれ以上の本数の光ファイバーケーブルを編成す るものであってもよい。 編成器は、例えば壁などの装着してもよく、その場合では一つかそれ以上のネ ジ穴ないしその他の取付け手段を設けておく。編成器にはハウジングが備わって いるのが通常であり、このハウジングには光ファイバーケーブルから取り出した 個々の光ファイバーもしくはグループ単位の光ファイバーを配線したり、ファイ バー接続器ないしファイバー分岐器を収納する他の編成器を組み込んでもよい。 好ましくは、編成器はユニットとして単一構成になっているのが望ましく、そ のためには適当なプラスチック材で成形により作製してもよい。 図面の簡単な説明 図１は、上方から見た編成器の斜視図。 図２は、下方から見た編成器の斜視図。 図３と図４は、編成器の異なった方向から見た透視図。 図５Ａから図５Ｃまでは、上方、下方、側方からそれぞれ見た編成器の平面図 。 図６は、編成器を収納する囲繞体を示す図。 図７は、本発明の編成器と一緒に用いた配線用編成器(route organizer)を示 す図。 図８は、本発明の編成器と一緒に用いるファイバー編成器用トレーを示す斜視 図。 発明を実施するための最良の形態 図１に示した編成器には一方向から光ファイバーケーブル１が差し込まれて、 その一方向とはほぼ直交する平面で光ファイバーケーブル１のループ２を保管し ている。この編成器は、ほぼ円筒形の表面３を有し、円筒体の軸とほぼ平行な当 該円筒体の一端（図１では隠れている）から当該円筒体の側部５にかけて延在す るポート４が形成されており、円筒体の側部５では、ポートそのものが円筒体の 側部へと合流(meeting)ないし分岐(breaking)しているものと見なすことができ る。その結果、ケーブルは円筒体の外円周面に仕向けられることになり、そのこ とが５で示した個所から垂直方向上方へと延在していることから判断できる。ポ ート４は図１において４で示した個所と５で示した個所との間の二つの平面にお いて湾曲している。ポートが円周壁と緩やかに連なるようにするためには、当該 部分での壁の半径方向ベクトルに対してある角度で、即ち、半径方向ではなくて 好ましくはほぼ接線方向に当該壁を切り開く(break)するのが望ましい。 これらの二個所間でのポートは、断面では開放しているものとして図示されて いる。そのようにすれば、ケーブルを曲げことなくポート（より正確には、断面 図から見て閉塞されているポートの部分）に押し込むだけで挿通させることがで きる利点がある。ケーブルを充分な長さだけ押込みにより挿通させると、その後 はポートの開放部の湾曲表面に沿ってケーブルを沿わせると共に、保持手段６に 下方から滑り込ませることにより個所５のところで固定する。従って、保持手段 ６は、ケーブルを円筒体の軸に対して直交する平面へと仕向けるようになってい る。 他の保持手段６ａを外円周面３にも設けて、ケーブルと当該表面に対して固定 するようにしてもよい。この外円周面には、例えばファイバー接続器ないしファ イバー管接続具２Ａを着座させる凹所７を形成しておいてもよい。 図２は、下方から見た斜視図であって、円筒体の軸に対してほぼ平行なポート ４の部分を明確に示している。 図３から図５までは、編成器の別の視角からの図を示している。 ファイバーを曲折させるポートの壁部は、当該ファイバーの臨界曲げ半径と少 なくとも等しい最少曲げ半径をなすように湾曲されていなければならない。この ようにすることにより、表面の選ばれた、あまり湾曲していない部分においてフ ァイバーを案内させる手段を用いなくて済む。所望方向にケーブルを曲折するポ ート４の壁部は、これらの図から湾曲されていることが分かるであろうが、この 湾曲は、ポートの断面寸法を円筒体の下側から遠ざかるにつれて漸次広げること により得られるものであるのが分かるであろう。 ブロックとしては種々の形状であってもよく、必ずしも正確に円筒形にする必 要はない。例えば、ファイバーがその長さ方向に沿う選ばれた個所で保持される ようにするために、その長さに沿ってくびれた形をしていてもよいし、または、 僅かだけ非定形ないし寸法を有するものであってもよい。図示のブロックは、図 ５Ａと図５Ｂから分かるように、二つの円が部分的に重なり合って描く包絡線で ほぼ表される断面形状を有している。この場合、ポートは、互いに重なり合って いる二つの円の内の一方だけの円の内側の個所（そして、好ましくは他方の円と ほぼ当接している個所）から延在して、他方の円を取り囲む方向へと円筒体に沿 って長手方向に進んでいる。これもまた図５Ａと図５Ｂとから恐らく明確に判断 できる。そこで、一方の円が保管すべきファイバーの臨界曲げ半径と少なくとも 等しい半径を有しているのであれば、ポート４に沿ってファイバーが占める軌跡 は必然的に充分大きいものとなる。 図６は、本発明の編成器を収納する囲繞体を示している。編成器の上方にある 矩形スペースには、図７に示した如くの配線用編成器を収納するのに用いてもよ い。従って、ファイバーは、当該囲繞体を装着する壁ないしその他の隔壁からポ ート４を介して囲繞体へと延在することになる。すると、ファイバーは編成器の 周りに保管され、図７に示した一つかそれ以上の特徴を有する配線用編成器の如 くの配線用編成器の入口へと引き込まれるまで垂直方向上方へと引き出されるこ とになる。 図７に示した配線用編成器は、互いに対向する第１（図上、上部左側）及び第 ２（図上、下部右側）縁部により部分的に形成された第１表面を有しており、こ の第１表面上においては、 １）第１縁部に沿って配置した差込み口８、９が第１縁部に沿って形成されて おり、 ２）第２縁部の各側に引出し口１０、１１が第２縁部の各側に形成されており 、 ３）二つの編成器のドラム１３、１４ないしその他の編成手段が第１及び第２ 縁部の間において形成されており、 更には、所望によっては、 ４）編成器の裏面へと延在する貫通ポートが形成されおり、 差込み口８、９としては、装置類を終端させるファイバーチューブを受承する 一列のスロットないしその他の穴、もしくは、ファイバーの臨界曲げ半径に少な くとも等しい最少曲げ半径に前記チューブから出ているファイバーを拘束する一 群の湾曲壁１６、１７（その長さ方向に沿って連続していてもよいし、又は一群 の柱であってもよい）で構成するのが望ましい。 ドラム１４、１５としては、何れかの壁１６、１７と引出し口１０、１１との 間を延在するファイバーが一方又は両方のドラム１３、１４の外表面により所要 曲げ半径に拘束し得るように形成するのが望ましい。また、ドラム１３、１４と しては、それを中空としてファイバーの自由端が何れかのポート、一般には何れ か一つの差込み口８、９からドラムの内部へと延在できるようにするのが望まし い。ファイバーはドラム内において最少曲げ半径に屈曲された形で保管されるが 、この最少曲げ半径以上になるとファイバーが取り返しがつかないほどの損傷を 受けることになる。 貫通孔１２は、例えば二つの前記配線用編成器を背合わせの状態で配置して一 方の配線用編成器から他方の配線用編成器へとファイバーを接続する場合に用い てもよい。 ファイバー配線用編成器７と共に、図６の囲繞体の上部の矩形部分に図８に示 した接続トレー編成器(splice tray organizer)を設けてもよい。配線用編成器 のポート１０、１１から導出しているファイバーは図８に示したトレー編成器へ と指向させる。 図８はモジュール３０を示しており、このモジュール３０にはファイバーを予 め設けておいてもよく、ベース３３に固定した装着装置３２に枢着した一群のト レー３１からなる。トレー３１は、ファイバーのループを収納するため、及び、 ファイバー接続器ないしファイバー分岐器を取り付ける手段を備えているものと して図示されている。ものモジュールは、図６の囲繞体の頂部における矩形スペ ースにスナップ嵌合ないしその他の方法で取り付けてもよい。本発明の編成器か ら導出されて図７の配線用編成器を介して延在しているファイバーは、これらの 接続トレーに接続してもよい。 疑わしいところを避けるために念のために申し添えると、本発明は種々の構成 部品やシステム、並びに光ファイバーやケーブルを編成したり、保管したり、保 護する方法を提供しているものである。個々に開示した種々の構成部品は、これ らと同一の構成部品と共に組み合わせて利用できるものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＭ，ＡＵ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，Ｕ Ａ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．一方向から光ファイバーを受けて、当該一方向とはほぼ直交する平面でルー プ上にして保管する光ファイバー編成器であって、ほぼ円筒形のブロックからな り、この円筒形ブロックには、円筒体の軸とほぼ平行する当該円筒体の一端から 当該円筒体の側部へと延在するポートが備わっていて、その中にあるファイバー が円筒体の円周を囲繞するように構成されてなる光ファイバー編成器。 ２．請求項１に記載のものであって、前記ポートは円筒体の側部でほぼ接線方向 に切り開かれてなる光ファイバー編成器。 ３．請求項１又は２に記載のものであって、ファイバーを前記の如く指向させる 前記ポートの壁部は、光ファイバーの臨界曲げ半径と少なくとも等しい最少曲げ 半径で湾曲されてなる光ファイバー編成器。 ４．請求項３に記載のものであって、前記湾曲された壁部は、ポートの断面寸法 を円筒体の前記端部から遠ざかるにつれて漸次広げることにより得られ、また、 前記ポートは、円筒体の前記端部から反対側の端部へかけて延在する直線通路を 形成してなる光ファイバー編成器。 ５．請求項１から４までの何れか一項に記載のものであって、前記ポートは、円 筒体の側部を切り開いているところにおいて断面が開放してなる光ファイバー編 成器。 ６．請求項５に記載のものであって、前記ポートは、円筒体の側部を切り開いて いるところ、又はその近傍において、ファイバーを円筒体の軸に対して直交する 平面へと指向させる手段を備えてなる光ファイバー編成器 ７．請求項１から６までの何れか一項に記載のものであって、ファイバー接続器 ないしファイバーチューブ連結具を収納する凹所がその円周表面に形成されてな る光ファイバー編成器。 ８．請求項１から７までの何れか一項に記載のものであって、ファイバーをその 円周表面近傍に保持する手段を備えてなる光ファイバー編成器。 ９．請求項１から８までの何れか一項に記載のものであって、円筒体の断面形状 が、互いに部分的に重なった二つの円の包絡線でほぼ描かれる形状である光ファ イバー編成器。 １０．請求項９に記載のものであって、前記ポートは、互いに重なり合っている 円の一方だけの円の内側であって、他方の円とほぼ当接している個所から延在し て、他方の円を取り囲む方向へと円筒体に沿って長手方向に導出してなる光ファ イバー編成器。 １１．請求項１から１０までの何れか一項に記載のものであって、編成器の円周 表面から導出されたファイバーにより供給され、かつ、円筒体の軸にほぼ平行な 支持体に装着された少なくとも一つの編成器用トレーを設けてなる光ファイバー 編成器。