JPH09503486A - 抗がん治療用の細胞毒前駆体薬複合体 - Google Patents

抗がん治療用の細胞毒前駆体薬複合体

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JPH09503486A JP7504072A JP50407294A JPH09503486A JP H09503486 A JPH09503486 A JP H09503486A JP 7504072 A JP7504072 A JP 7504072A JP 50407294 A JP50407294 A JP 50407294A JP H09503486 A JPH09503486 A JP H09503486A
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Abstract

(57)【要約】 ホーミング薬剤である第一の部分、ホーミング薬剤に共有結合するスペーサー分子である第二の部分、第二の部分に共有結合する細胞毒前駆体薬である第三の部分を含む、抗がん治療のための細胞毒前駆体薬複合体が提供された。該細胞毒前駆体薬は細胞外では非毒性であるが、増殖する腫瘍細胞に複合体が取り込まれると、1つまたはそれ以上の内因性の細胞内酵素によって代謝され、細胞毒性を有する代謝産物になり、細胞の増殖を止め、または細胞を殺す。好ましい細胞毒前駆体薬は、カルボキシホスファミドおよびカルボキシイソホスファミドである。

Description

【発明の詳細な説明】 抗がん治療用の細胞毒前駆体薬複合体 発明の背景 発明の技術分野 本発明は、腫瘍細胞への抗がん剤の選択的輸送のための化学複合体に関する。 特に本発明は、細胞内の内因性酵素によって細胞毒性薬に代謝される、非細胞毒 性の細胞毒前駆体薬を標的細胞へ輸送するための化学複合体に関する。従来技術 現行のがんの化学療法のプロトコールにおいて、アドリアマイシン(adriamyci n)、ビンクリスチン(vincristine)、シスプラチン(cisplatin)、ドキソルビシン (doxorubicin)、ダウノマイシン(daunomycin)、メトトレキセート(methotrexate )などの有糸分裂拮抗薬、ジフテリア(diphtheria)毒素、シュードモナス(pseudo monas)毒素、リシン(ricin)などの毒素、およびシクロホスファミド(cyclophosp hamide)、イソホスファミド(isophosphamide)などの抗腫瘍薬を投与することが よく知られている。残念なことに、これらの薬剤は患者の正常な細胞に対しても 急性の、望ましくない副作用を有し、そのため、安全に投与することができる量 が厳しく制限される。「Petersdorfら、基礎内科学(Princip1es of Internal Me dicine)、第10版、マグローヒル(McGraw-Hill)、ニューヨーク州、1983」中の76 5-788ページの「DeVita、がん治療の基礎(Princip1es of Cancer Therapy」を参 照。さらに、多くの腫瘍細胞が多剤耐性を示す、または発現することが知られて おり、そのことによってもがんの化学療法の効果が制限される。「Kane et al., J.Bioenerget.Biomembr.,22: 593(1990)」を参照。 がんの化学療法の効果および特異性を改善するための方法が数多く探究されて きた。ある方法は、抗がん薬を悪性細胞へ特異的に仕向け、それによって正常な 細胞に対する効果を最小限にしようとするものであった。この方法は、一般に、 「薬物ターゲティング(drug targeting)」と呼ばれる。この方法の一例として、 抗がん薬をホーミング薬剤に結合させる。ホーミング薬剤は抗体であり、好まし くは腫瘍関連の、または腫瘍特異的な抗原に対して相補的に選択されるモノクロ ーナル抗体(「mAb」)である。細胞毒薬は、腫瘍細胞で複合体から放出され、そ の後にその毒性効果を標的細胞に対してもたらすことが期待される。しかし抗体 の 輸送担体としての使用に対して不利な点がいくつかある。抗体複合体の細胞への 取り込みは予測不可能である。腫瘍関連抗原は異質のものであるかもしれない。 抗体自体が患者において抗原性を有し、望ましくない免疫応答を起こしうる。抗 体はそのFcレセプターを介して、標的抗原を欠く正常な細胞にも結合しうる。抗 体の相補生を損なわずに、多数の薬物分子を抗体に結合させることは困難である 。最後に、抗体が高分子量になることにより、体内および固形の腫瘍塊中への拡 散が遅くなる。 前述のターゲティング法のもう一つの例として、薬物を、生物分解性のポリア ミノ酸巨大分子担体、またはホーミング薬剤にも結合するようなポリアミノ酸担 体に結合させる。理論的には、ポリアミノ酸担体は標的細胞内で分解され、細胞 毒薬を放出する。残念なことに、ポリアミノ酸担体の使用には、抗体を薬物の担 体として使用することに関連する前述の問題の多くが伴う。このような巨大なポ リアミノ酸担体により、特に複合体がホーミング薬剤も含んでいる場合には、複 合体が多くの腫瘍に効果的に浸透する能力が損なわれるおそれがある。 また、毒素を、一般的には特定の細胞レセプターと反応するペプチド、タンパ ク質、成長因子、またはホルモンである非免疫グロブリンホーミング薬剤に直接 結合させることも知られている。残念なことに、このような輸送システムも一般 に、高度かつ予測できない様々な毒性を、腫瘍細胞だけでなく正常な細胞に対し ても示す。その原因の一部は、前述の薬剤の多くに対する標的細胞の多様性、お よび毒素の細胞外での放出である。 別の方法は、酵素のための輸送薬剤としてのmAbの使用であり、それは腫瘍塊 内で、同時にまたは連続的に投与した相対的に非細胞毒性の前駆体(「プロドラ ッグ(prodrugs)」または「細胞毒前駆体(procytotoxic drugs)」)から、低分子 量の細胞毒薬を生成することが理論的に可能である。この様式で作成される薬物 は、腫瘍細胞中に拡散し、その成長阻害または死をもたらすと理論的に予想され る(「Senter et al.,Bioconjugate Chem.,4: 3(1993)」を参照)。残念なことに 、血漿およびその他の正常な組織がプロドラッグを活性化してしまうことがしば しばあり、その原因の一部は、他の場所での変換酵素の存在、および非腫瘍部位 におけるFcレセプターによると思われる抗体-酵素複合体への結合である(例えば 、「An tonie et al.,Brit.J.Cancer,62: 909(1990)」を参照)。さらに、指向化され た酵素は一般に微生物起源のもの(米国特許第4,975,278号)であり、よってヒト において潜在的に抗体反応を起こすものである。 細胞外で、または正常な細胞内においても本質的に無害であり、かつ、腫瘍細 胞においても、腫瘍細胞内に高濃度に存在する1つまたはそれ以上の内因性の細 胞内酵素によってプロドラッグが細胞毒薬に変換されるまでは無害である化学療 法薬を、主として腫瘍細胞に輸送するような薬物輸送システムが入手可能になる ことは、強く望まれることであろう。そのような薬剤輸送システムが見いだされ 、下記に記述される。 発明の概要 本発明は、新規の細胞毒前駆体薬複合体成分を含む組成物により、正常細胞に は影響を与えず、強く増殖する腫瘍細胞の成長速度を破壊または減少させること を含み、その組成物には下記のものが含まれる。 a)選択的に腫瘍細胞に結合するタンパク質またはペプチドからなるホーミング 薬剤である、第一の部分。 b)ホーミング薬剤の腫瘍細胞結合部位への結合には関与しない部位において、 第一の部分に共有結合するスペーサー分子である、第二の部分。 c)複合体が主に、ホーミング薬剤に結合する部位を有する標的腫瘍細胞によっ て取り入れられるように、細胞外または正常な細胞内で無毒であるかまたはほん の僅かにしか毒性でなく、主に増殖する腫瘍細胞内で1つまたはそれ以上の内因 性の酵素によって代謝されて毒性型になり、腫瘍の成長を止めるか、または細胞 を殺すような、スペーサー分子に共有結合する細胞毒前駆体薬分子である、第三 の部分。 本発明の複合体の1つの局面として、第一の部分のホーミング薬剤について述 べる。ホーミング薬剤には、標的腫瘍細胞レセプターまたはその他の腫瘍組織特 異的結合部位に特異的に結合するタンパク質またはポリペプチドが好ましい。 本発明の複合体のもう1つの局面として、第二の部分のスペーサー分子につい て述べる。これらの分子には、ホーミング薬剤および細胞毒前駆体薬の両方に対 して、そのいずれの部分の機能も妨げないように共有結合することが可能である ホモ二価性またはヘテロ二価性の分子が好ましい。 本発明の複合体のもう1つの局面として、前駆体型では正常な細胞または腫瘍 細胞に対して非毒性であるが、腫瘍細胞内に複合体が取り込まれると、内因性の 酵素によって細胞毒性型に変換される、第三の部分の細胞毒前駆体薬について述 べる。 本発明のもう1つの局面として、上述の複合体を腫瘍細胞の治療法に使用する 。 本発明の、これらおよびその他の局面については、本発明の詳細な説明および 付随した請求の範囲を参照することで明らかになるだろう。 発明の詳細な説明 本発明者は、既知の抗がん化学療法化合物および複合体の使用に伴う問題点が 、本発明の新規の化学療法薬複合体の使用によって大幅に克服されることを見い だした。これらの複合体は特定の様式で共有結合した3つの部分に基づく。 第一の部分はホーミング薬剤であり、それはホーミング薬剤に対する特異的な レセプターまたは結合部位を多数有する腫瘍細胞、または高密度の腫瘍特異的結 合部位に対してプロドラッグ含有複合体を特異的に指向化する。プロドラッグ含 有複合体が指向する結合標的分子は、理想的にはがん細胞の幅広く発現する成分 であり、体液中に分泌されないものである。本発明においては、薬物複合体がレ セプターを介したエンドサイトーシスのような方法で標的細胞内に効果的に取り 込まれることが強く望まれる。したがって、ホーミング薬剤が、細胞への結合部 位に接触すると複合体の取り込みが促進されることが好ましい。 取り込まれうるホーミング薬剤は、ペプチドまたはタンパク質からなる成長因 子、サイトカイン、腫瘍特異的抗原、ホルモン、転移タンパク質、または抗体で ある。これらのホーミング薬剤が結合する腫瘍細胞は薬剤ごとに異なり、本発明 の複合体に組み込む特定のホーミング薬剤を選択する際にこのことを考慮すべき ことに留意しなければならない。神経芽細胞腫、未分化神経膠腫、褐色細胞腫、 黒色腫、および乳がんの細胞の表面には多数の取り込みレセプターが存在するた め、本発明の複合体に適したホーミング薬剤には神経成長因子(NGF)が含まれる (例えば、「Vinores et al.,Cancer Lett.,10:309(1980)」、「Vinores et al., J.Cancer Res.Clin.Oncol.,98: 54(1980)」、「Koestner et al.,Toxicol. P athol.,13: 90(1985)」、「Kondratyev,Trans.Amer.Soc.Neurochem.,23:236( 1992)」、および「Rakowicz-Szulzynska,J.Cell.Physiol.,154:64(1993)」を参 照)。その他の好ましいホーミング薬剤には上皮成長因子(EGF)、α-トランスフ ォーミング成長因子(α-TGF)、またはワクシニアウイルス成長因子(VVGF)が含ま れ、これらはすべて、急激に増殖する扁平上皮癌、肺癌、および肉腫などのよう なEGFレセプターを有する腫瘍細胞に対して高い結合親和性を示し、急速に取り 込まれる(米国特許第5,087,616号)。もう一つの好ましいホーミング薬剤は血小 板由来成長因子(PDGF)であり、これは神経膠腫、骨肉腫、胎児性癌、形質転換線 維芽細胞などの多様な腫瘍性形質転換細胞に結合し、取り込まれる(例えば、「N ilsson et al.,PNAS(USA),80: 5592(1983)」、「Van Zoelen et al.,Med.Cell B iol.,5: 2297(1985)」を参照)。本発明の複合体は、腫瘍細胞の細胞膜上に局在 する、またはそのような細胞中に含まれるレセプターまたはその他の結合部位に 対するリガンドである(すなわち、結合する)、あらゆるタンパク質またはポリ ペプチドからなる成長因子をホーミング薬剤として含む。 本発明のホーミング薬剤は、ヒトβ-リンパ腫およびT-細胞白血病細胞などの 腫瘍細胞を標的とするα-フェトプロテイン(α-fetoprotein)のような腫瘍特異 的抗原、前立腺癌細胞に高濃度に存在する前立腺特異的抗原、胎児性癌抗原(CEA )、またはT-細胞白血病細胞のような腫瘍細胞に結合し、取り込まれるトランス フェリンのような転移担体タンパク質も含む。例えば、「Torres et al.,Int.J .Cancer,50: 418(1989)」、「Estaban et al.,J.Biol.Chem.,267: 10177(199 2)」、「Gueskens et al.,Eur.J.Cell Biol.,50: 418(1989)」を参照。 また、ホルモンも本発明のホーミング薬剤になりうる。例えば、アルファメラ ノサイト刺激ホルモン(α-MSH)は、黒色腫細胞を標的とし、これらの細胞内に取 り込まれる。「Murphy et al.,Proc. Natl. Acad. Sci.(USA),83: 8258(1986) 」を参照。本発明の実施には、インスリンまたはインスリン様成長因子、グルカ ゴン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、または甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRP) 、ソマトスタチン、カルシトニン、リジンブラジキニンなどの腫瘍組織を標的と す るあらゆるペプチドホルモンが好適である。上記の好ましいホーミング薬剤はす べて「シグマケミカル社(Sigma Chemica1 Co.)、セントルイス、モンタナ州」、 「カルバイオケミカル社(Calbiochem Co.)、ラ・ホラ(La Jo11a)、カリフォルニ ア州」、「ICNバイオメディカル社(ICN Biomedical Co.)、アービン(Irvine)、 カリフォルニア州」より商業的に入手するか、または組み換えDNA法を含む当業 者に既知の方法で単離または合成することができる。 要約すると、本発明のホーミング薬剤を選択するにあたって、以下のような一 般的な特徴を考慮しなければならない。 a)腫瘍細胞に対して選択的に指向し、正常な細胞に対しては指向しないこと、 b)広範囲の型の腫瘍細胞に存在する特異的な結合部位に結合すること、 c)含有されている薬物複合体の取り込みを促進すること、 d)大きさが十分小さく、複合体が固形の腫瘍に入るのを妨げないこと、および e)ホーミング薬剤とその標的結合部位との結合、またはプロドラッグの毒性型 への代謝を妨げないような様式で、ホーミング薬剤を複合体のその他の成分に結 合させる適切な化学物質が存在すること。 本発明の複合体の第二の部分は、複数の第三の部分すなわち細胞毒前駆体単位 にホーミング薬剤を結合させる、1つまたはそれ以上のスペーサー分子を含む。 スペーサー化合物は、ホーミング薬剤の適切な部位および細胞毒前駆体の適当な 化学基の両方に共有結合することのできる官能基を含まなければならない。ホー ミング薬剤および細胞毒前駆体に結合する位置は、それぞれ、標的細胞への結合 、またはプロドラッグの細胞毒薬への酵素的変換に関与しないものでなければな らない。 ホーミング薬剤とスペーサー分子との結合、およびスペーサー分子とプロドラ ッグとの結合の性質は、ホーミング薬剤およびプロドラッグの有する基に依存す る。ホーミング薬剤およびプロドラッグの一次アミン基は、通常、ホモ二基性ス ペーサー分子の末端カルボキシル基との二次アミド結合に用いられる。同様に、 ホーミング薬剤またはプロドラッグのカルボキシル基は、通常、下記の式Iおよ びIIのようなホモ二基性スペーサー分子の末端アミン基との二次アミド結合に用 いられる。スペーサー分子は、ヘテロ二基性で、ホーミング薬剤およびプロドラ ッ グに異なる官能基を介して結合してもよい。 結合する官能基が両方ともカルボキシル基であるとき、本発明の好ましいスペ ーサー部分は、下記の式(I)のホモ二基性一次ジアミンである。 H2N-(CH2)n-NH2 (I) 式中、nは2から20の範囲であり、好ましくは4から8である。複合体中に存在す る場合は、第二の部分は下記の式(II)のように表される。 式中、nは上記と同様である。 たはポリペプチドからなるホーミング薬剤のC-末端カルボキシル基、R1はホーミ ング薬剤であり、そして、 体薬である。また、スペーサー部分は下記の式(III)のようなヘテロ二基性化合 物でもよい。 H2N-(CH2)n-C00H (III) 式中、nは上記の式(I)と同様である。1つの態様として、この担体化合物によ ってそれぞれ、一次アミノ基はホーミング薬剤またはプロドラッグ部分のカルボ キシル基に二次アミド結合で結合し、カルボキシル基はプロドラッグまたはホー ミング薬剤部分のアミノ基に二次結合で結合する。ヒドロキシル基を有するプロ ドラッグは、エステルのように、またはカルボン酸結合を介して、同様にスペー サ ー分子に結合する。当業者は、その他の好適なスペーサー分子を熟知している。 本発明において使用されるスペーサー部分が生理的な条件下で化学変化を起こ しにくい部分を内部に含んでいる、すなわち、それらは細胞外でまたは細胞表面 で酵素によって開裂してはならないということは重要である。例えば、スペーサ ー分子は、変形してしまう、またはチオール交換反応を起こしてしまうジスルフ ィド基を含んではならない。しかし、このようなジスルフィドスペーサーが望ま しい場合には、フェニル基またはメチル基、あるいはその両方をジスルフィド結 合に隣接して配置し、この結合に酵素が接触するのを制限する。このような架橋 剤の使用は、「ピアースケミカル社(Pierce Chemical Co.)、ロックフォード(Ro ckford)、イリノイ州、手引きおよび総合カタログ(Handbood and General Catal og)(1989)、283-312ページ」によく説明されている。 上述のアミド結合を生成する好ましいカップリング試薬は、有名な水溶性1-エ チル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、ピアースケミカル社 )である。好適なスペーサー分子は、「ピアースケミカル社」、「アルドリッチ ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)、ミルウォーキー(Milwaukee)、ウィスコン シン州」、および「メルク社(Merck & Co.)、ラーウェイ(Rahway)、ニュージャ ージー州」より商業的に入手できる。 適当なモノクローナル抗体(mAbs)も、本発明のプロドラッグ複合体のホーミン グ薬剤として使用できる。本明細書において用いているように、「適当な」抗体 とは、(i)腫瘍細胞抗原に特異的に指向し、(ii)患者被験者において本質的に非 免疫原性であり、(iii)スペーサー部分の結合により相補性に影響を受けず、(iv )非腫瘍組織に対する結合が最小限であり、(v)標的腫瘍細胞によって取り込まれ 、そして(vi)非経口の投与部位から標的細胞までの経路で損なわれない抗体であ る。上述の抗体は、腫瘍特異的表面抗原のエピトープに指向するモノクローナル 抗体であることが好ましい。腫瘍特異的抗原の同定および単離の方法は、当業者 に既知である。「Waldmann,Science,252: 1657(1991)」、「Hird et al.,Genes and Cancer,Wiley,N.Y.1990」、「Sedlacek,Contributions to Oncology,vol.2 5,Karger,N.Y.,1987」、「Willingham et al.,J.Histochem.Cytochem.,37:928 (1989)」を参照。 プロドラッグを含む抗体含有複合体の患者における望ましくない抗体反応を避 ける、または抑制するため、1つの好ましい態様として、上述のモノクローナル 抗体を「ヒト化」する、すなわち、モノクローナル抗体をヒト被験者において本 質的に非免疫原性の形で作成する。これは、当業者に既知の方法で行うことがで きる。一方法として、腫瘍特異的抗原免疫動物からの脾細胞を、ヒト骨髄腫細胞 と融合させて不死化する。もう一つの方法として、ヒト抗休をSCID-huマウスで 作成する(例えば、「McCane et al.,Science)241: 1632(1988)」、「Mosier et al.,Nature,35: 256(1988)」を参照)。また、ヒト化モノクローナル抗体の可変 領域からの軽鎖および重鎖を組み換えDNA法で再生させてもよい(例えば、「Wint er et al.,Nature,349: 293(1991)」、「Mallinax et al.,PNAS(USA),87: 8095( 1990);Waldmann(1991)」を参照)。 クローン化した抗体のV領域をコードするcDNA配列を用いて、よく知られた遺伝 子工学の方法でモノクローナル抗体の断片を得ることができる。VHに対応する断 片単独では、Fc部分の欠如した一本鎖の抗体として使用できる。したがって、大 幅に非特異的な結合を減少させ、腫瘍細胞への透過性を増強することができる( 例えば、「Chiang,Bio/Techniques,7: 360(1989)」を参照)。 抗体またはその断片がホーミング薬剤になる場合、これらの物質が、抗体−標 的細胞の結合およびプロドラッグの細胞毒薬への代謝変換のいずれも妨げない安 定したスペーサー分子を介して、上述のホーミング薬剤としてのみ、プロドラッ グに結合することは利点である。これらの免疫複合体が標的腫瘍細胞に取り込ま れる能力をヒト腫瘍細胞系を用いて当業者によく知られた方法でインビトロで確 かめることができる。インビボ試験は腫瘍を有する実験動物を用いて、免疫複合 体の非経口投与後の腫瘍の大きさの減少をみることを含む、当業者に既知の方法 で行うことができる。 本明細書において「細胞毒前駆体薬」または「プロドラッグ」とは、原型では 細胞に対して相対的に無害であるが、標的腫瘍細胞に存在する1つまたはそれ以 上の内因性細胞内酵素によって代謝され、そのような細胞に対して細胞毒性を有 する代謝産物になる薬物をさす。「内因性酵素」とは、細胞内に通常存在する酵 素をさす。これは、外因的に投与され、細胞内に浸入する酵素を含むものではな い。標的腫瘍細胞は、この変換に必要な内因性酵素(群)、および薬物の細胞毒 性濃度を生じさせるのに十分に高い、この酵素の触媒活性を含む。従来の方法で 細胞抽出物を酵素活性について調べることができる。本明細書において用いられ るように、細胞毒前駆体薬およびプロドラッグという用語は、例えば加水分解酵 素などにより、単に担体から損なわれずに放出されるだけで、細胞毒性の形に代 謝されない薬物を含もうとするものではない。本明細書において「細胞毒性」と は、細胞の成長を止める、または細胞を殺すことをさす。 本発明の複合体は、あらゆる細胞毒前駆体薬(上述)、特に好ましくは下記の 表Iに示されるようなカルボキシホスファミド(「CPA」)ならびにその類似体およ び誘導体を含むものである。 カルボキシホスファミドの原型、すなわちシクロホスファミド(cyclophospham ide)(式IVの1)自体は、インビトロおよびインビボではじめは僅かにしか生物学 的活性を示さないが、主に肝臓でインビボ代謝を受けると、細胞毒性産物(式6 )になり、高いがん毒性を示す(Brock,Laval Med.,139: 696(1968):Brock,Canc er Treat.Rep.,60: 301(1976))。細胞毒性産物には、式IVのアクロレイン(acro lein)7およびノルナイトロジェンマスタード(nor-nitrogenmustard)8として同定 された(Brock,1976:Alcarcon et al.,Nature New Biology,233: 250(1971))。 上記の式IVを参照すると、シクロホスファミド1は、肝ミクロソームで、チト クロムP-450が関与するプロセスによって酸化され、4-ヒドロキシシクロホスフ ァミド(4-hydroxycy clophosphamide)2になる。2も、低細胞毒性の4-ヘテロシク ロホスファン(4-heterocyclophosphane)3に一部変換されるが、2のほとんどは酵 素アルコールデヒドロゲナーゼ(alcohol dehydrogenase)によって「アルド」型4 に可逆的に変換される。細胞外で形成された「アルド」型4は、自発的に開裂し 、毒性のアクロレイン7およびホスフォルアミドマスタード(phosphoramidomusta rd)6になり、その両方とも腫瘍細胞と同様に正常な細胞にも自由に入り込むこと ができる。細胞内では、ホスフォルアミドマスタード6は酵素ホスフォアミダー ゼ(phos phoamidase)によって開裂し、細胞毒性の高いノルナイトロジェンマスタード(NN M、8)を生成する。NNMの細胞毒性はmRNAの二つのグアニン残基を共有結合で架橋 する能力に基づいており、よって、DNAの翻訳を阻害する。これがシクロホスフ ァミドの一般的な細胞毒性の原理である。 「アルド」型4もカルボキシホスファミド5(「CPA」)に変換することができる 。しかし、循環血中のCPAはそれ自体は毒性をもたず、有為な量では細胞内に取 り込まれず、細胞外で代謝されず、かつ、正常では腎臓から完全に体外へ排泄さ れる。このことから、CPAの毒性が低いことがわかる。本発明の複合体によってC PAを腫瘍細胞内に取り込ませると、内因性の細胞内ホスフォアミダーゼが直接作 用して細胞毒性の高いNNM8になり、それにより、細胞内CPAが腫瘍細胞の成長を 止める、またはそのような細胞を殺す効果をもたらすことが偶然見いだされた。 本発明者らは、CPAが、高いホスフォアミダーゼ活性を有する細胞内で、主に 細胞毒性のNNMに分解されることを偶然見いだした。腫瘍細胞のような活発に増 殖する細胞は高いホスフォアミダーゼ活性を有するが、神経細胞のような正常な 細胞は有さない(Gomori,G.,Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,69: 407-9(1948))。本 発明者らは、増殖する腫瘍細胞内において、主にCPAが潜在的に細胞毒性である (すなわち、細胞毒前駆体薬である)ことを見いだした。CPAは、「アスタ・メ ディカAG(Asta-Medica AG)、フランクフルト、ドイツ」より商業的に入手可能で ある。 様々なシクロホスファミド代謝物の報告された毒性の比較を表11に示す。 表IIのデータでは、CPAが、インビトロ吉田細胞毒性試験において、そしてイ ンビボでラット吉田腹水肉腫に対して、いずれも実質的に活性がないことが示さ れ、それは前述の通り、CPA自体がほとんど細胞内に取り込まれないことによる と考えられる。しかしCPAは、NBP試験では強力なアルキル化剤である。しかし、 以下の実施例2に示すように、CPAを本発明の複合体の形で取り込ませると、腫瘍 細胞に対して強力な細胞毒薬になる。上述のように、原型の薬物、CPは細胞毒性 試験では実質的に不活性であるが、インビボで活性化されると活性の高い治療薬 になることもデータによって示された。 シクロホスファミドの類似体、すなわちイソホスファミド(isophosphamide)( 表Iの化合物V、式(V)の化合物9)は、活性化されるとインビボで腫瘍細胞に対し て強い細胞毒性を示す(Brock,1968;Alarconetal.,Cancer Res.,32:2514(1972); Hill et al.,Cancer Res.,33: 1016(1976))。組織でのイソホスファミドの代謝 により、シクロホスファミドの代謝によって生成するものに類似した、細胞毒性 の中間類似体が生成する。組織内では、イソホスファミド9はまず酸化されて4- ヒドロキシおよび4-ケト中間物質になる。4-ケト化合物の酸化により、アルド- イソホスファミド10が生成する。さらに10を酸化すると、アクロレインおよびカ ルボキシイソホスファミド11(CIPA)の両方が生成する。11を酵素触媒開裂すると 、細胞毒性のホスフォナイトロジェンマスタード(phosphonitrogen mustard)類 似体12が生成する。したがって、本発明の複合体はCIPAを細胞毒性薬として使用 できる。CIPAならびにカルボキシホスファミドのその他の類似体および誘導体は 、「アスタ・メディカA.G.」より商業的に入手可能である。 CPAおよびCIPAのフェニルケトおよび3-アルキル誘導体は、本発明の複合体に おいて効果的なプロドラッグである。 発明者らは、ポリペプチドからなる神経成長因子(NGF)が、ヒトの黒色腫細胞 、神経芽細胞腫細胞、褐色芽細胞腫細胞、未分化神経膠細胞腫細胞、および乳が ん細胞にCPA複合体を指向化させることに効果が高いことを見いだした。ヒト黒 色腫細胞がNGFレセプターを多数(約1 X 106個まで)もつこと(例えば、「Grob et al.,J.Biol.Chem.,258: 14136(1983)」を参照)、および神経芽細胞腫、黒色 腫、大腸がん細胞、乳がん細胞、および褐色細胞腫細胞が、取り込みNGFレセ プター に対して高い親和性を有することが知られている(例えば、「Marchetti.,J.Neu rochrom.,49: 475(1987)」、「Yankner et al.,Ann.Rev.Biochem.,51: 845(19 82)」、「Rakowicz-Szulczynska et al.,PNAS(USA),83: 3728(1986)」を参照)。 神経細胞およびその他の正常細胞はふつう増殖せず(そしてホスフォアミダーゼ 活性が低い、その他の種類のヒトの細胞もNGFレセプターをもたない(正常メラ ニン産生細胞、または取り込みを行わないような低い結合親和性のみを有する( 脾臓単球細胞、マクロファージ、シュワン(Schwann)細胞、腹膜の肥満細胞など) (例えば、「Bruni et al.,FEBS Lett.,138: 190(1982)」、「Trorpe et al.,J. Neurosci.Res.,17: 128(1987)」、「Yasuda et al.,Brain Res.,435: 113(1987 )」を参照)。したがって、本発明においては、本発明の細胞毒前駆体複合体を上 述の腫瘍細胞へ輸送するホーミング薬剤としてNGFを使用することが特に好まし い。 NGFのカルボキシル基の化学的な修飾がそのレセプター結合能力を妨げない一 方で、アミノ基を修飾することによってレセプターへの結合能力が完全に失われ る(「Rosenberg et al.,J.Neurochem.,46: 641 (1986)」を参照)。そのため、 本発明の薬物複合体の第一の部分にNGFを使用する場合は、NGFとスペーサーアー ムの間の共有結合はNGFのカルボキシル基を使用し、アミノ基を使用してはなら ない。 下記の実施例に詳述するように、治療は本発明のホーミング薬剤−スペーサー -細胞毒前駆体薬複合体の誘導の程度、すなわちモル比をコントロールして行わ なければならない。本明細書に含まれている案内に従い、モル比の異なる一連の 複合体を作成し、腫瘍細胞株の細胞DNAへの[3H]-チミジンの組み込みなどによる インビトロモデルの細胞成長試験システムでスクリーニングした。NGF含有複合 体については、この目的に対して特に適した腫瘍細胞株はPC12褐色細胞腫細胞系 株であり(下記の実施例2を参照)、それはインビボでの腫瘍代謝を反映するも のとして知られている。その他の同様なヒト腫瘍細胞系は、当業者によく知られ ている。 本発明の細胞毒前駆体薬複合体は、本明細書に参照として引用した「レミング トンの薬剤学(Remington'sPharmaceutical Sciences)、第18版、マック出版社(M ack Publ.Co.)、イーストン(Easton)、ペンシルバニア州、1990」に示されてい るような、標準的な薬剤学的に許容できる緩衝液および賦形剤とともに処 方することができる。複合体処方物は、患者の臨床状態に応じた用量および投与 法で非経口で投与することができる。その投与法は体重1kgあたり約0.1-10mg細 胞毒前駆体薬を含むが、これに限定されない。 下記に示す実施例は、本発明のいくつかの態様を例示するものに過ぎず、決し て本明細書および請求の範囲によって定義する本発明の範囲を制限しようとする ものではない。実施例1 NGF-HMDA-CPA複合体の合成 使用する化学反応を下記の式(VI)に示す。 上記の式(VI)において、操作の第一相では、カルボジイミドカップリング剤13 (EDC)でまずR2プロドラッグ14のカルボキシル基、例えばカルボキシホスファミ ド(CPA)にカップリングさせ、中間物質カップリング薬剤−プロドラッグ複合体 、15を形成する。次の段階で、中間物質15をR3ヘキサメチレンジアミン(HMDA)(h examethylenediamine/HMDA)16とカップリングさせ、プロドラッグとHMDAの複合 体17を形成する。EDCは副産物である。操作の第二相では、EDCを用いてNGFをプ ロドラッグ-HMDA複合体のHMDA部分の遊離アミノ基にカップリングさせ、最終的 なNGF-HMDA-プロドラッグ複合体を形成した。 一つの態様として、EDC、HMDA、およびCPAを10mMピリジン・HC1緩衝液(緩衝 液A)、pH5.0に4℃で溶解し、最終濃度をそれぞれ104mM、138μMおよび68μMにし た。10:10:1複合体については、HMDA溶液10μlと緩衝液A 124μlを混合した。10 :50:1複合体については、HMDA溶液50μlと緩衝液A84μlを混合した。20:20:1複 合体については、HMDA溶液20μlと緩衝液A94μlを混合した。20:40:1複合体につ いては、HMDA溶液40μlと緩衝液A74μlを混合した。EDC溶液(13μl)をHMDA溶液 に加え、混和し、さらにCPA溶液を20μl(はじめの2つの複合体について)また は40μl(後半の2つの複合体について)加えた。反応混合液を撹拌しながら、4 ℃で一晩または室温で3時間放置した。新しく作成したEDC溶液(13μl、4mg/ml) を同じ試験管に加えて、すぐに脱イオン水に溶解したNGF(20μl、0.2mg/ml)を加 えた。混合液を4℃で一晩撹拌した。生成物をリン酸緩衝生理食塩水で24時間、3 回透析し、等量ずつに分けて-70℃で保存した。実施例2 細胞毒前駆体薬複合体の褐色細胞腫細胞の成長に対する効果 95%飽和水蒸気、5%CO2の環境で、75cm2組織培養フラスコ(グレイナー社/Gra iner)を用い、7.5%の熱により不活化したウマ血清(ギブコ社/Gibco)、7.5%の牛 胎児血清(ギブコ社)、50μg/mlのストレプトマイシン(サーバ社/Serva)、およ び500U/mlのペニシリン(サーバ社)を追加したDMEM中でPC12褐色細胞腫細胞を 培養した。3T3線維芽細胞を「Itkes et al.,Exp.Cell Res.,157: 135(1975) 」にしたがって培養した。 細胞の生存力に対する複合体の効果を、トリパンブルーの排除(長時間、すな わち24時間より長い時間の効果)または3H-チミジンの取り込み(短時間、すなわ ち3時間の効果)のいずれかで測定した。 さまざまなモル比のCPA:HMDA:NGF複合体(実施例1)を細胞とともにインビト ロでインキュベートし、[3H]-チミジンの細胞DNAへの取り込みを間隔を置いて測 定した。データは対照の、すなわち未処理の細胞に対する相対的な効果を百分率 で示した。3H-チミジンの取り込みについては、細胞を96ウェルの培養皿にのせ た。細胞をのせてから約24時間後に3H-チミジン(119μCi/mmol)を加え、細胞の 処理の開始から10分後に複合体を加えて3時間処理した。標識した前駆体の最終 濃度は0.5μCi/mlであった。インキュベートした後、細胞を平衡ハンク溶液(bal anced Han k's solution)で2回洗い、LKB LSSで計数するため、細胞ハーベスター(タイタ ーテックス社/Titertex)とともにフィルターに移した。タンパク質濃度は、細胞 培養については「Bradford,Anal.Biochem.,72: 248(1976)」に、複合体につ いては「Peterson,Anal.Biochem.,70: 346(1977)」にしたがって測定した。 結果を表2に示す。 3時間インキュベートして測定した時点では、4、5、および7を除くすべての複 合体が細胞の増殖を抑制し、そして複合体2、3、6、および8が、最も効果的であ ったことがデータによって示された。24時間後に、複合体2および8で処理した細 胞はすべて死滅した(データは示していない)。 平行した実験で、CPA(1μM、25μM、50 nM)、HMDA(200 nMおよび1μM)およびN GF(3.8 nM)単独では、ごく僅かな細胞毒性効果しか示さなかった。NGFレセプタ ー陰性3T3線維芽細胞に対する複合体および各々の化合物の効果も無視できるも のであったため、複合体の取り込みは細胞毒性の必須条件であることが示された 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 14/485 8517−4H C07K 14/49 14/49 8517−4H 14/495 14/495 8517−4H 14/52 14/52 8517−4H 14/575 14/575 8517−4H 16/00 16/00 8517−4H 17/02 17/02 9051−4C A61K 37/66

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下のものを含む薬物複合体組成物。 a)ポリペプチドまたはタンパク質からなるホーミング薬剤である第一の部分、 b)該ホーミング薬剤に共有結合するスペーサー分子である第二の部分、および c)スペーサー分子に共有結合し、腫瘍細胞に結合し取り込まれ、該腫瘍細胞内 に正常に存在する内因性酵素によって細胞内で代謝されて細胞毒性を有する代謝 産物になる細胞毒前駆体薬である第三の部分。 2.第一の部分が成長因子である、請求の範囲1記載の組成物。 3.成長因子がNGF、EGF、PDGF、α-TGFおよびVVGFからなる群から選ばれる、請 求の範囲2記載の組成物。 4.第一の部分がペプチドホルモンである、請求の範囲1記載の組成物。 5.第一の部分が腫瘍特異的抗原である、請求の範囲1記載の組成物。 6.腫瘍特異的抗原がα−フェトプロテイン、前立腺特異性抗原または胎児性癌 抗原である、請求の範囲5記載の組成物。 7.第一の部分がリガンド担体タンパク質である、請求の範囲1記載の組成物。 8.リガンド担体がトランスフェリンである、請求の範囲7記載の組成物。 9.第一の部分が抗体または抗体断片である、請求の範囲1記載の組成物。 10.第二の部分のスペーサー分子がホモ二基性性またはヘテロ二基性有機分子で ある、請求の範囲1記載の組成物。 11.ホモ二基性分子がアルキル化ジアミンである、請求の範囲10記載の組成物。 12.ヘテロ二基性化合物がアルキル化アミノカルボキシル化合物である、請求の 範囲10記載の組成物。 13.細胞毒前駆体薬がカルボキシホスファミドもしくはカルボキシイソホスファ ミド、3−フェニルケトカルボキシホスファミド、3-フェニルケトカルボキシ イソホスファミド、3−アルキルカルボキシホスファミド、または3-アルキル カルボキシイソホスファミドである、請求の範囲1記載の組成物。 14.第一の部分のホーミング薬剤がNGF、該第二の部分のスペーサー分子がヘキサ メチレンジアミン、および第三の部分の細胞毒前駆体薬がカルボキシホスファミ ドまたはカルボキシイソホスファミドである、請求の範囲1記載の組成物。 15.以下の一般構造を有する薬物複合体組成物。 R1-CO-NH-A-NH-C0-R2 ただし、R1-CO-はポリペプチドもしくはNGF、EGF、α-TGF、VVGF、PDGF、ホルモ ン、腫瘍特異的抗原、抗体または抗体断片、およびリガンド担体からなる群から 選択されたタンパク質を含む、第一の部分のホーミング薬剤から誘導され、-NH- A-NH-はAが脂肪族化合物である第二の部分のホモ二基性性スペーサー分子を表し 、-C0-R2は第三の部分の細胞毒前駆体薬から誘導される。 16.第一の部分がNGFであり、第二の部分がヘキサメチレンジアミンであり、第三 の部分がカルボキシホスファミドまたはカルボキシイソホスファミドである、請 求の範囲15記載の組成物。 17.第三の部分に対する第一および第二の部分のモル比がそれぞれ5-20:1および1 0-100:1の範囲である、請求の範囲16記載の組成物。 18.細胞内に細胞毒前駆体薬を輸送するための、下記のものを含む薬物複合体組 成物を含む、薬学的組成物。 a)ポリペプチドまたはタンパク質からなるホーミング薬剤である第一の部分、 b)該ホーミング薬剤に共有結合するスペーサー分子である第二の部分、および c)薬剤学的に許容される輸送形態をとり、該複合体が結合するスペーサー分子 に共有結合し、腫瘍細胞に結合し取り込まれ、該腫瘍細胞内に正常に存在する内 因性酵素によって細胞内で代謝されて細胞毒性の代謝産物になる細胞毒前駆体薬 である第三の部分。 19.以下のものを含有する薬物複合体を含む薬学的組成物の効果的な量を細胞に 接触させることを含む、腫瘍細胞の増殖を止める、または腫瘍細胞を殺す方法。 a)ポリペプチドまたはタンパク質からなるホーミング薬剤である第一の部分、 b)該ホーミング薬剤に共有結合するスペーサー分子である第二の部分、および c)薬剤学的に許容される輸送形態をとり、該複合体が結合するスペーサー分子 に共有結合し、腫瘍細胞に結合し取り込まれ、該腫瘍細胞内に正常に存在する内 因性酵素によって細胞内で代謝されて細胞毒性の代謝産物になる細胞毒前駆体薬 である第三の部分。
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