JPH09503072A - 光ファイバの歪み除去コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 光ファイバコネクタは、圧縮変形可能なクリンプリング（２６）と、剛性を有する歪み除去部材（１６）と、変形可能な歪み除去部材（１８）とを備えている。剛性を有する歪み除去部材は、光ファイバケーブル（２２）の保護フィラメントを、クリンプリングと共に把持することができる。変形可能な歪み除去部材は、クリンプリングによって変形させられるとき、緩衝部を有する光ファイバを把持する。

Description

【発明の詳細な説明】 光ファイバの歪み除去コネクタ 発明の背景 光ファイバは、通常、保護ケーブル内に設けられる。ファイバは、これらのケ ーブルの内側では、保護フィラメントによって周囲を覆われていることが多い。 この保護フィラメントは、アリミド（arimide）のような材料で形成することが できる。このフィラメントは、多様な形態でファイバを保護する。ケーブル内の ファイバを機械的に保護するのに加え、ファイバがケーブルから出てコネクタに 挿入されるときに、歪みを除去するようにフィラメントが用いられてもよい。 そのような歪み除去は、通常は、コネクタの前で即ちファイバの終端であるコ ネクタ端部で、接着剤又は機械的クランプによって強固に保持されるファイバを 、機械的な応力から隔離することが必要となる。歪みの除去は、保護フィラメン トをコネクタに対して機械的にクランプすることによって達成される。 最近の設計では、保護フィラメントを持たないケーブルを使用することが多く なってきている。そのようなケーブル内のファイバは、ファイバを保護する緩衝 部と、ケーブル材自体とだけによって保護されている。これは、ケーブル内でフ ァイバが十分に保護され得ることを証明してはいるが、と同時に、コネクタで歪 みを防止するための保護フィラメントを使用することの可能性を無くしている。 その結果、歪みは、ファイバを把持するクランプ装置がコネクタの後部に設けら れることによって除去される。歪みは、これによって十分に除去されるが、一方 では、異なるタイプの２つのコネクタが必要になるという問題が生じる。結局、 望ましいコネクタとは、ファイバを内側に備えているケーブルが保護フィラメン トを用いているいないに拘わらず、ファイバの歪みを除去することが可能なコネ クタである。 発明の要旨 本発明に係る光ファイバコネクタは、圧縮変形可能な（collapsible）クリン プリングと、剛性を有する歪み除去部材と、変形可能な歪み除去部材とを使用し ている。剛性を有する歪み除去部材は、光ファイバケーブルが保護フィラメント を備えている場合には、それをクリンプリングと共に把持することができる。変 形可能な歪み除去部材は、クリンプリングによって変形させられたときに、緩衝 部の設けられた光ファイバを把持する。 図面の簡単な説明 図１は、本発明に係る光ファイバコネクタの斜視図である。 図２は、フィラメントで保護されていないファイバを取り付けた本発明に係る 光ファイバコネクタの斜視図である。 図３は、フィラメントで保護されたファイバを取り付けた本発明に係る光ファ イバコネクタの斜視図である。 図４は、保護ブーツを所定位置に設けた本発明に係る光ファイバコネクタの斜 視図である。 図５は、本発明に係る光ファイバコネクタの概略断面図である。 図６は、クリンプリングが圧縮変形する前の本発明に係る光ファイバコネクタ の背面図（端面図）である。 図７は、クリンプリングが圧縮変形した後の本発明に係る光ファイバコネクタ の端面図である。 好ましい実施例の詳細な説明 図１に示すように、光ファイバコネクタ１０は、バヨネット式コネクタカバー １２と、フェルール１４と、剛性を有する歪み除去部材１６とを備えている。剛 性を有する歪み除去部材１６には、可撓性を有する歪み除去部材１８が挿入され ている。コネクタボディーは、剛性を有する歪み除去部材１６と一体であるのが 好ましく、バヨネット式カバー１２に覆われていて図１中では見られない。 バヨネット式カバー１２は、通常、金属材料又はプラスチック材料のいずれか で形成する。フェルール１４は、通常、プラスチック材料又はセラミック材料の いずれかで形成するが、金属製フェルールもまた使用される。図示のように、フ ェルール１４は、「ＳＴ」コネクタ及び「ＳＣ」コネクタに使用するフェルール と同様に、円筒形状を有している。しかし、いかなる形状のフェルールも、本発 明に使用することができる。例えば、フェルール１４は、バイコニックコネクタ に 使用するような円錐台形状を有していてもよい。剛性を有する歪み除去部材１６ は、通常、硬質プラスチックで形成するが、いかなる剛性材料を使用してもよい 。変形可能な歪み除去部材１８は、通常、低密度ポリエチレンのような柔軟なプ ラスチック材料で形成する。以下の記載から分かるように、変形可能な歪み除去 部材１８は、剛性を有する歪み除去部材１６より大きい直径を有することが重要 である。内孔２０は、変形可能な歪み除去部材１８と、剛性を有する歪み除去部 材１６と、コネクタボディーと、フェルール１４とを貫通している。 図２に示すように、光ファイバ２２は、内孔２０に挿入される。通常、光ファ イバ２２は、内孔２０に通してスライドさせ、光ファイバの端面が、フェルール １４の端面と同一平面上に揃うようにすると共に、光ファイバを保護するための 緩衝部が、変形可能な歪み除去部材１８内に延びるようにする。ファイバは、多 様な手段のいずれかによって所定位置に固定される。最も一般的に用いられる方 法は、エポキシ系接着剤である。他の方法として、通常に譲渡された米国特許第 ４,９８４,８６５号明細書に示すような、ホットメルト接着剤を使用してもよい 。図２に示すコネクタは、ファイバをコネクタに機械的にクランプするための装 置２４を備えている。クランプ装置２４については、１９９２年４月２１日に出 願した米国特許出願第０７／８７１，３９９号明細書中により詳しく記載されて いる。 ファイバをコネクタ１０に取り付けた後、接着剤を用いるか又は機械的にクラ ンプするかのいずれかによって、クリンプリング２６を圧縮変形した状態にする 。「クリンプリング」という用語の使用は、リングが円形であることを意味する ものではない。クリンプリング２６は、アルミニウムのような金属で形成するの が好ましい。クリンプリング２６を圧縮変形させることによって、変形可能な歪 み除去部材１８も同様に圧縮変形する。この変形可能な歪み除去部材１８にスロ ット２８Ａ，２８Ｂ，２８Ｃ，２８Ｄが備わることによって、容易に均等に圧縮 変形することができるようになる。スロット２８Ａ，２８Ｂ，２８Ｃ，２８Ｄは 、本発明を適確に実施するために必要とされるのではないが、概ね優れた操作性 を付与するものである。変形可能な歪み除去部材１８とクリンプリング２６は、 変 形可能な歪み除去部材１８が圧縮変形した後に、緩衝部を有する光ファイバを密 着して把持できるように寸法構成される。変形可能な歪み除去部材１８は、剛性 を有する歪み除去部材１６より実質的に大きい直径を有することによって、上記 剛性を有する歪み除去部材１６が、変形可能な歪み除去部材１８の圧縮変形を妨 害しないようにする必要がある。 図３は、アリミドのフィラメントのような保護材料で被覆した光ファイバと共 に使用した本発明の光ファイバコネクタを示している。一般的に使用される保護 材料は、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール社（E.I．duPont de Nemours） から「ケヴラー（Kevlar）」の商標名で販売されている。上記に同じく、ファイ バは、内孔２０に挿入してコネクタ１０内に固定する。しかし、コネクタ１０を 保護フィラメント付きのファイバに使用するときには、これらのフィラメント３ ０は、クリンプリング２６を圧縮変形させる前に、クリンプリング２６と、剛性 を有する歪み除去部材１６及び可撓性を有する歪み除去部材１８との間の間隙に 挿入される。クリンプリング２６が圧縮変形させられると、保護フィラメント３ ０は、クリンプリング２６と剛性を有する歪み除去部材１６との間に密着して保 持される。図１に示すように、剛性を有する歪み除去部材１６は、除去部材１６ が保護フィラメント３０をより密着した状態に保持できるように、一連の隆起部 及び窪み部を備えていてもよい。図面から明らかなように、本発明に係るコネク タは、フィラメントで保護されたファイバに対してだけではなく、フィラメント で保護されてはいないが他の点では同等のファイバに対しても同様に使用するこ とができる。 図４に示すように、クリンプリング２６と歪み除去部材１６，１８とを覆う保 護ブーツ３２を設けることによって、さらにファイバを保護することができる。 この保護ブーツは、図２に示すように、保護フィラメントを有しないで緩衝部を 設けたファイバか、あるいは、図３に示した保護フィラメントを備えるファイバ 、のいずれかと共に使用することができる。 図５は、本発明に係る光ファイバ用コネクタの側断面図を示している。図示の ように、コネクタ１０は、バヨネット式カバー１２を備えている。図面から解る ように、剛性を有する歪み除去部材１６は、コネクタボディー１７と一体であり 、バヨネット式カバー１２全体を貫通して延在するとともに、フェルール１４を 所定位置に保持している。変形可能な歪み除去部材１８は、剛性を有する歪み除 去部材１６に挿入され、所定位置にロックされる。クリンプリング２６は、剛性 を有する除去部材１６の一部と、可撓性を有する歪み除去部材１８の一部とを囲 繞している。 さらに、本発明に関係がないことであるが、図５はスプリング３４を示してい る。スプリング３４は、本発明に係る光ファイバコネクタに、他のコネクタとの 互換性を持たせるために、規格に従ったものでなければならない。図５は、また クランプ部材３６を示しており、これは押し下げられた状態となっている図２の クランプ装置２４に係合する。クランプ部材３６は一対の溝部を有しており、こ れらの溝部は、クランプ部材３６が係合されたときに、軸心が内孔２０に一致す る内孔３８を形成する。図２の光ファイバ２２は、内孔３８内に挟まれ、コネク タ１０の所定位置に保持される。 図６は、クリンプリング２６が圧縮変形する前のコネクタ１０の端面図である 。図６に示すように、変形可能な歪み除去部材１８は、内側に光ファイバ２２を 挿入する内孔２０を有している。既に述べたように、変形可能な歪み除去部材１ ８は、スロット２８を有しているので、確実に意図したとおりに変形する。 図７は、クリンプリング２６が圧縮変形した後の図６と同様の図面である。図 中、変形可能な歪み除去部材１８は完全に圧縮変形して、ファイバ２２を密着し た状態に保持している。図７に示したファイバが保護フィラメントを設けたケー ブルから延在している場合、これらのフィラメントは、クリンプリング２６と可 撓性を有する歪み除去部材１８との間に保持されることになる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘンソン、ゴードン・ディー アメリカ合衆国55133―3427ミネソタ州、 セント・ポール、ポスト・オフィス・ボッ クス33427番（番地の表示なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．圧縮変形可能なクリンプリングと、 光ファイバケーブルからの保護フィラメントを、上記クリンプリングと共に把 持するための、剛性を有する歪み除去部材と、 上記クリンプリングによって変形させられることにより、緩衝部を有する光フ ァイバを把持するための、変形可能な歪み除去部材とを備えた光ファイバコネク タ。