JPH09502674A - 湾曲した支持体を固定する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 湾曲した支持体，例えば版（９）を固定する装置において，版端部（７；８）が簡単な手段によって固定され，かつ損傷せしめられないようにする。本発明によればこの課題は次のようにして解決される。すなわち，緊定手段が軸方向孔内に配置されていて，版の互いに重ね合わされている端部に少なくとも圧力（Ｐ）を作用させるようにする。この場合端部はスリット（４）内に配置されており，このスリットは版胴の周面から軸方向孔に対して接線方向に延びている。緊定手段としては圧力空気を供給可能なホース（１４）が使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 湾曲した支持体を固定する装置 本発明は，請求項１の上位概念部分に記載した形式の，湾曲した可とう性の支 持体の２つの折り曲げられた端部を固定する装置に関する。 ドイツ連邦共和国特許第 40 05 093号明細書によって，輪転印刷機の胴に可と う性の版を張設する前記形式の装置が公知であり，この装置においては，軸平行 の方向で，偏心的に支承された緊定スピンドルが版胴の胴溝内に設けられている 。版の２つの端部が，胴溝の一方の壁面と緊定スピンドルとの間で一緒に締め付 けられ，この場合緊定スピンドルは版の端部を，胴溝の弓形の区分内に押し込む 。 この緊定装置の欠点は，版の端部が胴溝の弓形の区分内に押し込まれることに よって永久変形せしめられ，版を何回も使用することができないことである。更 に，変形せしめられた端部を胴溝の弓形の区分からはがすことが困難である。な ぜならこれらの端部は条溝状に変形して前記弓形区分内にはまっているからであ る。 本発明の課題は，湾曲した支持体例えば可とう性の版の折り曲げられている端 部を胴に固定する装置によって，湾曲した支持体を迅速に交換し得るようにし， かつ支持体の端部を損傷することがないように，固定し得るようにすることであ る。 この課題は本発明によれば，請求項１の特徴部分に記載した構成によって解決 される。 本発明によれば，以下の利点が奏せられる。版のための緊定装置を収容するた めに，版胴の外周面の近くに軸方向の孔を形成するだけでよい。版の折り曲げら れた端部は，軸方向の孔の横断面に対して接線方向に延びるスリットによって緊 定装置に供給されるだけである。この場合，版の両方の端部は重なり合っており ，したがって版胴のスリットを幅狭くすることができるとともに，両方の版端部 の間に印刷インキが浸入することはなく，版胴のいわゆる「衝撃的負荷」が充分 に回避される。更に版端部を固定するために，版の迅速な取り外しを可能にする ような手段が使用され，版の折り曲げられた端部は締め込み若しくは固定が行わ れた後でも損傷せしめられておらず，ねじられていない。この装置によって，布 版を胴に固定することもできる。 本発明は以下において実施例について詳細に説明する。図面は本発明による装 置の原理を示した横断面図である。 版胴１は，その外周面２の近くで軸平行の方向に延び丸い横断面を有している 軸平行の孔３，例えば弓形の横断面を有している孔を備えている。版胴１の外周 面２から版胴横断面の弦に沿った平面６に沿って，有利には長方形の横断面を有 している直線状のスリット４（＝挿入スリット）が延びている。このスリット４ は側方で，−例えば右側で−孔３と接続している。孔３は胴と同じ長さにしてお くことができるが，単に例えば横幅の版の幅と同じ長さにすることも，つまり止 まり穴として構成することもできる。 スリット４は版９の両方の端部７，８を，これらの端部７，８が互いに平行に 延びて内面で面状に接触するように，収容する。版９の第１の端部７はその外面 でスリット４の内壁面１１に接触しているのに対し，第２の端部８はその外面で 孔３を側方から閉じている。版胴１の軸平行の孔３内には，拡大可能な，膨らま し可能なホース１４が押し込まれている。 ホース１４は媒体例えば圧力空気を供給可能であって，版胴１の端面の直ぐ近 くに位置しているその両方の端面若しくは端部の少なくとも一方に，図示してい ない逆止め弁を備えている。この逆止め弁は図示していない圧力空気源と接続可 能であって，これによってホース１４は軸平行の孔３を満たし，スリット４内に 入り込んで，圧力Ｐで両方の端部８，７をスリット４の左側の内壁面１１に押し つけ，したがって版９のこれら両方の端部７，８が固定される。版９を版胴１か ら外すためには，圧力空気がホース１４から，例えばやはり図示していない空気 抜き装置によって，例えば ホース１４の一方の端部に配置されている少なくとも１つの空気抜きねじによっ て，逃がされる。 ホース１４に充てんするために，液体例えば油あるいはグリセリンを使用し， 供給導管によって逆止め弁を介してホース１４に加圧供給することも可能である 。 更に，軸平行の孔３並びに孔３に対して接線方向に延びているスリット４を交 換可能な挿入条片内に配置することも可能である。この挿入条片は，版胴１の軸 方向に延びる胴溝内に配置しておくことができる。 符号の説明 １ 版胴 ２ （版胴の）外周面 ３ （版胴の）孔 ４ スリツト ６ （スリットの）平面 ７ （版の第１の）端部 ８ （版の第２の）端部 ９ 版 １１ 壁面 １２ （条片形の）外周面 １４ ホース Ｐ 圧力

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．湾曲した支持体，殊にオフセット印刷版の折り曲げられている２つの端部を ，胴の円形の横断面の弦に沿った平面内で延びている軸平行の挿入スリット内で 固定する装置において，挿入スリット（４）が側方で，胴（１）の軸方向に延び ている軸平行の孔（３）と接続しており，この孔（３）内に，挿入スリット（４ ）内に作用する膨らまし可能なホース（１４）が設けられていることを特徴とす る，湾曲した支持体を固定する装置。 ２．ホース（１４）が少なくとも両方の端部の一方に逆止め弁を有していること を特徴とする，請求項１記載の装置。 ３．ホース（１４）が少なくとも両方の端部の一方に空気抜き装置を備えている ことを特徴とする，請求項２記載の装置。 ４．膨らまし媒体として圧力空気が使用されることを特徴とする，請求項３記載 の装置。 ５．膨らまし媒体として液体が使用されることを特徴とする，請求項３記載の装 置。 ６．孔（３）が弓形の横断面を有していることを特徴とする，請求項１から５ま でのいずれか１項に記載の装置。