JPH09502565A - モジュラージャック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 プリント基板に装着されるモジュラージャックのような電気コネクタ（１，２）は、プラスチックの収縮によって生じる寸法変化を調整するために、端子溝（６）の両側に隣接して配置される複数の凹部（８）を有している。端子溝（６）の首部はＶ形状の２つの突出部（６ａ）によって形成されており、これによって、柱状の端子部がハウジング内で正確に位置決めされる。フラックスのウィッキングを除去するために、プラスチックハウジングと接触ピン（５）との間の接触領域にはフラックストラップ（９）が形成されている。また、電気コネクタ（１，２）はソケット（２）を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 モジュラージャック 発明の領域 本発明は、電気コネクタに係わり、特に、電話機を電話線に接続するために使 用されるモジュラージャックに関する。発明の背景 従来、ＦＣＣ規格等に適合するように規格化された基体を有するモジュラージ ャックは、電話機と電話線とを接続するために使用されている。この種のモジュ ラージャックは、一般に、プラグ挿入口をその前面に有するボックス形状のハウ ジングを有している。電話機を電話線に接続する場合には、電話線の端部に設け られたプラグが前記プラグ挿入口に挿入される。ハウジング内には複数の接触ピ ンが保持されている。接触ピンの一端部は、ハウジングの底面から突出して端子 部を形成している。接触ピンの他端部は、ハウジングのプラグ挿入口内に突出し て接続部を形成している。モジュラージャックは、そのプラグ挿入口が電話機本 体の外側に露出するように、電話機本体に固定されたプリント回路基板上に配置 される。ハウジングの底面から突出する接触ピンによって形成される端子部は、 電話機本体内のプリント回路基板上の各回路パターンに半田付けされる。 プラスチックの収縮によって生じるモジュラージャックの 寸法変化により、従来のモジュラージャックの端子部の最終的な位置は、設計上 の位置と異なってしまっている。このため、モジュラージャックの端子部をプリ ント回路基板に半田付けする作業が難しく、また、その作業に相当な時間を費や している。また、フラックス作業および半田付け作業中に、プラスチックハウジ ングと接触ピンとの間の接触領域に生じるウィッキング力（Wicking strength） により、フラックスが接触ピンに沿って接触ピンの接続部まで移動し、接続部の 導電度を低下させる。さらに、従来の電話機のソケットは、それがＤＣ電源ソケ ットやアンテナソケット、他の装置のためのインターフェイスソケットとして使 用される場合に、モジュラージャケットと分離されているため、ソケットおよび モジュラージャックを電話機に組み立てる作業が非常に長時間を要していた。し たがって、このような欠点を克服できる実用的かつ経済的なモジュラージャック の構成が要望されている。発明の要約 したがって、本発明の目的は、前述した問題を解決できるモジュラージャック の新規で有用な構成を提供することである。 特に、本発明は、接触ピンの端子が正確に位置決めされる電気コネクタの提供 を目的としている。 本発明では、プラスチックの収縮によって生じる寸法変化を調整するために、 複数の凹部（空洞部、空間部）が端子溝 の両側に隣接して設けられている。 また、本発明では、端子溝の首部がＶ形状の２つの突出部によって形成されて おり、これによって、接触ピンの丸い端子部がハウジング内で正確に位置決めさ れる。 本発明の他の目的は、フラックスのウィキング（wicking ）を除去することで ある。 本発明では、フラックスのウィキングを除去するために、プラスチックハウジ ングと接触ピンとの間の接触領域にフラックストラップが設けられている。 また、本発明では、ソケットがモジュラージャックと一体に設けられている。図面の簡単な説明 第１図は、本発明に係るモジュラージャックの一実施例を示す斜視図； 第２図は、第１図のII−II線に沿う断面図； 第３図は、第１図のモジュラージャックの底面の図； 第４図は、第３図に示された端子溝の拡大図； 第５図は、第１図のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。好ましい実施例の詳細な説明 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について説明する。 第１図は、本発明のモジュラージャックの一実施例を示している。図示するよ うに、このモジュラージャックは、ハウ ジング１と、ソケット２と、少なくとも１つのプラグ挿入口３と、２つの装着用 脚部４，４（第２図参照）と、２つの装着用耳部７，７とから主に構成される。 ハウジング１は、好ましくは、プラスチックから形成され、電話線の一端に設け られたプラグを受けるためのプラグ挿入口３をその前面に有している。複数の溝 ６がハウジング１の上面と底面とにそれぞれ形成されている。これらの溝６は、 接触ピン５を収容するために、互いに平行に配置されている。 第２図は、第１図のII−II線に沿う断面であり、プラグ挿入口３および接触ピ ン５の構造を示している。モジュラージャックには複数の接触ピン５が設けられ ており、各接触ピン５はハウジング１のチャンネル内を延びている。各接触ピン ５はチャンネルおよび溝６内で強固に保持されている。接触ピン５の一端は、ハ ウジング１の底部から突出して、プリント回路基板と電気的に接続する端子５ａ を形成している。接触ピン５の他端は、ハウジング１のプラグ挿入口３内に突出 して、電話線の一端に設けられたプラグと電気的に接続する接続部５ｂを形成し ている。モジュラージャックが半田付けによってプリント回路基板に装着される 場合、フラックス作業および半田付け作業中に、プラスチックハウジング１と接 触ピン５との間の接触領域に生じるウィッキング力（Wicking strength）により 、フラックスが接触ピン５に沿って接続部５ｂまで移動し、接続部５ｂの導電度 を低下させる。しかしながら、本実施例のモジュラージャックによれば、プラス チックハウジング１と接触ピン５との間の接触領域に、フラ ックスを捕らえるフラックストラップとして機能する空洞部９が形成されている ため、ウィッキングされたフラックス(wicked flux)が空洞部９まで移動すると ウィッキングされたフラックス(wicked flux)の結合力(cohesion force)が除去 される。したがって、フラックスウィッキング（flux wicking）の問題が解消さ れ、モジュラージャックの導電度は向上される。 第３図および第４図に示すように、ハウジング１には、その底部に２つの菱形 形状の装着用脚部４が設けられ、その両側壁部に２つの装着用耳部７が設けられ ている。装着用脚部４は、第１の脚部の長軸が第２の脚部の長軸に対して垂直に 方向付けられ且つこれらの脚部がプリント回路基板の対応する穴に挿入されるよ うに、方向付けられている。装着用耳部７は、モジュラージャックが電話機に固 定された際に、電話機の対応するスリットと係合する。 本実施例のモジュラージャックには複数の凹部（空間部、空洞部）８が設けら れている。凹部８は、端子溝６の両側で溝６に近接するように配置されており、 プラスチックの収縮によって生じる寸法の変化を調整する。このように、調整凹 部８を有する溝６によれば、従来よりも接触ピン５の端子５ａの位置決めが正確 になる。接触ピン５の端子５ａの最終的な位置は、予定されていた設計上の位置 とほぼ同一になる。その結果、モジュラージャックをプリント回路基板上に容易 かつ正確に装着して半田付けすることができる。 本実施例のモジュラージャックにおいては、端子溝６は、 その首部領域が２つのＶ形状突出部６ａによって形成されている。これによって 、接触ピン５の円柱状の端子５ａがハウジング１内でより正確に位置決めされる 。調整凹部８とともにこの新規なＶ形状突出部６ａによってもまた、接触ピン５ の端子５ａの位置決めが従来よりも正確になる。 第１図に示すように、本実施例のモジュラージャックにはソケット２が一体に 形成されている。このソケット２は、複数の異なった目的（機能）に適合できる ように、例えば、ＤＣ電源（DC power）ソケット、アンテナソケット、他の装置 のためのインターフェイスソケットとして構成されている。本実施例のモジュラ ージャックにおいては、ソケット２がＤＣ電源（DC power）ソケットとして構成 されている。第５図は、第１図のＶ−Ｖ線に沿う断面であり、ＤＣ電源（DC pow er）ソケット２が示されている。このような一体型のソケット２によれば、電話 機がより迅速に組み立てられる。 なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸 脱しない範囲で種々変形実施できることは言うまでもない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．プリント回路基板に装着される電気コネクタにおいて、 上面と前面と底面とを有する電気絶縁性のハウジングと、 前記ハウジングの前面に形成され、プラグを挿入するための少なくとも１つの プラグ挿入口と、 前記ハウジングの底面に設けられた複数の端子溝のうちの１つによってそれぞ れが保持され、その接続部が前記プラグ挿入口内に突出する、導電性を有する複 数の接触ピンと、 ハウジングと接触ピンとの間の接触領域に設けられ、ハウジング内に空洞を形 成する領域と、 を具備し、 前記空洞がフラックストラップとして機能することを特徴とする電気コネクタ 。 ２．前記端子溝がＶ形状をなしていることを特徴とする請求項１に記載の電気 コネクタ。 ３．前記Ｖ形状の端子溝には、その首部に、２つの突出部が設けられているこ とを特徴とする請求項２に記載の電気コネクタ。 ４．前記空洞を形成する領域は、接触ピンのための端子溝とチャンネルとの間 に設けられていることを特徴とする請求項１に記載の電気コネクタ。 ５．プラスチックの収縮を調整する複数の調整空間部が前記端子溝に隣接して 設けられていることを特徴とする請求項１に記載の電気コネクタ。 ６．フラックストラップとして機能する空洞をハウジング内に形成する前記領 域は、端子溝とプラグ挿入口との間に位置していることを特徴とする請求項１に 記載の電気コネクタ。 ７．前記ハウジングにソケットが一体に形成されていることを特徴とする請求 項１に記載の電気コネクタ。 ８．前記ソケットがＤＣ電源ソケットであることを特徴とする請求項７に記載 の電気コネクタ。 ９．プリント回路基板に装着されるモジュラージャックにおいて、 上面と前面と底面とを有する電気絶縁性のハウジングと、 前記ハウジングの前面に形成され、プラグを挿入するための少なくとも１つの プラグ挿入口と、 前記ハウジングの底面に設けられた複数の端子溝のうちの１つによってそれぞ れが保持され、その接続部が前記プラグ挿入口内に突出する、導電性を有する複 数の接触ピンと、 ハウジングと接触ピンとの間の接触領域に設けられ、ハウジング内に空洞を形 成する領域と、 を具備し、 前記空洞がフラックストラップとして機能することを特徴とするモジュラージ ャック。 １０．前記端子溝がＶ形状をなしていることを特徴とする請求項９に記載のモ ジュラージャック。 １１．前記Ｖ形状の端子溝には、その首部に、２つの突出部が設けられている ことを特徴とする請求項１０に記載のモジュラージャック。 １２．電気絶縁性の材料によって形成されたハウジングと、 前記ハウジング内を延び、その一部がハウジングと係合するように配置される とともに、ハウジングと係合するその部位がフラックスを受けるその部位と隣接 してなる、導電性を有する少なくとも１つの接触体と、 ハウジング内に形成されるとともに、前記接触体とハウジングとの係合領域に 位置し、接触フラックストラップとして機能する空洞部と、 を具備することを特徴とする電気コネクタ。 １３．フラックスを受ける前記接触体の部位が前記空洞部を乗り越えるように して延びていることを特徴とする請求項１２に記載の電気コネクタ。 １４．電気絶縁性の材料によって形成されたハウジングと、 前記ハウジング内を延び、その一部がハウジングと係合するように配置される とともに、ハウジングと係合するその部位がフラックスを受けるその部位と隣接 してなる、導電性を有する少なくとも１つの接触体と、 ハウジング内に形成されるとともに、前記接触体とハウジングとの係合領域に 位置し、接触フラックストラップとして機能する空洞部と、 を具備することを特徴とするモジュラージャック。 １５．フラックスを受ける前記接触体の部位が前記空洞部を乗り越えるように して延びていることを特徴とする請求項１４に記載のモジュラージャック。