JPH09502363A - 背もたれの反りを調節するために弾性的な反り部材のための調節装置を備えた、座席の背もたれ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 背もたれの反りを調節するために弾性的な反り部材のための調節装置を備えた座席の背もたれを改良して、背もたれの反り領域の真下においても背中、特に骨盤の充分な支持が保証されうるようにし、同時に背もたれを簡単な構造でコスト的に有利に製造することができかつ種々の利用者に特別な経費なしで容易に適合できるようにする。そのために背もたれが弾性的な反り部材（５）に結合された付加的な骨盤支持部（１７）を有し、該骨盤支持部（１７）は座席に向って配向された、弾性的な反り部材（５）の付属体（１６，２３，２８）から成っている。

Description

【発明の詳細な説明】 背もたれの反りを調節するために弾性的な反り部 材のための調節装置を備えた、座席の背もたれ 技術分野 本発明は、背もたれの反りを調節するためにフレームに配置された弾性的な反 り部材のための調節装置を備えている、座席の背もたれに関する。 背景技術 この種の背もたれは、例へば米国特許第 ５ ０５０ ９３０号明細書によっ て広く公知である。これらの総ての背もたれは、夫々座席に位置を占める人に適 当な反りを与えることができ、その結果人が、脊椎の領域内で人間工学的に正し く支えられるようにするということを考え方の基本にしている。反りを傾斜のゆ るやかな位置から鉛直な位置にまで調節することのできる種々の装置が公知であ るが、更に、任意の鉛直な位置から傾斜のゆるやかな位置まで調節可能である反 り天頂部の位置が、座席の長手方向において上方又は下方に向って調節できるよ うになっている装置も存在している。調節可能な反りを備えた背もたれは、腰椎 支えとしても特徴づけられている。 調節可能なこの公知の背もたれに共通している点は、特に反りを非常に強く調 節した場合反り部の下方の 骨盤の範囲内に支持されない自由な空間が残るようになり、これが長時間の着座 の際着座者に問題を惹き起すおそれがあるという点である。 米国特許第 ４ ８３２ ４００号明細書によれば、背もたれの下方領域に配 置された別個に旋回可能な座骨支持部を備えている背もたれ付きの座席が公知で ある。米国特許第 ４ ９４０ ２８４号明細書によれば、完全に背もたれに統 合されている座骨支持部が公知である。背もたれの反りの調節装置はこの座席に は設けられていない。 米国特許第 ４ ９４４ ５５４号明細書によれば、背もたれの全高さに亘り 上下に配置されてベルトによって相互にフレキシブルに結合されている多数のプ レートを備えた、背もたれ付きの座席が公知であり、これらのプレートは夫々個 々に、それらに別々に配設された調節機構によって手動又は自動的に調節可能に 配置されており、そのため背もたれには殆んど任意の輪郭を与えることができる ようになっている。この背もたれは極端に複雑化していて、その製作費が極めて 高くかつ調節のために多大の経費が必要である。 発明の開示 本発明の課題は、冒頭で述べた形式の、座席の調節可能な背もたれを充分に改 良して、背もたれの反り領域の真下においても背中、特に骨盤の充分な支持が保 証されうるようにすることにある。また本発明の別の 課題は、背もたれを簡単な構造でコスト的に有利に製造することができかつ種々 の利用者に特別な経費なしで容易に適合できるようにすることにある。 上記課題は請求項１に記載の特徴によって解決することができた。 本発明の別の有利な構成は、これを請求項２以下から推測することができる。 図面の簡単な説明 次に本発明を実施例に基いて図面を参照し乍ら詳しく説明する。その際 図１は 反り装置と、反り天頂部の上方領域に固定された骨盤支持部とを備えた 背もたれの平面図、 図２は 図１の側面図、 図３は 反り部材に骨盤支持部として役立つ延長部を有する反り装置を備えた背 もたれの平面図、 図４は 図３の側面図、 図５は プラスチックプレートからなる統合された骨盤支持部を備えた反り部材 の図、 を夫々表わしている。 実施例の説明 図１及び図２に図示されているような背もたれは、２つの横補強材２と１つの 案内部３とを備えたフレーム１を有している。案内部３は相互に平行に配置され た２つのロッド４から成っている。ロッド４上には弾 性的な反り部材５が配置されている。反り部材５は、図１及び図２に基く実施例 にあっては平行に配置された弾性的に曲り可能な２つの条片６から成り、該条片 ６は離隔した横方向条片７によって結合されている。条片６，７は金属又は任意 の弾性特性を有する材料、又は補強部材付き又は補強部材なしのプラスチックか ら成っている。 反り部材５はその上方端部８及び又は下方端部９に補強条片１１を有している 。 この補強条片１１は有利には、ロッド４上に滑動可能に配置されているブッシ ュ１２を有している。有利にはブッシュ１２は、補強プレート１０乃至補強条片 １１にヒンジ状に結合されている。本実施例にはハンドホィール１４を備えた緊 張装置１３が設けられており、該緊張装置１３は、公知の反りを調節するための 調節装置であるため、ここでは詳しく述べないことにする。 骨盤支持部１７として役立つプレート１６は、その上方端部によって反り部材 ５の反り天頂部１５の上方領域に−実施例では補強条片１１に−固定されている 。プレート１６は長手方向条片６及び又は横方向条片７にも固定されていて、撓 み弾性的には殆んど剛性であり、かつ格子機構から成っていても宜く、その場合 は両側部に夫々、横断面でシェルを形成するため上方に向って折れ曲った翼（図 示されていない）が設けら れている。この翼は、背中を横方向で支持するのに役立っている。 プレート１６は、例へば溶接、接着又はそれに類似の形式で不動に、又は例へ ば条片６及び又は７及びプレート１６内の孔を貫通して差し込まれるねじ結合に よって、交換可能に及び又は調節可能に固定可能である。その場合この孔は長孔 １８として構成されており、それによって種々の背もたれの大きさ及び又はプレ ート１６の剛さ特性の変化に適応できるようになっている。 プレート１６の下方の自由端部には下方の縁部に沿って分配配置された中央の 又は複数のばね部材１９が設けられており、該ばね部材１９はフレーム１との結 合を実現し、場合によっては例へば横補強材２のような中間部材を介してフレー ム１との結合を実現している。このばね部材１９によってプレート１６の−夫々 選択された特性及び所望の性質に応じて−撓み性及び寸法が影響を受けひいては 骨盤支持部１７も影響を受けるようになっている。 図３及び図４に図示の実施例の場合には反り部材５が撓み弾性的なプレート２ ０から成り、該プレート２０は両側方縁部に横補強材２に平行な切込み２１を有 し、該切込み２１は、前方に向って折れ曲った又は湾曲した、側方支持部のため の側方の翼２２を制限している。またプレート２０は、図１及び図２に基く実施 例の場合と同じ様に、その上方端部において滑動可能に案内部３に配置されてい る。プレート２０の下方端部には骨盤支持部１７として役立つ延長部２３が設け られている。実施例によればプレート２０及び延長部２３は、特に簡単で従って コスト的に有利に製作可能な単一の部分から成っている。プレート２０から延長 部２３への移行領域には−有利にはプレート２０の縁部において−背面側にリン ク棒２４が運動可能に枢着されており、該リンク棒２４はその別の端部でフレー ム１の下方の横補強材２にヒンジ状に結合されている。リンク棒２４の代りに空 気ベロー（図示なし）を設けることも可能である。 しかし背もたれのこの変化態様の場合にあっては、延長部が撓み弾性的なプレ ート２０とは別個に製造されていても宜い。この場合は、背もたれのその他の総 ての部分を大量生産する際背もたれのばね特性及び種々の大きさに広範に適応す ることができる。撓み弾性的なプレート２０と、分離された延長部２３との間の 結合は、任意の公知の形式で、例へばリベット又はねじ結合によって、また例へ ば差込み結合又はクランプ結合によるその他の任意の結合によって行われており 、これによって場合によっては１つの延長部２３を別の延長部と交換することも 可能であり、このことは車の所有者が変った場合に運転座席に望まれることであ る。この場合にはまた、延長部２３の自由端部を（図 示なしの）ばね部材によって支えることも可能である。 図５には統合された骨盤支持部１７を備えた反り部材５の有利な実施例が図示 されており、該反り部材５は、撓み弾性的な単一のプラスチック部分から成りか つ例へばプレートからの打抜き又はダイキャストで製造可能である。この場合本 来の反り部分は両側部に、翼２２を制限している切込み２１を有している。翼２ ２は、付加的な作業工程における冷間又は加熱変形によって、又はダイキャスト を用いた製造方法の際同時に、折り曲げることができる。反り部材５の中央部分 には切欠き２５が設けられており、この切欠き２５によって反り部材５の曲げ特 性に影響を与えることができる。反り部材５の下方端部には中央付属体２６が位 置し、その幅は、向い合って位置する２つの切込み２１の底部２７の間の反り部 材５の幅にほぼ一致している。付属体２６から−実施例では４つの−突起２８が 例へば打抜き、切断又はその他の形態付与によって造出されており、該突起２８ はその上方縁部だけで反り部材５に結合されている。 付属体２６は下方端部に閉ぢた縁部２９を有し、該縁部２９は−実施例の場合 ３つの−ブリッジ３０を介して反り部材５に不動に結合されている。縁部２９及 び反り部材５の上方縁部には開口３１が設けられており、これらの内方にはワィ ヤロープ乃至は反り部材５ の反り調節のための図示されていないボーデンワイヤ装置のスリーブが掛止可能 である。両開口３１の間の距離がボーデンワイヤ装置によって短縮された場合に は、反り部材５と、夫々１つの縁部だけで反り部材５に結合されている突起２８ とが、その自由端部によって付属体２６の平面から突き出て、それによって骨盤 支持部１７が形成されるようになっている。 反り部材５の特性を及び又は付属体２６の部分の特性を変えるため、材料補強 部を設けることも可能である（図示されていない）。 夫々の調節装置によって惹き起される反りの夫々の調節の際には、夫々の反り 部材に結合された骨盤支持部が自動的に正しい位置にもってこられて、反りを極 めて強く又は極めて平らに全く均一に調節できるようになっている。これによっ て、調節可能な背もたれによる腰椎の最適な支持が保証されるだけでなく、一方 では簡単な構造型式が、他方では最適な支持機能が−特に骨盤の−夫々保証可能 である。 図３及び図４に基く実施例の場合には反り部材５のための全く簡単な調節装置 −プレート２０−が可能である。その理由は、反り部材５の調節のために実技上 枢着点における摩擦だけを克服すればよく、従って力の消費が極めて少なくて済 むからである。 反り部材５ひいては骨盤支持部１７は、種々の公知の機構を用いてロッド４上 の高さにこれを調節可能に 配置することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．背もたれの反りを調節するためにフレーム（１）に配置された弾性的な反り 部材（５）のための調節装置を備えている、座席の背もたれにおいて、 背もたれが弾性的な反り部材（５）に結合された付加的な骨盤支持部（１７ ）を有し、該骨盤支持部（１７）は座席に向って配向された、弾性的な反り部材 （５）の付属体（１６，２３，２８）から成っていることを特徴とする、背もた れの反りを調節するために弾性的な反り部材のための調節装置を備えた、座席の 背もたれ。 ２．骨盤支持部（１７）が弾性的な反り部材（５）の上方領域に固定されている ことを特徴とする、請求項１記載の背もたれ。 ３．骨盤支持部（１７）が弾性的な反り部材（５）の下方領域に固定されている ことを特徴とする、請求項１記載の背もたれ。 ４．弾性的な反り部材（５）及び骨盤支持部（１７）が共通して単一の部分から 成っていることを特徴とする、請求項１記載の背もたれ。 ５．弾性的な反り部材（５）がその下方領域において少くとも１つのリンク棒（ ２４）を介してフレーム（１）の下方部分に枢着されていることを特徴とする、 請求項１から４までのいづれか１項記載の背も たれ。 ６．弾性的な反り部材（５）又は該反り部材（５）に結合されたプレート（２３ ）が、背面側でフレーム（１）に対し空気ベローによって支持されていることを 特徴とする、請求項１から５までのいづれか１項記載の背もたれ。 ７．背面側で骨盤支持部（１７）の自由端部とフレーム（１）との間に、少くと も１つのばね部材（１９）が配置されていることを特徴とする、請求項１から６ までのいづれか１項記載の背もたれ。 ８．弾性的な反り部材（５；２０）及び又は骨盤支持部（１７）がプラスチック から成っていることを特徴とする、請求項１から７までのいづれか１項記載の背 もたれ。 ９．反り部材（５；２０）及び又は骨盤支持部（１７）がプレートから製造され ていることを特徴とする、請求項１から８までのいづれか１項記載の背もたれ。 10．反り部材（５；２０）及び又は骨盤支持部（１７）に補強部が設けられてい ることを特徴とする、請求項１から９までのいづれか１項記載の背もたれ。