JPH09500633A - 漂白用アミドペルオキシカルボン酸 - Google Patents
漂白用アミドペルオキシカルボン酸Info
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- JPH09500633A JPH09500633A JP7504914A JP50491494A JPH09500633A JP H09500633 A JPH09500633 A JP H09500633A JP 7504914 A JP7504914 A JP 7504914A JP 50491494 A JP50491494 A JP 50491494A JP H09500633 A JPH09500633 A JP H09500633A
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Abstract
(57)【要約】
Rが、C1〜C12アルキレン、C5〜C12シクロアルキレン、C6〜C12アリーレンおよびそれらの基の組合わせから成る群から選択され,R1およびR2独立に、H、C1〜C16アルキル基、C6〜C12アリール基、およびR3と両方の窒素と一緒にC3〜C12環を形成し得る基から成る群から選択され,R3が、C1〜C12アルキレン基、C5〜C12シクロアルキレン基およびC6〜C12アリーレン基から成る群から選択され,nおよびn′が各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり,mおよびm′が各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、そしてMが、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウムの陽イオンおよび基、並びにそれらの組合わせから成る群から選択される、式(1)を有するアミドペルオキシ酸。
Description
【発明の詳細な説明】
漂白用アミドペルオキシカルボン酸
発明の背景 発明の分野
本発明は、新規なアミドペルオキシカルボン酸、並びに特に布の洗浄における
、漂白剤としてのそれらの使用に関する。関連技術
有機ペルオキシ酸は、それらの優秀な漂白活性については長年知られている。
例えば、米国特許第4,642,198号(ハンフリーズ等)は、水性の低pH
の液中の懸濁液用に意図された種々の水不溶性の有機ペルオキシ酸を記載する。
好ましいペルオキシ物質は、1,12−ジペルオキシドデカン二酸(DPDA)
である。陰イオンおよび非イオンの界面活性剤の両方共、懸濁剤として利用され
る。10%の界面活性剤と共に処方されるとき、DPDAは貯蔵条件下で良好な
安定性を示す。この処方物の界面活性剤レベルが、ヘビーデューティー洗濯洗剤
にとって典型的なレベルである22%に増大されるとき、DPDAの半減期は劇
的に低減する。例えば、米国特許第4,992,194号(リバーチ等)は、4
0℃において
DPDAの半減期はpH4〜4.5のヘビーデューティー洗濯液中でわずか1〜
2週間であると報告している。
他の有効な過酸は、EP 0 267 175(ディロッフ等)において優れ
た貯蔵安定性を有すると報告されている4,4′−スルホニルビスペルオキシ安
息香酸(SBPB)である。米国特許第4,822,510号(マディソン等)
は、水性液体漂白組成物中においてDPDAに対してSBPBの増大された安定
性を実証している。
米国特許第4,634,551号(バーンズ等)および米国特許第4,686
,063号(バーンズ)は、疎水性の骨格に沿って極性のアミド結合を有するペ
ルオキシ酸を記載する。これらの物質は、ホウ酸および尿素から選択される発熱
制御剤で安定化される。種々のn−アシルアミノペルオキシ酸およびアルキルア
ミノオキソペルオキシ酸が、詳細に記載されている。報告されている物質はすべ
て、モノ過カルボン酸である。関連特許であるEP 0 349 220(P&
G)は、アミドペルオキシ酸の貯蔵安定性を改善するためにリン酸塩緩衝液およ
び約3.5と6との間のpHの使用を示唆している。
米国特許第5,061,807号(ゲトッファー等)および
米国特許第5,132,431号(フックス等)は一連のイミドペルオキシ酸を
記載し、しかしてそれらの内で主要なものはN−フタロイルアミノペルオキシカ
プロン酸(PAP)である。EP 0 435 379(アクゾ・エヌ・ブイ)
に報告されているように、水性系におけるイミドペルオキシカルボン酸の懸濁液
が、ナトリウムアルキルベンゼンスルホネートの使用により達成される。EP
0 347 724(アウシモント)における関連技術は、N−アシル−ピペリ
ジン過カルボン酸のような複素環式過酸を開示する。WO 90/14336(
インタロックス)は、6,6′−テレフタル−ジ(アミドペルオキシヘキサン)
酸および6,6′−フマリルビス(アミドペルオキシヘキサン)酸を開示する。
上記のアミドペルオキシ酸およびイミドペルオキシ酸の多くは全く強烈な漂白
活性を有するけれども、界面活性剤溶液中のそれらの安定性は、特にアルカリ性
条件下で、かなりの問題が残ったままである。明らかに、ヘビーデューティー洗
濯液体用に特に意図される新規な過酸が必要である。これらの物質はまた、熱的
および衝撃感受性に関して並びに貯蔵安定性に関して物理的に安定である必要が
ある。
当該技術の上記の問題にかんがみて、本発明の目的は、効果的な漂白活性を有
する新規なペルオキシカルボン酸を提供することである。
本発明の別の目的は、優れた貯蔵安定性を有するペルオキシカルボン酸を提供
することである。
本発明の更に別の目的は、優秀な活性に加えて、水性媒質中に懸濁されたとき
に良好な貯蔵安定性により特徴づけられるがしかしそれにもかかわらずアルカリ
性の洗濯媒質中に速やかに溶解され得る新規なペルオキシカルボン酸を提供する
ことである。
本発明の更に更なる目的は、新規なペルオキシカルボン酸を使用して、完全に
処方されたヘビーデューティー洗濯洗剤組成物中において布を漂白する方法を提
供することである。
本発明のこれらのおよび他の目的は、以下の要約、詳細な記載および実施例を
考慮することにより一層容易に明らかになろう。発明の要約
式(I):
〔式中、
Rは、C1〜C12アルキレン、C5〜C12シクロアルキレン、C6〜C12アリーレ
ンおよびそれらの基の組合わせから成る群から選択され、
R1およびR2は独立に、H、C1〜C16アルキル基、C6〜C12アリール基、およ
びR3と両方の窒素と一緒にC3〜C12環を形成し得る基から成る群から選択され
、
R3は、C1〜C12アルキレン基、C5〜C12シクロアルキレン基およびC6〜C12
アリーレン基から成る群から選択され、
nおよびn′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、
mおよびm′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、そして
Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアン
モニウムの陽イオンおよび基、
並びにそれらの組合わせから成る群から選択される。〕
を有するアミドペルオキシ酸化合物が提供される。
更に、
(i)漂白のために効果的な量の一般構造(I)を有するアミド有機ペルオキシ
酸および
(ii)約0.5〜約50%の界面活性剤
を含む漂白組成物が提供される。
基体を一般構造(I)のアミドペルオキシ酸と接触させることからなる、基体
特に洗濯物および皿を漂白するための方法も提供される。詳細な記載
今般、構造式(I):
〔式中、
Rは、C1〜C12アルキレン、C5〜C12シクロアルキレン、C6〜C12アリーレ
ンおよびそれらの基の組合わせから成る群から選択され、
R1およびR2は独立に、H、C1〜C16アルキル基、C6〜C12アリール基、およ
びR3と両方の窒素と一緒にC3〜C12環を形成し得る基から成る群から選択され
、
R3は、C1〜C12アルキレン基、C5〜C12シクロアルキレン基およびC6〜C12
アリーレン基から成る群から選択され、
nおよびn′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、
mおよびm′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、そして
Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアン
モニウムの陽イオンおよび基、並びにそれらの組合わせから成る群から選択され
る。〕
を有する、新規な一連のアミドおよびイミドタイプの過カルボン酸が見出された
。
上記の一般式内には、特に有利である2つの下位範疇の構造がある。これらの
下位構造は次の通りである。即ち、
ここで、R1、R2およびR3は式(I)についてと同じように定義され、そして
zは1〜20の整数である。
下位構造(II)を代表する特に好ましい化合物は次のものである。即ち、
下位構造(IV)の代表的な特に好ましい化合物は次の通りである。即ち、
本発明による化合物の合成は、二官能価のアミンおよび酸を縮合させてジアミ
ド部により連結された二酸またはジエステルを形成させることを通じて達成され
得る。この化学を用いて、種々のジアミンが2当量のテレフタル酸またはアジピ
ン酸のいずれかのモノ酸塩化物モノエステルと縮合されていくつかの新規なジア
ミドジエステルが提供された。同様に、4−アミノ安息香酸が二酸塩化物と縮合
されてジアミド二酸が得られた。表Iに、試みられた組合わせのいくつかが挙げ
られている。
ジアミンと酸塩化物との縮合は、酸塩化物のトルエン溶液をジアミンおよび過
剰の炭酸カリウムの水溶液に室温にて滴下添加することにより達成され得る。生
じるジアミドは、二相反応媒質から沈殿する。
本発明の目的にとって、イミド構造はここに含まれるものではない。
水に対して特段の感受性を有する当該系に対して、第2の方法が用いられ得る
。無水の製造が行われ、しかしてこの場合アミンおよび酸塩化物はクロロホルム
に溶解される。ピリジンまたはトリエチルアミンのいずれかが、塩化水素を除去
するための塩基として利用され得る。この処理操作は、SDPCAおよび1,2
−PCBPDのような化合物に対して特に有用である。アミドの多くは、それら
の製造において1つより多い方法が成功的に用いられ得る。
モノペルオキシ酸へのジアミドジエステルまたは二酸の転化は、「Org.
Synth.,(1963),43,93〜96」および米国特許第3,180
,886号にスワーン等により概略されている標準的処理操作を用いて達成され
得る。通常メタンスルホン酸に完全に可溶である該ジエステルまたは二酸は、1
〜4.5モル当量の70%または90%過酸化水素と室温にて3〜5時間処理さ
れ得る。
洗浄組成物中に混合されるとき、本発明のアミドペルオキシ酸は、約1〜約4
0重量%、好ましくは約1.5〜約15重量%、最適には約2重量%と約5重量
%との間の濃度の範囲にあろう。
本発明によるペルオキシ酸漂白系を含有する洗剤処方物は、通常、界面活性剤
および洗浄力ビルダーも含有しよう。液状形態にあるとき、該界面活性剤は、洗
浄するよう働くのみばかりでなく、重要なことに構造化系として機能して水不溶
性の当該アミドペルオキシ酸を水または他の溶媒キャリヤー中に懸濁させる。ヘ
ビーデューティー洗濯液体に対しては、pH調整系および有利には解こうポリマ
ーを含めることも重要である。
界面活性物質は、石けんのように天然物から誘導されるか又は陰イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、陽イオン
界面活性剤およびそれらの混合物から選択される合成物質であり得る。多くの適
当な活性剤が、商業的に入手できかつ文献例えばシュワルツ、ペリーおよびベル
ヒの「界面活性剤および洗剤(SurfaceActive Agents a
nd Detergents)」の第I巻および第II巻に充分に記載されてい
る。界面活性物質の総レベルは組成物の50重量%までの範囲にあり得、しかし
て好ましくは約1重量%ないし約40重量%、最も好ましくは4〜25重量%で
ある。
合成陰イオン界面活性剤は通常、約8〜約22個の炭素原子を含有するアルキ
ル基を有する有機硫酸エステルおよびスルホン酸エステルの水溶性アルカリ金属
塩であり、しかして用語アルキルはより高級のアリール基のアルキル部を含むよ
うに用いられている。
適当な合成陰イオン洗剤用化合物の例は、ナトリウムおよびアンモニウムアル
キルサルフェート、特に、例えば牛脂またはヤシ油から生成される高級(C8〜
C18)アルコールを硫酸化することにより得られるもの,ナトリウムおよびアン
モニウムアルキル(C9〜C20)ベンゼンスルホネート、特にナトリウム線状第
2級アルキル(C10〜C15)ベンゼンスルホネート,ナトリウムアルキルグリセ
リルエーテルサルフェート、特に、牛脂ヤシ油から誘導された高級アルコールお
よび石油から誘導された合成アルコールのかかるエーテル,ナトリウムヤシ油脂
肪酸モノグリセライドサルフェートおよびスルホネート,高級(C9〜C18)脂
肪アルコール−アルキレンオキシド特にエチレンオキシド反応生成物の硫酸エス
テルのナトリウムおよびアンモニウム塩,イセチオン酸でエステル化されそして
水酸化ナトリウムで中和されたヤシ脂肪酸のような脂肪酸の反応生
成物,メチルタウリンの脂肪酸アミドのナトリウムおよびアンモニウム塩,アル
ファオレフィン(C8〜C20)を重亜硫酸ナトリウムと反応させることにより誘
導されるものおよびパラフィンをSO2およびCl2と反応させそして次いで塩基
で加水分解してランダムスルホネートを生成させることにより誘導されるものの
ようなアルカンモノスルホネート,ナトリウムおよびアンモニウムC7〜C12ジ
アルキルスルホスクシネート,並びにオレフィンスルホネート(この用語は、オ
レフィン特にC10〜C20アルファオレフィンをSO3と反応させそして次いでこ
の反応生成物を中和しそして加水分解することにより作られる物質を記載するの
に用いられる。)である。好ましい陰イオン洗剤用化合物は、ナトリウム(C11
〜C15)アルキルベンゼンスルホネート,ナトリウム(C16〜C18)アルキルサ
ルフェートおよびナトリウム(C16〜C18)アルキルエーテルサルフェートであ
る。
好ましくは陰イオン界面活性化合物と一緒に用いられ得る適当な非イオン界面
活性化合物の例は、特に、アルキレンオキシド通常エチレンオキシドとアルキル
(C6〜C22)フェノールとの反応生成物、一般に2〜25EO即ち1分子当た
り2〜
25ユニットのエチレンオキシド,脂肪族(C8〜C18)第1級または第2級線
状または枝分かれアルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物、一般に2〜3
0EO、並びにエチレンオキシドをプロピレンオキシドとエチレンジアミンとの
反応生成物と縮合させることにより作られた生成物を含む。他のいわゆる非イオ
ン界面活性剤は、アルキルポリグリコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド(例え
ば、C12〜C18N−メチルグルカミド)、長鎖第3級アミンオキシド、長鎖第3
級ホスフィンオキシドおよびジアルキルスルホキシドを含む。
種々の量の両性または双性イオン界面活性化合物も本発明の組成物において用
いられ得るが、しかしこれはそれらの比較的高いコストのために普通所望されな
い。両性または双方イオンの洗剤用化合物が用いられる場合は、それらは、一般
に、はるかに多く通常用いられる合成の陰イオン活性剤および非イオン活性剤を
基剤とした組成物において少量にて存在する。
本発明の洗剤組成物は、通常、洗浄力ビルダーも含有しよう。ビルダー物質は
、(1)カルシウム金属イオン封鎖物質、(2)沈殿化物質、(3)カルシウム
イオン交換物質および(4)それらの混合物から選択され得る。
特に、本発明の組成物は、ナトリウムまたはカリウムトリポリリン酸塩、ナト
リウムまたはカリウムピロリン酸塩、ナトリウムまたはカリウムオルトリン酸塩
、炭酸ナトリウム、ニトリロトリ酢酸のナトリウム塩、クエン酸ナトリウム、カ
ルボキシメチルマロネート、カルボキシメチルオキシスクシネート、タルトレー
トモノおよびジスクシネート、オキシジスクシネート、結晶質または無定形のア
ルミノ珪酸塩およびそれらの混合物のような、有機または無機のビルダー物質の
いずれか1種を含有し得る。
ポリカルボン酸のホモポリマーおよびコポリマーもまた、ビルダーとして並び
に粉末構造化剤または加工助剤として機能するために含められ得る。特に好まし
いものは、ポリアクリル酸(ローム・アンド・ハース・カンパニー社から商標ア
クリゾール(Acrysol)の名で入手され得る。)およびアクリル酸−マレ
イン酸コポリマー(バスフ・コーポレーション社から商標ソカラン(Sokal
an)の名で入手され得る。)並びにそれらのアルカリ金属または他の塩である
。
これらのビルダー物質は、例えば1〜80重量%、好ましくは10〜60重量
%のレベルにて存在し得る。
洗濯水中における分散時に、ペルオキシ酸の初期量は、水1リットル当たり約
0.05〜約250ppm、好ましくは約1ppmと50ppmとの間の範囲の
活性酸素を生じる量の範囲にあるべきである。界面活性剤は、洗濯水中に1リッ
トル当たり約0.05〜1.0グラム、好ましくは1リットル当たり0.15〜
0.20グラム存在すべきである。ビルダーが存在する場合、ビルダーの量は、
1リットル当たり約0.1〜3.0グラムの範囲にあろう。
ヘビーデューティー洗濯洗剤液に対しては、“pHジャンプ系(pH jum
p system)”として知られた、pHを調節する系を用いることが有利で
ある。有機ペルオキシ酸漂白剤は低いpH(3〜6)において最も安定であるけ
れども、それらは穏和なアルカリ性pH(7〜9)溶液において漂白剤として最
も効果があることがよく知られている。所要のpH管理を達成するために、製品
のpHを過酸の安定性のために低く保つがそれにもかかわらず漂白および洗浄力
の効力のために洗濯液中で適度に高くなるようにpHジャンプ系が用いられ得る
。かかる系の一つは、ホウ砂・10H2O/ポリオールである。ホウ酸イオンお
よび或るシス−1,2−ポリオールは、濃
厚にされる時錯体になっててpHの低下を起こす。希釈すると、該錯体は解離し
て遊離ホウ酸塩を遊離してpHを上昇させる。ホウ酸塩とのこの錯化機作を示す
ポリオールの例は、カテコール、ガラクチット、フラクトース、ソルビットおよ
びピナコールを含む。経済的理由のために、ソルビットが好ましいポリオールで
ある。6未満の所望の濃厚物pHを達成するために、約1:1より大きいポリオ
ール対ホウ砂の比率が通常必要とされる。それ故、ポリオール対ホウ砂の好まし
い比率は、約1:1ないし約10:1の範囲にあるべきである。ナトリウムのオ
ルトまたはピロホウ酸塩を有するホウ砂、ホウ素酸化物、ホウ酸のようなホウ酸
塩化合物もまた、ホウ酸塩成分として適当であり得る。
本発明のヘビーデューティー液状洗濯洗剤組成物における別の有利な成分は、
解こうポリマーである。親水性モノマーおよび疎水性モノマーのコポリマーが、
解こう剤を形成するために通常用いられる。適当なポリマーは、マレイン酸無水
物、アクリル酸またはメタクリル酸、あるいはエチレンまたはスチレンスルホネ
ート等のような他の親水性モノマーと、疎水性基で官能化された同様なモノマー
とを共重合させることにより得
られる。これらは、アミド、エステル、脂肪アルコールのエーテルまたは脂肪ア
ルコールエトキシレートを含む。脂肪アルコールおよびエトキシレートに加えて
、オレフィンまたはアルキルアリール基のような他の疎水性基が用いられ得る。
必須的なことは、該コポリマーが受容可能な酸化安定性を有すること、並びに該
コポリマーが当該構造化液の薄層(ラメラ)状液滴および親水性基と相互作用す
る疎水性基を有していてこれらの液滴の凝集を防止しかつそれによって物理的不
安定性および製品の分離を防止することである。実際上、アクリル酸およびラウ
リルメタクリレートのコポリマー(分子量3800)が、0.5〜1%のレベル
にて効果的であることが分かった。これらの物質は米国特許第4,992,19
4号(リベラチ等)により詳しく記載されており、この特許が参照によりここに
組み込まれる。
既に挙げた成分は別として、本発明の洗剤組成物は、慣用の添加剤のいずれも
かかる物質が洗剤組成物において普通に用いられる量にて含有し得る。これらの
添加剤の例は、アルカノールアミド特にパーム核脂肪酸およびヤシ脂肪酸から誘
導されたモノエタノールアミドのような起泡増進剤、アルキルホスフェ
ートおよびシリコーンのような起泡抑制剤、ナトリウムカルボキシメチルセルロ
ースおよびアルキルまたは置換アルキルセルロースエーテルのような再付着防止
剤、エチレンジアミン四酢酸のような他の安定剤、布柔軟剤、硫酸ナトリウムの
ような無機塩、並びに通常非常に少量にて存在する、蛍光増白剤、香料、プロテ
アーゼ、セルラーゼ、リパーゼおよびアミラーゼのような酵素、殺菌剤および着
色剤を含む。
本明細書に記載のアミドペルオキシ酸は、種々の洗浄用製品において有用であ
る。これらは、洗濯洗剤、洗濯漂白剤、硬表面用洗浄剤、便器用洗浄剤、自動皿
洗い用組成物および更に義歯洗浄剤を含む。本発明のペルオキシ酸は、粉末、シ
ート上または他の基体上、パウチ(小袋)中、タブレット中または液状非イオン
洗剤のような非水性液中を含めて種々の製品形態において導入され得る。
次の例は、本発明の具体的態様をより充分に例示しよう。これらの例において
および添付の請求の範囲において言及されている部、百分率および割合は、別段
説明されていなければすべて重量による。
例1 モノメチルモノカリウムテレフタレート
2,420mLのトルエン中の粉砕されたジメチルテレフタレート(434g
,2.24モル)に、870mLのメタノール中の87.5%KOH(143g
,2.24モル)の溶液を室温にて45分間かけて添加した。この反応混合物を
65℃にて3時間撹拌しながら加熱し、そして次いで室温まで冷やした。固体を
濾過し、3500mLの温トルエンにて洗浄し、そして乾燥して464.08グ
ラム(95%の収率)の白色の固体を得た。IR(ヌジョール)1735、16
00、1550、1410、1290、730cm-1。N,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)ピペラジン
オーバーヘッド型撹拌機、凝縮器および添加漏斗を備えた5Lの三つ口フラス
コ中のトルエン(2000mL)に、モノメチルモノカリウムテレフタレート(
175.8g,0.8056モル)を懸濁させた。急速撹拌されているこの懸濁
液にチオニルクロライド(58.76mL,0.8056モル)を滴下添加し、
そしてこの混合物を67℃にて3時間加熱した。室温にて一夜撹拌した後、この
反応物をブフナー漏斗上にてセラ
イト床を通じて濾過し、そして4−カルボメトキシベンゾイルクロライドを含有
する濾液を得た。この時点において、この酸塩化物は、等容量のジエチルエーテ
ルの添加、塩化カリウム副生物の濾過および真空中での溶媒の除去により単離さ
れ得る。たいていの処理操作に対して、当該トルエン溶液が直接用いられる。
5Lのモートンフラスコ中で、炭酸カリウム(266.2g,1.61モル)
およびピペラジン(34.69g,0.4027モル)を1000mLの水に溶
解させた。上記の4−カルボメトキシベンゾイルクロライドのトルエン溶液を、
内部反応温度を25℃に維持しながら滴下添加した。この混合物を一夜撹拌し、
濾過しそしてトルエン、水、1N−HCIおよび水で洗浄して、白色の固体とし
て127g(77%)のN,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)ピペラ
ジンを得た。融点234〜237℃,IR(ヌジョール)1730、1630、
1610、1510、1290、1260、1010、730cm-1。1
H−NMR(200MHz,CDCl3/CD3COCD3)δ7.48〜8.1
1(8H,m)、3.93(6H,s)、
3.81(4H,br s)、3.56(4H,br s),13C−NMR(C
DCl3/CD3COCD3)δ169.51、166.05、139.19、1
31.50、129.89、126.98、52.31、43.80、41.1
0,IR(ヌジョール)2920、2840、1720、1620、1605、
1455、1430、1370、1360、1275、1260、1100、1
000cm-1,低分解能質量スペクトル(low res. MS)(Cl,イ
ソブタン)411(MH+)。(N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル )ピペラジン(CBPBPIP)
上記で得られたエステルを、公知の方法(グリーン・ティー・ダブリュー,「
有機合成における保護基(Protective Groups in Org
anic Synthesis)」,ジョン・ウィリー・アンド・サンズ,ニュ
ーヨーク,1981,第158〜159頁)により加水分解して対応するジカル
ボン酸にする。生じるN,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)ピペラジ
ン(4.07g,0.0099モル)をメタンスルホン酸(14mL)に溶解し
、そして過酸化水素
(1.69mLの70%溶液,0.0446モル)で0℃にて処理する。この混
合物を室温にて3〜5時間撹拌し、そして次いで氷水上に注ぐ。固体をブフナー
漏斗上で採集し、pHが5になるまで水で洗浄し、次いで一夜風乾する。
例2 N,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)エチレンジアミン
N,N′−ジ(カルボメトキシベンゾイル)ピペラジンについて記載した処理
操作を用いてかつピペラジンをエチレンジアミン(26.9mL,0.4028
モル)で置き換えてしかも1000mLの代わりに400mLの水を用いて製造
した。収量88.6g(57%),融点297〜299℃,1H−NMR(20
MHz,DMSO−d6)δ8.82(2H,br s)、8.06〜7.94
(8H,m)、3.88(6H,s)、3.47(4H,s),IR(ヌジョー
ル)3300、1730、1640、1550cm-1。N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル) エチレンジアミン(CBPBED)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を
用いてN,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)エチレンジアミンから得
られる。
例3 N,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,4−フェニレンジアミン
クロロホルム(95mL)中の4−カルボメトキシベンゾイルクロライド(9
.32g,0.046モル)を、トリエチルアミン(4.81mL,0.035
モル)およびクロロホルム(250mL)中の1,4−フェニレンジアミン(2
.59g,0.023モル)に4℃にて添加した。この反応物を一夜室温に温め
た。クロロホルムを真空中で除去した。固体を冷5%HCl上に注ぎ、濾過し、
そして希HClで洗浄した。DMFから再結晶して、6.16g(62%)の薄
黄色の粉末を得た。融点>345℃。1H−NMR(DMSO−d6)δ68.0
6(8H,s)、7.74(4H,s)、3.88(6H,s),13C−NMR
(H2SO4/CD3COCD3)(酸に分解)δ205、196、169.77、
167.10、132.56、130.95、128.16、127.79、1
27.03、122.85、119.82、52.02,IR
(ヌジョール)3330、2900、2840、1720、1640、1550
、1455、1410、1375、1280、1190、1110cm-1,低分
解能質量スペクトル(Cl,イソブタン)433(MH+)、271、257、
223。N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル) フェニレンジアミン(CBPBPD)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′(
ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)フェニレンジアミンから得られる。
例4 N,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,4−ジアミノシクロヘキ サン
機械式撹拌機および添加漏斗を備えた500mLの三つ口フラスコ中のクロロ
ホルム(180mL)に、4−カルボメトキシベンゾイルクロライド(9.05
7g,0.0456モル)を溶解した。この溶液に、トランス−1,4−ジアミ
ノシクロヘキサン(2.60g,0.0228モル)、トリエチルアミン(7.
5mL,0.0535モル)およびクロロホルム(80mL)を0℃にて30分
間かけて添加した。反応物を
2.5時間撹拌し、そして生成物をクロロホルムから濾過した。この湿った固体
を10%HClおよび飽和水性NaClで洗浄した。この生成物を濃硫酸に0℃
にて溶解しそして次いで氷水からクラッシュ・アウト(急速析出)させて、白色
の粉末を約80%の収率にて得た。融点>350℃。1H−NMR(200MH
z,D2SO4)δ8.30〜7.94(8H,m)、4.27〜4.37(8H
,m)、2.34〜1.80(8H,br m),13C−NMR(200MHz
,H2SO4/CD3COCD3)δ170.92、132.32、129.92、
129.25、127.61、55.04、51.83、24.07,IR(ヌ
ジョール)3295、2920、2850、1720、1630、1530、1
460、1375、1285cm-1。N−4−(カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル) −1,4−ジアミノシクロヘキサン(CBPBHEX)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
ジ(4−カルボキシベンゾイル)−1,4−ジアミノシクロヘキサンから得られ
る。
例5 カルボエトキシアジポイルクロライド
凝縮器を備えた丸底フラスコ中でアジピン酸モノエチルエステル(25.63
g,0.147モル)をチオニルクロライド(34.98g,0.293モル)
と一緒にし、そして37℃にて3時間加熱した。該凝縮器を改良スチリヘッド(
modified stili head)と取り替え、そして過剰のチオニル
クロライドを5mmHgにて除去した。この生成物(26.84g,95%)を
、透明な液体(59℃/約0.1mmHg)として蒸留した。IR3550、3
420、2950、2910、2840、1785、1715、1455、13
60、1230、1170、1140、1080、1010、940cm-1。N,N′−ジ(カルボエトキシアジポイル)−1,4−フェニレンジアミン
クロロホルム(40mL)中のカルボエトキシアジポイルクロライド(13.
74g,0.071モル)を、クロロホルム(330mL)およびトリエチルア
ミン(7.53mL,0.054モル)中の1,4−フェニレンジアミン(3.
89g,
0.036モル)に4℃にて添加した。この反応媒質を5時間かけて室温まで温
めた。エチルアセテートからの再結晶により、6.30g(42%)の白色のふ
わふわした固体を得た。融点156〜16℃。1H−NMR(DMSO−d6)δ
9.81(2H,s,NH)、7.49(4H,s)、4.04(4H,q)、
1.57(8H,m)、2.34(8H,m)、1.18(6H,t),13C−
NMRδ173.65、171.25、134.38、120.74、60.3
9、36.90、33.98、25.01、24.42、14.23,IR(ヌ
ジョール)3290、2920、2840、1720、1645、1540、1
455、1370、1290、1255、1170cm-1,低分解能質量スペク
トル(CI,イソブタン)421(MH+)。N−カルボキシアジポイル−N′−(ペルカルボキシアジポイル)フェニレンジ アミン(CAPAPD)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
ジ(カルボエトキシアジポイル)−1,4−フェニレンジアミンおよび2当量の
過酸化水素から得られる。
例6 N,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,4−ブタンジアミン
機械式撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた1000mLの三つ口丸底フラ
スコ中のトルエン(380mL)に、4−カルボメトキシベンゾイルクロライド
(19.07g,0.096モル)を溶解した。水(80mL)中の1,4−ブ
タンジアミンの溶液を、反応混合物の温度を水浴により25℃に維持しながら4
0分間かけて滴下添加した。白色の固体が直ちに形成し、そしてこの反応混合物
を更に2時間撹拌した。固体をフリット上で採集し、そしてトルエン、水、5%
HClおよび水で洗浄した。DMFから再結晶して白色の結晶を得、そしてこの
結晶を60℃にて真空炉中で乾燥した。収量17.91g(90%),融点26
0〜261℃。1H−NMR(200MHz,DMSO−d6)δ8.70(2H
,m)、8.05〜7.93(8H,m)、3.88(6H,s)、3.34(
4H,s)、1.58(4H,s),IR(ヌジョール)3300、1720、
1625、1530、1275、1105、860、730cm-1,低分解能質
量スペクトル(Cl,イソブ
タン)413(MH+),13C−NMR(75MHz,DMSO−d6)δ16
6.9、165.7、165.4、165.2、138.7、131.6、12
9.0、127.5、127.2、52.3、26.5。N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル) −1,4−ブタンジアミン(CBPBBD)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,4−ブタンジアミンから得られる。
例7 N,N−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,2−フェニレンジアミン
カルボメトキシベンゾイルクロライド(18.5g,0.093モル)をクロ
ロホルム(100mL)に窒素下で溶解し、そして0℃に冷却した。クロロホル
ム(350mL)中の1,2−フェニレンジアミン(5.00g,0.046モ
ル)およびトリエチルアミン(12.8mL,0.092モル)の溶液を、滴下
添加した。室温にて16時間後、濾紙を含むフリット上での濾過により、トリエ
チルアンモニウムクロライ
ドを除去した。有機層を冷5%HCl(3×200mL)、飽和NaCl溶液(
2×150mL)で洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。この生成物
を、減圧下でクロロホルムの除去により単離した。エタノールからの再結晶によ
り、12.19g(61%)白色の粉末を得た。融点211〜216℃。1H−
NMR(200MHz,DMSO−d6)δ10.24(2H,s)、8.09
〜8.07(8H,2s)、7.69(2H,s)、7.33(2H,s)、3
.90〜3.88(6H,2s),13C−NMR(50MHz,DMSO−d6
)δ165.29、164.37、138.13、131.81、130.94
、128.94、127.69、125.79、125.79、125.42、
52.08,IR(ヌジョール)3380、3280、1720、1645、1
540、1290、1275、1100cm1,低分解能質量スペクトル(Cl
,イソブタン)433(MH+)271、165。N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾイル) −1,2−フェニレンジアミン(CBPBPD)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を
用いてN,N′−ジ(4−カルボメトキシベンゾイル)−1,2−フェニレンジ
アミンから得られる。
例8 N,N′−スクシノイル−ジ(4−カルボメトキシ)アニリン
スクシニルクロライドを、使用前減圧下で蒸留した。窒素下の1000mLの
丸底フラスコにおいてメチル−4−アミノベンゾエート(20g,0.132モ
ル)、ピリジン(10.7mL,0.133モル)およびクロロホルム(250
mL)を一緒にしそして0℃に冷却した。スクシノイルクロライド(7.5mL
,0.068モル)のクロロホルム溶液を、滴下添加した。添加するとすぐに、
薄紫色の沈殿物が認められた。室温にて2時間後、生成物をフリット上で濾過し
、5%HCl(2×400mL)でおよび次いで水(600mL)で洗浄し、そ
して次いでフリット上で風乾した。この生成物をDMFから再結晶しそして60
℃にて真空炉中で乾燥して、16.09g(62%)の白色の結晶を得た。融点
284〜285℃。1H−NMR(200MHz,DMSO−d6)6 10.4
2(2H,s)、7.96〜7.74(8H,s)、3.85(6H,s)、2
.75(4H,s),IR(ヌジョール)
3340、3320、1710、1690、1675、1610、1595、1
530、1295、1270、1175、1160、1105、770cm-1,
低分解能質量スペクトル(Cl,イソブタン)385(MH+)、234、15
2,13C−NMR(75MHz,DMSO−d6)δ170.9、165.7、
143.6、130.2、123.6、118.2、51.7、31.0。N,N′−スクシノイル−(4−カルボキシ)アニリン−(4−ペルカルボキシ )アニリン(SCAPA)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
スクシノイル−ジ(4−カルボメトキシ)アニリンから得られる。
例9 N,N′−ジ(カルボエトキシアジポイル)エチレンジアミン
水(5mL)中のエチレンジアミン(1.17g,0.0195モル)を、ト
ルエン(36mL)中のカルボエトキシアジポイルクロライド(2.5g,0.
013モル)の溶液に室温にて滴下添加した。更に2.5時間撹拌した後、白色
の固体を濾過し、トルエン、水、0.1N−HClおよび水で洗浄
し、そして63℃にて真空炉中で乾燥した。IRスペクトル(3080cm-1)
において明白な不純物を除去するために、当該物質をトルエン中に取り、不溶物
を濾過により除去し、そしてトルエンを真空中で除去して白色の粉末(0.31
g,13%)を得た。融点117〜120℃(ほとんどが溶融した後、白色の残
渣が残存した。)。1H−NMR(200MHz,DMSO−d6)δ7.83(
2H,br s)、4.05(4H,q)、3.37(H2O)、3.07(5
H,br s)、2.28〜2.02(1 OH,br s)、1.49(9H
,br s)、1.18(6H,t),エトキシプロトンに対して、3.07お
よび1.49におけるピークの積分は各々1個のプロトン分高くそして2.28
〜2.02においては2個のプロトン分高い,IR(ヌジョール)3300、3
080、2920、2850、1725、1640、1550、1460、13
75、1270、1245、1180、730cm-1。
上記のトルエン精製では未同定不純物が除去されなかったので、N,N′−(
4−カルボメトキシベンゾイル)ピペラジンの製造について記載した方法を用い
た。クロロホルム(12mL)中のカルボエトキシアジポイルクロライド(1.
0g,
0.0052モル)をエチレンジアミン(0.16g,0.0026モル)、ト
リエチルアミン(0.54mL,0.0039モル)およびクロロホルム(5m
L)の溶液に滴下添加し、トルエンから再結晶して、IRおよびNMRによる不
純物を依然含有する0.20g(21%)の白色の粉末を得た。融点120〜1
22℃。
エチルアセテートからの再結晶でも、不純物は除去されなかった。13C−NM
R(200MHz,CDCl3/CD3COCD3)δ207.44、173.8
7、60.38、40.07、36.08、33.90、25.12、24.3
9、14.33、14.25,低分解能質量スペクトル(Cl,イソブタン)3
73(MH+)。N−(カルボキシアジポイル)−N′−(ペルカルボキシアジポイル)エチレン ジアミン
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
ジ(カルボエトキシアジポイル)エチレンジアミンから得られる。
例10 N,N′−ジ(4−カルボキシアニリン)テレフタレート
4−アミノ安息香酸(2.1当量,14.11g,0.103モル)および炭
酸ナトリウム(5当量,25.92g,0.245モル)を、4000mLの水
中で急速撹拌した。粉砕されたテレフタロイルクロライドを、室温にて少しずつ
添加した。72時間の撹拌後、この溶液を10%HCl上に注いだ。固体を濾過
により採集しそして水で洗浄して、16.6g(83%の収率)の白色の粉末を
得た。この生成物中の不純物は、単付加付加物(3%未満)であるN−(4−カ
ルボキシベンゾイル)4−アミノ安息香酸である。1H−NMR(200MHz
,DMSO−d6)δ10.74(2H,s)、8.15〜7.90(12H,
m)、3.4(2H,br s),IR(ヌジョール)3360、1690、1
660、1610cm-1。N−(4−カルボキシアニリン)−N′−4−ペルカルボキシアニリン)テレフ タレート(CAPAT)
標題の過酸が、CBPBPIPについて記載した処理操作を用いてN,N′−
ジ(4−カルボキシアニリン)テレフタレートから得られる。
例11 N,N′−テレフタロイル−(6−アミノカプロン酸−6−アミノペルオキシカ プロン酸)(TPACAP)
N,N′−テレフタロイル−ジ(6−アミノカプロン酸)★を硫酸(カルボン
酸1g当たり3.065mLのH2SO4)に溶解し、0℃に冷却し、そして2モ
ル当量の70%過酸化水素で処理する。この混合物を室温にて1時間撹拌し、そ
して次いで多量の氷水上に注ぐ。沈殿した過酸を濾過し、そしてそのpHが4.
5〜5.0になるまで洗浄する。50%活性のサンプルのIRは、3320、1
760、1740、1710、1630、1540および1500cmにおいて
吸収を示した。95%、87%および67%の活性度を有するサンプルについて
、HPLC分析を行った。二過酸、一過酸およびジカルボン酸の百分率は、それ
ぞれ91、8、1(95%活性)、82、12、5(87%活性)および38、
49、10(67%活性)であった。これらの値を47%の活性度を有するサン
プルに外挿して、0%の二過酸、79%の一過酸および16%のジカルボン酸が
得られた。★
ジンナー・エイチ、シク・ジーおよびルドウィグ・ダブリュ
ーの「ジェイ・プラクト・ケム(J. Prakt. Chem.)17 14
7〜153(1962)」。
例12
例11に記載されているような本発明による典型的なアミドペルオキシ酸即ち
TPACAPの漂白性能を、茶(BC−1)のしみの除去について評価した。典
型的には、木綿テスト片(3″×4″)に適切なしみを付け、そしてpH8.0
の500mLの水性洗濯液中で33℃において15分間かきまぜ式洗浄力試験機
(Terg-o-tometer)で洗濯した。該アミドペルオキシ酸の用量は、5ppmおよび
10ppmの活性酸素であった。
しみの漂白は、カラーガードシステム/05レフレクトメーター(Color
gard System/05 Reflectometer)を用いて反射測
定法にて測定された。漂白は、ΔΔRとして報告される反射率の増大により示さ
れた。一般に、1単位のΔΔは一対にされた比較(paired compar
ison)において知覚され得、一方2単位のΔΔRは個体的に(monadi
cally)知覚され得る。反射率の変化を報告する際、一般的洗浄力により引
き起こされる反射率の変化が考慮された。かくして、AARは、現実的には、次
の通り表され得る。即ち、
ΔΔR=〔ΔR過酸+洗剤〕−Δ洗剤
ここで、ΔRは、洗濯の後および前の、しみが付けられた布の反射率の差である
。
この表に見られる結果に基づくと、TPCAP一過酸は、二過酸よりも良好に
漂白した。
上記の記載および例は、本発明の選ばれた具体的態様を示す。このことにかん
がみて種々の改変態様が当業者に示唆され、しかしてそれらのすべてが本発明の
精神および範囲内にある。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT,
AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C
Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP
,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU,
LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P
L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ
,TT,UA,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 式(I): 〔式中、 Rは、C1〜C12アルキレン、C5〜C12シクロアルキレン、C6〜C12アリーレ ンおよびそれらの基の組合わせから成る群から選択され、 R1およびR2は独立に、H、C1〜C16アルキル基、C6〜C12アリール基、およ びR3と両方の窒素と一緒にC3〜C12環を形成し得る基から成る群から選択され 、 R3は、C1〜C12アルキレン基、C5〜C12シクロアルキレン基およびC6〜C12 アリーレン基から成る群から選択され、 nおよびn′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、 mおよびm′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整 数であり、そしてMは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、 アルカノールアンモニウムの陽イオンおよび基、並びにそれらの組合わせから成 る群から選択される。〕 を有するアミドペルオキシ酸化合物。 2. 次の構造式: 〔ここで、R1、R2およびR3は式(I)についてと同じように定義されそして zは1〜20の整数である。〕 から成る群から選択される構造を有する、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ 酸。 3. (IV)が式: を有する、請求の範囲第2項に記載のペルオキシ酸。 4. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾ イル)−1,4−ブタンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ 酸。 5. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾ イル)−1,2−フェニレンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペルオ キシ酸。 6. N,N′−スクシノイル−(4−カルボキシアニリン)(4−ペルカルボ キシ)アニリンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ酸。 7. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾ イル)エチレンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ酸。 8. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペル カルボキシベンゾイル)ピペラジンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキ シ酸。 9. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベンゾ イル)−1,4−ジアミノシクロヘキサンである、請求の範囲第1項に記載のペ ルオキシ酸。 10. N−(4−カルボキシベンゾイル)−N′−(4−ペルカルボキシベン ゾイル)−1,4−フェニレンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペル オキシ酸。 11. N−(カルボキシアジポイル)−N′−(ペルカルボキシアジポイル) フェニレンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ酸。 12. N−(カルボキシアジポイル)−N′−(ペルカルボキシアジポイル) エチレンジアミンである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ酸。 13. N−(4−カルボキシアニリン)−N′−(4−ペルカルボキシアニリ ン)テレフタレートである、請求の範囲第1項に記載のペルオキシ酸。 14. 基体を漂白する方法であって、しみを除去するのに効果的な量の、次の 構造(I): 〔式中、 Rは、C1〜C12アルキレン、C5〜C12シクロアルキレン、C6〜C12アリーレ ンおよびそれらの基の組合わせから成る群から選択され、 R1およびR2は独立に、H、C1〜C16アルキル基、C6〜C12アリール基、およ びR3と両方の窒素と一緒にC3〜C12環を形成し得る基から成る群から選択され 、 R3は、C1〜C12アルキレン基、C5〜C12シクロアルキレン基およびC6〜C12 アリーレン基から成る群から選択され、 nおよびn′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、 mおよびm′は各々、それらの和が1になるように選ばれる整数であり、そして Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアン モニウムの陽イオンおよび基、並びにそれらの組合わせから成る群から選択され る。〕 を有するアミドペルオキシ酸を該基体に施用することからなる上記方法。 15. (i)約0.01〜約50%の、次の構造(I): を有するアミド有機ペルオキシ酸またはイミド有機ペルオキシ酸および (ii)約0.5〜約50%の界面活性剤 を含む漂白組成物。 16. ペルオキシ酸が約0.1〜約30重量%の量にて存在する、請求の範囲 第15項に記載の漂白組成物。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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