JPH09500293A - 吸収性構造体及び吸収性構造体を含む吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 衛生ナプキン、タンポン、パンティプロテクタ、失禁ガード、おむつ及び同類物の如き吸収性物品における吸収性構造体であって、この吸収性構造体は初期には本質的に閉じているが、加工されて開かれたセルを有するポリマー発泡体を吸収性構造体内に含むことにより製造され、前記吸収性構造体は液体吸収特性を得ている。発泡体は0.01-0.5ｇ／ｃｍ³の密度を有する。この材料は製品の意図する機能を達成するのに効果的な特性を有する。発泡体はシートとして形成でき、このシートは非常に薄く、且つ軽量にでき、単位面積当り重量は10-500ｇ／ｍ²であり、故に物品は着用者に対して良好な快適性を呈し、その製造には少量の材料を必要とするだけである。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性構造体及び吸収性構造体を含む吸収性物品 本発明は衛生ナプキン、タンポン、パンティプロテクタ、失禁ガード、おむつ 及び同類物の如き吸収性物品における吸収性構造体に関する。 この種の多くの異なる形式の吸収性物品は技術上周知である。かかる製品の吸 収体は、従来では、例えば、ロール、ベール(bale)又はシートの形態のセルロー スパルプを乾燥離解(dry-defibering)しフラッフ形態のセルロースパルプをパル プマットに変換することにより製造され、時にはこのパルプマットに於て所謂超 吸収性剤が混合される。これらの超吸収性剤は自重の何倍もの水又は体液を吸収 できるポリマーである。 パルプ体はその流体分散特性を向上するために、且つパルプ体の嵩を減少し可 及的にコンパクトな製品を得るために、しばしば圧縮される。 吸収体は他の成分、例えば吸収体の流体収容特性又はその液体分散特性を向上 し、あるいはその凝集性、及び使用中の変形に耐える能力を増す成分を含むこと ができる。 衛生製品の大多数に関して、一部には物品を可及的に別々に着用できるように 、また一部には物品が着用者に可及的に快適性を感じさせるように物品は薄く且 つ柔軟(pliable)であることが所望される。他の問題は、所謂再湿潤性の問題で ある。再湿潤性とは、例えば着用者が着座したときに、衛生物品により既に吸収 された体液が外力により押圧返送されて着用者の肌に接触すること、を意味する 。使 用者に近接して位置する物品の面は可及的に乾燥していることが一般に望ましい 。 吸収性物品に関して、物品に於ける材料の量を減らし、同時に使用済み製品を 捨てるときに生じる廃棄物の量を減らすことが望ましい。また物品を生物学的に 分解可能な材料から製造できることが望ましい。 吸収性物品に関する他の問題は、一部には物品の全吸収容量に見られ、また物 品はその全吸収容量が十分に利用される遥か前に、しばしば漏洩することに見ら れる。とりわけ、これは、排出される体液が吸収性材料へ侵入して物品のそれま で未使用の部域へ十分に急速に広がることができず、代わりに衛生ナプキン、お むつ又は失禁ガードの側部から漏洩するからである。吸収された流体を全吸収体 にわたり分散させるかかる物品に使用された材料の能力は、しかして、かかる物 品の重要な特徴である。 かかる衛生物品の製造に用いられる生産プラントの大部分は通常、離解装置、 ニューマチック輸送システム及びマット形成装置から構成される。この装置はし ばしば生産プラントの重大な誤操作や故障の源となる。更にこの装置に続いて仕 上げパルプマット又は仕上げ衛生物品の圧縮装置がしばしば設けられる。 とりわけ、EP 0,044,624及びUS-A-4,394,930は、吸収性物品に使用するために 超吸収特性を有するポリマー発泡体を記載している。超吸収特性のないポリマー 発泡体の吸収性物品に於ける使用はとりわけEP 0,163,150及びEP 0,299,122に記 載されている。これらの吸収性物品は良好な特性 を得ているが、製造工程は比較的複雑であり、しかして製造された材料は比較的 高価である。 US-A-3,834,389は、例えば、発泡体の吸収性を向上する、隣接セル間の共通壁 を開くために、ウレタンフォームがどのように化学的に網状化されるかを記載し ている。 本発明の目的は、とりわけ薄さ及びしなやかさ(suppleness)に関して、着用者 に高度な快適性を与える冒頭に記載された種類の吸収性物品に於ける吸収性構造 体を提供することである。製造に於て消費される材料の量を減らすことも所望さ れる。好ましくは、物品は良好な吸収特性と低い再湿潤傾向とを有する。冒頭に 記載された種類の吸収性物品は簡単な態様で製造できることもまた所望される。 これらの要望は本発明により満たされ、本発明では、吸収性構造体は発泡ポリマ ー材料を含み、この材料は0.01-0.5ｇ／ｃｍ³の密度を有し、且つ初期には本質 的に閉じているが、材料の流体吸収特性、例えばソービング(sorbing)特性を増 加させるために開かれたセルを有する。 本発明を典型実施例に就いてまた添付図面に就いて詳述する。図中： 図１は材料の瞬間吸収がニードリング(needling)による材料の穿孔回数により どのように影響を受けるかを示す。 図２は材料の瞬間再湿潤及び再湿潤がニードリングによる材料の穿孔回数によ りどのように影響を受けるかを示す。 図３は材料の瞬間吸収がその厚みによりどのように影響を受けるかを示し、ま た参照製品との比較を示す。 図４は材料の瞬間再湿潤及び再湿潤がその厚みによりどのように影響を受ける かを示し、また参照製品との比較を示す。 図５は材料の瞬間再湿潤及び再湿潤が材料の表面改質をするために使用された 溶液の界面活性剤の濃度によりどのように影響を受けるかを示す。 図６は本発明の材料及び各種参照製品の瞬間再湿潤と再湿潤との比較を示す。 図７はＳＡＰティッシュ(SAP-tissue)を持つ及び持たない本発明の材料及び参 照製品の瞬間再湿潤と再湿潤との比較を示す。 図８は本発明の吸収性物品の一例の頂面図であり、断面Ａ−Ａは図９及び図１ ０に示される。 図９は本発明の一実施例に従い作成された吸収性物品の概略構造の一例の横断 面図である。及び、 図１０はＳＡＰティッシュを併用した本発明の一実施例による吸収性物品の概 略構造の一例の横断面図である。 前述したように、柔らかさ(softness)及びしなやかさの如き快適性と，吸収力 、吸収率及び再湿潤の如き吸収特性とは全て、衛生物品の製造に使用される材料 の重要な特性である。関連する流体は、尿、月経血液、血液及び傷口の流体を含 む。 本発明の目的は、衛生ナプキン、タンポン、パンティプロテクタ、失禁ガード 、おむつ及び同類物の如き吸収性物品における吸収性構造体を提供することであ り、この構造体は、とりわけ薄さ及びしなやかさに関して、着用者に高 度な快適性を与える。他の目的は製造に於て消費される材料の量を減らすことで ある。また、物品に使用される材料は、好ましくは良好な吸収特性を有し、低い 再湿潤傾向を呈する。更なる目的は製造行程を簡単化することである。すぐに使 用できるロール形態の吸収性材料は材料を離解するニードリングなしで使用でき 、この吸収性材料は上記離解装置、ニューマチック輪送システム及びマット形成 装置の必要性を除去する。上記目的は本発明により、セルを有する発泡ポリマー 材料から成るシートを吸収性構造体に含むことにより解決されているが、このセ ルは初期には本質的に閉じているが材料の流体吸収特性を増加させるために開か れている。発泡体は0.01-0.5ｇ／ｃｍ³の密度を有する。 ニードリング行程を用いて発泡ポリマー材料を穿孔することにより、材料は吸 収特性を付与され、この吸収特性により前記材料は大多数の衛生物品で吸収性材 料として使用するのに非常に適したものになる。材料の穿孔により、初期には閉 じていたセルは開かれ、流体吸収特性を有する開放構造体を形成する。 材料は、例えば、ニードルドフェルトを生産するのに使用される態様でニード リングにより、あるいはスパンレース(spunlace)不織布を得るために使用される 態様で高圧下の水噴射の助けにより、機械的に穿孔できる。 上記材料加工方法は専ら例として示され、他の方法が同様の結果を得るために 適用できることは理解されよう。考えられる他の方法の一例は、材料を電磁放射 により、ある いはレーザ放射の助けにより穿孔するものである。 上記ポリマー発泡体は非常に有効な吸収材料を提供することが判明しており、 この吸収材料を衛生物品に使用可能であることも判明している。発泡シートは非 常に薄く作ることができ、これにより製品を更に圧縮する必要性を除去する。し かしながら、もし更なる圧縮が製品の適用に関して望ましいのであれば、シート は更に圧縮可能である。シートの適当な単位面積当り重量は10-500ｇ／ｍ²であ る。 ポリマー発泡体は熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の両樹脂から製造できる。使 用可能な熱可塑性樹脂は、単純ポリオレフィン、例えばポリエチレンを含み、こ れは費用のかからない商業的に豊富な材料である。使用可能な熱硬化性材料は、 ポリウレタンを含む。 発泡材料はこれらのプラスチックから、例えば製造中に溶融プラスチック浴内 に空気を吹き込むことにより、あるいは材料を高分子材料の化学反応から生じる ガスによる発酵を介して発泡させることにより、製造することができる。 ポリオレフィンが本発明を適用するのに使用されるとき、吸収性物品は重量を 非常に軽くでき、経済的にも有益である。吸収体の重量を従来のセルロース材料 から作られた対応吸収体の重量の5-10％に減らしながら、前記吸収体に必須の吸 収力を維持することが可能である。 吸収性物品により生じる廃棄物の量を、再生可能で且つ生物学的分解可能なバ イオプラスチックを使用することにより減らすこともできる。かかる材料の例は 、多糖類、ポ リラクチド及びポリヒドロキシ・アルカノイド、及びかかるポリマーの混合物で ある。他の型の分解性ポリマーも使用できる。 ポリオレフィンが本発明を適用するのに使用されるとき、元の疎水性表面を親 水性表面に改質する必要がある。この表面の改質は、異なる方法で、例えば界面 活性剤の付加、プラズマ処理、コロナ処理、共重合、他のポリマーとの混合、又 は他の方法により達成できる。界面活性剤が本発明による材料に付加されるとき 、その特性は吸収率、吸収力、再湿潤傾向などに関して調節できる。 本発明による材料は、例えばセルロースパルプの如き従来の吸収性材料と、あ るいは超吸収性材料と組み合わせて吸収性構造体を形成することができる。かか る一材料の例は、超吸収性中間層を持つ二つのセルロース・ワッディング(cellu lose wadding)層から成る所謂ＳＡＰティッシュである。ＳＡＰティッシュに関 して適当な単位面積当り重量は50-100ｇ／ｍ²であり、10-20ｇ／ｍ²の単位面積 当り重量を持つ二つのセルロース・ワッディング層及び40-80ｇ／ｍ²の単位面積 当り重量を有する超吸収性剤の層にわたって分割される。かかる吸収性構造体は 、専ら本発明によるポリマー発泡体を有する吸収性構造体よりも、向上した瞬間 吸収性及びより良好な再湿潤特性を得る。材料特性の調査 以下の試験方法及び試験機器は材料の特性を評価するのに適用された。方法１．瞬間吸収性の測定 65×200ｍｍの試験体が材料から打ち抜かれ、秤量され、次いで平坦な支持面 に置かれた。15ｍｌの試験液（0.9％のNaCl溶液）が試験体の湿潤点に付与され た。全液体を吸収するのに要する時間が秒単位で測定された。この期間は瞬間吸 収として表された。方法２．瞬間再湿潤の測定 65×200ｍｍの試験体が材料から打ち抜かれ、秤量されて次いで平坦な支持面 に置かれた。15ｍｌの試験液（0.9％のNaCl溶液）が試験体の湿潤点に付与され た。次いで瀘紙が湿潤点の頂部に置かれ15秒間５ｋＰａの負荷に曝された。濾紙 が負荷の付与の前後で秤量されその差が計算された。その結果はグラム表示で、 瞬間再湿潤として表された。方法３．再湿潤の測定 この方法は負荷が一定期間にわたり付与された後で再湿潤を測定するようにし た。65×200ｍｍの試験体が材料から打ち抜かれ、秤量されて次いで平坦な支持 面に置かれた。15ｍｌの試験液（0.9％のNaCl溶液）が試験体の湿潤点に付与さ れた。試験体よりも大きい表面を有するプレキシグラス板が次いで試験体の頂部 に置かれ５分間５ｋＰａの負荷に曝された。プレキシグラス板が次いで取り除か れ、瀘紙が湿潤点に置かれ15秒間５ｋＰａの負荷に曝された。濾紙が試験体を負 荷に曝す前後で秤量され、その結果はグラムで表示され、再湿潤として表された 。方法４．界面活性剤の影響測定用試験体の製作 65×200ｍｍの試験体が材料から打ち抜かれ、秤量され 、次いで界面活性剤水溶液を入れた容器に入れられて５分間置かれた。次いで試 験体が容器から取り除かれ、５分間排水させ、その後に試験体が５分間10ｋＰａ の負荷に曝された。試験体は次いで負荷の無い状態で10-15時間40-60℃の温度で 乾燥された。試験体は次いで方法１−３の一つにより試験された。ニードリング程度による影響 厚み４ｍｍ、単位面積当り重量80ｇ／ｍ²及び密度0.02ｇ／ｃｍ³であり、且つ 異なる回数でニードリングされた本発明による界面活性剤処理されたポリエチレ ン発泡体の瞬間吸収性が測定された。結果は方法１により測定された。 Ａ 本発明材料、ニードリング２回 Ｂ 本発明材料、ニードリング３回 Ｃ 本発明材料、ニードリング４回 ３回ニードリングされた材料が残りの材料よりも僅かに速い瞬間吸収性を有す ることが図１から判る。 厚み４ｍｍ、単位面積当り重量40ｇ／ｍ²及び密度0.02ｇ／ｃｍ³であり、且つ 異なる回数でニードリングされた本発明による界面活性剤処理されたポリエチレ ン発泡体の瞬間再湿潤及び再湿潤が測定された。結果は方法２及び３により測定 された。 Ａ 本発明材料、ニードリング２回 Ｂ 本発明材料、ニードリング３回 Ｃ 本発明材料、ニードリング４回 ニードリング回数が増加したとき、瞬間再湿潤及び再湿 潤が僅かに増加することが図２から判る。材料の厚みの瞬間吸収への影響 密度0.02ｇ／ｃｍ³であり且つ３回ニードリングされた本発明による界面活性 剤処理されたポリエチレン発泡体の瞬間吸収性が測定された。参照製品は従来の セルロースパルプマットから成る。結果は図３で示される。結果は方法１により 測定された。 Ａ パルプマット、厚み４ｍｍ、密度0.12ｇ／ｃｍ³ Ｂ 本発明材料、厚み２ｍｍ Ｃ 本発明材料、厚み３ｍｍ Ｄ 本発明材料、厚み４ｍｍ 材料の厚みが増すとき、本発明により構成された材料はより速い瞬間吸収性を 有することが図３から判る。材料の厚みの瞬間再湿潤及び再湿潤への影響 2-4ｍｍの異なる厚みで、密度0.02ｇ／ｃｍ³であり且つ３回ニードリングされ た本発明による界面活性剤処理されたポリエチレン発泡体の瞬間再湿潤及び再湿 潤が測定された。参照製品は従来のセルロースパルプマットから成る。結果は図 ４で示される。結果は方法２及び３により測定された。 Ａ パルプマット、厚み４ｍｍ、密度0.12ｇ／ｃｍ³ Ｂ 本発明材料、厚み２ｍｍ Ｃ 本発明材料、厚み３ｍｍ Ｄ 本発明材料、厚み４ｍｍ 材料の厚みが2-4ｍｍの範囲内で増加するとき、本発明の材料の瞬間再湿潤性 が僅かに増すことが図４から判る。 再湿潤は全ての場合に於て、参照製品の再湿潤よりも低い。材料の厚みが2-4ｍ ｍの範囲内で増加するとき、本発明により構成された材料の再湿潤性が減少する ことも判る。再湿潤は全ての場合に於て、参照製品の再湿潤と同等であるか又は それよりも低い。界面活性剤混合物及びその再湿潤への影響 密度0.02ｇ／ｃｍ³、厚み４ｍｍであり且つ３回ニードリングされ、各種濃度 の界面活性剤溶液で処理された本発明による界面活性剤処理ポリエチレン発泡体 の瞬間再湿潤及び再湿潤は図５に示される。試料は方法４により製作され、結果 は方法２及び３により測定された。 Ａ 本発明材料、0.1％の界面活性剤溶液 Ｂ 本発明材料、0.25％の界面活性剤溶液 Ｃ 本発明材料、１％の界面活性剤溶液 Ｄ 本発明材料、５％の界面活性剤溶液 界面活性剤の濃度が一定の範囲内で増加するとき、瞬間再湿潤性及び再湿潤性 が減少することが図５から判る。従来の製品と比較した再湿潤性 密度0.02ｇ／ｃｍ³、厚み４ｍｍであり且つ３回ニードリングされた本発明に よる界面活性剤処理されたポリエチレン発泡体及び従来のパルプパッドの瞬間再 湿潤及び再湿潤が方法２及び３により測定された。従来の製品は異なるセルロー ス繊維パルプマットから成る。結果は図６に示される。 Ａ パルプマット、厚み10ｍｍ、密度0.08ｇ／ｃｍ³ Ｂ パルプマット、厚み４ｍｍ、密度0.2ｇ／ｃｍ³ Ｃ 本発明により構成された材料 本発明材料の瞬間再湿潤及び再湿潤の値は参照製品と同等であるか又はそれよ りも低い。参照試料２は最良の瞬間再湿潤値を有し、一方本発明の材料は最良の 再湿潤値を有する。従来製品と比較した、ＳＡＰティッシュを組み入れた吸収体の再湿潤性 密度0.02ｇ／ｃｍ³、厚み４ｍｍであり且つ３回ニードリングされてＳＡＰテ ィッシュ及び従来のパルプパッドを含んで及び含まずに試験された本発明による 界面活性剤処理されたポリエチレン発泡体の瞬間再湿潤及び再湿潤が方法２及び ３により測定された。ＳＡＰティッシュは15ｇ／ｍ²の二つのセルロースワッデ ィング層と40ｇ／ｍ²の超吸収剤の中間層とから構成された。従来の製品はセル ロース繊維パルプマットから成る。結果は図７に示される。 Ａ パルプマット、厚み10ｍｍ）密度0.08ｇ／ｃｍ³ Ｂ 本発明材料、４ｍｍ，ＳＡＰティッシュなし Ｃ 本発明材料、４ｍｍ＋70ｇ／ｍ²ＳＡＰティッシュ ＳＡＰティッシュを含んだ本発明材料は参照製品より良好な瞬間再湿潤値及び 再湿潤値を呈した。密度及び単位面積当り重量 材料は、約１ｍｍの厚みまで非常に薄く作ることができ、故に多くの場合、材 料を吸収性物品に使用する前に更に圧縮する必要はない。適当な密度は0.01-0.5 ｇ／ｃｍ³であり、好ましくは0.01-0.2ｇ／ｃｍ³、より好ましくは0.02-0.1ｇ／ ｃｍ³である。適当な単位面積当り重量は10-5 00ｇ／ｍ²であり、好ましくは20-200ｇ／ｍ²、より好ましくは40-100ｇ／ｍ²で ある。典型実施例の説明 図９は第１実施例による本発明の衛生ナプキンの横断面図である。ナプキンは 、従来のように、適当にはパーホレーション付きプラスチックフィルム、不織布 又は同類材料から成り使用中は着用者に近接して位置する液体透過性頂部シート １２と液体非透過性底部シート１３との間に包被された吸収体１１から成る。シ ート１２、１３は吸収体１１を越えて延出する部分を有し、シートはこれらの部 分で相互に結合される。底部シート１３は適当なプラスチック材料、例えばポリ エチレンから成る。当然のことながら、本発明の範囲内で、頂部シート及び底部 シートを他の周知の材料から形成できる。 吸収体１１は専ら単一の層から成る。この層は本発明材料から成り、且つ0-10 ％の超吸収性材料を任意に含むことができる。吸収体１１に関して適当な密度範 囲は0.01-0.1ｇ／ｃｍ³であり、また適当な単位面積当り重量は20-100ｇ／ｍ²で ある。 図１０は本発明の第２実施例による衛生ナプキンの横断面図であり、この実施 例は図９に示す実施例と異なり吸収体２１が二つの層２４、２５を含んでいる。 層２４は本発明による材料から成り、且つ任意に0-10％の超吸収性材料を含むこ ともできる。層２５は所謂ＳＡＰティッシュから成ることができ、このＳＡＰテ ィッシュは約15ｇ／ｍ²のセルロースワッディングの二つの層と、前記セルロー スワ ッディングの二層間に置かれた約40ｇ／ｍ²の超吸収性材料の層とから成る。層 ２４に関する適当な密度範囲は0.01-0.1ｇ／ｃｍ³であり、また適当な単位面積 当り重量は20-100ｇ／ｍ²である。 本発明は記述且つ図示された典型実施例に限定されず、本発明の思想の範囲内 で他の実施例を想到できることは理解されよう。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年６月２１日 【補正内容】 請求の範囲 １．おむつ、衛生ナプキン、タンポン、パンティプロテクタ、失禁ガード及び 同類物の如き吸収性物品における吸収性構造体であって、吸収性構造体は0.01-0 .5ｇ／ｃｍ³の密度を有する発泡ポリマー材料を含む吸収性構造体に於て、前記 発泡ポリマー材料のセルは初期には閉じているが、同セルは材料の流体吸収特性 を増加させるために機械的処理により開かれていることを特徴とする吸収性構造 体。 ２．前記処理はニードリングによりポリマー材料を穿孔することにより行われ ることを特徴とする第１項記載の吸収性構造体。 ３．前記処理は水噴射の助けによりポリマー材料を穿孔することにより行われ ることを特徴とする第１項記載の吸収性構造体。 ４．密度は0.01-0.2ｇ／ｃｍ³、好ましくは0.02-0.1ｇ／ｃｍ³であることを特 徴とする第１項乃至第３項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ５．前記構造体は10-500ｇ／ｍ²、好ましくは20-100ｇ／ｍ²、より好ましくは 40-80ｇ／ｍ²の単位面積当り重量を有するシート形態であることを特徴とする第 １項乃至第４項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ６．ポリマー材料は主として一つ又はそれ以上のポリオレフィンから成ること を特徴とする第１項乃至第５項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ７．ポリマー材料は0.1-25重量％の界面活性剤を含むことを特徴とする第１項 乃至第６項の一つ又はそれ以上に記 載の吸収性構造体。 ８．ポリマー材料は1-50重量％の超吸収性材料を含むことを特徴とする第１項 乃至第７項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ９．前記構造体は他の吸収性材料の別の層を含むことを特徴とする第１項乃至 第８項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 10．吸収性材料の別の層はセルロース繊維及び超吸収性材料を含むことを特徴 とする第９項記載の吸収性構造体。 11．おむつ、衛生ナプキン、パンティプロテクタ、失禁ガード及び同類物の如 き吸収性物品であって、液体透過性頂部シート、本質的に液体非透過性底部シー ト及び前記シート間に包被された吸収体から成る吸収性物品に於て、吸収体は第 １項−第１０項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体を含むことを特徴とす る吸収性物品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．おむつ、衛生ナプキン、タンポン、パンティプロテクタ、失禁ガード及び 同類物の如き吸収性物品における吸収性構造体に於て、吸収性構造体は0.01-0.5 ｇ／ｃｍ³の密度を有し、且つ初期には本質的に閉じているが、材料の流体吸収 特性を増加させるために開かれたセルを有する発泡ポリマー材料を含むことを特 徴とする吸収性構造体。 ２．セルは機械的処理により開かれていることを特徴とする第１項記載の吸収 性構造体。 ３．前記処理はニードリングによりポリマー材料を穿孔することにより行われ ることを特徴とする第２項記載の吸収性構造体。 ４．前記処理は水噴射の助けによりポリマー材料を穿孔することにより行われ ることを特徴とする第２項記載の吸収性構造体。 ５．セルは電磁放射でポリマー材料を処理することにより開かれたことを特徴 とする第１項記載の吸収性構造体。 ６． セルはポリマー材料をレーザーで処理することにより開かれたことを特 徴とする第１項記載の吸収性構造体。 ７．密度は0.01-0.2ｇ／ｃｍ³、好ましくは0.02-0.1ｇ／ｃｍ³であることを特 徴とする第１項乃至第６項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ８．前記構造体は10-500ｇ／ｍ²、好ましくは20-100ｇ／ｍ²、より好ましくは 40-80ｇ／ｍ²の単位面積当り重量を有するシート形態であることを特徴とする第 １項乃至第７項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 ９．ポリマー材料は主として一つ又はそれ以上のポリオレフィンから成ること を特徴とする第１項乃至第８項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 10．ポリマー材料は0.1-25重量％の界面活性剤を含むことを特徴とする第１項 乃至第９項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 11．ポリマー材料は1-50重量％の超吸収性材料を含むことを特徴とする第１項 乃至第１０項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 12．前記構造体は他の吸収性材料の別の層を含むことを特徴とする第１項乃至 第１１項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体。 13．吸収性材料の別の層はセルロース繊維及び超吸収性材料を含むことを特徴 とする第１２項記載の吸収性構造体。 14．おむつ、衛生ナプキン、パンティプロテクタ、失禁ガード及び同類物の如 き吸収性物品であって、液体透過性頂部シート、本質的に液体非透過性底部シー ト及び前記シート間に包被された吸収体から成る吸収性物品に於て、吸収体は第 １項−第１３項の一つ又はそれ以上に記載の吸収性構造体を含むことを特徴とす る吸収性物品。