JPH09500120A - 環式ヒドラジン化合物 - Google Patents

環式ヒドラジン化合物

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JPH09500120A JP7504329A JP50432995A JPH09500120A JP H09500120 A JPH09500120 A JP H09500120A JP 7504329 A JP7504329 A JP 7504329A JP 50432995 A JP50432995 A JP 50432995A JP H09500120 A JPH09500120 A JP H09500120A
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ボールト,ギドー
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チバ−ガイギー アクチェンゲゼルシャフト
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    • C07F9/65848Cyclic amide derivatives of acids of phosphorus, in which two nitrogen atoms belong to the ring

Abstract

(57)【要約】 本発明は式(I)(式中、R1は水素又はアシルであり、R2,R3,R4およびR5は、各々互いに独立に未置換もしくは置換アルキルもしくはアルケニルであり、そして式中で示される2個の結合と一緒になったXは、−(C=O)−,−(C=S)−,−(S=O)−,−(S(=O)2)−,−(P=O)−,(a),(b)、および(c)、から成る群から選ばれる二価の基を形成し、R6は、未置換又は置換アルキルであそしてR7は、水素、未置換もしくは置換アルキル、ヒドロキシアミノ、アルキルオギシ、シアノもしくはアリールオキシである)を有する化合物およびその塩に関する。式(I)の化合物は、例えばAIDSの治療に対し抗−レトロウィルス活性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】 環式ヒドラジン化合物 本発明は、環式ヒドラジンおよびその塩、これらの化合物およびその塩の製造 方法、これらの化合物又はその塩を含んでなる医薬組成物およびヒト又は動物体 の治療的もしくは診断的処置における又は医薬組成物の製造におけるこれらの化 合物の使用に関する。 WHOの推定によれば、1200万の人が現在HIV−1又はHIV−2に感染している。 今日まで、レトロウィルス疾患、例えばAIDSの治療は主に逆転写酵素の阻害剤 の使用が主になされており、その酵素はレトロウィルスのRNAをDNAに変換する際 活性であり、その阻害剤は例えば3′−アジド−3′−デオキシチミジン(AZT )又はジデオキシイノシン(DDT)、およびヌトリナトリウムホスホノホルメー ト、アンモニウム21−タングスト−9−アンチモネート、1−β−D−リボフラ ノキシ−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドおよびジデオキシシチ ジン並びにアドリマイシンである。T4−細胞レセプターを例えば組換え分子又 は分子断片の形で体内に導入する試みがなされており、そのT4−細胞レセプタ ーは人体の防御系の或る細胞内に存在しそして感染ウィルス粒子の定着およびこ れらの細胞への導入のためそして従ってそれらの感染のための原因である。所望 の結果は、次の内容である;すなわちウィルスの結合部位が滴定されそしてビリ オンはそれ故もはや細胞に結合することができない。化合物、例えばウィルスが 細胞膜に侵入するのを防止するポリマンノアセテートも又使用される。 加えて、HIV−プロテアーゼの阻害剤、N−第三ブチル−デカヒ ドロ−2−〔2(R)−ヒドロキシ−4−フェニル−3(S)−〔(N−2−キ ノリル−カルボニル−L−アスパラギニル〕アミノ〕ブチル〕−(4aS,8a S)−イソキノリリン−3(S)カルボキサミド(Ro31−89−59)(例えば、J.G .Muirhead等、Brit.J.Clin.Pharmacol.34,170P-171P(1992))を用いた最初 の臨床試験が報告された。 AIDSウィルス、HIV−1およびHIV−2、および他のレトロウィルスにおいて、 例えばウィルスのコアタンパク質のタンパク質分解成熟が、アスパルテートプロ テアーゼ、例えばHIV−プロテアーゼによりもたらされる。該タンパク質分解成 熟なしで、感染ウィルス粒子が形成されることは不可能である。ウィルス成熟に おいて、言及されたアスパルテートプロテアーゼ、例えばHIV−1およびHIV−2 −プロテアーゼによりそして例えば感染細胞培養物を用いた実験結果を基礎にし て奏される中心的役割により、以下の内容が推定される;すなわち生体内で該プ ロテアーゼによりもたらされる成熟工程の阻害は成熟ウィルスの集合を抑制する であろう。従って、対応する阻害剤が治療的に使用できる。 本発明の目的は、好ましい薬理特性を有する新規種類の化合物を提供すること である。 本発明に係る化合物は次式I: (式中、R1は水素又はアシルであり、 R2,R3,R4およびR5は、各々互いに独立に未置換もしくは置換アルキルもし くはアルケニルであり、そして式中で示される2個の結合と一緒になったXは、 −(C=O)−,−(C=S)−,−(S=O)−,−(S(=O)2)−,−( P=O)−, れる二価の基を形成し、 R6は、未置換又は置換アルキルでありそして R7は、水素、未置換もしくは置換アルキル、ヒドロキシ、アミノ、アルキル オキシ、シアノもしくはアリールオキシである) を有する化合物およびその塩である。 式Iの化合物における基R1−O−および基R2を有する炭素化合物は、それら が不斉中心であるので、(R)−,(S)−又は(R,S)−配置で存在するこ とができる、と言うのは任意の他の不斉炭素が置換基に存在できるからである。 従って、式Iの化合物は異性体の混合物又は純粋な異性体の形、特にジアステレ オ異性体混合物、鏡像異性体混合物、例えばラセミ化合物又は純粋な鏡像異性体 の形であってよい。好ましい化合物は、式I(式中、R1−O−によりおよび基 R2により置換された炭素原子が双方とも(S)−配置を有するか又は双方とも (R)−置換を有しそして存在する他の不斉炭素原子は(R)−又は(S)−配 置であるか又は(R,S)−配置のいずれかである)であり、すなわち式Iに含 まれる次式Ia: の化合物又は式Iに含まれる式Ib: の化合物であり、式中基は式の化合物に対して定義された意味である。他の異 性体が、例えば二重結合が存在する場合、可能であり、例えばオレフィン二重結 合およびC=N二重結合である。本発明は又式Iの全ての安定な異性体に関する 。安定な化合物は、使用できる程度の純度を有するように反応混合物から単離せ しめそして医薬組成物の製剤化を可能ならしめるのに十分に安定である化合物で あると理解すべきである。 本発明の範囲内において、以前および以降において用いられる一般的語句は特 に他を示さない限り次の意味を有する。 語句「低級」は、最大7個、特に4個までの炭素原子、より特に2個までの炭 素原子を有する基を示す、低級アルケニル又は低級アルキニルにおいて、2〜7 個、好ましくは2〜4個の炭素原子が存在しそして低級アルケノイル又は低級ア ルキノイルにおいて、3〜7個、好ましくは3又4個の炭素原子が存在する。 炭素原子の数に応じて、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルケニルお よび低級アルケノイルは未置換又は置換される。 式Iの化合物に関し、式Ia又は式Ibの対応する化合物は好ましい化合物と して常に使用できる。 複数における化合物、塩素に関するときでも、単一のものもまた好ましい化合 物として使用できる。 アシルR1は好ましくは、25個まで、好ましくは19個までの炭素原子を有しそ してそのカルボニル基を介して結合酸素原子に結合しそして特に未置換又は置換 アルカン酸、アルケン酸又はアルキン酸のアシル基;又は未置換もしくは置換ア ミノ酸のアシル基;又はアミノカルボニル基、N−置換アミノカルボニル基又は そのカルボニル基を介して結合酸素原子に結合したカルボン酸の半エステルのア シル基である。 カルボン酸の好ましいアシル基R1は、例えば未置換C1−C20アルカノイル、 C3−C20アルケニル又はC3−C20アルキニル、又は置換C1−C20アルカノイ ル、C3−C20アルケノイル又はC3−C20アルキノイル、特に低級アルカノイル 、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、メチルプロピオニル、 ペンテノイル、ピバロイル、バレロイル又はヘプタノイル、オクタノイル、ノナ ノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、パルミトイル、低級アル ケノイル、低級アルキノイル、又は置換低級アルカノイル(ここにおいて、置換 基は例えば、1個又はそれ以上の次の基、好ましくは3個までの次の基、特に1 個又は2個の次の基から選ばれ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルコキシ −低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ、フェニ ル−低級アルコキシ、ナフチル−低級アルコキシ、フェニルオキシ−低級アルコ キシから成る群から選ばれ、ここにおいてフェ ニル基は未置換であるか、又は例えばハロゲン、例えばフッ素、塩素、又は臭素 によりモノ−ないしトリ−置換され得る、フェノキシ、ナフチルオキシ、低級ア ルカノイルオキシ、フェニル−低級アルカノイルオキシ、例えばベンジルオキシ 又はフェニルアセチルオキシ、ハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素 、特にフッ素又は塩素、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、例えば第三ブ トキシカルボニル又はメトキシカルボニル、フェニル低級アルコキシカルボニル 、例えばベンジルオキシカルボニル、カルバモイル、低級アルキルカルバモイル 、ヒドロキシ−低級アルキルカルバモイル、ジ−低級アルキルカルバモイル、ビ ス(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル、、シアノ、オキソ、C3−C8シ クロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシク ロヘキシル、フェニル、ナフチル、C6−C12ビシクロアルキル、例えばデカヒ ドロナフチ−2−イル,C9−C14−トリシクロアルキル、例えば1−又は2− アダアンチル、C4−C8シクロアルケニル、例えば1−シクロヘキセニル又は1 ,4−シクロヘキサジエニル、複素環式(ヘテロサイクリル)(heterocyclyl)(こ れは好ましくは窒素、イオウおよび酸素から選ばれる3〜7環原子、好ましくは 5〜7環原子および4個までのヘテロ原子、好ましくは1又は2個の前記のヘテ ロ原子を含有する飽和、部分飽和又は不飽和単環である;ここにおいて該環はそ のまゝ存在するか又は2度、好ましくは1度、ベンゾ縮合、シクロペンタ−、シ クロヘキサ−又はシクロペンタ−縮合しており;そして未置換であるか、又は特 に低級アルキル、モノ−,ジ−又はトリフェニル−低級アルキル(ここでフェニ ルは未置換であるか又は例えば低級アルコキシ例えばメトキシにより置換される )、例えばトリフェニルメチル、これは好ましくは窒素原子に結合される、低級 アルカノイル、ヒドロキシ、低級ア ルコキシ、フェニル−低級アルコキシ、例えばベンジルオキシ、フェニル−低級 アルコキシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、ヒドロキシ−低級ア ルキル、例えばヒドロキシメチル、ハロゲン、シアノおよび/又はトリフルオロ メチルにより置換される)、例えばピロリル、2,5−ジヒドロピロリル、フリ ル、チエニル、テトラヒドロフリル、シクロヘプタ〔b〕ピロリル、ピロリジニ ル、イミダリル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾ リル、例えば1,2,3−,1,2,4−又は1,3,4−トリアゾリル、テト ラゾリル、例えば1−又は2−テトラゾリル、テトラヒドロ−オキサゾリル、テ トラヒドロ−イソオキサゾリル、テトラヒドロ−チアゾリル、テトラヒドロ−イ ソチアゾリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル 、ベンゾフラニル、ピリミジル、ピラジニル、ピペリジニル、ピペラジン−1− イル、モルホリノ、チオモルホリノ、S,S−ジオキソチオモルホリノ、1,2 −ジヒドロ−又は1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリニル、又は1,2−ジ ヒドロ又は1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルから成る群から選ばれ る、前記の基は未置換であるか又は例えば4−メチル−又は4−エチル−ピペラ ジン−1−イルの如く例えば4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルにおいて 低級アルキルにより、4−アセチル−ピペラジン−1−イルの如く例えば4−低 級アルカノイル−ピペラジン−1−イルにおいて低級アルカノイルにより、又は 例えば5−ヒドロキシメチルフラン−2−イルカルボニルにおいてヒドロキシ− 低級アルキルによりそしてアリルにより前記の如く置換され、好ましくはC6− C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、例えば1−又は2−ナフチル又はフ ルオレセニル例えばフルオレセン−9−イル、アリル(未置換であるか又は例え ば低級アルキル、例えばメチル、ハロ− 低級アルキル、例えばクロロ−又はブロモ−メチル、又はトリフルオロメチル、 ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ例えばメトキシ 、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル −低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカル バモイル、モノ又はジ−ヒドロキシ−低級アルキルカルバモイル、複素環式−低 級アルキル(ここにおいて複素環式は低級アルカノイルR1の置換基として定義 された意味である)、特に複素環式メチル、ここにおいて複素環式は窒素原子を 介して結合している、例えばピペリジノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、 4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルメチル、例えば4−メチル−又は4− エチル−ピペラジン−1−イルメチル、4−低級アルカノイル−ピペラジン−1 −イルメチル、例えば4−アセチルピペラジン−1−イルメチル、モルホリノメ チル又はチオモルホリノメチル、シアノおよび/又はニトロによりモノマー又は 多置換され、好ましくはモノ−置換される)、特にP−位において前記の一つに より置換されたフェニルから選ばれ:例えば低級アルカノイル、例えばホルミル 、アセチル、プロピオニル、ブチリル、メチルプロピオニル、n−ペンタノイル 、ピバロイル、ベレロイル又はヘプタノイル、例えばn−ヘプタノイル、例えば ヒドロキシ−低級アルカノイル、例えばβ−ヒドロキシプロピオニル、低級アル コキシ−低級アルカノイル、例えば低級アルコキシアセチル又は低級アルコキシ プロピオニル、例えばメトキシアセチル又は3−メトキシプロピオニル、(低級 アルコキシ−低級アルコキシ)−低級アルカノイル、例えば(2−メトキシエト キシ)アセチル、((低級アルコキシ−低級アルコキシ)−低級アルコキシ)−低級 アルカノイル、例えば(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)アセチル、フ ェニル−低級アルコキシ−低級アルカ ノイル、例えばベンジルオキシアセチル、フェニルオキシ−低級アルコキシ−低 級アルカノイル、(ここにおいて、フェニルは未置換であるか又はハロゲン例え ばフッ素、塩素又は臭素によりモノ−ないしトリ−置換される)、例えば(4− クロロ−フェニルオキシ−メトキシ)−アセトキシ、低級アルカノイルオキシ− 低級アルカノイル、例えば低級アルカノイルアセチル又は低級アルカノイルオキ シプロピオニル、例えばアセトキシアセチル又は3−アセトキシプロピオニル、 ハロ−低級アルカノイル、例えばα−ハロアセチル、例えばα−クロロ、α−ブ ロモ、α−ヨード、α,α,α−トリフルオロ−又はα,α,α−トリクロロ− アセチル、又はハロプロピオニル、例えばβ−クロロ−又はβ−ブロモ−プロピ オニル、カルボキシ−低級アルカノイル、例えばカルボキシアセチル又は3−カ ルボキシプロピオニル、低級アルコキシカルボニル−低級アルカノイル、例えば 低級アルコキシカルボニルアセチル又は低級アルコキシカルボニルプロピオニル 、例えばメトキシカルボニルアセチル、β−メトキシカルボニルプロピオニル、 エトキシカルボニルアセチル、β−エトキシカルボニルプロピオニル、第三ブト キシカルボニルアセチル又はβ−第三ブトキシカルボニルプロピオニル、基低級 アルカノイルおよびフェニルの各々の一方により置換された低級アルカノイル、 例えば(R)−又は(S)−配置の例えばα−メトキシ−α−フェニル−アセチ ルオキシ、カルバモイル−低級アルカノイル、例えばカルバモイルアセチル又は β−カルバモイルプロピオニル、低級アルキルカルバモイル−低級アルカノイル 、ジ−低級アルキルカルバモイル低級アルカノイル、ヒドロキシ−カルバモイル −低級アルカノイル、ヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル−低級アルカノイ ル、ジヒドロキシ−カルボキシ−低級アルカノイル、ジヒドロ−低級アルコキシ カルボニル−低級アルカノイル、複素環 式−低級アルカノイル、例えばピロリルカルボニル、例えば2−又は3−ピロリ ルカルボニル、フリルカルボニル、例えば2−フリルカルボニル、5−ヒドロキ シメチル−フラン−2−イルカルボニル、チエニルカルボニル、例えば−2−チ エニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、例えばプロリル、N−フェニル− 低級アルコキシカルボニルピロリジニル、例えばN−ベンジルオキシカルボニル プロリル、イミダゾリルカルボニル、例えば4−イミダゾリルカルボニル、イミ ダゾリルアセチル、例えば4−イミダゾリルアセチル、イミダゾリルプロピオニ ル、例えば3−(4−イミダゾリル)プロピオニル、3−(1−トリフェニルメ チル−イミダゾール−4イル)プロピオニル、1−ピラゾリルアセチル、ピリジ ルカルボニル、例えば2−,3−又は4−ピリジルカルボニル、ピリジルアセチ ル、例えば2−ピリジルアセチル、ピリジルプロピオニル、例えば3−(ピリジ ン−2−イル)−プロピオニル、インドリルカルボニル、例えば2−,3−又は 5−インドリルカルボニル、1−メチル、5−メチル、5−メトキシ、5−ベン ジルオキシ−,5−クロロ−又は4,5−ジメチル−インドリル−2−カルボニ ル、キノリニルカルボニル、例えばキノリン−2−イルカルボニル、イソキノニ ルカルボニル、例えばイソキノリン−3−イルカルボニル、ピロリジニルカルボ ニル、例えばピロリジニル−3−カルボニル、ピペリジニルカルボニル、例えば 2−,3−又は4−ピペリジニルカルボニル、ピラジニルカルボニル、例えばピ ラジン−2−イルカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニ ル、モルホリノアセチル、チオモルホリノアセチル、又は4−低級アルキル−1 −ピペラジジノアセチル、例えば4−メチル−ピペラジノアセチル、低級アルケ ノイル、例えばアシルオキシ、ビニルアセチル、クロトニル又は3−もしくは4 −ペンテノイル、低級アルキノイル、例 えばプロピオロイル又は2−もしくは3−ブチノイル、C3−C8シクロアルキル カルボニル又はC3−C8シクロアルキルアセチル、例えばシクロプロピル−,シ クロブチル−,シクロペンチル−又はシクロヘキシル−カルボニル、シクロプロ ピルアセチル、シクロペンチルアセチル又はシクロヘキシルアセチル、フェニル −低級アルカノイル、例えばベンゾイル、フェニルアセチル又は3−フェニルプ ロピオニル、(ここにおいてフェニルは未置換であるか又は低級アルキル、例え ばメチル、ハロ−低級アルキル、例えばクロロ−又はブロモ−メチル、ハロゲン 、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ピペ リジノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、4−低級アルキル−ピペラジン− 1−イルメチル、例えば4−メチル−又は4−エチル−ピペラジン−1−イルメ チル、4−低級アルカノイル−ピペラジン−1−イルメチル、例えば4−アセチ ル−ピペラジン−1−イルメチル、モルホリノ−低級アルキル、例えばモルホリ ノメチル、チオモルホリリノ、シアノによりおよび/又はニトロによりモノ−又 はポリ−置換されている)、例えば4−クロロ−メチル−、4−ブロモメチル− 、4−フルオロ−、4−クロロ−、4−メトキシ、4−モルホリノメチル−、4 −チオモルホリノメチル−、4−シアノ−又は4−ニトロ−ベンゾイル又は低級 アルキルフェニルアセチル、例えば4−メチルフェニルアセチルである。 そのカルボニル基を介して結合酸素原子に結合したカルボン酸の半エステルの アシル基の好ましいアシルR1は、例えば未置換もしくは置換アルキルオキシカ ルボニル、特に未置換又は置換低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシ−、 エトキシ−又は第三低級アルコキシカルボニル、例えば第三ブトキシカルボニル 、2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば2−クロロ−、2−ブロモ−、 2−ウード−もしくは2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル;アリール− 低級アルコキシカルボニル、例えばアリールメトキシ−カルボニル、(ここにお いてアリールは好ましくは6〜14個の炭素原子を有し、未置換であるか又は例え ば低級アルキル、例えばメチル、ハロ−低級アルキル、例えばクロロ−又はブロ モ−メチル、ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、 例えばメトキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルキルカルボニ ル、フェニル−低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノ−もしくはジ− 低級アルキルカルバモイル、モノ−もしくはジ−ヒドロキシ−低級アルキルカル バモイル、ハロ−低級アルキル、例えばトリフルオロメチル、複素環式二低級ア ルキル(ここで複素環式は低級アルカノイルR1の置換基と同じ前記の意味であ る)、特に複素環式メチル(ここで複素環式は環窒素原子を介して結合している )、例えばビペリジノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、4−低級アルキル −ピペラジン−1−イルメチル、例えば4−メチル−もしくは4−エチル−ピペ ラジン−1−イルメチル、4−低級アルカノイル−ピペラジン−1−イルメチル 、例えば4−アセチル−ビペラジン−1−イルメチル、モルホリノメチル又はチ オモルホリノメチル、シアノおよびニトロから選ばれた置換基によりモノ−又は 多−置換され、好ましくはモノ−置換される、そして特にフェニル、1−又は2 −ナフチル、フルオレニル、又は低級アルキル、例えばメチル又は第三ブチル、 低級アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ又は第三ブトキシ、ヒドロキシ、ハ ロゲン、例えばフッ素、塩素又は臭素おおびニトロから選ばれた置換基によりモ ノ−又は多−置換されているフェニルである)、例えばフェニル−低級アルコキ シカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシ カルボニル、4−ニトロベンジルオキシ カルボニル、ジフェニル−低級アルコキシカルボニル、例えばジフェニルメトキ シカルボニル、ジ−(4−メトキシフェニル)−メトキシカルボニル、トリチル オキシカルボニル又はフルオレニル−低級アルコキシカルボニル、例えば9−フ ルオレニルメトキシカルボニル;又は複素環式低級アルコキシカルボニル(ここ において複素環式は低級アルカノイルR1の置換基と同じ前記した意味である) 、例えばフラン−2−イルメトキシカルボニル又はピリジン−2−,−3−もし くは−4−イルメトキシカルボニルである。カルボン酸の半エステルのアシル基 R1の定義に含まれる定義は、以前および以後で言及される式Iの化合物の定義 から好ましく省略され得る。 アシルR1として好ましいN−置換アミノカルボニル基は、未置換もしくは置 換低級アルキル(ここにおいて低級アルキルの置換基は置換低級アルカノイルR1 に対して前記の置換基から選ばれそしてそこで定義した数で存在することがで き、好ましくはヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、フェニ ル低級アルカノイルオキシ、例えばベンゾイルオキシ又はフェニルアセチルオキ シ、ハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素又は塩素、カ ルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル−低級ナフチルから選ばれる置 換基であり、これらの各々の未置換であるか又は例えば低級アルキル、例えばメ チル、ハロ−低級アルキル、例えばクロロ−もしくはブロモ−メチル、ハロゲン 、例えばフッ素もしくは塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメトキシ、 低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル− 低級アルコキシカルボニル、ハロ−低級アルキル、例えばトリフルオロメチル、 シアノおよびニトロによりモノ−又は多−置換、好ましくはモノ−置換されてい る、特に前記の一つにより p−位で置換されたフェニルである);特に未置換低級アルキル、例えばメチル 又はエチルから;およびアリールから互いに独立に選ばれた1個又は2個の置換 基を窒素原子に有し;そして前記アリールは好ましくは6〜14個の炭素原子を有 しそして未置換であるか又は低級アルキル、例えばメチル、ハロ−低級アルキル 、例えばクロロ−又はブロモ−メチル、ハロゲン、例えばフッ素又はヨウ素、ヒ ドロキシ、低級アルコキシ、例えばクロロ−又はブロモ−メチル、ハロゲン、例 えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメトキシ、低級アル カノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル−低級アル コキシカルボニル、ハロ−低級アルキル、例えばトリフルオロメチル、シアノお よびニトロから選ばれる置換基によりモノ−又は多−置換され、好ましくはモノ −置換される、カルバモイル基の窒素原子は1個のアリール基を有する;特にN −置換カルバミン酸のアシル基R1は、モノ−又はジ−低級アルキルアミノカル ボニル、例えばN−メチル−、N−エチル−、N,N−ジメチル−又はN,N− ジエチル−アミノカルボニル又はフェニル−低級アルキルアミノカルボニルであ り、ここにおいてフェニルは未置換であるか又は低級アルキル、例えばメチル、 ハロ−低級アルキル、例えばクロロ−もしくはブロモ−メチル又はトリフルオロ メチル、ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例え ばメトキシ、カルボキシおよびシアノから選ばれる1個以上の置換基により置換 され、特にこれらの置換基の1個により置換され、例えばp−位において、例え ばN−ベンジル−、N−(4−フルオロベンジル)−、N−(4−クロロベンジ ル)−、N−(4−トリフルオロメチルベンジル)−又はN−(4−シアノベン ジル)−アミノカルボニルにおいて置換される;特に好ましいものは、1個のみ の基により窒素原子上で置換されたアミ ノカルボニル、例えばN−低級アルキルアミノカルボニル、例えばN−メチル− 又はN−エチル−アミノカルボニル、又はフェニル−低級アルキルアミノカルボ ニルに与えられ、ここにおいてフェニルは未置換であるか又は低級アルキル、例 えばメチル、ハロ−低級アルキル、例えばクロロ−又はブロモ−メチル又はトリ フルオロメチル、ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキ シ、例えばメトキシ、カルボキシおよびシアノにより置換され、好ましくは互い に独立に選ばれたこれらの置換基の内3個までにより置換され、特にこれらの置 換基の内の1個により置換され、例えばp−位において、例えばN−ベンジル− 、N−(4−フルオロベンジル)−、N−(4−クロロベンジル)−、N−(4 −トリフルオロメチルベンジル)−又はN−(4−シアノベンジル)−アミノカ ルボニルにおいて置換される。N−置換カルバミン酸のアシル基R1の定義に含 まれる定義および基アミノカルボニルR1は、好ましくは以前および以降で言及 した式Iの化合物の定義から好ましく省略され得る。 アシルR1として、結合酸素原子にそのカルボニル基を介して結合した未置換 又は置換アミノ酸は、それぞれα−,β−,γ−又はδ−アミノ酸の、特に例え ばタンパク質中に通常生じるL−配置を有する天然α−アミノ酸、すなわち不自 然なD−配置を有するそのようなアミノ酸のエピマーの、又はそのD,L−異性 体の混合物、又はそのようなアミノ酸の類似体の、(例えばここにおいてアミノ 酸側鎖は1個又は2個のメチレン基により延長又は短縮されており、ここにおい てアミノ基はβ−,γ−又はδ−位置にありおよび/又はここにおいてメチル基 は置換芳香族アミノ酸の水素により置換されここにおいて芳香族基は例えば置換 フェニルアラニン又はフェニルグリシンの6〜14個の炭素原子を有しここにおい てフェニル置 換基は低級アルキル、例えばメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメト キシ、フェニル−低級アルコキシ、例えばベンジルオキシ、低級アルカノイルオ キシ、例えばアセトキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、例えばメチルアミノ、 ジ−低級アルキルアミノ、例えばジメチルアミノ、低級アルカノイルアミノ、例 えばアセチルアミノ又はピバロイルアミノ、低級アルコキシカルボニルアミノ、 例えば第三ブトキシカルボニルアミノ、アリールメトキシカルボニルアミノ(こ こにおいてアリールは好ましくは6〜14個の炭素原子を有する)、例えばベンジ ルオキシカルボニルアミノ又は9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ、ハ ロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素、カルボキシおよびニトロか選ば れそして1度以上生じる)、ベンゾ−縮合フェニルアニリン又はフェニルグリシ ンの、例えばα−ナフチルアラニンの、又は水素化フェニルアラニン又はフェニ ルグリシン、例えばシクロヘキシルアラニン又はシクロヘキシルグリシンのR1 (関係するアミノ酸のカルボキシ基におけるヒドロキシ基の代わりに)に結合す る酸素原子にそれらのカルボキシ基のカルボニルを介して結合した、アミノ酸残 基(アミノアシル)により好ましく形成される。カルボン酸のアシル基として既 に言及したアミノ酸残基プロリル(プロリンから、(H-Pro-OH))およびそこで言及 したその誘導体は又言及したアミノ酸残基にも属するが、しかし定義の重複をさ けるためそれらはもしそれらを他に定義しない限りアミノ酸残基の定義内にここ では含まれない。 これらのアミノ酸残基は、未置換もしくは置換アルカン酸、アルケン酸又はア ルキン酸のアシル基として;アミノカルボニル基、N−置換アミノカルボニル基 として又は結合酸素原子にそのカルボニル基を介して結合したカルボン酸の半エ ステルのアシル基としてR1一定義において先に定義した基の一つにより、又は R6に対し以 下に定義される如き未置換又は置換低級アルキルにより遊離アミノ又はヒドロキ シ官能で置換され得る。 特に好ましいものは、結合酸素原子にそのカルボキシ基のカルボニルを介して 結合した残基に与えられそしてグリシン(H-Gly-OH)、アラニン(H-Ala-OH)、 2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、3−アミノペンタン酸、4 −アミノペンタン酸、5−アミノペンタン酸、3−アミノヘキサン酸、4−アミ ノヘキサン酸又は5−アミノヘキサン酸、バリン(H-Val-OH)、ノルバリン(α −アミノ吉草酸)、ロイシン(H-Leu-OH)、イソロイシン(H-Ile-OH)、ノルロ イシン(α−アミノヘキサン酸、H-Nle-OH)、セリン(H-Ser-OH)、ホモセリン (α−アミノ−r−ヒドロキシ酪酸)、トレオニン(H-Thr-OH)、メチオニン( H-Met-OH)、システイン(H-Cys-OH)、トランス−3−およびトランス−4−ヒ ドロキシプロリン、フェニルアラニン(H-Phe-OH)、チロシン(H-Tyr-OH)、4 −アミノフェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、4−カルボキシフェ ニルアラニン、β−フェニルセリン(β−ヒドロキシフェニルアラニン)、フェ ニルグリシン、α−ナフチルアミン(H-Nal-OH)、シクロヘキシルアラニン(H- Cha-OH)、シクロヘキシルグリシン、トリプトファン(H-Trp-OH)、アスパラギ ン酸(H-Asp-OH)、アスパラギン(H-Asn-OH)、アミノマロン酸、アミノマロン 酸モノアミド、グルタミン酸(H-Glu-OH)、グルタミン(H-Glu-OH)、ヒスチジ ン(H-His-OH)、アルギニン(H-Arg-OH)、リシン(H-Lys-OH)、δ−ヒドロキ シリシン、オルニチン(α,δ−ジアミノ吉草酸)、3−アミノプロパン酸、α ,γ−ジアミノ酪酸およびα,β−ジアミノプロビン酸から選ばれるアミノ酸の カルボキシ基(−COOH)中のOH基を除去することによって得られる残基に対し与 えられ、特に好ましくはアラニン、バリン、ノルバリン、ロイシン 、3−アミノ−プロピオン酸、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪 酸、3−アミノペンタン酸、4−アミノペンタン酸、5−アミノペンタン酸、3 −アミノヘキサン酸、4−アミノヘキサン酸又は5−アミノヘキサン酸およびイ ソロイシンから選ばれる脂肪族アミノ酸の残基、又はグリシン、アスパラギン、 グルタミン、メチオニン、リシン、ヒスチジンおよびフェニルアラニンから選ば れる残基に対して与えられ、ここにおいて(例えばグリシンの場合において、不 斉炭素原子が存在しない場合を除く)言及したアミノ酸の各々はD−,L−又は (D,L)−形、好ましくはL−形であってよく、そしてアミノ基は未置換であ るか又は例えば低級アルキル、例えばメチル、n−プロピル又はn−ブチル、イ ミダゾリル−4−メチル、ピリジル−低級アルキル、例えば2−,3−又は4− ピリジルメチルによりおよび/又はフェニル−低級アルキル、例えばベンジルに よりモノ−又はジ−N−アルキル化され、および/又は例えば未置換もしくは置 換低級アルカノイル、例えば低級アルカノイルオキシR1に対して先に定義した ものにより、特にアセチル、プロピオニル又はピバロイル、アリール−低級アル カノイル、例えばフェニル−低級アルカノイル、例えばベンゾイル又はフェニル アセチルにより、低級アルコキシカルボニル、例えば第三ブトキシカルボニルに より又はアリール−低級アルコキシカルボニル、例えばフェニル−低級アルコキ シカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニルによりN−アシル化される。 最後に言及した基の内で好ましいものは、アミノアセチル(グリシル)、N− 低級アルキルアミノアセチル、N,N−ジ−低級アルキルアミノアセチル、N− 低級アルキル−N−フェニル−低級アルキルアミノアセチル、N−低級アルキル −N−低級アルコキシカルボニルアミノアセチルおよびN−フェニル−低級アル コキシカルボ ニル−N−低級アルキルアミノアセチル、例えばN−メチルアミノアセチル、N ,N−ジメチルアミノアセチル、N−メチル−N−(n−ブチル)アミノアセチ ル、4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチリル又はN−メチル−N−ベンジルア ミノアセチル、N−イミダゾリルメチル−N−低級アルキルアミノアセチル、例 えばN−(イミダゾール−4−イル−メチル)−N−メチルアミノアセチル、N −メチル−N−〔(2−,3−又は4−)ピリジルメチル〕−アミノアセチル、 例えばN−メチル−N−3−ピリジルメチルアミノアセチル、N−メチル−N− 第三ブトキシカルボニルアミノアセチル、N−ベンジルオキシカルボニル−N− 低級アルキルアミノアセチル、例えばN−ベンジルオキシカルボニル−N−メチ ルアミノアセチル、ヒスチジル、グルタミルおよびアスパラギルから選ばれた未 置換もしくは置換アミノ酸のアシル基R1に対して与えられ、ここにおいてアミ ノ酸残基(例えばGlyの場合における不斉炭素原子が存在しない場合を除く)は 、好ましくは(L)−形又は(D)−もしくは(D,L)−形である。 式Iの化合物の全ての定義において、R1は好ましくは水素である。 例えば基R2,R3,R4,R5,R6および/又はR7の未置換又は置換アルキル は、1〜20個、好ましくは10個までの炭素原子を有するアルキル基と意味し、分 枝しているか又は未分枝でありそして、例えばメチル、エチル、n−プロピル、 イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、n−ペンチ ル、イソペンチル、ネオペンチル、第三ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル 、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル又はn−デシルである。低級アルキ ルは、好ましくは例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ チル、イソブチル、第二ブチル、 第三ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、第三ペンチル、n− ヘキシル、イソヘキシル、又はn−ヘプチル(これら未置換又は置換されている )である。 置換低級アルキルの置換基として、好ましくは4個までの、特に(3回まで置 換基として存在してもよいハロゲンの場合を除く)下記の2個までの置換基、特 に1個の置換基が存在し(3回まで置換基として存在してもよいハロゲンの場合 を除く)、置換基は特にシクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル 、ビシクロアルケニル、トリシクロアルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキ シ−低級アルコキシ、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシ、低級 アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミ ノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシカルボニルアミノ、フェニル−低 級アルコキシカルボニルアミノ、置換アミノ、3個までのハロゲン原子、カルボ キシ、低級アルコキシカルボニル、スルホニル、カルバモイル、低級アルキルカ ルバモイル、ジ−低級アルキルカルバモイル、置換カルバモイル、N−複素環式 −低級アルキル−カルバモイル又はN−低級アルキル−N−複素環式−低級アル キルカルバモイル、オキソおよびシアノから選ばれる; 前記シクロアルキルは、特にシクロアルキル−低級アルキル(ここにおいて低 級アルキルは先に定義した意味である)において3〜7個の炭素原子を好ましく 有し、例えばシクロアルキルメチル、例えば合計4〜8個の炭素原子を有し、例 えばシクロプロピル−、シクロブロピル−、シクロブチル−、シクロペンチル− 又はシクロヘキシル−低級アルキル、例えば−メチル又は−2−エチルであり、 前記シクロアルケニルは特にシクロアルケニル低級アルキル(ここにおいて低 級アルキルは先に定義した意味である)において3〜 7個の炭素原子を好ましく有し、例えばシクロアルケニルメチル、例えば4〜8 個の炭素原子を有し、例えば1−シクロヘキセニルメチル、1,4−シクロヘキ サジエニルメチル又は1−シクロヘキセニル−1−又は−2−エチル又は1,4 −シクロヘキサジエニル−1−又は−2−エチルであり、 前記ジシクロアルキルは、特にビシクロアルキル−低級アルキルにおいて好ま しくは5〜10個の炭素原子を含有し、例えば8〜11個の炭素原子を有する例えば ビシクロアルキルメチル、例えばデカヒドロナフチル−2−メチル、ビシクロヘ キシル−、ビシクロヘプチル−、ビシクロオクチル−、ビシクロノニル−又はビ シクロデシル−2−エチル又は−3−プロピルであり、 前記ビシクロアルケニルは特にジシクロアルケニルメチルにおいて、好ましく は8〜12個の炭素原子を有し、例えば5−ノルボルネン−2−イルメチル又はビ シクロ〔2.2.2.〕オクテン−2−イルメチルであり、 前記トリシクロアルキルは特にトリシクロアルキル−低級アルキルにおいて例 えば8〜10個の炭素原子を有し、例えばトリシクロアルキルメチル、例えば8〜 11個の炭素原子を有し、例えば1−又は2−アダマンチルメチルであり、 アリールは例えばフェニル、インデニル、インダニル、ナフチル、アントリル 、フェナントリル、アセナフトリル又はフルオレニルにおいて好ましくは6〜14 環炭素を有しそして未置換であるか又は特に1個以上、特に3個まで、より特に 1個の基低級アルキル、例えばメチル、エチル又はプロピル、ハロ−低級アルキ ル、例えばトリフルオロメチル、フェニル、1−又は2−ナフチル、ヒドロキシ 、低級アルコキシ、例えばメトキシ、フェニル−低級アルコキシ、例えばベンゾ イル、(ここにおいてフェニル基はそれ自身未置換で あるか又は例えばハロゲン、例えば塩素又はフッ素、ヒドロキシにより又は低級 アルコキシ、例えばメトキにより置換され得る)、カルバモイル−低級アルコキ シ、N−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキシ又はN,N−ジ−低級アル キルカルバモイル−低級アルコキシ、アミノ、モノ−又はジ−低級アルキルアミ ノ、低級アルカノイルアミノ、例えばピバロイルアミノ、ハロゲン、例えばフッ 素、塩素又は臭素、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、例えば第三ブトキ シカルボニル、フェニル−、ナフチル−又はフレオレニル−低級アルコキシカル ボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、低級アルカノイル、スルホ、低級ア ルキルスルホニル、例えばメチルスルホニル、ホスホノ、ヒドロキシ−低級アル コキシ−ホスホリル又はジ−低級アルコキシホスホリル、カルバモイル、モノ− 又はジ−低級アルキルカルバモイル、スルファモイル、モノ−又はジ−低級アル キルアミノスルホニル、ニトロおよび/又はシアノにより置換され、特にアリー ル−低級アルキルにおいて未置換であるか又は前記の如く置換され、ここにおい てフェニルは例えばジフェニル−、ジベンジル−又はトリフェニル−低級アルキ ル、例えばジフェニル−、ジベンジル−又はトリフェニル−エチルにおいて1回 又は3回まで存在しそしてここにおいて低級アルキルは未置換であるか、又は例 えばカルボキシ、低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシ−、エトキシ−、 n−プロポキシ−、イソプロポキシ−、n−ブトキシ−、イソブトキシ−、第二 ブトキシ−、第三ブトキシ−、n−ペンチルオキシ−、イソペンチルオキシ−、 ネオペンチルオキシ−、第三ペンチルオキシ−、n−ヘキシルオキシー、イソヘ キシルオキシ−もしくはn−ヘプチルオキシ−カルボニル、アリール−低級アル コキシカルボニル(ここにおいてアリールは6〜12個の炭素原子を有する)、例 えばベンジルオキシカルボニル、カルバ モイル、低級アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n− ブチル、イソブチル、第二ブチル又は第三ブチルにより窒素原子上で置換された カルバモイル、例えばN−メチルカルバモイル、N−(n−ブチル)カルバモイ ル又はN,N−ジメチルカルバモイルにおいて前記の如く置換され、カルボキシ −低級アルキル又は低級アルコキシカルボニル−低級アルキルから、例えばカル ボキシメチルカルバモイル(グリシニルカルボニル)の形で又は第三ブトキシカ ルボニルメチルカルバモイルの形で、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル、 例えば2−ジメチルアミノエチルから、ヒドロキシ−低級アルキル、例えばヒド ロキシメチル又はヒドロキシエチルから、ジ−低級アルコキシ−低級アルキル、 例えば2−(2,2−ジメトキシエチル)からおよび/又はシアノにより置換さ れ、そして未置換であるか枝分れしており、特にフェニル−低級アルキル、例え ばベンジル、2−フェニルエチル又は3−フェニルプロピルから選ばれ、ここに おいてフェニル環は未置換であるか又は例えば低級アルキル、例えばメチル、フ ェニル、ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例え ばメトキシ、フェニル−低級アルコキシ、例えばベンジルオキシにより、および /又はニトロによりモノ−又は多−置換され、例えば4−クロロ−、4−メトキ シ−又は4−ニトロベンジル、ナフチルメチル、例えばα−又はβ−ナフチルメ チル、インデニルメチル、例えば1−,2−又は3−インデニルメチル、インダ ニルメチル、例えば1−又は2−インダニルメチル、フェナントレニルメチル、 例えば9−フェナントレニルメチル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルエチル 、低級アルキルフェニルエチル、例えば4−メチルフェニル−2−エチル、低級 アルコキシフェニルエチル、例えば4−メトキシフェニル−2−エチル、3−( p−ヒドロキシフェニル)−プロピル、 2,2−ジフェニルエチル、2,2−ジ−(4−メトキシフェニル)−エチル、 2,2,2−トリフェニルエチル、2,2−ジベンジルエチル又は3−α−又は 3−β−ナフチルプロピル、およびフェニル−低級アルキル(ここにおいて低級 アルキル基はカルバモイルによって置換されている)、例えば2−カルバモイル −3−フェニルプロピル、例えば2(R,S)−カルバモイル−3−フェニルプ ロピル、3−α−ナフチル−2−カルバモイル−プロピル、3−フェニル−又は 3−α−ナフチル−2−第三ブチルカルバモイル−プロピル、3−フェニル−又 は3−α−ナフチル−2−(2−ジメチルアミノエチル)カルバモイル−プロピ ル、3−α−ナフチル−2−(カルバキシ−又は第三ブトキジ−カルボニル)メ チルカルバモイル−プロピル、3−フェニル−又は3−α−ナフチル−2−(3 −ヒドロキシ−2−プロピル)−カルバモイル−プロピル、3−フェニル−又は 3−α−ナフチル−2−(2,2−ジメトキシエチル)−カルバモイルプロピル 、および3−フェニル−又は3−α−ナフチル−2−(5−アミノ−5−カルボ キシペンチル)−カルバモイルプロピル、特にフェニル−低級アルキル、例えば フェニルエチル又はフェニル−低級アルキル(ここにおいて低級アルキル基はカ ルバモイルに対して置換される)、例えば2(R,S)−カルバモイル−3−フ ェニルプロピルであり、 前記複素環式(これは3〜10個の環原子を有する好ましくは単環系又は二重環 系である)は、炭素原子又は特に窒素原子を介して結合しており、そして酸素、 窒素、イオウおよび1個又は2個の炭素原子に結合したイオウから選ばれる3個 までのヘテロ原子を含有し、ここにおいて前記環系は追加的に1個又は2個のフ ェニル又はナフチル基と縮合することができ、ここにおいて、ナフチルは2つの サイド(sides)を介して縮合されることもでき、又は1個又は2個 のシクロアルキル基と縮合することができ、ここにおいてシクロアルキルは好ま しくは5〜7環原子を有し;そして未置換であるか又は部分的にもしくは完全に 飽和されることができ、例えばチエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピ ラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、 ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、ベンヅイミダゾリル、キノリル、イ ソキノリル、3,1−ベンゾフラニル、シクロヘキサ〔b〕ピロリル、シクロヘ キサ〔b〕ピリジル、シクロヘキサ〔b〕ピラジニル、シクロヘキサ〔b〕ピリ ミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジル、ピペリジル、ピペラジ ニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S,S−ジオキソ−チオモルホリニル 、インドリニル、イソインドリニル、4,5,6,7−テトラ−ヒドロインドリ ル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル又は1,2,3,4−テトラヒド ロイソキノリニルであり、ここにおいて複素環式(例えば最後に述べた基の一つ )は未置換であるか又は低級アルキル、例えばメチル、フェニル、1−又は2− ナフチル、フェニル−低級アルキル、例えばベンジル、ヒドロキシ−低級アルキ ル、例えばヒドロキシメチル又は2−ヒドロキシエチル、低級アルコキシ−低級 アルキル、例えばメトキシメチル又は2−メトキシエチル、低級アルカノイルオ キシ−低級アルキル、例えばアセチルオキシメチル、フェニル−又はナフチル− 低級アルカノイルオキシ−低級アルキル、例えばベンゾイルオキシ−、フェニル アセチルオキシ−又は1−又は2−ナフトイルオキシ−メチル、2−エチル又は −2−(2,2−ジメチルエチル)、低級アルコキシカルボニルオキシ−低級ア ルキル、例えば第三ブトキシカルボニルオキシ−低級アルキル、フェニル−低級 アルコキシカルボニルオキシ−低級アルキル、例えば2−ベンジルオキシカルボ ニルオキシエチル、アミノ−低級アルキ ル、例えばアミノメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、例えばメトキシ又はエ トキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、例えばメチル−、エチル−又は第三ブチ ル−アミノ、ジ−低級アルキルアミノ、例えばジメチル−又はジエチル−アミノ 、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシ−、イソプロポキシ −、第二ブトキシ−又は第三ブトキシ−カルボニル、フェニル又はナフチル−低 級アルコキシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、ハロゲン、例えば フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特に塩素又は臭素、低級アルカノイル、例えば アセチル又はピバロイル、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモ イル、例えばN−メチルカルバモイル、N−n−ブチルカルバモイル、又はN, N−ジメチルカルバモイル、ヒドロキシ−又はカルボキシ−低級アルキルカルバ モイル、例えばヒドロキシ−又はカルボキシ−メチルカルバモイル又はヒドロキ シ−又はカルボキシエチルカルバモイルから互いに独立に選ばれた基によりモノ −ないしトリ−置換され、好ましくはモノ−置換される;特に複素環式−低級ア ルキル(ここにおいて低級アルキルは未置換であるか又はアリール−低級アルキ ルのもとで先に定義された置換基の一つによりアリール−低級アルキルから独立 して置換される)において未置換であるか又は前記の如く置換され得る;ここに おいて複素環式−低級アルキルはピロールメチル、例えば2−又は3−ピロール メチル、チエニルメチル、例えば2−チエニルメチル、フリルメチル、例えば2 −フリルメチル、インドリルメチル、例えば2−,3−又は5−インドリルメチ ル、4,5,6,7−テトラヒドロインドリル−2−メチル、キノリル−低級ア ルキル、例えばキノリルメチル、例えば2−,3−又は4−キノリルメチル、イ ソキノリルメチル、例えば1−,3−又は4−イソキノリルメチル、ピペリジル −低級アルキル、例えばピペリジルメチ ル、例えばピペリジノメチル又は2−,3−又は4−ピペリジルメチル、ピペラ ジニル−低級アルキル、例えばピペラジノメチル、例えばピペラジン−1−イル −メチル、モルホリニル−低級アルキル、例えばモルホリノ−低級アルキル、例 えばモルホリノメチル、チオモルホリニル−低級アルキル、例えばチオモルホリ ノ−低級アルキル、例えばチオモルホリノメチル、S,S−ジオキソチオモルホ リニルメチル、例えばS,S−ジオキソチオモルホリノメチル、1,2,3,4 −テトラヒドロキノリニルメチル、例えば1,2,3,4−テトラヒドロキノリ ニル−2−,−3−又は−4−メチル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ リルメチル、例えば1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル−1−,−3− 又は4−メチル、テトラゾリル−低級アルキル、例えば3−(テトラゾール−1 −イル)−プロピルおよびピリジル−低級アルキル、例えばピリジル−メチル、 例えば2−,3−又は4−ピリジルメチル、又はピリジルエチル、例えば2−, 3−又は4−ピリジルエチルから特に選ばれ、モルホリノメチル、チオモルホリ ノメチル、キノリン−2−イル−メチル、3−(テトラゾール−1−イル)−プ ロピル、2−ピリジルメチルおよび2−又は3−ピリジルエチルからより特に選 ばれる、 前記ヒドロキシは特にヒドロキシ−低級アルキル例えば3−ヒドロキシプロピ ル又は2−ヒドロキシ−3−メチルペンチルにおけるヒドロキシである、 前記ヒドロキシ−低級アルコキシは特にヒドロキシ−低級アルキル例えば3− ヒドロキシ−n−プロポキシメチルにおけるヒドロキシ−低級アルコキシであり 、 前記低級アルコキシは特に低級アルコキシ−低級アルキル、例えば低級アルコ キシエチル又は低級アルコキシプロピル、例えば2− メトキシエチル、2−エトキシエチル又は3−メトキシプロピルにおける低級ア ルコキシであり、 前記低級アルコキシ−低級アルコキシは特に低級アルコキシ−低級アルキル例 えば2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル又は2−メトキシメトキシ−3−メ チル−ペンチルにおける低級アルコキシ−低級アルコキシであり、 前記低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシは、特に低級アルコキ シ−低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルキル例えば2−〔2−(2−メ トキシ−エトキシ)−エトキシ〕−エチルにおける低級アルコキシ−低級アルコ キシ−低級アルコキシであり、 前記低級アルカノイルオキシは特に低級アルカノイルオキシ−低級アルキル( ここで低級アルカノイルオキシは例えばアセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチ ルオキシ、イソブチルオキシである)例えば2−アセトキシエチル又は3−アセ トキシプロピルにおける低級アルカノイルオキシである、 前記アミノは例えばアミノ−低級アルキル、例えば5−アミノペンチルにおけ るアミノである、 前記低級アルカノイルアミノは特に低級アルカノイルアミノ−低級アルキル例 えば5−ピバロイルアミノ−ペンタノイルにおける低級アルカノイルアミノであ る、 前記アルコキシカルボニルアミノは特に低級アルコキシカルボニルアミノ−低 級アルキル、例えば5−(第三ブトキシカルボニルアミノ)−ペンチルにおける アルコキシカルボニルアミノである、 前記フェニル−低級アルコキシカルボニルアミノは、フェニル−低級アルコキ シカルボニルアミノ低級アルキル、例えば5−ベンジルオキシカルボニルアミノ ペンチル又は6−ベンジルオキシカルボ ニルアミノヘキシルにおけるフェニル低級アルコキシカルボニルアミノである、 前記置換アミノは複素環式−低級アルカノイル(ここにおいて複素環式は置換 低級アルキルの置換基として先に定義した意味である)によりアミノ窒素原子上 で置換された置換アミノであり、独立にそこで言及されている基、特にN−モル ホリノ−又はN−チオモルホリノ−カルボニルにより、特に複素環式−低級アル カノイルアミノ−低級アルキル、例えばN−モルホリノ−又はN−チオモルホリ ノ−カルボニルアミノ−低級アルキル、例えばN−モルホリノ一又はN−チオモ ルホリノ−カルボニルアミノ−メチル又は−2−エチルにおいてアミノ窒素上で 置換されたアミノである、 好ましくは前記ハロゲン原子は、特に3個までのハロゲン原子を含有するハロ −低級アルキル、例えば2−ハロエチル、例えば2−フルオロ−、2−クロロ− 、2−ブロモ−、2−ヨード、2,2,2−トリフルオロ−又は2,2,2−ト リクロロ−エチル、又はハロプロピル、例えば3−クロロ−又は3−ブロモ−プ ロピルにおいて3個のまでのハロゲン原子を有する、 前記カルボキシは特にカルボキシ−低級アルキル、例えば2−カルボキシエチ ル又はβ−カルボキシプロピルにおけるカルボキシである、 前記低級アルコキシカルボニルは、特に低級アルコキシカルボニル−低級アル キル、例えば低級アルコキシカルボニルエチル又は低級アルコキシカルボニルプ ロピル、例えば2−メトキシカルボニルエチル、3−メトキシカルボニルプロピ ル、2−エトキシカルボニルエチル、3−エトキシカルボニルプロピル又は3− 第三ブトキシカルボニルプロピルにおける低級アルコキシカルボニルである。 前記スルホニルは特にスルホニル−低級アルキル、例えば3−ス ルホニルプロピルにおけるスルホニルである、 前記カルバモイルは、特にカルバモイル−低級アルキル、例えば2−カルバモ イルエチル又は3−カルバモイルプロピルにおけるカルバモイルである、 前記アルキルカルバモイルは、特に低級アルキルカルバモイル−低級アルキル 、例えば低級アルキルカルバモイルエチル又はメチルカルバモイル−低級アルキ ル、例えば2−メチルカルバモイルエチルにおけるアルキルカルバモイルである 、 前記ジ低級アルキルカルバモイルは、特にジ−低級アルキルカルバモイル−低 級アルキル、例えばジ−低級アルキルカルバモイルエチル又はジメチルカルバモ イル−低級アルキル、例えば2−ジメチルカルバモイルエチルにおける低級アル キルカルバモイルであり、 置換カルバモイルは、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンおよびペンタ メチレンから選ばれた基により窒素原子上で置換されたカルバモイルであり、こ こにおいて炭素原子は特に対応するN−置換カルバモイル−低級アルキルにおい て窒素、酸素、イオウ又は酸素によりモノ−もしくはジ−置換されたイオウによ り置換されることができ、またそのように形成される基は、例えばピペリジノ− 、ピラジン−1−イル−、ピペラジン−1−イル−、ピリミジン−1−イル−、 ピリダジン−1−イル−、モルホリノ−、チオモルホリノ−又はS,S−ジオキ ソチオモルホリノ−カルボニル−低級アルキルの形で、例えば2−モルホリノカ ルボニル−エチル、3−(モルホリノカルボニル)−プロピル又は(モルホリノ カルボニル)−2−イソブチル−プロピルにおいて完全に又は部分的に飽和され る、 前記N−複素環式−低級アルキル−カルバモイル又はN−低級アルキル−N− 複素環式−低級アルキルカルバモイルは、特にN−複 素環式低級アルキル−カルバモイル−低級アルキル又はN−低級アルキル−N− 複素環式−低級アルキルカルバモイル−低級アルキルにおける前記カルバモイル であり、ここにおいて複素環式は好ましくはピロリル、フリル、チエニル、イミ ダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピ リミジニル、インドリル、キノリルおよびイソキノリルから選ばれ、これらの各 々は完全に又は部分的に飽和され、そしてモルホリノおよびチオモルホリニルか ら選ばれ、例えば2−(N−メチル−2−(N−2−ピリジルメチル)−カルバ モイル)エチル、2−(N−モルホリノ−低級アルキルカルバモイル)−低級ア ルキル、例えば2(R,S)−(N−(2−モルホリノエチル)−カルバモイル −3−メチル−ブチル又は2−(N−(ピリジル−低級アルキル)カルバモイル )−低級アルキル、例えば(2(R,S)−(N−(2−ピリジルメチル)−カ ルバモイル)−3−メチル)−ブチルにおける前記カルバモイルである、 前記オキソはアルキル基の1−位内に存在せず、特に2−オキソ−低級アルキ ル、例えば2−アセチルエチル又は2−プロピオニルエチルにおけるオキソであ る、そして 前記シアノは特にシアノ−低級アルキル、例えば2−シアノエチル、2−もし くは3−シアノプロピル又は2−,3−又は4−シアノブチルにおけるシアノで ある。 特に好ましくは、未置換もしくは置換アルキルR1,R2,R3,R4,R5,R6 およびR7は互いに独立に 低級アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル 、イソブチル又は第三ブチル、 シクロアルキル−低級アルキル(ここにおいてシクロアルキルは例えば3〜7 個の炭素原子を有する)、例えばシクロプロピル、シ クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチル、低級アルキ ル(これは未置換であるか又は、例えばイソブロピル、ハロ−低級アルキル、例 えばトリフルオロメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−又はジ −低級アルキルアミノ、ハロゲン、例えばフッ素、塩素又は臭素、ニトロにより および/又はシアノによりモノ−ないしトリ−置換され、そして好ましくは末端 に、低級アルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ チル、イソブチル又は第三ブチルに結合している)、例えばシクロプロピル−、 シクロブチル−、シクロペンチル−、ジクロヘキシル−又はシクロヘプチル−低 級アルキル、例えば−メチル又は−エチル、特に好ましくはシクロプロピル−低 級アルキル、例えばシクロプロピルメチル、又はシクロヘキシル−低級アルキル 、例えばシクロヘキシルメチル、および アリール−低級アルキル(ここにおいてアリールは例えば、低級アルキルR1 ,R2,R3,R4,R5,R6およびR7の置換基としてのアリールと同様に独立に 定義される)、例えばフェニル−低級アルキル、例えばベンジル、2−フェニル エチル、3−フェニルプロピル、ナフチル−低級アルキル、例えば1−又は2− ナフチルメチル、フルオロフェニル−低級アルキル、例えば4−フルオロベンジ ル、シアノフェニル−低級アルキル、例えば4−シアノベンジル、低級アルコキ シフェニル−低級アルキル、例えば4−低級アルコキシベンジル、例えば4−メ トキシ−又は4−イソブトキシ−ベンジル、4−トリフルオロ−、4−ヒドロキ シ−又は4−フェニル−低級アルコキシ−、例えば4−ベンジルオキシ−又は4 −ヒドロキシ−フェニルメチル、特に好ましくは4−フルオロベンジル、4−シ アノベンジル、4−メトキシベンジル又はフェニル−低級アルキル(特に最後に 定義した如き) から互いに独立に選ばれる。R7はシアノであってもよい。 未置換アルキルR6およびR7として、未置換低級アルキル、例えばメチル、エ チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又は第三ブチルが特に 好ましい。 アルケニルR2,R3,R4および/又はR7は、3〜10個の炭素原子を有しそし て二重結合なしで炭素原子を介して結合している特にアルケニルであり、特に低 級アルケニル、例えばアリルである。 アルキルオキシR7は、好ましくは10個までの炭素原子を有しそして特に低級 アルコキシ、例えばメトキシ又はエトキシである。 アリールオキシは、置換されたアルキルR2の置換基として先に定義された如 き、好ましくはアリール基を含有し、特にフェニル又はナフチル基(これはそこ で示される如く置換されているか又は未置換である、例えばフルオロ−、低級ア ルコキシ−、例えばメトキシ−又はイソブトキシ−、又はシアノ−フェニル又は フェニルである)を含有する。 式Iの化合物の塩は、(塩基性基が式Iの化合物中に存在する場合)特に酸付 加塩、(酸性基が式Iの化合物中に存在する場合)塩基との塩であり、又は幾つ かの塩形成基が存在する場合、混合塩又は内部塩であってよい。 塩は、特に式Iの化合物の医薬として許容し得る非毒性塩である。 そのような塩は、酸性基、例えばカルボキシ又はスルホ基を有するか、又は1 個もしくは2個のヒドロキシ基により置換されたホスホリル基を有する式Iの化 合物から形成されそして、例えば適当な塩基とのその塩、例えば元素周期律表の 群Ia,Ib,IIaおよびIIbの金属から由来する非毒性金属塩、特に適当なア ルカリ金属塩 、例えばリチウム、ナトリウム、又はカリウム塩、又はアルカリ土類金属塩、例 えばマグネシウム又はカルシウム塩、および亜鉛塩又はアンモニウム塩、並びに 有機アミン、例えば未置換もしくはヒドロキシ−置換モノ−、ジ−又はトリ−ア ルキルアミン、特にモノ−、ジ−又はトリ−低級アルキルアミンと共に、又は四 級アンモニウム化合物と共に、例えばN−メチル−N−エチルアミン、ジエチル アミン、トリエチルアミン、モノ−、ビス−又はトリス−(2−ヒドロキシ−低 級アルキル)−アミン、例えばモノ−、ビス−又はトリス(2−ヒドロキシエチ ル)−アミン、2−ヒドロキシ−第三ブチルアミン又はトリス(ヒドロキシメチ ル)メチルアミン、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ−低級アルキ ル)−アミン、例えばN,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アミ ン又はトリス(2−ヒドロキシエチル)−アミン又はトリス(2−ヒドロキシエ チル)アミン、N−メチル−D−グルカミン又は四級アンモニウム塩と共に形成 されるこれらの塩である。塩基性基、例えばアミノ基を有する式Iの化合物は、 例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、硫酸又はリン酸と共に、 又は有機カルボン酸、スルホ酸又はホスホ酸又はN−置換スルファミン酸、例え ば酢酸プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロマレイン酸 、メチルマレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコール酸、グルクロ ン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサ リチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸(em bonic acid)、ニコチン酸又はイソニコチン酸、および又アミノ酸、例えば前記 のα−アミノ酸、特にグルタミン酸およびアスパラギン酸と共に、およびメタン スルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1 ,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン 酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−又は3 −ホスホグリセレート、グルコース−6−ホスフェート、N−シクロヘキシルス ルファミン酸(サイクラメートの形成と共に)と共に又は他の酸性有機化合物、 例えばアスコルビン酸と共に酸付加塩を形成できる。酸性および塩基性基を有す る式Iの化合物は又分子内塩を形成できる。 単離および精製の目的に対し、医薬として許容し得ない塩、例えばバクロレー ト又はピクラートを使用することもできる。ただ、通常用いられる非毒性である 医薬として許容できる塩は治療的に使用できそして従って好ましい。 式Iの化合物は、価値ある薬理特性を有する。該化合物はAIDSの病原体として みなされる特にHIV−1およびHIV−2に対し抗−レトロウィルス活性を示す。式 I(式中、R1は水素を除いて前記の意味を有する)の化合物は、温血動物にお いて、すなわちヒト又は動物生物体において、内在エステラーゼ又は非−ペプチ ド−特異的ペプチダーゼにより式I(式中、R1は水素である)の化合物に変換 される。式Iの最後に言及した化合物は、レトロウィルスアスパルテートプロテ アーゼの阻害剤、特にHIV−1又はHIV−2のアスパルテートプロテアーゼの阻害 剤でありそして従ってレトロウィルス疾患、例えばAIDS又はその前駆体(例えば ARDS)の治療に適している。 概して、式I(式中、R1は水素を除いて前記の意味を有する)の化合物は、 特に有利な薬力学的性質、例えば式I(式中、R1は水素である)の化合物より も例えばより高い生物適合性(特に経口投与した場合)およびそれとは異なる種 類の薬力学的性質を有する。 式I(式中、R1は水素である)の化合物のHIV−プロテアーゼ のタンパク質分解活性に関する阻害作用は、例えばA.D.リチャード等、J.B iol.Chem.265 (14),7733-7736(1990)により記載された方法に準じて実証でき る。(S.ビリッチ等、J.Biol.Chem.263 (34),17905-17905(1990)に従って製 造された)HIV−1−プロテアーゼの作用の阻害は、イコサペプチドRRSNQVSQNYPI VQNIQGRR(HIV−1プロテアーゼの人工基質、公知の方法に従ったペプチド合成に より製造、注J.シュナイダー等、Cell 54,363-368(1988))の存在下で測定さ れ、該イコサペプチドは基質としてギャグー前駆体タンパク質の開裂部位の一つ の類似体を含有ずる(HIV−プロテアーゼの天然基質)。基質およびその開裂生 成物は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析される。 試験すべき活性成分をジメチルスルホキシドに溶解する。酵素試験は、20mMの β−モルホリノエタンスルホン酸(MES)−緩衝液(pH6.0)に溶解した阻害剤の適当 な希釈液を試験混合物に添加することにより行なわれ、該試験混合物は20mMのME S緩衝液(pH6.0)に溶解した前記イコサペプチド(122μM)を含んでなる。100μ lを試験バッチ当たり用いる。反応は、10μlのHIV−1−プロテアーゼ溶液を 添加することにより開始しそして10μlの0.3M HClO4を加えることにより37℃ で1時間インキュベーション後に停止する。10000×gで5分間サンプルを遠心 後、20μlの上澄みを125×4.6mmの(商標)Nucleosil C18−5μHPLCカラム(Mach erey および Nagel されるシリカゲル基準)に適用する。 未開裂イコサペプチドおよびまたその開裂生成物は、次のグレージテントを用 いてカラムから溶出される:100%溶離液1−>50%溶離液1+50%溶離液2(溶 離液1:10%アセトニトリル、90% H2O、0.1%三フッ化酢酸(TFA);溶離液2:7 5%アセトニトリル、25 %H2O、0.08%TFA)15分間、流速1ml/分。溶出されたペブチド断片の容量は、2 15nmで開裂生成物のピーク高さを測定することによって行なわれる。 化合物は、10-5〜10-9Mの範囲内に阻害活性を示す。約5×10-5〜10-9MのIC50 値(IC50=阻害剤なしの対照と比較してHIV−1−プロテアーゼの活性を50% だけ減少される濃度)が、好ましくは得られる。 別の試験において、次の内容が実証できる;すなわち式I(式中、R1は水素 である)の化合物はそのような感染からHIVにより通常感染する細胞を保護する か又は少なくともそのような感染を遅延する。その試験において、ヒトT−細胞 白血病細胞系MT−2(Science 229,563(1985))(これは、HIVの細胞変性効果に 極めて感受性である、と言うのはそれはHIV−1(ウィルス原因白血病の連続的 生産者である)が用いられる。MT−2細胞は、10%の熱不活性胎治子斗血清、ダ ルタミンおよび標準抗体を加えたRPMI1640培地(ギブコ、スコットランド;RPMI はグルタミンなしでアミノ酸の混合物を含む)中で増殖せしめられる。全ての場 合において細胞はマイコプラスマを有しない。ウィルスHIV−1(株LAV)は、A.3 01細胞(NIH,Bethesda,USA)中で増殖され、細胞系がHIV−1を増殖するために 用いられそしてCEM細胞系からから由来する。ウィルス調製品の力価は、逆トラ ンスクリプターゼに対する試験(下記参照)による測定に従って2×107 IU/ml である。 試験化合物の感染−阻害活性を測定するために、培地中50μlの各試験化合物 および培地中100μlのHIV−1(800TCID/ml,TCID50=組織培養伝染性用量=M T−2細胞の50%を伝染する用量)を、96−ウェルマイクロタイタープレート内 で50μlの培地中10×104個の指数関数的に増殖するMT−2細胞に加える。4日 間インキュベ ーション後、10μlの上澄みのサンプルを各ウェルから採取し逆トランスクリプ ターゼの活性を測定する。レトロウィルス−特異的酵素逆トランスクリプターゼ の力価は、ウィルス力価に対して測定可能な変数として用いられる。その目的の ために、サンプルを更に96−ウェルマイクロタイタープレートに移しそして測定 が行なわれるまで−20℃で保存する。測定を行なうとき、ウェル当たり30μlの 逆トランスクリプターゼカクテルを加える。逆トランスクリプターゼカクテルは 50mMのトリス(α,α,α−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、Ultra P ur,Merck,ドイツ)pH7.8;75mMのKCl,2mMのジチオトレイトール、5mMのMgCl2 ;0.05%のNonidet P-40(洗剤;シグマ、スイス)を含む。混合物を0.45μ Ac rodisc フイルター(Gelman Sciences社、Ann Arbor,米国)で濾過しそして−20 ℃で保存する。0.1%(v/v)の〔α−32P〕αTTPを試験前溶液のアリコート に加え10μCi/mlの最終放射能を得る。 混合後、プレートを37℃で2時間インキュベートする。5μlの反応混合物を DE81ペパー(ワットマン、ウェル当たり1個のフィルター)に移す。乾燥フィル ターを300mMのNaCl/25mMのトリナトリウムシトレートで5分間3回洗い次いで エタノールで1回洗いそして空気中で再たび乾燥する。フィルタ上の放射能を、 マトリックスパッカード96−ウェルカウンター(パッカード、チューリッヒ、ス イス)で測定する。DE90値を計算しそして試験化合物なしの対照と比較して90% だけRTを減少する試験化合物の濃度として定義される。 式I(式中R1は水素である)の化合物は、10-5〜10-8Mの濃度でウィルス複 製の阻害を好ましく示す。 式Iの化合物そして特に式I(式中、R1は水素である)のHIV−1−プロテア ーゼ阻害化合物の血液中のレベルを測定することも できる。 その目的のために、調査すべき式Iの化合物が例えばジメチルスルホキシド( CMSO)中240mg/mlの濃度で溶解される。生成溶液を20%(w/v)のヒドロキ シプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)で希釈し12mg/mlの試験化合物 の濃度を得る。この溶液を、120mg/kgの用量で人工的な特別な食事によりマウ スに経口投与する。投与60分、90分および120分後、動物を犠牲にし次いで血液 を除く。3匹又は4匹の動物を時間ポイント当たり調査する。血液をヘパリン化 しそして次の如く分析に対して調製する:内部標準を最終濃度4μMのヘパリン 化血液に加える。血液を遠心分離する。0.25mlの血漿を除きそして同量のアセト ニトリルを用い脱タンパク質化する。遠心後、上澄みを真空下で蒸発により乾固 に次いで残留物を20μlの3MNaCl溶液およびpH3.0の100μlの0.05Mホスフェ ート緩衝液中に懸濁される。懸濁液を先ず1mlのジイソプロピルエーテルで抽出 し次いで0.2mlのジイソプロピルエーテルで抽出する。ジイソプロピルエーテル 溶液を蒸発により濃縮乾固(次いで残留物を50%(v/v)水性アセトニトリル 中に溶解する。溶液を逆相HPLCにより調べる。 逆相HPLCによる分析は、水/0.1%三フッ化酢酸中50%アセトニトリルの移動 相で平衡化された125×4.6mm Nucleosil(商標カラム 物質、18個の炭素原子を有する炭化水素基で由来したシリカゲル基準)。流速は 1ml/分である。検出は215nmで行なう。血液中の化合物に対する標準物は、血 液サンプルに準じて行なわれそして生体内濃度が測定された基準をもとにして標 準曲線を確立するために用いる。 本発明の化合物は、大変価値ある細胞培養物(これは、例えば特 異体抗体、ワクチン又はメッセンジャー物質、例えばインターロイキン等を生産 する)において、レトロウィルス、特にHIV、例えばHIV−1又はHIV−2により もたらされる感染の予防、制御および治療において使用でき、従って非常に商標 的価値がある。 最後に、式Iの化合物は試験において標準物として、例えばHPLC標準物として 又は例えば血液中で得られるレベルに関し種々のアスパルテートプロテアーゼ阻 害剤に関して動物モデルを比較するための標準物として使用できる。 以下に言及される化合物の群において、例えばより一般的定義をより特異的定 義により置換するため、前記一般的定義からの置換基の定義を用いることは好都 合に可能である。 以下の式Iの化合物およびその塩、特にその医薬として許容し得る塩が好まし い:すなわち式I中、R1は低級アルカノイル;オクタノイル、ノナノイル、デ カノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、パルミトイル;低級アルケノイル; 低級アルキノイル;置換低級アルカノイル(ここにおいて置換基はヒドロキシ、 低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アル コキシ−低級アルコキシ、フェニル−低級アルコキシ、ナフチル−低級アルコキ シ、フェニルオキシ−低級アルコキシ(ここでフェニルは未置換であるか又はハ ロゲンにより3回まで置換されている)、フェノキシ、ナフチルオキシ、低級ア ルカノイルオキシ、フェニル−低級アルカノイルオキシ、ハロゲン、カルボキシ 、低級アルコキシカルボニル、フェニル−低級アルコキシカルボニル、カルバモ イル、低級アルキルカルバモイル、ヒドロキシ−低級アルキルカルバモイル、ジ −低級アルキルカルバモイル、ビス(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル 、シアノ、オキソ、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル、C6−C12 ビシクロアルキル、C9 −C14トリシクロアルキル、C4−C8シクロアルケニル、複素環式(これは未置 換であるか又は低級アルキル、モノ−、ジ−もしくはトリ−フェニル−低級アル キル(ここでフェニルは未置換であるか又は低級アルコキシ−置換されている) 、低級アルカノイル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、フェニル−低級アルコキシ 、フェニル−低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−低級アルキル、ハロゲン 、シアノおよび/又はトリフルオロメチルにより置換されており、そしてピロリ ル、2,5−ジヒドロピロリル、フリル、チエニル、テトラヒドロフリル、シク ロヘプタ〔b〕ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダリジニル、ピラ ゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、テトラヒドロ−オキ サゾリル、テトラヒドロ−イソオキサゾリル、テトラヒドロ−チアゾリル、テト ラヒドロ−イソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、キノリル、イソキノ リル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジ ニル、ピペリジニル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、S ,S−ジオキソチオモルホリノ、1,2−ジヒドロ−又は1,2,3,4−テト ラヒドロ−キノリニルおよび1,2−ジヒドロ−又は1,2,3,4−テトラヒ ドロ−イソキノリニル並びにフェニル、ナフチルおよびフルオレニルから選ばれ たアリールから選ばれ、アリールは未置換であるか又は低級アルキル、ハロ−低 級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ 、カルボキシ、低級アルキルオキシカルボニル、フェニル−低級アルコキシカル ボニル、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、モノ−又は ジ−ヒドロキシ−低級アルキルカルバモイル、複素環式低級アルキル(ここで複 素環式は、低級アルカノイルR1の置換基と同様に定義されそして環窒素原子を 介して結合している)により、シアノ によりおよび/又はニトロによりモノ−又は多−置換されている)から成る群か らの3種までの基から選ばれる)であるか;又はR1はグリシン、アラニン、2 −アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、3−アミノペンタン酸、4− アミノペンタン酸、5−アミノペンタン酸、3−アミノヘキサン酸、4−アミノ ヘキサン酸又は5−アミノヘキサン酸、バリン、ノルバリン、ロイシン、イソロ イシン、ノルロイシン、セリン、ホモセリン、トレオニン、メチオニン、システ イン、トランス−3−およびトランス−4−ヒドロキシプロリン、フェニルアラ ニン、チロシン、4−アミノフェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、 4−カルボキシフェニルアラニン、β−フェニルセリン、フェニルグリシン、α −ナフチルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシン、トリ プトファン、アスパラギン酸、アスパラギン、アミノマロン酸、アミノマロン酸 モノアミド、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リシン、δ −ヒドロキシリシン、オルニチン、3−アミノプロパン酸、α,γ−ジアミノ酪 酸およびα,β−ジアミノプロピオン酸から選ばれるアミノ酸の結合酵素原子に そのカルボキシ基のカルボニルを介して結合した、得ることのできる残基であり 、 ここにおいてアミノ基は、低級アルキルにより、イミダゾリル−低級アルキル により、ピリジル−低級アルキルにより、および/又はフェニル−低級アルキル によりモノ−又はジ−N−アルキル化され、および/又は未置換であるか又は置 換低級アルカノイル(低級アルカノイルオキシR1に定して定義された如く)に よりN−アシル化される; R2,R3,R4おおびR5は互いに独立に低級アルキルでありこの低級アルキル は未置換であるか、又は3〜7個の炭素原子を有 するシクロアルキル;3〜7個の炭素原子を有するシクロアルケニル;5〜10個 の炭素原子を有するビシクロアルキル;8〜12個の炭素原子を有するビシクロア ルケニル;8〜10個の炭素原子を有するトリシクロアルキル;フェニル、インデ ニル、インダニル、ナフチル、フェナントリル、アセナフトリルおよびフルオレ ニルから選ばれるアリール、ここにおいてアリールは未置換であるか、又は低級 アルキル、ハロ−低級アルキル、フェニル、1−又は2−ナフチル、ヒドロキシ 、低級アルコキシ、フェニル−低級アルコキシ(ここにおいてフェニル基はそれ 自身未置換であるか又はハロゲン、ヒドロキシにより又は低級アルコキシにより 置換され得る)、カルバモイル−低級アルコキシ、N−低級アルキルカルバモイ ル−低級アルコキシ又はN,N−ジ−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキ シ、アミノ、モノ−又はジ−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、ハ ロゲン、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル−、ナフチル−又は フルオレニル−低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、スルホ、低級ア ルキルスルホニル、ホスホノ、ヒドロキシ−低級アルコキシ−ホスホリル又はジ −低級アルコキシホスホリル、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカル バモイル、スルファモイル、モノ−又はジ−低級アルキルアミノ−スルホニル、 ニトロおよびシアノから選ばれた1個又は3個までの基により特に置換される、 ここにおいてフェニルは1度又は3度まで存在できる;チエニル、フリル、ピロ リル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、 ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、ベンズイミ ダゾリル、キノリル、イソキノリル、3,1−ベンゾフラニル、シクロヘキサ〔 b〕ピロリル、シクロヘキサ〔b〕ピリジル、シクロヘキサ〔b〕ピラジニル、 シクロヘキサ〔b〕ピリミジル、ピロリ ジニル、ピロリニル、イミダゾリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニ ル、チオモルホリニル、S,S−ジオキソ−チオモルホリニル、インドリニル、 イソインドリニル、4,5,6,7−テトラヒドロインドリル、1,2,3,4 −テトラヒドロキノリルおよび1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリルから 選ばれた複素環式(ヘテロサイクリル)(heterocyclyl)、ここにおいてヘテロサイ クリルは未置換であるか又は互いに独立に低級アルキル、フェニル、1−又は2 −ナフチル、フェニル−低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコ キシ−低級アルキル、低級アルカノイルオキシ−低級アルキル、フェニル−又は ナフチル−低級アルカノイルオキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル オキシ−低級アルキル、フェニル−低級アルコキシカルボニルオキシ−低級アル キル、アミノ−低級アルキル、アミノメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ア ミノ、低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、カルボキシ、低級アルコ キシカルボニル、フェニル−又はナフチル−低級アルコキシカルボニル、ハロゲ ン、低級アルカノイル、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイ ル、ヒドロキシ−又はカルボキシ−低級アルキルカルバモイル、ニトロ、オキソ およびシアノから選ばれた3〔1〕までの置換基により置換される;ヒドロキシ ;ヒドロキシ−低級アルコキシ;低級アルコキシ;低級アルコキシ−低級アルコ キシ;低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ;低級アルコキシ−低 級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;低 級アルカノイルオキシ−低級アルキル;アミノ;低級アルカノイルアミノ;低級 アルコキシカルボニルアミノ;フェニル−低級アルコキシカルボニルアミノ;ア ミノ窒素原子上でヘテロサイクリル−低級アルカノイル(ここにおいてヘテロサ イクリルはここで言及した基とは独立 に置換低級アルキルの置換基と同様に前記の如く定義される);3個までのハロ ゲン原子;カルボキシ;低級アルコキシカルボニル;スルホニル;カルバモイル ;低級アルキルカルバモイル;ジ−低級アルキルカルバモイル;エチレン、トリ メチレン、テトラメチレンおよびペンタメチレンから選ばれた基により窒素原子 上で置換されたカルバモイル、ここにおいて炭素原子は窒素、酸素、イオウによ り又は酸素によりモノ−又はジ−置換されたイオウにより置換され得る;N−ヘ テロサイクリル−低級アルキルカルバモイル又はN−低級アルキル−N−ヘテロ サイクル−低級アルキルカルバモイル(ここにおいてヘテロサイクリルはピロリ ル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル 、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、キノリルおよびイソキノ リルから選ばれ、それらの各々は完全に又は部分的に飽和されていてよい、そし てモルホリニルおよびチオモルホリニルから選ばれる;アルキル基の1−位にな いオキソ;およびシアノから選ばれた4個までの置換基により置換されるか;又 は R2,R3,R4およびR5は各々互いに独立に低級アルケニル、例えばアリルで あり; 式Iで示される2個の結合と共にXは−(C=O)−,−(C=S)−,−( S=O)−,−(S(=O)2)−および 式Iの言及された好ましい化合物の内で、特に好ましい化合物は式I(式中、 R1は水素であり、Xは二価の基−(C=O)−でありそして残りの基は定義さ れた意味である)の化合物およびその医薬として許容し得る塩である。 大変好ましい化合物は、特に式Ia又は式Ibの化合物およびそれらの塩であ り、これらの式Ia又は式Ib中R1はヒドロキシであり、R2,R3,R4および R5は互いに独立にフェニル−低級アルキル、例えばベンジル、ナフチル−低級 アルキル、例えば1−又は2−ナフチルメチル、フルオロフェニル−低級アルキ ル、例えば4−フルオロベンジル、シクロプロピル−低級アルキル、例えばシク ロプロピルメチル、シクロヘキシル−低級アルキル、シアノフェニル−低級アル キル、例えばシクロベンジル、低級アルコキシフェニル−低級アルキル、例えば イソブトキシベンジル又は4−メトキシベンジル、低級アルキル、例えばn−プ ロピル、イソプロピル、イソブチル又はn−ブチル、および低級アルケニル、例 えばアリルであり、Xは式Iで示される二つの結合と共になって一緒になって二 価の基−(C=O)−,−(C=S)−,−(S=O)−又は−(S(=O)2) −、特に−(C=O)−を形成する。 最高に好ましい化合物は実施例で言及される化合物又はその医薬として許容し 得る塩である。製造方法 式Iの化合物および少なくとも1個の塩形成基を有するそのような化合物の塩 は、例えば次の如く自体公知の方法で製造できる: a)式I(式中、R1は水素でありそして残りの基は定義された意味である)の 化合物を製造するため、次式II: (式中、R1はヒドロキシ保護基であり、他の反応性基は必要によ りまた保護された形でありそして残りの基は式Iの化合物に対して定義された意 味と同じである)の化合物において、又はその塩において存在する保護基を除去 するか、又は b)式I(式中、R1は水素を除いて式Iの化合物に対して言及された意味の一 つを有し、そしてR3およびR4の各々は同じ意味を有する)の化合物を製造する ため、次式III: (式中、R1′は水素を除いて式Iの化合物においてR1に対して定義された意味 である)の化合物を又はその塩を次式IV: R−L1 (IV) (式中、RはR3およびR4に対して定義された意味と同じでありそしてL1は離 核性脱離基である)の化合物でアルキル化するか、又は c)式I(式中、R1は水素を除いて言及された意味の一つを有し、そして残り の基は定義された意味である)の化合物を製造するため、式I(式中、R1は水 素でありそして残りの基は定義された意味でありそして必要により他の官能基は 保護された形である)の化合物を、次式V: R1′−OH (V) (式中、R1は水素を除いて基R1の一つである)の酸と、又はその反応性酸誘導 体と反応させ、次いで必要により存在する保護基を除去し、 次いで、所望により、前記方法a)〜c)の一つにより得ることのでき、そし て少なくとも一つの塩形成基を有する式Iの化合物をその塩に変換するか、又は 得ることのできる塩を遊離化合物又は異なる塩に変換しおよび/又は、必要によ り得ることのできる異性体の混合物を分離しおよび/又は本発明に係る式Iの化 合物を、本発明に得る式Iの別の化合物に変換する。 前記方法を以下に詳細に説明する。もし他を示さない場合は、以前および以降 において基R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7およびXは式Iの化合物に対し て定義された意味と同じである。 方法a)(保護基の除去) 式IIIの出発物質又はその塩において、Y1により保護されたヒドロキシ基に加 えて他の官能基は、互いに独立に保護された形であってよい。 出発物質の反応が避けるべき出発物質におけるこれらの官能基、特にカルボキ シ、アミノ、ヒドロキシ、メルカプトおよびスルホ基は、ペプチド化合物の合成 において、およびセファロスポリンおよびペニシリン並びに核酸誘導体および糖 の合成において通常用いられる適当な保護基(通常の保護基)により保護できる 。これらの保護基は前駆体においてすでに存在することができそして好ましくな い二次反応、例えアシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解等に対 し対象の官能基を保護することが意図される。幾つかの場合において、保護基が 容易に、すなわち生起する望ましくない二次反応なしで、例えば加溶媒分解、還 元、光分解によりおよび又酵素的に、例えば生理学的条件下、除去できそして特 に該保護基が目的生成物中に存在しないことが特徴である。 そのような保護基により官能基の保護、保護基それ自身およびそれらの導入お よび除去のための反応は、例えば、標準的書物、例え ばJ.F.W.McOmie,「Protective Groups in Organic Chemistry」、プレナス プレス,ロンドンおよびニューヨーク 1973,Th.W.Greene,「Protective Gro ups in Organic Synthesis」中に、ビレー,ニューヨーク 1981,「The Peptide s」、3巻(E.GrossおよびJ.Meienhofer 、編)、アカデミックプレス、ロン ドンおよびニューヨーク 1981,「Methoden der organischen Chemie」、ハウベ ン−ベリー、4版、15/I巻、ゲオルグチーメウェルラーク、シュット eptide,Proteine」(「Amino acids,peptides,proteins」)、フェルラーク ケミー、ワインハイム、ビールフィールドビーチおよびバゼル1982,およびJoch en lehmann,「Chemie der Kohlenhydrate:Monosaccharide und Derivate」( 「The Chemistry of Carbohydrates:monosaccharides and derivatives」)、 ゲオルグチーメフェルラークショットガルト1974中に記載されている。 カルボキシ基は、例えば穏和な条件下選択的に分解され得るエステル基の形で 保護される。エステル化された形で保護されたカルボキシ基は、好ましくは低級 アルキル基の1位で枝分れているか又は低級アルキル基の1位又は2位において 適当な置換基により置換された低級アルキル基により特にエステル化される。 低級アルキル基によりエステル化された保護されたカルボギシ基は、例えばメ トキシカルボニル又はエトキシカルボニルである。 低級アルキル基の1−位において枝分れした低級アルキル基によりエステル化 された保護されたカルボキシ基は、例えば第三低級アルコキシカルボニル、例え ば第三ブトキシカルボニルである。 適当な置換基により低級アルキル基の1位又は2位で置換される低級アルキル 基によりエステル化された保護されたカルボキシ基は、例えば、1個又は2個の アリール基を有するアリールメトキシカ ルボニルであり、ここにおいてフェニル(これは未置換であるか又は低級アルキ ル、例えば第三低級アルキル、例えば第三ブチル、低級アルコキシ、例えばメト キシ、ヒドロキシ、ハロゲン、例えば塩素により、および/又はニトロによりモ ノ−、ジ−又はトリ−置換されている)、例えばベンジルオキシカルボニル、言 及された置換基により置換されたベンジルオキシカルボニル、例えば4−ニトロ ベンジルオキシカルボニル又は4−メトキシベンジルオキシカルボニル、ジフェ ニルメトキシカルボニル又は言及された置換基により置換されたジフェニルメト キシカルボニル、例えばジ(4−メトキシフェニル)メトキシカルボニルおよび 低級アルキル基によりエステル化されたカルボキシ、この低級アルキル基は適当 な置換基により1位又は2位で置換されている、例えば1−低級アルコキシ−低 級アルコキシカルボニル、例えばメトキシメトキシカルボニル、1−メトキシエ トキシカルボニル又は1−エトキシエトキシカルボニル、1−低級アルキルチオ −低級アルコキシカルボニル、例えば1−メチルチオメトキシカルボニル又は1 −エチルチオエトキシカルボニル、アロイルメトキシカルボニル(ここにおいて アロイル基は未置換であるか、又は例えばハロゲン例えば臭素により置換されて いる)、例えばフェナシルオキシカルボニル、2−ハロ−低級アルコキシカルボ ニル、例えば2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−ブロモエトキシ カルボニル又は2−ヨードエトキシカルボニル、並びに2−(トリ−置換シリル )−低級アルコキシカルボニル(ここにおいて、置換基は各々互いに独立に脂肪 族、芳香脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素基でありこの基は未置換であるか又 は例えば低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、ハロゲンにより、および/ 又はニトロにより置換されている)、例えば低級アルキル、フェニル−低級アル キル、シクロアルキル又はフェニル(こ れらの各々は未置換であるか又は前記の如く置換されている)、例えば2−トリ −低級アルキルシリル−低級アルコキシカルボニル、例えば2−トリ−低級アル キルシリルエトキシカルボニル、例えば2−トリメチルシリルエトキシカルボニ ル又は2−(ジ−n−ブチル−メチル−シリル)−エトキシカルボニル、又は2 −トリアリールシリルエトキシカルボニル、例えばトリフェニルシリルエトキシ カルボニルである。 カルボキシ基は又有機シリルオキシカルボニル基の形で保護されていてもよい 。有機シリルオキシカルボニル基は、例えばトリ−低級アルキルシリルオキシカ ルボニル基、例えばトリメチルシリルオキシカルボニル又は第三ブチル−ジメチ ルシリルオキシカルボニルである。シリルオキシカルボニル基のケイ素原子は又 2個の低級アルキル基、例えばメチル基によりおよび第Iの第二分子のアミノ基 又はカルボキシ基により置換され得る。そのような保護基を有する化合物は例え ばシリル化剤としてジメチルクロロシランを用いて製造できる。 保護されたカルボキシ基は、好ましくは第三低級アルコキシカルボニル、例え ば第三ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオ キシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル又はジフェニルメトキシ カルボニルである。 保護されたアミノ基は、アミノ保護基により、例えばアシルアミノ、アリール メチルアミノ、エーテル化メルカプトアミノ、2−アシル−低級アルク−1−エ ニルアミノ又はシリルアミノ基の形で又はアジド基の形で保護され得る。 対応するアシルアミノ基において、アシルは例えば18個の炭素原子を有する有 機カルボン酸、特に未置換又は置換、例えばハロ−又はアリール−置換の低級ア ルカンカルボン酸又は未置換又は置換、 例えばハロ−、低級アルコキシ−又はニトロ−置換安息香酸のアシル基、又は好 ましくはカルボン酸半エステルのアシル基である。そのようなアシル基は、例え ば、低級アルカノイル、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル又はピバロイ ル、ハロ−低級アルカノイル、例えば2−ハロアセチル、例えば2−クロロ−、 2−ブロモ−、2−ヨード−、2,2,2−トリフルオロ−又は2,2,2−ト リクロロ−アセチル、未置換又は置換、例えばハロ−、低級アルコキシ−又はニ トロ−置換ベンゾイル、例えばベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−メトキ シベンゾイル又は4−ニトロ−ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、好まし くは低級アルコキシカルボニル(これは低級アルキル基の1位で枝分れしている か又は1位又は2位で適当に置換されている)、例えば第三低級アルコキシカル ボニル、例えば第三ブトキシカルボニル、1個、2個又は3個のアリール基(こ れは未置換であるか又は例えば低級アルキル、特に第三低級アルキル、例えば第 三ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン例えば塩素 により、および/又はニトロによりモノ−又は多−置換されたフェニルである) を有するアリールメトキシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、4− ニトロベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、9−フルオ レニルメトキシカルボニル又はジ(4−メトキシフェニル)メトキシカルボニル 、アロイルメトキシカルボニル(ここで、アロイル基は好ましくは未置換である か又は例えばハロゲン、例えば臭素により置換されたベンゾイルである)、例え ばフェナシルオキシカルボニル、2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば 2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−ブロモエトキシカルボニル又 は2−ヨードエトキシカルボニル、2−(トリ−置換シリル)−低級アルコキシ カルボニル、例えば2−トリ−低級アル キルシリル−低級アルコキシカルボニル、例えば2−トリメチルシリルエトキシ カルボニル又は2−(ジ−n−ブチル−メチル−シリル)−エトキシカルボニル 、又はトリアリールシリル−低級アルコキシカルボニル、例えば2−トリフェニ ルシリルエトキシカルボニルである。 アリールメチルアミノ基、例えばモノ−、ジ−又は特にトリ−アリールメチル アミノ基において、アリール基は特に未置換であるか又は置換フェニル基である 。そのような基は、例えばベンジル−、ジフェニルメチル−又は特にトリチル− アミノである。 エーテル化メルカプトアミノ基において、メルカプト基は置換アリールチオ又 はアリール−低級アルキルチオの形であり、ここにおいてアリールは例えば未置 換であるか又は例えば低級アルキル、例えばメチル又は第三ブチル、低級アルコ キシ、例えばメトキシ、ハロゲン例えば塩素により置換されたフェニルであり、 例えば4−ニトロフェニルチオである。 アミノ保護基として使用できる2−アシル−低級アルク−1−エニル基におい て、アシルは例えば、未置換であるか又は例えば低級アルキル、例えばメチル又 は第三ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲン、例えば塩素により 、および/又はニトロにより置換された安息香酸の低級アルカンカルボン酸の、 又は特にカルボン酸半エステル、例えばカルボン酸低級アルキル半エステルの対 応する基である。対応する保護基は特に1−低級アルカノイル−低級アルク−1 −エン−2−イル、例えば1−低級アルカノイル−プロプ−1−エン−2−イル 、例えば1−アセチル−2−プロプ−1−エン−2−イル、又は低級アルコキシ カルボニル−低級アルク−1−エン−2−イル、例えば低級アルコキシカルボニ ル−プロプ−1−エン−2−イル、例えば1−エトキシカルボニル−プロプ−1 −エン−2−イルである。 シリルアミノ基は、例えばトリ−低級アルキルシリルアミノ基、例えばトリメ チルシリルアミノ又は第三ブチル−ジメチルシリルアミノである。シリルアミノ 基のケイ素原子は又2個のアルキル基、例えばメチル基によりそして式Iの第二 の分子のアミノ基又はカルボキシ基により置換され得る。そのような保護を有す る化合物は、シリル化剤として例えば対応するクロロシラン、例えばジメチルク ロロシランを用いて製造できる。 アミノ基は保護された形に変換することにより保護され得る;適当な対応する アニオンは特に強無機酸、例えば硫酸、リン酸又はハロゲン化水素酸のアニオン 、例えば塩素又は臭素アニオンであるか又は有機スルホン酸、例えばp−トルエ ンスルホン酸のアニオンである。 好ましいアミノ−保護基は、低級アルコキシカルボニル、フェニル−低級アル コキシカルボニル、フルオレニル−低級アルコキシカルボニル、2−低級アルカ ノイル−低級アルク−1−エン−2−イルおよび低級アルコキシカルボニル−低 級アルク−1−エン−2−イルである。 ヒドロキシ基、特にY1により保護された式IIの化合物におけるOH基は例えば アシル基、例えば低級アルカノイル(これはハロゲン例えば塩素により置換され ている)、例えば2,2−ジクロロアセチルにより、又は特に保護されたアミノ 基に対し言及されたカルボン酸の半エステルのアシル基により保護され得る。そ のタイプの好ましいヒドロキシ−保護基は、例えば2,2,2−トリクロロエト キシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカ ルボニル又はトリフェニルメトキシカルボニルである。ヒドロキシ基は、好まし くはトリ−低級アルキルシリル、例えば トリメチルシリル、トリイソプロピルシリル又は第三ブチル−ジメチルシリル容 易に除去可能なエーテル化基、例えばアルキル基、例えば第三低級アルキル、例 えば第三ブチル、オキサ−又はチア−脂肪族又は脂環式、特に2−オキサ−又は 2−チア−脂肪族又は−脂環式炭化水素基、例えば1−低級アルコキシ−低級ア ルキル又は1−低級アルキルチオ−低級アルキル、例えばメトキシメチル、1− メトキシエチル、1−エトキシエチル、メチルチオメチル、1−メチルチオエチ ル又は1−エチルチオエチル、又は5〜7員原子を有する2−オキサ−又は2− チア−シクロアルキル、例えば2−テトラヒドロフリル又は2−テトラヒドロピ ラニル、又は対応するチア類似体により、および又は1−フェニル−低級アルキ ル例えばベンジル、ジフェニルメチル又はトリチルにより保護されることができ 、ここにおいてフェニル基は例えばハロゲン、例えば塩素、低級アルコキシ、例 えばメトキシにより、および/又はニトロにより置換され得る。ヒドロキシ−保 護基Y1は、例えば遊離アミノ又はメルカプト基を有する中間体において、必要 により、アシル移動を避けるため、アシル保護基を除いて、好ましくは言及した ヒドロキシ−保護基の一つである。 分子内に生じている2個のヒドロキシ基、特に隣接ヒドロキシ基、又は互いに 隣接したヒドロキシ基およびアミノ基は、例えば二価の保護基、例えば1個又は 2個の低級アルキル基により又はオキソにより好ましく置換されたメチレン基、 例えば未置換又は置換アルキリデン、例えば低級アルキリデン、例えばイソプロ ピリデン、シクロアルキリデン、例えばシクロヘキシリデン、カルボニル基又は ベンジリデンにより保護され得る。 例えばシステインにおけるメルカプト基は、特に未置換又は置換アルキル基に よるS−アルキル化により、アシル化により、チオア セタール形成により、S−アシル化により又は不斉ジスルフィド基の形成により 保護され得る。好ましいメルカプト保護基は、例えば未置換であるか又は例えば メトキシにより又はニトロによりフェニルにおいて置換されたベンジル、例えば 4−メトキシベンジル、ジフェニルメチル(これは未置換であるか又は例えばメ トキシによりフェニル基において置換される)、例えばジ(4−メトキシフェニ ル)メチル、トリフェニルメチル、ピリジルジフェニルメチル、トリメチルシリ ル、ベンジルチオメチル、テトラヒドロピラニル、アシルアミノメチル、例えば アセタミドメチル、イソブチルリルアセタミドメチル2−クロロアセタミドメチ ル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニル又はアルキル−、特に低級アルキル −アミノカルボニル、例えばエチルアミノカルボニルおよび又低級アルキルチオ 、例えばS−エチルチオ又はS−第三ブチルチオ、又はS−スルホである。 スルホ基は、例えば低級アルキル、例えばメチル又はエチルにより、フェニル により又はスルホアミドの形で、例えばイミダゾリドの形で保護され得る。 本出願に関連して、保護基、例えばカルボキシ保護基は、明確に保護されるべ き官能基、例えばカルボキシ基に容易に除去可能な方法で結合している重合担体 、例えばメリフィールド合成に適当な担体であるものとして理解されるべきであ る。 式Iの所望の目的生成物を構成しない保護基、例えばカルボキシ−、アミノ− 、ヒドロキシ−、メルカプト−および/又はスルホ−保護基の除去は、例えば加 溶媒分解、特に加水分解、アルコーリシス又は加酸分解により、又は還元、特に 水素化分解により又は化学還元並びに光分解により、適当な工程において又は同 時に、自体公知の方法で行なわれ、又酵素的方法を用いることも可能である。保 護基の除去は、保護基に関する文節における前記の標準的実施において記載され る。 例えば、保護されたカルボキシ、例えば第三−低級アルコキシカルボニル、ト リ置換シリル基により2位において又は低級アルコキシにより又は低級アルキル チオにより1位において置換された低級アルコキシカルボニル、又は未置換もし くは置換ジフェニルメトキシカルボニルは、適当な場合求核性化合物、例えばフ ェノール又はアニソールを添加して、適当な酸、例えばギ酸、塩化水素又は三フ ッ化酢酸で処理することにより遊離カルボキシに変換できる。カルボキシは塩基 、例えば水酸化物、例えばアルカリ金属水酸化物、例えばNaOH又はKOHにより低 級アルコキシカルボニルから遊離化され得る。未置換又は置換ベンジルオキシカ ルボニルは、水素化分解により、すなわち、金属水素化触媒、例えばパラジウム 触媒の存在下水素で処理することにより遊離カルボキシに変換できる。加えて、 適当に置換されたベンジルオキシカルボニル、例えば4−ニトロベンジルオキシ カルボニルは、還元により、例えばアルカリ金属亜二チオン酸塩、例えばナトリ ウム亜二チオン酸塩で処理することにより、又は還元性金属、例えば亜鉛、又は 還元性金属塩、例えばクロム(II)塩、例えば塩化クロム(II)を用い、通常、 金属と共に、発生期の水素を生成し得る水素−生成剤、例えば酸、特に適当なカ ルボン酸、例えば未置換又は置換、例えばヒドロキシ−置換、低級アルカンカル ボン酸、例えば酢酸、ギ酸、グリコール酸、ジフェニルグリコール酸、乳酸、マ ンデル族、4−クロロマンデン酸又は酒石酸の存在下、又はアルコール又はチオ ールの存在下、好ましくは水が添加され、遊離カルボキシ変換できる。前記の如 き、還元性金属又は金属塩で処理することにより、2−ハロ−低級アルコキシカ ルボニル(適当な場合、2−ブロモ−低級アルコキシカルボニル基 を対応する2−ヨード−低級アルコキシカルボニル基に変換した後)又はアロイ ルメトキシカルボニルは遊離カルボキシに変換できる。アロイルメトキシカルボ ニルは又、求核性の、好ましくは塩形成剤、例えばナトリウムチオフェノレート 又はヨウ化ナトリウムで処理することにより分解できる。3−(トリ−置換シリ ル)−低級アルコキシカルボニル、例えば2−トリ−低級アルキルシリル−低級 アルコキシカルボニルは又フルオリドアニオンを生成するフッ化水素酸の塩、例 えばフッ化アルカリ金属例えばフッ化ナトリウム又はフッ化カリウムを用い、適 当な場合には大環状ポリエーテル(「クラウンエーテル」)の存在下、又は有機 四級塩基のフッ化物、例えばフッ化テトラアルキルアンモニウム、又はフッ化ト リ−低級アルキルアリール−低級アルキルアンモニウム、例えばフッ化テトラ低 級アルキルアンモニウム又はフッ化トリ−低級アルキルアリール−低級アルキル アンモニウム、例えばフッ化テトラエチルアンモニウム又はフッ化テトラブチル アンモニウムを用い、非プロトン性、極性溶剤、例えばビス−低級アルカンスル フィン、例えばジメチルスルホキシド、又はN,N−ジ−低級アルキル−低級ア ルカノイルアミド、例えばN,N−ジメチル−ホルムアミド又はN,N−ジメチ ルアセドアミドの存在下で処理することにより遊離カルボキシに変換できる。有 機シリルオキシカルボニル、例えばトリ−低級アルキルシリルオキシカルボニル 、例えばトリメチルシリルオキシカルボニルの形で保護されたカルボキシは、加 溶解分解、例えば水、アルコール又は酸、又は更に前記の如きフッ化物により常 法で遊離化できる。エステル化カルボキシは酵素的に、例えばエステラーゼ又は 適当なペプチダーゼ、例えばエステル化アルギニン又はリシン、例えばリシンメ チルエステルにより、トリプシンを用い、遊離化できる。 保護されたアミノ基は、自体公知の方法でそして保護基の性質に従い、種々の 方法で、好ましくは加溶媒分解又は還元により遊離化される。低級アルコキシカ ルボニルアミノ、例えば第三ブトキシカルボニルアミノは、酸、例えば鉱酸、例 えばハロゲン化水素、例えば塩化水素又は臭化水素、又は硫酸又はリン酸、好ま しくは塩化水素、又は強有機酸、例えばトリハロ酢酸、例えばトリフルオロ酢酸 、又はギ酸の存在下、極性溶剤、例えば水、又はエーテル、好ましくは環状エー テル、例えばジオキサン中で分解でき;直接液体有機カルボン酸、例えばギ酸に 溶解した2−ハロ−低級アルコキシカルボニルアミノ(適当な場合、2−ブロモ −低級アルコキシカルボニルアミノ基を2−ヨード−低級アルコキシカルボニル アミノ基に変換した後)又はアロイルメトキシカルボニルアミノ又は4−ニトロ ベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば適当なカルボン酸、例えば水性酢酸 の存在下、適当な還元剤、例えば亜鉛を用いて処理することにより、分解できる 。アロイルメトキシカルボニルアミノは、求核性の、好ましくは塩形成方式剤、 例えばナトリウムチオフェノレートおよび4−ニトロベンジルオキシカルボニル アミノで処理することにより、更にアルカリ金属亜二チオン酸塩、例えば亜二チ オン酸ナトリウムで処理することにより分解できる。未置換又は置換ジフェニル メトキシカルボニルアミノ、第三低級アルコキシカルボニルアミノ又は2−(ト リ−置換シシル)−低級アルコキシカルボニルアミノ、例えば2−トリ−低級ア ルキルシリル−低級アルコキシカルボニルアミノは、適当な酸、例えばギ酸又は 三フッ化酢酸で処理することにより分解でき;未置換又は置換ベンジルオキシカ ルボニルアミノは、例えば水素化分解により、すなわち適当な水素化触媒、例え ば白金又はパラジウム触媒の存在下水素で処理することにより分解でき;未置換 又は置換トリアリールメチルアミノ又は ホルミルアミノは、例えば酸、例えば鉱酸、例えば塩酸、又は有機酸、例えばギ 酸、酢酸又は三フッ化酢酸を用い、適当な場合水の存在下で分解でき;そしてシ リルアミノの形で保護されたアミノ基は、例えば加水分解又はアルコーリシスに より遊離化できる。2−ハロアセチル例えば2−クロロアセチルにより保護され たアミノ基は、塩基の存在下チオ尿素を用い、又はチオレート塩、例えばチオ尿 素のアルカリ金属チオレートの存在下で処理し、次いで生成置換生成物を引き続 き加溶媒分解、例えばアルコーリシス又は加水分解により遊離化でき;アミノは 塩基、例えばアルカリ金属水酸化物又は炭酸塩、例えばNa2CO3又はK2CO3を用い 、極性溶媒例えばアルコール、例えばメタノール中、0〜100 ℃、特に40〜80℃ の温度で、例えば水素化分解によりトリフルオロアセチルアミノから遊離化され る。2−(トリ−置換シリル)−低級アルコキシカルボニル、例えば2−トリ− 低級アルキルシシル−低級アルコキシカルボニルにより保護されるアミノ基は、 フッ化水素酸の塩(これはそこで言及された条件に類似した条件のもと対応する 保護カルボキシ基の遊離化に関して前記の如くフッ素アニオンを生成する)で処 理することにより遊離アミノ基に変換できる。同様に、ヘテロ原子、例えば窒素 に直接結合したシリル、例えばトリメチルシリルはフッ素イオンを用いて除去で きる。 アジド基の形で保護されたアミノは、例えば還元により、例えば水素化触媒、 例えば酸化白金、パラジウム又はラネ−ニッケルの存在下水素を用いた触媒水素 化により、メルカプト化合物、例えばジチオトレイトール又はメルカプトエタノ ールを用いた還元により、又は酸例えば酢酸の存在下亜鉛で処理することにより 遊離アミノに変換される。触媒水素化は、好ましくは不活性溶剤、例えばハロケ ン化炭化水素、例えば塩化メチレン中、又は水中又は水と有機溶剤 例えばアルコール又はジオキサン中、20℃〜25℃の温度で、又は冷却して又は加 熱して行なわれる。 適当なアシル基により、トリ−低級アルキルシリル基により又は未置換又は置 換1−フェニル−低級アルキルにより保護されたヒドロキシ又はメルカプト基は 、対応して保護されたアミノ基に準じて遊離化される。2,2−ジクロロアセチ ルにより保護されたヒドロキシ又はメルカプト基は、例えば塩基性加水分解によ り遊離化され、そして第三低級アルキルにより又は2−オキサ−もしくは2−チ ア−脂肪族又は−脂環式炭化水素により保護されたヒドロキシ又はメルカプト基 はアシドリシスにより、例えば鉱酸又は強カルボン酸、例えば三フッ化酢酸で処 理することにより遊離化される。ピリジルジフェニルメチルにより保護されたメ ルカプトは、例えばpH2〜6で水銀(II)塩を用い、又は亜鉛/酢酸により又は 電解還元により遊離化され;アセトアミドメチルおよびイソブチリルアミドメチ ルは、例えばpH2〜6で水銀(II)塩と反応させることにより遊離され;2−ク ロロアセトアミドメチルは、例えば1−ピペリジノチオカルボキサミドを用いて 遊離化され;そしてS−エチルチオ、S−第三ブチルチオおよびS−スルホは、 例えばチオフェノール、チオグリコール酸、ナトリウムチオフェノレート又は1 ,4−ジチオトレイトールを用いたチオリシスにより遊離化される。二価の保護 基、好ましくは、例えば低級アルキルによりモノ−又はジ−置換されたメチレン 基、例えば低級アルキリデン、例えばイソプロピリデン、シクロアルキリデン、 例えばシクロヘキシリデン又はベンジリデンにより共に保護された2個のヒドロ キシ基又は隣接アミノおよびヒドロキシ基は、特に鉱酸又は強有機酸の存在下、 酸性加溶媒分解により遊離化できる。トリ−低級アルキルシリル基はアシドリシ スにより、例えば鉱酸、好ましくはフッ化水素酸又は強カルボン酸 により、又はフッ素アニオンを生成するフッ化水素酸の塩、例えばアルカリ金属 フッ化物、例えばフッ化ナトリウム又はフッ化カリウムにより、適当な場合には 大環状ポリエーテル(クラウンエーテル)の存在下、又は有機四級塩基のフッ化 物、例えばフッ化テトラ−低級アルキルアンモニウム、又はフッ化トリ−低級ア ルキルアリール−低級アルキルアンモニウム、例えばフッ化テトラエチルアンモ ニウム又はフッ化テトラブチルアンモニウムを用い、非プロトン性極性溶剤、例 えばビス−低級アルカンスルフィン、例えばジメチルスルホキシド、又はN,N −ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド、例えばN,N−ジメチルホルム アミド又はN,N−ジメチルアセトアミドの存在下で同様に除去される。2−ハ ロ−低級アルコキシカルボニルは、前記還元性試剤、例えば還元性金属、例えば 亜鉛、還元性金属塩、例えばクロム(II)塩を用い、又はイオウ化合物、例えば 二チオン酸ナトリウム又は好ましくは硫化ナトリウムおよび二硫化炭素を用いて 除去される。 スルホン酸エステル又はスルホンアミドの形で保護されたスルホ基は、例えば 鉱酸の存在下、酸性加水分解により、又は好ましくは例えばアルカリ金属水酸化 物又はアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムを用いた塩基性加水分解によ り遊離化される。 幾つかの保護された官能基が存在する場合、所望により保護基は、1個以上の そのような基が例えばアシドリシスにより、例えば三フッ化酢酸で処理すること により又は水素および水素化触媒、例えば炭素に担持させたパラジウム触媒で処 理することにより同時に除去されるように選択される。逆に、基はそれらが全て 同時に除去されないようにそのように選択されることができるがしかし、むしろ 所望の順序で除去され、対応する部分保護中間体が得られる。 一般に、保護基はアシル保護基からのアシル移動が許容できない 程度に生起しないように選ばれる。 一般に保護基の除去は好ましくは約0℃〜還流温度の温度で、特に0℃〜40℃ 、特に約室温で又は還流温度で行なわれる。 方法b)(アルキル) 式IIIの出発物質として式IIIa又はIIIb: (式中、基は式IIIの化合物に対して定義された意味である) の化合物が好ましい。 離核性脱離基L1は、特に強無機酸又は有機酸によりエステル化されたヒドロ キシ、例えば鉱酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸又はヨウ 化水素酸によりエステル化されたエドロキシ、又は強有機スルホン酸、例えば未 置換又は置換、例えばハロ−、例えばフルオロ−、置換、低級アルカンスルホン 酸、又は芳香族スルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸(これは未置換であるか 又は低級アルキル、例えばメチル、ハロゲン、例えば臭素により、および/又は ニトロにより置換される)、例えばメタンスルホン酸、p−ブロモトルエンスル ホン酸又はp−トルエンスルホン酸によりエステル化されたヒドロキシ、又はヒ ドラゾ酸によりエステル化されたヒドロキシから選ばれる。 アルキル化は、常法に従い、塩基、特に適当な強塩基、例えばアルカリ金属ジ −低級アルキルアミド、例えばリチウムジイソプロピルアミド、アルカリ金属水 素化物、例えば水素化リチウム、ナトリ ウムもしくはカリウム、又はアルカリ金属アミド、例えばリチウムもしくはナト リウムアミド(これらの各々は油中又は脂肪族炭化水素、例えばヘキサン中で分 散された形で添加してもよい)の存在下、−10℃ないし還流温度の好ましい温度 で、特に室温ないし還流温度で、例えば約室温で、非プロトン性、特に極性溶剤 例えばアミド、例えばジメチルホルムアミド、尿素誘導体、例えば1,3−ジメ チル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)、又 はヘキサ−低級アルキルリン酸トリアミド、例えばヘキサメチルリン酸トリアミ ド、又はこれらの溶剤の混合物中、保護ガス例えばアルゴン又は窒素の存在又は 不存在下で行なわれ、アルカリ金属アミドが塩基として用いられる場合、例えば 0.001〜0.2×105、特に0.005〜0.02×105パスカルの真空を適用することにより 、反応中に形成されたアンモニアを除去することは可能である。 保護基の遊離化は、適当な場合、方法a)(保護基の除去)で記載した方法に従 って行なわれる。 方法c)アシル化: 式I(式中、R1は水素でありそして残りの基は定義された意味である)の化 合物において、そして式Vの酸又はその反応性誘導体において、反応に関与する ことが意図されていないか又は反応を妨害し得る官能基は、方法a)のもとで言 及された保護基により互いに独立に保護される。 ヒドロキシ基のアシル化は、例えば自体公知の方法で、定義された如き式V( 式中、R1′は未置換又は置換アミノカルボニルを除いて定義された意味である )の遊離酸又はその塩、又は式V(式中、R1′は水素を除いて式Iの化合物に おいてR1に対して定義された意味である)の化合物の反応性誘導体を用いて行 なわれる。適 当な反応性誘導体は、例えば次式Va: R1′−Z1 (Va) のカルボン酸であり;前記式Va中、R1′は水素を除いて式Iの化合物に対し 前記した基R1の一つであり、好ましくは未置換又は置換アミノカルボニルを除 いて言及された基の一つであり、そしてZ1は反応的に活性化されたヒドロキシ (従って式Vの化合物はカルボニル基に結合したヒドロキシ官能の代わりに、好 ましくは下記に定義される如く反応的に活性化されたヒドロキシを含有する)で ある。 式Vの遊離カルボン酸は、特に同一反応系内で、例えば強酸、例えばハロゲン 化水素酸、硫酸、スルホン酸又はカルボン酸、又は酸性イオン交換剤により、例 えば塩酸、臭化水素酸又はヨウ化水素酸、硫酸、未置換又は置換の、例えばハロ −置換のアルカンカルボン酸により、又は式Vの酸により、好ましくは過剰の式 Vの酸を用い、必要により反応の生成水を水結合剤により結合させ、反応の水を 供沸蒸留に除去しながら又は抽出性エステル化を行いながら、酸無水物、特に無 機又はより特に有機酸無水物、例えばカルボン酸無水物、例えば低級アルカンカ ルボン酸無水物(ギ酸無水物を除く)、例えば無水酢酸により又は下記のタイプ の適当な活性化剤又はカップリング剤により活性化される。R1′−Z1は、特に カルボン酸アジド(Z1=アジド;例えば対応するヒドラジドを介した対応酸エ ステルとの反応および亜硝酸とその処理により得ることができる);カルボン酸 ハロゲン化物(Z1=ハロゲン、特に塩素又は臭素)、例えば有機酸ハロゲン化 物、特に二ハロゲン化オキサリル、例えば二塩化オキサリルと、無機酸ハロゲン 化物、例えばリン又はイオンの酸ハロゲン化物、例えば三塩化リン、三臭化リン 、四塩化リン、五臭化リン、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、塩化チオニル 又は臭化チオニルとの反応により、又は特に温和な条件下テトラ−低級アルキル −α−ハロ−エナミン、例えばテトラメチル−α−ハロ−エナミン、特に1−ク ロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペンアミン(好ましくは不活性ガス、 例えば窒素雰囲気下、不活性溶剤、特に塩素化炭素水素、例えば塩化メチレン又 はクロロホルム、又はエーテル、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、又はテ トラヒドロフラン、又はそれらの混合物中、−78〜5℃、特に−60〜30℃、例え ば−10℃〜室温の好ましい温度で反応させることにより(注 Devos等、J.C.S .Chem.Commun.1979,1180−1181およびHaveaux,B.等、0rg.Synth.59,26(1 980)))であってよく、それは三級窒素塩基、例えばピリジン又は4−ジメチル アミノピリジン(DMAP、これは好ましくは触媒量加えられる)又はこれらの塩基 の双方の存在下、−20〜50℃、特に10〜40℃の好ましい温度で、例えば式I(式 中、R1は水素でありそして残りの基は定義された意味である)の化合物と例え ば反応させることにより更に直接同一反応系内で式Va(式中、Z1は塩素であ る)の生成酸ハロゲン化物、例えば酸塩化物を更に用いることが可能であり、活 性化エステル(ここでZ1は電子吸引性置換基を有するアルコールの基、特にシ アノメトキシ又はアリールオキシ(ここでアリールは好ましくはハロゲン、ニト ロにより、および/又はシアノによりモノ−又は多−置換されたフェニル又はナ フチルである)例えばニトロフェノキシ、例えば4−ニトロフェノキシ又は2, 4−ジニトロフェノキシ、又はポリハロフェノキシ、例えばポリハロフェノキシ 例えばペンタクロロフェノキシ;又は対称又は好ましくは不斉酸無水物(これは 、例えばVの酸又はその反応相手方、好ましくは低級アルカンカルボン酸、例え ば酢酸の例えばアルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩との反応によ り、補促的酸ハロゲン化物に関しそして 特に式Vのカルボン酸の塩、カルボン酸ハロゲン化物、例えば塩化物との反応に おいて、そして式Va(式中、Z1はハロゲン、例えば塩素又は臭素である)の カルボン酸ハロゲン化物と低級アルカンカルボン酸の塩、特に酢酸ナトリウム又 はカリウムとの反応において可能である。同一反応系内で式Vの活性化カルボン 酸の活性化およびカップリング剤として、カルボジイミド、例えばN,N′−ジ −C1−C4アルキル−又はN,N′−ジ−C5−C7シクロアルキル−カルボジイ ミド、例えばジイソプロピルカルボジイミド又はN,N′−ジシクロヘキシルカ ルボジイミドが使用でき、好都合には活性化触媒、例えばN−ヒドロキシスクシ ンイミド又は未置換又は置換、例えばハロ−、C1−C7アルキル−又はC1−C7 アルコキシ−置換、N−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール又はN−ヒドロキシ− 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキサミド、C1−C4アルキルハロホルメー ト、例えばイソブチルクロロホルメート、適当なカルボニル化合物、例えばN, N−カルボニルイミダゾール、適当な1,2−オキサゾリウム化合物、例えば2 −エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム3′−スルホネート又は2− 第三ブチル−5−メチル−イソオキサゾリウムパークロレート、適当なアシルア ミノ化合物、例えば2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロ キノリン、又は適当なホスホリルシアナミド又はアシド、例えばジエチルホスホ リルシアナミド又はジフェニルホスホリルアジド、又はトリ−フェニルホスフィ ンジスルフィド又は1−C1−C4アルキル−2−ハロピリジウムハロゲン化物、 例えばヨウ化1−メチル−2−クロロピリジウムが添加される。式Vaの化合物 は又対応する低級アルキルチオエステル(Z1=低級アルキルチオ)であってよ い。 もしも2個の遊離カルボキシ基が式Vの化合物内に存在する場合 、分子内無水物が活性酸誘導体として存在することも可能である。 Z1は好ましくはハロゲン、例えば塩素又は臭素であり、そして又アシルオキ シ、例えば低級アルカノイルオキシ、例えばアセチルオキシである。 式Vaの酸ハロゲン化物、例えば塩化物(Z1=Cl)との反応は、特にエーテ ル、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン又はニトリル例えばアセトニトリル 又はそれらの混合物中、ピリジンの存在下又は不存在下そして四級窒素塩基、例 えば4−ジメチルアミノピリジン、エチルジイソプロピルアミン、トリエチルア ミン又はこれらの塩基の二種又はそれ以上の混合物の不存在下又は好ましくは存 在下、保護ガス例えばアルゴンと共に又はそれなしで、0℃〜80℃の温度で又は 還流温度で、例えば室温ないし50℃又はもしそれが50℃未満の場合還流温度で行 なわれる。 そのカルボニル基を介して結合酸素原子に介して結合したカルボン酸の半エス テルのアシル基の導入の特別な場合に対し、式Va(式中、Z1はハロゲン、例 えば塩素である)の化合物が特に適当であり、これは、結合カルボニル基、未置 換又は置換アルコキシカルボニル、アリール−低級アルキルオキシカルボニルは 複素環式−低級アルキルカルボニルR1(前記の如く)と共に、ヒドロキシ−水 素の除去後生成する補促的アルコール、例えば未置換又は置換アルキルアルコー ル、アリール−低級アルキルアルコール又は複素環式−低級アルキルアルコール を、塩素以外他のハロゲン原子、特に臭素を含有するホスゲン又はその同族体と 、好ましくは四塩窒素塩基、例えばピリジン又はトリエチルアミンの存在下そし て不活性溶剤、例えば塩素化炭化水素、例えば塩化メチレン又はクロロホルム、 エーテル例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン、又はカ ルボン酸アミド、例えばジメチルホルムアミド中で製 造できる。ホスゲンの代わりに式Vaの対応するN−カルボニルアゾリド(Z1 =N−含有複素環式、例えば1−イミダリド)も適当であり、これは、例えばホ スゲン並びに他のハロゲン原子を有する類似体に対し丁度記載した条件の下、例 えば対応するN,N′−カルボニルジアゾリド、例えばN,N′−カルボニルジ イミダールとの反応により得られる。式IIの化合物と式IXの対応する化合物との 反応は、これらの条件下で同様に行なわれる(注、Staab,H.A.,Angew.Chemie .74,407(1962))。 式I中のR1が未置換又は置換アミノカルボニル基である特別な場合に対し、 式Iの化合物(式中、R1は水素である)、特に式Va(式中、Z1はハロゲン、 例えば塩素であり、そしてR1′は未置換又は置換アミノカルボニルである)の 化合物、(これは例えば補促的アミン、例えば未置換又は置換低級アルキルアミ ンとの反応により得られる、これは水素原子の除去後未置換および置換低級アル キル先に定義した如きアミノカルボニルR1の置換基、又はアリルアミノから選 ばれた基を生成する、これは未置換又は置換アミノカルボニルR1の定義におい て定義された如きアリールアミノカルボニル基を生成する)を、ホスゲン又は塩 素の代わりに他のハロゲン原子、特に臭素を含有するその類似体と、好ましくは 四級窒素塩基、例えばピリジン又はトリエチルアミン中、そて不活性溶剤、例え ば塩素化炭化水素、例えば塩化メチレン又はクロロホルム、エーテル、例えばジ エチルエーテル、テトラヒドラフラン又はジオキサン、又はカルボン酸アミド、 例えばジメチルホルムアミド中反応させることにおいて対応する基R1の導入に 適当である。また、式V(式中、Z1はN−含有複素環式、例えば1−イミダゾ リドである)の対応するN−カルボン酸アミドも適当であり、この酸アミドは、 ホスゲン並びに他のハロゲン原子を有する類似体に対してT度記 載した条件で例えば対応するN,N′−カルボニルジアゾリド、例えばN,N′ −カルボニルジイミダゾールとの反応により得られる。式I(式中、R1はヒド ロキシである)の化合物と式Vdの対応する化合物との反応は、同様にこれらの 条件下で行なわれる(注、Staab,H.A.,Angew.Chemie 74,407(1962))。 アミノカルボニルR1は又はN−置換アミノカルボニル基R1の導入の特異的場 合に対し、活性化酸誘導休として特に次式Vb: Q−N=C=O (Vb) (式中、Qはアミノ保護基、例えばトリハロアセチル、例えばトリフルオロ−又 はトリクロロ−アセチルであるか、又は未置換又は置換低級アルキル基又は未置 換又は置換アミノカルボニルR1の定義において前述のアリール基の一方である )の対応するイソシアネートが適当であり、Qがアミノ保護基であるとき、式I (式中、R1は水素である)の化合物との反応後、方法a)のもとアシルにより 保護されたアミノの遊離化に対して記載した如く保護基Qを除去することにより 、特に酸加水分解により対応する式I(式中、R1は遊離アミノカルボニルオキ シである)の化合物を得ることが可能であり、又はQが前記置換又は未置換低級 アルキルもしくはアリール基の一つであるとき、窒素原子でモノ置換されたアミ ノカルボニルR1を含有する式Iの対応する化合物を得ることもできる。アミノ カルボニルとN−モノ置換アミノの双方は、適当な出発物質および「追加のプロ セス工程」のもとでの下記の条件に類似の条件を用い、更に未置換又は置換低級 アルキル基を用いアルキル化することによりN−置換アミノカルボニルに変換で きる。 前記反応は、自体公知の反応条件下、通常の温度で、不活性溶剤又は希釈剤の 存在下、又は特に低級アルカノイル無水物が式Vのカルボン酸を活性化するため に用いられる場合それらの存在下、例え ば酸アミド、例えばN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカンカルボン酸アミド 、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又は1,3−ジメチル− 3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジンジオン(DMPU)、又は 無機酸のアミド、例えばヘキサメチルリン酸トリアミド、エーテル、例えば環式 エーテル、例えばテトラヒドロフラン又はジオキサン、又は非環式エーテル、例 えばジエチルエーテル又はエチレングリコールジメチルエーテル、ハロゲン化炭 化水素、例えばハロ−低級アルカン、例えば塩化メチレン又はクロロホルム、ケ トン、例えばアセトン、ニトリル、例えばアセトニトリル、酸無水物、例えば無 水酢酸、エステル、例えば酢酸エチル、ビス−低級アルカンスルフィン、例えば ジメチルスルホキシド、窒素複素環式、例えばピリジン、又はこれらの溶剤混合 物中で、特に無水溶剤又は溶剤混合物中、前記反応に対して適当かつ好都合なも のとして、各々の場合適当に使用される特定の溶剤、用いられる化合物の塩、特 に用いられるカルボン酸の特に金属塩、例えばアルカリ金属又はアルカリ金属塩 、例えばナトリウム塩又はカリウム塩を選ぶことができる、触媒、例えばジメチ ルアミノピリジン、縮合剤又は中和剤例えば四級窒素塩基、例えばピリジン、ト リエチルアミン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン又はエチ ルジイソプロピルアミンの存在下又は不存在、そして反応および/又は反応試剤 の性質に応じ、大気圧下又は密閉容器中、常圧又は高圧下、例えば密閉管の反応 条件下反応混合物中で生じた圧力のもとおよび/又は不活性雰囲気、例えばアル ゴン又は窒素雰囲気下で行うことができる。特定の場合に特に言及される反応条 件又は特に実施例で言及される反応条件に類似の条件が好ましい。反応の過程は 、分析の常法を用い、特に薄層クロマトグラフィーを用いて好都合に監視される 。反応条件から、本明細書で記載される 各々の反応に対し適当な反応条件、特に好ましいものとして特に言及される反応 条件を選択することは可能である。 本発明に係る反応は、温和な条件下、特に−10℃〜60℃の温度で、例えば0℃ 〜室温で又はわずかに高温〜約50℃、例えば約0℃〜40℃で、特に室温で行うの が好ましい。式Va(式中、Z1はハロゲン、例えば塩素又は臭素である)のカ ルボン酸ハロゲン化物との反応において並びに無水物、特に対称無水物(Z1= O−R1′)との反応において、式Vaの対応する化合物(それぞれハロゲン化 物およびR1′−O−R1′)は、式Iの化合物に対し約当モル量で又は過剰、例 えば0.95〜10倍モル量、好ましくは1.05〜5倍モル量で用いられる。追加のプロセス工程: 反応に関与しない出発物質の所望の、官能基は保護されないか又は保護された 形にある追加のプロセス工程において、例えばそれら方法a)のもとで言及した 保護の1以上により保護される。保護基は目的生成物において保護されるか又は それらの幾つかは方法a)で言及された方法の1つに従って除去されうる。保護 基は目的生成物において保護されるか又は保護基の幾つか又は全ては方法a)の もとで言及される方法の一つに従って除去できる。 少なくとも1個の塩形成基を有する式Iの化合物の塩は、自体公知の方法で製 造される。例えば、酸性基を有する式Iの化合物の塩は、例えば金属化合物、例 えば適当なカルボン酸のアルカリ金属塩、例えば2−エチルヘキサン酸のナトリ ウム塩を用い、有機アルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物、例えば対応する 水酸化物二種以上のカーボネート又は炭酸水素塩、例えば水酸化ナトリウムもし くはカリウム、一種のカーボネート又は炭酸水素塩を用い、対応するカルシウム 化合物を用い又はアンモニア又は適当な有機アミンを 用いて処理することにより形成され、化学量論的量の又はわずかに小過剰の塩形 成試剤が好ましく用いられる。式Iの化合物の酸付加塩は、常法により、例えば 酸又は適当なアニオン交換試剤で処理することにより処理される。酸性および塩 基性塩形成基、例えば遊離カルボキシ基および遊離アミノ基を含有する式Iの化 合物の分子内塩は、例えば塩基を用い塩、例えば酸付加塩を導電点に中和するこ とにより、又はイオン交換試剤で処理することにより形成できる。 塩は常法により遊離化合物に変換でき;金属およびアンモニウム塩は、例えば 適当な酸で処理することにより変換できそして酸付加塩は、例えば適当な塩基試 剤で処理することにより変換できる。式Iの遊離化合物は、それらの部分に対し 、式Iの化合物の塩の製造に対して言及された方法により他の塩に変換できる。 立体異性体の混合物、すなわちジアステレオ異性および/又は鏡像異性体の混 合物は、適当な分離方法による自体公知の方法により、対応する異性体に分離で きる。例えば、ジアステレオ異性体の混合物は分別結晶、クロマトグラフィー法 、溶剤分画等により分離できる。ラセミ体は、例えば光学活性化合物、例えば光 活性酸又は塩基との反応により、光学活性化合物でカバーされるカラム物質での クロマトグラフィー法により又は酵素的方法により、例えば2種の鏡像異性体の 一方のみとの選択的方法により、光学対掌体をジアステレオ異性体に変換した後 、互いから分離できる。 式Iの化合物において、アリール基、特にR1,R2,R3,R4,R5,R6およ び/又はR7において、フェニル基は、特に重金属酸化物、例えばロジウム/白 金混合酸化物の存在下、例えばニシムラ触媒を用い、好ましくは極性溶剤、例え ばアルコール、例えばメタノール又はエタノール中、0〜80℃、特に10〜40℃の 温度でそして1〜10気圧の水素圧で、好ましくは常圧で、例えば接触水素 添加することにより水素化できる。 式I(式中、基R2,R3,R4およびR5の少なくとも1個はアルケニルである )の化合物において、二重結合は、触媒、例えば貴金属触媒、例えば白金又は特 にパラジウム(これらの触媒は遊離形で又は好ましくは担体、例えば水酸化アル ミニウム又は特に炭素例えば活性炭に結合されて存在する)の存在下、特に選択 的水素により還元され得る。水素化は、好ましくは極性溶剤、例えばアルコール 、例えばメタノール又はエタノール中、−10〜60℃の温度で、特に約室温で行な われる。 式I(式中、Xは基−(C=O)でありそして残りの基は定義された如き意味 である)の得ることのできる化合物において、基X(これは意味−(C=O)− を有する)(および/又は分子内に存在してもよい他のカルボニルの1種又はそれ 以上)は、対応するチオカルボニル基−(C=S)−に変換できる。反応は、例 えば式Iの対応するオキソ化合物を五硫化リン又は好ましくは五硫化リン置換体 、例えばラウェソン試薬(=2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4− ジチオキソ−1,2,3,4−ジチアホスフェタン)と反応させることによって 行なわれ、反応は有機溶剤中、例えばハロゲン化炭化水素例えば四塩化炭素、ク ロロホルム又はジクロロメタン中、30°〜還流温度の温度で、特に還流下で行な われる。 式Iの得ることのできる化合物において、未置換又はモノ置換アミノカルボニ ル基、例えば未置換又はモノ置換アミノカルボニルR1はアルキル化され得る。 N−置換アミノカルボニルR1に対して定義された如き未置換又は置換アルキ ルの導入に対するアルキル化は、適当な出発物質により例えばアルキル化するこ とにより行なわれる。 式Iの化合物におけるカルボキサミド基のアルキルに対する適当 な出発物質は、ジアゾ化合物、例えばジアゾメタンである。ジアゾメタンは、不 活性溶剤中で分解でき、式Iの化合物中のカルボキサミド基と反応することによ り遊離メチレンが形成する。ジアゾメタンの分解は、好ましくは触媒的に、例え ば微砕細形の貴金属の存在下、又は貴金属塩、例えば塩化銅(I)又は硫酸銅( II)の存在下で行なわれる。 他のアルキル化剤は次式VI A−L2 (VI) (式中、Aは置換アミノカルボニルR1における置換基と同様に定義された未置 換又は置換アルキルであり、そしてL2は式IVの化合物においてL1に対して定義 されたと同様の離核性脱離基である)で表わされる化合物である。反応は、式II Iの化合物と式IVの化合物との反応(方法b))に対して言及した条件と類似の条件 下、塩基の存在下で好ましく行なわれる。 方法c)によるアシル化(式Iの化合物における水素R1の代わりにアシル基 R1の導入)は変換としてみなすことができる。 好ましい変換は、式Iの化合物の立体異性体異なる立体異性体への変換である 。例えば、式Ia(式中、R1は水素である)の化合物を先に定義した如き式I b(しかし、式中R1は水素である)の化合物におよび/又は次式Ic又はId : (式中、R1は水素でありそして残りの基は、式Iの化合物の定義 で定義された意味である)の化合物に変換することができ、あるいは又 類似の方法で式Ib(式中、R1は水素である)の化合物を先に定義した式I a(しかし、式中、R1は水素である)の化合物におよび/又は丁度記載した如 き式Ic又はIdの化合物に変換することができる。 変換は、式Ia又はIbの対応する出発化合物中の基R1−O−(=H−O− )を次式Ie又はIf: (式中、基は定義された意味である) の対応ずるオキソ基(O=)に酸化的に変換し、次いで引き続きR2−保有炭素 原子のラセミ化を行い次いで最後にオキソ基(O=)を基R1−O−(=H−O −)に還元することによって好ましく行なわれ、次いで所望により形成したジア ステレオ異性体の混合物は個々のジアステレオ異性体(シス−およびトランス− 異性体、これらの各々は又ラセミ体の形で存在ずることもできこれは更に個々の 鏡像異性体に更に分離できる)に分離される。 酸化的変換は、適当な酸化剤により、特にスワーン(Swern)酸化(酸化剤とし て塩化オキサリルおよびジメチルスルホキシドの組合せの使用)により、適当な 溶剤、例えばハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、クロロホルム又はテト ラヒドロフラン中、−30〜−780℃の好ましい温度で、特に約−60℃で、好まし くは保護ガス のもとで行なわれる。 形成されたオキソ化合物の引き続きのラセミ化は、適当な強塩基、例えば1, 5,7−トリアザビシクロ[4.4.0〕デク−5−エン又は金属アルコラート 、例えばアルカリ金属アルラート、例えばナトリウムメトキシドもしくはエトキ シドを用い、適当な不活性溶剤、例えばエーテル、例えばジエチルエーテル又は 環式エーテル、例えばジオキサン又は特にテトラヒドロフラン中、0〜50℃の好 ましい温度で、特に約室温で、好ましくは保護ガスのもとそしてわずか触媒量の 強塩基の存在下(例えば1/10〜1/50のモル当量のオキソ化合物の存在下)で 好ましく行なわれる。 オキソ化合物の式Iの対応するヒドロキシ化合物(異性体混合物の形で得られ る)の最終的還元は、適当な水素化剤、特に適当に錯水素物、例えばエーテル、 例えばテトラヒドロフラン中LiAlH〔OC(CH3)33又はビス(3−メチル−ブト− 2−イル)ボラン、又は好ましくはアルコール、例えば低級アルカノール、例え ばメタノール又はエタノール中水素化ホウ素ナトリウムを用い、0〜50℃の好ま しい温度、例えば約室温で行なわれる。 異性体の分離は前記の如く行うことができ;例えばジアステレオ異性体の混合 物はSiO2によるカラムクロマトグラフィー法で対応するジアステレオ異性体に分 雌できる。一般的プロセス条件: 式Iの化合物とそれらの塩並びに遊離形態の出発物質(出発化合物と中間体) および遊離形態のそれらの塩との間に密接な関係があることを考慮すると、以前 および以後において遊離化合物又はそれらの塩への言及は、適当かつ好都合なも のとして対応する塩又は遊離化合物をも含めて理解すべきである。 以前および以後の全てのプロセス工程は、自体公知の反応条件の もと、好ましくは特に言及された反応条件のもと、溶剤又は希釈剤の不存在下又 は通常存在下、好ましくは用いられる試剤および溶剤に対して不活性であるこれ らの溶剤又は希釈剤の不存在下又は通常存在下、触媒、縮合剤又は中和剤例えば 交換剤、例えばカチオン交換剤、例えばH+形のカチオン交換剤の不存在又は存 在下、そして反応および/又は反応物の性質、低温、常圧又は高温で、例えば− 100℃〜約190℃の温度範囲で、好ましくは約−80℃〜約150℃で、例えば−80〜 −60℃で、室温で、−20〜40℃で又は還流温度で、大気圧下、又は密閉容器中、 所望により加圧下および/又は不活性雰囲気中、例えばアルゴン又は窒素雰囲気 中で行うことができる。 反応の全ての段階で、生じる異性体のあらゆる混合物を個々の異性体、例えば ジアステレオ異性体又は鏡像異性体に分離でき、又は異性体の所望の混合物、例 えばラセミ体又はジアステレオ異性体の混合物に、例えば「追加のプロセス工程 」で記載した方法に類似して分離することが可能である。 幾つかの場合、例えば水素化の場合、立体選択反応を得ることが可能であり、 その結果、例えば個々の異性体がより容易に得ることができる。 任意の特定の反応に対して適当な溶剤が選択できる溶剤には、例えば水、エス テル、例えば低級アルキル−低級アルカノレート、例えば酢酸エチル、エーテル 、例えば脂肪族エーテル、例えばジエチルエーテル、又は環式エーテル、例えば テトラヒドロフラン、液体芳香族炭化水素、例えばベンゼン又はトルエン、アル コール、例えばメタノール、エタノール又は1−もしくは2−プロパノール、ニ トリル、例えばアセトニトリル、ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、ビ ス−低級アルカンスルフィン、例えばジメチルスルホキシド、酸アミド、N,N −ジ−低級アルキル−低級アルカノイル アミド、例えばジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアシド、塩基例えば複 素環式窒素塩基、例えばピリジン、カルボン酸無水物、例えば低級アルカン酸無 水物、例えば無水酢酸、環式、直鎖又は分枝鎮炭化水素、例えばシクロヘキサン 、ヘキサン又はイソペンテン又はこれらの溶剤の混合物、水性溶液が含まれる( 特にプロセスの記載において反対を言及しない限り)。個々のプロセス工程にお いて特異的に言及された他の溶剤は又このリストに属する。そのような溶剤およ び溶剤混合物は、例えばクロマトグラフィー法又は分配により仕上げにおいて使 用できる。 それらの塩を含めた化合物は、水和物の形で得られ、あるいは又それらの結晶 は、例えば結晶化に対して用いられる溶剤を含有できる。 本発明は、プロセスの任意の工程で中間体として得ることのできる化合物を中 間物質として用いそして残りのプロセス工程を行うか、又は出発物質が反応条件 下で形成され又は誘導体の形で例えば保護された形で又は塩の形で用いられ、又 は本発明方法に従って得ることのできる化合物がプロセス条件下で製造されそし て更に同一反応系内で更に加工される、ようなこれらのブロセスの形態にも関す る。本発明のプロセスにおいて、当初において特に価値あるものとして記載され た化合物をもたらすこれらの出発物質を使用することが好ましい。実施例で言及 される反応条件に類似の反応条件は、特に好ましい。 必要な場合、保護された出発物質は、プロセスの任意の工程で用いられそして 保護基は、反応の適当な工程で除去できる。出発化合物 本発明は、新規な出発物質および中間体並びにそれらの製造方法に関する。選 ばれた出発物質および反応条件は、好ましくは好まし いものとして記載される化合物をもたらす反応条件である。 全ての出発物質の製造においておよび出発物質それ自身において、関連反応に 関与することが意図されないか又は反応を妨害する遊離官能基は、必要により保 護された形であり、例えばそれらは方法a)のもと先に述べた保護基により保護 され得る。これらの保護基は、 a)保護の導入は、そこで言及された標準書中で記載された方法に特に従い、方 法a)のもとで記載された如く行なわれる。 方法c)に対する出発化合物として式I、特に式Ia又はIb(式中、R1は 水素である)の化合物は、例えば次式II,特に次式IIa又はIIb: (式中Y1は保護基でありそして残りの基は定義された如き意味である)の化合 物において、保護基の除去に対し方法a)の記載で言及した条件のもと、保護基 Y1、特にトリ−低級アルキルシリル、例えば第三ブチル−ジメチル−シリルを 除去することにより得られる。 式II,IIaおよびIIbの化合物は、次式VII: (特に次式IIa又はIIb:) (式中、Y2およびY3は、互いに独立に方法a)で言及されたアミノ保護基の一 つ、特に第三低級アルコキシカルボニル、例えば第三ブトキシカルボニルであり 、そして残りの基は式Iの化合物に愛して定義された意味と同じである) の化合物を、方法a)のもとで言及された標準書に記載される如く、保護基Y1 (好ましくはアシル移動を避けるため、アシルタイプでない)、例えばハロゲ ン化トリ−低級アルキルシリル、例えば塩化トリ−低級アルキルシリル、例えば 第三ブチル−ジメチル−クロロシランと、妨害された窒素塩基、例えば第三アミ ノ基、例えばトリ−低級アルキルアミン、例えばエチルジイソプロピルアミン又 はトリエチルアミン、又は環式第三アミン、例えばジメチルアミノピリジン又は 特にイミダゾールの存在下、非プロトン性有機溶剤、特にカルボン酸アミド、例 えばN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド、例えばジメチルホル ムアミド又はジメチルアセトアミド、又はエーテル、特に環式エーテル、例えば ジオキサン又はテトラヒドロフラン、又はそれらの混合物中、0℃〜還流温度、 特に10〜40℃、例えば室温で、必要により保護ガス、例えば窒素又はアルゴンの もとで反応させ次式VIII: (特に次式VIIIa又はVIIIb: (式中、Y2およびY3は式VIIの化合物に対し定義された意味と同じであり、 Y1は式IIの化合物に対し定義された意味と同じであり、特にトリ−低級アルキ ルシリルであり、そして残りの基は定義された意味である) の対応する化合物を得る。 式VIIIの化合物は次いで、方法aのもとで記載した如く、保護基Y2およびY3 (好ましくは第三低級アルコキシカルボニル)の選択的除去を伴い、公知の方法 で例えば酸性条件のもとで除去しながら、例えば低級アルカンカルボン酸又はハ ロ−低級アルカンカルボン酸、例えばギ酸又は三フッ化酢酸の除去を伴い、溶剤 の存在又は不存在下、好ましくは極性溶剤、例えば水又はエーテル、好ましくは 環式エーテル、例えばジオキサン中、又は液体有機カルボン酸、例えばギ酸に直 接溶解して、次式IX: (好ましくは次式IXa又はIXb: (式中、基は最後に定義した意味である) の化合物に変換される。 式II、又はIId又はIIbの化合物は、それぞれ、好ましくは2つの方法により 式IX又はIXd又はIXbの化合物から得られる。 第一の方法は、式IX(又はIXa又はIXb)の化合物を次式X: HO−X−OH (X), (式中、Xは式Iの化合物に対し定義された意味である(好ましくはそれが−(( C=S)−でないことを除く)の酸と反応させることにより(遊離(チオ)−カ ルボン酸それ自身(X=(C=O)又は((C=S))を除く)、又はその反応性誘 導体と反応させることにより、次式XI: (好ましくは、次式XIa又はXIb: (式中、Y1は先に定義された如き保護基でありそして残りの基は式IIの化合物 に対し定義された意味と同じである) の化合物に導びく。 基−X−の導入はまた、基−X−OH又はその反応性誘導体(これは(式IXの化 合物の2個の窒素原子の一方のみに)単結合的に結合している)により次いで式 Xの化合物を形成するため再たび中間体と反応することにより複数段階で行なわ れる。 式XI、特にXIa又はXIbの化合物中に意味−(C=O)−を有する基は、次い で例えばラウェソンズ(Laweson's)試薬を用い、変換において前記の如き、基− (C=S)−に変換できる。式Xの化合物の反応性誘導体は、好ましくは次式X a: Z1′−X−Z1″ (Xa) (式中、Z1′およびZ1″は各々互いに独立に、方法c)のもとで式V又はVa の化合物に対し言及した基Z1の一つである)(Z1′およびZ1″は好ましくは同 一である) の化合物である。式Xaの化合物は、式Vaの化合物に類似して同一な反応系で 形成され得る。 アシル化に対し反応条件は、方法c)のもとで記載した条件に類似する。好ま しくは、式Xa(式中、Z1′およびZ1″は双方とも、ハロゲン、例えば塩素又 は臭素、低級アルカノイルオキシ、例 えばアセチルオキシから選ばれる同じ基であるか、又は1−イミダゾリルを反応 させ、反応は不活性有機溶剤、例えば適当な炭化水素、例えば液体芳香族炭化水 素、例えばトルエン又はキシレン、エーテル、例えば環式エーテル、例えばテト ラヒドロフラン又はジオギサン、又はハロゲン化、例えば塩素化炭化水素、例え ばクロロホルム、塩化メチレン又は四塩化炭素、又はそのような溶剤の混合物中 、窒素塩基、特に第三アミン、例えばトリ−低級アルキルアミン、例えばトリエ チルアミン、エチルジイソプロピルアミン、4−ジメチルアミノピリジン又はピ リジン中、−80〜30℃、約−80〜50℃又は10〜30℃の温度で(Z1′−Z2″=1 −イミダゾリルに対し)、約−70℃で又は(イミダゾリルZ1′およびZ1″の場 合において)約室温で、好ましくは保護ガス、例えばアルゴン又は窒素の り、特にシアノに関しR7としてのシアノに関し、式Xaの化合物におけるZ1′ およびZ1″は、好ましくは低級アルキルチオ、例えばメチルチオである。次い で反応は好ましくは第三窒素塩基、例えばトリ−低級アルキルアミン、例えばト リエチルアミン又はエチルジイソプロピルアミン、又は対応する環式窒素塩基、 例えばピリジン中、50℃〜還流温度の温度で、特に約還流温度で好ましく行なわ れ、基Z1′/Z1″に対応する低級アルキルメルカプタンの形成を伴い、それは 又存在すべき他の溶剤に対して可能である。 次いで、式II、特にIIa又はIIbの化合物は、式III、特にIIIa又はIIIbの 化合物の反応に対して方法b)のもとで記載した条件に類似の条件下、式XI、特 にXIa又はXIbの化合物を、式IV(式中、基は定義された意味である)の化合物 と反応させることによって得られる。 択一的に、式II、特にIIa又はIIbの化合物は、特に方法b)のもと式IIIの 化合物を式IVの化合物と反応させる条件に対して記載された条件に類似の条件下 、(前記の如く、式IVの化合物を用い)基R3又はR4の導入を伴い、式IX(特に IXa又はIXb)の化合物をアルキル化することにより得ることができる。しかし 、反応は塩基の不存在下又は弱塩基、例えばアルカリ金属アルコラート、例えば トリ−低級アルキルアミン、例えばトリエチルアミン又はエチルジイソプロピル アミン、又は4−ジメチルアミノピリジン、ピリジン又はイミダゾールの存在下 、一次求核置換又は二次求核置換の条件のもと、例えば溶剤中および方法b)に 対して記載した温度で行うことができる。また、例えば異なる基R3およびR4の 導入に対し、これらを連続して式IVの2種の異なる化合物と反応させることによ り、連続して最初のもの次いで他の第二アミノ基と反応させることも可能であり 、必要により、反応すべきでないアミノ基は方法b)で記載されたアミノ保護基 の一つにより保護され、これは引き続き保護基の除去に対し方法a)のもとで言 及した方法の一つに従って再たび除去される。 また、アルキル化に対し還元的アミノ化を用いることも可能である。その目的 に対し、式IX、特にIXa又はIXbの化合物は、次式XII: D=O (XII), (式中、Dは式IにおいてR3又はR4に対して定義された未置換又は置換アルキ ル基に類似の基でありそして酸素原子結合炭素原子上で対応する基R3又はR4( これは従って少なくとも1個の更に水素原子を有する唯一の結合炭素原子を含有 する)を有するよりもより少ない1個の水素原子を有する基である) のアルデヒド又はケトンを用い、触媒、例えばラネ−ニッケルの 存在下、常圧又は0.1〜10メガパスカル(MPa)の圧力で水素化することにより、又 は錯体水素化物、例えば水素化ホウ素、例えば水素化シアノホウ素を用いた還元 により還元的にアミノ化される。この場合も、式IXの化合物(もし必要なら第二 アミノ窒素原子で保護される)と式XIIの化合物との徐々の反応も可能である。 還元的アミノ化と上記のアルキル化の他のタイプを組合せることも可能である 。 次式XIII: (特にXIIIa又はXIIIb, の化合物が得られ、ここにおいて基は式Iの化合物に対して定義された意味で ありそしてY1は式IXの化合物に対し定義された意味である。 式II、特にIIa又はIIbの化合物は、式XIII、特にXIIIa又はXIIIbの化 合物から、後者を式Xの化合物と、特に式Xの化合物と式IXの化合物との反応に おいて記載した如く、式Xaの化合物の反応性誘導体と反応させることにより得 られる。 最後に、式IXの化合物の段階で2個の基R3およびR4の1つを 先ず導入し次いで式XIの化合物の段階で他方を導入することも可能である。 当業者は、式VII,VIII,IXおよびXI又はXIIIの化合物を経由することにより 進行する反応順序において、「a」とラベルされた好ましい化合物の合成および 他方では「b」とラベルされた好ましい化合物の合成は、互いに別個に進行する 。 式III、特に式IIIa又はIIIbの化合物は、次式XIV: (特にXIVa又はXIVb, (式中、基は式Iの化合物に対し定義された意味である) の化合物を生成するため、例えば方法a)のもとで言及した方法の1つにより 、例えば式XI、特にXIa又はXIbの化合物からヒドロキシ−保護基Y1を除去す ることにより製造され、その化合物は式V又はその反応性誘導体の助けを用い、 方法c)に対して言及された条件に類似して反応せしめられ、次いで式IIIの化 合物が式XIVの化合物から得られ、特に式IIIaの化合物が式XIVaの化合物か ら得 られそして式IIIbの化合物が式XIVbの化合物から得られる。 残りの出発物質および中間体は、公知でありそして商業的に入手できる。 特に、式VII、好ましくは式VIIa又はVIIbの化合物はヨーロッパ特許出願EP0 521827(出願番号92810490.0−2103)に記載された方法に従って製造され該出願は 1993年1月7日に公開された。出願の方法a)のもとで言及された反応条件に類 似の条件のもとで、(次式(A): に、これらの化合物は、そこで示される条件下、そこで言及される 化合物における基はEP0521827で定義される意味である)次式XV: (特に次式XVa又はXVb: の化合物(これは、類似の方法で製造できそしてここにおいて基は式Vの化合物 に対し定義された意味と同じであり(そして式Aの化合物に対応する)を、次式 XVI: (式中、基は式IIの化合物に対し定義された意味と同じであり(そして式Bの化合 物に対応する))の化合物と反応させ式VII(XVから)、特にVIIa(XVaから)又 はVIIb(XVbから)製造することが可能である。反応は、好ましくは、高温度 で、例えば40℃〜還流温度で、特に還流温度で、極性有機溶剤、特にアルコール 、例えば低級アルカノール、例えばメタノール又はエタノール中、保護ガス、例 えば窒素又はアルゴンの存在下又は不存在下で行なわれる。 次の内容は注目すべきである。すなわち、式XVbの化合物は、もしも(EP05218 27における多段階反応に準じて、ここで前記式Aaの化合物はその出願で示され る式C: のN−保護アミノ酸から得られ、式中基はそこで定義された意味である)式( C)のN−保護アミノ酸の代わりに式XVIIb: (式中、基は式VIIの化合物に対して先に定義した意味と同じである) の対応するN−保護アミノ酸を反応させ式Xbのエポキシドを形成すると、得 ることができる。医薬組成物: 本発明は、式I又は式II″の化合物を含んでなる医薬組成物に関する。 本発明の医薬として許容し得る化合物は、例えば有効量の活性成分並びに又は 著るしい量の無機又は有機の、固体もしくは液体の医薬として許容し得る担体を 含んでなる医薬組成物の製造において使用できる。 本発明は、レトロウィルスプロテアーゼ、特にレトロウィルスアスパルテート プロテアーゼ、例えばHIV−I−又はHIV−II−ギャグ(gag)プロテアーゼの阻害 に応答する疾患の治療又は予防に対し、例えばレトロウィルス疾患、例えばAIDS の治療又は予防に対し、温血動物、特にヒトに投与することが適当である医薬組 成物に関し、この組成物は式I又は式II″の化合物の量、又はその医薬として許 容し得る塩の量(これはレトロウィルスプロテアーゼの阻害に有効である)並び に少なくとも1種の医薬として許容し得る担体を含んでなる。 本発明に係る医薬組成物は、温血動物(ヒトおよび動物)に対する経腸、例え ば経鼻、直腸又は経口、又は非経口例えば筋肉内又は静脈内投与のための組成物 であり、これは有効用量の医薬的に活性 な成分単分又は相当量の医薬として許容し得る担体を含んでなる。活性成分の用 量は、温血動物の種、体重、年令および個々の条件、個々の薬力学的データ治療 すべき疾患および投与方法に依存する。 本発明はウィルス、特にレトロウィルスにより引き起こされる疾患、例えばAI DSの治療方法に関し、ここにおいて本発明に係る式I又はII″の化合物の有効量 を、前述の疾患の一つ、特にAIDSのためのそのような治療を必要とする、特に温 血動物例えばヒトに投与する。温血動物、例えば体重約70kgのヒトに対する投与 すべき用量は、好ましくは例えば同じ寸法である1〜3回の単一用量に分けて、 一人当たり一回につき約3mg〜約3g、好ましくは約10mg〜約1.5kg、例えば約1 00mg〜1000mgである。通常、子供に対する用量は成人の用量の半分である。 医薬組成物は、約1%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%の有効成分を含ん でなる。 本発明に係る医薬組成物は、例えば単位用量形、例えばアンプル、バイアル、 坐剤、糖剤、錠剤又はカプセル剤の形質であってよい。 本発明の医薬組成物は、自体公知の方法で、例えば通常の溶解、凍結乾燥、混 合、顆粒化又は糖剤プロセスにより製造される。 活性成分の溶液、および又懸濁液、および特に等張水性溶液又は懸濁液は好ま しく用いられ、例えば凍結乾燥組成物が活性成分単独又は担体と共に含んでなる 場合に、使用前にそのような溶液又は懸濁液を作成することが可能である。医薬 組成物は殺菌できおよび/又は賦形剤、例えば防腐剤、安定剤、湿潤剤および/ 又は乳化剤、溶解剤、浸透圧調整用塩および/又は緩衝剤を含有できそして自体 公知の方法で、例えば通常の溶解又は凍結乾燥プロセスにより製造 される。該溶液又は懸濁液は、粘度−増加物質、例えばナトリウムカルボキシメ チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロ リドン又はゼラチンを含むことができる。 油水懸濁液は、注射目的のため通常のオイル成分として植物、合成又は半合成 オイルを含んでなる。酸成分として8〜22個、特に12〜22個の炭素原子を有する 長鎖脂肪酸、例えばラウリン酸、トリデシウ酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸 、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸又は 対応する不飽和酸、例えばオレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸 又はリノレン酸を含有するそのような特に液体脂肪酸エステルが言及され、適当 な場合、酸化防止剤、例えばビタミンE、β−カロテン又は3,5−ジ−第三ブ チル−4−ヒドロキシトルエンが添加される。これらの脂肪酸エステルのアルコ ール成分は、最大6個の炭素原子を有しそしてモノ−又はポリ−ヒドリック(hy dric)、例えばモノ−、ジ−又はトリ−ヒドヒドリック、アルコール、例えばメ タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール又はペンタノール又はこれら の異性体であるか、特にグリコールおよびグリセロールである。脂肪酸のエステ ルの次の例が、従って言及されるべきである:エチルオレエート、イソプロピル ミリステート、イソプロピル パルミテート、「Labrafil M2375」(ポリオキ シエチレン グリセロール トリオレコート、Gattefosse’、パリ)、「Miglyo l 812」(C8〜C12の鎖長を有する飽和脂肪酸のトリグリセリド ーモンド油、ひまし油、ごま油、大豆油そしてより特にピーナッツ油。 注射組成物は、殺菌条件下常法で調製され、同様のことは組成物 をアンプル又はバイアルに導入し次いで容器を封止することに適用される。 経口投与のための医薬組成物は、活性成分を固体担体と一緒にし、所望により 生成した混合物を顆粒化し次いで所望により又は必要により適当な賦形剤を添加 後、混合物を糖剤又はカプセル剤に加工する。活性成分を拡散せしめるか又は測 定された量放出せしめるプラスチック担体に活性成分を配合せしめることも可能 である。 適当な担体は、特に充てん剤、例えば糖、例えばラクトース、サッカロース、 アニトール又はソルビトール、セルロース製品および/またはリン酸カルシウム 、例えばリン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウム、更に結合剤、例え ばとうもろこし、小麦、米を用いたデンプンペーストもしくはじゃがいもデンプ ン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ ルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび/またはポリビニルピ ロリドン、所望により、崩壊剤、例えば上述のデンプン、更にカルボキシメチル デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸もしくはその塩、例え ばアルギン酸ナトリウムである。賦形剤は、特に流動調整剤および滑沢剤、例え ばケイ酸、タルク、ステアリン酸、もしくはその塩、例えばステアリン酸マグネ シウムもしくはカルシウムおよび/またはポリエチレングリコールである。糖被 錠剤コアには、特に所望によりアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、 ポリエチレングリコールおよび/又は酸化チタンを含有する濃厚糖液、適当な有 機溶剤もしくは溶剤混合物のラッカー溶液を用いて適当なコーチングが設けられ 、あるいはまた腸溶皮の製造に対しては、適当なセルロース製品、例えばアセチ ルセルロースフタレートもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー トの溶液が用いられる。カプセルは、ゼラチンから造 られる乾燥充てんカプセルでありそして軟封止カプセルは、ゼラチンおよび可塑 剤、例えばグリセロール又はソルビトールから造られる。乾燥充てんカプセルは 、活性成分を顆粒の形で、例えば充てん剤、例えばラクトース、結合剤、例えば デンプンおよび/又は滑剤例えばタルク又はステアリン酸マグネシウムと共にお よび所望により安定剤と共に含むことができる。軟カプセルにおいては、活性成 分は適当な油性賦形剤、例えば脂肪酸、パラフィン油又は液体ポリエチレングリ コール中に好ましい溶解又は懸濁され、同様に安定剤および/又は抗菌剤を添加 することも可能である。例えば異なる用量の有効成分を同一視もしくは示すため の着色剤もしくは顔料が、更に錠剤もしくは糖皮、錠剤コーチング又はカプセル コーチングに添加される。 次の例は、本発明を説明するものであるが、いかなる場合も本発明の範囲を制 限するものではない。 温度は摂氏(℃)で与えられる。温度が特定されていない場合、反応は室温で 生起する。溶離液端の浸出展開に対する対象物質の浸出展開の割合を示す。Rf値 は次の溶剤系における薄層のクロマトグラフィー(TLC) により薄層シリカゲルプ レート上で測定される: TLC溶離液系: A クロロホルム/メタノール 95:5 B トルエン/酢酸エチル 2:1 C 塩化メチレン/ジエチルエーテル 5:1 D ヘキサン/酢酸エチル 4:1 E クロロホルム/メタノール/水/ 85:13:1.5:0.5 酢酸 F ヘキサン/酢酸エチル 5:1 G ヘキサン/酢酸エチル 1:1 H 塩化メチレン/ジエチルエーテル 20:1 I ヘキサン/酢酸エチル 2:1 J ヘキサン/酢酸エチル 3:1 K トルエン/酢酸エチル 4:1 L 塩化メチレン/ジエチルエーテル/ 1:1:3 ヘキサン M クロロホルム/メタノール 5:1 N 塩化メチレン/ジエチルエーテル 20:1 O 塩化メチレン/ジエチルエーテル 10:1 P 塩化メチレン/ジエチルエーテル 100:1 Q ヘキサン/酢酸エチル 3:2 R ヘキサン/酢酸エチル 10:1 S 酢酸エチル/エタノール 10:1 T ヘキサン/酢酸エチル 8:1 略記号「Rf(A)」は、例えば溶剤系Aにおいて測定されたRfを示す。互いに対 する溶剤の定量的割合は、常に容量で示される。 HPLC勾配 Ia)中b)は20%→ 100% 35分間 IIa)中b)は20%→ 10% 20分間 溶離液a):アセトニトリル+0.05% TFA;溶離液b):水+0.05% TFA。カ ラム(250×4.6mm)は、「逆相」物質C18−ヌクレオジル(商標)(5μm平均粒径 、オクタデシルシランで共有結合物に誘導されたシリカゲル、マーチャレーアン ドナゲール、ジューレン、ドイツ連邦共和国)で充填。215nmでUV吸収により検出 。反応時間(TRet)は分で与えられる。流速1ml/分。 同じ略記号は溶離液系を示すためフラッシュクロマトグラフィーおよび中圧クロ マトグラフィーにおいて用いられる。用いられた他の短い名称および略記号は、 次の意味を有する: abs.無水(溶剤が排水であることを示す) atm 物理的圧力 (圧力の単位)−1atmは1.013barに相当する。 Boc 第三ブトキシカルボニル DIPE ジイソプロプルエーテル DMAP 4−ジメチルアミノピリジン DMF ジメチルホルムアミド DMSO ジメチルスルホキシド ether ジエチルエーテル sat. 飽和 h 時間 HV 高真空 min 分 MS マススクトロスコピー Ref.Ex. 参考例 RT 室温例 RE 回転蒸発器 brine 飽和塩化ナトリウム溶液 TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド トリ水和物 THF テトラヒドロフラン 質量分析データは、通常のMSにより又は「高速原子衝撃分析法」(F AB−MS)に従って得られる。質量データーは第一の場合に非プロトン化分子(M )+に関し、又は第二の場合にはプロトン化分子イオン(M+H)+に関する。 陽子核磁気共吸分析(1H−NMR)に対する値は、内部標準としてテトラメチルシ ランを基準としてppmで示される。 S=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、m=多重項、dd=ダブルダ ブレット、br=幅広い。 IRスペクトルに対する値は、cm-1で示され、そして各々の溶剤は、丸形ブラケ ット中に存する。もし示す場合、Sは関係バンドの強い強度を示し、mは中程度 の強度を示しそしてWは弱い強度を示す。 略記号−[PheNNPhe]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−フェニル−1− (N−ベンジルヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オールの二価の残基を示しそ して次式: を有する。 略記号−[PheNNCha]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−フェニル−1− (N−シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オールの二価の 残基を示しそして次式: を有する。 略記号−[PheNNLeu]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−フェニル−1− (N−イソブチルヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オールの二価の残基を示し そして次式: を有する。 略記号−[PheNNNle]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−フェニル−1− (N−n−ブチルヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オールを有しそして次式: を有する。 略記号−[PheNN(p-F)Phe]を有する略記号は、3(S)−アミノ−4−フェニ ル−1−(N−(p−フルオロフェニルメチル)−ヒドラジノ)−ブタン−2( S)−オールの二価の基を示しそして次式: を有する。 略記号−〔(p-F)PheNN(p-F)Phe〕を有する略記号は、3(S)−アミノ−4− (p−フルオロフェニル)−1−(N−(p−フルオロフェニルメチル)−ヒド ラジノ)−ブタン−2(S)−オールの二価の残基を示しそして次式: を有する。 略記号−[PheNN(p-CN)Phe]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−フェニル −1−(N−(p−シアノフェニルメチル)−ヒドラジノ)−ブタン−2(S) −オールの二価の残基を示しそして次式: を有する。 略記号−[ChaNNLeu]を有する残基は、3(S)−アミノ−4−シクロヘキシル −1−(N−イソブチル−ヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オールの二価の残 基を示しそして次式: を有する。 1−〔2(S)−アセトキシ−3(S)−アミノ−4−フェニルブチル〕−〔 1−シクロヘキシルメチル〕−ヒドラジンの二価の残基は、次式: を有する ペプチド化学において通常用いられる略記号は、天然α−アミノ酸の二価の残 基を示すために用いられる。しかし、アミノ末端が左側にありそしてカルボキシ が右側にある通常のペプチド命名と同様に、残基−[PheNNPhe],−[PheNNCha], −[PheNNLeu],−[PheNNNle],−[PheNN(p-F)Phe],−〔(p-F)PheNN(p-F)Phe〕 ,−[PheNN(p-CN)Phe〕およびー[ChaNNLeu]の右側に化合物名中に位置するアミ ノ酸は、左側に結合カルボキシ基を有し、これは結合の方向の反転 (反転)を象徴する矢印(←)によって示される。もし知られている場合、α−炭 素原子での立体配置は接頭辞(L)又は(D)により示される。フェノール性ヒ ドロキシ基で基Rによりエーテル化されたチロシン残基は略記号Tyr(0R)を有す る。Nleはノルロイシンの残基を示す。参考例1Boc-[PheNNPhe]-Boc: 4mlのメタノールに溶解した300mg(1.14mmol)の(2R)−〔1′(S)−B oc−アミノ−2′−フェニルエチル〕オキシラン(J.Org.Chem.50,4615(1985 ))および253mg(1.14mmol)の第三ブチル−3−ベンジル−カルバゼート(J.Che m.Soc.,Perkin I,1712(1975)の溶液を、12時間加熱還流する。反応混合物を 0℃に冷却し、大部分の表題化合物が沈殿する。母液を蒸発により濃縮し次いで 残留物を少量の塩化メチレンに溶解する。ヘキサンの滴下液、より以上の表題化 合物を白色沈殿物の形で得た。FAB−MS:(M+H)+=486,tRet(I)=26.8分、 TLCRf(A)=0.70。参考例2Boc-[PheNNCha]-Boc: 参考例1に準じ、表題化合物を、231mg(0.88mmol)の(2R,3S)−1− [3−Boc−アミノ−2−フェニルエチル〕オキシランおよび200mg(0.88mmol) の第三ブチル−3−シクロヘキシルメチル−カルバゼートから出発してヘキサン から白色沈殿物の形で得る。FAB-MS:(M+H)+=492,tRet(I)=30.4分、TLC Rf(A)=0.78。 出発物質を次のように製造する: a)第三ブチル−3−シクロヘキシルメチル−カルバゼート: 400mlのメタノールに溶解した10.2g(45.1mmol)のシクロヘキシルカルバル デヒド−第三ブトキシカルボニルヒドラゾンを、炭素に担持した5%白金の51g の存在下、室温(RT)でかつ4気圧の水 素圧で水素化する。反応が完結すると、触媒を濾過により除去しそして濾液を蒸 発により濃縮する。残留物を蒸発により濃縮し表題化合物を無色樹脂の形で得る 。1H−NMR(200MHz,CDCl3):6.1(s,br,1H),3.9(s,br,1H),2.65( d,2H),1.8−0.75(m,11H),1.45(s,9H),tRet(I)=32.0分、T LCRf(A)=0.75。 b)シクロヘキシルカルバルデヒド−第三−ブトキシカルボニルヒドラゾン: 400mlのエタノールに溶解した10.8g(81.2mmol)の第三ブチルカルバゼートお よび10.1g(90mmol)のシクロヘキシルカルバルデヒドの溶液を、2時間加熱還 流する。次いで溶剤の半分を留去しそして表題化合物を水を添加して沈殿させる 。それは更にa)において直接用いられる。参考例3Boc-[PheNNLeu]-Boc: 参考例1に準じ、表題化合物を、1.0g(3.8mmol)の(2R)−〔1′(S)−B oc−アミノ−2′−フェニルエチル〕オキシランおよび715mg(3.8mmol)の第三ブ チル−3−イソブチル−カルバゼート(製造:J.Chem.Soc.,Perkin I,1712( 1975))から出発しヘキサンから沈殿物の形で得る。FAB-MS:(M+H)+=452, tRet(I)=27.2分、TLCRf(B)=0.55。参考例4N−トリフルオロアセチル−[PheNN(p-F)Phe]−Boc: 35mlのメタノールに溶液した4.0g(15.4mmol)の(2R)−〔1′(S)− トリフルオロアセチル−アミノ)−2′−フェニルエチル〕オキシランおよび3. 89g(16.2mmol)の第三ブチル−3−(p−フルオロフェニル−メチル)−カル バゼートの溶液を、ボンベ管内で80℃で約20時間加熱する。反応混合物を蒸発に より濃縮し、残留物を少量のジクロロメタンに溶解し次いでヘキサンを用いそこ から沈殿させる(冷蔵庫)。カラムクロマトグラフィー法により更に生成物を得 る(SiO2、塩化メチレン/エーテル95:7)。TLCRf(C)=0.57;tRet(I)=24.3 分:FAB-MS(M+H)+=500。 出発物質を次の如く製造する: a)N−3(S)−(Boc−アミノ)−2(R,S)−ヒドロキシ−4−フェニル −1−トリメチルシリル−ブタン : 窒素雰囲気下、24.7g(1.02モルのマグネシウムを100mlの無水エーテル中に3 5分にわったって装入し、次いで小量のヨウ素および同時に132.5ml(0.95mol)の クロロメチルトリメチルシランおよび300mlのエーテルを添加し、温度を氷浴で3 8℃に保持する。次いで、生成した反応混合物をRTで15分間撹拌する。−60℃に 冷却後、1.1lのエーテルに懸濁させた48.6g(0.195mol)のN−Boc−フェニル アラニナール(製造:D.J.Kempf,T.Org.Chem.51,3921(1986))の懸濁液を、 40分にわたって添加した。反応混合物を90分にわたってRTに加熱し次いで該温度 で更に90分間撹拌する。次いでそれを2lの氷水および1.5lの10%水性クエン 酸に注ぐ。分離した水性層を500mlのエーテルで2回抽出する。全てのエーテル 抽出物を、500mlの10%クエン酸で洗い次いでブラインで2回洗う。硫酸ナトリ ウムで乾燥後、濃縮を真空下で行い次いで生成した表題化合物を追加の精製なし で更に用いる。TLCRf(D)=0.6;FAB-MS(M+H)+=338。 b)1−フェニル−3−ブテン−2(S)−アミン: エーテルに溶解した35.6ml(0.28mol)の約48%三フッ化ホウ素溶液を、420mlの 塩化メチレンに溶解した18.8g(0.055mol)の3(S)−(Boc−アミノ)−2( R,S)−ヒドロキシ−4−フェニル−1−トリメチルシリルブタンの溶液に、 5℃で10分にわたって添加する。次いで反応混合物をRTで16h(時間)撹拌し、 10℃に冷却 しそして276mlの4N水酸化ナトリウム溶液を20分にわたって添加する。水性相 を分離し次いで各々400mlの塩化メチレンで2回抽出する。一緒にした有機抽出 物をブラインで洗い次いで硫酸ナトリウムで乾燥する。表題化合物を追加の精製 なしで更に用いる。TLCRf(E)=0.15;IR(塩化メチレン)(cm-1):3370,3020,29 20,1640,1605。 c)N−トリフルオロアセチル−1−フェニル−3−ブテン−2(S)−アミン : 0℃で、17.0ml(121mmlo)の無水三フッ化酢酸を、210mlの塩化メチレンおよび 70mlのピリジンに溶解した11.9g(81mmol)の1−フェニル−3−ブテン−2( S)−アミンに加える。0℃で0.5h撹拌後、バッチを、本HClで、水でそしてブ ラインで抽出する水性相を塩化メチレンで2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥しそ して蒸発により濃縮する:TLCRf(F)=0.4。 d)2(R)−〔1′(S)−(トリフルオロアセチル−ミアノ)−2′−フェ ニルエチル〕−オキシラン : 54.28g(314mmol)のm−クロロ過安息香酸を、600mlのクロロホルムに溶解し た14.5g(60mmol)のN−トリフルオロアセチル−1−フェニル−3−ブテン− 2(S)−アミンの溶液に添加し次いで反応混合物をRTで24h撹拌し反応を完結 させる。次いで、それを10%亜硫酸ナトリウムで2回、飽和炭酸ナトリウム溶液 で2回、水でそしてブラインで洗う。水性相を塩化メチレンで2回抽出し次いで 一緒にした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして蒸発により濃縮し表題化合物 を得、この表題化合物は更に精製することなく次の工程で用いられる:TLCRf(I) =0.41。 e)p−フルオロフェニルカルバルデヒド(fluorophenyl cabaldehyde)−第三ブ トキシカルボニルヒドラゾン : 300mlのエタノールに溶解した32g(242mmol)の第三ブチルカルバゼート(tert -butyl carbazate)および30g(242mmol)のp−フルオロベンゾアルデヒドを80 ℃で3h反応させ表題化合物を形成し、これは冷却しそして水で希釈すると結晶 化する:TLCRf(G)=0.48。tRet(I)=19.4分。 f)第三ブチル−3−(p−フルオロフェニルーメチル)−カルバゼート: 500mlのTHFに溶解した55g(231mmol)のp−フルオロフェニルカルバルデヒド −第三ブトキシカルボニルヒドラゾンを、5%の炭素に担持したパラジウム5.5 gを用いRTで水素化し、表題化合物を形成する。反応が完結すると、触媒を濾過 により除去し次いで濾液を真空により濃縮する。残留物を塩化メチレンに溶解し 次いで水で洗浄する。有機相を蒸発により濃縮し表題化合物を生成する:1H−N MR(200MHz,CD30D):7.35(dd,8および6Hz,2H),7.05(t,8Hz,2H),3 .9(s,2H),1.45(s,9H)。参考例5H−[PheNN(p-F)Phe]−Boc: 70℃でそして窒素雰囲気下で、15mlの1Mの炭酸カリウムの水性溶液を、50ml のメタノールに溶解した0.3g(0.6mmol)のN−トリフルオロアセチル−〔PheNN( p-F)Phe〕−Boc(製造に対し参考例4参照)の溶液に滴下し次いで反応混合物を その温度で25h撹拌する。次いでHV下蒸発により濃縮し、塩化メチレンを残留物 に加えそしてバッチを水およびブラインで2回洗う。水性相を塩化メチレンで2 回抽出しそして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして蒸発により濃縮する。粗 製生成物は、更に精製することなく次の工程で用いられる:tRet(I)=16.2分。参考例6N−トリフルオロアセチル−[PheNN(p-F)Phe]−H: 0℃で、5mlの三フッ化酢酸を、5mlの塩化メチレンに溶解した 0.2Og(0.40mmol)のN−トリフルオロアセチル−[PheNN(p-F)Phe〕−Boc(製 造に対し例4参照)に添加する。0℃で4時間そしてRTで2時間撹拌後、反応混 合物を蒸発により濃縮する。ジオキサンから残留物を凍結乾燥して表題化合物を 得、こは精製することなく更に反応せしめられる:tRet(I)=14.7分。参考例7N−トリフルオロアセチル−[PheNNPhe]−Boc: 参考例4に準じ、15mlのメタノールに溶解した1.82g(7.0mmol)の2(R)− 〔1′(S)−(トリフルオロアセチル−アミノ)−2′−フェニルエチル〕− オキシラン(参考例4d)および1.58g(7.1mmol)の第三ブチル−3−ベンジル −カルバゼート(J.Chem.Rerkin I,1712(1975))を、ボンベ管中で反応させ 表題化合物を形成しこれをカラムクロマトグラフィー法(SiO2、塩化メチレン/ エーテル50:1)により単離する:TLCRf(C)=0.38;tRet(I)=24.5分。参考例8N−[PheNNPhe]−Boc: 参考例5に準じ、60mlのメタノールに溶解した258mg(0.53mmol)のN−トリ フルオロアセチル−[PheNNPhe]−Bocを、10.7mlの1M炭酸カリウム溶液とを反 応させ表題化合物を形成する。1H−NMR(CD3OD,200MHz):7.4−7.1(m,10H) ,3.87(m,2H),3.57(dxt,1H),3.0−2.5(m,5H),1.29(s,9H)。参考例9N−トリフルオロアセチル−〔(p-F)PheNN(p-F)Phe〕−Boc: 参考例4に準じ、9mlのエタノールに溶解した415mg(1.49mmol)の2(R)− 〔1′(S)−(トリフルオロアセチル−アミノ)−2′−(p−フルオロフェ ニル)エチルーオキシランおよび377mg(1.57mmol)の第三ブチル−3−(p− フルオロフェニル−メチル)−カルバゼートを反応させ、表題化合物を形成する :TLCRf(N) =0.53;FAB-MS(M+H)+=518;1H−NMR(300MHz,CD3OD):7.4−7.3および7 .3−7.2(2m、各々2H),7.05−6.9(m,4H),4.23(m,1H),3.90−3.65 (m,3H),3.03−2.78および2.74−2.60(2m、各々2H),1.30(s,9H)。 出発物質を次のように製造する: a)N−Boc−(p−フルオロフェニルアラニン): 0.4lのジオキサン/水1:1中で、20g(109mmol)のp−フルオロフェニルア ラニン(フルカ、Buchs、スイス)を、35.5g(163mmol)のBoc−無水および150g (1.09mol)の炭酸カリウムと反応させる。4時間後、反応混合物をクエン酸溶液 で酸性化し次いで3部分の酢酸エチルで抽出する。有機相を10%クエン酸、水お よびブラインで洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し次いで蒸発により濃縮する。残留 物を少量の塩化メチレンに溶解し次いでヘキサンの添加により結晶化させ表題化 合物を生成する:tRet(I)=16.9分。 b)N−Boc−(p−フルオロフェニルアラニノール): −5℃〜−10℃で、9.66ml(69mmol)のトリエチルアミンを73mlの無水THFに 溶解した17.9g(63mmol)のN−Boc−(p−フルオロフェニルアラニン)の溶 液に添加し、次いで44mlの無水THFに溶解した9.05ml(69mmol)のクロロギ酸イ ソブチルエステルの溶液を、滴下する。RTで0.5時間撹拌後、形成した沈殿物を 吸引濾過する。濾液を冷却しながら28mlの水に溶解した4.77g(126mmol)の水素 化ホウ素ナトリウムに滴下する。RTで4時間撹拌後、バッチを10%クエン酸で酸 性化し、THFの幾分をREを用いて蒸発させそして残留物を酢酸エチルの3部分と 2N水酸化ナトリウム溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインの2部 分間に分配する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し次いで蒸発により濃縮しそし て残留物を少量の塩化メチレンに溶解しそしでヘキサンの添加により結晶化させ 表題化合物を生成する:TLCRf(G)=0.36;tRet(I)=16.8分;1H−NHR(200MHz ,CD3OD):7.24(dd,8および5Hz,2H),6.98(t,8Hz,2H),3.73(m, 1H),3.47(d,5Hz,2H),2.88(dd,13および6Hz,1H),2.62(dd,13お よび8Hz,1H),1.36(s,9H)。 c)N−Boc−(p−フルオロフェニルアラニナール): 窒素雰囲気下、76mlの塩化メチレンに溶解した4.44ml(62.4mmol)のDMSOを、 44mlの塩化メチレンに溶解した4.0ml(46.8mmol)の塩化オキサリルの、−60℃ に冷却した溶液に滴下する。15分間撹拌後、塩化メチレン/THF1:1の185mlの 溶液の形態中に溶解した8.4gを、澄明な反応溶液に添加し(→沈殿)次いでバ ッチを25分間撹拌する。次いで38mlの塩化メチレンに溶解した17.3ml(124.8mmol )のトリエチルアミンを添加する。30分撹拌後、 278mlの20%硫酸水素カリウム の溶液を滴下し次いで220mlのヘキサンを添加する。バッチをRTに放温し次いで 水性相を分離し次いで2部分のエーテルで抽出する。有機相を、飽和炭酸水素ナ トリウム溶液、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し次いで蒸発 により濃縮し表題化合物を生成しこれは更に精製することなく次の工程で用いら れる:1H−NMR(200MHz,CDC3):9.63(s,1H),6.9−7.2(2m,4H),5.04 (m,1H),4.42(m,1H),3.10(m21H),1.43(s,9H)。 d)N−3(S)−(Boc−アミノ)−2(R,S)−ヒドロキシ−4−(p−フ ルオロフェニル)−1−トリメチルシリル−ブタン : 参考例4a)に準じ、33mlの無水エーテル中の1.63g(67mmol)のマグネシウ ムを、8.3ml(60mmol)のクロロメチルトリメチルシランと反応させグリニヤー ル化合物を形成し、これは13mmolのN−Boc−(p−フルオロフェニルアラニナ ール)との反応後、抽出お よびカラムクロマトグラフィー法(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル5;1→4;1 )により、表題化合物のジアステレオ異性体混合物を生成する:TLCRf(D)=0.32 ;tRet(I)=24.9分(22%)/25.5分(78%);FAB-MS(M+H)1=356。 e)1−(p−フルオロフェニル)−3−ブテン−2(S)−アミン: 例4b)に準じ、22mlの塩化メチレンに溶解した1.1g(3.1mmol)のN−3(S )−(Boc−アミノ)−2(R,S)−ヒドロキシ−4−(p−フルオロフェニル )−1−トリメチルシリル−ブタンを、エーテル中の19ml(15.5mmol)の約48% 水素化ホウ素ナトリウムと反応させ、表題化合物を形成する:1H−NMR(300MHz ,CDCl3):7.2−7.10および7.05−6.9(2m,各々2H),5.9−5.8(m,1H) ,5.2−5.0(m,2H),3.57(m,1H),2.79(dd,12および6Hz,1H),2.62 (dd,12および8Hz,1H),1.7(sb,2H)。 f)N−トリフルオロアセチル−1−(p−フルオロフェニル)−3−ブテン− 2(S)−アミン : 参考例4c)に準じ、1.8mlの塩化ピリジンおよび5.4mlのピリジンに溶解した 364mg(2.2mmol)の1−(p−フルオロフェニル)−3−ブテン−2(S)−アミ ンを、460μl(3.3mmol)のトリフルオロ酢酸無水物と反応させ表題化合物を形成 し、これはヘキサンで温浸後純粋な形で得られる:TLCRf(I)=0.58;MS(M)+ =261。 g)2(R)−〔1′(S)−(トリフルオロアセチル−アミノ)−2′−(p −フルオロフェニル)エチル〕−オキシラン : 参考例4d)に準じ、9mlのクロロホルムに溶解した359mg(1.37mmol)のN −トリフルオロアセチル−1−(p−フルオロフェニル)−3−ブテン−2(S )−アミンを、1.18g(6.87mmol)のm− クロロ過安息香酸で酸化し表題化合物を形成する:TLCRf(I)=0.45。参考例10H−〔(p-F)PheNN(p-F)Phe〕−Boc: 参考例5に準じ、45mgのメタノールに溶解した285mg(0.55mmol)のN−トリ フルオロアセチル−〔(p-F)PheNN(p-F)Phe〕−Bocを、14mlの1M炭酸カリウム 溶液と反応させ表題化合物を形成する:tRet(I)=16.4分。参考例11Boc−[PheNN(p-F)Phe]−Boc: 参考例1に準じ、2.0g(7.60mmol)の(2R)−〔1′(S)−Bos−アミノ −2′−フェニルエチル〕オキシランおよび参考例4fからの2.17g(9.04mmol )の第三ブチル−3−(4−フルオロフェニル−メチル)−カルバゼートから、 ヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いシリカゲルでクロマトグラフィー精製後 、表題化合物を得る。FAB−MS:(M+H)+=504,tRet(I)=26.2分、TLCRf(I) =0.26。参考例12Boc−[PheNN(p-CN)Phe]−Boc: 参考例1に準じ、2.0g(7.60mmol)の(2R)−〔1′(S)−Bos−アミノ −2′−フェニルエチル〕オキシランおよび1.87g(7.6mmol)の第三ブチル−3 −(4−シアノフェニル−メチル)−カルバゼートから、メタノール/DIPEから 表題化合物を得る。FAB−MS:(M+H)+=511,tRet(I)=25分、TLCRf(K)=0. 19。 出発物質を次の如く製造する。 a)第三ブチル−3−(4−シアノフェニル−メチル)−カルバゼート: 参考例2bに準じ、エタノールに溶解した10g(76.3mmol)と10g(76.3mmol )の第三ブチルカルバゼートとを反応させ4−シアノフェニルカルバルデヒド− 第三ブトキシカルボニルヒドラゾンを形 成する。その11.1gを、10%の炭素上に担持したパラジウム2gの存在下150ml のTHF中、2気圧の水素圧で水素化し次いで表題化合物を生成する:1H−NMR(20 0MHz,CDCl3):7.65(d,J=8Hz,2H),7.45(d,J=8Hz,2H),6.08 (s,br,1H),4.3(s,br,1H),4.02(s,2H),1.45(s,9H)。参考例13Boc−[ChaNNLeu]−Boc: 15mlのメタノールに溶解した200mg(0.24mmol)のBoc−[PheNNLeu]−Boc(参考 例3)の溶液を、10mgのニシムラ触媒(Rh(III)およびpt(IV)オキシド−水和 物、デグザ(Degussa))の存在下、1気圧の水素圧で4時間水素化する。触媒を 濾過により除去し次いで溶剤を完全に蒸発させ、塩化メチレン/ヘキサンから結 晶化後表題化合物を得る。tRet(I)=26.7分、TLCRf(L)=0.21。参考例14H−[PheNNLeu]−Boc: 参考例5に準じ、表題化合物を、90mlのメタノールに溶解した1.27g(2.84mm ol)のN−トリフルオロアセチル−[PheNNLeu]−Boc(参考例15)および24mlの1 N炭酸ナトリウム水性溶液から、DIPEの添加により塩化メチレンから沈殿後に得 る:tRet(I)=14.9分、TCLC Rf(M)=0.38。参考例15N−トリフルオロアセチル−[PheNNLeu]−Boc: 参考例4に準じ、表題化合物を、参考例4d)からの3g(11.57mmol)の2( R)−〔1′(S)−トリフルオロアセチルアミノ)−2′−フェニルエチル] −オキシランおよび2.3g(21.15mmol)の第三ブチル−3−イソブチル−カルバゼ ート(製造:J.Chem.Soc.Perkin I,1712(1975)から、塩化メチレン/エー テル(20:1)を用いシリカゲルでカラムクロマトグラフィー精製後に得る。tRet (I)=24.7分、TLCRf(N)=0.36。参考例16N−トリフルオロアセチル−[PheNNLeu]−H・2HCl: 参考例15からのN−トリフルオロアセチル−[PheNNLeu]−Boc 300mg(0.67mmo l)を、窒素雰囲気下RTで2時間撹拌しながら4N塩化水素と反応させ次いで引 き続き凍結乾燥させ、次いで再たびジオキサン/第三ブタノールから凍結乾燥さ せ、表題化合物を線状固体の形で得る。Rf(N)<0.1。参考例17H−[PheNNNle]−Boc: 参考例5に準じ、表題化合物を830mg(1.85mmol)のN−トリフルオロアセチ ル−[PheNNNle]−Boc(参考例(8)から塩化メチレン/DIPEから沈殿後に得る。 tRet(I)=15.4分、TLCRf(M)=0.54。参考例18N−トリフルオロアセチル−[PheNNNle]−Boc: 参考例4に準じ、表題化合物を、参考例4d)からの1g(3.86mmol)の2( R)−〔1′−(S)−(トリフルオロアセチル−アミノ)−2′−フェニルエ チル〕−オキシランおよび720mg(3.86mmol)の第三ブチル−3−ブチル−カル バゼートから、塩化メチレン/エーテル(20:1)でシリカゲルによりクロマト グラフィー精製後に得る。tRet(I)=25.3分、TLCRf(O)=0.43。 出発物質を次のように製造する: a)第三ブチル−3−ブチル−カルバゼート: 参考例2b)に準じ、18.0g(136.2mmol)の第三ブチルカルバゼートおよび12. 3ml(136.2mmol)のn−ブタノールから、対応する第三ブトキシカルボニルヒドラ ゾン(25g,99%)を粗製生成物の形で得、これは5%の木炭に担持した白金10 g存在下そして4気圧の水素圧で参考例2a)に記載した如く水素化される。ヘ キサン/酢酸エチル(1:1)を用いシリカゲルで粗製生成物のクロマトグラフ ィー精製により表題化合物を生成する。TLCRf(G)−0.44,1H−NMR(200MHz,CD3 OD)。0.92(t,J=7Hz,3H),1.43(s,9 H),1.30 to 1.50(m,4H),2.75(t,J=7Hz,2H)。 参考例の前記化合物は、次下の実施例に対する出発物質として役立つ。 例1:(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェニル メチル)−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼ バン−3−オン : 28.5mg(0.090mmol)のTBAFを、1mlのDMFに溶解した29.3mg(0.045mmol)の((5( S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェニルメチル)− 6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−1,2 ,4−トリアゼパン−3−オンの溶液に添加する。RTで18時間後、バッチを50ml の水中に注ぎそして3部分の酢酸エチルで抽出する。有機相を2部の飽和炭酸水 素ナトリウム溶液、水およびブラインで連続して洗浄し、Na2SO4で乾燥し次いで 蒸発により濃縮する。超音波浴中ヘキサンからの蒸解により純粋な表題化合物を 生成する:〔α〕D=−52°(C=1;エタノール);tRet(II)=20.2分;FA B−MS(M+H)+=534。 出発物質を次のように製造する。 a)3(S)−(Boc−アミノ)−4−フェニル−1−(2−Boc−1−シクロヘキ シルエチルヒドラジノ)−2(S)−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)− ブタン : 8.29g(121mmol)のイミダゾールおよび9.2g(60.9mmol)の第三ブチル−ジメ チル−クロロシランを、44mlのジオキサンおよび6mlの DMFに溶解した20g(40 .6mmol)の3(S)−(Boc−アミノ)−4−フェニル−1−(2−Boc−1− シクロヘキシルメヂルヒドラジノ)−ブタン−2(S)−オール(Boc−PheNNCha )−Boc=参考例2)の溶液に添加する。RTで16時間後、HPLCは反応混合物が未 だ析出物を含有しているので、8.29gのイミダゾールおよび9.2gの第三ブチル ジメチルクロロシランの総量を少しづつ再たび添加し次いでバッチを最終的に50 時間撹拌する。白色懸濁液を氷−水中に注ぎそして3部の酢酸エチルで抽出する 。有機相を水で2回そしてブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し次いで蒸発により 濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2、塩化メチレン/エーテル100:1 )により、純粋な表題化合物を生成する:TLCRf(P)=0.41;tRet(II)=23.7 分;FAB−MS(M+H)+=606。 b)3(S)−アミノ−4−フェニル−1−(1−シクロヘキシルエチルヒドラ ジノ)−2(S)−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)−ブタン : 0.4lのギ酸に溶解した22.79g(37.6mmol)の3(S)−(Boc−アミノ)−4 −フェニル−1−(2−Boc−1−シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−2(S )−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)−ブタンを、保護ガス下室温で撹拌 する。7時間後、反応混合物を凍結乾燥させ次いで残留物を3部の酢酸エチル、 飽和NaHCO3溶液およびブライン間に分配する。得られたフォームは次の工程で直 接用いられる。 c)(5(S),(6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−6−((第 三ブチルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 窒素雰囲気下、7.45g(46mmol)のカルボニルジイミダゾールを、465mlのTHF に溶解した15.08g(37.1mmol)の3(S)−アミノ−4−フェニル−1−(1 −シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−2(S)−((第三ブトキシジメチルシリ ル)オキシ−ブタンに3回に3回分けて添加する。各回後、反応混合物をRTで8 時間撹拌する。次いで蒸発により濃縮し次いで残留物を塩化メチレン、10%ク エン酸溶液、水およびブラインの3部分間に分配する。Na2SO4で乾燥し次いで塩 化メチレン相を蒸発により濃縮し、酢酸エチル/石油エーテルで蒸発後精製した 表題化合物を得る:TLCRf(Q)=0.44;tRet(II)=22.8分;IR(CH2Cl2):特に3 410w,2950s,2930s,2855s,1675s,1604w,1105m。 1c)に対する択一的合成:窒素雰囲気下、0.30ml(2.97mmol)のトリエチル アミンを、12mlの塩化メチレンに溶解した0.192mmolの3(S)−アミノ−4− フェニル−1−(1−シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−2(S)−((第三ブ トキシジメチルシリル)オキシ)−ブタンに添加する。バッチを−70℃に冷却し次 いでトルエンに溶解した0.326ml(0.66mmol)のホスゲン20%溶液に添加する。 バッチをゆっくり加熱し次いで反応生成物を塩化メチレン、飽和NaHCO3溶液およ びブラインの3部分間に分配する。Na2SO4で乾燥し次いで蒸発により塩化メチレ ン相を濃縮し表題化合物を生成する:tRet(II)=23.3分。 d)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4フルオロフェニルメチ ル)−6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル− 1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 窒素雰囲気下、50mg(オイル中55%;1.16mmol)の水素化ナトリウムを3部の ヘキサンで洗浄し次いで0.6mlのDMFに懸濁させる。4mlのDMFに溶解した50ml(0. 116mmol)の(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−6−( (第三ブチルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−トリアゼパン−3−オンの 溶液を、加え次いでバッチを5分間乾燥し反応を完結させる。次いで36μl(0. 29mmol)のp−フルオロ−ベンジルブロミドを添加する。30分後、HPLCは全ての 成分が反応したことを示す。バッチを0.4ml のメタノールで加水分解し次いで酢酸エチル、水およびブラインの3部分に分配 し、次いで有機相をNa2SO4で乾燥し次いで蒸発により濃縮する。カラムクロマト グラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル10:1)により純粋な表題化合物 を生成する:TLCRf(R)=0.26;tRet(II)=26.4分;FAB−MS(M+H)+=648 。 例2:(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4− ビス(4−フルオロフェニルメチル)−6−(ピリジン−2−イルカルボニル) オキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 0℃でかつ窒素雰囲気下、0.5mlの塩化メチレン溶解した32.2mg(0.26mmol) の2−ピコリン酸(=ピリジン−2−カルボン酸;フルカ、バックス/スイス) を、22μl(0.157mmol)の1−クロロ−N,N−2−トリメチル−1−プロペンア ミン〔B.ハベアックス、A.デコカー、M.レンス、A.R.シダニ、J.ト レー、L.ゴゼツ、M.ムラカミ、M.ヨシオらおよびW.ナガタ、Orgarnic S yntheses 59,26(1980)〕を用いて酸塩化物に変換する。45分後、1mlのジオ キサン、0.26mlのピリジン、0.13mmolの((5(S),6(S))−5−ベンジル−6 −第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−2,4−ビ ス(フルオロフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン(例1d )および0.3mgのDMAPを添加する。反応をHPLCにより監視し次いで更に必要によ り酸塩化物およびピリジンを加える。一度全ての遊離体が反応したら、反応混合 物を塩化メチレンで希釈し次いで飽和NaHCO3、水およびブラインで2回洗浄する 。水性相を2部分の塩化メチレンで抽出し次いで有機相をNa2SO4で乾燥し次いで 蒸発により濃縮し表題化合物を生成する。 例3:以下の化合物を前記方法の一つに従い又は言及した方法に従 って製造する。 A1)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4− ジアリル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 保護ガスのもと、12.6mlのDMFに溶解した 295mg(0.572mmol)の(5(S),6(S) )−5−ベンジル−2,4−ジアリル−6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ )−1−シクロヘキシルメチル−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを、361m g(1.144mmol)のTBAFを用いRTで18時間脱シリル化する。バッチを水中に注ぎ次い で酢酸エチルで3回抽出する。有機相を2部分の飽和NaHCO3およびブラインで洗 い、Na2SO4で乾燥し、蒸発により濃縮し次いでカラムクロマトグラフィー(SiO2 、石油エーテル/酢酸エチル3:2)に委ね純粋な表題化合物を得る:TLCRf(Q) =0.48;tRet(II)=19.1分;FAB−MS(M+H)+=398;1H−NMR(50OMHz,C DCl3):0.85(m,2HCアルキルシクロヘクcyclohex),1.21(m,3HCアキシアル −cyclohex),1.4(sb,H(1)−cyclohex),1.52(d,J=6Hz,HO),1.71(m ,4HCエクアトリアル−cyclohex),1.85(db,J=11Hz,1HCエクアトリアル− cyclohex),2.53(m,H−CH−C6H11),2.60(m,H−CHアリル),2.81(m,H −CH−C6H11),3.00(d,J=13Hz,H−CH−フェニル),3.13(m,H−CH−フ ェニル,H2C(7)),3.46(m,HC(5)),3.57(m,H−CH−アリル),4.17(m,HC( 6),H−CHアリル),4.28(m,H−CHアリル),4.94(d,J=17Hz,H−CHオレ フィン),5.03(d,J=10Hz,H−CHオレフィン),5.18(d,J=10Hz,H−CH オレフィン),5.27(dd,J1=17Hz,J2=2Hz,H−CHオレフィン),5.55(m, HCオレフィン),6.04(m,HCオレフィン),7.1−7.35(m,5H芳香族)。 出発物質を次の如く製造する。 a)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジアリル−6−(第三ブチルジ メチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−1,2,4−トリアゼパン −3−オン 窒素雰囲気下、278mg(油中55%;11.6mmol)の水素化ナトリウムを3部分の ヘキサンで洗浄し次いで6mlのDMF中に懸濁させる。24mlのDMFに溶解した500mg (1.16mmol)の(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル− 6−((第三ブチルジメチルシリル)−オキシ)−1,2,4−トリアゼパン−3− オン(例1c))を添加し次いでバッチを5分間撹拌し次いで245μl(2.895mmol) の臭化アリルを滴下する。25分後、氷で冷却しながらバッチを4mlのメタノール で加水分解し、次いで酢酸エチル、水およびブラインの3部分に分配する。有機 相をNa2SO4で乾燥し次いで蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー(Si O2、石油エーテル/酢酸エチル10:1)により純粋な表題化合物を生成する:TL CRf(R)=0.35;tRet(II)=26.8分;FAB−MS;(M+H)+=512;IR(CH2Cl2) ;特に2933s,2860m,1636s,1452m,1095m,1080m,863m,873m。 A2)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−1,2, 4−ジイソブチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; A3)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−1,2, 4−ジイソブチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; A4)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(シクロプロピルメチル )−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン− 3−オン ; A5)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(フェニ ルメチル)−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリア ゼパン−3−オン ; A6)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(2−ナフチル−メチル )−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン− 3−オン ; B1)(5(S),6(S))−2,4−ジアリル−1,5−ジベンギル−6−ヒドロ キシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; B2)(5(S),6(S))−1,5−ジベンジル−2,4−ジイソブチル−6−ヒ ドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; B3)(5(S),6(S))−1,5−ジベンジル−2,4−ジイソプロピル−6− ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; B4)(5(S),6(S))−2,4−ビス(シクロプロピルメチル)−1,5−ジ ベンジル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; B5)(5(S),6(S))−1,2,4,5−テトラベンジル−6−ヒドロキシ− 1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; B6)(5(S),6(S))−2,4−ビス(1−ナフチルメチル)−1,5−ジベ ンジル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; C1)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジアリル−1−(4−フルオ ロフェニルメチル)−6−ビドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; C2)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソブチル−1−(4−フ ルオロフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; C3)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソプロピ ル−1−(4−フルオロフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリ アゼパン−3−オン ; C4)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(シクロプロピルメチル )−1−(4−フルオロフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリ アゼパン−3−オン ; C5)(5(S),6(S))−2,4,5−トリベンジル−1−(4−フルオロフェ ニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; C6)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(2−ナフチルメチル) −1−(4−フルオロフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリア ゼパン−3−オン ; D1)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジアリル−6−ヒドロキシ− 1−(4−メトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; D2)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソブチル−6−ヒドロキ シ−1−(4−メトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; D3)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソブチル−6−ヒドロキ シ−1−(4−メトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; D4)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(シクロプロピルメチル )−6−ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリ アゼパン−3−オン ; D5)(5(S),6(S))−6−ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェニルメチル )−2,4,5−トリベンジル−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; D6)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(1−ナ フチルメチル)−6−ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェニルメチル)−1, 2,4−トリアゼパン−3−オン ; E1)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−(4−シアノフェニルメチル)− 2,4−ジアリル−6−ヒドロキ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; E2)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−(4−シアノフェニルメチル)− 2,4−イソブチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; E3)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−(4−シアノフェニルメチル)− 2,4−ジイソブロピル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; E4)(5(S),6(S))−5−ベンジル−1,2,4−ビス(シクロプロピルメ チル)−1−(4−シアノフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−ト リアゼパン−3−オン ; E5)(5(S),6(S))−(4−シアノフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−2 ,4,5−トリベンジル−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; E6)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(2−ナフチルメチル) −1−(4−シアノフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼ パン−3−オン ; F1)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジアリル−6−ヒドロキシ− 1−(4−イソブトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; F2)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソブチル−6−ヒドロキ シ−1−(4−イソブトキシフェニルメチル)−1,2,4−トリアゼパン−3 −オン ; F3)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ジイソプロピ ル−6−ヒドロキシ−1−(4−イソブトキシフェニルメチル)−1,2,4− トリアゼパン−3−オン ; F4)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(シクロプロピルメチル )−6−ヒドロキシ−1−(4−イソブトキシフェニルメチル)−1,2,4− トリアゼパン−3−オン ; F5)(5(S),6(S))−6−ヒドロキシ−1−(4−イソブトキシフェニルメ チル)−2,4,5−トリベンジル−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; F6)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(1−ナフチルメチル) −6−ヒドロキシ−1−(4−イソブトキシフェニルメチル)−1,2,4−ト リアゼバン−3−オン ; G)(5(S),6(S))−1−シクロヘキシルメチル−2,4−ジアリル−6−ヒ ドロキシ−5−(4−メトキシベンジル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オ ; H)(5(S),6(S))−2,4−ビス(シクロプロピルメチル)−1−シクロヘ キシルメチル−6−ヒドロキシ−5−(4−メトキシベンジル)−1,2,4− トリアゼパン−3−オン ; I)(5(S),6(S))−1−ベンジル−2,4−ジアリル−6−ヒドロキシ−5 −(4−メトキシベンジル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン ; J)(5(S),6(S))−1−ベンジル−2,4−ビス(シクロプロピルメチル) −6−ヒドロキシ−5−(4−メトキシベンジル)−1,2,4−トリアゼパン −3−オン ; K)(5(S),6(S))−2,4−ジアリル−1−(4−フルオロフェニルメチル )−6−ヒドロキシ−5−(4−メトキシベンジル)−1,2,4−トリアゼパ ン−3−オン ; L)(5(S),6(S))−2,4−ビス(シクロプロピルメチル) −1−(4−フルオロフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−5−(4−メトキシ ベンジル)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン 。 例4:(5(R),6(R))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェニル メチル)−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼ パン−3−オン : 18.8mg(0.06mmol)のTBAFを、0.3mlのDMFに溶解した20mg(0.03mmol)の(5( R),6(R))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェニルメチル−6 −(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−1,2, 4−トリアゼパン−3−オンの溶液に添加する。RTで3時間後、バッチを水中に 注ぎそして3部分の酢酸エチルで抽出する。有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウ ム溶液およびブラインで洗い、Na2SO4で乾燥しそして蒸発により濃縮する。カラ ムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル10:1→8:1)により表 題化合物を生成する:TLCRf(D)=0.25;FAB−MS(M+H)+=534;1H−NMR(20 0MHz,CDCl3):0.75-1.0,1.1-1.45,1.55-1.85(3m、シクロヘキシル),2.57( m,1H),2.7-3.05(m,6H),3.35(m,1H),3.78(m,1H),4.00(d, J=13Hz,1H),4.74(d,J=15Hz,1H),4.93(d,J=13Hz,1H),6.9 -7.1(m,9H),7.2-7.35(m,2H),7.4-7.5(m,2H)。 出発物質を次の如く製造する: a)3(R)−(Boc−アミノ)−4−フェニル−1−(2−Boc−1−シクロヘキ シルメチルヒドラジノ−ブタン−2(R)−オール 保護ガスのもと、47mlのメタノールに溶解した3.75g(14.2mmol)の(2S) −〔1′(R)−Boc−アミノ−2′−フェニルエチル〕オキシラン〔(L)− N−Boc−フェニルアラニナールの代わ りに(D)−N−Boc−フェニルアラニナールから(2R)−〔1′(S)−Boc −アミノ−2′−フェニルエチル〕−オキシラン(EP−532466−A2,4項)に 準じて製造〕および3.24g(14.2mmol)の第三ブチル−3−ベンジル−カルバゼ ート(J.Chem.Soc.,Perkin I,1712(1975)の溶液を18時間加熱還流する。蒸 発による反応混合の濃縮および塩化メチレン中濃厚溶液からヘキサンによる沈殿 は表題化合物の生成をもたらす:TLCRf(T)=0.09;tRet(II)=19.2。 b)3(R)−(Boc−アミノ)−4−フェニル−1−(2−Boc−1−シクロヘキ シルメチルヒドラジノ−2(R)−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ−ブ タン : 例1a)に準じ、6.2mlのジオキサンおよび0.84mlのDMFに溶解した2.81g(5. 71mmol)の3(R)−(Boc−アミノ−4−フェニル−1−(2−Boc−シクロヘ キシルメチルヒドラジノ−ブタン−2(R)−オールを、2.8gのイミダゾール および3.1g(20mmol)の第三ブチル−ジメチルクロロシランと反応させる。カ ラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル8:1)により表題化合 物を生成する:TLCRf(T)=0.48;tRet(II)=24.1分。 c)3(R)−アミノ−4−フェニル−1−(1−シクロヘキシルメチルヒドラ ジノ)−2(R)−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)−ブタン : 34mlのギ酸に溶解した1.95g(3.2mmol)の3(R)−(Boc−アミノ)−4−フェ ニル−1−(2−Boc−1−シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−2(R)−( 第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)−ブタンを保護ガスのもとRTで撹拌する 。6時間後、反応混合物を凍結乾燥し次いで残留物を酢酸エチル、飽和NaHCO3溶 液およびブラインの3部分間に分配する。有機相をNa2SO4で乾燥し次いで蒸発 により濃縮する。粗製生成物を直ちに次の工程で用いる。 d)(5(R),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−6−((第三 ブチルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−リアゼパン−3−オン : 保護ガスの下、440mg(2.7mmol)のカルボニルジイミダゾールを、30mlのTHFに 溶解した1.1g(2.7mmol)の3(R)−アミノ−4−フェニル−1−(1−シクロ ヘキシルメチルヒドラジノ)−2(R)−((第三ブトキシジメチルシリル)オキ シ)−ブタンに加え、次いでバッチをRTで24時間撹拌する。TLCは3(R)−(ア ミノ)−4−フェニル−1−(1−シクロヘキシルメチルヒドラジノ)−2(R )−((第三ブトキシジメチルシリル)オキシ)−ブタンが未だ反応混合物中に存在 していることを示すので、更に200mgそして更に12時間後、更に100mgのカルボニ ルジイミダゾールを加える。RTで更に24時間撹拌後、反応混合物を蒸発により濃 縮し次いで残留物を酢酸エチルに吸収し次いで飽和NaHCO3溶液およびブラインで 洗浄する。水性相を酢酸エチルで2回抽出し次いで有機相をNa2SO4で乾燥しそし て蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチ ル2:1)により表題化合物を生成する:FAB−MS(M+H)+=432。 e)(5(R),6(R))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェニルメ チル)−6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル −1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 窒素雰囲気下、45mg(ハワイトオイル中80%;1.5mmol)の水素化ナトリウムを 3×3mlのヘキサンで洗い次いで1mlのDMFに懸濁させる。3mlのDMFに溶解した 64.7mg(0.15mmol)の(5(R),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメ チル−6−(第三ブチ ルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを加え次い でバッチを5−10分間撹拌し反応と完結する。次いで45μl(0.375mmol)のp− フルオロ−ベンジルブロミドを注射器を用いて添加する。RTで1.5時間後、TLCは 全ての成分が反応したことを示す。バッチを0.5mlのメタノールで加水分解し、 酢酸エチル、水およびブラインの3部分間に分配し、次いで有機相をNa2SO4で乾 燥しそして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/ 酢酸エチル19:1→10:1)により表題化合物を精製する:TLCRf(D)=0.61;FA B−MS(M+H)+=648。 例5:(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4− ビス(n−プロピル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 70mg(0.176mmol)の(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチ ル−2,4−ジアリル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン (例3A1)の溶液を、15mgの10%Pd/Cの存在下、3mlのエタノール中で水素 化する。溶液を濾過し次いで蒸発により濃縮し表題化合物を生成する:tRet(I I)=19.7分;FAB−nS(M+H)+=402。 例6:(5(R),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4− ジアリル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 保護ガスの下、0.3mlのDMFに溶解した18mg(0.035mmol)の(5(R),6(R))−5 −ベンジル−2,4−ジアリル−6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1 −シクロヘキシルメチル−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを、18.8mg(0.0 59mmol)のTBAFを用いRTで3時間脱シリル化する。反応混合物を、酢酸エチルに 吸収させ次いで水、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄する。水性相を 酢酸エチルで2回抽出し次いで有機相をNa2SO4で乾燥し次いで蒸発により濃縮す る。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル10:1→8:1) により表題化合物を生成する:TLCRf(D)=0.20;FAB−MS(M+H)+=398。 出発物質を次の如く製造する: a)(5(R),6(R))−5−ベンジル−2,4−ジアリル−6−(第三ブチルジ メチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−1,2,4−トリアゼパン −3−オン : 窒素雰囲気下、51mg(ホワイトオイル中80%;1.7mmol)の水素化ナトリウムを3 3mlのヘキサン部分で洗い次いで1mlの DMFに懸濁させる。3mlの DMFに溶解し た74mg(0.17mmol)の(5(R),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメ チル−6−(第三ブチルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−トリアゼパン− 3−オン(例4d))の溶液を加え、バッチをを5−10分間撹拌し(→ガス発生) 、次いで36.4μl(0.43mmol)の臭化アリルを添加する。1.5時間後、氷で冷却し ながらバッチを0.5mlのメタノールで加水分解し(→発泡)、次いで酢酸エチル 、水およびブラインの3部分間に分配する。有機相をNa2SO4で乾燥し次いで蒸発 により濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル10: 1)により、純粋な表題化合物を生成する:TLCRf(D)=0.73;FAB−MS(M+H )+=512。 例7:(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒド ロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 保護ガスのもと、42mlのDMFに溶解した2.16g(約60%強度;1.92mmol)の(5 (S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル) −6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチル−1, 2,4−トリアゼパン −3−オンを、1.22g(3.85ml)のTBAFを用いRTで18時間脱シリル化する。バッ チを水中に注ぎ次いで酢酸エチルで3回抽出し、次いで有機相を飽和NaHCO3溶液 およびブラインの2部分で撹拌し、Na2SO4で乾燥し、蒸発により濃縮し次いでカ ラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル4:1)により、純粋な 表題化合物を生成する:TLCRf(D)−0.08;tRet(II)=19.6分;FAB−MS(M+ H)+=558;〔α〕D=−34°(C=1、エタノール)。 出発物質を次の如く製造する: a)(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニル メチル)−6−(第三ブチルジメチルシリルオキシ)−1−シクロヘキシルメチ ル−1,2,4−トリアゼパン−3−オン : 窒素雰囲気下、1.39g(オイル中39%;57.9mmol)の水素ナトリウムを3部分 のヘキサンで洗い次いで30mlのDMFに懸濁させる。50mlのDMFに溶解した2.5g(5 .79mmol)の(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−6− ((第三ブチルジメチルシリル)オキシ)−1,2,4−トリアゼパン−3−オン( 例1C))の溶液を加え次いでバッチを5分間撹拌し次いで2.1ml(14.5mmol)の p−メトキシ−ベンジルクロリドを滴下する。50分後、反応混合物を、氷−水に 溶解したNH4Clの1%溶液の200ml中に注ぎ次いで3部分の酢酸エチルで抽出する 。有機相を水およびブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し次いで蒸発により濃縮する 。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル3:1)により表題 化合物を生成し、これはHPLCに従い未だ約40%のp−メトキシ−ベンジルクロリ ドを含有している:TLCRf(J)−0.4;tRet(II)=26.6分。 例8:シス−〔5(R),6(R)/5(S),6(S))〕−ベンジル −1−シクロヘキシルメチル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル) −6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オンおよびトランス−〔( 5(R),6(S)/5(S),6(R))〕−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル −2,4−ビス(4−メトキシ−フェニル−メチル)−6−ヒドロキシ−1,2 ,4−トリアゼパン−3−オン(ラセミ化合物形) 保護ガスのもと、7.7ml(0.206mmol)のNaBH4を、1.81mlのメタノールに溶解し た104mg(0.187mmol)の(5(R/S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル −2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル)−6−オキソ−1,2,4− トリアゼパン−3−オンの氷冷溶液に加える。35分間撹拌野、反応混合物を酢酸 でpH6−7に調節し次いでREを用い蒸発により濃縮する。残留物を塩化メチレン に吸収させ次いで生成溶液を水およびブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し次いで蒸 発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2、塩化メチレン/エーテル 20:1)により最初にラセミシス−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル− 2,4−ビス(4−メトキ−フェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4− トリアゼパン−3−オン次いでラセミトランス−5−ベンジ−1−シクロヘキシ ルメチル−2,4−ビス(4−メトキシフェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1 ,2,4−トリアゼパン−3−オン:シス−異性体:TLCRf(H)=0.25;tRet(I I)=19.8分;FAB−MS(M+H)+=558;トランス−異性休:TLCRf(H)=0.13; tRet(II)=20.4分;FAB−MS(M+H)+=558。 出発物質を次のように製造する: a)(5(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4−ビス(4− メトキシ−フェニルメチル)−6−オキソ−1,2,4−トリアゼパン−3−オ : 窒素雰囲気下、2.8mgの塩化メチレンに溶解した16μl(2.26mmol)のDMSOを 、1.5mlの塩化メチレンに溶解した145μl(1.70mmol)の塩化オキサリルの溶液 に、注射器により−60℃で滴下する。15分後、6.3mlの塩化メチレン/THF1:1 に溶解した630mg(1.13mmol)の(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘ キシルメチル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル)−6−ヒドロキ シ−1,2,4−トリアゼパン−3−オン(例7)を、澄明な溶液に滴下し次い でバッチを−60℃で25分間撹拌する。次いで、1.3mlの塩化メチレンに溶解した6 30μl(4.52mmol)のトリエチルアミンを添加し次いでバッチを−30℃で30分間撹 拌し次いで再たび−60℃に冷却する。次いで10.1mlの20%KHSO4溶液を加え、引 き続き1.3mlのヘキサンを加える。反応混合物をRTに冷却し次いで水性相を飽和N aHCO3溶液、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、蒸発により濃縮し次 いでカラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル5:1)に委ね表 題化合物を得る:TLCRf(J)=0.4;tRet(II)=20.8分;FAB−MS(M+H)+= 556;〔α〕D=−83°(C=1;エタノール)。 6)(5(R/S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4−ビス( 4−メトキシ−フェニルメチル)−6−オキソ−1,2,4−トリアゼパン−3 −オン : 保護ガスのもと、1.5mlのTHFに溶解した360mg(0.648mmol)の(5(S))−5−ベ ンジル−1−シクロヘキシルメチル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメ チル)−6−オキソ−1,2,4−トリアゼパン−3−オンの溶液を、4.5mg(0. 032mmol)の1,5,7−トリアゾビシクロ〔4.4.0〕デク−5−エンと共に RTで18時間撹拌する。次いで、バッチを蒸発により濃縮し次いで残留物を酢酸エ チルおよび10%クエン酸、水およびブラインの3部分間 に分配する。有機相をNa2SO4で乾燥し、蒸発により濃縮し次いでカラムクロマト グラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル5:1)に委ね表題化合物を得る:TL CRf(J)=0.38;tRet(II)−20.8分;〔α〕D=−0.7°±0.9°(C=1;エタ ノール)。 例9:ゼラチン溶液 活性成分として前記実施例で言及した式Iの化合物の1つの滅菌濾過水性溶液 を可溶化剤として20%シクロデキストリンと共に、無菌条件のもと、1.0mlの溶 液が下記の成分を有するように、防腐剤としてフェノールを含有する滅菌ゼラチ ン溶液と共に加熱しながら混合する: 活性成分 3mg ゼラチン 150.0mg フェノール 4.7g 可溶化剤として20%シクロデキストリン 1.0ml を有する蒸留水 例10:注射用滅菌乾燥物質 前記例で言及した式Iの化合物の1つの5mgを、20mgのマントールおよび可溶 化剤としての20%シクロデキストリンを含有する1mlの水性溶液中に活性成分と して溶解する。溶液を滅菌充てんし次いで無菌条件下で2mlのアンプルに導入し 、深冷−凍結しそして凍結乾燥する。使用する前に、凍結乾燥物を1mlの蒸留水 又は1mlの生理食塩水に溶解する。溶液を筋肉内又は静脈内投与する。製剤は又 二重室使い捨てアンプルに導入することもできる。 例11:経鼻スプレー 前記例で言及した式Iの化合物の一つの微粉砕(<5.0μm)粉末500mgを、3. 5mlのMyglyol812(商標)および0.08gのベンジルアルコールの混合物中に活性 成分として懸濁させる。懸濁液を計量 バルブを有する容器に導入する。5.0gのフレオン12(商標)を圧力下のバルブ を通して容器内に導入する。「フレオン」は振とうすることにより、Myglyol− ベンジルアルコール中に溶解されている。スプレー容器は、個々に投与できる約 100回の単一用量を含有する。 例12:フィルムコーティング錠 次の成分を、各々100mgの活性成分を含んでなる10000個の錠剤の製造のために 加工する: 活性成分 1000g とうもろこしデンプン 680g コロイドシリカ 200g ステアリン酸マグネシウム 20g ステアリン酸 50g ナトリウムカルボキシメチルデンブン 250g 水 適量 活性成分として前記例で言及した式Iの化合物の一つ、50gのとうもろこしデ ンプンおよびコロイドシリカの混合物を、250gのとうもろこしデンプンおよび2 .2kgの脱イオン水を含んでなるデンプンペーストと共に加工し湿った塊を形成し これを3mmのメッシュサイズのしを通しそして流動床乾燥機内で45℃で30分間乾 燥する。乾燥した顆粒を1mmメッシュサイズの篩を加圧して通し、予じめし別し た混合物(1mmし)の330gのとうもろこしデンプン、ステアリン酸マグネシウ ム、ステアリン酸およびナトリウムカルボキシメチルデンプンと混合し次いで圧 縮しわずかに両凸の錠剤を形成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AM,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LK,LT,LV,MD,MG ,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD, SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 フェスラー,アレクサンダー スイス国,ツェーハー―4104 オベールビ ル,ハレンシュトラーセ 10 (72)発明者 ラング,マルク フランス国,エフ―68200 ムルフス,リ ュ ドゥ バルドワ 24

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次式I: (式中、R1は水素又はアシルであり、 R2,R3,R4およびR5は、各々互いに独立に未置換もしくは置換アルキルもし くはアルケニルであり、そして式中で示される2個の結合と一緒になったXは、 −(C=O)−,−(C=S)−,−(S=O)−,−(S(=O)2)−,−( P=O)−, ばれる二価の基を形成し、 R6は、未置換又は置換アルキルでありそして R7は、水素、未置換もしくは置換アルキル、ヒドロキシ、アミノ、アルキル オキシ、シアノもしくはアリールオキシである) で表わされる化合物またはその塩。 2.式I{式中、R1は低級アルカノイル;オクタノイル、ノナノイル、デカ ノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、パルミトイル;低級アルケノイル;低 級アルキノイル;置換低級アルカノイル(ここにおいて置換基はヒドロキシ、低 級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルコ キシ−低級ア ルコキシ、フェニル−低級アルコキシ、ナフチル−低級アルコキシ、フェニルオ キシ−低級アルコキシ(ここでフェニルは未置換であるか又はハロゲンにより3 回まで置換されている)、フェノキシ、ナフチルオキシ、低級アルカノイルオキ シ、フェニル−低級アルカノイルオキシ、ハロゲン、カルボキシ、低級アルコキ シカルボニル、フェニル−低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、低級アル キルカルバモイル、ヒドロキシ−低級アルキルカルバモイル、ジ−低級アルキル カルバモイル、ビス(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル、シアノ、オキ ソ、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル、C6−C12ビシクロアルキ ル、C9−C14トリシクロアルキル、C4−C8シクロアルケニル、複素環式(こ れは未置換であるか又は低級アルキル、モノ−、ジ−もしくはトリ−フェニル− 低級アルキル(ここでフェニルは未置換であるか又は低級アルコキシ−置換され ている)、低級アルカノイル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、フェニル−低級ア ルコキシ、フェニル−低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−低級アルキル、 ハロゲン、シアノおよび/又はトリフルオロメチルにより置換されておりそして ピロリル、2,5−ジヒドロピロリル、フリル、チエニル、テトラヒドロワリル 、シクロヘプタ〔b〕ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダリジニル 、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、テトラヒドロ −オキサゾリル、テトラヒドロ−イソオキサゾリル、テトラヒドロ−チアゾリル 、テトラヒドロ−イソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、キノリル、イ ソキノリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ピリジル、ピリミジニル、 ピラジニル、ピペリジニル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリ ノ、S,S−ジオキソチオモルホリノ、1,2−ジヒドロ−又は1,2,3,4 −テトラヒドロ−キノリニルおよび 1,2−ジヒドロ−又は1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル並びに フェニル、ナフチルおよびフルオレニルから選ばれたアリールから選ばれ、アリ ールは未置換であるか又は低級アルキル、ハロ−低級アルキル、ハロゲン、ヒド ロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルキル オキシカルボニル、フェニル−低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノ −又はジ−低級アルキルカルバモイル、モノ−又はジ−ビドロキシ−低級アルキ ルカルバモイル、複素環式低級アルキル(ここで複素環式は、低級アルカノイル R1の置換基と同様に定義されそして環窒素原子を介して結合している)により 、シアノによりおよび/又はニトロによりモノ−又は多−置換されている)から 成る群からの3種までの基から選ばれる)であるか;又はR1はグリシン、アラ ニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、3−アミノペンタン 酸、4−アミノペンタン酸、5−アミノペンタン酸、3−アミノヘキサン酸、4 −アミノヘキサン酸又は5−アミノヘキサン酸、バリン、ノルバリン、ロイシン 、イソロイシン、ノルロイシン、セリン、ホモセリン、トレオニン、メチオニン 、システイン、トランス−3−およびトランス−4−ヒドロキシプロリン、フェ ニルアラニン、チロシン、4−アミノフェニルアラニン、4−クロロフェニルア ラニン、4−カルボキシフェニルアラニン、β−フェニルセリン、フェニルグリ シン、α−ナフチルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシ ン、トリプトファン、アスパラギン酸、アスパラギン、アミノマロン酸、アミノ マロン酸モノアミド、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リ シン、δ−ヒドロキシリシン、オルニチン、3−アミノプロパン酸、α,γ−ジ アミノ酪酸およびα,β−ジアミノプロピオン酸から選ばれるアミノ酸の結合酸 素原子にそのカルボキシ基のカルボニル を介して結合した、残基であり、ここにおいてアミノ基は、低級アルキルにより 、イミダゾリル−低級アルキルにより、ピリジル−低級アルキルにより、および /又はフェニル−低級アルキルによりモノ−又はジ−N−アルキル化され、およ び/又は未置換であるか又は置換低級アルカノイル(低級アルカノイルオキシR1 に定して定義された如く)によりN−アシル化される; 基R2,R3,R4おおびR5は互いに独立に低級アルキルでありこの低級アルキ ルは未置換であるか、又は3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル;3〜7 個の炭素原子を有するシクロアルケニル;5〜10個の炭素原子を有するビシクロ アルキル;8〜12個の炭素原子を有するビシクロアルケニル;8〜10個の炭素原 子を有するトリシクロアルキル;フェニル、インデニル、インダニル、ナフチル 、フェナントリル、アセナフトリルおよびフルオレニルから選ばれるアリール、 ここにおいてアリールは未置換であるか、又は低級アルキル、ハロ−低級アルキ ル、フェニル、1−又は2−ナフチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、フェニル −低級アルコキシ(ここにおいてフェニル基はそれ自身未置換であるか又はハロ ゲン、ヒドロキシにより又は低級アルコキシにより置換され得る)、カルバモイ ル−低級アルコキシ、N−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキシ又はN, N−ジ−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキシ、アミノ、モノ−又はジ− 低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、ハロゲン、カルボキシ、低級ア ルコキシカルボニル、フェニル−、ナフチル−又はフルオレニル−低級アルコキ シカルボニル、低級アルカノイル、スルホ、低級アルキルスルホニル、ホスホノ 、ヒドロキシ−低級アルコキシ−ホスホリル又はジ−低級アルコキシホスホリル 、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、スルファモイル、 モノ−又はジ−低級アルキルアミノ −スルホニル、ニトロおよびシアノから選ばれた1個又は3個までの基により特 に置換される、ここにおいてフェニルは1度又は3度まで存在できる;チエニル 、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、 テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリ ル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、3,1−ベンゾフラニル、 シクロヘキサ〔b〕ピロリル、シクロヘキサ〔b〕ピリジル、シクロヘキサ〔b 〕ピラジニル、シクロヘキサ〔b〕ピリミジル、ピロリジニル、ピロリニル、イ ミダゾリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、 S,S−ジオキソ−チオモルホリニル、インドリニル、イソインドリニル、4, 5,6,7−テトラヒドロインドリル、1,2.3,4−テトラヒドロキノリル および1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリルから選ばれた複素環式(ヘテ ロサイクリル)(heterocyclyl)、ここにおいてヘテロサイクリルは未置換である か又は互いに独立に低級アルキル、フェニル、1−又は2−ナフチル、フェニル −低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、 低級アルカノイルオキシ−低級アルキル、フェニル−又はナフチル−低級アルカ ノイルオキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニルオキシ−低級アルキル 、フェニル−低級アルコキシカルボニルオキシ−低級アルキル、アミノ−低級ア ルキル、アミノメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルア ミノ、ジ−低級アルキルアミノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェ ニル−又はナフチル−低級アルコキシカルボニル、ハロゲン、低級アルカノイル 、カルバモイル、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル、ヒドロキシ−又は カルボキシ−低級アルキルカルバモイル、ニトロ、オキソおよびシアノから選ば れた3〔1〕までの置換基により置換さ れる;ヒドロキシ;ヒドロキシ−低級アルコキシ;低級アルコキシ;低級アルコ キシ−低級アルコキシ;低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ;低 級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ;低級アルカ ノイルオキシ;低級アルカノイルオキシ−低級アルキル;アミノ;低級アルカノ イルアミノ;低級アルコキシカルボニルアミノ;フェニル−低級アルコキシカル ボニルアミノ;アミノ窒素原子上でヘテロサイクリル−低級アルカノイル(ここ においてヘテロサイクリルはここで言及した基とは独立に置換低級アルキルの置 換基と同様に前記の如く定義される);3個までのハロゲン原子;カルボキシ; 低級アルコキシカルボニル;スルホニル;カルバモイル;低級アルキルカルバモ イル;ジ−低級アルキルカルバモイル;エチレン、トリメチレン、テトラメチレ ンおよびペンタメチレンから選ばれた基により窒素原子上で置換されたカルバモ イル、ここにおいて炭素原子は窒素、酸素、イオウにより又は酸素によりモノ− 又はジ−置換されたイオウにより置換され得る;N−ヘテロサイクリル−低級ア ルキルカルバモイル又はN−低級アルキル−N−ヘテロサイクル−低級アルキル カルバモイル(ここにおいてヘテロサイクリルはピロリル、フリル、チエニル、 イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピラジニル 、ピリミジニル、インドリル、キノリルおよびイソキノリルから選ばれ、それら の各々は完全に又は部分的に飽和されていてよい、そしてモルホリニルおよびチ オモルホリニルから選ばれる;アルキル基の1−位にないオキソ;およびシアノ から選ばれた4個までの置換基により置換されるか;又は 基R2,R3,R4およびR5は各々互いに独立に低級アルケニルであり; 式Iで示される2個の結合と共にXは−(C=O)−,−(C= S)−,−(S=O)−,−(S(−O)2)−および の請求の範囲第1項記載の化合物又はその塩。 3.式I(式中、R1は水素であり、Xは二価の基−(C=O)−でありそし て残りの基は定義された如き意味である)の請求の範囲第1又は2項記載の化合 物又はその医薬として許容し得る塩。 4.式I(式中、R1はヒドロキシであり、R2,R3,R4およびR5は互いに 独立にフェニル−低級アルキル、ナフチル−低級アルキル、フルオロフェニル− 低級アルキル、シクロプロピル−低級アルキル、シクロヘキシル−低級アルキル 、シアノフェニル−低級アルキル、低級アルコキシフェニル−低級アルキル、低 級アルキルおよび低級アルケニルから選ばれる基であり、Xは式Iで示される二 つの結合と共になって一緒になって二価の基−(C=O)−,−(C=S)−, −(S=O)−又は−(S(=O)2)−を形成する)の化合物又はその塩。 5.次式Ia: (式中、基は定義された意味である)で表わされる化合物またはその塩。 6.次式Ib: (式中、基は定義された意味である)で表わされる化合物またはその塩。 7.名称(5(S),6(S))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェ ニルメチル)−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリ アゼパン−3−オンを有する、請求の範囲第1項記載の式Iの化合物又はその医 薬として許容し得る塩。 8.名称(5(R),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2, 4−ジアリル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを有する 、請求の範囲第1項記載の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩。 9.名称(5(R),6(R))−5−ベンジル−2,4−ビス(4−フルオロフェ ニルメチル)−1−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリ アゼパン−3−オンを有する、請求の範囲第1項記載の式Iの化合物又はその医 薬として許容し得る塩。 10.名称(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2, 4−ビス(n−プロピル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3− オンを有する、請求の範囲第1項記載の式Iの化合物又はその医薬として許容し 得る塩。 11.名称(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2, 4−ジアリル−6−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを有する 、請求の範囲第1項記載の式Iの化合 物又はその医薬として許容し得る塩。 12.名称(5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロヘキシルメチル−2, 4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル)−6−ヒドロキシ−1,2,4−ト リアゼパン−3−オンを有する、請求の範囲第1項記載の式Iの化合物又はその 医薬として許容し得る塩。 13.名称シス−(5(R),6(R)/5(S),6(S))−5−ベンジル−1−シクロ ヘキシルメチル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル)−6−ヒドロ キシ−1,2,4−トリアゼパン−3−オンを有する、請求の範囲第1項記載の 式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩。 14.名称(5(R),6(S)/5(S),6(R))−5−ベンジル−1−シクロヘキシ ルメチル−2,4−ビス(4−メトキシ−フェニルメチル)−6−ヒドロキシ− 1,2,4−トリアゼパン−3−オンを有する、請求の範囲第1項記載の式Iの 化合物又はその医薬として許容し得る塩。 15.請求の範囲1〜14項のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬として許 容し得る塩並びに少なくとも1種の医薬として許容し得る担体を含んでなる医薬 組成物。 16.ヒト又は動物体の診断又は治療のための方法において使用するための請求 の範囲第1〜14項のいずれか1項に記載の化合物又は医薬として許容し得る塩。 17.レトロウィルス疾患の治療のための医薬組成物の製造における請求の範囲 第1〜14項のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬として許容し得る塩の使 用。 18.レトロウィルス疾患の治療における請求の範囲第1〜14項のいずれか1項 に記載の化合物又はその医薬として許容し得る塩の使 用。 19.HIV−1−プロテアーゼの阻害における請求の範囲1〜14項のいずれか1 項に記載の化合物又は医薬として許容し得る塩の使用。 20.レトロウィルス疾患を煩らう温血動物の治療方法であって、請求の範囲第 1〜14項のいずれか1項に記載の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩 のレトロウィルス疾患の治療における有効な用量を、そのような治療を必要とす る温血動物に投与することを含んでなる、前記方法。 21.請求の範囲第1〜14項のいずれか1項に記載の式Iの化合物又はその医薬 として許容し得る塩の抗−レトロウィルス的に有効な量並びに医薬として許容し 得る担体を含んでなる、レトロウィルス アスパルテートプロテアーゼの阻害に 応答するレトロウィルス疾患の治療のため温血動物に投与するために適した医薬 組成物。 22.請求の範囲第1項記載の式Iの化合物の製造方法であって、 a)式I(式中、R1は水素でありそして残りの基は定義された意味である) の化合物を製造するため、次式II: (式中、R1はヒドロキシ保護基であり、他の反応性基は必要によりまた保護さ れた形でありそして残りの基は式Iの化合物に対して定義された意味と同じであ る)の化合物において、又はその塩において存在する保護基を除去するか、又は b)式I(式中、R1は水素を除いて式Iの化合物に対して言及された意味の一 つを有し、そしてR3およびR4の各々は同じ意味を有する)の化合物を製造する ため、次式III: (式中、R1′は水素を除いて式Iの化合物においてR1に対して定義された意味 である)の化合物又はその塩を、次式IV: R−L1 (IV), (式中、RはR3およびR4に対して定義された意味と同じでありそしてL1は離 核性脱離基である)の化合物でアルキル化するか、又は c)式I(式中、R1は水素を除いて言及された意味の一つを有し、そして残り の基は定義された意味である)の化合物を製造するため、式I(式中、R1は水 素でありそして残りの基は定義された意味でありそして必要により他の官能基は 保護された形である)の化合物を、次式V: R1′−OH (V), (式中、R1′は水素を除いて基R1の一つである)の酸と、又はその反応性酸誘 導体と反応させ、次いで必要により存在する保護基を除去し、 次いで、所望により、前記方法a)〜c)の一つにより得ることのでき、そし て少なくとも一つの塩形成基を有する式Iの化合物をその塩に変換するか、又は 得ることのできる塩を遊離化合物又は異 なる塩に変換しおよび/又は、必要により得ることのできる異性体の混合物を分 離しおよび/又は本発明に係る式Iの化合物を、本発明に係る式Iの別の化合物 に変換する、前記方法。 23.次式III: (式中、R1′は水素を除き請求の範囲第1項における式Iの化合物において R1に対して定義された意味と同じである) で表わされる化合物又はその塩。 24.次式Ie又はIf: (両式中、基R2,R3,R4およびR5さらにまたXは、式Iの化合物に対し請 求の範囲第1項において定義された意味と同じである) で表わされる化合物又はその塩。
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