JPH0949755A - 感振センサ - Google Patents

感振センサ

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JPH0949755A
JPH0949755A JP20369895A JP20369895A JPH0949755A JP H0949755 A JPH0949755 A JP H0949755A JP 20369895 A JP20369895 A JP 20369895A JP 20369895 A JP20369895 A JP 20369895A JP H0949755 A JPH0949755 A JP H0949755A
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magnetic
case
magnet
vibration
fluid
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JP20369895A
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English (en)
Inventor
Satoshi Sugimoto
聡 杉本
Yoshimoto Odakawa
良基 小田川
Kazumitsu Nukui
一光 温井
Hideo Kato
秀男 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
TDK Corp
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で、地震波の振動周波数−加速度特
性に適合する動作特性を確保し、傾斜による特性変化を
全方向にわたって回避する。 【解決手段】吊り下げ手段4は、球状41体及び受け部
42が、感振部1及び外ケース2に分けて取り付けら
れ、球状体41が受け部42によって包まれて相互間に
可動接触面を形成し、感振部1を外ケース2内に吊り下
げている。制動流体3は外ケース2内に収納されてい
る。感振部1は一部が制動流体3の中にあって、制動流
体3による制動を受ける。可動体11はマグネット111
が非磁性ケース13内に配置され、磁性流体112によっ
て支持されて非磁性ケース13の底部131の内面132上に
浮上している。磁気感応素子12はマグネット111の漏
洩磁界を感知する。非磁性ケース13は底部131の内面1
32がほぼ平面である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感振センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】感振器または感振センサとして、従来よ
り種々のタイプのもが提案されている。例えば、実開平
3ー30833号公報は、吊り下げられた感振ケース内
に鋼球を収納しておき、地震の振動により鋼球が転動し
た時にスイッチを開閉することにより、地震を感知する
感振センサを開示している。特開平3ー56830号公
報は凹面状の曲面を有する室内に磁性流体を付着させた
磁石を配置し、室外に磁石の移動を検知する磁気検知素
子を配置した感振センサを開示している。特開平3ー1
1513号公報は振動面の球面で構成すると共に、振動
子を永久磁石及びこの永久磁石を囲む磁性流体で構成
し、振動子に円滑な運動性及び適度の粘性減衰作用を持
たせ、永久磁石の振動を磁気感応素子によって感知する
感振センサを開示している。更に、特開平3ー5942
5号公報はケース本体内に環状の感振用永久磁石リング
が吊糸を介して水平状態に、かつ、揺動自在に吊り下げ
られていて、永久磁石の振動に伴うケース本体に対する
相対変位を検出するための磁気センサが、永久磁石リン
グによって囲まれる上下方向の領域内であって、その有
効動作領域外の近傍に検出端を位置せしめて設けられて
いる感振センサを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
感振センサは、地震波の振動周波数−加速度特性に適合
する動作特性を満たすのに充分ではなかった。また、構
造の簡素化と、それに伴う信頼性の向上の点でも、改善
しなければならない点があった。
【0004】本発明の課題は、地震波が到来した場合、
マグネットが磁性流体による軸受け作用を受けながら、
ケースの底部の内面上をスムーズに移動し、マグネット
の移動を磁気感応素子によって検知することによって、
地震を感知する感振センサを提供することである。
【0005】本発明のもう一つの課題は、地震波の振動
周波数−加速度特性に適合する動作特性を有する感振セ
ンサを提供することである。
【0006】本発明の更にもう一つの課題は、簡単な構
造で、地震波の振動周波数−加速度特性に適合する動作
特性を発揮し得る感振センサを提供することである。
【0007】本発明の更にもう一つの課題は、傾斜によ
る特性変化を、全方向にわたって、確実に回避し得る新
規な吊り下げ手段を有する感振センサを提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る感振センサは、外ケースと、吊り下げ
手段と、制動流体と、感振部とを有する。前記吊り下げ
手段は、球状体と、受け部とを有している。前記球状体
及び受け部は前記感振部及び前記外ケースに分けて取り
付けられ、前記球状体が前記受け部によって包まれて相
互間に可動接触面を形成し、前記感振部を前記外ケース
内に吊り下げている。前記制動流体は、前記外ケース内
に収納されている。前記感振部は、可動体と、磁気感応
素子と、非磁性ケースとを含み、一部が前記制動流体の
中にあって、前記制動流体による制動を受ける。前記可
動体は、マグネットを含み、前記マグネットが前記非磁
性ケース内に配置され、磁性流体によって支持されて前
記非磁性ケースの底部の内面上に浮上している。前記磁
気感応素子は、前記非磁性ケースの前記底部の外部に配
置され、前記マグネットの漏洩磁界を感知する。前記非
磁性ケースは、前記可動体の動作領域となる前記底部の
前記内面がほぼ平面である。
【0009】前記底部の前記内面は、好ましくは、半径
Rが∞≧R>100mm、更に好ましくは、∞≧R≧20
0mmの凹面または平面である。
【0010】前記底部の前記内面が前述したような面で
ある場合、前記磁性流体の量が0.01g〜0.015
gの範囲、前記可動体の重量が、0.8g以下、前記磁
性流体の磁束密度が900Gauss以上、前記マグネット
の直径が6.6mmよりは小さいことが望ましい。
【0011】上述したように、吊り下げ手段は、球状体
と、受け部とを有しており、球状体及び受け部は感振部
及び外ケースに分けて取り付けられ、球状体が前記受け
部によって包まれ、相互間に可動接触面を形成している
から、外ケースが傾斜した場合、球状体及び受け部との
間に形成された可動接触面において、球状体と受け部と
の間に、全方向において、三次元的滑動動作が可能とな
り、これによって感振部が傾斜前の水平状態を維持す
る。このため、傾斜による特性変化を、球状体と受け部
との間に発生する三次元的滑動動作によって、全方向に
わたって、確実に回避し得る新規な吊り下げ手段を有す
る感振センサが得られる。しかも、構造が簡単になる。
【0012】外ケースは、感振部を吊り下げて収納して
おり、制動流体は感振部に制動を与える。この構造によ
れば、感振部に円滑な運動性及び適度の粘性減衰作用を
持たせることができる。
【0013】感振部において、可動体は、マグネットを
含み、マグネットがケース内に配置され磁性流体によっ
て支持されてケースの底部の内面上に浮上しており、磁
気感応素子はケースの底部の外部に配置され、マグネッ
トとの間で磁気的吸引力を生じるから、地震波の到来し
ない定常状態では、可動体は磁気感応素子とマグネット
との間に働く磁気的吸引によって定まる位置で静止して
いる。
【0014】可動体は、マグネットを含み、マグネット
が非磁性ケース内に配置され磁性流体によって支持され
てケースの底部の内面上に浮上しているから、地震波が
到来した場合、マグネットが磁性流体による軸受け作用
を受けながら、ケースの底部の内面上を、極めてスムー
ズに移動する。
【0015】磁気感応素子は、ケースの底部の外部に配
置され、マグネットの漏洩磁界に応動するから、可動体
が地震波によってケースの底部内面上を移動した場合、
その移動位置に応じた感知動作、例えばスイッチ動作を
する。この磁気感応素子の動作よって、地震が感知され
る。
【0016】ケースは、底部の内面がほぼ平面である。
ケース底部の内面がほぼ平面であると、外ケース内に感
振部を吊り下げ、感振部に制動流体による制動を与える
と共に、マグネットが、ケース内に配置され磁性流体に
よって支持されてケースの底部の内面上に浮上し、磁気
感応素子がケース底部の外部に配置され、マグネットと
の間で磁気的吸引力を生じる構造の下で、地震波の周波
数−加速度特性に適合する動作特性を満たすことが分か
った。このため、地震波の周波数−加速度特性に適合す
る動作特性を有する感振センサを得ることができる。
【0017】しかも、ケース底部の内面をほぼ平面にす
るという簡単な構造で、地震波の周波数−加速度特性に
適合する動作特性を発揮し得るという効果を奏する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る感振センサの
部分断面図である。図示するように、本発明に係る感振
センサは感振部1と、外ケース2と、制動流体3と、吊
り下げ手段4とを含む。感振部1は、可動体11と、磁
気感応素子12と、非磁性ケース13とを含んでいる。
可動体11はマグネット111を含んでいる。マグネット1
11はキャップ113を有し、非磁性ケース13内に配置さ
れ、磁性流体112によって支持されて、非磁性ケース1
3の底部131の内面132上に浮上している。
【0019】マグネット111の着磁方向は、上下方向ま
たは水平方向のいずれでも良い。非磁性ケース13はア
ルミニュウム、銅またはプラスチック等の非磁性材料を
用いて構成する。磁性流体112は、コバルト、鉄、ニッ
ケル等の微粒子磁性粉を比較的粘性の低い液体、例えば
ケロシン、水等に分散させたものであって、一般には界
面活性剤を微粒子に吸着させ、安定分散させてある。
【0020】感振部1は、更に、外ケース2の内部に収
納され、吊り下げ手段4によって吊り下げられている。
吊り下げ手段4は、球状体41と、受け部42とを有し
ており、球状体41及び受け部42は感振部1及び外ケ
ース2に分けて取り付けられ、球状体41が受け部42
によって包まれ、相互間に可動接触面を形成し、感振部
1を外ケース2に吊り下げている。この吊り下げ構造に
より、外ケース2が傾斜した場合、吊り下げ手段4の水
平保持機能により、感振部1が、傾斜にかかわらず、傾
斜前の水平状態を保つ。このため、傾斜による特性変化
を回避することができる。
【0021】球状体41及び受け部42の相互間に形成
される可動接触面は、球面状であってもよいし、受け部
42の形成する平面と球状体41の球状外周面との接触
による点状または線状接触面であってもよい。また、実
施例では、球状体41が感振部1に取り付けられ、受け
部42が外ケース2の上蓋22に取り付けれらている
が、これとは逆に球状体41が外ケース2の上蓋22に
取り付けられ、受け部42が感振部1に取り付けられて
いてもよい。
【0022】図2は受け部42の平面図、図3は図2の
A3ーA3線上における断面図である。図2及び図3に
示す受け部42は、球状体41を包む部分にスリットS
1〜S4を有する。スリットS1〜S4の個数は任意で
あるが、2〜4本程度が望ましい。受け部42は支持部
40を有し、支持部40を外ケース2を構成する上蓋2
2に取り付けた構造となっている。球状体41を包む部
分にスリットS1〜S4を有する構造の場合、受け部4
2に対する球状体41の組み込みが容易になると共に、
スリットS1〜S4による可撓性及び受け部を構成する
材料自体の弾力性等により、受け部42または球状体4
1の変形を吸収することができる。このため、従来例に
おいて用いれられていた高粘性流体を必要とすることな
く、受け部42と球状体41の間で、長期間にわたり安
定した滑動作用を確保することができる。上蓋22は支
持部40を一体化したものであってもよい。
【0023】図4は受け部42の更に別の実施例を示す
図である。この実施例では、支持部40が第1支持部40
1及び第2支持部402の2片に分かれ、これらを組み合わ
せて、1つの支持部40を構成するようになっている。
第1支持部401及び第2支持部402は、例えば突起40
3、404と受け孔405、406とを、矢印a1及びa2の如く
嵌合させることによって結合する。この他、ネジ止め、
接着、圧着等の結合手段を採用することもできる。第1
支持部401には受け部42の2片421、422が設けられ、
第2支持部402には受け部42の2片423、424が設けら
れている。受け部42の各片421〜424は、第1支持部40
1及び402を組み合わせたとき、一つの受け部42を構成
する。
【0024】球状体41は感振部を構成する蓋18と連
結部43を介して一体化されている。この場合は、部品
点数が減少し、このため、組立作業が容易になる。
【0025】磁気感応素子12は非磁性ケース13の底
部131の外部に配置され、マグネット111の漏洩磁界を感
知すると共に、マグネット111との間で磁気的吸引力を
生じる。磁気感応素子12としては、リードスイッチ、
MR素子またはホール素子等を用いることができる。
【0026】非磁性ケース13はアルミニュウム、銅ま
たはプラスチック等の非磁性材料を用いて構成する。非
磁性ケース13は底部131の内面132がほぼ平面である。
【0027】外ケース2は、表面円滑性及び適度の弾性
を有する材料、例えばプラスチックで構成され、その筒
部21に端子導体211、212が埋設されている。端子導体
211、212の一端は筒部21の上端部で外ケース内部に導
出され、他端は筒部21の底部で、接続端子を構成すべ
く、外部に導出されている。端子導体211、212は後で説
明するように、感振部1から検出信号を取り出すために
用いられる。
【0028】外ケース2は、更に上蓋22を有し、上蓋
22に受け部42が取り付けられている。上蓋22と筒
部21との接触面は、信頼性向上のために、超音波溶着
等の手段によって封止するのが望ましい。
【0029】外ケース2は、制動流体3を収納してお
り、感振部1は一部が制動流体3の中にあって、制動流
体3による制動を受ける。この構造により、感振部1に
円滑な運動性及び適度の粘性による減衰作用を与え、検
出対象外の周波数領域での振動もしくはレベルの変動、
例えば傾斜、周期の長い振動もしくは微小な振動には感
応せず、検出対象となっている周波数領域における振
動、レベル変動または加速度に応答し、これを確実に検
知できる。制動流体3は、好ましくは500〜15000C.P.、
更に好ましくは1000〜10000C.P.の粘度を有する液体、
例えばシリコンオイルである。その他、水、油等を用い
ることもできる。
【0030】上述のように、可動体11は、マグネット
111が非磁性ケース13内に配置され、磁性流体112によ
って支持されて、非磁性ケース13の底部131の内面132
上に浮上しており、磁気感応素子12は非磁性ケース1
3の底部131の外部に配置され、マグネット111との間で
磁気的吸引力を生じるから、地震波の到来しない状態で
は、可動体11は磁気感応素子12とマグネット111と
の間に働く磁気的吸引Fによって定まる位置で静止して
いる。
【0031】可動体11は、マグネット111が非磁性ケ
ース13内に配置され磁性流体112によって支持されて
非磁性ケース13の底部131の内面132上に浮上している
から、地震波が到来した場合、マグネット111が磁性流
体112による軸受け作用を受ながら、非磁性ケース13
の底部131の内面132上を、極めてスムーズに移動する。
【0032】磁気感応素子12は、非磁性ケース13の
底部131の外部に配置され、マグネット111の漏洩磁界に
応動するから、可動体11が地震波によって非磁性ケー
ス13の底部131の内面132上を移動した場合、その移動
位置に応じた検知動作をする。この磁気感応素子12の
動作よって、地震が感知される。
【0033】非磁性ケース13は、底部131の内面132が
ほぼ平面であるから、感振部1が制動流体による制動作
用を受け、マグネット111が、非磁性ケース13内に配
置され磁性流体112によって支持されて非磁性ケース1
3の底部131の内面132上に浮上し、磁気感応素子12が
非磁性ケース13の底部131の外部に配置され、マグネ
ット11との間で磁気的吸引力を生じる構造の下で、地
震波の周波数−加速度特性に適合する動作特性を満たす
ことができる。このため、地震波の周波数−加速度特性
に適合する動作特性を有する感振センサを得ることがで
きる。
【0034】しかも、非磁性ケース13の底部131の内
面132をほぼ平面にするという簡単な構造で、地震波の
周波数−加速度特性に適合する動作特性を発揮し得ると
いう効果を奏する。
【0035】図5は本発明に係る感振センサの振動周波
数−加速度特性を、他の感振センサのそれと比較して示
す図である。図5において、縦軸に加速度(gal)をと
り、横軸に周波数(Hz)をとってある。9R、15R、3
0R、40Rは非磁性ケース13の底部131の内面132が
半径R=9mm、15mm、30mm、40mmの曲率を有する
曲面である場合の特性を示している。「水平」と表示さ
れた特性は、非磁性ケース13の底部131の内面132がほ
ぼ平面である場合、即ち、本発明に係る感振センサの特
性である。図示するように、非磁性ケース13の底部13
1の内面132の曲率がより平面に近い方向に向かうにつれ
て、低周波数側の感度特性が増す。非磁性ケース13の
底部131の内面132がほぼ平面である本発明においては、
地震波の周波数範囲に対応する数(Hz)以下で優れた振動
周波数−加速度特性を持つ。このため、本発明によれ
ば、地震波の振動周波数−加速度特性に適合する動作特
性を有する感振センサを得ることができる。例えば、震
度5の地震を想定した場合、点線包枠で囲まれた領域A
が、満たさなければならない振動周波数−加速度特性で
あり、本発明はこの領域を完全にカバーしている。震度
5の検出領域Aは周波数1.4〜3.3Hzの範囲で、8
5〜155galの加速度に応答する領域である。
【0036】非磁性ケース13の内面132の平面の程度
は、地震波の周波数−加速度特性に適合する動作特性
を、実質的に確保できる範囲であればよい。必ずしも、
正確な平面である必要はない。大きな半径を持つ凹面で
あってもよい。
【0037】図6は非磁性ケース13の内面132の形状
を変えた時の周波数ー応答加速度特性を示すデータであ
る。横軸に周波数(Hz)をとり、縦軸に応答加速度(gal)
をとってある。曲線L11は内面132の形状を水平にし
た場合の特性、曲線L12は内面132の形状を半径 R
=200mmの凹面とした場合の特性、曲線L13は内面
132の形状を半径R=100mmの凹面とした場合の特性
をそれぞれ示している。磁性流体112の量は0.01
g、磁性流体112の飽和磁束密度は1200Gauss、マグ
ネット111及びキャップ113の重量和は0.6g、マグネ
ット111の直径は5.8mm、キャップ113の下に露出する
マグネット111の露出量は0.5mmに設定した。
【0038】図6に示すように、底部13の内面132
の半径Rが∞≧R≧100mmの凹面または平面であれ
ば、震度5の地震を想定した場合に満たさなければなら
ない周波数−加速度特性、即ち、周波数1.4〜3.3
Hzの範囲で、85〜155galの加速度に応答する周波
数−加速度特性を満たしている。特に、半径Rが∞≧R
≧200mmである場合は、周波数1.4〜3.3Hzの範
囲における応答加速度変化幅が8〜17gal程度であ
り、極めて安定、かつ、確実に動作する。
【0039】周波数ー応答加速度特性は、磁性流体112
の量、磁性流体112の飽和磁束密度、マグネット111とキ
ャップ113との重量和、キャップ113の下に露出するマグ
ネット111の露出量及びマグネット直径によっても、コ
ントロールできる。図7〜図11にこれらに関するデー
タが図示されている。
【0040】図7は磁性流体量を変えた場合の周波数ー
応答加速度特性を示す。底部13の内面132はほぼ水平
とし、磁性流体112の飽和磁束密度は1200Gaussと
し、マグネット111及びキャップ113の重量和は0.6g
とし、マグネット111の直径は5.8mmとし、キャップ1
13の下に露出するマグネット111の露出量は0.5mmと
した。曲線L21は磁性流体量が0.01gのときの特
性、曲線L22は磁性流体量が0.015gのときの特
性、曲線L23は磁性流体量が0.02gのときの特性
をそれぞれ示している。
【0041】図7に図示するように、磁性流体112の
量は、0.01〜0.015gの範囲が望ましいことが
分かる。磁性流体112が0.02gになると、震度5
の地震を想定した場合に満たさなければならない周波数
ー応答加速度特性から著しく外れてしまう。
【0042】図8は磁性流体112の飽和磁束密度を変え
た場合の周波数ー応答加速度特性を示す。底部13の内
面132はほぼ水平とし、磁性流体112の量は0.01gと
し、マグネット111及びキャップ113の重量和は0.6g
とし、マグネット111の直径は5.8mmとし、キャップ1
13の下に露出するマグネット111の露出量は0.5mmと
した。曲線L31は飽和磁束密度が1200Gaussのと
きの特性、曲線L32は飽和磁束密度が900Gaussの
ときの特性、曲線L33は飽和磁束密度が600Gauss
のときの特性をそれぞれ示している。
【0043】図8に示すように、磁性流体112の飽和磁
束密度は900Gauss以上であることが望ましい。磁性
流体112の飽和磁束密度が600Gaussであると、好まし
い周波数ー応答加速度特性を満たすことができない。
【0044】図9はマグネット111とキャップ113との重
量和(可動体11の重量)を変えた場合の周波数ー応答
加速度特性を示す。底部13の内面132はほぼ水平と
し、磁性流体112の量は0.01gとし、磁性流体112の
飽和磁束密度は1200Gaussとし、マグネット111の直
径は5.8mmとし、キャップ113の下に露出するマグネ
ット111の露出量は0.5mmとした。曲線L41はマグ
ネット111とキャップ113との重量和が0.6gのときの
特性、曲線L42は同じく重量和が0.8gのときの特
性、曲線L43は同じく重量和が1.0gのときの特性
をそれぞれ示している。
【0045】図9に図示されるように、マグネット111
とキャップ113との重量和は、0.8g以下であること
が望ましい。
【0046】図10はキャップ113の下に露出するマグ
ネット111の露出量を変えた場合の周波数ー応答加速度
特性を示す。底部13の内面132はほぼ水平とし、磁性
流体112の量は0.01gとし、磁性流体112の飽和磁束
密度は1200Gaussとし、マグネット111及びキャップ
113の重量和は0.6gとし、マグネット111の直径は
5.8mmとした。曲線L51はマグネット露出量が0.
5mmであるときの特性、曲線L52はマグネット露出量
が0.8mmであるときの特性、曲線L53はマグネット
露出量が1.1mmであるときの特性をそれぞれ示してい
る。
【0047】キャップ113の下に露出するマグネット111
の露出量は、図10に示されるように、0.8mm以上で
あることが望ましい。
【0048】図11は円板状であるマグネット111の直
径を変えた場合の周波数ー応答加速度特性を示す。底部
13の内面132はほぼ水平とし、磁性流体112の量は0.
01gとし、磁性流体112の飽和磁束密度は1200Gau
ssとし、マグネット111及びキャップ113の重量和は0.
6gとし、キャップ113の下に露出するマグネット11
1の露出量は0.5mmに設定した。曲線L61はマグネ
ット直径が5.8mmのときの特性、曲線L62はマグネ
ット直径が6.2mmのときの特性、曲線L63はマグネ
ット直径が6.6mmのときの特性をそれぞれ示してい
る。図11に示すように、マグネット111の直径は、
6.6mmよりも小さいことが望ましい。
【0049】図12に図6〜図11のデータの評価結果
をまとめて記載してある。図12において、水平度評価
差の数字は、図6〜図11において、周波数1.4〜5
Hzの間の応答加速度の最大値と最小値との差である。
【0050】更に、図1に示された残りの各構成部分に
ついて説明する。14は支持部材、15はプラスチック
等の非磁性電気絶縁物によって構成されたホルダ、12
1、122はリード端子、16はバイアス用マグネット、1
7はシールド部材である。
【0051】支持部材14は非磁性ケース13と同様の
材料を用いて、有底筒状に形成され、底部が非磁性ケー
ス13の底部131の外面に取り付けられている。ホル
ダ15は支持部材14の内部に取り付けられ、磁気感応
素子12及びバイアス用マグネット16を支持してい
る。支持部材14及びホルダ15は互いの相対位置を可
変調整できるように組み立てるのが望ましい。これによ
って、可動体11を内蔵する非磁性ケース13と磁気感
応素子12との間の距離が可変調整され、それによって
動作特性が調整される。支持部材14とホルダ15との
間の結合調整手段の具体例はカシメ結合、接着固定手段
である。調整が不要である場合は、支持部材14及びホ
ルダ15は一体化できる。ホルダ15には受部151が形
成されており、この受部151の内部に磁気感応素子12
が取り付けられている。磁気感応素子12のリード導体
121、122は、ホルダ15に埋設された端子導体125、126
に接続されている。端子導体125、126はリード線127、1
28によって端子導体211、212に接続されている。従っ
て、端子導体211、212により感振部1の検出信号が外部
に導かれる。
【0052】バイアス用マグネット16はリング状であ
って、ホルダ15に接着剤等を用いて固定されている。
シールド部材17は筒状であって、外ケース2の内面を
覆うように、密着して取り付けられている。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)地震波が到来した場合、マグネットが磁性流体に
よる軸受け作用を受けながら、ケースの底部の内面上を
スムーズに移動し、マグネットの移動を磁気感応素子に
よって検知することによって、地震を感知する感振セン
サを提供することができる。 (b)地震波の振動周波数−加速度特性に適合する動作
特性を有する感振センサを提供することができる。 (c)簡単な構造で、地震波の振動周波数−加速度特性
に適合する動作特性を発揮し得る感振センサを提供する
ことができる。 (d)傾斜による特性変化を、球状体と受け部との間に
発生する三次元的滑動動作によって、全方向にわたっ
て、確実に回避し得る新規な吊り下げ手段を有する感振
センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感振センサの正面部分断面図であ
る。
【図2】本発明に係る感振センサに用いられる吊り下げ
手段を構成する受け部の平面図である。
【図3】図2のA3ーA3線上における断面図である。
【図4】本発明に係る感振センサに用いられる吊り下げ
手段を構成する受け部の更に別の実施例を示す図であ
る。
【図5】本発明に係る感振センサの振動周波数−加速度
特性を、他の感振センサのそれと比較して示す図であ
る。
【図6】ケースの内面の形状を変えた時の周波数ー応答
加速度特性を示すデータである。
【図7】磁性流体量を変えた場合の周波数ー応答加速度
特性を示すデータである。
【図8】磁性流体の飽和磁束密度を変えた場合の周波数
ー応答加速度特性を示すデータである。
【図9】マグネットとキャップとの重量和を変えた場合
の周波数ー応答加速度特性を示すデータである。
【図10】キャップの下に露出するマグネットの露出量
を変えた場合の周波数ー応答加速度特性を示すデータで
ある。
【図11】マグネットの直径を変えた場合の周波数ー応
答加速度特性を示すデータである。
【図12】図6〜図11のデータの評価結果をまとめて
記載した図である。
【符号の説明】
1 感振部 11 可動体 12 磁気感応素子 13 非磁性ケース 132 内面 111 マグネット 112 磁性流体 2 外ケース 3 制動流体 4 吊り下げ手段 5 シールドケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市みその台9番地10 (72)発明者 加藤 秀男 埼玉県北葛飾郡栗橋町大字河原代959番地 2 108街区6ー2

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外ケースと、吊り下げ手段と、制動流体
    と、感振部とを有する感振センサであって、 前記吊り下げ手段は、球状体と、受け部とを有してお
    り、前記球状体及び受け部は前記感振部及び前記外ケー
    スに分けて取り付けられ、前記球状体が前記受け部によ
    って包まれて相互間に可動接触面を形成し、前記感振部
    を前記外ケース内に吊り下げており、 前記制動流体は、前記外ケース内に収納されており、 前記感振部は、可動体と、磁気感応素子と、非磁性ケー
    スとを含み、一部が前記制動流体の中にあって、前記制
    動流体による制動を受けるものであり、 前記可動体は、マグネットを含み、前記マグネットが前
    記非磁性ケース内に配置され、磁性流体によって支持さ
    れて前記非磁性ケースの底部の内面上に浮上しており、 前記磁気感応素子は、前記非磁性ケースの前記底部の外
    部に配置され、前記マグネットの漏洩磁界を感知するも
    のであり、 前記非磁性ケースは、前記可動体の動作領域となる前記
    底部の前記内面がほぼ平面である感振センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の感振センサであって、 前記底部の前記内面は、半径Rが∞≧R≧100mmの凹
    面または平面である感振センサ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の感振センサであって、 前記底部の前記内面は、半径Rが∞≧R≧200mmであ
    る感振センサ。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の感振センサで
    あって、 前記磁性流体の量が0.01g〜0.015gであり、 前記可動体の重量が、0.8g以下であり、 前記磁性流体の磁束密度が、900Gauss以上であり、 前記マグネットの直径が、6.6mmよりも小さい感振セ
    ンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117142015A (zh) * 2023-09-12 2023-12-01 邯郸市峰峰矿区新创科技有限公司 一种可筛粉的电磁振动给料机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117142015A (zh) * 2023-09-12 2023-12-01 邯郸市峰峰矿区新创科技有限公司 一种可筛粉的电磁振动给料机
CN117142015B (zh) * 2023-09-12 2024-01-30 邯郸市峰峰矿区新创科技有限公司 一种可筛粉的电磁振动给料机

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