JP3760190B2 - 多方向振動検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震動のような横方向及び縦方向(上下方向)の多方向振動を検知する装置に関し、また、任意の方向からの加速性の衝撃を検知する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スピーカのボイスコイルと逆の原理で機械的振動を電気信号に変換することにより振動を検知するようにしたものは、動電形振動センサとして知られている。また、圧電素子に加わる機械的歪を振動として検知するようにしたものは、圧電形振動センサとして知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来知られた動電形振動センサは、バネによって専ら一方向の振動をピックアップするものであり、地震動のような横方向及び縦方向の多方向の複雑な振動現象を検知することができなかった。一方、圧電形振動センサは、圧電素子そのものをバネ要素として用いるため固有振動数が高く、減衰もほとんどかからないため、地震動のような振動検知には全く不向きであった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、地震動のような任意の横方向の揺れや上下方向の揺れなど、多方向の複雑な振動現象に応答して、1個の検知装置で、これを検知することができるようにした多方向振動検知装置を提供しようとするものである。さらには、任意の方向からの加速性の衝撃の検知に適した多方向振動検知装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多方向振動検知装置は、非磁性体からなる凹曲面状のケースと、該ケース内において重力に従って移動自在に収納された磁性体と、前記ケースの下面に設置されたコイルと、前記コイルに磁界を及ぼす磁石とを備え、前記ケースに外部より加えられる任意の方向の振動に応じて前記磁性体が該ケース内で移動し、これに応じて前記コイルに対する前記磁性体の相対的位置が変動し、この変動に応じて前記コイルに生じる誘導起電力を測定することにより前記振動を検知することを特徴とするものにおいて、前記ケースの下面において複数の前記コイルを2次元的に配置し、各コイルの誘導起電力を個別に測定し、それらの組合せに基づいて、横方向及び上下方向を含む多方向振動を検知することを特徴とする。
【0005】
非磁性体からなる凹曲面状のケース内において、磁性体が、重力に従って移動自在に収納されているので、該ケースに外部より加えられる多方向の振動に応じて該磁性体が相対的に横方向あるいはたて方向等、多方向に自由に相対的に移動する。ここで、ケースが凹曲面状となっているので、無振動のニュートラル状態になると、磁性体は自重で自然に所定のケース最下部位置に落ち着く。ケースの任意の方向の振動に応答した磁性体の相対的多方向移動に応じて、コイルに対する該磁性体の相対的位置が変動するので、この変動に応じて該コイルから誘導起電力が生じる。従って、該コイルに生じる誘導起電力を測定することにより多方向の振動を検知することができる。なお、検知した振動応答波形信号を分析して、所要の地震波を分析することについては、公知の地震波信号分析技術を適宜使用すればよい。すなわち、たて波あるいは横波に応じて、異なる振動特性を示すことが知られているので、本発明の多方向振動検知装置によった得た振動検知信号を分析することにより、たて波あるいは横波等の所要の地震波を解析することができる。従って、本発明によれば、1つの検知装置によって、たて方向及び横方向のどちらの振動も検知し得る、多方向振動検知装置が提供されるので、地震波の検出、解析、分析の際に使用するセンサとして最適である。
【0006】
本発明は、上記のような起電力タイプに限らず、コイルのインダクタンスを測定するタイプに構成してもよい。
すなわち、別の観点によれば、本発明の多方向振動検知装置は、非磁性体からなる凹曲面状のケースと、該ケース内において重力に従って移動自在に収納された磁性体と、前記ケースの下面に設置されたコイルと、前記コイルのインダクタンスを測定する回路とを備え、前記ケースに外部より加えられる任意の方向の振動に応じて前記磁性体が該ケース内で移動し、これに応じて前記コイルに対する前記磁性体の相対的位置が変動し、この変動に応じた前記コイルのインダクタンス変化を測定することにより前記振動を検知することを特徴とするものである。この場合も、上記と同様に、ケースの任意の方向の振動に応答した磁性体の相対的多方向移動に応じて、コイルに対する該磁性体の相対的位置が変動する。この変動に応じて該コイルのインダクタンスが変化するので、該コイルのインダクタンスを測定することにより多方向の振動を検知することができる。
【0007】
前記磁性体は、剛性球体からなるものであってよい。あるいは、前記磁性体は、磁性流体からなるものであってもよい。あるいは、前記磁性体は、磁性粉体からなるものであってもよい。
前記磁性体の質量を適宜選定することにより、振動に対する応答特性を選定することができる−例えば小きざみな振動には応答せず、ゆっくりした大きな振動に応答するようにすることができる−ので、これにより、所望の地震波に対して共振特性をもたせるようにすることができる。従って、検知目的(例えば地震波検知)に照らしてノイズ的な振動をキャンセルして、所望の地震波振動により能く応答する検知信号を得るようにすることができる。
前記ケースの下面において複数の前記コイルを2次元的に配置し、各コイルの誘導起電力又はインダクタンスを個別に測定し、それらの組合せに基づいて多方向振動を検知するようにしてもよい。そうすると、より一層精度が上がる。
【0008】
本発明に係る多方向振動検知装置は、非磁性体からなる凹曲面状のケースと、該ケース内において重力に従って移動自在に収納された磁性体と、前記ケースの曲面の所定範囲にわたって設置された複数のコイル部とを備え、前記ケースに外部より加えられる任意の方向の衝撃に応じて前記磁性体が該ケース内で移動し、これに応じて前記各コイル部に対する前記磁性体の相対的位置が変動し、この変動に応じて前記各コイル部のいずれかから生じる出力に基づき衝撃の方向を検知することを特徴とするものである。これにより、どのコイル部から出力が生じたかによって振動すなわち衝撃の方向を検知することができ、任意の方向からの加速性の衝撃の検知を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明しよう。
図1は、本発明の多方向振動検知装置の一実施形態を示す縦断面略図である。非磁性体からなる凹曲面状のケース1は、例えばボウルのような半円球の形状をしている。ケース1の上部は適宜に蓋又はカバーされているとよい。このケース1内においては、鉄等の磁性体からなる鋼球2が収納されており、該鋼球2は、重力に従ってケース1内で移動自在である。ケース1の外側の下面には1個のコイル3が該ケース1に固定又は半固定して設置されている。コイル3の下には永久磁石4が固定又は半固定して配置されており、その磁束がコイル3のリング空間を貫くように磁界が及ぼされる。
こうして、ケース1とコイル3と永久磁石4は一体化されており、鋼球2がケース1に対して相対的に自由に動き得るようになっている。なお、コイル3は適宜の起電力測定回路5に接続され、その誘導起電力が測定される。
【0010】
使用状態においては、この検知装置を、振動を検知しようとする場所又は設備にねじ止め又は貼り付けその他の適宜の手段によって固定又は半固定式に取り付ける。そうすると、外部から該検知対象場所又は設備に機械的振動(例えば地震動)が加わると、それに応じて、ケース1とコイル3と永久磁石4とからなる検知装置の一体構造体が振動される。この振動に応じて、鋼球2がケース1内で相対的に移動し、これに応じてコイル3に対する鋼球2の相対的位置が変動する。これにより、コイル3を通る磁束に乱れが生じ、磁束変化が起こる。この磁束変化により該コイル3に誘導起電力が生じるので、適宜の測定回路5でこの起電力を測定することにより、地震動のような横及び縦の多方向の振動を検知することができる。すなわち、ケース1が横揺れすると、その内部の鋼球2も相対的に横揺れし、ケース1がたて揺れすると、その内部の鋼球2も相対的にたて揺れするので、1つの検知装置によって横及び縦の多方向の振動を検知することができるのである。図1中の両方向矢印は振動に応じて鋼球2が上下左右に移動する様子を示しており、点線2’は変位した鋼球2の位置を例示している。なお、ケース1が凹曲面状となっているので、無振動のニュートラル状態になると、鋼球2は自重で自然に所定のケース最下部位置に落ち着いて安定する。このような安定状態では、コイル3を通る磁束に変化が生じないので、誘導起電力が起こらない。故に、振動が生じたときのみ、その振動に応じた誘導起電力がコイル3から生じることになる。
【0011】
図2は、振動に応じてコイル3から発生する誘導起電力の1波形の状態を例示するものである。例えば、1揺れに応じて図2に示されるような1波形が生じる。通常、振動波は時間を横軸として繰り返されるいくつかの波からなるので、このような波形が振動が続く限り繰り返し測定されることになる。図2(a)は、適宜のしきい値SHを基準にして起電力の電圧レベルを判定することにより地震動の有無を検出する解析例を示している。図2(b)はレベル高の異なるいくつかの起電力測定波形を重複して示しており、コイル3から発生する誘導起電力のレベル高が振動の加速度に対応することに鑑み、この誘導起電力のレベル高を測定することにより振動の加速度を知ることができることを示すものである。また、図示していないが、波長も振動の種類を判定するには重要な要素であるので、起電力波形の波長あるいは周期を測定することにより地震波であるか否か、あるいはたて波か又は横波か等のことが判定できる。このように振動の有無のみならず、振動の量(加速度)や周波数特性も測定できる。
【0012】
コイル3の数は1個に限らず、複数設けてもよい。図3はその一例を示しており、(a)は側面略図、(b)は平面略図である。すなわち、ケース1の下面の外側に沿って4個のコイル3a,3b,3c,3dを2次元的に配置している。この場合、各コイル3a,3b,3c,3dの誘導起電力を個別に測定し、それらの組合せに基づいて振動を検知するようにすれば、振動の有無や量及び方向などの情報を更に詳細に採取することができる。図の例では、無振動のニュートラル状態では、鋼球2は各コイル3a,3b,3c,3d配置の中間点に位置している。横方向の振動が与えられたとき、振れた方向に配置されているコイルに磁束変化が生じ起電力が起こる。従って、このような複数のコイルからなる配置は、特に、振動の方向を検知するのに適している。例えば、ある2つのコイル(例えば3a,3b)について大きな振動検知レベルが得られれば、その2つのコイル(例えば3a,3b)を結ぶ直線方向について大きな横方向振動が生じていることを示している。なお、ニュートラル状態に対応する中央位置にもう1つのコイル(これは図1のコイル3と同様にケース1のほぼ真下の配置となるであろう)を配置し、この中央コイルによって上下方向の振動を検知できるようにしてもよい。
【0013】
図4は、図3の複数コイル配置の変形例を示す。図3の(b)では、各コイル3a,3b,3c,3dは等間隔で配置されているので、横揺れに関する方向検知感度は略均一である。これに対して、図4では、複数の各コイル3a,3b,3c,3dの配置を、不等間隔とし、特定の2コイル(図では3a,3c)間の間隔を他よりも狭くしている。これにより、狭い間隔の2コイル(図では3a,3c)間を結ぶ直線方向(図ではY方向)についての横方向振動は、小さな揺れでも両コイル(3a,3c)によって夫々振動検知されることになるので、その検知感度が高感度になることを意味する。これに対して、広い間隔の2コイル(図では3b,3d)間を結ぶ直線方向(図ではX方向)についての横方向振動は、小さな揺れでは両コイル(3b,3d)によって振動検知されないので、その検知感度は相対的に低感度になる。このような特定方向に感度を有する、不等間隔のコイル配置は、自動車等の乗物における一定進行方向についての振動検知または加速度検知に応用した場合に有利である。
【0014】
なお、図4の変形例としては、図5に示すように一定の横揺れ検出対象方向(例えば前進方向)について一列に複数のコイル3a,3b,3cを設け、該一定の横揺れ検出対象方向について高感度で横揺れを検知するようにしてもよい。勿論、この場合も、1個のコイル3を設けたときと同様の感度で(つまり少なくともニュートラル位置に対応して中央のコイル3bが設けられていることにより)その他の方向の横揺れを検知するができるし、上下方向の振動を検知することもできる。
なお、ケース1内に収納する鋼球2の質量を適宜に可変選定することにより、振動に対する応答特性を選定することができる−例えば小きざみな振動には応答せず、ゆっくりした大きな振動に応答するようにすることができる−ので、これにより、所望の地震波に対して共振特性をもたせるようにすることができる。従って、検知目的(例えば地震波検知)に照らしてノイズ的な振動をキャンセルして、所望の地震波振動により能く応答する検知信号を得るようにすることができる。
【0015】
図6は、ケース1内に収納する磁性体として、鋼球2に代えて、比較的少量の磁性流体2aを用いたものである。図7は、ケース1内に収納する磁性体として、鋼球2に代えて、比較的少量の磁性粉体2bを用いたものである。この場合も、ケース1の振動に応じて磁性流体2a又は磁性粉体2bが相対的に移動し(揺れ、傾き)、コイル3を通る磁束を変化させることができ、従って、振動に応じた起電力を起こすことができる。
図8は、ケース1内に粘性流体7を収納し、該粘性流体7内に鋼球2を配置した例を示す。これにより、外部より加えられる振動に対して緩衝特性をもたせ、周辺環境による細かなノイズ的振動は吸収し、地震波のような比較的周期の長い(波長の長い)、若しくは加速度の強い、振動に選択的に応答するように構成することができる。
なお、上記各実施形態で永久磁石4に代えて電磁石を使用してもよいのは勿論である。あるいは、交流磁界発生装置を使用してもよい。
【0016】
図9は、本発明の多方向振動検知装置の別の実施形態を示す縦断面略図である。非磁性体からなる凹曲面状のケース1と、ケース1内に収納された鋼球2と、ケース1の外側の下面に設置されたコイル3とを備える点は、図1と同じであるが、磁石4は設けられていない。この例では、コイル3の出力をインダクタンス測定回路8に接続し、該コイル3のインダクタンス(インピーダンス)を測定するようにしている。磁性体からなる鋼球2がコイル3に最も近接しているときインダクタンスが最大であり、振動に応じて鋼球2がコイル3から離れるとインダクタンスが減少するので、回路8で測定したインダクタンスの変化から、振動を検知することができる。この場合も、図1と全く同様に、横及び縦方向の多方向の振動を検知することができる。また、図3〜図8に示した変形は、全く同様に、図7の実施形態に対して適用することができる。
なお、上記各例において、鋼球2に補助的にバネを付けて上下又は横方向に緩衝作用をもたせてもよい。しかし、そのような補助的なバネの付加は、本発明の要旨ではなく、本発明の実施にあたっての外的付加にすぎない。
【0017】
図10は、本発明の多方向振動検知装置の更に別の実施形態を示す外観略図であり、球状(ボール又はおわん状)ケース1を斜め下から見た状態を示している。この例では、球状(ボール又はおわん状)のケース1の全面若しくは適当な範囲にわたって複数のコイル部30を配置している。各々のコイル部30の構成は、図1〜図9を参照して前述した実施例のいずれの形態をとっていてもよい。従って、各コイル部30の構成が図1〜図8の実施例の形態に従う場合は、各コイル部毎にあるいは適宜の配置で永久磁石が設けられるが、図10では便宜上図示を省略してある。また、各コイル部30の構成が図1〜図8の実施例の形態に従う場合は、それぞ1個のコイルからなっていてよい。その他の形態として、各コイル部30が1次及び2次コイルを具備していてもよい。各コイル部30からそれぞれ別々に出力信号が取り出されるものとする。勿論、ケース1の内部には、図1〜図9を参照して前述した実施例と同様に、鋼球2又はその他の磁性体が移動自在に収納されている。この構成によって、外部からケース1に対して加えられる振動若しくは衝撃に応じて該鋼球2又はその他の磁性体がケース1内を動き、該鋼球2又はその他の磁性体の近接に応じて複数のコイル部30のいずれかから出力信号が生じる。どのコイル部30から出力信号が生じたかによって、多方向の振動若しくは衝撃を検知することができる。これは、加速性の衝撃が加わった方向を検知するのに適している。
【0018】
図11は、本発明の多方向振動検知装置の変形例を示す拡大図であり、図1のように磁石4を使用する場合の変形例を示している。永久磁石4が発生する磁界内においては、磁性体コア部9が、ねじ式又はその他適宜の手段を介して位置調整可能に配置されている。この磁性体コア部9の先端部がギャップを隔てケース1内の可動磁性体部すなわち鋼球2に近接している。永久磁石4の磁界内に配置された磁性体コア部9は磁化され、その先端部より磁力線が発される。従って、磁性体コア部9の突出位置を可変調整することによってその先端部と鋼球2との間に形成されるギャップの距離が可変調整され、鋼球2に及ぼされる磁力が該ギャップ量に応じて可変調整される。これにより、磁石4によって鋼球2に及ぼされる吸引力が可変調整され、外部より加えられる機械的振動に対する鋼球2の可動応答性が可変制御される。すなわち、鋼球2が磁石4に前記ギャップ量に応じた力で吸引されることにより、該鋼球2の自由な動きが或る程度抑制されることになり、検知不要な微振動やノイズ的な振動が外部から加えられたとしても、該鋼球2が容易には動かず、そのような微振動やノイズ的な振動をキャンセルしてそれに応答しないようにすることができる。また、コイル3の出力の感度調整も行うことができる。ここで、鋼球2が動きだす境界的な振動条件は、前記ギャップ量に応じた吸引力によって可変調整することができるものである。勿論、磁性体コア部9を雄ねじで構成する場合、磁石そのものに雌ねじを切る必要は全くなく、特に図示していないが、雌ねじを設けた適宜の部材を磁石4に固定し、磁石4には磁性体コア部9の通過を許す空間が設けられていればよい。図10のように複数のコイル部30を設ける場合は、一番真下のコイル部30にのみこのような調整用の磁性体コア部9を設ければよい。
【0019】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、地震動のような横方向及び縦方向の多方向振動を、1つの検知装置で検知することができる、という優れた効果を奏する。また、構成が簡単であり、安価に製造することができることから、簡易な地震検知器として、プロパンガスボンベの地震時安全弁駆動機構のセンサや、その他の各種の安全装置のセンサとして、さらには乗物における多方向の振動(若しくは加速度又は衝撃)検知器として、種々の応用分野において簡便に応用することが期待でき、その用途は広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多方向振動検知装置の一実施形態を示す縦断面略図。
【図2】図1の検知装置により振動に応答して得られる起電力の電圧波形例を示す図。
【図3】図1におけるコイル配置の変形例として、複数のコイルを設けた例を示す図。
【図4】図3における複数のコイル配置の変形例を示す図。
【図5】複数のコイル配置の更に別の変形例を示す図。
【図6】磁性体の変形例として、磁性流体を使用した例を示す図。
【図7】磁性体の変形例として、磁性粉体を使用した例を示す図。
【図8】図1の鋼球の配置の変形例として、粘性流体内に鋼球を配置した例を示す図。
【図9】本発明の多方向振動検知装置の別の実施形態を示す縦断面略図。
【図10】本発明の多方向振動検知装置の更に別の実施形態を示す外観略図。
【図11】図1の変形例を示す一部拡大図。
【符号の説明】
1 ケース
2 鋼球
2a 磁性流体
2b 磁性粉体
3,3a,3b,3c,3d コイル
4 永久磁石
5 起電力測定回路
7 粘性流体
8 インダクタンス測定回路
30 コイル部
9 磁性体コア部

Claims (7)

  1. 非磁性体からなる凹曲面状のケースと、
    該ケース内において重力に従って移動自在に収納された磁性体と、
    前記ケースの下面に設置されたコイルと、
    前記コイルに磁界を及ぼす磁石と
    を備え、前記ケースに外部より加えられる任意の方向の振動に応じて前記磁性体が該ケース内で移動し、これに応じて前記コイルに対する前記磁性体の相対的位置が変動し、この変動に応じて前記コイルに生じる誘導起電力を測定することにより前記振動を検知することを特徴とする多方向振動検知装置において、
    前記ケースの下面において複数の前記コイルを2次元的に配置し、各コイルの誘導起電力を個別に測定し、それらの組合せに基づいて、横方向及び上下方向を含む多方向振動を検知することを特徴とする多方向振動検知装置。
  2. 非磁性体からなる凹曲面状のケースと、
    該ケース内において重力に従って移動自在に収納された磁性体と、
    前記ケースの下面に設置されたコイルと、
    前記コイルのインダクタンスを測定する回路と
    を備え、前記ケースに外部より加えられる任意の方向の振動に応じて前記磁性体が該ケース内で移動し、これに応じて前記コイルに対する前記磁性体の相対的位置が変動し、この変動に応じた前記コイルのインダクタンス変化を測定することにより前記振動を検知することを特徴とする多方向振動検知装置において、
    前記ケースの下面において複数の前記コイルを2次元的に配置し、各コイルのインダクタンスを個別に測定し、それらの組合せに基づいて、横方向及び上下方向を含む多方向振動を検知することを特徴とする多方向振動検知装置。
  3. 前記磁性体は、剛性球体又は磁性流体又は磁性粉体からなるものである請求項1又は2に記載の多方向振動検知装置。
  4. 前記磁性体の質量を選定することにより、所望の地震波に対して共振特性をもたせるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多方向振動検知装置。
  5. 前記磁性体は固体からなり、前記ケース内に粘性流体を収納し、該粘性流体内に前記磁性体を配置することにより、外部より加えられる振動に対して緩衝特性をもたせ、地震波のような比較的周期の長い振動に応答するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の多方向振動検知装置。
  6. 前記ケースの下面に配置された複数の前記コイルの2次元的配置は、複数の異なる方向に配置された複数列のコイルを具えるものからなり、各列のコイルの配置間隔が異なっており、これにより、方向に応じて異なる感度で横揺れ振動を検知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の多方向振動検知装置。
  7. 少なくとも1つの前記コイルは、前記磁性体のニュートラル状態に対応する中央位置に配置されていて該磁性体の上下方向の振動を検知することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の多方向振動検知装置。
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