JPH0949552A - ウォームギヤの組み付け方法及びこれに用いられるウォームの位置決め治具 - Google Patents

ウォームギヤの組み付け方法及びこれに用いられるウォームの位置決め治具

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JPH0949552A
JPH0949552A JP22253195A JP22253195A JPH0949552A JP H0949552 A JPH0949552 A JP H0949552A JP 22253195 A JP22253195 A JP 22253195A JP 22253195 A JP22253195 A JP 22253195A JP H0949552 A JPH0949552 A JP H0949552A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォームギヤの組み付けにおいて、ウォーム
歯車とウォームとの引掛りや、それに伴う歯山の損傷を
避けることができ、しかも、工数の増加を招くことのな
いウォームギヤの組み付け方法を提供すること。 【解決手段】 ウォーム歯車10の外周の接線方向にウ
ォーム20を移動させて、このウォーム歯車10とウォ
ーム20とを組み付けるウォームギヤ100の組み付け
において、組み付け時にウォーム20とウォーム歯車1
0との最初の接触がそれぞれの歯の歯面同士の間で起き
るように、ウォーム20とウォーム歯車10をそれぞれ
所定の回転位置に予め位置決めし、ウォーム歯車10と
ウォーム20とを組み付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォームギヤの組
み付け方法およびこれに用いられるウォームの位置決め
治具に関する。
【0002】
【関連技術および発明が解決しようとする課題】従来、
ウォームギヤの組付け方法の一つとして、回転軸が固定
されたウォーム歯車の外周の接線方向から回転軸が固定
されたウォームを差し込んで組み付ける方法がある。
【0003】しかしながら、この方法によると、ウォー
ム歯車の歯山にウォームの歯山が食い込んだ状態で引掛
り、それ以上ウォームを差し込めない状態となることが
頻繁に発生していた。こうなると、ウォーム歯車の組み
付け工程が停止して、多大な工数増加を招くばかりでな
く、ウォーム歯車やウォームの歯山を傷つけてしまい、
不良品となってしまうことも多く、コスト増の原因とな
っていた。
【0004】そこで、上述のような組み付けにおいて
は、まず、ウォームをウォーム歯車に接触する位置まで
挿入し、その位置でウォーム歯車を正逆回転させて、ウ
ォームと噛み合わせてから、ウォームを完全に差し込
み、ウォーム歯車とウォームとの組付けを行っていた。
【0005】ところが、この方法によると、組み付けに
おけるウォーム歯車とウォームとの引掛りや、それに伴
う歯山の損傷を減少させることはできるが、組み付けに
おける工程が増加するため、工数の増加を招き、コスト
上昇の原因となっていた。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、ウォームギヤの組み付けに
おいて、ウォーム歯車とウォームとの引掛りや、それに
伴う歯山の損傷を避けることができ、しかも、そのため
の工数の増加が少ないウォームギヤの組み付け方法およ
びこれに用いられるウォームの位置決め治具を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明に係るウォームギヤの組み付け
方法は、ウォーム歯車の外周の接線方向にウォームを移
動させて、このウォーム歯車とウォームとを組み付ける
ウォームギヤの組み付け方法において、前記ウォームと
前記ウォーム歯車との最初の接触が、それぞれの歯面同
士の間で起きるように所定回転位置に前記ウォームと前
記ウォーム歯車のそれぞれを位置決め規制した後に、前
記ウォーム歯車と前記ウォームとを組み付けることを特
徴とする。
【0008】ここで、歯面とは歯車のかみ合い面を意味
する。請求項1記載の発明に係るウォームギヤの組み付
け方法によれば、ウォーム歯車の外周の接線方向にウォ
ームを移動させて、このウォーム歯車とウォームとを組
み付けるウォームギヤの組み付け方法において、ウォー
ム歯車とウォームとが引掛かることがほぼ皆無となるた
め、引掛りに伴って発生していた工数の増加や歯山の損
傷を防ぐことができる。また、このような引掛りを防止
するために、組み付け時にウォームを部分的に挿入した
位置での噛み合わせ調整等も不必要となるため、それに
よる工数の増加を招くこともない。
【0009】請求項2は、請求項1記載の発明に係るウ
ォームギヤの組み付け方法において、前記ウォームは、
先端から徐々に全歯たけが高くなるように形成されて先
端部が不完全ねじ山となり、この不完全ねじ山の全歯た
けを検出して前記ウォームの回転位置を認識し、それに
基づいて前記ウォームを前記所定回転位置に位置決めす
ることを特徴とするウォームギヤの組み付け方法の発明
を定義している。ここで、不完全ねじ山とは、全歯たけ
が所定の高さに達してない部分のねじ山を意味する。
【0010】請求項2記載の発明に係るウォームギヤの
組み付け方法によれば、ウォーム歯車との引掛りや干渉
の起きないウォームの回転位置を、先端部のねじ山の全
歯たけを測定することによって決定し、その回転位置で
ウォームギヤの組付けを行うことができる。
【0011】請求項3は、請求項1記載の発明に係るウ
ォームギヤの組み付け方法において、前記ウォームは電
機子を備える回転軸に形成されてモータの一部を構成
し、前記電機子に第一の被位置決め部が形成され、この
第一の被位置決め部に第一の位置決め治具の第一の位置
決め部をはめ合わせることで、前記ウォームを前記所定
回転位置に位置決めすることを特徴とするウォームギヤ
の組み付け方法の発明を定義している。
【0012】請求項3記載の発明に係るウォームギヤの
組み付け方法によれば、第一の位置決め治具を電機子に
はめ合わせることで、ウォーム歯車との引掛りや干渉の
起きない回転位置にウォームを固定し、ウォームギヤの
組付けを行うことができる。
【0013】請求項4は、請求項1から請求項3のいず
れかに記載の発明に係るウォームギヤの組み付け方法に
おいて、前記ウォーム歯車の側面に第二の被位置決め部
が形成され、この第二の被位置決め部に第二の位置決め
治具をはめ合わせることで、前記ウォーム歯車を前記所
定回転位置に位置決めすることを特徴とするウォームギ
ヤの組み付け方法の発明を定義している。
【0014】請求項4に記載の発明に係るウォームギヤ
の組み付け方法によれば、第二の位置決め治具をウォー
ム歯車にはめ合わせることによって、ウォームとの引掛
りや干渉の起きない回転位置にウォーム歯車を固定し、
ウォームギヤの組付けを行うことができる。
【0015】請求項5は、請求項1から請求項3に記載
の発明に係るいずれかのウォームギヤの組み付け方法に
おいて、前記ウォーム歯車の歯みぞに第三の位置決め治
具を差し込んで、前記ウォーム歯車を前記所定回転位置
に位置決めすることを特徴とするウォームギヤの組み付
け方法の発明を定義している。
【0016】請求項5に記載の発明に係るウォームギヤ
の組み付け方法によれば、第三の位置決め治具をウォー
ム歯車の歯みぞに差し込むことによって、ウォームとの
引掛りや干渉の起きない回転位置にウォーム歯車を固定
し、ウォームギヤの組付けを行うことができる。
【0017】請求項6は、請求項5の発明に係るウォー
ムギヤの組み付け方法において、前記ウォーム歯車は、
その側面部に近づくにつれて前記歯みぞの深さが浅くな
る形状をなし、少なくとも一つの前記歯みぞに対応する
部分で前記第三の位置決め治具が納まる程度に歯みぞが
深く形成された貫通部が形成され、この貫通部に前記第
三の位置決め治具を差し込んで、前記ウォーム歯車を前
記所定回転位置に位置決めすることを特徴とするウォー
ムギヤの組み付け方法の発明を定義している。
【0018】請求項6の発明に係るウォームギヤの組み
付け方法によれば、ウォーム歯車がその側面部に近づく
につれて前記歯みぞの深さが浅くなる形状となっていて
も、側面部でも歯みぞの深くなっている貫通部を設ける
ことにより、第三の位置決め治具をウォーム歯車に差し
込むことが可能となり、ウォームとの引掛りや干渉の起
きない回転位置にウォーム歯車を固定し、ウォームギヤ
の組付けを行うことができる。
【0019】請求項7は、請求項2記載のウォームギヤ
の組み付け方法に用いられるウォームギヤの位置決め治
具であって、前記ウォームを軸回りに回転できるように
支持するウォーム受部と、前記ウォームの前記不完全ね
じ山における歯先に当接して全歯たけを測定する測定部
と、を含み、前記測定部にて測定された全歯たけに基づ
いて前記ウォームの回転位置を認識し、それに基づいて
前記ウォームを前記所定回転位置に位置決めすることを
特徴とするウォームギヤの位置決め治具の発明を定義し
ている。
【0020】請求項7の発明に係るウォームギヤの位置
決め治具によれば、ウォームの不完全ねじ山の全歯たけ
を測定することによって、ウォームの回転位置を認識
し、それに基づいてウォームを所定回転位置に位置決め
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の実施の形態のウォームギ
ヤ100を示す斜視図である。同図に示すように、本実
施の形態のウォームギヤは、モータの電機子22の回転
軸であるモータ軸18と一体となったウォーム20と、
ウォーム歯車10とを含んで構成される。また、本実施
の形態のウォーム20は、先端部分が不完全ねじ山26
(図2参照)となっており、その部分ではウォーム20
は先端から遠のくにつれて徐々にその歯たけを増し、所
定の位置で完全ねじ山24になるようになっている。こ
こで、不完全ねじ山とは、全歯たけが所定の高さに達し
てない部分のねじ山を意味する。
【0023】本実施の形態のウォームギヤは組立ライン
上で、図2に示すように、ウォーム歯車10の外周の接
線方向から、ウォーム20がその軸方向に移動されるこ
とにより挿入されて組み立てられる。なお、ウォーム歯
車10は、フレーム12に軸が固定され、フレーム12
は、位置出しピン36によって搬送用のレール34に位
置決めされたパレット30上に載置固定されている。ま
た、ウォーム20は、電機子22の軸と一体に形成さ
れ、電機子22の反対側の軸をつかむチャック32の動
きによって、前述のように移動され、フレーム12の一
部であるガイド部38を介して挿入され、フレームの一
部であるウォーム支持部40に到達する。このような組
み付けにおいては、「関連技術および発明が解決しよう
とする課題」の欄で説明したように、ウォーム20を単
にそのまま挿入したのでは、図3に示すようなウォーム
歯車10とウォーム20との引掛り、すなわち、ウォー
ム歯車10の歯山の頂部とウォーム20の歯山の頂部と
がぶつかり合った状態となることや、それに伴う歯山の
損傷が発生することがあり、それらに付随したコストの
増加を招いてしまう。
【0024】そこで、本実施の形態では、ウォーム20
の挿入に先立って、まず、ウォーム歯車10およびウォ
ーム20のそれぞれを、引掛りや損傷が起きない回転位
置に位置決めする。その後、ウォーム20を上記と同様
に、ガイド部30を介してして挿入すると、ウォーム歯
車10とウォーム20のそれぞれの歯面42,44(図
4参照)、すなわち、かみ合い面同士が接触する。そこ
で、さらにウォーム20を挿入すると、ウォーム歯車1
0とウォーム20とのそれぞれの歯がかみ合った状態で
ウォーム歯車10が従動回転し、ウォーム20はフレー
ム12にあるウォーム支持部40まで到達してウォーム
ギヤ100の組み付けが終了する。
【0025】上述の、ウォーム20およびウォーム歯車
10を位置決めするそれぞれの回転位置は、次のように
して求めることができる。
【0026】まず、ウォーム歯車10を位置決めする回
転位置は、図4に示すように、ウォーム歯車10の歯先
円14がウォーム20の完全ねじ山24の歯先と接する
ようになるウォーム歯車10の歯先円14の回転角θを
求め、その回転角に歯みぞ74の中央部が位置するよう
になる回転位置として求めることができる。なお、この
回転角θは、レール34(図2参照)の長さ方向と平行
な直線である基準線45からの角度である。回転角θ
は、図4に示したように、ウォーム歯車10とウォーム
20との軸間ピッチPと、ウォーム歯車10の歯先円1
4の半径Rと、ウォーム20の完全ねじ山24のウォー
ム軸からの高さHとが既知であれば、 θ=cos-1[(P−H)/R] として算出することができる。
【0027】次に、ウォーム20を位置決めする回転位
置は、ウォーム歯車10の歯と噛み合うことになるウォ
ーム20の歯が、完全ねじ山24の始まる部分となるよ
うなウォーム20の回転角度として求めることができ
る。すなわち、ウォーム歯車と噛み合うことになるウォ
ームの歯は、ウォーム歯車10の外周面に対面している
部分のウォーム20の歯である。したがって、完全ねじ
山24が始まる部分のウォーム20の歯が、ウォーム2
0と噛み合うようにするためには、ウォーム20の完全
ねじ山24の始まる部分がウォーム歯車の外周面に対面
するようなウォームの回転角度とすればよい。このよう
な回転角度として、ウォーム20の回転角度を求めるこ
とができる。
【0028】なお、このようにして求めたそれぞれの回
転位置付近にウォーム歯車10およびウォーム20をそ
れぞれ位置決めすると、前述の引掛りが発生する確率
は、ほぼ0%となることが実験によっても確認された。
【0029】前述の回転位置にウォーム20の回転角度
を設定するための位置決めは、次のようにして行った。
図5(A)とその一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示
した図5(B)にあるように、電機子22のモータ軸1
8と一体に形成された本実施の形態のウォーム20をウ
ォーム受け部46上に配置し、ウォーム20の不完全ね
じ山26の全歯たけを歯先に上方から当接する全歯たけ
測定部48によって測定できるようにする。ところで、
ウォーム20の不完全ねじ山26は、図6(A)および
(B)に示すように、その全歯たけがウォーム20の先
端から徐々に増加し、完全ねじ山24に移行するため、
この不完全ねじ山部では、その全歯たけを測定すること
によって、ウォーム20の回転角度を求めることができ
る。したがって、前述のようにウォーム20の回転角度
を完全ねじ山開始点とするためには、その位置と360
°すなわち一回転離れた不完全ねじ山26の全歯たけに
対応した回転位置を求めることで、ウォーム20の完全
ねじ山開始点の回転角度に合わせることができる。図6
(B)から明らかなように、全歯たけの変化率は、0°
として示してある完全ねじ山開始点よりも、360°と
して示してある完全ねじ山開始点から一回転分離れた不
完全ねじ山部の方が大きいことがわかる。そのため、完
全ねじ山開始点から360°すなわち一回転離れた不完
全ねじ山26の全歯たけに対応した回転位置を探す方
が、最初に全歯たけとなるウォーム20の回転位置を探
すよりも精度良くウォーム20の完全ねじ山開始点の回
転角度に合わせることができる。
【0030】このような方法によれば、ウォーム歯車1
0との引掛りや干渉の起きないウォーム20の回転位置
を、先端部のねじ山の全歯たけを測定することによって
決定し、その回転位置でウォームギヤの組付けを行うこ
とができる。
【0031】また、ウォーム20の回転位置の位置決め
は、次のようにして行うこともできる。前述のように、
本実施の形態のウォーム20は電機子22の回転軸と一
体となっているため、ウォーム20の回転位置と電機子
22の回転位置との間には所定の関係がある。そのた
め、電機子22の回転位置を規定することによって、ウ
ォーム20の回転位置を規定することができる。したが
って、電機子22と所定の回転位置の関係となる位置決
め治具を用いれば、その位置決め治具の回転位置を例え
ばロボットによって所定の位置に合わせることによっ
て、ウォーム20の回転位置を所定の回転位置に合わせ
ることができる。図7はこのような位置決め治具50す
なわち第一の位置決め治具と本実施の形態の電機子22
のウォーム20とは反対側の部分とを示している。同図
には、端面部28の中心から外れた所定位置には第一の
被位置決め部である凹部52を持つ電機子22と、この
凹部52に嵌合する第一の位置決め部である凸部54と
モータ軸18と嵌合する凹部とを有する第一の位置決め
治具である位置決め治具50とが示されている。この位
置決め治具50を第一の被位置決め部52を有する電機
子22に嵌合させて、位置決め治具50を所定の回転位
置に合わせることによって、ウォーム20の回転位置を
所定の回転位置に合わせることができる。
【0032】なお、第一の被位置決め部52と位置決め
治具50の対応部分54は互いにはめ合わせて位置決め
することが可能な形状であればよい。例えば、電機子2
2に設けられた被位置決め部52を凸部54とし、それ
に対応して位置決め治具50に設けられた対応部分54
を凹部とする形状としてもよい。
【0033】このような位置決め治具50を用いること
で、ウォーム歯車10との引掛りや干渉の起きない回転
位置にウォーム20を固定し、ウォームギヤの組付けを
行うことが可能となる。
【0034】一方、ウォーム歯車10の前述した回転位
置への位置決めは、以下のようにして行う。図8に示す
ように、ウォーム歯車10には、その側面の中心から外
れた所定の位置に第二の被位置決め部である凸部66が
設けられている。この凸部66に対応する第二の位置決
め部である凹部62とウォーム歯車10の軸部16に対
応する凹部64とを有する第二の位置決め治具である位
置決め治具60を、ウォーム歯車10の軸部16と凸部
66とに嵌合するようにしてウォーム歯車10の側面に
密着させる。そして、この位置決め治具60の回転位置
を例えばロボットによって所定の回転位置に合わせるこ
とによって、ウォーム歯車10の回転位置が前述のよう
にして求められれている角度となる位置に合わせる。そ
して、ウォーム歯車10の軸部16背面にロックワッシ
ャ(図示せず)を圧入することによって、この回転角度
でウォーム歯車10を固定する。
【0035】なお、第二の被位置決め部66と位置決め
治具60の対応部分62は互いにはめ合わせ位置決めす
ることが可能な形状であればよい。例えば、ウォーム歯
車10の側面に設けられた被位置決め部66を凹部と
し、それに対応して位置決め治具60に設けられた対応
部分62を凸部とする形状としてもよい。
【0036】このように位置決め治具60をウォーム歯
車10にはめ合わせて位置決めすることによって、ウォ
ーム20との引掛りや干渉の起きない回転位置にウォー
ム歯車10を固定してウォームギヤの組付けを行うこと
が可能となる。
【0037】また、ウォーム歯車10の前述した回転位
置への位置決めは、次のようにして行うこともできる。
すなわち、図9(A)およびその一点鎖線で囲んだ部分
の拡大図である図9(B)に示すように、ウォーム歯車
10の歯70の間に、第三の位置決め治具である位置決
めピン72を、例えばロボットが差し込み、所定位置で
固定することによって、ウォーム歯車10を所定の回転
位置に固定する方法である。図9(B)にはウォーム歯
車10の歯みぞ74の中央位置と、搬送用レール34
(図9(A)参照)に平行な直線である基準線45との
間の角度が17°になるように位置決めピン72を差し
込んでウォーム歯車10の回転位置を位置決めする例が
示されている。この場合も、位置決めを行った後、ウォ
ーム歯車10の軸部16背面にロックワッシャ(図示せ
ず)を圧入することによって、その回転位置に固定す
る。
【0038】このように第三の位置決め治具である位置
決めピン72をウォーム歯車10の歯みぞ74に差し込
むことによって、ウォーム20との引掛りや干渉の起き
ない回転位置にウォーム歯車10を固定し、ウォームギ
ヤの組付けを行うことが可能となる。
【0039】なお、位置決めピン72を用いたウォーム
歯車10の上述の位置決め方法においては、ウォーム歯
車10として平歯歯車が使われている場合を示したが、
本実施の形態のウォーム歯車は、図10に示すように、
ウォーム歯車80の歯82の歯みぞ深さがその側面部8
8に近づくほど浅くなり側面部88ではその深さが殆ど
ないタイプのウォーム歯車80であってもよい。同図
は、このようなウォーム歯車80において前述のように
位置決めピン72を用いて位置決めする場合を示してい
る。このタイプのウォーム歯車80はウォーム20との
噛み合いガタが少ないためウォームギヤに使用されるこ
とが多い。このようなウォーム歯車80を用いる場合
は、そのままでは歯みぞ84を通して位置決めピン72
を貫通させてウォーム歯車80を位置決めすることがで
きないため、ウォーム歯車80の所定の回転位置に対応
する位置の歯みぞ84をウォーム歯車80の側面部88
付近でも深く形成した貫通部86を設け、位置決めピン
72が使えるようにしている。このような貫通部86
は、1箇所のみでもよいが、ウォーム歯車80を所定の
回転位置に位置決めできるウォーム歯車80の複数の歯
みぞ84に対応して複数設けてもよい。
【0040】このように、ウォーム歯車80の歯82の
歯みぞ深さがその側面部88に近づくほど浅くなり側面
部88ではその深さが殆どない形状を有するタイプのウ
ォーム歯車80であっても、貫通部86を設け、第三の
位置決め治具である位置決めピン72をウォーム歯車8
0の歯82の間に差し込むことによって、ウォーム20
との引掛りや干渉の起きない回転位置にウォーム歯車8
0を固定し、ウォームギヤの組付けを行うことが可能と
なる。
【0041】以上のような本実施の形態のウォームギヤ
100の組み付け方法によれば、ウォーム歯車10,8
0の外周の接線方向にウォーム20を移動させて、この
ウォーム歯車10,80とウォーム20とを組み付ける
ウォームギヤ100の組み付け方法において、ウォーム
歯車10,80とウォーム20とが引掛かることがほぼ
皆無となるため、引掛りに伴って発生していた工数の増
加や歯山の損傷を防ぐことができ、製造コストの削減を
図ることができる。また、このような引掛りを防止する
ために、組み付け時にウォーム20を部分的に挿入した
位置での噛み合わせ調整等も不必要となるため、それに
よる工数の増加を招くこともない。
【0042】なお、本発明は前述した各実施の形態に限
定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内または特
許請求の範囲の均等範囲内で各種の変形実施が可能であ
る。
【0043】例えば、本発明のウォームギヤ100の組
み付け方法は、上述の実施の形態では、ウォーム歯車1
0,80と、モータの電機子22と一体となったウォー
ム20とからなるウォームギヤ100の場合を示した
が、本発明はこれに限らず、先端部が不完全ねじ山とな
っているウォーム20を有するいかなるウォームギヤに
も適用することができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のウォームギヤを示す斜視図であ
る。
【図2】組立ライン上の実施の形態のウォームギヤの組
み付けを示す図である。
【図3】ウォーム歯車とウォームとの引掛った状態を示
す図である。
【図4】ウォーム歯車を位置決めする回転位置の算出に
関する図である。
【図5】(A)および(B)は、ウォームの回転位置の
位置決めの一つの方法を示す図である。
【図6】不完全ねじ山部を利用したウォームの回転角の
測定を説明する図である。
【図7】位置決め治具を利用したウォームの回転位置の
位置決めの一例を示す図である。
【図8】位置決め治具を利用したウォーム歯車の回転位
置の位置決めの一例を示す図である。
【図9】位置決め治具としてピンを利用したウォーム歯
車の回転位置の位置決めの一例を示す図である。
【図10】ウォーム歯車に形成した貫通部と位置決め治
具としてのピンとを利用したウォーム歯車の回転位置の
位置決めの一例を示す図である。
【符号の説明】
10,80 ウォーム歯車 20 ウォーム 22 電機子 24 完全ねじ山 26 不完全ねじ山 42,44 歯面 46 ウォーム受け部 48 全歯たけ測定部 50 第一の位置決め治具 52 凹部(第一の被位置決め部) 54 凸部(第一の位置決め部) 60 第二の位置決め治具 62 凹部(第二の位置決め部) 66 凸部(第二の被位置決め部) 70,82 歯 72 位置決めピン(第三の位置決め治具) 74,84 歯みぞ 86 貫通部 88 側面部 100 ウォームギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 素幹 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォーム歯車の外周の接線方向にウォー
    ムを移動させて、このウォーム歯車とウォームとを組み
    付けるウォームギヤの組み付け方法において、 前記ウォームと前記ウォーム歯車との最初の接触が、そ
    れぞれの歯面同士の間で起きるように所定回転位置に前
    記ウォームと前記ウォーム歯車のそれぞれを位置決め規
    制した後に、前記ウォーム歯車と前記ウォームとを組み
    付けることを特徴とするウォームギヤの組み付け方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記ウォームは、先端から徐々に全歯たけが高くなるよ
    うに形成されて先端部が不完全ねじ山となり、 この不完全ねじ山の全歯たけを検出して前記ウォームの
    回転位置を認識し、それに基づいて前記ウォームを前記
    所定回転位置に位置決めすることを特徴とするウォーム
    ギヤの組み付け方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記ウォームは電機子を備える回転軸に形成されてモー
    タの一部を構成し、前記電機子に第一の被位置決め部が
    形成され、 この第一の被位置決め部に第一の位置決め治具の第一の
    位置決め部をはめ合わせることで、前記ウォームを前記
    所定回転位置に位置決めすることを特徴とするウォーム
    ギヤの組み付け方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、 前記ウォーム歯車の側面に第二の被位置決め部が形成さ
    れ、 この第二の被位置決め部に第二の位置決め治具をはめ合
    わせることで、前記ウォーム歯車を前記所定回転位置に
    位置決めすることを特徴とするウォームギヤの組み付け
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、 前記ウォーム歯車の歯みぞに第三の位置決め治具を差し
    込んで、前記ウォーム歯車を前記所定回転位置に位置決
    めすることを特徴とするウォームギヤの組み付け方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記ウォーム歯車は、その側面部に近づくにつれて前記
    歯みぞの深さが浅くなる形状をなし、少なくとも一つの
    前記歯みぞに対応する部分で前記第三の位置決め治具が
    納まる程度に歯みぞが深く形成された貫通部が形成さ
    れ、この貫通部に前記第三の位置決め治具を差し込ん
    で、前記ウォーム歯車を前記所定回転位置に位置決めす
    ることを特徴とするウォームギヤの組み付け方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のウォームギヤの組み付け
    方法に用いられるウォームギヤの位置決め治具であっ
    て、 前記ウォームを軸回りに回転できるように支持するウォ
    ーム受部と、前記ウォームの前記不完全ねじ山における
    歯先に当接して全歯たけを測定する測定部と、を含み、 前記測定部にて測定された全歯たけに基づいて前記ウォ
    ームの回転位置を認識し、それに基づいて前記ウォーム
    を前記所定回転位置に位置決めすることを特徴とするウ
    ォームギヤの位置決め治具。
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