JPH0949385A - 削孔機用スイベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ロ−タリ−パ−カッション削孔機
により地盤を削孔する際に、削孔機からの回転力及び打
撃力をマスタ−カップリング及びエキステンションロッ
ドを介して削孔機の先端のビットに伝達し、かつ、削孔
機に必要な清水または圧搾空気を削孔機の先端に送り込
み、削孔スライムを削孔機の先端部からシステム外部に
排出するための削孔機用スイベルの改良に関する発明で
ある。 【構成】 本発明は、マスタ−カップリング及びマスタ
−カップリングを装着したクリ−ニングアダプタ−の外
周に、クリ−ニングスイベルを取り付け、前記クリ−ニ
ングスイベルの両端に、両面にベアリングを設けたダン
パ−を介在させ、前押さえリングと後押さえリングによ
り前記クリ−ニングスイベルを挟着したことを特徴とす
る削孔機用スイベルの構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロ−タリ−パ−カッシ
ョン削孔機により地盤を削孔する際に、削孔機からの回
転力及び打撃力をマスタ−カップリング及びエキステン
ションロッドを介して削孔機の先端のビットに伝達し、
かつ、削孔機に必要な清水または圧搾空気を削孔機の先
端に送り込み、削孔スライムを削孔機の先端部からシス
テム外部に排出するための削孔機用スイベルの改良に関
する発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来のスイベルは、削孔機ドリフタ−側
からパッキン押さえとスイベルをボルトで支持し、一体
化した形でアダプタ−に接していた。即ち、従来型は、
スイベルを片側から保持する方式であり、両側から挾み
込む方式である。

【０００３】しかしながら、従来型では、パッキン押さ
えとアダプタ−とが回転に対して抵抗となり、故障の要
因ともなっていた。また、従来型では、スイベルとアダ
プタ−との接触する部位に鋼鉄製のスぺ−スリングや繊
維入りゴム製のパッキンが使用されていたので、パッキ
ン押さえがスイベルとボルトで一体化し、アダプタ−の
回転に摩擦抵抗力が加わっていた。更に、従来型では、
パッキン押さえはスイベルを構造的に支え同時にアダプ
タ−との接触面を円滑にさせる２つの役目を持っている
ため、本来の打撃力、回転力をスイベル側に伝播させな
い機能を機構的にも材質的にも十分に発揮できないとの
欠点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上下の押さ
えリングはクリ−ニングアダプタ−側に取り付けられた
クリ−ニングアダプタ−と共に回転し、クリ−ニングス
イベルは単独でクリ−ニングアダプタ−の回転に対し相
対的に独立を保つ構造とすることにより、耐久力があり
交換・補修等の手間が低減され、かつ事故の危険を大幅
に低減する削孔機用スイベルを提供することを目的とす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、マスタ−カッ
プリング及びマスタ−カップリングを装着したクリ−ニ
ングアダプタ−の外周に、クリ−ニングスイベルを取り
付け、前記クリ−ニングスイベルの両端に、両面にベア
リングを設けたダンパ−を介在させ、前押さえリングと
後押さえリングにより前記クリ−ニングスイベルを挟着
したことを特徴とする削孔機用スイベルの構成とした。

【０００６】

【実施例】次に、本発明である削孔機用スイベルについ
て図面を参照して説明する。

【０００７】図１は、本発明である削孔機用スイベルの
正面図である。本発明である削孔機用スイベル１は、ク
リ−ニングアダプタ−２と給水口１４及び排水口１５を
有するクリ−ニングスイベル３とマスタ−カップリング
６とエキステンションロッド７と前後押さえリング４・
５とベアリング８・９・１０・１１とダンパ−１２・１
３とから構成されている。

【０００８】図２は、本発明である削孔機用スイベルの
縦断面図であり、クリ−ニングアダプタ−２内前方には
マスタ−カップリング６が装着され、前記マスタ−カッ
プリング内６ａにはエキステンションロッド７が装着さ
れている。

【０００９】そして、クリ−ニングアダプタ−２の外周
には、給水口１４及び排水口１５を有するクリ−ニング
スイベル３が装着されている。クリ−ニングスイベル３
のマスタ−カップリング６寄りには、ベアリング１０→
ダンパ−１３→ベアリング１１→前押さえリング４の順
に装着されているとともに、給水口１４寄りには、ベア
リング９→ダンパ−１２→ベアリング８→後押さえリン
グ５の順に装着されている。符号１６・１６・１６・１
６・１６・・・は、Ｏリング、符号２ａはシャンクロッ
ドを挿入するための挿入孔である。

【００１０】給水口内１４ａに送水された削孔水は給水
孔２ｃに入り、給水孔２ｃに入った水は中空筒２ｇに穿
設されている通水孔２ｈを通り、エキステンションロッ
ド内７ａを流出し、マスタ−カップリング内６ａを流入
して排水口内１５ａを通り排出される。即ち、給水口１
４より供給された削孔水は、クリ−ニングアダプタ−か
らエキステンションロッド７の中を通って削孔用スイベ
ルの先端に至り、削孔クズ（スライム）とともにマスタ
−カップリング６とエキステンションロッド７間に形成
されているマスタ−カップリング内６ａを通って、クリ
−ニングアダプタ−内２ｅに至り、排水口１５を通って
外部に排出されるのである。

【００１１】本発明である削孔機用スイベルでは、前押
さえリング４及び後押さえリング５により、クリ−ニン
グスイベル３を挟み込み、前記前押さえリング４及び後
押さえリング５はクリ−ニングアダプタ−２とともに回
転し、クリ−ニングスイベル３は、前押さえリング４及
び後押さえリング５はクリ−ニングアダプタ−２の回転
に対し相対的に独立を保つ構造となっている。

【００１２】図３は、本発明である削孔用スイベルを構
成するクリ−ニングスイベルの縦断面図である。クリ−
ニングスイベル３には給水口１４が形成されているとと
もに、排水のための通水孔３ｅが穿設され、クリ−ニン
グスイベル内３ａには、Ｏリングが装着されているとと
もに、グリスを注入するために多数の条溝３ｂが形成さ
れている。符号３ｃは給水溝、符号３ｄは排水溝であ
る。

【００１３】図４は、本発明である削孔用スイベルを構
成するクリ−ニングスイベルの左側面図で一部断面図あ
る。符号３ｅは通水孔を示し、この通水孔３ｅの外側に
は排水口１５がある。符号３ａは、クリ−ニングスイベ
ル内を示し、このクリ−ニングスイベル内３ａにはクリ
−ニングアダプタ−２が装着される。符号１５ｂは排水
口を示し、前記排水口１５の他に、クリ−ニングアダプ
タ−３に排水口１５ｂを設けてもよい。

【００１４】図５は本発明である削孔用スイベルを構成
するダンパ−及びベアリングの正面図、図６は本発明で
ある削孔用スイベルを構成するダンパ−の縦断面図、図
７は、本発明である削孔用スイベルを構成するベアリン
グの正面図である。ベアリング８・９・１０・１１及び
ダンパ−１２・１３には、いずれも円孔８ａ・９ａ・１
０ａ・１１ａ・１２ａ・１３ａが形成されているととも
に同径に形成されている。図６及び図７に示すように、
ダンパ−１２・１３はベアリング８・９・１０・１１よ
り肉厚に形成されている。そして、図２に示すように、
クリ−ニングアダプタ−２に装着する場合には、ダンパ
−１２・１３の両側にベアリング８・９・１０・１１を
取り付ける。ベアリング８・９・１０・１１の素材しし
ては、テフロンを用いるのが最も良い。また、ダンパ−
１２・１３の素材としては、テフロンゴムを用いること
がよい。

【００１５】図８は本発明である削孔機用スイベル前押
さえリングの正面図、図９は本発明である削孔機用スイ
ベルの前押さえリングの平面図、図１０は本発明である
削孔機用スイベルの前押さえリングの一部断面図であ
る。前押さえリング４の左右は左右垂直面４ｆ・４ｇに
形成され、その垂直面４ｆ・４ｇに突出している左右突
出部４ｈ・４ｉに４本のボルトナット４ａ・４ｂ・４ｃ
・４ｄが取り付けられている。符号５ｂは孔である。

【００１６】図１１は本発明である削孔機用スイベルの
後押さえリングの正面図、図１２は本発明である削孔機
用スイベルの後押さえリング平面図、図１３は本発明で
ある削孔機用スイベルの後押さえリングの縦断面図であ
る。後押さえリング５の左右は左右垂直面５ｄ・５ｅが
形成され、その垂直面５ｄ・５ｅに突出している左右突
出部５ｆ・５ｇに２本のボルトナット５ａ・５ｃが取り
付けられている。

【００１７】図１４は、本発明である削孔機用スイベル
を構成するクリ−ニングアダプタ−の縦断面図である。
クリ−ニングアダプタ−２の前方の外周には前押さえリ
ング４を嵌合する前嵌合溝２ｂが設けられているととも
に、シャンクロッドを挿入する挿入孔２ａ寄りの外周に
は、後押さえリング５を嵌合するための嵌合溝２ｆが設
けられている。符号２ｃは給水孔であり、この給水孔２
ｃには、給水口１４から給水された水が流入し、流入し
た水は中空筒２ｇに穿設されている通水孔２ｃを通り、
クリ−ニングアダプタ−内２ｅに装着されているエキス
テンションロッド内７ａを流出する。

【００１８】

【発明の効果】本発明は以上に説明したような構成の装
置であるから、以下に述べる特別な効果が得られるので
ある。第１に、安定したクリ−ニングスイベル保持力が
得られ、クリ−ニングスイベルおよびクリ−ニングアダ
プタ−の耐久力が増大し、クリ−ニングスイベルの交
換、補修の手間が低減され、かつ事故の危険を大幅に低
減することができるとの効果が得られる。第２に、本発
明である削孔用スイベルでは、前後押さえリングとクリ
−ニングアダプタ−が一体化されているため、故障の要
因は完全に消失するとの効果が得られる。第３に、従来
型では、パッキン押さえはクリ−ニングスイベルを構造
的に支え同時にクリ−ニングアダプタ−との接触面を円
滑にさせる２つの役目を持っているため、本来の打撃
力、回転力をクリ−ニングスイベル側に伝播させない機
能を機構的にも材質的にも十分に発揮できないのに対
し、本発明である削孔用スイベルでは、ベアリングは回
転力に対して、ダンパ−は打撃力に対し、それぞれ対応
する単純な構造であり、かつそれ自身では構造的強度は
必要としないためクリ−ニングスイベルへの回転力、打
撃力の伝播を大幅に低減することができるとの効果が得
られる。第４に、本削孔機用スイベルにはテフロンベア
リングおよびテフロンゴムが使用され、摩擦抵抗、打撃
力に対応している。第５に、前後の押さえリングは、ク
リ−ニングアダプタ−側に取り付けられたクリ−ニング
アダプタ−と共に回転し、クリ−ニングスイベルは単独
でクリ−ニングアダプタ−の回転に対し相対的に独立を
保つものとなっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明である削孔機用スイベルの正面図。

【図２】本発明である削孔機用スイベルの縦断面図。

【図３】本発明である削孔機用スイベルを構成するクリ
−ニングスイベルの縦断面図。

【図４】本発明である削孔機用スイベルを構成するクリ
−ニングスイベルの左側面図。

【図５】本発明である削孔機用スイベルを構成するダン
パ−及びベアリングの正面図。

【図６】本発明である削孔機用スイベルを構成するダン
パ−の縦断面図。

【図７】本発明である削孔機用スイベルを構成するベア
リングの正面図。

【図８】本発明である削孔機用スイベルを構成する前押
さえリングの正面図。

【図９】本発明である削孔機用スイベルを構成する前押
さえリングの平面図。

【図１０】本発明である削孔機用スイベルを構成する前
押さえリングの一部断面図

【図１１】本発明である削孔機用スイベルを構成する後
押さえリングの正面図。

【図１２】本発明である削孔機用スイベルを構成する後
押さえリング平面図。

【図１３】本発明である削孔機用スイベルを構成する後
押さえリングの縦断面図。

【図１４】本発明である削孔機用スイベルを構成するク
リ−ニングアダプタ−の縦断面図。

【符号の説明】

１ 削孔用スイベル ２ クリ−ニングアダプタ− ２ａ 挿入円孔 ２ｂ 後嵌合溝 ２ｃ 給水孔 ２ｄ 貫通孔 ２ｅ クリ−ニングアダプタ−内 ２ｆ 前嵌合溝 ３ クリ−ニングスイベル ３ａ クリ−ニングスイベル内 ３ｂ 凹凸 ３ｃ 給水溝 ３ｄ 排水溝 ３ｅ 通水孔 ４ 前押さえリング ４ａ ボルトナット ４ｂ ボルトナット ４ｃ ボルトナット ４ｄ ボルトナット ４ｅ 円孔 ４ｆ 垂直面 ４ｇ 垂直面 ４ｈ 突出部 ４ｉ 突出部 ５ 後押さえリング ５ａ ボルトナット ５ｂ 円孔 ５ｃ ボルトナット ５ｄ 垂直面 ５ｅ 垂直面 ５ｆ 突出部 ５ｇ 突出部 ６ マスタ−カップリング ６ａ マスタ−カップリング内 ７ エキステンションロッド ７ａ エキステンションロッド内 ８ ベアリング ８ａ 円孔 ９ ベアリング ９ａ 円孔 １０ ベアリング １０ａ 円孔 １１ ベアリング １１ａ 円孔 １２ ダンパ− １２ａ 円孔 １３ ダンパ− １３ａ 円孔 １４ 給水口 １４ａ 給水口内 １５ 排水口 １５ａ 排水口内 １５ｂ 排水口 １６ Ｏリング １７ ピンネジ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マスタ−カップリング及びマスタ−カッ
   プリングを装着したクリ−ニングアダプタ−の外周に、
   クリ−ニングスイベルを取り付け、前記クリ−ニングス
   イベルの両端に、両面にベアリングを設けたダンパ−を
   介在させ、前押さえリングと後押さえリングにより前記
   クリ−ニングスイベルを挟着したことを特徴とする削孔
   機用スイベル。
2. 【請求項２】 ベアリングをテフロンとしたことを特徴
   とする請求項１記載の削孔機用スイベル。
3. 【請求項３】 ダンパ−をテフロンゴムとしたことを特
   徴とする請求項１又は２記載の削孔機用スイベル。