JPH0949149A - 経パイル織物の製織方法及び製織装置 - Google Patents

経パイル織物の製織方法及び製織装置

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JPH0949149A
JPH0949149A JP21547295A JP21547295A JPH0949149A JP H0949149 A JPH0949149 A JP H0949149A JP 21547295 A JP21547295 A JP 21547295A JP 21547295 A JP21547295 A JP 21547295A JP H0949149 A JPH0949149 A JP H0949149A
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JP
Japan
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pile
weaving
tension
warp
yarn
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JP21547295A
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English (en)
Inventor
Akira Kotani
明 小谷
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SANKYO KEORI KK
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SANKYO KEORI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジャガード装置による複雑な意匠柄を有する高
品位の経パイル織物を、パイルワープビームを用いて極
めて効率良く製織する製織方法及び該製織に好適な製織
装置を提供すること 【解決手段】ジャガード装置を備えた織機を用いて経パ
イル織物を製織するに際し、該織物の構成成分であるパ
イル糸を、予め該パイル糸を巻取ったパイルワープビー
ムから供給し、且つ、該パイル糸の製織張力を、全パイ
ル糸の張力を同時に制御する張力調整装置、及び、各パ
イル糸毎に張力を制御する張力調整装置を使用して逐次
的に制御しながら製織する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モケット等の経パイル
織物の製織方法及び該織物の製織に好適な製織装置に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、モケット等の経パイル織物の製織に
は、ドビー織機あるいはジャガード織機が広く用いられ
てきた。
【0003】このうち、ドビー織機においては、MIC
HEL VAN DE WIELE社発行の「CARP
ET−VELVET」、第31頁に記載の如く、パイル
ワープビームからヘルドフレームへ供給された数百〜数
千本のパイル糸群が、ヘルドフレーム1枚単位で同時に
開口運動するため、パイル糸1本毎に開口運動をコント
ロールするジャガード織機のような、複雑な意匠柄の表
現が困難であるという欠点を有していた。
【0004】これに対して、ジャガード織機は、パイル
糸を1本毎に開口させることができるので、複雑な意匠
柄が表現可能である反面、下記のような欠点を有してい
た。 実教出版(株)発行の「機織3」、第188頁に記載
の如く、パイル糸を1本毎に糸掛けクリールに仕掛ける
必要があり、パイルワープビームによる給糸に比べて経
糸の準備に手間がかかる。 パイル糸の送り出し量がパイル糸1本毎に異なるた
め、パイル糸の張力制御が困難であり、パイル糸のたる
みに起因する織機の停台が多い。 パイル糸の送り出し量がパイル糸1本毎に異なるた
め、パイル糸の歩留まりが悪い。 製織後の織物中に、パイル糸間の張力のバラツキに起
因するループやたるみが散在し、織物品位が低下する。
【0005】この様な欠点を改良するため、ジャガード
装置とドビー織機のパイル糸供給手段を組み合わせるこ
とが考えられるが、ただ単にジャガード織機のパイル糸
供給手段としてパイルワープビームを使用した場合に
は、パイル糸間の張力差が大きく、経糸のゆるみや経糸
切れによる停台が多発するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の有する欠点を解消し、ジャガード装置による
複雑な意匠柄を有する高品位の経パイル織物を、パイル
ワープビームを用いて極めて効率良く製織する製織方法
及び該製織に好適な製織装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、ジャガード織機のパ
イル糸供給装置としてパイルワープビームを用い、該パ
イルワープビームから供給される全パイル糸の製織張力
を高めた後、更に各パイル糸毎に張力を制御するとき、
パイル糸の製織張力が安定化されて、上記目的が達成で
きることを究明した。
【0008】かくして本発明によれば、ジャガード装置
を備えた織機を用いて経パイル織物を製織するに際し、
該織物の構成成分であるパイル糸を、予め該パイル糸を
巻取ったパイルワープビームから供給し、且つ、該パイ
ル糸の製織張力を、全パイル糸の張力を同時に制御する
張力調整装置、及び、各パイル糸毎に張力を制御する張
力調整装置を使用して逐次的に制御しながら製織するこ
とを特徴とする経パイル織物の製織方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、パイル糸を供給す
るためのパイルワープビームとジャガード装置を備えた
織機であって、該パイルワープビームとジャガード装置
との間には、全パイル糸の張力を同時に制御する張力調
整装置、及び、各パイル糸毎に張力を制御する張力調整
装置が設けられていることを特徴とする経パイル織物の
製織装置が提供される。
【0010】以下、本発明を添付図面を参照しつつ説明
する。
【0011】図1は、本発明の製織装置の機構を説明す
るための模式図であり、1〜3はパイル糸を供給するた
めのパイルワープビーム、4はグランド糸を供給するた
めのグランドワープビーム、5は全パイル糸の張力を同
時に制御する張力調整装置、6は各パイル糸毎に張力を
制御する張力調整装置、また7はジャガード装置を示
す。
【0012】図1において、パイルワープビーム1〜3
から供給されたパイル糸群1’〜3’は、張力調整装置
5によりその張力を同時に制御される。
【0013】ここで、上記張力調整装置は、パイル糸の
織込み量の差に起因するパイル糸のゆるみ等を防止する
と共に、パイル糸の製織張力を10〜80gに制御する
ための予備的な張力を付与する作用を呈するものであ
り、全パイル糸の張力を同時に制御できるものであれば
良い。
【0014】上記張力調整装置の好ましい態様として
は、図2に示すような、走行中の全パイル糸を、該パイ
ル糸と直交する方向に相対して配した2枚の金属プレー
ト板8、8’で挟持する、プレート押圧式張力調整装置
が好ましく例示できる。
【0015】上記金属プレート板のパイル糸と接する側
の表面には、クローメッキを施すことが好ましい。
【0016】上記張力調整装置5により張力を制御され
たパイル糸は、さらに張力調整装置6により、パイル糸
1本毎にその張力を制御される。
【0017】即ち、ジャガード装置を用いて複雑な意匠
柄を製織する際には、パイル糸の織込み量がパイル糸1
本毎に異なるため、前述の張力調整装置5による一律的
な制御のみではパイル糸間に微少な張力差が生じ、パイ
ル糸のゆるみ及びそれに起因する織機の停台等が発生す
る。
【0018】しかも、本願においては、パイル糸をパイ
ルワープビームから供給しているため、通常のジャガー
ド織機で採用されているクリール給糸方式のようにパイ
ル糸毎に送り出し量を変えることができず、上記した複
数の張力調整手段を逐次的に採用する必要がある。
【0019】上記の張力調整装置6としては、従来ジャ
ガード織機による製織の際に使用されている、分銅式の
張力調整装置等が任意に使用できる。
【0020】上記張力調整装置5及び6を通過したパイ
ル糸の張力は10〜80gであることが好ましい。
【0021】該張力が10g未満の場合はパイル糸のゆ
るみが発生し、一方、該張力が80gを越える場合は張
力が高すぎ、糸切れや織物の毛羽立ちが発生する場合が
ある。 上記方法により張力を制御されたパイル糸は常
法によりジャガード装置で開口されパイル部が形成され
る。また、グランド糸はグランドワープビームから給糸
され、常法によりヘルドフレームで開口されてグランド
部が形成される。
【0022】
【作用】本発明においては、ジャガード装置に供給する
パイル糸を予めパイルワープビームに巻取り、該パイル
ワープビームから給糸することができるので、経糸の準
備工程が格段に簡略化できる上、パイル糸の歩留まりを
向上させることができる。 即ち、通常のジャガード織
機においては、パイル糸を1本毎にボビンなどに巻取
り、該ボビンをパイル糸の使用本数分だけ糸掛けクリー
ルに掛けて給糸するため、経糸の準備に膨大な手間がか
かる。
【0023】これに対して、本願では、通常ドビー織機
で使用される整経工程がそのまま使用でき、経糸の準備
が容易である上、同一ビーム内の各パイル糸の送り出し
量が同じであるため、パイル糸のロスが少ない。
【0024】また、本発明においては、複数の張力調整
手段を逐次的に採用し、パイル糸の張力を10〜80g
に制御しているため、パイル糸のゆるみ及びそれに起因
する織機の停台等が起こりにくく、均整な外観を呈する
経パイル織物が得られる。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
【0026】なお、実施例中の各物性は下記の方法によ
り測定した。
【0027】(1)経糸の準備時間 パイル糸原糸の整経又はボビン巻きを開始してから、織
機の通糸への糸継ぎが終了するまでの時間を分で表し
た。
【0028】(2)織物の外観 得られた織物の外観(パイル糸のゆるみ)を熟練者5人
により官能判定し、1(不良)〜5(良)の5段階で評
価した。
【0029】(3)パイル糸の張力 金井工機社製テンションメーター(型式CM−50FR
及びCM−100F)を用い、張力調整装置7の下流側
20cmの位置で測定した。
【0030】(4)製織性 147cm幅の織物を、80m連続して製織(運転時間
約8時間)した際の製織性を、○(停台なし)、△(停
台有り)、×(停台多発)の3段階で評価した。
【0031】[実施例1]パイル経糸として、撚数31
0T/m、20/2番手のポリエステル紡績糸、また、
グランド部経糸として撚数570T/m、30/2番手
の、ポリエステル65%/レーヨン35%の混紡糸を用
い、緯糸として撚数570T/m、30/2番手の、ポ
リエステル65%/レーヨン35%の混紡糸を用いて、
図1に示した装置を使用し、経密度42本/インチ、緯
密度48本/インチの経パイル織物を製織した。該織物
の意匠図を図3に示す。
【0032】この際、パイル経糸は、(株)オティック
社製部分整経機を使用し、1182本毎に3本のビーム
に巻取って給糸した。
【0033】また、製織に際しては、図1に示す張力調
整装置6及び7を使用し、パイル糸の製織張力を逐次的
に制御した。
【0034】経糸の準備時間、パイル糸の張力及び得ら
れた織物の外観を表1に示す。
【0035】[比較例1]実施例1において、パイル経
糸を合計3546本のボビンに等量に分けて巻き取り、
該ボビンをそれぞれクリールに仕掛けて、1本毎に張力
を制御しながら給糸した以外は実施例1と同様に実施し
た。
【0036】経糸の準備時間、パイル糸の張力及び得ら
れた織物の外観を表1に示す。
【0037】[比較例2]実施例1において、全パイル
糸の張力を同時に制御する張力調整装置6を使用しなか
った以外は実施例1と同様に実施した。
【0038】経糸の準備時間、パイル糸の張力及び得ら
れた織物の外観を表1に示す。
【0039】[参考例]従来公知のドビー織機(バンデ
ビーレ社製、型式MPS22−175)を使用し、実施
例1と同様の経パイル織物を製織しようとしたが、複雑
な意匠であるため、製織は不可能であった。
【0040】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製織装置の1例を示す模式図。
【図2】全パイル糸の張力を一律に制御する張力調整装
置の1例を示す斜視図
【図3】本発明の経パイル織物の1例を示す織物意匠図
【符号の説明】
1〜3 パイルワープビーム 4 グランドワープビーム 5 全パイル糸の張力を一律に制御する張力調整装
置 6 各パイル糸の張力を個別に制御する張力調整装
置 7 ジャガード装置 8 金属プレート板 8’ 金属プレート板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジャガード装置を備えた織機を用いて経
    パイル織物を製織するに際し、該織物の構成成分である
    パイル糸を、予め該パイル糸を巻取ったパイルワープビ
    ームから供給し、且つ、該パイル糸の製織張力を、全パ
    イル糸の張力を同時に制御する張力調整装置、及び、各
    パイル糸毎に張力を制御する張力調整装置を使用して逐
    次的に制御しながら製織することを特徴とする経パイル
    織物の製織方法。
  2. 【請求項2】 パイル糸の製織張力が10〜80gであ
    る請求項1記載の経パイル織物の製織方法。
  3. 【請求項3】 パイル糸を供給するためのパイルワープ
    ビームとジャガード装置を備えた織機であって、該パイ
    ルワープビームとジャガード装置との間には、全パイル
    糸の張力を同時に制御する張力調整装置、及び、各パイ
    ル糸毎に張力を制御する張力調整装置が設けられている
    ことを特徴とする経パイル織物の製織装置。
  4. 【請求項4】 全パイル糸の張力を同時に制御する張力
    調整装置が、プレート押圧式張力調整装置である請求項
    3記載の経パイル織物の製織装置。
JP21547295A 1995-08-02 1995-08-02 経パイル織物の製織方法及び製織装置 Pending JPH0949149A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925014B1 (ko) * 2007-06-08 2009-11-11 김평수 자카드가 표현된 벨벳 및 이를 제조하는 장치와 그제조방법
JP2011058151A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Aono Pile Kk パイル織物およびその製造方法、ならびにパイル織物製造装置

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