JPH0948214A - 二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents
二輪車用空気入りタイヤInfo
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- JPH0948214A JPH0948214A JP7202073A JP20207395A JPH0948214A JP H0948214 A JPH0948214 A JP H0948214A JP 7202073 A JP7202073 A JP 7202073A JP 20207395 A JP20207395 A JP 20207395A JP H0948214 A JPH0948214 A JP H0948214A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- tread
- circumference
- tire
- bent
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Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C2200/00—Tyres specially adapted for particular applications
- B60C2200/10—Tyres specially adapted for particular applications for motorcycles, scooters or the like
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 タイヤ構造、材料などに手を加えずトレッド
パターンを最適化することにより優れた操安性を発揮す
る二輪車用空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 少なくとも1か所に折れ曲がり箇所をも
つ周方向溝と、該溝の少なくとも一つの端部に連通して
延びる横溝との組合せ溝の多数組みのパターンを備える
タイヤ断面での踏面における、タイヤ赤道面から端縁に
至る弧の長さの0.05倍の弧長さ位置と0.35倍の
弧長さ位置とで挟まれる踏面中央領域に、横溝に連通す
る折れ曲がり溝端とこの溝端から滑らかに延びて溝の折
れ曲がり箇所に至るまでの溝部分とを有し、踏面の円周
上にて互いに隣接する上記溝部分の踏面円周に沿う相互
間隔は踏面中央円周長さの2〜10%の範囲内にある。
パターンを最適化することにより優れた操安性を発揮す
る二輪車用空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 少なくとも1か所に折れ曲がり箇所をも
つ周方向溝と、該溝の少なくとも一つの端部に連通して
延びる横溝との組合せ溝の多数組みのパターンを備える
タイヤ断面での踏面における、タイヤ赤道面から端縁に
至る弧の長さの0.05倍の弧長さ位置と0.35倍の
弧長さ位置とで挟まれる踏面中央領域に、横溝に連通す
る折れ曲がり溝端とこの溝端から滑らかに延びて溝の折
れ曲がり箇所に至るまでの溝部分とを有し、踏面の円周
上にて互いに隣接する上記溝部分の踏面円周に沿う相互
間隔は踏面中央円周長さの2〜10%の範囲内にある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二輪車用空気入
りタイヤに関し、特に二輪車のうちモーターサイクルの
使途に供したとき優れた操縦安定性(以下操安性とい
う)を発揮する二輪車用空気入りタイヤに関する。
りタイヤに関し、特に二輪車のうちモーターサイクルの
使途に供したとき優れた操縦安定性(以下操安性とい
う)を発揮する二輪車用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車用空気入りタイヤは、サイズが特
定されたら、そのタイヤサイズの範囲内で成るべく操安
性を向上させる方策を講じるのが一般であり、その方策
の有利な基準をタイヤの横剛性向上におくこともまた一
般的手段である。
定されたら、そのタイヤサイズの範囲内で成るべく操安
性を向上させる方策を講じるのが一般であり、その方策
の有利な基準をタイヤの横剛性向上におくこともまた一
般的手段である。
【0003】タイヤの横剛性を向上させる有効手段とし
て、従来からカーカスプライ、ラジアルプライタイヤな
らベルトのコード層、さらにビード部補強に有効なビー
ドフィラなど、タイヤを構成する各種部材を対象とし
て、これら部材の材質及び構造に対して改善を施す他、
別途補強部材を追加配置するのが主流であった。
て、従来からカーカスプライ、ラジアルプライタイヤな
らベルトのコード層、さらにビード部補強に有効なビー
ドフィラなど、タイヤを構成する各種部材を対象とし
て、これら部材の材質及び構造に対して改善を施す他、
別途補強部材を追加配置するのが主流であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】確かに上記手段はタイ
ヤの横剛性向上に大きく寄与する反面、材質及び構造変
更による横剛性向上は、同時にタイヤの縦ばね定数の値
もまた高くなるのは止むを得ないところであり、その結
果振動乗り心地性の劣化が余儀なくされる不利を有す
る。さらに部材追加を伴う横剛性向上は直材費の上昇の
みに止まらず、加工費の上昇をもたらすので好ましくな
い。
ヤの横剛性向上に大きく寄与する反面、材質及び構造変
更による横剛性向上は、同時にタイヤの縦ばね定数の値
もまた高くなるのは止むを得ないところであり、その結
果振動乗り心地性の劣化が余儀なくされる不利を有す
る。さらに部材追加を伴う横剛性向上は直材費の上昇の
みに止まらず、加工費の上昇をもたらすので好ましくな
い。
【0005】従ってこの発明の目的は、タイヤの構造変
更や材質変更などタイヤ性能及びコストに不利をもたら
す要素によらず、すなわちコスト上昇の不利を伴うこと
なく、振動乗り心地性などの性能劣化を十分抑制した上
で、高度に高いタイヤ横剛性が広い接地面積と共に得ら
れ、優れた操安性を発揮できる二輪車用空気入りタイヤ
を提供することにある。
更や材質変更などタイヤ性能及びコストに不利をもたら
す要素によらず、すなわちコスト上昇の不利を伴うこと
なく、振動乗り心地性などの性能劣化を十分抑制した上
で、高度に高いタイヤ横剛性が広い接地面積と共に得ら
れ、優れた操安性を発揮できる二輪車用空気入りタイヤ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明による二輪車用空気入りタイヤは、トレッ
ド部の踏面に多数組みの組合せ溝パターンを備え、該組
合せ溝は、踏面の円周に傾向的に沿って延びると共に少
なくとも1か所に折れ曲がり箇所をもつ折れ曲がり溝
と、該折れ曲がり溝の少なくとも一つの溝端と連通して
踏面幅中央側から踏面端側に向かって延びる横溝との組
合せになる二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ断
面での踏面における、タイヤ赤道面から端縁に至る弧の
長さの0.05倍の弧長さ位置と0.35倍の弧長さ位
置とで挟まれる踏面中央領域に、横溝に連通する折れ曲
がり溝端と、この溝端から滑らかに延びて溝の折れ曲が
り箇所に至るまでの溝部分とを有し、踏面の円周上にて
互いに隣接する上記溝部分の踏面円周に沿う相互間隔
は、踏面中央円周長さの2〜10%の範囲内にあること
を特徴とする。
め、この発明による二輪車用空気入りタイヤは、トレッ
ド部の踏面に多数組みの組合せ溝パターンを備え、該組
合せ溝は、踏面の円周に傾向的に沿って延びると共に少
なくとも1か所に折れ曲がり箇所をもつ折れ曲がり溝
と、該折れ曲がり溝の少なくとも一つの溝端と連通して
踏面幅中央側から踏面端側に向かって延びる横溝との組
合せになる二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ断
面での踏面における、タイヤ赤道面から端縁に至る弧の
長さの0.05倍の弧長さ位置と0.35倍の弧長さ位
置とで挟まれる踏面中央領域に、横溝に連通する折れ曲
がり溝端と、この溝端から滑らかに延びて溝の折れ曲が
り箇所に至るまでの溝部分とを有し、踏面の円周上にて
互いに隣接する上記溝部分の踏面円周に沿う相互間隔
は、踏面中央円周長さの2〜10%の範囲内にあること
を特徴とする。
【0007】この発明を実施するに際し、好適には上記
溝部分の両溝縁に関し、踏面端側の溝縁長さ(L)に対
する、踏面中央側の溝縁の両端間の踏面円周に沿う長さ
(l)の比(l/L)の値を0.70〜0.98の範囲
内とすること、そして上記折れ曲がり溝が延びる間の中
途に、該溝の底から突出して最大で踏面まで至る堰部分
を設ける。
溝部分の両溝縁に関し、踏面端側の溝縁長さ(L)に対
する、踏面中央側の溝縁の両端間の踏面円周に沿う長さ
(l)の比(l/L)の値を0.70〜0.98の範囲
内とすること、そして上記折れ曲がり溝が延びる間の中
途に、該溝の底から突出して最大で踏面まで至る堰部分
を設ける。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施例を図1〜3に
基づき以下詳細に説明する。図1は、二輪車用空気入り
タイヤのトレッド部1の踏面2を一部展開した図であ
り、この展開図は本来、踏面2中央から両側に向かうに
つれ先細り状で示すところ便宜上踏面2中央円周と同一
長さにて全体を示した。
基づき以下詳細に説明する。図1は、二輪車用空気入り
タイヤのトレッド部1の踏面2を一部展開した図であ
り、この展開図は本来、踏面2中央から両側に向かうに
つれ先細り状で示すところ便宜上踏面2中央円周と同一
長さにて全体を示した。
【0009】踏面2は、その円周に傾向的に沿って延び
ると共に少なくとも1箇所に折れ曲がり箇所B(図示例
は他に箇所B−1を含む2箇所)をもつ折れ曲がり溝3
と、この溝3の少なくとも一つの溝端C(図示例は他に
溝端C−1を含む)と連通して踏面2の幅(2×W)中
央側から踏面端縁TE 側に向かって延びる横溝4との組
合せ溝を備え、この組合せ溝3、4の多数組みにてトレ
ッド部1にトレッドパターンを形成する。組合せ溝3、
4のうち折れ曲がり溝3に、図示を省略したが溝3が延
びる間の中途で溝3の底から突出して最大で踏面2まで
に至る堰部分を設け、断続状折れ曲がり溝3とすること
も含める。また組合せ溝3、4の他に別の溝又はサイプ
などを設けることを可とする。
ると共に少なくとも1箇所に折れ曲がり箇所B(図示例
は他に箇所B−1を含む2箇所)をもつ折れ曲がり溝3
と、この溝3の少なくとも一つの溝端C(図示例は他に
溝端C−1を含む)と連通して踏面2の幅(2×W)中
央側から踏面端縁TE 側に向かって延びる横溝4との組
合せ溝を備え、この組合せ溝3、4の多数組みにてトレ
ッド部1にトレッドパターンを形成する。組合せ溝3、
4のうち折れ曲がり溝3に、図示を省略したが溝3が延
びる間の中途で溝3の底から突出して最大で踏面2まで
に至る堰部分を設け、断続状折れ曲がり溝3とすること
も含める。また組合せ溝3、4の他に別の溝又はサイプ
などを設けることを可とする。
【0010】図2は、図1のX−X線に沿うタイヤ断面
図であり、図1に示す踏面2の展開半幅Wは図2に示す
タイヤ赤道面Eから踏面2端縁TE に至るまでの弧の長
さWである。ここに弧の長さWとの関連にて、図1に示
すように、踏面2に0.05Wを示す位置を通る円周Z
1 と0.35Wを示す位置を通る円周Z2 とで挟まれる
領域を踏面2の中央領域AC と定め、この中央領域AC
に、横溝4に連通する折れ曲がり溝端Cと、この溝端C
から滑らかに延びて溝の折れ曲がり箇所Bに至るまでの
溝部分3aを有することが必要である。なお図1の符号
EC はタイヤ赤道面Eが踏面2を通る中央円周線であ
る。
図であり、図1に示す踏面2の展開半幅Wは図2に示す
タイヤ赤道面Eから踏面2端縁TE に至るまでの弧の長
さWである。ここに弧の長さWとの関連にて、図1に示
すように、踏面2に0.05Wを示す位置を通る円周Z
1 と0.35Wを示す位置を通る円周Z2 とで挟まれる
領域を踏面2の中央領域AC と定め、この中央領域AC
に、横溝4に連通する折れ曲がり溝端Cと、この溝端C
から滑らかに延びて溝の折れ曲がり箇所Bに至るまでの
溝部分3aを有することが必要である。なお図1の符号
EC はタイヤ赤道面Eが踏面2を通る中央円周線であ
る。
【0011】さらに踏面2の円周上にて互いに隣接する
溝部分3aの相互間隔Dは、踏面2の中央円周長さの2
〜10%の範囲内にあることを要する。この相互間隔D
は、いわば溝の配列ピッチを定める際に用いる定義と類
似した円弧長さであり、後述する図4に示す溝部分3a
の両端縁の点P1 、P2 に関し、互いに隣接する溝部分
3aのうちの一方の溝部分3aの点P1 を基準とし、点
P1 と他方の溝部分3aの点P2 との間のいわば配列ピ
ッチ長さである。
溝部分3aの相互間隔Dは、踏面2の中央円周長さの2
〜10%の範囲内にあることを要する。この相互間隔D
は、いわば溝の配列ピッチを定める際に用いる定義と類
似した円弧長さであり、後述する図4に示す溝部分3a
の両端縁の点P1 、P2 に関し、互いに隣接する溝部分
3aのうちの一方の溝部分3aの点P1 を基準とし、点
P1 と他方の溝部分3aの点P2 との間のいわば配列ピ
ッチ長さである。
【0012】なお上述したトレッドパターンを備える二
輪車用空気入りタイヤは、図2に示すように、トレッド
部1に連なる一対のサイドウォール部(片側のみ示す)
10と一対のビード部(片側のみ示す)11とを有し、
ビード部11内に埋設したビードコア12相互間にわた
り上記各部を補強するカーカス13を備え、カーカス1
3はラジアルプライ又はバイアスプライの何れも可と
し、ラジアルプライの場合はカーカス13の外周にベル
ト14を具備し、バイアスプライではカーカス13のや
はり外周にブレーカ14を備えるか、もしくはこれを省
略する構成になるのは慣例に従う。
輪車用空気入りタイヤは、図2に示すように、トレッド
部1に連なる一対のサイドウォール部(片側のみ示す)
10と一対のビード部(片側のみ示す)11とを有し、
ビード部11内に埋設したビードコア12相互間にわた
り上記各部を補強するカーカス13を備え、カーカス1
3はラジアルプライ又はバイアスプライの何れも可と
し、ラジアルプライの場合はカーカス13の外周にベル
ト14を具備し、バイアスプライではカーカス13のや
はり外周にブレーカ14を備えるか、もしくはこれを省
略する構成になるのは慣例に従う。
【0013】負荷転動しているタイヤ踏面の接地面積を
成るべく増加させるのが二輪車用タイヤの横剛性向上に
有効であることはよく知られている事実である。接地面
積を増加させるための一手段として、トレッド部曲げ剛
性を減少させることが有効である反面、この手段はやや
もすると接地面内でのトレッド部の剪断剛性低下を招き
やすく、さらには非接地部分での曲げ剛性も低下させる
傾向を有し、これらの傾向は操安性に対し何れも不利に
作用する。
成るべく増加させるのが二輪車用タイヤの横剛性向上に
有効であることはよく知られている事実である。接地面
積を増加させるための一手段として、トレッド部曲げ剛
性を減少させることが有効である反面、この手段はやや
もすると接地面内でのトレッド部の剪断剛性低下を招き
やすく、さらには非接地部分での曲げ剛性も低下させる
傾向を有し、これらの傾向は操安性に対し何れも不利に
作用する。
【0014】そこで上記のような不利を伴うことなく接
地面積を増加させるため、トレッドパターンに着目し
て、踏面の円周に沿って延びる、いわゆる周方向直状溝
の配置につき、以下に述べる実験を実施した。この実験
の結果を図3に、踏面の直状溝位置とタイヤ横剛性(kg
f/5cm)との関係をあらわす線図として示す。
地面積を増加させるため、トレッドパターンに着目し
て、踏面の円周に沿って延びる、いわゆる周方向直状溝
の配置につき、以下に述べる実験を実施した。この実験
の結果を図3に、踏面の直状溝位置とタイヤ横剛性(kg
f/5cm)との関係をあらわす線図として示す。
【0015】この実験にはサイズが120/70R17
の二輪車用ラジアルプライタイヤを用い、スムースな踏
面、いわゆるスリックパターンを基準とし、このスリッ
クパターンに対し、そのタイヤ赤道面の両側にそれぞれ
1本の直状溝を、踏面中央から端縁TE に向け順次14
等分した同じ隔たりで両溝の間隔を広げるように12種
類のパターンを形成したタイヤを準備した。そしてそれ
ぞれの溝位置でのタイヤ横剛性を測定し、この横剛性を
図3にて、スリックパターンの基準タイヤは横向きの破
線で、各溝位置では小丸印のプロットで示した。なお横
軸の数値は溝の位置No.でNo.1が踏面中央(セン
タ、Eで示す)位置であり、No.14が踏面端縁TE
に最も近い(ショルダ)位置である。
の二輪車用ラジアルプライタイヤを用い、スムースな踏
面、いわゆるスリックパターンを基準とし、このスリッ
クパターンに対し、そのタイヤ赤道面の両側にそれぞれ
1本の直状溝を、踏面中央から端縁TE に向け順次14
等分した同じ隔たりで両溝の間隔を広げるように12種
類のパターンを形成したタイヤを準備した。そしてそれ
ぞれの溝位置でのタイヤ横剛性を測定し、この横剛性を
図3にて、スリックパターンの基準タイヤは横向きの破
線で、各溝位置では小丸印のプロットで示した。なお横
軸の数値は溝の位置No.でNo.1が踏面中央(セン
タ、Eで示す)位置であり、No.14が踏面端縁TE
に最も近い(ショルダ)位置である。
【0016】図3から明らかなように、スリックパター
ンを基準として、この基準より高い横剛性値を示す直状
溝位置はセンタにあらず、ほぼNo.2(約0.07
W)近傍〜No.6(約0.36W)近傍にあることが
わかる。このことが、踏面2に0.05×Wを示す位置
を通る円周Z1 と0.35×Wを示す位置を通る円周Z
2 とで挟まれる踏面2の中央領域AC に横溝4に連通す
る折れ曲がり溝端Cと、この溝端Cから滑らかに延びる
溝の折れ曲がり箇所Bとを有することを必要とするゆえ
んである。しかもこの条件下で十分な接地面積も得られ
る。
ンを基準として、この基準より高い横剛性値を示す直状
溝位置はセンタにあらず、ほぼNo.2(約0.07
W)近傍〜No.6(約0.36W)近傍にあることが
わかる。このことが、踏面2に0.05×Wを示す位置
を通る円周Z1 と0.35×Wを示す位置を通る円周Z
2 とで挟まれる踏面2の中央領域AC に横溝4に連通す
る折れ曲がり溝端Cと、この溝端Cから滑らかに延びる
溝の折れ曲がり箇所Bとを有することを必要とするゆえ
んである。しかもこの条件下で十分な接地面積も得られ
る。
【0017】No.6を越えた位置からNo.14に至
る間の溝位置では、それらの中程に最小値の横剛性を示
すところが存在して、何れも基準タイヤの横剛性に及ば
ず不可である。なおスリックパターンを基準としたの
は、他の溝の存在による様々な影響を排除して成るべく
単純化した条件下で横剛性の高低を比較するためであ
る。
る間の溝位置では、それらの中程に最小値の横剛性を示
すところが存在して、何れも基準タイヤの横剛性に及ば
ず不可である。なおスリックパターンを基準としたの
は、他の溝の存在による様々な影響を排除して成るべく
単純化した条件下で横剛性の高低を比較するためであ
る。
【0018】そして同じ円周上に並んで互いに隣接する
溝部分3A 相互間距離Dを、踏面2の中央円周EC の長
さの2〜10%とすれば、優れた操安性発揮に必要とさ
れる十分な接地面積と高いタイヤ横剛性との好適バラン
スが得られ、これが2%未満では溝部分3aが長くなり
過ぎることにより横剛性が低下する一方、10%を超え
ると上記とは逆にスリックパターンに近づき過ぎて溝部
分3aの効果が十分発揮できずやはり横剛性向上に不利
が生じる。
溝部分3A 相互間距離Dを、踏面2の中央円周EC の長
さの2〜10%とすれば、優れた操安性発揮に必要とさ
れる十分な接地面積と高いタイヤ横剛性との好適バラン
スが得られ、これが2%未満では溝部分3aが長くなり
過ぎることにより横剛性が低下する一方、10%を超え
ると上記とは逆にスリックパターンに近づき過ぎて溝部
分3aの効果が十分発揮できずやはり横剛性向上に不利
が生じる。
【0019】さらに他の実施例を図4に図1の部分拡大
図として示す。図4において、溝部分3aの両溝縁の各
端を中央円周EC 側は点P1 、P2 として示し、そして
これら点の対向側を点Q1 、Q2 で示す。ここに点P1
から測った点P2 までの円周長さをlとし、点Q1 から
点Q2 までの溝部分3aの溝縁長さをLとしたとき、好
適には溝縁長さLに対する円周長さlの比l/Lの値を
0.70〜0.98の範囲内として溝部分3aを形成す
る。この比l/Lの値とすることでタイヤ横剛性と接地
面積との双方の同時向上に寄与する。また折れ曲がり溝
3に堰部分を設けることは横剛性の値の調整に役立つ。
図として示す。図4において、溝部分3aの両溝縁の各
端を中央円周EC 側は点P1 、P2 として示し、そして
これら点の対向側を点Q1 、Q2 で示す。ここに点P1
から測った点P2 までの円周長さをlとし、点Q1 から
点Q2 までの溝部分3aの溝縁長さをLとしたとき、好
適には溝縁長さLに対する円周長さlの比l/Lの値を
0.70〜0.98の範囲内として溝部分3aを形成す
る。この比l/Lの値とすることでタイヤ横剛性と接地
面積との双方の同時向上に寄与する。また折れ曲がり溝
3に堰部分を設けることは横剛性の値の調整に役立つ。
【0020】
【実施例】先に触れた実験に用いたタイヤと同じ二輪車
(モーターサイクル)用ラジアルプライタイヤ(サイズ
120/70R17)であり、カーカス13は1260
D/2の6,6−ナイロンコードのラジアル配列になる
2プライ構成とし、ベルト14は2層の1500D/2
のアラミド繊維コード交差層からなる。
(モーターサイクル)用ラジアルプライタイヤ(サイズ
120/70R17)であり、カーカス13は1260
D/2の6,6−ナイロンコードのラジアル配列になる
2プライ構成とし、ベルト14は2層の1500D/2
のアラミド繊維コード交差層からなる。
【0021】図1に従い、踏面2に折れ曲がり溝3と横
溝4との組合せを、タイヤ赤道面Eの両側にそれぞれ2
8組み、合計56組み設けたトレッドパターンを用い
た。踏面2のタイヤ赤道面Eから端縁TE までの弧の長
さWを79mmとし、円周Z1までの弧の長さは4m
m、円周Z2 までの弧の長さは27.6mmであり、こ
れらで定まる中央領域AC に溝部分3aを配置した。
溝4との組合せを、タイヤ赤道面Eの両側にそれぞれ2
8組み、合計56組み設けたトレッドパターンを用い
た。踏面2のタイヤ赤道面Eから端縁TE までの弧の長
さWを79mmとし、円周Z1までの弧の長さは4m
m、円周Z2 までの弧の長さは27.6mmであり、こ
れらで定まる中央領域AC に溝部分3aを配置した。
【0022】溝部分3aの相互間隔Dは55.8mmと
し、この値は踏面2の中央円周長さの約3.0%とな
る。また溝部分3aの点Q1 から点Q2 までの溝縁長さ
Lは14.3mm、点P1 から測った点P2 までの円周
長さlは11.5mmに設定した。比l/Lの値は約
0.80となる。なお溝幅は折れ曲がり溝で3.5m
m、横溝でも3.5mmとした。
し、この値は踏面2の中央円周長さの約3.0%とな
る。また溝部分3aの点Q1 から点Q2 までの溝縁長さ
Lは14.3mm、点P1 から測った点P2 までの円周
長さlは11.5mmに設定した。比l/Lの値は約
0.80となる。なお溝幅は折れ曲がり溝で3.5m
m、横溝でも3.5mmとした。
【0023】実施例の効果を評価するため、溝部分3a
を中央領域AC から踏面2端縁TE寄りに外して配置し
た他は実施例に合せた比較例のタイヤを準備し、実車に
よる操安性試験を実施した。評価は熟練ドライバのフィ
ーリング評点により、比較例タイヤを100とする指数
にてあらわし、値が大きいほど良いとしたところ、実施
例タイヤは120の値が得られた。この評価を裏付ける
ため、室内試験でタイヤ横剛性及び接地面積を測定し、
上記同様に指数表示であらわしたところ、実施例タイヤ
は横剛性が121、接地面積が105の結果を得た。
を中央領域AC から踏面2端縁TE寄りに外して配置し
た他は実施例に合せた比較例のタイヤを準備し、実車に
よる操安性試験を実施した。評価は熟練ドライバのフィ
ーリング評点により、比較例タイヤを100とする指数
にてあらわし、値が大きいほど良いとしたところ、実施
例タイヤは120の値が得られた。この評価を裏付ける
ため、室内試験でタイヤ横剛性及び接地面積を測定し、
上記同様に指数表示であらわしたところ、実施例タイヤ
は横剛性が121、接地面積が105の結果を得た。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、材料を含むタイヤ構
造に変更を施すことなく、従ってこの変更に伴う性能劣
化やコスト上昇の不利をもたらすことなく、トレッドパ
ターンの最適化の下で二輪車、特にモーターサイクルの
使途に供したとき、優れた操安性を発揮することができ
る二輪車用空気入りタイヤを提供することができる。
造に変更を施すことなく、従ってこの変更に伴う性能劣
化やコスト上昇の不利をもたらすことなく、トレッドパ
ターンの最適化の下で二輪車、特にモーターサイクルの
使途に供したとき、優れた操安性を発揮することができ
る二輪車用空気入りタイヤを提供することができる。
【図1】この発明によるトレッドパターンの一部展開図
である。
である。
【図2】図1に示すトレッドパターンを備える二輪車用
空気入りタイヤの左半断面図である。
空気入りタイヤの左半断面図である。
【図3】周方向直状溝の配置位置とタイヤ横剛性との関
係をあらわす線図である。
係をあらわす線図である。
【図4】図1に示すトレッドパターンの一部拡大図であ
る。
る。
1 トレッド部 2 踏面 3 折れ曲がり溝 3a 溝部分 4 横溝 10 サイドウォール部 11 ビード部 12 ビードコア 13 カーカス 14 ベルト又はブレーカ AC 中央領域 B 折れ曲がり箇所 C 横溝に連通する溝部分の溝端 D 溝部分の相互間隔 E タイヤ赤道面 TE 踏面端縁 W 踏面の展開半幅
Claims (3)
- 【請求項1】 トレッド部の踏面に多数組みの組合せ溝
パターンを備え、該組合せ溝は、踏面の円周に傾向的に
沿って延びると共に少なくとも1か所に折れ曲がり箇所
をもつ折れ曲がり溝と、該折れ曲がり溝の少なくとも一
つの溝端と連通して踏面幅中央側から踏面端側に向かっ
て延びる横溝との組合せになる二輪車用空気入りタイヤ
において、 タイヤ断面での踏面における、タイヤ赤道面から端縁に
至る弧の長さの0.05倍の弧長さ位置と0.35倍の
弧長さ位置とで挟まれる踏面中央領域に、横溝に連通す
る折れ曲がり溝端と、この溝端から滑らかに延びて溝の
折れ曲がり箇所に至るまでの溝部分とを有し、 踏面の円周上にて互いに隣接する上記溝部分の踏面円周
に沿う相互間隔は、踏面中央円周長さの2〜10%の範
囲内にあることを特徴とする二輪車用空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 上記溝部分の両溝縁に関し、踏面端側の
溝縁長さ(L)に対する、踏面中央側の溝縁の両端間の
踏面円周に沿う長さ(l)の比(l/L)の値が0.7
0〜0.98の範囲内にある請求項1に記載したタイ
ヤ。 - 【請求項3】 上記折れ曲がり溝が延びる間の中途に、
該溝の底から突出して最大で踏面まで至る堰部分を設け
て成る請求項1又は2に記載したタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7202073A JPH0948214A (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 二輪車用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7202073A JPH0948214A (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 二輪車用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0948214A true JPH0948214A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16451510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7202073A Pending JPH0948214A (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 二輪車用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0948214A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1995
- 1995-08-08 JP JP7202073A patent/JPH0948214A/ja active Pending
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