JPH0947272A - 水分散性フィルター付シガレット - Google Patents

水分散性フィルター付シガレット

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JPH0947272A
JPH0947272A JP20344495A JP20344495A JPH0947272A JP H0947272 A JPH0947272 A JP H0947272A JP 20344495 A JP20344495 A JP 20344495A JP 20344495 A JP20344495 A JP 20344495A JP H0947272 A JPH0947272 A JP H0947272A
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昌之 須佐
Susumu Minamizawa
晋 南澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】たばこ吸殻そのものが降雨等により速やかに分
散および散逸する水分散性フィルター付シガレットを提
供する。 【解決手段】水分散性フィルター付シガレットは、フィ
ルターロッド、フィルターロッドの周面上に配置された
水分散性基材からなるラッパー、および、ラッパーの周
面上に接着剤を介して配置された水分散性基材からなる
チップペーパーを包含するフィルターチップ、並びに、
フィルターチップの一端部に接続された紙巻たばこロッ
ドを包含し、接着剤が水不溶性粉体または水難溶性粉体
を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分散性フィルタ
ー付シガレットに関する。
【0002】
【従来の技術】地球環境問題への関心の高まりを背景と
して、政府、企業、消費者全体にわたり諸問題解決への
取り組みが行われている。特に、環境汚染の面では、公
共の場所でのたばこ吸殻の投げ捨てが大きな社会問題と
なっている。たばこ吸殻による環境汚染の解消には、消
費者のマナーの向上が必須であるが、そのための啓蒙活
動だけでは十分な改善効果を期待できない。そこで、例
えたばこの吸殻が投げ捨てされたとしても、速やかに分
散および散逸して環境への影響を極力抑えることができ
るフィルター付シガレットが求められている。
【0003】このような要求に対して、近年、様々な提
案がなされている。例えば、フィルターについては、水
溶性材料からなるフィルターロッド(特開平6−787
38号公報、特開平6−327454号公報)、生物分
解性材料からなるフィルターロッド(実用新案登録第3
003418号の登録実用新案公報、実開平6−644
93号公報、実開平5−74299号公報)および水分
散性(水分崩壊性)材料からなるフィルターロッド(特
開平7−166号公報)が提案されている。
【0004】また、フィルターロッドを構成する濾材と
して、現在主に使用されているセルロースアセテート繊
維、木材パルプ等のセルロース系繊維はいずれも生分解
能を持っており、例えば、特開平6−327454号公
報等に開示された水溶性または生分解性ポリマーに比べ
て分解速度が劣るものの、最終的には分散および散逸す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たばこ
吸殻の分散および散逸は、フィルターロッドの分解性ま
たは分散性を改良するだけで達成することは難しく、吸
殻そのもの、すなわち、フィルターロッドの他にラッパ
ー、チップペーパー、たばこ巻紙等が全体として速やか
に分散および散逸することが重要である。
【0006】従来、シガレットに用いられる材料には、
量産に適した物性と高品位な商品特性が望まれる。これ
らの材料のうち、フィルターロッドを包むラッパーやチ
ップペーパーに用いられる紙には、シガレットの高速製
造技術に対応した機械的強度を初めとした、紙の強さ
(引っ張り強さ、耐折強さ、耐水性等)に優れているこ
とが要求される。このようなラッパーやチップペーパー
が使用されたたばこ吸殻は、フィルターロッド自体が水
溶性、生物分解性または水分散性であっても、フィルタ
ーチップの部分が長期間にわたり原型を保ったままとな
る。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、たばこ吸殻そのものが降雨等により速やかに分
散および散逸する水分散性フィルター付シガレットを提
供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルターロ
ッド、前記フィルターロッドの周面上に配置された水分
散性基材からなるラッパー、および、前記ラッパーの周
面上に接着剤を介して配置された水分散性基材からなる
チップペーパーを包含するフィルターチップ、並びに、
前記フィルターチップの一端部に接続された紙巻たばこ
ロッドを包含する水分散性フィルター付シガレットであ
って、前記接着剤が水不溶性粉体または水難溶性粉体お
よび水溶性高分子を含有することを特徴とする水分散性
フィルター付シガレットを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明者らは、従来のフィルター付シガレットの吸
殻を屋外に放置して経時的にその劣化を観察した。その
結果、吸殻の紙巻たばこロッドは早い時期に分散および
散逸するか、著しく収縮した。これに対して、フィルタ
ーチップは長期間にわたり原形を留め、放置開始1年で
漸くフィルターロッドを包むチップペーパーおよびラッ
パーの地面と接触する箇所とは反対側の部分から分散
し、フィルターロッドが露出した。また、各種の水溶性
接着剤を用いたセルロース系繊維からなるフィルターロ
ッドを一般的に使用されているラッパーおよびチップペ
ーパーと組み合わせた場合でも、吸殻の分散および散逸
は大きな違いを認められなかった。
【0010】そこで、本発明者らは、チップペーパーお
よびラッパーがフィルターチップの分散および散逸を妨
げていると推察し、種々のチップペーパーおよびラッパ
ーの材料について検討を重ね、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】本発明の水分散性フィルター付シガレット
に使用されるラッパーおよびチップペーパーは、水分散
性基材を使用する。ここで、水分散性基材とは、水に溶
解または分散して散逸し得る、紙、高分子等の基材のこ
とをいう。具体的には、特公昭40−968号公報、特
公昭43−27605号公報、特公昭48−27605
号公報、特公昭50−3804号公報、特開平2−15
4095号公報、特開平3−8897号公報、特開平3
−167400号公報、特開平6−192991号公報
等に開示されているような、特別に分散性を付与した公
知の技術に従って製造される水溶紙または水解紙であっ
て、繊維の叩解度、内添剤または塗工液処理等の一般的
な製造方法において分散性を考慮した条件で製造したも
のが使用される。
【0012】これらの水溶紙または水解紙を含む水分散
性基材のうち、叩解を弱めて繊維間相互の接触や繊維間
の結合を減少させるという公知技術により、水分散性を
付与した製紙用繊維(以下、水分散性繊維という)に繊
維状カルボキシメチルセルロース塩または繊維状カルボ
キシエチルセルロース塩を混抄してなる水溶紙または水
解紙、或いは、水分散性繊維および繊維状カルボキシメ
チルセルロースまたは繊維状カルボキシエチルセルロー
スを混抄してなる水分散性基材が、高速化されたフィル
ター巻上げ機およびシガレット巻上げ機に対応した引っ
張り強度を容易に持たすことが可能であるため、特に好
ましい。ここで、水分散性繊維としては、本質的に水へ
の分散性能を有する繊維素材であり、一般的に製紙用と
して用いられるものである。例えば、針葉樹クラフトパ
ルプ、広葉樹クラフトパルプ、溶解パルプ等の木材パル
プ繊維、および、ケナフパルプ、亜麻パルプ、リンター
等の非木材系植物繊維の中から適宜選択して使用でき
る。
【0013】しかしながら、上述のような水分散性基
材、特に水溶性や水分散性が付与された紙は、その製造
の際に抄紙原料の叩解を抑え、かつ、繊維間結合が少な
いシート構造に形成されているため、紙の強さが弱く、
必然的に通気性が極めて高い。このような水分散性基材
をラッパーおよびチップペーパーに使用したフィルター
付シガレットは、煙中のタールおよびニコチンの量がフ
ィルター換気によりうすめられ、必然的に香喫味がうす
められると共に、機械的強さに劣ることから、生産性の
低下を招くという影響が生じる。
【0014】従来、水溶紙や水解紙の通気度を低減する
方法としては、例えば、紙表面にフィルム形成性を有す
る樹脂を塗布する塗工処理や、水溶性樹脂シートまたは
フィルムを積層する方法等の公知の紙通気性の低減化処
理を施すことが行われている。しかし、いずれの方法も
材料費や工程数の増加による製造コストの上昇を招く。
【0015】そこで、本発明者らは、ラッパーおよびチ
ップペーパーの接着に用いられる接着剤に水不溶性粉体
または水難溶性粉体および水溶性高分子を含有する接着
剤を用いることで、ラッパーおよびチップペーパーを接
着すると共に、水不溶性粉体または水難溶性粉体がラッ
パーおよびチップペーパーを構成する水分散性基材の通
気孔を埋めることにより、ラッパー、接着剤およびチッ
プペーパーを組み合わせた際の通気度を低減できること
を見出した。
【0016】ここで接着剤の基材として用いられる水溶
性高分子は、水分散性基材の水分散性を損なわないもの
を使用することが好ましい。具体的には、一般的に使用
されている合成高分子(例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン等)、セルロース誘導体(例
えば、カルボキシメチルセルロース塩、カルボキシエチ
ルセルロース塩等)、デンプン(例えば、バレイショデ
ンプン、デンプン誘導体等)、植物構成多糖類(例え
ば、アルギン酸塩、マンナン等)または植物粘質物(例
えば、アラビアガム、トランガントガム等)並びにこれ
らのうち少なくとも2種の混合物の中から、機械適性や
接着力等を考慮して適宜選択して使用できる。
【0017】また、水不溶性粉体または水難溶性粉体
は、無機物粉体または有機物粉体のいずれでも良い。具
体的には、無機物粉体としては、カオリン、クレー等の
粘土鉱物類、酸化アルニウム、二酸化チタン等の金属酸
化物、炭酸塩化物(例えば、炭酸カルシウム、炭酸バリ
ウム、炭酸マグネシウム)もしくは硫酸塩化物(例え
ば、硫酸バリウム、硫酸カルシウム)等の無機塩、有機
物粉体としては、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂、または、
アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂の有機高分子粉体の1種
または2種以上を混合して使用することができる。しか
し、これらの具体例に限定されることなく、水溶性高分
子に対して水と同様に不溶性あるいは難溶性であり、化
学的に安定である粉体であればいずれも使用可能であ
る。
【0018】水不溶性粉体または水難溶性粉体の平均粒
子径は、例えば、0.1〜10μmであり、0.1〜5
μmに調製したものがより望ましい。水不溶性粉体また
は水難溶性粉体と水溶性高分子の配合割合は、例えば、
水溶性高分子1重量部に対して粉体0.5重量部以上1
0重量部以下であり、使用する水分散性基材自体の通気
度やラッパーおよびチップペーパーの接着性を考慮して
決定することができる。なお、水不溶性粉体または水難
溶性粉体および水溶性高分子を含有する接着剤は、水溶
性高分子単独からなる接着剤に比べてチップペーパーの
水による剥離性が向上することがわかった。
【0019】また、上述のように、接着剤に水不溶性粉
体または水難溶性粉体を添加することにより、ラッパ
ー、接着剤およびチップペーパーを組み合わせた場合の
通気度を低減できる。本発明者らは、ラッパー、接着剤
およびチップペーパーを組み合わせた場合の通気度を各
種変更して、煙中のタールおよびニコチンの量を調べ
た。この結果、ラッパー、接着剤およびチップペーパー
を組み合わせた場合の通気度が、1〜100コレスタの
範囲内である場合には、従来の通気性が低いラッパーお
よびチップペーパーを用いた場合とほぼ同等の煙中のタ
ールおよびニコチンの量が安定して得られることがわか
った。
【0020】なお、本発明のフィルター付シガレットの
ラッパー、接着剤およびチップペーパーを組み合わせた
場合の通気度を制御するために、通常行われているチッ
プペーパーへレーザーや機械的手段等により空気換気孔
をあけて、いわゆるフィルター換気(フィルターベンチ
レーション)を行わせることも可能である。
【0021】水分散性基材には、特公昭49−3508
3号公報に開示されているような、水に難溶性の酸型繊
維状カルボキシメチルセルロースや繊維状カルボキシエ
チルセルロース等の酸型セルロース誘導体を抄紙した
後、アルカリまたはアルカリ金属塩を塗布して水で膨
潤,ゲル化し易くなる繊維状カルボキシメチルセルロー
ス塩や繊維状カルボキシエチルセルロース塩等の塩型セ
ルロース誘導体に変換することにより水分散性を付与し
た紙も使用できる。この場合、アルカリ化合物を塗布す
るのに代えて、水分散性繊維および酸型セルロース誘導
体を混抄してなる基材をラッパーおよびチップペーパー
に用い、チップペーパー用接着剤中にアルカリ化合物を
添加し、フィルター付シガレットを巻き上げる際に酸型
セルロース誘導体とアルカリ化合物とを反応させて基材
に水分散性を付与することもできる。この場合、ラッパ
ーおよびチップペーパーの両者に対し、同一工程で同時
に水分散性を付与でき、さらに使用直前に処理すること
から、長期保存の場合、過剰なアルカリの存在による退
色等の経時的変化や吸湿による紙層間の接着(固結)を
防止できるというような利点がある。ここでアルカリ化
合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、または、炭酸水素ナ
トリウム等のアルカリ炭酸水素塩等の1種または2種以
上を混合して使用することができる。しかし、いずれも
水溶性でなければならない。一方、ラッパーおよびチッ
プペーパーの強度については、シガレットの製造に一般
的に用いられている装置を使用して検討した結果、JI
S P8113に記載された測定方法によるラッパーお
よびチップペーパーの縦方向(フィルタチップの長手方
向)の引っ張り強度が1kg以上であれば問題がないこ
とがわかった。
【0022】本発明のフィルター付シガレットに用いら
れるフィルターロッドは、特に限定されないが、水分散
性または生分解性に優れた材料で構成されることが好ま
しい。フィルターロッドは、より具体的には、シガレッ
トの香喫味への影響が少なく生分解性を合わせ持ったセ
ルロース系繊維(セルロースアセテート、木材パルプ、
麻パルプ等)からなり、公知技術に従って水分散性を改
善したものが有用である。フィルターロッドとして最も
多用されているセルロースアセテート繊維は、一般的
に、繊維束を収束させて可塑剤により繊維間を融着およ
び固定させている。しかし、このフィルターロッドは繊
維間が融着しているため、降雨等による分散性の点では
不利である。従って、セルロースアセテート繊維をフィ
ルターロッドとする場合には、可塑剤を添加せずにその
まま収束させるか、常温付近で水溶性の接着剤で繊維間
を接着することにより、水分散性を高めることが好まし
い。この水溶性接着剤としては、例えば、特開平6−3
19512号に記載されているポリビニルアルコール系
樹脂を用いることができる。また、水溶性接着剤を用い
てセルロース系繊維から製造された不織布を用いても良
い。
【0023】また、植物繊維からなる紙やその他の不織
布も使用でき、公知の技術に従って分散性が改善された
ものが好ましく、香喫味や機械適性を考慮して適宜選択
することができる。
【0024】さらに必要に応じて、チップペーパーの周
面上に印刷を施すこともできる。この場合、通常のグラ
ビア印刷またはオフセット用インキを使用すると、形成
された被膜が耐水性であり、印刷部分の水分散性が著し
く損なわれる。そこで、印刷には水溶性樹脂を配合した
水溶性インキが有用である。この水溶性インキは、印刷
業界で一般的に使用されている水性インキとは異なり、
配合するビヒクルが水溶性樹脂であり、印刷後に形成さ
れた被膜が水に溶解するものをいう。この水溶性インキ
は、以下説明する各種材料を印刷の仕上がり具合と水分
散性を考慮して調製される。
【0025】第1に、ビヒクルとして使用される水溶性
樹脂としては、例えば、デンプン、デキストリン、ポリ
ビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース塩また
はカルボキシメチルセルロース塩等あるいはこれらのう
ち少なくとも2種の混合物を使用できる。このような水
溶性樹脂だけをビヒクルに使用した場合、印刷品質が低
下し、モットリング等の問題を生じる可能性が高く、実
用性に劣るおそれがある。この場合、一般的な印刷用イ
ンキにビヒクルとして使用されている、鉱物油、アマニ
油等の植物油、脱水ヒマシ油等の合成乾性油、ロジン等
の天然樹脂類、変成アルキッド樹脂などの合成樹脂類、
ニトロセルロース等のセルロース誘導体等を少量添加す
ることにより、問題を解消できる。
【0026】水溶性インキの主要溶剤は水であるが、イ
ンキ被膜の乾燥性、顔料の分散性、インキの流動性等を
改善する目的から、水溶性でありかつ適度な沸点を持つ
アルコール、グリコール、グリコールケトン等の有機溶
剤を併用することもできる。また、顔料は、一般的な印
刷用インキに使用されているものでも良く、必要に応じ
て界面活性剤、シリコンオイル等の消泡剤を添加しても
良い。
【0027】また、チップペーパーをラッパーの周面上
に接着するには、チップペーパーの表面の実質的に全面
にわたって分布させても良い。また、例えば、接着剤を
チップペーパーの両側縁部の重ね合わせ部、紙巻きたば
こロッドとの接合部側および吸い口側の近傍領域にのみ
分布させることもできる。なお、接着剤は、ラッパーの
外側表面およびチップペーパーの内側表面の両方あるい
はいずれか一方に塗布しても良いことは言うまでもな
い。
【0028】上述のようにチップペーパーの内側に接着
剤の非分布領域を設ける場合、この非分布領域の面積を
変更することにより、ラッパー、接着剤およびチップペ
ーパーを組み合わせた場合の通気度を制御することがで
きる。この場合、フィルターへの空気換気の程度を、レ
ーザー、機械的手段等により空気換気孔を新たに設ける
ことなく、変更することが可能である。従来、レーザ
ー、機械的手段等で空気換気孔を設けた場合、消費者に
より開口を施した形跡が明らかに認識され、ラッパーお
よびチップペーパーの外観が悪くなるようなシガレット
の商品品質の低下が認められる。しかし、チップペーパ
ーの内側に接着剤の非分布領域を設けることにより、シ
ガレットの商品品質を維持したままで、フィルターの空
気換気を行うことができる。このような効果は、本発明
の水分散性基材を用いたフィルター付シガレット以外に
も、ラッパーおよびチップペーパーに通常の紙質を有す
る高通気性の紙を用いた場合にも同様に得られることは
明らかである。
【0029】
【作用】本発明の水分散性フィルター付シガレットは、
水分散性基材からなるラッパーおよびチップペーパーを
接着する接着剤が水不溶性粉体または水難溶性粉体およ
び水溶性高分子を含有する。これにより、基材が水分散
性であるので水によりラッパーおよびチップペーパーが
速やかに分散および散逸する。また、水不溶性粉体また
は水難溶性粉体により、ラッパーおよびチップペーパー
の通気孔が埋められるため、ラッパー、接着剤およびチ
ップペーパーを組み合わせた場合の通気度が低減され
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 比較例 水分散性を考慮して調成された木材パルプおよび繊維状
カルボキシメチルセルロース塩を混抄してなリ、かつ、
表1に示すような坪量、厚さ、引っ張り強さ、通気度お
よび水分散率を有する水分散紙A〜Dを用意した。ま
た、繊維状カルボキシメチルセルロース塩に代えて繊維
状カルボキシメチルセルロースを混抄し、かつ、表1に
示すような坪量、厚さ、引っ張り強さ、通気度および水
分散率を有する水分散紙Eを用意した。これらの水分散
紙は三島製紙株式会社から入手した。また、対照品とし
て従来用いられているチップペーパーおよびラッパーを
用意した。ここで、水分散紙A〜Eおよび対照品の通気
度は、コレスタ推奨法No.3(CORESTA RECOMMENDED
METHOD No.3)で定められた方法に従い、たばこ通気度測
定装置を用いて測定した。
【0031】また、紙の水分散率は、次のようにして決
定した。まず、水200mlを入れたビーカの中に、重
量が既知である一片が2.5cmの正方形に裁断した試
料を投入し、撹拌子により600r.p.mで20分間
撹拌する。撹拌後、目開き10メッシュの篩に直ちに注
ぎ入れ、篩上の残渣を乾燥させ、重量を測定する。この
後、次式(1)を用いて水分散率を算出する。
【0032】
【数1】
【0033】水分散紙A〜Eおよび対照品を表2に示す
組み合わせでラッパーおよびチップペーパーとして用い
て、試料番号1〜5のフィルター付シガレットを作製し
た。これらの試料に用いたフィルターロッドは、濾材と
してセルロースアセテート・トウ(3Y−36000)
を用い、可塑剤を添加せずにそのままラッパーで巻き上
げたものである。このラッパーの接着剤には、ポリビニ
ルアルコール水溶液(乾物濃度6重量%)を用いた。こ
のフィルターロッドは長さ25mmに切断し、全ての試
料に共通な紙巻たばこロッドの一端部にチップペーパー
で接続した。このチップペーパーの接着剤としてエマル
ジョンタイプの酢酸ビニル樹脂(乾物濃度40重量%)
を用いた。接着剤は、チップペーパーの内側表面の全体
にわたって塗布した。このようにして得られたフィルタ
ー付シガレットの規格は次の通りである。
【0034】長 さ ; 紙巻たばこロッド60mm、
フィルターチップ25mm、全長85mm 円 周 ; 25mm ラッパーおよびチップペーパーの巻き上げは、1分間あ
たり5000本巻上のシガレット巻上げ機、および、1
分間あたり400m巻上のフィルター巻上げ機を用いて
行った。
【0035】これらの試料番号1〜5のフィルター付シ
ガレットについて、ラッパーおよびチップペーパーを重
ね合わせて接着剤で接着した場合の通気度、フィルター
付シガレットの分散性、煙中のタールおよびニコチンの
量および喫煙回数を調べた。これらの結果を表2に併記
する。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】ここで、ラッパーおよびチップペーパーを
重ね合わせて接着剤で接着した場合の通気度は、作製し
たフィルター付シガレットからラッパーおよびチップペ
ーパーを切り離し、コレスタ推奨法No.3で定められ
た方法に従い、たばこ通気度測定装置を用いて測定し
た。
【0039】フィルター付シガレットの分散性は、耐候
性試験機;キセノンアークランプウエザーメーター[ス
ガ試験器(株)社製]を用い、ISO4892−198
1の試験方法に準拠し、12分間の水噴射および60分
間の40℃、60%RHでの光照射の組み合わせからな
る基本サイクルを繰り返し、経時的に分散の程度を目視
により観察した。
【0040】また、フィルター付シガレットの煙中のタ
ールおよびニコチンの量は、TIOJ(日本たばこ協
会)法に従って、標準喫煙条件の下で喫煙させて測定し
た。表2に示す通り、試料番号1〜4のフィルター付シ
ガレットでは、水分散紙を用いたことにより、試料番号
5の低水分散率の対照品を用いたフィルター付シガレッ
トに比べて分散性に優れていた。しかし、ラッパーおよ
びチップペーパーを重ね合わせて接着剤で接着した場合
の通気度が100コレスタを超えた試料番号2〜4のフ
ィルター付シガレットでは、紙の通気性が高いためにフ
ィルターチップから流入する空気により煙が希釈され、
煙中のタールおよびニコチンの量が試料番号5の対照品
を用いた場合に比べて著しく減少することが確認され
た。
【0041】試験例1 上記比較例でチップペーパー用接着剤として使用したエ
マルジョンタイプの酢酸ビニル樹脂(乾物濃度40重量
%)に代えて、二酸化チタン(平均粒子径0.35μ
m)15重量部、カオリン(平均粒子径0.90μm)
85重量部、エマルジョンタイプ酢酸ビニル樹脂(乾物
濃度40重量%)25重量部を配合し、固形分濃度45
%に調整した接着剤組成物を用いて、表3に示すような
紙の種類および接着剤の添着量[乾物重量6または8g
/m2 (乾物重量)]で比較例と同様の手順に従って試
料番号11〜17のフィルター付シガレットを作製し
た。これらの試料について、ラッパーおよびチップペー
パーを重ね合わせて接着剤で接着した場合の通気度を測
定し、フィルター付シガレットの分散性を観察し、煙中
のタールおよびニコチンの量および喫煙回数を測定し
た。この結果を表3に併記する。
【0042】
【表3】
【0043】表3から明らかなように、二酸化チタンお
よびカオリンを配合した接着剤を用いた試料番号11〜
16のフィルター付シガレットは、いずれも比較例に比
べて通気度が低減されることが確認された。特に、ラッ
パーおよびチップペーパーを重ね合わせて接着剤で接着
した場合の通気度が100コレスタ以下である場合(試
料11〜14,15)には、煙中のタールおよびニコチ
ンの量が対照品とほぼ同程度に維持された。また、接着
剤の添着量が多くなると通気度が低減されることがわか
った。
【0044】また、分散性については、本実施例の試料
11〜16はいずれも比較例の場合に比べて若干改善さ
れたがぼほ同程度であるとみなされた。従って、二酸化
チタンおよびカオリンを配合した接着剤を用いても分散
性は悪化しないことが確認された。なお、酸化チタンお
よびカオリンを配合した接着剤を使用したフィルター付
シガレットは、比較例の場合と同様に製造可能であり、
製造装置や製造操作に特に障害は認められなかった。
【0045】試験例2 試験例1で使用したチップペーパー用接着剤の構成成分
のうち、エマルジョンタイプの酢酸ビニル樹脂に代えて
ポリビニルアルコール樹脂を用い、固形分濃度43%に
調整した以外は試験例1と同様にして、表4に示す試料
番号21〜24のフィルター付シガレットを作製した。
これらの試料について、ラッパーおよびチップペーパー
を重ね合わせて接着剤で接着した場合の通気度を測定
し、フィルター付シガレットの分散性を観察し、煙中の
タールおよびニコチンの量および喫煙回数を測定した。
この結果を表4に併記する。
【0046】
【表4】
【0047】表4に示すように、ポリビニルアルコール
樹脂を用いたフィルター付シガレットは、試験例1のエ
マルジョンタイプの酢酸ビニル樹脂を用いた場合と比較
して、ラッパーおよびチップペーパーを重ね合わせて接
着剤で接着した場合の通気度はほぼ同程度であったが、
分散性が1〜2サイクル程度促進された。この結果か
ら、ポリビニルアルコール樹脂のように水溶性高分子を
使用した接着剤を用いた方が、フィルター付シガレット
の分散性が向上することが確認された。
【0048】試験例3 繊維状カルボキシメチルセルロース塩を配合した水分散
紙Aと繊維状カルボキシメチルセルロースを配合した水
分散紙Eとをラッパーおよびチップペーパーに用い、ま
た、チップペーパー用接着剤に、二酸化チタン(平均粒
子径0.35μm)30重量部、カオリン(平均粒子径
0.90μm)60重量部、炭酸カルシウム(平均粒子
径2.0μm)10重量部、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム粉末25重量部を配合し、固形分濃度40
%に調整し、さらに炭酸ナトリウム8重量部を添加した
ものと添加しない接着剤組成物をそれぞれ用いて、表3
に示すような紙の種類および接着剤の添着量[乾物重量
7g/m2 (乾物重量)]で比較例と同様の手順に従っ
て試料番号31〜34のフィルター付シガレットを作製
した。これらの試料について、ラッパーおよびチップペ
ーパーを重ね合わせて接着剤で接着した場合の通気度を
測定し、フィルター付シガレットの分散性を観察した。
この結果を表5に併記する。
【0049】
【表5】
【0050】表5から明らかなように、繊維状カルボキ
シメチルセルロースを配合した水分散紙Eを使用し、接
着剤組成物中にアルカリ化合物の炭酸ナトリウムを添加
した場合、接着剤組成物中に炭酸ナトリウムが添加しな
い場合と比較して分散性が著しく向上した。
【0051】また、繊維状カルボキシメチルセルロース
塩を配合した水分散紙Aを使用し、接着剤組成物中にア
ルカリ化合物の炭酸ナトリウムを添加した場合、接着剤
組成物中に炭酸ナトリウムが添加しない場合と比較して
分散性が僅かに向上した。
【0052】試験例4 一般的な調合により作製された、下記に示す組成からな
るグラビア印刷用黄色インキ(インキI)およびそれに
用いるビヒクルのうち、被膜形成後に耐水性となる樹脂
(具体的には、ニトロセルロース、脱水ヒマシ油、塩化
ゴム)を、耐水性に劣るポリビニルアルコール樹脂に置
き換え、さらに、溶剤としてイソプロピルアルコール6
0%水溶液に変更して調製したインキIと同等の発色を
呈するインキ(インキII)を用意した。これらのインキ
I,IIを用いて、それぞれザーンカップNo.3で15
秒通過に調整した後、グラビア印刷機(版深30μm)
を使用してチップペーパーの外側表面に夫々ベタ印刷し
た。
【0053】インキIの組成 食用黄色4号アルミニウムレーキ 10重量部 食用黄色5号アルミニウムレーキ 10重量部 ニトロセルロース 40重量部 脱水ヒマシ油 30重量部 塩化ゴム 10重量部 酢酸エチル・トルエン混合溶液 全量 このように印刷が施されたチップペーパーを用いた以外
は、試験例1の試料番号16のシガレットと同様の手順
に従って試料番号41および42のシガレットを作製し
た。これらのシガレットの分散性を観察した。この結果
を表6に示す。なお、インキIIによる印刷によれば、溶
剤(イソプロピルアルコール水溶液)の影響で乾燥時間
がやや長くなり、印刷面に「およぎ」や「モットリン
グ」が僅かに生じていた。
【0054】
【表6】
【0055】表6から明らかなように、試料番号41の
シガレット、すなわち通常のインキIを用いた場合に
は、印刷されていない試料番号16のシガレットに比べ
て分散性が著しく低下した。これに対して、試料番号4
2のシガレット、すなわち水溶性のビヒクルを使用した
インキIIを用いた場合には、僅かに分散が遅れる程度で
あり、実質的にシガレットの分散を阻害するとは認めら
れなかった。
【0056】試験例5 フィルターロッドの濾材として、(1)セルロースアセ
テート・トウ(3Y−36000)にポリビニルアルコ
ールおよびポリビニルピロリドンを等量配合した水溶性
接着剤組成物(乾物濃度7重量%)を10%添加した繊
維束、(2)セルロースアセテート短繊維(単糸繊度3
Y,長さ5mm)に上述の水溶性接着剤組成物を10%
添加して作製した不織布(坪量156g/m2 、厚さ
3.1mm)、(3)低叩解度の広葉樹木材パルプLB
KPと針葉樹木材パルプNBKPを主体原料として作製
した薄葉紙(坪量25.0g/m2 、厚さ32.4μ
m)、(4)前述の主体原料と併せて繊維状カルボキシ
メチルセルロースナトリウムを配合した水分散性紙(坪
量38.3g/m2 、厚さ49.6μm)、および、
(5)対照としてセルロースアセテート・トウ(3Y−
36000)にトリアセチン8%添加した繊維束を夫々
用いたフィルターロッドを作製した。これらのフィルタ
ーロッドを用いて、表7に示すようにラッパーに水分散
紙B、チップペーパーに水分散紙Dを夫々用いて比較例
と同様の手順に従って試料番号51〜55のフィルター
付シガレットを作製した。これらのフィルター付シガレ
ットについて分散性を観察した。この結果を表7に併記
する。
【0057】
【表7】
【0058】表7に示す通り、試料番号55の(5)ト
リアセチンにより繊維を融着させた対照品を用いたフィ
ルター付シガレットは、ラッパーおよびチップペーパー
のみが分散し、フィルターロッドの分散はほとんど認め
られなかった。これに対して、(1)セルロースアセテ
ート・トウ繊維束、(2)セルロースアセテート不織布
および(4)水分散性紙を用いた、試料番号51、5
2、54のフィルター付シガレットは、ラッパーおよび
チップペーパーの分散と共にフィルターロッドの分散が
並行的に進み、2〜4サイクルでほとんど分散した。ま
た、(3)薄葉紙を用いた試料番号53のフィルター付
シガレットは、他の濾材を用いた試料番号51、52、
54のフィルター付シガレットに比べて分散の進み具合
が遅かったが、試料番号55の(5)トリアセチンによ
り繊維を融着させた対照品を用いたフィルター付シガレ
ットと異なり最終的にフィルター付シガレットの大きさ
が縮小した。
【0059】試験例6 チップペーパー用接着剤をチップペーパーの内側表面に
塗布する際に、図1に示すように、チップペーパー11
の両側縁部の重ね合わせ部12、紙巻きたばこロッド1
3との接合部側の近傍領域14および吸い口側の近傍領
域15にのみ塗布して未塗布領域16を設けた。この未
塗布領域16は、長さL1が30mmで幅L2が20m
mであるチップペーパー11の内側表面に、紙巻きたば
こロッド13との接合部側末端からの長さL3が15m
mの位置に設けた。この未塗布領域16の幅Aをそれぞ
れ4mmおよび8mmに変更して、試験例1の試料番号
16のシガレットと同様にして、試験番号61および6
2のフィルター付シガレットを作製した。これらのシガ
レットについて、、フィルター付シガレットの分散性を
観察し、煙中のタールおよびニコチンの量および喫煙回
数を測定した。この結果を表8に示す。
【0060】
【表8】
【0061】表8から明らかなように、試料番号61,
62のフィルター付シガレットは、チップペーパー用接
着剤をチップペーパー11の全面に塗布した試料番号1
6のフィルター付シガレットに比べて、煙中のタールお
よびニコチンの量が10〜20%低減された。この結果
から、チップペーパー11に未塗布領域16を設けるこ
とにより、チップペーパーに開孔処理を施すことなく、
煙中のタールおよびニコチンの量を低減できることが確
認された。また、試料番号61のフィルター付シガレッ
トよりも未塗布領域16の幅Aが大きい、すなわち未塗
布領域16の面積が広い、試料番号62のフィルター付
シガレットは煙中のタールおよびニコチンの量がより低
減された。この結果、未塗布領域16の面積を変更する
ことにより、フィルター付シガレットは煙中のタールお
よびニコチンの量を制御できることが確認された。
【0062】また、試料番号61,62のフィルター付
シガレットは、チップペーパー用接着剤をチップペーパ
ー11の全面に塗布した試料番号16のフィルター付シ
ガレットに比べて、未塗布領域16からの分散が著し
く、フィルターチップ全体としての分散性が向上した。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水分散性
フィルター付シガレットは、水分散性ラッパーおよびチ
ップペーパーを接着する接着剤が水不溶性粉体または水
難溶性粉体および水溶性高分子を含有する。これによ
り、基材が水分散性であるので水によりラッパーおよび
チップペーパーが速やかに分散および散逸する。また、
水不溶性粉体または水難溶性粉体により、ラッパーおよ
びチップペーパーの通気孔が埋められるため、ラッパ
ー、接着剤およびチップペーパーを組み合わせた場合の
通気度が低減される。この結果、当該水分散性フィルタ
ー付シガレットのたばこ吸殻が投げ捨てられたとして
も、降雨等により速やかに分散および散逸し、環境に与
える影響が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】夫々チップペーパーへの接着剤の塗布パターン
の一例を示す説明図。
【符号の説明】
11…チップペーパー、13…紙巻きたばこロッド、1
6…未塗布領域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルターロッド、前記フィルターロッ
    ドの周面上に配置された水分散性基材からなるラッパ
    ー、および、前記ラッパーの周面上に接着剤を介して配
    置された水分散性基材からなるチップペーパーを包含す
    るフィルターチップ、並びに、前記フィルターチップの
    一端部に接続された紙巻たばこロッドを包含する水分散
    性フィルター付シガレットであって、 前記接着剤が水不溶性粉体または水難溶性粉体および水
    溶性高分子を含有することを特徴とする水分散性フィル
    ター付シガレット。
  2. 【請求項2】 ラッパー、接着剤およびチップペーパー
    を組み合わせた場合の通気度が1〜100コレスタであ
    る請求項1記載の水分散性フィルター付シガレット。
  3. 【請求項3】 ラッパーおよびチップペーパーが水分散
    性繊維および繊維状カルボキシメチルセルロース塩また
    は繊維状カルボキシエチルセルロース塩を混抄してなる
    水分散性基材である請求項1または2記載の水分散性フ
    ィルター付シガレット。
  4. 【請求項4】 ラッパーおよびチップペーパーが水分散
    性繊維および繊維状カルボキシメチルセルロースまたは
    繊維状カルボキシエチルセルロースを混抄してなる水分
    散性基材である請求項1または2記載の水分散性フィル
    ター付シガレット。
  5. 【請求項5】 接着剤がさらに水溶性アルカリ化合物を
    含有する請求項4に記載の水分散性フィルター付シガレ
    ット。
  6. 【請求項6】 接着剤がチップペーパーの内側表面の実
    質的に全面にわたって分布している請求項1ないし5の
    いずれか1つに記載の水分散性フィルター付シガレッ
    ト。
  7. 【請求項7】 接着剤がチップペーパーの両側縁部の重
    ね合わせ部、紙巻きたばこロッドとの接合部側および吸
    い口側の近傍領域にのみ分布している請求項1ないし5
    のいずれか1つに記載の水分散性フィルター付シガレッ
    ト。
  8. 【請求項8】 チップペーパーの周面上に水溶性樹脂を
    含有する水溶性インキで印刷が施されている請求項1な
    いし7のいずれか1つに記載の水分散性フィルター付シ
    ガレット。
  9. 【請求項9】 フィルターロッドが、可塑剤を添加しな
    いまま収束させたセルロースアセテートの繊維束、水溶
    性接着剤で接着されたセルロースアセテートの繊維束も
    しくは不織布または植物繊維の紙からなる請求項1ない
    し7のいずれか1つに記載の水分散性フィルター付シガ
    レット。
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