JPH0946951A - キャンドモータ - Google Patents

キャンドモータ

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JPH0946951A
JPH0946951A JP20916195A JP20916195A JPH0946951A JP H0946951 A JPH0946951 A JP H0946951A JP 20916195 A JP20916195 A JP 20916195A JP 20916195 A JP20916195 A JP 20916195A JP H0946951 A JPH0946951 A JP H0946951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator core
canned motor
frame
rotor
motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP20916195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yokota
洋 横田
Tadashi Shimoyama
正 下山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
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Publication of JPH0946951A publication Critical patent/JPH0946951A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦電流損を大幅に低減するとともに、キャン
の構造材としての信頼性を保持し、モータ効率、特性の
より優れたキャンドモータを提供すること。 【解決手段】 固定子巻線を巻装した固定子鉄心1、該
固定子鉄心1を囲繞するフレーム3、回転子7、該回転
子7に面した薄肉円筒のキャン6を具備し、フレーム
3、側板4,5及びキャン6を用いて固定子鉄心1を完
全密封した構造のキャンドモータにおいて、キャン6の
全体又はキャン6の一部を準結晶合金で構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は固定子鉄心をフレー
ム及びキャン等で完全密封する構造のキャンドモータに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のキャンドモータは、固定
子巻線を巻装した固定子鉄心をフレーム、該フレーム両
端に配置された側板及び固定子鉄心の回転子側に嵌着さ
れた薄肉円筒のキャンで密封する構造となっている。こ
のような構造を採用することにより、固定子をモータ内
外の水や封入液から遮断し、固定子部分の絶縁を保証し
ている。
【0003】上記キャンは固定子鉄心と回転子との空隙
間に装着されているため、モータ特性、効率向上を目的
として、できるだけ肉厚を薄くすることが望まれてい
る。また、内外水及び封入液に対して長期的に安定した
耐食性、シール性、耐熱性、機械的強度が要求されるた
め、通常は非磁性のステンレス鋼の薄肉材料で厚さ0.
2〜0.3mm程度のもので構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステン
レス鋼等の金属材料の導電性が良いため、キャンを通る
交番磁束によって、渦電流が流れて渦電流損が発生し、
キャンドモータの効率を低下させるという欠点があっ
た。
【0005】このため、金属キャンに替えて、樹脂や繊
維強化樹脂等を用いることも試みられている(例えば特
開昭59−165939号公報)が、これらは金属材料
に比べて強度、剛性が劣るために肉厚を0.5mm以上
に厚くする必要があり、固定子鉄心と回転子の間の間隙
が広くなるため、磁気抵抗が大きくなって、モータの性
能低下を引き起こしてしまう。また、樹脂では経年変化
が避けられず、長期寿命に問題がある等、実用化に大き
な問題を残していた。
【0006】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、渦電流損を大幅に低減すると
ともに、キャンの構造材としての信頼性を保持し、モー
タ効率、特性のより優れたキャンドモータを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、固定子巻線を巻装した固定子鉄心、該固定子
鉄心を囲繞するフレーム、回転子、該回転子に面した薄
肉円筒のキャンを具備し、少なくともフレーム及びキャ
ンを用いて固定子鉄心を完全密封した構造のキャンドモ
ータにおいて、キャンの全体又はキャンの一部を準結晶
合金で構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明のキャンドモータの
構造例を示す図である。図において、1は固定子巻線2
を巻装した固定子鉄心、3は該固定子鉄心1を囲繞する
フレーム、4,5はフレーム両端に固着された側板、6
は固定子鉄心1と側板4,5の内径に嵌着された薄肉円
筒状のキャンである。固定子部分はフレーム3、側板
4,5及びキャン6によって完全密封されている。ま
た、フレーム3、側板4,5及びキャン6で囲まれた空
間には樹脂又は気体又は絶縁油等が封入されている。
【0009】7は回転子で主軸8に嵌着されている。
9,10は上記主軸8を軸受13,14を介して回転自
在に支持するブラケット、11,12は該ブラケット
9,10の溝と上記キャン6で形成される矩形部に装着
されたOリング、15は主軸8に嵌着されたスラスト円
板、16は軸封装置である。
【0010】上記キャン6の全部又は一部(例えば固定
子鉄心1に接する部分又は回転子7に対向する部分)を
準結晶合金で構成している。一般にステンレス鋼の電気
抵抗率は70μΩ−cmと小さく、固定子鉄心1と回転
子7の間に生じる交流磁界によって、キャン6の壁内に
渦電流損が生じる。この渦電流損は、キャン6を構成す
る材料の電気抵抗率に反比例し、厚みに比例する。ま
た、軸方向の固定子鉄心1の長さに比例し、キャン6の
周長の3乗に比例し、また交番磁束の2乗及び交番磁束
周波数の2乗に比例する。このため渦電流損を減らすた
めには、電気抵抗率を高め、肉厚を小さくすることがキ
ャン6に要求される。
【0011】通常の金属では、合金化により結晶をひず
ませて、不規則格子を導入することにより高抵抗化が図
られるが、これには限界があり、高抵抗材料として知ら
れるニクロムやハステロイでも100〜140μΩ−c
m程度である。プラスチックや繊維強化プラスチックは
1000Ω−cm以上と高い電気抵抗率を持っているの
で、これらを使用することにより容易に渦電流損を減じ
ることができるが、前述したように、プラスチックで
は、強度、剛性、寿命に問題があり、ステンレス鋼に置
き換えるにはまだ多くの問題を残している。
【0012】本実施形態では、キャン構成材料としては
全く新しい準結晶合金という、金属でありながら電気抵
抗率が500〜10000μΩ−cmと半導体並に高い
材料を使用しているため、高い電気抵抗率とキャンの構
造材としての信頼性(強度、剛性、寿命)の両方が満た
され、モータの性能と効率を高めることができる。
【0013】準結晶合金は1984年頃に発見された新
しい結晶構造を有するいわゆる金属間化合物である。当
初発見された準結晶合金は準安定相のものであったが、
その後高温でも安定に存在する安定相準結晶も見いださ
れ、これまで特にその特異な結晶構造と電気特性等につ
いての研究が進められてきた。準結晶合金は、特異な結
晶構造から、フェルミレベル付近の電子密度が小さくな
って、電子バンド中に疑ギャップが生じ、半導体に似た
電気伝導機構を有する。通常の金属では高温ほど電気抵
抗率は大きくなるが、準結晶合金では逆に、半導体のよ
うに低下する。準結晶合金では空間的にも電子密度が局
在化しており、これが更に高い電気抵抗率を示す原因と
なっている。図2は代表的な安定相準結晶の組成比と室
温での電気抵抗率を示す図である。
【0014】液体急冷法で作られた準結晶リボンが、ア
モルファス金属に比べてあまりにも脆いので、当初脆い
ことが準結晶の特徴のようにとらえられ、構造用材料と
しての使用は到底無理と考えられたが、安定相の準結晶
のバルクが製作されるようになって、準結晶は半導体程
には脆くないことが判明してきた。
【0015】準結晶は結晶構造に周期性がなく、すべり
運動で転位ができず極めて変形し難い物質であるため、
薄板の製造も困難と考えられてきたが、原子が拡散でき
る高温を利用した成形法を採用すれば、十分成形加工が
可能であることが判明した。溶融から直接薄板を製造す
るロールキャステイング法や直接圧延法又は金属粉末圧
延焼結法、金属粉末圧延反応焼結法等が用いられてい
る。金属と準結晶合金のクラッドも使用可能であり、上
記の方法以外に、薄肉金属に準結晶合金を溶射して膜を
形成させる方法等も利用できる。
【0016】また、キャン6の形状である円筒状に形成
するにも、熱間成形以外に上記の方法で直接円筒を製造
することもできる。準結晶合金では溶接も可能であり、
金属と同じくシール溶接を行なえば、密封されてキャン
が製造できる。また、準結晶合金の耐食性は、ステンレ
ス鋼よりも良好であり、この点でもキャン材料として適
している。
【0017】本発明の実施の形態では、キャン6とし
て、直接圧延法と熱間成形法で製造した0.5mm厚の
Al−Cu−Fe合金の円筒を用いている。この場合抵
抗率が室温で約2500μΩ−cmであり、厚みがステ
ンレス鋼を用いた場合の2倍であったが、1KWのキャ
ンドモータに装着して実験したところ、渦電流損がステ
ンレス鋼のキャンを用いた場合の1/10に低減される
ことが確認できた。
【0018】なお、上記実施の形態では、フレーム3、
側板4,5、キャン6を具備し、フレーム3、側板4,
5及びキャン6で固定子鉄心1を完全密封した構造のキ
ャンドモータを例に説明したが、キャンドモータはこれ
に限定されるものではなく、例えば特開平6−1534
41号公報に開示されるような、側板を有しないキャン
ドモータでも良い。要は少なくともフレーム及びキャン
を用いて固定子鉄心を完全密封した構造のキャンドモー
タであれば本発明は適用できる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キ
ャンドモータのキャンの全体又はキャンの一部を準結晶
合金材で構成したので、キャンにおける渦電流損を大幅
に低減できるとともに、キャンの信頼性を保持し、モー
タ効率、特性のより優れたキャンドモータを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャンドモータの構造例を示す図であ
る。
【図2】代表的な安定相準結晶の組成比と室温での電気
抵抗率を示す図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心 2 固定子巻線 3 フレーム 4,5 側板 6 キャン 7 回転子 8 主軸 9,10 ブラケット 11,12 Oリング 13,14 軸受 15 スラスト円板 16 軸封装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子巻線を巻装した固定子鉄心、該固
    定子鉄心を囲繞するフレーム、回転子、該回転子に面し
    た薄肉円筒状のキャンを具備し、少なくとも前記フレー
    ム及びキャンを用いて固定子鉄心を完全密封した構造の
    キャンドモータにおいて、 前記キャンの全体又はキャンの一部を準結晶合金で構成
    したことを特徴とするキャンドモータ。
JP20916195A 1995-07-24 1995-07-24 キャンドモータ Pending JPH0946951A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20916195A JPH0946951A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 キャンドモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20916195A JPH0946951A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 キャンドモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0946951A true JPH0946951A (ja) 1997-02-14

Family

ID=16568338

Family Applications (1)

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JP20916195A Pending JPH0946951A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 キャンドモータ

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JP (1) JPH0946951A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521261A (ja) * 2007-03-24 2010-06-24 アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー マイクロモータを備えた血液ポンプ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521261A (ja) * 2007-03-24 2010-06-24 アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー マイクロモータを備えた血液ポンプ
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