JPH0945952A - X線検出器及び二次元x線センサー・マトリックス・アレイ - Google Patents

X線検出器及び二次元x線センサー・マトリックス・アレイ

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JPH0945952A
JPH0945952A JP7190363A JP19036395A JPH0945952A JP H0945952 A JPH0945952 A JP H0945952A JP 7190363 A JP7190363 A JP 7190363A JP 19036395 A JP19036395 A JP 19036395A JP H0945952 A JPH0945952 A JP H0945952A
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JP
Japan
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ray
film
phosphor
ray detector
photoconductor
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Application number
JP7190363A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Wakagi
政利 若木
Masahiko Ando
正彦 安藤
Takeshi Watanabe
猛志 渡辺
Tetsuo Minemura
哲郎 峯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Radiation (AREA)
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  • X-Ray Techniques (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線に対する感度と分解能を向上させたX線
蛍光体と光導電層を組み合わせたX線検出器を提供す
る。 【構成】 基板1上に金属膜9を形成し、マスク工程で
下部電極2に加工し、その上に、na−Si膜3、ia
−Si膜4、pa−Si膜5を成膜し、pina−Si
膜による光導電体Dを形成させる。蒸着により導電性蛍
光体6を形成・加工し上部電極を形成した。さらに、前
記pina−Si膜をアイランド状に加工し、その上に
絶縁膜7を形成し加工した。次に、Alの導電性膜を成
膜し、両電極に接続するAl膜の配線層8を形成し、X
線検出器を構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線検出器に係り、特
にX線コンピュ−タ・トモグラフィ、透視診断や透視撮
影兼用のデジタル・ラジオグラフィ−等の医療機器用の
検出感度の高いX線検出器及び二次元X線センサー・マ
トリックス・アレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のX線検出器の代表的なものして、
X線蛍光体と光導電体を組み合わせた素子がある。この
検出器は、X線蛍光体に入射したX線を可視光に変換
し、さらに光導電体により、光電流に変換し検出するも
のである。近年、非晶質材料の応用研究の進歩により、
光導電体として非晶質Siを用いた検出器が発表されて
いる。これに関連するものとしては、IEEE Tra
nsaction on Nuclear Scien
ce, Vol. 39No.4 1056 (199
2)記載の技術がある。また、非晶質Siは大面積基板
上に形成できることから、大画面の面センサーを作製す
ることができる。前記X線検出器の作製法の第一として
は、光導電体上に透明電極を形成し、さらにその上にX
線蛍光体を接合する方法がある。これに関連するものと
しては、Medical Physics,VOl9.
NO.6 1455(1992)記載の技術がある。
また、第二の方法としては、光導電体と、透明電極と、
X線蛍光体とを積層する方法があり、これに関連するも
のとしては、特開昭62−86857号公報および特開
昭64−9392号公報の記載技術がある。さらに、第
三の方法としては、X線蛍光体上に透明電極を形成し、
光導電体を作製する方法がある。これに関連するものと
しては、特開平2−15681号公報記載の技術があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記第一の方法は、光
導電体とX線蛍光体を接合させる場合に、前記光導電体
と前記X線蛍光体の間にギャップが形成される。このた
め、X線蛍光体で発生した可視光が散乱し、有効に光導
電体に入射しないという問題がある。特に、X線検出器
を二次元センサー・マトリックス・アレイの構成要素と
して用いるる場合、蛍光を発生した画素の周辺の他画素
にも光が散乱して周り込むため、画像が不鮮明になると
いう問題がある。
【0004】また、上記第二、第三の方法は、透明電極
とX線蛍光体と界面および透明電極と光導電体との界面
で、X線蛍光体で発生した可視光が反射されるため、光
導電体に入射する光量が減少するという問題があった。
さらに、上記X線検出器の作製には、必ず、透明電極の
形成とX線蛍光体の形成の工程が必要となるため、工程
数が増え、設備および製造コストが高くなるという問題
がある。
【0005】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解決するためになされたもので、X線蛍光体から発生
する可視光が有効に光導電体に入射させる高効率、か
つ、形成工程を簡略化した低コストのX線検出器及び二
次元X線センサー・マトリックス・アレイを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るX線検出器の構成は、基板上に形成し
た下部電極と、その上に上部のX線蛍光体からの発光を
検知する光導電体と、さらにその上に上部電極をかねた
X線蛍光体を順次積層し、前記両電極間を配線してなる
ことを特徴とするものである。本発明に係るX線検出器
の他の構成は、基板上に下部電極をかねた導電性を有す
るX線蛍光体を形成し、その上に前記X線蛍光体からの
発光を検知する光導電体と上部電極を積層し、前記両電
極間を配線してなることを特徴とするものである。前項
記載のいずれかのX線検出器において、前記X線蛍光体
が、過剰なZnを含むZnOであることを特徴とするも
のである。前項記載のいずれかのX線検出器において、
前記X線蛍光体は、過剰なZnが含まれるZnOを母体
とし、他の蛍光体を含むことを特徴とするものである。
前項記載のいずれかのX線検出器において、前記光導電
体として、非晶質Si光導電体を用いたことを特徴とす
るものである。上記目的を達成するため、本発明に係る
二次元X線センサー・マトリックス・アレイの構成は、
前項記載のいずれかのX線検出器と薄膜トランジスタ−
を組み合わせたX線検知画素を二次元的にマトリックス
配置したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記各技術手段の働きは下記のとおりである。
本発明に係るX線検出器の構成によれば、導電性を有す
るX線蛍光体は、X線を可視光に変換すると共に、光導
電体で可視光を吸収して発生した光電流を取り出す電極
としての働きを有するので、光導電体の透明電極と蛍光
体を形成する工程を簡略化することができ、X線検出器
を作製するコストを低減できる。さらに、X線蛍光体
は、電極として光導電体に直接形成されているので、蛍
光体から発生した可視光が効率良く光導電体に入射させ
ることにより、蛍光体とフォトセンサの界面は一つのみ
となり、高効率のX線検出器を作製することができる。
【0008】従来技術における蛍光体を光導電体に接合
させる場合には、蛍光体と接合媒体、前記接合媒体と透
明電極、前記透明電極と光導電体の間で形成される合計
三個の界面が形成される。また、従来技術におけるX線
蛍光体上に透明電極を形成し光導電体を形成する場合、
蛍光体と透明電極および前記透明電極と光導電体の二個
の界面が存在するので、本発明では、蛍光体と光導電体
間の界面数を前記の如く、減ずることができ、前記界面
における反射による光量損失を減ずることができる。
【0009】さらに、導電性を有する蛍光体上に、A
l、Crなどの金属を形成することにより、X線が前記
金属を透過し、前記蛍光体に入射し可視光に変換される
ので、可視光のうち、光導電体と反対側に位置する金属
に向かう光成分も反射されるため、前記可視光が効率良
く光導電体に入射し、効率を向上させることができる。
【0010】さらに、前記光導電体として、例えば非晶
質Siなどの軽元素を母体とする材料を用いることによ
り、X線の光導電体に対する透過率を向上させることが
できる。さらに、また蛍光体を基板上に直接形成し、そ
の上に光導電体を積層することにより、X線は蛍光体に
入射させ光に変換させ、前記光を連続して光導電体に入
射させることができるので、前述のように一層効率を改
善することができる。
【0011】さらに、本発明に係るX線検出器を用いた
二次元X線センサー・マトリックス・アレイの構成によ
れば、X線検出器のX線蛍光体から発生した可視光が、
効率よく対応する画素に入射するので、他の画素に入射
する散乱光量を減少し、鮮明な二次元画像を得ることが
できる。
【0012】
【実施例】図1ないし図4を参照して本発明に係る各実
施例を説明する。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係るX線検
出器の断面説明図、図2は図1の実施例に係るX線検出
器の製造工程図である。図1、2を参照して、X線検出
器およびその製造工程を説明する。図1において、1は
基板、2は下部電極、3はn型a−Si(以下、na−
Siという)膜、4はi型a−Si(以下、ia−Si
という)膜、5はp型a−Si(以下、pa−Siとい
う)膜、Dは前記膜3、4、5からなる光導電体、6は
ZnO膜の導電性蛍光体、7はa−SiNの絶縁膜、8
は導電性膜の電極配線層である。図1に示したX線検出
器は、下部電極2と、na−Si膜3、ia−Si膜
4、pa−Si5からなり、X線蛍光体6からの発光を
検知し、電荷に変換する光導電体Dと、入射するX線に
より発光し、かつ導電性を有する上部電極をかねたX線
蛍光体6とを順次積層し、導電性膜の配線層8を付設し
て、下部電極2と、上部電極をかねたX線蛍光体6とを
配線接続して構成したことを特徴とするものである。
【0013】次ぎに、図1の実施例に係るX線検出器の
製造工程の一例を具体的数値と共に詳細に説明する。図
2は、図1に示すX線検出器の製造工程の説明図であ
る。図中、図1と同等部分は同一符号である。まず、図
2(a)に示す如く、基板1上に金属膜としてCr膜を
スパッタリング法により形成した。このとき、前記Cr
膜を200nm厚とした。次いで、図2(b)に示す如
く、マスク工程により加工し下部電極2とした。
【0014】図2(c)に示す如く、その上に、プラズ
マCVD法によりna−Si膜3を、次いでia−Si
膜4を形成し、さらに、pa−Si膜5を形成し、pi
na−Si層を構成し、光導電体Dとした。なお、前記
na−Si膜3、ia−Si膜4、pa−Si膜5のそ
れぞれ厚みを一例として、50nm厚、500nm厚、
50nm厚とした。さらに、原料ガスの一例としては、
a−Si膜4を形成する場合にはSiH4ガスを、ま
た、na−Si膜3の形成では水素希釈したPH3、p
a−Si膜5の形成では水素希釈したB26をSiH4
ガスに加えて、それぞれ成膜した。
【0015】次いで、図2(d)に示す如く、ZnO膜
を蒸着して導電性蛍光体6を形成した。このときのZn
O膜は1μm厚とし、過剰Zn量を調整するため、チャ
ンバ−に少量の酸素を導入した。次いで、図2(e)に
示す如く、膜形成後、マスク工程により、前記ZnO膜
を加工し上部電極を形成し、さらにpina−Si層で
ある光導電体Dを、いわゆるアイランド状に加工した。
図2(f)に示す如く、絶縁膜7としてa−SiN膜を
プラズマCVD法により形成した。その厚みを300n
mとし、原料ガスとして、SiH4、N2およびNH3
混合ガスを用いた。
【0016】次ぎに、図2(g)に示す如く、マスク工
程により、前記a−SiN膜7を加工し、下部電極2の
端子部と上部電極上のa−SiN膜7を除去した。次い
で、図1に示すように、電極配線層の導電性膜として、
薄膜Al膜をスパッタリング法により成膜した。この
際、前記薄膜Al膜が下部電極2の端子部と接する共
に、上部電極を覆うように加工した。薄膜Al膜の厚さ
を一例として200nmとした。次いで、マスク工程に
より、導電性蛍光体6に形成した上部電極に接続するA
l膜の電極配線層8を形成させた。このようにして本発
明の一実施例に係るX線検出器が形成された。
【0017】上記構成のX線検出器の働きを説明する。
図示のX線検出器において、X線はAl膜の配線層8が
薄いので、なんら強度的影響を受けずに透過し、ZnO
蛍光体6に入射することができ、ここでZnO蛍光体6
で光に変換される。前記変換された光は、pina−S
i層の光導電体Dに直接入射するが、一方、反対側のA
l膜の電極配線層8側に進んだ光も当該Al膜の電極配
線層8で反射され、pina−Si層の光導電体Dに入
射し、電荷に変換される。このようにして、全体として
変換効率が向上する。この電荷を前記下部電極2と前記
上部電極とを接続する配線により電流として取り出す
と、その電流の大きさがX線強度を表示することにな
る。前記製作したX線検出器をCuK線の検出に用いた
結果、良好な感度が得られることがわかった。
【0018】〔実施例 2〕次ぎに、本発明の他の実施
例を説明する。図3は、本発明の他の一実施例に係るX
線検出器の断面説明図である。図中、図1と同一符号
は、同等部分であるので、説明を省略し、新たな符号の
みを説明する。9はCr膜である。図3に示したX線検
出器は、金属薄膜、図示ではCr膜9を有し、下部電極
をかね、かつ入射するX線を光に変換する導電性を有す
るX線蛍光体6と、na−Si膜3、ia−Si膜4、
pa−Si5からなり、前記X線蛍光体6からの発光を
検知し、電荷に変換する光導電体Dとを積層すると共
に、上部電極をかねた導電性膜の電極配線層8を付設
し、前記下部電極と、上部電極とを接続して構成したこ
とを特徴とするものである。
【0019】図3の実施例に係るX線検出器の製造工程
の具体例を詳細に説明する。まず、基板1上に、薄い金
属薄膜としてCr膜9をスパッタリング法により形成さ
せ、その上に前記Cr膜9に比較して厚膜層であるZn
を過剰に含むZnOを導電性蛍光体6として、〔実施例
1〕と同様の方法で形成した。本実施例では、前記C
r膜9を200nm厚、前記ZnOの導電性蛍光体6は
5μm厚とした。次で、マスク工程により下部電極に加
工した。
【0020】さらに、その上に、プラズマCVD法によ
り、na−Si膜3、ia−Si膜4、pa−Si膜5
を〔実施例 1〕と同様の方法で形成した。前記各膜の
厚さは、それぞれ50nm厚、500nm厚、50nm
厚とした。膜形成後において、マスク工程により、na
−Si膜3、ia−Si膜4、pa−Si膜5からなる
pina−Si膜をアイランド状に加工し、さらに前記
pa−Si膜5を加工し、上部電極を形成した。さら
に、絶縁膜としてa−SiN膜7、具体的には300n
m厚に〔実施例1〕と同様の方法で形成した。マスク工
程により、前記a−SiN膜7を加工し、下部電極の端
子部と上部電極上のa−SiN膜7を除去した。次ぎ
に、導電性膜、例えばAl膜の厚み200nm膜を、
〔実施例 1〕と同様に、スパッタリング法により成膜
し、マスク工程によりAl膜の電極配線層8を形成し
た。このようにして、図3に示される本発明の一実施例
に係るX線検出器が形成された。
【0021】上記構成のX線検出器において、X線は、
基板1、Cr膜9は薄膜となっているのでその強度に影
響なく透過し、ZnOの蛍光体6に入射し光に変換され
る。前記変換光は、pina−Si層の光導電体Dに直
接入射し、電荷に変換される。この電荷を前記下部電極
と前記上部電極とからX線強度を表示する電流として取
り出すことができる。作製したX線検出器を用い、Mo
K線の検出をしたところ、良好な感度が得られた。
【0022】本発明は、上記実施例に限定されることな
く、多数の変形例が考えられる。例えば、図示を省略す
るが、図1の〔実施例 1〕を一部変更して、同様の構
造を有するX線検出器を作製することができる。導電性
蛍光体6としてMnを含むZnSを含有したZnOを蒸
着法により形成しても差し支えない。ここで、蒸着源と
してZnOに対し、Mnを含むZnS粉末を添加し、プ
レスして焼結したものを用いてもよい。このようにして
作成したX線検出器を用い、CuK線の検出に用いた
が、良好な感度が得られることがわかった。
【0023】上記のように、導電性X線蛍光体を電極に
用いることができるが、例として、過剰なZnを含むZ
nOがあげられるが、過剰Znの量は1〜1000pp
m、好ましくは1〜100ppm、さらに好ましくは5
〜15ppmである。前記のように過剰なZnを含むZ
nOの発光波長ピ−クは、390nmと504nmであ
る。過剰なZnを含むZnOを他の蛍光体と混合して用
いることにより、違う波長の発光を得ることができる。
他の蛍光体としては、Cuを含むZnOあるいは金属を
含むZnSなどが考えられ、光導電体の光感度に合わせ
ることができる。
【0024】〔実施例 3〕次ぎに、本発明のさらに他
の実施例を説明する。図4は、本発明のさらに他の実施
例に係る二次元X線マトリックス・アレイの断面説明図
である。図中、図1と同一符号は、同等部分であるので
再度の説明を省略する。新たな符号のみ説明する。10
はゲ−ト配線、11はSiN膜、12はa−Si膜、1
3はa−SiN膜、14はna−Si膜、15はドレイ
ン配線、16はソ−ス電極である。
【0025】図4に示される二次元X線マトリックスセ
ンサは、まず、基板1上に導電性膜、例えば200nm
厚のAl膜をスパッタリング法で形成し、マスク工程で
TFTのゲ−ト配線10に加工した。次いで、加工後、
陽極酸化法により、ゲ−ト配線10のAl表面に酸化A
l膜を形成した。その後、SiN膜11、a−Si膜1
2、a−SiN膜13を、〔実施例1〕と同様のプラズ
マCVD法で形成した。膜厚みは、一例を示すと、それ
ぞれ200nm、100nm、100nmとした。次ぎ
に、マスク工程でa−SiN膜13をアイランド状に加
工した。次いで、〔実施例1〕と同様の方法でna−S
i膜14を形成した。前記膜厚は50nmとした。
【0026】次いで、Cr膜をスパッタリング法で形成
した後、前記Cr膜をマスク工程でドレイン配線15、
ソ−ス電極16、フォトセンサの共通下部電極2に加工
した。前記Cr膜は200nm厚とした。さらに、a−
Si膜12、na−Si膜14を加工する。図示する如
く、共通下部電極2のさらに下部に、a−Si膜12、
na−Si膜14がある構造となる。次いで、na−S
i膜3、ia−Si膜4、pa−Si膜5とからなるp
ina−Si層の光導電体を〔実施例 1〕と同様の方
法で形成した。前記各膜厚は、50nm、500nm、
50nmとした。
【0027】さらに、ZnO膜を導電性蛍光体6とし
て、〔実施例 1〕と同様の方法で形成した。前記Zn
O膜は1μm厚とした。そののち、マスク工程でZnO
の導電性蛍光体6をアイランド状に加工した後、さらに
pina−Si層の光導電体を同様のアイランド状の形
状に加工した。次いで、絶縁膜としてa−SiN7を
〔実施例 1〕と同様の方法で形成した後、マスク工程
でソ−ス電極16とZnOの導電性蛍光体6上にスル−
ホ−ルとを形成した。このとき、a−SiN7膜は、3
00nm厚とした。
【0028】次いで、導電性膜として、200nmのA
l膜を〔実施例 1〕と同様の方法で形成し、マスク工
程でソ−ス電極16とZnOの導電性蛍光体6とを接続
する配線層8を形成した。作製したX線二次元マトリッ
クスセンサに、ゲ−トドライバ−及び読みだし回路を接
続し、CuK線の検出を行った。その結果、良好な感度
を示し、また分解能も高いことが明らかになった。
【0029】上記のように、本発明のX線検出器を二次
元センサー・マトリックス・アレイに適用した場合、X
線蛍光体が直接光導電体上に形成されているため、前記
X線蛍光体から発生した可視光は、効率よく対応する画
素に入射する。このため、散乱して他の画素に入射する
光量を減少することができ、鮮明な二次元画像を得るこ
とができる。また、二次元マトリックスの画素スイッチ
トランジスタと光導電体を、非晶質Siで形成すると、
同一の装置でこれらの検出器が形成できるため、製造装
置を有効に利用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳しく説明した如く、本発明の構成
によれば、受光検知素子とX線蛍光体を組み合わせたX
線検出器や、薄膜トランジスタ−と受光検知素子を組み
合わせた光検知画素を二次元的にマトリックス配置し、
前記X線螢光体からの発光、二次元X線画像情報の検知
を行う二次元X線センサー・マトリックス・アレイにお
いて、X線蛍光体と受光検知素子を直接積層するため、
X線検出器の製造工程が簡略化され低コストとなり、X
線蛍光体から発生する可視光が有効に光導電体に入射す
るため、感度が高く、かつ分解能が高いX線検出器およ
び二次元X線センサー・マトリックス・アレイを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るX線検出器の断面説明
図である。
【図2】図1の実施例に係るX線検出器の製造工程の説
明図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るX線検出器の断面説
明図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係る二次元X線セ
ンサー・マトリックス・アレイの断面説明図である。
【符号の説明】
1…基板、2…下部電極、3…n型a−Si、4…i型
a−Si、5…p型a−Si、6…導電性蛍光体、7…
絶縁膜、8…Al膜、9…Cr膜、10…ゲ−ト電極、
11…SiN、12…a−Si、13…SiN、14…
n型a−Si、15…ドレイン配線、16…ソ−ス電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05G 1/26 H01L 27/14 C (72)発明者 峯村 哲郎 茨城県勝田市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成した下部電極と、その上に
    上部のX線蛍光体からの発光を検知する光導電体と、さ
    らにその上に上部電極をかねたX線蛍光体を順次積層
    し、前記両電極間を配線してなることを特徴とするX線
    検出器。
  2. 【請求項2】 基板上に下部電極をかねた導電性を有す
    るX線蛍光体を形成し、その上に前記X線蛍光体からの
    発光を検知する光導電体と上部電極を積層し、前記両電
    極間を配線してなることを特徴とするX線検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載のいずれかのX線検出
    器において、 前記X線蛍光体が、過剰なZnを含むZnOであること
    を特徴とするX線検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1、2記載のいずれかのX線検出
    器において、 前記X線蛍光体は、過剰なZnが含まれるZnOを母体
    とし、他の蛍光体を含むことを特徴とするX線検出器。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、4記載のいずれかの
    X線検出器において、前記光導電体として、非晶質Si
    光導電体を用いたことを特徴とするX線検出器。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載のいずれかのX線
    検出器と薄膜トランジスタ−を組み合わせたX線検知画
    素を二次元的にマトリックス配置したことを特徴とする
    二次元X線センサー・マトリックス・アレイ。
JP7190363A 1995-07-26 1995-07-26 X線検出器及び二次元x線センサー・マトリックス・アレイ Pending JPH0945952A (ja)

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