JPH0945355A - 平板型固体電解質型燃料電池 - Google Patents
平板型固体電解質型燃料電池Info
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- JPH0945355A JPH0945355A JP7214216A JP21421695A JPH0945355A JP H0945355 A JPH0945355 A JP H0945355A JP 7214216 A JP7214216 A JP 7214216A JP 21421695 A JP21421695 A JP 21421695A JP H0945355 A JPH0945355 A JP H0945355A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 セパレータを不要にした平板型固体電解質型
燃料電池のスタック構造を提供する。 【解決手段】 固体電解質10を挟んで燃料電極11b
と空気電極11aとを形成した平板状の複数の単セル1
1を積層してなる平板型固体電解質型燃料電池におい
て、前記単セル11が燃料電極11b同士および空気電
極11a同士を互いに対向させて積層されるとともに、
それらの燃料電極11b同士の間に燃料ガス流路14が
形成され、かつ空気電極11a同士の間に空気流路13
が形成され、さらに燃料電極11b同士および空気電極
11a同士がそれぞれ互いに電気的に接続されている。
燃料電池のスタック構造を提供する。 【解決手段】 固体電解質10を挟んで燃料電極11b
と空気電極11aとを形成した平板状の複数の単セル1
1を積層してなる平板型固体電解質型燃料電池におい
て、前記単セル11が燃料電極11b同士および空気電
極11a同士を互いに対向させて積層されるとともに、
それらの燃料電極11b同士の間に燃料ガス流路14が
形成され、かつ空気電極11a同士の間に空気流路13
が形成され、さらに燃料電極11b同士および空気電極
11a同士がそれぞれ互いに電気的に接続されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固体電解質型燃
料電池に関し、特に平板状に形成した単セルを複数積層
した構造の固体電解質型燃料電池に関するものである。
料電池に関し、特に平板状に形成した単セルを複数積層
した構造の固体電解質型燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池は、酸素イオン透
過性のあるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)やカ
ルシア安定化ジルコニア(CSZ)からなる薄膜状の固
体電解質を挟んだ両側に、ペロブスカイト型ランタン系
複合酸化物(LaMnOx )等からなる多孔質の空気電
極と、ニッケル(Ni )等を主体とした多孔質の燃料電
極とを形成したものである。この種の燃料電池では、固
体電解質の酸素イオン伝導度に優れる1000℃程度に
加熱昇温し、燃料電極側に水素(H2 )ガスなどの燃料
ガスを流通させ、また空気電極側に酸素(O2 )ガスを
含む酸化性ガスを流通させ、これらのガスが固体電解質
を介して電気化学的に反応することにより、各電極を介
して起電力を取り出す。そしてこのような固体電解質型
燃料電池の単体(単セル)で得られる起電力が小さいた
めに、複数の単セルを直並列に接続して使用するのが一
般的である。
過性のあるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)やカ
ルシア安定化ジルコニア(CSZ)からなる薄膜状の固
体電解質を挟んだ両側に、ペロブスカイト型ランタン系
複合酸化物(LaMnOx )等からなる多孔質の空気電
極と、ニッケル(Ni )等を主体とした多孔質の燃料電
極とを形成したものである。この種の燃料電池では、固
体電解質の酸素イオン伝導度に優れる1000℃程度に
加熱昇温し、燃料電極側に水素(H2 )ガスなどの燃料
ガスを流通させ、また空気電極側に酸素(O2 )ガスを
含む酸化性ガスを流通させ、これらのガスが固体電解質
を介して電気化学的に反応することにより、各電極を介
して起電力を取り出す。そしてこのような固体電解質型
燃料電池の単体(単セル)で得られる起電力が小さいた
めに、複数の単セルを直並列に接続して使用するのが一
般的である。
【0003】一方、この種の燃料電池として平板型のも
のや、円筒状のものが知られているが、それらのうち平
板状固体電解質1を備えた単セル2を複数枚積層してス
タックを構成する場合、従来、図3および図4に示すよ
うに空気電極2aと燃料電極2bとを対向させるととも
に、それらの間にセパレータ3を挟み込んで単セル2を
積層した構造としている。ここで、セパレータ3は、各
単セル2のためのガス流路を隔絶するとともに、隣接す
る単セル2の空気電極2aと燃料電極2bとを接続する
ためのものであって、導電性材料によって平板状に形成
されるとともに、その両面には互いに直交する方向に沿
って複数本の凹溝が形成されている。そして空気電極2
aに密着させられる面に形成された凹溝が空気流路4と
されており、また燃料電極2bに密着させられる面に形
成された凹溝が燃料ガス流路5とされている。
のや、円筒状のものが知られているが、それらのうち平
板状固体電解質1を備えた単セル2を複数枚積層してス
タックを構成する場合、従来、図3および図4に示すよ
うに空気電極2aと燃料電極2bとを対向させるととも
に、それらの間にセパレータ3を挟み込んで単セル2を
積層した構造としている。ここで、セパレータ3は、各
単セル2のためのガス流路を隔絶するとともに、隣接す
る単セル2の空気電極2aと燃料電極2bとを接続する
ためのものであって、導電性材料によって平板状に形成
されるとともに、その両面には互いに直交する方向に沿
って複数本の凹溝が形成されている。そして空気電極2
aに密着させられる面に形成された凹溝が空気流路4と
されており、また燃料電極2bに密着させられる面に形
成された凹溝が燃料ガス流路5とされている。
【0004】このセパレータ3に要求される特性として
は、導電率が高いこと、イオン透過性がないこと、酸化
雰囲気や還元雰囲気中で安定していること、高い気密性
を備えていること、熱膨張率が燃料電池の構成材料の熱
膨張率と近いこと、高温状態で材料同士が反応しないこ
となどが挙げられる。そのためセパレータ3のうち空気
電極2aと密着する部位3aは、高温酸化雰囲気での安
定性を維持し、かつ空気電極2aとの熱膨張率の点での
整合性を持たせるために、空気電極2aの素材であるL
aMnOx の熱膨張率に近い熱膨張率を備えたLaCr
Ox あるいはCaCrOx やNi−Cr系合金などによ
って形成されている。
は、導電率が高いこと、イオン透過性がないこと、酸化
雰囲気や還元雰囲気中で安定していること、高い気密性
を備えていること、熱膨張率が燃料電池の構成材料の熱
膨張率と近いこと、高温状態で材料同士が反応しないこ
となどが挙げられる。そのためセパレータ3のうち空気
電極2aと密着する部位3aは、高温酸化雰囲気での安
定性を維持し、かつ空気電極2aとの熱膨張率の点での
整合性を持たせるために、空気電極2aの素材であるL
aMnOx の熱膨張率に近い熱膨張率を備えたLaCr
Ox あるいはCaCrOx やNi−Cr系合金などによ
って形成されている。
【0005】これに対して燃料電極2bと密着する部位
3bは高温還元雰囲気での安定性を担保し、また燃料電
極2bとの熱膨張率の点での整合性を取るために、Ni
を素材として形成されている。さらにこれらの部位3
a,3bに挟まれた中間部位3cは、これらの部位3
a,3bとの熱膨張率の整合性を取るためにNi/YS
Zによって形成されている。
3bは高温還元雰囲気での安定性を担保し、また燃料電
極2bとの熱膨張率の点での整合性を取るために、Ni
を素材として形成されている。さらにこれらの部位3
a,3bに挟まれた中間部位3cは、これらの部位3
a,3bとの熱膨張率の整合性を取るためにNi/YS
Zによって形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したセパレータ3
を介して単セル2を積層したスタックにおいては、各単
セル2を直列に接続することができ、また高温酸化雰囲
気での安定性を維持し、また熱膨張率の差に起因する破
断や亀裂をある程度防止することができる。しかしなが
ら、上述したセラミックを主体とする3層構造のセパレ
ータ3は強度が必ずしも充分ではなく、また熱伝導率が
小さいうえに導電率が低く、さらには価格が高いなどの
不利な点を備えている。
を介して単セル2を積層したスタックにおいては、各単
セル2を直列に接続することができ、また高温酸化雰囲
気での安定性を維持し、また熱膨張率の差に起因する破
断や亀裂をある程度防止することができる。しかしなが
ら、上述したセラミックを主体とする3層構造のセパレ
ータ3は強度が必ずしも充分ではなく、また熱伝導率が
小さいうえに導電率が低く、さらには価格が高いなどの
不利な点を備えている。
【0007】そのため機械的な衝撃やヒートショックに
よって破損したり、また内部抵抗が大きくなって起電力
が必ずしも充分高くならず、さらにはコストが高いため
に得られる電力の単価が高くなるなどの不都合がある。
よって破損したり、また内部抵抗が大きくなって起電力
が必ずしも充分高くならず、さらにはコストが高いため
に得られる電力の単価が高くなるなどの不都合がある。
【0008】また合金系(Ni−Cr系)では、機械的
強度や熱伝導率に関してはセラミック系に比べて優れて
いるが、酸化雰囲気による化学的安定性に乏しい欠点が
ある。
強度や熱伝導率に関してはセラミック系に比べて優れて
いるが、酸化雰囲気による化学的安定性に乏しい欠点が
ある。
【0009】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであって、セパレータを用いることに伴う不都
合を解消し、小型でかつ信頼性が高く、さらには低コス
トの平板型固体電解質型燃料電池を提供することを目的
とするものである。
れたものであって、セパレータを用いることに伴う不都
合を解消し、小型でかつ信頼性が高く、さらには低コス
トの平板型固体電解質型燃料電池を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、固体電解質を挟んで燃料電極と空気
電極とを形成した平板状の複数の単セルを積層してなる
平板型固体電解質型燃料電池において、前記単セルが燃
料電極同士および空気電極同士を互いに対向させて積層
されるとともに、それらの燃料電極同士の間に燃料ガス
流路が形成され、かつ空気電極同士の間に空気流路が形
成され、さらに燃料電極同士および空気電極同士がそれ
ぞれ互いに電気的に接続されていることを特徴とするも
のである。
を達成するために、固体電解質を挟んで燃料電極と空気
電極とを形成した平板状の複数の単セルを積層してなる
平板型固体電解質型燃料電池において、前記単セルが燃
料電極同士および空気電極同士を互いに対向させて積層
されるとともに、それらの燃料電極同士の間に燃料ガス
流路が形成され、かつ空気電極同士の間に空気流路が形
成され、さらに燃料電極同士および空気電極同士がそれ
ぞれ互いに電気的に接続されていることを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】この発明の燃料電池においては互いに対向させ
られた燃料電極同士の間の燃料ガス流路に水素ガスなど
の所定の燃料ガスが流され、また空気電極同士の間に形
成された空気流路に空気などの酸化性のあるガスが流さ
れる。すなわち燃料ガス流路を挟んだ両側に燃料電極が
配置されているために、燃料ガス流路中の燃料ガスはこ
の燃料ガス流路を挟んだ両側の燃料電極側に拡散する。
また同様に空気流路を挟んだ両側に空気電極が配置され
ているために、空気などの酸化性のあるガスが各空気電
極に拡散する。そして空気電極側の固体電解質表面でイ
オン化した酸素イオンが固体電解質を透過して燃料電極
側に移動し、ここで燃料ガスと反応する。このような燃
料ガスと空気などの酸化性のガスとの電気化学的な反応
によって生じた電力が、互いに電気的に接続されている
燃料電極および空気電極から取り出される。
られた燃料電極同士の間の燃料ガス流路に水素ガスなど
の所定の燃料ガスが流され、また空気電極同士の間に形
成された空気流路に空気などの酸化性のあるガスが流さ
れる。すなわち燃料ガス流路を挟んだ両側に燃料電極が
配置されているために、燃料ガス流路中の燃料ガスはこ
の燃料ガス流路を挟んだ両側の燃料電極側に拡散する。
また同様に空気流路を挟んだ両側に空気電極が配置され
ているために、空気などの酸化性のあるガスが各空気電
極に拡散する。そして空気電極側の固体電解質表面でイ
オン化した酸素イオンが固体電解質を透過して燃料電極
側に移動し、ここで燃料ガスと反応する。このような燃
料ガスと空気などの酸化性のガスとの電気化学的な反応
によって生じた電力が、互いに電気的に接続されている
燃料電極および空気電極から取り出される。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図1および図
2に基づいてより具体的に説明する。以下の説明におけ
る平板型固体電解質型燃料電池は、平板状固体電解質1
0を備えた単セル11を積層して構成されている。その
各単セル11は酸素イオン透過性のあるイットリア安定
化ジルコニア(YSZ)などの平板状固体電解質10を
所定の厚さで方形もしくは矩形に形成し、その一方の面
にペロブスカイト型ランタン系複合酸化物(LaMnO
x )からなる多孔質の空気電極11aを設けるととも
に、他方の面にNiとYSZとのサーメット(Ni/Y
SZ)からなる多孔質の燃料電極11bを設けたもので
ある。なおここで空気電極11aは、単セル11の剛性
を確保するために他の部分より厚く形成されている。ま
た反対に燃料電極11bを厚く形成する場合もある。
2に基づいてより具体的に説明する。以下の説明におけ
る平板型固体電解質型燃料電池は、平板状固体電解質1
0を備えた単セル11を積層して構成されている。その
各単セル11は酸素イオン透過性のあるイットリア安定
化ジルコニア(YSZ)などの平板状固体電解質10を
所定の厚さで方形もしくは矩形に形成し、その一方の面
にペロブスカイト型ランタン系複合酸化物(LaMnO
x )からなる多孔質の空気電極11aを設けるととも
に、他方の面にNiとYSZとのサーメット(Ni/Y
SZ)からなる多孔質の燃料電極11bを設けたもので
ある。なおここで空気電極11aは、単セル11の剛性
を確保するために他の部分より厚く形成されている。ま
た反対に燃料電極11bを厚く形成する場合もある。
【0013】上記の単セル11の積層構造について説明
すると、互いに隣接する単セル11は表裏を反対にして
配置されている。すなわち図1に示す例においては、最
上段の単セル11がその空気電極11aを上側に向け、
かつ燃料電極11bを下側に向けて配置され、これに続
く上から2番目の単セル11は、燃料電極11bを上側
に向けかつ空気電極11aを下側に向けるように配置さ
れている。以下同様にして各単セル11が配列され、そ
の結果、空気電極11a同士および燃料電極11b同士
がそれぞれ対向させられている。
すると、互いに隣接する単セル11は表裏を反対にして
配置されている。すなわち図1に示す例においては、最
上段の単セル11がその空気電極11aを上側に向け、
かつ燃料電極11bを下側に向けて配置され、これに続
く上から2番目の単セル11は、燃料電極11bを上側
に向けかつ空気電極11aを下側に向けるように配置さ
れている。以下同様にして各単セル11が配列され、そ
の結果、空気電極11a同士および燃料電極11b同士
がそれぞれ対向させられている。
【0014】上記のように互いに対向させられた電極1
1a,11b同士の間には、それぞれ集電リード12
a,12bが介装され、それに伴ってガス流路が形成さ
れている。すなわち空気電極11a同士の間には高温酸
化雰囲気での安定性に優れているLaMnOx などから
なる矩形断面の複数の集電リード12aが所定の間隔を
あけて互いに平行に配置されている。したがって各空気
電極11aが集電リード12aを挟み込むことにより、
各空気電極11a同士が電気的に接続され、またその状
態で集電リード12aの間に形成される空間部が空気流
路13とされている。
1a,11b同士の間には、それぞれ集電リード12
a,12bが介装され、それに伴ってガス流路が形成さ
れている。すなわち空気電極11a同士の間には高温酸
化雰囲気での安定性に優れているLaMnOx などから
なる矩形断面の複数の集電リード12aが所定の間隔を
あけて互いに平行に配置されている。したがって各空気
電極11aが集電リード12aを挟み込むことにより、
各空気電極11a同士が電気的に接続され、またその状
態で集電リード12aの間に形成される空間部が空気流
路13とされている。
【0015】これと同様に燃料電極11b同士の間に
は、導電率に優れかつ高温還元雰囲気での安定性に優れ
ているNiなどからなる矩形断面の複数の集電リード1
2bが互いに所定の間隔をあけて平行に配置されてい
る。したがって各燃料電極11b同士は、集電リード1
2bによって互いに電気的に接続されるとともに、その
状態で集電リード12bの間に形成される空間部が燃料
ガス流路14とされている。
は、導電率に優れかつ高温還元雰囲気での安定性に優れ
ているNiなどからなる矩形断面の複数の集電リード1
2bが互いに所定の間隔をあけて平行に配置されてい
る。したがって各燃料電極11b同士は、集電リード1
2bによって互いに電気的に接続されるとともに、その
状態で集電リード12bの間に形成される空間部が燃料
ガス流路14とされている。
【0016】なお、図示の例では空気電極11a間の集
電リード12aの配置方向と燃料電極11b間の集電リ
ード12bの配置方向とが互いに直交する方向に設定さ
れており、したがって空気流路13の給排気口と燃料ガ
ス流路14の給排気口とが互いに90度づつずれた形で
流れるようになっている。
電リード12aの配置方向と燃料電極11b間の集電リ
ード12bの配置方向とが互いに直交する方向に設定さ
れており、したがって空気流路13の給排気口と燃料ガ
ス流路14の給排気口とが互いに90度づつずれた形で
流れるようになっている。
【0017】図2は上記の集電リード12a,12bの
結線状態を示しており、空気電極11a間の全ての集電
リード12aが互いに接続され、また燃料電極11b間
の全ての集電リード12bが互いに電気的に接続されて
いる。すなわち、各単セル11は電気的に並列に接続さ
れている。
結線状態を示しており、空気電極11a間の全ての集電
リード12aが互いに接続され、また燃料電極11b間
の全ての集電リード12bが互いに電気的に接続されて
いる。すなわち、各単セル11は電気的に並列に接続さ
れている。
【0018】つぎに上記のように構成された燃料電池の
動作について説明する。まず前記固体電解質10の酸素
イオン透過性が優れる1000℃程度まで加熱昇温し、
その状態で空気流路13にO2 ガスを含む空気を流すと
ともに、燃料ガス流路14に燃料ガスとして例えばH2
ガスを流通させる。上述したように空気流路13は、集
電リード12aを一対の空気電極11aが挟み込むこと
により形成されているから、その内部を流れる空気はそ
の両側の空気電極11a側に拡散する。一方、燃料ガス
流路14は、集電リード12bを一対の燃料電極11b
によって挟み付けることにより形成されているから、そ
の内部を流れるH2 ガスはそれらの燃料電極11bに拡
散する。
動作について説明する。まず前記固体電解質10の酸素
イオン透過性が優れる1000℃程度まで加熱昇温し、
その状態で空気流路13にO2 ガスを含む空気を流すと
ともに、燃料ガス流路14に燃料ガスとして例えばH2
ガスを流通させる。上述したように空気流路13は、集
電リード12aを一対の空気電極11aが挟み込むこと
により形成されているから、その内部を流れる空気はそ
の両側の空気電極11a側に拡散する。一方、燃料ガス
流路14は、集電リード12bを一対の燃料電極11b
によって挟み付けることにより形成されているから、そ
の内部を流れるH2 ガスはそれらの燃料電極11bに拡
散する。
【0019】したがって固体電解質10を挟んだ両側で
の酸素濃度の差に起因して空気中の酸素がイオン化し、
その酸素イオンが固体電解質10を透過して燃料電極1
1b側に移動する。この燃料電極11b側にはH2 ガス
が拡散して存在しているために、固体電解質10を透過
した酸素イオンが燃料電極11b側で水素ガスと反応
し、電子を放出すると共に水を生じる。
の酸素濃度の差に起因して空気中の酸素がイオン化し、
その酸素イオンが固体電解質10を透過して燃料電極1
1b側に移動する。この燃料電極11b側にはH2 ガス
が拡散して存在しているために、固体電解質10を透過
した酸素イオンが燃料電極11b側で水素ガスと反応
し、電子を放出すると共に水を生じる。
【0020】積層された各単セル11においてこのよう
な電気化学的な反応が生じ、それぞれの単セル11にお
いて生じた起電力は各集電リード12a,12bを介し
て外部に取り出される。その場合、各単セル11は互い
に並列に接続されているから、いずれかの単セル11に
おいて固体電解質10あるいは電極11a,11bの破
損などによる動作不良が生じたとしても、その異常のあ
る単セル11が内部抵抗となることはなく、したがって
いずれかの単セル11に故障が生じた場合の起電力の低
下やジュール損失の増大などが未然に防止される。
な電気化学的な反応が生じ、それぞれの単セル11にお
いて生じた起電力は各集電リード12a,12bを介し
て外部に取り出される。その場合、各単セル11は互い
に並列に接続されているから、いずれかの単セル11に
おいて固体電解質10あるいは電極11a,11bの破
損などによる動作不良が生じたとしても、その異常のあ
る単セル11が内部抵抗となることはなく、したがって
いずれかの単セル11に故障が生じた場合の起電力の低
下やジュール損失の増大などが未然に防止される。
【0021】前述したように図1に示す燃料電池におい
ても固体電解質10のイオン透過性の優れる1000℃
程度まで加熱昇温されるが、空気電極11aが接触する
集電リード12aは空気電極11aと同一素材によって
形成されており、したがって両者の間に熱膨張率の差は
なく、また同様に燃料電極11bとこれが接触する集電
リード12bとの間に熱膨張率の差はない。したがって
上記の固体電解質型燃料電池においては、加熱昇温に伴
う熱応力やそれに起因する破損などが未然に防止されて
いる。また各集電リード12a,12bはそれぞれに対
応する電極11a,11bの表面を部分的に加工するこ
とによって形成してもよく、したがって各電極11a,
11b同士の間に介在する部材が特には存在しないの
で、小型・軽量化を図ることができ、また製造コストを
低廉化することができる。
ても固体電解質10のイオン透過性の優れる1000℃
程度まで加熱昇温されるが、空気電極11aが接触する
集電リード12aは空気電極11aと同一素材によって
形成されており、したがって両者の間に熱膨張率の差は
なく、また同様に燃料電極11bとこれが接触する集電
リード12bとの間に熱膨張率の差はない。したがって
上記の固体電解質型燃料電池においては、加熱昇温に伴
う熱応力やそれに起因する破損などが未然に防止されて
いる。また各集電リード12a,12bはそれぞれに対
応する電極11a,11bの表面を部分的に加工するこ
とによって形成してもよく、したがって各電極11a,
11b同士の間に介在する部材が特には存在しないの
で、小型・軽量化を図ることができ、また製造コストを
低廉化することができる。
【0022】さらに、上記の燃料電池における集電リー
ド12a,12bは酸化雰囲気もしくは還元雰囲気のい
ずれかのみの環境下に置かれるから、それぞれの環境に
適した単一材料によって形成しても長期間にわたって安
定させることができ、したがって電気的な接続の信頼性
を従来になく向上させることができる。
ド12a,12bは酸化雰囲気もしくは還元雰囲気のい
ずれかのみの環境下に置かれるから、それぞれの環境に
適した単一材料によって形成しても長期間にわたって安
定させることができ、したがって電気的な接続の信頼性
を従来になく向上させることができる。
【0023】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、集電リードやガス流路は各電極の表面
の一部を加工することにより形成してもよい。また複数
の単セルを上記のように積層した燃料電池は、所定の容
器の内部に気密状態を維持して収納されるが、その場
合、各単セルが方形もしくは矩形に形成されていれば、
積層した状態でのコーナー部と容器との間を気密状態に
シールすれば、空気流路と燃料ガス流路を気密状態に隔
絶することができる。そのためシール性に優れ、また製
造が容易になる。
ないのであって、集電リードやガス流路は各電極の表面
の一部を加工することにより形成してもよい。また複数
の単セルを上記のように積層した燃料電池は、所定の容
器の内部に気密状態を維持して収納されるが、その場
合、各単セルが方形もしくは矩形に形成されていれば、
積層した状態でのコーナー部と容器との間を気密状態に
シールすれば、空気流路と燃料ガス流路を気密状態に隔
絶することができる。そのためシール性に優れ、また製
造が容易になる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の平板型
の固体電解質型燃料電池においては、対向する電極間に
互いに隔絶したガス流路を形成するためのセパレータを
用いる必要がなく、そのため構成が簡単になって小型・
軽量化を図り、また製造コストの低廉化を図ることがで
きる。またセパレータを必要としないことにより、電極
の汚染が防止され、また電極間の電気抵抗が小さくな
り、そのために発電効率に優れた燃料電池とすることが
できる。さらにこの発明においては空気電極同士および
燃料電極同士が対向し、接触することになるから、それ
ぞれの電極間での熱的整合性が良好であり、そのため熱
応力に起因する破損などのおそれを未然に防止すること
ができる。総じてこの発明によれば、信頼性に優れ、か
つ効率の良い発電を行うことができ、ひいては得られる
電力の単価を下げることができる。
の固体電解質型燃料電池においては、対向する電極間に
互いに隔絶したガス流路を形成するためのセパレータを
用いる必要がなく、そのため構成が簡単になって小型・
軽量化を図り、また製造コストの低廉化を図ることがで
きる。またセパレータを必要としないことにより、電極
の汚染が防止され、また電極間の電気抵抗が小さくな
り、そのために発電効率に優れた燃料電池とすることが
できる。さらにこの発明においては空気電極同士および
燃料電極同士が対向し、接触することになるから、それ
ぞれの電極間での熱的整合性が良好であり、そのため熱
応力に起因する破損などのおそれを未然に防止すること
ができる。総じてこの発明によれば、信頼性に優れ、か
つ効率の良い発電を行うことができ、ひいては得られる
電力の単価を下げることができる。
【図1】この発明の一実施例の概略を示す斜視説明図で
ある。
ある。
【図2】図1に示した実施例における単セルの電気的な
接続を示す結線図である。
接続を示す結線図である。
【図3】従来の平板型固体電解質型燃料電池のスタック
構造の概略を示す斜視説明図である。
構造の概略を示す斜視説明図である。
【図4】図3に示した単セルの電気的な接続を示す結線
図である。
図である。
10…平板状固体電解質、 11…単セル、 11a…
空気電極、 11b…燃料電極、 12a,12b…集
電リード、 13…空気流路、 14…燃料ガス流路。
空気電極、 11b…燃料電極、 12a,12b…集
電リード、 13…空気流路、 14…燃料ガス流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩澤 力 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 山岡 悟 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内
Claims (1)
- 【請求項1】 固体電解質を挟んで燃料電極と空気電極
とを形成した平板状の複数の単セルを積層してなる平板
型固体電解質型燃料電池において、 前記単セルが燃料電極同士および空気電極同士を互いに
対向させて積層されるとともに、それらの燃料電極同士
の間に燃料ガス流路が形成され、かつ空気電極同士の間
に空気流路が形成され、さらに燃料電極同士および空気
電極同士がそれぞれ互いに電気的に接続されていること
を特徴とする平板型固体電解質型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214216A JPH0945355A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 平板型固体電解質型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214216A JPH0945355A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 平板型固体電解質型燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0945355A true JPH0945355A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16652146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7214216A Pending JPH0945355A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 平板型固体電解質型燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0945355A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002045198A3 (en) * | 2000-11-28 | 2003-05-30 | Nissan Motor | Solid oxide fuel cell stack and method of manufacturing the same |
JP2004507862A (ja) * | 2000-05-18 | 2004-03-11 | コーニング インコーポレイテッド | 固体酸化物燃料電池用粗雑化電解質界面層 |
WO2013002393A1 (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-03 | Tdk株式会社 | 固体酸化物形燃料電池 |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP7214216A patent/JPH0945355A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004507862A (ja) * | 2000-05-18 | 2004-03-11 | コーニング インコーポレイテッド | 固体酸化物燃料電池用粗雑化電解質界面層 |
WO2002045198A3 (en) * | 2000-11-28 | 2003-05-30 | Nissan Motor | Solid oxide fuel cell stack and method of manufacturing the same |
US6969565B2 (en) | 2000-11-28 | 2005-11-29 | Nissan Motor Co., Ltd. | Solid oxide fuel cell stack and method of manufacturing the same |
CN1324752C (zh) * | 2000-11-28 | 2007-07-04 | 日产自动车株式会社 | 固体氧化物燃料电池堆及其制造方法 |
WO2013002393A1 (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-03 | Tdk株式会社 | 固体酸化物形燃料電池 |
JPWO2013002393A1 (ja) * | 2011-06-30 | 2015-02-23 | Tdk株式会社 | 固体酸化物形燃料電池 |
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