JPH0945139A - 架空送電線 - Google Patents
架空送電線Info
- Publication number
- JPH0945139A JPH0945139A JP19216495A JP19216495A JPH0945139A JP H0945139 A JPH0945139 A JP H0945139A JP 19216495 A JP19216495 A JP 19216495A JP 19216495 A JP19216495 A JP 19216495A JP H0945139 A JPH0945139 A JP H0945139A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum
- twisted
- conductor
- transmission line
- reduced
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表皮効果による交流抵抗および鉄損のため
に、大きな送電損失を招いていた。 【解決手段】 鋼撚線11の外側にアルミ導電層13を
形成した架空送電線において、上記アルミ導電層13
が、それぞれ表面に絶縁層12bを有するアルミ素線1
2aの複数本を撚り合わせてなる単位分割導体12の複
数本を撚り合わせてなるものにて構成され、かつ、隣接
する単位分割導体12の撚り方向が互いに逆である。
に、大きな送電損失を招いていた。 【解決手段】 鋼撚線11の外側にアルミ導電層13を
形成した架空送電線において、上記アルミ導電層13
が、それぞれ表面に絶縁層12bを有するアルミ素線1
2aの複数本を撚り合わせてなる単位分割導体12の複
数本を撚り合わせてなるものにて構成され、かつ、隣接
する単位分割導体12の撚り方向が互いに逆である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送電線に係わ
るものであり、特に交流抵抗および鉄損を低減させた架
空送電線に関するものである。
るものであり、特に交流抵抗および鉄損を低減させた架
空送電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、架空送電線として、複数
本の鋼素線を撚り合わせて鋼素線からなる鋼心を形成
し、その鋼心の外側に複数本のアルミ素線を撚り合わせ
てなるアルミ撚線を複数層にわたって設けてアルミ導電
層を形成してなる鋼心アルミ撚線(ACSR)が広く用
いられている。
本の鋼素線を撚り合わせて鋼素線からなる鋼心を形成
し、その鋼心の外側に複数本のアルミ素線を撚り合わせ
てなるアルミ撚線を複数層にわたって設けてアルミ導電
層を形成してなる鋼心アルミ撚線(ACSR)が広く用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の架空送電線
においては、(イ)交流電流がアルミ導電層内を流れる
とき、表皮効果のために交流抵抗が大きいものとなって
しまう欠点があった。また、(ロ)架空送電線のサイズ
によっては、アルミ導電層を形成するアルミ撚線の層数
が奇数となる場合があり、このような場合には鉄損が大
きいものとなる欠点があった。つまり、上記(イ)およ
び(ロ)が要因となって、大きな送電ロス(損失)を招
く問題があった。
においては、(イ)交流電流がアルミ導電層内を流れる
とき、表皮効果のために交流抵抗が大きいものとなって
しまう欠点があった。また、(ロ)架空送電線のサイズ
によっては、アルミ導電層を形成するアルミ撚線の層数
が奇数となる場合があり、このような場合には鉄損が大
きいものとなる欠点があった。つまり、上記(イ)およ
び(ロ)が要因となって、大きな送電ロス(損失)を招
く問題があった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、表皮効果による交流抵抗および鉄損を低減させ、よ
って送電損失の低減を図ることを目的とするものであ
る。
で、表皮効果による交流抵抗および鉄損を低減させ、よ
って送電損失の低減を図ることを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる架空送電
線は、鋼撚線の外側にアルミ導電層を形成した架空送電
線において、上記アルミ導電層が、それぞれ表面に絶縁
層を有するアルミ素線の複数本を撚り合わせてなる単位
分割導体の複数本を撚り合わせてなるものにて構成さ
れ、かつ隣接する単位分割導体の撚り方向が互いに逆で
あることを特徴とする。
線は、鋼撚線の外側にアルミ導電層を形成した架空送電
線において、上記アルミ導電層が、それぞれ表面に絶縁
層を有するアルミ素線の複数本を撚り合わせてなる単位
分割導体の複数本を撚り合わせてなるものにて構成さ
れ、かつ隣接する単位分割導体の撚り方向が互いに逆で
あることを特徴とする。
【0006】〔作用〕本発明の架空送電線にあっては、
交流電流がアルミ導電層を流れる。この場合、各アルミ
素線相互が絶縁層により絶縁されていることから、交流
電流の流通が各アルミ素線を単位として行われ、よっ
て、アルミ素線相互が絶縁されていない場合と比較して
交流電流の流通面積が小さくなるので表皮効果が低減さ
れ、交流抵抗の低減が図られる。交流電流は、周方向成
分と軸方向成分に分解して考えることができるが、この
うち交流電流の周方向成分は、鋼撚線に向かう向きの磁
界を誘起するため鋼撚線に渦電流をもたらすこととな
る。撚り方向が互いに逆であるZ撚りの単位分割導体と
S撚りの単位分割導体とが隣接して撚り合わされている
と、交流電流の周方向成分によって誘起される磁界が相
殺され、鉄損を低減することができる。
交流電流がアルミ導電層を流れる。この場合、各アルミ
素線相互が絶縁層により絶縁されていることから、交流
電流の流通が各アルミ素線を単位として行われ、よっ
て、アルミ素線相互が絶縁されていない場合と比較して
交流電流の流通面積が小さくなるので表皮効果が低減さ
れ、交流抵抗の低減が図られる。交流電流は、周方向成
分と軸方向成分に分解して考えることができるが、この
うち交流電流の周方向成分は、鋼撚線に向かう向きの磁
界を誘起するため鋼撚線に渦電流をもたらすこととな
る。撚り方向が互いに逆であるZ撚りの単位分割導体と
S撚りの単位分割導体とが隣接して撚り合わされている
と、交流電流の周方向成分によって誘起される磁界が相
殺され、鉄損を低減することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る架空送電線の
一実施形態について、図面を参照して説明する。
一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】図1は、本発明に係る架空送電線の一実施
形態を示すもので、符号11は鋼撚線、12は単位分割
導体、13はアルミ導電層を示している。
形態を示すもので、符号11は鋼撚線、12は単位分割
導体、13はアルミ導電層を示している。
【0009】前記鋼撚線11は、複数本の鋼素線11a
が撚り合わされてなるものである。
が撚り合わされてなるものである。
【0010】前記単位分割導体12は、それぞれ表面に
絶縁層12bを有する複数本のアルミ素線12aが撚り
合わされてなるものであり、本実施形態においては、4
本のアルミ素線12aが撚り合わされている。これらア
ルミ素線12aの表面の絶縁層12bとしては、例えば
アルミ素線12aの表面にアルマイト処理を施して得ら
れるアルミナ皮膜が適用される。
絶縁層12bを有する複数本のアルミ素線12aが撚り
合わされてなるものであり、本実施形態においては、4
本のアルミ素線12aが撚り合わされている。これらア
ルミ素線12aの表面の絶縁層12bとしては、例えば
アルミ素線12aの表面にアルマイト処理を施して得ら
れるアルミナ皮膜が適用される。
【0011】前記アルミ導電層13は、複数本の単位分
割導体12、例えば8本の単位分割導体12が撚り合わ
されてなり、鋼撚線1の外側に配されている。そして、
アルミ導電層13は、撚り方向が互いに逆であるZ撚り
の単位分割導体12ZとS撚りの単位分割導体12Sと
が隣接するように撚り合わされている。
割導体12、例えば8本の単位分割導体12が撚り合わ
されてなり、鋼撚線1の外側に配されている。そして、
アルミ導電層13は、撚り方向が互いに逆であるZ撚り
の単位分割導体12ZとS撚りの単位分割導体12Sと
が隣接するように撚り合わされている。
【0012】本実施形態の架空送電線にあっては、交流
電流は、アルミ導電層13を流れる。この場合、各アル
ミ素線12aが絶縁層12bにより相互に絶縁されてい
るので、交流電流の流通は、各アルミ素線12aを単位
として行われる。電流の流通面積の単位が小さくなるこ
とで表皮効果が低減されて、交流抵抗の低減が達成され
る。
電流は、アルミ導電層13を流れる。この場合、各アル
ミ素線12aが絶縁層12bにより相互に絶縁されてい
るので、交流電流の流通は、各アルミ素線12aを単位
として行われる。電流の流通面積の単位が小さくなるこ
とで表皮効果が低減されて、交流抵抗の低減が達成され
る。
【0013】鋼撚線11に向かう方向に交流磁界が存在
すると、鋼撚線11に渦電流が誘起されて鉄損が発生す
ることとなる。この方向に磁界を誘起するのは、アルミ
導電層13を流れる交流電流の周方向成分である。本実
施形態においては、交流電流の周方向成分は、図1に示
すように、Z撚りの単位分割導体12Zにおいては
IZ、S撚りの単位分割導体12Sにおいては ISであ
る。これらIZ、ISのうち、互いに向き合う成分IZa、
ISaは、大きさが等しく向きが逆であるので、これらI
Za、ISaが誘起する磁界は相殺される。すなわち、Z撚
りの単位分割導体12ZとS撚りの単位分割導体と12
Sとが隣接して撚り合わされているので、交流電流の周
方向成分によって誘起される磁界が相殺され、鋼撚線1
1に発生する鉄損を低減することができる。
すると、鋼撚線11に渦電流が誘起されて鉄損が発生す
ることとなる。この方向に磁界を誘起するのは、アルミ
導電層13を流れる交流電流の周方向成分である。本実
施形態においては、交流電流の周方向成分は、図1に示
すように、Z撚りの単位分割導体12Zにおいては
IZ、S撚りの単位分割導体12Sにおいては ISであ
る。これらIZ、ISのうち、互いに向き合う成分IZa、
ISaは、大きさが等しく向きが逆であるので、これらI
Za、ISaが誘起する磁界は相殺される。すなわち、Z撚
りの単位分割導体12ZとS撚りの単位分割導体と12
Sとが隣接して撚り合わされているので、交流電流の周
方向成分によって誘起される磁界が相殺され、鋼撚線1
1に発生する鉄損を低減することができる。
【0014】また、単位分割導体12のそれぞれは、ア
ルミ素線12aの複数本が撚り合わされているので、そ
れぞれのアルミ素線12aは、単位分割導体12の内層
も外層も経験することとなる。よって、架空送電線の接
続部分における電流の不均一を緩和することができる。
ルミ素線12aの複数本が撚り合わされているので、そ
れぞれのアルミ素線12aは、単位分割導体12の内層
も外層も経験することとなる。よって、架空送電線の接
続部分における電流の不均一を緩和することができる。
【0015】なお、図1に示す実施形態のように、単位
分割導体12をアルミ素線12aを圧縮成形したセグメ
ントとすれば、アルミ導電層13の導体占積率が大きな
ものとなり、それに伴う利点をもたらすことができる。
分割導体12をアルミ素線12aを圧縮成形したセグメ
ントとすれば、アルミ導電層13の導体占積率が大きな
ものとなり、それに伴う利点をもたらすことができる。
【0016】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の架空
送電線にあっては、以下の効果を奏する。 (1)各アルミ素線相互が絶縁層により絶縁されている
ことから、交流電流の流通は、アルミ素線を単位として
行われる。よって、表皮効果を低減でき、交流抵抗の低
減を図ることができる。 (2)アルミ導電層が互いに撚り方向が逆であるZ撚り
の単位分割導体とS撚りの単位分割導体とが隣接するよ
うに撚り合わされたものにて形成されているので、交流
電流の周方向成分により誘起される磁界が相殺されるこ
ととなり、鋼撚線に発生する鉄損を低減することができ
る。 (3)よって、通電時の送電損失を可及的に少なくする
ことが可能となる。
送電線にあっては、以下の効果を奏する。 (1)各アルミ素線相互が絶縁層により絶縁されている
ことから、交流電流の流通は、アルミ素線を単位として
行われる。よって、表皮効果を低減でき、交流抵抗の低
減を図ることができる。 (2)アルミ導電層が互いに撚り方向が逆であるZ撚り
の単位分割導体とS撚りの単位分割導体とが隣接するよ
うに撚り合わされたものにて形成されているので、交流
電流の周方向成分により誘起される磁界が相殺されるこ
ととなり、鋼撚線に発生する鉄損を低減することができ
る。 (3)よって、通電時の送電損失を可及的に少なくする
ことが可能となる。
【図1】 本発明に係わる架空送電線の一実施形態を示
す一部を断面した正面図である。
す一部を断面した正面図である。
11…鋼撚線、12…単位分割導体、12a…アルミ素
線、12b…絶縁層、12Z…Z撚りの単位分割導体、
12S…S撚りの単位分割導体、13…アルミ導電層。
線、12b…絶縁層、12Z…Z撚りの単位分割導体、
12S…S撚りの単位分割導体、13…アルミ導電層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重野 博 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 日田 貴紀 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼撚線(11)の外側にアルミ導電層
(13)を形成した架空送電線において、 上記アルミ導電層(13)が、それぞれ表面に絶縁層
(12b)を有するアルミ素線(12a)の複数本を撚
り合わせてなる単位分割導体(12)の複数本を撚り合
わせてなるものにて構成され、かつ隣接する単位分割導
体(12)の撚り方向が互いに逆であることを特徴とす
る架空送電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19216495A JPH0945139A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 架空送電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19216495A JPH0945139A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 架空送電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0945139A true JPH0945139A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16286760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19216495A Pending JPH0945139A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 架空送電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0945139A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6576844B1 (en) | 1999-09-30 | 2003-06-10 | Yazaki Corporation | High-strength light-weight conductor and twisted and compressed conductor |
-
1995
- 1995-07-27 JP JP19216495A patent/JPH0945139A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6576844B1 (en) | 1999-09-30 | 2003-06-10 | Yazaki Corporation | High-strength light-weight conductor and twisted and compressed conductor |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20051206 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060404 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |