JPH0944859A - 光ディスク装置のトラックアクセス装置およびスピンドルモータ回転数制御装置 - Google Patents

光ディスク装置のトラックアクセス装置およびスピンドルモータ回転数制御装置

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JPH0944859A
JPH0944859A JP19209695A JP19209695A JPH0944859A JP H0944859 A JPH0944859 A JP H0944859A JP 19209695 A JP19209695 A JP 19209695A JP 19209695 A JP19209695 A JP 19209695A JP H0944859 A JPH0944859 A JP H0944859A
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JP
Japan
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signal
rotation speed
spindle motor
motor
feed motor
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Application number
JP19209695A
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English (en)
Inventor
Hisamitsu Tanaka
久光 田中
Takashi Hoshino
隆司 星野
Akio Fukushima
秋夫 福島
Naoki Nomura
奈緒己 野村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ピックアップの移動距離および速度を正確
に算出し、アクセス時間を短縮するトラックアクセス装
置、および、スピンドルモータの回転数を正確に制御す
るスピンドルモータ回転数制御装置を提供することにあ
る。 【構成】 光ピックアップ3を目標トラックにアクセス
する際に、ギヤ送りモータ4を構成するモータ本体中の
複数のホール素子の出力に基づき、送りモータ回転数検
出回路18が、ギヤ送りモータ4の回転数検出信号およ
び回転方向検出信号を生成する。これらに基づき、マイ
クロコンピュータ19が、光ピックアップ3の移動距離
および速度を算出し、ギヤ送りモータ4の回転を制御
し、光ピックアップ3を移動させる。この際に、スピン
ドルモータ制御回路16は、目標トラックでのスピンド
ルモータ2の回転数と、スピンドルモータ回転数検出回
路27により得られた回転数とに基づき、スピンドルモ
ータ2の回転数を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば再生専用ある
いは記録可能な光ディスクに、ディジタルデータを記録
・再生する光ディスク装置に関するものであり、より詳
細には、DCモータおよびギヤからなるギヤ送りモータ
により光ピックアップを移動させ、光ビームを目標トラ
ック上に位置決めする光ディスク装置のトラックアクセ
ス制御装置および光ディスクを回転駆動するためのスピ
ンドルモータの回転数を制御するスピンドルモータ回転
数制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置として、ビデオディスク
やコンパクトディスクあるいはCD−ROM等の再生専
用装置が知られている。これら光ディスク装置は、大容
量記録が可能であることから、CD−ROM等は、計算
機やゲーム機器等の民生用記録媒体として広く用いられ
るようになっており、基本性能である高速アクセスと高
速データ転送の実現と、低価格化の要求が強まってい
る。アクセスを高速化するためには、光ピックアップを
高速で移動させ、高精度で目標位置に停止させる必要が
ある。データ転送の高速化は、光ディスクの回転を高速
化することにより実現される。これらの光ディスク装置
として、コンパクトディスク装置を例にとり説明する。
【0003】図11は従来の光ディスク再生装置の一例
を示すブロックダイヤグラムである。図11に示すよう
に、この光ディスク再生装置は、ピットからなる情報が
その面上に記録された光ディスク1、光ディスク1を回
転駆動するスピンドルモータ2、光ディスク1に記録さ
れているデータを取り出すための光ピックアップ3、光
ピックアップ3を光ディスク1の半径方向に移動させる
ための送りモータ4、光ピックアップ3により取り出さ
れた信号を電気信号に変換する光電変換器5、光電変換
器5により与えられた電気信号に基づき、再生RF信号
を出力する再生信号処理回路6、該電気信号に基づき、
フォーカス制御信号およびトラッキング制御信号を出力
する制御信号処理回路7、再生RF信号を、14ビット
のディジタルデータから8ビットのディジタルデータに
変換し、これに所定の信号処理を施すEFM復調回路
8、EFM復調回路8により与えられた出力を受け入
れ、水晶発振子(X'tal)からの基準周波数44.1kH
zの信号に基づき、光ディスク1の面上の位置に対応す
るディスクアドレス情報を得るためのCIRCデコーダ
9、フォーカス誤差信号に基づき、フォーカスアクチュ
エータ駆動回路11を制御するフォーカス制御回路1
0、光ピックアップ3に設けられ、光ビームの焦点を光
ディスク1の面上に合わせるためのフォーカスアクチュ
エータ(図示せず)を駆動するフォーカスアクチュエー
タ駆動回路11、トラッキング誤差信号に基づき、トラ
ッキングアクチュエータ駆動回路13を制御するトラッ
キング制御回路12、光ピックアップ3に設けられ、光
ビームをトラックに追従させるためのトラッキングアク
チュエータ(図示せず)を駆動するトラッキングアクチ
ュエータ駆動回路13、トラッキング誤差信号および再
生RF信号に基づき、送りモータ駆動回路15を制御す
る送りモータ制御回路14と、送りモータ制御回路14
の制御に基づき、送りモータ4を移動させるアクセスを
実行する送りモータ駆動回路15、EFM復調回路8に
より、再生RF信号に基づき得られた同期信号と、CI
RCデコーダ9により水晶発振子からの信号を分周する
ことにより得られた基準信号との間の位相誤差に対応す
るスピンドル制御信号を生成するスピンドルモータ制御
回路16、および、スピンドル制御信号に基づき、スピ
ンドルモータ2を駆動するための駆動信号を出力するス
ピンドルモータ駆動回路17を備えている。
【0004】このように構成された従来の光ディスク装
置のアクセス制御につき、簡単に説明する。一般に、従
来の光ディスク装置においては、あるトラックから目標
トラックまで光ピックアップを移動させるのに、外部に
光ピックアップの位置を検出するための位置センサを設
ける必要なく、光ピックアップ3の移動距離あるいは速
度が検出可能な、トラックカウント方式が採用されてい
る。このトラックカウント方式においては、制御信号処
理回路7により与えられるトラッキング誤差信号に基づ
き、ゼロクロス信号を生成し、さらに、ゼロクロス信号
と再生RF信号102とに基づき、光ビームが横断した
光ディスク1の面上のトラック数を示す横断トラック数
検出信号を生成して、光ピックアップ3の移動距離を、
このトラック数により算出するとともに、移動速度を横
断トラック数検出信号の周波数から算出している。
【0005】送りモータ制御回路14は、上述した手法
により、横断トラック数検出信号を生成し、光ピックア
ップ3の移動距離および速度に応じて、送りモータ制御
信号を出力している。このアクセス制御においては、先
ず送りモータ制御回路14から送りモータ4に加速電圧
が供給され、光ピックアップ3が最高移動速度に到達す
ると、光ピックアップ3を定速度制御する。この間に、
光ピックアップ3が横断したトラックのトラック数がカ
ウントされ、目標トラックまでの残りのトラック数が設
定値に達した時点で、光ピックアップ3が減速されるよ
うになっている。このように、光ピックアップ3は、目
標トラックまでの距離に応じて予め設定されている、移
動速度パターン(すなわち、加速、定速の維持および減
速のパターン)にしたがって速度制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の光
ディスク装置のアクセス制御においては、トラッキング
誤差信号に基づき、すなわち、光ピックアップが横断し
たトラックの数に基づき、光ピックアップの移動距離お
よび速度を検出するようにしている。しかしながら、ア
クセス時には、トラックング制御がオフの状態であり、
その結果、光ピックアップに設けられた対物レンズはフ
リーの状態であるため、送りモータを加速するときに、
対物レンズは、慣性によりすぐに動かず、結果的にアク
セス方向とは逆方向に移動したことになるため、横断ト
ラック数が二重にカウントされて、移動距離が誤検出さ
れる場合がある。その一方、また、送りモータを減速さ
せるときには、対物レンズが慣性により動き続けようと
するため、その結果、アクセス方向に動きつづけようと
することになり、移動速度が実際の移動速度よりも速い
と誤検出する場合がある。
【0007】さらに、光ディスクには、通常、回転中心
に対して偏心が存在するが、この偏心量は数百μmと、
1.6μm程度が一般的であるトラックピッチと比較し
て大きい。このため、光ディスクが回転するときに、こ
の偏心による加速度が、送りモータの加速度よりも大き
くなる場合や、逆方向の加速度として現れる場合があ
る。このような場合には、正確な光ピックアップの移動
速度検出ができなくなり、送りモータの移動速度が偏心
によるトラック速度よりも遅い場合には、横断トラック
数をミスカウントしてしまう。以上のように、光ピック
アップの移動距離および速度を誤検出すると、アクセス
時間が長くなる、あるいは暴走するという問題点があ
る。
【0008】その一方、光ディスクにCLV方式でデー
タが記録されている場合には、光ピックアップが光ディ
スク面上のどこを再生している場合でも、線速度が一定
となるようにスピンドルモータをCLV制御しなければ
ならないため、アクセス終了時には、スピンドルモータ
の回転数を加速あるいは減速することにより、光ピック
アップが目標トラックに移動しても線速度が一定となる
ようにしている。しかし、実際には、光ディスクの慣性
のために、その回転数つまり回転速度は高速には切り換
わらず、過渡状態の期間が生じ、この過渡期にはデータ
が読み取れないため、この時間だけアクセス時間が長く
なってしまうという問題が生じる。
【0009】このような問題点を解決するために、(1)
特開平1−264633号公報に記載されたように、光ディス
クに記録された同期信号を用いてピックアップの移動終
了位置を判断する技術、(2)特開平2−276064号公報に
記載されたように、読み取った光ディスクのアドレス情
報を制御回路に与え、これに基づき光ディスクの回転数
を検出するとともに、光ピックアップの移動速度を設定
して、目標トラックを検索する技術、(3)特開平5−81
798号公報に記載されたように、アクセス中に、スピン
ドルモータを目標トラックの回転数に予め制御しておく
ことにより、ピックアップのアクセス時間を短縮するた
めの技術が提案されている。
【0010】しかしながら、(1)の技術においては、
ディスクの回転数を所定の数に整定した後に、光ピック
アップの移動が開始されるため、ディスクの回転数が変
化している間には、トラックアクセスを実行することが
できず、また、(2)の技術においては、ディスクに記
録されたアドレス信号を読み取り、これに基づき、ディ
スクの回転数を制御するという比較的複雑な処理が必要
となる。さらに、(3)の技術においては、目標トラッ
クに光ピックアップを移動させるための時間を短縮する
ことが困難である。
【0011】本発明の目的は、簡単な回路構成により、
光ピックアップの移動距離および速度を正確に算出する
ことができ、その結果、アクセス時間を短縮することが
できる光ディスク装置のトラックアクセス装置を提供す
ることにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、簡単な回路構
成により、スピンドルモータの回転数を正確に算出し、
この回転を正確に制御することができるスピンドルモー
タ回転数制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、光ディ
スクに光ビームを発するとともに、該光ディスクにより
反射された光ビームを受光する光ピックアップを、光デ
ィスクの半径方向に移動させ、前記光ビームを光ディス
クの所望トラックに位置決めするための、トラックアク
セス装置であって、マグネットロータと、該マグネット
ロータの回転により生じる極変位を検出する少なくとも
複数の磁極検出手段とを有し、前記複数の磁極検出手段
がそれぞれ所定の角度間隔をもって配置された送りモー
タと、前記モータに連結され、モータの回転に基づき、
前記光ピックアップを半径方向に動かすための送り移動
機構と、前記複数の磁極検出手段により得られた極変位
信号を受け入れ、該極変位信号に基づき前記送りモータ
の回転量および回転数を検出する送りモータ回転数検出
手段と、前記送りモータ回転数検出手段により得られた
前記回転量および前記回転数に基づき、前記光ピックア
ップの移動距離および移動速度を算出する移動距離算出
手段と、前記移動距離算出手段により得られた移動距離
および移動速度に基づき、前記送りモータを駆動するた
めの駆動信号を生成する送りモータ駆動手段とを備えた
トラックアクセス装置により達成される。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、前
記送りモータ回転数検出手段が、前記極変位信号の各々
の間の差信号を算出し、前記差信号の位相差を示す信号
を得て、当該位相差を示す信号に基づき、前記回転量お
よび前記回転数を検出するように構成されている。
【0015】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記送りモータ回転数検出手段が、前記差信号のそ
れぞれをクリップするクリップ手段と、前記クリップ手
段により得られた複数の信号を加算する加算手段とを有
し、前記加算手段から得られる信号に基づき、前記回転
量および前記回転数を検出するように構成されている。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、前記極変位信号を受け入れ、該極変位信号
に基づき、前記送りモータの回転方向を検出する回転方
向検出手段を備えている。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記回転方向検出手段が、複数の磁極検出手段中の
第1の磁極検出手段に関連する第1の極変位信号と、前
記第1の磁極検出手段以外の第2の磁極検出手段に関連
する第2の極変位信号との間の位相差に基づき、前記送
りモータの回転方向を検出するように構成されている。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記回転方向検出手段が、前記第1の極変位信号に
基づく第1のパルスを生成する第1のパルス生成手段
と、前記第2の極変位信号に基づく第2のパルスを生成
する第2のパルス生成手段と、前記パルス生成手段の出
力を、前記第2のパルス生成手段からの出力に基づきラ
ッチするラッチ手段とを備え、ラッチ手段の出力により
前記回転方向を検出するように構成されている。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記磁極検出手段が、ホール素子から構成されてい
る。
【0020】また、本発明の他の目的は、光ディスクを
回転するためのスピンドルモータの回転数を制御する光
ディスク装置のスピンドルモータ回転数制御装置であっ
て、マグネットロータと、該マグネットロータの回転に
より生じる極変位を検出する少なくとも複数の磁極検出
手段とを有し、前記複数の磁極検出手段が所定の角度間
隔をもって配置されたスピンドルモータと、前記複数の
磁極検出手段により得られた極変位信号を受け入れ、該
極変位信号に基づき前記スピンドルモータの回転数を検
出するスピンドルモータ回転数検出手段と、前記スピン
ドルモータ回転数検出手段により得られた前記回転数に
基づき、前記スピンドルモータを駆動するための駆動信
号を生成するスピンドルモータ制御手段とを備えたスピ
ンドルモータ回転数制御装置により達成される。
【0021】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記光ディスク装置が、線速度一定の光ディスク上に形
成されたデータを読みだし或いはこれにデータを書き込
むように構成され、前記制御手段が、さらに、光ディス
ク上に形成されたデータを読み出す際或いはこれにデー
タを書き込む際に、光ディスクから得られたアドレス情
報に基づき、前記スピンドルモータの回転数を制御し、
その一方、光ディスク中の目標トラックに、光ピックア
ップをアクセスすべき際に、当該目標トラックにおける
前記スピンドルモータの回転数と、前記スピンドルモー
タ回転数検出手段により得られた回転数とに基づき、前
記スピンドルモータの回転数を制御するように構成され
ている。
【0022】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記光ディスク装置が、線速度一定の光ディスク上に形
成されたデータを読みだし或いはこれにデータを書き込
むように構成されている。
【0023】
【作用】本発明によれば、送りモータに配置された磁極
検出手段により得られた極変位信号に基づき、送りモー
タの回転量および回転数を検出し、当該回転量および回
転数に基づき光ピックアップの移動距離および移動速度
が算出されるため、外部位置センサを用いることなく、
また、光ピックアップが慣性により動かされることによ
る影響或いは光ディスクの偏心による影響を受けること
なく、正確かつ迅速に、光ビームを所望トラックに位置
決めすることが可能となる。
【0024】本発明の好ましい実施態様によれば、極変
位信号の各々の間の差信号を算出し、これらの間の位相
差を示す信号を得て、これに基づき回転量および回転数
を検出するため、比較的簡単な回路により、正確に送り
モータの回転数を算出することが可能となる。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、さらに、極変位信号に基づき、送りモータの回転方
向を検出するため、比較的簡単な回路により、正確に送
りモータの移動方向を検出することが可能となる。
【0026】また、本発明の別の実施態様によれば、ス
ピンドルモータに配置された磁極検出手段により得られ
た極変位信号に基づき、スピンドルモータの回転数を検
出するため、外部位置センサを用いることなく、正確に
光ディスクを回転させることが可能となる 本発明のさらに好ましい実施態様によれば、光ディスク
装置が、線速度一定方式を採用しており、光ディスク中
の目標トラックに、光ピックアップをアクセスすべき際
に、当該目標トラックにおける前記スピンドルモータの
回転数とスピンドルモータ回転数検出手段により得られ
た回転数に基づき、スピンドルモータの回転数が制御さ
れるため、光ピックアップを移動させている間に、スピ
ンドルモータの回転数を目標トラックにおける回転数に
ほぼ整定させることができるため、その結果、より迅速
なトラックアクセスが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
につき詳細に説明を加える。図1は、本発明の実施例に
かかる光ディスク装置の構成を示すブロックダイヤグラ
ムである。図1において、図11に示した従来の光ディ
スク装置の構成部分と同一の機能を有するものには同一
の番号を附している。
【0028】図1に示すように、本実施例にかかる光デ
ィスク装置は、光ディスク1、DCブラシレスモータで
構成されるスピンドルモータ2、光ピックアップ3、ギ
ヤ送りモータ4、光電変換器5、再生信号処理回路6、
制御信号処理回路7、EFM復調回路8、CIRCデコ
ーダ9、トラッキング制御回路12、トラッキング駆動
回路13、送りモータ制御回路14、送りモータ駆動回
路15、スピンドルモータ制御回路16、スピンドルモ
ータ駆動回路17、送りモータ4の回転量および回転数
を検出する送りモータ回転数検出回路18、マイクロコ
ンピュータ19、および、スピンドルモータ2の回転数
を検出するスピンドルモータ回転数検出回路27を備え
ている。
【0029】光ディスク1の面上には、凹凸のピット或
いは磁性薄膜記録媒体に形成された記録ピットが形成さ
れている。
【0030】光ピックアップ3は、上述した光ディスク
1の面に向けてビームを発する発光素子(図示せず)
と、発光素子により発せられた光を透過させ、光ディス
クからの反射光を所定のように屈折させるための光学部
材(図示せず)および光学部材を介して、反射光を受け
入れるための受光素子(図示せず)を有している。
【0031】本実施例にかかるギヤ送りモータ4は、複
数のギヤ(図示せず)およびDCブラシレスモータによ
り構成されている。
【0032】光電変換器5は、光ピックアップ3の受光
素子(図示せず)により与えられる光信号100を、電
気信号に変換し、該電気信号101を再生信号処理回路
6および制御信号処理回路7に与える。
【0033】制御信号処理回路7は、与えられた電気信
号101に基づき、トラッキング誤差信号107を生成
し、これをトラッキング制御回路12および送りモータ
制御回路14に与える。
【0034】トラッキング制御回路12は、与えられた
トラッキング誤差信号107に基づき、光ビームをトラ
ックに追従させるためのトラッキング制御信号108を
トラッキング駆動回路13に与え、トラッキング駆動回
路13が、このトラッキング制御信号108に基づき、
光ピックアップ3に設けられたトラッキングアクチュエ
ータ(図示せず)を駆動する。また、送りモータ制御回
路14は、トラッキング誤差信号107などに基づき、
光ピックアップ3を光ディスク1の外周方向或いは内周
方向に移動させるための送りモータ制御信号110を送
りモータ駆動回路15に与え、送りモータ駆動回路15
が、与えられた送りモータ制御信号に基づき送りモータ
を駆動する。
【0035】送りモータ回転数検出回路18は、後に詳
述するようにその内部にホール素子が設けられたモータ
本体を有するギヤ送りモータ4からの出力信号116を
受け入れ、これに基づいて、ギヤ送りモータ4のモータ
本体の回転量、回転数およびその回転方向を検出する。
この送りモータ回転数検出回路18により検出された回
転量および回転数を得るための回転数検出信号117お
よび回転方向を示す回転方向検出信号118は、マイク
ロコンピュータ19に与えられる。なお、ここに、本明
細書において、回転数とは、単位時間あたりにモータが
回転する数、すなわち、回転速度に対応する。
【0036】マイクロコンピュータ19は、光ディスク
装置のアクセス時、すなわち、光ピックアップ3を目標
トラックに移動させるときに、トラッキング制御回路1
2および送りモータ制御回路14に、アクセスタイミン
グ信号119を与えるように構成されている。後に詳述
するように、このアクセスタイミング信号119が与え
られると、トラッキング制御回路12は、そのトラッキ
ング制御をオフにし、かつ、送りモータ制御回路14
は、ギヤ送りモータ4に信号111を供給して、ギヤ送
りモータ4を回転駆動し、光ピックアップ3を目標トラ
ック方向に移動させる。
【0037】また、マイクロコンピュータ19は、送り
モータ回転数検出回路18により与えられた回転数検出
信号117および回転方向検出信号118に基づき、光
ピックアップの移動方向、移動距離、および移動速度を
算出する。さらに、マイクロコンピュータ19に設けら
れた記憶部(図示せず)には、アクセス距離に対応した
光ピックアップ3の移動速度パターンを示す情報が予め
記憶されており、算出された移動速度と移動速度パター
ンに含まれる所定の速度とが一致するように、送りモー
タ制御回路14に、送りモータ制御信号120を与え、
ギヤ送りモータ4の回転数を制御することにより、光ピ
ックアップ3の移動速度を制御するように構成されてい
る。
【0038】次に、本実施例において用いられているギ
ヤ送りモータおよび送りモータ回転数検出回路18の構
成をより詳細に説明する。
【0039】図2は、本実施例にかかる送りモータのモ
ータ本体の回路構成を示す図である。図2に示すよう
に、ギヤ送りモータ4のモータ本体は、その中央部がモ
ータ軸(図示せず)と連結され、該軸を中心にして回動
自在に設けられたマグネットロータ部33と、モータケ
ーシング(図示せず)の周囲に120度離間して配置さ
れたステータ34a、34b、34cと、隣接するステ
ータの中間に配置されたホール素子35a、35b、3
5cと、それぞれのベースがホール素子に接続されたト
ランジスタ36a、36b、36cとを有している。マ
グネットロータ部33には、90度の角度間隔をもっ
て、4つのマグネットロータ33a、33b、33c、
33dが設けられている。ステータ34a、34b、3
4cの一方の端部は、それぞれ、モータ本体の端子37
aに接続され、他方の端部は、それぞれ、トランジスタ
35a、35b、35cのエミッタに接続されている。
また、トランジスタ35a、35b、35cのコレクタ
は、モータ本体の他方の端子37bに接続されている。
【0040】図3は、ギヤ送りモータ4のモータ本体に
設けられたホール素子35a、35b、35cおよび送
りモータ回転数検出回路18を示すブロックダイヤグラ
ムデある。図3に示すように、送りモータ回転数検出回
路18は、ホール素子35aから与えられる信号を受け
入れ、これらの間の第1の差信号を出力する第1の差動
アンプ20a、ホール素子35bから与えられる信号を
受け入れ、これらの間の第2の差信号を出力する第2の
差動アンプ20b、ホール素子35cから与えられる信
号を受け入れ、これらの間の第3の差信号を出力する第
3の差動アンプ20c、差動アンプ20aないし20c
からの差信号を加算する加算アンプ21、加算アンプに
より与えられる加算信号と基準電圧とを比較する第1の
コンパレータ22、第1の差動アンプ20aから与えら
れる第1の差信号と基準電圧とを比較する第2のコンパ
レータ23a、第2の差動アンプ20bから与えられる
第2の差信号と基準電圧とを比較する第3のコンパレー
タ23b、および、第2のコンパレータ23aの出力
を、第3のコンパレータ23bの出力に基づきラッチす
るラッチ24を有している。
【0041】このように構成された送りモータ回転数検
出回路18に与えられる信号および各構成部分から出力
される信号を図4のタイミングチャートに示す。図4に
示すように、ホール素子35a、35b、35cから、
それぞれ与えられる出力電圧116a+および116a
−、116b+および116b−、ならびに、116c
+および116c−は、差動アンプ20a、20bおよ
び20cに与えられ、図4に示すような第1の差信号1
21aないし第3の差信号121cが得られる。各差動
アンプ20aないし20cの増幅率は、第1の差信号1
21aないし第3の差信号121cが、それぞれ、差動
アンプ20aないし20cの電源電圧により部分的にク
リップされるように大きく設定されている。図4におい
て、破線で示した部分は、電源電圧によりクリップされ
た部分に対応する。
【0042】第1の差信号121aないし第3の差信号
121cは、加算アンプ21に与えられ、さらに、第1
の差信号121aおよび第2の121bは、それぞれ、
第2のコンパレータ23aおよび第3のコンパレータ2
3bに与えられる。
【0043】加算アンプ21は、与えられた第1の差信
号121aないし第3の差信号121cを加算し、和信
号122を得る。この和信号122は、第1のコンパレ
ータ22に与えられ、基準電圧と比較され、回転数検出
信号117が得られる。
【0044】その一方、第1の差信号121aおよび第
2の121bは、コンパレータ23aおよび23bでパ
ルス信号123、124に変換され、ラッチ回路24で
回転方向検出信号118が生成される。
【0045】より詳細に、図4に示すタイムチャートを
用いて、本実施例のモータ回転数検出回路18を説明す
る。図2に示すホール素子35a、35b、35cの各
々から出力される二つの信号は、図4に示すように互い
に逆位相である。さらに、本実施例においては、図2に
示すように、ホール素子35a、35b、35cの各々
が、モータの回転中心、すなわち、回転軸に対して、1
20度間隔で3個配置されているため、出力信号116
a+と出力信号116b+との間、出力信号116b+
と出力信号116c+との間、および、出力信号116
c+と出力信号116a+との間では、それぞれ、その
位相が2/3・πずれている。同様に、出力信号116
a−、116b−および116c−と、出力信号116
b−、116c−および116a−との間では、それぞ
れ、位相が2/3・πずれている。したがって、出力信
号116a+、116a−間の差、出力信号116b
+、116b−間の差、および、出力信号116c+、
116c−間の差は、互いに2/3・πだけ位相がずれ
た正弦波状の波形となる。
【0046】ここに、第1の差動アンプ20aないし第
3の差動アンプ20cは、受け入れた信号が差動アンプ
の電源電圧で飽和するように、その増幅率を設定してい
るため、第1の差信号121aないし第3の差信号12
1cは、略矩形波状の波形となる。したがって、これら
差信号121aないし121cを加算することにより得
られる和信号122は、略矩形波状の波形となる。コン
パレータ22がこの和信号122と基準電圧とを比較す
ることにより、パルス状の回転数検出信号117が得ら
れる。この回転数検出信号117は、マイクロコンピュ
ータ19に与えられる。なお、本実施例においては、そ
れぞれの差信号121aないし121cは、差動アンプ
20aないし20cの電源電圧により、その最高値およ
び最低値が保たれる期間が各ホール素子の配置されてい
る間の角度差2/3・πに対応するように、その一部が
クリップされている。しかしながら、最高値および最低
値が保たれる期間は、このようなものに限定されない。
すなわち、差信号の上部および下部をクリップすること
なしに、差動アンプから信号が出力された場合に、加算
アンプ21は、そのレベルが0(ゼロ)の信号を出力
し、回転数検出信号が得られないため、本実施例では、
差信号の上部および下部をクリップしている。したがっ
て、加算アンプ21により加算された結果、そのレベル
が0(ゼロ)の信号とならないように、差信号の上部お
よび下部を所望のようにクリップすればよい。
【0047】マイクロコンピュータ19は、与えられた
回転数検出信号に基づき、光ピックアップ3の移動距離
およびその速度を算出する。この移動距離および速度の
算出につき、以下に説明する。
【0048】ギヤ送りモータ4が1回転する間に検出さ
れる回転数検出信号117のパルス数nは、ギヤ送りモ
ータ4のモータ本体のマグネットロータ33の個数を
m、ホール素子数をkとすると、下記の式(1)により
決定される。
【0049】 n=m×k ・・・・・(1) 図2に示すように、本実施例において、モータ本体に
は、マグネットロータ33部には、4つのマグネットロ
ータ33aないし33dが設けられ、3つのホール素子
35aないし35cが設けられている。したがって、ギ
ヤ送りモータ4が1回転する間に、12個のパルスから
なる回転数検出信号117が生成される。従って、この
立ち上がり或いはこの立ち下がりをカウントすれば、ギ
ヤ送りモータ4が1回転する間に、12カウントが得ら
れる。
【0050】ここに、ギヤ送りモータ4が1回転する間
の光ピックアップ3の移動距離χ(m)は、最終ギヤ半
径r(m)、ギヤ比j(最終ギヤを1回転させるのに必
要なモータ軸の回転量)とすると、以下の式(2)によ
り決定される。
【0051】 χ=2πr/j ・・・・・(2) したがって、アクセス時の光ピックアップ3の移動距離
X(m)は、アクセス時にカウントされる回転数検出信
号117のパルス数をNとすると、下記の式(3)に基
づき求めることができる。なお、このNが、回転量に対
応することになる。
【0052】 X=(2πr/jmk)N ・・・・・(3) その一方、光ピックアップ3の移動速度V(m/s)
は、回転数検出信号117の立上りエッジから立上りエ
ッジまで、或いは、立下りエッジから立下りエッジまで
の時間幅をt(s)とすると、以下の式(4)に基づき
求めることができる。
【0053】 V=χ/nt ・・・・・(4) また、回転数検出信号117の立上りエッジから立下が
りエッジまで、および、立下がりエッジから立上りエッ
ジまでの時間幅をτ(s)とすると、式(4)は、式
(5)に示すように書き換えられる。
【0054】 V=χ/2nτ ・・・・・(5) すなわち、マイクロコンピュータ19は、マグネットロ
ータの個数m、モータ本体に設けられたホール素子の個
数k、最終ギヤ半径r、ギヤ比jおよび回転数検出信号
117のパルス数Nにしたがって、(3)式に基づき光
ピックアップ3の移動距離Xを求めるとともに、ギヤ送
りモータ4が1回転する間の光ピックアップ3の移動距
離χ、ギヤ送りモータ4が1回転する間に検出される回
転数検出信号117のパルス数nおよび時間幅τにした
がって、(5)式に基づき、移動速度Vを算出する。こ
のように、ギヤ送りモータ4の回転量および回転数に基
づき、光ピックアップの移動距離および移動速度を求め
ることができる。
【0055】再度、送りモータ回転数検出回路18、特
に、この回路によるモータの回転方向の検出につき、説
明を加える。ここに、図5は、第1のホール素子35a
および第2のホール素子35bにより与えられる信号、
ならびに、送りモータ回転数検出回路18の所定の構成
部分により得られる信号を示す図であり、図5(a)
は、モータ本体のマグネットロータ部33が図2の矢印
Aに示す方向に回転(以下、この方向の回転を「正回
転」と称する。)しているときに得られる信号を示し、
図5(b)は、モータ本体のマグネットロータ部33が
図2の矢印Bに示す方向に回転(以下、この方向の回転
を「逆回転」と称する。)しているときに得られる信号
を示している。
【0056】本実施例において、モータの回転方向は、
隣接する2つのホール素子の出力電圧の位相関係に基づ
いて検出している。たとえば、図2に示すような隣接す
るホール素子35aおよび35bに関して、マグネット
ロータ部33が、正回転している場合には、マグネット
ロータ部33を構成するマグネットロータ33aないし
33cのN極は、それぞれ、まずホール素子35aの近
傍を通過し、ある時間が経過した後に、ホール素子35
bの近傍を通過する。これに対して、マグネットロータ
部33が、逆回転している場合には、マグネットロータ
部を構成するマグネットロータ33aないし33cのN
極は、それぞれ、まずホール素子35bの近傍を通過
し、その後に、ホール素子35aの近傍を通過する。
【0057】図5(a)に示すように、ギヤ送りモータ
4が正回転している場合には、ホール素子35bからの
出力116b+および116b−の位相は、ホール素子
35aからの出力116a+および116a−よりも、
それぞれ2/3・πだけ遅れている。その一方、図5
(b)に示すように、ギヤ送りモータ4が逆回転してい
る場合には、ホール素子35bからの出力116b+お
よび116b−の位相は、ホール素子35aからの出力
116a+および116a−よりも、それぞれ2/3・
πだけ進んでいる。
【0058】したがって、図5(a)に示すように、ギ
ヤ送りモータ4が正回転しているときには、第2の差信
号121bは、第1の差信号121aよりも、2/3・
πだけ位相が遅れ、その一方、図5(b)に示すよう
に、ギヤ送りモータ4が逆回転しているときには、第2
の差信号121bは、第1の差信号121aよりも、2
/3・πだけ位相が進む。
【0059】第2のコンパレータ23aは、第1の差信
号と基準電圧とを比較して、パルス信号123を得て、
これをラッチ24に出力する。また、第3のコンパレー
タ23bは、第2の差信号と基準電圧とを比較して、パ
ルス信号124を得て、これをラッチ24に出力する。
【0060】ラッチ24は、第2のコンパレータ23a
により与えられたパルス信号123を、第3のコンパレ
ータ23bにより与えられたパルス信号124の立上り
エッジでラッチする。このようにラッチ24を構成する
ことにより、図5に示すように、ギヤ送りモータ4が正
回転しているときにはH(ハイ)レベル、ギヤ送りモー
タ4が逆回転しているときにはL(ロー)レベルとなる
回転方向検出信号118が、ラッチ24から出力され
る。
【0061】光ピックアップ3の移動方向は、モータの
回転方向に対応しているので、コンピュータ19は、与
えられた回転方向検出信号118に基づき、光ピックア
ップ3の移動方向を検出することができる。
【0062】次に、本実施例にかかるスピンドルモータ
制御回路16につき、詳細に説明を加える。図6は、ス
ピンドルモータ制御回路16およびこれに関連する周辺
回路の構成を示すブロックダイヤグラムである。図6に
示すように、スピンドルモータ制御回路16は、後に詳
述するように、マイクロコンピュータ19によりアクセ
スタイミング信号119が与えられるときに、光ピック
アップ位置信号129に基づき、基準クロック130を
出力する基準クロック生成回路28、モータ回転数検出
回路27により与えられる回転数検出信号134および
回転方向検出信号135と、基準クロック生成回路28
により与えられる基準クロック130とに基づき、位相
誤差を示す位相誤差信号131をCLV制御回路30に
出力する位相誤差検出回路29、アクセスタイミング信
号119および位相誤差信号131を受け入れ、スピン
ドルモータ2の線速度を一定に保つための回転数制御信
号132を出力するCLV制御回路30、および、回転
数制御信号132を平滑するリップルフィルタ31を有
している。
【0063】本実施例にかかるスピンドルモータ制御回
路16は、アクセス時に、DCブラシレスモータからな
るスピンドルモータ2に内蔵されているホール素子の出
力からアクセス時のスピンドルモータ2の回転数を検出
し、この検出された回転数に基づいてスピンドルモータ
2を回転制御することにより、アクセス終了前に目標ト
ラック上での略回転数にスピンドルモータ2の回転数を
整定するため、および、定常動作時に、EFM復調回路
8により与えられる同期信号112およびCIRCデコ
ーダ9により与えられる基準信号113とに基づき、ス
ピンドルモータ2の回転数を制御するために設けられて
いる。
【0064】なお、本実施例において、スピンドルモー
タ2は、ギヤ送りモータ4に設けられたモータ本体と同
様に構成され、また、モータ回転数検出回路27も、送
りモータ回転数検出回路18と同様に構成されている。
従って、スピンドルモータ2からは、これに内蔵された
3つのホール素子からの出力信号133がモータ回転数
検出回路27に与えられ、モータ回転数検出回路27
は、送りモータ回転数検出回路18と同様に作動して、
与えられた信号に基づき、回転数検出信号134および
回転方向検出信号135を出力する。
【0065】このスピンドルモータ制御回路16をより
詳細に説明する。まず、基準クロック生成回路28によ
り生成される光ディスク1の線速度に対応した基準クロ
ック130につき説明を加える。
【0066】マイクロコンピュータ19は、送りモータ
回転数検出回路18により与えられる回転数検出信号1
17に基づき、光ピックアップ3の位置、すなわち、光
ピックアップ3が、光ディスク1の中心からどのくらい
半径方向に離間した位置γ(m)に存在するかを算出
し、この値γに対応する光ピックアップ位置信号129
を、基準クロック生成回路28に与える。ここに、光デ
ィスク1の線速度υ(m/s)は、角速度ω(rad/
s)とすると、得られた位置γを用いて、式(6)によ
り表わされる。
【0067】 υ=γ×ω ・・・・・(6) また、光ディスク1の回転周波数をf(Hz)、回転数
をψ(rpm)とすると、この線速度υは、以下の式
(7)により求めることができる。
【0068】 υ=2πf×γ =2πψ×γ/60 ・・・・・(7) その一方、基準クロック130の周波数F(Hz)は、
回転数検出信号134のパルス数をnとすると、式
(8) F=n×ψ/60 ・・・・・(8) で求められるので、基準クロック130の周波数Fと線
速度υの関係は、式(9)により与えられる。
【0069】 F=(n/2πγ)×υ ・・・・・(9) たとえば、n=24パルス、γ=25mm、υ=1.2m
/sの場合には、基準クロック130の周波数Fは、1
83.3Hzに設定される。
【0070】このようにその周波数が設定された基準ク
ロック130は、位相誤差検出回路29に与えられる。
【0071】位相誤差検出回路29には、前述したよう
に、モータ回転数検出回路27により与えられる回転数
検出信号134および回転方向検出信号135と、基準
クロック130とが与えられる。位相誤差検出回路29
は、回転数検出信号134と基準クロック130との間
の位相差を検出し、この位相差に基づく位相誤差信号1
31をCLV制御回路30に与える。
【0072】CLV制御回路30は、マイクロコンピュ
ータ19により与えられるアクセスタイミング信号11
9と、EFM復調回路8により与えられる同期信号11
2と、CIRCデコーダ9により与えられる基準信号1
13とを受け入れる。
【0073】光ディスク1の面上に形成されたピットに
基づくデータを再生或いは書き込む時、すなわち、定常
動作時には、CLV制御回路30は、同期信号112と
基準信号113との間の位相差に基づき回転数制御信号
132を生成し、これをリップルフィルタ31に出力す
る。その一方、アクセス時には、CLV制御回路30
は、アクセスタイミング信号119にしたがって、位相
誤差検出回路29により与えられる、回転数検出信号1
34と基準クロックとの間の位相差を示す位相誤差信号
131に基づき回転数制御信号132を生成し、これを
リップルフィルタ31に出力する。
【0074】リップルフィルタ31は、与えられた回転
数制御信号132を平滑化し、平滑化された信号を、ス
ピンドル制御信号114としてスピンドルモータ駆動回
路17に与える。
【0075】上述したように構成された光ディスク装置
の動作につき、以下に説明する。
【0076】操作者が入力装置(図示せず)を操作する
ことにより、光ディスク1を読み出す旨の指示が与えら
れると、スピンドルモータ2により所定の速度で回転さ
れている光ディスク1に形成されているピットが、光ピ
ックアップ3により取り出され、取り出された光信号1
00が、光電変換器5により電気信号101に変換され
る。再生信号処理回路6は、この電気信号101に所定
の信号処理を施し、次いで、EFM復調回路8が、再生
信号処理回路6の出力信号であるRF再生信号102を
所定のビット長のディジタルデータに変換する。さら
に、CIRCデコーダ9により、ディジタルデータに付
加されているサブコードなどに基づき、光ディスク1の
面上の位置に対応するディスクアドレス情報が得られ
る。
【0077】また、光電変換器5から出力された電気信
号101は、制御信号処理回路7に与えられ、トラッキ
ング制御信号107がトラッキング制御回路12および
送りモータ制御回路14に与えられるとともに、フォー
カス制御信号(図示せず)がフォーカス制御回路(図示
せず)に与えられる。マイクロコンピュータ19は、定
常動作時であることを示すアクセスタイミング信号11
9を、トラッキング制御回路12および送りモータ制御
回路14に与えているため、トラッキング制御回路12
は、トラッキング制御信号107に基づき、光ピックア
ップ3の発光素子(図示せず)から発せられる光ビーム
を、光ディスク上に形成されたトラックに追従させるべ
く、トラッキングアクチュエータ駆動回路13に所定の
信号108を出力し、この信号に基づき、トラッキング
アクチュエータ駆動回路13が、光ピックアップ3に設
けられたトラッキングアクチュエータ(図示せず)を駆
動する。また、送りモータ制御回路14は、トラッキン
グ制御信号107に基づき、送りモータ駆動回路15に
所定の信号110を出力し、この信号に基づき、送りモ
ータ駆動回路15が、ギヤ送りモータ4を駆動し、光ピ
ックアップ3を、光ディスク1の半径方向に沿って、内
周側或いは外周側に移動させる。
【0078】その一方、EFM復調回路8からの同期信
号112およびCIRCデコーダ9からの基準信号11
3は、CLV制御回路30に与えられる。マイクロコン
ピュータ19は、通常動作中であることを示すアクセス
タイミング信号119を、CLV制御回路30にも与え
ているため、CLV制御回路30は、与えられた同期信
号112および基準信号113に基づき、回転数制御信
号132を生成し、これをリップルフィルタ31に出力
する。スピンドルモータ駆動回路17は、リップルフィ
ルタ31により与えられる平滑化された回転数制御信号
にしたがって、スピンドルモータ2を駆動する。
【0079】これに対して、操作者が入力装置(図示せ
ず)を操作することにより、目標トラックを示す情報お
よび目標トラックまでアクセスする旨の指令が与えられ
た場合の光ディスク装置の作動につき、以下に説明す
る。
【0080】上述した指令が与えられると、マイクロコ
ンピュータ19は、当該指令にしたがって、アクセス時
であることを示すアクセスタイミング信号119を、ト
ラッキング制御回路12、送りモータ制御回路14およ
びスピンドルモータ制御回路16に出力する。このアク
セスタイミング信号119が与えられると、トラッキン
グ制御回路12は、その制御をオフにし、送りモータ制
御回路4は、マイクロコンピュータ19により与えられ
る送りモータ制御信号120にしたがって作動し、さら
に、スピンドルモータ制御回路16の基準クロック生成
回路28が作動可能となるとともに、CLV制御回路3
0は、位相誤差検出回路29により与えられる位相誤差
信号131に基づき、回転数制御信号132を生成す
る。
【0081】また、送りモータ回転数検出回路18は、
ギヤ送りモータ4のモータ本体に設けられた複数のホー
ル素子の出力信号を受け入れ、前述したように、これら
に基づき、回転数検出信号117および回転方向検出信
号118を生成し、これらをマイクロコンピュータ19
に出力する。
【0082】さらに、マイクロコンピュータ19は、回
転数検出信号117に基づき、光ピックアプ3の移動距
離およびその移動速度を算出し、光ピックアップ3の移
動距離と、目標トラックまでの距離などに基づき、予め
定められた移動速度パターンから所定の速度を選択し、
算出された移動速度と選択された速度とが一致するよう
に、送りモータ制御回路14に、送りモータ制御信号1
20を与える。送りモータ制御回路14は、マイクロコ
ンピュータ19により与えられた送りモータ制御信号1
20に基づく信号110を、送りモータ駆動回路15に
与え、その結果、マイクロコンピュータ19により算出
された送りモータ制御信号に基づき、ギヤ送りモータ4
が駆動される。すなわち、マイクロコンピュータ19に
より選択された速度にしたがって、光ピックアップ3が
所定の方向に移動する。
【0083】このように、光ピックアップ3が、目標ト
ラックに対応する位置まで移動する間に、スピンドルモ
ータ2の回転数も、以下のように所定の速度に整定され
る。
【0084】ここに、図7は、定常動作時およびアクセ
ス時のスピンドルモータ制御回路16の構成部分の出力
信号の一例を示すタイミングチャートである。なお、図
7の例においては、光ピックアップ3が、光ディスク1
の内周側のある位置から外周側の目標トラックへアクセ
スしている。
【0085】内周側のある位置で定常動作しているとき
には、マイクロコンピュータ19により与えられるアク
セスタイミング信号119は、通常動作時であることを
示すL(ロー)レベルであり、CLV制御回路30は、
同期信号112および基準信号113に基づいて、回転
数制御信号132を生成する。アクセスが開始される時
点(図7中のアクセスタイミング信号119がH(ハ
イ)レベルになった時点)で、基準クロック生成回路2
8は、基準クロックの周波数を、与えられた目標トラッ
クに対応する位置での線速度に対応した値T2に設定
し、設定された周波数の基準クロック130を位相誤差
検出回路29に出力する。位相誤差検出回路29は、基
準クロック130の位相と回転数検出信号134の位相
とを比較し、図7に示すような位相誤差信号131を出
力する。
【0086】本実施例においては、たとえば、位相誤差
信号131は、基準クロック130の立上りエッジと回
転数検出信号134の立上りエッジとを比較し、基準ク
ロック130の立上りエッジよりも回転数検出信号13
4の立上りエッジの方が先に検出された場合には、スピ
ンドルモータ2の回転数が、目標の回転数よりも速いと
判断してマイナスの信号となり、その一方、基準クロッ
ク130の立上りエッジよりも回転数検出信号134の
立上りエッジの方が遅れて検出された場合には、回転数
が、目標の回転数よりも遅いと判断してプラスの信号と
なる。
【0087】CLV制御回路30は、位相誤差信号13
1の極性がプラスである場合、すなわちプラスの信号で
ある場合には、スピンドルモータ2の回転数を加速する
ような回転数制御信号132を生成し、その一方、位相
誤差信号131がマイナスの信号である場合には、スピ
ンドルモータの回転数を減速するような回転数制御信号
132を生成し、最終的に、位相誤差検出回路29にお
いて、回転数検出信号134のエッジと基準クロック1
30のエッジとが一致するようにスピンドルモータ2の
回転数を制御する。このような動作により、光ピックア
ップ3が目標トラックに到着する以前、すなわち、アク
セス終了以前に、スピンドルモータ2の回転数を、目標
トラックの位置に対応する回転数に、ほぼ整定すること
ができる。
【0088】アクセス終了時には、マイクロコンピュー
タ19が、定常動作時を示すアクセスタイミング信号1
19を、スピンドルモータ制御回路16のCLV制御回
路30に与えるため、このCLV制御回路30は、再
び、同期信号112および基準信号113に基づき、回
転数制御信号を生成し、スピンドルモータ2の速度を制
御し、その結果、光ディスク装置は、速やかにデータを
再生することが可能となる。
【0089】なお、外周側のある位置から内周側の目標
トラックへ、光ピックアップ3をアクセスさせる場合
も、前述した場合と同様に制御可能であることは言うま
でもない。また、光ディスク1の回転数を2倍速、4倍
速・・・・に切り換える場合でも、基準クロック130
の周波数を2倍、4倍・・・・に設定することにより、
スピンドルモータ2の回転数を目標回転数に迅速に整定
することができる。
【0090】本実施例によれば、ギヤ送りモータ4のモ
ータ本体内に設けられた3つのホール素子から得られた
信号に基づき、送りモータ回転数検出回路18が、光ピ
ックアップの移動距離、移動速度を算出するとともに、
その移動方向を検出し、光ピックアップを所定の目標ト
ラックまでアクセスする必要があるときに、マイクロコ
ンピュータ19が、これらに基づき、予め定められた移
動速度パターンから所定の速度を算出し、移動速度と算
出された速度とが一致するように送りモータ制御信号を
生成する。したがって、比較的簡単な回路構成により、
光ピックアップの移動距離、移動速度などを正確に得る
ことができ、その結果、より確実にかつより迅速に所望
のトラックに光ピックアップをアクセスすることが可能
となる。
【0091】また、本実施例によれば、スピンドルモー
タ2に設けられた3つのホール素子から得られた信号に
基づき、モータ回転数検出回路27が、スピンドルモー
タ2の回転数を検出し、光ピックアップを所定の目標ト
ラックまでアクセスする必要があるときに、マイクロコ
ンピュータ19が、光ピックアップの位置を示す光ピッ
クアップ位置信号を、スピンドルモータ制御回路16に
与え、スピンドルモータ制御回路16は、光ピックアッ
プ位置信号並びにスピンドルモータ2の回転数および回
転方向に基づき、スピンドルモータの回転数を決定し、
当該回転数にスピンドルモータ2を整定する。したがっ
て、簡単な回路により、スピンドルモータの回転数を制
御することが可能となる。さらに、本実施例によれば、
光ピックアップの目標トラックまでのアクセスが終了す
る前に、スピンドルモータ2が目標トラックでの略回転
数に整定され得る。
【0092】すなわち、本実施例によれば、ギヤ送りモ
ータを構成するDCブラシレスモータに内蔵されたホー
ル素子から与えられる信号に基づき、光ピックアップの
移動距離および移動速度を算出するようにしている。し
たがって、アクセス時に発生する光ピックアップ3内の
対物レンズの振動による影響や、光ディスクの偏心によ
る影響を受けることなく、正確に光ピックアップの移動
距離および移動速度を算出することができ、その結果、
精度よくかつ迅速に、光ビームを目標トラックに位置決
めすることが可能となる。
【0093】また、スピンドルモータにDCブラシレス
モータを用いて、これに内蔵されたホール素子の出力か
らスピンドルモータの回転数を検出するようにしている
ので、CLV制御において、アクセス中に再生RF信号
に含まれている同期信号が検出できなくても、スピンド
ルモータを略所望の回転数に整定することができる。こ
のため、アクセス終了時にはスピンドルモータの回転数
を短時間で整定可能となり、直ちにデータを再生できる
ので、アクセス時間を短縮することができる。さらに、
光ピックアップの移動距離および速度検出のための、あ
るいはスピンドルモータの回転数検出のための外部検出
装置を設ける必要がないため、低価格化が要求される民
生用等の光ディスク装置に用いるのに好適である。
【0094】次に、本発明の第2実施例にかかる光ディ
スク装置につき説明を加える。この実施例は、送りモー
タ回転数検出回路18の構成を除き、第1実施例と同様
である。図8は、この第2実施例にかかるギヤ送りモー
タのモータ本体に設けられた3つのホール素子および送
りモータ回転数検出回路の構成を示すブロックダイヤグ
ラムである。図8に示すように、この送りモータ回転数
検出回路18は、ホール素子35aから与えられる信号
を受け入れ、これらの間の第1の差信号を出力する第1
の差動アンプ20a'、ホール素子35bから与えられ
る信号を受け入れ、これらの間の第2の差信号を出力す
る第2の差動アンプ20b'、ホール素子35cから与
えられる信号を受け入れ、これらの間の第3の差信号を
出力する第3の差動アンプ20c'、第1の差信号と基
準電圧とを比較する第1のコンパレータ23a'、第2
の差信号と基準電圧とを比較する第2のコンパレータ2
3b'、第3の差信号と基準電圧とを比較する第3のコ
ンパレータ23c'、第1のコンパレータ23a'の出力
を、第2のコンパレータ23b'の出力に基づきラッチ
するラッチ24、第1のコンパレータ23a'と第2の
コンパレータ23b'との間の論理積をとる第1のAN
D回路25a、第2のコンパレータ23b'と第3のコ
ンパレータ23c'との間の論理積をとる第2のAND
回路25b、第3のコンパレータ23c'と第1のコン
パレータ23a'との間の論理積をとる第3のAND回
路25c、および、第1のAND回路25aないし第3
のAND回路25cの論理和をとるOR回路26を有し
ている。
【0095】このように構成された送りモータ回転数検
出回路18に与えられる信号および各構成部分から出力
される信号を図9のタイミングチャートに示す。ホール
素子35a、35b、35cから、それぞれ与えられる
出力電圧116a+および116a−、116b+およ
び116b−、ならびに、116c+と116c−は、
差動アンプ20a'、20b'および20c'に与えら
れ、図8に示すような第1の差信号121a'ないし第
3の差信号121c'が得られる。
【0096】第1実施例と同様に、本実施例において
も、ホール素子35a、35b、35cの各々が、モー
タの回転中心、すなわち、回転軸に対して、120度間
隔で3個配置されているため、第1の差信号121a'
ないし第3の差信号121c'の位相は、互いに2/3
・πだけずれている。したがって、第1のコンパレータ
23a'ないし第3のコンパレータ23c'から出力され
るパルス信号123'ないし125'の位相も、互いに2
/3・πだけずれている。
【0097】さらに、AND回路25aないしAND回
路25cにより、互いに隣接する2つのホール素子の出
力に基づくコンパレータ出力の論理積に対応するパルス
信号126ないし128が、図8に示すように、それぞ
れ得られる。これら論理積に対応するパルス信号126
ないし128は、OR回路26に与えられ、OR回路2
6が、これらの論理和を求める。この論理和に対応する
信号が、回転数検出信号117となる。また、ラッチ回
路24は、パルス信号123'の信号レベルをパルス信
号124'の立上りエッジでラッチする。このラッチ回
路24により得られる信号が、回転方向検出信号118
となる。
【0098】図8に示す送りモータ回転数検出回路18
により生成された回転数検出信号117および回転方向
検出信号118は、マイクロコンピュータ19に与えら
れ、アクセス時に、ギヤ送りモータ4の移動を制御する
ために用いられる。
【0099】本実施例によれば、より簡単な回路によ
り、正確にギヤ送りモータの回転数を算出するととも
に、回転方向を検出することが可能となる。
【0100】本発明は、以上の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることは言うまでもない。
【0101】たとえば、前記実施例においては、光ディ
スク装置は、光ディスク1の回転数すなわち回転速度
が、線速度一定となるように、そのスピンドルモータ2
の速度を制御しているが、本発明は、いわゆるCLV制
御のみでなく、光ディスクの回転数すなわち回転速度が
角速度一定であるような、いわゆるCAV制御のために
用いることも可能である。ここに、図10は、本発明の
さらに他の実施例にかかる光ディスク装置の構成を示す
ブロックダイヤグラムである。図10に示すように、こ
の光ディスク装置は、スピンドルモータ制御回路16'
の構成およびこれに与えられる信号を除き、図1の光デ
ィスク装置と略同様の構成となっている。
【0102】この実施例において、スピンドルモータ制
御回路16'は、リップルフィルタ31およびCAV制
御回路32を有している。スピンドルモータ2は、第1
実施例と同様に、ホール素子を内蔵するDCブラシレス
モータで構成されている。本実施例においては、スピン
ドルモータ2を構成するDCブラシレスモータに内蔵さ
れているホール素子の出力133に基づき、モータ回転
数検出回路27が、スピンドルモータ2の回転数および
回転方向を検出する。
【0103】CAV制御回路32は、モータ回転数検出
回路27から与えられる回転数検出信号134および回
転方向検出信号135と、マイクロコンピュータ19に
より与えられる目標回転数に対応する基準クロック13
0'を受け入れる。
【0104】さらに、CAV制御回路32は、回転数検
出信号134と基準クロック130'との間の位相差を
検出し、この位相差に対応した回転数制御信号136を
生成し、リップルフィルタ31に与える。リップリフィ
ルタは、与えられた信号を平滑化しスピンドル制御信号
114を出力する。スピンドルモータ駆動回路17は、
スピンドル制御信号114に基づき、スピンドルモータ
2を回転させる。このように、本実施例においては、ス
ピンドルモータ制御回路16により、スピンドルモータ
2の回転数を一定に保つように制御される。ここに、ス
ピンドルモータ2の目標回転数に対応した基準クロック
130'の周波数F(Hz)は、前述した式(8)にし
たがって得ることができる。たとえば、n=24パル
ス、ψ=458rpmの場合には、基準クロック13
0'の周波数Fを183.3Hzに設定すればよい。
【0105】また、前記第1実施例においては、コンパ
レータ22から与えられる回転数検出信号117の立ち
上がり或いは立ち下がりをカウントすることにより、ギ
ヤ送りモータ4などの回転数を得ているが、たとえば、
回転数検出信号117の立上りと立下りの両エッジをカ
ウントすることによりギヤ送りモータ4などの回転数を
得てもよい。このように構成することで、回転数検出の
分解能をさらに向上することが可能となる。
【0106】さらに、前記第2実施例においては、送り
モータ回転数検出回路18を、図8に示すような構成と
したが、モータ回転数検出回路27、もしくは、送りモ
ータ回転数検出回路18およびモータ回転数検出回路2
7の双方を、図8に示すような構成としてもよいことは
明らかである。
【0107】また、前記実施例においては、ギヤ送りモ
ータのモータ本体などに、所定の角度間隔で、複数のホ
ール素子を配置し、これらホール素子から得られる信号
に基づき、モータの回転数および回転方向を算出してい
るが、これに限定されることはなく、ホール素子以外の
磁気センサをモータ本体に設け、これらから得られる信
号に基づき、モータの回転数などを算出してもよいこと
は明らかである。
【0108】さらに、前記実施例においては、ギヤ送り
モータのモータ本体などに、3つのホール素子が内蔵さ
れているが、これに限定されるものではなく、2つ或い
は4つ以上のホール素子を設けてもよいことは明らかで
ある。
【0109】また、本明細書において、手段とは、必ず
しも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能
が、ソフトウエアによって実現される場合も包含する。
また、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実
現されても、二以上の手段の機能が一つの物理的手段に
より実現されてもよい。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な回路構成によ
り、光ピックアップの移動距離および速度を正確に算出
することができ、その結果、アクセス時間を短縮するこ
とができる光ディスク装置のトラックアクセス装置を提
供することが可能となる。
【0111】また、本発明によれば、簡単な回路構成に
より、スピンドルモータの回転数を正確に算出し、この
回転を正確に制御することができるスピンドルモータ回
転数制御装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例にかかる光ディスク
装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図2】 図2は、本実施例にかかる送りモータのモー
タ本体の回路構成を示す図である。
【図3】 図3は、本実施例にかかるギヤ送りモータの
モータ本体に設けられたホール素子および送りモータ回
転数検出回路を示すブロックダイヤグラムである。
【図4】 図4は、本実施例にかかる送りモータ回転数
検出回路に与えられる信号および各構成部分から出力さ
れる信号を示すタイミングチャートである。
【図5】 図5は、本実施例にかかる第1のホール素子
および第2のホール素子により与えられる信号、ならび
に、送りモータ回転数検出回路の所定の構成部分により
得られる信号を示す図である。
【図6】 図6は、本実施例にかかるスピンドルモータ
制御回路およびこれに関連する周辺回路の構成を示すブ
ロックダイヤグラムである。
【図7】 図7は、定常動作時およびアクセス時のスピ
ンドルモータ制御回路の構成部分の出力信号の一例を示
すタイミングチャートである。
【図8】 図8は、本発明の第2実施例にかかるギヤ送
りモータのモータ本体に設けられたホール素子および送
りモータ回転数検出回路の構成を示すブロックダイヤグ
ラムである。
【図9】 図9は、第2の実施例にかかる送りモータ回
転数検出回路に与えられる信号および各構成部分から出
力される信号を示すタイミングチャートである。
【図10】 図10は、本発明のさらに他の実施例にか
かる光ディスク装置の構成を示すブロックダイヤグラム
である。
【図11】 図11は従来の光ディスク再生装置の一例
を示すブロックダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 光ピックアップ 4 ギヤ送りモータ 5 光電変換器 6 再生信号処理回路 7 制御信号処理回路 8 EFM復調回路 9 CIRCデコーダ 14 送りモータ制御回路 16 スピンドルモータ制御回路 18 送りモータ回転数検出回路 19 マイクロコンピュータ 20a〜20c 差動アンプ 21 加算アンプ 22 コンパレータ 23a〜23c コンパレータ 24 ラッチ回路 27 モータ回転数検出回路 28 基準クロック生成回路 29 位相誤差検出回路 30 CLV制御回路 31 リップルフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 秋夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 事業部内 (72)発明者 野村 奈緒己 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報映像事業部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクに光ビームを発するととも
    に、該光ディスクにより反射された光ビームを受光する
    光ピックアップを、光ディスクの半径方向に移動させ、
    前記光ビームを光ディスクの所望トラックに位置決めす
    るための、トラックアクセス装置であって、 マグネットロータと、該マグネットロータの回転により
    生じる極変位を検出する少なくとも複数の磁極検出手段
    とを有し、前記複数の磁極検出手段が、それぞれ、所定
    の角度間隔をもって配置された送りモータと、 前記モータに連結され、モータの回転に基づき、前記光
    ピックアップを半径方向に動かすための送り移動機構
    と、 前記複数の磁極検出手段により得られた極変位信号を受
    け入れ、該極変位信号に基づき前記送りモータの回転量
    および回転数を検出する送りモータ回転数検出手段と、 前記送りモータ回転数検出手段により得られた前記回転
    量および前記回転数に基づき、前記光ピックアップの移
    動距離および移動速度を算出する移動距離算出手段と、 前記移動距離算出手段により得られた移動距離および移
    動速度に基づき、前記送りモータを駆動するための駆動
    信号を生成する送りモータ駆動手段とを備えたことを特
    徴とする光ディスク装置のトラックアクセス装置。
  2. 【請求項2】 前記送りモータ回転数検出手段が、前記
    極変位信号の各々の間の差信号を算出し、前記差信号の
    位相差を示す信号を得て、当該位相差を示す信号に基づ
    き、前記回転量および前記回転数を検出するように構成
    されたことを特徴とする請求項1に記載のトラックアク
    セス装置。
  3. 【請求項3】 前記送りモータ回転数検出手段が、前記
    差信号のそれぞれをクリップするクリップ手段と、前記
    クリップ手段により得られた複数の信号を加算する加算
    手段とを有し、前記加算手段から得られる信号に基づ
    き、前記回転量および前記回転数を検出するように構成
    されたことを特徴とする請求項2に記載のトラックアク
    セス装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記極変位信号を受け入れ、該
    極変位信号に基づき、前記送りモータの回転方向を検出
    する回転方向検出手段を備えたことを特徴とする請求項
    1ないし3の何れか一項に記載のトラックアクセス装
    置。
  5. 【請求項5】 前記回転方向検出手段が、複数の磁極検
    出手段中の第1の磁極検出手段に関連する第1の極変位
    信号と、前記第1の磁極検出手段以外の第2の磁極検出
    手段に関連する第2の極変位信号との間の位相差に基づ
    き、前記送りモータの回転方向を検出するように構成さ
    れたことを特徴とする請求項4に記載のトラックアクセ
    ス装置。
  6. 【請求項6】 前記回転方向検出手段が、前記第1の極
    変位信号に基づく第1のパルスを生成する第1のパルス
    生成手段と、前記第2の極変位信号に基づく第2のパル
    スを生成する第2のパルス生成手段と、前記パルス生成
    手段の出力を、前記第2のパルス生成手段からの出力に
    基づきラッチするラッチ手段とを備え、ラッチ手段の出
    力により前記回転方向を検出するように構成されたこと
    を特徴とする請求項5に記載のトラックアクセス装置。
  7. 【請求項7】 前記磁極検出手段が、ホール素子からな
    ることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記
    載のトラックアクセス装置。
  8. 【請求項8】 光ディスクを回転するためのスピンドル
    モータの回転数を制御する光ディスク装置のスピンドル
    モータ回転数制御装置であって、 マグネットロータと、該マグネットロータの回転により
    生じる極変位を検出する少なくとも複数の磁極検出手段
    とを有し、前記複数の磁極検出手段が所定の角度間隔を
    もって配置されたスピンドルモータと、 前記複数の磁極検出手段により得られた極変位信号を受
    け入れ、該極変位信号に基づき前記スピンドルモータの
    回転数を検出するスピンドルモータ回転数検出手段と、 前記スピンドルモータ回転数検出手段により得られた前
    記回転数に基づき、前記スピンドルモータを駆動するた
    めの駆動信号を生成するスピンドルモータ制御手段とを
    備えたことを特徴とする光ディスク装置のスピンドルモ
    ータ回転数制御装置。
  9. 【請求項9】 前記光ディスク装置が、線速度一定の光
    ディスク上に形成されたデータを読みだし或いはこれに
    データを書き込むように構成され、 前記制御手段が、さらに、光ディスク上に形成されたデ
    ータを読み出す際或いはこれにデータを書き込む際に、
    光ディスクから得られたアドレス情報に基づき、前記ス
    ピンドルモータの回転数を制御し、その一方、光ディス
    ク中の目標トラックに、光ピックアップをアクセスすべ
    き際に、制御するように構成されたことを特徴とする請
    求項8に記載のスピンドルモータ回転数制御装置。
  10. 【請求項10】 前記光ディスク装置が、線速度一定の
    光ディスク上に形成されたデータを読みだし或いはこれ
    にデータを書き込むように構成されたことを特徴とする
    請求項8に記載のスピンドルモータ回転数制御装置。
JP19209695A 1995-07-27 1995-07-27 光ディスク装置のトラックアクセス装置およびスピンドルモータ回転数制御装置 Pending JPH0944859A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7291996B2 (en) 2002-09-30 2007-11-06 Mitsumi Electric Co., Ltd. Optical disc drive and brake control method thereof

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7291996B2 (en) 2002-09-30 2007-11-06 Mitsumi Electric Co., Ltd. Optical disc drive and brake control method thereof

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