JPH0943558A - 導波路型偏光コンペンセータ並びにそれを用いた導波路型リング共振器および導波路型マッハツェンダ干渉計 - Google Patents

導波路型偏光コンペンセータ並びにそれを用いた導波路型リング共振器および導波路型マッハツェンダ干渉計

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JPH0943558A
JPH0943558A JP19149195A JP19149195A JPH0943558A JP H0943558 A JPH0943558 A JP H0943558A JP 19149195 A JP19149195 A JP 19149195A JP 19149195 A JP19149195 A JP 19149195A JP H0943558 A JPH0943558 A JP H0943558A
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JP
Japan
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waveguide
waveguide type
polarized light
ring
core
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JP19149195A
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English (en)
Inventor
Naoto Uetsuka
尚登 上塚
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導波路の複屈折を補償して、導波路型リング共
振器のx偏光とy偏光の共振点を一致させ、入力光の偏
光状態に応じて出力パワが変動しないようにする。 【解決手段】導波路は石英ガラス基板18上に形成され
たコア17の周囲をクラッド16で埋め込んだ構造とす
る。リング導波路10の一部に導波路型偏光コンペンセ
ータ20を形成する。このコンペンセータ20は、リン
グ導波路10を構成するコア17のエバネッセント領域
に周期的に屈折率を変えた多層膜21を形成する。多層
膜21はTiO2 、SiO2 の交互の層を用いる。導波
路型偏光コンペンセータ20の長さを、l=Δβ0 ・π
r/Δβ(Δβ0 ;リング導波路のx偏光とy偏光の伝
搬定数差、Δβ;コンペンセータを形成した導波路部分
を伝搬するx偏光とy偏光の伝搬定数差、r;リング半
径)とする。これによりΔβ0 とΔβとが相殺される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波路型偏光コン
ペンセータ並びにそれを用いた導波路型リング共振器お
よび導波路型マッハツェンダ干渉計に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図2(a)に従来の導波路型リング共振
器の一例を示す。このリング共振器は、入力ポート1
2、2つのカプラ11、リング導波路10、ヒータ14
および、出力ポート13より構成される。
【0003】図2(b)は図1のa−a’断面図を示し
たものである。石英ガラス基板18上のクラッド16に
埋め込んだコア17内を光は伝搬していく。
【0004】入力ポート12より入射された光は、カプ
ラ11によりリング導波路10に結合する。この光は、
リング導波路10の共振条件を満たす時のみ、出力ポー
ト13より出射する。出力ポート13より出射する光パ
ワPout は、次式で示される。
【0005】 Pout /Pin=T2 /{(1−R)2 +4Rsin2 (βπr)} (1) T=K2 exp(−απr) (2) R=(1−K2 )exp(−2απr) (3) ここで r;リング半径 α;リング部の損失 K;カプラ11の振幅結合係数 β;導波路の伝搬定数 ヒータ14に電流を流すと、導波路を形成するガラスの
熱光学効果により、屈折率が変化する。これにより式
(1)中のβが変化するため、図2(c)に示す様に、
ある電流値で共振条件を満たし、出力ポート13より光
が出射する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、導波路は、
コア断面形状が正方形あるいは真円であってもクラッド
やコアを形成するガラスの熱膨張係数差により、若しく
はコア断面形状が長方形あるいは、楕円となると複屈折
を持ち、x偏光とy偏光の伝搬定数βが異なり、図2
(c)に示す様に、x偏光とy偏光の共振点が分離す
る。
【0007】現在の光通信システムで用いられている単
一モード光ファイバは、x偏光とy偏光の両偏光が伝搬
可能であり、その両偏光はわずかな応力等により容易に
結合し、x,y偏光のパワは、時々刻々と変化する。そ
のため、導波路型リング共振器がx,y偏光で特性が異
なると、単一モード光ファイバの偏光状態に応じて出力
パワが変動し、光通信システムに適用できない。なお、
この問題は導波路型マッハツェンダ干渉計型にも共通す
る。
【0008】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
を解消し、複屈折を補償できる導波路型偏光コンペンセ
ータを提供することにある。
【0009】また、本発明の目的は、偏光方向によって
特性が変化しない実用的な導波路型リング共振器および
マッハツェンダ干渉計型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、石英基板上ま
たはSi基板上に形成された断面矩形状あるいは断面円
形状のコアを持ち、その周囲をコアよりも屈折率の低い
クラッドで埋め込んだ石英系ガラス導波路において、コ
ア内を伝搬する光のエバネッセント領域に、周期的に屈
折率を変えた多層膜を形成したものである。
【0011】ここで断面形状の「矩形」とは正方形、長
方形であり、また「円形」とは真円、楕円であり、いず
れの場合もそれらの形状からわずかに変形した類似の形
状をも含むものである。
【0012】多層膜にはTiO2 、SiO2 の交互の層
を用いることが好ましい。通常、コアはSiO2 −Ti
2 で形成されており、これと同一材料で多層膜を形成
するとクラッドを伝搬するエバネッセント波が多層膜と
相互作用し、導波路を伝搬するx方向とy方向の伝搬定
数差を大きく変化させることができるからである。
【0013】また、本発明の導波路型リング共振器は、
上述した導波路型偏光コンペンセータを共振器のリング
導波路に形成したものである。この場合において、リン
グ導波路に形成した導波路型偏光コンペンセータの長さ
が、l=Δβ0 ・πr/Δβ(ただし、Δβ0 ;リング
導波路のx偏光とy偏光の伝搬定数差、Δβ;コンペン
セータを形成した導波路部分を伝搬するx偏光とy偏光
の伝搬定数差、r;リング半径)であることが好まし
い。
【0014】また、本発明の導波路型マッハツェンダ干
渉計は、上述した導波路型偏光コンペンセータを干渉計
の光合分波器に形成したものである。
【0015】次に本発明の作用を説明する。
【0016】コア内を伝搬する光のエバネッセント領域
に、周期的に屈折率を変えた多層膜を形成すると、この
多層膜を形成した部分の導波路を伝搬するx方向とy方
向の光のフィールドは、多層膜の影響を受け、多層膜を
形成しない部分の導波路におけるx方向とy方向の伝搬
定数差とは異なる伝搬定数差Δβが生じる。したがって
Δβの値を決めてやることによって、この多層膜を形成
しなかった場合の導波路における複屈折を補償すること
ができ、導波路型偏光コンペンセータを実現できる。
【0017】また、この導波路型偏光コンペンセータを
導波路型リング共振器のリング導波路に形成すると、リ
ング導波路の複屈折が補償でき、x偏光とy偏光の共振
点と近づけることができる。特に、Δβがリング導波路
のx偏光とy偏光の伝搬定数差Δβ0 を相殺するように
多層膜の長さlを上式のように決めてやると、x偏光と
y偏光のピークを一致させることができる。
【0018】なお、導波路型マッハツェンダ干渉計の光
合分波器に形成しても、同じ理由で偏光による特性変動
を解消できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。図1(a)は本実施例による導波路型偏光コンペン
セータを用いた導波路型リング共振器、図1(b)は導
波路型リング共振器に用いられている導波路型偏光コン
ペンセータの断面構造を示したものである。
【0020】図1(b)に示すように、導波路は高純度
の石英ガラス基板18上に形成された断面矩形状(ここ
では正方形)のコア17の周囲をクラッド16で埋め込
んだ構造としている。ここで、コア17はSiO2 −T
iO2 で形成され、クラッド16はSiO2 −B2 3
−P2 5 で形成される。このためコア17の屈折率は
周囲のクラッド16、石英ガラス基板18の屈折率より
高くなっており、光はコア17内に閉じ込められながら
伝搬していく。
【0021】この石英ガラス基板18上に形成された断
面矩形状のコア17の近傍に周期的に屈折率を変えた多
層膜21を装荷する。多層膜21の装荷は、コア17上
のクラッド表面を一部除去することでコアのエバネッセ
ント領域に溝を形成し、その溝に多層膜21を形成する
ことによって行なう。x偏波とy偏波に有効な複屈折を
与えるため多層膜21には、伝搬する光の波長の約1/
10程度の厚さを持つTiO2 、SiO2 の交互の層が
適切である。
【0022】この様な断面構造の導波路を伝搬するx方
向とy方向の光のフィールドEx、Eyは、装荷された
多層膜の影響を受け、x方向とy方向の伝搬定数差Δβ
(=βX −βy )が生じる。そこで、リング導波路10
に沿う多層膜21の長さlを、次式(4) で規定する。
【0023】 l=Δβ0 ・πr/Δβ (4) ただし Δβ0 ;リング導波路のx偏光とy偏光の伝搬定数差 この式の条件を満たす長さlの多層膜21をコア上に形
成すると、リング導波路に関する導波路型偏光コンペン
セータを実現できる。すなわち、x方向とy方向の伝搬
定数差Δβが、リング導波路のx偏光とy偏光の伝搬定
数差Δβ0 を相殺するように多層膜の長さを決めてやる
と、x,y偏光の特性を補償できる。
【0024】図1(b)は、この導波路型偏光コンペン
セータ20を用いた導波路型リング共振器を示したもの
である。この導波路型リング共振器は、入力ポート1
2、リング導波路10、出力ポート13、入力ポートに
つながる導波路8および出力ポート13につながる導波
路9とリング導波路10とをそれぞれ結合するカプラ1
1、リング導波路10の一部を加熱する薄膜状のヒータ
15より構成される。
【0025】上記リング導波路10の中間部の2ケ所
に、導波路型偏光コンペンセータ20を形成する。多層
膜を式(4) の条件を満足した長さlに規定することによ
りリング導波路10の複屈折を補償できる。
【0026】この結果、図1(c)に示す様に、ヒータ
印加電流に対する入出力パワ比Pout /Pinにおけるx
偏光とy偏光のピークを一致させることができる。この
ため、単一モード光ファイバの偏光状態に応じても出力
パワは変動せず、光通信システムへの適用が可能とな
る。特にコヒーレント通信用FDM(周波数分割多重)
に適用するとメリット大である。
【0027】なお、上記実施例では導波路型偏光コンペ
ンセータを導波路型リング共振器に適用した場合につい
て述べたが、本発明はこれに限定されず、例えば導波路
型マッハツェンダ干渉計型の光合分波器等、偏光依存性
に敏感な導波路型光部品にも適用できる。
【0028】
【発明の効果】
(1) 請求項1および2に記載の導波路型偏光コンペンセ
ータによれば、本来の導波路の伝搬定数差と異なる伝搬
定数差を生じさせることができるので、複屈折を補償で
きる。
【0029】(2) 請求項3および5に記載の導波路型リ
ング共振器および導波路型マッハツェンダ干渉計によれ
ば、x偏光とy偏光の共振点を近づけることができるの
で、偏光による特性変動を解消でき、実用的な導波路型
光部品を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導波路型偏光コンペンセータを用いた
導波路型リング共振器の一実施例を示す説明図であっ
て、(a)は平面図、(b)はa−a′断面図、(c)
はヒータ印加電流に対する入出力パワ比特性図。
【図2】従来の導波路型リング共振器例を示す説明図で
あって、(a)は平面図、(b)はa−a′断面図、
(c)ヒータ印加電流に対する入出力パワ比特性図。
【符号の説明】
8 導波路 9 導波路 10 リング導波路 11 カプラ 12 入力ポート 13 出力ポート 15 ヒータ 16 クラッド 17 コア 18 石英ガラス基板 20 導波路型偏光コンペンセータ 21 多層膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英基板上またはSi基板上に形成された
    断面矩形状あるいは断面円形状のコアを持ち、その周囲
    を該コアよりも屈折率の低いクラッドで埋め込んだ石英
    系ガラス導波路において、上記コア内を伝搬する光のエ
    バネッセント領域に、周期的に屈折率を変えた多層膜を
    形成したことを特徴とする導波路型偏光コンペンセー
    タ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の導波路型偏光コンペンセ
    ータにおいて、上記多層膜にTiO2 、SiO2 の交互
    の層を用いたことを特徴とする導波路型偏光コンペンセ
    ータ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の導波路型偏光コ
    ンペンセータをリング導波路の一部に形成したことを特
    徴とする導波路型リング共振器。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の導波路型リング共振器に
    おいて、上記リング導波路の一部に形成した導波路型偏
    光コンペンセータの長さが l=Δβ0 ・πr/Δβ ただし、 Δβ0 ;リング導波路のx偏光とy偏光の伝搬定数差 Δβ;コンペンセータを形成した導波路部分を伝搬する
    x偏光とy偏光の伝搬定数差(〓1.このように定義し
    ました。) r;リング半径 であることを特徴とする導波路型リング共振器。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の導波路型偏光コ
    ンペンセータを光合分波器に形成したことを特徴とする
    導波路型マッハツェンダ干渉計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6847772B2 (en) 2002-02-14 2005-01-25 Fujitsu Limited Planar optical waveguide device
US6873361B1 (en) 1999-01-28 2005-03-29 Takeharu Etoh Image sensor having a plurality of chips
CN106461869A (zh) * 2014-12-11 2017-02-22 华为技术有限公司 一种微环谐振器

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