JPH094345A - 窓開口部の日射および輻射熱の制御方法とその装置 - Google Patents

窓開口部の日射および輻射熱の制御方法とその装置

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JPH094345A
JPH094345A JP15444095A JP15444095A JPH094345A JP H094345 A JPH094345 A JP H094345A JP 15444095 A JP15444095 A JP 15444095A JP 15444095 A JP15444095 A JP 15444095A JP H094345 A JPH094345 A JP H094345A
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HASEGAWAITSUKO KENCHIKU KEIKAK
HASEGAWAITSUKO KENCHIKU KEIKAKU KOBO KK
Shin Nikkei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透光開口部付近の熱負荷の改善と調光を同時に
達成する。 【構成】窓開口部に、多数の透孔が形成された非透光性
または難透光性の遮光板10,20を重ね合わせ状態で
配置し、遮光板10,20を相対的に面方向に移動させ
て、遮光板相互の透孔を通る透光量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば開口部の大き
いカーテンウォールに好適に適用され、その窓開口部付
近の熱負荷の改善とともに、調光が可能な構成とする窓
開口部の日射および輻射熱の制御方法とその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物もデザインの多様化に伴
い、ガラス開口部の占める割合が大きくなっている。と
くに劇場や文化施設などの大型施設では開放感を求める
ために多用されることがある。
【0003】特に、開口部の大きいカーテンウォールで
は日射による入熱が室内の熱環境に大きな影響を与え、
たとえば夏期においては空調設備の負荷が大きくなると
ともに、室内にいる人にとっては過度に暑さを感じるこ
とがある。
【0004】入熱を遮断するには断熱材入りの部材で外
壁を構築すれば足りるが、開放感が劣り、デザイン的に
も満足できない。また、地域的に見るとガラス開口部が
大きい場合は、冬期の室内からの熱の放出によるエネル
ギーロスも改善すべき大きな要因となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】遮光しながら入熱を遮
断する手段として、ブラインドが知られている。ブライ
ンドには光の反射および吸熱効率を上げたものがあり、
太陽光を室外面で反射させることにより熱遮断を目的と
したものがある。
【0006】しかし、この種のブラインドは複数のスラ
ットをつなぎあわせて連続させたものであるから調光を
することはできるが、スラット間から光が透過するので
全閉できず、光(熱線)の遮断効率が悪い。また、規模
的にも1階分(3〜4メートル)程度のものが最大であ
る。
【0007】ロールブラインドも知られているが遮光が
十分ではない。
【0008】カーテンによる遮光も知られている。カー
テン布地そのものを遮光手段とするもので、調光をする
ことはできない。
【0009】熱線反射膜を全面あるいは間隔を置いて帯
状に生成させたガラスが知られている。これらは熱線反
射に重点を置いているが、遮光目的ではないので一定量
の光の透過が常時ある。また、実開平5−66030号
公報に記載のものも同様な根本的な問題が残されてい
る。
【0010】しかしながら、大開口特に開口高さが10
メートルを超えるほどの場合、ガラス開口部付近の熱負
荷を改善するためには、前記の各種の方法では不十分で
あり、大開口部を遮蔽しながら室内側の熱負荷を軽減
し、あわせて室内への太陽光の入射状況を変化させるこ
とにより、室内にいる人にとって興味のある雰囲気をか
もし出す調光手段がなかった。
【0011】特開昭63−27674号公報による場
合、熱線反射シートを用いることにより大形構造物に適
用して熱線の反射自体は達成できるものの、調光を行う
ことができない。
【0012】したがって、本発明の課題は、大開口のガ
ラス開口部の熱負荷の改善と調光を同時に達成するとと
もに、その特性に優れたものを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した窓開
口部の日射および輻射熱の制御方法は、窓開口部に、多
数の透孔が形成された非透光性または難透光性の遮光板
の複数枚を実質的に重ね合わせ状態で配置し、前記遮光
板を相対的に面方向に移動させて、遮光板相互の透孔を
通る透光量を制御することを特徴とするものである。
【0014】ここで、少なくとも最外側の遮光板の室外
面および最内側の遮光板の室内面が熱線反射性を示すも
のであることが望ましい。
【0015】また、本発明の窓開口部の日射および輻射
熱の制御装置は、それぞれ多数の透孔が形成され、かつ
実質的に重ね合わせ状態で窓開口部に配置された複数枚
の非透光性または難透光性の遮光板と、これらの遮光板
を相対的に面方向に移動させて、遮光板相互の透孔を通
る透光量を調整する遮光板移動手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0016】この場合、各遮光板が可撓性シート材料で
あり、窓開口部の天井または床部分に設けられた巻取手
段に巻取および繰り出し自在に前記シート材料が装着さ
れ、このシート材料に対してその展張状態を維持する展
張手段が設けられている構成とすることができる。
【0017】
【作用】本発明に従って、一方または両方の遮光板を面
方向に移動させると、両者の透孔が一致すれば、各透孔
を介して太陽光が室内に入射する。この状態から、遮光
板をずらせば、透孔が一部のみ一致し、入光量が少なく
なり、室内にいる人にとって眩しさを軽減でき、かつ微
妙なある明るさの下で、活動を行うことができる。ま
た、太陽光の入射を完全に遮断したい場合には、一方の
遮光板の透孔に対して、他方の遮光板を一方の遮光板の
透孔を塞ぐ位置に移動させる。他方で、たとえば冬季に
おいて、開放感と十分なる日射を得たい場合には、各遮
光板を完全に巻き上げれることができる。
【0018】かくして、1日の時間内あるいは季節変化
において、あるいは室内での活動目的に応じて、手動で
またはコンピューターを用いての自動化により調光を任
意に選択でき、快適な空間を得ることができる。
【0019】他方で、遮光板により日射を反射し、室内
への入熱を遮断するとともに、調光量を調整することに
より太陽光による輻射熱線の室内への入射量を調整でき
るので、季節の変化および1日の時間変化を勘案しなが
ら、室内温度の調節が可能となり、逆に、室内の空調設
備の負荷の軽減ともなる。
【0020】本発明の具体的な態様における作用につい
ては、次述の実施例とともに具体的に説明する。
【0021】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら実施例によ
りさらに詳説する。図1は本発明の態様を示す概要図で
あり、大形構造物の壁面に、たとえば10mを超える高
さをもって大きな、多数のガラスを組み込んだ透光開口
部1が構成されている。この透光開口部1としては、た
とえば図5に示すように、1枚が比較的大きな単位ガラ
ス1A,1A…を、特開平5−239876号公報など
の継手2を用いて構造部材(図示せず)に支持させて構
成できる。この構造部材としては、適宜の鋼材を開口部
の位置においてトラス組みなどしたものを採用でき、こ
れにより、開放感に優れた開口部となる。
【0022】本発明においては、透光開口部(開口壁)
1を構成するガラスの室内側に、複数枚、好適には図1
に示されているように、2枚の太陽光Sの遮光板、好適
には可撓性の薄い(0.01mm〜3mm、より好適には
0.1mm〜1mm)遮光シート10,20が実質的に重ね
合わせ状態で、たとえばガラスと平行に配置されてい
る。これら遮光シート10,20は、多数の小さい透孔
3が形成されている。
【0023】また、遮光シート10,20は、たとえば
天井4裏に配置された移動装置M,Mにより、それぞれ
面方向、実施例では鉛直方向に移動させるようになって
おり、これによって、遮光シート10,20相互の透孔
を通る透光量を制御するようになっている。
【0024】ここに、遮光シートとしては、光を透過し
ないまたは若干量は透過する非透光性または難透光性の
材料からなる。より、好適には少なくとも室外側に位置
する遮光シートについては、少なくともその室外面が光
の反射率の高いものが、日射の反射を行い室内への放射
熱(輻射熱)を抑制するために好ましい。
【0025】たとえば、それ自体で高反射性を示す金属
の薄板シートまたは箔地のほか、基材シートの表面に高
反射率の金属(たとえばアルミニウム)を層として有す
るものでもよい。ここに基材シートとしては、プラスチ
ックシート、または布のほかガラス繊維などの繊維シー
ト、反射率が低い金属シートなどを用いることができ
る。表面の高反射率の金属の層としては、蒸着処理によ
り形成するほか、その金属シートを基材シートに積層し
たものも用いることができる。本発明の具体例として
は、ガラス繊維の生地にアルミニウムをラミネートある
いは蒸着したもののほか、特にアルミニウム、ステンレ
ス、チタン等の薄板または箔地が好適である。アルミニ
ウムは光輝性が高く、熱の反射率が高くまた輻射率が小
さい性質を備えているので最適である。また、表面処理
をしてもその性質は損なわれず、巻き取り、巻き戻しに
よる耐久性もあることの理由にもよる。アルミニウムの
中でも、強度などの点から、マグネシウム含有アルミニ
ウム合金が好適である。
【0026】また、冬季や夜間における室内の熱を室外
に逃がさないようにするために、室内側の遮光シートの
室内面に熱反射性をもたせることが望ましい。この熱反
射性についても同様の材質のものを選択できる。かかる
態様によれば、冷房、暖房の室内熱負荷は軽減され、窓
面の熱環境も改善されて有効な居住空間が広く得られ
る。
【0027】透孔3の形状としては、図6に示されてい
るように、円形のほか、角形などでもよい。すなわち、
正円、楕円、三角形、四角形などの多角形、あるいはこ
れらの組み合わせ形状を例示できる。各透孔は、規則的
に配置される方が、完全なる遮光を図る上で好ましい
が、全遮光を必要としない場合には、不規則配置も可能
である。透孔3の大きさは、円形を基準として、その直
径が5mm〜10cm程度が望ましい。一方の遮光シートの
透孔に対して、他方の遮光シート非透孔部分にて完全に
覆う透孔ピッチを有することが望ましい。したがって、
この透孔相互にピッチは、透孔の大きさにより適宜選択
される。
【0028】遮光シート10,20は、その一方のみが
移動するほか、両者が移動可能であることが望ましい。
すなわち、日射および輻射熱のみの制御であれば、一方
の遮光シートの移動のみで足りるが、両遮光シート1
0,20を、たとえば天井部分または天井裏まで巻き上
げるようにするのが好ましく、これにより透光開口部全
体を開放するようにすることにより大きな開放感を得る
ことができる。
【0029】遮光シート10,20相互は、図2に示す
ように、実質的に密着または重ね合わせ状態となるの
が、完全なる遮光性を得るために好ましい。すなわち、
図3に示すように、ある程度以上離間しているとする
と、遮光シート10の透孔3Aに対して、これに対向し
た位置では遮光シート20が光を遮断するとしても、遮
光シート10,20間で反射を繰り返しながら、遮光シ
ート20の他の位置における透孔3Bから室内に光が漏
れるからである。
【0030】遮光シート10,20は、図1に示すよう
に、1つの壁を構成する透光開口部1の内側のほか、図
4に示すように、断熱などのために二重ガラスなどの二
重の透光開口部1,1の間に配置することもできる。
【0031】前述のように、本発明に係る遮光板として
は、薄い遮光シートからなるものが望ましい。したがっ
て、逆に、軽量であるために、室外から侵入する風ある
いは空調空気の流れにより揺れて採光量が変化し、採光
が揺らぎ、却って落ち着きのない違和感を与えてしまう
結果となる。
【0032】そこで、遮光シート10,20の風などに
よる揺れによる変形、塵埃の付着による汚れ、物品の接
触による損傷などを防止するために、二重の透光開口部
内に位置させるのが好ましい。しかし、図4に示す一般
的に5cm以内の離間距離しかない二重ガラス間に配置す
ることはスペース的に困難性を伴うので、図7に示すよ
うに、30cm〜150cm程度離間させた、それぞれ単位
ガラス1A,1A…を面として組み上げた二重の透光開
口部1,1の内側に配置することができる。
【0033】この場合、遮光シート10,20が、漏れ
空気などにより揺れることを防止し、かつ常時、それぞ
れが凹凸なく平坦面を維持し、さらに正規の位置にある
ように、適宜の安定化手段を設けるのが望ましい。
【0034】図7〜図11に移動手段および安定化手段
の例を示した。すなわち、図7は壁部の全体構造を示し
たもので、床5と屋根または2階床6との間に、第1透
光開口部1Xが、床5と天井4との間に第2透光開口部
1Yが、それぞれ単位ガラス1A,1A…を面として組
み上げて構成されている。これらの第1透光開口部1X
および第2透光開口部1Yは、第2透光開口部1Yより
室内側に、たとえば遮光シート10,20の幅方向に3
枚分ごと離間して立設された、たとえば円柱からなる主
構造部材7に対して固定されている。具体的には、たと
えば遮光シート10,20の一枚飛びの位置でありかつ
隣接する遮光シート10,20と遮光シート10,20
との間の位置において、継手部材8が高さ方向に間隔を
置いて配設されており、これらの継手部材8を介して前
記の各継手2が主構造部材7に対して連結されることに
より保持されている。さらに、強度を高めるために、継
手部材8は縦部材9および図示しない水平部材(第1透
光開口部1Xおよび第2透光開口部1Yに平行の水平部
材)に骨組み構造をもって連結されることにより補強さ
れている。
【0035】遮光シート10,20の移動手段は、基本
的に、体裁を良くするために、2階床6と天井4との間
に設置されている。移動手段の詳細は、図8および図9
に示されている。移動手段は、2階床6に固定されたH
形鋼30および連結ボルト3により吊り下げられた架台
32に設置されている。架台32は、2枚の端板32
A,32Aとこれらを連結する上、中および下フレーム
32B,32C,32Dにより構成されている。
【0036】また、中フレーム32C、ならびに下フレ
ーム32Dには、正逆回転自在の外駆動モータ33、お
よび水平方向に左右1対の、蛇行修正機モーター34
A,34B、ならびに正逆回転自在の内駆動モータ35
および水平方向に左右1対の蛇行修正用モーター36
A,36Bが配設されている。さらに、2枚の端板32
A,32Aの間には、外巻取ロール37および内巻取ロ
ール38が回転自在に軸支されている。蛇行修正用モー
ター34A,34Bの出力軸に一体となったピニオンP
およびラックRを介して連結された軸受34a,34b
と中フレーム32Cに一体化された中間軸受34cとの
間に、ガイド兼蛇行修正用ロール39A,39Bが軸支
されている。下方についても同様であり、蛇行修正用モ
ーター36A,36Bの出力軸に一体となったピニオン
PおよびラックRを介して連結された軸受36a,36
bと下フレーム32Dに一体化された中間軸受40との
間に、ガイド兼蛇行修正用ロール41A,41Bが軸支
されている。
【0037】外駆動モータ33の駆動力は巻掛け伝達機
構、たとえばベルト42を介して外巻取ロール37に伝
達され、これに巻かれた遮光シート10を昇降させるよ
うになっている。また、内駆動モータ35の駆動力は巻
掛け伝達機構、たとえばベルト43を介して内巻取ロー
ル38に伝達され、これに巻かれた遮光シート20を昇
降させるようになっている。
【0038】44は蛇行修正補助ロールであり、これら
の両端の軸受44a,44bは、上フレーム32Bに固
定された修正用モーター44A,44Bにより、実質的
に上下に移動可能となっている。同様の構造を下方につ
いても、蛇行修正補助ロールを設けることが可能であ
る。
【0039】このように構成された移動手段により、そ
れぞれ隣接する2区間の遮光シート10,20は、たと
えばそれぞれ2区間分共通に、外巻取ロール37および
内巻取ロール38により、外内で独立的に巻取および繰
り出しが行われる。この場合、遮光シート10,20は
実質的にほぼ密着する重ね合わせ状態で昇降が行われ
る。
【0040】遮光または日射量の調整に際しては、前述
の作用の欄で述べたとおり、目的の条件に応じて、遮光
シート10,20全体の昇降量および遮光シート10,
20の各透光3,3の相対的位置関係を調整すべく微量
の昇降量を調整する。
【0041】一方、前述のとおり、実施例における遮光
シート10,20は薄いので、平坦性および蛇行などが
問題となることがある。そこで、図10に示すように、
1枚の遮光シートについて、その両側に設けたたとえば
レーザー光方式による蛇行検出器50A,50Bによ
り、たとえばその遮光シートの両側縁を検出することに
より蛇行量を検知し、両側縁を目的の位置に決めるべ
く、たとえば図9の右側の遮光シート10については、
蛇行修正用モーター34Aの回転角度を調整して室内外
方向に移動させることにより行う。
【0042】同様に、当該図9の右側の遮光シート10
の弛みについては、遮光シート10の凹凸をその側端面
について睨むレーザー光方式またはCCDカメラ方式な
どの弛み検出器51により検出し、たとえば蛇行修正用
モーター34Aによる室内外方向の移動量や、外巻取ロ
ール37の回転速度などの調整によりその弛みを解消す
るように制御する。
【0043】他方で、遮光シート10の昇降量は、外巻
取ロール37の外径に基づいてその正逆回転量に基づい
て検出することもできるが、昇降量に応じて、巻取径が
変化して誤差要因が多くなるので、幸い遮光シート10
には規則的に透孔3が形成されていることに鑑み、その
透孔3に対する光の透過の有無および透過数に基づいて
昇降量を検知することができる。その手段として、たと
えば遮光シート10を挟んで配置した光源およびホトダ
イオード52により構成することがてきる。
【0044】昇降に伴う上下限位置には、上限検出器5
3および下限検出器54を設けることにより、それ以上
の昇降を停止させる機能をもたせることができる。
【0045】図10に示されたこれらの検出器は、基本
的には、隣の室外側遮光シート10、室内側各遮光シー
ト20,20についても同様に設けるものである。
【0046】ここで、遮光シート10,20の平坦性を
確保するために、図7および図10、ならびに図6に示
すように、それらの下端にたとえば重量のある棒部材か
らなるウエイト(バー)71を設けることが望ましい。
【0047】(変形例)上記例は、第1透光開口部1X
と第2透光開口部1Yとの間に遮光シート10,20を
設けたものであるが、図11に示すように、第1透光開
口部1Xおよび第2透光開口部1Yより室内に遮光シー
ト10,20を設けることもできる。また、上記例は、
独立した駆動手段により昇降させるものであるが、一つ
の駆動手段により、遮光シート10,20を昇降させる
こともできる。
【0048】この具体例を図12に示した。すなわち、
一つの駆動モーター61により外巻取ドラム62および
内巻取ドラム63を駆動して、ガイドローラー64,6
5を介して、遮光シート10,20を巻取りにより上昇
させ、あるいは逆回転させることにより、自重を利用し
て繰り出して下降させるようにしたものである。
【0049】遮光量(採光量、日射量)の調整に際して
は、たとえば遮光シート20に対して、アーム方式のテ
ンションコントローラ66を設けて、これにより遮光シ
ート20を押圧することにより若干長さ引き上げること
により行うことができる。この場合、同時にストッパー
67によりクランプして、その状態を維持することが望
ましい。遮光量(採光量)の具体的調整は、テンション
コントローラ65のアーム角度を調節することにより行
うことができる。このように、遮光シート10,20の
駆動系は連動させることにより、共通に昇降させて、遮
光量の調整時のみに一方の遮光シートを微量昇降させる
方式を採ることもができる。
【0050】遮光シート10,20位置の安定化のため
に、他の手段を採ることができる。
【0051】すなわち、図13および図14に示されて
いるように、遮光シート10,20の下部にたとえば金
属製型材からなるウエイトバー71,71をそれぞれ一
体的に設けるとともに、透光開口部1の下部に(参考的
に示す図1および図6参照)、遮光シート10,20の
片側縁部に対向して、溝形のガイドポスト70,70を
それぞれ設け、これらにそれぞれ前記ウエイトバー7
1,71に回転自在に支持したガイドローラ72,72
…を嵌めて、遮光シート10,20をガイドポスト7
0,70に沿って昇降させるようにしたものである。
【0052】ウエイトバー71,71を設けることで、
かつガイドポスト70,70に沿って遮光シート10,
20を昇降させることで、その風による揺れが防止でき
る。
【0053】必要ならば、遮光シート10,20の両側
縁部に、これより剛性の高いたとえば可撓性のガイドワ
イヤー部材を一体化させることにより安定化を図ること
ができる。
【0054】かかる例は遮光シート10,20を自重に
より垂下させるものであるが、図15および図16に示
すように、遮光シート10,20の片がわ側部に一体化
させたガイドワイヤー部材73を、床面の下方に設けた
巻取繰り出し手段74,75により、たとえば図8に示
す上部移動手段との間で遮光シート10,20を張るよ
うにすることもできる。
【0055】面方向に隣合う遮光シート10,10間ま
たは20,20間が離間していると、その間から太陽光
が漏れる。したがって、それらが一部ラップするように
構成することもできる。このために、図15に示すよう
に、上部移動手段P,Qの高さを異ならせることによ
り、遮光シート10,20を配置するようにすれば、容
易に目的を達成できる。
【0056】他方、図17〜図19に示す態様とするこ
ともできる。すなわち、図17に示すように、遮光シー
ト10をガイドロール80およびスナップロール81を
介して巻取ドラム82に巻取駆動モーター83の駆動力
により巻取、巻戻し自在に設け、遮光シート20をガイ
ドロール84を介して巻取ドラム85に巻取駆動モータ
ー86の駆動力により巻取、巻戻し自在に設けたもので
ある。これらの巻取、巻戻し手段に対して、図18から
も判るように、遮光シート10,20の対が隣接して、
共通に垂下されている。
【0057】この例においては、図10に関連して説明
した蛇行防止装置や弛み防止手段を設けない代わりに、
遮光シート10,20の両側の位置を規制しかつ面一に
展張するようにしてある。このために、天井と床との間
に、遮光シート10,20の両側近傍位置において遮光
シート10のガイドワイヤー87A,87B、および遮
光シート20のガイドワイヤー88A,88Bを、担持
部材89を介して張設してある。
【0058】また、遮光シート10の室外側には、その
高さ方向において適宜の間隔を置いて、ウエイトバー9
0,90…を配置してある。このウエイトバー90と遮
光シート10とは、連結部材91,91…により連結し
てある。他方で、ウエイトバー90の両端には、ガイド
筒92,92が一体的に設けられ、これらのガイド筒9
2,92がガイドワイヤー87A,87Bに僅かな隙間
をもって遊嵌している。同様に、遮光シート20につい
ても、その室内側において同様に、その高さ方向におい
て適宜の間隔を置いて、ウエイトバー90,90…を配
置してある。このウエイトバー90と遮光シート10と
は、連結部材91,91…により連結してある。ウエイ
トバー90の両端には、ガイド筒92,92が一体的に
設けられ、これらのガイド筒92,92がガイドワイヤ
ー88A,88Bに僅かな隙間をもって遊嵌している。
【0059】遮光シート10および遮光シート20は、
それぞれ同様にガイドされる。これを遮光シート10に
ついて説明すると、巻取駆動モーター83の駆動力によ
り遮光シート10を、ガイドロール80およびスナップ
ロール81を介して巻取ドラム82に巻取りまたは巻戻
しを行う場合、遮光シート10が連結部材91,91…
によりウエイトバー90に一体化され、その両端のガイ
ド筒92,92がガイドワイヤー87A,87Bに僅か
な隙間をもって遊嵌しているので、ウエイトバー90が
ガイドワイヤー87A,87Bを含む面上に沿って、か
つウエイトバー90の荷重により遮光シート10全体が
下方に張力がかかった状態で昇降する。
【0060】その結果、逆に、遮光シート10が連結部
材91,91…により位置規制されている状態となり、
遮光シート10の巻取りまたは巻戻しに際して、遮光シ
ート10の平面性および位置が規制され、面一の状態が
保持される。
【0061】また、遮光シート10,20による日射量
の調整に際しては、その一方を、実施例では遮光シート
10を若干量昇降することにより行われる。このため
に、ガイドロール80の一方の軸受部に、躯体側固定の
インチング動作モーター93が連結され、そのスクリュ
ー軸部94Aにスプロッケット95Aが一体的に回転す
るように固定され、さらにスプロッケット95Aと、ガ
イドロール80の他方の軸受部を支持するスクリュー軸
部94Bに固定されたスプロッケット95Bとにチェー
ン96が巻き掛けられている。
【0062】かかる構成の下で、インチング動作モータ
ー93により、スクリュー軸部94Aをある回転量を与
えると、ガイドロール80の一方の軸受部がスクリュー
軸部94Aに沿って移動する。同時に、チェーン96を
介してスプロッケット95Bも回転する結果、ガイドロ
ール80の他方の軸受部がスクリュー軸部94Bに沿っ
て移動する。その結果、ガイドロール80の両端が同時
に移動し、この昇降動作に伴って、遮光シート10が昇
降する。実施例においては、インチング動作モーター9
3はステップ的に、たとえば5段階に遮光シート10を
昇降させる。連続的に昇降させることも可能である。
【0063】なお、実施例においては、図18に示され
ているように、一つのガイドロール10に対して、遮光
シート10,20が2対隣接して保持されており、イン
チング動作モーター93により、隣接する2枚の遮光シ
ート10,10が同時にかつ同一の昇降量をもって昇降
される。1対の遮光シート10,20に対して、あるい
は3対以上に遮光シート10,20対に対して同時昇降
を行わせることも可能である。
【0064】上記例においては、2枚の遮光シートを用
いた例であるが、3枚以上でもよい。また、配置態様と
して、垂直のほか、水平や傾斜した状態で配置すること
もできる。遮光シート10,20は、その透孔位置を任
意にし、あるいは規則的に形成された透孔の一部を塞ぐ
ことで、絵やデザインなどを描くことができる。透孔の
形成領域は、全体のほか、上部のみや下部のみとするこ
とができる。
【0065】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、大開口
のガラス開口部付近の熱負荷の改善と調光を同時に達成
するとともに、その特性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明例の概要縦断面図である。
【図2】遮光シートの配置例の概要縦断面図である。
【図3】他の遮光シートの配置例の概要縦断面図であ
る。
【図4】態様を異にする透光開口部と遮光シートの配置
例の概要縦断面図である。
【図5】透光開口部例の正面図である。
【図6】遮光シートの配置例の正面図である。
【図7】透光開口部付近の全体を示す縦断面図である。
【図8】その要部拡大図である。
【図9】昇降手段例の分解斜視図である。
【図10】制御用検出機器の配置例の概要図である。
【図11】透光開口部と遮光シートの別の配置例の概要
縦断面図である。
【図12】移動手段の他の例の概要図である。
【図13】遮光シートのガイド手段の水平断面図であ
る。
【図14】遮光シートのガイド手段の側面図である。
【図15】態様を異にする遮光シートの配置例の斜視図
である。
【図16】その下部の要部縦断面図である。
【図17】別の昇降装置の実施例の要部側面図である。
【図18】その室外側から見た正面図である。
【図19】19−19線矢視図である。
【符号の説明】
1…透光開口部、2…継手、3,3A,3B…透孔、1
0,20…遮光シート。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窓開口部に、多数の透孔が形成された非透
    光性または難透光性の遮光板の複数枚を実質的に重ね合
    わせ状態で配置し、前記遮光板を相対的に面方向に移動
    させて、遮光板相互の透孔を通る透光量を制御すること
    を特徴とする窓開口部の日射および輻射熱の制御方法。
  2. 【請求項2】少なくとも最外側の遮光板の室外面および
    最内側の遮光板の室内面は熱線反射性を示すものである
    請求項1記載の窓開口部の日射および輻射熱の制御方
    法。
  3. 【請求項3】それぞれ多数の透孔が形成され、かつ実質
    的に重ね合わせ状態で窓開口部に配置された複数枚の非
    透光性または難透光性の遮光板と、これらの遮光板を相
    対的に面方向に移動させて、遮光板相互の透孔を通る透
    光量を調整する遮光板移動手段とを備えたことを特徴と
    する窓開口部の日射および輻射熱の制御方法装置。
  4. 【請求項4】各遮光板が可撓性シート材料であり、窓開
    口部の天井または床部分に設けられた巻取手段に巻取お
    よび繰り出し自在に前記シート材料が装着され、このシ
    ート材料に対してその展張状態を維持する展張手段が設
    けられている請求項3記載の窓開口部の日射および輻射
    熱の制御装置。
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