JPH0941099A - 熱間加工性及びエッチング穿孔性に優れた電子部品用Fe−Ni系合金素材 - Google Patents

熱間加工性及びエッチング穿孔性に優れた電子部品用Fe−Ni系合金素材

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JPH0941099A
JPH0941099A JP21410395A JP21410395A JPH0941099A JP H0941099 A JPH0941099 A JP H0941099A JP 21410395 A JP21410395 A JP 21410395A JP 21410395 A JP21410395 A JP 21410395A JP H0941099 A JPH0941099 A JP H0941099A
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Toshiyuki Ono
俊之 小野
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Nikko Kinzoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度のフォトエッチング加工が実施できる
ところの、エッチング穿孔性を始めとする製造性に優れ
たFe−Ni系合金素材を提供する。 【構成】 電子部品用Fe−Ni系合金素材を、「Niを30〜
55wt%含有すると共に、残部がMn,Cr及びFe並びに不可
避的不純物から成り、 かつそのMn含有量が0.05超〜0.1
wt%、 Cr含有量が1wt%以下、 そして不可避的不純物中
のSの含有量が0.005 wt%以下に規制されると共に、 前
記Mn含有量とCr含有量の合計がS含有量の5倍以上とな
るようにMn及びCrの含有量が調整されてなるか、 あるい
は更に、最終冷間圧延後の圧延面における{100}結
晶面の集積度が85%以下である構成」とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、微細エッチングによ
り加工される電子部品用素材に係り、特に高精度シャド
ウマスクや多ピンリ−ドフレ−ム等に用いられる熱間加
工性及びエッチング穿孔性に優れた電子部品用Fe−Ni系
合金素材に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】近年、マイクロプロセッサ等の
IC分野では高集積化が進み、例えばリ−ドフレ−ムで
は200ピン以上の多ピン品が主流になりつつある。こ
れら多ピン用の素材は、強度の観点から“42合金”と
呼ばれるFe−Ni系合金が主要材料となっている。また、
カラ−ブラウン管用のシャドウマスクの分野でも、色純
度の観点から低熱膨張係数の“36合金”と呼ばれるFe
−Ni系合金が使用されている。
【0003】ところで、一般に多ピンリ−ドフレ−ムや
高精度シャドウマスクは寸法精度の点からフォトエッチ
ングにより加工されるので、溝のピッチを狭くするため
にはエッチング穿孔性、特に板厚方向のエッチング速度
の比を表す“エッチファクタ−”と呼ばれる値の大きな
素材が必要となる。しかし、Fe−Ni系合金は、銅合金や
アルミキルド鋼に比べてエッチファクタ−の小さいこと
が微細ピッチ化への課題となっていた。
【0004】ここで、上記エッチファクタ−(EF)は、
エッチング後の状態を模式的に示す図1において、エッ
チング深さをd、サイドエッチ量をSEとすると EF=d/SE で示される。なお、上記サイドエッチ量(SE)はレジス
ト開口縁辺を超えて余剰にエッチングされた量を表すも
ので、実際に形成されたエッチング加工径をR、レジス
ト開口径をrとすると、 SE=(R−r)/2 で表される。
【0005】もっとも、従来から、非金属介在物や微量
不純物の低減によってFe−Ni系合金のエッチング穿孔性
を改善しようとの提案は幾つかなされてはきたが、これ
らの方法によるエッチング穿孔性の向上効果は十分に満
足できるものではなかった。
【0006】また、これとは別に、Fe−Ni系合金の素材
に強加工を施すことによって加工面への{100}結晶
面の集合度を高め、これによりエッチング穿孔性の改善
を図る方法も提案されている。しかし、この方法を適用
するとエッチング面の肌荒れやスジ模様の原因となる上
に、エッチファクタ−の異方性が大きくなるといった弊
害を生じていた。
【0007】このようなことから、本発明が目的とした
のは、上述した弊害を懸念することなく高精度のフォト
エッチング加工が実施できるところの、エッチング穿孔
性を始めとする製造性に優れたFe−Ni系合金素材を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく種々の検討を行ったところ、次のような新
しい知見を得ることができた。即ち、電子部品用Fe−Ni
系合金材は、合金材中に不可避不純物として存在し熱間
加工性等を害するSの悪影響を無害化するために一般に
は“Mn”を含んでいるが(例えば42合金に代表される
Fe−Ni系合金のMnの標準含有量は0.25〜 0.5wt%であ
る)、このMnはエッチング穿孔性に悪影響を及ぼす元素
の1つであり、そのため、Fe−Ni系合金材中におけるMn
の含有量を不可避的不純物たるS含有量と共に低減する
と、Sに起因する熱間割れを防ぎつつ材料のエッチング
穿孔性が大幅に改善できることが判明した。
【0009】しかし、上述のように、Fe−Ni系合金材中
のMn含有量を少なくすればするほどエッチファクタ−が
大きくなることを見出したにもかかわらず、工業的には
S含有量の低減に限界があるため、熱間割れを防ぐとい
う観点からしてMn含有量を極端に低減することにも限度
があった。また、Mn含有量が少ないと、熱間加工(鍛造
等)の際に使用される加熱炉雰囲気中の硫黄分の揺らぎ
によって熱間加工時に微細な割れを生じることがあっ
た。
【0010】そこで、Fe−Ni系合金材において、Mn含有
量に留意しつつこのMn以外の構成元素の作用についても
注意を払い、“Mn以外の元素”の含有量とエッチング穿
孔性及び熱間加工性についても更なる検討を重ねた結
果、これらの中でCrが“熱間割れの発生防止”並びに
“Mn低減によるエッチング穿孔性向上効果の維持”に有
効であることが明らかとなった。
【0011】詳しくは、Th,Ce,Be等の工業的に扱い難
い元素は対象外とし、それ以外の元素についてFe−30〜
55%Ni合金(以降、 成分割合を示す%はwt%とする)に
おける“その含有量とエッチファクタ−の関係”及び
“その含有量と熱間割れの発生状況”を調べ、「特にCr
が熱間加工時においてMnと同じくSに起因した熱間割れ
を防止する効果を示し、 しかもCr含有量が単独に変化し
てもエッチファクタ−は格別に変わることがないこと」
を見出したのである。
【0012】つまり、Fe−Ni系合金材の熱間割れ防止に
対してMnと同様の効果を示し、かつ含有量を増やしても
エッチング穿孔性を阻害しない元素としてCrの存在を確
認したのである。なお、MgやCaの添加によっても熱間割
れの発生防止に効果があるものの、酸化物系介在物が多
くなり、エッチング穿孔性を阻害する傾向が認められ
た。
【0013】そして、また、Fe−Ni系合金材において
は、最終加工終了後の{100}結晶面の集積度が低く
なるように加工調整を行うと、エッチング面の肌荒れや
スジ模様が発生するのを防止でき、更にはエッチファク
タ−の異方性が小さくなって、より好ましい電子部品用
素材が得られることも分かった。
【0014】本発明は、上記知見事項等に基づいてなさ
れたものであり、「電子部品用Fe−Ni系合金素材を、 Ni
を30〜55%含有すると共に、 残部がMn,Cr及びFe並びに
不可避的不純物から成り、 かつそのMn含有量が0.05超〜
0.1wt%、Cr含有量が1%以下、 そして不可避的不純物
中のSの含有量が 0.005%以下に規制されると共に、 前
記Mn含有量とCr含有量の合計がS含有量の5倍以上とな
るようにMn及びCrの含有量が調整された構成とすること
によって、 優れた熱間加工性及びエッチング穿孔性を付
与せしめた点」に大きな特徴を有し、更には「電子部品
用Fe−Ni系合金素材を、 Niを30〜55%含有すると共に、
残部がMn,Cr及びFe並びに不可避的不純物から成り、 か
つそのMn含有量が0.05超〜 0.1wt%、Cr含有量が1%以
下、 そして不可避的不純物中のSの含有量が 0.005%以
下に規制されると共に、 前記Mn含有量とCr含有量の合計
がS含有量の5倍以上となるようにMn及びCrの含有量が
調整され、 しかも最終冷間圧延後の圧延面における{1
00}結晶面の集積度が85%以下である構成とするこ
とによって、 優れた熱間加工性及びエッチング穿孔性を
付与せしめた点」をも特徴とするものである。
【0015】
【作用】上述のように、本願発明は、電子部品用Fe−Ni
系合金材のMn含有量を規制することによってそのエッチ
ング穿孔性を一段と向上させると共に、Mn含有量の低減
により懸念される“Sに起因した熱間加工性劣化の問
題”を、所定量のCrを含有させると共に、S含有量とMn
及びCrの合計含有量との比率調整により巧妙に回避する
こと、あるいは更に、{100}結晶面の集積度をも特
定の範囲内に調整することによってエッチング面の肌荒
れやスジ模様の発生を防止し、かつエッチファクタ−の
異方性をも小さくするできるようにすることを骨子とし
たものであるが、以下、本発明における各構成要件の限
定理由を説明する。
【0016】A) 素材のMn含有量 MnはFe−Ni系合金材のエッチング穿孔性に悪影響を及ぼ
す元素の1つであり、その含有量が 0.1%を超えると上
記悪影響が特に顕著化する。そこで、Mn含有量は少なけ
れば少ないほどエッチファクタ−が向上するので好まし
いが、一般的な鉄原料中のMn含有量からして0.05%以下
にまで低減することは経済性の面で不利となる上、不可
避不純物として材料中に存在し熱間加工性を阻害するS
の作用を抑え切れなくなる。従って、Mn含有量は0.05超
〜 0.1%と限定した。
【0017】B) 素材のCr含有量 Crは、Fe−Ni系合金材の不可避的不純物として存在する
Sを無害化し、Sによる熱間加工性への悪影響を防止す
るために添加される成分である。即ち、前述したよう
に、Fe−Ni系合金材のMn含有量が少なければ少ないほど
材料のエッチングファクタ−は向上するが、Mn含有量を
低減すると不可避的不純物であるSが存在するために熱
間加工性が損なわれるようになる。そこで、存在するS
を無害化するには、Mnと同様に“Sを無害化する作用”
を有したCrを含有させることが必要となる。
【0018】そして、Fe−Ni系合金材中のSを無害化さ
せるには、CrとMnとの合計含有量がS含有量の5倍以上
となるように成分調整を行わなければならない。つま
り、Cr含有量は“Mn含有量との合計量がS含有量の5倍
以上になる量”とする必要があり、「Sの無害化」とい
う観点からはその量は多いほど良い。
【0019】ところで、熱間加工性改善のためにCrを含
有させても、前述の如くFe−Ni系合金材のエッチングフ
ァクタ−を劣化させることはない。即ち、図2は、Fe−
36%Ni合金材におけるMn含有量が0.06%の場合の“Cr含
有量”と“エッチファクタ−の変化率”との関係を示し
たグラフである。なお、図2では便宜上Cr含有量が0.01
%の時のエッチファクタ−を基準にして変化率を計算し
ている。この図2からも分かるように、エッチファクタ
−はCrの含有量に関係なくほぼ一定で、僅かにCr含有量
の増加に伴いエッチファクタ−も大きくなる傾向がみら
る。つまり、Crの含有量が多いほど僅かではあるがエッ
チング穿孔性も向上している。
【0020】上述のようにCr含有量の上限は特に限定す
る必要はないが、多すぎると焼鈍特性や熱膨張係数が大
幅に変化することから、Cr含有量は1%以下と定めた。
【0021】C) 素材のS含有量 SはFe−Ni系合金材の熱間加工性を阻害する不可避的不
純物であり、その含有量は極力少ない方が好ましいが、
Sを工業的規模で大幅に低減させることは経済性の観点
から困難である。しかし、S含有量が 0.005%以下であ
れば、Cr及びMnによるSの影響を無害化する作用とも相
まって所要の熱間加工性が確保できることから、S含有
量は 0.005%以下と定めた。
【0022】D) {100}結晶面の集積度 Fe−Ni系合金材では、エッチング面の肌荒れやスジ模様
の発生を防止したり、エッチングファクタ−の異方性を
小さくするため、“最終冷間圧延後の圧延面”における
{100}結晶面の集積度が「下記“数1”なる式で計
算される値」で85%以下になるように中間加工度を調
整することが好ましい。ただ、エッチファクタ−の異方
性は電子部品に加工する際のフォトリソグラフィ−技術
により矯正することが可能であることから、{100}
結晶面の集積度が85%を超えていても電子部品用Fe−
Ni系合金素材として特に問題はない。
【0023】
【数1】
【0024】次に、本発明に係る電子部品用Fe−Ni系合
金素材の製造方法を説明する。本発明に係るFe−Ni系合
金素材は、Mn含有量を0.05超〜 0.1%の範囲にすると共
にCrとMnの合計含有量がS含有量の5倍以上となるよう
に調整したものであるが、これは、Fe−Ni系合金を溶解
する際にMn含有量を0.05%超〜 0.1%の範囲に調整し、
かつCrとMnの合計含有量がS含有量の5倍以上という要
件を満たすようにCrを1%以下の範囲で添加することで
可能であり、真空溶解や大気溶解など周知の溶解方法で
行うことができる。しかしながら、エッチング穿孔性を
阻害することが周知であるCやSiの低減のために、溶解
原料を厳選し、必要があれば脱酸や脱炭処理を行うこと
が望ましい。
【0025】そして、成分調整されたFe−Ni系合金溶湯
は、インゴットに造塊しても良いし連続鋳造しても良
い。このようにして得られた鋳塊は、熱間脆性を起こす
ことなく鍛造や圧延が可能であり、焼鈍と冷間圧延を繰
り返すことで所望厚さの電子部品用素材とすることがで
きる。なお、最終冷間圧延後の圧延面における{10
0}結晶面の集積度は、冷間圧延の加工度調整によって
制御することができる。また、最終冷間圧延後に歪取り
焼鈍や形状矯正を行っても良い。
【0026】上述の如く、Fe−Ni系合金のMn及びSの含
有量をそれぞれ特定値以下に低減すると共に、このMn含
有量及び添加するCr含有量の合計値とS含有量との比率
を調整することで初めてエッチング穿孔性、特にエッチ
ファクタ−が大幅に向上した熱間加工性に優れる電子部
品用素材を製造することができ、加えて最終冷間圧延後
の圧延面における{100}結晶面の集積度調整を行う
ならば一層好ましい電子部品用素材が得られる。
【0027】次いで、本発明の実施例を比較例と対比し
ながら説明する。
【実施例】まず、真空溶解法によりFe−36%Ni合金並び
にFe−42%Ni合金のMn,Crの含有量を調整し、表1に示
す化学成分組成の各鋳塊を得た。続いて、これらに鍛造
と熱間圧延を施し、更に冷間圧延と焼鈍を繰り返すこと
によって0.15mm厚さの合金帯を製造した。なお、この
時、何れの試料に対しても最終冷間圧延後の圧延面にお
ける“{100}結晶面の集積度”が前記“数1”式で
計算される値で65〜75%になるよう、中間冷間圧延
の加工度を調整した。
【0028】
【表1】
【0029】ここで、得られた合金帯のうち、試料No.1
〜9は本発明の要件を満たす実施例であり、そして試料
No.10 〜16は比較例である。そして、比較例のうち、試
料No.10 〜13はMn含有量は少ないもののそのCr含有量と
Mn含有量の合計値がS含有量の5倍未満のものであり、
試料No.14 〜16はMn含有量が 0.1%を超えるものであ
る。
【0030】次に、これら合金帯のエッチング穿孔性を
比較するため周知のフォトリソグラフィ−技術を適用
し、合金帯の片側の表面に幅80μmの真円状開口部を
多数有するレジストマスクを形成した後、塩化第二鉄水
溶液をスプレ−状に吹付け、先に述べた図1に示すサイ
ドエッチ量SEが15μmになった時のエッチファクタ−EF
を調査した。なお、エッチファクタ−EFとは先に図1を
用いて説明した通りのものである。また、熱間加工性の
評価は、硫黄分の低い重油を燃料で1250〜1270
℃に加熱した炉中に12時間放置した後、熱間鍛造し、
その熱間加工時の割れの発生を調査する方法により行っ
た。実施例及び比較例におけるこれらの結果をまとめて
表1に示す。
【0031】表1に示した結果からも、本発明に係る試
料No.1〜9のようにMn含有量が0.05超〜 0.1%の範囲で
は、CrとMnの含有量の合計値がS含有量の5倍以上であ
るならばFe−36%Ni合金材及びFe−42%Ni合金材の何れ
にも熱間割れの発生がなく、比較例の試料No.14 ,試料
No.15 及び試料No.16 に示すもの(現在主流となってい
るMn含有量のもの)と比較すると、エッチファクタ−で
約 0.1以上大きくなっていること( エッチファクタ−の
変化率にすると5%以上の増加)が分かる。
【0032】これに対して、試料No.10 〜13ではMn含有
量が低いためにエッチファクタ−は大きいものの、Crが
含有量が少なく、CrとMnの含有量の合計値がS含有量の
5倍未満であるが故に熱間加工時に割れを生じている。
【0033】つまり、上記結果からは、Crを添加するこ
とにより熱間割れの発生を確実になくすることが可能と
なった“Mn含有量:0.05超〜 0.1%のFe−Ni系合金材”
は、現在の電子部品材の主流をなしている“Mn含有量:
0.25〜 0.5%のFe−Ni系合金材”よりもエッチファクタ
−で5%以上も改善されたエッチング穿孔性を示すこと
を確認できる。
【0034】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、電子部品用Fe−Ni系合金素材のエッチング穿孔性を
熱間加工性の劣化なく一段と向上させることができ、こ
れにより多ピンリ−ドフレ−ムや高精度シャドウマスク
に代表される微細エッチング加工用高品質電子部品素材
の提供が可能となるなど、産業上非常に有用な効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サイドエッチ量の説明図である。
【図2】Fe−36%Ni合金における“Cr含有量”と“エッ
チファクタ−の変化率”との関係を示したグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Niを30〜55wt%含有し、残部がMn,Cr,
    Fe及び不可避的不純物から成るFe−Ni系合金において、
    Mn含有量が0.05超〜 0.1wt%、Cr含有量が1wt%以下、
    そして不可避的不純物中のSの含有量が 0.005wt%以下
    に規制されると共に、前記Mn含有量とCr含有量の合計が
    S含有量の5倍以上となるようにMn及びCrの含有量が調
    整されて成ることを特徴とする、熱間加工性及びエッチ
    ング穿孔性に優れた電子部品用Fe−Ni系合金素材。
  2. 【請求項2】 Niを30〜55wt%含有し、残部がMn,Cr,
    Fe及び不可避的不純物から成るFe−Ni系合金において、
    Mn含有量が0.05超〜 0.1wt%、Cr含有量が1wt%以下、
    そして不可避的不純物中のSの含有量が 0.005wt%以下
    に規制されると共に、前記Mn含有量とCr含有量の合計が
    S含有量の5倍以上となるようにMn及びCrの含有量が調
    整され、かつ最終冷間圧延後の圧延面における{10
    0}結晶面の集積度が85%以下であることを特徴とす
    る、熱間加工性及びエッチング穿孔性に優れた電子部品
    用Fe−Ni系合金素材。
JP21410395A 1995-07-31 1995-07-31 熱間加工性及びエッチング穿孔性に優れた電子部品用Fe−Ni系合金素材 Pending JPH0941099A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010050106A (ko) * 1999-11-25 2001-06-15 사카모토 다까시 자기특성이 우수한 세미텐션마스크용 Fe-Ni계 합금그리고 그것을 이용한 세미텐션마스크 및 컬러브라운관

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010050106A (ko) * 1999-11-25 2001-06-15 사카모토 다까시 자기특성이 우수한 세미텐션마스크용 Fe-Ni계 합금그리고 그것을 이용한 세미텐션마스크 및 컬러브라운관

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