JPH0940671A - フリルチアゾール化合物およびその用途 - Google Patents

フリルチアゾール化合物およびその用途

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JPH0940671A
JPH0940671A JP19375195A JP19375195A JPH0940671A JP H0940671 A JPH0940671 A JP H0940671A JP 19375195 A JP19375195 A JP 19375195A JP 19375195 A JP19375195 A JP 19375195A JP H0940671 A JPH0940671 A JP H0940671A
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JP
Japan
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compound
salt
alkyl group
amino
pharmaceutically acceptable
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Application number
JP19375195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Katsura
洋介 桂
Mitsuko Oono
満津子 大野
Shigetaka Nishino
重孝 西野
Tetsuo Fuji
哲男 冨士
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的化合物(I)は優れた抗ヘリコ
バクターピロリ作用あるいはH2 −受容体拮抗作用を有
し、有用な抗ヘリコバクターピロリ剤、抗潰瘍剤あるい
はH2 −受容体拮抗剤を提供すること。 【解決手段】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 はアリール基または適当な置換基を1個以
上有しているアル(低級)アルキル基を、R2 およびR
3 は同一または異なっていてもよく、それぞれ低級アル
キル基を示す)で示されるフリルチアゾール化合物、ま
たはその医薬上許容しうる塩、およびこれを含む医薬組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の薬理作用を有す
るフリルチアゾール化合物およびその塩、およびその用
途に関する。より詳しくは、特に抗ヘリコバクターピロ
リ剤およびH 2 −受容体拮抗剤として有用なフリルチア
ゾール化合物およびその医薬上許容しうる塩、ならびに
その用途に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】現在まで
に抗ヘリコバクターピロリ剤、あるいはH2 −受容体拮
抗剤として種々の化合物が提案されている。例えば、特
開昭59−225186号公報にはグアニジノチアゾー
ル誘導体が開示されている。しかし、現在まで提案され
ている化合物は必ずしも充分な効果を与えるものではな
く、さらに優れた効果を示す抗ヘリコバクターピロリ剤
あるいはH2 −受容体拮抗剤の開発が求められている。
【0003】すなわち本発明の一つの目的は、前記した
薬剤として有用な新規な化合物を提供することである。
【0004】本発明の他の目的は、有用な抗ヘリコバク
ターピロリ剤あるいはH2 −受容体拮抗剤を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは鋭意研究を重ねた結果、優れた抗ヘリコバクタ
ーピロリ作用あるいはH2 −受容体拮抗作用を有する新
規なフリルチアゾール化合物、および後記化合物が優れ
た抗ヘリコバクターピロリ作用あるいはH2 −受容体拮
抗作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
【0006】即ち本発明は、一般式(I):
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 はアリール基または適当な置
換基を1個以上有しているアル(低級)アルキル基を、
2 およびR3 は同一または異なっていてもよく、それ
ぞれ低級アルキル基を示す)で示されるフリルチアゾー
ル化合物、またはその医薬上許容しうる塩に関する。ま
た本発明は有効成分として一般式(I’):
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 ' は低級アルキル基、アリー
ル基または適当な置換基を1個以上有していてもよいア
ル(低級)アルキル基を、R2 ' およびR3 ' は同一ま
たは異なっていてもよく、それぞれ水素または低級アル
キル基を示す)で示されるフリルチアゾール化合物また
はその医薬上許容しうる塩を含有する抗ヘリコバクター
ピロリ剤に関する。
【0011】さらに、本発明は、一般式(I):
【化6】 (式中、R1 はアリール基または適当な置換基を1個以
上有しているアル(低級)アルキル基を、R2 およびR
3 は同一または異なっていてもよく、それぞれ低級アル
キル基を示す)で示されるフリルチアゾール化合物、ま
たはその医薬上許容しうる塩、および医薬上許容しうる
担体を含有するH2 −受容体拮抗剤に関する。
【0012】本発明によれば、化合物(I)あるいは
(I’)は以下のようにして製造できる。なお、化合物
(I)も(I’)も同じ方法で製造されるので、以下、
代表例として化合物(I)をとりあげて説明する。方法1
【0013】
【化7】
【0014】(式中、Yはハロゲンを示し、R1 、R2
およびR3 は前記と同義)方法2
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R4 は低級アルキル基を示し、R
1 、R2 およびR3 は前記と同義であるがR2 とR3
同時にアルキル基であることはない。)方法3
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R5 は低級アルキル基を示し、R
1 、R2 およびR3 は前記と同義である)
【0019】目的化合物(I)の好適でその医薬上許容
しうる塩とは、従来からある非毒性の塩である。たとえ
ば、無機酸付加塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨード水素
酸塩、硫酸塩、リン酸塩など)や有機酸付加塩(ギ酸
塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石
酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ト
ルエンスルホン酸塩など)などの酸付加塩、アルカリ金
属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)やアルカリ土類
金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)などの金
属塩、アンモニア塩、有機塩基塩(トリメチルアミン
塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジ
シクロヘキシルアミン塩、N,N−ジベンジルエチレン
ジアミン塩など)、アミノ酸との塩(アルギン酸塩、ア
スパラギン酸塩、グルタル酸塩など)などが挙げられ
る。
【0020】本明細書において使用されている、式中の
定義を説明し、適切な例を詳細に挙げる。「低級」と
は、断らない限り炭素原子が1〜6個を、好ましくは1
〜4個をいう。「適当な置換基を1個以上」という語の
「1個以上」の好ましい数字として1〜4を挙げること
ができる。
【0021】「低級アルキル基」としては、炭素数1〜
6個の直鎖状または分枝状のアルキル基であり、たとえ
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど
が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルキル基が
好ましい。
【0022】「アリール基」としては、たとえば、フェ
ニル、ナフチル、低級アルキル置換フェニル(たとえ
ば、トリル、キシリル、メシチル、クメニル、ジ−t−
ブチルフェニルなど)などが挙げられる。なかでも、フ
ェニル、トリル、キシリルが好ましい。
【0023】「アル(低級)アルキル基」としては、た
とえば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、1
−フェニルエチル、ベンズヒドリル、トリチルなどが挙
げられる。
【0024】アル(低級)アルキル基の適当な置換基と
して、たとえば、低級アルキル(メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル
など)、低級アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−
ブトキシ、ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、t−
ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなど)、低級アルケニ
ル(ビニル、1−プロペニル、アリル、1−メチルアリ
ル、1または2または3−ブテニル、1または2または
3または4−ペンテニル、1または2または3または4
または5−ヘキセニルなど)、低級アルキニル(エチニ
ル、1−プロペニル、プロパルギル、1−メチルプロパ
ルギル、1−エチルプロパルギル、1または2または3
−ブチニル、1または2または3または4−ペンチニ
ル、1または2または3または4または5−ヘキセニル
など)、モノまたはジまたはトリ−ハロ(低級)アルキ
ル(フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロ
メチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメ
チル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチ
ル、1または2−フルオロエチル、1または2−ブロモ
エチル、1または2−クロロエチル、1,1−ジフルオ
ロエチル、2,2−ジフルオロエチルなど)、ハロゲン
(フッ素、塩素、ヨウ素、臭素)、カルボキシ、ヒドロ
キシ、アリール(フェニル、ナフチル、アンスリルな
ど)、カルボキシ(低級)アルキル(カルボキシメチ
ル、カルボキシエチル、カルボキシプロピルなど)、ニ
トロ、アミノ、ジ(低級)アルキルアミノ(ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、エチル
メチルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、エチルメチ
ルアミノ、エチルプロピルアミノなど)、ヒドロキシ
(低級)アルキル(ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチ
ル、ヒドロキシプロピルなど)、シアノ、メルカプト、
低級アルキルチオ(メチルチオ、エチルチオ、プロピル
チオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど)、イミノな
どが挙げられる。
【0025】なかでも好ましいものとして、低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、トリハロ(低級)アル
キル、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、フェニルが挙げら
れる。
【0026】さらに好ましいものとして、メチル、エチ
ル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、フルオロ、クロロ、トリフルオロ、ニトロ、アミ
ノ、ヒドロキシ、フェニルが挙げられる。
【0027】「ハロゲン原子」として、フッ素原子、塩
素原子、ヨウ素原子、臭素原子が挙げられる。
【0028】本発明の目的化合物(I)のR1 、R2
よびR3 において、好ましいものとして下記のものが挙
げられる。 R1 : メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオ
ロ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、フェニル R2 : 水素、メチル、エチル R3 : 水素、メチル、エチル 本発明の目的化合物(I)の製造方法1〜3を以下詳細
に説明する。方法1 目的化合物(I)は、一般式(II)で表される化合物
またはその塩と一般式(III)で表される化合物また
はその塩とを反応させる(Hantzsch合成法)ことによっ
て得られる。反応は溶媒中あるいは溶媒なしでも進行す
る。溶媒は反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に
制限なく使用でき、たとえば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール、クロロホル
ム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジエチル
エーテル、酢酸エチルなどの有機溶媒、水、あるいはこ
れらの混合溶媒が挙げられる。反応温度は特に限定され
ないが、通常は常温〜加熱下で行われる。液性は中性〜
塩基性が好ましい。
【0029】方法2 一般式(IV)で表される化合物またはその塩を、一般
式(V)で表されるアンモニアまたは一級アミンで反応
させる(アンモノリシス)。反応はアンモニアを使用す
る場合、液体アンモニア中あるいはアンモニアの水また
は有機溶媒の溶液中で行われる。また一級アミンを使用
する場合、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては反
応の悪影響を及ぼさないものであれば特に制限なく使用
でき、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどのアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。反応温
度は特に限定されないが、通常は常温〜加温下で行われ
る。またナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アル
コラート、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウムなど
の塩基の存在下に反応をおこなってもよい。
【0030】方法3 まず、一般式(VI)で表される化合物またはその塩と
一般式(VII)で表される化合物を反応させ、一般式
(VIII)で表される化合物またはその塩を得る。反
応は溶媒の存在下または不存在下で行われる。使用でき
る溶媒としては反応に悪影響を与えないものであればよ
く、たとえば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、
クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、テトラヒド
ロフランなどが挙げられる。化合物(VI)と化合物
(VII)は、当量混合され、原料化合物や溶媒は乾燥
したものが好ましく使用される。反応温度は特に限定が
なく、冷却下、室温下、加温下のいずれでも反応は起こ
る。
【0031】次いで化合物(VIII)を一般式(I
X)で表されるアルキルハライドと反応させ、一般式
(X)で表される化合物またはその塩を得る。反応は溶
媒の存在下あるいは不存在下に行われる。反応に悪影響
を与えない溶媒であればいずれのものも使用でき、たと
えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
のアルコール、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、
エーテル、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げら
れる。溶媒は乾燥して用いるのが好ましい。反応温度は
室温〜加温下で行われるのが好ましい。
【0032】得られた化合物(X)を一般式(XI)で
表される化合物と反応させて目的化合物(I)を得るこ
とができる。反応は通常溶媒下で行われる。溶媒とし
て、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ールなどのアルコール、クロロホルム、エーテル、テト
ラヒドロフラン、アセトン、ベンゼン、トルエン、ある
いはこれらの水溶液などが挙げられる。反応温度は室温
〜加温下、反応液の液性は中性〜塩基性で行われるのが
好ましい。
【0033】出発化合物(III)は以下のように製造
できる。
【0034】
【化10】
【0035】(式中、Y、R2 およびR3 は前記と同
義) 反応溶媒は通常、有機酸、たとえば、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などが挙
げられる。反応温度は特に限定されないが、通常は冷却
下〜加温下で行われる。
【0036】上記した方法で得られた目的化合物(I)
は、遊離の状態であるが、それを従来の方法によって塩
に変換することができる。一方、このようにして得られ
た目的化合物(I)が塩の形のばあいも、従来の方法に
よって遊離の状態または塩に変換することができる。ま
た、得られた化合物は、常法、たとえば粉末化、再結
晶、カラムクロマトグラフィー、再沈殿などにより精製
でき、必要により常法によって所望の塩に転換すること
ができる。目的化合物(I)は不斉炭素あるいは二重結
合による光学異性体、幾何異性体などの立体異性体が存
在しうるが、かかる異性体全てならびにそれらの混合物
も本発明の範囲内に含まれる。さらに化合物(I)に
は、下記するA、B2つの互変異性体が存在し、これら
は実質的に同じものを考えられている。したがってこれ
らの異性体も本発明の範囲内に含まれる。
【0037】
【化11】
【0038】目的化合物(I)の有用性を示すため、本
発明の代表化合物の薬理試験データを次に示す。試験方法 化合物のインビトロにおける抗菌作用(抗ヘリコバクタ
ーピロリ作用)を下記する寒天平板倍数希釈法によって
測定した。ヘリコバクターピロリ菌を3%ウマ血清およ
び2%スターチを含むブルセラ寒天平板上で10%炭酸
ガス下、37℃で3日間培養し、ブルセラ液に懸濁し、
マックファーランドNo.1の混濁度のものを得た。こ
の懸濁液を、段階的濃度の下記する試験化合物を含む7
%ウマ血液を補ったブルセラ寒天に植えつけ、炭酸ガス
下、37℃で3日間の培養の後、最小阻止濃度(MI
C)を測定した。表1にMICをμg/mlで示す。試験化合物(1) 4−〔5−(N−エチルカルバモイル)フラン−2−イ
ル〕−2−〔(アミノ){2−(2−メトキシフェネチ
ル)アミノ}メチレンアミノ〕チアゾール シュウ酸塩試験化合物(2) 4−〔5−(N,N−ジメチルカルバモイル)フラン−
2−イル〕−2−〔(アミノ)(n−ブチルアミノ)メ
チレンアミノ〕チアゾール
【0039】
【表1】
【0040】化合物(I)および(I’)、ならびにそ
の医薬上許容しうる塩は、抗ヘリコバクターピロリ作用
およびH2 −受容体拮抗作用をもち、胃炎、潰瘍(胃潰
瘍、十二指腸潰瘍、吻合性潰瘍など)、ゾリンジャー−
エリソン(Zollinger-Ellison) 症候群、消化性食道炎、
胃腸上部出血などの治療に有用である。従って、抗ヘリ
コバクターピロリ剤、H2 −受容体拮抗剤として有用で
あり、特に抗潰瘍剤として有用である。
【0041】本発明の医薬製剤は、化合物(I)、
(I’)またはその医薬上許容しうる塩を有効成分とし
て、経口または非経口投与に適した有機または無機固体
状または液状賦形剤のような医薬上許容しうる担体と混
合して使用することができる。医薬製剤としては、カプ
セル、錠剤、糖衣錠、顆粒、溶液、懸濁液、エマルジョ
ンなどが挙げられる。所望に応じてこれらの製剤中に補
助成分、安定化剤、湿潤剤または乳化剤、緩衝剤および
その他の通常使用される添加剤を含有させてもよい。
【0042】目的化合物(I)の治療学的に有効な薬用
量は、治療を受けている患者の個々の年齢、状態によっ
て種々変わるが、静脈投与のばあいは、日にヒトあるい
は動物1kgに対して目的化合物(I)を0.001〜
100mgの薬用量、筋肉内投与のばあいは、日にヒト
あるいは動物1kgに対して目的化合物(I)を0.0
01〜100mgの薬用量、経口投与のばあいは、日に
ヒトあるいは動物1kgに対して目的化合物(I)を
0.001〜200mgの薬用量が、通常ヒトあるいは
動物の上記した疾患の予防および/または治療に与えら
れる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0044】製造例1 ピリジニウムハイドロブロミドパーブロミド(2.04
g)を5−アセチル−2−(N−エチルカルバモイル)
フラン(1.1g)、25%臭素酸−酢酸溶液(2.3
ml)及び酢酸(20ml)の混合溶液に加え、該混合
物を1.5時間室温で攪拌した。酢酸エチルとn−ヘキ
サンの混合物を得られた反応混合物に加え、溶液をデカ
ンテーションで取り除いた。得られた油分を水及び酢酸
エチルと混合し、得られた混合物を20%炭酸カリウム
水溶液でpH9に調整した。有機層を生理食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し、5−
(ブロモアセチル)−2−(N−エチルカルバモイル)
フラン(1.54g)を得た。 IR(Neat) : 3300, 1660, 1560 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.09 (3H, t, J=7.5Hz), 3.21 -
3.39 (2H, m), 4.77 (2H, s),7.27 (1H, d, J=3.7Hz),
7.65 (1H, d, J=3.7Hz), 8.30 (1H, t, J=7.6Hz)
【0045】製造例2 製造例1と同様にして、5−(ブロモアセチル)−2−
(N−メチルカルバモイル)フラン(1.54g)を得
た。 NMR(DMSO-d6,δ) :2.76 - 2.81 (3H, m), 4.76 (2
H, s), 7.25 (1H, d, J=3.8Hz),7.65 (1H, d, J=3.8H
z), 8.62 - 8.76 (1H, m)
【0046】製造例3 製造例1と同様にして、5−(ブロモアセチル)−2−
(N,N−ジメチルカルバモイル)フランを得た。 IR(Neat) : 1680, 1600, 1560 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :3.00 (3H, brs), 3.21 (3H, br
s), 4.71 (2H, s), 7.19 (1H, d, J=3.7Hz),7.68 (1H,
d, J=3.7Hz)
【0047】製造例4 製造例3で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N,N
−ジメチルカルバモイル)フラン(1.5g)とN−
(n−ブチル)アミジノチオウレア(0.87g)との
エタノール(30ml)溶液を4時間還流した。反応混
合物を減圧下に濃縮し、残渣を30%炭酸カリウム水溶
液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で
濃縮した。残渣をシリカゲル−クロマトグラフィー(3
%メタノール−クロロホルム)に付し、4−〔5−N,
N−ジメチルカルバモイル)フラン−2−イル〕−2−
〔(アミノ)(n−ブチルアミノ)メチレンアミノ〕チ
アゾール(0.44g)を得た。
【0048】mp:185〜186℃ IR(Nujol) : 3325, 1605, 1530 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.91 (3H, t, J=7.2Hz), 1.26 -
1.56 (4H, m), 2.92 - 3.29 (8H, m),6.76 (1H, d, J
=3.5Hz), 7.04 (1H, s), 7.08 (1H, d, J=3.5Hz),7.35
(3H, brs) 元素分析 C15215 2 S・ 1/2H2 O 計算値:C:53.00 H:6.37 N:20.60 測定値:C:53.14 H:6.32 N:20.52
【0049】製造例5 製造例2で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N−メ
チルカルバモイル)フランから、実施例1と同様にし
て、4−〔5−(N−メチルカルバノイル)フラン−2
−イル〕−2−〔(アミノ)(n−ブチルアミノ)メチ
レンアミノ〕チアゾールを製造した。 mp:105〜106℃ IR(Nujol) : 3500, 3350, 1600, 1540 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.91 (3H, t, J=7.0Hz), 1.26 -
1.52 (4H, m), 2.78 (3H, d, J=4.6Hz),3.13 - 3.22
(2H, m), 6.73 (1H, d, J=3.4Hz), 7.09 (1H, d, J=3.4
Hz),7.14 (1H, s), 7.35 (3H, brs), 8.34 (1H, d, J=
4.6Hz) 元素分析 C14195 2 S・H2 O 計算値:C:49.54 H:6.24 N:20.63 測定値:C:49.30 H:6.23 N:20.35
【0050】製造例6 製造例1で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N−エ
チルカルバモイル)フラン(1.03g)とN−(n−
ブチル)アミジノチオウレア(0.69g)とのエタノ
ール(20ml)溶液を1時間還流した。反応混合物を
減圧下に濃縮し、残渣を30%炭酸カリウム水溶液で塩
基性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮し
た。残渣をシリカゲル−カラムクロマトグラフィー(3
%メタノール−クロロホルム)に付し油状物を得た。フ
リーの塩基を常法でシュウ酸塩とし、4−〔5−(N−
エチルカルバモイル)フラン−2−イル〕−2−〔(ア
ミノ)(n−ブチルアミノ)メチレンアミノ〕チアゾー
ル シュウ酸塩(0.93g)を得た。
【0051】mp:236〜237℃ IR(Nujol) : 3250, 1680, 1630, 1560, 1500 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.92 (3H, t, J=7.1Hz), 1.13
(3H, t, J=7.1Hz), 1.28 - 1.43 (2H, m),1.48 - 1.59
(2H, m), 3.22 - 3.35 (4H, m), 6.86 (1H, d, J=3.5H
z),7.13 (1H, d, J=3.5Hz), 7.42 (1H, s), 8.16 (3H,
brs),8.44 (1H, t, J=5.7Hz) 元素分析 C15215 2 S・C2 2 4 計算値: C:47.99 H:5.45 N:16.46 測定値: C:47.55 H:5.20 N:16.26
【0052】実施例1 製造例3で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N,N
−ジメチルカルバモイル)フラン(1.31g)、酢酸
N〔2−(2−メトキシフェネチル)〕アミノチオウレ
ア(1.36g)及び炭酸水素ナトリウム(0.81
g)のエタノール(30ml)溶液を攪拌下で1時間還
流した。反応混合物を減圧下に蒸留し、残渣を30%炭
酸カリウム水溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル−クロマ
トグラフィー(3%メタノール−クロロホルム)に付し
油状物を得た。フリーの塩基を常法でシュウ酸塩とし、
4−〔5−(N,N−ジメチルカルバモイル)フラン−
2−イル〕−2−〔(アミノ){2−(2−メトキシフ
ェネチル)アミノ}メチレンアミノ〕チアゾール シュ
ウ酸塩(0.99g)を得た。
【0053】mp:188〜190℃ IR(Nujol) : 1690, 1650, 1580 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :2.84 (2H, t, J=7.0Hz), 3.11
(6H, brs), 3.36 - 3.51 (2H, m),3.78 (3H, s), 6.76
(1H, d, J=3.5Hz), 6.84 - 6.99 (2H, m),7.09 (1H, d,
J=3.5Hz), 7.18 - 7.28 (3H, m), 7.89 (3H, brs) 元素分析 C20235 3 S・C2 2 4 ・ 1/2H
2 O 計算値:C:51.56 H:5.11 N:13.66 測定値:C:51.58 H:5.14 N:13.47
【0054】実施例2 製造例2で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N−メ
チルカルバモイル)フランを用いて、実施例4と同様に
して、4−〔5−(N−メチルカルバモイル)フラン−
2−イル〕−2−〔(アミノ){2−(2−メトキシフ
ェネチル)アミノ}メチレンアミノ〕チアゾール シュ
ウ酸塩を得た。
【0055】mp:201〜203℃ IR(Nujol) : 3250, 3100, 1625, 1570, 1520 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :2.78 (3H, d, J=4.6Hz), 2.85
(2H, t, J=7.0Hz), 3.41 - 3.52 (2H, m),3.79 (3H,
s), 6.72 (1H, d, J=3.4Hz), 6.83 - 6.99 (2H, m),7.1
1 (1H, d, J=3.4Hz), 7.21 (2H, t, J=7.2Hz), 7.34 (1
H, s),7.98 (3H, brs), 8.38 (1H, d, J=4.6Hz) 元素分析 C19215 3 S・C2 2 4 ・1/3 H
2 O 計算値:C:50.29 H:4.89 N:13.96 測定値:C:50.25 H:4.72 N:14.17
【0056】実施例3 製造例1で得た5−(ブロモアセチル)−2−(N−エ
チルカルバモイル)フランから、実施例4と同様にし
て、4−〔5−(N−エチルカルバモイル)フラン−2
−イル〕−2−〔(アミノ){2−(2−メトキシフェ
ネチル)アミノ}メチレンアミノ〕チアゾール シュウ
酸塩を得た。
【0057】mp:180〜181℃ IR(Nujol) : 3250, 1730, 1670, 1625, 1580, 1510
cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.12 (3H, t, J=7.2Hz), 2.82
(2H, t, J=6.9Hz), 3.21 - 3.35 (2H, m),3.42 - 3.55
(2H, m), 3.78 (3H, s), 6.73 (1H, d, J=3.3Hz),6.83
- 6.99 (2H, m), 7.11 (1H, d, J=3.3Hz), 7.21 (2H,
t, J=7.3Hz),7.37 (1H, s), 8.02 (3H, brs), 8.42 (1
H, t, J=5.7Hz) 元素分析 C20235 3 S・C2 2 4 計算値:C:52.48 H:5.00 N:13.91 測定値:C:52.03 H:4.81 N:13.68
【0058】
【発明の効果】本発明の目的化合物(I)は優れた抗ヘ
リコバクターピロリ作用あるいはH2−受容体拮抗作用
を有し、有用な抗ヘリコバクターピロリ剤、抗潰瘍剤あ
るいはH2 −受容体拮抗剤を提供しうる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 はアリール基または適当な置換基を1個以
    上有しているアル(低級)アルキル基を、R2 およびR
    3 は同一または異なっていてもよく、それぞれ低級アル
    キル基を示す)で示されるフリルチアゾール化合物、ま
    たはその医薬上許容しうる塩。
  2. 【請求項2】 有効成分として一般式(I’): 【化2】 (式中、R1'は低級アルキル基、アリール基または適当
    な置換基を1個以上有していてもよいアル(低級)アル
    キル基を、R2'およびR3'は同一または異なっていても
    よく、それぞれ水素または低級アルキル基を示す)で示
    されるフリルチアゾール化合物またはその医薬上許容し
    うる塩、および医薬上許容しうる担体を含有する抗ヘリ
    コバクターピロリ剤。
  3. 【請求項3】 一般式(I): 【化3】 (式中、R1 はアリール基または適当な置換基を1個以
    上有しているアル(低級)アルキル基を、R2 およびR
    3 は同一または異なっていてもよく、それぞれ低級アル
    キル基を示す)で示されるフリルチアゾール化合物、ま
    たはその医薬上許容しうる塩、および医薬上許容しうる
    担体を含有するH2 −受容体拮抗剤。
  4. 【請求項4】 抗潰瘍剤である請求項2または3記載の
    医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005082871A3 (de) * 2004-02-19 2005-11-10 Abbott Gmbh & Co Kg Guanidinverbindungen und ihre verwendung als bindungspartner für 5-ht5-rezeptoren

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JP4658073B2 (ja) * 2004-02-19 2011-03-23 アボツト・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コンパニー・カー・ゲー グアニジン化合物および5−ht5受容体への結合相手としてのそれの使用
EP2366697A1 (de) 2004-02-19 2011-09-21 Abbott GmbH & Co. KG Guanidinverbindungen und ihre Verwendung als Bindungspartner für 5-HT5-Rezeptoren
EP2366392A1 (de) 2004-02-19 2011-09-21 Abbott GmbH & Co. KG Guanidinverbindungen und ihre Verwendung als Bindungspartner für 5-HT5-Rezeptoren
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US8481576B2 (en) 2004-02-19 2013-07-09 Abbott Gmbh & Co. Kg Guanidine compounds, and use thereof as binding partners for 5-HT5 receptors

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