JPH0939602A - 車両走行状態判定装置 - Google Patents

車両走行状態判定装置

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JPH0939602A
JPH0939602A JP19937595A JP19937595A JPH0939602A JP H0939602 A JPH0939602 A JP H0939602A JP 19937595 A JP19937595 A JP 19937595A JP 19937595 A JP19937595 A JP 19937595A JP H0939602 A JPH0939602 A JP H0939602A
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JP
Japan
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vehicle
lane
traveling
image
angle
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JP19937595A
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English (en)
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Keiichi Yamamoto
恵一 山本
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両走行状態判定装置において、道路幅に関
係なく、車両の車線逸脱を的確に判定することができな
い。 【解決手段】 カメラ2が車両前方の路面を撮影し、画
像処理装置3が撮影された路面画像を選択的に検査画像
として取り込んで白線画像を抽出してその座標を求め、
走行帯区分線角度演算手段A3は白線画像データを所定
回数取り込んでその傾斜角度θを演算し、車線変更判定
部Bはその傾斜角度θと予め設定された設定角度θS
を比較することで車両の車線変更を判定し、車線逸脱判
定部Cは車線変更と判定されたときにウインカ操作が行
われていないときに車両の車線逸脱を判定し、覚醒器7
を駆動して運転者に注意を促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行中の車両の運
転状態を検出してこの運転状態から車両走行状態を判定
する車両走行状態判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、道路網の発達や余暇の増加などに
よって自動車を運転する機会が増えてきており、この自
動車の運転走行に際して運転者は常に安定した心身の健
康が望まれるが、一般に、自己の体調不良を自覚しなが
らもこれを軽視してハンドルを握る傾向がある。自動車
の運転に際し、長時間休みなく連続して運転すると、運
転者に疲労が蓄積して集中力が低下することで、走行が
不安定になる。
【0003】そこで、従来、居眠り運転などによる車両
の逸脱警報装置として、例えば、特開平6−14230
号公報に開示されたものがある。この公報に開示された
ものは、TVカメラによって得られた画像信号に対して
画像処理部が2値化処理して路面上の白線を抽出し、こ
の白線と車両との相対位置に応じて、即ち、車両が白線
に必要以上に近づいてしまったり、離れたりしてとき
に、警報装置を付勢して運転者に警告するようにしたも
のである。これによれば、走行中の車両の逸脱を検出し
て的確に警報を発することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の公報に開示され
た車両の逸脱警報装置にあっては、白線と車両との相対
位置、即ち、車両が白線に必要以上に近づいてしまった
り、離れたりしてときに、警報装置を発するようにして
いる。ところで、一対の白線によって区分された走行帯
の幅は道路全体の幅によって相違するものであり、その
ため、単に、白線に車両が近づいたときに警報を発する
ようにすると、車幅に対して走行帯の幅が広かったり、
狭かったりする場合には、それぞれ警報を発するタイミ
ングが異なり、精度にばらつきがはっせいしてしまう。
また、車幅に対して走行帯の幅が大変狭い場合には、警
報が鳴りっぱなしとなる虞もあり、白線と車両との相対
位置から警報が鳴るように設定される基準値を道路幅に
対応して設定し直すことも必要になり、制御が面倒であ
るという問題がある。
【0005】本発明はこのような問題を解決するもので
あり、運転開始から現在までの運転者の継続的な状態変
化を検出してこの検出された運転者の状態変化から車線
変更を的確に判定し、また、車線逸脱の場合には運転者
に注意を促すことのできる車両走行状態判定装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の車両走行状態判定装置は、走行中の車両の
運転状態を検出してその運転状態から車両の走行状態を
判定する車両走行状態判定装置において、前記車両の走
行方向前方あるいは後方の路面を撮影するカメラと、該
カメラによって撮影された路面画像を選択的に検査画像
として取り込んで該検査画像に基づいて走行帯区分線の
画像を抽出して該走行帯区分線画像の座標を求める画像
処理手段と、該画像処理手段からの走行帯区分線画像の
座標データを所定回数もしくは所定時間取り込むことに
よって該走行帯区分線画像の角度を演算する走行帯区分
線角度演算手段と、該走行帯区分線角度演算手段によっ
て演算された前記走行帯区分線の角度と予め設定された
設定角度とを比較することで前記車両の車線変更を判定
する車線変更判定手段と、を具えたことを特徴とするも
のである。
【0007】従って、カメラは車両の走行方向前方ある
いは後方の路面を撮影し、画像処理手段はこのカメラに
よって撮影された路面画像を選択的に検査画像として取
り込んで走行帯区分線の画像を抽出してその座標を求
め、走行帯区分線角度演算手段はこの走行帯区分線画像
の座標データを所定回数もしくは所定時間取り込むこと
によって走行帯区分線画像の角度を演算し、車線変更判
定手段は走行帯区分線の角度と予め設定された設定角度
とを比較することで車両の車線変更を判定することとな
り、容易に短時間で車両の車線変更が検出可能となる。
【0008】また、本発明の車両走行状態判定装置は、
前記車両の走行方向を変更する変更指示操作が行われた
ことを検出する走行方向変更指示検出手段と、前記車線
変更判定手段によって前記車両が車線変更をしたと判定
されたときに前記走行方向変更指示検出手段によって前
記変更指示操作が行われていないと判定された場合には
前記車両の車線逸脱を判定する車線逸脱判定手段と、前
記車両の運転者に注意を促す警報手段と、前記車線逸脱
判定手段によって前記車両の車線逸脱が判定されたとき
に前記警報手段を駆動する報知手段と、を具えたことを
特徴とするものである。
【0009】従って、走行方向変更指示検出手段は車両
の走行方向を変更する変更指示操作が行われたことを検
出し、車線逸脱判定手段は車両が車線変更をしたと判定
されたときに変更指示操作が行われていない場合に車両
の車線逸脱を判定し、車両の車線逸脱が判定されたとき
に前記警報手段を駆動し、運転者に注意を促すこととな
り、運転者の居眠り運転や変更指示操作の忘れを防止で
きる。
【0010】また、本発明の車両走行状態判定装置は、
前記カメラは前記車両の走行方向前部における車幅方向
中央部に配設され、少なくとも該車両が走行する走行帯
の両側の走行帯区分線の画像を撮影することを特徴とす
るものである。
【0011】従って、車幅方向中央部に配設されたカメ
ラは少なくとも走行帯の両側の走行帯区分線の画像を撮
影することとなり、車両の左側への車線逸脱及び右側へ
の車線逸脱を確実に検出できる。
【0012】また、本発明の車両走行状態判定装置は、
前記走行帯区分線角度演算手段は、前記画像処理手段か
らの走行帯区分線画像の座標データから水平座標軸に対
する走行帯区分線の傾斜角度を演算することを特徴とす
るものである。
【0013】従って、演算された水平座標軸に対する走
行帯区分線の傾斜角度と予め設定された設定傾斜角度と
を比較することで車両の車線変更が判定される。
【0014】また、本発明の車両走行状態判定装置は、
前記車線変更判定手段は、予め設定された設定角度を前
記車両の走行速度に応じて変更可能であることを特徴と
するものである。
【0015】従って、車両が高速走行しているとき、低
速走行時よりも少ない操舵角で車線変更が行われること
となるが、設定角度が車両の走行速度に応じて変更され
ることで、常時安定した車両の車線変更の判定がなされ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0017】図1に本発明の一実施例に係る車両走行状
態判定装置の概略構成、図2に走行位置検出部が処理す
る検査画像の概略、図3に走行位置検出部が処理する白
線候補点の説明、図4に走行位置検出部が処理する白線
候補点の微分フィルタ処理後の特性線図、図5に車両の
車線変更における撮影画像の説明、図6に車速に対する
白線傾斜角度の設定値を表すグラフ、図7に本実施例の
車両走行状態判定装置による制御処理のフローチャート
を示す。
【0018】本実施例の車両走行状態検出装置が適用さ
れた車両走行状態判定装置は、図1に示すように、車両
の前部に取付けられて前方の路面1(図2参照)を撮影
するカメラ2と、このカメラ2に接続される画像処理装
置3と、車両走行状態を検出して運転者に注意を促すた
めのコントロールユニット4と、警報手段としての表示
器6及び覚醒部7とを具備している。なお、このコント
ロールユニット4は画像処理装置3に通信回線で接続さ
れ、両者間での信号の授受を行なえるように構成されて
いる。
【0019】カメラ2は、図2に示すように、車両の走
行方向前方の路面1の画像を画面A 0 内に写すように取
付けられ、このカメラ2からの路面画像は画像処理装置
3に入力される。この画像処理装置3は周知の画像処理
機能を有し、特に、走行位置検出部Aの一部である画像
データ記憶部A1と画像処理部A2の機能を備えてい
る。そして、画像データ記憶部A1はカメラ2からの路
面画像データを所定時間毎に静止した検査画像P1とし
て選択的に取り込み、順次、この検査画像P1の画像デ
ータを所定の画像記憶装置内の最新検査画像データ収容
エリアにファイルすることができる。
【0020】一方、画像処理部A2は検査画像P1の画
像データに基づいて走行帯区分線としての白線画像を抽
出してその座標を求めるような画像処理工程を順次実行
するものである。即ち、図2に示すように、適時に最新
検査画像データの収容エリアより最新検査画像P1のデ
ータを取り込み、各検査画像のうちでY軸方向(垂直方
向)の、例えば、n1 ,n2 ,n3 ・・・(予め、複数
位置が設定される)にそれぞれ位置すると共にX軸方向
(水平方向)に並ぶ各ラインn1 ,n2 ,n3・・・上
の全画素(本実施例では511画素)で光電変換された
検出信号がA/D変換され、図3に示すように、濃淡値
に変換される。次いで、この各ラインn 1 ,n2 ,n3
・・・上の全画素の濃淡値は各検査画像の照度の変化
(ずれ)に対応すべく、各ライン上の各画素は、順次、
下記(1)式を用いて微分フィルタ処理される。
【0021】 f(i,j)=-1×f(i-3,j)-1×f(i-2,j)-1×f(i-1,j)+0×f(i,j) +1×f(i+1,j)+1×f(i+2,j)+1×f(i+3,j) ・・・(1)
【0022】この微分フィルタ処理によって各ラインn
1 ,n2 ,n3 ・・・上の全画素の濃淡値は平滑化さ
れ、図4に示すように、濃淡値差に変換される。その
後、画像処理部A2は白線候補点の検出を行なうべく、
ここでは、画定した各ラインn1,n2 ,n3 上・・・
の全画素の濃淡値差を予め設定されたスライスレベルS
1と比較し、白線候補点paを検索する。
【0023】そして、各ラインn1 ,n2 ,n3 ・・・
上の各白線候補点paのデータに基づいて左右の白線L
1 ,L2 ,L3 を推定する演算を実行する。ここでは、
最小二乗法によって各ラインn1 ,n2 ,n3 ・・・上
の各白線候補点paのデータを演算処理し、この白線L
1 ,L2 ,L3 のX,Y軸座標上の位置(Y1 n=aX
1 n+b)、(Y2 n=cX2 n+d)、(Y3 n=e
3 n+f)を決定し、コントロールユニット4に出力
する。
【0024】このコントロールユニット4は、図1に示
すように、その制御部8に車速センサ10及びウインカ
操作検知手段11が接続されている。車速センサ10は
自動車の車速Vを検知するものであり、ウインカ操作検
知手段11はウインカレバーの操作を検知する。また、
コントロールユニット4の制御部8には前述した表示器
6及び覚醒部7が接続されている。表示器6は運転者の
覚醒度を表示するものである。また、覚醒部7は運転者
に対して覚醒機能を作用させるものであり、臭い又は弱
風を発したり、光又は強風を発したり、音又は振動を発
したりするものである。
【0025】ところで、このコントロールユニット4は
要部がマイクロコンピュータによって構成され、走行位
置検出部Aとして白線傾斜角度演算部A3の機能を備
え、且つ、車線変更判定部Bと車線逸脱判定部Cと報知
部Dとしての各機能を備えている。この走行位置検出部
Aの一部をなす白線傾斜角度演算部A3は、画像処理部
A2からの白線画像の座標データを所定回数取り込むこ
とによってその水平座標軸に対する白線の傾斜角度を演
算するものである。即ち、画像処理装置3より白線
1 ,L2 ,L3 のY座標上の複数位置(Y1 n=aX
1 n+b)、(Y2 n=cX2 n+d)、(Y3 n=e
3 n+f)データを所定回数取り込み、これら各白線
画像のX座標(X1n1 ,X1n1 )、(X2n2
2n2 )、(X3n3 ,X 3n3 )を順次演算し、各白線L
1 ,L2 ,L3 のX座標軸(水平座標軸)に対する傾斜
角度θ1 ,θ2 ,θ3 を演算する。なお、この場合、傾
斜角度θ1 ,θ2,θ3 は鋭角側の角度である。
【0026】即ち、図5(a)に示すように、車両が白線
1 ,L2 によって区分された左側の走行帯を走行して
いる走行状態から、図5(b)に示すように、この走行帯
を右側に逸脱して白線L2 上を走行し、更に、図5(c)
に示すように、白線L2 ,L 3 によって区分された右側
の走行帯に車線変更して走行した場合を考える。まず、
図5(a)に示すように、車両が白線L1 ,L2 によって
区分された左側の走行帯を走行しているとき、カメラ2
による路面画像における白線L1 ,L2 ,L3の傾斜角
度θ1 ,θ2 ,θ3 はθ1 ≒θ2 >θ3 となり、図5
(b)に示すように、車両が白線L2 上を走行していると
きは、θ1 ≒θ3 ,θ2 ≒90°となり、図5(c)に示
すように、車両が白線L2 ,L3 によって区分された右
側の走行帯に車線変更して走行しているときは、θ1
θ2 ≒θ3 となる。従って、この白線傾斜角度演算部A
3は車両の走行状態によって変化する各白線L1
2 ,L 3 の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 を常時算出して
いる。
【0027】また、車線変更判定部Bは、白線傾斜角度
演算部A3によって演算された各白線L1 ,L2 ,L3
の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 と予め設定された設定角度
θSとを比較することで車両の車線変更を判定する。即
ち、車両が走行帯を走行しているときに、各白線L1
2 ,L3 の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 は約75°以下
の傾斜角度であり、車両が白線L1 ,L2 ,L3 に近づ
くとこの傾斜角度θ1,θ2 ,θ3 は90°に近づいて
いく。従って、この車線変更判定手段Bは白線L1 ,L
2 ,L3 の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 が90°に近い設
定角度θS 以上の範囲に入ったときに車線変更と判定し
ている。本実施例において、この設定角度θS は、例え
ば、75°である。
【0028】なお、車両の車線変更を判定するための設
定角度θS は車速によって可変としてもよい。即ち、車
両が高速走行しているときは、高速走行時の方が低速走
行時より横移動速度が高いので、低速走行時よりも短時
間で車線変更を行うことができる。そのため、車線変更
を判定するための設定角度θS を高速走行時には90°
から離すように、低速走行時には90°に近づけるよう
に設定する。即ち、車速Vに対する車線変更のための白
線設定角度θS を、例えば、図6に示すような特性に設
定すればよい。
【0029】更に、車線逸脱判定手段Cは車線変更判定
部Bによって車両が車線変更をしたと判定されたとき
に、ウインカ操作検知手段11の検出結果に基づいて車
線逸脱を判定する。即ち、車線変更判定部Bによって車
両が車線変更をしたと判定され、且つ、ウインカ操作検
知手段11によってウインカレバーの操作があったと検
知されたときには、正当な車両の車線変更であると判定
し、車線変更判定部Bによって車両が車線変更をしたと
判定され、且つ、ウインカ操作検知手段11によってウ
インカレバーの操作がなかったと検知されたときには、
車両の車線逸脱と判定する。
【0030】また、報知部Dは車線逸脱判定部Cによっ
て車両の車線逸脱が判定されたときに覚醒器7を作動さ
せるものである。
【0031】ここで、上述の本実施例の車両走行状態検
出装置の作用について、図7のフローチャートに基づい
て説明する。
【0032】図7に示すように、イグニッションスイッ
チがオンされてエンジンが始動されると、カメラ2と画
像処理装置3及びコントロールユニット4とがシステム
起動する。そして、ステップ301において、制御部8
が車速センサ10によって検出された車速Vを監視し、
この車速Vが一定値V1 を越えるとステップ302に移
行し、ここで路面撮影指令をカメラ2及び画像処理装置
3に発する。これによって、画像処理装置3が後述の処
理に入る。ここで、車速の一定値V1 としては、運転者
が単調感を覚えやすい高速道路を想定しており、例え
ば、60Km乃至70Kmの値に設定される。
【0033】ステップ303において、画像処理装置3
は路面撮影指令の入力があると、カメラ2からの路面画
像データを所定時間毎に静止した検査画像P1(図2参
照)として撮影して取り込み、この検査画像P1データ
を所定の画像記憶装置3内の最新検査画像データ収容エ
リアにファイルする。
【0034】そして、ステップ304にて、最新検査画
像データの収容エリアより最新検査画像P1のデータを
取り込まれていれば、ステップ305で最新検査画像P
1のデータを呼出し、ステップ306で検査画像の内
で、n1 ,n2 ,n3 ・・・にそれぞれ位置する全画素
の濃淡値データを求める。ステップ307,308で
は、全画素の濃淡値を前述の(1)式によって微分フィ
ルタ処理し、全画素の濃淡値差を予め設定されたスライ
スレベルS1と比較し、白線候補点paを検索する。そ
して、ステップ309では、最小二乗法に沿って各ライ
ンn1 ,n2 ,n3・・・上の各白線候補点paのデー
タを演算処理し、白線L1 ,L2 ,L3 のX,Y座標上
の位置(Y1 n=aX1 n+b)、(Y2 n=cX2
+d)、(Y 3 n=eX3 n+f)を決定し、同値を制
御部8に出力する。
【0035】すると、ステップ310において、制御部
8はこのX,Y座標上の位置(Y1n=aX1 n+
b)、(Y2 n=cX2 n+d)、(Y3 n=eX3
+f)データを所定回数取り込み、これら各白線画像の
X座標(X1n1 ,X1n1 )、(X 2n2 ,X2n2 )、(X
3n3 ,X3n3 )を順次演算し、各白線L1 ,L2 ,L3
のX座標軸に対する傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 を算出す
る。
【0036】そして、ステップ311では、求められた
各白線L1 ,L2 ,L3 の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3
予め設定された設定角度θS とを比較し、各白線L1
2,L3 の傾斜角度θ1 ,θ2 ,θ3 が1つでも設定
角度θS を越えていれば、車線変更と判定してステップ
312に移行する。なお、前述したように、設定角度θ
S を、図6に示すように、車速Vに応じて可変としても
よい。
【0037】ステップ312では、車両の車線変更が判
定されたときに、ウインカ操作検知手段11によってウ
インカレバーが操作されていたかどうかを判定する。車
両が車線変更をしたとき、ウインカレバーの操作があっ
た場合には、正当な車両の車線変更であると判定される
が、車両が車線変更をしたとき、ウインカレバーの操作
がなかった場合には、車両の車線逸脱を判定する。即
ち、運転者がウインカレバーを操作せずに車両の車線変
更を行った場合には、車両の車線逸脱であり、運転者に
よるウインカレバーの操作し忘れ、あるいは居眠り運転
が考えられる。
【0038】従って、この場合、ステップ313におい
て、表示器6に「ウインカレバーを操作して下さい。」
あるいは、「居眠り運転に注意して下さい。」などを表
示を行う。この表示を見ることにより、運転者は自身の
運転状態を把握することができ、また、同乗者は運転者
が居眠りしないように、運転者に話しかけたり、注意を
与えたり、適切な処置をとることができる。そして、ス
テップ313において、覚醒器7を作動して運転者に覚
醒作用を与えることにより、ウインカレバーの誤操作や
運転者の居眠りを未然に防ぐことができ、安全性が向上
する。
【0039】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに、本発明の車両走行状態判定装置によれば、画像処
理手段がカメラによって撮影された車両の走行方向前方
あるいは後方の路面画像を選択的に検査画像として取り
込んで走行帯区分線の画像を抽出してその座標を求め、
走行帯区分線角度演算手段はこの走行帯区分線画像の座
標データを所定回数もしくは所定時間取り込むことによ
って走行帯区分線画像の角度を演算し、車線変更判定手
段がこの走行帯区分線の角度と予め設定された設定角度
とを比較することで車両の車線変更を判定するようにし
たので、車両が走行する道路幅に関係なく短時間で容易
に車両の車線変更を検出することができる。
【0040】また、本発明の車両走行状態判定装置によ
れば、走行方向変更指示検出手段が車両の走行方向を変
更する変更指示操作が行われたことを検出し、車線逸脱
判定手段がこの車両が車線変更をしたと判定されたとき
に変更指示操作が行われていないと判定された場合に車
両の車線逸脱を判定し、報知手段が警報手段を駆動して
運転者に注意を促すようにしたので、運転者の居眠り運
転や変更指示操作の忘れを防止することができる。
【0041】また、本発明の車両走行状態判定装置によ
れば、カメラが車両の走行方向前部における車幅方向中
央部に配設されて少なくとも走行帯の両側の走行帯区分
線の画像を撮影するようにしたので、車両の左側への車
線逸脱及び右側への車線逸脱を確実に検出することがで
きる。
【0042】また、本発明の車両走行状態判定装置によ
れば、走行帯区分線角度演算手段は、画像処理手段から
の走行帯区分線画像の座標データから水平座標軸に対す
る走行帯区分線の傾斜角度を演算するようにしたので、
演算された水平座標軸に対する走行帯区分線の傾斜角度
と予め設定された設定傾斜角度とを比較することで簡単
に車線変更を判定することができる。
【0043】また、本発明の車両走行状態判定装置によ
れば、予め設定された設定角度を車両の走行速度に応じ
て変更可能としたので、車両が高速走行であっても、低
速走行であっても、車線変更を瞬時に検出して走行の安
全性の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両走行状態判定装置
の概略構成図である。
【図2】走行位置検出部が処理する検査画像の概略図で
ある。
【図3】走行位置検出部が処理する白線候補点の説明図
である。
【図4】走行位置検出部が処理する白線候補点の微分フ
ィルタ処理後の特性線図である。
【図5】車両の車線変更における撮影画像の説明図であ
る。
【図6】車速に対する白線傾斜角度の設定値を表すグラ
フを示す。
【図7】本実施例の車両走行状態判定装置による制御処
理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
2 カメラ 3 画像処理装置 4 コントロールユニット 6 表示部 7 覚醒器(警報部) 8 制御部 A 走行位置検出部 A1 画像データ記憶部 A2 画像処理部 A3 白線傾斜角度演算部 A3a 蛇行量演算部 B 車線変更判定部 C 車線逸脱判定部 D 報知部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中の車両の運転状態を検出してその
    運転状態から車両の走行状態を判定する車両走行状態判
    定装置において、 前記車両の走行方向前方あるいは後方の路面を撮影する
    カメラと、 該カメラによって撮影された路面画像を選択的に検査画
    像として取り込んで該検査画像に基づいて走行帯区分線
    の画像を抽出して該走行帯区分線画像の座標を求める画
    像処理手段と、 該画像処理手段からの走行帯区分線画像の座標データを
    所定回数もしくは所定時間取り込むことによって該走行
    帯区分線画像の角度を演算する走行帯区分線角度演算手
    段と、 該走行帯区分線角度演算手段によって演算された前記走
    行帯区分線の角度と予め設定された設定角度とを比較す
    ることで前記車両の車線変更を判定する車線変更判定手
    段と、を具えたことを特徴とする車両走行状態判定装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両走行状態判定装置に
    おいて、 前記車両の走行方向を変更する変更指示操作が行われた
    ことを検出する走行方向変更指示検出手段と、 前記車線変更判定手段によって前記車両が車線変更をし
    たと判定されたときに前記走行方向変更指示検出手段に
    よって前記変更指示操作が行われていないと判定された
    場合には前記車両の車線逸脱を判定する車線逸脱判定手
    段と、 前記車両の運転者に注意を促す警報手段と、 前記車線逸脱判定手段によって前記車両の車線逸脱が判
    定されたときに前記警報手段を駆動する報知手段と、を
    具えたことを特徴とする車両走行状態判定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両走行状態判定装置に
    おいて、前記カメラは前記車両の走行方向前部における
    車幅方向中央部に配設され、少なくとも該車両が走行す
    る走行帯の両側の走行帯区分線の画像を撮影することを
    特徴とする車両走行状態判定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の車両走行状態判定装置に
    おいて、前記走行帯区分線角度演算手段は、前記画像処
    理手段からの走行帯区分線画像の座標データから水平座
    標軸に対する走行帯区分線の傾斜角度を演算することを
    特徴とする車両走行状態判定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の車両走行状態判定装置に
    おいて、前記車線変更判定手段は、予め設定された設定
    角度を前記車両の走行速度に応じて変更可能であること
    を特徴とする車両走行状態判定装置。
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