JPH0936645A - 平面アンテナ及びアンテナユニット - Google Patents

平面アンテナ及びアンテナユニット

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JPH0936645A
JPH0936645A JP17927095A JP17927095A JPH0936645A JP H0936645 A JPH0936645 A JP H0936645A JP 17927095 A JP17927095 A JP 17927095A JP 17927095 A JP17927095 A JP 17927095A JP H0936645 A JPH0936645 A JP H0936645A
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JP
Japan
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antenna
dielectric
ground
patch
planar antenna
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Withdrawn
Application number
JP17927095A
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English (en)
Inventor
Katsuya Tsukamoto
活也 塚本
Takashi Furuta
隆 古田
Hiromichi Goto
弘通 後藤
Yoshihiro Maeda
芳博 前田
Yutaka Maeda
豊 前田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で低価格で安定した性能を有する平面ア
ンテナを提供する。 【解決手段】 重量比で50%以上の無機物を含有する
無機物混合プラスチック材料によって誘電体1を形成す
る。重量比で50%以上の無機物のフィラーを混合する
ことによってプラスチック材料で誘電率1の高い誘電体
を得ることができる。そしてこの誘電体1の表側と裏側
にそれぞれアンテナパッチ2とグランド3を設けて平面
アンテナを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GPS受信などマ
ルチメディア移動体通信用に用いられる平面アンテナ及
びアンテナユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車など移動体用のGPSアンテナと
しては、パッチアンテナとして形成される平面アンテナ
が従来から広範囲に用いられてきた。しかしパッチアン
テナは共振長が使用波長の約1/2以上必要である場合
が多く、寸法が大きくなって、小型化を要求される移動
体の室内用途には適しない場合があった。
【0003】そこで、パッチアンテナとして形成される
平面アンテナを小型化するために、誘電率の大きなセラ
ミックスを誘電体として平面アンテナを作製することが
行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックス
は製造時の条件等に左右されて誘電率のばらつきが大き
く、アンテナの共振周波数を一定に製造することが困難
であり、またセラミックスは材料コストや加工コストが
高く、製造コストの面でも問題があった。本発明は上記
の点に鑑みてなされたものであり、小型で低価格で安定
した性能を有する平面アンテナを提供することを課題と
するものであり、またアンテナ共振周波数の調整が容易
なアンテナユニットを提供することを課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
平面アンテナは、重量比で50%以上の無機物を含有す
る無機物混合プラスチック材料によって誘電体1を形成
し、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチ2と
グランド3を設けて成ることを特徴とするものである。
【0006】また本発明の請求項2に係る平面アンテナ
は、前記誘電体1の層内にアンテナパッチ2とグランド
3を埋入することによって、誘電体1の表側と裏側にそ
れぞれアンテナパッチ2とグランド3を設けて成ること
を特徴とするものである。また本発明の請求項3に係る
平面アンテナは、前記誘電体1の表面と裏面にそれぞれ
アンテナパターン2aとグランドパターン3aを印刷す
ることによって、誘電体1の表側と裏側にそれぞれアン
テナパッチ2とグランド3を設けて成ることを特徴とす
るまた本発明の請求項4に係る平面アンテナは、前記誘
電体1の裏面に電力増幅アンプ回路4を一体に設けて成
ることを特徴とするものである。
【0007】また本発明の請求項5に係る平面アンテナ
は、前記誘電体1の表面と裏面にそれぞれ金属板2b,
3bからなるアンテナパッチ2とグランド3を重ねて、
誘電体1の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチ2とグ
ランド3を設けて成ることを特徴とするものである。ま
た本発明の請求項6に係る平面アンテナは、前記誘電体
1を円板状に形成し、円板状の金属板2bの中心部に給
電点を通る直径方向に対して45度の角度で傾斜するス
ロット5を設けてアンテナパッチ2を形成すると共に円
板状の金属板3bでグランド3を形成し、誘電体1の表
面と裏面にそれぞれこれらの金属板2b,3bを重ね
て、誘電体1の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチ2
とグランド3を設けて成ることを特徴とするものであ
る。
【0008】さらに本発明の請求項7に係るアンテナユ
ニットは、重量比で50%以上の無機物を含有する無機
物混合プラスチック材料によって誘電体1を形成すると
共に、誘電体1の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチ
2とグランド3を設けて平面アンテナAを形成し、この
平面アンテナAをプラスチックカバー6内に収納すると
共に、プラスチックカバー6と平面アンテナAの間に間
隔調整部材7を介在させて設けて成ることを特徴とする
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。利得や周波数帯域などアンテナ性能はアンテナの
物理的な体積と正比例するので、小型化により性能が劣
化する。このために、アンテナ性能を劣化させることな
く小型化するためには、誘電率の大きな材料を用いてア
ンテナを形成する必要がある。そこで本発明は、誘電体
1としてセラミックスのような高価で加工が難しい材料
を用いず、安価で加工が容易なプラスチック材料で誘電
体1を形成するにあたって、プラスチック材料に重量比
で50%以上となるように無機物のフィラーを混合して
無機物混合プラスチック材料を調製し、この無機物混合
プラスチック材料で誘電体1を形成するようにしてい
る。プラスチック材料としては、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニルなど熱可塑性
樹脂を用いることができ、また混入する無機物として
は、硫酸バリウム、酸化チタンなどを用いることができ
る。
【0010】ここで、一般的にプラスチック材料の誘電
率は3前後であるが、無機物を混合することによって誘
電率は上昇し、特に50重量%以上の混入によって誘電
率は急激に上昇する。図6は、ポリプロピレンに対して
無機物フィラーとして酸化チタンを0重量%(ポリプロ
ピレン100重量部、酸化チタン0重量部)、10重量
%(ポリプロピレン90重量部、酸化チタン10重量
部)、30重量%(ポリプロピレン70重量部、酸化チ
タン30重量部)、40重量%(ポリプロピレン60重
量部、酸化チタン40重量部)、50重量%(ポリプロ
ピレン50重量部、酸化チタン50重量部)、60重量
%(ポリプロピレン40重量部、酸化チタン60重量
部)、70重量%(ポリプロピレン30重量部、酸化チ
タン70重量部)混合したときの、無機物混合プラスチ
ック材料の比誘電率を測定した結果を示すグラフであ
り、プラスチック材料に無機物を50重量%以上混合す
ることによって、誘電率は急激に上昇する傾向がみられ
る。このように、プラスチック材料に重量比で50%以
上の無機物のフィラーを混合した無機物混合プラスチッ
ク材料を用いることによって、誘電率の高い誘電体1を
作製することができるものであり、アンテナを小型化す
ることができるものである。無機物の混合量の上限は特
に限定されないが、プラスチック材料への無機物の分散
の困難性や、成形の困難性から、無機物の混合量は80
重量%以下に設定するのが好ましい。
【0011】図1,図2は請求項5及び請求項6に係る
平面アンテナの実施の一形態を示すものであり、上記の
無機物を50重量%以上混合したプラスチック材料で誘
電体1を円板状に形成し、また誘電体1とほぼ同じ径の
円板状の金属板2bでアンテナパッチ2を、誘電体1と
ほぼ同じ径の円板状の金属板3bでグランド3をそれぞ
れ形成するようにしてある。そして誘電体1の表面にア
ンテナパッチ2を構成する金属板2bを、誘電体1の裏
面にグランド3を構成する金属板3bをそれぞれ積層接
着することによって、誘電体1の表側と裏側にそれぞれ
アンテナパッチ2とグランド3を設けることができる。
またアンテナパッチ2を構成する金属板2bにはその中
心から偏心した給電点に接続孔11が設けてあり、グラ
ンド3を構成する金属板3bに設けた通孔12と誘電体
1に設けた貫通孔13を通し(通孔12と給電ピン14
の間には隙間がありグランド3と給電ピン14とは接触
しない)、給電ピン14を接続孔11に半田付けしてア
ンテナパッチ2の給電点に給電ピン14を接続すること
によって、平面アンテナAを組み立てることができるも
のである。このように、誘電体1を金属板2bと金属板
3bでサンドイッチして多層化することによってアンテ
ナを形成することができ、平面アンテナAの組み立てが
容易になるものであり、しかも誘電体1の表裏を金属板
2b,3bで保護することができるために、耐候信頼性
を高めることができるものである。
【0012】ここで図1の例では、金属板2bに長方形
のスロット5を設けて縮退分離部分を構成することによ
ってアンテナパッチ2を形成するようにしてある。この
スロット5は金属板2bの中心部に設けられるものであ
り、後述の給電点を通る金属板2bの直径方向に対し
て、スロット5の長手方向が45度の角度で傾斜するよ
うに形成してある。このようにスロット5を給電点から
直線偏波を発生させる場合の主偏波方向に対して45度
の角度で傾斜させることによって、高い円偏波性能を得
ることができるものである。スロット5の傾斜角度が4
5度からずれると、円偏波性能は極めて悪化する。この
平面アンテナAでは、誘電体1と、アンテナパッチ2を
構成する金属板2bと、グランド3を構成する金属板3
bはそれぞれほぼ同じ径で形成してもアンテナ特性の劣
化が小さいが(実験的に確認されている)、グランド3
を構成する金属板3bを誘電体1の径よりも大きくすれ
ば、アンテナ性能は一層向上する。
【0013】次に、この請求項5及び請求項6の平面ア
ンテナについて、実施例を示す。 (実施例1)ポリプロピレン樹脂に酸化チタンを混入し
て酸化チタンを50重量%含有する成形材料を調製し、
この成形材料を成形することによって、厚み3mm、直
径50mmの円形のシート状に誘電体1を作製した。一
方、厚み0.5mm、直径50mmの円形の鉄板の中央
部に6mm×12mmの長方形のスロット5を、給電点
を通る直径に対して45度傾斜するように設けることに
よって、縮退分離部分を構成したアンテナパッチ2を作
製し、また厚み0.5mm、直径50mmの円形の鉄板
でグランド3を作製した。そして、誘電体1の上面と下
面にそれぞれアンテナパッチ2とグランド3を両面粘着
テープで接着すると共に、アンテナパッチ2の給電点に
給電ピン14を接続することによって、図1や図2に示
すような平面アンテナAを得た。
【0014】この平面アンテナAについて共振周波数を
評価したところ、アンテナパッチ2とグランド3を空気
層を誘電体として対向配置して形成したアンテナに対し
て、約50%の波長短縮率となりアンテナの大きさを約
50%に小型化することができることが確認された。ま
たピーク利得5dBiの円偏波アンテナが得られている
ことが確認された。またコストの面では、誘電体1とし
てセラミックスを用いたものに比べて1/3の低コスト
が実現できた。
【0015】図3は請求項2に係る平面アンテナの実施
の一形態を示すものであり、無機物を50重量%以上混
合したプラスチック材料で誘電体1を形成し、誘電体1
の層内にそれぞれアンテナパッチ2とグランド3を埋入
し、アンテナパッチ2の給電点に給電ピン14を接続す
ることによって(グランド3と給電ピン14とは接触し
ない)、誘電体1の表側と裏側にそれぞれアンテナパッ
チ2とグランド3を設けた平面アンテナAを組み立てる
ことができるものである。
【0016】アンテナパッチ2やグランド3を誘電体1
の表面に積層する場合は、アンテナパッチ2やグランド
3は空間と接することになり、空気の比誘電率は1であ
るために誘電体1と空間との間に分布する電磁界で誘電
体1の比誘電率(1より高い)が低下することになる
が、上記のように誘電体1の層内にアンテナパッチ2と
グランド3を埋入させることによって、アンテナパッチ
2やグランド3は空間と接することがなくなり、誘電体
1の比誘電率は高いまま保たれる。このように誘電体1
の実効誘電率を高めることができるために、アンテナの
一層の小型化が可能になるものである。
【0017】次にこの請求項2の平面アンテナについて
実施例を示す。 (実施例2)実施例1と同じ成形材料で厚み9mm、直
径53mmの円形に誘電体1を作製し、この誘電体1に
厚み方向と平行な切り込み16,16を入れ、実施例1
と同様に鉄板2b,3bで作製したアンテナパッチ2と
グランド3をこの各切り込み16,16に挿入し(アン
テナパッチ2とグランド3の間の間隔3mm)、アンテ
ナパッチ2の給電点に給電ピン14を接続することによ
って、図3に示すような平面アンテナAを得た。
【0018】この平面アンテナAについて実施例1と同
様に共振周波数を評価したところ、約45%の波長短縮
率となりアンテナの大きさを約45%に小型化すること
ができることが確認された。また実施例1と同等のアン
テナの利得、円偏波性能が得られた。図4は請求項3に
係る平面アンテナの実施の一形態を示すものであり、無
機物を50重量%以上混合したプラスチック材料で誘電
体1を形成し、この誘電体1の表面にアンテナパターン
2aを、誘電体1の裏面にグランドパターン3aをそれ
ぞれ印刷することによって、誘電体1の表側と裏側にそ
れぞれアンテナパッチ2とグランド3を設け、そしてア
ンテナパッチ2の給電点に給電ピン14を接続すること
によって(グランド3と給電ピン14とは接触しな
い)、平面アンテナAを作製するようにしたものであ
る。アンテナパターン2aやグランドパターン3aの印
刷は、例えば銀ペーストのクリーン印刷によって行なう
ことができるものであり、実施例1のスロット5を形成
するように誘電体1の表面に銀ペーストを印刷すること
によってアンテナパターン2aを形成することができ、
誘電体1の裏面のほぼ全面に銀ペーストを印刷すること
によってグランドパターン3aを形成することができ
る。このようにして、誘電体1へのアンテナパターン2
aやグランドパターン3aの印刷によって、安価に平面
アンテナAを作製することができるものであり、このよ
うに作製した平面アンテナAにあっても、実施例1と同
様に良好な結果を得ることができた。
【0019】図5は請求項4に係る平面アンテナの実施
の一形態を示すものであり、上記の各実施の形態のよう
にして、無機物を50重量%以上混合したプラスチック
材料で誘電体1を形成すると共に誘電体1の表側と裏側
にそれぞれアンテナパッチ2とグランド3を設け、そし
て誘電体1の裏面側に電力増幅アンプ回路4を積層して
一体化してある。電力増幅アンプ回路4は例えば図5
(b)のようなFETからなる増幅素子18、バンドパ
スフィルター19、MMIC(マイクロウエーブモノシ
リックIC)20をプリント配線板21に設けて形成す
ることができ、この電力増幅アンプ回路4を設けたプリ
ント配線板21を誘電体1の裏面側に積層接着すること
によって、電力増幅アンプ回路4を平面アンテナAに一
体化することができる。このように電力増幅アンプ回路
4を誘電体1の裏面側に積層して結合することによっ
て、平面アンテナAを薄型化することができるものであ
る。またプラスチック材料の成形品で形成される誘電体
1は多層化が容易であり、電力増幅アンプ回路4の積層
を容易に積層して平面アンテナAを作製することができ
るものである。このように電力増幅アンプ回路4を一体
化して作製した平面アンテナAにあっても、実施例1と
同様に良好な結果を得ることができた。
【0020】図7は請求項7に係るアンテナユニットの
実施の一形態を示すものであり、上記のようにして、無
機物を50重量%以上混合したプラスチック材料で誘電
体1を形成すると共に誘電体1の表側と裏側にそれぞれ
アンテナパッチ2とグランド3を設けて平面アンテナA
を作製し、このこの平面アンテナAをプラスチックカバ
ー6内に収納することによってアンテナユニットを組み
立てるようにしてある。プラスチックカバー6はポリカ
ーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂などで形成され
るものであり、プラスチックカバー6の背面の凹所22
に平面アンテナAを収納するようにしてある。このよう
にプラスチックカバー6内に平面アンテナAを収納する
場合、プラスチックカバー6と平面アンテナAとの間の
間隔Lが変化すると、アンテナの共振周波数が変動す
る。従って、平面アンテナAの誘電体1の誘電率のばら
つきによって共振周波数がばらついても、プラスチック
カバー6と平面アンテナAとの間の間隔Lを調整するこ
とによって共振周波数を調整することができ、安定した
共振周波数のアンテナユニットを得ることができるもの
である。
【0021】そして図7の例では、プラスチックカバー
6の内面に複数本のねじ棒23を突設し(プラスチック
カバー6と一体成形して形成してもよい)、平面アンテ
ナAに穿設した取付孔24をねじ棒23に被挿し、平面
アンテナAの背面側において各ねじ棒23にナット25
が螺合してあり、また各ねじ棒23の外周に設けたコイ
ルバネ26が平面アンテナAの表面とプラスチックカバ
ー6の内面との間に介在させてある。このバネ26で間
隔調整部材7が形成されるものであって、バネ26の弾
発力で平面アンテナAの表面とプラスチックカバー6の
内面との間の間隔を確保しつつ間隔寸法を調整できるよ
うにしてある。すなわち、各ねじ棒23のナット25を
回して締め付け度合いを調整することによって、バネ2
6の圧縮度合いを変化させながら平面アンテナAをプラ
スチックカバー6の内面に接近させたり遠ざけたりする
ことができ、平面アンテナAの表面とプラスチックカバ
ー6の内面との間の隙間Lの寸法を調整することができ
る。このように平面アンテナAの表面とプラスチックカ
バー6の内面との間の隙間Lの寸法を調整することによ
って、アンテナの共振周波数がシフトするので、平面ア
ンテナAを製造するときの共振周波数のばらつきを補正
することができ、安定した共振周波数のアンテナユニッ
トを得ることができるのである。
【0022】図8や図9は請求項7に係るアンテナユニ
ットの実施の他の形態を示すものであり、図8の例で
は、バネ26の替わりにスペーサ27を間隔調整部材7
として用い、スペーサ27の厚みを変えることによって
平面アンテナAの表面とプラスチックカバー6の内面と
の間の隙間Lの寸法を調整するようにしてある。また図
9の例では、平面アンテナAとプラスチックカバー6の
間に詰め込んだ誘電体28で間隔調整部材7を形成する
ようにしてあり、誘電体28の厚みを変えることによっ
て平面アンテナAの表面とプラスチックカバー6の内面
との間の隙間Lの寸法を調整するようにしてある。
【0023】
【発明の効果】上記のように、本発明の請求項1に係る
平面アンテナは、重量比で50%以上の無機物を含有す
る無機物混合プラスチック材料によって誘電体を形成
し、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチとグ
ランドを設けるようにしたので、重量比で50%以上の
無機物のフィラーを混合することによってプラスチック
材料で誘電率の高い誘電体を得ることができ、アンテナ
を小型化することができると共に安定したアンテナ性能
を得ることができ、しかもセラミックスを用いる場合よ
りも低価格にすることができるものである。
【0024】また請求項2に係る平面アンテナは、前記
誘電体の層内にアンテナパッチとグランドを埋入するこ
とによって、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパ
ッチとグランドを設けるようにしたので、アンテナパッ
チやグランドは空間と接することがなくなって誘電体の
実効誘電率を高めることができ、一層の小型化が可能に
なるものである。
【0025】また請求項3に係る平面アンテナは、前記
誘電体の表面と裏面にそれぞれアンテナパターンとグラ
ンドパターンを印刷することによって、誘電体の表側と
裏側にそれぞれアンテナパッチとグランドを設けるよう
にしたので、誘電体に印刷を施すだけで、安価に平面ア
ンテナを作製することができるものである。また請求項
4に係る平面アンテナは、前記誘電体の裏面に電力増幅
アンプ回路を一体に設けたので、電力増幅アンプ回路を
誘電体に積層して結合することができ、平面アンテナを
薄型化することができるものである。
【0026】また請求項5に係る平面アンテナは、前記
誘電体の表面と裏面にそれぞれ金属板からなるアンテナ
パッチとグランドを重ねて、誘電体の表側と裏側にそれ
ぞれアンテナパッチとグランドを設けるようにしたの
で、金属板で誘電体をサンドイッチして多層化すること
によってアンテナを形成することができるものであり、
平面アンテナの組み立てが容易になるものでありる。
【0027】また請求項6に係る平面アンテナは、前記
誘電体を円板状に形成し、円板状の金属板の中心部に給
電点を通る直径方向に対して45度の角度で傾斜するス
ロットを設けてアンテナパッチを形成すると共に円板状
の金属板でグランドを形成し、誘電体の表面と裏面にそ
れぞれこれらの金属板を重ねて、誘電体の表側と裏側に
それぞれアンテナパッチとグランドを設けるようにした
ので、高い円偏波性能の平面アンテナを得ることができ
るものである。
【0028】さらに、本発明の請求項7に係るアンテナ
ユニットは、重量比で50%以上の無機物を含有する無
機物混合プラスチック材料によって誘電体を形成すると
共に、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチと
グランドを設けて平面アンテナを形成し、この平面アン
テナをプラスチックカバー内に収納すると共に、プラス
チックカバーと平面アンテナの間に間隔調整部材を介在
させて設けるようにしたので、プラスチックカバーと平
面アンテナとの間の間隔を間隔調整部材で調整すること
によって共振周波数をシフトさせることができ、平面ア
ンテナを製造するときに共振周波数がばらついてもこの
間隔の調整によって共振周波数を容易に調整することが
でき、安定した共振周波数のアンテナを生産性高く作製
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面アンテナの実施の一態様を示す分
解斜視図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】本発明の平面アンテナの実施の他の態様を示す
断面図である。
【図4】本発明の平面アンテナの実施の他の態様を示す
斜視図である。
【図5】本発明の平面アンテナの実施の他の態様を示す
ものであり、(a)は断面図、(b)電力増幅アンプ回
路の平面図である。
【図6】無機物の混合比率と比誘電率との関係を示すグ
ラフである。
【図7】本発明のアンテナユニットの実施の一態様を示
す断面図である。
【図8】本発明のアンテナユニットの実施の他の態様を
示す断面図である。
【図9】本発明のアンテナユニットの実施の他の態様を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体 2 アンテナパッチ 3 グランド 4 電力増幅アンプ回路 5 スロット 6 プラスチックカバー 7 間隔調整部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 芳博 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 前田 豊 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で50%以上の無機物を含有する
    無機物混合プラスチック材料によって誘電体を形成し、
    誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチとグラン
    ドを設けて成ることを特徴とする平面アンテナ。
  2. 【請求項2】 前記誘電体の層内にアンテナパッチとグ
    ランドを埋入することによって、誘電体の表側と裏側に
    それぞれアンテナパッチとグランドを設けて成ることを
    特徴とする請求項1に記載の平面アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記誘電体の表面と裏面にそれぞれアン
    テナパターンとグランドパターンを印刷することによっ
    て、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチとグ
    ランドを設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の
    平面アンテナ。
  4. 【請求項4】 前記誘電体の裏面に電力増幅アンプ回路
    を一体に設けて成ることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の平面アンテナ。
  5. 【請求項5】 前記誘電体の表面と裏面にそれぞれ金属
    板からなるアンテナパッチとグランドを重ねて、誘電体
    の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチとグランドを設
    けて成ることを特徴とする請求項1又は4に記載の平面
    アンテナ。
  6. 【請求項6】 前記誘電体を円板状に形成し、円板状の
    金属板の中心部に給電点を通る直径方向に対して45度
    の角度で傾斜するスロットを設けてアンテナパッチを形
    成すると共に円板状の金属板でグランドを形成し、誘電
    体の表面と裏面にそれぞれこれらの金属板を重ねて、誘
    電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチとグランド
    を設けて成ることを特徴とする請求項2又は4に記載の
    平面アンテナ。
  7. 【請求項7】 重量比で50%以上の無機物を含有する
    無機物混合プラスチック材料によって誘電体を形成する
    と共に、誘電体の表側と裏側にそれぞれアンテナパッチ
    とグランドを設けて平面アンテナを形成し、この平面ア
    ンテナをプラスチックカバー内に収納すると共に、プラ
    スチックカバーと平面アンテナの間に間隔調整部材を介
    在させて設けて成ることを特徴とするアンテナユニッ
    ト。
JP17927095A 1995-07-14 1995-07-14 平面アンテナ及びアンテナユニット Withdrawn JPH0936645A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008244963A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Lenovo Singapore Pte Ltd 携帯式コンピュータおよびアンテナ距離設定機構
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