JPH0936200A - 多段スライド装置 - Google Patents

多段スライド装置

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JPH0936200A
JPH0936200A JP20772695A JP20772695A JPH0936200A JP H0936200 A JPH0936200 A JP H0936200A JP 20772695 A JP20772695 A JP 20772695A JP 20772695 A JP20772695 A JP 20772695A JP H0936200 A JPH0936200 A JP H0936200A
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方志 遠藤
Kazuo Tsuru
和夫 鶴
Tsugio Matsushita
継雄 松下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定ガイドの全長の80%近くのストローク
を得ることのできるコンパクトな多段スライダー装置を
提供すること。 【解決手段】 ステップモータ13が固設された固定ガ
イド12と、固定ガイド12に対して摺動可能に保持さ
れた第一スライダー19と、第一スライダー19に対し
て摺動可能に保持された第二スライダー24と、固定ガ
イド12に固設されステップモータ13に接続する駆動
プーリ16と、固定ガイド12に固設された第一従動プ
ーリ17と、両端が第一スライダー19に固定され駆動
プーリ16と第一従動プーリ17とに張架される第一ベ
ルト18と、第一スライダー19の中央線上に固設され
2本のベルトが張架可能な一対の2段プーリ20,21
と、両端が固定ガイド12に固定され一対の2段プーリ
20,21を張架する第二ベルト22と、両端が第二ス
ライダー24に固定され一対の2段プーリ20,21に
張架される第三ベルト23とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長いストロークを
得ることができるスライド装置であって、1つのモータ
を駆動するだけで、抵抗が少なくスムーズに伸縮駆動可
能な多段スライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の生産ラインにおいて、ウェハの
搬送に使用されるチャンバには従来から次に示すような
ものが使用されている。図10は、第1従来例であるア
ーム型チャンバを示した側面図であり、図11は、その
平面図である。図10に示すようにチャンバ51は、基
台52上に固設されている。基台52には、不図示の駆
動手段に連結された回転軸53が突出して形成されてい
る。その回転軸53には、第1アーム54の端部が固設
され、他端には第2アーム55が回転可能に軸着されて
いる。更にその第2アーム55にはその上面に、先に第
1アーム54に軸着された側とは別の端部にフィンガ5
6が軸着されている。
【0003】そして、チャンバ51の周りにはエッチン
グ等の半導体生産工程を行うための各処理容器が配設さ
れており、図面では左右に容器58,59のシャッタ6
0部分を示してある。このような構成による従来のチャ
ンバ51は、次のように作用する。先ず、チャンバ51
は、図11に示すように旋回範囲を330゜有してお
り、所定位置で第1アーム54及び第2アーム55内に
構成された不図示の駆動機構によってアーム54,55
及びフィンガ56を回転させてその伸縮を行い、例え
ば、処理容器58のウェハ57を処理容器59へ搬送す
る。
【0004】従来の旋回型アームチャンバーは、旋回す
るためのスペースを必要とするため、無駄な空間を設け
ざるを得ず、スペース効率を低下させていた。その問題
を解決するために、直動型スライダーを2段、3段と、
多段に設けることが考えられる。この場合に、各スライ
ダーの各々に駆動用モータを設けたのでは、駆動モータ
用のスペースを必要とし、特に、各スライダー上に駆動
モータを配設すると、スライダーも大型化して、全体が
大型化する問題があった。1つの駆動モータで多段のス
ライダーを駆動させようとする考えは、従来から存在す
る。例えば、実開昭62−77193号では、図12に
示すような多段スライダーが提案されている。
【0005】固定ガイド61にピニオン62が回転可能
に保持されおり、ピニオン62は、図示しない駆動モー
タにより回転される。固定ガイド61には、第一スライ
ダー65が図示しない複数のローラにより摺動可能に保
持されている。第一スライダー65には、ピニオン62
と対応する位置にラック66が固設されている。第一ス
ライダー65には、第二スライダー68が図示しない複
数のローラにより摺動可能に保持されている。第二スラ
イダー68には、第三スライダー70が図示しない複数
のローラにより摺動可能に保持されている。また、第一
スライダー65の左端には、第一プーリ64が回転可能
に付設されている。そして、第一ベルト63は、その一
端が固定ガイド61の右端に固定され、第一プーリ64
を周回して他端が第二スライダー68の右端に固定され
ている。また、第二スライダー68の左端には、第二プ
ーリ67が回転可能に付設されている。そして、第二ベ
ルト69は、その一端が第一スライダー65の右端に固
定され、第二プーリ67を周回して他端が第三スライダ
ー70の右端に固定されている。
【0006】上記構成を有することにより、ピニオン6
2が駆動モータにより時計廻りに回転されることによ
り、ラック66を介して第一スライダー65が矢印の方
向に移動する。そして、第一プーリ64に引っ張られ
て、第二スライダー68が矢印の方向に移動する。さら
に、第二プーリ67に引っ張られて第三スライダー70
が矢印の方向に移動する。これにより、1台の駆動モー
タで多段のスライダーを同時に移動させることができる
効果がある。図12に示す構成では、スライダーを矢印
と反対の方向に移動させることはできない。多段スライ
ダーの反対側には、対象形にプーリ及びベルトが配設さ
れており、多段スライダー図中矢印と反対の方向に移動
させることが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記多
段スライド装置には次のような問題があった。 (1)実開昭62−77193号で開示されている多段
スライド装置では、ピニオン62によりラック66を左
右に移動させる必要があるため、ピニオン62が固定ガ
イド61の中央に付設されている。従って、第一スライ
ダー65がスライドできる距離は、固定ガイド61の全
長の半分以下である。さらに、構造的に第二スライダー
68がスライドできる距離は、第一スライダー65と同
じであり、第三スライダー70がスライドできる距離
は、第二スライダー68と同じなので、必要なストロー
クを確保するためには、固定ガイド61の長さが長くな
り、取付スペースが拡大する問題があった。また、必要
なストロークを確保するためには、スライダーの段数を
増やす必要があり、スライダー重量が増加するため、ガ
イド等の補強を必要とし、ますます全体が大型化する問
題があった。
【0008】(2)実開昭62−77193号で開示さ
れている多段スライド装置では、スライダーを両側にス
ライドさせるために、スライダーの両端部にプーリと索
を必要とするため、構造が複雑となり、トラブルの発生
が多くなる問題があった。また、その分大型化する問題
があった。
【0009】本発明の目的は、固定ガイドの全長の80
%近くのストロークを得ることのできるコンパクトな多
段スライダー装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の多段スライド装置は、次のような構成を有
する。 (1)駆動用モータが固設された固定ガイドと、固定ガ
イドに対して摺動可能に保持された第一スライダーと、
第一スライダーに対して摺動可能に保持された第二スラ
イダーと、固定ガイドに固設され駆動用モータに接続す
る駆動プーリと、固定ガイドに固設された第一従動プー
リと、両端が第一スライダーに固定され駆動プーリと第
一従動プーリとに張架される第一ベルトと、第一スライ
ダーの中央線上に固設され2本のベルトが張架可能な一
対の2段プーリと、両端が固定ガイドに固定され一対の
2段プーリを張架する第二ベルトと、両端が第二スライ
ダーに固定され一対の2段プーリに張架される第三ベル
トとを有している。 (2)また、(1)の多段スライド装置において、前記
第一スライダーの前記一対の2段プーリの外側に固設さ
れ、前記第二ベルトを前記固定ガイドと前記第一スライ
ダーとの隙間に誘導する第二従動プーリを有することを
特徴とする。
【0011】(3)駆動用モータが固設された固定ガイ
ドと、固定ガイドに対して摺動可能に保持された第一ス
ライダーと、第一スライダーに対して摺動可能に保持さ
れた第二スライダーと、固定ガイドに固設され駆動用モ
ータに接続する駆動プーリと、固定ガイドに固設された
第一従動プーリと、駆動プーリと第一従動プーリとに張
架される第一ベルトと、第一ベルトと第一スライダーと
を連結する第一連結部材と、固定ガイドに固設されたフ
ックと、第一スライダーに固設された一対のスライドプ
ーリと、一対のスライドプーリを張架する第二ベルト
と、第二ベルトとフックとを連結する第二連結部材と、
第二ベルトと第二スライダーとを連結する第三連結部材
とを有している。 (4)また、(1)及至(3)の多段スライド装置のい
ずれか1つにおいて、前記固定ガイドと前記第一スライ
ダーとが、直線型ローラガイドにより摺動可能に保持さ
れ、前記第一スライダーと前記第二スライダーとが、直
線型ローラガイドにより摺動可能に保持されていること
を特徴とする。
【0012】上記構成を有する多段スライダーは、以下
の様に作用する。(1)、(2)、(4)の構成よりな
る多段スライド装置の固定ガイドは、直線型ローラガイ
ドにより第一スライダーを摺動可能に保持する。また、
固定ガイドに固設された駆動プーリは、駆動モータの回
転力を第一ベルトに伝達する。第一スライダーは、直線
型ローラガイドにより第二スライダーを摺動可能に保持
する。駆動プーリが時計廻りに回転すると、第一ベルト
により第一従動プーリを介して引っ張られて第一スライ
ダーが移動する。第一スライダーが移動すると、第二ベ
ルトが第一スライダーと共に移動するため、2段プーリ
に駆動力が伝達される。2段プーリが回転すると、第三
ベルトにより引っ張られて第二スライダーが移動する。
ここで、第二従動プーリは、第二ベルトを固定ガイドと
第一スライダーとの隙間に誘導している。また、駆動モ
ータを逆回転すると、同様の作用により、第一スライダ
ー及び第二スライダーは、反対方向に移動する。
【0013】(3)の構成よりなる多段スライド装置の
固定ガイドは、直線型ローラガイドにより第一スライダ
ーを摺動可能に保持する。また、固定ガイドに固設され
た駆動プーリは、駆動モータの回転力を第一ベルトに伝
達する。第一スライダーは、直線型ローラガイドにより
第二スライダーを摺動可能に保持する。駆動プーリが時
計廻りに回転すると、第一ベルトが同じ方向に移動す
る。そして、第一スライダーは、第一連結部材により第
一ベルトに連結されているので、第一スライダーが移動
する。そして、第一スライダーが移動すると、固定ガイ
ドに固設されたフックにより第二連結部材を介して、第
二ベルトに駆動力が伝達される。そして、第二スライダ
ーは、第三連結部材により第二ベルトに連結されている
ので、第二スライダーが移動する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態である多段スライド装置を図面に基づいて詳細に
説明する。図1に多段スライド装置11の正面図を示
し、図2に図1の右側面図を示す。図3に図1のAA断
面図を示し、図4にBB断面図を示し、図5にCC断面
図を示す。図1に示すように、固定ガイド12には、2
本の取付支柱15により駆動モータであるステップモー
タ13が固設されている。ステップモータ13の駆動軸
13aは、カップリング14を介して駆動プーリ16の
軸に接続している。図2及び図3に示すように、固定ガ
イド12には、一対の直線型ローラガイドのアウターレ
ール27が固設され、第一スライダー19の両側面には
インナーレール28が固設されている。
【0015】アウターレール27とインナーレール28
との間には、図示しない直線型ボールスライドが保持さ
れており、第一スライダー19は、固定ガイド12に対
して摺動可能に保持されている。直線型ボールスライド
の長さは、40mm程度であり、本実施の形態の場合、
アウターレール27の全長の20%以下である。従っ
て、第一スライダー19は、固定ガイド12の両側に対
して、固定ガイド12の全長の80%の距離まではみ出
して移動することが可能である。固定ガイド12の上面
の内側には、駆動プーリ16及び第一従動プーリ17と
が回転可能に保持されている。そして、第一スライダー
19の左上端19aに第一ベルト18の一端がボルトに
より固定されている。また、第一ベルト18の他端は第
一スライダー19の右下端19bにボルトにより固定さ
れている。第一ベルト18は、一定の張力を持つ状態で
駆動プーリ16及び第一従動プーリ17に周回し張架さ
れている。
【0016】第一スライダー19の上面の中央線上に
は、2本のベルトを張架可能な2段プーリ20,21が
離れて回転可能に付設されている。また、2段プーリ2
0の上側には、第二従動プーリ25が回転可能に付設さ
れている。また、2段プーリ21の下側には、第二従動
プーリ26が回転可能に付設されている。そして、固定
ガイド12の右上端に第二ベルト22の一端がボルトに
より固定されている。また、第二ベルト22の他端は固
定ガイド12の左下端にボルトにより固定されている。
第二ベルト22は、一定の張力を持つ状態で2段プーリ
20,21の下段部、第二従動プーリ25及び第二従動
プーリ26に周回し張架されている。
【0017】図5及び図2に示すように、第一スライダ
ー19には、一対の直線型ローラガイドのアウターレー
ル27が固設され、第二スライダー24の両側面にはイ
ンナーレール28が固設されている。アウターレール2
7とインナーレール28との間には、図示しない直線型
ボールスライドが保持されており、第二スライダー24
は、第一スライダー19に対して摺動可能に保持されて
いる。直線型ボールスライドの長さは、20〜40mm
程度であり、本実施の形態の場合、アウターレール27
の全長の20%以下である。従って、第二スライダー2
4は、第一スライダー19の両側に対して、第一スライ
ダー19の全長の80%の距離まではみ出して移動する
ことが可能である。第二スライダー24の内側には、2
段プーリ20,21の上段部が位置している。そして、
第二スライダー24の左上端24aに第三ベルト23の
一端がボルトにより固定されている。また、第三ベルト
23の他端は第二スライダー24の右下端24bにボル
トにより固定されている。第三ベルト23は、一定の張
力を持つ状態で2段プーリ20,21に周回し張架され
ている。
【0018】次に、上記構成を有する多段スライド装置
11の作用を説明する。駆動プーリ16を図3に矢印L
で示す方向に回転させるように、ステップモータ13を
回転させた場合を説明する。駆動プーリ16が矢印Lの
方向に回転すると、第一ベルト18が矢印Mの方向に引
っ張られるため、第一スライダー19の右下端19bが
引っ張られて第一スライダー19が矢印Mの方向に移動
する。同時に、図4において第一スライダー19が矢印
Nの方向に移動すると、両端が固定ガイド12に固定さ
れている第二ベルト22により一定の駆動力で、2段プ
ーリ20が矢印Qの方向に回転され、2段プーリ21が
矢印Pの方向に回転される。
【0019】図5に示すように、2段プーリ20が矢印
Qの方向に回転し、2段プーリ21が矢印Pの方向に回
転することにより、第三ベルト23が矢印Rの方向に引
っ張られるため、第二スライダー24の右下端24bが
引っ張られて第二スライダー24が矢印Rの方向に移動
する。すなわち、第一スライダー19が固定ガイド12
に対して移動するのと同じ距離だけ、第二スライダー2
4が第一スライダー19に対して同時に移動する。固定
ガイド12において、直動型ボールスライドの長さは図
3において、固定ガイド12の左端から第一従動プーリ
17の中心までとほぼ同じ長さなので、第一スライダー
19は、右下端19bが第一従動プーリ17の中心まで
移動することができる。すなわち、第一スライダー19
は、固定ガイド12の全長の約80%の距離を移動でき
る。第二スライダー24も同様に、第一スライダー19
の全長の約80%の距離を移動することができる。
【0020】従来の多段スライダーでは、各スライダー
の移動距離が固定ガイドの全長の50%以下であったの
で、2段のスライダーで移動できる距離は、固定ガイド
の全長とほぼ同じ距離であったが、本実施の形態の多段
スライド装置11では、固定ガイド12の全長の1.6
倍の距離を移動することが可能である。当然ながら、ス
テップモータ13を逆回転させることにより、第一スラ
イダー19及び第二スライダー24を右方向に移動させ
ることが可能である。この場合も、固定ガイド12の全
長の1.6倍の距離を移動することが可能である。
【0021】以上詳細に説明したように、本実施の形態
の多段スライド装置11によれば、ステップモータ13
が固設された固定ガイド12と、固定ガイド12に対し
て摺動可能に保持された第一スライダー19と、第一ス
ライダー19に対して摺動可能に保持された第二スライ
ダー24と、固定ガイド12に固設され固定ガイド12
に接続する駆動プーリ16と、固定ガイド12に固設さ
れた第一従動プーリ17と、両端が第一スライダー19
に固定され駆動プーリ16と第一従動プーリ17とに張
架される第一ベルト18と、第一スライダー19の中央
線上に固設され2本のベルトが張架可能な一対の2段プ
ーリ20,21と、両端が固定ガイド12に固定され一
対の2段プーリ20,21を張架する第二ベルト22
と、両端が第二スライダー24に固定され一対の2段プ
ーリ20,21に張架される第三ベルト23とを有して
いるので、例えば2段の場合に、固定ガイド12の全長
の1.6倍の距離を移動することが可能であり、従来よ
り少ない段数で必要なストロークを得ることができるた
め、スライド装置をコンパクト化することができる。ま
た、同じ機構で、ステップモータ13を逆回転させるだ
けで、第一スライダー19及び第二スライダー24を反
対方向に移動させることが可能である。
【0022】また、第一スライダー19の一対の2段プ
ーリ20,21の外側に固設され、第二ベルト22を固
定ガイド12と第一スライダー19との隙間に誘導する
第二従動プーリ25、第二従動プーリ26を有している
ので、第二ベルト22が第一スライダー19と接触する
ことが無く、第一スライダー19をスムーズに移動させ
ることができる。また、固定ガイド12と第一スライダ
ー19とが、直線型ローラガイドにより摺動可能に保持
され、第一スライダー19と第二スライダー24とが、
直線型ローラガイドにより摺動可能に保持されているの
で、第一スライダー19を固定ガイド12に対して80
%の距離移動させ、さらに第二スライダー24を第一ス
ライダー19に対して80%の距離移動させても、第二
スライダー24に高い剛性を確保することができる。
【0023】次に、第二の実施の形態を説明する。第二
実施の形態は、駆動力の伝達方法のみ第一実施の形態と
異なるので、それを中心に説明する。図6に多段スライ
ド装置31の平面図を示す。図7に図6の右側面図を示
す。図8に図7のEE断面図を示す。図9に図7のDD
断面図を示す。図7に示すように、固定ガイド12に
は、駆動モータであるステップモータ13が固設されて
いる。ステップモータ13の駆動軸は、カップリング1
4を介して駆動プーリ16の軸に接続している。固定ガ
イド12には、一対の直線型ローラガイドのアウターレ
ール27が固設され、第一スライダー19の両側面には
インナーレール28が固設されている。
【0024】アウターレール27とインナーレール28
との間には、図示しない直線型ボールスライドが保持さ
れており、第一スライダー19は、固定ガイド12に対
して摺動可能に保持されている。直線型ボールスライド
の長さは、40mm程度であり、本実施の形態の場合、
アウターレール27の全長の20%以下である。従っ
て、第一スライダー19は、固定ガイド12の両側に対
して、固定ガイド12の全長の80%の距離まではみ出
して移動することが可能である。図9に示すように、固
定ガイド12には、駆動プーリ16の対象の位置に第一
従動プーリ17が回転可能に付設されている。駆動プー
リ16と第一従動プーリ17とを周回して一定の張力を
持って、第一ロープ32が張架されている。また、固定
ガイド12には、断面L字形の固定フック34が固設さ
れている。第一ロープ32は、第一連結部材41により
第一スライダー19に連結されている。
【0025】次に、図8に示すように、第一スライダー
19には、一対のスライドプーリ33が回転可能に付設
されている。一対のスライドプーリ33を周回して一定
の張力を持って、第二ロープ35が張架されている。ま
た、第一スライダー19には、断面L字形の第二固定フ
ック37が固設されている。第二ロープ35は、第二連
結部材42により固定フック34と連結されている。ま
た、第二ロープ35は、第三連結部材36により第二ス
ライダー24に連結されている。
【0026】次に、図6に示すように、第二スライダー
24には、一対のスライドプーリ40が回転可能に付設
されている。一対のスライドプーリ40を周回して一定
の張力を持って、第二ロープ45が張架されている。ま
た、第二ロープ45は、第二連結部材43により第二固
定フック37と連結されている。また、第二ロープ45
は、第三連結部材44により第三スライダー39に連結
されている。
【0027】上記構成を有する第二実施の形態の多段ス
ライド装置31の作用を説明する。駆動プーリ16を図
9に矢印Lで示す方向に回転させるように、ステップモ
ータ13を回転させた場合を説明する。駆動プーリ16
が矢印Lの方向に回転すると、第一ロープ32が矢印M
の方向に引っ張られるため、第一スライダー19が第一
連結部材41を介して引っ張られて、矢印Mの方向に移
動する。同時に、図8に示すように、第一スライダー1
9が矢印Mの方向に移動しても、固定フック34が固定
ガイド12に留まっており、第二ロープ35が固定フッ
ク34に固定されているので、スライドプーリ33が矢
印Pの方向に回転される。そして、第三連結部材36が
矢印Qの方向に引っ張られ、第二スライダー24が矢印
Rの方向に移動する。
【0028】同時に、図6に示すように、第二スライダ
ー24が矢印Rの方向に移動しても、第二固定フック3
7が第一スライダー19に留まっており、第二ロープ4
5が第二連結部材43により第二固定フック37に固定
されているので、スライドプーリ40が矢印Pの方向に
回転される。そして、第三連結部材44が矢印Qの方向
に引っ張られ、第三スライダー39が矢印Rの方向に移
動する。これにより、第一スライダー19が固定ガイド
12に対して移動するのと同じ距離だけ、第二スライダ
ー24が第一スライダー19に対して同時に移動する。
又、第三スライダー39も第二スライダー24に対して
同じ距離だけ同時に移動できる。第一連結部材41は、
駆動プーリ16の近くから第一従動プーリ17の近くま
で移動可能なので、第一スライダー19は、固定ガイド
12の全長の約80%の距離を移動できる。第二スライ
ダー24も同様に、第一スライダー19の全長の約80
%の距離を移動することができる。さらに、第三スライ
ダー39も第二スライダー24の全長の約80%の距離
を移動できる。
【0029】従来の多段スライダーでは、各スライダー
の移動距離が固定ガイドの全長の50%以下であったの
で、2段のスライダーで移動できる距離は、固定ガイド
の全長とほぼ同じ距離であったが、本実施の形態の多段
スライド装置31では、固定ガイド12の全長の1.6
倍の距離を移動することが可能である。又、3段スライ
ダーとすると2.4倍の距離を移動可能である。ただ
し、第二実施の形態の多段スライド装置31では、ステ
ップモータ13を逆転させてもスライダーを逆方向に移
動させることはできない。
【0030】以上詳細に説明したように、第二実施の形
態の多段スライド装置31によれば、ステップモータ1
3が固設された固定ガイド12と、固定ガイド12に対
して摺動可能に保持された第一スライダー19と、第一
スライダー19に対して摺動可能に保持された第二スラ
イダー24と、固定ガイド12に固設されステップモー
タ13に接続する駆動プーリ16と、固定ガイド12に
固設された第一従動プーリ17と、駆動プーリ16と第
一従動プーリ17とに張架される第一ロープ32と、第
一ロープ32と第一スライダー19とを連結する第一連
結部材41と、固定ガイド12に固設された固定フック
34と、第一スライダー19に固設された一対のスライ
ドプーリ33と、一対のスライドプーリ33を張架する
第二ロープ35と、第二ロープ35と固定フック34と
を連結する第二連結部材43と、第二ロープ35と第一
スライダー19とを連結する第三連結部材44とを有し
ているので、例えば2段の場合に、固定ガイド12の全
長の1.6倍の距離を移動することが可能であり、従来
より少ない段数で必要なストロークを得ることができる
ため、スライド装置をコンパクト化することができる。
第一実施の形態の多段スライド装置11と比較して、構
造が簡単なため、製造コストが低減できるメリットがあ
る。
【0031】以上本発明の多段スライド装置11につい
て実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上
記実施の形態に限定されることなく、色々な変形が可能
である。例えば、第一実施の形態ではベルトを使用し、
第二実施の形態ではロープを使用しているが、入れ替え
て実施しても同じであり、さらに、ピアノ線等の金属線
を利用することも可能である。また、第一実施の形態で
は2段スライダーを説明し、第二実施の形態では3段ス
ライダーを説明したが、何れにおいても、同じ機構を積
み重ねることにより段数を増加させて移動距離を長くす
ることが可能である。また、本実施の形態では、ベルト
及びロープとして伸縮性のものを使用し、プーリを固定
しているが、プーリにテンションを張る機能を持たせて
も良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の多段スライド装置によれば、駆動モータが固設さ
れた固定ガイドと、固定ガイドに対して摺動可能に保持
された第一スライダーと、第一スライダーに対して摺動
可能に保持された第二スライダーと、固定ガイドに固設
され固定ガイドに接続する駆動プーリと、固定ガイドに
固設された第一従動プーリと、両端が第一スライダーに
固定され駆動プーリと第一従動プーリとに張架される第
一ベルトと、第一スライダーの中央線上に固設され2本
のベルトが張架可能な一対の2段プーリと、両端が固定
ガイドに固定され一対の2段プーリを張架する第二ベル
トと、両端が第二スライダーに固定され一対の2段プー
リに張架される第三ベルトとを有しているので、例えば
2段の場合に、固定ガイドの全長の1.6倍の距離を移
動することが可能であり、従来より少ない段数で必要な
ストロークを得ることができるため、スライド装置をコ
ンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態である多段スライド装
置11の正面図である。
【図2】多段スライド装置11の側面図である。
【図3】図1のAA断面図である。
【図4】図1のBB断面図である。
【図5】図1のCC断面図である。
【図6】本発明の第二実施の形態である多段スライド装
置31の平面図である。
【図7】多段スライド装置31の側面図である。
【図8】図1のEE断面図である。
【図9】図1のDD断面図である。
【図10】従来のウエハ搬送装置の構成を示す側面図で
ある。
【図11】従来のウエハ搬送装置のハンド部の構成を示
す平面図である。
【図12】従来の多段スライダーの構成を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
11 多段スライド装置 12 固定ガイド 13 ステップモータ 16 駆動プーリ 17 第一従動プーリ 18 第一ベルト 19 第一スライダー 20,21 2段プーリ 22 第二ベルト 23 第三ベルト 24 第二スライダー 25,26 第二従動プーリ 27 アウターレール 28 インナーレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴 和夫 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 松下 継雄 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動用モータが固設された固定ガイド
    と、 前記固定ガイドに対して摺動可能に保持された第一スラ
    イダーと、 前記第一スライダーに対して摺動可能に保持された第二
    スライダーと、 前記固定ガイドに固設され、前記駆動用モータに接続す
    る駆動プーリと、 前記固定ガイドに固設された第一従動プーリと、 両端が前記第一スライダーに固定され、前記駆動プーリ
    と前記第一従動プーリとに張架される第一ベルトと、 前記第一スライダーの中央線上に固設され、2本のベル
    トが張架可能な一対の2段プーリと、 両端が前記固定ガイドに固定され、前記一対の2段プー
    リを張架する第二ベルトと、 両端が前記第二スライダーに固定され、前記一対の2段
    プーリに張架される第三ベルトとを有することを特徴と
    する多段スライド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する装置において、 前記第一スライダーの前記一対の2段プーリの外側に固
    設され、前記第二ベルトを前記固定ガイドと前記第一ス
    ライダーとの隙間に誘導する第二従動プーリを有するこ
    とを特徴とする多段スライド装置。
  3. 【請求項3】 駆動用モータが固設された固定ガイド
    と、 前記固定ガイドに対して摺動可能に保持された第一スラ
    イダーと、 前記第一スライダーに対して摺動可能に保持された第二
    スライダーと、 前記固定ガイドに固設され、前記駆動用モータに接続す
    る駆動プーリと、 前記固定ガイドに固設された第一従動プーリと、 前記駆動プーリと前記第一従動プーリとに張架される第
    一ベルトと、 前記第一ベルトと前記第一スライダーとを連結する第一
    連結部材と、 前記固定ガイドに固設されたフックと、 前記第一スライダーに固設された一対のスライドプーリ
    と、 前記一対のスライドプーリを張架する第二ベルトと、 前記第二ベルトと前記フックとを連結する第二連結部材
    と、 前記第二ベルトと前記第二スライダーとを連結する第三
    連結部材とを有することを特徴とする多段スライド装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1及至請求項3に記載する装置の
    いずれか1つにおいて、 前記固定ガイドと前記第一スライダーとが、直線型ロー
    ラガイドにより摺動可能に保持され、 前記第一スライダーと前記第二スライダーとが、直線型
    ローラガイドにより摺動可能に保持されていることを特
    徴とする多段スライド装置。
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