JPH0935988A - セラミックコンデンサ - Google Patents
セラミックコンデンサInfo
- Publication number
- JPH0935988A JPH0935988A JP20382395A JP20382395A JPH0935988A JP H0935988 A JPH0935988 A JP H0935988A JP 20382395 A JP20382395 A JP 20382395A JP 20382395 A JP20382395 A JP 20382395A JP H0935988 A JPH0935988 A JP H0935988A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ceramic
- ceramic capacitor
- bonding material
- heat shock
- holes
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- Pending
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- Ceramic Capacitors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヒートショック性が向上したセラミックコン
デンサを提供する。 【構成】 誘電体セラミック11の両端面に形成した電
極12、12に導電性の接合材14を用いて金属端子1
3、13を固定し、金属端子13、13の端面を残して
全体を外装部材15で覆ってセラミックコンデンサを形
成し、前記接合材14は多数の空孔16を有し、この接
合材14によってヒートショック時の金属端子13、1
3の収縮応力を吸収し、セラミック11のクラック発生
を防止する。
デンサを提供する。 【構成】 誘電体セラミック11の両端面に形成した電
極12、12に導電性の接合材14を用いて金属端子1
3、13を固定し、金属端子13、13の端面を残して
全体を外装部材15で覆ってセラミックコンデンサを形
成し、前記接合材14は多数の空孔16を有し、この接
合材14によってヒートショック時の金属端子13、1
3の収縮応力を吸収し、セラミック11のクラック発生
を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒートショック性を
改善した特に高圧用のセラミックコンデンサに関する。
改善した特に高圧用のセラミックコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、遮断器、開閉器、レーザ用や電
源用等に用いられている従来の高圧セラミックコンデン
サは、図3(A)、(B)に示すように、円柱形に形成
された誘電体セラミック1の両端面に銀ペースト等を焼
き付けて電極2、2を設け、この電極2、2に金属端子
3、3を導電性接着剤等の接合材4を用いて固定した
後、金属端子3、3の端面を残して全体をエポキシ樹脂
等の外装部材5で覆った構造になっている。
源用等に用いられている従来の高圧セラミックコンデン
サは、図3(A)、(B)に示すように、円柱形に形成
された誘電体セラミック1の両端面に銀ペースト等を焼
き付けて電極2、2を設け、この電極2、2に金属端子
3、3を導電性接着剤等の接合材4を用いて固定した
後、金属端子3、3の端面を残して全体をエポキシ樹脂
等の外装部材5で覆った構造になっている。
【0003】上記金属端子3、3は、導電性を加味して
真鍮等の銅系の金属が用いられ、また接合材4には導電
性接着剤の他に半田等が用いられる。
真鍮等の銅系の金属が用いられ、また接合材4には導電
性接着剤の他に半田等が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銅系の金属
端子3の線膨張係数は、表1に示すように、誘電体セラ
ミック1の2〜4倍と大きく、コンデンサにヒートショ
ックが加えられた時、特に低温時に線膨張係数差による
金属端子の応力によって、図3(C)の如くセラミック
1にクラック6が発生する。即ち、金属端子3の線膨張
係数が大きいため、温度の低下と共にセラミック1より
大きく収縮しようとし、その応力がセラミック1に加わ
って、セラミック1にクラック6が生じることになる。
端子3の線膨張係数は、表1に示すように、誘電体セラ
ミック1の2〜4倍と大きく、コンデンサにヒートショ
ックが加えられた時、特に低温時に線膨張係数差による
金属端子の応力によって、図3(C)の如くセラミック
1にクラック6が発生する。即ち、金属端子3の線膨張
係数が大きいため、温度の低下と共にセラミック1より
大きく収縮しようとし、その応力がセラミック1に加わ
って、セラミック1にクラック6が生じることになる。
【0005】
【表1】
【0006】上記のようなクラックの発生を防止する対
策として、金属端子を線膨張係数の小さいものに変え
て、セラミックに対する応力を小さくするという方法が
あるが、線膨張係数の小さい金属は、概して導電性が低
く、コンデンサの損失が大きくなってしまい、性能が低
下してしまう。しかも銅系の金属に比べて値段が高く、
コンデンサのコストアップにつながってしまう。
策として、金属端子を線膨張係数の小さいものに変え
て、セラミックに対する応力を小さくするという方法が
あるが、線膨張係数の小さい金属は、概して導電性が低
く、コンデンサの損失が大きくなってしまい、性能が低
下してしまう。しかも銅系の金属に比べて値段が高く、
コンデンサのコストアップにつながってしまう。
【0007】また、他の対策として、接合材の弾性率を
小さくする、例えばガラス転移点の低い導電性接着剤を
用いる方法等が考えられるが、この場合接着強度が低下
するという問題が発生する。また、ガラス転移点を下げ
た場合、高温時の接着強度の低下が著しくなる。
小さくする、例えばガラス転移点の低い導電性接着剤を
用いる方法等が考えられるが、この場合接着強度が低下
するという問題が発生する。また、ガラス転移点を下げ
た場合、高温時の接着強度の低下が著しくなる。
【0008】更に、その他の弾性率低下方法としてゴ
ム、熱可塑性樹脂等を混合する方法があるが、この方法
は接着剤の粘度が高くなって作業性が低下してしまう。
ム、熱可塑性樹脂等を混合する方法があるが、この方法
は接着剤の粘度が高くなって作業性が低下してしまう。
【0009】そこで、この発明の課題は、金属端子とセ
ラミックの接合部分で線膨張係数の差を吸収するように
し、ヒートショック性を改善したセラミックコンデンサ
を提供することにある。
ラミックの接合部分で線膨張係数の差を吸収するように
し、ヒートショック性を改善したセラミックコンデンサ
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この発明は、誘電体セラミックの両端面に形
成した電極に導電性の接合材を用いて金属端子を電気的
に固定し、金属端子の端面を残して全体を外装部材で覆
ったセラミックコンデンサにおいて、前記接合材は多数
の空孔を有する構成を採用したものである。尚、この接
合材の空孔は、導電性の樹脂に混ぜた溶剤を揮発させて
形成することができる。
するため、この発明は、誘電体セラミックの両端面に形
成した電極に導電性の接合材を用いて金属端子を電気的
に固定し、金属端子の端面を残して全体を外装部材で覆
ったセラミックコンデンサにおいて、前記接合材は多数
の空孔を有する構成を採用したものである。尚、この接
合材の空孔は、導電性の樹脂に混ぜた溶剤を揮発させて
形成することができる。
【0011】
【作用】金属端子とセラミックの接合材に空孔を有する
と、ヒートショック時における金属端子の収縮応力を空
孔によって緩和し、セラミックに該収縮応力が伝達され
るのを減少させ、セラミックのヒートショック性が向上
する。
と、ヒートショック時における金属端子の収縮応力を空
孔によって緩和し、セラミックに該収縮応力が伝達され
るのを減少させ、セラミックのヒートショック性が向上
する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面の図1と
図2に基づいて説明する。
図2に基づいて説明する。
【0013】図1(A)、(B)に示すように、セラミ
ックコンデンサは、誘電体セラミック11の両端面に銀
ペースト等を焼き付けて電極12、12を設け、この電
極12、12に金属端子13、13を導電性接着剤等の
接合材14を用いて固定した後、金属端子13、13の
端面を残して全体をエポキシ樹脂等の外装部材15で覆
った構造を有し、上記接合材14は多数の空孔16を有
している。
ックコンデンサは、誘電体セラミック11の両端面に銀
ペースト等を焼き付けて電極12、12を設け、この電
極12、12に金属端子13、13を導電性接着剤等の
接合材14を用いて固定した後、金属端子13、13の
端面を残して全体をエポキシ樹脂等の外装部材15で覆
った構造を有し、上記接合材14は多数の空孔16を有
している。
【0014】前記接合材14内に分散させた空孔16の
形成は、導電性の樹脂に混ぜた有機溶剤(有機系でなく
てもよい)を揮発させて形成することができ、有機溶剤
の量によって空孔率を自由に調整できる。
形成は、導電性の樹脂に混ぜた有機溶剤(有機系でなく
てもよい)を揮発させて形成することができ、有機溶剤
の量によって空孔率を自由に調整できる。
【0015】次に、SrTiO3を主成分とした粉末原
料を成形焼成した誘電体セラミック11の両端面に、電
極12、12を銀ペーストを印刷焼き付けすることによ
って形成し、更にこの上に端子接合材14として、フッ
素系不活性溶剤を、0.5wt%(気泡率2.5
%)、1.0wt%(気泡率10%)、5wt%
(気泡率22%)、10wt%(気泡率40%)、
20wt%(気泡率57%)の割合で導電性のエポキシ
樹脂系接着剤に混ぜたものを印刷した後、真鍮製の金属
端子13、13を置いて加熱硬化した。更に、この半製
品の金属端子13、13の端部を残して全体をエポキシ
樹脂系の外装樹脂15でモールドした。
料を成形焼成した誘電体セラミック11の両端面に、電
極12、12を銀ペーストを印刷焼き付けすることによ
って形成し、更にこの上に端子接合材14として、フッ
素系不活性溶剤を、0.5wt%(気泡率2.5
%)、1.0wt%(気泡率10%)、5wt%
(気泡率22%)、10wt%(気泡率40%)、
20wt%(気泡率57%)の割合で導電性のエポキシ
樹脂系接着剤に混ぜたものを印刷した後、真鍮製の金属
端子13、13を置いて加熱硬化した。更に、この半製
品の金属端子13、13の端部を残して全体をエポキシ
樹脂系の外装樹脂15でモールドした。
【0016】出来上がった完成品を従来品と共にヒート
ショック試験をした結果を表2に示す。表中Gはクラッ
ク発生なしを示し、NGはクラック発生とその割合を示
す。
ショック試験をした結果を表2に示す。表中Gはクラッ
ク発生なしを示し、NGはクラック発生とその割合を示
す。
【0017】
【表2】
【0018】表2から明らかなように、従来品では30
0サイクルでクラックが発生したのに対し、0.5w
t%は300サイクル、1wt%は1000サイクル
でクラックが発生したが、5wt%〜20wt%は
クラックは発生しなかった。
0サイクルでクラックが発生したのに対し、0.5w
t%は300サイクル、1wt%は1000サイクル
でクラックが発生したが、5wt%〜20wt%は
クラックは発生しなかった。
【0019】また、上記本発明品と従来品の端子引っ張
り試験を行なった結果を図2と表3に示す。
り試験を行なった結果を図2と表3に示す。
【0020】
【表3】
【0021】表3から明らかなように、溶剤の量が増え
るにつれて引っ張り強度が徐々に低下し、20wt%
(気泡率57%)では極端に低くなった。
るにつれて引っ張り強度が徐々に低下し、20wt%
(気泡率57%)では極端に低くなった。
【0022】以上の結果より、溶剤混合量は、1〜10
wt%(気泡率10〜40%)が適当だと言える。した
がって溶剤混合量は、接着剤、溶剤の比重に合わせ、気
泡率が10〜40%になるようにコントロールする必要
がある。
wt%(気泡率10〜40%)が適当だと言える。した
がって溶剤混合量は、接着剤、溶剤の比重に合わせ、気
泡率が10〜40%になるようにコントロールする必要
がある。
【0023】上記した実施例では、接合材14の空孔1
6の形成にフッ素系不活性溶剤を用いているが、他の有
機溶剤を用いてもかまわない。但し、加熱硬化時に接合
材内に溶剤の残渣が残ることを考慮し、溶剤としては、
飽和炭化水素系溶剤等(ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン等)の電気伝導性が低く、かつ、イオンの溶出し
ないものを選んで使用すればよい。
6の形成にフッ素系不活性溶剤を用いているが、他の有
機溶剤を用いてもかまわない。但し、加熱硬化時に接合
材内に溶剤の残渣が残ることを考慮し、溶剤としては、
飽和炭化水素系溶剤等(ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン等)の電気伝導性が低く、かつ、イオンの溶出し
ないものを選んで使用すればよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、セラ
ミックの電極に金属端子を固定する接合材に多数の空孔
を有しているので、セラミックコンデンサのヒートショ
ック時における金属端子の収縮応力を接合材が吸収し、
該収縮応力がセラミックに伝達するのを減少させること
ができ、セラミックコンデンサのヒートショック性を向
上させることができる。
ミックの電極に金属端子を固定する接合材に多数の空孔
を有しているので、セラミックコンデンサのヒートショ
ック時における金属端子の収縮応力を接合材が吸収し、
該収縮応力がセラミックに伝達するのを減少させること
ができ、セラミックコンデンサのヒートショック性を向
上させることができる。
【0025】また、接合材の空孔形成は、樹脂に溶剤を
混合させ、加熱硬化させるだけでよいので、他の性能へ
の影響も小さく、かつ、作業性も低下することなく、セ
ラミックコンデンサのヒートショック性を改善すること
ができる。
混合させ、加熱硬化させるだけでよいので、他の性能へ
の影響も小さく、かつ、作業性も低下することなく、セ
ラミックコンデンサのヒートショック性を改善すること
ができる。
【図1】(A)はこの発明に係るセラミックコンデンサ
の縦断正面図、(B)は同上要部の概念図。
の縦断正面図、(B)は同上要部の概念図。
【図2】金属端子の引っ張り強度の試験結果を示す図。
【図3】(A)は従来のセラミックコンデンサを示す分
解斜視図、(B)は同上要部の概念図、(C)はクラッ
ク発生の説明図。
解斜視図、(B)は同上要部の概念図、(C)はクラッ
ク発生の説明図。
11 誘電体セラミック 12 電極 13 金属端子 14 接合材 15 外装部材 16 空孔
Claims (2)
- 【請求項1】 誘電体セラミックの両端面に形成した電
極に導電性の接合材を用いて金属端子を電気的に固定
し、金属端子の端面を残して全体を外装部材で覆ったセ
ラミックコンデンサにおいて、前記接合材は多数の空孔
を有していることを特徴とするセラミックコンデンサ。 - 【請求項2】 前記接合材の空孔は、導電性の樹脂に混
ぜた溶剤を揮発させて形成した請求項1記載のセラミッ
クコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20382395A JPH0935988A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | セラミックコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20382395A JPH0935988A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | セラミックコンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0935988A true JPH0935988A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16480310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20382395A Pending JPH0935988A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | セラミックコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0935988A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110571054A (zh) * | 2019-09-24 | 2019-12-13 | 西安市西无二电子信息集团有限公司 | 一种高压脉冲陶瓷电容器的电极装置 |
-
1995
- 1995-07-17 JP JP20382395A patent/JPH0935988A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110571054A (zh) * | 2019-09-24 | 2019-12-13 | 西安市西无二电子信息集团有限公司 | 一种高压脉冲陶瓷电容器的电极装置 |
CN110571054B (zh) * | 2019-09-24 | 2024-04-09 | 西安市西无二电子信息集团有限公司 | 一种高压脉冲陶瓷电容器的电极装置 |
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