JPH093555A - 焼結原料の配合方法 - Google Patents

焼結原料の配合方法

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JPH093555A
JPH093555A JP17954095A JP17954095A JPH093555A JP H093555 A JPH093555 A JP H093555A JP 17954095 A JP17954095 A JP 17954095A JP 17954095 A JP17954095 A JP 17954095A JP H093555 A JPH093555 A JP H093555A
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JP17954095A
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Masumi Maki
真澄 牧
Yosuke Iwatani
要助 岩谷
Hiroshi Yamamoto
博 山本
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイル変更による焼結鉱品質のばらつきを効
果的に抑制することのできる焼結原料の配合方法を提供
する。 【構成】 多種銘柄の鉄鉱石を積み付けてなるパイル1
2から切り出した均鉱にSiO2 源、CaO源、熱源等
の副原料を配合して目標の成分構成とする焼結原料の配
合方法において、切り出すパイル12を変更するに際
し、変更前のパイル12と次のパイル12における切り
出される均鉱の成分差を求めると共に、変更前のパイル
12の均鉱で焼結した焼結鉱の実績成分値と、目標値と
の差を求め、この差とパイル12間の均鉱の成分差に基
づいて前記副原料の配合補正値を決定し、該配合補正値
によって、次のパイル12の均鉱に配合する副原料を調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高炉用の原料としての焼
結鉱を製造する焼結操業において、多種銘柄の鉄鉱石が
積み付けられてなるパイルを変更する際に、焼結機に供
給する焼結原料の成分差を調整する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼結鉱の製造プロセスにおいては図1に
示すように、多数の銘柄の鉄鉱石が積み付けられたパイ
ル12の均鉱と石灰石、蛇紋岩、粉コークス等の副原料
とがそれぞれ均鉱槽13及び各原料槽14に貯留されて
おり、定められた各焼結原料の配合比により、各槽から
焼結機23に装入される切り出し量が決定される。そし
て、所定の配合比から構成される配合物を均一に混合
し、原料サージ槽16に貯留した後、これを焼結機23
の焼結パレット18上に焼結層17として装入し、これ
を焼成して焼結鉱を得る。そして、クーラー19で冷却
された前記焼結鉱はサンプラー20により所定量のサン
プルが採取されて、焼結鉱の品質を測定して必要な品質
を確認した後、高炉24へ装入される。
【0003】均鉱は、前述したように通常30種近くの
銘柄の鉄鉱石を一括して層状に積み付けたパイル12か
ら横断又は縦断して切り出したものであり、ほぼ均一の
成分組成を有する。そして、均鉱槽13に貯留される均
鉱の量が減少して、次のパイルに移行する際には、新旧
のパイル間でそれぞれの均鉱の成分量が異なるために、
それまでに設定されている焼結原料の配合比等でそのま
ま焼結操業を行うと、焼結鉱の品質及び焼結操業のばら
つきが大きくなり、安定な焼結操業及び焼結鉱品質を維
持することが困難となる。このために、新旧のパイル間
におけるSiO2 、FeO、CaO等の成分差を相殺す
るように各焼結原料の配合比を補正する必要が生じる。
従来、このような補正の計算は、オペレータがコンピュ
ータ上に出力される焼結原料の積み付けリストを参考に
して、新旧パイルの各構成原料銘柄の成分を計算して、
新旧パイル間の均鉱の成分差のみのデータに基づいて、
該成分差に見合った値に蛇紋岩、石灰石等の配合比を変
更することが行なわれており、また、パイル変更後の熱
レベルを一定にするように粉コークス量の補正等がなさ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記新
旧パイル間の均鉱の代表値である成分値とその目標の成
分値との成分差のみのデータに基づいて、該成分差に対
応する値に、蛇紋岩、石灰石等の配合比の変更を行う技
術では、パイルの均鉱成分のばらつきが大きく、代表性
に乏しいために、パイル変更前の品質データの変動履歴
が反映されず適正な補正がなされない。また、このよう
な補正を行っているにも拘わらず、ばらつき及び目標値
との誤差が大きくなるという問題があった。また、焼結
操業における熱レベルを一定の水準に保つために、熱レ
ベルを決定する粉コークス量の補正を新旧パイル間のF
eOの成分差に基づいて行っても、FeOの品質のばら
つきのためにパイル初期と後期とでは装入する粉コーク
ス配合比が大きく異なり、粉コークス配合比に関わる累
積誤差が大きくなることがある。さらに、パイルの途中
でFeOの目標値が変更されるような場合には、粉コー
クス配合比もその目標値に対応するように変えることが
必要となり、粉コークス配合比の複雑な調整操作が必要
となる等の問題があった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、パイル変更による焼結鉱品質のばらつきを効果
的に抑制することのできる焼結原料の配合方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の焼結原料の配合方法は、多種銘柄の鉄鉱石を積み
付けてなるパイルから切り出した均鉱にSiO2 源、C
aO源、熱源等の副原料を配合して目標の成分構成とす
る焼結原料の配合方法において、パイル変更に際し、予
め、パイル変更前後におけるパイルの均鉱の成分差を求
めると共に、パイル変更前の均鉱で焼結した焼結鉱の実
績成分値と、その焼結鉱の目標値との差を求め、この差
と前記パイル間の均鉱の成分差に基づいて前記副原料の
配合補正値を決定し、該配合補正値によって、次のパイ
ルの均鉱に配合する副原料を調整するように構成されて
いる。請求項2記載の焼結原料の配合方法は、請求項1
記載の焼結原料の配合方法において、前記副原料の配合
補正値は、前記焼結鉱の実績成分値と前記目標値との差
を、直近値、及び所定期間の平均値、傾向値として、更
に、これらを過去の実績データに基づいて予め作成した
焼結鉱成分実績評価表と対照して得られる評価値と、前
記パイルから切り出した均鉱の成分差とにより決定する
ように構成されている。請求項3記載の焼結原料の配合
方法は、請求項1又は2のいずれかに記載の焼結原料の
配合方法において、前記配合補正値は、SiO2 、Ca
O、FeOの各成分毎に算定して決定するように構成さ
れている。
【0007】ここで、前記焼結鉱成分実績評価表は必ず
しも表の形で表現されている必要はなく、プログラムデ
ータ等の形でコンピュータのメモリ上に保持されるもの
であってもよい。前記焼結鉱の実績成分値と目標値との
差である直近値とは、パイル変更を行う前の着目する焼
結鉱成分の測定値であり、平均値とは均鉱槽中に新たな
均鉱が装入されたときを基点として遡る時間、例えば1
6時間以内に測定される値について計算される数値であ
る。また、傾向値とは、均鉱槽中に新たな均鉱が装入さ
れたときを基点として遡る時間における測定値の前半平
均と後半平均との差を意味する。SiO2 源となる副原
料とは、珪石、蛇紋岩等のSiO2 含有鉱石をいい、C
aO源とは石灰石、生石灰等を、また熱源とは粉コーク
ス等の焼結操業における燃料をいう。
【0008】
【作用】請求項1〜3に記載の焼結原料の配合方法にお
いては、切り出すパイルを変更するに際し、パイル変更
前の均鉱で焼結した焼結鉱の実績成分値と、その焼結鉱
の目標値との差、及びパイル間の均鉱の成分差とに基づ
いて副原料の配合補正値を決定するので、この配合補正
値に基づいて実行される調整操作の後、焼結鉱成分又は
品質のばらつきを抑制することができる。
【0009】特に、請求項2記載の焼結原料の配合方法
においては、副原料の配合補正値は、実績成分値と目標
値との差を、直近値、及び所定期間の平均値、傾向値と
して求め、これらを過去の実績データに基づいて予め作
成された焼結鉱成分実績評価表と対照して評価値を求め
て、該評価値とパイルの均鉱の成分差とにより決定する
ので、過去における焼結鉱成分の実績値の時間的な変化
を適正に評価して、さらに配合比調整後の焼結鉱成分又
は品質のばらつきを小さくできる。
【0010】また、請求項3記載の焼結原料の配合方法
においては、副原料の配合補正値は、SiO2 、Ca
O、FeOの各成分毎に算定して決定するので、焼結操
業に際して重要な因子となるSiO2 、CaO及びFe
O成分のばらつきを減少させて、さらに安定した焼結操
業を可能とする。
【0011】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本実施例に係る焼結原料の配合方法
を適用する焼結設備の概略説明図、図2(a)、
(b)、(c)及び(d)はそれぞれ同配合方法におけ
る均鉱槽の在庫レベル、均鉱積み付け成分のSiO
2 量、焼結鉱SiO2 量及び蛇紋岩配合比の時間推移
図、図3(a)、(b)はそれぞれ従来例及び実施例に
おける焼結鉱成分の推移を示す図である。
【0012】焼結設備10は、図1に示すようにヤード
内には22銘柄の鉄鉱石が積み付けられたパイル12が
あり、このパイル12から切り出された均鉱を貯留する
均鉱槽13、各種原料の原料槽14、コンベア15を介
して移送される焼結原料を保持する原料サージ槽16、
焼結原料からなる焼結層17を焼結させる焼結パレット
18、焼結された焼結鉱のクーラー19及び得られた焼
結鉱の品質を測定するためのサンプラー20よりなる。
そして、均鉱槽13には貯蔵された均鉱11のレベルを
測定する図示しないレベル計が備えられており、時々刻
々変化する均鉱槽13のレベルを測定して、この測定信
号を図示しない制御装置に送れるようになっている。ま
た、均鉱槽13の下部には均鉱11を一定量づつ切り出
すテーブルフィーダ等の切り出し装置21が配置され、
パイル12の配合比が決定されると、その配合比に対応
して計算される切り出し量で均鉱11をコンベア15上
に供給することができるようになっている。各原料槽1
4には、石灰石、粉コークス、蛇紋岩等の副原料が貯留
されており、前記均鉱と同様に切り出し装置22により
副原料が切り出され、それぞれの所定量がコンベア15
上に供給される。そして、これらの各原料の配合物が図
示しないミキサーで均一に混合され、原料サージ槽16
に貯留されるようになっている。
【0013】焼結機23は有効機長120m、焼結パレ
ット幅5m、約18,000t/日の焼結原料の処理能
力を有するDL(Dwight Lloyd)式焼結機
である。ここで、原料サージ槽16内の焼結原料をドラ
ムフィーダ16a等により切り出して層厚が約600m
mとなるように焼結パレット18上に装入して、焼成温
度約1360℃、焼結パレット速度3.4〜3.6m/
分の焼結条件で前記焼結原料が処理される。そして、前
記焼結機23の排鉱部から排出される焼結鉱を一旦、ク
ーラー19に装入して冷却し、冷却した焼結鉱をサンプ
ラー20により採取して、焼結鉱の品質を測定し品質管
理を行いながら高炉24へ装入している。
【0014】ここで、図2(a)は前記均鉱槽13内に
一時貯蔵される均鉱の在庫レベルの時間変化を表示した
ものである。同図に示すように、均鉱槽13から所定量
の均鉱が排出される毎に、均鉱槽13の上方から残りの
パイル12から切り出される均鉱11が供給されて、在
庫レベルはジグザグ状に変化するが、同一の銘柄及び同
一の配合構成のパイル12がヤードから無くなる全払い
時以降は、新たな成分組成のパイル12が上方から供給
され、旧パイルから切り出される均鉱11が均鉱槽13
からなくなる時点でパイル変更が完了する。この時、焼
結鉱の成分の一例であるSiO2 の場合における、均鉱
積み付け成分SiO2 量の時間変化は図2(b)に示す
ようになる。ここで均鉱積み付け成分であるSiO2
は、パイルとして積み付けられた各鉄鉱石銘柄毎のSi
2含有率に各重量を乗じてその合計値から算出される
SiO2 量の総平均値である。従って、この総平均値
は、予め測定されている鉄鉱石毎のSiO2 含有率と、
それぞれの積み付け量とが決まればパイル変更の以前に
予め計算できるような代表値としての数値である。そし
て、図2(c)は、サンプラー20により採取された焼
結鉱中のSiO2量の時間推移を示すグラフである。こ
こで、SiO2 量の測定は通常、4時間毎に実施される
が、パイル変更時以降の数時間は途中経過を精密に把握
する必要があるために30分間隔で測定したものであ
る。図2(c)の○印で示すようにSiO2 量は、図2
(b)の実線に示されるような見掛け上の設定値とは異
なり、かなりの幅を持って変動しており、この場合は破
線で示される目標値を上回る状態で推移している。
【0015】従来例においては、切り出すパイルにおけ
るSiO2 量の実績値と目標値との成分差(以下均鉱積
み付け成分差という)Δxに基づいて、SiO2 を含有
する蛇紋岩の配合比を旧パイルにおける値y0 から新パ
イルに対応して計算される値y1 に変更するのである
が、本実施例においては、前記均鉱積み付け成分差Δx
の他に、焼結鉱SiO2 量の実績値y0 を基にして、後
述する知識ベースにより作成される評価表群、マトリッ
クス表又は計算式を用いて補正係数kを決定する。そし
て、図2(d)に示すように蛇紋岩配合比の実績値y0
と、均鉱積み付け成分差Δxから計算される修正値
1 、及び補正係数kとにより、新たに補正される蛇紋
岩配合比ya (=y0 +(y1 −y0 )×k)を計算
し、副原料である蛇紋岩の補正量を決定する。なお、必
要に応じて前記補正量を分割し、時間間隔をおいて該補
正量に対応した操作を実行することもできる。
【0016】以下に蛇紋岩配合比を補正するこのような
補正係数kの決定方法を詳述する。先ず、図2(a)に
示す全払いの時点を基点T0 として、それを遡る直近T
1における焼結鉱SiO2 量の実績値と目標値との差を
直近値S1 とし、該直近値S1 から遡る4時間毎に測定
された4点(S1 〜S4 )の値の平均を平均値とし、該
平均値の計算における前半(S4 、S3 )、及び後半
(S2 、S1 )のそれぞれの各平均値の差(S4
3 )/2−(S2 +S1 )/2をもって傾向値として
定める(図2(c)参照)。そして前記のようにして求
められる均鉱積み付け成分差Δx、焼結鉱SiO2量の
実績値と目標値との差であるそれぞれの直近値、平均値
及び傾向値をそれぞれについて設定される4つの境界値
(L1 、L2 、L3 、L4 )により階層的に区分けされ
る5つの領域(A:L1 以上、B:L1 〜L2 、C:L
2 〜L3 、D:L3 〜L4 、E:L4 以下)と比較し
て、それぞれA〜Eの5段階のいずれかの評価値に対応
する均鉱積み付け成分差評価、直近値評価、平均値評価
及び傾向値評価を得ることができる。
【0017】ここで、境界値(L1 、L2 、L3
4 )はそれぞれについて目標値に対して設定される値
を基点とし、焼結操業における過去の経験及び実績に基
づいて定められるような数値である。例えば、SiO2
の直近値評価及び傾向値評価においては目標値aに対し
て、L1 、L2 、L3 、L4 をそれぞれa+0.2、a
+0.1、a−0.1、a−0.2(wt%)のように
して定めることができる。但し、均鉱積み付け成分差Δ
xについては中間の境界値である(L2 、L3 )をL2
=L3 =0として設定するのでA、B、C、Dの4段階
に評価されることになる。従って、上記のようにして、
全払い時点(T0 )における均鉱積み付け成分差Δx、
焼結鉱SiO2 量の目標値と実績値との差である直近
値、平均値及び傾向値のそれぞれについてA〜Eもしく
はA〜Dの評価を行って、例えば、ある時点において
(A、A、B、C)のようにマトリックス化された評価
を確定することが可能になる。そして、これを焼結鉱成
分実績評価表の一例である表1に示すマトリックス表と
対照することにより、ルールNo.1の評価群(A、
A、B、C)に対応する蛇紋岩配合比の補正係数とし
て、(k=0.67)が求められる。ここで、SiO2
を制御すべき成分とした場合、均鉱積み付け成分差Δ
x、焼結鉱SiO2 量の実績値と目標値との差である直
近値、平均値及び傾向値は、4、5、5、5通りの段階
にそれぞれ評価されるので、可能な各組合わせの数は4
×5×5×5=500通りであり、これら500通りの
全ての状態について蛇紋岩配合比の補正係数kが設定さ
れていることになる。
【0018】
【表1】
【0019】前記マトリックス表は焼結操業において得
られた過去の膨大なデータおよびそれ等を解析して得ら
れる知見等が集約された知識ベースと言うべきものであ
り、焼結操業の状態をその時点での各評価の可能な組合
わせの中から一意的に決定できるように表形式で構成さ
れているものである。なお、以上の決定に際しては、前
記したマトリックス表の上で実際に対照する必要はな
く、コンピュータにおいて等価な操作を代行することの
できるプログラムにより実現することもできる。
【0020】ここで、前記マトリックス表の基となる表
2〜表4を用いて更に具体的に補正係数kを決定する方
法を詳述する。以下においては、焼結鉱のSiO2 、F
eO、CaOの各成分における直近値評価、平均値評
価、傾向値評価及びパイル変更前後の成分差評価がそれ
ぞれA、B、C、Aである場合を例に取って示す。先
ず、SiO2 成分についての実績値である直近値評価
(A)及び平均値評価(B)を、焼結鉱成分実績評価表
の一例である表2上で対照することにより、SiO2
ベル評価(+2)を確定して、次ぎに、傾向値評価
(C)及び前記SiO2 レベル評価(+2)を表3上で
対照させて、SiO2 実績評価(+1)を得る。そし
て、SiO2 についての均鉱積み付け成分差評価(A)
と、前記SiO2実績評価(+1)とにより、最終的に
補正係数kを表4に基づいて決定して、補正係数(k=
0.67)が得られる。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】以上、説明したように、表2〜表4を集約
して、これをマトリックスとして表現したものが表1の
マトリックス表となる。また、FeO、CaOについて
もそれぞれ同様なマトリックス表が設定されており、各
補正係数をこのようなマトリックス表に基づいて確定す
ることができるようになっている。但し、FeO量の制
御については粉コークスの配合比を調整することにより
行う。これは、パイル中のFeO量が焼結時における熱
履歴により増加するため、焼結鉱中のFeO量とは一般
に一致せず、前記熱履歴は焼結原料中に含まれる熱源と
しての粉コークス配合量に依存して変動することによる
ものである。従って、表5、表6に示されるように+3
〜−3までの7段階に階層化されるFeO実績評価を得
ると共に、粉コークス累積差を8段階に評価する粉コー
クス累積差評価を求め、両者を統合する表7の補正係数
決定マトリックスにより必要な補正係数kが求められ
る。なお、前記粉コークス累積差を評価するに際して
は、表7に示すように粉コークス累積差をA:−0.2
0〜−0.09、B:−0.09〜−0.06、C:−
0.06〜−0.03、D:−0.03〜±0、E:±
0〜+0.03、F:+0.03〜+0.06、G:+
0.06〜+0.09、H:+0.09〜+0.20
(wt%)の8領域において評価する。なお、粉コーク
ス累積差はパイル初期とパイル末期に配分された粉コー
クスの配合量の差と同一になる。
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】続いて、上記のようにして確定される補正
係数により必要な補正量を算出した後、前記補正を実行
するタイミングを表8、表9に基づいて決定する。即
ち、蛇紋岩及び粉コークスの配合比の補正を、その補正
量及びその時の均鉱槽の在庫レベルに応じて、全量一括
して調整する場合(1/1)、半分ずつ分けて調整する
場合(1/2)及び3分の1ずつ調整する場合(1/
3)の3つのケースに分けて実行する。例えば、表8に
示すように、蛇紋岩の補正量が0.4wt%である場合
には、変更前のパイルの均鉱を保持する均鉱槽の在庫レ
ベルが全容量の40%となる時にその必要補正量の1/
2量を補正し、30%に到達した時点で残量(1/2)
を調整することになる。従って、このように必要な補正
のタイミングを表8、あるいは表9に基づいて行うこと
で、急激な調整操作により発生するばらつき、異常操業
等の影響を回避することができる。
【0029】
【表8】
【0030】
【表9】
【0031】図3(a)、(b)はそれぞれ、パイル変
更時における配合比の調整をパイルの均鉱の成分差のみ
により算出して行った従来例及び本実施例における各焼
結鉱成分の変化を比較したグラフであり、表10、表1
1にはそれぞれ焼結操業の諸元、並びに焼結鉱成分の平
均値及びばらつき(σ:標準偏差)を示している。図
3、表11より明らかなように、本実施例においては焼
結鉱成分のばらつきが従来例に比べて格段に減少してい
ることが分かる。なお、図3においては、10個の測定
時刻における各成分の4個の測定値をそれぞれ示してい
るが、前2個の測定時刻についてはその4個の平均の値
のみを示している。
【0032】
【表10】
【0033】
【表11】
【0034】そして、このようにパイル変更時における
焼結原料の配合を知識ベースに基づいて設定されるマト
リックス表に基づいて調整することにより、生産変動の
少ない安定した焼結鉱の製造が可能となった。
【0035】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。例
えば、前記マトリックス表中の値等は、採用する知識ベ
ースの内容によってその都度変わりうるものであり、本
実施例に示される値あるいは数値に限定されることな
く、知識ベースをマトリックス表として表現した技術に
適用されるものである。
【0036】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の焼結原料の配合方
法においては、パイルの均鉱の成分差評価のみでなく、
焼結鉱の実績成分値と目標値の差を用いて副原料の配合
補正値を決定するので、焼結鉱成分のばらつきを最小限
度に抑制することができる。従って、パイル間の成分差
が大きく異常操業等の発生が予想されるようなパイル変
更の際にも、安定した条件の下で焼結鉱の生産が可能で
ある。
【0037】特に、請求項2記載の焼結原料の配合方法
においては、副原料の配合補正値は、実績成分値と目標
値との差を、直近値、平均値及び傾向値として、これら
を過去の実績データに基づいて予め作成された焼結鉱成
分実績評価表と対照して評価値を求めて、該評価値とパ
イルの均鉱の成分差とにより決定するので、過去におけ
る焼結鉱成分の実績値の時間変化を的確に評価して、さ
らにパイル変更による副原料の配合比調整後の焼結鉱成
分又は品質のばらつきを小さくできる。
【0038】請求項3記載の焼結原料の配合方法におい
ては、副原料の配合補正値は、SiO2 、CaO、Fe
Oの各成分毎に算定して決定するので、焼結鉱の品質を
制御するに際して重要な、SiO2 、CaO及びFeO
成分のばらつきを減少させて、さらに安定した焼結操業
を可能とする。また、FeOの成分が制御されるので、
焼結操業における熱レベルの履歴を正確に反映させて、
得られる焼結鉱の品質を安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る焼結原料の配合方法を適用した
焼結設備の概略説明図である。
【図2】(a)、(b)、(c)及び(d)はそれぞれ
同配合方法における均鉱槽の在庫レベル、均鉱積み付け
成分のSiO2 量、焼結鉱SiO2 量及び蛇紋岩配合比
の時間推移図である。
【図3】(a)、(b)はそれぞれ従来例及び実施例に
おける焼結鉱成分の推移を示す図である。
【符号の説明】
10 焼結設備 11 均鉱 12 パイル 13 均鉱槽 14 原料槽 15 コンベア 16 原料サージ槽 16a ドラムフィーダ 17 焼結層 18 焼結パレット 19 クーラー 20 サンプラー 21 切り出し装置 22 切り出し装置 23 焼結機 24 高炉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多種銘柄の鉄鉱石を積み付けてなるパイ
    ルから切り出した均鉱にSiO2 源、CaO源、熱源等
    の副原料を配合して目標の成分構成とする焼結原料の配
    合方法において、 切り出すパイルを変更するに際し、変更前のパイルと次
    のパイルにおける切り出される均鉱の成分差を求めると
    共に、変更前のパイルの均鉱で焼結した焼結鉱の実績成
    分値と、目標値との差を求め、この差と前記パイル間の
    均鉱の成分差に基づいて前記副原料の配合補正値を決定
    し、該配合補正値によって、次のパイルの均鉱に配合す
    る副原料を調整することを特徴とする焼結原料の配合方
    法。
  2. 【請求項2】 前記副原料の配合補正値は、前記焼結鉱
    の実績成分値と前記目標値との差を、直近値、及び所定
    期間の平均値、傾向値として求め、更に、これらを過去
    の実績データに基づいて予め作成した焼結鉱成分実績評
    価表と対照して得られる評価値と、前記パイルから切り
    出した均鉱の成分差とにより決定する請求項1記載の焼
    結原料の配合方法。
  3. 【請求項3】 前記配合補正値は、SiO2 、CaO、
    FeOの各成分毎に算定して決定する請求項1又は2の
    いずれかに記載の焼結原料の配合方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208214A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Nippon Steel Corp 均鉱の積付方法
CN114148707A (zh) * 2022-01-06 2022-03-08 中冶北方(大连)工程技术有限公司 C型料场复杂原料堆料控制系统及方法

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