JPH0935099A - 車載用応答器 - Google Patents

車載用応答器

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Publication number
JPH0935099A
JPH0935099A JP7183935A JP18393595A JPH0935099A JP H0935099 A JPH0935099 A JP H0935099A JP 7183935 A JP7183935 A JP 7183935A JP 18393595 A JP18393595 A JP 18393595A JP H0935099 A JPH0935099 A JP H0935099A
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JP
Japan
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vehicle
windshield
transponder
driver
antenna
Prior art date
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Application number
JP7183935A
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English (en)
Inventor
Yasushi Inoue
泰 井上
Hidenobu Korenaga
英伸 是永
Masaya Sugita
昌弥 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力手段の操作性の悪化や、質問器との間で
行う無線送受信の通信状態悪化を防止することができる
車載用応答器を提供すること。 【解決手段】 車両1のダッシュボード11に設置さ
れ、テンキー25aが配設される前面25と無線信号送
受信用のアンテナ35が内側に延設される背面27とを
有し、テンキー25aからの入力情報を照合しつつ、車
両1が走行する有料道路上のゲート60に設置された質
問器69との間でアンテナ35を介して情報信号を送受
信し、この情報信号を基に有料道路の通行料金の支払処
理を行う車載用応答器20であって、背面27は、車両
1のフロントガラス13で背面27よりも上方のフロン
トガラス13の方向を指向するように傾斜して形成さ
れ、前面25は、車両1の運転者に臨み該運転者が視点
Pからテンキー25aを視認する際の視線L方向に対し
て略直交する面上に延在するように形成する構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有料道路を通行す
る車両に搭載され、料金所のゲートの質問器との間で行
う情報信号の無線送受信を基に、車種に応じた通行料金
の支払処理を行う車載用応答器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高速道路等の有料道路における渋
滞問題が再々取り上げられている。この渋滞の具体的な
要因としては、高度成長期における車両の急激な増加
や、生活様式の変化による車両の使用頻度の上昇等を挙
げることができ、そのため今までは、道路の拡幅による
車線数の増加や、バイパスラインとなる道路の新設等に
よる道路設備の拡張を中心とした解決策が実施されてい
る。しかし、有料道路においては、設備の拡張を行って
も、通行料金収受のゲートを通過する際の混雑により所
謂料金所渋滞と言われる現象が発生するため、現実には
上述した解決策で渋滞を十分に緩和するには至っていな
い。
【0003】ところで、有料道路の料金所における車両
渋滞の背景には、通行区間や車両の種類(大きさ、重量
等)により通行料金が異なるという我が国特有の事情が
ある。従って、我が国の多くの有料道路では、有料道路
に乗る際に入口ゲートで通行券を受け取り、有料道路か
ら下りる際にその通行券を出口ゲートの係員に渡し、通
行券に記録されている車種や入口ゲートの情報を基にし
て通行区間と車種を特定し、この特定した情報から通行
料金を割り出して料金収受を行っている。
【0004】この料金収受を行うために車両は出口ゲー
トで必ず停車しなければならず、通行車両が多くなれば
なるほど出口ゲートでの料金収受待ち車両による渋滞が
増え、通行券や通行料の受け渡しにつり銭のやり取り等
が加わると、その分だけ停車時間が延びて渋滞をより一
層激化させてしまう。そこで最近では、現金を受け渡し
するのに比べて出口ゲートでの停車時間を短縮化できる
プリペイドカードの導入が促進されているが、出口ゲー
トで車両を停車させる必要性が残るので、根本的な解決
策とはなり得ていない。
【0005】上述した各種の事情から、入口ゲートと出
口ゲートの通過時にゲート側の質問器(インタロゲー
タ)との間で無線による交信を行う応答器(トランスポ
ンダ)を車両に設置し、入口ゲートの質問器からの問い
合わせに呼応して自車の車種を応答器から返送すると共
に、出口ゲートの質問器からの課金情報を受け取って、
内部に記憶させている電子現金、即ち、プリペイド金額
から課金情報中の通行料金を減算し課金処理したり、受
け取った課金情報を記憶媒体に記憶させておき、その累
計額を後日精算、即ち、後納(ポストペイド)すること
が試みられている。このような料金収受体系とすれば、
入口、出口の両ゲートにおける停車の必要性がなくなり
料金所渋滞の発生が防止されるため、有料道路における
車両渋滞の根本的な解決を図る上で非常に有効な策と言
える。
【0006】ところで、前記応答器に必要な機能として
は、通信機能、予納又は後納金額情報の記憶機能、及
び、この金額情報からの通行料金の減算処理機能があ
る。このうち、予納又は後納金額情報の記憶機能を実現
する記憶媒体は、予納金額の追加や後納金額の精算に伴
う書き換えを行うので、応答器の本体から分離して車外
に持ち出せるように、携帯型の記憶媒体、例えば、現在
普及しつつあるICカードが用いられる。これに応じ
て、応答器の本体には、ICカードへの情報の書込、読
出を行うリーダライタや、このリーダライタに対してI
Cカードを挿抜するためのスロットが設けられ、さら
に、他人による予納又は後納金額情報の不正利用を防止
するために用いる暗証番号の入力用テンキーや入力内容
表示用のディスプレイ等が設けられる。
【0007】また、前記通信機能や通行料金の減算処理
機能を実現するものとして、応答器の内部には、マイク
ロコンピュータや送受信装置、並びに、例えばフラット
ストリップアンテナのような薄型のアンテナが等が収容
される。そして、前記アンテナは、良好な通信状態を得
るために、マイクロコンピュータやテンキー、ディスプ
レイ等が実装される回路基板で遮られることのない、応
答器本体の筐体面のすぐ内側に配設され、当然この筐体
面は、前記テンキーやディスプレイが配設される筐体面
とは異なる面となる。
【0008】ところで、前記応答器は、諸外国の有料道
路では既に一部実用化されており、図6に示すように、
代表的な応答器70は、矩形を呈する前面71がテンキ
ー72やディスプレイ73を有する操作面に形成され、
これと対向する背面74が、内部にアンテナ(図示せ
ず)を延設した送受信面に形成され、これら前面71及
び背面74の幅及び高さに比べて小さい寸法の厚みの形
状に形成されている。また、応答器70の横側面75に
は、ICカード80挿抜用のスロット76が設けられて
いる。そして、このように構成された応答器70は、図
7に示すように、車両91のフロントガラス93の上部
に前記背面74を貼着固定して使用される。
【0009】ところが、上述した諸外国における応答器
70の構成では、前面71を運転者が見上げる配置とな
るためテンキー72の操作を行いづらく、また、我が国
の場合には法的な問題もあり、フロントガラス93への
貼着は好ましくないという背景がある。そこで、種々の
車内機器が集中して配設されるダッシュボード上に応答
器を設置することが考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ダッ
シュボード上に応答器を設置する場合には、運転者によ
る入力手段の操作性や、質問器との通信状態を良好に保
つために、運転者の視線に対する応答器、特にその操作
面の配置と、無線による情報信号が通過するフロントガ
ラスに対する送受信面の配置とを考慮する必要がある。
また、安全運転を確保するためには、応答器に外光や室
内光が照射されその像がフロントガラスに映り込んで運
転者の視界の妨げとならないように、ダッシュボードに
対するフロントガラスの配置や、運転者の視線に対する
応答器の操作面や送受信面の配置を考慮する必要があ
る。
【0011】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の第1の目的は、テンキー等の入力手段からの入
力情報を参照しつつ、有料道路の料金所ゲートの質問器
との間で情報信号の無線による送受信を行い、この情報
信号を基に通行料金の支払処理を行う応答器を車内に設
置するに当たり、入力手段の操作性の悪化や、質問器と
の間で行う無線送受信の通信状態悪化を防止することが
できる車載用応答器を提供することにある。また、本発
明の第2の目的は、フロントガラスに映り込んだ応答器
の像が運転者の視界の妨げとなるのを防止することがで
きる車載用応答器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため本発明は、車両の内部に設置され、入力手段が配
設される操作面と無線信号送受信用のアンテナが内側に
延設される送受信面とを有し、前記入力手段からの入力
情報を照合しつつ、前記車両が走行する走路上のゲート
に設置された質問器との間で前記アンテナを介して情報
信号を送受信し、この情報信号を基に前記走路の通行料
金の支払処理を行う車載用応答器であって、前記送受信
面は、前記車両のフロントガラスで前記送受信面よりも
上方のフロントガラスの方向を指向するように傾斜して
形成され、前記操作面は、前記車両の運転者に臨み該運
転者が前記入力手段を視認する際の視線方向に対して略
直交する面上に延在するように形成されていることを特
徴とする。
【0013】また、前記第2の目的を達成するため本発
明は、前記フロントガラスが上方から下方に至るにつれ
て前記運転者から遠ざかる向きに傾斜して形成され、前
記送受信面が、前記フロントガラスに対して略平行な面
上に延在するように形成されているものとした。さら
に、本発明は、少なくとも前記送受信面が暗色系に着色
されているものとした。また、本発明は、前記送受信面
で前記フロントガラス寄りの縁部に庇が延設され、該庇
で前記フロントガラスに臨む面が暗色系に着色されてい
るものとした。さらに、本発明は、前記操作面の内側に
延設され前記入力手段が実装される回路基板を有し、前
記アンテナと前記回路基板との間に画成される内部空間
に、電源供給用の電源手段が収容されるものとした。
【0014】本発明によれば、入力手段の配置される操
作面が、車両の運転者が入力手段を視認する際の視線方
向に対して略直交する面上に延在するため、この運転者
の視線方向に対して操作面が傾斜せずに正面を向くこと
となり、従って、入力手段の操作性を運転者にとって良
好な状態に保つことが可能となる。しかも、内側にアン
テナを延設した送受信面が、フロントガラスで送受信面
よりも上方のフロントガラスの方向を指向するため、質
問器が設置された走路上のゲートを車両が通過する際
に、送受信面が質問器側を略指向する走路区間が車両の
走行方向に沿って長く確保され、これにより、アンテナ
の質問器側への指向時間を長く確保して、良好な通信状
態を保つことが可能となる。
【0015】特に、フロントガラスがその上方から下方
に至るにつれて運転者から遠ざかる向きに傾斜している
場合、このフロントガラスに対して略平行な面上に送受
信面を延在させることで、フロントガラスに映り込む送
受信面部分の像の大きさをできるだけ抑制しつつ、この
送受信面の質問器への指向性を高く維持することが可能
となる。
【0016】また、本発明によれば、少なくとも送受信
面を暗色系に着色することで、この送受信面に外光や室
内光が照射された際の送受信面のフロントガラスへの映
り込みを防止することが可能となる。さらに、本発明に
よれば、送受信面でフロントガラス寄りの縁部から運転
者側に向けて延設された庇により、操作面に照射される
外光や室内光が遮られ、従って、操作性を向上させるた
めに操作面を明るい色に着色したとしても、外光や室内
光の照射による操作面の像の映り込みを庇により防ぐこ
とが可能となり、しかも、フロントガラスに臨む庇の面
を暗色系に着色することで、この庇の面に外光や室内光
が照射された際の、庇自身のフロントガラスへの映り込
みを防止することが可能となる。
【0017】また、本発明によれば、操作面の内側に延
設され入力手段が実装される回路基板と、送受信面の内
側に延設されるアンテナとの間に画成される内部空間
に、電源供給用の電源手段を収容することで、内部の余
剰空間を有効活用し応答器の無用な大型化を防止するこ
とが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る車
載用応答器が設置される車両の室内構成を示す説明図、
図2は図1の車載用応答器の斜視図、図3は図1の車載
用応答器の車両に対する設置状態及び車載用応答器の内
部構成を一部断面で示す説明図である。
【0019】図1中引用符号1で示す車両の室内には、
メータパネル3やカーステレオ5、エアーコンディショ
ナ7、グローブボックス9等が集約して配置されたダッ
シュボード11が設けられており、このダッシュボード
11の前方には、上方から下方に至るにつれて車両1の
運転者(図示せず)から遠ざかる向きに傾斜したフロン
トガラス13が配設されている。そして、前記ダッシュ
ボード11の上面11aには、本実施形態に係る応答器
20が載置されており、本実施形態では、前記上面11
aが略水平に延在するようにダッシュボード11が形成
されている。
【0020】前記応答器20は、図2に示すように、平
面視横長の矩形を呈し上方に開放された下ケース21
と、この下ケース21上に取着される略山形の上ケース
23とを備えている。前記上ケース23は、上方に向か
うにつれて互いに接近するように傾斜した前面25(操
作面に相当)及び背面27(送受信面に相当)と、略三
角形状の側面29,29とを有しており、前記前面25
と背面27の上辺どうしは接合している。
【0021】前記前面25の下部部分にはテンキー25
aが配設され、また、前面25の上部部分には液晶ディ
スプレイ25bが配設され、テンキー25aよりも下方
の前面25部分には、ICカード40挿抜用のスロット
25cが形成され、この前面25は、操作時の目立ち易
さを考慮して例えば白色等の明るい色に着色されてい
る。また、前記背面27は、後述するフロントガラス1
3への映り込みを防止するため、例えば黒色や灰色等の
暗色系に着色され、好ましくは、ダッシュボード11の
上面11aと同一色に着色される。尚、図2中引用符号
50は、応答器20の盗難防止用として上下両ケース2
1,23とダッシュボード11の上面11aとに跨がっ
て貼着される封印シールを示す。
【0022】前記応答器20の内部には、図3に示すよ
うに、前記下ケース21の底面22及び前面25に沿っ
てリジットな回路基板31,33がそれぞれ延設されて
いると共に、これら回路基板31,33よりも薄型の例
えばフラットストリップアンテナのようなアンテナ35
が前記背面27に沿って延設されている。前記回路基板
31には、前記ICカード40に対する情報の書込読出
用のリーダライタ37等が実装されており、このリーダ
ライタ37は、前記スロット25cに臨む回路基板31
箇所に配置されている。また、前記回路基板33には、
テンキー25a、液晶ディスプレイ25b及びそのドラ
イバ(図示せず)、並びに、全体制御用のマイクロコン
ピュータ39等が実装されている。さらに、前記回路基
板31,33とアンテナ35とで画成される横長の三角
柱状の内部空間Sには、マイクロコンピュータ39等に
駆動用電源を供給する電源手段としての単3乾電池BT
が3本収容されている。
【0023】そして、本実施形態の応答器20は、下ケ
ース21側からダッシュボード11の上面11a上に載
置した状態で、運転者の視線Lに対して直交する面内に
前面25が延在し、且つ、フロントガラス13と略平行
な面内に背面27が延在するように構成されている。
【0024】このように構成された本実施形態の応答器
20は、使用を開始するに当たって、スロット25cか
らリーダライタ37にICカード40を挿入し、液晶デ
ィスプレイ23bの表示を確認しながらテンキー23a
により暗証番号(入力情報に相当)を入力し、この暗証
番号がICカード40に書き込まれている暗証番号と合
致した場合に、このICカード40の正規の使用者であ
るものとして、ICカード40中の予納又は後納金額情
報の利用がマイクロコンピュータ39により許可され
る。
【0025】その後、図4に示すように、車両1が有料
道路の入口や出口の料金所50のゲート60を通過する
際に、マイクロコンピュータ39が、このゲート60の
上部に配設された質問器69との間で無線による信号送
受信を実行させ、質問器69に送信する車両1の車種
(通行料金体系上の)情報と、質問器69から送信され
る入口や出口の料金所情報及び通行料金情報を基に、I
Cカード40に書き込まれている予納又は後納金額情報
の金額から通行料金を減算する支払処理を行う。
【0026】次に、作用について説明する。上述したよ
うに、応答器20をその下ケース21側からダッシュボ
ード11の上面11a上に載置すると、運転者の視線L
に対して直交する面内に前面25が延在し、これによ
り、前記視線L方向に対して前面25が傾斜せずに正面
を向く。従って、運転者が液晶ディスプレイ25bの表
示を見ながらテンキー25aを操作する際、運転してい
る姿勢から視線Lの向きを特に変えたり頭の位置を変え
たりする必要はない。
【0027】また、内側にアンテナ35を延設した背面
27は、上方から下方に至るにつれて運転者から遠ざか
る向きに傾斜したフロントガラス13と略平行に延在
し、背面27よりも上方のフロントガラス13の方向を
指向する。このため、質問器69が設置された有料道路
上のゲート60を車両1が通過する際に、背面27が質
問器69側を略指向する走路区間が車両1の走行方向に
沿って長くなり、これにより、アンテナ35の質問器6
9側への指向時間が長くなる。
【0028】尚、応答器20の前面25が運転者の視線
Lに対して直交する面内に延在することから、ダッシュ
ボード11の上面11aに対する応答器20の前面25
のなす角度は、ダッシュボード11の前後方向における
応答器20の載置箇所に応じて変更される。この様子を
模式的に示すのが図5であり、図中Pは運転者の視点、
Oはダッシュボード11の上面11aとフロントガラス
13との交点である。
【0029】この図5に示すように、交点Oから次第に
視点Pに近づくようにダッシュボード11の上面11a
上における応答器20の載置箇所M1〜M9をずらして
行くと、それに応じて、応答器20の前面25とダッシ
ュボード11aとのなす角度θ1〜θ9が小さくなる。
そして、応答器20に外光や室内光が照射されて、フロ
ントガラス13に映った応答器20の像により、あたか
もフロントガラス13の向こう側に応答器20があるよ
うな虚像を運転者が見る場合、その虚像の結像箇所N1
〜N9は、各載置箇所P1〜P9に対応して、交点Oか
ら次第に上方に移って行く。
【0030】上述した各結像箇所N1〜N9の応答器2
0の虚像をフロントガラス13越しに運転者が見る場
合、上下方向における大半の虚像部分を示す背面27部
分が、例えばダッシュボード11の上面11aと同一色
である暗色系に着色されているため、この上面11aに
紛れて背面27部分の虚像は殆ど見えず、残る前面25
部分の虚像が見えることとなる。実際の応答器20の前
面25は、先に述べたように、例えば白色等の明るい色
に着色されており、従って、フロントガラス13越しの
虚像の前面25部分は、虚像全体に占める大きさの割合
が小さくても、結構目立つこととなる。
【0031】そこで、図3中に想像線で示し、且つ、図
5中の各載置箇所M1〜M9の応答器20にそれぞれ示
すように、前面25の上辺、即ち、最もフロントガラス
13に近い前面25の縁部分から視点Pに向けて、庇2
8を延設してもよい。この場合、フロントガラス13越
しに見える虚像の前面25部分の上下長さは、図5に示
すように、各載置箇所M1〜M9における応答器20の
前面25とダッシュボード11aとのなす角度θ1〜θ
9に応じて異なり、具体的には、交点Oに最も近い載置
箇所M1の応答器20に対応する結像箇所N1の虚像ほ
ど長く、視点Pに最も近い載置箇所M9の応答器20に
対応する結像箇所N9の虚像ほど短い。
【0032】従って、図3中に示す庇28の延出長さT
は、交点Oに最も近い載置箇所M1に載置する応答器2
0ほど長くする必要があり、視点Pに最も近い載置箇所
M9に載置する応答器20ほど短くて済む。そして、こ
の庇28でフロントガラス13に臨む上面28aは、背
面27と同様に、例えばダッシュボード11の上面11
aと同一色である暗色系に着色することが望ましい。
【0033】このように、本実施形態の応答器20によ
れば、車両1のダッシュボード11に設置され、テンキ
ー25aが配設される前面25と無線信号送受信用のア
ンテナ35が内側に延設される背面27とを有し、前記
テンキー25aからの入力情報を照合しつつ、前記車両
1が走行する有料道路上のゲート60に設置された質問
器69との間で前記アンテナ35を介して情報信号を送
受信し、この情報信号を基に前記有料道路の通行料金の
支払処理を行う車載用応答器20であって、前記背面2
7は、前記車両1のフロントガラス13で前記背面27
よりも上方のフロントガラス13の方向を指向するよう
に傾斜して形成され、前記前面25は、前記車両1の運
転者に臨み該運転者が視点Pから前記テンキー25aを
視認する際の視線L方向に対して略直交する面上に延在
するように形成する構成とした。
【0034】このため、運転者が視点Pから前記テンキ
ー25aを視認する際に前面25が正面を向くこととな
り、よって、運転者が運転している姿勢から視線Lの向
きを特に変えたり頭の位置を変えたりする必要がなく、
これにより、運転者が楽な姿勢のままで、液晶ディスプ
レイ25bの表示を見ながらテンキー25aを操作する
ことができ、テンキー25aの操作性の悪化を防ぎ、運
転者にとって良好な状態に保つことができる。また、内
側にアンテナ35を延設した背面27がこの背面27よ
りも上方のフロントガラス13箇所を指向するので、質
問器69が設置された有料道路のゲート60を車両1が
通過する際に、背面27が質問器69側を略指向する走
路区間が車両1の走行方向に沿って長くなり、これによ
り、アンテナ35の質問器69側への指向時間が長くな
る。このため、背面27の質問器69への指向性を高く
維持することができ、質問器69との間で行う無線送受
信の通信状態悪化を防止することができる。
【0035】さらに、本実施形態では、前面25の上辺
から庇28を延出させたので、前面25に照射される外
光や室内光が遮られ、従って、操作性を向上させるため
に前面25を明るい色に着色したとしても、外光や室内
光の照射による前面25の像の映り込みを庇28により
防ぐことができる。しかも、フロントガラス13に臨む
庇28の上面28aを暗色系に着色することで、この上
面28aに外光や室内光が照射された際の、庇28自身
のフロントガラス13への映り込みを防止することがで
きる。従って、フロントガラス13に映り込んだ応答器
20の像が運転者の視界の妨げとなるのをより一層確実
に防止することができる。
【0036】さらに、本実施形態によれば、テンキー2
5や液晶ディスプレイ25bが配設される前面25を、
運転者の視線L方向と直交する面内に延在させ、内側に
アンテナ35が延設される背面27を、フロントガラス
13と略平行する面内に延在させることで生じた、回路
基板33とアンテナ35とで画成される横長の三角柱状
の内部空間Sに、マイクロコンピュータ39等に駆動用
電源を供給する単3乾電池BTを収容する構成とした。
このため、応答器20内部の余剰空間を有効活用し、応
答器20の無用な大型化を防止することができる。
【0037】尚、背面27や庇28の上面28aを暗色
系に着色する点については、ダッシュボード11の色調
に合わせて任意の色に変えて着色してもよい。また、回
路基板33とアンテナ35とで画成される横長の三角柱
状の内部空間Sに、単3乾電池BTを収容する構成は省
略してもよい。さらに、マイクロコンピュータ39等の
駆動用電源は、単3乾電池に限らず、それ以外の規格の
各種乾電池や充電式バッテリを用いる等任意であり、同
様に、前面25に設ける入力内容表示用の液晶ディスプ
レイは、発光ダイオードディスプレイ等、液晶ディスプ
レイ以外の構成のものを用いる等任意である。
【0038】尚、応答器のフロントガラスに臨む送受信
面の色調は、この送受信面のフロントガラスへの映り込
みの状態如何では、特に制限しなくてもよく、同様に、
操作面への外光や室内光の照射の具合や操作面の色調次
第では、送受信面でフロントガラス寄りの縁部に、運転
者側に向けて延設した庇は省略してもよい。また、アン
テナと回路基板との間に画成される内部空間に電源供給
用の電源手段を収容する構成は、必ずしも必要ではなく
省略してもよい。さらに、本発明は、上述の実施形態で
説明した、フロントガラスが上方から下方に向かうにつ
れて運転者から遠ざかる向きに傾斜している車両に限ら
ず、例えばトラックや1ボックスカー等のフロントガラ
スが殆ど、或は、全く傾斜せず垂直に延在する車両に搭
載する応答器にも適用可能である。そして、入力手段に
よる入力内容を操作面で表示するための構成は、省略し
てもよい。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
車両の内部に設置され、入力手段が配設される操作面と
無線信号送受信用のアンテナが内側に延設される送受信
面とを有し、前記入力手段からの入力情報を照合しつ
つ、前記車両が走行する走路上のゲートに設置された質
問器との間で前記アンテナを介して情報信号を送受信
し、この情報信号を基に前記走路の通行料金の支払処理
を行う車載用応答器であって、前記送受信面は、前記車
両のフロントガラスで前記送受信面よりも上方のフロン
トガラスの方向を指向するように傾斜して形成され、前
記操作面は、前記車両の運転者に臨み該運転者が前記入
力手段を視認する際の視線方向に対して略直交する面上
に延在するように形成されている構成とした。
【0040】このため、入力手段の配置される操作面
が、車両の運転者が入力手段を視認する際の視線方向に
対して略直交する面上に延在して、この運転者の視線方
向に対して操作面が傾斜せずに正面を向くこととなり、
従って、入力手段の操作性を運転者にとって良好な状態
に保ち、入力手段の操作性の悪化を防止することができ
る。しかも、内側にアンテナを延設した送受信面が、フ
ロントガラスで送受信面よりも上方のフロントガラスの
方向を指向するため、質問器が設置された走路上のゲー
トを車両が通過する際に、送受信面が質問器側を略指向
する走路区間が車両の走行方向に沿って長く確保され、
これにより、アンテナの質問器側への指向時間を長く確
保して良好な通信状態を保ち、質問器との間で行う無線
送受信の通信状態悪化を防止することができる。
【0041】また、本発明によれば、前記フロントガラ
スが上方から下方に至るにつれて前記運転者から遠ざか
る向きに傾斜して形成され、前記送受信面が、前記フロ
ントガラスに対して略平行な面上に延在するように形成
されている構成とした。このため、フロントガラスに映
り込む送受信面部分の像の大きさをできるだけ抑制しつ
つ、この送受信面の質問器への指向性を高く維持するこ
とができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車載用応答器が設置
される車両の室内構成を示す説明図である。
【図2】図1の車載用応答器の斜視図である。
【図3】図1の車載用応答器の車両に対する設置状態及
び車載用応答器の内部構成を一部断面で示す説明図であ
る。
【図4】図3に示す本実施形態の応答器を搭載した車両
が通行する有料道路の入口や出口を構成する料金所の斜
視図である。
【図5】図3の応答器が載置される図1の車両のダッシ
ュボード上面に対する応答器前面のなす角度と、ダッシ
ュボードの前後方向における応答器の載置箇所との関係
を示す模式図である。
【図6】従来の応答器の斜視図である。
【図7】図6に示す応答器の車両への取り付け状態を示
す説明図である。
【符号の説明】 1 車両 13 フロントガラス 20 応答器 25 応答器前面(操作面) 25a テンキー(入力手段) 27 背面(送受信面) 28 庇 28a 庇上面(フロントガラスに臨む庇面) 33 回路基板 35 アンテナ 60 ゲート 69 質問器 BT 単3乾電池(電源手段) L 視線 S 内部空間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の内部に設置され、入力手段が配設
    される操作面と無線信号送受信用のアンテナが内側に延
    設される送受信面とを有し、前記入力手段からの入力情
    報を照合しつつ、前記車両が走行する走路上のゲートに
    設置された質問器との間で前記アンテナを介して情報信
    号を送受信し、この情報信号を基に前記走路の通行料金
    の支払処理を行う車載用応答器であって、 前記送受信面は、前記車両のフロントガラスで前記送受
    信面よりも上方のフロントガラスの方向を指向するよう
    に傾斜して形成され、 前記操作面は、前記車両の運転者に臨み該運転者が前記
    入力手段を視認する際の視線方向に対して略直交する面
    上に延在するように形成されている、 ことを特徴とする車載用応答器。
  2. 【請求項2】 前記フロントガラスは上方から下方に至
    るにつれて前記運転者から遠ざかる向きに傾斜して形成
    され、前記送受信面は、前記フロントガラスに対して略
    平行な面上に延在するように形成されている請求項1記
    載の車載用応答器。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記送受信面は暗色系に着色
    されている請求項1又は2記載の車載用応答器。
  4. 【請求項4】 前記送受信面で前記フロントガラス寄り
    の縁部に、前記運転者側に向けて庇が延設され、該庇で
    前記フロントガラスに臨む面は暗色系に着色されている
    請求項1、2又は3記載の車載用応答器。
  5. 【請求項5】 前記操作面の内側に延設され前記入力手
    段が実装される回路基板を有し、前記アンテナと前記回
    路基板との間に画成される内部空間には、電源供給用の
    電源手段が収容される請求項1、2、3又は4記載の車
    載用応答器。
JP7183935A 1995-07-20 1995-07-20 車載用応答器 Abandoned JPH0935099A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7386294B2 (en) 2003-04-14 2008-06-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dedicated short-range communication on-vehicle apparatus
JP2009296108A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車載アンテナ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7386294B2 (en) 2003-04-14 2008-06-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dedicated short-range communication on-vehicle apparatus
JP2009296108A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車載アンテナ

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