JPH0934932A - 3次元データの凹凸検出方法および凹凸検出装置 - Google Patents

3次元データの凹凸検出方法および凹凸検出装置

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JPH0934932A
JPH0934932A JP7184473A JP18447395A JPH0934932A JP H0934932 A JPH0934932 A JP H0934932A JP 7184473 A JP7184473 A JP 7184473A JP 18447395 A JP18447395 A JP 18447395A JP H0934932 A JPH0934932 A JP H0934932A
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JP
Japan
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dimensional data
sample point
cpu
unevenness
kth
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Application number
JP7184473A
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English (en)
Inventor
Keizo Kawakami
慶三 川上
Haruo Kawai
春夫 川井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0934932A publication Critical patent/JPH0934932A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体表面を示す3次元データの微妙な凹凸領
域を検出することができる凹凸検出方法および凹凸検出
装置を提供することである。 【構成】 CPU1は、凹凸領域を検出するための基準
となる物体表面を示す3次元データ上の2階偏微分値
と、その近傍に存在する3次元データの2階偏微分値と
を比較し、相互の符号が反転していればこの基準となる
3次元データ上は凹凸領域に含まれると判断する。CP
U1は、物体表面上すべてに渡って凹凸領域を検出し、
その検出結果を画像表示部2に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹凸検出方法およびそ
れを用いた凹凸検出装置に関し、より特定的には、3次
元CADなどで設計したモデルの凹凸を検出する凹凸検
出方法およびそれを用いた凹凸検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、オペレータなどは、3次元C
AD(Computer AidedDesign)を
用い、様々な平面および自由曲面形状を有するモデルを
設計していた。現在広く使用されている3次元CADで
は、平面あるいは自由曲面を表現するための数式の不完
全さのため、複雑な自由曲面を表現することができな
い。そのため、オペレータなどが意図しない微妙な凹凸
を含んだ3次元データが生成されてしまうことがある。
この凹凸は複数の平面あるいは自由曲面の境界部分に多
く現れるが、単一の平面あるいは自由曲面内においても
現れることがある。この微妙な凹凸を3次元CADのデ
ィスプレイ上でオペレータなどが視認することは非常に
困難である。したがって、3次元データに基づいて別の
工程(NC工程)でモデルを実際に作成し、オペレータ
などは、そのモデルを検査してはじめて微妙な凹凸を発
見する。凹凸を発見したオペレータは、モデルに後加工
(凹凸の削除)を施すことによって、オペレータの意図
するモデルを得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、3次元
データに基づいてモデルを作成すると、モデルの表面に
予期せぬ凹凸が生じ、後加工が必要となることがある。
これは、オペレータなどに多大な負担となるとともに、
オペレータなどの作業効率も悪くなるという問題点があ
った。
【0004】それゆえに、本発明の目的は、微妙な凹凸
を自動的に検出することのできる凹凸検出方法および凹
凸検出装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、物体
表面を示す3次元データの微妙な凹凸を検出するための
方法であって、3次元データに対して複数の標本点を設
定する第1のステップと、第1のステップで設定された
複数の標本点の中から、凹凸検出の対象となるK番目
(Kは、正の整数)の標本点を選択する第2のステップ
と、第2のステップで選択されたK番目(Kは正の整
数)の標本点と、当該K番目の標本点に隣接する(K−
1)番目および(K+1)番目の標本点とを参照して、
K番目の標本点における2階微分値を演算する第3のス
テップと、第3のステップで演算されたK番目の標本点
における2階微分値と、(K−1)番目または(K+
1)番目の標本点における2階微分値とを比較し、相互
の符号が反転しているか否かを判断する第4のステップ
と、第4のステップの判断結果に基づいて、3次元デー
タにおける凹凸領域を検出する第5のステップとを備え
る。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、3次元データは、3つの座標軸が互いに直交する直
交座標系上で表現されており、3つの座標軸の中から選
択されたいずれか2つの座標軸に沿う方向について、第
1ないし第5のステップでの処理をそれぞれ個別に実行
することを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、物体表面を示す3次元
データの微妙な凹凸を検出するための装置であって、3
次元データに対して複数の標本点を設定する標本点設定
手段と標本点設定手段によって設定された複数の標本点
の中から、凹凸検出の対象となるK番目(Kは、正の整
数)の標本点を選択する標本点選択手段と、標本点選択
手段によって選択されたK番目(Kは正の整数)の標本
点と、当該K番目の標本点に隣接する(K−1)番目お
よび(K+1)番目の標本点とを参照して、K番目の標
本点における2階微分値を演算する2階微分値演算手段
と、2階微分値演算手段によって演算されたK番目の標
本点における2階微分値と、(K−1)番目または(K
+1)番目の標本点における2階微分値とを比較し、相
互の符号が反転しているか否かを判断する判断手段と、
判断手段の判断結果に基づいて、3次元データにおける
凹凸領域を検出する凹凸検出手段と、凹凸検出手段の検
出結果を表示する画像表示手段とを備える。
【0008】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、3次元データは、3つの座標軸が互いに直交する直
交座標系上で表現されており、凹凸領域の検出は、3つ
の座標軸の中から選択されたいずれか2つの座標軸に沿
う方向について個別に実行され、画像表示手段は、選択
された2つの座標軸それぞれに対して検出された凹凸領
域を組み合わせて3次元データ上に表示することを特徴
とする。
【0009】請求項5の発明は、請求項3または4の発
明において、人為的な操作によって、物体表面上の特定
範囲を指定する指定手段と、特定範囲内に設定する標本
点の間隔を入力する入力手段とを、さらに備え、標本点
設定手段は、特定範囲内においては、入力手段によって
入力された間隔で標本点を設定することを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1の発明では、物体表面を示す3次元デ
ータに対して複数の標本点を設定した後、凹凸検出の対
象となるK番目(Kは正の整数)の標本点を選択する。
この選択されたK番目の標本点とこれに隣接する(K−
1)番目および(K+1)番目の標本点とを参照して、
K番目の標本点における2階微分値を演算する。この演
算されたK番目の標本点における2階微分値と、(K−
1)番目または(K+1)番目の標本点における2階微
分値とを比較し、相互の符号が反転しているか否かを判
断することによって、3次元データにおける凹凸領域を
検出することができる。
【0011】請求項2の発明では、3次元データは、3
つの座標軸が互いに直交する直交座標系上で表現されて
いる。3つの座標軸の中からいずれか2つの座標軸を選
択し、これら選択された座標軸に沿う方向について個別
に凹凸領域を検出する。この3次元データに対して複数
の標本点を設定した後、凹凸検出の対象となるK番目の
標本点を選択する。この選択されたK番目の標本点とこ
れの近傍に存在する標本点とを参照して、K番目の標本
点における2階微分値を演算する。このとき、2階微分
値は、選択された2つの座標軸に沿う方向について演算
される。この演算されたK番目の標本点における2階微
分値と、(K−1)番目または(K+1)番目の標本点
における2階微分値とを比較する。このとき、この比較
処理もまた選択された2つの座標軸に沿う方向について
実行される。この比較の結果、2階微分値相互の符号が
反転しているか否かを判断することによって、3次元デ
ータにおける凹凸領域を精密に検出することができる。
【0012】請求項3の発明では、標本点検出手段は、
3次元データに対して複数の標本点を設定した後、標本
点選択手段はこれらの標本点の中から、凹凸検出の対象
となるK番目(Kは、正の整数)の標本点を選択する。
2階微分値演算手段は、標本点選択手段によって選択さ
れたK番目(Kは正の整数)の標本点と、当該K番目の
標本点に隣接する(K−1)番目および(K+1)番目
の標本点とを参照して、K番目の標本点における2階微
分値を演算する。判断手段は、この演算されたK番目の
標本点における2階微分値と、(K−1)番目または
(K+1)番目の標本点における2階微分値とを比較
し、相互の符号が反転しているか否かを判断する。凹凸
検出手段は、この判断結果に基づいて、3次元データに
おける凹凸領域を検出する。画像表示手段は、凹凸検出
手段の検出結果を表示する。これによって、オペレータ
などはモデルの凹凸部分を認識することができる。
【0013】請求項4の発明では、凹凸領域の検出は3
つの座標軸の中からいずれか2つの座標軸を選択し、こ
れら選択された座標軸に沿う方向について個別に実行さ
れるすなわち、標本点検出手段は、3次元データに対し
て複数の標本点を設定した後、標本点選択手段はこれら
の標本点の中から、凹凸検出の対象となるK番目(K
は、正の整数)の標本点を選択する。2階微分値演算手
段は、標本点選択手段によって選択されたK番目(Kは
正の整数)の標本点と、これの近傍に存在する標本点と
を参照して、K番目の標本点における2階微分値を演算
する。このとき、2階微分値は、選択された2つの座標
軸に沿う方向について演算される。判断手段は、この演
算されたK番目の標本点における2階微分値と、(K−
1)番目または(K+1)番目の標本点における2階微
分値とを比較する。このとき、この比較処理もまた選択
された2つの座標軸に沿う方向について実行される。こ
の比較の結果、2階微分値相互の符号が反転していれば
この標本点上において凹凸領域であると判断する。すな
わち、1つの標本点上において2つの方向について凹凸
検出処理する。表示手段は、このいずれか1方向につい
て凹凸領域であると判断すれば、その標本点上は凹凸領
域であるとしてこれを表示する。したがって、オペレー
タは、精密に凹凸検出処理されたモデルの凹凸部分を認
識することができる。
【0014】請求項5の発明では、人為的な操作によっ
て、指定手段は物体表面上の特定範囲を指定し、入力手
段は、この特定範囲内に設定する標本点の間隔を入力す
る。標本点設定手段は、特定範囲内においては、入力手
段によって入力された間隔で標本点を設定する。したが
って、特定範囲内においては、精密に凹凸検出処理を実
行することができる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係る凹凸検出装
置の全体構成を示すブロック図である。凹凸検出装置に
は、CPU1と、画像表示部2と、データ入力部3と、
ROM4と、RAM5とがデータバス6を介して接続さ
れている。CPU1は、凹凸検出処理全体(図2参照)
を制御する。画像表示部2は、CRT(Cathode
ray Tube)ディスプレイなどで構成され、オペ
レータなどが3次元CADを使用して設計したモデルを
表示したり、凹凸検出処理の結果などを表示する。デー
タ入力部3は、キーボードなどで構成され、凹凸検出処
理に必要なコマンドなどを入力する。ROM4は、凹凸
検出処理の際に必要となるアルゴリズムを格納する。R
AM5は3次元データを格納するとともに、CPU1が
制御する凹凸検出処理の作業領域としても使用される。
【0016】図7は、本発明の実施例に係る凹凸検出装
置での格子ポイントPの設定の様子を仮想的に示す図で
ある。図7には、本実施例において凹凸検出処理の対象
となるモデル81と、格子ポイントPの設定する際に基
準となる平面82(以下、射影平面82と称する)と、
複数の格子ポイントPとが、各座標軸(x軸,y軸およ
びz軸)が互いに直交する直交座標系上に配置されてい
る。モデル81は、オペレータなどが3次元CADなど
(図示せず)を使用して設計されるものである。このモ
デル81は、様々な平面および自由曲面から構成されて
おり、直交座標系上で表現される(x,y,z)の3次
元データを有する。射影平面82は、CPU1が後述す
る所定方法によって決定した平面(xy,yzまたはz
x平面)上へモデル81を正射影したものである。格子
ポイントPは、座標軸原点から互いにΔxおよびΔyの
間隔毎に設定されるポイントであって、なおかつ射影平
面82内に含まれるポイントである。ここで、Δxと
は、x軸方向に関する所定間隔であり、Δyとは、y軸
方向に関する所定間隔である。なお、本実施例において
は、直交座標系を用いているが、他の座標系を用いても
よい。
【0017】図2は、図1に示す凹凸検出装置の凹凸検
出処理全体を示すフローチャートである。すなわち、C
PU1がROM4に格納されているアルゴリズムに基づ
いて実行する凹凸検出処理の手順を示すフローチャート
である。以下、図1,2および7を参照して、本発明の
実施例に係る凹凸検出装置での凹凸検出処理について詳
細に説明する。
【0018】オペレータなどは、3次元CADなど(図
示せず)を用い、モデル81を設計する。CPU1は、
モデル81の3次元データをRAM5に格納するととも
に、これを画像表示部2に表示する。前述したように、
この3次元データは、オペレータが視認することができ
ない凹凸を有していることがある。そのため、オペレー
タは、モデル81の設計終了後、凹凸検出処理の実行を
示すコマンドをデータ入力部3を使用して入力する。オ
ペレータなどは、このとき格子ポイントP(後述)を設
定するための間隔を入力する。CPU1は、このコマン
ドに応じてROM4に格納されているアルゴリズムを読
み出し、凹凸検出処理を実行する。
【0019】まず、CPU1は、どの座標値について凹
凸検出処理を実行するかを3つの座標値(x,yおよび
z座標値)から選択する。すなわち、CPU1は座標軸
を選択する(ステップS21)。CPU1は、3次元デ
ータが定義されている領域(座標値の変化量)を各座標
値毎に演算する。このとき、CPU1はRAM5に格納
されている3次元データからx,yおよびz座標値の最
大値(xmax ,ymax,zmax )および最小値
(xmin ,ymin ,zmin )を抽出する。CPU1は、
各座標値の変化量すなわち(xmax −xmin ),(y
max −ymin ),(zmax−zmin )を演算する。CP
U1は、この演算結果から変化量が最小である座標値を
参照して凹凸検出処理を実行する。なお、本実施例にお
いては、CPU1は、z軸の座標値を選択するものとす
る。
【0020】座標軸を決定したCPU1は、格子ポイン
トPを設定する(ステップS22)。CPU1は、決定
した座標軸(z軸)に直交する平面上(xy平面)にΔ
xおよびΔy間隔毎順次に格子ポイントを設定する。こ
のΔxおよびΔyは、オペレータが入力した間隔に基づ
いてCPU1が設定する。次に、CPU1は、モデル8
1をxy平面上に正射影し、射影平面82を作成する。
CPU1は、その後射影平面82内に含まれる格子ポイ
ントPを検出し、それらの座標値をRAM5に格納す
る。なお、CPU1がステップS21で選択する座標軸
がx軸であった場合、射影平面はyz平面に作成され、
なおかつyz平面上の格子ポイントPはΔyおよびΔz
間隔毎に設定され、CPU1が選択する座標軸がy軸で
あった場合、射影平面はzx平面に作成され、なおかつ
zx平面上の格子ポイントPはΔzおよびΔx間隔毎に
設定されることとなる。
【0021】なお、本実施例においては、まず座標軸を
選択(ステップS21)した後、格子ポイントPを設定
している(ステップS22)。しかしながら、CPU1
は、格子ポイントPを設定させた後、座標軸を選択する
ことも可能である。
【0022】次に、CPU1は、RAM5に格納した格
子ポイントPに参照番号を付与する(ステップS2
3)。このとき、CPU1は、RAM5に格納されてい
る格子ポイントPのx座標値が最小であるもの(以下、
0 とする)を全て抽出し、これらの格子ポイントPの
y座標値が最小であるもの(以下、y0 とする)から順
次に参照番号を付与する。すなわち、CPU1は、座標
値(x0 ,y0 )を有する格子ポイントPに参照番号0
0を付与する。次に、CPU1は、座標値(x0 ,y1
=y0 +Δy)を有する格子ポイントPに参照番号01
を付与する。以降、CPU1は、同様にして格子ポイン
トPに参照番号を付与する。CPU1は、座標値
(x0 ,ym+1 =y0 +(m+1)・Δy)を有する格
子ポイントPに参照番号0(m+1)を付与した後、x
座標値を更新する。ここで、ym+1 は、RAM5に格納
されている格子ポイントPのy座標値が最大のものとす
る。次に、CPU1は、x座標値をx1 =x0 +Δxに
更新する。CPU1は、当該x座標値を有する格子ポイ
ントPのy座標値を更新する毎、格子ポイントPに付与
する参照番号を順次変更する。CPU1は、格子ポイン
トPのx座標値も順次更新していく。CPU1は、最後
のx座標値であって(xn+1 =x0 +(n+1)・Δx
とする)、y座標値も最後のy座標値(ym+1 )を有す
る格子ポイントPに参照番号(n+1)(m+1)を付
与すると、CPU1はステップS23での処理を終了す
る。また、以降、本実施例の説明では参照番号ijを付
与された格子ポイントPを格子ポイントPijを表記する
こととする。ここで、iは0≦i≦(n+1)を満たす
整数であり、jは0≦j≦(m+1)を満たす整数であ
る。
【0023】次に、CPU1は、上記のように設定した
格子ポイントPijに基づいて、3次元データを配列する
(ステップS24)。CPU1は、RAM5に格納され
ている3次元データから、各格子ポイントPijと同一の
xおよびy座標値を有する3次元データを抽出する。C
PU1は、3次元データを抽出する毎に、格子ポイント
ijが有する参照番号ijを当該3次元データに付与す
る。以降、上記のように参照番号を付与された3次元デ
ータについては、3次元データQijと表記することとす
る。この3次元データQijは、RAM5に順次格納され
る。CPU1は、設定した格子ポイントPijすべてにつ
いてこのような処理を実行した後、ステップS25での
処理を実行する。
【0024】次にCPU1は、3次元データQij上にお
ける2階偏微分値Cx ij およびCy i j を演算する(ステ
ップS25)。ここで、Cx ij およびCy ij は、それぞ
れ3次元データQij上でのxおよびy軸に沿う方向の2
階偏微分値である。図3は、図2における凹凸検出処理
の中でも、特に曲率の計算の手順を示すフローチャート
である。以下、図1,3および7を参照してステップS
25での処理を詳細に説明する。詳細な説明に先立っ
て、ステップS34に示す数式について説明する。
【0025】曲線の方程式が、下式(1)のように、 y=f(x) (a≦x≦b)…(1) で表され、この区間(a≦x≦b)内で2階微分f(2)
(x)が存在するものとする。このとき、曲線の曲がり
方の度合いを表す曲率kは、下式(2)のように、 k=f(2) (x)/〔1+{f(1) (x)}2 3/2 …(2) で表される。ここで、f(1) は1階微分を示し、f(2)
は2階微分を示す。
【0026】本実施例に係る凹凸検出装置は、3次元デ
ータQijと、これに隣接する3次元データQi(j-1),Q
i(j+1),Q(i-1)jまたはQ(i+1)jとの間で曲率kの符号
(極性)が反転しているか否かを検出することによっ
て、微妙な凹凸領域を検出する。ここで、上式(2)の
分母部分は、常に、 〔1+{f(1) (x)}2 3/2 >0…(3) を満たす。それゆえに、凹凸領域を検出するためには、
上式(2)の分子のみについて検討すればよい。
【0027】また、y=f(x)は、いわゆるマクロー
リン展開が可能である。f(2) は、上記した区間(a≦
x≦b)内の3点xα−Δx,xα,xα+Δxについ
てマクローリン展開された各々の式から近似的に導出す
ることができる。このf(2)は、下式(4)のように表
される。 f(2) ={f(xα−Δx)−2・f(xα)+f(xα+Δx)} /Δx2 …(4) 上式(4)は、いわゆる差分表示と呼ばれている。した
がって、各標本点における、2階偏微分値をCx ij およ
びCy ij は、それぞれ下式(5)および(6)のように
表すことができる。 Cx ij ={z(i-1)j−2・zij+z(i+1)j}/Δx2 …(5) Cy ij ={zi(j-1)−2・zij+zi(j+1)}/Δy2 …(6) ここで、zijは参照番号ijを有する3次元データQij
のz座標値である。
【0028】CPU1は、RAM5に格納されている3
次元データQijから2階偏微分値C x ij およびCy ij
演算する。まず、CPU1は、内部に有する2つのカウ
ンタ(図示せず)を初期状態に設定するためカウンタ値
iおよびjを「0」とする(ステップS31)。次にC
PU1は、カウンタ値iを「i+1」に更新し(ステッ
プS32)、カウンタ値jを「j+1」に更新する(ス
テップS33)。すなわち、CPU1が現在設定するカ
ウンタ値iおよびjはそれぞれ「1」である。
【0029】次に、CPU1は、カウンタ値iおよびj
に基づいて、2階偏微分値Cx ij およびCy ij の演算に
必要となる3次元データQij,Q(i-1)j,Q(i+1)j,Q
i(j- 1),およびQi(j+1)をRAM5から抽出する。CP
U1は、これらのz軸座標値であるzij,z(i-1)j,z
(i+1)j,zi(j-1),およびzi(j+1)と、前述した間隔Δ
xおよびΔyとを参照し、上式(5)および(6)に基
づいて2階偏微分値C x ij およびCy ij を演算する(ス
テップS34)。CPU1は、それぞれの2階偏微分値
x ij およびCy ij にカウンタ値iおよびjに基づく参
照番号を付与した後、RAM5の所定アドレス位置に格
納する。
【0030】したがって、ステップS34において、C
PU1が現在参照するz座標値は、z11,z01,z21
10およびz12である。それゆえに、CPU1が現在演
算する2階偏微分値Cx 11 およびCy 11 は、 Cx 11 ={z01−2・z11+z21}/Δx2 y 11 ={z10−2・z11+z12}/Δy2 となる。これら2階偏微分値Cx 11 およびCy 11 は、そ
れぞれのカウンタ値i=j=「1」に基づく参照番号を
付与され、RAM5に格納される。
【0031】次にCPU1は、カウンタ値jが「m」で
あるか否かを判定する(ステップS35)。カウンタ値
jが「m」である場合は、CPU1はステップS36で
の処理に移行する。カウンタ値jが「m」でない場合、
CPU1はステップS33での処理に移行する。したが
って、CPU1は、現在「1」に設定されているカウン
タ値jをステップS33における処理で「2」に更新し
た後、ステップS34における処理で2階偏微分値Cx
12 およびCy 12 を演算する。CPU1は、2階偏微分
値Cx 12 およびCy 12 に上記と同様に参照番号を付与し
た後、RAM5の所定アドレス位置に格納する。CPU
1は、その後ステップS35における処理でカウンタ値
jが「m」に達したか否かを判定する。以降、CPU1
は、カウンタ値jを順次更新し、「m」に達するまでス
テップS33〜ステップS35での処理を繰り返し実行
する。CPU1は、ステップS35における処理でカウ
ンタ値jが「m」に達したことを判定するとステップS
36での処理に移行する。したがって、カウンタ値jが
「m」に達したとき、RAM5には2階偏微分値
x 1 1 ,Cy 11 ,Cx 12 ,Cy 12 …,Cx 1m およびCy
1m が格納されていることとなる。
【0032】次に、CPU1は、カウンタ値iが「n」
であるか否かを判定する(ステップS36)。カウンタ
値iが「n」である場合は、CPU1はステップS25
における処理を終了し、ステップS26での処理に移行
する。また、カウンタ値iが「n」でない場合は、CP
U1はステップS37での処理に移行する。したがっ
て、CPU1は、現在カウンタ値iが「1」に設定され
ているため、ステップS37での処理に移行する。CP
U1は、カウンタ値jを「0」に更新する(ステップS
37)。その後、CPU1は、ステップS32における
処理でカウンタ値iを「2」に更新し、ステップS33
における処理でカウンタ値jを「1」に更新する。CP
U1は、ステップS34における処理で2階偏微分値C
x 21 およびCy 21 を演算し、これらに参照番号を付与し
た後、RAM5の所定アドレス位置に格納する。CPU
1は、上記のようにカウンタ値jが「m」に達するまで
ステップS33〜ステップS35での処理を繰り返し実
行する。CPU1は、ステップS35における処理でカ
ウンタ値jが「m」に達したことを判定した後、ステッ
プS36における処理でカウンタ値iが「n」であるか
否かを判定する。CPU1は、カウンタ値iが「n」に
達するまでステップS33〜ステップS37での処理を
繰り返し実行する。CPU1は、ステップS36での処
理でカウンタ値iが「n」に達したことを判定するとス
テップS37での処理に移行する。
【0033】ところで、上式(5)および(6)によれ
ば、射影平面82内における最外縁の3次元データQ上
の2階偏微分値Cを演算することはできない。演算のた
めに参照する3次元データQが足りないためである。し
たがって、CPU1は、Cx 0 j ,Cy 0j ,Cx (n+1)j
y (n+1)j ,Cx i0 ,Cy i0 ,Cx i(m+1) およびCy i
(m+1) を演算しない。しかしながら、ステップS26
(後述)での処理のため、CPU1は、これらに隣接す
る3次元データQijの2階偏微分値Cx ij またはC y ij
を割り当てる(ステップS38)。すなわち、CPU1
は、Cx 0j にはCx 1 j を、Cx 0j にはCy 1j を、Cx
(n+1)j にはCx nj を、Cy (n+1)j にはCy nj を、Cx
i0 にはCx i1 を、Cy i0 にはCy i1 を、Cx i(m+1)
はCx im ,Cy i(m+1 ) にはCy im を割り当てる。CPU
1は、これらに参照番号を付与した後にRAM5の所定
アドレス位置に格納する。これによって、CPU1はス
テップS25での処理を終了する。
【0034】次に、CPU1は、ステップS25におけ
る処理で得た2階偏微分値Cx ij およびCy ij に基づい
て3次元データQij上での凹凸領域を検出する(ステッ
プS26)。図4は、図2における凹凸検出処理の中で
も、特に凹凸領域の検出、しかもx軸に沿う方向に関す
る凹凸領域の検出を示すフローチャートである。以下、
図1,4および7とを参照して、ステップS26での処
理を詳細に説明する。
【0035】図4において、flagijとは、凹凸領域
を検出する際に基準となる3次元データQijと、これ
に隣接する3次元データQ(i-1)j,Q(i+1)j,Qi(j-1)
またはQi(j+1)との区間内に変曲点が存在するか否かを
示すフラグである。ここで、変曲点とは、2階偏微分値
の符号(極性)が反転するポイントである。このフラグ
は、「0」または「1」で規定され、フラグが「0」の
ときには、該当する区間内に変曲点が存在しないことを
示す。また、フラグが「1」のときには、該当する区間
内に変曲点が存在することを示す。ここで、xflag
ijは、X軸方向の該当する区間内に変曲点が存在するか
否かを示すフラグであり、yflagijは、y軸方向の
該当する区間内に変曲点が存在するか否かを示すフラグ
である。
【0036】CPU1は、まず、RAM5に格納されて
いる2階偏微分値Cx ij の数に該当するだけのxfla
ijを作成し、2階偏微分値Cx ij と同一の参照番号i
jを付与する。CPU1は、初期設定としてxflag
ijすべてを「0」に設定する。さらに、CPU1は、カ
ウンタの初期値としてカウンタ値iおよびjを「0」に
設定する(ステップS41)。
【0037】次に、CPU1は、カウンタ値jを「j+
1」に更新し(ステップS42)、カウンタ値iを「i
+1」に更新する(ステップS43)。したがって、C
PU1は、現在カウンタ値jを「1」に、カウンタ値i
を「1」に変更する。CPU1は、現在のカウンタ値i
およびjに対応するxflagijを選択し、このxfl
agijが「0」であるか「1」であるかを判定する(ス
テップS44)。xflagijが「0」である場合、C
PU1はステップS45での処理に移行する。また、x
flagijが「1」である場合、CPU1はステップS
47での処理に移行する。CPU1が現在選択するフラ
グはxflag11であるが、ステップS44における処
理でこれを当然「0」と判定するため、ステップS45
での処理に移行する。CPU1は、RAM5に格納され
ている2階偏微分値Cx からCx ( i-1)j とCx ij とを抽
出し、両者を乗算する(ステップS45)。この乗算結
果が負の数(以下、負の数を「−」と記述する)である
場合、CPU1は、ステップS46での処理に移行す
る。逆に、この乗算結果が正の数(以下、正の数を
「+」とする)である場合、CPU1は、ステップS5
0での処理に移行する。CPU1が、現在RAM5から
抽出する2階偏微分値Cx は、Cx 01 とCx 11 である。
CPU1は、Cx 01 ・Cx 11 の演算結果が仮に「+」で
あると判定すると、xflag11=「0」をRAM5の
所定アドレス位置に格納する。すなわち、CPU1は、
抽出したxflag11をそのままRAM5へ格納するこ
ととなる。その後、CPU1は、カウンタ値iが「n」
であるか否かを判定する(ステップS50)。カウンタ
値iが「n」である場合は、CPU1はステップS51
での処理に移行する。カウンタ値iが「n」ではない場
合、CPU1はステップS43での処理に移行する。C
PU1は、現在カウンタ値iが「n」ではないため、ス
テップS43での処理に移行する。
【0038】CPU1は、現在「1」に設定されている
カウンタ値iをステップS43における処理で「2」に
更新する。CPU1は、xflag21を選択し、このx
flag21が「0」であるとステップS44における処
理で判定する。CPU1は、Cx 11 とCx 21 とを抽出
し、ステップS45における処理で両者を乗算する。こ
の乗算結果が現在仮に「−」であるとすると、CPU1
はステップS46での処理に移行する。CPU1は、現
在「0」に設定されているxflagijを「1」に変更
し(ステップS46)、これをRAM5の所定アドレス
位置に格納する。したがって、CPU1は、現在選択し
たxflag21を「1」に変更し、RAM5の所定アド
レス位置に格納する。
【0039】ステップS46での処理を実行した後、C
PU1は、RAM5からCx ij とC x (i+1)j とを選択
し、両者を乗算する(ステップS47)。この乗算結果
が「−」である場合、CPU1はステップS49での処
理に移行する。逆に、この乗算結果が「+」である場
合、CPU1はステップS48での処理に移行する。C
PU1は現在RAM5からCx 21 とCx 31 とを抽出し、
両者を乗算する。Cx 21 ・Cx 31 の結果が仮に「+」で
あると、CPU1はステップS48での処理に移行す
る。RAM5から現在「0」に設定されているxfla
(i+1)jを抽出し、それを「1」に設定し(ステップS
48)、xflag(i+1)j=「1」をRAM5の所定ア
ドレス位置に格納する。したがって、CPU1は、現在
xflag31=「1」をRAM5の所定アドレス位置に
格納することとなる。その後、CPU1はステップS5
0での処理に移行し、カウンタ値iが「n」に達してい
ないため、CPU1はステップS43での処理に移行す
る。
【0040】CPU1は、現在「2」に設定されている
カウンタ値iをステップS43における処理で「3」に
更新する。CPU1は、xflag31を抽出し、このx
flag31が「1」であるとステップS44における処
理で判定する。この判定の結果xflagijが「1」で
あるとCPU1が判定した場合ステップS47での処理
に移行する。CPU1は、ステップS47における処理
で2階偏微分値Cx ijとCx (i+1)j とを抽出し、上記の
ように両者を乗算する。CPU1は現在抽出したCx 31
とCx 41 とを乗算する。CPU1は、この乗算結果が仮
に「−」であると判定したとき、ステップS49での処
理に移行する。CPU1は、RAM5から現在「0」に
設定されているxflag(i+1)jを選択し、それを変更
せずに(ステップS48)、RAM5の所定アドレス位
置に格納する。したがって、CPU1は、現在xlag
41=0をRAM5に格納する。その後、CPU1はステ
ップS50での処理に移行し、カウンタ値iが「n」に
達していないため、CPU1はステップS43での処理
に移行する。
【0041】CPU1は、現在「3」に設定されている
カウンタ値iをステップS43における処理で「4」に
更新する。以降CPU1は、上記のようにステップS4
4,45または47での乗算結果に応じてxflagij
の設定値を変更するか否かを判定する。この判定に応じ
てCPU1は、「0」または「1」に設定されているx
flagijを順次RAM5に格納していくこととなる。
CPU1は、やがてステップS43での処理でカウンタ
値iを「n」に更新し、上記のようにxflagijの値
を設定し、ステップS50でカウンタ値iが「n」に達
したことを判定する(ステップS50)。CPU1は、
カウンタ値jが「m」であるか否かを判定する(ステッ
プS51)。カウンタ値jが「m」である場合は、CP
U1はステップS53での処理に移行する。カウンタ値
jが「m」でない場合、CPU1はステップS52での
処理に移行する。CPU1は、現在カウンタ値jが
「m」に達していないため、ステップS52での処理に
移行する。CPU1は、現在「n」に設定されているカ
ウンタ値iを「0」に更新し(ステップS52)、ステ
ップS42での処理に移行する。
【0042】CPU1は、現在「1」に設定されている
カウンタ値jを「2」に更新する(ステップS42)。
以降の各ステップにおけるCPU1の処理については、
前述したとおりである。CPU1は、やがてステップS
42でカウンタ値jを「m」に更新し、上記のようにx
flagijを設定し、ステップS51でカウンタ値jが
「m」に達したことを判定する(ステップS51)。C
PU1は、この判定によってステップS53での処理に
移行することとなる。
【0043】前述したステップS41〜ステップS52
での処理において、CPU1は3次元データQijと、こ
れとx軸に沿う方向に隣接する3次元データQ(i-1)j
たはQ(i+1)jとの間に変曲点が存在するか否かによって
凹凸領域を検出する。したがって、次はy軸に沿う方向
に関して、変曲点が存在するか否かをCPU1は検出す
る。図5は、図2における凹凸検出処理の中でも、特に
凹凸領域の検出、しかもy軸に沿う方向に関する凹凸領
域の検出を示すフローチャートである。図5におけるC
PU1の処理は基本的には図4での処理と同一である。
異なる点は、y軸方向に関して変曲点が存在するか否か
を検出するため、カウンタ値iおよびjの設定の順序が
入れ替わっていることフラグがxflagからyfla
gへと変わっていること。CPU1は、2階偏微分値C
y ij に基づいて乗算を実行することである。そのため、
その詳細な説明を省略する。
【0044】上記のようにして、モデル81上に変曲点
が存在するか否かを検出したCPU1は、その結果を画
像表示部2に表示する(ステップS27)。CPU1
は、3次元データQij上で凹凸があるか否かを画像表示
部2に表示させることによってオペレータなどに通知す
る。図6は、図2における凹凸検出処理の中でも、特に
表示の手順を示すフローチャートである。以下、図1,
2および6を参照してステップS27での処理を詳細に
説明する。
【0045】ステップS71に移行したCPU1は、ま
ずカウンタの初期値としてカウンタ値iおよびjを
「0」に設定する(ステップS71)。次に、CPU1
は、カウンタ値jを「j+1」に更新し(ステップS7
2)、カウンタ値iを「i+1」に更新する(ステップ
S73)。
【0046】CPU1は、カウンタ値iおよびjに対応
する参照番号を有するxflagijおよびyflagij
をRAM5から抽出し、xflagijまたはyflag
ijが「1」であるか否かを判定する(ステップS7
4)。CPU1は、選択したフラグのどちらか一方が
「1」であれば、画像表示部2の格子ポイントPijにお
ける表示色を変更するなどして、オペレータなどに当該
3次元データQij上が凹凸領域であることを通知する
(ステップS75)。また、CPU1は、選択したフラ
グの双方が「0」であれば、画像表示部2の格子ポイン
トPijにおける表示色を変更せず、オペレータなどに当
該3次元データQij上が凹凸領域ではないことを通知す
る(ステップS76)。CPU1は、ステップS75ま
たはステップS76での処理後、ステップS77での処
理に移行し、カウンタ値iが「n」であるか否かを判定
する(ステップS77)。カウンタ値iが「n」でない
場合は、CPU1はステップS73での処理に移行す
る。カウンタ値iが「n」でない場合、CPU1はステ
ップS78での処理に移行する。現在仮にカウンタ値i
が「n」でないとすると、CPU1はステップS73で
の処理に移行する。CPU1は、カウンタ値iを更新し
(ステップS73)、カウンタ値iおよびjに該当する
フラグについて上記ステップS74〜S77までの処理
をカウンタ値iが「n」に達するまで繰り返し実行す
る。
【0047】CPU1は、カウンタ値iが「n」である
ことを判定すると、ステップS78での処理に移行す
る。CPU1は、カウンタ値jが「m」であるか否かを
判定する(ステップS78)。カウンタ値jが「m」で
ない場合は、CPU1はステップS79での処理に移行
する。カウンタ値jが「m」である場合、CPU1は画
像表示部2にすべての凹凸検出結果を表示したと判定
し、処理を終了させる。現在仮にカウンタ値jが「m」
でないとすると、CPU1はステップS79での処理に
移行する。CPU1は、カウンタ値iを「0」に更新し
(ステップS79)、ステップS72での処理に移行す
る。CPU1は、カウンタ値jを更新し(ステップS7
2)、カウンタ値iを更新する(ステップS73)。C
PU1は、カウンタ値iおよびjに該当するフラグにつ
いて上記ステップS74〜S78までの処理をカウンタ
値jが「m」に達するまで繰り返す。CPU1は、カウ
ンタ値jが「m」であることを判定すると、処理を終了
させる。
【0048】以上のように、本実施例によれば、オペレ
ータなどは、モデル81を3次元CADで設計した後、
実際にモデル81を作成する前にモデル81表面上の微
妙な凹凸を検出することができる。また、物体の表面形
状を正確にデータ化する趣旨の発明は多くなされてい
る。たとえば、「特開平5−266146」号公報に開
示されている発明などが、上記のような趣旨の発明に該
当する。しかしながら、それらを用いてモデル81を実
際に作成しても、モデル81は微妙な凹凸を有すること
となる。したがって、本発明は、これらの技術を用いて
作成された3次元データに関しても微妙な凹凸を検出す
ることができるという、優れた効果を奏する。
【0049】なお、本実施例においては、凹凸を検出す
るための格子ポイントPの間隔は、x軸およびy軸方向
それぞれに一定間隔にしている。しかしながら、オペレ
ータなどが所望する範囲内で、格子ポイントPを発生さ
せる間隔を変更することも容易にできる。たとえば、凹
凸検出装置は、さらにマウスなどで構成されるポインテ
ィングデバイス(図示せず)を備える。このような構成
において、オペレータなどは、凹凸検出を示すコマンド
をデータ入力部3を使用して入力する。このとき、オペ
レータなどは、ポインティングデバイスを用いて、所望
範囲を指示し、格子ポイントPの設定間隔であるΔ
2 ,Δy2 とを入力する。CPU1は、Δx1 とΔx
2 とΔy1 とΔy2 とに基づいて格子ポイントPを発生
させ、これに基づいて前述した凹凸検出処理を実行す
る。なお、このとき、予めROM4には、格子ポイント
PをΔx1 およびΔy1 毎に設定するためのアルゴリズ
ムを格納しておくことが必要となる。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、K番目と(K
−1)番目および(K+1)番目との標本点における2
階微分値を比較し、相互の符号が反転していればこの標
本点上において凹凸領域であると判断する。これによっ
て、モデルの表面上の凹凸領域を発見することが可能に
なる。
【0051】請求項2の発明によれば、3次元データは
3つの座標軸が互いに直交する直交座標系上で表現され
ている。この3つの座標軸から2つの座標軸に沿う方向
について標本点上の2階微分値を比較し、相互の符号が
反転していればこの標本点上において凹凸領域であると
判断する。これによって、モデル表面上の凹凸領域をさ
らに詳しく発見することが可能になる。
【0052】請求項3の発明によれば、判断手段は、K
番目と(K−1)番目および(K+1)番目との標本点
における2階微分値を比較し、相互の符号が反転してい
ればこの標本点上において凹凸領域であると判断する。
表示手段は、標本点上における凹凸領域を表示する。し
たがって、オペレータなどは、モデルを設計した後すぐ
に、実際にモデルを作成することなく凹凸領域を検出す
ることが可能となる。これによって、オペレータなどに
多大な負担をかけていた後加工が少なくなり、オペレー
タなどの作業効率が良好になる。
【0053】請求項4の発明によれば、3次元データは
3つの座標軸が互いに直交する直交座標系上で表現され
ている。判断手段は、この3つの座標軸から2つの座標
軸に沿う方向について標本点上の2階微分値を比較し、
相互の符号が反転していればこの標本点上において凹凸
領域であると判断する。すなわち、1つの標本点上にお
いて2つの方向について凹凸検出処理する。表示手段
は、このいずれか1方向について凹凸領域であると判断
すれば、その標本点上は凹凸領域であるとしてこれを表
示する。これによって、モデルの表面上の凹凸領域をさ
らに詳しく検出することが可能になる。
【0054】請求項5の発明によれば、指定手段は、人
為的な操作によって物体表面上の特定範囲を指定する。
標本点設定手段は、特定範囲内においては入力手段によ
って入力された間隔で標本点を設定する。したがって、
オペレータなどは、詳しく凹凸検出したいときには、指
定手段によって特定範囲を指定することができる。しか
も、モデル全体に渡って詳しく凹凸検出するのではな
く、特定範囲のみを詳しく凹凸検出している。したがっ
て、凹凸検出装置は、必要以上の演算を実行しないた
め、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る凹凸検出装置を示すブ
ロック図である。
【図2】図1における凹凸検出装置の凹凸検出処理全体
の手順を示すフローチャートである。
【図3】図2における凹凸検出処理の中でも、特に曲率
の計算の手順を示すフローチャートである。
【図4】図2における凹凸検出処理の中でも、特に凹凸
領域の検出、しかもx軸に沿う方向に関する凹凸領域の
検出を示すフローチャートである。
【図5】図2における凹凸検出処理の中でも、特に凹凸
領域の検出、しかもy軸に沿う方向に関する凹凸領域の
検出を示すフローチャートである。
【図6】図2における凹凸検出処理の中でも、特に表示
の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例に係る凹凸検出装置での格子ポ
イントPの発生の様子を仮想的に示す図である。
【符号の説明】
1…CPU 2…画像表示部 3…データ入力部 4…ROM 5…RAM 6…データバス 81…モデル 82…射影平面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体表面を示す3次元データの微妙な凹
    凸を検出するための方法であって、 前記3次元データに対して複数の標本点を設定する第1
    のステップと、 前記第1のステップで設定された複数の標本点の中か
    ら、凹凸検出の対象となるK番目(Kは、正の整数)の
    標本点を選択する第2のステップと、 前記第2のステップで選択されたK番目の標本点と、当
    該K番目の標本点に隣接する(K−1)番目および(K
    +1)番目の標本点とを参照して、K番目の標本点にお
    ける2階微分値を演算する第3のステップと、 前記第3のステップで演算されたK番目の標本点におけ
    る2階微分値と、(K−1)番目または(K+1)番目
    の標本点における2階微分値とを比較し、相互の符号が
    反転しているか否かを判断する第4のステップと、 前記第4のステップの判断結果に基づいて、前記3次元
    データにおける凹凸領域を検出する第5のステップとを
    備える、凹凸検出方法。
  2. 【請求項2】 前記3次元データは、3つの座標軸が互
    いに直交する直交座標系上で表現されており、 前記3つの座標軸の中から選択されたいずれか2つの座
    標軸に沿う方向について、前記第1ないし第5のステッ
    プでの処理をそれぞれ個別に実行することを特徴とす
    る、請求項1に記載の凹凸検出方法。
  3. 【請求項3】 物体表面を示す3次元データの微妙な凹
    凸を検出するための装置であって、 前記3次元データに対して複数の標本点を設定する標本
    点設定手段と前記標本点設定手段によって設定された複
    数の標本点の中から、凹凸検出の対象となるK番目(K
    は、正の整数)の標本点を選択する標本点選択手段と、 前記標本点選択手段によって選択されたK番目(Kは正
    の整数)の標本点と、当該K番目の標本点に隣接する
    (K−1)番目および(K+1)番目の標本点とを参照
    して、K番目の標本点における2階微分値を演算する2
    階微分値演算手段と、 前記2階微分値演算手段によって演算されたK番目の標
    本点における2階微分値と、(K−1)番目または(K
    +1)番目の標本点における2階微分値とを比較し、相
    互の符号が反転しているか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段の判断結果に基づいて、前記3次元データ
    における凹凸領域を検出する凹凸検出手段と、 前記凹凸検出手段の検出結果を表示する画像表示手段と
    を備える、凹凸検出装置。
  4. 【請求項4】 前記3次元データは、3つの座標軸が互
    いに直交する直交座標系上で表現されており、 前記凹凸領域の検出は、前記3つの座標軸の中から選択
    されたいずれか2つの座標軸に沿う方向について個別に
    実行され、 前記画像表示手段は、前記選択された2つの座標軸それ
    ぞれに対して検出された凹凸領域を組み合わせて前記3
    次元データ上に表示することを特徴とする、請求項3に
    記載の凹凸検出装置。
  5. 【請求項5】 人為的な操作によって、前記物体表面上
    の特定範囲を指定する指定手段と、 前記特定範囲内に設定する標本点の間隔を入力する入力
    手段とを、さらに備え、 前記標本点設定手段は、前記特定範囲内においては、前
    記入力手段によって入力された間隔で標本点を設定する
    ことを特徴とする、請求項3または4に記載の凹凸検出
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008186309A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Jfe Steel Kk プレス成形品の面ひずみ予測・評価方法
JP2014524016A (ja) * 2011-06-24 2014-09-18 ソフトキネティック ソフトウェア 深度測定の品質の向上
JP2015212942A (ja) * 2014-04-25 2015-11-26 グーグル インコーポレイテッド レーザー点クラウドを用いる物体検出のための方法及びシステム

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