JPH0934491A - 音声合成装置および音声合成方法、並びにナビゲーションシステム - Google Patents

音声合成装置および音声合成方法、並びにナビゲーションシステム

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JPH0934491A
JPH0934491A JP7184197A JP18419795A JPH0934491A JP H0934491 A JPH0934491 A JP H0934491A JP 7184197 A JP7184197 A JP 7184197A JP 18419795 A JP18419795 A JP 18419795A JP H0934491 A JPH0934491 A JP H0934491A
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accent
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誠 赤羽
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単語のアクセント型を記憶しておく辞書の容
量を小さくするとともに、自然な合成音を得ることがで
きるようにする。 【解決手段】 単語アクセント辞書14には、例えば定
型文「○○付近です。」を構成する単語○○との置き換
えを行ったときに、そのアクセント型が平板型以外にな
る入力単語のアクセント型が記憶されている。そして、
単語アクセント検索部13に単語の入力があると、そこ
では、その入力単語のアクセント型が、単語アクセント
辞書14を参照することにより検索される。入力単語の
アクセント型を検索することができなかった場合、即
ち、入力単語のアクセント型が、単語アクセント辞書1
4に登録されていない場合、定型文読み韻律情報生成部
15では、その入力単語のアクセント型が平板型に決定
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声合成装置およ
び音声合成方法、並びにナビゲーションシステムに関す
る。特に、合成音にアクセントを付すために必要とな
る、その合成音を構成する単語のアクセントに関するア
クセント情報の情報量を低減することができるようにし
た音声合成装置および音声合成方法、並びにナビゲーシ
ョンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の音声合成装置には、定型文の単語
を置き換えて合成音(合成音声)を出力するものがあ
る。即ち、例えばカーナビゲーションシステムなどに適
用される音声合成装置では、例えば「ここは、○○付近
です。」などというような頻繁に使用される文を定型文
として記憶しておき、○○の部分を、地名に置き換えた
置き換え文に対応する合成音を出力することで、運転者
に、現在地を報知するようになされている。
【0003】以上のようにして出力される合成音を自然
なものとするには、合成音にアクセントを付す必要があ
る。そこで、例えば、いわゆる波形編集型の音声合成装
置では、その内蔵する辞書に、置換単語(上述の地名の
ように、定型文を構成する単語と置き換えられる単語)
が、定型文の中で発話された場合における、その置換単
語の音声波形が記憶されており、また、例えば規則音声
合成を行う音声合成装置が内蔵する辞書には、置換単語
のアクセント型が記憶されている。
【0004】なお、日本語のアクセントは、音の高低の
配置によって決まるが、ここで言うアクセント型とは、
この高低の配置を表したものである。特に、日本語の共
通語のアクセントは、どこまで高くするか、即ち、どこ
に高レベルから低レベルに変化するところがあるかで決
まる。ここでは、この高レベルから低レベルへと変化す
る部分のうちの高レベルの最後の拍をアクセント核と呼
び、アクセント核が、単語の先頭からNモーラ(拍)目
にあるとき、その単語のアクセント型を、N型とする。
ここで、モーラ(拍)とは、カナ文字単位に相当するも
のである(但し、音節とはやや異なる)。高レベルから
低レベルへ変化するところが無い場合は0型のアクセン
ト型になる。
【0005】ここで、本明細書中においては、0型のア
クセント型を、平板型といい、また、1以下のアクセン
ト核を有する韻律の単位を、韻律語という。なお、文の
アクセントについては、韻律語単位で、アクセント核の
位置が指定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の定型文の単語を
置き換えて合成音を出力する音声合成装置においては、
上述したように、何らかの形(上述の場合は、音声波形
やアクセント型)で、置換単語のアクセントに関する情
報(以下、適宜、アクセント情報という)を記憶してお
く必要があり、従来は、そのようなアクセント情報は、
単語辞書などに登録されていた。
【0007】しかしながら、カーナビゲーションなどに
適用される音声合成装置では、固有名詞、特に地名や施
設名が置換単語とされる場合が多く、その数は膨大であ
る(日本全国の地名や施設名などは十数万語以上に達し
ている)。このため、そのような膨大な数の置換単語の
アクセント情報を単語辞書に登録した場合には、単語辞
書が大容量なものとなる課題があった。さらに、その結
果、システムが大型化、高コスト化する課題があった。
【0008】そこで、置換単語のアクセント型を、すべ
て平板型とする方法があるが、これでは、合成音が不自
然なものとなる課題があった。
【0009】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、辞書に登録するアクセント情報の情報量を
低減し、かつ自然な合成音を生成することができるよう
にするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の音声合
成装置は、入力単語のアクセントに関する情報であるア
クセント情報を記憶しているアクセント情報記憶手段
と、入力単語のアクセント情報を、アクセント情報記憶
手段から検索する検索手段と、検索手段の検索結果に基
づいて、置き換え文のアクセントを決定する決定手段
と、決定手段により決定されたアクセントを有する置き
換え文に対応する合成音を生成する生成手段とを備え、
アクセント情報記憶手段が、定型文を構成する単語との
置き換えを行ったときに、そのアクセント型が平板型以
外になる入力単語のアクセント情報を記憶しており、決
定手段が、検索手段がアクセント情報を検索することが
できなかったとき、置き換え文中の入力単語のアクセン
ト型を平板型に決定することを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の音声合成装置は、入力単
語が、1以下のアクセント核を有する韻律の単位である
韻律語を複数含む場合に、その単語の最後に位置する韻
律語を後件とするとともに、残りを前件とするとき、前
件のアクセントに関するアクセント情報を記憶している
前件アクセント情報記憶手段と、後件を記憶している後
件記憶手段と、入力単語のアクセントを、前件アクセン
ト情報記憶手段および後件記憶手段を参照して決定する
決定手段と、決定手段により決定されたアクセントを有
する入力単語に対応する合成音を生成する生成手段とを
備え、決定手段が、入力単語が後件を有するか否かを、
後件記憶手段を参照することにより判定し、入力単語が
後件を有する場合、その前件のアクセント情報を、前件
アクセント情報記憶手段から検索し、その検索結果に基
づいて、入力単語のアクセントを決定することを特徴と
する。
【0012】この音声合成装置においては、決定手段に
は、入力単語が後件を有しない場合、入力単語のアクセ
ント型を平板型に決定させることができる。また、決定
手段には、入力単語が後件を有する場合において、その
前件のアクセント情報を検索することができなかったと
き、入力単語のアクセント型を平板型に決定させること
ができる。
【0013】特定の入力単語の前件のアクセント情報を
記憶している特定前件アクセント情報記憶手段をさらに
備える場合、決定手段には、入力単語が後件を有しない
場合、および入力単語が後件を有する場合であって、そ
の前件のアクセント情報を検索することができなかった
とき、入力単語の前件のアクセント情報を、特定前件ア
クセント情報記憶手段から検索させ、その検索結果に基
づいて、入力単語のアクセントを決定させることができ
る。
【0014】後件記憶手段には、所定の後件のアクセン
ト情報をさらに記憶させることができ、この場合、決定
手段には、入力単語の後件のアクセント情報が後件記憶
手段に記憶されているとき、前件のアクセント情報の検
索結果の他、後件のアクセント情報にも基づいて、入力
単語のアクセントを決定させることができる。
【0015】請求項7に記載の音声合成方法は、入力単
語が、1以下のアクセント核を有する韻律の単位である
韻律語を複数含む場合に、その単語の最後に位置する韻
律語を後件とするとともに、残りを前件とし、音声合成
装置が、前件のアクセントに関するアクセント情報を記
憶している前件アクセント情報記憶手段と、後件を記憶
している後件記憶手段とを備えるとき、入力単語が後件
を有するか否かを、後件記憶手段を参照することにより
判定し、入力単語が後件を有しない場合、入力単語のア
クセント型を平板型に決定し、入力単語が後件を有する
場合、その前件のアクセント情報を、前件アクセント情
報記憶手段から検索し、その検索結果に基づいて、入力
単語のアクセントを決定し、その決定されたアクセント
を有する入力単語に対応する合成音を生成することを特
徴とする。
【0016】請求項8に記載のナビゲーションシステム
は、少なくとも地図に関する情報である地図情報を記憶
している地図情報記憶手段と、現在地を測定する測定手
段と、地図情報記憶手段の記憶内容および測定手段の測
定結果に対応して、所定の情報を出力する出力手段とを
備えるナビゲーションシステムであって、出力手段が、
所定の情報を合成音で出力する音声合成手段を含んで構
成され、所定の情報が、定型文を構成する単語を、所定
の単語に置き換えた文である置き換え文であるとき、音
声合成手段が、所定の単語のアクセントに関する情報で
あるアクセント情報を記憶しているアクセント情報記憶
手段と、所定の単語のアクセント情報を、アクセント情
報記憶手段から検索する検索手段と、検索手段の検索結
果に基づいて、置き換え文のアクセントを決定する決定
手段と、決定手段により決定されたアクセントを有する
置き換え文に対応する合成音を生成する生成手段とを有
し、アクセント情報記憶手段が、定型文を構成する単語
との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が平板
型以外になる所定の単語のアクセント情報を記憶してお
り、決定手段が、検索手段がアクセント情報を検索する
ことができなかったとき、置き換え文中の所定の単語の
アクセント型を平板型に決定することを特徴とする。
【0017】請求項9に記載のナビゲーションシステム
は、少なくとも地図に関する情報である地図情報を記憶
している地図情報記憶手段と、現在地を測定する測定手
段と、地図情報記憶手段の記憶内容および測定手段の測
定結果に対応して、所定の情報を出力する出力手段とを
備えるナビゲーションシステムであって、出力手段が、
所定の情報を合成音で出力する音声合成手段を含んで構
成され、所定の情報が、所定の単語を含むとき、音声合
成手段が、所定の単語が、1以下のアクセント核を有す
る韻律の単位である韻律語を複数含む場合に、その単語
の最後に位置する韻律語を後件とするとともに、残りを
前件とするとき、前件のアクセントに関するアクセント
情報を記憶している前件アクセント情報記憶手段と、後
件を記憶している後件記憶手段と、所定の単語のアクセ
ントを、前件アクセント情報記憶手段および後件記憶手
段を参照して決定する決定手段と、決定手段により決定
されたアクセントを有する所定の単語に対応する合成音
を生成する生成手段とを有し、決定手段が、所定の単語
が後件を有するか否かを、後件記憶手段を参照すること
により判定し、所定の単語が後件を有しない場合、所定
の単語のアクセント型を平板型に決定し、所定の単語が
後件を有する場合、その前件のアクセント情報を、前件
アクセント情報記憶手段から検索し、その検索結果に基
づいて、所定の単語のアクセントを決定することを特徴
とする。
【0018】請求項1に記載の音声合成装置において
は、アクセント情報記憶手段は、入力単語のアクセント
に関する情報であるアクセント情報を記憶している。検
索手段は、入力単語のアクセント情報を、アクセント情
報記憶手段から検索し、決定手段は、検索手段の検索結
果に基づいて、置き換え文のアクセントを決定するよう
になされている。生成手段は、決定手段により決定され
たアクセントを有する置き換え文に対応する合成音を生
成するようになされている。この場合において、アクセ
ント情報記憶手段は、定型文を構成する単語との置き換
えを行ったときに、そのアクセント型が平板型以外にな
る入力単語のアクセント情報を記憶しており、決定手段
は、検索手段がアクセント情報を検索することができな
かったとき、置き換え文中の入力単語のアクセント型を
平板型に決定するようになされている。
【0019】請求項2に記載の音声合成装置において
は、前件アクセント情報記憶手段は、前件のアクセント
に関するアクセント情報を記憶しており、後件記憶手段
は、後件を記憶している。決定手段は、入力単語のアク
セントを、前件アクセント情報記憶手段および後件記憶
手段を参照して決定し、生成手段は、決定手段により決
定されたアクセントを有する入力単語に対応する合成音
を生成するようになされている。この場合において、決
定手段は、入力単語が後件を有するか否かを、後件記憶
手段を参照することにより判定し、入力単語が後件を有
する場合、その前件のアクセント情報を、前件アクセン
ト情報記憶手段から検索し、その検索結果に基づいて、
入力単語のアクセントを決定するようになされている。
【0020】請求項7に記載の音声合成方法において
は、入力単語が後件を有するか否かを、後件記憶手段を
参照することにより判定し、入力単語が後件を有しない
場合、入力単語のアクセント型を平板型に決定し、入力
単語が後件を有する場合、その前件のアクセント情報
を、前件アクセント情報記憶手段から検索し、その検索
結果に基づいて、入力単語のアクセントを決定し、その
決定されたアクセントを有する入力単語に対応する合成
音を生成するようになされている。
【0021】請求項8に記載のナビゲーションシステム
においては、アクセント情報記憶手段は、所定の単語の
アクセントに関する情報であるアクセント情報を記憶し
ている。検索手段は、所定の単語のアクセント情報を、
アクセント情報記憶手段から検索し、決定手段は、検索
手段の検索結果に基づいて、置き換え文のアクセントを
決定するようになされている。生成手段は、決定手段に
より決定されたアクセントを有する置き換え文に対応す
る合成音を生成するようになされている。この場合にお
いて、アクセント情報記憶手段は、定型文を構成する単
語との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が平
板型以外になる所定の単語のアクセント情報を記憶して
おり、決定手段は、検索手段がアクセント情報を検索す
ることができなかったとき、置き換え文中の所定の単語
のアクセント型を平板型に決定するようになされてい
る。
【0022】請求項9に記載のナビゲーションシステム
においては、前件アクセント情報記憶手段は、前件のア
クセントに関するアクセント情報を記憶しており、後件
記憶手段は、後件を記憶している。決定手段は、所定の
単語のアクセントを、前件アクセント情報記憶手段およ
び後件記憶手段を参照して決定し、生成手段は、決定手
段により決定されたアクセントを有する所定の単語に対
応する合成音を生成するようになされている。この場合
において、決定手段は、所定の単語が後件を有するか否
かを、後件記憶手段を参照することにより判定し、所定
の単語が後件を有しない場合、所定の単語のアクセント
型を平板型に決定し、所定の単語が後件を有する場合、
その前件のアクセント情報を、前件アクセント情報記憶
手段から検索し、その検索結果に基づいて、所定の単語
のアクセントを決定するようになされている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
るが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段
と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各
手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を
付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようにな
る。
【0024】即ち、請求項1に記載の音声合成装置は、
定型文を構成する単語を、入力単語に置き換えた文であ
る置き換え文に対応する合成音を生成する音声合成装置
であって、入力単語のアクセントに関する情報であるア
クセント情報を記憶しているアクセント情報記憶手段
(例えば、図2に示す単語アクセント辞書14など)
と、入力単語のアクセント情報を、アクセント情報記憶
手段から検索する検索手段(例えば、図2に示す単語ア
クセント検索部13など)と、検索手段の検索結果に基
づいて、置き換え文のアクセントを決定する決定手段
(例えば、図2に示す定型文読み韻律情報生成部15な
ど)と、決定手段により決定されたアクセントを有する
置き換え文に対応する合成音を生成する生成手段(例え
ば、図2に示す規則音声合成部16など)とを備え、ア
クセント情報記憶手段が、定型文を構成する単語との置
き換えを行ったときに、そのアクセント型が平板型以外
になる入力単語のアクセント情報を記憶しており、決定
手段が、検索手段がアクセント情報を検索することがで
きなかったとき、置き換え文中の入力単語のアクセント
型を平板型に決定することを特徴とする。
【0025】請求項2に記載の音声合成装置は、入力単
語に対応する合成音を生成する音声合成装置であって、
入力単語が、1以下のアクセント核を有する韻律の単位
である韻律語を複数含む場合に、その単語の最後に位置
する韻律語を後件とするとともに、残りを前件とすると
き、前件のアクセントに関するアクセント情報を記憶し
ている前件アクセント情報記憶手段(例えば、図5に示
す前件要素辞書34Bなど)と、後件を記憶している後
件記憶手段(例えば、図5に示す後件要素辞書34Aな
ど)と、入力単語のアクセントを、前件アクセント情報
記憶手段および後件記憶手段を参照して決定する決定手
段(例えば、図5に示す単語アクセント検索部33およ
び定型文読み韻律情報生成部35など)と、決定手段に
より決定されたアクセントを有する入力単語に対応する
合成音を生成する生成手段(例えば、図5に示す規則音
声合成部16など)とを備え、決定手段が、入力単語が
後件を有するか否かを、後件記憶手段を参照することに
より判定し、入力単語が後件を有する場合、その前件の
アクセント情報を、前件アクセント情報記憶手段から検
索し、その検索結果に基づいて、入力単語のアクセント
を決定することを特徴とする。
【0026】請求項5に記載の音声合成装置は、特定の
入力単語の前件のアクセント情報を記憶している特定前
件アクセント情報記憶手段(例えば、図5に示す特定前
件要素辞書34Cなど)をさらに備え、決定手段が、入
力単語が後件を有しない場合、および入力単語が後件を
有する場合であって、その前件のアクセント情報を検索
することができなかったとき、入力単語の前件のアクセ
ント情報を、特定前件アクセント情報記憶手段から検索
し、その検索結果に基づいて、入力単語のアクセントを
決定することを特徴とする。
【0027】請求項7に記載の音声合成方法は、入力単
語に対応する合成音を生成する音声合成装置の音声合成
方法であって、入力単語が、1以下のアクセント核を有
する韻律の単位である韻律語を複数含む場合に、その単
語の最後に位置する韻律語を後件とするとともに、残り
を前件とし、音声合成装置が、前件のアクセントに関す
るアクセント情報を記憶している前件アクセント情報記
憶手段(例えば、図5に示す前件要素辞書34Bなど)
と、後件を記憶している後件記憶手段(例えば、図5に
示す後件要素辞書34Aなど)とを備えるとき、入力単
語が後件を有するか否かを、後件記憶手段を参照するこ
とにより判定し、入力単語が後件を有しない場合、入力
単語のアクセント型を平板型に決定し、入力単語が後件
を有する場合、その前件のアクセント情報を、前件アク
セント情報記憶手段から検索し、その検索結果に基づい
て、入力単語のアクセントを決定し、その決定されたア
クセントを有する入力単語に対応する合成音を生成する
ことを特徴とする。
【0028】請求項8に記載のナビゲーションシステム
は、少なくとも地図に関する情報である地図情報を記憶
している地図情報記憶手段(例えば、図1に示すCD−
ROM3など)と、現在地を測定する測定手段(例え
ば、図1に示す測定部4など)と、地図情報記憶手段の
記憶内容および測定手段の測定結果に対応して、所定の
情報を出力する出力手段(例えば、図1に示す出力部5
など)とを備えるナビゲーションシステムであって、出
力手段が、所定の情報を合成音で出力する音声合成手段
(例えば、図1に示す音声合成装置7など)を含んで構
成され、所定の情報が、定型文を構成する単語を、所定
の単語に置き換えた文である置き換え文であるとき、音
声合成手段が、所定の単語のアクセントに関する情報で
あるアクセント情報を記憶しているアクセント情報記憶
手段(例えば、図2に示す単語アクセント辞書14な
ど)と、所定の単語のアクセント情報を、アクセント情
報記憶手段から検索する検索手段(例えば、図2に示す
単語アクセント検索部13など)と、検索手段の検索結
果に基づいて、置き換え文のアクセントを決定する決定
手段(例えば、図2に示す定型文読み韻律情報生成部1
5など)と、決定手段により決定されたアクセントを有
する置き換え文に対応する合成音を生成する生成手段
(例えば、図2に示す規則音声合成部16など)とを有
し、アクセント情報記憶手段が、定型文を構成する単語
との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が平板
型以外になる所定の単語のアクセント情報を記憶してお
り、決定手段が、検索手段がアクセント情報を検索する
ことができなかったとき、置き換え文中の所定の単語の
アクセント型を平板型に決定することを特徴とする。
【0029】請求項9に記載のナビゲーションシステム
は、少なくとも地図に関する情報である地図情報を記憶
している地図情報記憶手段(例えば、図1に示すCD−
ROM3など)と、現在地を測定する測定手段(例え
ば、図1に示す測定部4など)と、地図情報記憶手段の
記憶内容および測定手段の測定結果に対応して、所定の
情報を出力する出力手段(例えば、図1に示す出力部5
など)とを備えるナビゲーションシステムであって、出
力手段が、所定の情報を合成音で出力する音声合成手段
(例えば、図1に示す音声合成装置7など)を含んで構
成され、所定の情報が、所定の単語を含むとき、音声合
成手段は、所定の単語が、1以下のアクセント核を有す
る韻律の単位である韻律語を複数含む場合に、その単語
の最後に位置する韻律語を後件とするとともに、残りを
前件とするとき、前件のアクセントに関するアクセント
情報を記憶している前件アクセント情報記憶手段(例え
ば、図5に示す前件要素辞書34Bなど)と、後件を記
憶している後件記憶手段(例えば、図5に示す後件要素
辞書34Aなど)と、所定の単語のアクセントを、前件
アクセント情報記憶手段および後件記憶手段を参照して
決定する決定手段(例えば、図5に示す単語アクセント
検索部33および定型文読み韻律情報生成部35など)
と、決定手段により決定されたアクセントを有する所定
の単語に対応する合成音を生成する生成手段(例えば、
図5に示す規則音声合成部16など)とを有し、決定手
段が、所定の単語が後件を有するか否かを、後件記憶手
段を参照することにより判定し、所定の単語が後件を有
しない場合、所定の単語のアクセント型を平板型に決定
し、所定の単語が後件を有する場合、その前件のアクセ
ント情報を、前件アクセント情報記憶手段から検索し、
その検索結果に基づいて、所定の単語のアクセントを決
定することを特徴とする。
【0030】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0031】図1は、本発明を適用したナビゲーション
システムの一実施例の構成を示すブロック図である。こ
のナビゲーションシステムは、例えば自動車などに装備
され、ボタンなどの操作による他、入力音声にも対応し
て、動作するようになされている。なお、このナビゲー
ションシステムは、自動車などに装備する他、例えば携
帯して用いることもできるようになされている。
【0032】入力部1には、例えばボタンやジョイステ
ィックなどの操作手段と、音声を入力するためのマイク
などの音声入力手段が装備されている。そして、入力部
1からは、操作手段の操作に対応した信号が制御部2に
送信されるようになされている。さらに、入力部1は、
音声認識装置を内蔵しており、入力された音声(音声入
力手段に入力された音声)は、そこで音声認識され、そ
の音声認識結果も、制御部2に送信されるようになされ
ている。制御部2は、システムを構成する各ブロックと
の間で情報の送受を行い、システム全体の動作を制御す
るようになされている。CD−ROM3には、例えば複
数のスケールの、電子化された地図情報(地図の画像デ
ータだけでなく、その地図上の地名や施設名などのテキ
ストデータなどを含む)、その他のナビゲーションに必
要な情報が記録(記憶)されており、そこからは、制御
部2からの指令に基づいて必要な情報が読み出されるよ
うになされている。
【0033】測定部4は、GPS衛星からの電波を受信
したり、ジャイロスコープなどの測定装置を用いること
などによって、現在地を測定するようになされている。
出力部5は、制御部2より供給される所定の情報を出力
するようになされている。即ち、出力部5は、所定の情
報が、画像その他の表示可能なもの(例えば、地図な
ど)である場合にそれを表示するための、例えば液晶モ
ニタやCRTなどでなる表示部6、所定の情報が、合成
音を生成するのに必要なものである場合にその情報に基
づいて音声合成を行う音声合成装置7、および音声合成
装置7で生成された合成音その他音声出力可能な情報を
出力するためのスピーカ8を有している。
【0034】以上のように構成されるナビゲーションシ
ステムにおいては、例えば入力部1が、現在地を表示す
るように操作されると、その操作に対応した操作信号
が、入力部1から制御部2に出力される。すると、制御
部2では、測定部4によって測定されている現在地が受
信され、その現在地を含む、所定のスケールの地図が、
CD−ROM3から読み出される。さらに、制御部2
は、CD−ROM3から読み出した地図を、出力部5の
表示部6に供給する。これにより、表示部6では、例え
ば現在地を中心とする地図が、自身を表すマーク(例え
ば、自動車の進行方向を向いた矢印など)とともに表示
される。
【0035】その後、ユーザ(運転者)が運転する自動
車が、例えば、所定の地域や交差点、施設などに差し掛
かると、制御部2において、その地名(交差点名や、施
設名などを含む)が、CD−ROM3から読み出され、
音声合成に必要な情報とともに、出力部5の音声合成装
置7に出力される。音声合成装置7では、制御部2から
情報を受信すると、その情報に基づいて、例えば規則音
声合成が行われ、合成音が生成される。即ち、地名が、
例えば「北品川」などであった場合、音声合成装置7で
は、例えば、現在地をユーザに報知するための合成音
「北品川付近です。」が生成される。この合成音は、ス
ピーカ8に供給されて出力され、これにより、ユーザ
は、表示部6に視線を移動することなく、現在地を認識
することができる。
【0036】なお、以上のように、現在地を合成音で出
力する地点(地域、施設、交差点など)は、CD−RO
M3に記憶させておくようにすることもできるし、ユー
ザがあらかじめ設定することもできる。さらに、ユーザ
が、入力部1を所定操作したときに、現在地を合成音で
出力させるようにすることも可能である。
【0037】また、CD−ROM3は、システムに対
し、着脱可能になされており、これにより将来、地図な
どに変更があっても、その変更後の地図情報が記憶され
たCD−ROMを、CD−ROM3に代えて装着するこ
とによって、CD−ROM3に記憶されている情報の陳
腐化により、システムが実質的に使用不可になることを
防止することができるようになされている。
【0038】図2は、図1の音声合成装置7の構成例を
示している。この音声合成装置7は、定型文の単語を、
置換単語(入力単語)(所定の単語)に置き換えて、上
述したような合成音を生成するようになされている。即
ち、制御部2から音声合成装置7に対しては、音声合成
に必要な情報としての、例えば用いる定型文を特定する
ための特定情報(定型文パターン入力)と、CD−RO
M3に記録されている地名などとしての、置換単語(単
語入力)とが供給されるようになされている。具体的に
は、例えば、上述したような合成音「北品川付近で
す。」を生成する場合には、「○○付近です。」という
定型文と、○○と置き換えられる置換単語「北品川」と
が供給される。なお、特定情報は、定型文読み韻律情報
選択部11に、置換単語は、単語アクセント検索部13
に、それぞれ入力されるようになされている。
【0039】定型文読み韻律情報選択部11は、制御部
2から特定情報を受信し、その特定情報により特定され
る定型文に関する情報を、定型文パターン記憶部12か
ら読み出し、定型文読み韻律情報生成部15に供給する
ようになされている。定型文パターン記憶部12は、ナ
ビゲーションシステムにおいて頻繁に使用される文であ
る定型文(例えば、上述したような「○○付近です。」
の他、「○○交差点を右(左)に曲がって下さい。」
や、「あと、○kmで○○(目的地など)付近で
す。」、「次は、○○交差点です。」など)に関する情
報としての、例えば音韻情報(読み)および韻律情報
(例えば、定型文のフレーズの開始位置や、定型文を構
成する単語(形態素)のアクセント核位置、定型文に挿
入するポーズの位置など)(以下、適宜、定型文の音韻
情報および韻律情報の両方を含めて、定型文パターンと
いう)を記憶している。
【0040】単語アクセント検索部13は、制御部2か
ら置換単語を受信し、その置換単語のアクセントに関す
るアクセント情報としての、例えばアクセント型を、単
語アクセント辞書14から検索し、置換単語(置換単語
の音韻情報)とともに、定型文読み韻律情報生成部15
に供給するようになされている。単語アクセント辞書1
4は、定型文パターン記憶部12に記憶されている定型
文を構成する単語との置き換えを行ったときに、そのア
クセント型が平板型以外になる置換単語のアクセント型
を、その置換単語の見出しおよび音韻情報(読み)と対
応付けて記憶している。従って、制御部2から単語アク
セント検索部13には、実際には、置換単語の見出し、
または見出しおよび音韻情報が供給されるようになされ
ており、単語アクセント検索部13は、制御部2からの
置換単語の見出し、または見出しおよび音韻情報と対応
付けられているアクセント型を、単語アクセント辞書1
4から検索するようになされている。
【0041】なお、単語アクセント辞書14は、上述し
たように、定型文を構成する単語との置き換えを行った
ときに、そのアクセント型が平板型以外になる置換単語
のアクセント型だけが記憶されており、平板型になる置
換単語のアクセント型は記憶されていない。従って、単
語アクセント検索部13に、そのような置換単語が入力
された場合には、その置換単語のアクセント型は検索す
ることができない(検索結果としてアクセント型を得る
ことができない)が、このような場合、単語アクセント
検索部13は、定型文読み韻律情報生成部15に対し、
置換単語のアクセント型を検索することができなかった
旨と、その置換単語の音韻情報とを出力するようになさ
れている。
【0042】定型文読み韻律情報生成部15は、定型文
読み韻律情報選択部11から、定型文パターンを受信す
るとともに、単語アクセント検索部13から、置換単語
の音韻情報およびアクセント型を受信すると、それらの
情報に基づいて、定型文を構成する単語のうちのある単
語(上述した○○の部分)を、置換単語で置き換えた置
き換え文を生成し、その置き換え文の音韻情報および韻
律情報を生成するようになされている。
【0043】即ち、定型文読み韻律情報生成部15は、
定型文の○○の部分の音韻情報を、置換単語の音韻情報
に置き換えることで、置き換え文の音韻情報を生成す
る。また、定型文読み韻律情報生成部15は、置き換え
文のフレーズの開始位置や、置き換え文を構成する単語
のアクセント核位置、置き換え文に挿入するポーズの位
置などの韻律情報を生成(決定)する。
【0044】ここで、単語どうしが接続されて文となる
と、その文中で単語が発話される場合と、その単語が独
立して発話される場合とで、単語のアクセント核位置が
変化することがある(このようなアクセント核位置の変
化は、アクセント融合と呼ばれる)。そこで、定型文読
み韻律情報生成部15では、このようなアクセント融合
に対処するため、定型文読み韻律情報選択部11からの
定型文パターンに含まれる韻律情報と、単語アクセント
検索部13からの置換単語のアクセント型とを、そのま
ま組み合わせて、置き換え文の韻律情報とするのではな
く、それらの情報に基づいて、いわば新たに、置き換え
文の韻律情報を生成(決定)するようになされている
(但し、このように生成した韻律情報が、定型文パター
ンに含まれる韻律情報と、置換単語のアクセント型と
を、そのまま組み合わせたものと同一になる場合もあ
る)。
【0045】なお、定型文読み韻律情報生成部15は、
単語アクセント検索部13から、置換単語のアクセント
型を検索することができなかった旨を受信した場合、そ
の置換単語のアクセント型を平板型に決定(認識)する
ようになされている。
【0046】定型文読み韻律情報生成部15は、置き換
え文の音韻情報または韻律情報を生成した後、それぞれ
を所定の記号で表した発音記号または韻律記号に変換
し、規則音声合成部16に供給するようになされてい
る。
【0047】規則音声合成部16は、韻律処理部17、
韻律制御規則/モデル記憶部18、音素片選択部19、
音素片記憶部20、および音声合成部21で構成され、
定型文読み韻律情報生成部15で生成された音韻情報、
およびアクセント核などの韻律情報を有する置き換え文
に対応する合成音を、規則音声合成処理によって生成す
るようになされている。
【0048】即ち、韻律処理部17は、韻律制御規則/
モデル記憶部18を参照して、定型文読み韻律情報生成
部15より出力された発音記号および韻律記号から、置
き換え文の、例えばピッチパターン、置き換え文を構成
する各音韻の継続時間、およびそのパワーなどの制御情
報を生成するモデルを駆動するためのパラメータを算出
するようになされている。さらに、韻律処理部17は、
それらのパラメータを用いて、韻律制御規則/モデル記
憶部18に記憶されているモデルを駆動し、これによ
り、上述したピッチパターン、各音韻の継続時間、およ
びパワーなどの制御情報(具体的数値)を生成して、音
素片選択部19に供給するようになされている。なお、
韻律処理部17は、上述した制御情報(具体的数値)の
他、定型文読み韻律情報生成部15からの音韻記号も、
音素片選択部19に供給するようになされている。
【0049】韻律制御規則/モデル記憶部18は、合成
音の韻律を制御するための韻律制御規則と、合成音の制
御情報を生成するための各種のモデルを記憶している。
【0050】音素片選択部19は、韻律処理部17から
の発音記号列に対応した音素片データを、音素片記憶部
20より読み出し、同じく韻律処理部17からの制御情
報に基づいて接続するようになされている。即ち、音素
片選択部19は、音素片データをピッチパターン、各音
韻の継続時間、およびパワーなどに基づいて接続し、置
き換え文に対応する音声波形を生成するようになされて
いる。音素片記憶部20は、例えば、CVや、CVC/
VCV等の単位で規則音声合成に必要な音素片データを
記憶している。音声合成部21は、D/A変換器を内蔵
し、音素片選択部19から出力された音声波形をD/A
変換し、スピーカ8に供給して出力させるようになされ
ている。
【0051】次に、その動作について説明する。制御部
2から特定情報および置換単語が供給されると、その特
定情報または置換単語は、それぞれ定型文読み韻律情報
選択部11または単語アクセント検索部13に入力され
る。定型文読み韻律情報選択部11では、制御部2から
特定情報を受信すると、その特定情報に対応する定型文
パターンが、定型文パターン記憶部12から読み出さ
れ、定型文読み韻律情報生成部15に供給される。ま
た、単語アクセント検索部13では、制御部2から置換
単語を受信すると、図3のフローチャートにしたがった
処理が行われる。
【0052】即ち、まず最初に、ステップS1におい
て、制御部2からの置換単語(置換単語の見出し、また
は見出しと音韻情報)が受信される。そして、ステップ
S2において、その置換単語のアクセント型が、単語ア
クセント辞書14から検索され、ステップS3に進み、
その置換単語のアクセント型が見つかったかどうかが判
定される。ステップS3において、制御部2からの置換
単語のアクセント型が見つかったと判定された場合、ス
テップS4に進み、そのアクセント型が読み出される。
そして、ステップS5に進み、そのアクセント型が、置
換単語(置換単語の音韻情報)とともに、定型文読み韻
律情報生成部15に出力され、処理を終了する。
【0053】一方、ステップS3において、制御部2か
らの置換単語のアクセント型が見つからなかったと判定
された場合、ステップS6に進み、その旨を表すメッセ
ージ(以下、適宜、アクセント型なしメッセージとい
う)が、制御部2からの置換単語とともに、定型文読み
韻律情報生成部15に出力され、処理を終了する。
【0054】図2に戻り、定型文読み韻律情報生成部1
5は、定型文読み韻律情報選択部11から、定型文パタ
ーンを受信するとともに、単語アクセント検索部13か
ら、置換単語の音韻情報およびアクセント型を受信する
と、それらの情報に基づいて、定型文(定型文読み韻律
情報選択部11から供給された定型文パターンに対応す
る定型文)を構成する単語のうちの○○の部分を、置換
単語で置き換えた置き換え文を生成し、その置き換え文
の音韻情報および韻律情報を生成する。さらに、定型文
読み韻律情報生成部15は、その音韻情報または韻律情
報を、発音記号または韻律記号にそれぞれ変換し、規則
音声合成部16に供給する。
【0055】なお、定型文読み韻律情報生成部15で
は、単語アクセント検索部13から、アクセント型なし
メッセージを受信した場合、上述したように、その置換
単語のアクセント型が平板型に決定され、置き換え文の
発音記号および韻律記号が生成される。
【0056】規則音声合成部16では、まず、韻律処理
部17において、韻律制御規則/モデル記憶部18を参
照して、定型文読み韻律情報生成部15より出力された
発音記号および韻律記号から、上述したような制御情報
を生成するモデルを駆動するためのパラメータが算出さ
れ、さらに、そのパラメータを用いて、モデルが駆動さ
れる。これにより、制御情報の具体的数値が生成され
る。この制御情報の具体的数値は、置き換え文の発音記
号とともに、音素片選択部19に供給される。音素片選
択部19では、韻律処理部17からの発音記号列に対応
した音素片データが、音素片記憶部20より読み出さ
れ、それらが、同じく韻律処理部17からの制御情報の
具体的数値に基づいて接続されることにより、置き換え
文に対応する音声波形が生成される。なお、定型読み韻
律情報生成部15で生成された置き換え文の韻律情報の
1つであるアクセント型は、音声波形のピッチパターン
などに反映され、これにより自然なアクセントを有する
合成音の音声波形が生成される。
【0057】さらに、音素片選択部19では、以上のよ
うにして得られた音声波形に対し、定型文読み韻律情報
生成部15で決定された韻律情報の1つであるポーズの
位置に対応してポーズが挿入され、音声合成部21に供
給される。音声合成部21では、その内蔵するD/A変
換器によって、音素片選択部19からの音声波形がD/
A変換され、スピーカ8に供給される。これにより、ス
ピーカ8からは、置き換え文に対応する合成音が出力さ
れる。
【0058】次に、スピーカ8から、例えば合成音「北
品川1丁目付近です。」が出力される場合を例にして、
ナビゲーションシステムの動作について、さらに説明す
る。この場合、制御部2から音声合成装置7に対しは、
特定情報として、例えば定型文「○○付近です。」に対
応するものが供給されるとともに、置換単語(正確に
は、上述したように、置換単語の見出し、または見出し
と音韻情報)として、例えば「北品川1丁目」(きたし
ながわいっちょうめ)(この場合、「」内の文字は、置
換単語の見出しに相当し、それに続く()内の文字は、
その音韻情報に相当する)が供給される。
【0059】定型文読み韻律情報選択部11では、定型
文「○○付近です。」に対応する特定情報を受信する
と、定型文パターン記憶部12から、「○○付近です」
の定型文パターン、即ち、その読み(音韻情報)および
韻律情報が検索されて読み出される。
【0060】ここで、以下、適宜、読み(音韻情報)を
平仮名で、韻律情報の1つであるアクセント核の位置
を’印で、韻律語の境界を|印で表す。なお、このよう
な表記は、音韻情報および韻律情報(ここでは、韻律情
報のうちのアクセント型(アクセント核の位置)の両方
を含むので、音韻韻律情報という。以下では、定型文パ
ターン記憶部12および単語アクセント辞書14には、
このような音韻韻律情報が記憶されているものとする。
【0061】従って、定型文韻律読み情報選択部11で
は、音韻韻律情報(定型文パターン)「○○ふき’んで
す」が検索される。
【0062】一方、単語アクセント検索部13では、置
換単語「北品川1丁目」(きたしながわいっちょうめ)
を受信すると、単語アクセント辞書14から、「北品川
1丁目」の音韻韻律情報「きたしな’がわ|いっちょう
め」が検索される。
【0063】ここで、定型文「○○付近です。」を構成
する単語○○を、置換単語「北品川1丁目」で置き換え
た置き換え文「北品川1丁目付近です。」を、その音の
高い部分に ̄印を、音の低い部分に_印を付して音韻情
報とともに表すと、図4(A)に示すようになる。な
お、同図における|印は、上述したように、韻律語の境
界を表す。
【0064】図4(A)に示したように、置き換え文
「北品川1丁目付近です。」において、置換単語「北品
川1丁目」のアクセント型は平板型とはならない。従っ
て、単語アクセント辞書14には、「北品川1丁目」の
音韻韻律情報「きたしな’がわ|いっちょうめ」が登録
されており、その結果、単語アクセント検索部13で
は、「北品川1丁目」の音韻韻律情報「きたしな’がわ
|いっちょうめ」が検索されて読み出される。
【0065】なお、単語アクセント辞書14において、
上述したように、置換単語のアクセント型が、その置換
単語の見出しおよび音韻情報と対応付けて記憶されてい
る場合には、単語アクセント辞書14における登録フォ
ーマットは、例えば次のようなものである。
【0066】即ち、例えば置換単語「北品川1丁目」
は、 見出し:北品川1丁目 音韻情報:きたしながわいっちょうめ アクセント型:4/6+0/5 という形で、単語アクセント辞書14に登録されてい
る。なお、アクセント型におけるa/bは、ある韻律語
がbモーラで構成され、そのアクセント型がa型である
ことを表しており、+は、韻律語の境界を表している。
従って、上述の例では、置換単語「北品川1丁目」が、
2つの韻律語で構成されており、先頭の韻律語は、その
アクセント型が4型で6モーラを有し、2番目の韻律語
は、そのアクセント型が0型で5モーラを有しているこ
とを表している。
【0067】定型文読み韻律情報選択部11で検索され
た音韻韻律情報「ふき’んです。」(「○○ふき’んで
す。」)、および単語アクセント検索部13で検索され
た音韻韻律情報「きたしな’がわ|いっちょうめ」は、
いずれも、定型文読み韻律情報生成部15に供給され、
そこでは、これらが組み合わされて、置き換え文「北品
川1丁目付近です。」が生成される。即ち、定型文読み
韻律情報生成部15では、置き換え文「北品川1丁目付
近です。」についての読みおよび韻律情報が生成され
る。
【0068】ここで、通常、「付近です。」の前段に、
「北品川1丁目」が付加され、これにより、「北品川1
丁目付近です。」となると、そのうちの、「1丁目」と
「付近です。」との、いわば接続部分は、アクセント融
合を生じ、1つにまとまる。その結果、「1丁目」およ
び「付近です。」は、1つの韻律語となるため、置き換
え文「北品川1丁目付近です。」についての読みおよび
韻律情報、即ち、音韻韻律情報は、図4(A)に既に示
したように、「きたしな’がわ|いっちょうめふき’ん
です」となる。
【0069】以上のようにして生成された置き換え文
「北品川1丁目付近です。」の音韻韻律情報「きたし
な’がわ|いっちょうめふき’んです」は、規則音声合
成部16に供給され、上述したような処理が行われるこ
とにより、スピーカ8からは、音韻韻律情報「きたし
な’がわ|いっちょうめふき’んです」にしたがった合
成音「北品川1丁目付近です。」が出力される。即ち、
自然な合成音が出力される。
【0070】次に、上述の場合において、置換単語「北
品川1丁目」に代えて、置換単語「北品川」が、制御部
2から単語アクセント検索部13に供給された場合につ
いて説明する。
【0071】この場合、定型文韻律読み情報選択部11
では、上述したように、音韻韻律情報(定型文パター
ン)「○○ふき’んです」が検索され、定型文読み韻律
情報生成部15に供給される。
【0072】一方、単語アクセント検索部13でも、単
語アクセント辞書14からの、置換単語「北品川」(き
たしながわ)の音韻韻律情報の検索が行われる。
【0073】ここで、定型文「○○付近です。」を構成
する単語○○を、置換単語「北品川」で置き換えた置き
換え文「北品川付近です。」を、図4(A)における場
合と同様に表すと、図4(B)に示すようになる。即
ち、通常、「付近です。」の前段に、「北品川」が付加
され、これにより、「北品川付近です。」となると、
「北品川」と「付近です。」との接続部分は、アクセン
ト融合を生じ、これにより、置換単語「北品川」のアク
セントは、「きたしな’がわ」から「きたしながわ」と
なり、平板化する。従って、同図(B)に示したよう
に、置き換え文「北品川付近です。」において、置換単
語「北品川」のアクセント型は平板型となる。よって、
単語アクセント辞書14には、「北品川」の音韻韻律情
報「きたしな’がわ」は登録されておらず、その結果、
単語アクセント検索部13では、「北品川」の音韻韻律
情報を検索することができないこととなる。従って、単
語アクセント検索部13では、上述したように、置換単
語「北品川」の音韻情報「きたしながわ」とともに、ア
クセント型なしメッセージが、定型文読み韻律情報生成
部15に出力される。
【0074】定型文読み韻律情報生成部15では、定型
文読み韻律情報選択部11からの音韻韻律情報「ふき’
んです。」(「○○ふき’んです。」)と、単語アクセ
ント検索部13からの音韻情報「きたしながわ」とが組
み合わされて、置き換え文「北品川付近です。」につい
ての読みおよび韻律情報が生成される。
【0075】ここで、上述したように、定型文読み韻律
情報生成部15は、単語アクセント検索部13から、置
換単語「北品川」とともに、アクセント型なしメッセー
ジを受信した場合、その置換単語のアクセント型を平板
型として扱うようになされている。従って、この場合、
定型文読み韻律情報生成部15では、置き換え文「北品
川付近です。」についての読みおよび韻律情報、即ち、
音韻韻律情報として、図4(B)に既に示したように、
「きたしながわふき’んです」が生成される。
【0076】以上のようにして生成された置き換え文
「北品川付近です。」の音韻韻律情報「きたしながわふ
き’んです」は、規則音声合成部16を介して、スピー
カ8に供給され、これにより、音韻韻律情報「きたしな
がわふき’んです」にしたがった合成音「北品川付近で
す。」が出力される。即ち、自然な合成音が出力され
る。
【0077】ナビゲーションシステムで用いられる定型
文を構成する単語を、例えば地名その他の置換単語で置
き換えた置き換え文においては、多くの場合、置換単語
が、定型文の中でアクセント融合を起こし、その置換単
語のアクセントが平板型化することが、本願発明者によ
って確認されている。
【0078】従って、単語アクセント辞書14には、そ
のような多くの置換単語のアクセント型を登録しておか
ずに済むので、即ち、置き換え文中で、そのアクセント
型が平板型以外になる置換単語のアクセント型だけを登
録しておけば良いので、その容量(辞書サイズ)を低減
化することができる。
【0079】さらに、単語アクセント辞書14に登録さ
れていない置換単語については、そのアクセント型が平
板型として扱われるが、上述したように、単語アクセン
ト辞書14に登録されていない置換単語は、置き換え文
中で、そのアクセント型が平板型となるものであるか
ら、そのように扱って合成音を生成しても、その合成音
が不自然なものとなることはない。
【0080】なお、以上では、置換単語が「北品川」と
「北品川1丁目」の場合を例に説明したが、この例だけ
からも分かるように、単語アクセント辞書14に登録す
る必要のある単語(置換単語)は、複数韻律語で構成さ
れ、その最後に位置する韻律語以外の韻律語が平板型以
外のものである。
【0081】また、単語アクセント辞書14には、上述
のようなアクセントが平板化する置換単語を除く単語に
代えて、アクセントが平板化しない、ある特定のアクセ
ント型の置換単語を除く単語を登録しておくことも可能
であるが、そのような置換単語は、アクセントが平板化
する置換単語に比較して、数が非常に少ないので、単語
アクセント辞書14の容量低減の観点からは、上述のよ
うに、アクセントが平板化する置換単語を除く単語を登
録するようにするのが望ましい。
【0082】次に、図5は、図1の音声合成装置7の他
の構成例を示している。なお、図中、図2における場合
を対応する部分については、同一の符号を付してあり、
以下では、その説明は、適宜、省略する。即ち、この音
声合成装置7は、単語アクセント検索部13に代えて単
語アクセント検索部33が、単語アクセント辞書14に
代えて後件要素辞書34A、前件要素辞書34B、およ
び特定前件辞書34Cが、定型文読み韻律情報生成部1
5に代えて定型文読み韻律情報生成部35が、それぞれ
設けられている他は、図2における場合と同様に構成さ
れている。
【0083】単語アクセント検索部33は、制御部2か
ら置換単語を受信し、後件要素辞書34A、前件要素辞
書34B、または特定前件辞書34Cを必要に応じて参
照しながら、その置換単語のアクセントに関するアクセ
ント情報としての、例えばアクセント型を検索し、置換
単語(置換単語の音韻情報)とともに、定型文読み韻律
情報生成部35に供給するようになされている。
【0084】後件要素辞書34Aは、単語(置換単語)
の後件(但し、後述する珍しい後件を除く)の見出し
(さらには、必要に応じて、音韻情報)を記憶してお
り、前件要素辞書34Bは、単語(置換単語)前件(但
し、後述する特定前件を除く)のアクセントに関するア
クセント情報としての、例えばアクセント型を記憶して
いる。
【0085】ここで、単語の後件とは、その単語が、複
数の韻律語で構成される場合に、その最後に位置する韻
律語を意味し、前件とは、その残りの韻律語すべてを意
味する。
【0086】特定前件要素辞書34Cは、前件要素辞書
34Bと同様に、単語(置換単語)前件のアクセント型
を記憶している。但し、特定前件要素辞書34Cには、
特定の前件(以下、適宜、特定前件という)のみのアク
セント型を記憶している。ここで、特定前件とは、単語
アクセント検索部33に、置換単語を構成する前件とし
て入力されることが、ほとんどないものをいう(従っ
て、ナビゲーションシステムでは、例えば、珍しい(数
の少ない)地名の前件などが、特定の前件となる)。
【0087】定型文読み韻律情報生成部35は、単語ア
クセント検索部33による、後件要素辞書34A、前件
要素辞書34B、または特定前件辞書34Cを参照して
の検索結果に基づいて、置き換え文を生成し、そのアク
セント(置換単語のアクセントを含む)その他の韻律情
報を生成(決定)するようになされている。
【0088】以上のように構成される音声合成装置7で
は、制御部2から特定情報および置換単語が供給される
と、その特定情報または置換単語は、それぞれ定型文読
み韻律情報選択部11または単語アクセント検索部13
に入力される。定型文読み韻律情報選択部11では、制
御部2から特定情報を受信すると、上述したように、そ
の特定情報に対応する定型文の音韻韻律情報(定型文パ
ターン)が、定型文パターン記憶部12から読み出さ
れ、定型文読み韻律情報生成部35に供給される。ま
た、単語アクセント検索部33では、制御部2から置換
単語を受信すると、図6のフローチャートにしたがった
処理が行われる。
【0089】即ち、まず最初に、ステップS11におい
て、制御部2からの置換単語(置換単語の見出し、また
は見出しと音韻情報)が受信される。そして、ステップ
S12において、その置換単語の後件の検索が、後件要
素辞書34Aを参照しながら行われる。なお、ステップ
S12において、置換単語の後件の検索は、置換単語の
最後の部分(場合によっては置換単語全体)と、後件要
素辞書34Aに登録されている後件とをマッチングする
ことにより行われる。
【0090】ここで、後件要素辞書34Aには、例えば
「1丁目」(いっちょうめ)や、「2丁目」(にちょう
め)、「3丁目」(さんちょうめ)、「4丁目」(よん
ちょうめ)などの「〜丁目」の他、「〜番町」(〜番
町)、「北口」(きたぐち)、「本町」(ほんまち)、
「下」(しも)、「一」(いち)などの、地名(さらに
は、例えば施設名や、道路名、交差点名など)の後件と
なり得る単語(但し、珍しい後件を除く)が登録されて
いる。
【0091】後件要素辞書34Aの検索が終了すると、
ステップS13において、制御部2からの置換単語の後
件が見つかったか否かが判定される。ステップS13に
おいて、制御部2からの置換単語の後件が見つかったと
判定された場合、ステップS14に進み、その置換単語
の前件の検索が、前件要素辞書34Bを参照しながら行
われる。なお、ステップS14において、置換単語の前
件の検索は、置換単語の後件を除いた部分と、前件要素
辞書34Bに登録されている前件とをマッチングするこ
とにより行われる。
【0092】ここで、前件要素辞書34Bには、例えば
「北品川」(きたしながわ)や、「東品川」(ひがしし
ながわ)、「西品川」(にししながわ)、「南品川」
(みなみしながわ)などの、地名(さらには、例えば施
設名や、道路名、交差点名など)の前件となり得る単語
(但し、特定前件を除く)が登録されている。
【0093】前件要素辞書34Bの検索が終了すると、
ステップS15において、制御部2からの置換単語の前
件が見つかったか否かが判定される。ステップS15に
おいて、制御部2からの置換単語の前件が見つかったと
判定された場合、ステップS16に進み、その前件のア
クセント型が、前件要素辞書34Bから読み出される。
そして、ステップS17に進み、そのアクセント型が、
置換単語(置換単語の音韻情報)とともに、定型文読み
韻律情報生成部35に出力され、処理を終了する。
【0094】定型文読み韻律情報生成部35は、単語ア
クセント検索部33から、置換単語の音韻情報ととも
に、その前件のアクセント型を受信した場合、その音韻
情報およびアクセント型、並びに定型文読み韻律情報選
択部11からの定型文の音韻韻律情報に基づいて、置き
換え文の音韻情報、およびアクセントその他の韻律情報
を生成(決定)する。
【0095】即ち、例えば、いま、「北品川1丁目」
(きたしながわいっちょうめ)が置換単語として入力さ
れたとすると、そのうちの、「北品川」(きたしなが
わ)が前件として、「1丁目」(いっちょうめ)が後件
として、ステップS14またはS12でそれぞれ検索さ
れる。
【0096】従って、この場合、単語アクセント検索部
33から定型文読み韻律情報生成部35には、置換単語
「北品川1丁目」の音韻韻律情報「きたしな’がわ|い
っちょうめ」が出力される。なお、後件要素辞書34A
には、後件のアクセント型は登録されていないが、上述
した図4(A)に示したように、「1丁目」などの後件
のアクセントは、置き換え文中では、通常、平板化する
ので、置換単語の後件のアクセント型は、例えば平板型
として扱われる。
【0097】一方、定型文読み韻律情報選択部11から
定型文読み韻律情報生成部35に対して、例えば、定型
文の音韻韻律情報「○○ふき’んです。」が供給された
とすると、定型文読み韻律情報生成部35では、図2の
定型文読み韻律情報生成部15における場合と同様に、
置き換え文の音韻韻律情報「きたしな’がわ|いっちょ
うめふき’んです」が生成される。
【0098】従って、この場合も、図2における場合と
同様に、自然な合成音が出力されることとなる。さら
に、この場合、置換単語を、後件と前件とに分割して、
それぞれ後件要素辞書34Aまたは前件要素辞書34B
に記憶させておくようにしたので、置換単語をそのまま
辞書に登録しておく場合に比較して、辞書全体の容量を
小さくすることができる。即ち、例えば「北品川1丁
目」、「北品川2丁目」、「北品川3丁目」、「北品川
4丁目」、「東品川1丁目」、「東品川2丁目」、「東
品川3丁目」、「東品川4丁目」の8つを置換単語とす
る場合において、置換単語をそのまま辞書に登録すると
きには、これらすべてを記憶させる必要があるが、後件
と前件とに分割して登録するときには、後件要素辞書3
4Aには、「1丁目」、「2丁目」、「3丁目」、およ
び「4丁目」の4つを記憶させ、前件要素辞書34Bに
は、「北品川」および「東品川」の2つを記憶させるだ
けで済む。
【0099】また、この場合、後件の検索を、前件の検
索より先に行うようにしたので処理の高速化を図ること
ができる。即ち、例えば地名を、置換単語の対象とした
場合、後件の数は、前件の数に比較して、かなり少なく
なる。そして、図6に示したフローチャートでは、ステ
ップS13で後件が見つからなかったと判定された場合
に、後述するように、ステップS14の前件の検索処理
を行わず、ステップS18以降の処理を行うようになさ
れているので、処理の高速化を図ることができる。
【0100】一方、ステップS13において、制御部2
からの置換単語の後件が見つからなかったと判定された
場合、あるいは、制御部2からの置換単語の後件は見つ
かったが、ステップS15において、その前件が見つか
らなかったと判定された場合、ステップS18に進み、
制御部2からの置換単語の前件(特定前件)の検索が、
特定前件要素辞書34Cを参照しながら行われる。な
お、ステップS18において、置換単語の前件(特定前
件)の検索は、置換単語の後件を除いた部分または置換
単語の先頭部分(場合によっては置換単語全体)と、特
定前件要素辞書34Cに登録されている前件とをマッチ
ング(見出しまたは音韻情報のマッチング)することに
より行われる。
【0101】ここで、例えば兵庫県の一地方には、「道
場町生野」(どうじょうちょういくの)や、「道場町日
下部」(どうじょうちょうくさかべ)、「道場町塩田」
(どうじょうちょうしおた)などの珍しい地名(特殊な
地名)が存在する。このような地名では、「道場町」
(どうじょうちょう)が前件なり、「生野」(いく
の)、「日下部」(くさかべ)、「塩田」(しおた)な
どが後件となる。この場合、後件である「生野」(いく
の)、「日下部」(くさかべ)、「塩田」(しおた)
は、上述した「1丁目」などのような頻繁に用いられて
いる後件とは異なり、地名の後件としてはほとんど用い
られない(一般的でない)、いわば珍しい後件であると
いうことができる。
【0102】従って、一般的な後件に加え、このような
珍しい後件すべてを、後件要素辞書34Aに登録したの
では、後件要素辞書34Aの容量が大きなものとなり、
ステップS12における後件の検索処理に時間を要する
こととなる。一方、前件が「道場町」(どうじょう)と
なっている、複合語の地名は、上述した兵庫県の一地方
を除いて、いまのところ存在しない。
【0103】そこで、「道場町」(どうじょうちょう)
を前件として有する置換単語(地名)(あるいは、その
先頭部分が「道場町」(どうじょうちょう)となってい
る置換単語)については、その前件または後件を、前件
要素辞書34Bまたは後件要素辞書34Aにそれぞれ登
録せずに、「道場町」を、特定前件要素辞書34Cに登
録し、さらに、図6に示したように、後件要素辞書34
A、前件要素辞書34Bを対象とした検索処理(ステッ
プS12,S13の処理)とは別に、特定前件要素辞書
34Cを対象とした検索処理(ステップS18の処理)
を行うようにする。
【0104】この場合、制御部2からの置換単語の後件
が見つからなかったとき、あるいは、制御部2からの置
換単語の後件は見つかったが、その前件が見つからなか
ったときだけ、特定前件の検索を行えば済むので、処理
の高速化を図ることができる。さらに、後件要素辞書3
4Aの容量の増大、および後件の検索処理の遅延を防止
することもできる。
【0105】ステップS18における、特定前件要素辞
書34Cを参照しての(特定前件要素辞書34Cを対象
としての)置換単語の前件(特定前件)の検索が終了す
ると、ステップS19に進み、特定前件が見つかったか
否か(特定前件要素辞書34Cに登録されている特定前
件のいずれかが、制御部2からの置換単語に含まれるか
否か)が判定される。ステップS19において、特定前
件が見つかったと判定された場合、ステップS20に進
み、そのアクセント型が、特定前件要素辞書34Cから
読み出される。そして、ステップS21に進み、そのア
クセント型が、置換単語(置換単語の音韻情報)ととも
に、定型文読み韻律情報生成部35に出力され、処理を
終了する。
【0106】従って、例えば、いま、置換単語として
「道場町生野」が入力され、特定前件要素辞書34C
に、特定前件「道場町」の音韻韻律情報「どうじょ’う
ちょう」が登録されていれば、単語アクセント検索部3
3から定型文読み韻律情報生成部35には、置換単語
「道場町生野」の音韻韻律情報「どうじょ’うちょう|
いくの」が出力されることになる。なお、置換単語「道
場町生野」の特定前件以降の部分、即ち、後件「生野」
のアクセント型は、上述した場合と同様に、平板型とさ
れる。
【0107】以下、定型文読み韻律情報生成部35およ
び規則音声合成部16において、上述した場合と同様の
処理が行われ、これにより、スピーカ8からは、自然な
合成音が出力される。
【0108】一方、ステップS19において、制御部2
からの置換単語の前件(特定前件)が見つからなかった
と判定された場合、即ち、その置換単語が、後件要素辞
書34A、前件要素辞書34B、または特定前件要素辞
書34Cにそれぞれ登録されている後件、前件、または
特定前件のいずれも含まない場合、ステップS22に進
み、その旨を表すメッセージ、即ち、アクセント型なし
メッセージが、制御部2からの置換単語とともに、定型
文読み韻律情報生成部35に出力され、処理を終了す
る。
【0109】この場合、定型文読み韻律情報生成部35
では、置換単語のアクセント型が平板型とされ、置き換
え文の音韻韻律情報が生成される。そして、以下、上述
した場合と同様にして、スピーカ8から合成音が出力さ
れる。
【0110】なお、上述の場合においては、特定前件辞
書34Cを設け、それを対象とした検索を行うようにし
たが、そのような処理を行わないようにすることも可能
である。即ち、ステップS13において、制御部2から
の置換単語の後件が見つからなかったと判定された場
合、あるいは、制御部2からの置換単語の後件は見つか
ったが、ステップS15において、その前件が見つから
なかったと判定された場合、ステップS18の処理を行
わず、ステップS22の処理を行うようにすることも可
能である。この場合、処理の高速化を図ることができる
他、特定前件要素辞書34Cを設ける必要がないので、
システムの低コスト化、小型化を図ることが可能とな
る。
【0111】但し、この場合、特定前件を含む地名(置
換単語)は、すべて平板型のアクセントとされることと
なり、従って、アクセント型が平板型でない地名につい
ては、不自然な合成音が生成されることとなる。しかし
ながら、特定前件を含む地名の数は少なく、そのような
地名が置き換え文に含まれる確率は低いので、上述のよ
うに、特定前件辞書34Cを対象とした検索処理を行わ
なくても、不自然な合成音が頻繁に出力されることはな
い。
【0112】さらに、上述の場合、前件要素辞書34B
には(特定前件要素辞書34Cについても同様)、置き
換え文中におけるアクセント型に無関係に、前件のアク
セント型を登録しておくようにしたが、前件要素辞書3
4Bには、図2の単語アクセント辞書14における場合
と同様に、置き換え文中において、そのアクセント型が
平板型以外になる前件のみを登録しておくようにするこ
とも可能である。この場合、前件要素辞書34B(特定
前件要素辞書34C)の容量の低減化を図ることができ
る。
【0113】また、例えば、「どうじょうちょうい」な
どという、1つの韻律語で構成される地名が存在し(但
し、このような地名は現実には存在しない)、これが、
置換単語として、単語アクセント選択部33に入力され
た場合、図6のフローチャートにしたがった処理によれ
ば、この置換単語は、特定前件「どうじょうちょう」
と、後件「い」とに、誤って分割されることとなる。そ
こで、このような誤った分割を防止するため、後件が、
例えば2モーラ数以下などの場合には、単語アクセント
選択部33に、置換単語を、2つの韻律語、即ち、前件
と後件とに分割させないようにすることが可能である。
【0114】さらに、地図上の地名の表記には、後件が
数字だけでなるもの、即ち、例えば「北品川5」(きた
しながわご)などが存在する。例えば定型文「○○付近
です。」の○○を、このような「北品川5」に置き換え
た(「北品川5」と組み合わせた)置き換え文「北品川
5付近です。」を、実際に発話した場合、一般的には、
「北品川5」の後件である「5」は、「付近です。」と
アクセント融合することにより、1つの韻律語を構成す
るようになり、そのアクセントが平板化する。しかしな
がら、このように後件が数字だけでなる地名(置換単
語)については、「5」と「付近です」とをアクセント
融合するより、両者を、別の韻律語として分割して、数
字の部分は数字が有するアクセント型とした方が、その
合成音は、聞き取り易いものとなる。即ち、例えば、
「北品川5付近です。」については、図7に示すような
韻律情報とした方が、合成音が聞き取り易いものとな
る。
【0115】そこで、後件要素辞書34Aには、後件と
なる数字については、その見出し(あるいは、見出しお
よび音韻情報)だけでなく、そのアクセント型を登録し
ておくようにし、さらに、図6のステップS13で、後
件が見つかった場合に、図8に示すような処理を行うよ
うにする。即ち、ステップS31において、後件が数字
か否かを判定し、後件が数字でない場合には、図6のス
テップS14以下の処理を行う。また、後件が数字であ
る場合には、ステップS32に進み、前件の検索を行
う。そして、ステップS33に進み、前件および後件の
両方のアクセント型(但し、前件が見つからなかった場
合は、前件については、アクセント型なしメッセージ)
を、単語アクセント検索部33から定型文読み韻律情報
生成部35に出力するようにする。
【0116】そして、定型文読み韻律情報生成部35に
は、単語アクセント検索部33から、前件および後件の
両方のアクセント型を受信した場合、後件をアクセント
融合させずに、独立した韻律語として扱わせ、前件およ
び後件の両方のアクセント型を、そのまま用いて、置き
換え文の音韻韻律情報を生成させるようにする。以上の
ようにすることで、定型文読み韻律情報生成部35で
は、例えば、置き換え文「北品川5付近です。」につい
ては、「きたしな’がわ|ご’|ふき’んです」という
音韻韻律情報が生成されることとなる。
【0117】なお、数字の他、アクセント融合させない
方が聞き取り易い後件(例えば、甲(「こ’う」)、乙
(「お’つ」)、丙(「へ’い」)など)については、
そのアクセント情報を、後件要素辞書34Aに記憶させ
ておき、定型文読み韻律情報生成部35には、後件要素
辞書34Aにアクセント情報が記憶されている後件を有
する置換単語について、上述した数字のみの後件を有す
る置換単語における場合と同様にして韻律情報を生成さ
せるようにすることが可能である。この場合、後件のア
クセントを、一律に平板化する場合に比較して、より理
解が容易な合成音を提供することができる。
【0118】また、上述の場合には、後件要素辞書34
Aに後件のアクセント型を登録しておくようにはしてお
かなかったが、後件要素辞書34Aには、後件のアクセ
ント型を登録しておくようにすることが可能である。こ
の場合、置換単語が、後件要素辞書34A、前件要素辞
書34B、または特定前件要素辞書34Cにそれぞれ登
録されている後件、前件、または特定前件のうちのいず
れかと完全に一致するときには、その一致するものを見
つけた後、以降の処理を行わずに、その一致するものの
アクセント型を、単語アクセント検索部33から定型文
読み韻律情報生成部35に出力させるようにすることが
可能である。
【0119】以上、本発明を、自動車に搭載されるナビ
ゲーションシステムに適用した場合について説明した
が、本発明は、その他、例えば航空機や船舶などに搭載
されるナビゲーションシステムなどにも適用可能であ
る。さらに、本発明は、ナビゲーションシステムの他、
合成音による音声応答を行う音声ガイダンス装置、その
他のあらゆる装置に適用可能である。
【0120】なお、本実施例においては、現在地を、ユ
ーザに報知するための定型文「○○付近です。」を例に
して、合成音の出力を説明したが、本発明は、その他の
定型文を用いた場合にも適用可能である。
【0121】さらに、本実施例では、定型パターン記憶
部12および単語アクセント辞書14(または、後件要
素辞書34A、前件要素辞書34B、および特定前件要
素辞書34C)を音声合成装置7に内蔵させるようにし
たが、その記憶情報は、例えば、CD−ROM3などに
登録しておくようにすることが可能である。
【0122】また、本実施例では、音声合成装置7にお
いて規則音声合成処理により合成音を生成するようにし
たが、音声合成装置7には、その他の手法で合成音を生
成させるようにすることが可能である。
【0123】さらに、本実施例では、音韻情報を、必要
に応じて、単語アクセント辞書14(または、後件要素
辞書34A、前件要素辞書34B、および特定前件要素
辞書34Cについても同様)に記憶させるようにした
が、制御部2から置換単語として、その平仮名読みが供
給される場合(これは、CD−ROM3に地名などの平
仮名読みを記録しておくようにすることで実現すること
ができる)は、単語アクセント辞書14に見出しを登録
しておく必要はない(例えば、音韻情報となる平仮名読
みおよびアクセント型だけで足りる)。この場合、単語
アクセント辞書14の容量のさらなる低減化を図ること
ができる。
【0124】
【発明の効果】請求項1に記載の音声合成装置によれ
ば、アクセント情報記憶手段には、定型文を構成する単
語との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が平
板型以外になる入力単語のアクセント情報が記憶されて
いる。そして、入力単語のアクセント情報を検索した場
合に、その検索をすることができなかったときには、置
き換え文中の入力単語のアクセント型が平板型に決定さ
れる。従って、アクセント情報記憶手段の容量の低減化
を図るとともに、自然なアクセントの合成音を得ること
が可能となる。
【0125】請求項2に記載の音声合成装置によれば、
前件アクセント情報記憶手段には、前件のアクセントに
関するアクセント情報が記憶され、後件記憶手段には、
後件が記憶されている。そして、入力単語が後件を有す
るか否かが、後件記憶手段を参照することにより判定さ
れ、入力単語が後件を有する場合、その前件のアクセン
ト情報が、前件アクセント情報記憶手段から検索され、
その検索結果に基づいて、入力単語のアクセントが決定
される。従って、前件アクセント情報記憶手段および後
件記憶手段の両方を合わせた容量を、入力単語を前件と
後件とに分けずに記憶しておく場合に比較して低減させ
ることができる。さらに、自然なアクセントの合成音
を、迅速に得ることが可能となる。
【0126】請求項7に記載の音声合成方法によれば、
入力単語が後件を有するか否かが、後件が記憶されてい
る後件記憶手段を参照することにより判定され、入力単
語が後件を有しない場合、入力単語のアクセント型を平
板型に決定される。また、入力単語が後件を有する場
合、その前件のアクセント情報が、前件のアクセントに
関するアクセント情報が記憶されている前件アクセント
情報記憶手段から検索され、その検索結果に基づいて、
入力単語のアクセントを決定される。従って、自然なア
クセントの合成音を、迅速に得ることが可能となる。
【0127】請求項8に記載のナビゲーションシステム
によれば、アクセント情報記憶手段には、定型文を構成
する単語との置き換えを行ったときに、そのアクセント
型が平板型以外になる所定の単語のアクセント情報が記
憶されている。そして、所定の単語のアクセント情報を
検索した場合に、その検索をすることができなかったと
きには、置き換え文中の所定の単語のアクセント型が平
板型に決定される。従って、アクセント情報記憶手段の
容量の低減化を図るとともに、自然なアクセントの合成
音によって、ユーザに対し、例えば現在地などを報知す
ることが可能となる。
【0128】請求項9に記載のナビゲーションシステム
によれば、前件アクセント情報記憶手段には、前件のア
クセントに関するアクセント情報が記憶され、後件記憶
手段には、後件が記憶されている。そして、所定の単語
が後件を有するか否かが、後件が記憶されている後件記
憶手段を参照することにより判定され、所定の単語が後
件を有しない場合、所定の単語のアクセント型を平板型
に決定される。また、所定の単語が後件を有する場合、
その前件のアクセント情報が、前件のアクセントに関す
るアクセント情報が記憶されている前件アクセント情報
記憶手段から検索され、その検索結果に基づいて、所定
の単語のアクセントを決定される。従って、自然なアク
セントの合成音を、迅速に得ることが可能となる。さら
に、この場合、前件アクセント情報記憶手段および後件
記憶手段の容量の低減化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したナビゲーションシステムの一
実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の音声合成装置7の構成例を示すブロック
図である。
【図3】図2の単語アクセント選択部13の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図4】音の高低、音韻情報、および韻律語の境界を示
す図である。
【図5】図1の音声合成装置7の他の構成例を示すブロ
ック図である。
【図6】図5の単語アクセント選択部33の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図7】音の高低、音韻情報、および韻律語の境界を示
す図である。
【図8】数字だけでなる後件を1つの韻律語として扱う
場合を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 入力部 2 制御部 3 CD−ROM 4 測定部 5 出力部 6 表示部 7 音声合成装置 11 定型文読み韻律情報選択部 12 定型文パターン記憶部 13 単語アクセント検索部 14 単語アクセント辞書 15 定型文読み韻律情報生成部 16 規則音声合成部 33 単語アクセント検索部 34A 後件要素辞書 34B 前件要素辞書 34C 特定前件要素辞書 35 定型文読み韻律情報生成部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定型文を構成する単語を、入力単語に置
    き換えた文である置き換え文に対応する合成音を生成す
    る音声合成装置であって、 前記入力単語のアクセントに関する情報であるアクセン
    ト情報を記憶しているアクセント情報記憶手段と、 前記入力単語のアクセント情報を、前記アクセント情報
    記憶手段から検索する検索手段と、 前記検索手段の検索結果に基づいて、前記置き換え文の
    アクセントを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定されたアクセントを有する前記
    置き換え文に対応する合成音を生成する生成手段とを備
    え、 前記アクセント情報記憶手段は、前記定型文を構成する
    単語との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が
    平板型以外になる前記入力単語の前記アクセント情報を
    記憶しており、 前記決定手段は、前記検索手段が前記アクセント情報を
    検索することができなかったとき、前記置き換え文中の
    前記入力単語のアクセント型を平板型に決定することを
    特徴とする音声合成装置。
  2. 【請求項2】 入力単語に対応する合成音を生成する音
    声合成装置であって、 前記入力単語が、1以下のアクセント核を有する韻律の
    単位である韻律語を複数含む場合に、その単語の最後に
    位置する前記韻律語を後件とするとともに、残りを前件
    とするとき、 前記前件のアクセントに関するアクセント情報を記憶し
    ている前件アクセント情報記憶手段と、 前記後件を記憶している後件記憶手段と、 前記入力単語のアクセントを、前記前件アクセント情報
    記憶手段および後件記憶手段を参照して決定する決定手
    段と、 前記決定手段により決定されたアクセントを有する前記
    入力単語に対応する合成音を生成する生成手段とを備
    え、 前記決定手段は、前記入力単語が前記後件を有するか否
    かを、前記後件記憶手段を参照することにより判定し、
    前記入力単語が前記後件を有する場合、その前件のアク
    セント情報を、前記前件アクセント情報記憶手段から検
    索し、その検索結果に基づいて、前記入力単語のアクセ
    ントを決定することを特徴とする音声合成装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、前記入力単語が前記後
    件を有しない場合、前記入力単語のアクセント型を平板
    型に決定することを特徴とする請求項2に記載の音声合
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記決定手段は、前記入力単語が前記後
    件を有する場合において、その前件のアクセント情報を
    検索することができなかったとき、前記入力単語のアク
    セント型を平板型に決定することを特徴とする請求項2
    に記載の音声合成装置。
  5. 【請求項5】 特定の前記入力単語の前件の前記アクセ
    ント情報を記憶している特定前件アクセント情報記憶手
    段をさらに備え、 前記決定手段は、前記入力単語が前記後件を有しない場
    合、および前記入力単語が前記後件を有する場合であっ
    て、その前件のアクセント情報を検索することができな
    かったとき、前記入力単語の前記前件のアクセント情報
    を、前記特定前件アクセント情報記憶手段から検索し、
    その検索結果に基づいて、前記入力単語のアクセントを
    決定することを特徴とする請求項2に記載の音声合成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記後件記憶手段は、所定の後件のアク
    セント情報をさらに記憶しており、 前記決定手段は、前記入力単語の前記後件のアクセント
    情報が前記後件記憶手段に記憶されている場合、前記前
    件のアクセント情報の検索結果の他、前記後件のアクセ
    ント情報にも基づいて、前記入力単語のアクセントを決
    定することを特徴とする請求項2に記載の音声合成装
    置。
  7. 【請求項7】 入力単語に対応する合成音を生成する音
    声合成装置の音声合成方法であって、 前記入力単語が、1以下のアクセント核を有する韻律の
    単位である韻律語を複数含む場合に、その単語の最後に
    位置する前記韻律語を後件とするとともに、残りを前件
    とし、 前記音声合成装置が、 前記前件のアクセントに関するアクセント情報を記憶し
    ている前件アクセント情報記憶手段と、 前記後件を記憶している後件記憶手段とを備えるとき、 前記入力単語が前記後件を有するか否かを、前記後件記
    憶手段を参照することにより判定し、 前記入力単語が前記後件を有しない場合、前記入力単語
    のアクセント型を平板型に決定し、前記入力単語が前記
    後件を有する場合、その前件のアクセント情報を、前記
    前件アクセント情報記憶手段から検索し、その検索結果
    に基づいて、前記入力単語のアクセントを決定し、 その決定されたアクセントを有する前記入力単語に対応
    する合成音を生成することを特徴とする音声合成方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも地図に関する情報である地図
    情報を記憶している地図情報記憶手段と、 現在地を測定する測定手段と、 前記地図情報記憶手段の記憶内容および前記測定手段の
    測定結果に対応して、所定の情報を出力する出力手段と
    を備えるナビゲーションシステムであって、 前記出力手段が、前記所定の情報を合成音で出力する音
    声合成手段を含んで構成され、 前記所定の情報が、定型文を構成する単語を、所定の単
    語に置き換えた文である置き換え文であるとき、 前記音声合成手段は、 前記所定の単語のアクセントに関する情報であるアクセ
    ント情報を記憶しているアクセント情報記憶手段と、 前記所定の単語のアクセント情報を、前記アクセント情
    報記憶手段から検索する検索手段と、 前記検索手段の検索結果に基づいて、前記置き換え文の
    アクセントを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定されたアクセントを有する前記
    置き換え文に対応する合成音を生成する生成手段とを有
    し、 前記アクセント情報記憶手段は、前記定型文を構成する
    単語との置き換えを行ったときに、そのアクセント型が
    平板型以外になる前記所定の単語の前記アクセント情報
    を記憶しており、 前記決定手段は、前記検索手段が前記アクセント情報を
    検索することができなかったとき、前記置き換え文中の
    前記所定の単語のアクセント型を平板型に決定すること
    を特徴とするナビゲーションシステム。
  9. 【請求項9】 少なくとも地図に関する情報である地図
    情報を記憶している地図情報記憶手段と、 現在地を測定する測定手段と、 前記地図情報記憶手段の記憶内容および前記測定手段の
    測定結果に対応して、所定の情報を出力する出力手段と
    を備えるナビゲーションシステムであって、 前記出力手段が、前記所定の情報を合成音で出力する音
    声合成手段を含んで構成され、 前記所定の情報が、所定の単語を含むとき、 前記音声合成手段は、 前記所定の単語が、1以下のアクセント核を有する韻律
    の単位である韻律語を複数含む場合に、その単語の最後
    に位置する前記韻律語を後件とするとともに、残りを前
    件とするとき、 前記前件のアクセントに関するアクセント情報を記憶し
    ている前件アクセント情報記憶手段と、 前記後件を記憶している後件記憶手段と、 前記所定の単語のアクセントを、前記前件アクセント情
    報記憶手段および後件記憶手段を参照して決定する決定
    手段と、 前記決定手段により決定されたアクセントを有する前記
    所定の単語に対応する合成音を生成する生成手段とを有
    し、 前記決定手段は、前記所定の単語が前記後件を有するか
    否かを、前記後件記憶手段を参照することにより判定
    し、前記所定の単語が前記後件を有しない場合、前記所
    定の単語のアクセント型を平板型に決定し、前記所定の
    単語が前記後件を有する場合、その前件のアクセント情
    報を、前記前件アクセント情報記憶手段から検索し、そ
    の検索結果に基づいて、前記所定の単語のアクセントを
    決定することを特徴とするナビゲーションシステム。
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